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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】洋上ウィンドファーム
(51)【国際特許分類】
   B63B 35/00 20200101AFI20220222BHJP
   B63B 35/44 20060101ALI20220222BHJP
【FI】
B63B35/00 T
B63B35/44 C
B63B35/00 N
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2017238906
(22)【出願日】2017-12-13
(65)【公開番号】P2019104419
(43)【公開日】2019-06-27
【審査請求日】2020-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】518144045
【氏名又は名称】三井E&S造船株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】今北 明彦
(72)【発明者】
【氏名】長 拓治
(72)【発明者】
【氏名】山崎 俊祐
(72)【発明者】
【氏名】吉田 悠佑
【審査官】福田 信成
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-069775(JP,A)
【文献】特開2000-201568(JP,A)
【文献】中国実用新案第204707740(CN,U)
【文献】実開昭60-012970(JP,U)
【文献】特開2002-130113(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107023438(CN,A)
【文献】特開2007-331414(JP,A)
【文献】特開平04-304830(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63B 35/00
B63B 35/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに離間する複数の洋上風力発電設備と、
複数の前記洋上風力発電設備で包囲された内側領域と、
前記内側領域における魚介類を監視する魚介類監視装置と、
前記内側領域における海中又は海上の自然環境情報を取得する自然環境情報取得手段と、
複数の前記洋上風力発電設備にそれぞれ設けられ、魚介類に給餌する給餌装置と、
複数の前記給餌装置の中から給餌する前記給餌装置を決定する管理装置と、を備え、
複数の洋上風力発電設備は、前記内側領域が漁場となるように平面視で環状に配置され、
前記管理装置は、前記内側領域に魚介類を集めるために、前記魚介類監視装置により取得した魚介類情報と、前記自然環境情報取得手段により取得した自然環境情報とに基づいて、給餌する前記給餌装置を決定することを特徴とする洋上ウィンドファーム。
【請求項2】
前記自然環境情報取得手段は少なくとも潮流計を備え、
前記管理装置は、前記魚介類監視装置により取得した魚介類の位置情報と、前記潮流計により取得した潮流情報とに基づいて、魚介類に対して潮流の上流側に位置する前記給餌装置を、給餌する前記給餌装置として決定することを特徴とする請求項に記載の洋上ウィンドファーム。
【請求項3】
前記管理装置は、陸上に設置されており、遠隔操作により前記給餌装置を制御することを特徴とする請求項又は請求項に記載の洋上ウィンドファーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洋上ウィンドファームに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、洋上ウィンドファームの建設が進められている。当該洋上ウィンドファームとしては、複数の洋上風力発電設備を千鳥状に配置したものが知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
図8は、従来の浮体式の洋上ウィンドファームを示す概略平面図である。図8に示すように、従来の洋上ウィンドファーム100は、設置海域で最も頻繁に現れる風向きDと垂直な方向に沿って洋上風力発電設備110を千鳥状に配置し、風上の洋上風力発電設備110による風下の洋上風力発電設備110への影響を抑制するというものである。