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  • 特許-タイマ装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-18
(45)【発行日】2022-03-01
(54)【発明の名称】タイマ装置
(51)【国際特許分類】
   G04F 3/00 20060101AFI20220221BHJP
   A61G 12/00 20060101ALN20220221BHJP
【FI】
G04F3/00 301G
G04F3/00 301J
A61G12/00 E
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018090351
(22)【出願日】2018-05-09
(65)【公開番号】P2019196950
(43)【公開日】2019-11-14
【審査請求日】2021-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】591253593
【氏名又は名称】株式会社ケアコム
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(72)【発明者】
【氏名】海野 剛靖
【審査官】榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】特開昭59-151083(JP,A)
【文献】特開2006-275871(JP,A)
【文献】特開平11-226248(JP,A)
【文献】特開2005-257525(JP,A)
【文献】特開2007-282878(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0195854(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04F 3/00 - 3/08
G04G 15/00
H01H 43/00 - 43/32
A61G 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボタンが操作されるたびに、複数の候補時間を初期値から順番に切り替えながら提示し、当該ボタンの操作により選択された候補時間の1つをタイマ時間として設定するタイマ時間設定部と、
上記タイマ時間設定部により設定されたタイマ時間を計時する計時部と、
上記計時部により計時される時間が上記タイマ時間に達するまでの残り時間を所定単位時間毎に更新して提示する残り時間提示部と、
上記計時部により計時される時間が上記タイマ時間に達する前に行われたボタンの操作に応じて、当該ボタンの操作が行われた時点において上記残り時間提示部により提示されている残り時間よりも長い候補時間を提示し、当該ボタンの操作により選択された候補時間の1つをその時点からのタイマ時間として再設定するタイマ時間再設定部とを備えたことを特徴とするタイマ装置。
【請求項2】
上記タイマ時間再設定部は、上記ボタンが操作されるたびに、上記残り時間提示部により提示されている残り時間よりも長い候補時間を短い方から順番に切り替えながら提示し、当該ボタンの操作により選択された候補時間の1つをその時点からのタイマ時間として再設定することを特徴とする請求項1に記載のタイマ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイマ装置に関し、特に、設定した時間が経過した時点で機器の動作を開始または停止させるタイマ装置に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、接触センサ、音圧センサ、光センサ、重量センサなどを備えたナースコール子機の近辺で処置を行う看護師が誤って呼び出し操作を行ってしまうことを回避するために、ナースコール子機からの呼び出しの停止を指示するための停止ボタンと、停止ボタンが操作された時点から所定時間を計測するタイマとを設け、停止ボタンが操作された時点から所定時間だけ呼び出しを停止するようにした技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に記載の技術において、呼び出しを停止させる時間はあらかじめ設定された固定値であるが、タイマの設定時間(以下、タイマ時間ともいう)をユーザが設定できるようにした技術は周知である。また、設定したタイマ時間が経過する前に、タイマ時間を再設定できるようにした技術も周知である。例えば、特許文献1に記載の技術において、看護師が停止ボタンを最初に操作する際に、あらかじめ用意された複数の停止時間の中から何れかを選択してタイマ時間として設定できるようにすることが可能である。また、看護師の処置にかかる時間が、最初に設定したタイマ時間よりも長くなりそうな場合に、タイマ時間の再設定により停止時間を延長できるようにすることも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-282878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
