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特許7027762不使用機能報知システム及び温水システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】不使用機能報知システム及び温水システム
(51)【国際特許分類】
   F24H 15/40 20220101AFI20220222BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20220222BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20220222BHJP
【FI】
F24H1/00 H
H04Q9/00 301D
H04M11/00 302
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2017185007
(22)【出願日】2017-09-26
(65)【公開番号】P2019060531
(43)【公開日】2019-04-18
【審査請求日】2020-08-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊美 泰徳
(72)【発明者】
【氏名】橋本 貴仁
(72)【発明者】
【氏名】峠田 直樹
【審査官】宮下 浩次
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-313031(JP,A)
【文献】特開2002-358377(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 15/40
H04Q 9/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
温水利用設備と、前記温水利用設備と通信可能に構成され前記温水利用設備を遠隔操作するためのリモコンと、を有する温水システムに対して用いられる不使用機能報知システムであって、
前記温水システムに備えられ且つ前記リモコンの操作によって使用される複数の機能のうち報知対象として予め定められた報知対象機能の使用の有無を監視し、前記報知対象機能の使用されていない状態が継続中において、前記報知対象機能に対して予め定められた報知基準時間が経過すると前記報知対象機能に関する情報を報知することを決定する報知決定部と、
前記報知決定部で報知することが決定された前記報知対象機能に関する情報をユーザに報知する報知部と、
を備え
前記報知対象機能として複数の機能が予め定められ、前記報知対象機能毎に前記報知基準時間が予め定められている、
不使用機能報知システム。
【請求項2】
前記報知決定部は、前記予め定められた報知対象機能であっても一度使用された機能については報知対象から除外するよう構成された、
請求項1に記載の不使用機能報知システム。
【請求項3】
前記報知対象機能に関する情報には、前記報知対象機能の使用方法を示す情報が含まれる、
請求項1または2に記載の不使用機能報知システム。
【請求項4】
温水利用設備と、前記温水利用設備と通信可能に構成され前記温水利用設備を遠隔操作するためのリモコンと、を有する温水システムであって、
前記温水利用設備及び前記リモコンのいずれか一方に、前記温水システムに備えられ且つ前記リモコンの操作によって使用される複数の機能のうち報知対象として予め定められた報知対象機能の使用の有無を監視し、前記報知対象機能の使用されていない状態が継続中において、前記報知対象機能に対して予め定められた報知基準時間が経過すると前記報知対象機能に関する情報を報知することを決定する報知決定部が設けられ、
前記温水利用設備と通信を行うとともに、前記報知決定部で報知することが決定された前記報知対象機能に関する情報をユーザに報知する報知部が設けられたユーザ所有の通信端末と通信網を介して通信を行う管理サーバと前記通信網を介して通信可能に構成され、前記報知決定部で決定された情報を前記管理サーバへ送信する中継装置を、さらに有し、
前記報知対象機能として複数の機能が予め定められ、前記報知対象機能毎に前記報知基準時間が予め定められている、
温水システム。
【請求項5】
温水利用設備と、前記温水利用設備と通信可能に構成され前記温水利用設備を遠隔操作するためのリモコンと、を有する温水システムであって、
前記温水利用設備及び前記リモコンのいずれか一方に、前記温水システムに備えられ且つ前記リモコンの操作によって使用される複数の機能のうち報知対象として予め定められた報知対象機能の使用の有無を監視し、前記報知対象機能の使用されていない状態が継続中において、前記報知対象機能に対して予め定められた報知基準時間が経過すると前記報知対象機能に関する情報を報知することを決定する報知決定部が設けられ、
前記リモコンは、前記報知決定部で報知することが決定された前記報知対象機能に関する情報をユーザに報知する報知部が設けられたユーザ所有の通信端末と通信網を介して通信を行う管理サーバと前記通信網を介して通信可能に構成され、前記報知決定部で決定された情報を前記管理サーバへ送信するよう構成され
前記報知対象機能として複数の機能が予め定められ、前記報知対象機能毎に前記報知基準時間が予め定められている、
温水システム。
【請求項6】
温水利用設備と、前記温水利用設備と通信可能に構成され前記温水利用設備を遠隔操作するためのリモコンと、を有する温水システムであって、
