(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-18
(45)【発行日】2022-03-01
(54)【発明の名称】処理装置、プログラム、及び方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5375 20140101AFI20220221BHJP
A63F 13/42 20140101ALI20220221BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20220221BHJP
A63F 13/573 20140101ALI20220221BHJP
A63F 13/803 20140101ALI20220221BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/42
A63F13/53
A63F13/573
A63F13/803
(21)【出願番号】P 2020518550
(86)(22)【出願日】2020-03-24
(86)【国際出願番号】 JP2020013003
(87)【国際公開番号】W WO2021192031
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2020-04-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)公開1 1.配信場所: ア App Store:https://apps.apple.com/app/id1479938094?mt=8(配信日:2019年10月2日) イ GooglePlay:https://www.youtube.com/redirect?v=_Pfs8pdLx9o&redir_token=mN4yYDef-lPnZDHPviG91JWjnYB8MTU4MzkxNjkyMkAxNTgzODMwNTIy&event=video_description&q=https%3A%2F%2Fplay.google.com%2Fstore%2Fapps%2Fdetails%E2%80%A6(配信日:2019年10月2日) ウ YouTube:https://youtu.be/_Pfs8pdLx9o(配信日:2019年10月10日) 2.公開者:mspo株式会社 3.配信した内容:公開者が、上記ア及びイに記載のウェブサイトを通じてゲームアプリケーションプログラムの配信をするとともに、上記ウのウェブサイトを通じて当該ゲームアプリケーションプログラムの紹介動画を配信することにより、寺田美絵、竹田健人、金子篤、白石正洋及び畠山正仁によりなされた発明を公開した。
(73)【特許権者】
【識別番号】503306674
【氏名又は名称】ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】寺田 美絵
(72)【発明者】
【氏名】竹田 健人
(72)【発明者】
【氏名】金子 篤
(72)【発明者】
【氏名】白石 正洋
(72)【発明者】
【氏名】畠山 正仁
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特許第5712400(JP,B1)
【文献】特開2008-067853(JP,A)
【文献】特開2018-089119(JP,A)
【文献】特開2008-119211(JP,A)
【文献】特開2011-161042(JP,A)
【文献】特開平11-306391(JP,A)
【文献】特開2004-290657(JP,A)
【文献】特開2012-070960(JP,A)
【文献】特開2016-093360(JP,A)
【文献】特開2000-342846(JP,A)
【文献】特許第6190018(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0086216(US,A1)
【文献】METAL GEAR SOLID V THE PHANTOM PAIN TACTICAL ESPIONAGE OPERATIONS,電撃PlayStation ,株式会社KADOKAWA,2015年08月27日,第21巻 第25号,第15頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想ゲーム空間に配置された
走行路オブジェクト上の移動が推奨され、前記仮想ゲーム空間に配置された一又は複数の仮想オブジェクトに含まれる第1仮想オブジェクトの移動ルートを制御するための入力をユーザから受け付けるように構成された入力インターフェイスと、
所定の指示命令に加え、前記
第1仮想オブジェクトに対応付けて前記仮想ゲーム空間における配置情報を記憶するように構成されたメモリと、
所定の情報を表示するように構成されたディスプレイと、
前記メモリに記憶された前記配置情報に基づいて前記仮想ゲーム空間の所定の位置に前記
第1仮想オブジェクトを配置し、前記入力インターフェイスで受け付けられた前記入力に基づいて前記
第1仮想オブジェクトが前記所定の位置から移動する予測ルートを算出し、前記予測ルートを前記ディスプレイに出力するために、前記メモリに記憶された前記指示命令を実行するように構成されたプロセッサと、
を含
み、
前記予測ルートは、前記入力インターフェイスで受け付けられた前記ユーザからの前記入力が継続する時間に基づいて変更される、処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記入力インターフェイスで受け付けられた前記入力に基づいて前記
第1仮想オブジェクトが前記所定の位置から移動する速さを変化させ、前記速さに基づいて前記予測ルートを算出する、請求項
1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記予測ルートは前記速さが所定の速さよりも速い場合に出力される、請求項
2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記予測ルートは前記ユーザからの前記入力の受け付けが終了した場合であっても出力される、請求項
1~3のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項5】
前記メモリは、前記
第1仮想オブジェクトに対応付けて所定のパラメータを記憶するように構成され、
前記プロセッサは、前記入力に加えて、前記所定のパラメータに基づいて前記予測ルートを算出する、請求項
1~4のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項6】
前記所定のパラメータは、前記
第1仮想オブジェクトの重さパラメータである、請求項
5に記載の処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記予測ルートに加えて、前記
第1仮想オブジェクトが移動した軌跡の少なくとも一部を前記ディスプレイに出力する、請求項
1~6のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記予測ルートが前記走行路オブジェクトから外れる場合には前記ディスプレイに警告を表示する、請求項
1~7のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項9】
前記仮想ゲーム空間には前記第1仮想オブジェクトを含む複数の仮想オブジェクトが配置され、
前記プロセッサは、前記複数の仮想オブジェクトのうち前記第1仮想オブジェクトを除く他の仮想オブジェクトの移動の予測ルートを、前記第1仮想オブジェクトの前記予測ルートとともに前記ディスプレイに出力する、
請求項1~8のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項10】
仮想ゲーム空間に配置された
