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特許7027388MTCデバイスのためのLC-PDCCH反復レベル選択
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-18
(45)【発行日】2022-03-01
(54)【発明の名称】MTCデバイスのためのLC-PDCCH反復レベル選択
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20220221BHJP
   H04W 4/70 20180101ALI20220221BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20220221BHJP
【FI】
H04W72/04 136
H04W4/70
H04W72/04 133
H04L27/26 113
【請求項の数】 24
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019203493
(22)【出願日】2019-11-08
(62)【分割の表示】P 2017553125の分割
【原出願日】2016-04-11
(65)【公開番号】P2020053974
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2019-12-06
(31)【優先権主張番号】62/145,588
(32)【優先日】2015-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100199277
【弁理士】
【氏名又は名称】西守 有人
(72)【発明者】
【氏名】ブランケンシップ、ユーフェイ
(72)【発明者】
【氏名】バーリマン、ヨーアン
(72)【発明者】
【氏名】グレヴレン、アスビョルン
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/109621(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/045079(WO,A1)
【文献】特表2016-507176(JP,A)
【文献】Intel Corporation,Discovery monitoring operation[online],3GPP TSG-RAN WG2#87bis R2-144162,2014年10月10日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_87bis/Docs/R2-144162.zip>
【文献】MediaTek Inc.,Discussion on (E)PDCCH coverage enhancement[online],3GPP TSG-RAN WG1#75 R1-135425,2013年11月15日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_75/Docs/R1-135425.zip>
【文献】Nokia Networks, Nokia Corporation,Physical Downlink Control Channel for MTC[online],3GPP TSG-RAN WG1#80 R1-150257,2015年02月13日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_80/Docs/R1-150257.zip>
【文献】Renesas Mobile Europe Ltd,Details of PRB configuration for EPDCCH sets[online],3GPP TSG-RAN WG1#71 R1-125055,2012年11月16日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_71/Docs/R1-125055.zip>
【文献】MediaTek Inc,Analysis of (E)PDCCH enhancements and timing relationship with PDSCH[online],3GPP TSG-RAN WG1#74b R1-134444,2013年10月11日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_74b/Docs/R1-134444.zip>
【文献】MediaTek Inc.,Discussion on CSI report in coverage enhancement[online],3GPP TSG-RAN WG1♯76 R1-140241,2014年02月14日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_76/Docs/R1-140241.zip>
【文献】Ericsson,EPDCCH aggregation and repetition for MTC[online],3GPP TSG-RAN WG1#80b R1-151212,2015年04月24日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_80b/Docs/R1-151212.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)(30)を構成するための基地局(10)であって、前記基地局は、プロセッサ(14)を備え、前記プロセッサは、
無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、複数の低複雑度物理ダウンリンク制御チャネル(LC-PDCCH)反復レベルレンジの予め定められた順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レベルレンジの標識を前記UEに送信することによって前記UEを構成することと、
構成される前記LC-PDCCH反復レベルレンジに基づいて前記UEが試行した復号の情報を前記UEから受信することと、
前記UEへのトランスポートブロック送信のために、構成された前記LC-PDCCH反復レベルレンジからLC-PDCCH反復レベルを、受信した前記情報に基づいて、選択することと、
を前記基地局に行わせるように構成される、基地局。
【請求項2】
前記複数のLC-PDCCH反復レベルレンジのセット内の隣り合うLC-PDCCH反復レベルレンジは、部分的に重複する、請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記LC-PDCCHのサブフレーム内の6つの物理リソースブロック(PRB)のグループの範囲内で、PRBの2つ、4つ又は6つのペア上で動作するように前記UEへ命令することにより、前記UEを周波数ドメインにおいて構成すること、
を前記基地局に行わせるようにさらに構成される、請求項1又は請求項2に記載の基地局。
【請求項4】
前記グループの範囲内の前記PRBの位置は、前記構成において高々2ビットで指し示される、請求項3に記載の基地局。
【請求項5】
前記基地局は、前記LC-PDCCH反復レベルレンジを構成し、及び、別個に独立して行うか又は結合的に行うかのいずれかで前記UEを周波数ドメインにおいて構成する、請求項3に記載の基地局。
【請求項6】
前記プロセッサは、
LC-PDCCH反復閾値レベルに対応する現在チャネル条件の標識を取得することと、
前記LC-PDCCH反復レベルが前記LC-PDCCH反復閾値レベルよりも高くなるように、現在チャネル条件の前記標識に基づいて前記LC-PDCCH反復レベルを選択することと、
を前記基地局に行わせるようにさらに構成される、請求項1~5のいずれかに記載の基地局。
【請求項7】
構成を取得するためのユーザ機器(UE)(30)であって、前記UEは、プロセッサ(34)を備え、前記プロセッサは、
基地局(10)からの無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、複数の低複雑度物理ダウンリンク制御チャネル(LC-PDCCH)反復レベルレンジの予め定められた順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レベルレンジの標識についての構成情報を受信することと、
構成される前記LC-PDCCH反復レベルレンジ内の少なくとも1つの値に従って、前記LC-PDCCHの復号を試行することと、
試行された前記復号の情報を前記基地局に送信することと、
を前記UEに行わせるように構成される、UE。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記復号の試行が失敗し、構成される前記LC-PDCCH反復レベルレンジ内に少なくとも1つのより高い値が存在する場合に、
前記LC-PDCCH反復レベルレンジ内の前記少なくとも1つのより高い値のうちの少なくとも1つに従って、前記LC-PDCCHの復号を試行すること、
を前記UEに行わせるようにさらに構成される、請求項7に記載のUE。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記LC-PDCCH反復レベルレンジの前記少なくとも1つの値を指し示す標識を受信すること、
を前記UEに行わせるようにさらに構成される、請求項7又は請求項8に記載のUE。
【請求項10】
前記複数のLC-PDCCH反復レベルレンジのセット内の隣り合うLC-PDCCH反復レベルは、部分的に重複する、請求項7に記載のUE。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記LC-PDCCHのサブフレーム内の6つの物理リソースブロック(PRB)のグループの範囲内でPRBの2つ、4つ又は6つのペア上で動作するように前記UEへ命令することにより前記UEを周波数ドメインにおいて構成するための、前記基地局からの命令を受信することと、
