(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】過酸化物混合物の連続クエンチのためのフロースルー反応器およびそれを含む方法
(51)【国際特許分類】
C07C 45/57 20060101AFI20220222BHJP
B01J 19/24 20060101ALI20220222BHJP
C07C 49/413 20060101ALI20220222BHJP
C07B 61/00 20060101ALN20220222BHJP
【FI】
C07C45/57
B01J19/24 Z
C07C49/413
C07B61/00 C
(21)【出願番号】P 2018566851
(86)(22)【出願日】2017-06-21
(86)【国際出願番号】 US2017038577
(87)【国際公開番号】W WO2017223220
(87)【国際公開日】2017-12-28
【審査請求日】2020-01-09
(32)【優先日】2016-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517257629
【氏名又は名称】ピー2・サイエンス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】P2 Science, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】パトリック・フォリー
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドル・シャポー
(72)【発明者】
【氏名】アントニオ・ミリーチャ
(72)【発明者】
【氏名】イチリオ・アダミ
【審査官】高橋 直子
(56)【参考文献】
【文献】特開昭55-100332(JP,A)
【文献】特表2015-529647(JP,A)
【文献】国際公開第2015/196019(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/095669(WO,A1)
【文献】Lange, Gordon L.; Neidert, Eli,Preparation of diketoheptadecanolides and cyclohexadecanediones by thermolysis of a cyclic diperoxide,Journal of Organic Chemistry ,1975年,40(24),3604-6
【文献】Roydhouse, M. D.; Ghaini, A.; Constantinou, A.; Cantu-Perez, A.; Motherwell, W. B.; Gavriilidis, A.,Ozonolysis in Flow Using Capillary Reactors,Organic Process Research & Development,2011年,15(5),989-996
【文献】Irfan, Muhammad; Glasnov, Toma N.; Kappe, C. Oliver,Continuous Flow Ozonolysis in a Laboratory Scale Reactor,Organic Letters ,2011年,13(5),984-987
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 45/57
B01J 19/24
C07C 49/413
C07B 61/00
CAplus/REGISTRY(STN)
CASREACT(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための反応器であって、該反応器が、シングルパスフロースルー反応器または再循環フロースルー反応器のいずれかであり、該反応器が、
(a)(1)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入、または(2)PMの第1注入およびPQSの第2注入のいずれか;
(b)クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
(c)熱交換器(HE)
を含み、そして
(d)循環ポンプ(CP)
を含んでもよく、
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、80~約1,000,000 mL/分の反応器外への流速F
outを有し、反応器内総圧力が、1 psi(6.8 kPa)~6000 psi(41400 kPa)であり、熱交換器が、-78℃~300℃の反応器内温度を維持し、
オゾン分解操作からのオゾン分解生成物が反応器の過酸化物混合物の注入に供給されるように、反応器がオゾン分解操作に
接続されて配置され
、
反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度が、ヨウ素滴定により決定される500~2000 mmol/Lであるとき、ヨウ素滴定により決定される100 mmol/L以下である、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度を提供するように、反応器が設計されている、反応器。
【請求項2】
反応器が、シングルパスフロースルー反応器である、請求項1に記載の反応器。
【請求項3】
反応器が、第1シングルパスフロースルー反応器に接続される第2シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、該第2反応器が、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方を含んでもよい、請求項2に記載の反応器。
【請求項4】
反応器が、再循環フロースルー反応器であり、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に1、2、3または4回、反応器を通って再循環されてもよい、請求項1に記載の反応器。
【請求項5】
反応器が、過酸化物混合物(PM)の第1注入および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入を有する、請求項4に記載の反応器。
【請求項6】
反応器の直径が、0.25インチ(0.635 cm)~10インチ(25.4 cm)である、請求項1~5のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項7】
反応器の長さが、5 m~200 mである、請求項1~6のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項8】
過酸化物混合物(PM)の反応器内滞留時間が、1~200分である、請求項1~7のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項9】
熱交換器(HE)が、-40℃~150℃の反応器内温度を維持する、請求項1~8のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項10】
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、過酸化物混合物(PM)を酸化的にクエンチする、請求項1~9のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項11】
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、過酸化物混合物(PM)を還元的にクエンチする、請求項1~9のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項12】
1つまたは複数の管を有する管状流下膜式反応器系からの連続オゾン分解操作のオゾン分解生成物が反応器の過酸化物混合物の注入に供給されるように、反応器
が連続オゾン分解操作に
接続されて配置され、オゾンとキャリアガスを組み合わせた流れが、並流である、請求項1~11のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の反応器において過酸化物混合物(PM)を連続クエンチする方法。
【請求項14】
過酸化物混合物(PM)が、C
4-C
50不飽和物質に由来する、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
過酸化物混合物(PM)が、テルペン、脂肪酸エステル、脂肪酸または植物油に由来する、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
液状または乳化C
4-C
50不飽和物質においてオゾンおよび1つ以上のキャリアガスを含む気体試薬でオゾン分解またはオゾンによる酸化を実施し、過酸化物混合物(PM)を生成させ、続いて過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該方法が、
(a)各管の内部表面上にC
4-C
50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを形成するように、完全に一杯に維持された共通の液状または乳化C
4-C
50不飽和物質供給チャンバーから、環状スロットを通って、複数の並行で実質的に同一な管内へ、液状または乳化C
4-C
50不飽和物質を供給すること;
(b)環状スロットを通って管内へ気体試薬供給チャンバーから気体試薬を供給し、過酸化物混合物(PM)を生成させること、ここで、気体試薬の供給圧力は、C
4-C
50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを含有する管を通る気体試薬の流れからの圧力損失と実質的に同一であるが、液状または乳化C
4-C
50不飽和物質の供給圧力より低い;
(c)管を取り囲むハウジングを通して液状冷却剤を流すことにより管を冷却すること;
(d)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)供給チャンバー内へ過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を供給すること;
(e)請求項1~12のいずれか一項に記載の反応器内へ過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を供給すること
を含む、方法。
【請求項17】
液状または乳化C
4-C
50不飽和物質においてオゾンおよび1つ以上のキャリアガスを含む気体試薬でオゾン分解またはオゾンによる酸化を実施し、過酸化物混合物(PM)を生成させ、続いて過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該方法が、
(a)各管の内部表面上にC
4-C
50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを形成するように、完全に一杯に維持された共通の液状または乳化C
4-C
50不飽和物質供給チャンバーから、環状スロットを通って、複数の並行で実質的に同一な管内へ、液状または乳化C
4-C
50不飽和物質を供給すること;
(b)環状スロットを通って管内へ気体試薬供給チャンバーから気体試薬を供給し、過酸化物混合物(PM)を生成させること、ここで、気体試薬の供給圧力は、C
4-C
50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを含有する管を通る気体試薬の流れからの圧力損失と実質的に同一であるが、液状または乳化C
4-C
50不飽和物質の供給圧力より低い;
(c)管を取り囲むハウジングを通して液状冷却剤を流すことにより管を冷却すること;
(d)請求項1~12のいずれか一項に記載の反応器内へ過酸化物混合物(PM)を供給すること
を含む、方法。
【請求項18】
式III
【化1】
で示される化合物の製造方法であって、式II
【化2】
で示されるオゾニドのクエンチ反応を含み、
式中、R
1およびR
2が、独立してC
1-C
10アルキル、C
1-C
10ヒドロキシアルキル、C
1-C
10ハロアルキルおよびC
1-C
10アルコキシより選択され;
e、f、mおよびnの各々が、独立して0、1、2、3、4、5または6であり;クエンチ反応が、1つ以上の酸の存在下40℃~140℃の温度にて実施され、クエンチ反応が、クエンチ剤を含んでもよく、1つ以上の酸が、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、ギ酸、グルコン酸、乳酸、シュウ酸、酒石酸、ブタン酸、クロロ酢酸、トリフルオロ酢酸およびアスコルビン酸から選択されるカルボン酸を含む、製造方法。
【請求項19】
IIIa
【化3】
で示される化合物の製造方法であって、IIa
【化4】
で示されるオゾニドのクエンチ反応を含み、
クエンチ反応が、1つ以上の酸の存在下80℃~140℃の温度にて実施され、クエンチ反応が、クエンチ剤を含んでもよく、1つ以上の酸が、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、ギ酸、グルコン酸、乳酸、シュウ酸、酒石酸、ブタン酸、クロロ酢酸、トリフルオロ酢酸およびアスコルビン酸から選択されるカルボン酸を含む、製造方法。
【請求項20】
1つ以上の酸が、酢酸、プロピオン酸またはその混合物を含む、請求項18または19に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2016年6月21日出願の米国仮出願第62/352,926号および2017年5月10日出願の米国仮出願第62/504,487号の利益を主張し、その全内容は、出典明示により本明細書の一部とする。
【0002】
(発明の分野)
本願は、概して、過酸化物混合物の連続クエンチのためのシステムおよび方法に関する。より具体的には、本開示は、不飽和有機化合物のオゾン分解から生成される過酸化物混合物の連続クエンチのための連続フロー反応器に関する。また、本開示は、オゾニドをクエンチする方法に関する。
【背景技術】
【0003】
オゾン分解は、不飽和化合物の酸化的開裂からアルコール、アルデヒドおよび/またはカルボン酸官能基にアクセスすることを可能にする有機化学における極めて有用な変換である。この反応は、極めて発熱性であり、生成される過酸化物中間体、すなわちオゾニドは、極めて不安定で潜在的に爆発性であり得る。また、反応は、極めて酸化された雰囲気の存在下でしばしばなされ、これは、熱を制御することをなおさら必要とする。このため、オゾン分解反応のプロセスコントロールおよび安全性を最適化する多くの研究が行われてきた。
【0004】
反応器の先の例は、プロセスをマイクロチャネルへスケールダウンすることにより過酸化物混合物(PM)の連続クエンチの問題に対処することを試みている。このアプローチは、複数の反応器を直列に加えるのは資本効率的でなく、プロセスをかなり複雑にするためスケールアップすることができない。また、反応性過酸化物混合物(PM)のマイクロチャネル内滞留時間は、マイクロチャネルの調整不能な性質を考慮すると十分制御されず、それ故に、複数のクエンチ化学反応にわたってこのタイプの反応器を複雑にする。
【0005】
この複雑さは、オゾニドが極めて不安定なものから極めて安定なものまで極めて異なる安定性を有するという事実によってまとめられる。したがって、オゾニドは、相対的な安定性に応じて極めて異なる処理要件を有し得る。実際、いくつかのオゾニドは、極めて安定であるため、効率的なクエンチ方法がまだ特定されておらず、それ故に対応するクエンチ反応の収率が理想的でない。そのため、このようなオゾニドを処理する新しい方法の発見および開発が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
過酸化物クエンチ反応において過酸化物混合物(PM)を処理することが必要とされたままである。例えば、反応器設計およびその調節性の重要さは、クエンチ反応自体の性質により強調され、これは、多くの種々の試薬により実施され得るが、それらすべてが、過酸化物混合物との反応の際にかなりの量の熱を放出する。これにより潜在的に過酸化物混合物が加熱され、それ故に過酸化物混合物の反応性が増加され得て、これは、更なる望ましくない副反応および更なる過酸化物混合物の加熱、すなわち暴走事象を引き起こす。これは、潜在的に反応器自体の損傷および爆発の可能性による安全性の懸念につながり得る。
【0007】
本開示は、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのフロースルー反応器を用いることによりすべてのこれら設計上の考慮事項に対処するものである。
【0008】
反応器は、連続オゾン分解操作と同調した速度にて過酸化物混合物(PM)を反応することによりオゾン分解後に蓄積された過酸化物混合物(オゾニドを含む)の濃度を最小にするよう設計される。所望により、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための反応器は、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の滞在時間(すなわち、反応器内で費やされる時間)の調整を順番に可能にする一連の弁を介して追加配管を反応器へ追加/反応器から除去することにより拡張/縮小され得る。反応器は、暴走事象が生じた場合にそれが完全に含まれるような圧力定格を提供する厚さもまた有しながら、最適な熱除去を可能にするのに十分小さい寸法のステンレス鋼配管または合金配管を用いて構成され得る。これらすべての理由のために、本明細書に記載の過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのフロースルー反応器は、安全性、拡張性、単純さおよびコストの点で、先に開示されている反応器に対して明らかな利点を有する。例えば、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのフロースルー反応器は、実施される特定の化学反応の要求に基づいて拡張または縮小され得る。その結果、反応器は、所与の時間に必要とされる量の過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(QPS)のみを含み、システムの安全性をさらに最適化する。これらの特徴は、既存の反応器設計に基づいて容易に達成できるものではない。
【0009】
過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのシングルパスフロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、反応器内への流速Finを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速Foutを有する、反応器を提供する。
【0010】
例えば、反応器は、第1シングルパスフロースルー反応器に接続される第2シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、該第2反応器は、所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方を含んでもよく、
ここで、反応器内の流れは、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入は、第1反応器内への流速Finを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、第2反応器外への流速Foutを有する。
【0011】
例えば、反応器は、第1シングルパスフロースルー反応器に直列に接続されるn個の追加シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、各追加反応器が、所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方を含んでもよく、
ここで、反応器内の流れは、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入は、第1反応器内への流速Finを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、最終反応器外への流速Foutを有し、
nは、2以上の整数である。
【0012】
例えば、nは、2~50の整数である。
【0013】
過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのシングルパスフロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)の第1注入;
過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、反応器内への流速F'inを有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、反応器内への流速F''inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速Foutを有する、反応器を提供する。
【0014】
例えば、反応器は、第1シングルパスフロースルー反応器に接続される第2シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、該第2反応器は、所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方を含んでもよく、
ここで、反応器内の流れは、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入は、第1反応器内への流速F'inを有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入は、第1反応器内への流速F''inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、第2反応器外への流速Foutを有する。
【0015】
例えば、反応器は、第1シングルパスフロースルー反応器に直列に接続されるn個の追加シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、各追加反応器が、所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方を含んでもよく、
ここで、反応器内の流れは、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入は、第1反応器内への流速F'inを有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入は、第1反応器内への流速F''inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、最終反応器外への流速Foutを有し、
nは、2以上の整数である。
【0016】
例えば、nは、2~50の整数である。
【0017】
例えば、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される500~2000 mmol/Lである。
【0018】
例えば、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される100 mmol/L以下である。
【0019】
例えば、各反応器の直径は、独立して0.25インチ~10インチ、0.5インチ~8インチまたは1インチ~6インチである。
【0020】
例えば、各反応器の長さは、独立して5 m~200 m、7.5 m~150 mまたは10 m~100 mである。
【0021】
例えば、過酸化物混合物(PM)の反応器内滞留時間は、1~200分または5~120分である。
【0022】
例えば、各熱交換器(HE)は、独立して-78℃~300℃、-40℃~150℃、-25℃~29℃、0℃~100℃、0℃~29℃、20℃~100℃、20℃~80℃、20℃~60℃、60℃~80℃または80℃~110℃の反応器内温度を維持する。
【0023】
例えば、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式(printed circuit)熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る。
【0024】
例えば、熱交換器は、アルファ・ラバル製ブレージングプレート式熱交換器、アルファ・ラバル製溶融接合プレート式熱交換器、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&シェル式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、アルファ・ラバル製プリント回路式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型スパイラル式熱交換器またはアルファ・ラバル製全溶接型プレート&フレーム式熱交換器である。
【0025】
例えば、熱交換器は、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器である。
【0026】
例えば、熱交換器は、反応器である。
【0027】
例えば、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、80~約1,000,000 mL/分、100~約500,000 mL/分、1,000~約100,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0028】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~6000 psi、1 psi~2000 psi、1 psi~1000 psi、1 psi~500 psi、1 psi~200 psi、1 psi~100 psiまたは1 psi~50 psiである。
【0029】
例えば、循環ポンプは、電動遠心ポンプである。