タイマ機能を組み込んだ電子機器またはタイマ装置を小型化する場合、多くの操作ボタンを設けることが難しいことが多い。そのため、省スペース化を図るために、1つの停止ボタンの繰り返しの操作によって複数の停止時間を順次切り替えながら、その中から所望の停止時間を選択してタイマ時間として設定できるようにすることが考えられる。また、設定したタイマ時間が経過する前に停止時間の延長を行いたい場合に、同じ停止ボタンを再び操作することによってタイマ時間を再設定できるようにすることも考えられる。
【0006】
しかしながら、このようなボタン操作を行った場合、呼び出しの停止時間の延長を希望した看護師がタイマ時間の再設定を行う際に、看護師が希望する停止時間を直ちに選択できない場合が発生するという問題があった。
【0007】
例えば、選択可能な停止時間の候補として3分、5分、10分、30分の4つがあり、1つの停止ボタンを操作するたびにこれらの停止時間が選択候補として3分→5分→10分→30分の順番で切り替わる場合を考える。そして、看護師がタイマ時間として10分を選択して設定したとする。この場合、タイマ時間を設定する際に、選択可能な停止時間の候補が表示パネルに順番に切り替えて表示されるとともに、タイマ時間の設定後は、タイマ時間の設定時から1分が経過するごとに、表示パネルに対して9分→8分→・・・のようにカウントダウン表示が行われる。
【0008】
その後、タイマ時間の設定時から6分が経過した時点、すなわち、表示パネルに対して残り時間が4分と表示されているときに、看護師が呼び出しの停止時間の延長を希望し、タイマ時間の再設定を行うために停止ボタンを再操作したとする。この場合、表示パネルには、まず3分の停止時間が選択候補として表示されてしまう。しかしながら、残り時間が4分のときにタイマ時間を3分に再設定すると、呼び出しの停止時間は、延長とは逆に短縮されてしまう。そのため、この場合に看護師は、停止ボタンを2回以上操作することにより、5分、10分、30分の中から所望の停止時間を選択する必要がある。
【0009】
タイマ時間の再設定(つまり、呼び出しの停止時間の延長)が必要なときは、看護師が患者に対して行っている処置に予想以上に時間がかかっているときである。そのため、より効率的にタイマ時間を再設定できるようにすることが望まれる。なお、ここではナースコール子機による呼び出しの停止時間(機器の動作開始までの時間)をタイマによって設定する例を挙げているが、機器の動作時間(機器の動作停止までの時間)をタイマによって設定する場合にも同様の問題が生じ得る。
【0010】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、ボタンの操作によって複数の候補時間を切り替えながら所望の時間を選択してタイマ時間として設定するとともに、設定したタイマ時間が経過する前にボタンの再操作によってタイマ時間を再設定できるようにしたタイマ装置において、延長したい時間に応じたタイマ時間を効率的に再設定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した課題を解決するために、本発明では、ボタンの操作によって複数の候補時間を初期値から順番に切り替えながら提示し、候補時間の1つをタイマ時間として設定した後、計時される時間がタイマ時間に達する前にボタンの操作が行われたときに、当該ボタンの操作が行われた時点において提示している残り時間よりも長い候補時間を提示し、当該ボタンの操作により選択された候補時間の1つをその時点からのタイマ時間として再設定するようにしている。
【発明の効果】
【0012】
上記のように構成した本発明によれば、最初に設定したタイマ時間が経過する前にボタンの操作によってタイマ時間を再設定する際に、当該ボタンの操作が行われた時点において提示されている残り時間以下の候補時間が最初に提示されることはなく、残り時間よりも長い候補時間が提示されるので、延長したい時間に応じたタイマ時間をより少ないボタン操作で効率的に再設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態によるタイマ装置の外観構成例を示す図である。
図2】本実施形態によるタイマ装置が備えるマイコンにより実現される機能構成例を示すブロック図である。