前記温水利用設備及び前記リモコンのいずれか一方に、前記温水システムに備えられ且つ前記リモコンの操作によって使用される複数の機能のうち報知対象として予め定められた報知対象機能の使用の有無を監視し、前記報知対象機能の使用されていない状態が継続中において、前記報知対象機能に対して予め定められた報知基準時間が経過すると前記報知対象機能に関する情報を報知することを決定する報知決定部が設けられ、
前記リモコンは、前記報知決定部で報知することが決定された前記報知対象機能に関する情報をユーザに報知する報知部が設けられており、
前記報知対象機能として複数の機能が予め定められ、前記報知対象機能毎に前記報知基準時間が予め定められている、
温水システム。
【請求項7】
前記報知決定部は、前記予め定められた報知対象機能であっても一度使用された機能については報知対象から除外するよう構成された、
請求項4~6のいずれかに記載の温水システム。
【請求項8】
前記報知対象機能に関する情報には、前記報知対象機能の使用方法を示す情報が含まれる、
請求項4~7のいずれかに記載の温水システム。
【請求項9】
請求項4に記載の温水システムに用いられる中継装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯器等を有する温水システムについての不使用機能報知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、テレビジョン受信機、エアコン等の多くの機器の操作にリモコンが使用されている。特許文献1には、例えばテレビジョン受信機のリモコンが、アクセスポイント及びネットワークを通じてサーバと通信可能であり、リモコンは、各機能に対応した操作項目を表示する表示部を備え、その表示部に表示する操作項目をカスタマイズできる構成が記載されている。そして、サーバでは、ユーザ情報の内容別(例えば、年齢層別や男女別)に、各操作項目のユーザ全体における使用率を集計し、使用率に応じたランキングを作成し、このランキングの内容と、アップロードされた個別のリモコンの操作項目とを照合し、ある一定の順位(高使用率)でありながら、アップロードされたリモコン上に含まれていない操作項目があった場合、その操作項目の利用を提案するメッセージ(情報)をそのリモコンへ送信する構成が記載されている。
【0003】
ところで、給湯器(熱源機)等を有する温水システムにおいても、多数の機能が備えられており、それらの機能をユーザがリモコンを操作して使用することができる。
【0004】
例えば、特許文献2には、カランやシャワー等へ給湯する給湯機能に加え、給湯器と浴槽とが配管で接続され、浴槽へ湯張りする注湯機能、浴槽水の追い焚き機能、自動湯張り運転を予約するふろ予約機能を有する構成が記載されている。さらに、給湯器(給湯熱源機)と温水式暖房装置とが配管で接続され、暖房運転を行う機能、暖房運転を予約する暖房予約機能を有する構成が記載されている。
【0005】
また、特許文献3には、即湯機能を有する給湯器の構成が記載されている。この給湯器では、入水路から入水された水が熱交換器により加熱されて出湯路に至るとともに、入水路からバイパス路を通った水が出湯路に至り、それらが混合されて出湯路より給湯栓へ供給されるよう構成されている。そして、即湯機能を実現するために、出湯路からの湯水を入水路へ戻すための戻り路が設けられ、戻り路に循環ポンプが設けられている。即湯機能が使用されるときには、循環ポンプを作動させて、出湯路、戻り路、入水路、熱交換器からなる循環経路において、湯水を循環させて保温するようにしている。これにより、給湯栓を開いた当初に、給湯設定温度よりも低温の湯水が出る量を少なくすることができる。
【0006】
また、特許文献4には、給湯機能、浴槽へ湯張りする注湯機能、浴槽水の追い焚き機能を有する給湯器において、追い焚き機能を実施するための追い焚き循環流路にUVランプを有する除菌装置が介設され、UVランプの点灯により追い焚き循環流路を循環する湯水に紫外線を照射して除菌を行う、除菌運転(UV除菌運転)が可能な給湯器の構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2013-219613号公報
【文献】特開2006-71115号公報
【文献】特開平11-159869号公報
【文献】特開2017-156060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、給湯器等を有する温水システムには、上記のような機能を多数有するものが実現されてきており、これらの多数の機能の中には、ユーザが、その存在を知らない機能や、使い方がわからないために使用されていない機能があり、便利な機能が有効に活用されていないという問題がある。
【0009】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ユーザが温水システムに備えられている機能を有効に活用することが可能になる不使用機能報知システム及び温水システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のある態様に係る不使用機能報知システムは、温水利用設備と、前記温水利用設備と通信可能に構成され前記温水利用設備を遠隔操作するためのリモコンと、を有する温水システムに対して用いられる不使用機能報知システムであって、前記温水システムに備えられ且つ前記リモコンの操作によって使用される複数の機能のうち報知対象として予め定められた報知対象機能の使用の有無を監視し、前記報知対象機能の使用されていない状態が継続中において、前記報知対象機能に対して予め定められた報知基準時間が経過すると前記報知対象機能に関する情報を報知することを決定する報知決定部と、前記報知決定部で報知することが決定された前記報知対象機能に関する情報をユーザに報知する報知部と、を備えている。
