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特許7028174ステータ、ステータの製造方法及びモータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】ステータ、ステータの製造方法及びモータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/18 20060101AFI20220222BHJP
   H02K 15/02 20060101ALI20220222BHJP
【FI】
H02K1/18 C
H02K15/02 F
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2018537400
(86)(22)【出願日】2017-08-31
(86)【国際出願番号】 JP2017031388
(87)【国際公開番号】W WO2018043650
(87)【国際公開日】2018-03-08
【審査請求日】2020-08-26
(31)【優先権主張番号】P 2016172340
(32)【優先日】2016-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】日本電産株式会社
(72)【発明者】
【氏名】中原 康晶
(72)【発明者】
【氏名】右田 貴之
(72)【発明者】
【氏名】北垣 宏
(72)【発明者】
【氏名】本田 武
(72)【発明者】
【氏名】藤原 久嗣
【審査官】島倉 理
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-304460(JP,A)
【文献】特開2003-224939(JP,A)
【文献】特開2004-357349(JP,A)
【文献】特開2006-121818(JP,A)
【文献】特開2000-201458(JP,A)
【文献】特開2007-228720(JP,A)
【文献】特開2005-341684(JP,A)
【文献】特開2008-199854(JP,A)
【文献】特開2017-5873(JP,A)
【文献】特開2006-271091(JP,A)
【文献】特開2007-215272(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 1/18
H02K 15/02
H02K 15/095
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に延びる中心軸を中心とする円環状のコアに導線が巻回されたステータであって、
前記コアは、少なくとも第1積層部材と第2積層部材とが積層されたコア片を含み、
前記第1積層部材は、
径方向に延びる第1ティース部と、
前記第1ティース部の径方向外側とつながり周方向に延びる第1コアバック部と、を備え、
前記第2積層部材は、
径方向に延びる第2ティース部と、
前記第2ティース部の径方向外側とつながり周方向に延びる第2コアバック部と、を備え、
前記第1コアバック部は、
周方向一方側に第1凸部と、
周方向他方側に第1凹部と、を有し、
前記第2コアバック部は、
周方向一方側に第2凹部と、
周方向他方側に第2凸部と、を有し、
前記第1コアバック部と、隣り合うコア片の前記第2コアバック部との積層方向に重なる領域の面積は、前記第1コアバック部の前記第1凸部より周方向内側における周方向の断面積よりも広く、
前記領域の境界は、前記第1コアバック部の第1凸部、外周面、及び内周面と、前記隣り合うコア片の前記第2コアバック部の第2凸部、外周面、及び内周面により決定され、
前記第1コアバック部の外周面、及び内周面と、前記隣り合うコア片の前記第2コアバック部の外周面、及び内周面とは、それぞれ積層方向に重なり合っている、
ステータ。
【請求項2】
前記第1コアバック部と、隣り合うコア片の前記第2コアバック部との積層方向に重なる領域の面積は、前記第1コアバック部の前記第1凸部より周方向内側における周方向の断面積の5倍以下である、
請求項1に記載のステータ。
【請求項3】
前記コア片には、さらに第3積層部材が積層されており、
前記第3積層部材は、
径方向に延びる第3ティース部と、
前記第3ティース部の径方向外側の位置から円弧状に延びる第3コアバック部と、を備え、
前記第3コアバック部は、
周方向一方側に第3凸部と、
周方向他方側に第3凹部と、を有し、
前記第1コアバック部と、隣り合うコア片の前記第2コアバック部との積層方向の距離と、前記第2コアバック部と、隣り合うコア片の前記第3コアバック部との積層方向の距離と、が異なる、
請求項1または請求項2に記載のステータ。
【請求項4】
前記第1コアバック部と、隣り合うコア片の前記第2コアバック部との積層方向の距離が、5μm以上20μm以下である、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のステータ。
【請求項5】
前記第1凸部は、隣り合うコア片と一点で接触する、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のステータ。