前記命令に従って、前記LC-PDCCHのサブフレーム内の6つのPRBの前記グループの範囲内のPRBの2つ、4つ又は6つのペアの復号を試行することと、
を前記UEに行わせるようにさらに構成される、請求項7~10のいずれかに記載のUE。
【請求項12】
前記グループの範囲内の前記PRBの位置は、前記命令において高々2ビットで指し示される、請求項11に記載のUE。
【請求項13】
ユーザ機器(UE)(30)を構成するためのシステムであって、前記システムは、前記UE及び基地局(10)を含み、
前記基地局は、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、複数の低複雑度物理ダウンリンク制御チャネル(LC-PDCCH)反復レベルレンジの予め定められた順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レベルレンジの標識を前記UEに送信することによって前記UEを構成する、ように構成され、
前記基地局は、構成される前記LC-PDCCH反復レベルレンジに基づいて前記UEが試行した復号の情報を前記UEから受信するように構成され、
前記基地局は、前記UEへのトランスポートブロック送信のために、構成された前記LC-PDCCH反復レベルレンジからLC-PDCCH反復レベルを、受信した前記情報に基づいて、選択する、ように構成され、
前記UEは、前記基地局からの構成情報として、RRCシグナリングを介して、前記LC-PDCCH反復レベルレンジの標識を受信する、ように構成され、
前記UEは、構成される前記LC-PDCCH反復レベルレンジ内の少なくとも1つの値に従って、前記LC-PDCCHの復号を試行する、ように構成され、
前記UEは、試行された前記復号の情報を前記基地局に送信するように構成される、
システム。
【請求項14】
ユーザ機器(UE)(30)を構成するための基地局(10)であって、
無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、複数の低複雑度物理ダウンリンク制御チャネル(LC-PDCCH)反復レベルレンジの予め定められた順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レベルレンジの標識を前記UEに送信することによって前記UEを構成する、ように構成される構成モジュールと、
構成される前記LC-PDCCH反復レベルレンジに基づいて前記UEが試行した復号の情報を前記UEから受信するように構成される受信モジュールと、
前記UEへのトランスポートブロック送信のために、構成された前記LC-PDCCH反復レベルレンジからLC-PDCCH反復レベルを、受信した前記情報に基づいて、選択する、ように構成される選択モジュールと、
を備える基地局。
【請求項15】
構成を取得するためのユーザ機器(UE)(30)であって、
基地局(10)からの無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、複数の低複雑度物理ダウンリンク制御チャネル(LC-PDCCH)反復レベルレンジの予め定められた順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レベルレンジの標識についての構成情報を受信する、ように構成される受信モジュールと、
構成される前記LC-PDCCH反復レベルレンジ内の少なくとも1つの値に従って、前記LC-PDCCHの復号を試行する、ように構成される復号モジュールと、
試行された前記復号の情報を前記基地局に送信するように構成される送信モジュールと、
を備えるUE。
【請求項16】
ユーザ機器(UE)(30)を構成するための、基地局(10)により実行される方法であって、
無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、複数の低複雑度物理ダウンリンク制御チャネル(LC-PDCCH)反復レベルレンジの予め定められた順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レベルレンジの標識を前記UEに送信することによって前記UEを構成すること(S102)と、
構成される前記LC-PDCCH反復レベルレンジに基づいて前記UEが試行した復号の情報を前記UEから受信することと、
前記UEへのトランスポートブロック送信のために、構成された前記LC-PDCCH反復レベルレンジからLC-PDCCH反復レベルを、受信した前記情報に基づいて、選択すること(S106)と、
を含む方法。
【請求項17】
前記LC-PDCCHのサブフレーム内の6つの物理リソースブロック(PRB)のグループの範囲内で、PRBの2つ、4つ又は6つのペア上で動作するように前記UEへ命令することにより、前記UEを周波数ドメインにおいて構成すること(S112)、
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
LC-PDCCH反復閾値レベルに対応する現在チャネル条件の標識を取得すること(S102)と、
前記LC-PDCCH反復レベルが前記LC-PDCCH反復閾値レベルよりも高くなるように、現在チャネル条件の前記標識に基づいて前記LC-PDCCH反復レベルを選択すること(S108)と、
をさらに含む、請求項16又は請求項17に記載の方法。
【請求項19】
ユーザ機器(UE)(30)の構成を取得するための、前記UEにより実行される方法であって、
基地局(10)からの無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、複数の低複雑度物理ダウンリンク制御チャネル(LC-PDCCH)反復レベルレンジの予め定められた順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レベルレンジの標識についての構成情報を受信すること(S202)と、
構成される前記LC-PDCCH反復レベルレンジ内の少なくとも1つの値に従って、前記LC-PDCCHの復号を試行すること(S208)と、
試行された前記復号の情報を前記基地局に送信することと、
を含む方法。
【請求項20】
前記復号の試行が失敗し、構成される前記LC-PDCCH反復レベルレンジ内に少なくとも1つのより高い値が存在する場合に、
前記LC-PDCCH反復レベルレンジ内の前記少なくとも1つのより高い値のうちの少なくとも1つに従って、前記LC-PDCCHの復号を試行すること(S210)、
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記LC-PDCCH反復レベルレンジの前記少なくとも1つの値を指し示す標識を受信すること(S204)、
をさらに含む、請求項19又は請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記LC-PDCCHのサブフレーム内の6つの物理リソースブロック(PRB)のグループの範囲内でPRBの2つ、4つ又は6つのペア上で動作するように前記UEへ命令することにより前記UEを周波数ドメインにおいて構成するための、前記基地局からの命令を受信すること(S206)と、
前記命令に従って、前記LC-PDCCHのサブフレーム内の6つのPRBの前記グループの範囲内のPRBの2つ、4つ又は6つのペアの復号を試行すること(s210)と、
をさらに含む、請求項19~21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
ユーザ機器(UE)(30)を構成するためのコンピュータプログラム(22)であって、前記コンピュータプログラムは、基地局(10)のプロセッサ(14)上で実行された場合に、前記基地局に、
無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、複数の低複雑度物理ダウンリンク制御チャネル(LC-PDCCH)反復レベルレンジの予め定められた順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レベルレンジの標識を前記UEに送信することによって前記UEを構成することと、
構成される前記LC-PDCCH反復レベルレンジに基づいて前記UEが試行した復号の情報を前記UEから受信することと、
前記UEへのトランスポートブロック送信のために、構成された前記LC-PDCCH反復レベルレンジからLC-PDCCH反復レベルを、受信した前記情報に基づいて、選択することと、
を行わせるコンピュータコード、を含むコンピュータプログラム。
【請求項24】
ユーザ機器(UE)(30)の構成を取得するためのコンピュータプログラム(42)であって、前記コンピュータプログラムは、前記UEのプロセッサ(34)上で実行された場合に、前記UEに、
基地局(10)からの無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、複数の低複雑度物理ダウンリンク制御チャネル(LC-PDCCH)反復レベルレンジの予め定められた順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レベルレンジの標識についての構成情報を受信することと、
構成される前記LC-PDCCH反復レベルレンジ内の少なくとも1つの値に従って、前記LC-PDCCHの復号を試行することと、
試行された前記復号の情報を前記基地局に送信することと、