洋上風力発電設備110は、浮体130と、浮体130から海中へ向けて延びる複数本の係留索140と、各係留索140の先端に取り付けられたアンカー150と、浮体130から海底へ向けて延びて風力発電により得られた電力を陸上に送電する送電線(図示略)と、を主に備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2011-521820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、洋上風力発電設備110を千鳥状に配置する場合には、洋上ウィンドファーム100の内側領域120が狭小になり、例えば底引き網漁や巻き網漁等の漁網が海底や海中に設置した係留索140や送電線に引っ掛かるため、漁網を展開できない。そのため、洋上風力発電設備110が漁業の妨げになるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明の課題は、洋上風力発電と漁業とが協調できる漁業協調型の洋上ウィンドファームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る洋上ウィンドファームは、互いに離間する複数の洋上風力発電設備と、複数の前記洋上風力発電設備で包囲された内側領域と、前記内側領域における魚介類を監視する魚介類監視装置と、前記内側領域における海中又は海上の自然環境情報を取得する自然環境情報取得手段と、複数の前記洋上風力発電設備にそれぞれ設けられ、魚介類に給餌する給餌装置と、複数の前記給餌装置の中から給餌する前記給餌装置を決定する管理装置と、を備え、複数の洋上風力発電設備は、前記内側領域が漁場となるように平面視で環状に配置され、前記管理装置は、前記内側領域に魚介類を集めるために、前記魚介類監視装置により取得した魚介類情報と、前記自然環境情報取得手段により取得した自然環境情報とに基づいて、給餌する前記給餌装置を決定することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、複数の洋上風力発電設備を平面視で環状に配置するため、従来の千鳥状に配置する場合に比べ、洋上ウィンドファームの内側領域を広く確保することが可能となる。これにより、複数の洋上風力発電設備で包囲された内側領域を漁場として、底引き網漁や巻き網漁等の漁網の展開、養殖生産施設における魚介類の養殖等の漁業を行うことができるため、洋上風力発電と漁業とが協調できる。
また、魚介類監視装置により内側領域における魚介類の存在、魚介類の位置、魚介類の活性状態、魚介類の種類、魚介類の個体数、魚体寸法等の魚介類情報を把握することができる。
また、自然環境情報取得手段により内側領域における海中又は海上の自然環境情報を把握することができる。
また、給餌装置により内側領域に魚介類を集めることができる。
また、魚介類情報及び自然環境情報に基づきどの給餌装置を使用すると効果的、効率的かを判断し、給餌の量を最小限にできる。
【0013】
前記自然環境情報取得手段は少なくとも潮流計を備え、前記管理装置は、前記魚介類監視装置により取得した魚介類の位置情報と、前記潮流計により取得した潮流情報とに基づいて、魚介類に対して潮流の上流側に位置する前記給餌装置を、給餌する前記給餌装置として決定することが好ましい。このようにすると、潮流を加味することで、無駄な給餌を抑えつつより効率よく給餌することができる。
【0014】
また、前記管理装置は、陸上に設置されており、遠隔操作により前記給餌装置を制御することが好ましい。このようにすると、暴風時でも洋上ウィンドファームの内側領域に給餌することができ、洋上ウィンドファームの内側領域に魚介類を滞留できる。また、洋上風力発電設備に設けられた生け簀で魚介類の養殖を行う際、冬季日本海のように長期にわたり人的給餌が不可能な場合でも魚介類の死滅を防止できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、洋上風力発電と漁業とが協調できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態である洋上ウィンドファームを示す概略平面図である。
図2】本発明の実施形態に係る洋上風力発電設備を示す一部破断斜視図である。
図3】浮体が浮いている状態を示す説明図である。
図4】浮体が図3の状態より沈んでいる状態を示す説明図である。
図5図4のV-V断面図である。
図6】本発明の一実施形態である洋上ウィンドファームの機能ブロック図である。
図7】本発明の変形例に係る洋上風力発電設備を示す一部破断斜視図である。
図8】従来の浮体式の洋上ウィンドファームを示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1に示すように、洋上ウィンドファームFは、互いに離間する複数の洋上風力発電設備1と、複数の洋上風力発電設備1で包囲された内側領域2と、を備えている。
【0018】
