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特許7027453確立理由を決定するための方法および端末
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  • 特許-確立理由を決定するための方法および端末 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-18
(45)【発行日】2022-03-01
(54)【発明の名称】確立理由を決定するための方法および端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/16 20090101AFI20220221BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20220221BHJP
   H04W 24/02 20090101ALI20220221BHJP
【FI】
H04W48/16
H04W76/10
H04W24/02
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019562403
(86)(22)【出願日】2018-03-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-02
(86)【国際出願番号】 CN2018081162
(87)【国際公開番号】W WO2018205765
(87)【国際公開日】2018-11-15
【審査請求日】2019-11-13
(31)【優先権主張番号】201710331386.8
(32)【優先日】2017-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】梁 靖
【審査官】石原 由晴
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-529806(JP,A)
【文献】Ericsson,Access Control for NR[online],3GPP TSG-RAN WG2 #98 Tdoc R2-1704356,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_98/Docs/R2-1704356.zip>,2017年05月06日
【文献】MediaTek Inc.,Unified Access Control[online],SA WG2 Meeting #120 S2-171888,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_120_Busan/Docs/S2-171888.zip>,2017年03月21日
【文献】Intel Corporation,5G access control mechanism[online],3GPP TSG RAN WG2 Meeting #98 R2-1704779,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_98/Docs/R2-1704779.zip>,2017年05月06日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末のRRC層は、端末のアクセスカテゴリを決定するステップと、
前記端末のRRC層は、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係に従って、前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定するステップとを備え
前記端末のRRC層は、自体のアクセスカテゴリを決定することを特徴とする確立理由を決定するための方法。
【請求項2】
前記端末のRRC層は、
プロトコルの規定と、
事前設定と、
上位層通知とのうちの少なくとも1つに従ってアクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を取得することを特徴とする請求項1に記載の確立理由を決定するための方法。
【請求項3】
前記端末のRRC層は、受信した上位層の更新通知に従って前記アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を更新することを特徴とする請求項1に記載の確立理由を決定するための方法。
【請求項4】
前記端末のRRC層が前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定した後、
前記端末のRRC層は、前記端末のアクセスカテゴリおよび/または、決定された接続確立理由に従ってアクセス制御判断動作を実行することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の確立理由を決定するための方法。
【請求項5】
前記端末のRRC層が、前記端末のアクセスカテゴリおよび/または、決定された接続確立理由に従ってアクセス制御判断動作を実行した後、さらに、
前記端末のRRC層は、前記端末がアクセスできると判断した後、前記接続確立理由が含まれるアップリンクRRCメッセージを送信することを特徴とする請求項に記載の確立理由を決定するための方法。
【請求項6】
RRC層により、端末のアクセスカテゴリを決定するためのカテゴリ決定モジュールと、
RRC層により、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係に従って、前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定するための処理モジュールとを備え
前記カテゴリ決定モジュールは、
RRC層により、自体のアクセスカテゴリを決定することを特徴とする確立理由を決定するための端末。
【請求項7】
前記処理モジュールは、
プロトコルの規定と、
事前設定と、
上位層通知とのうちの少なくとも1つによってアクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を取得することを特徴とする請求項に記載の確立理由を決定するための端末。
【請求項8】
前記処理モジュールは、さらに、
