(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-18
(45)【発行日】2022-03-01
(54)【発明の名称】ケーブルタイ
(51)【国際特許分類】
F16L 3/137 20060101AFI20220221BHJP
B65D 63/12 20060101ALI20220221BHJP
F16L 33/035 20060101ALI20220221BHJP
F16L 3/12 20060101ALI20220221BHJP
【FI】
F16L3/137
B65D63/12 A
F16L33/035
F16L3/12 G
(21)【出願番号】P 2018563680
(86)(22)【出願日】2017-04-27
(86)【国際出願番号】 DE2017000115
(87)【国際公開番号】W WO2017211334
(87)【国際公開日】2017-12-14
【審査請求日】2020-03-25
(31)【優先権主張番号】102016007091.9
(32)【優先日】2016-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】517259221
【氏名又は名称】ゼニオス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100107733
【氏名又は名称】流 良広
(74)【代理人】
【識別番号】100115347
【氏名又は名称】松田 奈緒子
(72)【発明者】
【氏名】ビューラー,マティアス
【審査官】渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-512499(JP,A)
【文献】実開平06-010683(JP,U)
【文献】特開2010-151320(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0023586(US,A1)
【文献】米国特許第03197164(US,A)
【文献】米国特許第05690522(US,A)
【文献】国際公開第00/000407(WO,A1)
【文献】米国特許第04825156(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 3/137
B65D 63/12
F16L 33/035
F16L 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッド部片及びストラップを備えるケーブルタイであって、前記ストラップを前記ヘッド部片に押し込むことができ、それによってケーブルタイ自体をラッチ式に固定することができ、ここで、前記ヘッド部片(4、8)の領域内に位置決めすることができ
、前記ヘッド部片とは独立している補償部片(5、7、25、44)に前記ストラップ(6、9)が通されており、前記ストラップと共に中空の空間を画定する、ケーブルタイにおいて、
前記補償部片(5、7、25、44)が、前記中空空間(15)の周縁の平面内で楔形の断面を有し、2つの長い側辺(33、34)及び短い底辺(35)を有し、長い側辺(33)を形成する表面が、前記ヘッド部片(8)に対する当接部として平面状に設計されている
ことを特徴とするケーブルタイ。
【請求項2】
前記補償部片(5、7、25)が、前記中空空間(15)に面する側で凹面(21)を有することを特徴とする請求項1に記載のケーブルタイ。
【請求項3】
前記ストラップが、円形の中空空間を画定し、前記凹面(21)が、前記円形の中空空間(15)の半径(23)
に対応することを特徴とする請求項2に記載のケーブルタイ。
【請求項4】
前記凹面(21)と前記ヘッド部片(4、8)との間に肩部が設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載のケーブルタイ。
【請求項5】
前記凹面(21)と前記ストラップ(9)との間に肩部が設けられていることを特徴とする請求項2~4のうちいずれか一項に記載のケーブルタイ。
【請求項6】
前記底辺(35)を形成する表面に向かって、長い側辺(33、34)を形成する表面からの移行部(36、37)が丸みを付けられていることを特徴とする請求項1~5のうちいずれか一項に記載のケーブルタイ。
【請求項7】
前記補償部片(5、7、25、44)が、前記ストラップ(9)を受け取るための長方形スロット(38)を有し、前記方形スロット(38)の長辺(39)が、前記ストラップ(9)の幅(40)に対応し、それにより、前記補償部片(5、7、25、44)を前記ストラップ(9)上で変位させることができ、かつ前記ストラップ(9)から滑り落ちないようにすることを特徴とする請求項1~6のうちいずれか一項に記載のケーブルタイ。