複数の洋上風力発電設備1は、内側領域2が漁場となるように平面視で円環状に配置されている。言い換えると、複数の洋上風力発電設備1は、同一円周上に等角度離隔して配置されており、全ての洋上風力発電設備1の中心を結んだ仮想線Lは、平面視で円環状を呈する。洋上風力発電設備1の配置角度や基数は特に制限されないが、本実施形態では36度間隔で10基配置されている。隣り合う洋上風力発電設備1,1同士の間隔は、例えば、1.5kmに設定されている。洋上ウィンドファームFの仮想円の円周は、例えば、15kmであり、洋上ウィンドファームFの仮想円の直径は、例えば、約4.8kmである。内側領域2は、魚介類の捕獲や養殖等の漁業を行うことができる領域である。すなわち、内側領域2は、底引き網漁や巻き網漁等の漁網の展開、養殖生産施設における魚介類の養殖等の漁業が可能な広い面積を有する。内側領域2は、平面視で円形状を呈する。
【0019】
図2に示すように、洋上風力発電設備1は、浮体1aと、洋上風車1bと、を備えている。洋上風車1bは、本実施形態では水平軸風車であって、タワー70、ナセル80、ブレード90等を含んで構成されている。タワー70の高さは、例えば、約70~100mである。また、ナセル80の重量は、例えば、約100~400tである。また、ブレード90の長さは、例えば、約40~80mである。
【0020】
浮体1aは、洋上風車1bを上載する構造物であって、図3に示すように浮上させたり、図4に示すように図3の状態より沈めたりして利用することができる。浮体1aは、図2に示すように、浮体本体10と、バラスト機構20と、係留設備30と、支持部材40と、網状部材50と、生け簀60と、を主に備えている。
【0021】
浮体本体10は、セミサブ型の金属製の浮体であって浮体1aの基体となる部分である。浮体本体10は、センターカラム11と、複数のサイドカラム12と、連結部材13とを含んで構成されている。
【0022】
センターカラム11は、浮体本体10の中央部に配置され、上下方向に延在する円筒状の部材である。センターカラム11の下端には、拡径した大径部11aが形成されている。洋上風車1bは、本実施形態ではセンターカラム11上に設置されている。
【0023】
サイドカラム12は、互いに離間していて、センターカラム11の周囲を取り囲むように配置された円筒状の部材である。サイドカラム12の数は特に制限されないが、本実施形態では三つ配置されている。また、サイドカラム12の大きさも適宜設定すればよいが、例えば、直径5~10mで形成されている。三つのサイドカラム12は、センターカラム11を中心とする円の周方向に等間隔で配置されている。三つのサイドカラム12の中心を結んだ仮想線は、平面視で正三角形状を呈する。サイドカラム12の配置は、適宜変更してよい。図示は省略するが、サイドカラム12には、着船用設備が付設されている。着船用設備を備えることにより、人力による生け簀60内の養殖管理が可能になる。
【0024】
サイドカラム12の下端には、拡径した大径部12aが形成されている。サイドカラム12の径は、センターカラム11の径よりも大きくなっている。サイドカラム12の高さは、センターカラム11の高さと同等である。センターカラム11及びサイドカラム12の高さは、例えば、約30mに設定されている。隣り合うサイドカラム12,12同士の間隔は、例えば、約60mに設定されている。
【0025】
連結部材13は、センターカラム11と各サイドカラム12とを相互に連結する部材である。連結部材13は、3つの上側連結部材13aと、3つの下側連結部材13bと、3つのブレース材13cとを含んで構成されている。各部材13a,13b,13cは、センターカラム11と一のサイドカラム12との間に一本ずつ配置されている。上側連結部材13aは、センターカラム11とサイドカラム12の上端外周面同士を水平に連結している。下側連結部材13bは、センターカラム11とサイドカラム12の下端外周面同士(大径部11a,12a同士)を水平に連結している。ブレース材13cは、上側連結部材13aと下側連結部材13bとの間において、センターカラム11の上端外周面とサイドカラム12の下端外周面とを斜めに連結している。
【0026】
バラスト機構20は、浮体本体10の喫水や姿勢を調整する機構である。バラスト機構20は、バラストタンク21、バラスト制御盤22等を含んで構成されている。
【0027】
バラストタンク21は、サイドカラム12内において下方に設置されており、バラスト水(例えば海水)を貯留できる。図示は省略するが、サイドカラム12は、海水の注水口と排水口とを備えている。バラストタンク21は、バラスト配管、バラストポンプ、バラスト弁等を介して注水口と排水口とにそれぞれ連通している。
【0028】
バラスト制御盤22は、バラストポンプの作動やバラスト弁の開閉等を制御し、バラストタンク21内の水量を制御するものである。バラスト制御盤22は、サイドカラム12内においてバラストタンク21の上方に設置されている。
【0029】