RRC層により、受信した上位層の更新通知に従って前記アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を更新することを特徴とする請求項に記載の確立理由を決定するための端末。
【請求項9】
前記処理モジュールは、さらに、
RRC層により、前記端末のアクセスカテゴリおよび/または、決定された接続確立理由に従ってアクセス制御判断動作を実行することを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の確立理由を決定するための端末。
【請求項10】
前記処理モジュールは、さらに、
前記端末がアクセスできると判断した後、RRC層により、前記接続確立理由が含まれるアップリンクRRCメッセージを送信することを特徴とする請求項に記載の確立理由を決定するための端末。
【請求項11】
プログラムコードが計算装置で実行されるとき、計算装置が請求項1からのいずれか一項に記載の方法のステップを実行できるように構成されるプログラムコードを含む読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年5月11日に中国特許局に提出し、出願番号が201710331386.8であり、発明名称が「確立理由を決定するための方法および端末」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
【0002】
本発明は、無線通信技術分野に関し、特に確立理由を決定するための方法および端末に関する。
【背景技術】
【0003】
ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)アクセス制御メカニズムには、アクセスクラス禁止(Access Class Barring,ACB)メカニズム、サービス固有アクセス制御(Service Specific Access Control,SSAC)メカニズム、拡張アクセス禁止(Extended Access Barring,EAB)メカニズム、およびデータ通信用のアプリケーション固有の統合制御(Application specific Congestion control for Data Communication,ACDC)メカニズムが含まれる。
【0004】
ACBメカニズムは、ユーザ機器(UE)のアクセスタイプおよびアクセスクラスに基づいてアクセス制御を実行するように構成される。
【0005】
サービス固有アクセス制御(Service Specific Access Control,SSAC) は、端末によって開始されたマルチメディアテレフォニー音声ビデオコール(MMTEL voice/video call)に基づいてアクセス制御を実行するように構成される。
【0006】
拡張アクセス禁止(Extended Access Barring,EAB) は、マシンタイプの通信を考慮して導入されたメカニズムである。
【0007】
データ通信用のアプリケーション固有の統合制御(Application specific Congestion control for Data Communication,ACDC) は、オペレーターが識別したアプリケーションでアクセス制御を実行するように構成される。
【0008】
LTEシステムでは、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)接続を確立し、RRC接続を再確立し、RRC接続を回復するプロセスにおいて、端末(UEとも呼ばれる)によって開始された第1のアップリンクRRC要求メッセージには、接続確立理由(たとえば、RRC接続確立理由(呼び出し、呼び出され、高優先レベル呼び出しなど)、RRC接続再確立理由(スイッチング障害、再構成障害)およびRRC接続回復理由(呼び出し、呼び出されなど))が含まれる。いくつかの接続確立理由(たとえば、呼び出し、呼び出され)は、上位層によってRRC層に提供され、いくつかの接続確立理由(たとえば、スイッチング障害)は、RRC層自体によって生成される。
【0009】
無線通信システムの開発に伴い、端末タイプおよびサービスのタイプは多様化され、アクセス制御を実行する必要があるモードおよびタイプはますます増えており、アクセス制御メカニズムは複雑になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
既存のLTEシステムでは、アクセス制御および接続確立理由の生成は、2つの関連するメカニズムである。統合されたアクセス制御メカニズムが5G NR(New Radio)システムに導入され、当該統合されたアクセス制御メカニズムの下では、確立理由を決定するための解決策はまだ案出されていない。
【0011】
要約すると、5G NRシステムの下では、確立理由を決定するための解決策はまだない。
【0012】
本出願の実施形態は、5G NRシステムの下では、確立理由を決定するための解決策はまだないという従来技術に存在する問題を解決するために、確立理由を決定するための方法および端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
第1の態様によれば、本出願の実施形態に係る確立理由を決定するための方法は、
端末のRRC層は、端末のアクセスカテゴリを決定するステップと、
前記端末のRRC層は、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係に従って、前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定するステップとを備える。
【0014】
第2の態様によれば、本出願の実施形態に係る確立理由を決定するための端末は、
RRC層により、端末のアクセスカテゴリを決定するためのカテゴリ決定モジュールと、
RRC層により、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係に従って、前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定するための処理モジュールとを備える。
【0015】
第3の態様によれば、本出願の実施形態に係る確立理由を決定するための端末は、プロセッサと、メモリと、送受信機とを備え、
前記プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取って以下のように実行する:
RRC層により、端末のアクセスカテゴリを決定し、RRC層により、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係に従って、前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定する。
【0016】
第4の態様によれば、本出願の実施形態は、プログラムコードが計算装置で実行されるとき、計算装置が確立理由を決定するための方法のステップを実行できるように構成されるプログラムコードを含む読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本出願の実施形態端末のRRC層は、端末のアクセスカテゴリを決定し、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係に従って前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定する。本出願の実施形態端末のRRC層が、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係に従って、前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定することにより、5G NRシステムで確立理由を決定する解決策を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明に係る実施例や従来の技術方案をより明確に説明するために、以下に実施例を説明するために必要な図面をについて簡単に紹介する。無論、以下の説明における図面は本発明に係る実施例の一部であり、当業者は、創造性作業を行わないことを前提として、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】本出願の実施形態に係る確立理由を決定するための方法フローチャートの概略図である。
図2】本出願の実施形態に係る第1の端末の構造概略図である。
図3】本出願の実施形態に係る第2の端末の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施例における目的、技術方案と利点を明確にするため、以下に本発明の実施例における図と結合して本発明の実施例における技術方案の詳細を明確に、完全に説明する。当然、記載の実施例は本発明の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本発明における実施例にもとづき、当業者は、創造性作業を行わないことを前提として、取得したその他の実施例は、本発明の保護範囲に属する。
【0020】
図1に示すように、本出願の実施形態に係るアクセス制御のための方法は以下のステップを備える。
【0021】
ステップ100において、端末のRRC層は、端末のアクセスカテゴリを決定する。
【0022】
ステップ101において、前記端末のRRC層は、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係に従って、前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定する。
【0023】
本出願の実施形態端末のRRC層は、端末のアクセスカテゴリを決定し、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係に従って前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定する。本出願の実施形態端末のRRC層が、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係に従って、前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定することにより、5G NRシステムで確立理由を決定する解決策を提供し、システムの性能を改善する。
【0024】
オプションとして、本出願の実施形態端末のRRC層には、端末のアクセスカテゴリを決定するための多くのモードがある。たとえば、端末の上位層がサービスを開始する必要がある場合、上位層はアクセスカテゴリをRRC層に通知する。さらに、例えば、上位層は、例えばトラッキングエリアアップデート(Tracking Area Update,TAU)を開始するなどを、シグナリングする。
【0025】
それに応じて、端末のRRC層は、上位層から通知されたアクセスカテゴリを受信する。
【0026】
たとえば、端末のRRC層は、自体のアクセスカテゴリを決定する。例えば、端末のRRC層は、端末のRRC接続回復中にアクセスカテゴリを決定する。
【0027】
RRC接続回復中に、端末は、RAN通知エリア(RAN notification area,RNA)更新プロセスを開始する必要がある。当該プロセスはRANプロセスであり、コアネットワークに関連していないため、RRC層はアクセスカテゴリを「RNA更新」として直接決定することができる。
【0028】
上述の内容は例示のみであり、RRC層が端末のアクセスカテゴリを決定できるようにすることができるモードは、本出願の実施形態に適用可能であることに留意されたい。
【0029】
オプションとして、前記端末のRRC層は、以下のうちの少なくとも1つに従ってアクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を取得する:
【0030】
プロトコルの規定、すなわち、マッピング関係は、プロトコルを介して指定され、例えば、マッピング関係は、テーブルなどの形式でプロトコルで指定されてもよい。
【0031】
事前設定、すなわち、マッピング関係は、事前に端末に設定される。
【0032】
上位層通知、すなわち、上位層は、マッピング関係を端末に通知する。
【0033】
実施において、様々な理由(例えば、サービスが新たに追加され、新しいアクセスカテゴリおよび確立理由を追加する必要があり、既存のアクセスカテゴリが調整される(例えば、いくつかのサービスが削除され、カテゴリおよび確立理由は再割り当てなど))により、アクセスカテゴリと接続確立理由の間のマッピング関係は変更される可能性があるため、RRC層はアクセスカテゴリと接続確立理由の間のマッピング関係を更新する必要がある。更新のプロセスには、変更、削除、追加が含まれますが、これらに限定されない。