【0030】
例えば、反応器は、1つ以上のスタティックミキサーをさらに含む。
【0031】
例えば、反応器は、海洋グレードステンレス鋼配管またはニッケル合金配管で作られている。
【0032】
例えば、配管は、スケジュール40寸法、スケジュール80寸法またはスケジュール160寸法を有する。
【0033】
例えば、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、過酸化物混合物(PM)を酸化的にクエンチする。
【0034】
例えば、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、硝酸を含む。
【0035】
例えば、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、過酸化物混合物(PM)を還元的にクエンチする。
【0036】
例えば、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、チオジグリコールを含む。
【0037】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、任意のC4-C50不飽和物質に由来する。
【0038】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、テルペン、脂肪酸エステル、脂肪酸または植物油に由来する。
【0039】
例えば、反応器は、オゾン分解操作に沿って配置される。
【0040】
例えば、反応器は、1つまたは複数の管を有する管状流下膜式反応器系からの連続オゾン分解操作に沿って配置され、オゾンとキャリアガスを組み合わせた流れは、並流である。
【0041】
過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、反応器内への流速Finを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速Foutを有する、再循環フロースルー反応器を提供する。
【0042】
例えば、反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の流速Finは、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速Foutにほぼ等しい。
【0043】
例えば、反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の流速Finは、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速Foutに等しい。
【0044】
過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)の第1注入;
過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、反応器内への流速F'inを有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、反応器内への流速F''inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速Foutを有する、再循環フロースルー反応器を提供する。
【0045】
例えば、反応器内への過酸化物混合物(PM)の流速F'inと反応器内への過酸化物クエンチ溶液(PQS)の流速F''inの合計は、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速Foutにほぼ等しい。
【0046】
例えば、反応器内への過酸化物混合物(PM)の流速F'inと反応器内への過酸化物クエンチ溶液(PQS)の流速F''inの合計は、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速Foutに等しい。
【0047】
例えば、反応器内の流速Fは、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速Foutより大きい。
【0048】
例えば、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される500~2000 mmol/Lである。
【0049】
例えば、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される100 mmol/L以下である。
【0050】
例えば、該反応器は、弁V1およびV'1を介して該反応器に取り付けられる追加配管をさらに含み、V1は、追加配管(F1)内への流れを許容するよう設定され、V'1は、V1へ戻る流れを制限するように設定される。
【0051】
例えば、反応器は、弁V2およびV'2を介して該反応器に取り付けられる追加配管をさらに含み、V2は、追加配管(F2)内への流れを許容するよう設定され、V'2は、V2へ戻る流れを制限するように設定される。
【0052】
例えば、反応器の直径は、0.25インチ~10インチである。
【0053】
例えば、反応器の直径は、0.5インチ~8インチである。
【0054】
例えば、反応器の直径は、1インチ~6インチである。
【0055】
例えば、反応器の長さは、5 m~200 mである。
【0056】
例えば、反応器の長さは、7.5 m~150 mである。
【0057】
例えば、反応器の長さは、10 m~100 mである。
【0058】
例えば、過酸化物混合物(PM)の反応器内滞留時間は、1~200分である。
【0059】
例えば、過酸化物混合物(PM)の反応器内滞留時間は、5~120分である。
【0060】
例えば、熱交換器(HE)は、-78℃~300℃の反応器内温度を維持する。
【0061】
例えば、熱交換器(HE)は、-40℃~150℃の反応器内温度を維持する。
【0062】
例えば、熱交換器(HE)は、-25℃~29℃の反応器内温度を維持する。
【0063】
例えば、熱交換器(HE)は、0℃~100℃の反応器内温度を維持する。
【0064】
例えば、熱交換器(HE)は、0℃~29℃の反応器内温度を維持する。
【0065】
例えば、熱交換器(HE)は、20℃~100℃の反応器内温度を維持する。
【0066】
例えば、熱交換器(HE)は、20℃~80℃の反応器内温度を維持する。
【0067】
例えば、熱交換器(HE)は、20℃~60℃の反応器内温度を維持する。
【0068】
例えば、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る。
【0069】
例えば、熱交換器は、アルファ・ラバル製ブレージングプレート式熱交換器、アルファ・ラバル製溶融接合プレート式熱交換器、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&シェル式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、アルファ・ラバル製プリント回路式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型スパイラル式熱交換器またはアルファ・ラバル製全溶接型プレート&フレーム式熱交換器である。
【0070】
例えば、熱交換器は、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器である。
【0071】
例えば、熱交換器は、反応器である。
【0072】
例えば、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、80~約1,000,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0073】
例えば、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、100~約500,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0074】
例えば、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、約1,000~約100,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0075】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~6000 psiである。
【0076】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~2000 psiである。
【0077】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~1000 psiである。
【0078】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~500 psiである。
【0079】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~200 psiである。
【0080】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~100 psiである。
【0081】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~50 psiである。
【0082】
例えば、循環ポンプは、電動遠心ポンプである。
【0083】
例えば、反応器は、1つ以上のスタティックミキサーをさらに含む。
【0084】
例えば、反応器は、海洋グレードステンレス鋼配管で作られている。
【0085】
例えば、反応器は、ニッケル合金配管で作られている。
【0086】
例えば、配管は、スケジュール40寸法を有する。
【0087】
例えば、配管は、スケジュール80寸法を有する。
【0088】
例えば、配管は、スケジュール160寸法を有する。
【0089】
例えば、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、過酸化物混合物(PM)を酸化的にクエンチする。
【0090】
例えば、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、硝酸を含む。
【0091】
例えば、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、過酸化物混合物(PM)を還元的にクエンチする。
【0092】
例えば、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、チオジグリコールを含む。
【0093】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、任意のC4-C50不飽和物質に由来する。
【0094】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、テルペンに由来する。
【0095】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、脂肪酸エステルに由来する。
【0096】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、脂肪酸に由来する。
【0097】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、植物油に由来する。
【0098】
例えば、反応器は、オゾン分解操作に沿って配置される。
【0099】
例えば、反応器は、1つまたは複数の管を有する管状流下膜式反応器系からの連続オゾン分解操作に沿って配置され、オゾンとキャリアガスを組み合わせた流れは、並流である。
【0100】
例えば、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に少なくとも1回、反応器を通って再循環される。
【0101】
再循環フロースルー反応器において過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、反応器内への流速Finを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速Foutを有する、方法を提供する。
【0102】
再循環フロースルー反応器において過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)の第1注入;
過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、反応器内への流速F'inを有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、反応器内への流速F''inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速Foutを有する、方法を提供する。
【0103】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、任意のC4-C50不飽和物質に由来する。
【0104】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、テルペンに由来する。
【0105】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、脂肪酸エステルに由来する。
【0106】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、脂肪酸に由来する。
【0107】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、植物油に由来する。
【0108】
液状または乳化C4-C50不飽和物質においてオゾンおよび1つ以上のキャリアガスを含む気体試薬でオゾン分解またはオゾンによる酸化を実施し、過酸化物混合物(PM)を生成させ、続いて過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該方法が、
(a)各管の内部表面上にC4-C50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを形成するように、完全に一杯に維持された共通の液状または乳化C4-C50不飽和物質供給チャンバーから、環状スロットを通って、複数の並行で実質的に同一な管内へ、液状または乳化C4-C50不飽和物質を供給すること;
(b)環状スロットを通って管内へ気体試薬供給チャンバーから気体試薬を供給し、過酸化物混合物(PM)を生成させること、ここで、気体試薬の供給圧力は、C4-C50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを含有する管を通る気体試薬の流れからの圧力損失と実質的に同一であるが、液状または乳化C4-C50不飽和物質の供給圧力より低い;
(c)管を取り囲むハウジングを通して液状冷却剤を流すことにより管を冷却すること;
(d)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)供給チャンバー内へ過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を供給すること;
(e)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器内へ供給すること、ここで、該反応器が、
(i)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
(ii)クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;
(iii)所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、反応器内への流速Finを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速Foutを有する
を含む、方法を提供する。
【0109】
液状または乳化C4-C50不飽和物質においてオゾンおよび1つ以上のキャリアガスを含む気体試薬でオゾン分解またはオゾンによる酸化を実施し、過酸化物混合物(PM)を生成させ、続いて過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該方法が、
(a)各管の内部表面上にC4-C50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを形成するように、完全に一杯に維持された共通の液状または乳化C4-C50不飽和物質供給チャンバーから、環状スロットを通って、複数の並行で実質的に同一な管内へ、液状または乳化C4-C50不飽和物質を供給すること;
(b)環状スロットを通って管内へ気体試薬供給チャンバーから気体試薬を供給し、過酸化物混合物(PM)を生成させること、ここで、気体試薬の供給圧力は、C4-C50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを含有する管を通る気体試薬の流れからの圧力損失と実質的に同一であるが、液状または乳化C4-C50不飽和物質の供給圧力より低い;
(c)管を取り囲むハウジングを通して液状冷却剤を流すことにより管を冷却すること;
(d)過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器内へ過酸化物混合物(PM)を供給すること、ここで、該反応器が、
(i)過酸化物混合物(PM)の第1注入;
(ii)過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
(iii)クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;
(iv)所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方;
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、反応器内への流速F'inを有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、反応器内への流速F''inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速Foutを有する
を含む、方法を提供する。
【0110】
例えば、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される500~2000 mmol/Lである。
【0111】
例えば、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される100 mmol/L以下である。
【0112】
例えば、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される約100 mmol/Lである。
【0113】
例えば、反応器の直径は、1インチ~6インチである。
【0114】
例えば、反応器の長さは、10 m~100 mである。
【0115】
例えば、過酸化物混合物(PM)の反応器内滞留時間は、1~200分である。
【0116】
例えば、過酸化物混合物(PM)の反応器内滞留時間は、5~120分である。
【0117】
例えば、熱交換器(HE)は、-78℃~300℃の反応器内温度を維持する。
【0118】
例えば、熱交換器(HE)は、-40℃~150℃の反応器内温度を維持する。
【0119】
例えば、熱交換器(HE)は、-25℃~29℃の反応器内温度を維持する。
【0120】
例えば、熱交換器(HE)は、0℃~100℃の反応器内温度を維持する。
【0121】
例えば、熱交換器(HE)は、0℃~29℃の反応器内温度を維持する。
【0122】
例えば、熱交換器(HE)は、20℃~100℃の反応器内温度を維持する。
【0123】
例えば、熱交換器(HE)は、20℃~80℃の反応器内温度を維持する。
【0124】
例えば、熱交換器(HE)は、20℃~60℃の反応器内温度を維持する。
【0125】
例えば、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る。
【0126】
例えば、熱交換器は、アルファ・ラバル製ブレージングプレート式熱交換器、アルファ・ラバル製溶融接合プレート式熱交換器、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&シェル式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、アルファ・ラバル製プリント回路式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型スパイラル式熱交換器またはアルファ・ラバル製全溶接型プレート&フレーム式熱交換器である。
【0127】
例えば、熱交換器は、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器である。
【0128】
例えば、熱交換器は、反応器である。
【0129】
例えば、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、80~約1,000,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0130】
例えば、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、100~約500,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0131】
例えば、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、500~約100,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0132】
例えば、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、約1,000~約10,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0133】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~2000 psiである。
【0134】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~1000 psiである。
【0135】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~500 psiである。
【0136】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~200 psiである。
【0137】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~100 psiである。
【0138】
例えば、反応器内総圧力は、1 psi~50 psiである。
【0139】
例えば、循環ポンプは、電動遠心ポンプである。
【0140】
例えば、反応器は、1つ以上のスタティックミキサーをさらに含む。
【0141】
例えば、反応器は、海洋グレードステンレス鋼配管で作られている。
【0142】
例えば、反応器は、ニッケル合金配管で作られている。
【0143】
例えば、配管は、スケジュール40寸法を有する。
【0144】
例えば、配管は、スケジュール80寸法を有する。
【0145】
例えば、配管は、スケジュール160寸法を有する。
【0146】
例えば、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、過酸化物混合物(PM)を酸化的にクエンチする。
【0147】
例えば、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、硝酸を含む。
【0148】
例えば、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、過酸化物混合物(PM)を還元的にクエンチする。
【0149】
例えば、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、チオジグリコールを含む。
【0150】
例えば、C4-C50不飽和物質は、テルペン、脂肪酸エステル、脂肪酸または植物油である。
【0151】
例えば、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に少なくとも1回、反応器を通って再循環される。
【0152】
本明細書に記載のシングルパスフロースルー反応器において過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法を提供する。
【0153】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、任意のC4-C50不飽和物質に由来する。
【0154】
例えば、過酸化物混合物(PM)は、テルペン、脂肪酸エステル、脂肪酸または植物油に由来する。
【0155】
液状または乳化C4-C50不飽和物質においてオゾンおよび1つ以上のキャリアガスを含む気体試薬でオゾン分解またはオゾンによる酸化を実施し、過酸化物混合物(PM)を生成させ、続いて過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該方法が、
(a)各管の内部表面上にC4-C50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを形成するように、完全に一杯に維持された共通の液状または乳化C4-C50不飽和物質供給チャンバーから、環状スロットを通って、複数の並行で実質的に同一な管内へ、液状または乳化C4-C50不飽和物質を供給すること;