浮体1aは、各サイドカラム12のバラストタンク21内の水量を個別に調整することにより、浮体本体10の喫水や姿勢を制御できるようになっている。具体的には、浮体1aは、図3に示すように各バラストタンク21内のバラスト水を所定量排水して浮体本体10を浮かせることができる。一方、浮体1aは、図4に示すように各バラストタンク21内にバラスト水を所定量注水して浮体本体10を図3の状態より沈めることが可能である。
【0030】
係留設備30は、洋上における浮体本体10の位置を保持するための設備である。係留設備30は、係留索31と、海底係留材32(図3図4参照)と、を含んで構成されている。
【0031】
係留索31は、各サイドカラム12から海中へ向けて斜めに張った状態で延び、さらに海底Sに到達したところから海底係留材32のあるアンカー点まで海底面上に沿って延びている。係留索31の数は特に制限されないが、本実施形態では各サイドカラム12に二本ずつ設置されている。係留索31の一端は、サイドカラム12の上端外周面に設置されたストッパ12bに連結されている。係留索31は特に制限されないが、本実施形態ではチェーンを使用している。係留索31は、例えば、ロープ等でもよい。
【0032】
海底係留材32は、係留索31の他端に取り付けられており、浮体本体10を海面上に位置保持するものである。海底係留材32は特に制限されないが、本実施形態ではアンカーを使用している。海底係留材32は、例えば、シンカー、パイル等でもよい。
【0033】
支持部材40は、図2に示すように、各サイドカラム12の外周面に二つずつ設置されており、網状部材50を支持する部材である。支持部材40は、サイドカラム12の高さ方向に沿って延設されており、平面視で略コの字形状を呈する。支持部材40には、上方及び側方に開口した支持溝41が形成されている。支持溝41は、支持部材40の幅方向の中央部に開口したスリット状の開口部と、この開口部よりも溝幅が広く形成された中空部と、を含んで構成されている。隣り合うサイドカラム12,12の支持部材40,40は、開口部同士が対向するように平行に設置されている。
【0034】
網状部材50は、隣り合うサイドカラム12,12同士を繋ぐように設置された部材である。網状部材50は特に制限されないが、例えば、金網や化繊網等である。網状部材50は、底網部51と、三つの側網部52と、を含んで構成されている。
【0035】
底網部51は、生け簀60の底部を構成する部位である。底網部51は、図2及び図5に示すように、三つのサイドカラム12の下端外周面を繋ぐように設置されており、平面視で三角形状を呈する。底網部51の中央部には、センターカラム11を通すための円形状の貫通孔51aが形成されている。底網部51は、本実施形態では三つの下側連結部材13bと四つの大径部11a,12a上に跨って設置されている。底網部51は、下側連結部材13bや大径部11a,12aに図示せぬ固定手段で連結されている。
【0036】
側網部52は、生け簀60の側部を構成する部位である。側網部52は、隣り合うサイドカラム12,12同士の外周面を繋ぐように設置されており、側面視で横長矩形状を呈する。側網部52の下端は、底網部51の周縁に当接するとともに図示せぬ固定手段で連結されている。側網部52の両側端は、支持部材40の支持溝41内に挿脱可能に支持されている。側網部52の板厚寸法は、支持溝41の開口部の幅寸法と略同等になっている。側網部52は、支持部材40を介して、サイドカラム12に対して着脱可能に構成されている。側網部52の着脱作業は、支持溝41の上方開口を通じて行う。図示は省略するが、サイドカラム12に設置したクレーン等の揚重設備によって、側網部52の着脱作業を行うとよい。
【0037】
生け簀60は、複数のサイドカラム12と網状部材50とに包囲されて形成されており、魚介類を養殖(飼育)するための設備である。生け簀60のサイドカラム包囲部は、浮体本体10のデッドスペース(三つのサイドカラム12によって囲まれた内側スペース)を利用して形成されている。生け簀60は、上方に開口した有底三角筒状を呈する。生け簀60の三角形の一辺は、隣り合うサイドカラム12,12同士の間隔と略同じ寸法(例えば約60m)である。生け簀60は、浮体本体10の喫水調整(浮き沈み)に応じて上下動する。図示は省略するが、生け簀60の上方開口を天網部で覆ってもよい。また、生け簀60内の魚介類を捕獲する際には、サイドカラム12に設置した揚重設備に取り付けた魚網を使用してもよい。
【0038】
なお、ウィンチ等の漁獲装置を洋上風力発電設備1に搭載してもよい。漁獲装置に必要となる電力は、洋上風車1bや陸上の発電施設から供給すればよい。
【0039】
上記の実施形態では、溝状の支持部材40を用いたが、円環状の支持部材を用いて着脱自在としてもよい。この場合には、側網部52に付設されたフック状の掛止部材を支持部材の被掛止部に掛止する。また、複数の支持部材をサイドカラム12の高さ方向に沿って設置すると側網部52の安定性が高まるので好ましい。また、紐状の支持部材を用いてもよい。この場合には、側網部52の網目に支持部材を通してサイドカラム12に括りつける。これらの支持部材を二つ以上併用してもよい。また、網状部材50を電動又は手動により上下方向に移動可能に構成してもよい。