【0034】
オプションとして、前記端末のRRC層は、受信した上位層の更新通知に従って前記アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を更新する。
【0035】
上位層による更新を通知するモードに加えて、RRC層は、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係が変更されることをRRC層が発見した場合、自動的に更新を実行し得る。
【0036】
端末のRRC層が前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定した後、端末のRRC層は、前記端末のアクセスカテゴリおよび/または、決定された接続確立理由に従ってアクセス制御判断動作を実行する。
【0037】
以下詳細に説明する。
1、実施において、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係が1対1のマッピング関係である場合、アクセス制御判断動作は、端末のアクセスカテゴリに従って実行される。
【0038】
たとえば、アクセスカテゴリはcategory6であり、ネットワーク側でブロードキャストされるcategory6のアクセスポリシーは1ビットである。UEは、当該1ビットがTRUEを指す場合、category6のサービスを開始でき、そうでない場合、category6のサービスを開始できない。
【0039】
2、実施において、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係が多対1マッピング関係のものである場合、アクセス制御判断動作は、決定された接続確立理由に従って実行される。
【0040】
たとえば、接続確立理由が「呼び出しサービス」であり、ネットワーク側でブロードキャストされる「呼び出しサービス」のアクセスポリシーは1ビットである。UEは、当該1ビットがTRUEを指す場合、呼び出しサービスを開始でき、そうでない場合、呼び出しサービスを開始できない。
【0041】
3、実施において、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係が多対1のマッピング関係であり、異なるアクセスカテゴリのアクセススポリシーが同じ接続確立理由で異なる場合、アクセス制御判断操作は、端末のアクセスカテゴリおよび決定された接続確立理由に従って実行される。
【0042】
たとえば、接続確立理由はが「呼び出し」であり、ネットワーク側でブロードキャストされる「呼び出し」は、「呼び出しサービス」と「呼び出しシグナリング」との2つのアクセスポリシーを含む。各ポリシーは1ビットである。UEは、当該1ビットがTRUEを指す場合に、呼び出しサービスを開始でき、そうでない場合、呼び出しサービスを開始できない。一方、この時点では、呼び出しシグナリングを開始できるが、呼び出しサービスは開始できない。
【0043】
オプションとして、前記端末のRRC層は、端末がRRC層にアクセス可能であると判断した場合、接続確立理由を含むアップリンクRRCメッセージを送信する。
【0044】
前記接続確立理由が含まれるアップリンクRRCメッセージを送信する動作は、確立理由を有するUEが収容されることを許可されるかどうかをネットワーク側によって判断するために使用される。
【0045】
本出願の解決策は、いくつかの実施形態を例とすることにより以下で詳細に説明される。
【0046】
実施形態1:RRC接続確立プロセス(プロトコルが事前に指定されるか、または事前に構成されたモード)。
【0047】
RRC接続確立プロセスを考慮して、端末のRRC層は、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を維持する。
【0048】
当該マッピング関係は、必要に応じて設定され得る。表1を参照すると、本出願の実施形態に従ってマッピング関係が提供されている。表1で提供されるマッピング関係が例示に過ぎず、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係は、本出願の実施形態に適用可能であることに留意されたい。
【0049】

【表1】
【0050】
実施において、端末は、以下のモードのうちの少なくとも1つに従ってマッピング関係を取得することができる:事前に指定されたプロトコル、例えばプロトコルによって事前に規定され、たとえば、上位層プロトコルで事前に約定する。または事前に設定され、例えばRRC層で事前に設定する。
【0051】
当該マッピング関係は、基本的なデフォルト構成を有し得る。変更が発生すると、端末は対応する更新を行うことができる。たとえば、上位層の通知を受信した後、RRC層が更新を実行する。また、RRC層がマッピング関係が変更されたと判断した後に更新を実行することもできる。
【0052】
上位層がサービスを開始する必要がある場合、上位層はまず、RRC層のアクセスカテゴリ(例えばcategory7)に関する情報を提供する。
【0053】
RRC層は、当該アクセスカテゴリに関する情報に従って、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を探し、マッピング関係に従って、対応する確立理由、すなわち「呼び出しサービス」を生成する。
【0054】
RRC層は、上記アクセスカテゴリ(category7)および/または、確立理由(呼び出しサービス)に従ってアクセス制御判断フローを実行する。UEがアクセスできると判断されるとアクセスプロセスがトリガーされ、アップリンクRRCメッセージに、上記確立理由「呼び出しサービス」を含ませる。
【0055】
実施形態2:RRC接続確立プロセス(マッピング関係を上位層によりRRC層に供給するためのモード)。
【0056】
UEが起動されるか、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係が更新された後、UEの上位層は、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係をRRC層に提供する。マッピング関係は、実施形態1の表1と同じとすることができる。
【0057】
上位層がその後サービスを開始する必要がある場合、上位層はまず、RRC層のアクセスカテゴリ(例えばcategory5)に関する情報を提供する。
