(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-18
(45)【発行日】2022-03-01
(54)【発明の名称】コミュニティ支援方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/00 20120101AFI20220221BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
(21)【出願番号】P 2018092645
(22)【出願日】2018-05-13
【審査請求日】2021-02-18
(73)【特許権者】
【識別番号】510222833
【氏名又は名称】彦田 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100117455
【氏名又は名称】千ヶ崎 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】彦田 和詳
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-062936(JP,A)
【文献】特開2002-366857(JP,A)
【文献】特開2005-092775(JP,A)
【文献】特開2011-227846(JP,A)
【文献】特開2016-192746(JP,A)
【文献】鈴木 健司,大学生ボランティアのための携帯端末を用いた地域通貨システム,情報処理学会研究報告2006-IS-95,2006年03月17日,Vol.2006 No.27,pp.109-114
【文献】多田 優也,SNS機能を持つ地域通貨システムの提案,電子情報通信学会技術研究報告OIS2007-1~13,2007年05月25日,Vol.107 No.79,pp.31-36
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コミュニティ内のコミュニティメンバの端末装置と、
前記コミュニティ内においてサービスの対価となり得るポイントをサンクスポイントとし、各コミュニティメンバの識別情報と、各コミュニティメンバが保有するサンクスポイントの残高データとを対応付けてコミュニティメンバ毎に記憶したデータベースを有するサーバ装置と
を含むコミュニティ支援システムによるコミュニティ支援方法であって、
前記サーバ装置が、サービスの提供者を募る依頼者のコミュニティメンバの端末装置から、当該依頼者のコミュニティメンバの識別情報と、依頼内容を示す依頼内容データとを含むメッセージを受信した場合に、受信したメッセージ内の識別情報及び依頼内容データを当該サーバ装置のメモリに記憶する第1のステップと、
前記サーバ装置が、依頼内容を閲覧する閲覧者のコミュニティメンバの端末装置から、依頼内容の閲覧を求めるメッセージを受信した場合に、当該サーバ装置のメモリ内の識別情報及び依頼内容データを記述したウェブページを閲覧者のコミュニティメンバの端末装置に表示させる第2のステップと、
前記サーバ装置が、前記依頼者のコミュニティメンバの端末装置から、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データとを含むメッセージを受信した場合に、受信したメッセージ内の識別情報及びポイント額データに基づいて前記データベースを更新する第3のステップと、
前記サーバ装置が、前記依頼者以外のコミュニティメンバの端末装置から、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データとを含むメッセージを受信した場合にも、受信したメッセージ内の識別情報及びポイント額データに基づいて前記データベースを更新する第4のステップと
を有
し、
前記端末装置は、
当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、表示手段と、撮影手段と、加速度センサと、方角センサとを有し、
前記端末装置が、
前記サーバ装置から、当該端末装置の周囲の所定範囲内にいるコミュニティメンバに関する在圏データを受信し、受信した在圏データ、前記位置検出手段の出力信号、前記加速度センサの出力信号、及び前記方角センサの出力信号に基づいて、当該端末装置の周囲のコミュニティメンバの位置をマッピングしたマッピング画像を前記表示手段に表示させる第1のステップと、
前記撮影手段が撮影した撮影画像を前記表示手段に表示させ、前記撮影画像内に当該端末装置の周囲のコミュニティメンバが写っているか否かを判断し、周囲のコミュニティメンバの姿が写っている場合に、そのコミュニティメンバの姿の近傍に当該コミュニティメンバの識別情報を表示させる第2のステップと、
前記周囲のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を入力し、贈り主を贈り先に明示することを指示する所定の操作が行われた場合に、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データと、贈り主を贈り先に明示する旨のデータとを含むメッセージを前記サーバ装置に送信し、前記周囲のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を入力し、贈り主を贈り先に明示しないことを指示する所定の操作が行われた場合に、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データと、贈り主を贈り先に明示しない旨のデータとを含むメッセージを前記サーバ装置に送信する第3のステップと