を行わせるコンピュータコード、を含むコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで呈示される実施形態は、ユーザ機器の構成のための方法、基地局、ユーザ機器、
コンピュータプログラム及びコンピュータプログラムプロダクトに関する。本発明概念は
、概して、ワイヤレス通信に関し、より具体的には、マシンタイプ通信のためのダウンリ
ンク構成に関する。
【背景技術】
【0002】
LTEは、ダウンリンクにおいてOFDMを、アップリンクにおいてDFT拡散OFD
M(あるいはSC-FDMA)を使用する。基本的なLTEのダウンリンク物理リソース
を、よって、図1に示したような時間-周波数グリッドとして見ることができ、各リソー
スエレメントは、1つのOFDMシンボルインターバルの期間中の1本のOFDMサブキ
ャリアに相当する。
【0003】
<MTC>
マシンタイプ通信(MTC)は、事業者のための重要な収益源であり、事業者の視点か
らすると莫大なポテンシャルを有する。事業者にとっては、既に配備済みの無線アクセス
技術を用いてMTC UEにサービスできることが効率的である。従って、3GPP L
TEは、MTCの効率的なサポートのための競争力のある無線アクセス技術として検討さ
れてきた。MTC UEのコストを引き下げることは、“IoT(internet of things
)”の概念の実装のための重要な要因(enabler)になり得る。多くのMTCアプリケー
ションは、運用上のUE電力消費が低いことを要することになり、低頻度で小規模なバー
スト送信で通信を行うことが予期される。加えて、建物内の奥深くに配備されるデバイス
のM2Mユースケースについて実質的なマーケットが存在し、それは定義済みのLTEセ
ルカバレッジの面積(footprint)と比較してカバレッジの向上を要するはずである。
【0004】
3GPP LTEリリース12は、長いバッテリー寿命を可能にするUE電力節約モー
ドと、削減されたモデムの複雑度を可能とする新たなUEカテゴリとを定義した。リリー
ス13では、将来のMTC作業が、さらにUEコストを削減し、及びカバレッジの拡張を
提供することが期待される[4]。コスト削減を可能にする鍵となる要素は、任意のシス
テム帯域幅の範囲内でダウンリンク及びアップリンクにおいて1.4MHzという削減さ
れたUEのRF帯域幅を導入することである[4]。
【0005】
<EPDCCH>
通常のUEについて、PDCCHに加えてEPDCCHをモニタリングするようにUE
を構成することができる[1][2]。
【0006】
各サービングセルについて、上位レイヤシグナリングは、EPDCCHモニタリングの
ために、1つ又は2つのEPDCCH-PRBセットと共にUEを構成し得る。各EPD
CCH-PRBセットは、0からNECCEp,k-1まで付番された拡張制御チャネル
エレメント(ECCE)のセットからなり、NECCEp,kは、サブフレームkのEP
DCCH-PRBセットp内のECCEの数である。各EPDCCH-PRBセットは局
所的(localized)EPDCCH送信又は分散的(distributed)EPDCCH送信のいず
れかについて構成されてよい。
【0007】
UEは、制御情報のための上位レイヤシグナリングにより構成される通りに、1つ以上
のアクティブ化されたサービングセル上で、EPDCCH候補のセットをモニタリングす
るものとされ、ここでモニタリングとは、モニタリングされるDCIフォーマットに従っ
てセット内のEPDCCHの各々の復号を試行することを示唆する。
【0008】
モニタリングされるべきEPDCCH候補のセットは、EPDCCH UE固有サーチ
スペースを単位として定義される。
【0009】
各サービングセルについて、UEがEPDCCH UE固有サーチスペースをモニタリ
ングするサブフレームが上位レイヤにより構成される[3]。
【0010】
既存のPDCCH及びEPDCCHのサーチスペースは、単一のサブフレームについて
のみ定義されている。また、UEがモニタリングするサーチスペースは、固定的であって
、UEが経験する動作シナリオに従って構成可能でもない。
【0011】
これに対し、リリース13のMTC UEは、時間的な反復の回数を含むサーチスペー
スの定義を必要とする。また、MTC UEは、低コストUEに対して通常コストUE、
通常カバレッジに対して様々な度合の拡張を伴う拡張カバレッジといったものを含む、広
範な動作条件を包含する。よって、リリース13のMTC動作について新たなサーチスペ
ース定義が必要である。
【0012】
本文書の背景欄は、本発明概念の実施形態を技術的な及び動作上の文脈に置いて当業者
によるそのスコープ及び有用性の理解を助けるために提供されている。別段明示的にその
ように識別されない限り、ここでのいかなる記述も、単にそれを背景欄へ含めたことによ
って従来技術として自認されるわけではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ここでの実施形態の目的は、UEの効率的な構成を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
ここで説明され主張される1つ以上の実施形態によれば、次の特徴が提供される:
ある回数の時間的な反復を含むLC-PDCCHサーチスペースを定義するためのシス
テム、方法、デバイス及びコンピュータプログラムプロダクト;
上位レイヤシグナリングを介してUEがモニタリングするLC-PDCCHサーチスペ
ースを構成するためのシステム、方法、デバイス及びコンピュータプログラムプロダクト
;並びに、
UEにより周期的にフォールバックサーチスペースがモニタリングされるようにフォー
ルバックの仕組みを定義するためのシステム、方法、デバイス及びコンピュータプログラ
ムプロダクト。
【0015】
第1の観点によれば、UEを構成するための方法が提供される。上記方法は、基地局に
より実行される。上記方法は、RCシグナリングを用いて、複数のLC-PDCCH反復
レベルレンジの順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レベルレンジと共に
上記UEを構成すること、を含む。上記方法は、上記UEへのトランスポートブロック送
信のために、構成された上記LC-PDCCH反復レベルレンジからLC-PDCCH反
復レベルを選択すること、を含む。
【0016】
第2の観点によれば、UEを構成するための基地局が提供される。上記基地局は、プロ
セッサを備える。上記プロセッサは、RRCシグナリングを用いて、複数のLC-PDC
CH反復レベルレンジの順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レベルレン
ジと共に上記UEを構成すること、を上記基地局に行わせるように構成される。上記プロ
セッサは、上記UEへのトランスポートブロック送信のために、構成された上記LC-P
DCCH反復レベルレンジからLC-PDCCH反復レベルを選択すること、を上記基地
局に行わせるように構成される。
【0017】
第3の観点によれば、UEを構成するための基地局が呈示される。上記基地局は、RR
Cシグナリングを用いて、複数のLC-PDCCH反復レベルレンジの順序付きセットか
ら選択されるLC-PDCCH反復レベルレンジと共に上記UEを構成する、ように構成
される構成モジュール、を備える。上記基地局は、上記UEへのトランスポートブロック
送信のために、構成された上記LC-PDCCH反復レベルレンジからLC-PDCCH
反復レベルを選択する、ように構成される選択モジュール、を備える。
【0018】
第4の観点によれば、UEを構成するための基地局が呈示される。上記基地局は、プロ
セッサ及びコンピュータプログラムプロダクトを備える。上記コンピュータプログラムプ
ロダクトは、上記プロセッサにより実行された場合に上記基地局にステップ又は動作を行
わせる命令、を記憶する。上記ステップ又は動作は、上記基地局に、RRCシグナリング
を用いて、複数のLC-PDCCH反復レベルレンジの順序付きセットから選択されるL
C-PDCCH反復レベルレンジと共に上記UEを構成すること、を行わせる。上記ステ
ップ又は動作は、上記基地局に、上記UEへのトランスポートブロック送信のために、構
成された上記LC-PDCCH反復レベルレンジからLC-PDCCH反復レベルを選択
すること、を行わせる。
【0019】
第5の観点によれば、UEを構成するためのコンピュータプログラムであって、基地局
のプロセッサ上で実行された場合に、第1の観点に係る方法を上記基地局に実行させるコ
ンピュータプログラムコード、を含むコンピュータプログラムが呈示される。
【0020】
第6の観点によれば、UEの構成を取得するための方法が呈示される。上記方法は、上
記UEにより実行される。上記方法は、基地局からのRRCシグナリングを用いて、複数
のLC-PDCCH反復レベルレンジの順序付きセットから選択されるLC-PDCCH
反復レベルレンジについての構成情報を受信すること、を含む。上記方法は、構成される
上記LC-PDCCH反復レベルレンジ内の少なくとも1つの値に従って、上記LC-P
DCCHの復号を試行すること、を含む。
【0021】
第7の観点によれば、構成を取得するためのUEが呈示される。上記UEは、プロセッ
サを備える。上記プロセッサは、基地局からのRRCシグナリングを用いて、複数のLC
-PDCCH反復レベルレンジの順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レ
ベルレンジについての構成情報を受信すること、を上記UEに行わせるように構成される
。上記プロセッサは、構成される上記LC-PDCCH反復レベルレンジ内の少なくとも
1つの値に従って、上記LC-PDCCHの復号を試行すること、を上記UEに行わせる
ように構成される.