【0040】
また、上記の実施形態では、生け簀60を備えた浮体1aを使用したが、生け簀60を備えない構成としてもよい。この場合、支持部材40と網状部材50を省略して、部品数を削減することができる。
【0041】
図6は、本発明の一実施形態である洋上ウィンドファームFの機能ブロック図である。図6に示すように、洋上ウィンドファームFは、各洋上風力発電設備1にそれぞれ設置された制御ユニットXと、陸上に設置された管理装置7とを主に含んで構成されている。本実施形態では、洋上風力発電設備1を10基配置しているため、制御ユニットXも10機備えている。制御ユニットXを個別に説明するときは、制御ユニットX1,X2・・・,X10とそれぞれ表記する(図1も参照)。制御ユニットX1~X10と管理装置7とは、有線又は無線により電気的に接続されている。各制御ユニットXは同じ構成であるため、制御ユニットX1について説明する。
【0042】
制御ユニットX(X1)は、図6に示すように、魚介類監視装置3と、自然環境情報取得手段4と、給餌装置5と、制御装置6とを主に備えている。
【0043】
魚介類監視装置3は、内側領域2及び生け簀60内における魚介類を監視し、魚介類情報を取得するための装置である。魚介類監視装置3は特に制限されないが、例えば、水中カメラ、魚群探知機等である。魚介類情報としては、例えば、内側領域2及び生け簀60内における魚介類の存在、魚介類の位置、魚介類の活性状態、魚介類の種類、魚介類の個体数、魚体寸法等が挙げられる。魚介類監視装置3は、浮体本体10又はその周囲において海中又は海上に位置するように設置されている。魚介類監視装置3は、有線又は無線により、制御装置6に電気的に接続されている。取得された魚介類情報は、制御装置6に送信されるようになっている。魚介類監視装置3による魚介類情報の取得は、24時間連続又は時間間隔を空けて行われてもよいし、作業者の任意のタイミングで行われてもよい。魚介類監視装置3は、監視可能範囲を広げるために、複数設置してもよいし、移動可能(旋回可能)にしてもよい。
【0044】
自然環境情報取得手段4は、内側領域2及び生け簀60内における海中又は海上の自然環境情報を取得するための手段である。自然環境情報取得手段4は特に制限されないが、例えば、潮流計、風向計、波向計、風速計、水温計、水質計、水深計、波高計、酸素濃度計等である。自然環境情報としては、例えば、内側領域2及び生け簀60内における潮流、風向、波向、風速、水温、水質、水深、波高、酸素濃度等が挙げられる。自然環境情報取得手段4は、浮体本体10又はその周囲において海中又は海上に位置するように設置されている。自然環境情報取得手段4は、有線又は無線により、制御装置6に電気的に接続されている。取得された自然環境情報は、制御装置6に送信されるようになっている。自然環境情報取得手段4による自然環境情報の取得は、24時間連続又は時間間隔を空けて行われてもよいし、作業者の任意のタイミングで行われてもよい。
【0045】
給餌装置5は、各洋上風力発電設備1に設置されており、内側領域2及び生け簀60内の魚介類に給餌するための装置である。給餌装置5は、図示は省略するが、筐体、注入口、排出口、弁、基板等を含んで構成されている。給餌装置5は、有線又は無線により、制御装置6に電気的に接続されている。給餌装置5は、後記する管理装置7から給餌開始信号及び給餌時間信号を受信して所定時間の給餌を行うように構成されている。給餌装置5の設置位置や数は特に制限されないが、図2に示すように本実施形態では各サイドカラム12の下端側外周面に一つずつ設置され、センターカラム11に一つ設置されている。サイドカラム12の給餌装置5は、内側領域2の魚介類に給餌し、センターカラム11の給餌装置5は、生け簀60内の魚介類に給餌する。給餌装置5は、本実施形態では海中に設置したが、海上に設置してもよい。
【0046】
制御装置6は、送信部6aと、受信部6bと、制御部6cと、入力部6dと、記憶部6eと、表示部6fとを備えたコンピュータで構成されている。制御装置6は、各洋上風力発電設備1に設置されている。制御装置6は、有線又は無線により、管理装置7に電気的に接続されている。制御装置6、魚介類監視装置3、自然環境情報取得手段4、給餌装置5に必要となる電力は、洋上風車1bや陸上の発電施設から供給すればよい。
【0047】
送信部6aは、魚介類情報及び自然環境情報等の情報データをその制御ユニットX(ここでは制御ユニットX1)と関連付けて管理装置7へ送信する機能を有する。受信部6bは、管理装置7から送信されてきた給餌開始信号及び給餌時間信号等を受信する機能を有する。受信した給餌開始信号及び給餌時間信号は、制御部6cに送られるようになっている。