を実行することを特徴とするコミュニティ支援方法。
【請求項2】
コミュニティ内のコミュニティメンバの端末装置と、
前記コミュニティ内においてサービスの対価となり得るポイントをサンクスポイントとし、各コミュニティメンバの識別情報と、各コミュニティメンバが保有するサンクスポイントの残高データとを対応付けてコミュニティメンバ毎に記憶したデータベースを有するサーバ装置と
を含むコミュニティ支援システムであって、
前記サーバ装置が、
サービスの提供者を募る依頼者のコミュニティメンバの端末装置から、当該依頼者のコミュニティメンバの識別情報と、依頼内容を示す依頼内容データとを含むメッセージを受信した場合に、受信したメッセージ内の識別情報及び依頼内容データを当該サーバ装置のメモリに記憶する第1の手段と、
依頼内容を閲覧する閲覧者のコミュニティメンバの端末装置から、依頼内容の閲覧を求めるメッセージを受信した場合に、当該サーバ装置のメモリ内の識別情報及び依頼内容データを記述したウェブページを閲覧者のコミュニティメンバの端末装置に表示させる第2の手段と、
前記依頼者のコミュニティメンバの端末装置から、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データとを含むメッセージを受信した場合に、受信したメッセージ内の識別情報及びポイント額データに基づいて前記データベースを更新する第3の手段と、
前記依頼者以外のコミュニティメンバの端末装置から、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データとを含むメッセージを受信した場合にも、受信したメッセージ内の識別情報及びポイント額データに基づいて前記データベースを更新する第4の手段と
を有し、
前記端末装置は、
当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、表示手段と、撮影手段と、加速度センサと、方角センサとを有し、
前記端末装置は、
前記サーバ装置から、当該端末装置の周囲の所定範囲内にいるコミュニティメンバに関する在圏データを受信し、受信した在圏データ、前記位置検出手段の出力信号、前記加速度センサの出力信号、及び前記方角センサの出力信号に基づいて、当該端末装置の周囲のコミュニティメンバの位置をマッピングしたマッピング画像を前記表示手段に表示させる第1の手段と、
前記撮影手段が撮影した撮影画像を前記表示手段に表示させ、前記撮影画像内に当該端末装置の周囲のコミュニティメンバが写っているか否かを判断し、周囲のコミュニティメンバの姿が写っている場合に、そのコミュニティメンバの姿の近傍に当該コミュニティメンバの識別情報を表示させる第2の手段と、
前記周囲のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を入力し、贈り主を贈り先に明示することを指示する所定の操作が行われた場合に、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データと、贈り主を贈り先に明示する旨のデータとを含むメッセージを前記サーバ装置に送信し、前記周囲のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を入力し、贈り主を贈り先に明示しないことを指示する所定の操作が行われた場合に、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データと、贈り主を贈り先に明示しない旨のデータとを含むメッセージを前記サーバ装置に送信する第3の手段と
を有することを特徴とするコミュニティ支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地域コミュニティの活動を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、地域コミュニティの活発化を促す技術の開示がある。特許文献1の地域コミュニティネットワークシステムは、地域コミュニティに登録された会員から投稿情報を受け付けて投稿者の位置情報を紐づける登録手段と、地域コミュニティに対応する位置情報に紐付けられた投稿情報からコミュニティ番組を編成する編成手段と、このコミュニティ番組を会員に送信する配信手段とを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術は、地域コミュニティの活動を対外的に発信するものにすぎず、地域コミュニティ内の居住者の各々の充足感を高めるものではなかった。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みて為されたものであり、地域コミュニティ内の居住者同士の連帯感を強め、地域コミュニティ内の居住者の各々の充足感を高める技術的手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、コミュニティ内のコミュニティメンバの端末装置と、前記コミュニティ内においてサービスの対価となり得るポイントをサンクスポイントとし、各コミュニティメンバの識別情報と、各コミュニティメンバが保有するサンクスポイントの残高データとを対応付けてコミュニティメンバ毎に記憶したデータベースを有するサーバ装置とを含むコミュニティ支援システムによるコミュニティ支援方法であって、前記サーバ装置が、サービスの提供者を募る依頼者のコミュニティメンバの端末装置から、当該依頼者のコミュニティメンバの識別情報と、依頼内容を示す依頼内容データとを含むメッセージを受信した場合に、受信したメッセージ内の識別情報及び依頼内容データを当該サーバ装置のメモリに