(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】団体保険システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/08 20120101AFI20220222BHJP
【FI】
G06Q40/08
(21)【出願番号】P 2020189974
(22)【出願日】2020-11-16
【審査請求日】2021-08-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595140170
【氏名又は名称】東京海上日動火災保険株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】野口 剛
(72)【発明者】
【氏名】仲村 元伸
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-203113(JP,A)
【文献】特開2001-350923(JP,A)
【文献】特開2018-163475(JP,A)
【文献】特開2017-188069(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0063637(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置に対するユーザの操作入力に基づいて前記ユーザを識別する情報を示すユーザ識別情報を取得する、第1処理装置の第1取得部と、
前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ識別情報に対応付けられる企業に関する情報を示す企業情報と、を記憶する、前記企業に所属する従業員に関する情報を管理する第2処理装置の記憶部から、前記第1取得部で取得された前記ユーザ識別情報に対応する前記企業情報を取得する第2取得部と、
前記ユーザの操作入力に基づいて、前記第2取得部で取得された前記企業情報に基づき前記ユーザが団体保険に加入するための処理を実行させる実行部と、
を備える団体保険システム。
【請求項2】
前記実行部は、前記第2取得部で取得された前記企業情報に基づいて、前記企業が団体保険を採用しているか否かが判定された結果を示す判定情報を取得し、前記判定情報に応じた画面を、前記端末装置の表示部に表示させる、
請求項1に記載の団体保険システム。
【請求項3】
前記実行部は、前記判定情報に基づいて、前記ユーザが団体保険に加入する手続きを進めるためのオブジェクトに関する情報を取得する、
請求項2に記載の団体保険システム。
【請求項4】
前記記憶部は、前記ユーザ識別情報と、前記企業情報を関連付けて記憶し、
前記実行部は、前記企業情報が示す企業に対応する、前記ユーザが団体保険を申し込むためのweb情報を取得する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の団体保険システム。
【請求項5】
前記記憶部は、前記ユーザ識別情報と、前記企業情報と、前記企業に対応する金融機関に関する情報を示す金融機関情報と、を関連付けて記憶し、
前記第2取得部は、前記記憶部から、前記企業に対応する前記金融機関情報を取得し、
前記実行部は、前記第2取得部で取得された前記金融機関情報が示す金融機関に対応する、前記ユーザが団体保険を申し込むためのweb情報を取得する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の団体保険システム。
【請求項6】
前記web情報は、前記ユーザ識別情報に関連付けられる前記企業情報から特定される、前記ユーザに対応する企業の従業員数を示す従業員数情報に基づいて、前記企業が、前記企業に対応する前記金融機関を団体保険の代理店とできるか否かが判定された結果に応じて特定される情報である、
請求項5に記載の団体保険システム。
【請求項7】
前記web情報は、前記従業員数情報と、前記第2取得部で取得された前記金融機関情報に基づいて特定される、前記金融機関が特例地域金融機関の適用を受けているか否かを示す地域特例情報と、に基づいて、前記企業が、前記企業に対応する前記金融機関を団体保険の代理店とできるか否かが判定された結果に応じて特定される情報である、
請求項6に記載の団体保険システム。
【請求項8】
前記web情報は、前記ユーザの操作入力に基づいて、前記金融機関情報が示す金融機関と前記ユーザとの関係において、当該金融機関が募集制限先規制の対象であるか否かが判定された結果に応じて特定される情報である、
請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の団体保険システム。
【請求項9】
前記判定情報に応じた画面には、前記企業に対応する金融機関が団体保険にかかる募集を行うときの弊害防止規制に対して、ユーザから事前の同意を受け付ける画面を含む、
請求項2に記載の団体保険システム。
【請求項10】
前記第1取得部、前記第2取得部、及び前記実行部を備える前記第1処理装置と、
前記記憶部を備える前記第2処理装置と、
前記ユーザが団体保険を申し込むためのwebページに対する前記ユーザの操作入力によって生成される、前記団体保険の加入に関する情報を示すユーザ加入情報に、証券番号を付して、当該団体保険に関する加入者票情報を生成する第3処理装置と、
を備える請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の団体保険システム。
【請求項11】
前記第2処理装置は、前記企業に所属する従業員の企業型確定拠出年金に関する情報を管理する、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の団体保険システム。