【0011】
この構成によれば、報知部によって、報知基準時間の間使用されていない報知対象機能に関する情報がユーザに報知されるので、当該機能の存在を知らないユーザは当該機能の存在を知ることができ、ユーザが温水システムに備えられている機能を有効に活用することが可能になる。
【0012】
前記報知決定部は、前記予め定められた報知対象機能であっても一度使用された機能については報知対象から除外するよう構成されていてもよい。このように、一度使用された機能については、ユーザは当該機能の存在及び使用方法を知っているので、報知対象から除外することにより、報知されることによる煩わしさを無くすことができる。
【0013】
前記報知対象機能に関する情報には、前記報知対象機能の使用方法を示す情報が含まれていてもよい。このように、報知対象機能に関する情報に報知対象機能の使用方法を示す情報が含まれてあれば、ユーザはその使用方法を知ることができるので、ユーザが温水システムに備えられている機能を有効に活用することが容易になる。
【0014】
また、本発明の第1の態様に係る温水システムは、温水利用設備と、前記温水利用設備と通信可能に構成され前記温水利用設備を遠隔操作するためのリモコンと、を有する温水システムであって、前記温水利用設備及び前記リモコンのいずれか一方に、前記温水システムに備えられ且つ前記リモコンの操作によって使用される複数の機能のうち報知対象として予め定められた報知対象機能の使用の有無を監視し、前記報知対象機能の使用されていない状態が継続中において、前記報知対象機能に対して予め定められた報知基準時間が経過すると前記報知対象機能に関する情報を報知することを決定する報知決定部が設けられ、前記温水利用設備と通信を行うとともに、前記報知決定部で報知することが決定された前記報知対象機能に関する情報をユーザに報知する報知部が設けられたユーザ所有の通信端末と通信網を介して通信を行う管理サーバと前記通信網を介して通信可能に構成され、前記報知決定部で決定された情報を前記管理サーバへ送信する中継装置を、さらに有している。
【0015】
この構成によれば、ユーザ所有の通信端末に設けられた報知部によって、報知基準時間の間使用されていない報知対象機能に関する情報がユーザに報知されるので、当該機能の存在を知らないユーザは当該機能の存在を知ることができ、ユーザが温水システムに備えられている機能を有効に活用することが可能になる。
【0016】
また、本発明の第2の態様に係る温水システムは、温水利用設備と、前記温水利用設備と通信可能に構成され前記温水利用設備を遠隔操作するためのリモコンと、を有する温水システムであって、前記温水利用設備及び前記リモコンのいずれか一方に、前記温水システムに備えられ且つ前記リモコンの操作によって使用される複数の機能のうち報知対象として予め定められた報知対象機能の使用の有無を監視し、前記報知対象機能の使用されていない状態が継続中において、前記報知対象機能に対して予め定められた報知基準時間が経過すると前記報知対象機能に関する情報を報知することを決定する報知決定部が設けられ、前記リモコンは、前記報知決定部で報知することが決定された前記報知対象機能に関する情報をユーザに報知する報知部が設けられたユーザ所有の通信端末と通信網を介して通信を行う管理サーバと前記通信網を介して通信可能に構成され、前記報知決定部で決定された情報を前記管理サーバへ送信するよう構成されている。
【0017】
この構成によれば、ユーザ所有の通信端末に設けられた報知部によって、報知基準時間の間使用されていない報知対象機能に関する情報がユーザに報知されるので、当該機能の存在を知らないユーザは当該機能の存在を知ることができ、ユーザが温水システムに備えられている機能を有効に活用することが可能になる。
【0018】
また、本発明の第3の態様に係る温水システムは、温水利用設備と、前記温水利用設備と通信可能に構成され前記温水利用設備を遠隔操作するためのリモコンと、を有する温水システムであって、前記温水利用設備及び前記リモコンのいずれか一方に、前記温水システムに備えられ且つ前記リモコンの操作によって使用される複数の機能のうち報知対象として予め定められた報知対象機能の使用の有無を監視し、前記報知対象機能の使用されていない状態が継続中において、前記報知対象機能に対して予め定められた報知基準時間が経過すると前記報知対象機能に関する情報を報知することを決定する報知決定部が設けられ、前記リモコンは、前記報知決定部で報知することが決定された前記報知対象機能に関する情報をユーザに報知する報知部が設けられている。
【0019】
この構成によれば、リモコンに設けられた報知部によって、報知基準時間の間使用されていない報知対象機能に関する情報がユーザに報知されるので、当該機能の存在を知らないユーザは当該機能の存在を知ることができ、ユーザが温水システムに備えられている機能を有効に活用することが可能になる。
【0020】
前記報知決定部は、前記予め定められた報知対象機能であっても一度使用された機能については報知対象から除外するよう構成されていてもよい。このように、一度使用された機能については、ユーザは当該機能の存在及び使用方法を知っているので、報知対象から除外することにより、報知されることによる煩わしさを無くすことができる。
【0021】