走行路オブジェクト上の移動が推奨され、前記仮想ゲーム空間に配置された一又は複数の仮想オブジェクトに含まれる第1仮想オブジェクトの移動ルートを制御するための入力をユーザから受け付けるように構成された入力インターフェイスと、前記
第1仮想オブジェクトに対応付けて前記仮想ゲーム空間における配置情報を記憶するように構成されたメモリと、所定の情報を表示するように構成されたディスプレイとを含むコンピュータを、
前記メモリに記憶された前記配置情報に基づいて前記仮想ゲーム空間の所定の位置に前記
第1仮想オブジェクトを配置し、前記入力インターフェイスで受け付けられた前記入力に基づいて前記
第1仮想オブジェクトが前記所定の位置から移動する予測ルートを算出し、前記予測ルートを前記ディスプレイに出力するように構成されたプロセッサ、
として機能させるプログラム
であって、
前記予測ルートは、前記入力インターフェイスで受け付けられた前記ユーザからの前記入力が継続する時間に基づいて変更される、プログラム。
【請求項11】
仮想ゲーム空間に配置された
走行路オブジェクト上の移動が推奨され、前記仮想ゲーム空間に配置された一又は複数の仮想オブジェクトに含まれる第1仮想オブジェクトの移動ルートを制御するための入力をユーザから受け付けるように構成された入力インターフェイスと、所定の指示命令に加え、前記
第1仮想オブジェクトに対応付けて前記仮想ゲーム空間における配置情報を記憶するように構成されたメモリと、所定の情報を表示するように構成されたディスプレイとを含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、
前記メモリに記憶された前記配置情報に基づいて前記仮想ゲーム空間の所定の位置に前記
第1仮想オブジェクトを配置する段階と、
前記入力インターフェイスで受け付けられた前記入力に基づいて前記
第1仮想オブジェクトが前記所定の位置から移動する予測ルートを算出する段階と、
前記予測ルートを前記ディスプレイに出力する段階と、
を含
み、
前記予測ルートは、前記入力インターフェイスで受け付けられた前記ユーザからの前記入力が継続する時間に基づいて変更される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザの現在地情報を利用して進行されるゲームアプリケーションを実行するための、処理装置、プログラム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、仮想ゲーム空間の決められたコース上で仮想オブジェクトを移動させある地点までの移動の速さを競うレースゲームを実行するためのシステムが知られている。例えば、特許文献1には、ユーザからの入力情報に基づいて移動体オブジェクトの移動制御が行われ、仮想ゲーム空間内に設定されたコース上を走行するゲームシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、上記のような技術を踏まえ、本開示では、様々な実施形態により、仮想ゲーム空間における仮想オブジェクトの移動の予測ルートを出力してユーザに新たな趣向を提供することが可能な処理装置、プログラム、及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、「仮想ゲーム空間に配置された仮想オブジェクトの移動ルートを制御するための入力をユーザから受け付けるように構成された入力インターフェイスと、所定の指示命令に加え、前記仮想オブジェクトに対応付けて前記仮想ゲーム空間における配置情報を記憶するように構成されたメモリと、所定の情報を表示するように構成されたディスプレイと、前記メモリに記憶された前記配置情報に基づいて前記仮想ゲーム空間の所定の位置に前記仮想オブジェクトを配置し、前記入力インターフェイスで受け付けられた前記入力に基づいて前記仮想オブジェクトが前記所定の位置から移動する予測ルートを算出し、前記予測ルートを前記ディスプレイに出力するために、前記メモリに記憶された前記指示命令を実行するように構成されたプロセッサと、を含む処理装置」が提供される。
【0006】
本開示の一態様によれば、「仮想ゲーム空間に配置された仮想オブジェクトの移動ルートを制御するための入力をユーザから受け付けるように構成された入力インターフェイスと、前記仮想オブジェクトに対応付けて前記仮想ゲーム空間における配置情報を記憶するように構成されたメモリと、所定の情報を表示するように構成されたディスプレイとを含むコンピュータを、前記メモリに記憶された前記配置情報に基づいて前記仮想ゲーム空間の所定の位置に前記仮想オブジェクトを配置し、前記入力インターフェイスで受け付けられた前記入力に基づいて前記仮想オブジェクトが前記所定の位置から移動する予測ルートを算出し、前記予測ルートを前記ディスプレイに出力するように構成されたプロセッサ、として機能させるプログラム」が提供される。
【0007】
本開示の一態様によれば、「仮想ゲーム空間に配置された仮想オブジェクトの移動ルートを制御するための入力をユーザから受け付けるように構成された入力インターフェイスと、所定の指示命令に加え、前記仮想オブジェクトに対応付けて前記仮想ゲーム空間における配置情報を記憶するように構成されたメモリと、所定の情報を表示するように構成されたディスプレイとを含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、前記メモリに記憶された前記配置情報に基づいて前記仮想ゲーム空間の所定の位置に前記仮想オブジェクトを配置する段階と、前記入力インターフェイスで受け付けられた前記入力に基づいて前記仮想オブジェクトが前記所定の位置から移動する予測ルートを算出する段階と、前記予測ルートを前記ディスプレイに出力する段階と、を含む方法」が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本開示の様々な実施形態によれば、仮想ゲーム空間における仮想オブジェクトの移動の予測ルートを出力してユーザに新たな趣向を提供することが可能な処理装置、プログラム、及び方法を提供することができる。
【0009】
なお、上記効果は説明の便宜のための例示的なものであるにすぎず、限定的なものではない。上記効果に加えて、または上記効果に代えて、本開示中に記載されたいかなる効果や当業者であれば明らかな効果を奏することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本開示の様々な実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
【
図2】
図2は、本開示の第1実施形態に係るシステム1の構成を概略的に示す概念図である。
【
図3】
図3は、本開示の第1実施形態に係る端末装置100の構成の例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本開示の第1実施形態に係るサーバー装置200の構成の例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、本開示の第1実施形態に係る端末装置100に記憶される仮想オブジェクト情報テーブルを概念的に示す図である。
【
図6】
図6は、本開示の第1実施形態に係る端末装置100において実行される処理フローを示す図である。
【
図7】
図7は、本開示の第1実施形態に係るゲームアプリケーションの仮想ゲーム空間を概念的に示す図である。
【
図8】
図8は、本開示の第1実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
【
図9】
図9は、本開示の第1実施形態に係るゲームアプリケーションの仮想ゲーム空間を概念的に示す図である。
【
図10A】
図10Aは、本開示の第1実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
【
図10B】
図10Bは、本開示の第1実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