【0048】
制御部6cは、受信部6bから送られてきた給餌開始信号及び給餌時間信号等に基づいて、給餌装置5の制御を行う機能を有する。制御部6cは、給餌開始信号及び給餌時間信号等を受信した場合には、所定時間の給餌を行うように給餌装置5を制御する。
【0049】
入力部6dは、キーボードやマウス等を含んで構成されている。記憶部6eは、魚介類情報及び自然環境情報等をその制御ユニットX(ここでは制御ユニットX1)と関連付けて記憶する機能を有する。表示部6fは、ディスプレイ装置を含んで構成されている。表示部6fは、その制御ユニットXの魚介類情報及び自然環境情報、給餌装置5の作動状況、データ入力を補助するための入力フォーム、記憶部6eに記憶された各種情報の内容等を表示する。なお、後記する記憶部7cの情報を表示部6fに表示させて、例えば、制御ユニットX1~X10が取得した各情報が表示できるようにしてもよい。
【0050】
管理装置7は、入力部7aと、受信部7bと、記憶部7cと、判定部7dと、送信部7eと、表示部7fと、を備えたコンピュータで構成されている。管理装置7は、本実施形態では陸上に設置されているが、一の洋上風力発電設備1等に設置されてもよい。管理装置7は、陸上からの遠隔操作により、各制御ユニットXの給餌装置5を制御する機能を有する。
【0051】
入力部7aは、キーボードやマウス等を含んで構成されている。入力部7aを利用して入力された情報は、記憶部7cに記憶されるようになっている。ユーザーは、入力部7aを用いて、各洋上風力発電設備1の位置情報(緯度、経度)等の各種基本情報を入力する。
【0052】
受信部7bは、各制御ユニットX(X1~X10)の送信部6aから送信されてきた魚介類情報及び自然環境情報等の各情報データを受信する機能を有する。魚介類情報及び自然環境情報等の各情報データは、記憶部7cに送られるようになっている。
【0053】
記憶部7cは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含んで構成されている。記憶部7cは、入力部7aを利用して入力された情報、受信部7bが受信した魚介類情報及び自然環境情報等、判定部7dが各処理を実行するための各種プログラムやデータ等を格納する機能を有する。受信部7bが受信した魚介類情報及び自然環境情報等は、各制御ユニットX(X1~X10)と関連付けて記憶部7cに記憶される。また、記憶部7cには、各洋上風力発電設備1の位置情報等の基本情報も各洋上風力発電設備1と関連付けて記憶される。
【0054】
判定部7dは、取得された魚介類情報及び自然環境情報等と各種プログラムとに基づいて、どの給餌装置5に給餌させるかを判定する部位である。判定部7dは、各洋上風力発電設備1の位置情報、自然環境情報、魚介類情報等を記憶部7cから読み出すとともに各種プログラムに基づいて、各制御ユニットXの給餌装置5について給餌するか否かを判定する。判定部7dは、送信部7eを介して判定結果(給餌開始信号及び給餌時間信号)を各制御ユニットXに送信する。ここでは、潮流計から得られた潮流情報及び魚介類の位置情報に基づいて、給餌させる給餌装置5の決定プロセスを例示して説明する。
【0055】
例えば、図1に示すように、魚介類の位置情報より内側領域2に魚群Zが存在するデータを取得するとともに、潮流計より得られた潮流データより潮が制御ユニットX1方向から制御ユニットX6方向に速く流れているデータを取得した場合を想定する(点線矢印参照)。
【0056】
この場合、魚群Zに対して潮流の下流側に位置する制御ユニットX5~X7に係る給餌装置5から給餌すると、餌は潮の流れに乗って魚群Z及び内側領域2から離間する方向に流れてしまう。したがって、この場合は、判定部7dは、魚群Zに対して潮流の上流側に位置する制御ユニットX1,X2,X10に係る給餌装置5から給餌するように決定する。これにより、魚群Zを内側領域2に留まらせるとともに、餌も無駄に流れずに効率よく給餌することができる。
【0057】
判定部7dの判定は、他の自然環境情報(水温、風向、波向、酸素濃度等)に基づいて行ってもよいし、他の魚介類情報(魚介類の種類、個体数、魚介類の活性等)の各種情報に基づいて判定してもよいし、これらの情報を複数組み合わせて判定してもよい。
【0058】
例えば、内側領域2に魚介類が少ないというデータが得られた場合、判定部7dは、全ての制御ユニットXの給餌装置5に対して所定時間(例えば長時間)給餌を休止することを決定するようにしてもよい。
一方、内側領域2に魚介類が多いというデータが得られた場合、判定部7dは、全ての又は何個か選択して制御ユニットXの給餌装置5に対して所定時間(例えば短時間)給餌を行うことを決定するようにしてもよい。
【0059】