【0022】
第8の観点によれば、構成を取得するためのUEが呈示される。上記UEは、基地局か
らのRRCシグナリングを用いて、複数のLC-PDCCH反復レベルレンジの順序付き
セットから選択されるLC-PDCCH反復レベルレンジについての構成情報を受信する
、ように構成される受信モジュール、を備える。上記UEは、構成される上記LC-PD
CCH反復レベルレンジ内の少なくとも1つの値に従って、上記LC-PDCCHの復号
を試行する、ように構成される復号モジュール、を備える。
【0023】
第9の観点によれば、構成を取得するためのUEが呈示される。上記UEは、プロセッ
サ及びコンピュータプログラムプロダクトを備える。上記コンピュータプログラムプロダ
クトは、上記プロセッサにより実行された場合に上記UEにステップ又は動作を行わせる
命令、を記憶する。上記ステップ又は動作は、基地局からのRRCシグナリングを用いて
、複数のLC-PDCCH反復レベルレンジの順序付きセットから選択されるLC-PD
CCH反復レベルレンジについての構成情報を受信すること、を上記UEに行わせる。上
記ステップ又は動作は、構成される上記LC-PDCCH反復レベルレンジ内の少なくと
も1つの値に従って、上記LC-PDCCHの復号を試行すること、を上記UEに行わせ
る。
【0024】
第10の観点によれば、構成を取得するためのコンピュータプログラムであって、UE
のプロセッサ上で実行された場合に、第6の観点に係る方法を上記UEに実行させるコン
ピュータプログラムコード、を含むコンピュータプログラムが呈示される。
【0025】
第11の観点によれば、第5の観点及び第10の観点のうちの少なくとも1つに係るコ
ンピュータプログラムと、当該コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読取可
能な記憶媒体と、を含むコンピュータプログラムプロダクトが呈示される。上記コンピュ
ータ読取可能な記憶媒体は、非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体であり得る。
【0026】
第12の観点によれば、UEを構成するためのシステムが呈示される。上記システムは
、上記UE及び基地局を含む。上記基地局は、RRCシグナリングを用いて、複数のLC
-PDCCH反復レベルレンジの順序付きセットから選択されるLC-PDCCH反復レ
ベルレンジと共に上記UEを構成する、ように構成される。上記基地局は、上記UEへの
トランスポートブロック送信のために、構成された上記LC-PDCCH反復レベルレン
ジからLC-PDCCH反復レベルを選択する、ように構成される。上記UEは、上記基
地局からの構成情報として、RRCシグナリングを用いて、上記LC-PDCCH反復レ
ベルレンジを受信する、ように構成される。上記UEは、構成される上記LC-PDCC
H反復レベルレンジ内の少なくとも1つの値に従って、上記LC-PDCCHの復号を試
行する、ように構成される。
【発明の効果】
【0027】
有利には、上記方法、上記基地局、上記UE、上記システム及び上記コンピュータプロ
グラムは、UEの効率的な構成を提供する。
【0028】
本発明概念の実施形態は、従来技術に対して数多くの利点を呈示する。上記方法は、狭
帯域MTC UEがより広いシステム帯域幅を伴うレガシーLTEシステムにおいて動作
すること及び初期化段階でLC-PDCCHの構成を取得できるようになることを可能に
する。
【0029】
留意すべきこととして、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9
、第10、第11及び第12の観点のいかなる特徴も、適切である限り、他のどの観点へ
適用されてもよい。同様に、第1の観点のいかなる利点も、第2、第3、第4、第5、第
6、第7、第8、第9、第10、第11及び/又は第12の観点にそれぞれ等しく当ては
まり、逆もまたしかりであり得る。以下の詳細な開示から、添付の従属項から、及び図面
から、包含されている実施形態の他の目的、特徴及び利点が明らかとなるであろう。
【0030】
概して、特許請求の範囲において使用されている全ての用語は、ここで別段の明示的な
定義の無い限り、本技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるものとする
。“エレメント、装置、コンポーネント、手段、ステップなど”への全ての言及は、別段
の明示的な記述の無い限り、そのエレメント、装置、コンポーネント、手段、ステップな
どの少なくとも1つの実例へのオープンな言及として解釈されるものとする。ここで開示
されるいかなる方法のステップも、明示的な記述の無い限り、開示された厳密な順序で実
行されなくてよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本発明概念が、次の添付図面への参照と共に、例示の手段によって以下に説明される。
【0032】
図1】LTEダウンリンク物理リソースの時間-周波数ドメインである。
図2】LC-PDCCH反復ファクタパターンと共にUE受信機のオン/オフステータスを描いた図である。
図3】基地局の機能ブロック図である。
図4】UEの機能ブロック図である。
図5】基地局の機能モジュール図である。
図6】UEの機能モジュール図である。
図7】実施形態に係る方法のフローチャートである。
図8】実施形態に係る方法のフローチャートである。
図9】実施形態に係る方法のフローチャートである。
図10】実施形態に係る方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
簡明さ及び説明の目的のために、本発明概念がそれらの例示的な実施形態を主に参照す
ることにより説明される。以下の説明において、本発明概念の綿密な理解を提供する目的
で数多くの具体的な詳細が説示される。しかしながら、当業者にとっては、本発明概念が
それら具体的な詳細に限定されずとも実践され得ることが直ちに明白となるであろう。本
説明において、本発明概念を不必要に曖昧にしないために、よく知られた方法及び構造は
詳細には説明されていない。
【0034】
以下では、帯域幅の削減された低複雑度UE[4]をサポートするように定義される物
理ダウンリンク制御チャネルをLC-PDCCHという。
【0035】
LC-PDCCHの代替的な名称は、eMTCにおけるMPDCCH及びNB-IoT
におけるNPDCCHである。よって、LC-PDCCH、MPDCCH及びNPDCC
Hという用語は、等価であるものと見なされる。
【0036】
なお、一例として低複雑度UEが使用されるものの、上記チャネルの設計は、他のタイ
プのUEによっても利用されることができる。LC-PDCCHは、代替的な物理ダウン
リンク制御チャネルとして、又はEPDCCHの代替的な方式として取り入れられること
ができる。以下では、“UE”は、別段示されない限り、低複雑度UE[4]をいう。
【0037】
ここで図7を参照すると、同図は一実施形態に係る基地局10により実行される通りの
UE30を構成するための方法を示している。
【0038】
S104:基地局10は、あるLC-PDCCH反復レベルレンジと共にUE30を構成
する。基地局10は、RRCシグナリングを用いてUE30を構成する。LC-PDCC
H反復レベルレンジでのUE30の構成を、UE30を時間ドメインにおいて構成するこ
とであると見なすことができる(「LC-PDCCHについての時間ドメインリソース割
り当て」参照)。
【0039】
S106:上記基地局は、UE30へのトランスポートブロック送信のために、構成済み
のLC-PDCCH反復レベルレンジからLC-PDCCH反復レベルを選択する。
【0040】
基地局10により実行される通りのUE30の構成のさらなる詳細に関する実施形態が
以下に開示されるであろう。
【0041】
ここで図8を参照すると、同図はさらなる実施形態に係る基地局10により実行される
通りのUE30を構成するための方法を示している。ステップS104及びS106は、
上で開示した通りに実行され、よってそれらの説明の繰り返しを省略するものとする。
【0042】
LC-PDCCH反復レベルレンジのセットを定義する様々な手法が存在する。一実施
形態によれば、複数のLC-PDCCH反復レベルレンジのセット内の隣り合うLC-P
DCCH反復レベルレンジは、部分的に重複している。
【0043】
いくつかの観点によれば、基地局10は、周波数ドメインにおいてUE30を構成する
ように構成され、これはステップS112の通りである:
S112:基地局10は、LC-PDCCHのサブフレーム内の6つのPRBのグループ
の範囲内で、PRBの2つ、4つ又は6つのペア上で動作するようにUE30へ命令する
ことにより、UE30を周波数ドメインにおいて構成する。
【0044】
いくつかの観点によれば、LC-PDCCH-PRBセットのPRB位置を指し示すた
めに、高々2ビットが使用される。よって、一実施形態によれば、上記グループの範囲内
のPRBの位置は、上記構成において高々2ビットで指し示される。