【請求項12】
コンピュータが、
第1処理装置において、端末装置に対するユーザの操作入力に基づいて前記ユーザを識別する情報を示すユーザ識別情報を取得することと、
前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ識別情報に対応付けられる企業に関する情報を示す企業情報と、を記憶する、前記企業に所属する従業員に関する情報を管理する第2処理装置の記憶部から、前記ユーザ識別情報に対応する前記企業情報を取得することと、
前記ユーザの操作入力に基づいて、前記企業情報に基づき前記ユーザが団体保険に加入するための処理を実行させることと、
を実行する情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータに、
第1処理装置において、端末装置に対するユーザの操作入力に基づいて前記ユーザを識別する情報を示すユーザ識別情報を取得することと、
前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ識別情報に対応付けられる企業に関する情報を示す企業情報と、を記憶する、前記企業に所属する従業員に関する情報を管理する第2処理装置の記憶部から、前記ユーザ識別情報に対応する前記企業情報を取得することと、
前記ユーザの操作入力に基づいて、前記企業情報に基づき前記ユーザが団体保険に加入するための処理を実行させることと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、団体保険システム、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業の社員が通信ネットワークを通じて保険の代理店に対する団体保険の契約手続きを行う保険契約システムが開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のシステムでは、通信ネットワークを通じて、保険契約手続きを行う代行会社サーバが社員の端末に保険商品の申込画面を提示する。その後、社員の端末は、社員の電子著名を付した申込データを代行会社サーバに送信する。代行会社サーバは、当該社員が属する団体における複数の申込データを集計した結果を示す集計結果データに基づき団体契約申込データを生成する。代行会社サーバは、団体契約申込データを代理店端末に送信する。代理店端末は、代理店の電子著名を付した団体契約申込データを、保険会社端末に送信する。保険会社端末は、団体契約申込データと、上記で処理した時刻を含むログデータとを記憶する。これにより、社員は通信ネットワークを通じて効率的に保険契約に関する手続きを行うことができる。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、代行会社サーバに申込データを送信した社員が、保険商品に対応する団体に属するか否かを、保険の代理店又は保険会社が団体に確認する必要があるため、保険契約の手続きが煩雑になる虞があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記の課題を解決するために、団体保険を契約するユーザが当該団体保険に対応する団体に属することを自動的に確認し、該当するユーザにシステムを提供し、さらに団体契約の申込の手続きを実行させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る団体保険システムは、端末装置に対するユーザの操作入力に基づいて前記ユーザを識別する情報を示すユーザ識別情報を取得する、第1処理装置の第1取得部と、前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ識別情報に対応付けられる企業に関する情報を示す企業情報と、を記憶する、前記企業に所属する従業員に関する情報を管理する第2処理装置の記憶部から、前記第1取得部で取得された前記ユーザ識別情報に対応する前記企業情報を取得する第2取得部と、前記ユーザの操作入力に基づいて、前記第2取得部で取得された前記企業情報に基づき前記ユーザが団体保険に加入するための処理を実行させる実行部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが、第1処理装置において、端末装置に対するユーザの操作入力に基づいて前記ユーザを識別する情報を示すユーザ識別情報を取得することと、前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ識別情報に対応付けられる企業に関する情報を示す企業情報と、を記憶する、前記企業に所属する従業員に関する情報を管理する第2処理装置の記憶部から、前記第1取得部で取得された前記ユーザ識別情報に対応する前記企業情報を取得することと、前記ユーザの操作入力に基づいて、前記企業情報に基づき前記ユーザが団体保険に加入するための処理を実行させることと、を実行する。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、第1処理装置において、端末装置に対するユーザの操作入力に基づいて前記ユーザを識別する情報を示すユーザ識別情報を取得することと、前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ識別情報に対応付けられる企業に関する情報を示す企業情報と、を記憶する、前記企業に所属する従業員に関する情報を管理する第2処理装置の記憶部から、前記第1取得部で取得された前記ユーザ識別情報に対応する前記企業情報を取得することと、前記ユーザの操作入力に基づいて、前記企業情報に基づき前記ユーザが団体保険に加入するための処理を実行させることと、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、団体保険を契約するユーザが当該団体保険に対応する団体に属することを自動的に確認し、該当するユーザに、代理店や保険会社における団体保険の契約事務を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】団体保険システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】団体保険システムの処理の概要を示す図である。