記憶する第1のステップと、前記サーバ装置が、依頼内容を閲覧する閲覧者のコミュニティメンバの端末装置から、依頼内容の閲覧を求めるメッセージを受信した場合に、当該サーバ装置のメモリ内の識別情報及び依頼内容データを記述したウェブページを閲覧者のコミュニティメンバの端末装置に表示させる第2のステップと、前記サーバ装置が、前記依頼者のコミュニティメンバの端末装置から、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データとを含むメッセージを受信した場合に、受信したメッセージ内の識別情報及びポイント額データに基づいて前記データベースを更新する第3のステップと、前記サーバ装置が、前記依頼者以外のコミュニティメンバの端末装置から、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データとを含むメッセージを受信した場合にも、受信したメッセージ内の識別情報及びポイント額データに基づいて前記データベースを更新する第4のステップとを有することを特徴とするコミュニティ支援方法を提供する。
【0007】
この発明において、前記第3及び第4のステップでは、前記サーバ装置は、サンクスポイントの贈り主のコミュニティメンバから、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データとを含むメッセージを受信した場合、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの端末装置に宛てて、サンクスポイントを受け取るか否かの返答を求めるメッセージを送信し、当該贈り先のコミュニティメンバの端末装置から、サンクスポイントを受け取る旨のメッセージが返信された場合に、前記データベースにおける当該贈り先のコミュニティメンバの識別情報と対応付けられたポイント額データを更新し、サンクスポイントを受け取らない旨のメッセージが返信された場合に、前記データベースにおける当該贈り先のコミュニティメンバの識別情報と対応付けられたポイント額データを更新しないようにしてもよい。
【0008】
また、前記サーバ装置のデータベースは、各コミュニティメンバの各々について、当該コミュニティメンバの識別情報、当該コミュニティメンバが保有するサンクスポイントの残高データ、及び当該コミュニティメンバのサンクスポイントの授受の履歴データを対応付けてコミュニティメンバ毎に記憶してもよい。
【0009】
また、前記履歴データは、贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額と、贈り主のコミュニティメンバの識別情報とを含み、前記第3及び第4のステップでは、前記サーバ装置は、サンクスポイントの贈り主のコミュニティメンバから、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データと、贈り主を贈り先に明示する旨のデータとを含むメッセージを受信した場合、サンクスポイントの額と贈り主のコミュニティメンバの識別情報とを含む履歴データを贈り先のコミュニティメンバの識別情報と対応付けて前記データベースに記憶し、サンクスポイントの贈り主のコミュニティメンバから、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データと、贈り主を贈り先に明示しない旨のデータとを含むメッセージを受信した場合、サンクスポイントの額を含み、贈り主のコミュニティメンバの識別情報を含まない履歴データを贈り先のコミュニティメンバの識別情報と対応付けて前記データベースに記憶してもよい。
【0010】
また、前記端末装置は、当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、表示手段と、撮影手段と、加速度センサと、方角センサとを有し、前記端末装置が、前記サーバ装置から、当該端末装置の周囲の所定範囲内にいるコミュニティメンバに関する在圏データを受信し、受信した在圏データ、前記位置検出手段の出力信号、前記加速度センサの出力信号、及び前記方角センサの出力信号に基づいて、当該端末装置の周囲のコミュニティメンバの位置をマッピングしたマッピング画像を前記表示手段に表示させる第1の処理と、前記撮影手段が撮影した撮影画像を前記表示手段に表示させ、前記撮影画像内に当該端末装置の周囲のコミュニティメンバが写っているか否かを判断し、周囲のコミュニティメンバの姿が写っている場合に、そのコミュニティメンバの姿の近傍に当該コミュニティメンバの識別情報を表示させる第2の処理と、前記周囲のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を入力し、贈り主を贈り先に明示することを指示する所定の操作が行われれた場合に、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データと、贈り主を贈り先に明示する旨のデータとを含むメッセージを前記サーバ装置に送信し、前記周囲のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を入力し、贈り主を贈り先に明示しないことを指示する所定の操作が行われれた場合に、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの識別情報と、当該贈り先のコミュニティメンバに贈るサンクスポイントの額を示すポイント額データと、贈り主を贈り先に明示しない旨のデータとを含むメッセージを前記サーバ装置に送信する第3の処理とを実行してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、地域コミュニティ内に居住者同士の連帯感を強め、地域コミュニティ内の居住者の各々の充足感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1実施形態であるコミュニティ支援システムの全体構成図である。