【0045】
基地局10がLC-PDCCH反復レベルのセットを選択する様々な手法が存在し得る
。いくつかの観点によれば、基地局10は、反復回数についての複数の候補を含む(時間
ドメイン構成により、及びオプションとして周波数ドメインにより定義されるような)サ
ーチスペースと共にUE30を構成するように構成される(それら候補は、構成されるL
C-PDCCH反復レベルレンジ内の値により定義される)。そして、基地局10は、(
構成されるLC-PDCCH反復レベルレンジ内の値の復号を試行するようにUE30を
構成することにより)UE30にそれら候補を試行させ、次いで(例えば、UE30によ
りなされた復号試行の情報を受信することにより)それら候補のうちのどれを使用するこ
とが望まれるかを動的に選択する、ように構成され得る。
【0046】
周波数ドメインにおけるUE30の構成のこれら及びさらなる観点が以下に開示される
であろう(「LC-PDCCHについての周波数ドメインリソース割り当て」参照)
【0047】
基地局10が時間ドメイン及び周波数ドメインの双方においてUEを構成し、よってL
C-PDCCH向けのサーチスペース定義をUE30へ提供する際にアクションするため
の、様々な手法が存在し得る。以下により詳細に開示されるように(「LC-PDCCH
についてのサーチスペース定義」参照)、基地局10は、LC-PDCCH反復レベルレ
ンジを構成し(即ち、UE30を時間ドメインにおいて構成し)、及び別個に独立して行
うか又は結合的に行うかのいずれかでUE30を周波数ドメインにおいて構成する、よう
に構成され得る。
【0048】
フォールバックの仕組みの様々な観点(「フォールバック」参照)が以下により詳細に
説明されるであろう。第1のフォールバックメカニズムによれば、基地局10は、ステッ
プS102及びステップS108を実行するように構成される:
S102:基地局10は、現在チャネル条件の標識を取得する。現在チャネル条件は、L
C-PDCCH反復閾値レベルに対応する。
【0049】
S108:基地局10は、LC-PDCCH反復レベルがLC-PDCCH反復閾値レベ
ルよりも高くなるように、現在チャネル条件の標識に基づいてLC-PDCCH反復レベ
ルを選択する。
【0050】
ステップS108は、ステップS106の一部として実行されることができる。
【0051】
第2のフォールバックメカニズムによれば、基地局10は、ステップS110を実行す
るように構成される:
S108:基地局10は、LC-PDCCH反復レベルが第1の回数の反復を含む第1ピ
リオドと第2の回数の反復を含む第2ピリオドとを包含するように、LC-PDCCH反
復レベルを選択する。第2ピリオド内の上記反復は、第1ピリオド内よりも密に配置され
る。
【0052】
ステップS110は、ステップS106の一部として実行されることができる。
【0053】
ここで図9を参照すると、同図は一実施形態に係るUE30により実行される通りの構
成を取得するための方法を示している。
【0054】
S202:UE30は、LC-PDCCH反復レベルレンジについての構成情報を受信す
る。LC-PDCCH反復レベルレンジは、複数のLC-PDCCH反復レベルレンジの
順序付きセットから選択される。上記構成情報は、RRCシグナリングを用いて、基地局
10から受信される。LC-PDCCH反復レベルレンジでのUE30の構成を、UE3
0を時間ドメインにおいて構成することであると見なすことができる(「LC-PDCC
Hについての時間ドメインリソース割り当て」参照)。
【0055】
S208:UE30は、構成されるLC-PDCCH反復レベルレンジ内の少なくとも1
つの値に従って、LC-PDCCHの復号を試行する。
【0056】
UE30により実行される通りの構成の取得のさらなる詳細に関する実施形態が以下に
開示されるであろう。
【0057】
ここで図10を参照すると、同図はさらなる実施形態に係るUE30により実行される
通りの構成を取得するための方法を示している。ステップS202及びS208は、上で
開示した通りに実行され、よってそれらの説明の繰り返しを省略するものとする。
【0058】
復号が失敗した際にUE30がアクションするための様々な手法が存在する。構成され
るLC-PDCCH反復レベルレンジ内に、少なくとも1つのより高い値が存在するはず
である。一実施形態によれば、UE30は、従って、ステップ210を実行するように構
成される:
S210:UE30は、LC-PDCCH反復レベルレンジ内の上記少なくとも1つのよ
り高い値のうちの少なくとも1つに従って、LC-PDCCHの復号を試行する。
【0059】
構成されるLC-PDCCH反復レベルレンジ内のどの1つ又は複数の値で復号を試行
すべきかをUE30が判定するための様々な手法が存在し得る。一実施形態によれば、U
E30は、ステップS204を実行するように構成されることにより、基地局10からそ
うした情報を受信するように構成される:
S204:UE30は、LC-PDCCH反復レベルレンジの上記少なくとも1つの値を
指し示す標識を受信する。
【0060】
上で開示したように、いくつかの観点によれば、基地局10は、周波数ドメインにおい
てUE30を構成するように構成される。よって、一実施形態によれば、UE30は、ス
テップS206及びS208を実行することにより周波数ドメインにおいてそうした構成
を受信する、ように構成される:
S206:UE30を周波数ドメインにおいて構成するための、基地局10からの命令を
受信する。当該命令は、LC-PDCCHのサブフレーム内の6つのPRBのグループの
範囲内でPRBの2つ、4つ又は6つのペア上で動作するようにUE30へ命令する。
【0061】
S208:UE30は、上記命令に従って、LC-PDCCHのサブフレーム内の6つの
PRBの上記グループの範囲内の2つ、4つ又は6つのペアの復号を試行する。
【0062】
周波数ドメインにおけるUE30の構成のさらなる観点が以下に開示されるであろう(
「LC-PDCCHについての周波数ドメインリソース割り当て」参照)。
【0063】
基地局10への言及と共に上で開示した実施形態は、概して、UE30にも適宜準用さ
れる形で当てはまる。
【0064】
例えば、上で開示したように、LC-PDCCH反復レベルレンジのセットを定義する
様々な手法が存在し得る。一実施形態によれば、複数のLC-PDCCH反復レベルレン
ジのセット内の隣り合うLC-PDCCH反復レベルレンジは、部分的に重複している。
【0065】
例えば、上で開示したように、いくつかの観点によれば、LC-PDCCH-PRBセ
ットのPRB位置を指し示すために、高々2ビットが使用される。よって、一実施形態に
よれば、上記グループの範囲内のPRBの位置は、上記構成において高々2ビットで指し
示される。
【0066】
例えば、上で開示したように、一実施形態によれば、LC-PDCCH反復レベルは、
第1の回数の反復を含む第1ピリオドと第2の回数の反復を含む第2ピリオドとを包含し
、第2ピリオド内の上記反復は、第1ピリオド内よりも密に配置される。
【0067】
上で呈示した実施形態の少なくともいくつかに関する詳細な実施形態について以下に開
示する。下記詳細な実施形態は、基地局10及びUE30へ等しく良好に当てはまる。
【0068】
【数1】
【0069】
【数2】
【0070】
言い換えると、LC-PDCCHが6PRBを完全に占めることになる場合、RBリソ
ース割り当てを指し示す必要性が無くなる。
【0071】
セット内でRBを定義する際の完全な柔軟性を有することが必要ではない場合には、L
C-PDCCH-PRBセット定義においてより少ないビットを使用することが可能であ
る。例えば次の通りである:
【0072】
RB Xp=2について、3通りの可能性のみが定義される場合、LC-PDCCH-PRB
セットのPRB位置を指し示すために2ビットのみが必要である。PRBリソース候補の
単純な例:(a)PRB{#0,#1},(b)PRB{#2,#3},(c)PRB{
#4,#5}
【0073】
RB Xp=4について、3通りの可能性のみが定義される場合、LC-PDCCHの-PR
BセットのPRB位置を指し示すために2ビットのみが必要である。PRBリソース候補
の単純な例:(a)PRB{#0,#1,#2,#3},(b)PRB{#0,#1,#
4,#5},(c)PRB{#2,#3,#4,#5}
【0074】
上記PRBセットを用いると、各NRB Xp=2のセットは、補完的なNRB Xp=4のセット
を有する。
【0075】
セットサイズ{2,4,6}に加えて、6PRBのグループのうちの各々半分を2つの
LC-PDCCH PRBセットが取り得るように、サイズ3のLC-PDCCH PR
Bセットを定義することもまた有益である。このケースでは、(a)PRB{#0,#1
,#2}及び(b)PRB{#3,#4,#5}という2つの可能性を指し示すために1
ビットのみが必要である。
【0076】
LTEリリース11以降のレガシーLC-PDCCH定義では、アグリゲーションレベ