【請求項8】
前記補償部片(5、7、25、44)が、前記ストラップ(9)を受け取るための長方形スロット(38)を有し、前記長方形スロット(38)の短辺又は長辺(39、41)が、弾力性又は弾性の接触面を有し、それにより、前記当接面が前記ストラップ(9)を押圧することを特徴とする請求項1~7のうちいずれか一項に記載のケーブルタイ。
【請求項9】
前記補償部片(5、7、25、44)がストッパ(42)を有し、前記ストッパ(42)が、前記ストラップ(9)の対応部分と相互作用することを特徴とする請求項1~8のうちいずれか一項に記載のケーブルタイ。
【請求項10】
前記補償部片(44)が、圧縮下で変形する弾性部分(43)である、又は前記弾性部分(43)を備えることを特徴とする請求項1~9のうちいずれか一項に記載のケーブルタイ。
【請求項11】
請求項1~10のうちいずれか一項に記載のケーブルタイ、及び配管部片からなるセット。
【請求項12】
請求項1~11のうちいずれか一項に記載のケーブルタイ用の補償部片(5、7、25、44)。
【請求項13】
成形部品で
あることを特徴とする請求項12に記載の補償部片。
【請求項14】
二成分射出成形部品、又は3Dプリンティングによって製造される部品であることを特徴とする請求項13に記載の補償部片。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルタイ、そのようなケーブルタイを含むセット、及びケーブルタイ用の補償部片に関する。
【背景技術】
【0002】
ケーブルタイは、ケーブルストラップ又はラチェットストリップとも呼ばれ、汎用性があり、すぐに使用でき、かつ安価な接続要素を形成する。
【0003】
ケーブルタイは、元々は、様々なケーブル及びワイヤハーネスを互いに固定するため又は他の物体に固定するために設計された。しかし、ケーブルタイは、建設産業において仮の組立て用に若しくは梱包補助材としても使用され、又は警察の業務において人々を拘束するためにも使用されている。また、本発明は、自動車産業で使用されるものなど、接着ソケット、固定ボルト、又はファーツリーマウントなど、成形された取付け要素を有する特別なケーブルタイに関する。
【0004】
本発明によれば、ケーブルタイは、プラスチック、特にPA6.6又はPVCから形成される。ナイロン(登録商標)としても知られているポリアミド6.6は、ケーブルタイに特に有利な材料であることが実証されている。しかし、ケーブルタイは、ポリウレタン、POM、ABS、PP、PE、PC、PEEK、他のプラスチック、金属、アルミニウム鋳物、さらには高級鋼など他の材料から形成することもできる。
【0005】
使い捨てのケーブルタイの場合、ケーブルタイが解放されないようにするために内歯又は外歯が使用される。通常、ケーブルタイは、破壊することによってしか再び開くことができない。プラスチック製の係止ストラップを有するケーブルタイの場合、通常、針で係止解除することができ、ループを解くことができる。特に高い引張力を有するケーブルタイを製造するために、金属製の舌部がヘッドに組み込まれており、これにより、舌部をケーブルタイの本体に切り込ませることによってケーブルタイを閉じることができる。
【0006】
再使用可能なケーブルタイは、係止解除することによって再び開くことができ、したがって複数回使用することができる。さらに、開いた結束ヘッド付きのケーブルタイ、ダブルヘッドケーブルタイ、特別なラベル領域付きのケーブルタイもある。
【0007】
本発明は、これらの種類の全てのケーブルタイに関し、特にホースをパイプ区域に固定するためのケーブルタイの使用に関する。この固定は、医療技術において、流体、特に血液又はガスを供給する管を、ホースコネクタ、すなわち管又は管継手に固定するために広く使用されている。可撓性材料から形成されるホースは、ケーブルタイを使用して管区域に押し付けられ、封止接続が形成される。
【0008】
この適用分野で生じる特定の問題は、老化又は滅菌により、ホース材料がわずかに収縮する、又はその弾性を失うことがあることである。これにより、ホースと管区域との間の接触圧が低下し、これは漏れの問題を引き起こす可能性がある。実際には、最初の漏れは通常、ケーブルタイのヘッドの領域で発生する。その領域では、ケーブルタイがホースコネクタに対して平らに位置していない。したがって、ケーブルタイを、その円周面のできるだけ大部分にわたってホースと接触するように形作ることが提案されてきた。