【請求項6】
前記第2凸部は、隣り合うコア片と一点で接触する、
請求項5に記載のステータ。
【請求項7】
前記第1凸部及び前記第2凸部はそれぞれ円弧状である、
請求項6に記載のステータ。
【請求項8】
前記第1凸部は、前記第1ティース部の径方向の中心線と、隣り合うコア片の第1ティース部の径方向の中心線との二等分線と、前記第1コアバック部の外周面とが交差する位置を中心とする円弧状であり、
前記第2凸部は、前記第2ティース部の径方向の中心線と、隣り合うコア片の第2ティース部の径方向の中心線との二等分線と、前記第2コアバック部の外周面とが交差する位置を中心とする円弧状である、
請求項7に記載のステータ。
【請求項9】
前記第1コアバック部は、さらに、周方向他方側に第1接触部を有し、
前記第2コアバック部は、さらに、周方向一方側に第2接触部を有し、
前記第1凸部は、隣り合う前記第1接触部と一点で接触し、
前記第2凸部は、隣り合う前記第2接触部と一点で接触する、
請求項6から請求項8のいずれか1項に記載のステータ。
【請求項10】
前記第1接触部及び前記第2接触部はそれぞれ直線状である、
請求項9に記載のステータ。
【請求項11】
前記第1コアバック部は、
周方向一方側に、径方向に延びる第1径方向直線部を有し、
周方向他方側に、径方向に延びる第2径方向直線部を有し、
前記第2コアバック部は、
周方向一方側に、径方向に延びる第3径方向直線部を有し、
周方向他方側に、径方向に延びる第4径方向直線部を有する、
請求項10に記載のステータ。
【請求項12】
前記第1接触部は、前記第1径方向直線部に対して130度以上140度以下の傾斜面を有しており、
前記第2接触部は、前記第3径方向直線部に対して130度以上140度以下の傾斜面を有している、
請求項11に記載のステータ。
【請求項13】
前記第1コアバック部は、隣り合うコア片と重なる周方向一方側または周方向他方側の下側に、傾斜または丸み形状を有しており、
前記第2コアバック部は、隣り合うコア片と重なる周方向他方側または周方向一方側の下側に、傾斜または丸み形状を有している、
請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のステータ。
【請求項14】
前記第1コアバック部は、隣り合うコア片と重なる周方向一方側または周方向他方側に、積層方向の第1凸部または第1凹部を有しており、
前記第2コアバック部は、隣り合うコア片と重なる周方向他方側または周方向一方側に、積層方向の第2凹部または第2凸部を有しており、
前記第1凸部及び前記第2凹部または前記第1凹部及び前記第2凸部が嵌合されている、
請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のステータ。
【請求項15】
前記第1コアバック部は、外周面と前記第1ティースの中心線の延長線とが交差する位置に、径方向の内側に向かって切り欠かれた第1中央凹部を有し、
前記第2コアバック部は、外周面と前記第2ティースの中心線の延長線とが交差する位置に、径方向の内側に向かって切り欠かれた第2中央凹部を有する、
請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のステータ。
【請求項16】
請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のステータを有するモータ。
【請求項17】
上下方向に延びる中心軸を中心とする円環状のコアに導線が巻回されたステータの製造方法であって、
前記コアは、少なくとも第1積層部材と第2積層部材とが積層されたコア片を含み、
それぞれのコア片において、
前記第1積層部材は、
径方向に延びる第1ティース部と、
前記第1ティース部の径方向外側とつながり周方向に延びる第1コアバック部と、を備え、
前記第2積層部材は、
径方向に延びる第2ティース部と、
前記第2ティース部の径方向外側とつながり周方向に延びる第2コアバック部と、を備え、
前記第1コアバック部は、
周方向一方側に第1凸部と、
周方向他方側に第1凹部と、を有し、
前記第2コアバック部は、
周方向一方側に第2凹部と、
周方向他方側に第2凸部と、を有し、
前記第1コアバック部の周方向の両端位置と、前記第2コアバック部の周方向の両端位置とがそれぞれ異なり、
前記第1コアバック部と、隣り合うコア片の前記第2コアバック部との積層方向に重なる領域の面積は、前記第1コアバック部の前記第1凸部より周方向内側における周方向の断面積よりも広くなっており、
前記領域の境界は、前記第1コアバック部の第1凸部、外周面、及び内周面と、前記隣り合うコア片の前記第2コアバック部の第2凸部、外周面、及び内周面により決定され、
前記第1コアバック部の外周面、及び内周面と、前記隣り合うコア片の前記第2コアバック部の外周面、及び内周面とは、それぞれ積層方向に重なり合っており、
第1方向に並んで配置された複数の前記第1積層部材を板部材から切り離す工程と、