(b)環状スロットを通って管内へ気体試薬供給チャンバーから気体試薬を供給し、過酸化物混合物(PM)を生成させること、ここで、気体試薬の供給圧力は、C4-C50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを含有する管を通る気体試薬の流れからの圧力損失と実質的に同一であるが、液状または乳化C4-C50不飽和物質の供給圧力より低い;
(c)管を取り囲むハウジングを通して液状冷却剤を流すことにより管を冷却すること;
(d)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)供給チャンバー内へ過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を供給すること;
(e)本明細書に記載のシングルパスフロースルー反応器内へ過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を供給すること
を含む、方法を提供する。
【0156】
式III
【化1】
で示される化合物の製造方法であって、式II
【化2】
で示されるオゾニドのクエンチ反応を含み、
式中、R
1およびR
2は、独立してC
1-C
10アルキル、C
1-C
10ヒドロキシアルキル、C
1-C
10ハロアルキルおよびC
1-C
10アルコキシより選択され;
e、f、mおよびnの各々は、独立して0、1、2、3、4、5または6であり;クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下40℃~140℃の温度にて実施され、クエンチ反応は、所望により、クエンチ剤を含んでもよい、製造方法を提供する。
【0157】
例えば、式IIで示されるオゾニドは、式I
【化3】
で示される化合物のオゾン分解から製造される。
【0158】
例えば、R1およびR2は、独立してC1-C6アルキルより選択され;e、f、mおよびnの各々は、独立して0、1または2である。
【0159】
例えば、mおよびnは、独立して0および1より選択され;eおよびfは、独立して0、1および2より選択される。
【0160】
例えば、酸は、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、塩酸または硫酸である。
【0161】
例えば、クエンチ反応は、60℃~110℃の温度にて実施される。
【0162】
例えば、クエンチ反応は、80℃~110℃の温度にて実施される。
【0163】
例えば、クエンチ反応は、亜硫酸水素塩、トリフェニルホスフィン、ジメチルスルフィド、チオジグリコールおよび接触水素化より選択されるクエンチ試薬を含む。
【0164】
例えば、クエンチ反応は、クエンチ試薬を含み、該クエンチ試薬は、チオジグリコールである。
【0165】
例えば、クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比は、0.25対1、0.5対1.0、0.75対1、1対1、1.25対1、1.5対1、1.75対1、2.0対1、2.25対1、2.5対1、2.75対1または3.0対1である。
【0166】
例えば、クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比は、0.5対1.0、0.75対1、1対1または1.25対1である。
【0167】
IIIa
【化4】
で示される化合物の製造方法であって、IIa
【化5】
で示されるオゾニドのクエンチ反応を含み、
クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下80℃~140℃の温度にて実施され、クエンチ反応は、所望により、クエンチ剤を含んでもよい、製造方法を提供する。
【0168】
例えば、IIaで示されるオゾニドは、Ia
【化6】
で示される化合物のオゾン分解から製造される。
【0169】
例えば、酸は、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、塩酸または硫酸である。
【0170】
例えば、クエンチ反応は、亜硫酸水素塩、トリフェニルホスフィン、ジメチルスルフィド、チオジグリコールおよび接触水素化より選択されるクエンチ試薬を含む。
【0171】
例えば、クエンチ反応は、クエンチ試薬を含み、該クエンチ試薬は、チオジグリコールである。
【0172】
例えば、クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比は、0.25対1、0.5対1.0、0.75対1、1対1、1.25対1、1.5対1、1.75対1、2.0対1、2.25対1、2.5対1、2.75対1または3.0対1である。
【0173】
例えば、クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比は、0.5対1.0、0.75対1、1対1または1.25対1である。
【0174】
前記概念および以下でより詳細に説明する更なる概念(このような概念が相互に矛盾しない限り)のすべての組合せは、本明細書で開示される発明の主題の一部であると企図されると理解されたい。特に、本開示の最後に記載されている特許請求の範囲に記載の主題のすべての組合せは、本明細書で開示される発明の主題の一部であると企図される。また、出典明示により組み込まれる開示のいずれかに見られる本明細書で明示的に使用される用語は、本明細書に記載の特定の概念と最も一致する意味が優先されるべきであると理解されたい。
【0175】
他のシステム、プロセスおよび特徴は、以下の図面および詳細な説明を検討すると当業者に明らかであろう。すべてのこのようなシステム、プロセスおよび特徴は、本明細書内に含まれ、本発明の範囲内であり、特許請求の範囲によって保護されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0176】
当業者は、図面が主に例示目的であり、本明細書に記載の発明の主題の範囲を制限することを意図しないこと理解するだろう。図面は、必ずしも縮尺にしたがっていない;いくつかの例において、本明細書に記載の発明の主題の様々な態様は、異なる特徴の理解を容易にするため図面において誇張または拡大されて示され得る。図面において、同様の参照符号は、概して同様の特徴(例えば、機能的に類似の要素および/または構造的に類似の要素)を指す。
【0177】
【
図1】反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の単一注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのシングルパスフロースルー反応器の基本図を示す。
【0178】
【
図2】反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の分離注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのシングルパスフロースルー反応器の基本図を示す。
【0179】
【
図3】第1シングルパス反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の単一注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための直列に接続される2つのシングルパスフロースルー反応器の基本図を示す。
【0180】
【
図4】第1シングルパス反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の分離注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための直列に接続される2つのシングルパスフロースルー反応器の基本図を示す。
【0181】
【
図5】第1シングルパス反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の単一注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための直列に接続される複数のシングルパスフロースルー反応器の基本図を示す。
【0182】
【
図6】第1シングルパス反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の分離注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための直列に接続される複数のシングルパスフロースルー反応器の基本図を示す。
【0183】
【
図7】反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の単一注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器の基本図を示す。
【0184】
【
図8】反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の分離注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器の基本図を示す。
【0185】
【
図9】追加配管内への流れを許容するよう設定された弁を介して反応器に取り付けられる追加配管をさらに含む、反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の単一注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器の基本図を示す。
【0186】
【
図10】追加配管内への流れを許容するよう設定された弁を介して反応器に取り付けられる追加配管をさらに含む、反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の分離注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器の基本図を示す。
【0187】
【0188】
【
図12】追加配管内への流れを許容するよう設定された2つの一連の弁を介して反応器に取り付けられる追加配管をさらに含む、反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の単一注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器の基本図を示す。
【0189】
【
図13】追加配管内への流れを許容するよう設定された2つの一連の弁を介して反応器に取り付けられる追加配管をさらに含む、反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の分離注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器の基本図を示す。
【0190】
【
図14】追加配管内への流れを許容するよう設定された複数(3つまたはそれ以上)の一連の弁を介して反応器に取り付けられる追加配管をさらに含む、反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の単一注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器の基本図を示す。
【0191】
【
図15】追加配管内への流れを許容するよう設定された複数(3つまたはそれ以上)の一連の弁を介して反応器に取り付けられる追加配管をさらに含む、反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の分離注入による過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器の基本図を示す。
【0192】
【
図16】2つの配座異性体の混合物である、単離された安定なオゾニド化合物IIaの
13C NMRスペクトルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0193】
本願は、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのフロースルー反応器に関する。一態様において、フロースルー反応器は、シングルパスフロースルー反応器である。一態様において、フロースルー反応器は、再循環フロースルー反応器である。他に明確に断らない限り、本願に記載されるすべての実施態様は、いずれのタイプのフロースルー反応器にも適用し得る。
【0194】
本願は、
図1に示される、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのシングルパスフロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)(例えば、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る)またはそれら両方;
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、反応器内への流速F
inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速F
outを有する、反応器に関する。
【0195】
本願は、
図3に示される、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのシングルパスフロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)(例えば、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る)またはそれら両方;
を含み、
反応器が、第1シングルパスフロースルー反応器に接続される第2シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、該第2反応器が、所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)(例えば、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る)またはそれら両方を含み;
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、第1反応器内への流速F
inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、第2反応器外への流速F
outを有する、反応器に関する。
【0196】
本願は、
図5に示される、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのシングルパスフロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方;
を含み、
反応器が、第1シングルパスフロースルー反応器に直列に接続されるn個の追加シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、各追加反応器が、所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)(例えば、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る)またはそれら両方を含み;
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、第1反応器内への流速F
inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、最終反応器外への流速F
outを有し;
nは、2以上の整数である、反応器に関する。
【0197】
一実施態様において、nは、2~50の整数である。
【0198】
一実施態様において、nは、2~100、2~90、2~80、2~70、2~60、2~50、2~40、2~30、2~30または2~20の整数である。
【0199】
一実施態様において、nは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99および100より選択される。
【0200】
本願は、
図2に示される、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのシングルパスフロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)の第1注入;
過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方;
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、反応器内への流速F'
inを有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、反応器内への流速F''
inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速F
outを有する、反応器に関する。
【0201】
本願は、
図4に示される、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのシングルパスフロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)の第1注入;
過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方;
を含み、
反応器が、第1シングルパスフロースルー反応器に接続される第2シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、該第2反応器が、所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方を含んでもよく;
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、第1反応器内への流速F'
inを有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、第1反応器内への流速F''
inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、第2反応器外への流速F
outを有する、反応器に関する。
【0202】
本願は、
図6に示される、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのシングルパスフロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)の第1注入;
過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)(例えば、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る)またはそれら両方;
を含み、
反応器が、第1シングルパスフロースルー反応器に直列に接続されるn個の追加シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、各追加反応器が、所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方を含んでもよく;
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、第1反応器内への流速F'
inを有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、第1反応器内への流速F''
inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、最終反応器外への流速F
outを有し、
nは、2以上の整数である、反応器に関する。
【0203】
一実施態様において、nは、2~50の整数である。
【0204】
一実施態様において、nは、2~100、2~90、2~80、2~70、2~60、2~50、2~40、2~30、2~30または2~20の整数である。
【0205】
一実施態様において、nは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99および100より選択される。
【0206】
本願は、
図7に示される、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方、すなわち、加熱するかまたは熱を除去するための手段(HE);
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、反応器内への流速F
inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速F
outを有する、再循環フロースルー反応器に関する。
【0207】
例えば、反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の流速は、Finであり、これは、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速Foutにほぼ等しい。
【0208】
例えば、反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の流速は、Finであり、これは、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速Foutに等しい。
【0209】
例えば、反応器は、インジェクションポート(IP)も含み得て、これは、主に分析のために反応器内の原料の試料を得るためのものである。一例において、分析は、反応器中の過酸化物濃度を決定するヨウ素滴定である。
【0210】
本願は、
図8に示される、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)の第1注入;
過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)(例えば、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る)またはそれら両方;
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、反応器内への流速F'
inを有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、反応器内への流速F''
inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速F
outを有する、再循環フロースルー反応器に関する。
【0211】
例えば、反応器内への過酸化物混合物(PM)の流速F'inと反応器内への過酸化物クエンチ溶液(PQS)の流速F''inの合計は、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速Foutにほぼ等しい。
【0212】
例えば、反応器内への過酸化物混合物(PM)の流速F'inと反応器内への過酸化物クエンチ溶液(PQS)の流速F''inの合計は、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速Foutに等しい。
【0213】
例えば、反応器内の流速Fは、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速Foutより大きい。
【0214】
本願は、本明細書に記載の再循環フロースルー反応器のいずれかが、弁V
1およびV'
1を介して反応器に取り付けられる追加配管をさらに含み、V
1が、追加配管(F
1)内への流れを許容するよう設定され、V'
1が、V
1へ戻る流れを制限するように設定される、
図9および10に示される再循環フロースルー反応器に関する。
【0215】
例えば、
図11に示される弁V
1は、追加配管内への流れF
1を許容し、弁V'
1への流れを制限するよう、すなわちF
1 >> F'
1に設定される。一例において、弁V'
1への流れは、完全に制限される。一例において、弁V'
1への流れは、ほぼ完全に制限される。
【0216】
例えば、弁V'1は、弁V1へ戻る流れを制限するように設定される。一例において、弁V1へ戻る流れは、完全に制限される。一例において、弁V1へ戻る流れは、ほぼ完全に制限される。
【0217】
本願は、上記再循環フロースルー反応器が、弁V
2およびV'
2を介して該反応器に取り付けられる追加配管をさらに含み、V
2が、追加配管(F
2)内への流れを許容するよう設定され、V'
2が、V
2へ戻る流れを制限するように設定される、
図12および13に示される再循環フロースルー反応器に関する。
【0218】
例えば、弁V2は、追加配管内への流れF2を許容し、弁V'2への流れを制限するよう、すなわちF2 >> F'2に設定される。一例において、弁V'2への流れは、完全に制限される。一例において、弁V'2への流れは、ほぼ完全に制限される。
【0219】
例えば、弁V'2は、弁V2へ戻る流れを制限するように設定される。一例において、弁V2へ戻る流れは、完全に制限される。一例において、弁V2へ戻る流れは、ほぼ完全に制限される。
【0220】
本願は、本明細書に記載の再循環フロースルー反応器のいずれかが、複数の一連の弁V
nおよびV'
nを介して反応器に取り付けられる追加配管をさらに含み、V
nが、追加配管(F
n)内への流れを許容するよう設定され、V'
nが、V
nへ戻る流れを制限するように設定される、
図14および15に示される再循環フロースルー反応器に関する。
【0221】
例えば、弁Vnは、追加配管内への流れF1を許容し、弁V'nへの流れを制限するよう、すなわちF1 >> F'1に設定され得る。一例において、弁V'nへの流れは、完全に制限される。一例において、弁V'nへの流れは、ほぼ完全に制限される。
【0222】
例えば、弁V'nは、弁Vnへ戻る流れを制限するように設定される。一例において、弁Vnへ戻る流れは、完全に制限される。一例において、弁Vnへ戻る流れは、ほぼ完全に制限される。
【0223】