前記報知対象機能に関する情報には、前記報知対象機能の使用方法を示す情報が含まれていてもよい。このように、報知対象機能に関する情報に報知対象機能の使用方法を示す情報が含まれてあれば、ユーザはその使用方法を知ることができるので、ユーザが温水システムに備えられている機能を有効に活用することが容易になる。
【0022】
また、本発明のある態様に係る中継装置は、前述の第1の態様に係る温水システムに用いられる中継装置である。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、以上に説明した構成を有し、ユーザが温水システムに備えられている機能を有効に活用することが可能になる不使用機能報知システム及び温水システムを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、第1実施形態の不使用機能報知システムを含む温水システム及び通信システムの概略構成図である。
図2図2は、第2実施形態の不使用機能報知システムを含む温水システム及び通信システムの概略構成図である。
図3図3は、第3実施形態の不使用機能報知システムを含む温水システム及び通信システムの概略構成図である。
図4図4(A)は、ある報知対象機能について、その使用及び不使用の状態と、報知決定部が報知対象機能に関する情報を報知することを決定するタイミングの一例を示すタイミングチャートであり、図4(B)は、ある報知対象機能について、その使用及び不使用の状態と、変形例の報知決定部が報知対象機能に関する情報を報知することを決定するタイミングの一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
【0026】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の不使用機能報知システムを含む温水システム及び通信システムの概略構成図である。
【0027】
この温水システム1は、温水利用設備の一例である給湯器11と、給湯器11を遠隔操作するためのリモコン(リモートコントローラ)12とを備えている。
【0028】
また、この温水システム1に用いられる通信システムは、給湯器11に内蔵されているコントローラ11aと通信可能に接続された給湯器専用の中継装置2と、インターネット等の通信網4に接続されたコンピュータからなる管理サーバ5と、温水システム1のユーザが所有している携帯電話等からなる通信端末6とを備えている。管理サーバ5は、通信網4及びこの通信網4に接続された無線LANルータ3を介して中継装置2と通信を行う。また、通信端末6は、通信網4等を介して管理サーバ5と通信を行う。無線LANルータ3及び通信端末6は、温水システム1が設置されている住宅の入居者(ユーザ)が所有しているものである。
【0029】
上記のように通信システムは、通信網4、無線LANルータ3及び通信端末6を利用するものである。このような通信システムにおいて、温水システム1が設置されている住宅は1つでもよいが通常多数存在する。ここでは、代表して、1つの温水システム1のみを図示し、また、その温水システム1に対応する中継装置2、無線LANルータ3及び通信端末6を図示している。以下では、図示されたものについて説明する。
【0030】
給湯器11は、住宅の屋外または屋内の所定の場所に設置され、例えば、燃焼加熱式の給湯器(熱源機)であり、熱交換器、ガスまたは灯油を燃料として熱交換器を加熱する燃焼装置、熱交換器等に接続され湯水の流路となる配管、燃料配管、各種センサ及びコントローラ11aなどが筺体内に収納されて構成されている。コントローラ11aは、例えば、CPU及びメモリ(RAM及びROM等)を有するマイクロコントローラ等によって構成され、給湯器11全体の動作を制御する。
【0031】
この給湯器11は、例えば、シャワーや給湯栓などの給湯端末へ給湯する給湯機能に加え、給湯器11と浴槽とが配管で接続され、浴槽へ湯張りする注湯機能及び浴槽水の追い焚き機能などを有している。
【0032】
リモコン12は、通信部21、制御部22、操作部23、及び、液晶画面等を有する表示部24等を備えている。制御部22は、例えば、CPU及びメモリ(RAM及びROM等)を有するマイクロコントローラ等によって構成され、リモコン12全体の動作を制御する。リモコン12は、その通信部21が例えば2芯線からなる通信ケーブルC2によって給湯器11のコントローラ11aと接続されており、両者の間で双方向通信が可能である。ユーザが操作部23を操作することにより、操作部23から操作に応じた操作信号が制御部22へ入力され、制御部22から操作信号に応じた制御信号が通信部21を介して給湯器11のコントローラ11aへ送信されるよう構成されており、ユーザが給湯器11の運転操作や給湯温度の設定等の各種設定を行うことができる。また、給湯器11のコントローラ11aから給湯器11の動作状態等を示す情報が通信部21へ入力され、制御部22の制御によって表示部24に表示される。また、設定された給湯温度等も表示部24に表示される。また、リモコン12には、ブザー音や音声等を出力するためのスピーカが内蔵されていてもよい。
【0033】
中継装置2は、住宅の屋外または屋内の所定の場所に設置され、例えば2芯線からなる通信ケーブルC1によって給湯器11のコントローラ11aと接続されている。これにより、通信ケーブルC1を介して中継装置2と給湯器11のコントローラ11aとの間で相互に通信(双方向通信)が行われる。
【0034】