前記第1方向に並んで配置された複数の前記第2積層部材を板部材から切り離し、前記第1ティース部と前記第2ティース部とが重なり合うように複数の前記第1積層部材に積層させる工程と、
重なり合った前記第1ティース部及び前記第2ティース部を含むティースに導線を巻回す工程と、
前記第1方向に並んで配置された、導線を巻回された前記分割ステータを回転させ、円環状に連結させる工程と、を有する、
ステータの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータ、ステータの製造方法及びモータに関する。
【背景技術】
【0002】
モータのステータは、放射状に設けられた複数のティースと、ティースの径方向外側で各ティースを環状に連結する環状部とを備える。ステータにおいては、各分割積層コアの各コア片の端部に非直角部を形成され、一対の互いに形状が異なるコア片が交互に積層されたものがある。(特許文献1参照)。
【0003】
例えば特許文献2には、複数の積層部材を有し、第1積層部材から第2積層部材に入り込む磁束と、第3積層部材から第2積層部材に入り込む磁束とが周方向にずれた構成のステータが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平7-222383号公報
【文献】特開2006-271091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来のステータでは、磁束の集中を緩和して磁束飽和を防止することを目的としており、積層方向の磁束を十分に得られるような構成にはなっていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の例示的な第1発明は、上下方向に延びる中心軸を中心とする円環状のコアに導線が巻回されたステータであって、前記コアは、少なくとも第1積層部材と第2積層部材とが積層されたコア片を含み、前記第1積層部材は、径方向に延びる第1ティース部と、前記第1ティース部の径方向外側とつながり周方向に延びる第1コアバック部と、を備え、前記第2積層部材は、径方向に延びる第2ティース部と、前記第2ティース部の径方向外側とつながり周方向に延びる第2コアバック部と、を備え、前記第1コアバック部は、周方向一方側に第1凸部と、周方向他方側に第1凹部と、を有し、前記第2コアバック部は、周方向一方側に第2凹部と、周方向他方側に第2凸部と、を有し、前記第1コアバック部と、隣り合うコア片の前記第2コアバック部との積層方向に重なる領域の面積は、前記第1コアバック部の前記第1凸部より周方向内側における周方向の断面積よりも広く、前記領域の境界は、前記第1コアバック部の第1凸部、外周面、及び内周面と、前記隣り合うコア片の前記第2コアバック部の第2凸部、外周面、及び内周面により決定され、前記第1コアバック部の外周面、及び内周面と、前記隣り合うコア片の前記第2コアバック部の外周面、及び内周面とは、それぞれ積層方向に重なり合っている、ステータである。
【発明の効果】
【0007】
上記本発明の例示的な第1発明によれば、隣り合うコア片が積層方向に重なり合った領域に広い磁路を形成することができる。これにより、第1発明のステータを含むモータにおける磁気特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、モータの断面図である。
図2図2は、コア片の積層部材の平面図である。
図3図3は、積層されたコア片の積層部材の平面図である。
図4図4は、コア片が円環状に連結された状態の平面図である。
図5図5は、隣り合うコア片同士の連結部の拡大図である。
図6図6は、隣り合うコア片のコアバック部が積層方向に重なり合う領域を示す図である。
図7図7は、隣り合うコア片の連結部の断面図である。
図8図8は、変形例のコア片の平面図である。
図9図9は、変形例のコア片の連結部の断面図である。
図10図10は、ステータの製造工程を示すフローチャートである。
図11図11は、ステータの製造工程で用いられる板部材に形成された積層部材を示す図である。
図12図12は、ステータの製造工程において積層部材が積層されたコア片を示す図である。
図13図13は、ステータの製造工程においてコア片のティース部に導線が巻回されコイルが形成された分割ステータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下で説明する実施形態はあくまで本発明の一例であって、本発明の技術的範囲を限定的に解釈させるものではない。なお、各図面において、同一の構成要素には同一の符号を付しており、その説明を省略する場合がある。
【0010】
本発明の実施形態は、モータに用いられるステータ(「固定子」とも呼ばれる)の構成及び製造方法に関するものである。本明細書において、「コア片」とは、導線が巻回されていないティース部と、連結された状態において円環状になるコアバック部とを有する部分を指す。「コア」とは、円環状に連結された状態の複数のコア片の集合を指す。「分割ステータ」とは、導線が巻回された状態のコア片を指す。「ステータ」とは、円環状に連結された状態の複数の分割ステータの集合を指す。また、積層されることでコア片を形成するコア片の各層を、「積層部材」と呼ぶ。なお、「積層部材」とは、必ずしもコア片を構成する部材の一層の部材のみを指すものではなく、連続して積層された同形状または略同形状の複数層の部材をも含む。