【
図6】団体保険申込サーバの構成の一例を示す図である。
【
図10】団体保険登録サーバの構成の一例を示す図である。
【
図13】団体保険システムにおける処理手順の一例を示すフロー図である。
【
図14】ユーザIDと企業年金情報とを連携させるときの画面例である。
【
図15】弊害防止規制の事前同意を得る画面に遷移させるときの画面例である。
【
図16】弊害防止規制の事前同意を得るための画面例である。
【
図17】事前同意を得た後のメニューの一覧を示す画面例である。
【
図18】団体保険の申し込みを受け付けるときの画面例である。
【
図19】募集制限先規制の条件を充足するか否かを確認するための画面例である。
【
図20】団体契約の加入者情報の入力フォームの画面例である。
【
図21】サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図22】端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の一実施形態における団体保険システム10について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形し、または各実施例を組み合わせるなどして実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付して表している。
===団体保険システム10の概要===
【0013】
団体保険システム10は、例えば、所定のシステムで使用しているユーザを識別可能な情報(以下、ユーザIDという)に対して、当該ユーザが所属する企業を識別可能な情報(以下、企業コードという)を紐付けて、当該ユーザが当該企業における保険の団体契約(以下、団体保険という)を締結できる仕組みを提供するシステムである。これにより、団体保険システム10は、ユーザが当該企業に属するか否かを自動的に確認できるため、代理店及び保険会社の手間を大幅に改善できる。
【0014】
団体契約とは、例えば、団体(例えば、会社、官公庁、協同組合など)において、商工会議所が提供する団体保険に加入することを希望する構成員を取りまとめて、保険会社との間でまとめて行う保険契約をいう。
【0015】
また、団体保険システム10は、例えば、ユーザIDに基づいて、企業コードおよび当該企業に紐づく金融機関を識別可能な情報(以下、金融機関コードという)を取得する。団体保険システム10は、例えば、企業コード及び金融機関コードに基づき、ユーザに対して、企業に対応する金融機関が団体保険の代理店になれるか否かを判定する。これにより、団体保険システム10は、金融機関における団体保険の代理店としての業務量を減らせる。金融機関とは、例えば都市銀行や地方銀行である。
【0016】
図1は、団体保険システム10の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、団体保険システム10は、例えば、アプリサーバ100と、年金サーバ200と、団体保険申込サーバ300と、団体保険登録サーバ400と、ユーザの端末装置500とを含む。アプリサーバ100、年金サーバ200、団体保険申込サーバ300、団体保険登録サーバ400、及びユーザの端末装置500は、ネットワークNを通じて相互に通信可能に接続されている。
【0017】
アプリサーバ100は、例えば、端末装置500に対して、所定のサービスを提供する機能を備えている。年金サーバ200は、例えば、アプリサーバ100との間で、API(Application Programming Interface)連携によって、ユーザIDに対応する企業コード及び金融機関コードを提供する機能を備えている。団体保険申込サーバ300は、例えば、企業コード及び金融機関コードに基づいて、ユーザに応じた団体保険に関する情報を提供する機能を備えている。団体保険登録サーバ400は、例えば、団体保険申込サーバ300との間で、API連携によって、ユーザの団体契約に関する情報を取得して、ユーザの団体契約の内容を証券番号と紐づけて登録する機能を備えている。
【0018】
アプリサーバ100、年金サーバ200、団体保険申込サーバ300、及び団体保険登録サーバ400は、例えば、上述した各種機能を実現できる情報処理装置であればよい。すなわち、アプリサーバ100、年金サーバ200、団体保険申込サーバ300、団体保険登録サーバ400は、例えば、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA、電子メールクライアントなど)、あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームなどであってもよい。
【0019】
端末装置500は、例えば、アプリサーバ100との間で各種情報を送受信して、表示部505aを通じてユーザに各種情報を提供する機能を備えている。
【0020】