【
図11】
図11は、本開示の第1実施形態に係るゲームアプリケーションの仮想ゲーム空間を概念的に示す図である。
【
図12】
図12は、本開示の第2実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
【
図13】
図13は、本開示の第3実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
【
図14】
図14は、本開示の第4実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
【
図15】
図15は、本開示の第5実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して本開示の様々な実施形態を説明する。なお、図面における共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
【0012】
<本開示に係るアプリケーションの概要>
本開示の様々な実施形態に係るゲームアプリケーションでは、入力インターフェイスで受け付けられた仮想オブジェクトの移動の速さに関連する入力に基づいて、当該仮想オブジェクトの移動の予測ルートを算出し、それを出力することが可能となる。
【0013】
このようなゲームアプリケーションの典型としては、ユーザが車両状の仮想オブジェクトを操作してゴールまでの速さを競うレースゲームが挙げられる。しかし、これに限らず、スポーツゲームや、戦闘ゲーム、ロールプレイングゲーム等のゲームアプリケーションにも、本開示に係るシステムを好適に適用することが可能である。なお、特定のゲームアプリケーションに限定する意図はないが、本開示に係るシステムをレースゲーム又はスポーツゲームを例に、本開示に係るシステムの概要について説明する。
【0014】
図1は、本開示の様々な実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
図1によると、端末装置100ではレースゲームアプリケーションが実行され、それによってディスプレイ111には車両状の仮想オブジェクトG1等の様々な仮想オブジェクトが配置された仮想ゲーム空間10が表示されている。具体的には、ディスプレイ111には、端末装置100を保持するユーザ自身の入力を受け付けることによって制御される仮想オブジェクトG1と、他のユーザ又はコンピュータによって制御される仮想オブジェクトG2及びG3が表示されている。また、ディスプレイ111には、仮想ゲーム空間10に配置された仮想ゲームオブジェクトである走行路オブジェクト11上が表示され、当該走行路オブジェクト11上に各仮想オブジェクトG1~G3が配置されている。本開示に係るゲームアプリケーションでは、当該走行路オブジェクト11上を各仮想オブジェクトG1~G3が移動する速さが競われる。
【0015】
ここで、本開示に係るゲームアプリケーションでは、各仮想オブジェクトG1~G3が走行路オブジェクト11上を走行するときのルートをあらかじめ予測し、その結果をディスプレイ111に表示することが可能である。具体的には、
図1に示す通り、仮想オブジェクトG1の予測ルートとして予測ルート12が、仮想オブジェクトG2の予測ルートとして予測ルート13が、仮想オブジェクトG3の予測ルートとして予測ルート14がなされている。このように、各仮想オブジェクトG1~G3の予測ルートを出力することによって、ユーザは将来走行するルートをあらかじめ知ることができ、より戦略的な仮想オブジェクトの制御が可能になり、ユーザに新たな趣向を提供することが可能となる。
【0016】
例えば、
図1の例では、仮想オブジェクトG1の予測ルート12に着目すると、走行路オブジェクト11の中盤付近で走行路オブジェクト11をはみ出していることが認識できる。そうすると、ユーザはこのまま仮想オブジェクトG1を移動させるとコースアウトするため、あらかじめ仮想オブジェクトG1の速さを減少させることが可能である。また、同様に仮想オブジェクトG1の予測ルート12に着目すると、走行路オブジェクト11の序盤から中盤に差し掛かるあたりで、仮想オブジェクトG2の予測ルート13と交差していることが認識できる。そうすると、ユーザはこのまま仮想オブジェクトG1を移動させると仮想オブジェクトG2と衝突の可能性があるため、あらかじめ仮想オブジェクトG1の速さを減少させたり、走行ルートを変更させることが可能である。
【0017】
なお、本開示においては、処理装置は、端末装置100及びサーバー装置200のいずれをも含む。すなわち、以下で示す各実施形態に係る処理は、端末装置100及びサーバー装置200のいずれでも実施することが可能である。
【0018】
また、
図1の例では、仮想オブジェクトG1が端末装置100を保持するユーザ自身からの入力を受けることで移動を制御できるようにしたが、他の仮想オブジェクトの移動を制御できるようにしてもよい。さらに、仮想オブジェクトG2及びG3は、他のユーザ及びコンピュータのいずれによってその移動が制御されていてもよい。
【0019】
また、
図1の例では、仮想オブジェクトG1~G3の3台の車両状の仮想オブジェクトが仮想ゲーム空間10に配置されているが、1台の仮想オブジェクトのみが配置されてもよいし、4台以上の仮想オブジェクトが配置されてもよい。
【0020】
また、
図1の例では、ディスプレイ111には各仮想オブジェクトG1~G3の予測ルートをそれぞれ表示するようにしたが、ユーザ自身が操作する仮想オブジェクトG1の予測ルートである予測ルート12のみを表示するようにしてもよい。
【0021】
<第1実施形態>
1.本開示の第1実施形態に係るシステム1の構成
図2は、本開示の第1実施形態に係るシステム1の構成を概略的に示す概念図である。
図2を参照すると、システム1は、端末装置100と、端末装置100とネットワーク300を通じて通信可能に接続されたサーバー装置200とを含む。システム1においては、サーバー装置200及び端末装置100が、メモリに記憶されたプログラムを実行することで、本実施形態に係るゲームアプリケーションの処理が実行される。サーバー装置200及び端末装置100は、互いに随時通信して、アプリケーションの進行に必要な各種情報(例えば、
図5)やプログラム等を送受信する。
【0022】
なお、
図2の例では、端末装置100は1台しか記載されていないが、当然2台以上の端末装置100を含めることも可能である。また、サーバー装置200は単一のものとして記載されているが、サーバー装置200の各構成要素及び処理を複数のサーバー装置に分配することも可能である。さらに、サーバー装置200及び端末装置100を含むシステム1によって本実施形態に係るゲームアプリケーションが実行されるが、サーバー装置200を利用することなく、1台の端末装置100のみ又は複数の端末装置で実行することも可能である。
【0023】
2.端末装置100の構成
図3は、本開示の第1実施形態に係る端末装置100の構成の例を示すブロック図である。端末装置100は、
図3に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0024】
端末装置100は、一例としては、スマートフォンに代表される無線通信可能な携帯型の端末装置が挙げられる。しかし、それ以外にも、携帯型ゲーム機、フィーチャーフォン、携帯情報端末、PDA、ラップトップパソコン、据え置き型ゲーム機、デスクトップパソコンなど、本開示に係るゲームアプリケーションを実行可能な装置であれば、いずれでも好適に適用することが可能である。また、本開示に係るゲームアプリケーションが複数の端末装置100で実行される場合、必ずしも各端末装置100が同じか同種のものである必要はない。例えば、ある端末装置100はスマートフォンで、その他の端末装置100は携帯型ゲーム機であってもよい。
【0025】