【0009】
しかし、これらのケーブルタイには、ホース直径ごとに特別なケーブルタイを提供しなければならないという欠点がある。これは、1つのケーブルタイの製造に伴うコストを増大させる。また、ケーブルタイは通常、射出成形プロセスで製造されるので、様々な金型を提供しなければならない。
【0010】
ヘッド部片及びストラップを有するケーブルタイであって、ストラップをヘッド部片に押し込み、それによって定位置に固定することができ、ここで、ヘッド部片の領域内に位置決めすることができる補償部片にストラップが通されて、ストラップと共に中空空間を画定することができる、ケーブルタイが、例えば米国特許第5,690,522号明細書及び欧州特許第2247882号明細書から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】米国特許第5,690,522号明細書
【文献】欧州特許第2247882号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は、ケーブルタイによって圧縮された物体を円周の周りにおいてできるだけ均等に変形させる高信頼性の接触圧を提供するケーブルタイをさらに開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的は、請求項1の特徴を有するケーブルタイセンサによって実現される。
【0014】
したがって、本発明によれば、既知のケーブルタイを、そのケーブルタイが通される補償部片と組み合わせることが提案される。この補償部片は、大量生産されている安価な既知のケーブルタイを使用することを可能にし、それと同時に、特定の用途に最適に適合されたケーブルタイを提供することを可能にする。
【0015】
補償部片は、中空空間の周縁の平面内で楔形の断面を有し、2つの長い側辺及び短い底辺を有する。したがって、2つの長い側辺は、ヘッド部片と囲まれた中空空間との間に楔を形成することができ、一方、短い底辺は、ストラップ上での補償部片の移動を容易にする。ここで、ストラップは、長い側辺に垂直に延び、補償部片の開口部内で、次いでヘッド部片の開口部を通って移動可能である。
【0016】
長い側辺を形成する表面が、ヘッド部片に対する当接部として平面状に設計されている。これにより、接触面が形成され、この接触面は、互いに向かう表面のわずかな移動も可能にする。
【0017】
そのような補償部片は、製造が安価であり、既知のケーブルタイと組み合わせることができる。これは、特に、射出成形された安価な標準ケーブルタイを個々の補償部片と組み合わせることを可能にする。各補償部片は、その形状、材料、及び/又は色の選択により、特定の目的に最適に適合されている。
【0018】
補償部片は、ケーブルタイのストラップの任意の位置に配置することができる。ケーブルタイが使用されているとき、補償部片は、ケーブルタイのヘッド部片に載置する。ヘッド部片と補償部片との二部品構成により、ケーブルタイが締められたときに補償部片が最適に位置決めされ、振動又は材料の形状変化が生じた場合に、ストラップ上での又はヘッド部片に対する補償部片の位置はわずかしか変化し得ない。その結果、接触圧をより長く維持することができる。
【0019】
有利な構成は、従属請求項の主題である。
【0020】
特にホースを配管部片に押し付けるために、補償部片が、中空空間に面する側に凹面を有することが提案されている。そのような凹面は、ヘッド部片とストラップとの間の「ガセット」を埋めて、接触面を拡大することができる。弾性ホース材料が表面の形状に適合するので、用途に応じて、凹面の代わりに平面状の表面又は構造化された表面を設けることもできる。
【0021】
ストラップが円形の中空空間を画定する場合、補償部片の凹面は、円形の中空空間の半径とほぼ合致することができる。この文脈で、「ほぼ」は、最大±30%、好ましくは最大±10%、特に好ましくは最大±1%の、外接される中空空間の半径からの補償部片の半径の偏差を意味する。
【0022】
医療技術の分野で非常によく使用される用途は、直径3/8インチ及び1/4インチのホースの固定である。したがって、凹面が、直径が3/8インチ又は1/4インチのホースの表面にほぼ対応することが提案される。
【0023】
中空空間に面する側で、凹面は、ストラップとヘッド部片との両方に隣接する。例えば0.5mm~5.0mmのサイズを有する肩部を、これらの側部の片側又は両側に設けることができる。この肩部は、補償部片の製造を容易にする。丸みを付けることもできる肩部を提供することによって、不適切な使用時に切断面としてホースを損傷し得る鋭利な縁部をなくすことが可能である。