【
図3】同システムの第1データベースの構成図である。
【
図4】同システムの第2データベースの構成図である。
【
図5】同システムの依頼掲載処理の流れを示す図である。
【
図6】同システムのポイント授受処理の流れを示す図である。
【
図7】同システムのコミュニティメンバ探索処理の流れを示す図である。
【
図8】同システムのコミュニティメンバ探索処理の流れを示す図である。
【
図9】本発明の第2実施形態であるコミュニティ支援システムの第1データベースの構成図である。
【
図10】本発明の第3実施形態であるコミュニティ支援システムの第1データベースの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態であるコミュニティ支援システム1の全体構成図である。コミュニティ支援システム1は、地域コミュニティにおいて、サンクスポイントと称する仮想通貨を設け、地域コミュニティ内のコミュニティメンバ間のサービスの対価としてサンクスポイントを使うことにより、コミュニティメンバの連帯感を高めるものである。
【0014】
コミュニティ支援システム1は、サーバ装置20、及び端末装置10を有する。サーバ装置20は、地域コミュニティの運営主体らの管理のもとに稼働するものである。端末装置10は、地域コミュニティのコミュニティメンバが所有するものである。コミュニティメンバは、自身の端末装置10に、サンクスポイントのアプリケーションプログラムをインストールし、端末装置10からサーバ装置20にアクセスし、アカウント開設手続をすることにより、サンクスポイントを使えるようになる。アカウント開設手続では、コミュニティメンバは、自身のSNS(Social Networking Service)のIDとパスワードを識別情報として登録する。アカウント開設手続以後、コミュニティメンバは、SNSのIDとパスワードとによる認証処理を経て、コミュニティ支援システム1のポータルサイトにログインする。
【0015】
図2に示すように、端末装置10は、CPU11、RAM12、ROM13、EEPROM14、GPS(Global Positioning System)ユニット15、ディスプレイ16、カメラ17、加速度センサ18、及び方角センサ19を有する。CPU11は、RAM12をワークエリアとして利用しつつ、ROM13やEEPROM14に記憶されたプログラム27を実行する。GPSユニット15は、人工衛星から送信される電波により当該端末装置10の位置を特定する位置検出手段としての役割を果たすものである。ディスプレイ16は、画像表示手段としての役割を果たすものである。カメラ17は、撮影手段として役割を果たすものである。加速度センサ18は、当該端末装置10に加わる加速度を、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向の3軸方向に分解して検出する加速度検出手段としての役割を果たすものである。方角センサ19は、当該端末装置10の正面(ディスプレイ16のある側と反対側の面、カメラ17のある側の面)が向いている方角を検出する方角検出手段としての役割を果たすものである。
【0016】
図1において、サーバ装置20は、CPU21、RAM22、ROM23、及びハードディスク24を有する。CPU21は、RAM22をワークエリアとして利用しつつ、ROM23やハードディスク24に記憶されたプログラムを実行する。ハードディスク24には、第1データベース25、第2データベース26、及びコミュニティ支援プログラム27が記憶されている。
【0017】
図3に示すように、第1データベース25における1人のコミュニティメンバと対応する1つのレコードは、「SNSアカウント ID」、「SNSアカウント パスワード」、「ポイント残高」、及び「履歴」のフィールドを有する。「SNSアカウント ID」のフィールドは、コミュニティメンバのSNSのIDを示す。「SNSアカウント パスワード」のフィールドは、コミュニティメンバのSNSのパスワードを示す。「ポイント残高」は、コミュニティメンバが有するサンクスポイントの残高を示す。「履歴」のフィールドは、コミュニティメンバを贈り主又は贈り先とするサンクスポイントの授受の履歴を示す。ここで、「履歴」のフィールドの履歴データは、サンクスポイントの贈り主のID、サンクスポイントの贈り先のID、贈られたサンクスポイントの額、及びサンクスポイントが贈られた日付を示すものである。
【0018】
図4に示すように、第2データベース26における1つの依頼と対応する1つのレコードは、「投稿日」、「期限」、「依頼内容」、「日時/時間」、及び「依頼者」のフィールドを有する。「投稿日」のフィールドは、依頼が投稿された日付を示す。「期限」のフィールドは、依頼に対する申し込みの受付期限日を示す。「依頼内容」のフィールドは、依頼の内容を示す。「依頼者」のフィールドは、依頼者のコミュニティメンバのIDを示す。
【0019】