例えば、nは、3~100の整数である。例えば、nは、3~20の整数である。例えば、nは、3~10の整数である。
【0224】
本願は、反応器が、オゾン分解操作と一列になって、すなわち接続されて配置される、本明細書に記載の反応器のいずれかに関する。
【0225】
本願は、反応器が、1つまたは複数の管を有する管状流下膜式反応器系からの連続オゾン分解操作に沿って配置され、オゾンとキャリアガスを組み合わせた流れが、並流である、本明細書に記載の反応器のいずれかに関する。
【0226】
本願は、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に数回、反応器を通って再循環される、本明細書に記載の再循環フロースルー反応器のいずれかに関する。
【0227】
一実施態様において、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に少なくとも100回、少なくとも90回、少なくとも80回、少なくとも70回、少なくとも60回、少なくとも50回、少なくとも40回、少なくとも30回、少なくとも20回、少なくとも10回または少なくとも5回、再循環フロースルー反応器を通って再循環される。
【0228】
一実施態様において、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100回、再循環フロースルー反応器を通って再循環される。
【0229】
一実施態様において、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に必要に応じて何回でも、再循環フロースルー反応器を通って再循環される。過酸化物混合物(PM)の許容される変換を達成するために必要とされる再循環の回数は、ヨウ素滴定により決定され得る。
【0230】
本願は、本願に記載のシングルパスフロースルー反応器のいずれかを用いる過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法に関する。
【0231】
本願は、本願に記載のシングルパスフロースルー反応器のいずれかを用いる過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、過酸化物混合物(PM)が、任意のC4-C50不飽和物質に由来する、方法に関する。例えば、過酸化物混合物(PM)は、テルペン、脂肪酸エステル、脂肪酸または植物油に由来する。
【0232】
本願は、液状または乳化C4-C50不飽和物質においてオゾンおよび1つ以上のキャリアガスを含む気体試薬でオゾン分解またはオゾンによる酸化を実施し、過酸化物混合物(PM)を生成させ、続いて過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該方法が、
(a)各管の内部表面上にC4-C50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを形成するように、完全に一杯に維持された共通の液状または乳化C4-C50不飽和物質供給チャンバーから、環状スロットを通って、複数の並行で実質的に同一な管内へ、液状または乳化C4-C50不飽和物質を供給すること;
(b)環状スロットを通って管内へ気体試薬供給チャンバーから気体試薬を供給し、過酸化物混合物(PM)を生成させること、ここで、気体試薬の供給圧力は、C4-C50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを含有する管を通る気体試薬の流れからの圧力損失と実質的に同一であるが、液状または乳化C4-C50不飽和物質の供給圧力より低い;
(c)管を取り囲むハウジングを通して液状冷却剤を流すことにより管を冷却すること;
(d)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)供給チャンバー内へ過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を供給すること;
(e)本願に記載のシングルパスフロースルー反応器内へ過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を供給すること
を含む、方法に関する。
【0233】
本願は、再循環フロースルー反応器において過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方;
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、反応器内への流速Finを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速Foutを有する、方法に関する。
【0234】
本願は、再循環フロースルー反応器において過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)の第1注入;
過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)(例えば、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、反応器内への流速F'inを有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、反応器内への流速F''inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速Foutを有する、方法に関する。
【0235】
本願は、液状または乳化C4-C50不飽和物質においてオゾンおよび1つ以上のキャリアガスを含む気体試薬でオゾン分解またはオゾンによる酸化を実施し、過酸化物混合物(PM)を生成させ、続いて過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該方法が、
(a)各管の内部表面上にC4-C50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを形成するように、完全に一杯に維持された共通の液状または乳化C4-C50不飽和物質供給チャンバーから、環状スロットを通って、複数の並行で実質的に同一な管内へ、液状または乳化C4-C50不飽和物質を供給すること;
(b)環状スロットを通って管内へ気体試薬供給チャンバーから気体試薬を供給し、過酸化物混合物(PM)を生成させること、ここで、気体試薬の供給圧力は、C4-C50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを含有する管を通る気体試薬の再循環流からの圧力損失と実質的に同一であるが、液状または乳化C4-C50不飽和物質の供給圧力より低い;
(c)管を取り囲むハウジングを通して液状冷却剤を流すことにより管を冷却すること;
(d)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)供給チャンバー内へ過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を供給すること;
(e)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器内へ供給すること、ここで、該反応器が、
(i)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
(ii)クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
(iii)所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)(例えば、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る)またはそれら両方;
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、反応器内への流速Finを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速Foutを有する
を含む、方法に関する。
【0236】
本願は、液状または乳化C4-C50不飽和物質においてオゾンおよび1つ以上のキャリアガスを含む気体試薬でオゾン分解またはオゾンによる酸化を実施し、過酸化物混合物(PM)を生成させ、続いて過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該方法が、
(a)各管の内部表面上にC4-C50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを形成するように、完全に一杯に維持された共通の液状または乳化C4-C50不飽和物質供給チャンバーから、環状スロットを通って、複数の並行で実質的に同一な管内へ、液状または乳化C4-C50不飽和物質を供給すること;
(b)環状スロットを通って管内へ気体試薬供給チャンバーから気体試薬を供給し、過酸化物混合物(PM)を生成させること、ここで、気体試薬の供給圧力は、C4-C50不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを含有する管を通る気体試薬の流れからの圧力損失と実質的に同一であるが、液状または乳化C4-C50不飽和物質の供給圧力より低い;
(c)管を取り囲むハウジングを通して液状冷却剤を流すことにより管を冷却すること;
(d)過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器内へ過酸化物混合物(PM)を供給すること、ここで、該反応器が、
(i)過酸化物混合物(PM)の第1注入;
(ii)過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
(iii)クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
(iv)所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方;
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、反応器内への流速F'inを有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、反応器内への流速F''inを有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速Foutを有する
を含む、方法に関する。
【0237】
本願は、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に数回、反応器を通って再循環される、本明細書に記載の再循環フロースルー反応器において過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法のいずれかに関する。
【0238】
一実施態様において、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に少なくとも100回、少なくとも90回、少なくとも80回、少なくとも70回、少なくとも60回、少なくとも50回、少なくとも40回、少なくとも30回、少なくとも20回、少なくとも10回または少なくとも5回、再循環フロースルー反応器を通って再循環される。
【0239】
一実施態様において、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100回、再循環フロースルー反応器を通って再循環される。
【0240】
一実施態様において、本願のフロースルー反応器のいずれも、反応器内の温度を反応器に沿って異なる点で必要に応じて温めるかまたは冷却できるように、1つ以上の加熱エレメントを有するよう構成される。例えば、反応器は、反応器内の温度を反応器に沿って異なる点で必要に応じて温めるかまたは冷却できるように、2、3、4、5、6、またはそれ以上の加熱エレメントを含み得る。
【0241】
一実施態様において、数個、すなわち3~100個のシングルパスフロースルー反応器は、直列に接続され得て、各反応器は、加熱エレメント、例えばシェルインチューブ型加熱エレメントまたはガスケット付プレート&フレーム型加熱エレメントを有してもよく、または有しなくてもよい。一実施態様において、加熱エレメントは、任意のシングルパスフロースルー反応器の大部分の容積またはその全容積を含み得る。一実施態様において、加熱エレメントは、直列に接続されるシングルパスフロースルー反応器のいくつか、大部分またはすべての、大部分の容積またはその全容積を含み得る。
【0242】
別の一実施態様において、本願のフロースルー反応器のいずれも、加熱および冷却エレメントから主に構成される。例えば、シェルインチューブ型またはガスケット付プレート&フレーム型の熱交換器エレメントは、反応器の大部分の容積またはその全容積を含み得る。
【0243】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、-78℃~300℃の反応器内温度を維持する。
【0244】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、-40℃~150℃の反応器内温度を維持する。
【0245】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、-25℃~29℃の反応器内温度を維持する。
【0246】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、0℃~100℃の反応器内温度を維持する。
【0247】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、0℃~29℃の反応器内温度を維持する。
【0248】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、20℃~100℃の反応器内温度を維持する。
【0249】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、20℃~80℃の反応器内温度を維持する。
【0250】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、20℃~60℃の反応器内温度を維持する。
【0251】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、60℃~110℃の反応器内温度を維持する。
【0252】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、60℃~80℃の反応器内温度を維持する。
【0253】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、80℃~110℃の反応器内温度を維持する。
【0254】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る。
【0255】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、アルファ・ラバル製ブレージングプレート式熱交換器、アルファ・ラバル製溶融接合プレート式熱交換器、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&シェル式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、アルファ・ラバル製プリント回路式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型スパイラル式熱交換器またはアルファ・ラバル製全溶接型プレート&フレーム式熱交換器である。
【0256】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器である。
【0257】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器(HE)は、反応器であり、すなわち熱交換器および反応器は、全く同一のものである。
【0258】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される400~3000 mmol/Lである。
【0259】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される500~2000 mmol/Lである。
【0260】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される2500~3000 mmol/Lである。
【0261】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される2000~2500 mmol/Lである。
【0262】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される1500~2000 mmol/Lである。
【0263】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される1000~1500 mmol/Lである。
【0264】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される500~1000 mmol/Lである。
【0265】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される600~1000 mmol/Lである。
【0266】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される600~900 mmol/Lである。
【0267】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される700~1000 mmol/Lである。
【0268】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される700~900 mmol/Lである。
【0269】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される700~800 mmol/Lである。
【0270】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される約770 mmol/Lである。
【0271】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される770 mmol/Lである。
【0272】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される約500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、1050、1100、1150、1200、1250、1300、1350、1400、1450、1500、1550、1600、1650、1700、1750、1800、1850、1900、1950または2000 mmol/Lである。
【0273】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、925、950、975、1000、1025、1050、1075、1100、1125、1150、1175、1200、1225、1250、1575、1300、1325、1350、1375、1400、1425、1450、1475、1500、1525、1550、1575、1600、1625、1650、1675、1700、1725、1750、1775、1800、1825、1850、1875、1900、1925、1950、1975または2000 mmol/Lである。
【0274】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される200 mmol/L以下である。
【0275】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される190 mmol/L以下である。
【0276】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される180 mmol/L以下である。
【0277】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される170 mmol/L以下である。
【0278】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される160 mmol/L以下である。
【0279】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される150 mmol/L以下である。
【0280】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される140 mmol/L以下である。
【0281】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される130 mmol/L以下である。
【0282】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される120 mmol/L以下である。
【0283】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される110 mmol/L以下である。
【0284】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される100 mmol/L以下である。
【0285】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される90 mmol/L以下である。
【0286】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される80 mmol/L以下である。
【0287】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される70 mmol/L以下である。
【0288】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される60 mmol/L以下である。
【0289】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される60 mmol/L以下である。
【0290】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される50 mmol/L以下である。
【0291】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される40 mmol/L以下である。
【0292】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される30 mmol/L以下である。
【0293】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される20 mmol/L以下である。
【0294】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される15 mmol/L以下である。
【0295】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される10 mmol/L以下である。
【0296】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される5 mmol/L以下である。
【0297】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度は、ヨウ素滴定により決定される1 mmol/L以下である。
【0298】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器の直径は、0.25インチ~10インチである。
【0299】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器の直径は、0.5インチ~8インチである。
【0300】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器の直径は、1インチ~6インチである。
【0301】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器の直径は、0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、5.25、5.5、5,75、6、6.25、6.5、6.75、7、7.25、7.5、7.75、8、8.25、8.5、8.75、9、9.25、9.5、9.75または10インチである。
【0302】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器の長さは、5 m~200 mである。
【0303】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器の長さは、7.5 m~150 mである。
【0304】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器の長さは、10 m~100 mである。
【0305】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器の長さは、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199または200 mである。
【0306】