ルの可変的な数Lと共に、16個までのブラインド復号候補が定義されている。
【0077】
MTC UEについて、全体的なアグリゲーションレベルは、時間次元及び周波数次元
の双方を有する。以下で議論されるように、いくつかのRRC構成において、LC-PD
CCHの4通りのあり得る反復回数という点で、時間ドメインにおいて4つの可能性が許
容されており、例えば以下のN_rep_set(2)~N_rep_set(7)である。UE固有サーチスペー
スのブラインド復号候補の数を従前と同じ、即ち16個に維持することが望ましい場合、
周波数ドメインにおいて、1サブフレームの範囲内で高々4通りの可能性までが存在すべ
きである。
【0078】
レガシーEPDCCH定義では、2つまでのEPDCCH-PRBセットを定義するこ
とができ、各EPDCCH-PRBセットは、局所化され又は分散されることができる。
リリース13のMTC UEについては、LC-PDCCH送信のために高々6つのPR
Bが利用可能であることから、活用すべき実質的な周波数選択性があるとは見込まれない
。よって、あり得るLC-PDCCH構成は、EPDCCH構成と比較して削減され得る
。1つの例において、LC-PDCCHについて局所化又は分散がRRCシグナリングを
介して構成されるが、1PRBセットを局所化し同時に1PRBセットを分散するという
定義はされない。
【0079】
<LC-PDCCHについての時間ドメインリソース割り当て>
所与のトランスポートブロック送信について、LC-PDCCH反復レベルは、アグリ
ゲーションレベル(AL)内の値のセットから基地局10により選択される変数である。
RRC信号が、サーチスペースにおいてUEが前提とする反復レベルのレンジを構成する
【0080】
例:
N_rep_set(0)={1}回の時間的な反復;
N_rep_set(1)={1,2}回の時間的な反復;
N_rep_set(2)={1,2,4,6}回の時間的な反復;
N_rep_set(3)={2,4,6,8}回の時間的な反復;
N_rep_set(4)={4,8,12,16}回の時間的な反復;
N_rep_set(5)={8,16,24,32}回の時間的な反復;
N_rep_set(6)={16,32,48,64}回の時間的な反復;
N_rep_set(7)={32,64,96,128}回の時間的な反復;
【0081】
UEは、RRCシグナリングを通じて、N_rep_set(i)と共に構成される。基地局10が
多かれ少なかれRRC再構成無しで柔軟に反復を使用できるように、2つの隣り合うAL
セットの間に重複が確実に存在するようにすることが有益であり得る。すると、基地局1
0は、UEチャネル条件が実質的に変化した場合にRRC再構成を行使する必要があるの
みである。
【0082】
<LC-PDCCHについてのサーチスペース定義>
LC-PDCCHについてのサーチスペース定義は、時間パラメータ及び周波数パラメ
ータの組み合わせである。LC-PDCCHについてサーチスペースを定義する少なくと
も2つの手法が存在する。
【0083】
[独立的な時間-周波数定義]
このオプションにおいて、時間次元及び周波数次元は、別個に独立して定義される。こ
の場合、サーチスペースは、2つの次元の組み合わせである。よって、所与のサブフレー
ムの範囲内でリソース割り当ての4つのオプション(例えば、テーブル3)と、時間的な
反復回数の4通りのオプション(例えば、N_rep_set(2)~N_rep_set(7))とが存在する場
合、合計で4×4=16回のブラインド復号候補が存在する。
【0084】
このオプションは、単純な定義及び仕様化の作業という恩恵を有する。しかしながら、
{L=2,N_rep=128}という組み合わせは、UEのレイテンシを不必要に増加させ
ることから、有用ではないと考えられ得る。これは、UEがLC-PDCCHモニタリン
グごとに128個のサブフレームにわたってアクティブであり続けることを必要とするこ
とから、UEの電力消費をも増加させる。比較として、UEがLC-PDCCHモニタリ
ングごとに12個のサブフレームにわたってのみアクティブであり続ければよい{L=2
4,N_rep=12}という代替案では、12サブフレーム内でLC-PDCCHが検出さ
れない場合、UEは、次回のLC-PDCCHモニタリング機会までスリープすることが
できる。
【0085】
<組み合わせとしての時間-周波数定義>
このオプションにおいて、ブラインド復号候補のセットは、時間-周波数エレメントの
組み合わせの固有のセットである。時間ドメイン及び周波数ドメインは、独立的ではなく
、又は完全に組み合わせ可能ではない。UEが探索することを必要とするブラインド復号
候補のセットが制限されるように、有用ではない時間ドメイン及び周波数ドメインの組み
合わせが識別され及び除外される。
【0086】
ブラインド復号候補を構築する1つの例は、以下の通りである:
RRCがN_rep_set(0)を構成する場合、サブフレームをまたいだ反復は存在しない:1サ
ブフレーム内のリソース割り当て:テーブル1であり、サブフレーム内に16個までの候
補が存在し得る;サブフレームをまたいだ反復:N_rep_set(0)={1}
【0087】
RRCがN_rep_set(1)を構成する場合、サブフレームをまたいだ反復は1回(即ち、繰り
返し無し)又は2回である:サブフレーム内のリソース割り当て:テーブル2であり、1
サブフレーム内に8個までの候補が存在し得る;サブフレームをまたいだ反復:N_rep_se
t(1)={1,2}
【0088】
RRCがN_rep_set(2)を構成する場合、サブフレームをまたいだ別個の反復は4回である
:サブフレーム内のリソース割り当て:テーブル3であり、1サブフレーム内に4個まで
の候補が存在し得る;サブフレームをまたいだ反復:N_rep_set(2)={1,2,4,6}
【0089】
RRCがN_rep_set(3)~N_rep_set(7)を構成する場合、サブフレームをまたいだ別個の反
復は4回である(なお、1サブフレーム内で利用可能なリソースが以下に示すようにLC
-PDCCH候補により完全に占有される場合、N_rep_set(0)~N_rep_set(2)について1
6通りではなく、時間次元に従って4通りのブラインド復号候補のみが存在する):サブ
フレーム内のリソース割り当て:6PRBを完全に占有し、即ちLC-PDCCHはNEC
CE,p,k個のECCEを占有し、ここでNECCE,p,kはサブフレームkのLC-PDCCH-
PRBセットp内のECCEの数である。なお、LC-PDCCHがUE向けに構成され
るサブフレーム内の6PRBのグループを完全に占有するように、NRB Xp=6のみをさら
に定義することができる。サブフレームをまたいだ反復のあり得る回数のオプションは、
i=3,4,…,7であればN_rep_set(i)において4通りである。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】
【表3】
【0093】
例えば、(共通LC-PDCCHサーチスペースではく)UE固有のLC-PDCCH
サーチスペースは、テーブル4に従って、所与の最大値rmaxについて、LC-PDC
CH反復ファクタr1、r2、r3及びr4を伴うLC-PDCCH候補からなり得る。
【0094】
【表4】
【0095】
<フォールバック>
理想的には、基地局10は、UEのその時点のカバレッジ状況にちょうど適したLC-
PDCCHの反復回数と共にUEを構成するはずである。そのようにして、UEは、構成
された反復回数分のLC-PDCCHを受信することを要する時間の間、自身の受信機を
オンに保つことを必要とするのみとなることから、不必要な電力消費(及び関連付けられ
るバッテリ排出)を回避するであろう。チャネル条件が劣化した場合、基地局10は、よ
り大きいLC-PDCCHの反復回数と共にUEを再構成することができる。
【0096】
しかしながら、RRC再構成メッセージ自体をLC-PDCCHと共にスケジューリン
グする必要がある場合、基地局10がUEへRRC再構成メッセージを十分な信頼性で送
信するチャンスを得る前に、チャネル条件がひどく劣化する状況があり得る。これは、基
地局10がUEと通信することができず、何らかの形式のフォールバック動作が目下存在
しない限り基地局10がその状況を打開する手段を有しない、という状況をもたらしかね
ない。
【0097】
1つのあり得るフォールバックの仕組みは、その時点のカバレッジ状況を表現する反復
ファクタよりも大きい反復ファクタに関連付けられるLC-PDCCH候補をもLC-P
DCCHサーチスペースが含むようにUEを構成することである。チャネル条件が劣化し
た場合、基地局10は、より大きいLC-PDCCH反復ファクタを用いてUEへのアク
セスを試行する能力を有することになる。このアプローチの欠点は、UEがより長い時間
の間自身の受信機をオンに維持する必要が生じ、それによりその電力消費が増加すること
である。
【0098】
代替的なフォールバックの仕組みとして、UEをより大きい反復回数を含むフォールバ