【0011】
また、本明細書では、説明の便宜上、製造工程において積層された積層部材において、積層部材が積層されていく方向を指して「上側」または「上方向」と呼び、先に積層された積層部材が位置する方向を指して「下側」または「下方向」と呼ぶ。多くの場合、上側に対して下側は重力方向の下側に位置する。また、コア片を構成する積層部材が積層された方向を指して、「積層方向」と呼ぶ。本明細書では、積層方向は、モータの回転の中心軸に対して平行な方向となっているが、必ずしも積層方向と中心軸とが平行である必要はない。
【0012】
<1.実施形態>
図1は、本実施形態のモータ80の断面図である。図1に示されるように、モータ80は、シャフト81、ロータ82、ステータ83、ハウジング84、ベアリングホルダ85、第1ベアリング86、第2ベアリング87、インシュレータ88、コイル引出線89、及びコイル90などを含む。シャフト81とロータ82とは一体構成である。シャフト81は一方向に延びる中心軸を中心とした円柱状である。ロータ82は、シャフト81の途中位置にある。ロータ82は、ステータ83に対して回転可能である。ステータ83は、ロータ82を軸方向に囲むよう配置される。ステータ83は、コアに導線が巻回されて構成されたコイル90を有する。ハウジング84は、ステータ83の外周面と嵌合するよう配置され、モータ80を構成する、シャフト81、ロータ82、ステータ83、ベアリングホルダ85、第1ベアリング86、第2ベアリング87、インシュレータ88、コイル引出線89、及びコイル90を含む各構成を収容する。ベアリングホルダ85は、第2ベアリング87を支持する。ベアリングホルダ85は、ハウジング84に嵌合する。第1ベアリング86は、ハウジング84の底部に配置され、シャフト81の一方を支持する。第2ベアリング87は、シャフト81の他方を支持する。インシュレータ88は、ステータ83とコイル90を構成する導線との間に配置され、ステータ83とコイル90の導線とを絶縁する。
【0013】
図2は、本実施形態のステータ83を構成するコア片10の1つの積層部材10aの平面図である。図3は、積層された状態のコア片10の平面図である。図4は、コア片10が円環状に連結された状態のコア1の平面図である。
【0014】
図4に示されるように、コア1により形成される外周面または内周面の円環の中心点はC1である。図2及び図3に示される直線A1、A2、及びA3は、それぞれ中心点C1を通り径方向に延びる直線である。直線A1と直線A2との間の内角、及び直線A1と直線A3との間の内角はそれぞれ15度となっている。隣り合うコア片10のティース部40の間の内角は、それぞれ30度となっている。隣り合うコア片10のティース部40の内角、及び直線A1、A2、及びA3の間の内角は、コア1を構成するコア片10の数によって異なる。本実施形態のコア1は12個のコア片10により構成されているため、上記のように、隣り合うコア片10のティース部40の間の内角がそれぞれ30度となっている。なお、コア1を構成するコア片10の数は、任意に変更可能である。
【0015】
図2に示されるように、コア片10の積層部材10aは、ティース部40と、コアバック部20とを有する。コア片10は、所定の厚みを有する複数の積層部材10aが積層されることで形成される。ティース部40は、中心点C1を通る直線A1を中心に、線対称になっている。ティース部40は、径方向内側の端部が周方向に広がった形状をしており、径方向内側に内周面41を有している。
【0016】
図3に示されるように、コア片10において、互いに積層された一の積層部材と他の積層部材とでは、ティース部40がはみ出ないように積層されている。一の積層部材と他の積層部材において、周方向の一端部と他端部とは、周方向の長さが異なるため、一方が他方に対して突出している。
【0017】
コアバック部20は、コア1の円環状部分を構成する部分である。コアバック部20は、ティース部40の径方向外側とつながり、周方向に延びる形状である。
【0018】
コアバック部20は、周方向の一端部に、円弧状凸部21及び径方向直線部22を有する。径方向直線部22は、中心点C1を通り径方向に延びる直線に沿った形状となっている。径方向直線部22は、直線A1よりも周方向外側に突出している。円弧状凸部21は、中心点C1と径方向直線部22とを通る径方向の直線に対して、周方向外側に突出した形状になっている。円弧状凸部21は、直線A2と、コアバック部20の外周凹部26bとの交点C2を中心とする円の一部に重なる円弧形状である。円弧状凸部21の内周側の端部は、径方向直線部22の外周側の端部とつながっており、円弧状凸部21と径方向直線部22との周方向の端部がコアバック部20の周方向の一端部となる。
【0019】