また、本実施形態では洋上風力発電設備1に生け簀60を備えているため、判定部7dは、各生け簀60に対応するプログラムに基づいて、生け簀60内に給餌させる給餌装置5の判定を行う。当該プログラムは、生け簀60内の魚介類情報や自然環境情報に基づいて判定を行うようにすることが好ましい。生け簀60に対しては、センターカラム11に設けられた給餌装置5により給餌させるように構成することが好ましい。
【0060】
送信部7eは、判定部7dから送られてきた判定結果を各制御ユニットXの制御装置6の受信部6bに送信する機能を有する。
【0061】
表示部7fは、ディスプレイ装置等を含んで構成されている。表示部7fは、各給餌装置5の作動状況、記憶部7cに記憶された各種情報の内容等を表示する。
【0062】
本実施形態に係る洋上ウィンドファームFは、基本的に以上のように構成されるものである。次に、その作用効果について説明する。
【0063】
本実施形態によれば、図1に示すように、複数の洋上風力発電設備1を平面視で円環状に配置するため、従来の千鳥状に配置する場合に比べ、洋上ウィンドファームFの内側領域2を広く確保することが可能となる。これにより、複数の洋上風力発電設備1で包囲された内側領域2を漁場として、底引き網漁や巻き網漁等の漁網の展開、養殖生産施設における魚介類の養殖等の漁業を行うことができるため、洋上風力発電と漁業とが協調できる。また、洋上風力発電設備1によって海に影ができたり、浮体本体10や係留索31等に藻類が付着したりするため、洋上風力発電設備1の周囲や内側領域2に魚介類が住みつきやすくなる。
【0064】
また、洋上ウィンドファームFは、図6に示すように、内側領域2及び生け簀60内における魚介類を監視する魚介類監視装置3を備えるため、内側領域2及び生け簀60内における魚介類の存在、魚介類の位置、魚介類の活性状態、魚介類の種類、魚介類の個体数、魚体寸法等の魚介類情報を把握することができる。
【0065】
また、洋上ウィンドファームFは、図6に示すように、内側領域2及び生け簀60内における海中又は海上の自然環境情報を取得する自然環境情報取得手段4を備えるため、内側領域2及び生け簀60内における海中又は海上の自然環境情報を把握することができる。これにより、例えば、内側領域2及び生け簀60内を養殖場として使用する場合には、内側領域2及び生け簀60内の環境に適した魚介類を選定することができる。
【0066】
また、内側領域2及び生け簀60内における魚介類情報及び自然環境情報は、陸上に設置された管理装置7に送信されるため、魚介類の監視や環境の把握を陸上で行うことができる。
【0067】
また、洋上ウィンドファームFは、図2及び図6に示すように、洋上風力発電設備1に設けられ魚介類に給餌する給餌装置5を備えるため、内側領域2に魚介類を集めることができる。また、本実施形態では隣り合う洋上風力発電設備1が十分に離間しているため、内側領域2の漁船の出入りも容易に行うことができる。また、生け簀60内で魚介類の養殖を簡易に行うことができる。
【0068】
また、例えば、本実施形態の管理装置7は、魚介類監視装置3により取得した魚介類の位置情報と、潮流計により取得した潮流情報に基づいて、魚介類に対して潮流の上流側に位置する洋上風力発電設備1の給餌装置5から給餌することを決定する。これにより、魚介類情報と自然環境情報とに基づきどの給餌装置5を使用すると効果的、効率的かを判断し、給餌の量を最小限にできる。
【0069】
また、管理装置7は、陸上に設置されており遠隔操作により給餌装置5を制御するため、暴風時でも洋上ウィンドファームFの内側領域2に給餌することができ、洋上ウィンドファームFの内側領域2に魚介類を滞留できる。また、生け簀60で魚介類の養殖を行う際、冬季日本海のように長期にわたり人的給餌が不可能な場合でも魚介類の死滅を防止できる。
【0070】
また、図2に示すように、浮体本体10や係留設備30等を備える洋上風力発電設備1自体に網状部材50を取り付けて生け簀60を形成するため、生け簀60専用の係留装置やフロート等が不要になる。これにより、簡易な構造で洋上風力発電を行いながら養殖漁業を行うことができる。
【0071】
また、網状部材50は、サイドカラム12に対して着脱可能に構成されているため、洋上風力発電設備1の曳航時に網状部材50を取り外して、曳航時の浮体1aの抵抗を小さくすることが可能となる。これにより、洋上風力発電設備1を設置海域までスムーズに曳航することができる。また、サイドカラム12から網状部材50を取り外して、網状部材50のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0072】
また、浮体本体10の喫水を調整するバラスト機構20を備えるため、暴風等の悪天候時には各バラストタンク21内にバラスト水を所定量注水して浮体本体10を沈めることにより、生け簀60を海面下に沈めて、網状部材50を保護することができる。一方、通常時には各バラストタンク21内のバラスト水を所定量排水して浮体本体10を浮かせることにより、生け簀60を海面付近に浮かせることができる。