図3によると、端末装置100は、ディスプレイ111、プロセッサ112、加速度センサ114及びジャイロセンサ115を含むセンサ113、通信処理回路117及びアンテナを含む通信インターフェイス116、RAM、ROM、又は不揮発性メモリ(場合によっては、HDD)等を含むメモリ118、タッチパネル120及びハードキー121を含む入力インターフェイス119を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0026】
ディスプレイ111は、プロセッサ112の指示に応じて、メモリ118に記憶された画像情報を読み出して、本実施形態に係るアプリケーションによって形成される仮想ゲーム空間を含む各種表示(例えば、
図1、
図8、
図10A、
図10B、及び
図12~
図14等)を行う表示部として機能する。ディスプレイ111は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイから構成される。
【0027】
入力インターフェイス119は、タッチパネル120及び/又はハードキー121等から構成され、仮想ゲーム空間に配置された仮想オブジェクトの移動の速さに関連するユーザからの入力等を受け付ける。タッチパネル120は、ディスプレイ111を被覆するように配置され、ディスプレイ111の表示する画像データに対応する位置座標の情報をプロセッサ112に出力する。タッチパネル方式としては、抵抗膜方式、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式など、公知の方式を利用することができる。本実施形態においては、タッチパネル120は、指示体によりディスプレイ111に表示された各アイコン等に対するスワイプ操作やタップ操作を検出する。そして、検出されたタップ操作に応じて移動の速さに関連する入力がなされていることが検出される。なお、本実施形態では端末装置100に備えられる入力インターフェイス119を用いたが、プロセッサ112等を備える本体に無線又は有線で接続された入力インターフェイス119を用いることも可能である。
【0028】
プロセッサ112は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ118に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する制御部として機能する。具体的には、プロセッサ112は、本実施形態に係るアプリケーションを実行するためのプログラムやOSを実行するためのプログラムをメモリ118から読み出して実行する。本実施形態においては、プロセッサ112は、メモリ118に記憶された仮想オブジェクトの仮想ゲーム空間における配置位置情報に基づいて仮想ゲーム空間に仮想オブジェクトを配置する処理、入力インターフェイス119で受け付けられたユーザからの入力に基づいて仮想オブジェクトが所定の位置から移動する予測ルートを算出する処理、算出された予測ルートをディスプレイ111に表示する処理等を実行する。なお、プロセッサ112は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUで構成しても良い。また、画像処理に特化したGPU等、他の種類のプロセッサを適宜組み合わせてもよい。
【0029】
メモリ118は、ROM、RAM、不揮発性メモリ、HDD等から構成され、記憶部として機能する。ROMは、本実施形態に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ112により処理されている間、データの書き込み及び読み込みをするために用いられるメモリである。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。本実施形態においては、メモリ118には、当該メモリ118に記憶された仮想オブジェクトの仮想ゲーム空間における配置位置情報に基づいて仮想ゲーム空間に仮想オブジェクトを配置する処理、入力インターフェイス119で受け付けられたユーザからの入力に基づいて仮想オブジェクトが所定の位置から移動する予測ルートを算出する処理、算出された予測ルートをディスプレイ111に表示する処理等のためのプログラムが記憶される。また、メモリ118には、仮想オブジェクト情報テーブル(
図5)が記憶され、プロセッサ112による処理に応じて随時更新される。
【0030】
通信インターフェイス116は、通信処理回路117及びアンテナを介して、遠隔に設置されたサーバー装置200や他の端末装置との間で情報の送受信をする通信部として機能する。通信処理回路117は、本実施形態に係るゲームアプリケーションを実行するためのプログラムや、当該ゲームアプリケーションにおいて利用される各種情報等を、当該ゲームアプリケーションの進行に応じて、サーバー装置200から受信するための処理をする。また、当該ゲームアプリケーションの実行による処理の結果をサーバー装置200に送信するための処理をする。本実施形態においては、特にサーバー装置200に対してユーザID情報等を送信するとともに、サーバー装置200から仮想オブジェクトに関する情報等を受信する。
【0031】
通信処理回路117は、LTE方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されるが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。また、無線通信に代えて、または加えて、有線通信を用いることも可能である。
【0032】
センサ113は、加速度センサ114及びジャイロセンサ115を含み、入力インターフェイス119とともに入力部として機能させることが可能である。具体的には、加速度センサ114及び/又はジャイロセンサ115によって、端末装置100の姿勢の変化を検出し、検出された変化量に応じて仮想オブジェクトの移動を制御することが可能である。
【0033】
3.サーバー装置200の構成
図4は、本開示の第1実施形態に係るサーバー装置200の構成の例を示すブロック図である。サーバー装置200は、
図4に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0034】
図4によると、サーバー装置200は、RAM、ROM、及び不揮発性メモリ、HDD等を含むメモリ211、CPU等から構成されるプロセッサ212、出力インターフェイス213、及び通信インターフェイス214を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0035】
メモリ211は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、HDDを含み、記憶部として機能する。当該メモリ211は、本実施形態に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ212によってロードされ実行される。また、メモリ211は、
図5に記載された仮想オブジェクト情報テーブルのほか、仮想ゲーム空間に配置される各仮想オブジェクトの情報やその描画情報、ゲームアプリケーションを実行するユーザのユーザ情報などを記憶する。さらに、メモリ211(特にRAM)は、上記プログラムがプロセッサ212によって実行される間、データの書き込み及び読み込みを実行するために一時的に用いられる。本実施形態においては、各端末装置100から各ユーザのユーザ識別情報を受信してユーザの認証を行う処理、認証の結果正当なユーザであると認められるとゲームアプリケーションを実行するのに必要な各種情報を端末装置100に送信する処理、端末装置100で行われたゲームアプリケーションの実行結果を端末装置100から受信しユーザ情報を更新する処理等を実行するためのプログラムが記憶される。
【0036】