図3】本実施形態によるタイマ時間設定部の動作を説明するための図である。
図4】本実施形態によるタイマ時間再設定部の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態によるタイマ装置の外観構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態のタイマ装置100は、本体の正面にボタン101および表示部102を備えている。また、タイマ装置100は、本体の底面にコネクタ103を備えている。なお、図1において、ボタン101、表示部102およびコネクタ103が配置される位置は一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0015】
コネクタ103は、ケーブルを介して制御対象の電子機器を接続するためのものである。本実施形態のタイマ装置100は、コネクタ103を介して接続された電子機器の動作の開始または停止を、タイマ装置100に設定されたタイマ時間に従って制御する。すなわち、タイマ装置100は、設定されたタイマ時間が経過した時点で電子機器に制御信号を出力し、電子機器の動作を開始または停止させる。例えば、タイマ装置100にナースコール子機を接続し、タイマ装置100に設定されたタイマ時間だけナースコール子機からの呼び出し処理を停止させるといった使い方が可能である。
【0016】
ボタン101は、ユーザがタイマ装置100に対して所望のタイマ時間をセットする際に使用する操作部である。本実施形態では一例として、3分、5分、10分、30分の4つの候補時間の中から所望の時間を選択してタイマ時間として設定することが可能であるものとする。表示部102は、タイマ時間を設定する際の候補時間や、設定したタイマ時間の計時中における残り時間を表示するものであり、例えばLCD、7セグメントLEDなどにより構成される。
【0017】
本実施形態では、ユーザがボタン101を操作するたびに候補時間が切り替わり、切り替わった候補時間が表示部102に表示される。ユーザは、所望の候補時間が表示部102に表示されるまでボタン101を1回以上操作し、所望の候補時間が表示された時点でボタン101の操作を中止する。ボタン操作が行われてから、再びボタン操作が行われることなく所定時間(例えば、1秒)が経過した時点で、そのとき表示部102に表示されている候補時間がタイマ時間として設定される。タイマ時間が設定されると、タイマ装置100は自動的にカウントダウンの計時を開始し、設定されたタイマ時間に至るまでの残り時間を表示部102に1分毎に更新して表示させる。
【0018】
なお、タイマ時間の確定の仕方および計時の開始の仕方は、上記の例に限定されない。例えば、ボタン101の他に確定ボタンを設け、ボタン101の操作によって所望の候補時間を選択した後、確定ボタンを操作することによって、選択された候補時間をタイマ時間として確定(設定)するようにしてもよい。また、開始ボタンを別に設け、開始ボタンが操作されたことをトリガとしてカウントダウンの計時を開始するようにしてもよい。
【0019】
図2は、本実施形態によるタイマ装置100が本体の内部に備えるマイコン10により実現される機能構成例を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態のタイマ装置100が備えるマイコン10は、その機能構成として、操作受付部11、タイマ時間設定部12、計時部13、表示制御部14およびタイマ時間再設定部15を備えている。
【0020】
操作受付部11は、ユーザによるボタン101の操作を受け付ける。操作受付部11は、ボタン101が1回操作されるたびに、操作されたことをタイマ時間設定部12またはタイマ時間再設定部15に通知する。すなわち、操作受付部11は、計時部13による計時がまだ行われていない段階におけるタイマ時間の設定中は、ボタン101が操作されたことをタイマ時間設定部12に通知する。また、操作受付部11は、設定されたタイマ時間の計時部13による計時中は、ボタン101が操作されたことをタイマ時間再設定部15に通知する。
【0021】
タイマ時間設定部12は、ボタン101が操作されるたびに(すなわち、操作受付部11からボタン操作の通知を受けるたびに)、複数の候補時間を初期値から順番に切り替えながら提示し、当該ボタン101の操作により選択された候補時間の1つをタイマ時間として設定する。候補時間の提示は、表示制御部14を通じて候補時間を表示部102に表示させることによって行う。
【0022】