端末装置500は、例えば、上述した機能を実現できる情報処理装置であればよい。すなわち、端末装置500は、例えば、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、パーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA(Personal Digital Assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームなどであってもよい。
【0021】
なお、団体保険システム10は、アプリサーバ100で実行される処理の少なくとも一部を、端末装置500で実行するよう構成されていてもよい。また、団体保険システム10は、団体保険申込サーバ300で実行される処理の少なくとも一部を、アプリサーバ100または端末装置500で実行するよう構成されていてもよい。また、団体保険システム10は、例えば、団体保険申込サーバ300で実行される処理の少なくとも一部を、団体保険登録サーバ400で実行するよう構成されていてもよい。また、団体保険システム10は、例えば、団体保険登録サーバ400で実行される処理の少なくとも一部を、団体保険申込サーバ300で実行するよう構成されていてもよい。
【0022】
次に、
図2を参照して、団体保険システム10の処理の概要を説明する。
図2は、団体保険システム10の処理の概要を示す図である。
【0023】
まず、ステップS11において、端末装置500は、例えば、ユーザから操作入力を受け付けて、年金サーバ200で管理するユーザID(以下、年金ユーザIDという)を、アプリサーバ100に送信する。アプリサーバ100は、例えば、年金ユーザIDに対して、アプリサーバ100で使用するユーザID(以下、アプリユーザIDという)を取得して紐づける。以下、便宜上、アプリユーザID及び年金ユーザIDの両方をまとめて「ユーザID」ということもある。次に、アプリサーバ100は、例えば、年金サーバ200にユーザIDを送信する。
【0024】
次に、ステップS12において、年金サーバ200は、年金ユーザIDとアプリユーザIDとを紐付けて記憶する。すなわち、年金サーバ200は、アプリユーザIDと、年金ユーザIDに紐づく企業型確定拠出年金に関する情報(以下、企業年金情報という)とを紐付ける。なお、年金サーバ200は、アプリユーザIDと企業年金情報とを紐付けることに限定されず、例えば、アプリユーザIDを、企業と従業員が紐づく企業の従業員に関する情報に紐づけてもよい。以下、企業年金情報は、例えば企業コード及び金融機関コードを含むこととして説明する。
【0025】
次に、ステップS13において、アプリサーバ100は、例えば、端末装置500でユーザの操作入力を受け付けたことを契機に、API連携によって、ユーザID(ここでは、アプリユーザID)、企業コード、及び金融機関コードを、年金サーバ200から取得する。すなわち、アプリサーバ100は、アプリユーザIDに基づき、ユーザが所属する企業の企業コード、及び当該企業の団体契約の代理店となりうる金融機関の金融機関コードを、自動的に取得できる。これにより、団体保険システム10は、団体保険に加入するためのユーザの手続きを減らすことができる。以下、便宜上、ユーザID、企業コード、及び金融機関コードを「ユーザ情報」ということもある。
【0026】
次に、ステップS14において、アプリサーバ100は、例えば、ユーザ情報に基づいて、当該企業が団体保険の対象か否かを判定する。
【0027】
次に、ステップS15において、アプリサーバ100は、例えば、ユーザの所属する企業が団体保険の対象であると判定された場合、金融機関コード(及び商工会議所コード)に対応するwebアドレスを特定する。なお、アプリサーバ100は、例えば、振分処理によって、当該webアドレスを予め記憶部310に記憶していてもよい。振分処理については後述する。これにより、団体保険システム10は、ユーザに対して、金融機関(及び商工会議所)がユーザに提供可能な団体保険の内容を適切に提供できる。なお、ステップS13~ステップS15の処理は、団体保険申込サーバ300で実行されてもよい。
【0028】
次に、ステップS16において、団体保険申込サーバ300は、例えば、アプリサーバ100を通じて、特定されたwebアドレスに対応する、端末装置500に団体保険に申し込むためのwebページ(ここでは、申込画面)に関する情報(例えば、HTML、CSS、画像など)を送信する。
【0029】
次に、ステップS17において、団体保険申込サーバ300は、例えば、端末装置500から、アプリサーバ100を通じてユーザの団体保険の申し込みに関する情報(以下、加入者情報という)を取得する。
【0030】
次に、ステップS18において、団体保険登録サーバ400は、例えば、API連携によって、団体保険申込サーバ300から加入者情報を取得する。
【0031】
次に、ステップS19において、団体保険登録サーバ400は、例えば、加入者情報と証券番号とを紐付けて記憶部410に記憶する。これにより、団体保険システム10は、加入者情報に基づいて加入者票を自動的に生成することができるため、加入者票の作成時の人的なミスや、加入者票の郵送時の情報漏洩などのリスクを軽減できる。
【0032】
以下、上述した処理を実行する団体保険システム10における各装置の構成の詳細について説明する。
===アプリサーバ100の構成===
【0033】
図3を参照して、アプリサーバ100の構成について説明する。
図3は、アプリサーバ100の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、アプリサーバ100は、例えば、例えば、記憶部110と、実行部120とを含む。