また、中継装置2は、無線LANルータ3と無線LANの接続設定が行われており、無線LANルータ3との間で無線LANによる無線通信が可能である。この中継装置2は、給湯器11のコントローラ11aとの間の通信処理を実行するとともに、無線LANルータ3及び通信網4を介して行う管理サーバ5との間の通信処理を実行する。中継装置2は、例えば、給湯器11のコントローラ11aから送信されてきた機器情報を、通信形式を変換して無線LANルータ3及び通信網4を介して管理サーバ5へ送信する。また、管理サーバ5から通信網4及び無線LANルータ3を介して送信されてきた情報を、通信形式を変換して給湯器11のコントローラ11aへ送信する。
【0035】
管理サーバ5は、関連付け情報を記憶する記憶部5aと、給湯器11のコントローラ11aから中継装置2を介して送信されてくる機器情報を記憶する記憶部5bとを備えている。なお、管理サーバ5は、通信網4に接続された複数のコンピュータで構成されていてもよい。
【0036】
記憶部5aに記憶される関連付け情報は、例えば、中継装置2のシリアル番号と通信端末6から送信されたユーザアカウントとが関連付けされてなる情報である。
【0037】
また、記憶部5bに記憶される機器情報としては、給湯器11のコントローラ11aから電源投入後に最初に中継装置2へ送信される機器構成情報、給湯器11のコントローラ11aから定期的(例えば1時間間隔)に中継装置2へ送信される給湯器11の運転状態を示す運転状態情報、エラー情報等がある。ここで、機器構成情報は、給湯器11の種類等を示す情報であり、運転状態情報は、給湯器11の給湯設定温度、燃焼運転回数、燃焼運転時間等を含む情報である。エラー情報は、給湯器11に何らかの異常が発生したときに、その異常を示す情報であり、リモコン12にも表示される情報である。
【0038】
これらの機器情報は、中継装置2から中継装置2のシリアル番号とともに管理サーバ5へ送信される。そして管理サーバ5では、受信した機器情報を、中継装置2のシリアル番号と関連付けて記憶部5bに記憶している。
【0039】
通信端末6は、スマートフォン等のユーザ所有の携帯端末であり、3G(第3世代)あるいは4G(第4世代)携帯電話網の基地局等を介して通信網4に接続可能である。この通信端末6には、温水システム専用のアプリケーションプログラム(以下、「システム専用アプリ」という)がインストールされており、ユーザは、通信端末6を操作して、システム専用アプリを起動させ、管理サーバ5等を介して給湯器11の遠隔操作及び状態確認を行うことができる。
【0040】
〔不使用機能報知システム〕
本実施形態における不使用機能報知システムは、後述する報知決定部と報知部とを備えている。ここでは、報知決定部が給湯器11のコントローラ11aに設けられ、報知部が通信端末6に設けられている例について説明する。
【0041】
温水システム1には、ユーザがリモコン12を操作して使用できる複数の機能がある。例えば、給湯器11の浴槽へ湯張りする注湯機能、追い焚き機能、ふろ予約機能、エネルギー消費量表示機能等がある。これらの機能のうち、不使用である旨等を報知する対象となる機能(報知対象機能)が予め定められている。この報知対象機能として、例えば、追い焚き機能、ふろ予約機能、エネルギー消費量表示機能等が定められていてもよい。
【0042】
追い焚き機能は、給湯器11と浴槽との間で浴槽水を循環させる追い焚き循環流路が形成され、この追い焚き循環流路に浴槽水を循環させながら加熱して浴槽水の温度を上昇させる機能である。
【0043】
また、ふろ予約機能は、例えば、浴槽への注湯機能及び追い焚き機能を自動で行う自動湯張り運転によって浴槽への湯張りが完了する時刻を予約する機能である。
【0044】
また、エネルギー消費量表示機能は、リモコン12を操作して、給湯器11における単位時間当たりの燃料消費量及び水使用量や、1回の使用による燃料消費量及び水使用量等を、表示部24に表示させる機能である。
【0045】
また、給湯器11が、温水式床暖房パネル等の温水式暖房装置に接続されて暖房運転を実施できるよう構成されている場合には、暖房運転を予約する暖房予約機能を報知対象機能としてもよい。暖房予約機能は、リモコン12を操作して暖房運転の開始時刻および終了時刻を予約する機能である。
【0046】
また、給湯器11に、シャワーや給湯栓を開いた当初に、給湯設定温度よりも低温の湯水が出る量を少なくするための即湯機能が備えられている場合には、即湯機能あるいは即湯予約機能を報知対象機能としてもよい。即湯機能は、リモコン12を操作して使用することができる。また、即湯予約機能は、リモコン12を操作して即湯機能の開始時刻および終了時刻を予約する機能である。
【0047】
また、給湯器11に、UV除菌運転(殺菌運転)機能が備えられている場合がある。この場合、例えば、浴槽と給湯器11との間で形成されている浴槽水を循環させる追い焚き循環流路のうち、給湯器11内の循環流路に、この流路を流れる湯水(浴槽水)に紫外線を照射するUVランプ(除菌ランプ)が設けられて、浴槽水を循環させながらUVランプを点灯させて紫外線を照射するUV除菌運転が行えるよう構成されている。このUV除菌運転機能が備えられている場合には、UV除菌運転の予約機能を報知対象機能としてもよい。この予約機能は、リモコン12を操作して、UV除菌運転の終了時刻等を予約する機能である。
【0048】
ここで、給湯器11のコントローラ11aには、予め定められた報知対象機能と、各報知対象機能に対する報知基準時間とが内部のメモリに記憶されている。そして、コントローラ11aには、各報知対象機能が使用(実行)されるときに、それに応じた制御信号がリモコン12から入力される。したがって、コントローラ11aは、リモコン12が操作されることによってリモコン12から制御信号が入力され、入力される制御信号が報知対象機能を使用するための制御信号であるか否かによって報知対象機能が使用されるか否かを判別することができる。