ここで、候補時間を順番に表示させる際の初期値は、最も時間が短い3分である。すなわち、タイマ時間設定部12は、図3に示すように、最初にボタン101が操作されたときに3分の候補時間を表示部102に表示させる。それ以降、タイマ時間設定部12は、所定時間(1秒)以内にボタン101が操作されるたびに、候補時間を3分→5分→10分→30分の順番で切り替えながら表示部102に表示させる。そして、タイマ時間設定部12は、ボタン101の操作の中止によって選択された候補時間をタイマ時間として設定する。
【0023】
計時部13は、タイマ時間設定部12により設定されたタイマ時間を計時し、時間が1分経過するごとにそれを表示制御部14に通知する。
【0024】
表示制御部14は、上述したように、タイマ時間の設定中にボタン101が操作されるたびに、タイマ時間設定部12からの指示により複数の候補時間を切り替えて表示部102に表示させる。すなわち、表示制御部14は、ボタン101が操作されるたびに、図3のように候補時間を3分→5分→10分→30分の順番で切り替えて表示部102に表示させる。
【0025】
また、表示制御部14は、計時部13により計時される時間がタイマ時間に達するまでの残り時間を所定単位時間毎に更新して提示する。すなわち、表示制御部14は、計時部13により計時される時間が1分経過するごとに、タイマ時間の残り時間を表示部102に更新して表示させる。この表示制御部14の機能は、特許請求の範囲の残り時間提示部の機能に相当する。
【0026】
例えば、タイマ時間設定部12によりタイマ時間として10分が設定された場合、タイマ時間の計時開始直後は表示部102に残り時間が10分と表示され、1分が経過した時点で残り時間が9分と表示される。以下同様にして、1分が経過するごとに、表示部102に表示される残り時間が8分→7分→・・・と更新されていく。
【0027】
タイマ時間再設定部15は、計時部13により計時される時間がタイマ時間に達する前に行われたボタン101の操作に応じて、当該ボタン101の操作が行われた時点において表示部102表示されている残り時間(残り時間提示部により提示されている残り時間)よりも長い候補時間を提示し、当該ボタン101の操作により選択された候補時間の1つをその時点からのタイマ時間として再設定する。この場合の候補時間の提示も、表示制御部14を通じて候補時間を表示部102に表示させることによって行う。
【0028】
ここで、タイマ時間再設定部15は、タイマ時間の計時中にボタン101が操作されるたびに、ボタン操作の時点で表示部102に表示されていた残り時間よりも長い候補時間を短い方から順番に切り替えながら提示し、当該ボタン101の操作により選択された候補時間の1つをその時点からのタイマ時間として再設定する。図4は、このタイマ時間再設定部15の動作を説明するための図である。ここでは、タイマ時間設定部12によりタイマ時間として30分が設定されたものとする。
【0029】
図4(a)に示すように、表示部102に表示されている残り時間が1~2分のときにボタン101が操作された場合、タイマ時間再設定部15は、残り時間よりも長い候補時間の中で最も短い3分を最初に表示部102に表示させる。それ以降、タイマ時間再設定部15は、所定時間(1秒)以内にボタン101が操作されるたびに、候補時間を3分→5分→10分→30分の順番で切り替えながら表示部102に表示させる。そして、タイマ時間再設定部15は、ボタン101の操作の中止によって選択された候補時間を、その時点からのタイマ時間として再設定する。
【0030】
図4(b)に示すように、表示部102に表示されている残り時間が3~4分のときにボタン101が操作された場合、タイマ時間再設定部15は、残り時間よりも長い候補時間の中で最も短い5分を最初に表示部102に表示させる。それ以降、タイマ時間再設定部15は、所定時間(1秒)以内にボタン101が操作されるたびに、候補時間を5分→10分→30分の順番で切り替えながら表示部102に表示させる。そして、タイマ時間再設定部15は、ボタン101の操作の中止によって選択された候補時間を、その時点からのタイマ時間として再設定する。
【0031】
図4(c)に示すように、表示部102に表示されている残り時間が5~9分のときにボタン101が操作された場合、タイマ時間再設定部15は、残り時間よりも長い候補時間の中で最も短い10分を最初に表示部102に表示させる。それ以降、タイマ時間再設定部15は、所定時間(1秒)以内にボタン101が操作されるたびに、候補時間を10分→30分の順番で切り替えながら表示部102に表示させる。そして、タイマ時間再設定部15は、ボタン101の操作の中止によって選択された候補時間を、その時点からのタイマ時間として再設定する。
【0032】