【0058】
RRC層は、当該アクセスカテゴリに関する情報に従ってアクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を探し、当該マッピング関係に従って対応する確立理由、すなわち「高優先度レベル」を生成する。
【0059】
RRC層は、上記アクセスカテゴリ(category5)および/または、確立理由(高優先レベル)に従ってアクセス制御判断フローを実行する。UEがアクセスできると判断されると、最初のアップリンクRRCメッセージに確立理由、つまり「高優先度レベル」に含ませる。
【0060】
実施形態3:RRC接続回復プロセス。
【0061】
RRC接続回復プロセスを考慮して、RRC層は、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を維持し、マッピング関係は、実施形態1の表1と同じとすることができる。
【0062】
実施形態1との違いは、関連するアクセスカテゴリ情報が、RRC接続回復プロセス中にRRC層によって生成されることである。
【0063】
次に、RRC層は、生成されたアクセスカテゴリに関する情報(例えば、category9)に従って、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を探し、対応する確立理由(すなわち「呼び出され」)を生成する。RRC層は、上記アクセスカテゴリ(category9)および/または、確立理由(呼び出され)に従ってアクセス制御判断フローを実行する。UEがアクセスできると判断されると、第1のアップリンクRRCメッセージに上記確立理由「呼び出され」を含ませる。
【0064】
同じ発明思想に基づいて、本出願の実施形態はさらに端末を提供する。端末による問題を解決するための原理は、本発明の実施形態による確立理由を決定するための方法の原理と同様であるため、当該端末の実施は方法の実施を参照することができ、さらなる重複の説明はここで省略する。
【0065】
図2を参照すると、本発明の実施形態の第1の端末は、カテゴリ決定モジュール200と、処理モジュール201とを備える。
【0066】
前記カテゴリ決定モジュール200は、RRC層により、端末のアクセスカテゴリを決定する。
【0067】
前記処理モジュール201は、RRC層により、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係に従って、前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定する。
【0068】
オプションとして、本出願の実施形態端末のRRC層には、端末のアクセスカテゴリを決定するための多くのモードがある。たとえば、前記カテゴリ決定モジュール200は、
RRC層により、上位層から通知されたアクセスカテゴリを受信し、または、
RRC層により、自体のアクセスカテゴリを決定する。たとえば、端末のRRC層は、端末のRRC接続回復中にアクセスカテゴリを決定する。
【0069】
上述の内容は例に過ぎず、RRC層が端末のアクセスカテゴリを決定することを可能にすることができるモードが、本出願の実施形態に適用可能であることに留意されたい。
【0070】
オプションとして、前記処理モジュール201は、プロトコルの規定事前設定、または上位層通知のうちの少なくとも1つで、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を取得するようにさらに構成される。
【0071】
プロトコルの規定、すなわち、マッピング関係はプロトコルによって指定され、例えば、マッピング関係はテーブルなどの形式でプロトコルで指定されてもよい。
【0072】
事前設定、すなわち、マッピング関係は、事前に端末に設定される。
【0073】
上位層通知、すなわち、上位層は、マッピング関係を端末に通知する。
【0074】
実施において、様々な理由(例えば、サービスが新たに追加されること、新しいアクセスカテゴリおよび確立理由を追加する必要があること、既存のアクセスカテゴリが調整される(例えば、いくつかのサービスが削除され、カテゴリおよび確立理由は再割り当てなど))によって、アクセスカテゴリと接続確立理由の間のマッピング関係は変更される可能性があるため、RRC層はアクセスカテゴリと接続確立理由の間のマッピング関係を更新する必要がある。更新のプロセスには、変更、削除、追加が含まれるが、これらに限定されない。
【0075】
オプションとして、前記処理モジュール201は、さらに、
RRC層により、受信した上位層の更新通知に従って前記アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を更新する。
【0076】
上位層による更新を通知するモードに加えて、処理モジュール201は、RRC層が、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係がRRC層を介して変更されることを発見した場合、自動的に更新を実行し得る。
【0077】
オプションとして、前記処理モジュール201は、さらに、RRC層により、前記端末のアクセスカテゴリおよび/または、決定された接続確立理由に従ってアクセス制御判断動作を実行する。
【0078】
オプションとして、前記処理モジュール201は、さらに、前記端末がアクセスできると判断した後、RRC層により、前記接続確立理由が含まれるアップリンクRRCメッセージを送信する。
【0079】
図3を参照すると、本発明の実施形態による第2の端末が提供される。第2の端末は、プロセッサ301と、メモリ304と、送受信機302とを備える。
【0080】
前記プロセッサ301は、メモリ304内のプログラムを読み取り、以下のように動作する:
【0081】
RRC層により、端末のアクセスカテゴリを決定し、RRC層により、アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係に従って、前記端末のアクセスカテゴリに対応する接続確立理由を決定する。
【0082】
送受信機302は、プロセッサ301の制御の下でデータを送受信する。
【0083】
オプションとして、前記プロセッサ301は、
RRC層により、上位層から通知されたアクセスカテゴリを受信し、または、