図1において、コミュニティ支援プログラム27は、依頼掲載処理及びサンクスポイント授受処理をCPU21に実行させるものである。依頼掲載処理は、コミュニティメンバから、「私を車で病院に連れていってくれる人を探しています。」といった、依頼内容に関わる情報を受け取り、受け取った依頼を地域コミュニティのウェブページに掲載し、依頼内容の閲覧を求めるコミュニティメンバにフェブページを閲覧させる処理である。サンクスポイント授受処理は、コミュニティメンバ間でサンクスポイントの授受に関わる合意があった場合に、贈り主のコミュニメンバのから贈り先のコミュニティメンバに贈られたサンクスポイントが贈り先のものになるようにデータベースを更新する処理である。依頼掲載処理及びサンクスポイント授受処理の内容は以下の通りである。
【0020】
図5に示すように、コミュニティメンバは、自身の端末装置10から、ポータルサイトの閲覧を求めるメッセージMS01をサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は、メッセージMS01を受信すると、ポータルサイトのHTML(Hyper Text Markup Language)データを生成し、このHTMLデータを含むメッセージMS11を端末装置10に送信する(S110)。
【0021】
端末装置10は、メッセージMS11を受信すると、ポータルサイトをディスプレイ16に表示させる。ポータルサイトには、「依頼を投稿する」と記されたボタン111、「依頼を閲覧する」と記されたボタン112、及び「ポイントを贈る」と記されたボタン113がある。
【0022】
コミュニティメンバは、依頼を投稿したい場合、「依頼を投稿する」のボタン111を選択する。依頼を閲覧したい場合、「依頼を閲覧する」のボタン112を選択する。サンクスポイントを贈りたい場合、「ポイントを贈る」のボタン113を選択する。
【0023】
「依頼を投稿する」のボタン111が選択されると、端末装置10は、メッセージMS02をサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は、メッセージMS02を受信すると、依頼投稿サイトのHTMLデータを生成し、このHTMLデータを含むメッセージMS12を端末装置10に送信する(S120)。
【0024】
端末装置10は、メッセージMS12を受信すると、依頼投稿サイトをディスプレイ16に表示させる。掲載投稿サイトには、期限入力欄211、依頼内容入力欄212、依頼者入力欄213、及び「送信」と記されたボタン215が表示される。
【0025】
投稿者のコミュニティメンバは、期限入力欄211に、申込期限を入力し、依頼入力欄212に、依頼内容(ほかのコミュニティメンバに協力してもらいたいこと)を入力し、依頼者入力欄213に、自身のIDを入力し、「送信」のボタン215を選択する。
【0026】
「送信」のボタン215が選択されると、端末装置10は、期限入力欄211内のデータ、依頼入力欄212内のデータ、及び依頼者入力欄213内のデータを含むメッセージMS03を生成し、このメッセージMS03をサーバ装置20に送信する。
【0027】
サーバ装置20は、メッセージMS03を受信すると、メッセージMS03の受信日を投稿日とし、この投稿日のデータと、メッセージMS03内の期限のデータ、依頼内容のデータ、及び依頼者のデータを含むレコードを第2データベース26に追加する(S130)。
【0028】
「依頼を閲覧する」のボタン112が選択されると、端末装置10は、メッセージMS04をサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は、メッセージMS04を受信すると、第2データベース26から「期限」が本日以前になっているレコードを探索し、探索したレコードのデータに基づいて、依頼掲載サイトのHTMLデータを生成し、このHTMLデータを含むメッセージMS14を端末装置10に送信する(S140)。
【0029】
端末装置10は、メッセージMS14を受信すると、依頼掲載サイトをディスプレイ16に表示させる。掲載依頼サイトには、期限が未到達の依頼の各々について、依頼の投稿日、期限、依頼内容、依頼者、及び「申込」と記されたボタン316が表示される。
【0030】
閲覧者のコミュニティメンバは、掲載依頼サイトの各依頼を参照し、協力したい依頼がある場合は、その依頼の「申込」のボタン316を選択する。「申込」のボタン316が選択されると、サーバ装置20を経由して、依頼者の端末装置10に、申込のあった旨のメッセージMS24が送信される。このメッセージMS24は、申込をした閲覧者のコミュニティメンバのIDやハンドル名などの識別情報、申込をした閲覧者からのコメントなどを含む。メッセージMS24は、依頼者の端末装置10宛ての電子メールとして送信してもよいし、SNSのメッセージとして送信してもよい。
【0031】
閲覧者のコミュニティメンバは、依頼掲載サイトの依頼に対する申込をした後、サービスの提供者として依頼者の指定する場所に出向き、依頼者のためにサービスを提供する。サービスの提供後、依頼者は、提供者にサンクスポイントを贈ることができる。依頼者ではないが、依頼者のためにサービスが提供されている様子を見たコミュニティメンバもまた、提供者にサンクスポイントを贈ることができる。
【0032】
図6に示すように、「ポイントを贈る」のボタン113が選択された場合、端末装置10は、メッセージMS05をサーバ装置20に送信する。
【0033】
サーバ装置20は、メッセージMS05を受信すると、ポイント贈与サイトのHTMLデータを生成し、このHTMLデータを含むメッセージMS15を端末装置10に送信する(S150)。
【0034】
端末装置10は、メッセージMS15を受信すると、ポイント贈与サイトをディスプレイ16に表示させる。ポイント贈与サイトには、贈り主入力欄611、贈り先入力欄612、ポイント額入力欄613、贈り主明示設定欄614、及び「送信」と記されたボタン615が表示されている。
【0035】