過酸化物クエンチ溶液(PQS)との過酸化物混合物(PM)の反応の可変性質を考慮すると、本願に記載の反応器のいずれかにおける滞留時間は、数分から数時間である。例えば、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、1~200分である。
【0307】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、5~120分である。
【0308】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、5~110分である。
【0309】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、5~100分である。
【0310】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、5~90分である。
【0311】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、5~80分である。
【0312】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、5~70分である。
【0313】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、5~60分である。
【0314】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、5~50分である。
【0315】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、5~40分である。
【0316】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、5~30分である。
【0317】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、5~20分である。
【0318】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、5~15分である。
【0319】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、6~12分である。
【0320】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、8~10分である。
【0321】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、15~45分である。
【0322】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、45~90分である。
【0323】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)および/または過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞在時間は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199または200分である。
【0324】
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、連続クエンチ反応の規模に比例して変化する流速Foutを有する。例えば、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、80~約1,000,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0325】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、100~約500,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0326】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、250~約250,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0327】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、500~約100,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0328】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、約1,000~約100,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0329】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、約10,000~約100,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0330】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、約80~100 mL/分、90~110 mL/分、100~120 mL/分、120~140 mL/分、130~150 mL/分、140~160 mL/分、150~170 mL/分、160~180 mL/分、170~190 mL/分、180~200 mL/分、500~700 mL/分、600~800 mL/分、700~900 mL/分、800~1,000 mL/分、900~1,100 mL/分、1,000~1,200 mL/分、1,100~1,300 mL/分、1,400~1,600 mL/分、1,500~1,700 mL/分、1,600~1,800 mL/分、1,700~1,900 mL/分、1,800~2,000 mL/分、2,000~4,000 mL/分、3,000~5,000 mL/分、4,000~6,000 mL/分、5,000~7,000 mL/分、6,000~8,000 mL/分、7,000~9,000 mL/分、8,000~10,000 mL/分、9,000~11,000 mL/分、10,000~12,000 mL/分、11,000~13,000 mL/分、14,000~16,000 mL/分、15,000~17,000 mL/分、16,000~18,000 mL/分、17,000~19,000 mL/分、18,000~20,000 mL/分、20,000~40,000 mL/分、30,000~50,000 mL/分、40,000~60,000 mL/分、50,000~70,000 mL/分、60,000~80,000 mL/分、70,000~90,000 mL/分、80,000~100,000 mL/分、100,000~120,000 mL/分、110,000~130,000 mL/分、140,000~160,000 mL/分、150,000~170,000 mL/分、160,000~180,000 mL/分、170,000~190,000 mL/分、180,000~200,000 mL/分、200,000~400,000 mL/分、300,000~500,000 mL/分、400,000~600,000 mL/分、500,000~700,000 mL/分、600,000~800,000 mL/分、700,000~900,000 mL/分または800,000~1,000,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0331】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出は、約50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、500、1,000、1,250、1,500、1,750、2,000、2,250、2,500、2,750、3,000、3,250、3,500、3,750、4,000、4,250、4,500、4,750、5,000、5,250、5,500、5,750、6,000、6,250、6,500、6,750、7,000、7,250、7,500、7,750、8,000、8,250、8,500、8,750、9,000、9,250、9,500、9,750、10,000、20,000、30,000、40,000、50,000、60,000、70,000、80,000、90,000、100,000、150,000、200,000、250,000、300,000、350,000、400,000、450,000、500,000、550,000、600,000、650,000、700,000、750,000、800,000、850,000、900,000、950,000または1,000,000 mL/分の反応器外への流速Foutを有する。
【0332】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、約0.1 psi~6000 psiである。
【0333】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、0.1 psi~6000 psiである。
【0334】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、0.5 psi~6000 psiである。
【0335】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、1 psi~6000 psiである。
【0336】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、1 psi~2000 psiである。
【0337】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、1 psi~1000 psiである。
【0338】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、1 psi~500 psiである。
【0339】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、1 psi~200 psiである。
【0340】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、10 psi~100 psiである。
【0341】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、1 psi~50 psiである。
【0342】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、0.1 psi~50 psiである。
【0343】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、0.1 psi~30 psiである。
【0344】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、0.1 psi~20 psiである。
【0345】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、0.1 psi~15 psiである。
【0346】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、0.1 psi~10 psiである。
【0347】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、0.1 psi~5 psiである。
【0348】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、0.1 psi~2 psiである。
【0349】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器内総圧力は、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199または200 psiである。
【0350】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、循環ポンプは、電動遠心ポンプである。
【0351】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器は、水浴である。
【0352】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器は、1つ以上のスタティックミキサーをさらに含む。
【0353】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器は、海洋グレードステンレス鋼配管で作られている。
【0354】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、反応器は、ニッケル合金配管で作られている。
【0355】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、配管は、スケジュール40寸法、スケジュール80寸法またはスケジュール160寸法を有する。
【0356】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、過酸化物混合物(PM)を酸化的にクエンチする。
【0357】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、硝酸を含む。
【0358】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、過酸化物混合物(PM)を還元的にクエンチする。
【0359】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、チオジグリコールを含む。
【0360】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)は、任意のC4-C50不飽和物質に由来する。
【0361】
例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、過酸化物混合物(PM)は、テルペン、脂肪酸エステル、脂肪酸または植物油に由来する。
【0362】
一実施態様において、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)は、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に必要に応じて何回でも、反応器を通って再循環される。過酸化物混合物(PM)の許容される変換を達成するために必要とされる再循環の回数は、ヨウ素滴定により決定され得る。
【0363】
本願はまた、式III
【化7】
で示される化合物の製造方法であって、式II
【化8】
で示されるオゾニドのクエンチ反応を含み、
式中、R
1およびR
2は、独立してC
1-C
10アルキル、C
1-C
10ヒドロキシアルキル、C
1-C
10ハロアルキルおよびC
1-C
10アルコキシより選択され;
e、f、mおよびnの各々は、独立して0、1、2、3、4、5または6であり;クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下40℃~140℃の温度にて実施され、クエンチ反応は、所望により、クエンチ剤を含んでもよい、製造方法に関する。
【0364】
本願はまた、式III
【化9】
で示される化合物の製造方法であって、式II
【化10】
で示されるオゾニドのクエンチ反応を含み、
式中、R
1およびR
2は、独立してC
1-C
10アルキル、C
1-C
10ヒドロキシアルキル、C
1-C
10ハロアルキルおよびC
1-C
10アルコキシより選択され;
e、f、mおよびnの各々は、独立して0、1、2、3、4、5または6であり;クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下40℃~140℃の温度にて実施され、クエンチ反応は、所望により、クエンチ剤を含んでもよく;
式IIで示されるオゾニドは、式I
【化11】
で示される化合物のオゾン分解から製造される、製造方法に関する。
【0365】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、R1およびR2は、独立してC1-C6アルキルより選択される。例えば、R1およびR2は、独立してメチル、エチル、C3-アルキル、C4-アルキル、C5-アルキルまたはC6アルキルより選択される。
【0366】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、mおよびnは、独立して0、1および2より選択される。
【0367】
例えば、mは、0であり、nは、0、1または2であり;mは、1であり、nは、0、1または2であり;mは、2であり、nは、0、1または2である。
【0368】
例えば、nは、0であり、mは、0、1または2であり;nは、1であり、mは、0、1または2であり;nは、2であり、mは、0、1または2である。
【0369】
例えば、mは、0であり、nは、0である。
【0370】
例えば、mは、0であり、nは、1である。
【0371】
例えば、mは、0であり、nは、2である。
【0372】
例えば、mは、1であり、nは、0である。
【0373】
例えば、mは、1であり、nは、1である。
【0374】
例えば、mは、1であり、nは、2である。
【0375】
例えば、mは、2であり、nは、0である。
【0376】
例えば、mは、2であり、nは、1である。
【0377】
例えば、mは、2であり、nは、2である。
【0378】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、eおよびfは、独立して0、1、2、3、4、5および6より選択される。
【0379】
例えば、eは、0である。
【0380】
例えば、eは、1である。
【0381】
例えば、eは、2である。
【0382】
例えば、eは、3である。
【0383】
例えば、eは、4である。
【0384】
例えば、eは、5である。
【0385】
例えば、eは、6である。
【0386】
例えば、fは、0である。
【0387】
例えば、fは、1である。
【0388】
例えば、fは、2である。
【0389】
例えば、fは、3である。
【0390】
例えば、fは、4である。
【0391】
例えば、fは、5である。
【0392】
例えば、fは、6である。
【0393】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、eおよびfは、独立して0、1および2より選択される。
【0394】
例えば、eは、0であり、fは、0である。
【0395】
例えば、eは、0であり、fは、1である。
【0396】
例えば、eは、0であり、fは、2である。
【0397】
例えば、eは、1であり、fは、0である。
【0398】
例えば、eは、1であり、fは、1である。
【0399】
例えば、eは、1であり、fは、2である。
【0400】
例えば、eは、2であり、fは、0である。
【0401】
例えば、eは、2であり、fは、1である。
【0402】
例えば、eは、2であり、fは、2である。
【0403】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、塩酸または硫酸である。
【0404】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、酢酸である。
【0405】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、プロピオン酸である。
【0406】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、シュウ酸である。
【0407】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、塩酸である。
【0408】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、硫酸である。
【0409】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、酢酸およびプロピオン酸である。
【0410】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、酢酸とプロピオン酸の混合物中で実施される。例えば、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3.5:1、3:1、2.5:1、2:1、1.5:1または1:1の、酢酸/プロピオン酸(体積/体積)またはプロピオン酸/酢酸(体積/体積)の混合物。
【0411】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、40℃~140℃、50℃~140℃、60℃~140℃、60℃~130℃、70℃~130℃、75℃~125℃、80℃~120℃、80℃~115℃、80℃~110℃または85℃~105℃の温度にて実施される。
【0412】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃、110℃、115℃、120℃、125℃、130℃、135℃または140℃の温度にて実施される。
【0413】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、クエンチ剤を含まない。
【0414】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、クエンチ剤を含む。
【0415】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、クエンチ剤を含み、該クエンチ試薬は、亜硫酸水素塩、トリフェニルホスフィン、ジメチルスルフィド、チオジグリコールおよび接触水素化より選択される。
【0416】
例えば、クエンチ試薬は、亜硫酸水素塩である。
【0417】
例えば、クエンチ試薬は、トリフェニルホスフィンである。
【0418】
例えば、クエンチ試薬は、ジメチルスルフィドである。
【0419】
例えば、クエンチ試薬は、チオジグリコールである。
【0420】
例えば、クエンチ試薬は、接触水素化である。
【0421】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比は、0.25:1、0.5:1、0.75:1、1:1、1.25:1、1.5:1、1.75:1、2:1、2.25:1、2.5:1、2.75:1、3:1、3.25:1、3.5:1、3.75:1、4:1、4.25:1、4.5:1、4.75:1または5:1である。
【0422】
例えば、クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比は、0.5:1である。
【0423】
例えば、クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比は、1:1である。
【0424】
例えば、クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比は、1.5:1である。
【0425】
例えば、クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比は、2:1である。
【0426】
本願はまた、IIIa
【化12】
で示される化合物の製造方法であって、IIa
【化13】
で示されるオゾニドのクエンチ反応を含み、
式中、クエンチ反応は、酢酸、プロピオン酸、またはそれらの混合物中80℃~140℃の温度にて実施され、クエンチ反応は、所望により、クエンチ剤を含んでもよい、製造方法に関する。
【0427】
本願はまた、IIIa
【化14】
で示される化合物の製造方法であって、IIa
【化15】
で示されるオゾニドのクエンチ反応を含み、
クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下80℃~140℃の温度にて実施され、クエンチ反応は、所望により、クエンチ剤を含んでもよく;
IIaで示されるオゾニドは、Ia
【化16】
で示される化合物のオゾン分解から製造される、製造方法に関する。
【0428】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、塩酸または硫酸である。
【0429】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、酢酸である。
【0430】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、プロピオン酸である。
【0431】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、シュウ酸である。
【0432】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、塩酸である。
【0433】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、硫酸である。
【0434】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、1つ以上の酸の存在下実施され、該酸は、酢酸およびプロピオン酸である。
【0435】
一実施態様において、式IIIで示される化合物の本明細書に記載の製造方法のいずれかについて、例えば、化合物IIIa、クエンチ反応は、酢酸中で実施される。
【0436】
一実施態様において、式IIIで示される化合物の本明細書に記載の製造方法のいずれかについて、例えば、化合物IIIa、クエンチ反応は、プロピオン酸中で実施される。
【0437】