なお、本実施形態においては、端末装置100が処理装置として機能する場合について主に説明するが、サーバー装置200が処理装置として機能することも可能である。すなわち、サーバー装置200が処理装置として機能する場合には、メモリ211には、当該メモリ211に記憶された仮想オブジェクトの仮想ゲーム空間における配置位置情報に基づいて仮想ゲーム空間に仮想オブジェクトを配置する処理、端末装置100の入力インターフェイス119で受け付けられたユーザからの入力を受信して仮想オブジェクトが所定の位置から移動する予測ルートを算出する処理、算出された予測ルートを端末装置100に出力する処理等を実行するためのプログラムが記憶される。
【0037】
プロセッサ212は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ211に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。本実施形態においては、特に、プロセッサ212は、各端末装置100から各ユーザのユーザ識別情報を受信してユーザの認証を行う処理、認証の結果正当なユーザであると認められるとゲームアプリケーションを実行するのに必要な各種情報を端末装置100に送信する処理、端末装置100で行われたゲームアプリケーションの実行結果を端末装置100から受信しユーザ情報を更新する処理を実行する。プロセッサ212は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUで構成しても良い。
【0038】
なお、本実施形態においては、端末装置100が処理装置として機能する場合について主に説明するが、サーバー装置200が処理装置として機能することも可能である。すなわち、サーバー装置200が処理装置として機能する場合には、プロセッサ212は、メモリ211に記憶された仮想オブジェクトの仮想ゲーム空間における配置位置情報に基づいて仮想ゲーム空間に仮想オブジェクトを配置する処理、端末装置100の入力インターフェイス119で受け付けられたユーザからの入力を受信して仮想オブジェクトが所定の位置から移動する予測ルートを算出する処理、算出された予測ルートを端末装置100に出力する処理等を実行する。
【0039】
通信インターフェイス214は、一例として、端末装置100とネットワーク300を介して、又は他のサーバー装置とネットワーク300を介して、本実施形態に係るゲームアプリケーションの実行のためのプログラム、各種情報等を送受信するために、変調や復調などの処理を行う。通信インターフェイス214は、上記の無線通信方式や公知の有線通信方式にしたがって、各端末装置や他のサーバー装置と通信する。本実施形態においては、特に端末装置100からユーザ情報等を受信するとともに、端末装置100に対して仮想オブジェクト情報等を送信する。
【0040】
出力インターフェイス213は、特に図示はしていないが、プリンタやディスプレイ等の様々な外部機器との間で情報の入出力をするための情報入出力部として機能する。出力インターフェイス213は、シリアルポート、パラレルポート、USB等、所望に応じて公知の接続形式を採用することが可能である。
【0041】
4.各メモリに記憶される情報
図5は、
図5は、本開示の第1実施形態に係る端末装置100に記憶される仮想オブジェクト情報テーブルを概念的に示す図である。一例としては、サーバー装置200から仮想オブジェクト情報を受信すると、メモリ118内に記憶された仮想オブジェクト情報テーブルに当該情報が受信される。
【0042】
図5によると、仮想オブジェクトテーブルには、オブジェクトID情報に対応付けて、重さ情報、配置座標情報及び最大速度情報が記憶されている。「オブジェクトID情報」は、ユーザやコンピュータによって制御される車両状の各仮想オブジェクトに対して付与された固有の情報で、各仮想オブジェクトを特定する情報である。「重さ情報」は、各仮想オブジェクトが有する属性情報の一つで、当該仮想オブジェクトが仮想的に有する重さを特定する情報である。当該重さ情報は、各仮想オブジェクトが走行路のカーブを曲がるときの旋回性能を決めるパラメータの一つである。「配置座標情報」は、仮想ゲーム空間における各仮想オブジェクトの現在の配置位置を示す情報である。一例としては、二次元座標空間によって仮想ゲーム空間が形成される場合には、当該情報は二次元座標としてあらわされる。プロセッサ112による処理の進行に応じて仮想ゲーム空間における配置位置が更新されるたびに、当該情報は更新される。「速さ情報」は、各仮想オブジェクトの現在の移動の速さを示す情報である。当該情報は、入力インターフェイス119で受け付けられた入力に基づいて随時更新される。「最大速度情報」は、各仮想オブジェクトが有する属性情報の一つで、当該仮想オブジェクトが加速可能な上限の速度を決める情報である。つまり、各仮想オブジェクトは当該最大速度情報で特定された速度まで加速することが可能である。
【0043】
5.端末装置100で行われる処理フロー
図6は、本開示の第1実施形態に係る端末装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には、
図6は、ゲームアプリケーションがユーザによって起動され、仮想ゲーム空間10において複数の車両状の仮想オブジェクトによるレースゲームが開始されたのちに実行される処理フローである。当該処理フローは、所定周期で、主にプロセッサ112がメモリ118に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって行われる。
【0044】
図1によると、当該処理フローは、プロセッサ112によって、メモリ118の仮想オブジェクト情報テーブルに記憶された配置座標情報に基づいて、仮想ゲーム空間の所定位置に各仮想オブジェクトが配置されることによって開始される。次に、プロセッサ112は、入力インターフェイス119によって、ユーザ自身が制御可能な仮想オブジェクトの移動の速さに関連する入力が受け付けられ、継続しているか否かを判断する(S101)。当該入力の一例としては、ディスプレイ111に重畳されたタッチパネル120の任意の位置に対するユーザのタップ操作である。なお、本実施形態においては任意の位置に対するタップ操作としたが、特定の位置に対するタップ操作であってもよいし、ハードキー121のうちの特定のキーに対する操作であってもよい。
【0045】
入力が継続していると判断された場合、プロセッサ112は、メモリ118の仮想オブジェクト情報テーブルを参照し、速さ情報として記憶されている仮想オブジェクトの現在の速さ(例えば、「V1」)が、最大速度情報として記憶されている当該仮想オブジェクトの最大速度(例えば、「S1」)に達したか否かを判定する(S102)。そして、まだ最大速度に達していないと判断される場合には、プロセッサ112は、仮想オブジェクトの速度を上げる加速処理を行う(S103)。当該加速処理は、一例として、S101で判定された結果に基づいて入力が継続する時間を計測し、あらかじめメモリ118に記憶された加速テーブル(継続時間と加速量の対応関係が示されたテーブル)を参照して、継続時間に応じた加速量を現在の速さに加算することによって行われる。なお、この加速テーブルは、仮想オブジェクトごとに設けてもよいし、すべての仮想オブジェクトに共通で設けてもよい。
【0046】
他方、S101において入力の受け付けが終了し、継続していないと判断された場合は、仮想オブジェクトの速さを下げる減速処理を行う(S104)。当該減速処理は、一例として、入力の受け付けが終了してからの時間を計測し、あらかじめメモリ118に記憶された減速テーブル(終了してからの時間と減速量の対応関係が示されたテーブル)を参照して、終了指定からの時間に応じた減速量を現在の速さから減算することによって行われる。なお、この減速テーブルは、仮想オブジェクトごとに設けてもよいし、すべての仮想オブジェクトに共通で設けてもよい。
【0047】
次に、プロセッサ112は、加速処理又は減速処理がなされた結果を受けて、仮想オブジェクトの速さ情報を更新する処理を行う(S105)。具体的には、加速処理又は減算処理によって算出された仮想オブジェクトの新たな速さを、メモリ118の仮想オブジェクト情報テーブルの速さ情報に更新して記憶する処理を行う。なお、S102において、すでに仮想オブジェクトの速さが最大速度に達していた場合には加速処理は行われない。したがって、この場合は、仮想オブジェクトの速さ情報の更新処理は行われない。