【0034】
記憶部110は、例えば、企業情報D111と、金融機関情報D112と、同意確認情報D113とを格納する。
【0035】
図4を参照して、企業情報D111について説明する。
図4は、企業情報D111の一例を示す図である。
図4に示すように、企業情報D111は、例えば、[企業コード]、[従業員数]、[従業員区分]、[団体契約採否]、[代分種類]、[商工会議所コード]、及び[商工会議所名]の項目を含んでいてもよい。
【0036】
[企業コード]は、例えば、企業を識別可能な企業コードを含む項目である。[従業員数]は、例えば、企業の従業員の人数を含む項目である。[従業員区分]は、例えば、企業の従業員の人数に応じて区分された符号を含む項目である。[従業員区分]の項目の情報は、例えば、弊害防止規制に該当するか否かを判定するための情報である。[団体契約採否]は、例えば、企業が団体保険を採用しているか否かを示す情報を含む項目である。[団体契約採否]の項目の情報は、例えば、企業が団体保険の対象となっているか否かを判定するための情報である。[代分種類]は、例えば、金融機関(ここでは、銀行)が代理店として登録されているか否かを示す情報を含む項目である。[代分種類]の項目の情報は、例えば、ユーザに対して「弊害防止規制」の確認をするか否かを判定するための情報である。[商工会議所コード]は、例えば、企業が所属する商工会議所を識別可能な情報(以下、商工会議所コードという)を含む項目である。[商工会議所名]は、例えば、商工会議所の名称を含む項目である。
【0037】
ここで、弊害防止規制とは、金融機関(例えば、保険業法における「銀行等その他の政令で定める者」)が保険の募集を行う際に、金融機関の企業に対する優越的な地位や影響力を行使することによって、企業に損害を与えること、他の保険の募集を行う機関との間で公平な競争を害することなどを防ぐための規制をいう。企業との関係において弊害防止規制に該当する金融機関は、当該企業の団体保険の代理店になることができない。
【0038】
次に、
図5を参照して、金融機関情報D112について説明する。
図5は、金融機関情報D112の一例を示す図である。
図5に示すように、金融機関情報D112は、例えば、[金融機関コード]、[金融機関名]、[特例地域金融機関]、[商工会議所コード]、[商工会議所名]、[銀行代分ありURL]、及び[銀行代分なしURL]の項目を含んでいてもよい。なお、便宜上、企業情報D111と同じ項目についてはその説明を省略する。
【0039】
[金融機関コード]は、例えば、金融機関を識別可能な金融機関コードを含む項目である。[金融機関名]は、例えば、金融機関の名称を含む項目である。[特例地域金融機関]は、例えば、「特例地域金融機関」に該当するか否かを示す符号(例えば、「1」は該当することを示し、「0」は該当しないことを示す)を含む項目である。[特例地域金融機関]の項目の情報は、例えば、弊害防止規制に該当するか否かを判定する際に、規制の対象となる要件を特定するための情報である。[銀行代分ありURL]は、例えば、振分処理に基づき金融機関に紐づけられたwebアドレスを含む項目である。[銀行代分ありURL]の項目の情報は、ユーザが金融機関を代理店として団体保険に加入するための画面を提供するwebアドレスを示す情報である。[銀行代分なしURL]は、例えば、振分処理に基づき金融機関に紐づけられたwebアドレスを含む項目である。[銀行代分なしURL]の項目の情報は、ユーザが金融機関ではない機関を代理店として団体保険に加入するための画面を提供するwebアドレスを示す情報である。
【0040】
ここで、特例地域金融機関とは、がん保険・医療保険・介護保険などの商品について、一定の保険金額や給付金額の上限が設定される替わりに、保険募集制限先規制などの保険募集の要件が緩和される金融機関をいう。
【0041】
図6を参照して、同意確認情報D113について説明する。
図6は、同意確認情報D113の一例を示す図である。
図6に示すように、同意確認情報D113は、例えば、[アプリユーザID]、[企業コード]、[金融機関コード]、[弊害防止同意フラグ]、[同意日時]、[募集制限先確認フラグ]、及び[確認日時]の項目を含んでいてもよい。なお、便宜上、後述する企業年金情報D211と同じ項目についてはその説明を省略する。
【0042】
[弊害防止同意フラグ]は、例えば、アプリサーバ100から弊害防止規制に事前同意したか否かを示す情報(例えば、「1」は同意したことを示し、「0」は同意していないことを示す)を含む項目である。当該項目の情報は、弊害防止規制に対する二度目以降の同意に関するユーザの手順を省略させるための情報である。[同意日時]は、例えば、アプリサーバ100から事前同意したことを示す情報(以下、同意情報という)を取得した時の日時を示す情報を含む。[募集制限先確認フラグ]は、例えば、アプリサーバ100から募集制限先の規制対象に該当するか否かを示す情報(例えば、「1」はユーザが「募集制限先規制」につき確認したことを示し、「0」はユーザが「募集制限先規制」につき確認していないことを示す)を含む項目である。[確認日時]は、例えば、アプリサーバ100から加入手続きに関する情報(以下、加入手続き情報という)を取得した時の日時を示す情報を含む。
【0043】
ここで、募集制限先規制とは、事業性資金の貸出先である法人、その代表者ならびに個人事業主(法人の事業性資金を代表者に貸出している場合を含む)や、事業性資金の貸出先で、かつ常時使用する従業員が50人以下の企業の役員(代表者を除く)および従業員(法人の事業性資金を代表者に貸出している場合を含む)を対象にした規制をいう。代理店となる金融機関は、募集制限先規制に該当する対象者を保険契約者又は被保険者として団体保険の契約を締結できない。団体保険システム10は、例えば、法人(企業)に対しては、後述する振分処理部360において募集制限先規制に該当するか否かを振り分けられ、個人に対しては、後述する