ックLC-PDCCHサーチスペースと共に構成し、但しそのフォールバックLC-PD
CCHサーチスペースを適切に定義された時点でのみ適用可能としてもよい。以下は、こ
れら“フォールバック機会”をいかに定義し得るかの一例である:
【0099】
[周期的な時間的パターンの例]
4無線フレームにわたって通常サーチスペース→2無線フレームにわたってフォールバッ
クサーチスペース→4無線フレームにわたって通常サーチスペース→2無線フレームにわ
たってフォールバックサーチスペース…
【0100】
周期的なフォールバックパターンは、固定的であって仕様において定義されることがで
き、又は、他のRRCパラメータで構成されることができる。
【0101】
このフォールバックアプローチでは、UEは、LC-PDCCH送信機会の合計数のう
ち2/(4+2)=1/3で、より大きい回数の反復を含むLC-PDCCHサーチスペ
ースを適用する必要があるのみとなるはずである。この原理が、図2に示されている。図
2は、LC-PDCCH反復ファクタパターンと共にUEの受信機のオン/オフステータ
スを描いている。図2では、10msフレームごとに1回のLC-PDCCH送信機会が
存在し、及び、UE受信機が通常サーチスペース機会ごとにnミリ秒の間オンであってフ
ォールバックサーチスペース機会ごとに2×nミリ秒の間オンである必要があるものとす
る。
【0102】
上述したフォールバックアプローチでは、RRC信号が構成する反復レベルのレンジは
、狭められ得る。例えば、上で開示したN_rep_setを次の通り修正することができる:
N_rep_set(0)={1}回の時間的な反復;
N_rep_set(1)={1,2}回の時間的な反復;
N_rep_set(2)={2,4}回の時間的な反復;
N_rep_set(3)={4,8}回の時間的な反復;
N_rep_set(4)={8,16}回の時間的な反復;
N_rep_set(5)={24,32}回の時間的な反復;
N_rep_set(6)={48,64}回の時間的な反復;
N_rep_set(7)={96,128}回の時間的な反復;
【0103】
RRC信号がN_rep_set(i)を構成する場合:
通常サーチスペースを伴うLC-PDCCH送信機会について、UEは、N_rep_set(i)
に関連付けられるサーチスペースを前提とする。例えば、i=3であれば、UEは、それ
ぞれ4回及び8回の時間的な反復を伴うサーチスペースを前提とする。
【0104】
フォールバックサーチスペースを伴うLC-PDCCH送信機会について、UEは、N_
rep_set(i)におけるものの2倍の反復に関連付けられるサーチスペースを前提とする。例
えば、i=3であれば、UEは、それぞれ8回及び16回の時間的な反復を伴うサーチス
ペースを前提とする。
【0105】
<ハードウェア及びソフトウェア>
図3は、本発明概念の実施形態において動作可能な基地局10を描いている。当業者は
認識しているように、基地局10は、セル又はセクタとして知られる地理的領域において
1つ以上のUEへワイヤレス通信サービスを提供するネットワークノードである。基地局
10は、LTEにおいてはeNodeB又はeNBと呼ばれ、但し本発明概念はLTE又
はeNBには限定されない。基地局10は、1つ以上のUEへのエアインタフェースをま
たいだワイヤレス通信を作用させるために、他のネットワークノードとの間でデータを交
換するように動作可能な回路12、プロセッサ14、メモリ16、送受信機18といった
無線回路、及び1つ以上のアンテナ20などを含む。本発明概念の実施形態によれば、メ
モリ16は、(コンピュータプログラム及び/又はコンピュータプログラムプロダクトに
より定義される)ソフトウェア22を記憶するように動作可能であり、プロセッサ14は
、ソフトウェア22を実行するように動作可能であり、ソフトウェア22は、実行される
と、ここで説明した方法及び機能を基地局10に遂行させる、ように動作可能である。
【0106】
図4は、本発明概念の実施形態において動作可能なUE30を描いている。当業者は認
識しているように、UE30は、ワイヤレス通信ネットワーク内で動作可能な、バッテリ
ー駆動でありよってモバイル型であり得るデバイスである。UE30は、1つ以上の基地
局10へのエアインタフェースをまたいだワイヤレス通信を作用させるために、ユーザイ
ンタフェース32(ディスプレイ、タッチスクリーン、キーボード又はキーパッド、マイ
クロフォン及びスピーカなど)、プロセッサ34、メモリ36、1つ以上の送受信機38
といった無線回路、及びアンテナ40などを含む。概して、UE30は、カメラ、リムー
バブルメモリインタフェース、短距離通信インタフェース(Wi-Fi及びBlueto
othなど)、有線インタフェース及び(USB)などの機能(図4には示していない)
を追加的に含んでもよい。一方で、MTC UEは、それら追加的な機能を省略してもよ
く、実際、ユーザインタフェース32を含まないかもしれず、最小限の処理パワー、メモ
リ、及びバッテリー容量/寿命のみを有し得る。本発明概念の実施形態によれば、メモリ
36は、(コンピュータプログラム及び/又はコンピュータプログラムプロダクトにより
定義される)ソフトウェア42を記憶するように動作可能であり、プロセッサ34は、ソ
フトウェア42を実行するように動作可能であり、ソフトウェア42は、実行されると、
ここで説明した方法及び機能をUE30に遂行させる、ように動作可能である。
【0107】
全ての実施形態において、プロセッサ14、34は、メモリ内にマシン読取可能なコン
ピュータプログラムとして記憶されるマシン命令を実行するように動作可能な何らかのシ
ーケンシャルなステートマシンを含んでもよく、それは、1つ以上のハードウェア実装さ
れたステートマシン(例えば、離散ロジック、FPGA、ASICなど)、適切なファー
ムウェアと共にあるプログラマブルロジック、1つ以上のストアドプログラム、適切なソ
フトウェアと共にあるマイクロプロセッサ又はDSP(Digital Signal Processor)な
どの汎用プロセッサ、又は列挙したものの何らかの組み合わせなどである。
【0108】
全ての実施形態において、メモリ16、36は、当分野で知られており又は開発される
可能性のある任意の一時的でないマシン読取可能な媒体を含んでよく、限定ではないもの
の、磁気メディア(例えば、フロッピーディスク、ハードディスクドライブなど)、光学
メディア(例えば、CD-ROM、DVD-ROMなど)又はソリッドステートメディア
(例えば、SRAM、DRAM、DDRAM、ROM、PROM、EPROM、フラッシ
ュメモリ、ソリッドステートディスクなど)などを含む。
【0109】
全ての実施形態において、無線回路は、当分野で知られており又は開発される可能性の
ある、IEEE802.xx、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN又は
WiMaxなどの1つ以上の通信プロトコルに従って無線アクセスネットワークを介して
1つ以上の他の送受信機18、38と通信するために使用される1つ以上の送受信機18
、38を含んでよい。送受信機18、38は、無線アクセスネットワークのリンクにとっ
て適切な送信機及び受信機の機能性(例えば、周波数割り当てなど)を実装する。送信機
及び受信機の機能は、回路コンポーネント及び/又はソフトウェアを共用してもよく、又
はその代わりに別個に実装されてもよい。
【0110】
全ての実施形態において、通信回路12は、当分野で知られており又は開発される可能
性のある、イーサネット、TCP/IP、SONET又はATMなどの1つ以上の通信プ
ロトコルに従って通信ネットワーク上で1つ以上の他のノードと通信するために使用され
る受信機及び送信機インタフェースを含んでよい。通信回路12は、通信ネットワークの
リンクにとって適切な送信機及び受信機の機能性(例えば、光学的機能、及び電気的機能
など)を実装する。送信機及び受信機の機能は、回路コンポーネント及び/又はソフトウ
ェアを共用してもよく、又はその代わりに別個に実装されてもよい。
【0111】
図5は、一実施形態に係る基地局10のコンポーネントを、複数の機能モジュールの観
点で概略的に示している。基地局10は、ステップS104を実行するように構成される
構成モジュール10a、及びステップS106を実行するように構成される選択モジュー
ル10bという、複数の機能モジュールを備える。基地局10は、ステップS102を実
行するように構成される取得モジュール10c、ステップS108を実行するように構成
される選択モジュール10d、ステップS110を実行するように構成される選択モジュ
ール10e、及び、ステップS112を実行するように構成される構成モジュール10f
のうちのいずれかなど、複数のオプション的な機能モジュールをさらに備えてもよい。総
じて言うと、各機能モジュール10a~10fは、ハードウェアで実装されてもよく又は
ソフトウェアで実装されてもよい。好適には、1つ以上の又は全ての機能モジュール10
a~10fは、恐らくは機能ユニット12、16、18及びソフトウェア22と協調する