一実施態様において、式IIIで示される化合物の本明細書に記載の製造方法のいずれかについて、例えば、化合物IIIa、クエンチ反応は、酢酸とプロピオン酸の混合物中で実施される。例えば、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3.5:1、3:1、2.5:1、2:1、1.5:1または1:1の、酢酸/プロピオン酸(体積/体積)またはプロピオン酸/酢酸(体積/体積)の混合物。
【0438】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、80℃~130℃、80℃~120℃、85℃~120℃、90℃~120℃、95℃~120℃、95℃~125℃、95℃~115℃、80℃~90℃、90℃~100℃、100℃~110℃または110℃~120℃の温度にて実施される。
【0439】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃、110℃、115℃、120℃、125℃、130℃、135℃または140℃の温度にて実施される。
【0440】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、クエンチ剤を含まない。
【0441】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、クエンチ剤を含む。
【0442】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ反応は、クエンチ剤を含み、該クエンチ試薬は、亜硫酸水素塩、トリフェニルホスフィン、ジメチルスルフィド、チオジグリコールおよび接触水素化より選択される。
【0443】
例えば、クエンチ試薬は、亜硫酸水素塩である。
【0444】
例えば、クエンチ試薬は、トリフェニルホスフィンである。
【0445】
例えば、クエンチ試薬は、ジメチルスルフィドである。
【0446】
例えば、クエンチ試薬は、チオジグリコールである。
【0447】
例えば、クエンチ試薬は、接触水素化である。
【0448】
一実施態様において、本明細書に記載の式IIIaで示される化合物の製造方法のいずれかについて、クエンチ試薬対オゾニドIIaのモル比は、0.25:1、0.5:1、0.75:1、1:1、1.25:1、1.5:1、1.75:1、2:1、2.25:1、2.5:1、2.75:1、3:1、3.25:1、3.5:1、3.75:1、4:1、4.25:1、4.5:1、4.75:1または5:1である。
【0449】
例えば、クエンチ試薬対オゾニドIIaのモル比は、0.5:1である。
【0450】
例えば、クエンチ試薬対オゾニドIIaのモル比は、1:1である。
【0451】
例えば、クエンチ試薬対オゾニドIIaのモル比は、1.5:1である。
【0452】
例えば、クエンチ試薬対オゾニドIIaのモル比は、2:1である。
【0453】
オゾニドIIaのジケトンIIIaへの変換は、公知であり、文献で報告されている(Helvetica Chimica Acta 2009, Vol. 92, p.1782-1798; Helvetica Chimica Acta 1967, Vol. 50, p.705-708;米国特許第3,778,483号)。最近の報告では、ジケトン生成物IIIaの形成は、エタノール中超低温条件下で(-78℃)オゾン分解反応させ、続いてパラジウム炭素を用いて接触水素化して達成された。しかしながら、オゾニド中間体のクエンチが不十分なため、この条件下では収率67%のジケトン生成物しか報告されなかった。この特定の二環式オレフィンIaのオゾン分解に続いて、しばしば30~60%の極めて安定なオゾニドIIaがあり、これらは亜硫酸水素塩、トリフェニルホスフィン、ジメチルスルフィド、チオジグリコールおよび接触水素化を含む標準的な還元剤でのクエンチ後でさえ残る。非超低温、すなわち-78℃を超え周囲温度までの温度においてさえ、極めて安定なオゾニドIIaは未反応のままである。
【0454】
酸は、高度、具体的には60℃を超える温度、例えば80℃~110℃にて、このオゾニドを消化するために用いられ得ることが驚くべきことに観察された。クエンチ反応で使用される1つまたは複数の酸は、オゾニドと比較して触媒量、不足当量または過剰量で用いられ得る。1つまたは複数の酸はまた、クエンチ反応の溶媒として用いられ得る。
【0455】
溶媒の酸性特性およびクエンチ反応の高温は、収率改善に寄与する。例えば、所望のジケトンIIIaの収率は、驚くべきことに、当該技術分野において報告されている収率(40~70%)と比較してこれらの最適化条件下(80~100%)で顕著に改善した。
【0456】
クエンチ反応は、1つ以上の酸に加えて溶媒を用い得る。例えば、溶媒は、アルコール(例えばエタノール、イソプロパノール、n-ブタノール)、エーテル(例えばメチルtert-ブチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン)、ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン)、水、芳香族属(例えば、ベンゼン、フェノール、トルエン)、およびそれらの混合物からなる群より選択され得る。これらの例は、限定することを意図しない。一実施態様において、溶媒は、クエンチ反応で用いられる1つまたは複数の酸であり、例えば酢酸、プロピオン酸または酢酸とプロピオン酸の混合物である。一実施態様において、1つ以上の酸および熱に加えて、クエンチ反応は、環状オゾニドを消化するために、n-ブタノール、水、およびそれらの組合せを含む溶媒を用いる。
【0457】
ジケトンIIIaへオゾニドIIaをクエンチするための本明細書に記載の製造方法は、先行技術に対して利益を有する。重要なことに、ジケトンIIIaの単離収率は、公知のクエンチ条件に対して顕著に改善する。ジケトンIIIaの単離収率の改善に関して、オゾニドIIaの変換は、最適化条件下で完全またはほぼ完全である。この改善した変換は、高純度のジケトンIIIaの単離をもたらす。第二に、最適化条件は、先行技術文献で報告されている超低温クエンチ条件の使用を回避し、これは、大規模で超低温条件を用いることは労働集約的で高価であるため、特に利点となる。
【0458】
オゾニドは、極めて反応性な化合物であることが当該技術分野において知られている。当業者は、その反応性をよく知っており、安全性の懸念からクエンチ反応の間に高度でオゾニドを加熱することを避ける。これらの最適化クエンチ条件は、意外にも、本発明の方法を用いる、すなわち不安定であることが周知のオゾニドを高温(80℃~110℃)で加熱することで、当該技術分野において確立されている問題(ジケトンIIIaの形成)を解決する。
【0459】
オゾニドクエンチ反応のための最適化されたサブセットの条件は、1つ以上の酸を約90℃の温度にてクエンチ剤(例えば、亜硫酸水素塩、トリフェニルホスフィン、ジメチルスルフィド、チオジグリコールおよび接触水素化)の存在下で用いることを含む。これらの条件は、わずか3時間以内に高収率で高純度のジケトンIIIaをもたらす。連続反応器を用いるとさらに短い反応時間が必要であることを見出した。他の酸もまた、固定されていてもそうでなくても、制限されることなく用い得る。
【0460】
安定なオゾニド(例えばオゾニドIIa)のクエンチ反応の重要な特徴は、酸および高度であり、これらの条件は、幅広い安定なオゾニドに適用され得る。
【0461】
本明細書に記載の再循環フロースルー反応器および製造方法は、過酸化物混合物(PM)が、反応性酸素種中間体を提供する任意の反応、方法または製造方法に由来する、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのために用いられ得る。例えば、反応性酸素種中間体は、オゾン分解反応中に形成され得る。例えば、反応性酸素種中間体は、バイヤー・ビリガー反応中に形成され得る。例えば、反応性酸素種中間体は、デーキン反応中に形成され得る。例えば、反応性酸素種中間体は、ヒドロホウ素化反応中に形成され得る。例えば、反応性酸素種中間体は、エポキシ化反応中に形成され得る。
【0462】
本明細書に記載の方法、製造方法または反応器のいずれかにおいてクエンチされ得るオゾニドのリストは、C4-C50モノ-、ジ-またはトリ-不飽和アルカンから生じる第1級および第2級オゾニド両方を含む。
【0463】
例えば、オゾニドのリストは、モノテルペン、セスキテルペン、ジテルペン、植物油、脂肪酸、脂肪酸エステル、環状オレフィン、直鎖アルキルオレフィン、キノロンまたはナフタレンとのオゾンの反応から生じる第1級および第2級オゾニド両方を含むが、これらに限定されない。
【0464】
モノテルペンは、基本式C10H16を有する任意の化合物、ならび酸化および/または転位により生じるモノテルペンの生化学的に修飾された変異体、すなわちモノテルペノイドを含む。これらは、ミルセン、ピネン、カレン、リモネン、ショウノウ、ボルネオール、ユーカリカプトールなどを含むが、これらに限定されない。
【0465】
セスキテルペンは、基本式C15H24を有する任意の化合物、ならび酸化および/または転位により生じるセスキテルペンの生化学的に修飾された変異体、すなわちセスキテルペノイドを含む。これらは、ジンギベレン、フムレン、カリオフィレン、ロンギホレンなどを含むが、これらに限定されない。
【0466】
ジテルペンは、基本式C20H32を有する任意の化合物、ならび酸化および/または転位により生じるジテルペンの生化学的に修飾された変異体、すなわちジテルペノイドを含む。これらは、センブレン、スカレン(scalrene)、タキサジエン、ステマレン、フィトール、レチノールなどを含むが、これらに限定されない。
【0467】
例えば、還元クエンチ試薬のリストは、亜硫酸水素塩、亜硫酸塩、亜リン酸塩、ホスフィン、ジメチルスルフィド、チオジグリコール、ロンガリット、チオール、チオ硫酸塩、水素化ホウ素、水素化アルミニウム、金属触媒(例えば、Pd、NiまたはPt)下の水素、または任意のそれらの組合せを含む。
【0468】
例えば、酸化クエンチ試薬のリストは、過酸化水素、過酢酸塩、過酢酸、過硫酸塩、過炭酸塩、酸素、マンガン、酢酸マンガン、固体支持体上のマンガン、塩素酸塩、臭素酸塩、過ホウ酸塩、亜塩素酸塩、亜臭素酸塩、硝酸塩、亜酸化二窒素、または任意のそれらの組合せを含む。
【0469】
例えば、本開示の反応器(および該反応器を含む方法)は、反応器寸法(例えば、長さおよび幅)、注入ポートの位置、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(QPS)の反応器内滞留時間、反応器温度、排出ポートを介した反応器からのクエンチされたオゾニドの流速Fout、反応器圧力、弁の追加および追加配管による反応器の縮小および/または拡張、スタティックミキサーの有無などを含む、本明細書で定義される変形の各々が、本明細書に記載の他の任意の変形と組み合せることができるものを含む。
【0470】
本明細書で引用されるすべての刊行物および特許文献は、このような各刊行物および文献が具体的かつ個別的に出典明示により本明細書の一部とすることが示されるように、出典明示により本明細書の一部とする。刊行物および特許文献の引用は、いずれも適切な先行技術であることの承認を意図するものではなく、それらの内容または日付に関していかなる承認も構成するものではない。以上、本発明を説明のために記載してきたが、当業者であれば、本発明を様々な実施態様で実施でき、前述の説明および以下の実施例は、例示を目的とするものであり、特許請求の範囲を限定するものではないことを理解するだろう。
【0471】
一実施態様において、カタラーゼなどの酵素は、本明細書に記載の反応器において過酸化物混合物(PM)をクエンチするために用いられ得る。米国特許出願公開第2013/0078685号参照。
【0472】
一実施態様において、本明細書に記載の反応器およびそれを含む方法は、連続オゾン分解反応のための反応器および/または方法と結合され得る。例えば、連続オゾン分解反応のための反応器は、1つ以上のマイクロチャネルを有し得る。米国特許第7,825,277号参照。別の一例において、連続オゾン分解反応のための反応器は、流下膜式反応器を有し得る。PCT国際公開第2015196019号参照。
【0473】
各過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(QPS、これは1つ以上のクエンチ試薬を含有する)は、異なる速度で反応し、これは、完了に至るまでの反応時間、すなわち過酸化物混合物(PM)をクエンチ生成物溶液(QPS)へ変換するのに必要とされる時間もまた変化することを意味すると理解されたい。
【0474】
様々な発明の実施態様が、本明細書で説明および例示されているが、当業者は、機能を実施するおよび/または結果および/または1つ以上の本明細書に記載の利益を得るための様々な他の手段および/または構造を容易に想起し、このような変形および/または改変の各々は、本明細書に記載の発明の実施態様の範囲内であると見なされる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載のすべてのパラメーター、寸法、材料および配置が例示的であることを意味し、実際のパラメーター、寸法、材料よび/または配置は、発明の開示が用いられる特定の1つまたは複数の適用に依存することを容易に理解するだろう。当業者は、日常的な実験のみを用いて、本明細書に記載の特定の発明の実施態様に対する多くの均等物を認識するか、または確かめることができるだろう。したがって、前述の実施態様は、例としてのみ提示され、特許請求の範囲およびその均等物の範囲内で、発明の実施態様は、具体的に説明され、特許請求の範囲に記載されている以外に実施できることを理解されたい。本開示の発明の実施態様は、本明細書に記載の個々の特徴、システム、物品、材料、キットおよび/または方法に関する。また、2つ以上のこのような特徴、システム、物品、材料、キットおよび/または方法の任意の組合せは、このような特徴、システム、物品、材料、キットおよび/または方法が互いに矛盾しない場合、本開示の発明の範囲内に含まれる。
【0475】
また、本明細書に記載の実施態様は、手動でおよび/または自動で操作され得ると理解されたい。コンピューターは、本明細書に記載の実施態様のいずれかを自動化するために用いられ得る。
【0476】
また、様々な発明の概念が、1つ以上の方法として具現され得て、その例を提供している。方法の一部として実施される行為は、任意の適切な方法で順序付けられ得る。したがって、行為が例示されるものと異なる順序で実施される実施態様を構築し得て、これは、例示的実施態様において連続的行為として示されていても同時にいくつかの行為を実施することを含み得る。
【0477】
本明細書で言及されるすべての刊行物、特許出願、特許および他の文献は、出典明示によりその全体として組み込まれる。
【0478】
本明細書で定義され、用いられるすべての定義は、辞書の定義、出典明示により組み込まれる文献における定義、および/または定義される用語の通常の意味に対し統制すると理解されるべきである。
【0479】
用語「オゾニド」または「オゾニド混合物」は、不飽和化合物およびそれらの混合物とのオゾンの反応における不安定で反応性な環状中間体を指す。用語「オゾニド」または「オゾニド混合物」は、第1級オゾニド、第2級オゾニド、およびそれらの混合物を含む。
【0480】
用語「過酸化物」または「過酸化物混合物」は、酸素-酸素単結合または過酸化物アニオンを含む任意の種または中間体を指す。過酸化物または過酸化物混合物は、定義に該当する他の反応性種に加えて、オゾニドおよびオゾニド混合物を含む。
【0481】
本願の反応器または本願の反応器を含む方法は、所望により、反応器内温度を維持するために使用される熱交換器を含む。例えば、本願の反応器または本願の反応器を含む方法のいずれかについて、熱交換器は、ブレージングプレート式熱交換器、溶融接合プレート式熱交換器、ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、全溶接型プレート&シェル式熱交換器、全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、プリント回路式熱交換器、全溶接型スパイラル式熱交換器または全溶接型プレート&フレーム式熱交換器であり得る。
【0482】
一態様において、熱交換器(HE)は、アルファ・ラバル製熱交換器である(http://www.alfalaval.us/)。例えば、熱交換器(HE)は、アルファ・ラバル製ブレージングプレート式熱交換器、アルファ・ラバル製溶融接合プレート式熱交換器、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&シェル式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、アルファ・ラバル製プリント回路式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型スパイラル式熱交換器またはアルファ・ラバル製全溶接型プレート&フレーム式熱交換器である。
【0483】
一態様において、本願の反応器または本願の反応器を含む方法いずれかについて、熱交換器(HE)は、反応器である。例えば、一実施態様において、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器は、本明細書に記載の特徴のいずれかをさらに含む反応器である。
【0484】
本明細書で用いられる用語「酸」は、無機酸、例えばフッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、次亜塩素酸、亜塩素酸、塩素酸、過塩素酸;硫酸、硝酸、リン酸、クロム酸、ホウ酸;スルホン酸、すなわち-S(O)2OH部分を有する化合物、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、スルホン化ポリスチレンを含むがこれらに限定されない;カルボン酸、すなわち-C(O)OH部分を有する化合物、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、ギ酸、グルコ酸、乳酸、シュウ酸、酒石酸、ブタン酸を含むがこれらに限定されない;ハロゲン化カルボン酸、すなわち-C(O)OH部分を有し、少なくとも1つのハロゲンを含有する化合物、クロロ酢酸、トリフルオロ酢酸などを含むがこれらに限定されない;ビニル性カルボン酸、すなわち-C(O)-C=C-OH-部分を有する化合物、アスコルビン酸を含むがこれに限定されない;核酸;およびアミノ酸を指す。
【0485】
本明細書で用いられる用語「C1-C10アルキル」は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素を有する直鎖または分岐鎖のアルカンを指す。例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、n-ペンチル、i-ペンチル、n-ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシルが挙げられる。特定の実施態様において、任意のC1-C10アルキル基における1つ以上の炭素原子は、O原子またはNH基で置き換えられ得る。一実施態様において、任意のC1-C10アルキル基における1つの炭素原子は、O原子またはNH基で置き換えられ得る。一実施態様において、任意のC1-C10アルキル基における2つの炭素原子は、O原子またはNH基で置き換えられ得る。一実施態様において、任意のC1-C10アルキル基における3つの炭素原子は、O原子またはNH基で置き換えられ得る。一実施態様において、任意のC1-C10アルキル基における4つの炭素原子は、O原子またはNH基で置き換えられ得る。
【0486】
本明細書で用いられる用語「C1-C10ヒドロキシアルキル」は、1つ以上のヒドロキシル基(-OH)で置換されたC1-C10アルキルを指す。一実施態様において、C1-C10ヒドロキシアルキル基は、1つの-OHで置換される。一実施態様において、C1-C10ヒドロキシアルキル基は、2つの-OHで置換される。一実施態様において、C1-C10ヒドロキシアルキル基は、3つの-OHで置換される。一実施態様において、C1-C10ヒドロキシアルキル基は、4つの-OHで置換される。
【0487】
本明細書で用いられる用語「C1-C10ハロアルキル」は、1つ以上のハロゲン(ハロ)で置換されたC1-C10アルキルを指す。C1-C10ハロアルキルは、ペルハロゲン化アルキル基、例えば-CF3、-CCl2CCl3などを含む。
【0488】
本明細書で用いられる用語「ハロ」は、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)およびヨード(I)を含む、ハロゲン原子を指す。
【0489】
本明細書で用いられる用語「C1-C10アルコキシ」は、-O-C1-C10アルキル基を指す。
【0490】
ヨウ素滴定は、過酸化物混合物(PM)またはクエンチ生成物溶液(QPS)中の過酸化物種の濃度を決定するために用いられ得る。
【0491】
本明細書で用いられる用語「約」は、他に明確に断らない限り、記載される値の±10%、±5%、±2.5%、±1%または±0.5%を指す。例えば、「約」は、記載される値の±5%を指し得る。
【0492】
本明細書に記載の反応器のいずれかを指して用いられるとき、用語「直径」および「内径」は、他に明確に断らない限り、同等であり、相互交換可能であると解釈されるべきである。
【0493】
本明細書および特許請求の範囲で用いられる不定冠詞「a」および「an」は、反対するものと明確に断らない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
【0494】
本明細書および特許請求の範囲で用いられる語句「および/または」は、そのように結合される要素の「いずれかまたは両方」、すなわちある場合には結合的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素を意味すると理解されるべきである。「および/または」を用いて列挙される複数の要素は、同様に、すなわち、そのように結合される要素の「1つ以上の」と解釈されるべきである。具体的に特定されるこれらの要素に関連するかどうかにかかわらず、「および/または」節で具体的に特定される要素以外の他の要素は、任意に存在し得る。したがって、非制限的な例として、「Aおよび/またはB」の言及は、「含む」などのオープンエンドな語と結合して用いられるとき、一実施態様において、Aのみ(所望により、B以外の要素を含む);別の一実施態様において、Bのみ(所望により、A以外の要素を含む);また別の一実施態様において、AとB両方(所望により、他の要素を含む)などを指し得る。
【0495】
本明細書および特許請求の範囲で用いられる「または」は、上記で定義される「および/または」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リストの項目を分離するとき、「または」または「および/または」は、包括的である、すなわち数字または列記要素の少なくとも1つを包含するが、1つ以上も含み、所望により、更なるリストされていない項目を含むと解釈されるべきでる。反対するものと明確に示された用語のみ、例えば「の1つのみ」または「の厳密に1つ」、あるいは特許請求の範囲で用いられるときの「からなる」は、数字または列記要素の厳密に1つの包含を指す。一般に、本明細書で用いられる用語「または」は、排他性の用語、例えば「いずれか」、「の1つ」、「の1つのみ」または「の厳密に1つ」が挿入されるとき、排他的選択肢(すなわち「一方または他方であるが、両方でない」)を示すとしてのみ解釈されるべきである。「本質的にからなる」は、特許請求の範囲で用いられるとき、特許法の分野で用いられる通常の意味を有するものとする。
【0496】
本明細書および特許請求の範囲で用いられる語句「少なくとも1つ」は、1つ以上の要素のリストに関して、要素のリストにおける要素のいずれか1つ以上より選択される少なくとも1つ要素を意味するが、必ずしも要素のリスト内に具体的にリストされるあらゆる要素の少なくとも1つを含み、要素のリストにおける要素の任意の組合せを除外するものではないと理解されるべきである。この定義はまた、語句「少なくとも1つ」が指す要素のリスト内に具体的に特定される要素以外の要素が、これらの具体的に特定される要素に関連するかどうかにかかわらず、任意に存在し得ることを許容する。したがって、非制限的な例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(または同等に「AまたはBの少なくとも1つ」、または同等に「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)は、Bの非存在で、所望により2つ以上のAを含む、少なくとも1つのA(所望により、B以外の要素を含む);別の一実施態様において、Aの非存在で、所望により2つ以上のBを含む、少なくとも1つのB(所望により、A以外の要素を含む);また別の一実施態様において、所望により2つ以上のAを含む、少なくとも1つのAと所望により2つ以上のBを含む、少なくとも1つのB(所望により、他の要素を含む);などを指し得る。
【0497】
特許請求の範囲および上記明細書において、すべての移行句、例えば「を含む(comprising)」、「を含む(including)」、「を保有する(carrying)」、「を有する(having)」、「を含有する(containing)」、「を含む(involving)」、「を保持する(holding)」、「を含んでなる(composed of)」などは、オープンエンドである、すなわち含むが限定されないことを意味すると理解されるべきである。United States Patent Office Manual of Patent Examining Procedures, Section 2111.03に記載されるように、移行句「からなる(consisting of)」および「本質的にからなる(consisting essentially of)」のみが、それぞれクローズドまたはセミクローズドな移行句である。
【実施例】
【0498】