図19に示す画面T19に対するユーザの操作入力によって、募集制限先規制に該当するか否かを確認する。
【0044】
なお、記憶部110に記憶されている企業情報D111及び金融機関情報D112は、アプリサーバ100に格納されていなくてもよく、例えばアプリサーバ100とは異なる装置に格納されていてもよい。この場合、アプリサーバ100は、当該装置から企業情報D111及び金融機関情報D112を取得すればよい。
【0045】
実行部120は、例えば、各種情報に基づいて、ユーザが団体保険に加入するための処理を実行する。実行部120は、例えば、取得部121と、第1判定部122と、特定部123と、第2判定部124と、振分処理部125と、第3判定部126と、送信部127と、表示処理部128とを含む。なお、団体保険システム10においては、例えば、アプリサーバ100における実行部120の機能のうち全部またはその一部の機能が、団体保険申込サーバ300で実行されてもよい。
【0046】
取得部121は、例えば、API連携によって、年金サーバ200から各種情報を取得する。具体的には、取得部121は、アプリユーザIDに基づき、API連携によって、年金サーバ200から企業コードおよび金融機関コードを取得する。また、取得部121は、団体保険申込サーバ300及び端末装置500との間で各種情報を取得してもよい。
【0047】
第1判定部122は、例えば、企業コードに基づいて、企業が団体保険を採用しているか否かを判定する。具体的には、第1判定部122は、例えば、記憶部110の企業情報D111の[団体契約採否]の項目に入力されている情報(ここでは、「採用」か「不採用」)に基づいて、ユーザの所属している企業が団体保険を採用しているか否かを判定してもよい。換言すると、第1判定部122は、例えば、当該企業に所属するユーザが団体保険に加入できる対象か否かを判定する。これにより、団体保険システム10は、団体保険へのユーザによる加入の可否を容易に判定できるため、ユーザ及び企業の利便性を向上できる。
【0048】
特定部123は、例えば、後述する振分処理部125で振分処理を実行するための各種情報を特定する。具体的には、特定部123は、例えば、アプリユーザIDに紐づけられる企業コードに基づいて、企業情報D111の[従業員区分]の項目の情報(ここでは、「A」~「C」のいずれかの区分)を参照して、ユーザに対応する企業の従業員数を特定してもよい。また、特定部123は、例えば、アプリユーザIDに紐づけられる金融機関コードに基づいて、金融機関情報D112の[特例地域金融機関]の項目の情報(ここでは、「1」か「0」のフラグ)を参照して、金融機関が特例地域金融機関に該当するか否かを特定してもよい。これにより、振分処理部125は、企業の従業員数または特例地域金融機関に関する情報に基づいて、後述する振分処理を実行できる。
【0049】
また、特定部123は、例えば、アプリユーザIDに紐づけられる金融機関コードに基づいて、振分処理によって生成されるwebアドレス(例えば、金融機関情報D112の[銀行代分ありURL]の項目または[銀行代分なしURL]の項目)を特定する。また、特定部123は、例えば、後述する第3判定部126における判定された結果に応じて、webアドレスを特定してもよい。これにより、アプリサーバ100は、ユーザに対して、ユーザに応じた団体保険を申し込む(ユーザを団体保険に加入させる)ためのwebページを提供できる。
【0050】
第2判定部124は、例えば、特定部123で特定される、企業の従業員数を示す情報(以下、従業員数情報という)に基づいて、募集制限先規制において、企業が金融機関を団体保険の代理店とできるか否かを判定する。さらに、第2判定部124は、例えば、従業員数情報と、金融機関が特例地域金融機関に該当するか否かを示す情報(以下、特例情報という)とに基づいて、募集制限先規制において、企業が金融機関を団体保険の代理店とできるか否かを判定してもよい。具体的には、第2判定部124は、例えば、特定部123で特定される従業員数情報(ここでは、「A」~「C」の区分)の区分に応じて、団体保険の代理店とできるか否かを判定する。また、第2判定部124は、例えば、特定部123で特定される特例情報(ここでは、「1」か「0」のフラグ)が示すフラグに応じて、団体保険の代理店とできるか否かを判定する。これにより、団体保険システム10は、募集制限先規制において、企業が金融機関を団体保険の代理店とできるか否かを容易に判定できるため、企業および金融機関の利便性を向上できる。
【0051】
振分処理部125は、例えば振分処理を実行する。振分処理とは、企業の条件に応じて団体保険に関するwebアドレスを取得する処理である。団体保険では、特定部123で特定される従業員数が、第2判定部124における所定の条件を満たすか否かの判定結果に基づき、企業が金融機関を団体保険の代理店とできるか否かが決定される。具体的には、例えば、企業の従業員数が51名以上の場合は金融機関を団体保険の代理店とでき、従業員が51名未満の場合は団体保険の代理店とできない。また、団体契約では、後述する特定部123で特定される、金融機関が特例地域金融機関に該当するか否かの結果に基づき、上記の従業員数の条件を緩和する。具体的には、企業の従業員数が21名以上の場合は金融機関を団体保険の代理店とでき、従業員が21名未満の場合は金融機関を団体契約の代理店とできない。すなわち、アプリサーバ100は、振分処理によって、その金融機関が企業との関係で団体契約の代理店となれるか否かを振り分けた結果に応じたwebアドレスを取得する。なお、上述した従業員数については一例を示すものであるため、その従業員数は変更されてもよい。