【0073】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲で適宜設計変更が可能である。
実施形態では、洋上風力発電設備1を円環状に配置したが、本発明にこれに限定されるものではなく、海底状況、魚種や漁法等に応じて適宜変更すればよい。例えば、平面視で三角環状や四角環状等の多角環状、楕円環状、長円環状等に洋上風力発電設備1を配置してもよい。
実施形態では、複数の洋上風力発電設備1を同一円周上に等間隔で配置したが、同一円周上に配置しなくてもよいし、不等間隔で配置してもよい。すなわち、海底状況により海底係留材32が適当な場所に置けない場合には、浮体1aを規則正しい線上や等間隔に配置できないことも想定されるので、洋上風力発電設備1の配置は海底状況に合わせて適宜変更することができる。
実施形態では、一つの仮想円を成すように洋上風力発電設備1を配置したが、二つ以上の仮想円を成すように洋上風力発電設備1を配置してもよい。この場合には、仮想円の大きさを同等にしてもよいし、異なるようにしてもよい。
【0074】
実施形態では、洋上風車1bとして水平軸風車を使用したが、垂直軸風車を使用してもよい。
洋上風力発電設備1の構成は、実施形態のものに限定されることなく、例えば図7に示す構成にしてもよい。図7に示す洋上風力発電設備1Aは、センターカラム11を備えない点及び一のサイドカラム12上に洋上風車1bを設置した点が実施形態と相違する。図7に示す連結部材13は、隣り合うサイドカラム12,12同士を相互に連結している。連結部材13は、3つの上側連結部材13dと、3つの下側連結部材13eとを含んで構成されている。各部材13d,13eは、隣り合うサイドカラム12,12同士の間に一本ずつ配置されている。上側連結部材13dは、隣り合うサイドカラム12,12の上端外周面同士を水平に連結している。下側連結部材13eは、隣り合うサイドカラム12,12の下端外周面同士(大径部12a,12a同士)を水平に連結している。このようにすると、底網部51にセンターカラム11を通すための貫通孔51a(図2参照)を開ける必要がなくなる。本変形例においては、センターカラム11を有しないので、生け簀60内の魚介類に給餌する給餌装置5は、例えば、上側連結部材13dや下側連結部材13e、もしくはサイドカラム12の下端側内周面より生け簀60内に延出させた取付部材14の先端部等に設置される。なお、図7は、給餌装置5が取付部材14を介して上側連結部材13dより生け簀60内に延出した位置に設置された例を示すが、給餌装置5の設置場所は生け簀60内に給餌できる場所であれば特に限定されない。
また、実施形態では、浮体式の洋上風力発電設備1としてセミサブ型を例示したが、TLP型やスパー型等の浮体式の洋上風力発電設備を使用してもよいし、着床式の洋上風力発電設備を使用してもよい。
【0075】
実施形態では、魚介類監視装置3によって洋上ウィンドファームFの内側領域2における魚介類を監視したが、洋上ウィンドファームFの外側領域における魚介類を監視するようにしてもよい。魚群Zが外側領域に存在する場合、判定部7dは、全ての又は何個か選択して制御ユニットXの給餌装置5に対して給餌を行うことを決定する。このとき、潮流データ等の自然環境情報に基づいて、内側領域2に餌が滞留するように給餌を行うことが好ましい。これにより、外側領域に存在する魚群Zを内側領域2に誘い込むことができる。
【0076】
実施形態では、給餌によって魚介類が内側領域2から出ないように囲い込んだが、音や光等を使用して囲い込んでもよいし、餌の匂いや味を工夫して囲い込んでもよい。すなわち、魚介類の行動習性や感覚を利用して囲い込んでもよい。また、洋上風力発電設備1,1同士の間に網状部材を架設して物理的に囲い込んでもよい。また、魚介類の捕獲の際には、音、光、水中ロボット、船舶等を使用して魚網に向けて追い込んでもよい。また、目標魚種が内側領域2で育成されている間は、目標魚種の天敵が嫌う匂い、音、光等を使用して、内側領域2から天敵を追い出したり、内側領域2への天敵の侵入を防いだりしてもよい。天敵の位置情報等は、魚介類監視装置3によって取得する。匂いを使用する場合には、匂い発生手段を洋上風力発電設備1に設置する。音を使用する場合には、スピーカーやサイレン等の音発生手段を洋上風力発電設備1に設置する。光を使用する場合には、警告灯等の投光手段を洋上風力発電設備1に設置する。
【符号の説明】
【0077】
F 洋上ウィンドファーム
1 洋上風力発電設備
2 内側領域
3 魚介類監視装置
4 自然環境情報取得手段
5 給餌装置
6 制御装置
7 管理装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8