【0024】
長い側辺を形成する表面と底辺を形成する表面との接合部が丸みを付けられている場合、補償部片の取扱い性が改善される。好ましくは、両方の接合面がわずかに丸みを付けられている。
【0025】
特許請求しない実施形態は、接触面が、接触中に互いに対する表面の中心合わせを行うように設計されていることを企図する。これは、例えば、凸面に嵌まる凹面によって実現される。さらに、この接触面で、ヘッド部片と補償部片との間に、表面同士の互いに対する移動性を制限する構造を提供することができる。
【0026】
補償部片にストラップを簡単に通すことは、ストラップを受け取るための長方形のスロットを補償部片に設けることによって実現され、そのスロットの長辺はストラップの幅に対応し、それにより、補償部片をストラップ上で変位させることができ、かつストラップから滑り落ちないようにする。したがって、補償部片は、可動のストラップへのわずかな圧力によって移動させることができ、その自重でストラップから滑り落ちることはない。また、そのようにして設計された補償部品は、請求項1の特徴部における特徴がなくても本発明の本質である。
【0027】
補償部片が、ストラップを受け取るための長方形スロットを有し、長方形スロットの短辺又は長辺が、弾力性又は弾性の接触面を有し、それにより、この当接面がストラップを押圧すると特に有利である。これにより、補償部片を繰り返し使用した後でさえ、補償部片が誤ってストラップから滑り落ちることはない。
【0028】
補償部片はストッパを有することができ、ストッパは、ストラップの対応部分と相互作用する。このストッパは、ストラップ上で特定の位置までしか補償部片を配置することができないことを保証する。このストッパは、例えば補償部片での係止デバイスの一部でもよく、したがってストッパでの位置を触覚的に変更することができる。
【0029】
時間の経過と共に、ケーブルタイのストラップが伸びることがあり、ヘッド部片での係止デバイスが曲がることがあり、又はホースラインなどストラップによって囲まれた物体が縮むことがあるので、この場合にも一定の接触圧が維持されると有利である。これは、補償部片が、圧縮時に変形する弾性部品であること又は弾性部品を有することによって実現される。これは、例えば、ホースが直径約1ミリメートル以上収縮したとしても補償部片がホースと接触したままであることを保証することができる。したがって、弾性はストラップ又はヘッド部片に提供される必要はなく、代わりに、弾性材料からなる補償部片の一部分又は弾性材料からなる補償部片の弾性が、ストラップによって囲まれた材料に対するストラップの適切な接触圧を維持するために必要な弾性を提供することができる。
【0030】
この目的で、補償部片は、特に中空空間に面する側に弾性の接触面を有することができ、その接触面が圧力パッドを形成する。しかし、補償部片は、ストラップを有するヘッド部片よりも可撓性の高い材料から形成することもでき、ばね作用を実現する。
【0031】
弾性は、ストラップの接触面での特別な構造によって実現することもできる。これは、例えば、圧縮下で曲がるぎざぎざ又は波形部分を設けることによって実現することができる。
【0032】
特定のホース直径に最適化されたケーブルタイを製造するために、そのようなケーブルタイ及びホース区域からなるセットを提供する、又は特別に適合されたケーブルタイ及び補償部片を有する特定のホース部片を提供することが提案される。
【0033】
そのような補償部片は、いかなる既知のケーブルタイでも使用することができるので、そのような補償部片は、提案される延長部分として提供することができる。この補償部片は、射出成形部品として、好ましくは二成分射出成形部品として製造することができる。二成分射出成形部品は、射出成形プロセス中に、弾力性の接触面と安定な形成領域など、機能的に異なる領域を異なる材料から製造することを可能にする。より少量を製造するため、及び多成分製造のために、3Dプリンティングプロセスの使用が提案されている。
【0034】
補償部片が楔形の断面を有する場合、短い方の側辺が、ラベル又は刻印を有することができる。さらに、異なる補償部片を異なる色で製造することができる。
【0035】
ケーブルタイ及び補償部片の様々な設計変形形態を図面に示し、以下でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】既知のケーブルタイを通る概略断面図である。
【
図2】補償部片を有するケーブルタイの斜視図である。
【
図3】補償部片を有するケーブルタイの断面図である。
【