なお、円弧状凸部21は必ずしも円弧状でなくてもよい。例えば、コアバック部20は、円弧状凸部21に代えて、楕円の円弧状、またはなだらかな曲線を描く形状の凸部などであってもよい。ただし、コアバック部20の一端部の円弧状凸部21に対応する部分は、隣り合うコア片の接触部23と一点で接触する形状とする。
【0020】
コアバック部20は、周方向の他端部に、接触部23及び径方向直線部24を有する。径方向直線部24は、径方向直線部22と同様に、中心点C1を通り径方向に延びる直線に沿った形状となっている。ただし、径方向直線部24は、径方向直線部22とは異なり、直線A3よりも周方向内側に窪んだ形状となっている。接触部23は、径方向直線部24に対して、周方向内側にさらに窪んだ傾斜面を有する直線状の形状である。径方向直線部22と接触部23との間の内角は、135度となっている。接触部23の内周側の端部は、径方向直線部24の外周側の端部とつながっており、接触部23と径方向直線部24との周方向の端部がコアバック部20の周方向の他端部となる。
【0021】
図5は、互いに隣り合うコア片10及び11の積層部材10a及び11aの連結部の拡大図である。図5に示されるように、径方向直線部24と接触部23との内角P2は、135度となっている。
【0022】
なお、接触部23は必ずしも直線状でなくてもよい。例えば、接触部23は円弧状の凸部または凹部形状であってもよいし、曲線を描く形状であってもよい。ただし、コアバック部20の他端部の接触部23に対応する部分は、隣り合うコア片の円弧状凸部21と一点で接触する形状とする。接触部23は、円弧状凸部に対応する表現として線状凹部とも呼ばれる。
【0023】
図5に示されるように、コア片10の積層部材10aの一端部は、隣り合うコア片11の積層部材11aの他端部と接している。具体的には、コア片10の円弧状凸部21と、コア片11の接触部23とは、接触点P1の一点で接触している。コア片10の径方向直線部22と、コア片11の径方向直線部24とは、離間している。ただし、コア片10の径方向直線部22と、コア片11の径方向直線部24とは、必ずしも離間させる必要はなく、接触させてもよい。
【0024】
上記のとおり、互いに隣り合うコア片10とコア片11とにおいて、コア片10の積層部材10aの円弧状凸部21と、コア片11の積層部材11aの接触部23とは、一点で接触している。コア片11に対してコア片10が径方向外側に回転した場合、径方向直線部22と径方向直線部24とは接触しない状態となるが、円弧状凸部21と接触部23とは一点で接触した状態を維持している。このように、コア片11とコア片10とを相対的に回転移動させる場合でも、コア片10とコア片11とは一点で接触するため、コア片10とコア片11との間の摩擦抵抗を低減させることができる。そのため、従来のように、互いに隣り合うコア片同士が、面接触、または複数点で接触する構成と比較して、コア片同士を連結させたままの状態で回転させることができる。
【0025】
なお、コア片11に対してコア片10が回転する場合、回転の中心は、円弧状凸部21を形成する円弧の中心C2となる。コア片10を構成する積層部材において、中心C2は積層方向に一致しているため、コア片10は中心C2を軸に滑らかに回転できる。
【0026】
また、コア片10及び11の積層部材10a及び11aでは、径方向直線部24と接触部23とがなす内角P2が135度になっているため、コア片11に対して一点で接触させながらコア片10を回転する際に、広い範囲で回転することができる。なお、内角P2は必ずしも135度に限定されるものではなく、130度から140度の間で変化させてもよい。このように、内角P2を130度以上140度以下の任意の角度にしたとしても、コア片同士を一点接触させながら十分に広い範囲で回転することができる。
【0027】
コアバック部20の外周面は、モータとして組み立てられた際にハウジング(図示せず)と嵌合する。コアバック部20は、外周部に、中央凹部29、外周面25a及び25b、並びに外周凹部26a及び26bを有する。
【0028】
中央凹部29は、コアバック部20の外周面と、直線A1とが交差する位置に、径方向の内側に向かって切り欠かれた形状である。中央凹部29は、積層部材が積層された上下方向に溝状に延びる形状となっている。
【0029】
外周面25a及び25bは、それぞれ中心点C1を中心とする円弧状である。外周面25a及び25bは、中央凹部29の周方向両側とつながっている。外周面25a及び25bは、コア1に導線が巻回されたステータがハウジングの内側に嵌合された状態で、ハウジングの内周面と接する部分となる。
【0030】
外周凹部26a及び26bは、外周面25a及び25bより周方向の端部側とそれぞれつながっている。外周凹部26a及び26bは、それぞれ外周面25a及び25bよりも径方向内側に窪んでいる。外周凹部26a及び26bは、それぞれ外周面25a及び25bと同一の中心点C1を中心として、外周面25a及び25bよりも小さい径の円弧状である。ステータがハウジングの内側に嵌合された状態において、外周凹部26a及び26bは、ハウジングの内周面に接触しておらず、ハウジングの内周面と外周凹部26a及び26bとの間には隙間が形成される。