サンクスポイントの贈り主のコミュニティメンバは、贈り主入力欄611に、自身のIDを入力し、贈り先入力欄612に、贈り先のコミュニティメンバのIDを入力し、ポイント額入力欄613に、贈るサンクスポイントの額を入力する。また、贈り先に自身が贈り主であることを明示する場合は、贈り主明示設定欄614における「明示する」及び「明示しない」の2つの選択肢のうち「明示する」を選択する。贈り先に自身が贈り主であることを明示しない場合は、「明示しない」を選択する。以上の操作の後、「送信」のボタン615を選択する。
【0036】
端末装置10は、「送信」のボタン615が選択され、その時点の贈り主明示設定欄614の選択肢が「明示する」であった場合、贈り主入力欄611内のID、贈り先入力欄612内のID、ポイント額入力欄613内のポイント額のポイント額データ、及び贈り主を贈り先に明示する旨のデータを含むメッセージMS06をサーバ装置20に送信する。また、端末装置10は、「送信」のボタン615が選択され、その時点の贈り主明示設定欄の選択肢が「明示しない」であった場合、贈り主入力欄611内のID、贈り先入力欄612内のID、ポイント額入力欄613内のポイント額のポイント額データ、及び贈り主を贈り先に明示しない旨のデータを含むメッセージMS06’をサーバ装置20に送信する。
【0037】
サーバ装置20は、メッセージMS06又はMS06’を受信すると、贈り先のコミュニティメンバに宛てて、サンクスポイントを受け取るか否かを問い合わせるメッセージMS26を送信する(S160)。贈り先のコミュニティメンバの端末装置10は、メッセージMS26を受信すると、ポイント受取確認画面をディスプレイ16に表示させる。ポイント受取確認画面には、「あなたにポイントを贈りたい人がいます。受け取りますか。」という文字列と、「はい」と記されたボタン717と、「いいえ」と記されボタン718が表示される。贈り先のコミュニティメンバは、サンクスポイントを受け取る場合は、「はい」のボタン717を選択し、サンクスポイントを受け取らない場合は、「いいえ」のボタン718を選択する。
【0038】
贈り先のコミュニティメンバの端末装置10は、「はい」のボタン717が選択された場合、サンクスポイントを受け取る旨のデータを含むメッセージMS27をサーバ装置20に送信する。端末装置10は、「いいえ」のボタン718が選択された場合、サンクスポイントを受け取らない旨のデータを含むメッセージMS27’をサーバ装置20に送信する。
【0039】
サーバ装置20は、メッセージMS27又はMS27’を受信すると、それがサンクスポイントを受け取る旨のものであるか否かを判断する。サーバ装置20は、端末装置10から受信したのがサンクスポイントを受け取る旨のメッセージMS27ならステップS170を実行し、端末装置10から受信したのがサンクスポイントを受け取らない旨のメッセージMS27’ならステップS170’を実行する。
【0040】
ステップS170では、サーバ装置20は、贈り主のコミュニティメンバの端末装置10から受信したのが、贈り主入力欄611内のID、贈り先入力欄612内のID、ポイント額入力欄613内のポイント額のポイント額データ、及び贈り主を贈り先に明示する旨のデータを含むメッセージMS06であった場合、第1データベース25内における贈り主のIDを含むレコードを探索し、このレコードにおける「ポイント残高」のデータを、贈った分を減算した額に書き換え、サンクスポイントの贈り主のID、サンクスポイントの贈り先のID、贈ったサンクスポイントの額、及び日付を含む履歴データを追加する。また、第1データベース25内における贈り先のIDを含むレコードを探索し、このレコードにおける「ポイント残高」のデータを、贈られた分を加算した額に書き換え、サンクスポイントの贈り主のID、サンクスポイントの贈り先のID、贈られたサンクスポイントの額、及び日付を含む履歴データを追加する。
【0041】
サーバ装置20は、贈り主のコミュニティメンバの端末装置10から受信したのが、贈り主入力欄611内のID、贈り先入力欄612内のID、ポイント額入力欄613内のポイント額のポイント額データ、及び贈り主を贈り先に明示しない旨のデータを含むメッセージMS06’であった場合、第1データベース25内における贈り主のIDを含むレコードを探索し、このレコードにおける「ポイント残高」のデータを、贈った分を減算した額に書き換え、サンクスポイントの贈り先のID、贈ったサンクスポイントの額、及び日付を含み、サンクスポイントの贈り主のIDを含まない履歴データを追加する。また、第1データベース25内における贈り先のIDを含むレコードを探索し、このレコードにおける「ポイント残高」のデータを、贈られた分を加算した額に書き換え、サンクスポイントの贈り先のID、贈られたサンクスポイントの額、及び日付を含み、サンクスポイントの贈り主のIDを含まない履歴データを追加する。
【0042】
以上の処理の後、サーバ装置20は、贈り主のコミュニティメンバの端末装置10に、サンクスポイントを贈ったことを示すメッセージMS17を送信する。贈り主のコミュニティメンバの端末装置10は、メッセージMS17を受信すると、「○○さんに××ポイントを贈りました。」という文字列をディスプレイ16に表示させる。また、サーバ装置20は、第2データベース26内における贈り先のIDを含むレコードを探索し、このレコードにおける「履歴」のフィールドの全ての履歴データを含むメッセージMS28を贈り先のコミュニティメンバの端末装置10に送信する。贈り先のコミュニティメンバの端末装置10は、メッセージMS28を受信すると、メッセージMS28内の履歴データを並べた履歴画面をディスプレイ16に表示させる。