【0048】
次に、プロセッサ112は、各仮想オブジェクトの予想走行ルートの算出処理を行う(S106)。当該処理の詳細はのちに詳しく説明する。そして、プロセッサ112は、ディスプレイ111に算出された各仮想オブジェクトの予測走行ルートを表示する処理を行う(S107)。また、この際、算出された各仮想オブジェクトの予測走行ルートが交差している場合、すなわち、仮想オブジェクトと同士の衝突が予測される場合(S108)、プロセッサ112はディスプレイ111に衝突予測の表示を行う(S109)。また、仮想オブジェクトの走行が推奨される走行路オブジェクトから算出された予測ルートが外れる場合、すなわち仮想オブジェクトのコースアウトが予測される場合(S110)、プロセッサ112はディスプレイ111にコースアウト予測の表示を行う(S111)。次に、プロセッサ112は、算出された予測走行ルート上に仮想オブジェクトを走行させる処理を行う。これによって、当該処理フローは終了する。
【0049】
6.予測ルートの算出処理
図7は、本開示の第1実施形態に係るゲームアプリケーションの仮想ゲーム空間を概念的に示す図である。
図7によると、仮想ゲーム空間10上に、各仮想オブジェクトが移動(すなわち走行)することを推奨するための走行路オブジェクト11が配置される。また、仮想ゲーム空間10上に、仮想オブジェクト情報テーブルの配置座標情報に基づいて、各仮想オブジェクトG1~G3が配置される。
【0050】
ここで、メモリ118には、走行路オブジェクト11に対してあらかじめ1又は複数の推奨ルートが記憶されている。
図7には、当該推奨ルートとして、推奨ルートM1、M2及びM3上の位置座標が所定間隔で記憶されている。当該推奨ルートM1~M3は、各仮想オブジェクトが所定の条件(各仮想オブジェクトの速さ等)を満たす場合に、走行するルートを示す。つまり、
図7に示す通り、各仮想オブジェクトG1~G3は、所定の条件を満たす限り、推奨ルートM1~M3のいずれかの上を走行するように配置座標が設定される。
【0051】
そして、所定の条件を満たす場合には、各仮想オブジェクトG1~G3の予測走行ルートは、当該推奨ルート上に設定される。具体的には、プロセッサ112は、メモリ118の仮想オブジェクト情報テーブルの速さ情報を参照する。そして、当該速さ情報で特定される速さがあらかじめ決められた閾値を超えない場合は、プロセッサ112は、特定された速さで移動したと仮定して、将来の所定期間における走行ルートを算出する。
【0052】
走行ルートの予測の一例として、仮想オブジェクトG1について説明する。
図7によると、現在、仮想オブジェクトG1は、推奨ルートM1上の配置座標(X1,Y1)の位置に配置され、その時点の速さはV1である。この速さV1は、あらかじめ決められた閾値以下である。したがって、プロセッサ112は、速さV1で1秒間、2秒間、3秒間、4秒間に移動する距離を算出する。そして、プロセッサ112は、算出した各距離に対応する推奨ルートM1上の位置を、各秒後における予測位置(P1-1:1秒後、P1-2:2秒後、P1-3:3秒後、P1-4:4秒後)として設定する。次に、プロセッサ112は、推奨ルートM1に沿って、算出された各予測位置を結ぶ曲線を予測ルートとして算出する。
【0053】
なお、仮想オブジェクトG2及びG3に関しても、仮想オブジェクトG1と同様に、プロセッサ112が各秒後における予測位置(仮想オブジェクトG2は、P2-1(1秒後)、P2-2(2秒後)、P2-3(3秒後)及びP2-4(4秒後)。仮想オブジェクトG3は、P3-1(1秒後)、P3-2(2秒後)、P3-3(3秒後)及びP3-4(4秒後))を設定し、次に推奨ルートM2及びM3に沿って、算出された各予測位置を結ぶ曲線を予測ルートとして算出する。プロセッサ112は、所定周期で繰り返される
図6のフローチャートにおいて、予測ルートの算出処理(S106)のたびに当該予測ルートの算出を行う。
【0054】
図8は、本開示の第1実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
図8によると、プロセッサ112は、ディスプレイ111に、走行路オブジェクト11を表示するように出力するととともに、当該走行路オブジェクト11に重畳して、現在の仮想オブジェクトG1の位置と算出された予測ルート12を表示している。なお、
図8の例では、ユーザ自身がその移動の制御が可能な仮想オブジェクトG1とその予測ルートM12のみを表示しているが、当然、他のユーザ又はコンピュータによって制御される仮想オブジェクトG2及びG3、並びにその予測ルートを表示してもよい。
【0055】
図9は、本開示の第1実施形態に係るゲームアプリケーションの仮想ゲーム空間を概念的に示す図である。具体的には、
図9は、仮想オブジェクトG1の速さがあらかじめ決められた閾値を超える場合の予測ルートを示す図である。当該予測ルートは、以下の通り算出される。
【0056】
図9によると、仮想オブジェクトG1は、推奨ルート上の配置座標(X1a,Y1a)の位置に配置されている。また、仮想オブジェクトG1があらかじめ決められた閾値以内の速さで1秒間、2秒間、3秒間、及び4秒間走行した場合の各地点が算出される(P1-1~P1-4)。
【0057】
ここで、仮想オブジェクトG1の速さは、
図9に記載された時点において、入力インターフェイス119で受け付けられた入力が継続する時間に応じて仮想オブジェクトG1の移動の速さを制御された結果(
図6のS101~S105)、速さV1aとなっている。この速さV1aは、あらかじめ決められた閾値以上である。プロセッサ112は、この速さV1aで1秒間走行したと仮定した場合の仮想オブジェクトG1の位置を算出する。このとき、プロセッサ112は、仮想オブジェクトG1の旋回性能を示すパラメータである重さ情報(仮想オブジェクト情報テーブル)を参照し、速度V1aにおける旋回角度を算出する。そして、プロセッサ112は、算出された旋回角度に基づいて、現在の配置位置から1秒後の推奨ルート上の位置P1-1を結ぶ曲線に対して、カーブの外側方向に膨らんだ位置R1-1に仮想オブジェクトG1の1秒後の予測位置を算出する。次に、プロセッサ112は、算出された速度V1aにおける旋回角度に基づいて、位置R1-1と2秒後の推奨ルート上の位置P1-2を結ぶ曲線に対して、カーブの外側方向にさらに膨らんだ位置R1-2に仮想オブジェクトG1の2秒後の予測位置を算出する。次に、プロセッサ112は、算出された速度V1aにおける旋回角度に基づいて、位置R1-2と3秒後の推奨ルート上の位置P1-3を結ぶ曲線に対して、カーブの外側方向にさらに膨らんだ位置R1-3に仮想オブジェクトG1の3秒後の予測位置を算出する。さらに、プロセッサ112は、算出された速度V1aにおける旋回角度に基づいて、位置R1-3と4秒後の推奨ルート上の位置P1-4を結ぶ曲線に対して、カーブの外側方向にさらに膨らんだ位置R1-4に仮想オブジェクトG1の4秒後の予測位置を算出する。そして、プロセッサ112は、算出された各位置R1-1~R1-4を結ぶ曲線(R1~R4)を予測ルートとして算出する。その後、プロセッサ112は、この算出された予測ルート、すなわち曲線(R1~R4)上を仮想オブジェクトG1が走行するように制御する。
【0058】
なお、仮想オブジェクトG2及びG3に関しても、各仮想オブジェクトの現在の速さがあらかじめ決められた閾値を超えている場合には、仮想オブジェクトG1と同様に、現在の速さ情報と重さ情報に基づいて、当該予測ルートの算出が行われる。
【0059】
図10Aは、本開示の第1実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