【0031】
このように、コア片10のコアバック部20の外周面は、ステータとしてハウジングに嵌合された状態において、上記のように外周面25a及び25bがハウジングの内周面に接触し、中央凹部29並びに外周凹部26a及び26bはハウジングの内周面に接触しない状態となる。これによって、コアバック部20の外周面の外形寸法の精度を高めることができる。なお、コアバック部20は、外周凹部26a及び26bを必ずしも有さなくてもよい。ただし、コアバック部20が外周凹部26a及び26bを有する形状とすることで、外周面25a及び25bの外形寸法をより効果的に高めることができる。
【0032】
コアバック部20は、内周面側に、内周面27a及び27b、並びに内周凹部28a及び28bを有する。内周面27a及び27bは、中心点C1を中心とする円弧状である。内周面27a及び27bは、ティース部40の周方向両側とながっている。内周凹部28a及び28bは、内周面27a及び27bより周方向の端部側とそれぞれつながっている。内周凹部28a及び28bは、内周面27a及び27bより径方向外側に窪んでいる。内周凹部28a及び28bは、内周面27a及び27bと同一の中心点C1を中心として、内周面27a及び27bよりも小さい内径の円弧状である。
【0033】
図3に示されるように、複数の積層部材が積層されたコア片10を上面側から見ると、コアバック部20の周方向の両端位置が積層部材間で異なるため、下側に配置された積層部材の一部が見られる。上面視において、上側に配置された積層部材の、コアバック部20の周方向に短く形成された接触部23及び径方向直線部24の周方向外側には、下側に配置された積層部材の、円弧状凸部121、径方向直線部122、外周凹部126a、及び内周凹部128aが見られる。コア片10を形成する積層部材の円弧状凸部121、径方向直線部122、外周凹部126a、及び内周凹部128aは、隣り合って配置されたコア片と積層方向に重なり合う状態となる。
【0034】
図6は、隣り合うコア片10及び11のコアバック部20が積層方向に重なり合った状態を示す図であり、特に重なり合う領域について示した図である。コア片10の積層部材の円弧状凸部121、径方向直線部122、外周凹部126a、及び内周凹部128aの上側には、コア片11の積層部材の円弧状凸部221、径方向直線部222、外周凹部226a、及び内周凹部228aが積層されている。コア片10の積層部材は、コア片11の積層部材の下側に入り込んでいる。図6に斜線で示されるように、コア片10とコア片11とは領域Rで重なっている。領域Rの境界は、上側に位置する、コア片11の積層部材の円弧状凸部221、径方向直線部222、外周凹部226a、及び内周凹部228aと、下側に位置するコア片10の積層部材の円弧状凸部121、径方向直線部122、外周凹部126a、及び内周凹部128aにより決定される。ただし、外周凹部226a、及び内周凹部228aと、外周凹部226a、及び内周凹部228aとは、それぞれ積層方向に重なり合っている。
【0035】
領域Rの面積は、コアバック部20を、例えば直線A3などの位置における周方向の断面の面積よりも広い。なお、コアバック部20の断面は、コアバック部20の周方向の長さと、積層部材の厚みとの積で計算される。領域Rをこのように形成するのは、以下の理由からである。
【0036】
コア片10の各積層部材の周方向の一端部は、隣り合うコア片11の各積層部材の周方向の他端部とそれぞれ一点で接触している。そのため、コア片10の周方向の一端部とコア片11の周方向の他端部とが面で接触している場合と比較すると、コア片10とコア片11との周方向の端部で形成される、磁束が流れる磁路が狭くなっている。そのため、上記の領域Rによって、狭くなった磁路と同等以上の領域を確保することを可能としている。なお、径方向直線部22と径方向直線部24とは、組立状態において周方向に接しない状態になるため、径方向直線部22と径方向直線部24とが接する位置においては磁路が形成されない。
【0037】
ただし、コア片10の各積層部材の周方向の一端部が、隣り合うコア片11の各積層部材の周方向の他端部と接触しない構成、または面接触または複数点での接触となる構成を採用した場合であっても、領域Rで磁路が形成されることで磁気特性を向上させることができる。
【0038】
また、領域Rは、コアバック部20の周方向の断面積の5倍以下にするのが好ましい。これにより、隣り合うコア片10のコアバック部20が積層方向に重なり合う領域を十分に確保し、十分な磁路を確保することができる。また、隣り合うコア片10のコアバック部20の積層方向に必要以上の摩擦抵抗が発生することを抑制することができるため、製造工程において隣り合うコア片同士を回転させることができる。
【0039】
図7は、互いに隣り合うコア片10及び11における連結部の断面図である。図7に示されるように、コア片10は、積層部材10a~10dが積層されて構成されている。コア片11は、積層部材11a~11dが積層されて構成されている。コア片10及びコア片11の端部は互いに対向し、凹凸が形成されている。コア片10の端部の凹凸とコア片11の端部の凹凸は互いに噛み合い連結されている。