図4(d)に示すように、表示部102に表示されている残り時間が10~29分のときにボタン101が操作された場合、タイマ時間再設定部15は、残り時間よりも長い候補時間である30分を表示部102に表示させる。そして、タイマ時間再設定部15は、ボタン101の操作の中止によって選択された候補時間を、その時点からのタイマ時間として再設定する。
【0033】
なお、表示部102に表示されている残り時間よりも長い候補時間を短い方から順番に切り替えながら表示していき、30分を表示した後にさらにボタン101が操作された場合、3分に戻って候補時間を順番に切り替えて表示していくようにしてもよい。
【0034】
タイマ時間再設定部15によりタイマ時間が再設定された場合、計時部13は、再設定されたタイマ時間をその時点から計時し、時間が1分経過するごとにそれを表示制御部14に通知する。
【0035】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、タイマ時間設定部12により最初に設定されたタイマ時間の計時中(計時部13により計時される時間がタイマ時間に達する前)にボタン101の操作が行われたときに、当該ボタン101の操作が行われた時点において表示制御部14により表示部102に表示されている残り時間よりも長い候補時間を提示し、当該ボタン101の操作により選択された候補時間の1つをその時点からのタイマ時間として再設定するようにしている。
【0036】
このように構成した本実施形態によれば、最初に設定したタイマ時間が経過する前にボタン101の操作によってタイマ時間を再設定する際に、当該ボタン101の操作が行われた時点において表示部102に表示されている残り時間以下の候補時間が最初に提示されることはなく、残り時間よりも長い候補時間が表示されるので、延長したい時間に応じたタイマ時間をより少ないボタン操作で効率的に再設定することができる。
【0037】
例えば、図4(b)のように、表示部102に表示されている残り時間が3~4分のときにボタン101が操作された場合、そのとき表示中の残り時間以下である3分の候補時間が最初に提示されることはなく、残り時間よりも長い5分から順番に候補時間が提示される。このため、残り時間が3~4分のときにユーザがナースコール子機の停止時間を延長したいと考えたときに、ボタン101を操作すれば候補時間が5分から順番に提示されるので、ボタン101を2回操作して候補時間を3分→5分と切り替える必要がなく、延長したい時間に応じたタイマ時間をより少ないボタン操作で効率的に再設定することができる。
【0038】
なお、上記実施形態では、タイマ時間の計時中にボタン101が操作されたときに、その時点で表示部102に表示されている残り時間よりも長い候補時間を短い方から順番に切り替えながら提示し、当該ボタン101の操作により選択された候補時間の1つをタイマ時間として再設定する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、タイマ時間の計時中にボタン101が操作されたときに、その時点の残り時間よりも長い候補時間を1つのみ提示して、それをタイマ時間として自動的に再設定するようにしてもよい。
【0039】
また、上記実施形態では、タイマ時間の計時中にボタン101が操作された時点で表示部102に表示されている残り時間よりも長い候補時間のうち、最も短い候補時間から順番に切り替えながら提示していく例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、タイマ時間の計時中にボタン101が操作された時点で表示部102に表示されている残り時間よりも長い候補時間のうち、タイマ時間設定部12により最初に設定されたタイマ時間から順番に切り替えながら提示していくようにしてもよい。例えば、タイマ時間設定部12により最初にタイマ時間として10分が設定された場合において、表示部102に表示されている残り時間が3~4分のときにボタン101が操作された場合、5分ではなく10分から順番に候補時間を提示していく。
【0040】
また、上記実施形態では、制御対象の電子機器にタイマ装置100を接続して使用する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図2に示すマイコン10の機能を電子機器に組み込み、ボタン101および表示部102は電子機器が備えるものを用いるようにしてもよい。すなわち、電子機器が本実施形態のタイマ装置100を備える構成としてもよい。
【0041】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0042】
11 操作受付部
12 タイマ時間設定部
13 計時部
14 表示制御部(残り時間提示部)
15 タイマ時間再設定部
101 ボタン
102 表示部
図1
図2
図3
図4