【0052】
また、団体保険では、後述する特定部123で特定される、金融機関が特例地域金融機関に該当するか否かの結果に基づき、その補償内容が決定されてもよい。具体的には、アプリサーバ100は、例えば、介護の補償を、金融機関が特例地域金融機関に該当しない場合は補償が300万とし、特例地域金融機関に該当する場合は補償が100万とする。すなわち、アプリサーバ100は、振分処理によって、企業に紐づく金融機関(及び商工会議所)に応じて保険内容を振り分けた結果に応じたwebアドレスを生成する。
【0053】
このように、アプリサーバ100は、振分処理により、ユーザに提供するwebアドレスを生成して、金融機関に応じてwebアドレスを自動的に振り分けることができる。これにより、団体保険システム10は、ユーザ及び代理店の利便性を向上できる。なお、振り分けられたwebアドレスは、例えば、記憶部110の金融機関情報D112に格納される(例えば、[銀行代分ありURL]の項目、[銀行代分なしURL]の項目)。
【0054】
また、振分処理部125は、例えば、第2判定部124で判定される、金融機関が団体保険の代理店になれるか否か結果に基づいて、振分処理を実行してもよい。振分処理部125は、例えば、第2判定部124において金融機関が団体保険の代理店になれないと判定された場合、ユーザに「2者代分」に対応するwebアドレスを生成してもよい。一方、振分処理部125は、例えば、第2判定部124において金融機関が団体保険の代理店になれると判定された場合、ユーザに「3者代分」に対応するwebアドレスを生成してもよい。これにより、アプリサーバ100は、金融機関が代理店となれるか否かに応じてwebアドレスを自動的に振り分けることができるため、ユーザおよび代理店の利便性を向上できる。
【0055】
ここで、2者代分とは、団体保険の代理店分担契約として、金融機関系の代理店と商工会議所の代理店の2者で代理店分担することをいう。また、3者代分とは、団体保険の代理店分担契約として、金融機関(例えば、銀行)、金融機関系の代理店、及び商工会議所の代理店の3者で代理店分担することをいう。
【0056】
第3判定部126は、例えば、端末装置500においてユーザの操作入力を受け付けた結果に基づいて、当該ユーザと金融機関情報が示す金融機関との関係につき、金融機関が募集制限先規制の対象であるか否かを判定する。具体的には、第3判定部126は、例えば、端末装置500から、ユーザにより募集制限先規制に該当することを示す情報(以下、制限該当情報という)を取得した場合、制限該当情報に基づいて、金融機関が募集制限先規制の対象であると判定する。これにより、団体保険システム10は、金融機関がユーザとの関係において団体保険の代理店になれるか否かを容易に判定できるため、ユーザおよび金融機関の利便性を向上できる。
【0057】
送信部127は、例えば、団体保険申込サーバ300に対して、各種情報を送信する。
【0058】
表示処理部128は、例えば、
図14~
図19に示す各種画面を、端末装置500の表示部505aに表示させるための情報(例えば、HTML、CSS、画像など)を生成する。
===年金サーバ200の構成===
【0059】
図7を参照して、年金サーバ200の構成について説明する。
図7は、年金サーバ200の構成の一例を示す図である。
図7に示すように、年金サーバ200は、例えば、記憶部210と、送信部220とを含む。
【0060】
記憶部210は、例えば、企業年金情報D211を格納する。
図8を参照して、企業年金情報D211について説明する。
図8は、企業年金情報D211の一例を示す図である。
図8に示すように、企業年金情報D211は、例えば、[氏名]、[アプリユーザID]、[加入者番号]、[企業コード]、[金融機関コード]、[金融機関名]、[営業店コード]、及び[代理店コード]の項目を含んでいてもよい。
【0061】
[氏名]は、例えば、企業型確定拠出年金の加入者の氏名を含む項目である。[アプリユーザID]は、例えば、アプリサーバ100のアプリケーションを利用するユーザを識別可能なアプリユーザIDを含む項目である。[加入者番号]は、例えば、企業型確定型拠出年金に加入する加入者(ここでは、ユーザ)の識別情報(ここでは、年金ユーザID)を含む項目である。[企業コード]は、例えば、企業を識別可能な企業コードを含む項目である。[金融機関コード]は、例えば、金融機関を識別可能な金融機関コードを含む項目である。[金融機関名]は、例えば、金融機関の名称を含む項目である。[営業店コード]は、例えば、保険会社の取扱代理店が所属する営業店を識別可能な情報を含む項目である。[代理店コード]は、例えば、保険会社の取扱代理店を識別可能な情報を含む項目である。
【0062】
送信部220は、例えば、アプリサーバ100及び端末装置500に対して、各種情報を送信する。
===団体保険申込サーバ300の構成===
【0063】
図9を参照して、団体保険申込サーバ300の構成について説明する。
図9は、団体保険申込サーバ300の構成の一例を示す図である。
図9に示すように、団体保険申込サーバ300は、例えば、記憶部310と、取得部320と、送信部330とを含む。
【0064】
記憶部310は、例えば、企業情報D311と、金融機関情報D312と、同意確認情報D313とを格納する。企業情報D311、金融機関情報D312、及び同意確認情報D313は、記憶部110に記憶されている、企業情報D111、金融機関情報D112、及び同意確認情報D113と同様であるため、その説明を省略する。