【0040】
コア片10の積層部材10aの周方向の端部には、円弧状凸部21、または径方向直線部22の端部32aがある。端部32aと対向する位置の、コア片11の積層部材11aの周方向の端部には、接触部23または径方向直線部24の端部35aがある。端部32aより周方向内側の上面側には、コア片10のさらに周方向内側の上面に対して窪んだ形状の上面凹部31aがある。端部32aより周方向内側の下面側には、下面34aがある。端部32aと下面34aとの間には、傾斜33aが形成されている。傾斜33aは、上面視では、上側の積層部材から周方向に突出した、円弧状凸部121、径方向直線部122、外周凹部126a、及び内周凹部128aの位置に形成される(図6参照)。傾斜33aは、製造工程における面取り処理により形成される。
【0041】
コア片10の積層部材は、製造工程において、板部材から打ち抜かれることで形成される。この際、積層部材の下面には、下側に突出したバリが形成される。このバリは、積層部材を互いに積層する際に、正確な積層の妨げとなるため、上記のような面取りが行われる。また、面取りによって傾斜33aが形成されることにより、コア片同士をなめらかに回転させることができる。なお、コア片10の下側には、傾斜33aに代えて丸み形状が形成されていてもよい。
【0042】
積層部材10aの下面34aと、積層部材11bの上面凹部31bとの間には、積層方向の空隙61がある。同様に、積層部材11bと積層部材10cとの間には空隙62が、積層部材10cと積層部材11dとの間には空隙63がある。これらの空隙61~63は、磁路を適切に形成させるため、5μm以上20μm以下の距離になっている。なお、より適切に磁路を形成するためには、5μm以上10μm以下の空隙にすることが好ましい。
【0043】
空隙61~63は、すべてが同じ距離ではなく、距離が長い空隙と短い空隙とがある。例えば、本実施形態では、空隙61及び63は5μmで、空隙62は10μmとなっている。このように、隣り合うコア片の積層部分において、積層方向の距離が短い部分では有効な磁路を確保し、積層方向の距離が長い部分では摩擦抵抗を低減させている。これによって、有効な磁路を形成することにより磁気特性を確保しつつ、製造工程においてコア片を回転させやすくすることができる。
【0044】
なお、積層部材10aの周方向の端部32aより周方向内側の下面側にも、上側凹部31aと同様の下側凹部が形成されていてもよい。また、積層部材10aには、上側凹部31aに代えて下側凹部を形成してもよい。
【0045】
<2.変形例>
本発明のステータ、コア及びコア片は、上記の実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態から考え得る種々の形態をも包含する。例えば、本発明のステータ、コア及びコア片は、以下のような変形例の構成であってもよい。なお、上述の実施形態と同様の構成については同じ名称または参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。
【0046】
<2-1.変形例1>
図8は、本発明に係る一の変形例としてのコア片12を構成する積層部材12aの平面図である。図8に示されるように、本変形例の積層部材12aは、実施形態における積層部材10a(図2参照)と比較して、周方向の両端部の形状が異なっている。
【0047】
具体的には、積層部材12aは、コアバック部20aの周方向の一端部に、円弧状凸部21aを有している。積層部材12aは、コアバック部20aの周方向の他端部に、接触部23aを有している。このように、本変形例の積層部材12aは、両端部に径方向直線部を有さない構成となっている。
【0048】
このような構成とした場合でも、隣り合うコア片同士が、周方向の端部において一点で接触することとなり、実施形態と同様の効果を得ることができる。本変形例のコア片12を用いることで、コア片を構成する積層部材の製造を容易にすることなどが可能となる。
【0049】
ただし、実施形態に記載のように、径方向直線部22及び24を有する構成とすると、一方のコア片を他方のコア片に対して径方向内側が近接する方向に回転させようとする際に径方向直線部22及び24が互いに接触する。これにより、一方のコア片が他方のコア片に対して径方向内側が近接する方向に回転することを規制することができる。
【0050】
<2-2.変形例2>
図9は、本発明に係る一の変形例としてのコア片13及び14の連結部の断面図である。図9に示されるように、本変形例のコア片13及び14は、実施形態におけるコア片10及び11(図7参照)と比較して、周方向端部近傍における積層方向の形状が異なっている。
【0051】