【0049】
このようにして、コントローラ11aは、各報知対象機能の使用の有無を監視し、各報知対象機能が使用されていない状態の継続中において、当該報知対象機能に対して予め定められた報知基準時間が経過すると当該報知対象機能に関する情報を報知することを決定する報知決定部として機能する。
【0050】
具体例として、例えば、コントローラ11aは、温水システム1が設置されて電源投入開始時点から各報知対象機能について、継続して使用されていない時間(不使用継続時間)を計測し、この不使用継続時間が報知基準時間に達したときに当該報知対象機能に関する情報を報知することを決定するとともに、計測している不使用継続時間を0にリセットし、計測を続行する。また、コントローラ11aは、報知対象機能に関する情報を報知することを決定すると、この決定した情報を管理サーバ5へ送信するために中継装置2へ送信する(詳細は後述)。
【0051】
図4(A)は、ある報知対象機能について、その使用及び不使用の状態と、報知決定部(ここではコントローラ11a)が報知対象機能に関する情報を報知することを決定するタイミングの一例を示すタイミングチャートである。図4(A)において、Tsは、報知基準時間である。
【0052】
図4(A)の場合、報知対象機能の状態は、時刻0~t3、時刻t4~t6、及び時刻t7~t9の期間、使用されていない不使用の状態となっており、他の期間は使用されている状態となっている。そして、報知決定部は、不使用の状態が継続中において、報知基準時間Tsが経過するたびに(時刻t1、t2、t5、t8の時点)、報知対象機能に関する情報を報知することを決定する(報知決定)。
【0053】
また、報知決定部の変形例として、一度使用された報知対象機能については報知対象から除外するようにしてもよい。図4(B)は、この変形例の場合において、ある報知対象機能について、その使用及び不使用の状態と、報知決定部が報知対象機能に関する情報を報知することを決定するタイミングの一例を示すタイミングチャートであり、報知対象機能の状態の遷移が図4(A)の場合と同様になっている場合を示している。
【0054】
変形例の場合、図4(B)に示すように、時刻t3~t4の間で、報知対象機能が一度使用された後は、報知決定部による報知対象機能に関する情報を報知することの決定はなされない。よって、図4(A)の場合に、報知決定がなされた時刻t5、t8の時点でも、またそれ以降でも報知決定はなされない。この場合、例えば、コントローラ11aは、時刻t3において、報知対象機能が使用されることを判別した後は、その不使用継続時間を計測しなくてもよい。
【0055】
また、別の変形例として、報知決定部は、報知基準時間Tsが初めて経過したときに限り、報知対象機能に関する情報を報知することの決定を行うようにしてもよい。この場合、報知基準時間Tsが初めて経過したときに限り、報知部から報知対象機能に関する情報の報知が行われる。
【0056】
次に、報知基準時間の一例を示す。例えば、追い焚き機能についての報知基準時間は1週間、ふろ予約機能についての報知基準時間は30日、エネルギー消費量表示機能についての報知基準時間は30日などとして定められている。
【0057】
また、暖房予約機能については、例えば、報知基準時間が30日として定められ、かつ、報知対象期間が例えば11月1日から翌年の3月31日までに定められている。この場合、報知対象期間を除く期間(4月1日から10月31までの期間)では、不使用機能の報知対象としない(暖房予約機能を報知対象機能としない)。
【0058】
また、即湯機能及び即湯予約機能についての報知基準時間、及び、UV除菌運転の予約機能についての報知基準時間も、適宜定められている。
【0059】
前述のようにして、コントローラ11aは、報知対象機能に関する情報を報知することを決定すると、この決定した情報(報知決定情報)を、中継装置2へ送信し、さらに中継装置2から無線LANルータ3及び通信網4を介して管理サーバ5へ送信する。
【0060】
そして、管理サーバ5は、報知決定情報を受信すると、記憶部5aに記憶されている関連付け情報に基づいて、中継装置2と対応する通信端末6へ、例えば電子メールで報知決定情報に関わる報知対象機能に関する情報を送信する。なお、電子メールに代えて、システム専用アプリを利用して報知対象機能に関する情報を送信するようにしてもよい。ここでは、通信端末6が報知対象機能に関する情報をユーザに報知する報知部として機能している。
【0061】
管理サーバ5には、全ての報知対象機能に関する情報が予め記憶されている。報知対象機能に関する情報としては、例えば、報知対象機能の存在を示す情報や、当該機能が使用されていないことを示す情報であってもよいし、これに加えて当該機能の使用方法を示す情報であってもよい。
【0062】
本実施形態では、ユーザは、通信端末6の画面に表示される報知対象機能に関する情報を見て、当該機能の存在を知らないユーザは当該機能の存在を知ることができ、ユーザが温水システム1に備えられている機能を有効に活用することが可能になる。また、報知対象機能に関する情報として、当該機能の使用方法が示されてあればユーザはその使用方法を知ることができるので、ユーザが温水システム1に備えられている機能を有効に活用することが容易になる。
【0063】