【0043】
ステップS170’では、第1データベース25における贈り主及び贈り先のレコードの更新をすることなく、贈り主のコミュニティメンバの端末装置10に、サンクスポイントを贈らなかったことを示すメッセージMS17’を送信する。贈り主のコミュニティメンバの端末装置10は、メッセージMS17’を受信すると、「○○さんはサンクスポイントの受取を辞退しました」という文字列をディスプレイ16に表示させる。
【0044】
ここで、端末装置10は、コミュニティメンバ探索モードをアクティブにするための所定操作(例えば、端末装置10を上下に何度も振る操作)が行われると、以下の第1~第3の処理を行う。
図7に示すように、第1の処理では、端末装置10は、GPSユニット15の出力信号を基に当該端末装置10の位置座標を特定し、この位置座標のデータを含むメッセージMS19をサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は、メッセージMS19内の位置座標のデータを基に、メッセージMS19の送信元の端末装置10の周囲の所定範囲内にいるコミュニティメンバの端末装置10の位置座標を特定し、周囲の所定範囲内のコミュニティメンバの端末装置10の位置座標を在圏データとし、在圏データを含むメッセージMS29を返信する。端末装置10は、メッセージMS29を受信すると、メッセージMS29内の在圏データ、GPSユニット15の出力信号、加速度センサ18の出力信号、及び方角センサ19の出力信号に基づいて、当該端末装置10の周囲のコミュニティメンバの位置をマッピングしたマッピング画像MPをディスプレイ16の表示領域の右上隅に表示させる。マッピング画像MPは、真円状をなしている。マッピング画像MP内には、当該端末装置10の位置を中心とした場合における周囲のコミュニティメンバの相対位置を示す黒丸PTが表示される。
【0045】
第2の処理では、端末装置10は、カメラ17が撮影した撮影画像をディスプレイ16に表示させ、メッセージMS29内の在圏データ、GPSユニット15の出力信号、加速度センサ18の出力信号、及び方角センサ19の出力信号に基づいて、撮影画像内に当該端末装置10の周囲のコミュニティメンバが写っているか否かを判断し、周囲のコミュニティメンバの姿が写っている場合に、そのコミュニティメンバの姿の近傍に当該コミュニティメンバのIDを表示させる。
【0046】
第3の処理では、
図8に示すように、端末装置10は、撮影画像内のコミュニティメンバのIDを指でタッチする操作がされた場合に、ポイント操作画像SGを表示させる。ポイント操作画像SGは、コミュニティメンバにサンクスポイントを贈る操作をするためのものである。ポイント操作画像SGには、贈り主入力欄911、贈り先入力欄912、ポイント額入力欄913、及び贈り主明示設定欄914がある。贈り先入力欄912には、タッチ操作により選択したコミュニティメンバのIDが入力済みになっている。
【0047】
端末装置10は、ポイント操作画像SGにおいて、贈り主入力欄911に、自身のIDを入力し、ポイント額入力欄913に、贈るサンクスポイントの額を入力し、贈り主明示設定欄914の「明示する」及び「明示しない」の2つの選択肢のうち「明示する」を選択する操作がされた場合、贈り主入力欄911内のID、贈り先入力欄912内のID、ポイント額入力欄913内のサンクスポイントの額を示すポイント額データ、及び、贈り主を贈り先に明示する旨のデータを含むメッセージMS06をサーバ装置20に送信する。
【0048】
端末装置10は、ポイント操作画像SGにおいて、贈り主入力欄911に、自身のIDを入力し、ポイント額入力欄913に、贈るサンクスポイントの額を入力し、贈り主明示設定欄914の「明示する」及び「明示しない」の2つの選択肢のうち「明示しない」を選択する操作がされた場合、贈り主入力欄911内のID、贈り先入力欄912内のID、ポイント額入力欄913内のサンクスポイントの額を示すポイント額データ、及び、贈り主を贈り先に明示しない旨のデータを含むメッセージMS06’をサーバ装置20に送信する。
【0049】
サーバ装置20は、メッセージMS06又はMS06’を受信すると、ステップS160以降の処理を実行する。
【0050】
以上が、本実施形態の詳細である。本実施形態によると、次の効果が得られる。
第1に、本実施形態では、地域コミュニティにおいて、サンクスポイントと称する仮想通貨を設け、地域コミュニティ内のコミュニティメンバ間のサービスの対価としてサンクスポイントを使う。よって、地域のコミュニティメンバに、他のコミュニティメンバに奉仕をしてサンクスポイントを集めたい、というインセンティブを与えることができる。したがって、コミュニティメンバの承認欲求を充足することができる。
【0051】
第2に、本実施形態では、サーバ装置20は、依頼掲載サイトへの依頼の掲載を通じて協力者を募った依頼者からサンクスポイントを贈るメッセージMS06、MS06’を受信した場合だけでなく、依頼者への奉仕の様子を見ていたコミュニティメンバからサンクスポイントを贈るメッセージMS06、MS06’を受信した場合にも、受信したメッセージMS06、MS06’内の識別情報及びポイント額データに基づいて、第1データベース25内におけるサンクスポイントの贈り先のレコードのポイント額を更新する。よって、コミュニティ内の連帯感をより一層高めることができる。
【0052】