図4】
図3に示されるケーブルタイの第1の斜視図である。
【
図5】
図3に示されるケーブルタイの第2の斜視図である。
【
図7】可撓性の接触面を有する補償部片を有するケーブルタイの部分断面図である。
【
図13】暗示される弾性の支持部を有する
図7による補償部片の斜視図である。
【
図14】暗示される印刷を施すことができるプレートを有する
図7に示される補償部片を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1に示されるケーブルタイ1は、ヘッド部片2及びストラップ3からなる。
【0038】
図2に示される例示的実施形態では、補償部片5がヘッド部片4と接触しており、ストラップ6が補償部片5及びヘッド部片4に通されている。同様の設計が、
図3による例示的実施形態によって示されている。ここでは、補償部片7がヘッド部片8と接触しており、ストラップ9が、補償部片7の開口部10、及びヘッド部片8に通されている。ヘッド部片8の歯列11は、ストラップ9の歯列12と相互作用して、ストラップ9の端部13をヘッド8内で保持する。
【0039】
さらに、補償部片7の縁部14がストラップ9の歯12と相互作用することもできる。しかし、これは、本発明の機能に必須ではない。
【0040】
図3に示される例示的実施形態では、ストラップ9によって画定される中空空間15は円形であり、3/8インチの直径16を有する。この例示的実施形態と合致するように、
図6は、開口部10に凹形又は凸形の外側接触面17を有する補償部片7を示し、接触面17は、例えば10.7cmの半径18を有する。反対側の面19は凹形に設計されており、例えば7.0cmの半径20を有する。中空空間15に面する接触面21は、4.6mmの長さ22及び8.3cmの半径23を有する。肩部24として、接触面21の両側に0.5mmの高さが設けられている。
【0041】
図7は、ヘッド部片8及びストラップ9と補償部片25との相互作用を示す。補償部片25は、可撓性の接触面26を有し、接触面26は、好ましくは弾性を有する。可撓性は、例えば中空空間15内に配置されたホース部片(図示せず)との平面的な接触を保証し、弾性は、ストラップ9の伸長又はホース部片の収縮による接触圧の低下を補償する。
【0042】
拡大されたラベル付け領域27、及びヘッド部片8に対する補償部片25の追加の接触面28は、補償部片25の突起29によって得られる。
【0043】
可撓性の表面26に加えて又はその代替として、補償部片7とヘッド部片8との間の領域30、又は補償部片7とストラップ9との間の表面19の領域にも、可撓性の、かつ好ましくは弾性の表面を提供することができ、ケーブルタイによって囲まれた構成要素(図示せず)に長期に及ぶ適切な圧力を加える。
【0044】
これらの可撓性の接触面は、肩部として設計することもできる。
【0045】
補償部片25は、例えば、3.5mmの高さ31、9.1mmの長さ32、及び7mmの幅Bを有することができる。2つの長い側辺33、34及び短い底辺35によって楔形の断面が形成される。
【0046】
長い側辺33から短い底辺36への接合部36、及び長い側辺34と短い底辺35との間の接合部37はそれぞれ、丸みを付けられている。他方、ヘッド部片8と接触するための長い側辺33の接触面30は平坦である。
【0047】
ストラップ9のための貫通路10として、補償部片25はスロット38を有し、例示的実施形態では5.5mmの幅B’を有するスロット38の長辺39は、ストラップ9の幅40と合致し、それにより、補償部片25をストラップ9上で変位させることができ、かつストラップ9から滑り落ちないようにする。
【0048】
スロット38の短辺41は、弾性的に設計された接触面を有し、この接触面はストラップ9を押圧し、それにより、補償部片25がストラップ9に沿って移動されるときにわずかな抵抗を生じる。
【0049】
図6に示される縁部14は、ストラップ9の歯付き外面12に対するストッパ42を形成し、対応部分としてストラップ9と相互作用する。
【0050】
図12は、補償部片44での弾性部分43を示し、弾性部分43は、圧力下で変形することができ、ストラップ9によって囲まれる物体に対する補償部片44の良好な接触を保証する。
【0051】
隆起部46(点線で示される)を有する補償部片45が
図13に示されており、隆起部46は、好ましくは弾性の、ケーブルタイのヘッド8に対する補償部片45の接触面として設計されている。
【0052】
図14は、補償部片の短い底辺に拡大接触面48を有する補償部片47を示す。この表面は、マーク付けやラベルの貼付けに適している。