以下の実施例は、本明細書に記載の反応器の例示である。限定することを意図するものではなく、他の反応器を利用し得ると当業者に容易に理解されるだろう。
【0499】
実施例1 連続クエンチ:
コイル状に配置された1/2インチのOD(外径)および3/8インチのID(内径)ステンレス鋼管から作られた1.08 Lのループ容量を有するよう設計された、過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器を、オレイン酸がオゾン分解されている流下膜式管反応器系からの連続オゾン分解操作に沿って配置する。反応器は、水浴中で室温に保たれ、2つの注入を備えている;流下膜式反応器から来るオゾン化生成物流、すなわち過酸化物混合物(PM)の1つの注入、および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の1つの注入。更なる排出は、完全にまたは部分的にクエンチされた生成物溶液(QPS)流体が反応器を出るために提供される。7 gal/分の速度の循環ポンプ(CP)を、コイル状ループ内に沿って配置し、連続混合および循環を提供する。反応器を1.0 Lの酢酸で満たす。
【0500】
オゾン分解操作について、合計2.4 Lの脂肪酸混合物の容量で、1部の市販の高オレイン脂肪酸(他のC14-C18脂肪酸中混合物として約77%オレイン酸)を、2部の酢酸と混合する。この物質を、80 ml/分液体流速にて並流で5.1 mの流下膜式反応器管を通過させる。オゾン分解反応器を出る物質は、>99%変換され、ヨウ素滴定により決定される770 mmol/Lの過酸化物値を有すると認められる。
【0501】
この過酸化物混合物(PM)を、第1注入によりクエンチ導管内へ同じ速度(80 mL/分)にて流す。チオジグリコールの酢酸中20%(容量)溶液を40 L/分の速度にて第2注入内へ送る(合計1.3 L投入)。推定120 mL/分のクエンチされたまたは部分的にクエンチされたオゾニド(QPS)が排出により反応器を出る反応器内で連続容量を維持する。算出される過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の反応器内滞留時間は、8~10分である。反応器を通過した後、クエンチ生成物溶液(QPS)は、60 mmol/Lの過酸化物濃度を有すると決定され、これは、オゾン分解反応器を出る物質と比較して>80%還元を表す。
【0502】
実施例2 二環式オレフィンのオゾン分解およびその安定なオゾニド生成物の特性評価:
2-メチル-2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13-ドデカヒドロ-1H-シクロペンタ[12]アヌレン(化合物Ia)(100 g、454 mmol)を100 gの水および100 gの酢酸と合わせ、混合物を、オーバーヘッドスターラーを備えガス拡散が制御されたジャケット付ガラス反応器中で急速に撹拌しながら15℃まで冷却する。その後、酸素ガス中8~9重量%のオゾンを3 L/分の流速にて混合物内へ拡散させる。出発物質が完全に消費されるまで、反応が22℃を超えないことを確保しながら、ガスを180分間導入する。その後、混合物にN2をパージし、KI-デンプン紙が陰性を示すまでNa2SO3/NaHSO3水溶液(1L中125g/125g)で処理する。メチルtert-ブチルエーテル(MTBE、250mL x 3)を用いて、混合物を抽出し、続いてエマルジョンがpH = 8と分析されるまでNa2CO3水溶液(10%w/v)で洗浄する。その後、有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、110 gの粗生成物を、オフホワイトの固体で3-メチルシクロノナン-1,5-ジオン(化合物IIIa)と安定なオゾニドIIaの約1:1混合物として得る。
【0503】
その後、安定なオゾニド化合物IIaを、カラムロマトグラフィーを用いて単離し、ここで、同様の溶出時間を有する2つの生成物、おそらく安定なオゾニド化合物IIaの2つの配座異性体の混合物が単離される。これは、安定なオゾニド化合物IIaの
13C NMRスペクトルと一致し、109 ppmおよび110 ppmにおける2つのピークは、オゾニド環の炭素を表す(
図7)。
【0504】
実施例3 安定なオゾニドのジケトンへの変換:
20 gの安定なオゾニド化合物IIa混合物を、50%の水中酢酸(v/v, 100 mL)で100℃にて4時間処理する。すべての生成物が所望の物質に変換されるまで反応をTLCでモニターする。その後、水(800 mL)を加え、混合物を室温まで冷却させた後、オフホワイトの固体を沈殿させる。混合物をろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄する。オフホワイトの固体をMTBE(250mL)に溶解させ、pHが8となるまでNa2CO3水溶液(10%)で洗浄し、微量の酢酸を除去する。有機相を再度Na2SO4で乾燥し、その後ろ過し、濃縮して、18.7 gの粗生成物を、85%超のジケトンを含有するオフホワイトの固体として得る。NMR、TLCまたはヨウ素滴定で決定されるように、オゾニドは粗生成物中に存在しない。
【0505】
更なる実験は、安定なオゾニドIIaのクエンチ反応が、酸濃度および/またはクエンチ反応温度を増加させることにより加速され得ることを明らかにする。
本発明は、以下の態様および実施態様を含む。
[1]
過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのシングルパスフロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、反応器内への流速F
in
を有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速F
out
を有する、シングルパスフロースルー反応器。
[2]
反応器が、第1シングルパスフロースルー反応器に接続される第2シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、該第2反応器が、所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方を含んでもよく、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、第1反応器内への流速F
in
を有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、第2反応器外への流速F
out
を有する、[1]に記載のシングルパスフロースルー反応器。
[3]
反応器が、第1シングルパスフロースルー反応器に直列に接続されるn個の追加シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、各追加反応器が、所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方を含んでもよく、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、第1反応器内への流速F
in
を有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、最終反応器外への流速F
out
を有し、
nが、2以上の整数である、[1]に記載のシングルパスフロースルー反応器。
[4]
nが、2~50の整数である、[3]に記載のシングルパスフロースルー反応器。
[5]
過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのためのシングルパスフロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)の第1注入;
過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;および
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、反応器内への流速F'
in
を有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、反応器内への流速F''
in
を有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速F
out
を有する、シングルパスフロースルー反応器。
[6]
反応器が、第1シングルパスフロースルー反応器に接続される第2シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、該第2反応器が、所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方を含んでもよく、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、第1反応器内への流速F'
in
を有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、第1反応器内への流速F''
in
を有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、第2反応器外への流速F
out
を有する、[5]に記載のシングルパスフロースルー反応器。
[7]
反応器が、第1シングルパスフロースルー反応器に直列に接続されるn個の追加シングルパスフロースルー反応器をさらに含み、各追加反応器が、所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方を含んでもよく、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、第1反応器内への流速F'
in
を有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、第1反応器内への流速F''
in
を有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、最終反応器外への流速F
out
を有し、
nが、2以上の整数である、[5]に記載のシングルパスフロースルー反応器。
[8]
nが、2~50の整数である、[7]に記載のシングルパスフロースルー反応器。
[9]
反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度が、ヨウ素滴定により決定される500~2000 mmol/Lである、[1]~[8]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[10]
反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度が、ヨウ素滴定により決定される100 mmol/L以下である、[1]~[9]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[11]
各反応器の直径が、独立して0.25インチ~10インチ、0.5インチ~8インチまたは1インチ~6インチである、[1]~[10]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[12]
各反応器の長さが、独立して5 m~200 m、7.5 m~150 mまたは10 m~100 mである、[1]~[11]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[13]
過酸化物混合物(PM)の反応器内滞留時間が、1~200分または5~120分である、[1]~[12]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[14]
各熱交換器(HE)が、独立して-78℃~300℃、-40℃~150℃、-25℃~29℃、0℃~100℃、0℃~29℃、20℃~100℃、20℃~80℃、20℃~60℃、60℃~80℃または80℃~110℃の反応器内温度を維持する、[1]~[13]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[15]
熱交換器が、アルファ・ラバル製ブレージングプレート式熱交換器、アルファ・ラバル製溶融接合プレート式熱交換器、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&シェル式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、アルファ・ラバル製プリント回路式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型スパイラル式熱交換器またはアルファ・ラバル製全溶接型プレート&フレーム式熱交換器である、[1]~[14]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[16]
熱交換器が、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器である、[1]~[15]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[17]
熱交換器が、反応器である、[15]または[16]に記載のシングルパスフロースルー反応器。
[18]
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、80~約1,000,000 mL/分、100~約500,000 mL/分、1,000~約100,000 mL/分の反応器外への流速F
out
を有する、[1]~[17]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[19]
反応器内総圧力が、1 psi~6000 psi、1 psi~2000 psi、1 psi~1000 psi、1 psi~500 psi、1 psi~200 psi、1 psi~100 psiまたは1 psi~50 psiである、[1]~[18]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[20]
循環ポンプが、電動遠心ポンプである、[1]~[19]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[21]
反応器が、1つ以上のスタティックミキサーをさらに含む、[1]~[20]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[22]
反応器が、海洋グレードステンレス鋼配管またはニッケル合金配管で作られている、[1]~[21]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[23]
配管が、スケジュール40寸法、スケジュール80寸法またはスケジュール160寸法を有する、[22]に記載のシングルパスフロースルー反応器。
[24]
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、過酸化物混合物(PM)を酸化的にクエンチする、[1]~[23]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[25]
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、硝酸を含む、[1]~[24]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[26]
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、過酸化物混合物(PM)を還元的にクエンチする、[1]~[23]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[27]
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、チオジグリコールを含む、[1]~[23]のいずれかまたは[26]に記載のシングルパスフロースルー反応器。
[28]
過酸化物混合物(PM)が、任意のC
4
-C
50
不飽和物質に由来する、[1]~[27]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[29]
過酸化物混合物(PM)が、テルペン、脂肪酸エステル、脂肪酸または植物油に由来する、[1]~[28]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[30]
反応器が、オゾン分解操作と一列になって配置される、[1]~[29]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[31]
反応器が、1つまたは複数の管を有する管状流下膜式反応器系からの連続オゾン分解操作に沿って配置され、オゾンとキャリアガスを組み合わせた流れが、並流である、[1]~[30]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器。
[32]
過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、反応器内への流速F
in
を有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速F
out
を有する、再循環フロースルー反応器。
[33]
反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の流速F
in
が、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速F
out
にほぼ等しい、[32]に記載の再循環フロースルー反応器。
[34]
反応器内への過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の流速F
in
が、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速F
out
に等しい、[32]または[33]に記載の再循環フロースルー反応器。
[35]
過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)の第1注入;
過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、反応器内への流速F'
in
を有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、反応器内への流速F''
in
を有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速F
out
を有する、再循環フロースルー反応器。
[36]
反応器内への過酸化物混合物(PM)の流速F'
in
と反応器内への過酸化物クエンチ溶液(PQS)の流速F''
in
の合計が、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速F
out
にほぼ等しい、[35]に記載の再循環フロースルー反応器。
[37]
反応器内への過酸化物混合物(PM)の流速F'
in
と反応器内への過酸化物クエンチ溶液(PQS)の流速F''
in
の合計が、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速F
out
に等しい、[35]または[36]に記載の再循環フロースルー反応器。
[38]
反応器内の流速Fが、反応器外へのクエンチ生成物溶液(QPS)の流速F
out
より大きい、[32]~[37]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[39]
反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度が、ヨウ素滴定により決定される500~2000 mmol/Lである、[32]~[38]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[40]
反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度が、ヨウ素滴定により決定される100 mmol/L以下である、[32]~[39]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[41]
該反応器が、弁V
1
およびV'
1
を介して該反応器に取り付けられる追加配管をさらに含み、V
1
が、追加配管(F
1
)内への流れを許容するよう設定され、V'
1
が、V
1
へ戻る流れを制限するように設定される、[32]~[40]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[42]
該反応器が、弁V
2
およびV'
2
を介して該反応器に取り付けられる追加配管をさらに含み、V
2
が、追加配管(F
2
)内への流れを許容するよう設定され、V'
2
が、V
2
へ戻る流れを制限するように設定される、[41]に記載の再循環フロースルー反応器。
[43]
反応器の直径が、0.25インチ~10インチである、[32]~[42]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[44]
反応器の直径が、0.5インチ~8インチである、[32]~[43]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[45]
反応器の直径が、1インチ~6インチである、[32]~[44]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[46]
反応器の長さが、5 m~200 mである、[32]~[45]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[47]
反応器の長さが、7.5 m~150 mである、[32]~[46]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[48]
反応器の長さが、10 m~100 mである、[32]~[47]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[49]
過酸化物混合物(PM)の反応器内滞留時間が、1~200分である、[32]~[48]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[50]
過酸化物混合物(PM)の反応器内滞留時間が、5~120分である、[32]~[49]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[51]
熱交換器(HE)が、-78℃~300℃の反応器内温度を維持する、[32]~[50]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[52]
熱交換器(HE)が、-40℃~150℃の反応器内温度を維持する、[32]~[50]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[53]
熱交換器(HE)が、-25℃~29℃の反応器内温度を維持する、[32]~[50]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[54]
熱交換器(HE)が、0℃~100℃の反応器内温度を維持する、[32]~[50]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[55]
熱交換器(HE)が、0℃~29℃の反応器内温度を維持する、[32]~[50]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[56]
熱交換器(HE)が、20℃~100℃の反応器内温度を維持する、[32]~[50]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[57]
熱交換器(HE)が、20℃~80℃の反応器内温度を維持する、[32]~[50]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[58]
熱交換器(HE)が、20℃~60℃の反応器内温度を維持する、[32]~[50]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[59]
熱交換器が、アルファ・ラバル製ブレージングプレート式熱交換器、アルファ・ラバル製溶融接合プレート式熱交換器、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&シェル式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、アルファ・ラバル製プリント回路式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型スパイラル式熱交換器またはアルファ・ラバル製全溶接型プレート&フレーム式熱交換器である、[32]~[58]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[60]
熱交換器が、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器である、[32]~[59]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[61]
熱交換器が、反応器である、[59]または[60]に記載のシングルパスフロースルー反応器。
[62]
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、80~約1,000,000 mL/分の反応器外への流速F
out
を有する、[32]~[61]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[63]