第3に、本実施形態では、サーバ装置20は、サンクスポイントの贈り主のコミュニティメンバの端末装置10から、サンクスポイントの贈り主を明示しない旨のメッセージMS06’を受信した場合は、第1データベース25におけるサンクスポイントの贈り先のレコードに、サンクスポイントの贈り主のIDを含まない履歴データを追加する。よって、本実施形態によると、匿名でサンクスポイントを贈りたい、というコミュニティメンバの要望に応えることができる。従って、本実施形態によると、コミュニティメンバがサンクスポイントを贈る心理障壁が低くなり、誰かに奉仕したことの報酬としてサンクスポイントを贈る習慣を根付かせることができる。
【0053】
第4に、本実施形態では、サーバ装置20は、サンクスポイントの贈り先のコミュニティメンバの端末装置10から、サンクスポイントの受取を辞退する旨のメッセージMS27’を受信した場合は、第1データベース25におけるサンクスポイントの贈り先のレコードの「ポイント額」のデータを更新しない。よって、本実施形態によると、無償での奉仕をしたい、というコミュニティメンバの要望に応えることができる。従って、本実施形態によると、コミュニティメンバ間の心理的なつながりをより高めることができる。
【0054】
第5に、本実施形態では、ディスプレイ16の表示領域にカメラ17の撮影画像とマッピング画像MPとを表示させ、カメラ17の撮影画像内にコミュニティメンバが写っている場合に、そのコミュニティメンバのIDを出現させ、コミュニティメンバのIDをタッチする操作が行われた場合に、ポイント操作画像SGを出現させる。よって、コミュニティメンバは、自身の近くで善意の奉仕をしている他のコミュニティメンバを容易に探し出し、そのコミュニティメンバにサンクスポイントを贈ることができる。
【0055】
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、コミュニティメンバは、自身のSNSのIDとパスワードを問登録し、このIDとパスワードによりコミュニティ支援システム1のポータルサイトにログインした。これに対し、本実施形態では、コミュニティメンバは、氏名(ハンドル名)と電子メールアドレスを登録し、この氏名と電子メールアドレスによりコミュニティ支援システム1のポータルサイトにログインする。
【0056】
図9に示すように、本実施形態では、第1データベース25における1人のコミュニティメンバと対応する1つのレコードは、「氏名(ハンドル名)」、「電子メールアドレス」、「ポイント残高」、及び「履歴」のフィールドを有する。「氏名(ハンドル名)」のフィールドは、コミュニティメンバの氏名(ハンドル名)を示す。「電子メールアドレス」のフィールドは、コミュニティメンバの電子メールアドレスを示す。「ポイント残高」及び「履歴」のフィールドのデータは第1実施形態と同様である。
【0057】
<第3実施形態>
上記第1実施形態では、コミュニティメンバは、自身のSNSのIDとパスワードを問登録し、このIDとパスワードによりコミュニティ支援システム1のポータルサイトにログインした。これに対し、本実施形態では、コミュニティメンバは、コミュニティ支援システム1に固有のIDとパスワードを識別情報として登録するとともに、自身の氏名、住所、年齢、性別、及びハンドル名を識別情報として登録し、IDとパスワードによりコミュニティ支援システム1のポータルサイトにログインする。
【0058】
図10に示すように、本実施形態では、第1データベース25における1人のコミュニティメンバと対応する1つのレコードは、「ID」、「パスワード」、「氏名」、「住所」、「年齢」、「性別」、「ハンドル名」、「ポイント残高」、及び「履歴」のフィールドを有する。「ID」のフィールドは、コミュニティメンバがアカウント開設手続時に決めたIDを示す。「パスワード」のフィールドは、コミュニティメンバがアカウント開設手続時に決めたパスワードを示す。「氏名」のフィールドは、コミュニティメンバの氏名を示す。「住所」のフィールドは、コミュニティメンバの住所を示す。「年齢」のフィールドは、コミュニティメンバの年齢を示す。「性別」のフィールドは、コミュニティメンバの性別を示す。「ハンドル名」のフィールドは、コミュニティメンバのハンドル名を示す。「ポイント残高」及び「履歴」のフィールドのデータは第1実施形態と同様である。
【0059】
以上本発明の第1~第3実施形態について説明したが、この実施形態に以下の変形を加えてもよい。
(1)上記第1~第3実施形態のコミュニティ支援システム1の運営主体が地方自治体である場合は、サンクスポイントの保有量が多いほど助成金を多く受けられるような運用にしてもよい。
【0060】
(2)上記第1~第3実施形態のコミュニティ支援システム1の運営主体が地方自治体である場合は、システム1の運用開始時に、全ての住民に所定額のサンクスを給付するようにしてもよい。この場合において、高齢者は給付額が多くなるように、年齢に応じた重み付けを施してもよい。
【0061】
(3)上記第1~第3実施形態のポイント贈与サイト及びポイント操作画像SGにおいて、サンクスポイントの贈り先に贈り主を「明示しない」の選択肢をデフォルトとし、特別の操作が行われた場合に、「明示する」が選択されるようにしてもよい。
【0062】
(4)上記第1~第3実施形態において、コミュニティメンバの携帯端末10を指紋検出機能搭載のものとし、コミュニティ支援システム1のポータルサイトへのログインの度に、指紋認証により本人確認を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0063】
1…コミュニティ支援システム、10…サーバ装置、20…端末装置、11,21…CPU、21,22…RAM、13,23…ROM、14…EEPROM、24…ハードディスク、15…GPSユニット、16…ディスプレイ、17…カメラ、18…加速度センサ、19…方角センサ。