なお、一度使用された報知対象機能については、ユーザは、その機能の存在及び使用方法を知っているはずなので、図4(B)に示す変形例の場合のように、一度使用された後は、報知対象から除外して、当該報知対象機能に関する情報を報知しないようにすることにより、報知されることによる煩わしさを無くすことができる。
【0064】
また、ユーザは自分の意図によって、ある報知対象機能を使用していない場合もあるので、本実施形態において、ユーザが、通信端末6を操作して、報知対象機能に関する情報を報知しないように設定できるように構成されていてもよい。この場合、ユーザは通信端末6を操作して管理サーバ5が提供しているユーザ管理サイトにログインし、報知対象機能に関する情報を非報知とする所定の操作を行うことにより、非報知指令情報を管理サーバ5へ送信する。すると、管理サーバ5は、ログイン時に取得したユーザアカウントが含まれる関連付け情報を参照し、この関連付け情報に含まれるシリアル番号を有する中継装置2へ非報知指令情報を送信する。中継装置2では、受信した非報知指令情報をコントローラ11aへ送信する。コントローラ11aでは、受信した非報知指令情報に基づいて報知対象機能に関する情報を報知することの決定をおこなわない。以上のように構成してもよいし、あるいは、コントローラ11aからの報知決定情報は管理サーバ5へ送信されるようにしておいて、管理サーバ5は、通信端末6から非報知指令情報を受信した後は、コントローラ11aからの報知決定情報を受信しても、報知対象機能に関する情報を通信端末6へ送信しないように構成してもよい。
【0065】
なお、本実施形態では、温水利用設備として、1つの給湯器11を例示したが、温水利用設備が、複数の給湯器11を連結して運用するシステムでもよい。この場合、複数のうちの1つの給湯器11のコントローラ11aと管理サーバ5との間で通信網4等を介して情報を送受信するよう構成されていてもよいし、複数の給湯器11のコントローラ11aと通信接続されたシステムコントローラが設けられ、このシステムコントローラと管理サーバ5との間で通信網4等を介して情報を送受信するよう構成されていてもよい。このことは、以下に述べる第2、第3実施形態の場合も同様である。
【0066】
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態の不使用機能報知システムを含む温水システム及び通信システムの概略構成図である。ここでは、主に、図1とは異なる部分について説明する。
【0067】
温水システム1用の通信ユニットとして、第1実施形態では中継装置2を用いたが、第2実施形態では、中継装置2A及び3Gルータ3Aを有する通信ユニット7を用いた構成である。この場合、管理サーバ5の記憶部5aに記憶されている関連付け情報は、例えば、通信ユニット7のシリアル番号と通信端末6から送信されたユーザアカウントとが関連付けされてなる情報である。
【0068】
通信ユニット7は、中継装置2A及び3Gルータ3A等が筐体内に収納されており、中継装置2Aと3Gルータ3AとはLANケーブルL1で接続されている。
【0069】
図2の中継装置2Aは、図1の中継装置2と同様、通信ケーブルC1によって給湯器11のコントローラ11aと接続されており、通信ケーブルC1を介して給湯器11のコントローラ11aとの間で双方向通信が行われる。
【0070】
一方、図1の中継装置2では、無線LANルータ3及び通信網4を介して管理サーバ5と通信可能に構成されていたが、図2の中継装置2Aは、3Gルータ3A及び通信網4等を介して管理サーバ5と通信可能に構成されている。ここで、中継装置2Aと3Gルータ3Aとは、例えば、イーサネット(登録商標)規格に基づくLAN通信が可能である。3Gルータ3Aは、3Gあるいは4G携帯電話網の基地局等を介して通信網4に接続可能であり、通信網4に接続された管理サーバ5と通信を行うことができる。
【0071】
本実施形態では、中継装置2Aと管理サーバ5との通信経路が、第1実施形態の場合とは異なるだけで、他の構成は、第1実施形態の場合と同様である。すなわち、本実施形態の場合、給湯器11のコントローラ11aで生成された報知決定情報は、コントローラ11aから中継装置2A、3Gルータ3A及び通信網4等を介して管理サーバ5へ送信される。管理サーバ5は、報知決定情報を受信すると、第1実施形態の場合と同様にして、通信端末6へ報知決定情報に関わる報知対象機能に関する情報を送信する。よって、この第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0072】
(第3実施形態)
図3は、第3実施形態の不使用機能報知システムを含む温水システム及び通信システムの概略構成図である。ここでは、主に、図1とは異なる部分について説明する。
【0073】
この温水システム1Aは、図1のリモコン12に代えて、リモコン13を備えている。そして、図1の中継装置2を用いることなく、リモコン13が無線LANルータ3及び通信網4を介して管理サーバ5と通信可能に構成されている。言い換えれば、リモコン13は、図1のリモコン12の機能に加えて、中継装置2の機能を持つように構成されている。この場合、管理サーバ5の記憶部5aに記憶されている関連付け情報は、例えば、リモコン13のシリアル番号と通信端末6から送信されたユーザアカウントとが関連付けされてなる情報である。
【0074】