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、100~約500,000 mL/分の反応器外への流速F
out
を有する、[32]~[62]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[64]
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、約1,000~約100,000 mL/分の反応器外への流速F
out
を有する、[32]~[63]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[65]
反応器内総圧力が、1 psi~6000 psiである、[32]~[64]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[66]
反応器内総圧力が、1 psi~2000 psiである、[32]~[65]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[67]
反応器内総圧力が、1 psi~1000 psiである、[32]~[66]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[68]
反応器内総圧力が、1 psi~500 psiである、[32]~[67]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[69]
反応器内総圧力が、1 psi~200 psiである、[32]~[68]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[70]
反応器内総圧力が、1 psi~100 psiである、[32]~[69]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[71]
反応器内総圧力が、1 psi~50 psiである、[32]~[70]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[72]
循環ポンプが、電動遠心ポンプである、[32]~[71]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[73]
反応器が、1つ以上のスタティックミキサーをさらに含む、[32]~[72]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[74]
反応器が、海洋グレードステンレス鋼配管で作られている、[32]~[73]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[75]
反応器が、ニッケル合金配管で作られている、[32]~[73]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[76]
配管が、スケジュール40寸法を有する、[74]または[75]に記載の再循環フロースルー反応器。
[77]
配管が、スケジュール80寸法を有する、[74]または[75]に記載の再循環フロースルー反応器。
[78]
配管が、スケジュール160寸法を有する、[74]または[75]に記載の再循環フロースルー反応器。
[79]
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、過酸化物混合物(PM)を酸化的にクエンチする、[32]~[78]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[80]
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、硝酸を含む、[32]~[79]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[81]
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、過酸化物混合物(PM)を還元的にクエンチする、[32]~[78]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[82]
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、チオジグリコールを含む、[32]~[78]のいずれかまたは[81]に記載の再循環フロースルー反応器。
[83]
過酸化物混合物(PM)が、任意のC
4
-C
50
不飽和物質に由来する、[32]~[82]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[84]
過酸化物混合物(PM)が、テルペンに由来する、[32]~[83]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[85]
過酸化物混合物(PM)が、脂肪酸エステルに由来する、[32]~[83]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[86]
過酸化物混合物(PM)が、脂肪酸に由来する、[32]~[83]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[87]
過酸化物混合物(PM)が、植物油に由来する、[32]~[83]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[88]
反応器が、オゾン分解操作に沿って配置される、[32]~[87]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[89]
反応器が、1つまたは複数の管を有する管状流下膜式反応器系からの連続オゾン分解操作に沿って配置され、オゾンとキャリアガスを組み合わせた流れが、並流である、[32]~[88]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[90]
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に少なくとも1回、反応器を通って再循環される、[32]~[89]のいずれかに記載の再循環フロースルー反応器。
[91]
再循環フロースルー反応器において過酸化物混合物(PM)を連続クエンチする方法であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、反応器内への流速F
in
を有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速F
out
を有する、方法。
[92]
再循環フロースルー反応器において過酸化物混合物(PM)を連続クエンチする方法であって、該反応器が、
過酸化物混合物(PM)の第1注入;
過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;
所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、反応器内への流速F'
in
を有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、反応器内への流速F''
in
を有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速F
out
を有する、方法。
[93]
過酸化物混合物(PM)が、任意のC
4
-C
50
不飽和物質に由来する、[91]または[92]に記載の方法。
[94]
過酸化物混合物(PM)が、テルペンに由来する、[91]~[93]のいずれかに記載の方法。
[95]
過酸化物混合物(PM)が、脂肪酸エステルに由来する、[91]~[93]のいずれかに記載の方法。
[96]
過酸化物混合物(PM)が、脂肪酸に由来する、[91]~[93]のいずれかに記載の方法。
[97]
過酸化物混合物(PM)が、植物油に由来する、[91]~[93]のいずれかに記載の方法。
[98]
液状または乳化C
4
-C
50
不飽和物質においてオゾンおよび1つ以上のキャリアガスを含む気体試薬でオゾン分解またはオゾンによる酸化を実施し、過酸化物混合物(PM)を生成させ、続いて過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該方法が、
(a)各管の内部表面上にC
4
-C
50
不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを形成するように、完全に一杯に維持された共通の液状または乳化C
4
-C
50
不飽和物質供給チャンバーから、環状スロットを通って、複数の並行で実質的に同一な管内へ、液状または乳化C
4
-C
50
不飽和物質を供給すること;
(b)環状スロットを通って管内へ気体試薬供給チャンバーから気体試薬を供給し、過酸化物混合物(PM)を生成させること、ここで、気体試薬の供給圧力は、C
4
-C
50
不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを含有する管を通る気体試薬の流れからの圧力損失と実質的に同一であるが、液状または乳化C
4
-C
50
不飽和物質の供給圧力より低い;
(c)管を取り囲むハウジングを通して液状冷却剤を流すことにより管を冷却すること;
(d)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)供給チャンバー内へ過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を供給すること;
(e)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器内へ供給すること、ここで、該反応器が、
(i)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)両方の単一注入;
(ii)クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;
(iii)所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)の注入が、反応器内への流速F
in
を有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速F
out
を有する
を含む、方法。
[99]
液状または乳化C
4
-C
50
不飽和物質においてオゾンおよび1つ以上のキャリアガスを含む気体試薬でオゾン分解またはオゾンによる酸化を実施し、過酸化物混合物(PM)を生成させ、続いて過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該方法が、
(a)各管の内部表面上にC
4
-C
50
不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを形成するように、完全に一杯に維持された共通の液状または乳化C
4
-C
50
不飽和物質供給チャンバーから、環状スロットを通って、複数の並行で実質的に同一な管内へ、液状または乳化C
4
-C
50
不飽和物質を供給すること;
(b)環状スロットを通って管内へ気体試薬供給チャンバーから気体試薬を供給し、過酸化物混合物(PM)を生成させること、ここで、気体試薬の供給圧力は、C
4
-C
50
不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを含有する管を通る気体試薬の流れからの圧力損失と実質的に同一であるが、液状または乳化C
4
-C
50
不飽和物質の供給圧力より低い;
(c)管を取り囲むハウジングを通して液状冷却剤を流すことにより管を冷却すること;
(d)過酸化物混合物(PM)の連続クエンチのための再循環フロースルー反応器内へ過酸化物混合物(PM)を供給すること、ここで、該反応器が、
(i)過酸化物混合物(PM)の第1注入;
(ii)過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入;
(iii)クエンチ生成物溶液(QPS)の排出;
(iv)所望により、循環ポンプ(CP)、熱交換器(HE)またはそれら両方
を含み、
反応器内の流れが、流速Fを有し、過酸化物混合物(PM)の第1注入が、反応器内への流速F'
in
を有し、過酸化物クエンチ溶液(PQS)の第2注入が、反応器内への流速F''
in
を有し、クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、反応器外への流速F
out
を有する
を含む、方法。
[100]
反応器に入る前の過酸化物混合物(PM)中の総過酸化物濃度が、ヨウ素滴定により決定される500~2000 mmol/Lである、[98]または[99]に記載の方法。
[101]
反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度が、ヨウ素滴定により決定される100 mmol/L以下である、[98]~[100]のいずれかに記載の方法。
[102]
反応器を出る際のクエンチ生成物溶液(QPS)中の総過酸化物濃度が、ヨウ素滴定により決定される約100 mmol/Lである、[98]~[101]のいずれかに記載の方法。
[103]
反応器の直径が、1インチ~6インチである、[98]~[102]のいずれかに記載の方法。
[104]
反応器の長さが、10 m~100 mである、[98]~[103]のいずれかに記載の方法。
[105]
過酸化物混合物(PM)の反応器内滞留時間が、1~200分である、[98]~[104]のいずれかに記載の方法。
[106]
過酸化物混合物(PM)の反応器内滞留時間が、5~120分である、[98]~[105]のいずれかに記載の方法。
[107]
熱交換器(HE)が、-78℃~300℃の反応器内温度を維持する、[98]~[106]のいずれかに記載の方法。
[108]
熱交換器(HE)が、-40℃~150℃の反応器内温度を維持する、[98]~[106]のいずれかに記載の方法。
[109]
熱交換器(HE)が、-25℃~29℃の反応器内温度を維持する、[98]~[106]のいずれかに記載の方法。
[110]
熱交換器(HE)が、0℃~100℃の反応器内温度を維持する、[98]~[106]のいずれかに記載の方法。
[111]
熱交換器(HE)が、0℃~29℃の反応器内温度を維持する、[98]~[106]のいずれかに記載の方法。
[112]
熱交換器(HE)が、20℃~100℃の反応器内温度を維持する、[98]~[106]のいずれかに記載の方法。
[113]
熱交換器(HE)が、20℃~80℃の反応器内温度を維持する、[98]~[106]のいずれかに記載の方法。
[114]
熱交換器(HE)が、20℃~60℃の反応器内温度を維持する、[98]~[106]のいずれかに記載の方法。
[115]
熱交換器が、アルファ・ラバル製ブレージングプレート式熱交換器、アルファ・ラバル製溶融接合プレート式熱交換器、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&シェル式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型プレート&ブロック式熱交換器、アルファ・ラバル製プリント回路式熱交換器、アルファ・ラバル製全溶接型スパイラル式熱交換器またはアルファ・ラバル製全溶接型プレート&フレーム式熱交換器である、[98]~[114]のいずれかに記載の方法。
[116]
熱交換器が、アルファ・ラバル製ガスケット付プレート&フレーム式熱交換器である、[98]~[115]のいずれかに記載の方法。
[117]
熱交換器が、反応器である、[115]または[116]に記載の方法。
[118]
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、80~約1,000,000 mL/分の反応器外への流速F
out
を有する、[98]~[117]のいずれかに記載の方法。
[119]
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、100~約500,000 mL/分の反応器外への流速F
out
を有する、[98]~[118]のいずれかに記載の方法。
[120]
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、500~約100,000 mL/分の反応器外への流速F
out
を有する、[98]~[119]のいずれかに記載の方法。
[121]
クエンチ生成物溶液(QPS)の排出が、約1,000~約10,000 mL/分の反応器外への流速F
out
を有する、[98]~[120]のいずれかに記載の方法。
[122]
反応器内総圧力が、1 psi~2000 psiである、[98]~[121]のいずれかに記載の方法。
[123]
反応器内総圧力が、1 psi~1000 psiである、[98]~[122]のいずれかに記載の方法。
[124]
反応器内総圧力が、1 psi~500 psiである、[98]~[123]のいずれかに記載の方法。
[125]
反応器内総圧力が、1 psi~200 psiである、[98]~[124]のいずれかに記載の方法。
[126]
反応器内総圧力が、1 psi~100 psiである、[98]~[125]のいずれかに記載の方法。
[127]
反応器内総圧力が、1 psi~50 psiである、[98]~[126]のいずれかに記載の方法。
[128]
循環ポンプが、電動遠心ポンプである、[98]~[127]のいずれかに記載の方法。
[129]
反応器が、1つ以上のスタティックミキサーをさらに含む、[98]~[128]のいずれかに記載の方法。
[130]
反応器が、海洋グレードステンレス鋼配管で作られている、[98]~[129]のいずれかに記載の方法。
[131]
反応器が、ニッケル合金配管で作られている、[98]~[129]のいずれかに記載の方法。
[132]
配管が、スケジュール40寸法を有する、[130]または[131]に記載の方法。
[133]
配管が、スケジュール80寸法を有する、[130]または[131]に記載の方法。
[134]
配管が、スケジュール160寸法を有する、[130]または[131]に記載の方法。
[135]
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、過酸化物混合物(PM)を酸化的にクエンチする、[98]~[134]のいずれかに記載の方法。
[136]
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、硝酸を含む、[98]~[135]のいずれかに記載の方法。
[137]
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、過酸化物混合物(PM)を還元的にクエンチする、[98]~[134]のいずれかに記載の方法。
[138]
過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、チオジグリコールを含む、[98]~[134]のいずれかまたは[137]に記載の方法。
[139]
C
4
-C
50
不飽和物質が、テルペン、脂肪酸エステル、脂肪酸または植物油である、[98]~[138]のいずれかに記載の方法。
[140]
過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)が、排出からクエンチ生成物溶液(QPS)を回収する前に少なくとも1回、反応器を通って再循環される、[98]~[139]のいずれかに記載の方法。
[141]
[1]~[31]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器において過酸化物混合物(PM)を連続クエンチする方法。
[142]
過酸化物混合物(PM)が、任意のC
4
-C
50
不飽和物質に由来する、[141]に記載の方法。
[143]
過酸化物混合物(PM)が、テルペン、脂肪酸エステル、脂肪酸または植物油に由来する、[141]または[142]に記載の方法。
[144]
液状または乳化C
4
-C
50
不飽和物質においてオゾンおよび1つ以上のキャリアガスを含む気体試薬でオゾン分解またはオゾンによる酸化を実施し、過酸化物混合物(PM)を生成させ、続いて過酸化物混合物(PM)を連続的にクエンチする方法であって、該方法が、
(a)各管の内部表面上にC
4
-C
50
不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを形成するように、完全に一杯に維持された共通の液状または乳化C
4
-C
50
不飽和物質供給チャンバーから、環状スロットを通って、複数の並行で実質的に同一な管内へ、液状または乳化C
4
-C
50
不飽和物質を供給すること;
(b)環状スロットを通って管内へ気体試薬供給チャンバーから気体試薬を供給し、過酸化物混合物(PM)を生成させること、ここで、気体試薬の供給圧力は、C
4
-C
50
不飽和物質を含む液状または乳化試薬フィルムを含有する管を通る気体試薬の流れからの圧力損失と実質的に同一であるが、液状または乳化C
4
-C
50
不飽和物質の供給圧力より低い;
(c)管を取り囲むハウジングを通して液状冷却剤を流すことにより管を冷却すること;
(d)過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)供給チャンバー内へ過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を供給すること;
(e)[1]~[31]のいずれかに記載のシングルパスフロースルー反応器内へ過酸化物混合物(PM)および過酸化物クエンチ溶液(PQS)を供給すること
を含む、方法。
[145]
式III
【化17】
で示される化合物の製造方法であって、式II
【化18】
で示されるオゾニドのクエンチ反応を含み、
式中、R
1
およびR
2
が、独立してC
1
-C
10
アルキル、C
1
-C
10
ヒドロキシアルキル、C
1
-C
10
ハロアルキルおよびC
1
-C
10
アルコキシより選択され;
e、f、mおよびnの各々が、独立して0、1、2、3、4、5または6であり;クエンチ反応が、1つ以上の酸の存在下40℃~140℃の温度にて実施され、クエンチ反応が、所望により、クエンチ剤を含んでもよい、製造方法。
[146]
式IIで示されるオゾニドが、式I
【化19】
で示される化合物のオゾン分解から製造される、[145]に記載の製造方法。
[147]
R
1
およびR
2
が、独立してC
1
-C
6
アルキルより選択され;e、f、mおよびnの各々が、独立して0、1または2である、[145]または[146]に記載の製造方法。
[148]
mおよびnが、独立して0および1より選択され;eおよびfが、独立して0、1および2より選択される、[145]~[147]のいずれかに記載の製造方法。
[149]
酸が、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、塩酸または硫酸である、[145]~[148]のいずれかに記載の製造方法。
[150]
クエンチ反応が、60℃~110℃の温度にて実施される、[145]~[149]のいずれかに記載の製造方法。
[151]
クエンチ反応が、80℃~110℃の温度にて実施される、[145]~[150]のいずれかに記載の製造方法。
[152]
クエンチ反応が、亜硫酸水素塩、トリフェニルホスフィン、ジメチルスルフィド、チオジグリコールおよび接触水素化より選択されるクエンチ試薬を含む、[145]~[151]のいずれかに記載の製造方法。
[153]
クエンチ反応が、クエンチ試薬を含み、該クエンチ試薬が、チオジグリコールである、[145]~[152]のいずれかに記載の製造方法。
[154]
クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比が、0.25対1、0.5対1.0、0.75対1、1対1、1.25対1、1.5対1、1.75対1、2.0対1、2.25対1、2.5対1、2.75対1または3.0対1である、[145]~[153]のいずれかに記載の製造方法。
[155]
クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比が、0.5対1.0、0.75対1、1対1または1.25対1である、[145]~[154]のいずれかに記載の製造方法。
[156]
IIIa
【化20】
で示される化合物の製造方法であって、IIa
【化21】
で示されるオゾニドのクエンチ反応を含み、
クエンチ反応が、1つ以上の酸の存在下80℃~140℃の温度にて実施され、クエンチ反応が、所望により、クエンチ剤を含んでもよい、製造方法。
[157]
IIaで示されるオゾニドが、Ia
【化22】
で示される化合物のオゾン分解から製造される、[156]に記載の製造方法。
[158]
酸が、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、塩酸または硫酸である、[156]または[157]に記載の製造方法。
[159]
クエンチ反応が、亜硫酸水素塩、トリフェニルホスフィン、ジメチルスルフィド、チオジグリコールおよび接触水素化より選択されるクエンチ試薬を含む、[156]~[158]のいずれかに記載の製造方法。
[160]
クエンチ反応が、クエンチ試薬を含み、該クエンチ試薬が、チオジグリコールである、[156]~[159]のいずれかに記載の製造方法。
[161]
クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比が、0.25対1、0.5対1.0、0.75対1、1対1、1.25対1、1.5対1、1.75対1、2.0対1、2.25対1、2.5対1、2.75対1または3.0対1である、[156]~[160]のいずれかに記載の製造方法。
[162]
クエンチ試薬対式IIで示されるオゾニドのモル比が、0.5対1.0、0.75対1、1対1または1.25対1である、[156]~[161]のいずれかに記載の製造方法。