具体的には、コア片13の積層部材13aの端部32aより周方向内側の下面側には、下面34aに加え、下面34aから下側に向かって突出した下面凸部36aがある。積層部材13aと積層方向において重なる、コア片14の積層部材14bの端部32bより周方向内側の上面側には、上面凹部31bに対してさらに窪んだ形状の上面第2凹部37bがある。下面凸部36aと上面第2凹部37bとは、互いに積層方向に対向し、嵌合された状態である。このように、隣り合うコア片13及び14の積層部材が積層方向に重なりあった連結部分において、互いに嵌合する凹凸を有することで、コア片13とコア片14とが外れてしまうことを抑止することができる。
【0052】
<3.製造方法>
次に、本実施形態のステータの製造方法について、図10図13を参照しながら説明する。なお、実際には円環状に連結されるコアの数の積層部材が板部材の横方向に整列されるが、図11図13では一部のみを図示し、その他の図示を省略している。以下の説明では、重力方向に対して水平な面において、板部材の送り方向に対して水平な方向を「横方向」と呼ぶ。
【0053】
図10は、本実施形態におけるステータの製造工程を示すフローチャートである。ステータの製造工程では、まず、母材となる板部材から積層部材を切り離す工程が行われる(S100)。切り離された積層部材は、既に切り離された積層部材がある場合には、その上に積層されていく(S110)。
【0054】
図11は、板部材2に形成されたコア片の積層部材101a~104dを示す図である。積層部材101a~104dは、積層される層毎に整列されて形成されている。積層部材101a~101dは1層目、積層部材102a~102dは2層目、積層部材103a~103dは3層目、積層部材104a~104dは4層目として、それぞれ積み上げられることでコア片が形成されていく。積層部材の切り離し行程では、同一層の積層部材が同時または順次切り離されていく。
【0055】
そして、全ての積層部材の積層が完了していなければ(S120でN)、板部材2が送り方向S(図11参照)に送られ、次に積層すべき積層部材が切り離し位置に送られる(S130)。例えば、2層目の積層部材102a~102dの切り離しを行う前には、切り離された1層目の積層部材101a~101dの直上位置に、板部材2に形成された積層部材102a~102dが位置する状態となる。そして、積層部材101a~101dに積層するよう、積層部材102a~102dの切り離しが行われる(S100)。
【0056】
図12はステータの製造工程において積層部材が積層されたコア片を示す図である。全ての積層部材の積層が完了すると(S120でY)、複数の積層部材が積層されたコア片15a~15dは、図12に示されるように、横方向に整列した状態となる。この状態で、コア片15a~15dのティース部40に、それぞれ導線が巻回されコイル70が形成されていく(S140)。コア片15a~15dのティース部40に導線を巻回する際には、ティース部40の周囲に広い空間が得られ導線を巻回しやすい状態にするため、隣り合うコア片のティース部40が遠ざかる方向にコア片15a~15dを回転させてもよい。このとき、隣り合うコア片は、円弧状凸部21と接触部23とが一点接触し、接触位置を変化させながら、C2を中心として回転していく。図13は、コア片15a~15dのティース部40に導線が巻回されコイル70が形成された分割ステータを示す図である。ティース部40への導線の巻回が完了すると、導線が巻回されたコア片15a~15dの分割ステータがそれぞれ回転させられて、コアバック部20が円環状になるように連結される(S150)。これにより、図4に示されたコア1に導線が巻回されたステータが形成される。
【0057】
なお、製造構成で用いられる板部材2は、必ずしも1枚ではなく複数枚であってもよい。
【0058】
<4.その他>
以上、本発明の実施形態及び変形例についての具体的な説明を行った。上記説明では、あくまで一実施形態としての説明であって、本発明の範囲はこの一実施形態に留まらず、当業者が把握可能な範囲にまで広く解釈されるものである。例えば、上記実施形態及び各変形例は、互いに組み合わせて実施することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、例えばモータ用のステータとして利用できる。
【符号の説明】
【0060】
1…コア
2…板部材
10、11、12、13、14、15a~15d…コア片
10a~10d、11a~11d、12a、13a~13d、14a~14d、101a~104d…積層部材
20、20a…コアバック部
21、21a、121、221…円弧状凸部
22、24、122、222…径方向直線部
23、23a…接触部
25a、25b…外周面
26a、26b、126a、226a…外周凹部
27a、27b…内周面
28a、28b、128a、228a…内周凹部
29…中央凹部
31a、31b…上面凹部
32a、32b…端部
33a…傾斜
34a…下面
35a…端部
36a…下面凸部
37b…上面第2凹部
40…ティース部
41…内周面
61~63…空隙
70…コイル




図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13