リモコン13は、例えば、通信部21、制御部22a、操作部23、表示部24及び無線通信部25等を備えている。制御部22aは、例えば、CPU及びメモリ(RAM及びROM等)を有するマイクロコントローラ等によって構成され、リモコン13全体の動作を制御する。通信部21、操作部23及び表示部24は、図1のリモコン12と同様であり、制御部22aは、図1のリモコン12の制御部22と同様の機能を有している。
【0075】
このリモコン13は、無線LANルータ3及び通信網4を介して管理サーバ5と通信を行うための無線通信部25を備えている。無線通信部25は、無線LANルータ3との間で無線通信を行うための通信処理を行う。制御部22aは、給湯器11のコントローラ11aから受信した情報のうち管理サーバ5へ送信する情報を無線通信部25から送信させる。また、管理サーバ5から送信されて無線通信部25で受信した情報のうちコントローラ11aへ送信する情報を通信部21から送信させる。
【0076】
本実施形態の場合、給湯器11のコントローラ11aで生成された報知決定情報は、コントローラ11aからリモコン13、無線LANルータ3及び通信網4を介して管理サーバ5へ送信される。管理サーバ5は、報知決定情報を受信すると、第1実施形態の場合と同様にして、通信端末6へ報知決定情報に関わる報知対象機能に関する情報を送信する。よって、この第3実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0077】
以上に述べた第1~第3実施形態では、給湯器11のコントローラ11aに報知決定部が設けられた構成としたが、リモコン12,13に報知決定部が設けられている構成としてもよい。この場合、例えば制御部22,22aによって報知決定部が構成されてもよい。この場合、図1図2のリモコン12で生成された報知決定情報は、コントローラ11aを介して管理サーバ5へ送信される。また、図3のリモコン13で生成された報知決定情報は、同リモコン13から無線LANルータ3を介して管理サーバ5へ送信される。
【0078】
また、第1~第3実施形態において、管理サーバ5を報知決定部として機能するように構成してもよい。この場合、管理サーバ5は、コントローラ11aから送信されてきて記憶部5bに記憶される機器情報(運転状態情報)に基づいて、報知対象機能が使用されるか否かを判別することができる。ここで、運転状態情報には、報知対象機能が実行(使用)されているか否かを示す情報が含まれている。
【0079】
また、第1~第3実施形態では、通信端末6に報知対象機能に関する情報を報知する報知部が設けられた構成としたが、リモコン12,13に報知部が設けられた構成としてもよい。この場合、例えば表示部24を報知部としてもよい。また、この場合、温水システム1,1Aに不使用機能報知システムの全てが含まれる構成となる。さらにこの場合において、前述のようにリモコン12,13に報知決定部が設けられている構成としてもよい。このように、リモコン12,13に報知決定部が設けられている場合、リモコン12,13またはコントローラ11aに、全ての報知対象機能に関する情報を予め記憶しておくよう構成することができる。また、リモコン12,13に報知部が設けられている場合には、例えば表示部24を報知部として、報知対象機能に関する情報を表示部24に表示させるようにしてもよい。また、通信端末6とリモコン12,13との両方に報知部が設けられた構成とすることも可能である。
【0080】
また、ユーザは自分の意図によって、ある報知対象機能を使用していない場合もあるので、上記のようにリモコン12,13に報知部が設けられている場合には、ユーザが、リモコン12,13を操作して、報知対象機能に関する情報を報知しないように設定できるように構成されていてもよい。この場合、リモコン12,13の操作によって、報知対象機能に関する情報を報知しない設定がなされると、報知決定部(コントローラ11aまたはリモコン12,13)では、報知対象機能に関する情報を報知することの決定をおこなわないように構成してもよい。なお、コントローラ11aが報知決定部として機能する場合には、報知対象機能に関する情報を報知しない設定がなされた後は、リモコン12,13はコントローラ11aからの報知決定情報を受信しても、報知対象機能に関する情報を報知しないように構成してもよい。
【0081】
また、第1実施形態において、図1の温水システム1に中継装置2が含まれてもよい。また、第2実施形態において、図2の温水システム1に中継装置としての通信ユニット7が含まれてもよい。
【0082】
なお、上記の第1及び第2実施形態では、温水システム1と管理サーバ5とが通信可能なように構成されているが、これに限らない。例えば、温水システム1が中継装置2や通信ユニット7と接続されていない構成でもよい。この場合、コントローラ11a及びリモコン12のいずれか一方が報知決定部として機能し、リモコン12が報知部として機能するように構成される。よって、温水システム1に不使用機能報知システムの全てが含まれる構成となる。
【0083】
また、上記の第1~第3実施形態では、温水利用設備として、給湯器11を例に挙げたが、これに限らず、例えば、浴槽との間に循環流路が設けられて循環流路を流れる浴槽の湯水をろ過するろ過装置等でもよい。
【0084】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、ユーザが温水システムに備えられている機能を有効に活用することが可能になる不使用機能報知システム及び温水システム等として有用である。
【符号の説明】
【0086】
1,1A 温水システム
2,2A 中継装置
4 通信網
5 管理サーバ
6 通信端末
7 通信ユニット
11 給湯器
12,13 リモコン
図1
図2
図3
図4