RRC層により、自体のアクセスカテゴリを決定する。
【0084】
オプションとして、前記プロセッサ301は、プロトコルの規定と、事前設定と、上位層通知とのうちの少なくとも1つでアクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を取得する。
【0085】
オプションとして、前記プロセッサ301は、さらに、RRC層により、受信した上位層の更新通知に従って前記アクセスカテゴリと接続確立理由との間のマッピング関係を更新する。
【0086】
オプションとして、前記プロセッサ301は、さらに、RRC層により、前記端末のアクセスカテゴリおよび/または、決定された接続確立理由に従ってアクセス制御判断動作を実行する。
【0087】
オプションとして、前記プロセッサ301は、さらに、前記端末がアクセスできると判断した後、RRC層により、前記接続確立理由が含まれるアップリンクRRCメッセージを送信する。
【0088】
ここで、プロセッサ301と端末との間のインタラクションは、送受信機302を介して実行される。
【0089】
図3において、バスアーキテクチャ(バス300で示される)において、バス300は、いずれ数の相互接続するバス及びブリッジを備える。バス300は汎用プロセッサ301が代表となる1つまたは複数のプロセッサ及びメモリ304が代表となるメモリの多様な回路により接続される。バス300は、外部設備、電圧レギュレーター及び電力管理回路等の他の回路を接続することもできる。これらは、当該分野の周知技術であるため、本発明において、詳細に説明しない。バスインターフェース303は、バス300と送受信機302の間にインターフェースを提供する。送受信機302は、複数の部品であることができ、即ち、送信機及び受信機を備え、伝送媒体を介して他の装置と通信するユニットを提供する。たとえば、送受信機302は他の端末から外部のデータを受信する。送受信機302は、プロセッサ301によって処理されたデータを他の端末に送信する。コンピューティングシステムの性質に応じて、ユーザーインターフェース305、たとえば、キーパッド、ディスプレー、スピーカー、マイクロホン、ジョイスティックなどを提供することもできる。
【0090】
プロセッサ301はバス300の管理及び通常の処理を担当し、上記の一般的なオペレーティングシステムを実行する。メモリ304は、プロセッサ301が動作する際に利用するデータを記憶することができる。
【0091】
オプションとして、プロセッサ301は、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array,FPGA)または、複合プログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device,CPLD)であってもよい。
【0092】
本出願の実施形態は、プログラムコードが計算装置で実行されるとき、計算装置が本出願の実施形態図1に係る確立理由を決定するための方法を実行できるように構成されるプログラムコードを含む読み取り可能な記憶媒体を、提供する。
【0093】
メモリは、外部インターフェースまたは内部インターフェースを介して他の端末と接続することができる。たとえば、メモリはUSBドライブ、モバイルHDDなどであるため、外部インターフェースを介してメモリを接続できる。また、たとえば、メモリは他の端末のストレージモジュールであるため、メモリは内部インターフェースを介して接続できる。
【0094】
以上は本発明の実施形態の方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフロー図および/またはブロック図によって、本発明を記述した。理解すべきことは、コンピュータプログラム指令によって、フロー図および/またはブロック図における各フローおよび/またはブロックと、フロー図および/またはブロック図におけるフローおよび/またはブロックの結合を実現できる。プロセッサはこれらのコンピュータプログラム指令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み式処理装置、または他のプログラム可能なデータ処理装置設備の処理装置器に提供でき、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサは、これらのコンピュータプログラム指令を実行し、フロー図における一つまたは複数のフローおよび/またはブロック図における一つまたは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0095】
これらのコンピュータプログラム指令は又、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置を特定方式で動作させるコンピュータ読取記憶装置に記憶できる。これによって、指令を含む装置は当該コンピュータ読取記憶装置内の指令を実行でき、フロー図における一つまたは複数のフローおよび/またはブロック図における一つまたは複数のブロックに指定する機能を実現する。これらコンピュータプログラム指令はさらに、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置設備に実装もできる。コンピュータプログラム指令が実装されたコンピュータまたは他のプログラム可能設備は、一連の操作ステップを実行することによって、関連の処理を実現し、コンピュータまたは他のプログラム可能な設備において実行される指令によって、フロー図における一つまたは複数のフローおよび/またはブロック図における一つまたは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0096】
無論、当業者によって、上述した実施形態に記述された技術的な解決手段を改造し、またはその中の一部の技術要素を置換することもできる。そのような、改造と置換は本発明の各実施形態の技術の範囲から逸脱するとは見なされない。そのような改造と置換は、すべて本発明の請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0097】
200 カテゴリ決定モジュール
201 処理モジュール
301 プロセッサ
302 送受信機
303 バスインターフェース
304 メモリ
305 ユーザーインターフェース
図1
図2
図3