図10Aによると、プロセッサ112は、ディスプレイ111に、走行路オブジェクト11を表示するように出力するととともに、当該走行路オブジェクト11に重畳して、現在の仮想オブジェクトG1の位置と算出された
図9の予測ルート12を表示している。また、プロセッサ112は、別途算出された仮想オブジェクトG3の予測ルート14も同様に表示している。
【0060】
ここで、
図9に示された方法によって算出された仮想オブジェクトG1の予測ルート12は、別途算出された仮想オブジェクトG3の予測ルート14とその一部で交差している。これは、仮想オブジェクトG1が現在の速さ(速さV1a)のまま走行すると、仮想オブジェクトG3と衝突する可能性があることを示している。つまり、プロセッサ112は、衝突の可能性をユーザに警告するための表示15及び表示16をディスプレイ111に表示するよう制御する。これにより、ユーザは将来起こりうるであろう事象を事前に把握し、仮想オブジェクトG1の速さの制御を前もってすることが可能となる。なお、
図10Aには、仮想オブジェクトG2とその予測ルートが表示されていないが、これらも同様にディスプレイ111に表示することが可能である。
【0061】
図10Bは、本開示の第1実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
図10Bによると、プロセッサ112は、ディスプレイ111に、走行路オブジェクト11を表示するように出力するととともに、当該走行路オブジェクト11に重畳して、現在の仮想オブジェクトG1の位置と算出された
図9の予測ルート12を表示している。
【0062】
ここで、
図9に示された方法によって算出された仮想オブジェクトG1の予測ルート12は、走行路オブジェクト11から外れる位置にその一部が設定されている。これは、仮想オブジェクトG1が現在の速さ(速さV1a)のまま走行すると、走行路オブジェクト11からコースアウトする可能性があることを示している。したがって、プロセッサ112は、コースアウトの可能性をユーザに警告するための表示17及び表示18をディスプレイ111に表示するよう制御する。これにより、ユーザは将来起こりうるであろう事象を事前に把握し、仮想オブジェクトG1の速さの制御を前もってすることが可能となる。
【0063】
図11は、本開示の第1実施形態に係るゲームアプリケーションの仮想ゲーム空間を概念的に示す図である。具体的には、
図11は、仮想オブジェクトG1が速さV1aで位置座標(X1a,Y1a)から(X1b,Y1b)まで移動したのちの予測ルートの算出について説明するための図である。
【0064】
図11によると、上記のとおり、位置座標(X1a,Y1a)から(X1b,Y1b)までは、仮想オブジェクトG1が速さV1aで移動している。したがって、その走行ルートは、
図9で算出された曲線R1及びR2に沿ったものとなっている。ここで、
図11の例では、座標位置(X1b,Y1b)に達したときに、
図6のS101~S105の処理によって減速処理が行われ、仮想オブジェクトG1の速さがあらかじめ決められた閾値以下のV1に減速された場合が示されている。すなわち、座標位置(X1b,Y1b)において、入力インターフェイス119によってユーザによる入力の受け付けが終了したことにより減速処理がなされ、速さV1aからV1に減速された場合が示されている。
【0065】
このとき、座標位置(X1b,Y1b)の予測ルートは、速さが閾値以下であるため、
図7で算出された推奨ルートM1上の予測位置P1-3に近づくように設定される。また、予測位置P1-3からの予測ルートも、速さが閾値以下であるため、
図7で算出された推奨ルートM1に沿った予測位置P1-4に設定される。つまり、座標位置(X1b,Y1b)以降の予測ルートは、当該座標位置と予測位置P1-3及びP1-4を結ぶ曲線S3及びS4に設定される。したがって、座標位置(X1a,Y1a)のまま走行していた場合には、曲線R3及びR4上を走行することとなり、コースアウトや他の仮想オブジェクトとの衝突が予測されていたが、減速を行うことにより、推奨ルートM1に戻り、コースアウトや衝突が回避されている。そして、再度算出された予測ルート上を仮想オブジェクトが移動するようにプロセッサ112は仮想オブジェクトの移動を制御する。このこのように、一旦将来の予測ルートが決定されたとしても、その予測ルートの進行中に指示入力に応じてリアルタイムに走行するルートと以降の予測ルートを変更することができる。
【0066】
なお、本実施形態では、仮想オブジェクトの現在の速さに応じて一定期間(例えば、4秒)先までの当該仮想オブジェクトの予測ルートを算出し表示するようにした。したがって、例えば速さがあまりにも遅いときは、その期間に移動される位置も極々短くなりあまり意味のないもとなる。したがって、例えば、
図6のS106において、予測ルートを算出する前に、仮想オブジェクトの速さがあらかじめ決められた下限の速さを超えているか否かを判断し、その速さよりも速い場合にのみ予測し、その予測ルートを出力するようにしてもよい。
【0067】
以上、本実施形態においては、仮想ゲーム空間における仮想オブジェクトの移動の予測ルートをディスプレイ111に出力するようにした。これによって、将来走行するであろうルートをあらかじめユーザが知ることが可能となり、それによってこれまでにはなかった新たな趣向や戦略性をユーザに提供することが可能となる。
【0068】
<第2実施形態>
第1実施形態では、仮想ゲーム空間における仮想オブジェクトの移動の予測ルートをディスプレイ111に出力するようにした。第2実施形態では、上記に加えて、プロセッサ112は、各仮想オブジェクトがこれまでに移動してきた軌跡をさらにディスプレイ111に出力するようにする。なお、本実施形態は、以下で具体的に説明する点を除いて、第1実施形態における構成、処理、手順と同様である。したがって、それらの事項の詳細な説明は省略する。
【0069】
図12は、本開示の第2実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
図12によると、プロセッサ112の制御によって、ディスプレイ111には、走行路オブジェクト11とともに、仮想オブジェクトG1~G3とそれらの予測ルート12-1~14-1が表示されている。さらに、本実施形態では、これらに加えて、各仮想オブジェクトG1~G3が現在の配置位置まで走行してきた軌跡12-2~14-2が表示されている。具体的には、プロセッサ112は、メモリ118の仮想オブジェクト情報テーブルに、各オブジェクト識別情報に対応付けて、所定期間にわたって、例えば1秒ごとに通過した座標情報を記憶する。そして、プロセッサ112は、記憶された座標情報をつなぐ曲線を算出して、軌跡12-2~14-2としてディスプレイ111に表示するよう制御する。
【0070】
以上、本実施形態においては、各仮想オブジェクトの予測ルートに加えて、各仮想オブジェクトが走行してきた軌跡を出力することが可能である。したがって、第1実施形態により得られる効果に加えて、各仮想オブジェクトの過去の走行傾向もユーザは知ることが可能となる。
【0071】
<第3実施形態>
第1及び第2実施形態では、仮想ゲーム空間における仮想オブジェクトの移動の予測ルートをディスプレイ111に出力する際に、仮想ゲーム空間10を上方から俯瞰した視点で表示するようにした。第3実施形態では、当該視点に代えて、いわゆる第三者視点で表示する。なお、本実施形態は、以下で具体的に説明する点を除いて、第1及び第2実施形態における構成、処理、手順と同様である。したがって、それらの事項の詳細な説明は省略する。
【0072】
図13は、本開示の第3実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