プロセッサ14によって実装され得る。プロセッサ14は、よって、機能モジュール10
a~10fにより提供されるような命令をメモリ16から読み出してそれら命令を実行す
るように構成されてもよく、それによりここで開示したような基地局10の任意のステッ
プを実行する。
【0112】
基地局10の機能性は、スタンドアローンデバイスで、又は少なくとも1つのさらなる
デバイスの一部として実装されることができる。例えば、基地局10の機能性は、無線ア
クセスネットワークの特殊目的のノードにおいて、又は無線アクセスネットワークの既存
のノードにおいて実装されることができる。代替的に、基地局10の機能性が少なくとも
2つのデバイス又はノードの間で分散されてもよい。
【0113】
よって、基地局10により実行される命令の第1の部分が第1のデバイスにおいて実行
され、基地局10により実行される命令の第2の部分が第2のデバイスにおいて実行され
てもよく、ここで開示した実施形態は基地局10により実行される命令が稼動し得るデバ
イスのいかなる具体的な数にも限定されない。よって、ここで開示した実施形態に係る方
法は、クラウドコンピュータ環境内に所在する基地局10により実行されることに適して
いる。従って、図3には単一のプロセッサ14が示されているものの、プロセッサ14は
、複数のデバイス又はノードの間で分散されてもよい。同じことが、図5の機能モジュー
ル10a~10f及びソフトウェア22に当てはまる。
【0114】
図6は、一実施形態に係るUE30のコンポーネントを、複数の機能モジュールの観点
で概略的に示している。UE30は、ステップS202を実行するように構成される受信
モジュール30a、及びステップS208を実行するように構成される復号モジュール3
0bという、複数の機能モジュールを備える。UE30は、ステップS204を実行する
ように構成される受信モジュール30c、ステップS206を実行するように構成される
受信モジュール30d、ステップS210を実行するように構成される復号モジュール3
0e、及び、ステップS210を実行するように構成される復号モジュール30fのうち
のいずれかなど、複数のオプション的な機能モジュールをさらに備えてもよい。総じて言
うと、各機能モジュール30a~30fは、ハードウェアで実装されてもよく又はソフト
ウェアで実装されてもよい。好適には、1つ以上の又は全ての機能モジュール30a~3
0fは、恐らくは機能ユニット32、36、38及びソフトウェア42と協調するプロセ
ッサ34によって実装され得る。プロセッサ34は、よって、機能モジュール30a~3
0fにより提供されるような命令をメモリ316から読み出してそれら命令を実行するよ
うに構成されてもよく、それによりここで開示したようなUE30の任意のステップを実
行する。
【0115】
いくつかの観点によれば、UE30を構成するためのシステムが提供される。そのシス
テムは、ここで開示した通りに構成されるための(即ち、構成を取得するための)UE3
0と、ここで開示した通りにUE30を構成するための基地局10とを含む。
【0116】
<結論>
有利なこととして、上記方法、上記基地局、上記UE、上記システム及び上記コンピュ
ータプログラムは、UEの効率的な構成を提供する。
【0117】
本発明概念の実施形態は、従来技術に対して多数の利点を呈示する。上記方法は、狭帯
域MTC UEがより広いシステム帯域幅を伴うレガシーLTEシステムにおいて動作す
ること及び初期化段階でLC-PDCCHの構成を取得できるようになることを可能にす
る。
【0118】
本発明概念は、当然ながら、本発明概念の本質的な特徴から逸脱することなく、ここで
具体的に説示されたもの以外の手法で遂行されてもよい。本実施形態は、あらゆる観点に
おいて、説明的であって限定的ではないものと見なされるべきである。
【0119】
<略語> <説明>
3GPP 3rd Generation Partnership Project
AL Aggregation Level
ASIC Application-specific integrated circuit
ATM Asynchronous Transfer Mode
CDMA Code division multiple access
DCI Downlink control information
DFT Discrete Fourier Transform
eMTC Enhanced MTC
eNB Evolved Node-B
ECCE Enhanced Control Channel Element
EPDCCH Enhanced PDCCH
FPGA Field-programmable gate array
GSM Global System for Mobile Communications
IoT Internet of Things
LC-PDCCH Low complexity PDCCH
LTE Long term evolution
MPDCCH MTC PDCCH
MTC Machine-Type Communications
M2M Machine to Machine
NB-IoT Narrowband IoT
OFDM Orthogonal frequency-division multiplexing
NPDCCH NB-IoT PDCCH
PDCCH Physical downlink control channel
PRB Physical Resource Block
RF Radio Frequency
RRC Radio resource control
SC-FDMA Single carrier frequency division multiple access
SONET Synchronous Optical Networking
TCP/IP Transmission Control Protocol / Internet Protocol
UE User Equipment
UL Uplink
UTRAN Universal Terrestrial Radio Access Network
WCDMA Wideband CDMA
【0120】
<文献>
[1]3GPP TS36.211 V12.4.0,“3rd Generation Partnership
Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved U
niversal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical channels and modula
tion (Release 12)”
[2]3GPP TS36.213 V12.4.0,“3rd Generation Partnership
Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved U
niversal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical layer procedures (R
elease 12)”
[3]3GPP TS36.331 V12.4.1,“3rd Generation Partnership
Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved U
niversal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Radio Resource Control (RRC)
; Protocol specification (Release 12)”
[4]3GPP TR36.888 v12.0.0,“Study on provision of lo
w-cost Machine-Type Communications (MTC) User Equipments (UEs) based on
LTE (Release 12)”
[5]3GPP Tdoc RP-141660,“Work Item Description: Furthe
r LTE Physical Layer Enhancements for MTC”,Ericsson, Nokia Networks
【0121】
<追加背景資料>
3GPP TSG RAN WG1 Meeting #80,Athens,“Discussions
on downlink control channel for Rel-113 MTC UE”
R1-141730,“Final Report of 3GPP TSG RAN WGI#76 v1.0.0”,MCC
R1-140240,“Analysis on (E)DPCCH search space design in coverag
e enhancement mode”,MediaTek, Inc.
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10