図13によると、ユーザ自身により制御される仮想オブジェクトG1の背後に配置された仮想カメラで撮像された仮想ゲーム空間10の画像、すなわち第三者視点で見た場合の画面の例が示されている。具体的には、プロセッサ112は、走行路オブジェクト11上に、最も手前側にユーザ自身により制御される仮想オブジェクトG1を表示するよう制御する。また、プロセッサ112は、これらに加えて、仮想ゲーム空間10において、仮想オブジェクトG1よりも奥行き方向に他の仮想オブジェクトG2及びG3がいる場合には、当該仮想オブジェクトG1よりも遠方に見える位置に仮想オブジェクトG2及びG3表示するよう制御する。さらに、プロセッサ112は、それぞれ算出された予測ルート12~14を走行路オブジェクト11に重畳させて表示する。
【0073】
以上、本実施形態においては、仮想ゲーム空間10を上方から俯瞰した視点で表示するのに変えて、いわゆる第三者視点で表示するようにした。このような場合であっても、第1及び第2実施形態同様に予測ルートを表示することが可能であるため、第1及び第2実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0074】
<第4実施形態>
第1~第3実施形態では、いわゆるレースゲームに係るゲームアプリケーションを前提として予測ルートの表示に係る処理について説明した。第4実施形態では、予測ルートの表示に係る処理を、レースゲームではなくスポーツゲームに適用する。なお、本実施形態は、以下で具体的に説明する点を除いて、第1~第3実施形態における構成、処理、手順と同様である。したがって、それらの事項の詳細な説明は省略する。
【0075】
図14は、本開示の第4実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
図14によると、サッカーを模した仮想ゲーム空間に各味方キャラクタの仮想オブジェクトと、各敵キャラクタの仮想オブジェクトが配置された状態の画面が示されている。具体的には、プロセッサ112は、仮想オブジェクト情報テーブルを参照して、仮想ゲーム空間内に各キャラクタを配置する。そして、ユーザによる入力を受け付け、現在ユーザによって制御される仮想オブジェクトC1の予測ルートを算出する。当該算出は、他の実施形態と同様の処理によって行うことが可能である。そして、プロセッサ112は、算出された予測ルート12を仮想ゲーム空間に重畳してディスプレイ111に表示する。なお、他の実施形態では、予測ルートは速さ情報と重さ情報に基づいて算出されたが、これらに加えて、他の仮想オブジェクトの配置座標情報をさらに加味して算出するようにしてもよい。すなわち、
図14に示されたように、他の仮想オブジェクトC2を避けるように予測ルート12は設定されてもよい。
【0076】
以上、本実施形態においては、いわゆるレースゲームに代えてスポーツゲームに対して予測ルートの表示に係る処理を適用した。このような場合であっても、第1~第3実施形態同様に予測ルートを表示することが可能であるため、第1~第3実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0077】
<第5実施形態>
第1~第4実施形態では、いわゆるレースゲームやスポーツゲームに係るゲームアプリケーションにおいて車両状の仮想オブジェクトやキャラクタ状の仮想オブジェクトの予測ルートの表示に係る処理について説明した。第5実施形態では、スポーツゲームなどにおいて、仮想ゲーム空間内を移動するボール状の仮想オブジェクトの予測ルートの表示に係る処理について説明する。なお、本実施形態は、以下で具体的に説明する点を除いて、第1~第4実施形態における構成、処理、手順と同様である。したがって、それらの事項の詳細な説明は省略する。
【0078】
図15は、本開示の第5実施形態に係る端末装置100に表示される画面の例を示す図である。
図15によると、野球を模した仮想ゲーム空間にユーザにより入力された指示入力に基づいて制御される仮想キャラクタオブジェクトC1と、他のユーザ又はコンピュータによって制御される仮想キャラクタオブジェクトC2が配置されている。また、当該仮想ゲーム空間には、ボール状の仮想オブジェクトB1が配置され、仮想キャラクタオブジェクトC1の位置から仮想キャラクタオブジェクトC2の位置付近まで、ユーザの指示入力に基づいて移動する。
【0079】
ここで、このような野球を模したゲームアプリケーションでは、通常、仮想キャラクタオブジェクトC1(例えば、ピッチャー)の位置からボール状の仮想オブジェクトB1の移動(例えば、投球)の指示がなされたときにその移動ルート(ボールのコース)も決定される。つまり、仮想キャラクタオブジェクトC1(例えば、ピッチャー)の位置からボール状の仮想オブジェクトB1の移動(例えば、投球)が開始された以降は、ユーザは仮想オブジェクトB1の移動ルートを制御することはできない。本実施形態では、ボール状の仮想オブジェクトB1の移動(例えば、投球)が開始の指示入力を受け付けると、それに応じて仮想オブジェクトB1の移動ルートの予測を行うとともに、予測された移動ルートをディスプレイ111に表示する。そして、その移動中も指示入力が継続する時間に応じて予測ルートを再度算出しなおし、再度算出されたルート上に仮想オブジェクトB1を移動させる。したがって、第1~第3実施形態と同様に、一旦将来の予測ルートが決定されたとしても、その予測ルートの進行中に指示入力に応じてリアルタイムに移動するルートと以降の予測ルートを変更することができる。
【0080】
図15によると、ディスプレイ111には、仮想キャラクタオブジェクトC1からボール状の仮想オブジェクトB1の移動が開始されたときの予測ルートとして、予測ルート18-1が表示されている。その後、仮想オブジェクトB1が当該予測ルート18-1上を移動し位置P1に達したときに新たにユーザからの指示入力を受け付けると、予測ルートが再度算出されることによって、位置P2から予測ルート18-1を逸脱し、予測ルート18-3が表示されることとなる。なお、予測ルート18-1や18-3の算出と予測ルート上の仮想オブジェクトの移動に係る制御は、第1実施形態の
図6で説明した方法・処理と同様である。
【0081】
なお、
図15の例では、野球のボールの移動に係る制御に適用した場合を説明したが、サッカーのボールの移動、ゴルフのスイング(クラブの移動)、ダーツのなどの制御にも同様に適用することが可能である。
【0082】
以上、本実施形態においては、いわゆるレースゲームに代えてスポーツゲームに対して予測ルートの表示に係る処理を適用した。このような場合であっても、第1~第3実施形態同様に予測ルートを表示することが可能であるため、第1~第3実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0083】
<その他の実施形態>
各実施形態で説明した各要素を適宜組み合わせるか、それらを置き換えてシステムを構成することも可能である。
【0084】
本明細書で説明される処理及び手順は、実施形態において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能である。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、端末装置やサーバー装置を含む各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0085】
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されるものとすることができる。また、本明細書中で説明される各種情報が単一のメモリや記憶部に格納される旨が説明されたとしても、そのような情報は、単一の装置に備えられた複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されるものとすることができる。さらに、本明細書において説明されるソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又は、より多い構成要素に分解することによって実現されるものとすることができる。
【符号の説明】
【0086】
100 端末装置
200 サーバー装置
300 ネットワーク