【0065】
団体保険申込サーバ300は、例えば、企業情報D311、金融機関情報D312、及び同意確認情報D313を、アプリサーバ100の記憶部110の企業情報D111、金融機関情報D112、及び同意確認情報D113と同期して更新してもよい。
【0066】
取得部320は、例えば、API連携によって、アプリサーバ100から各種情報を取得する。送信部330は、例えば、アプリサーバ100に対して、各種情報を送信する。表示処理部340は、例えば、
図20に示す画面を、端末装置500の表示部505aに表示させるための情報(例えば、HTML、CSS、画像など)を生成する。
===団体保険登録サーバ400の構成===
【0067】
図10を参照して、団体保険登録サーバ400の構成について説明する。
図10は、団体保険登録サーバ400の構成の一例を示す図である。
図10に示すように、団体保険登録サーバ400は、例えば、記憶部410と、取得部420と、項目抽出部430と、加入者票情報生成部440とを含む。
【0068】
記憶部410は、例えば、団体契約情報D411を格納する。
図11は、団体契約情報D411の構成例を示している。
図11に示すように、団体契約情報D411は、団体保険の契約に関する情報(以下、契約情報という)を格納しており、データ項目として、例えば、第1契約証券番号、契約者名、第2契約証券番号、被保険者名、住所、始期日などを含む。第1契約証券番号は、団体保険契約者の保険証券を識別する符号である。保険証券とは、保険会社が団体保険契約者に対して発行する、団体保険契約を締結したことの証明書である。。契約者名は、被保険者の名称である。第2契約証券番号は、第1契約証券番号に紐づき、被保険者の保険証券を識別する符号である。ここで、被保険者の保険証券とは、団体保険契約者の証券を証券分割した証券である。被保険者名は、被保険者の氏名である。住所は、被保険者の拠点となる場所である。始期日は、被保険者の加入契約の始期である。ここで、団体契約情報D411は、取得部420において第2契約情報を取得したことを契機に更新される。
【0069】
取得部420は、例えば、団体保険申込サーバ300から各種情報を取得する。
【0070】
項目抽出部430は、加入者票情報を生成するべく、例えば団体契約情報D411から、第1契約証券番号をキーとして、所定の契約項目に関する情報を抽出する。具体的に述べると、所定の契約項目は、例えば、加入者番号となる第2契約証券番号や、それと紐付く契約項目である。
【0071】
加入者票情報生成部440は、抽出された契約項目に関する情報に基づいて、加入者票に関する加入者票情報を生成する。これにより、加入者票をシステム上で管理することができるため、加入者票の取り扱いにかかる、人的作業における不具合を回避できる。なお、加入者票情報生成部440は、抽出された契約項目に加えて、所定のテーブル(不図示)から契約に関する補完情報を付加して、加入者票情報を生成してもよい。所定のテーブルには、第1契約情報および第2契約情報には含まれない、例えば団体保険契約者において被保険者を登録する際に生成される被保険者に関する情報が、格納されていてもよい。これにより、団体保険システム10は、人を介在させずに、加入者票情報に基づいて加入者票を作成するため、加入者票の作成時の人的なミスや、加入者票の郵送時の情報漏洩などのリスクを軽減できる。
【0072】
ここで、加入者票とは、団体保険の契約における被保険者に保険証券の代替として、被保険者が加入依頼書にもとづき加入された保険内容を証明する書類である。
===端末装置500の構成===
【0073】
図12を参照して、端末装置500の構成について説明する。
図12は、端末装置500の構成の一例を示す図である。端末装置500は、例えば、アプリサーバ100から取得した情報に基づいて、各種画面を表示部505aに表示させる。端末装置500は、例えば、記憶部510と、取得部520と、表示処理部530と、送信部540とを含む。記憶部510は、例えば各種情報を記憶する。取得部520は、例えば各種画面に関する情報をアプリサーバ100から取得する。表示処理部530は、例えば、取得した各種画面に関する情報を表示部505aに表示させる。送信部540は、例えば各種情報をアプリサーバ100に送信する。
===団体保険システム10の処理手順===
【0074】
図13~
図20を参照して、団体保険システム10においてユーザが団体契約に加入されるまでの処理手順について説明する。
図13は、団体保険システム10における処理手順の一例を示すフロー図である。
図14~
図20は、端末装置500の表示部505aに表示される画面例である。
図14は、ユーザIDと企業年金情報とを連携させるときの画面例である。
図15は、弊害防止規制の事前同意を得る画面に遷移させるときの画面例である。
図16は、弊害防止規制の事前同意を得るための画面例である。
図17は、事前同意を得た後のメニューの一覧を示す画面例である。
図18は、団体保険の申し込みを受け付けるときの画面例である。
図19は、募集制限先規制の条件を充足するか否かを確認するための画面例である。
図20は、団体契約の加入者情報の入力フォームの画面例である。
【0075】
以下、便宜上、代理店を「A銀行」とし、A銀行は「特例地域金融機関」の適用を受けていることとする。また、以下において、端末装置500はアプリサーバ100を通じて団体保険申込サーバ300から表示部505aに表示させるための情報を取得するように説明しているが、これに限定されない。例えば、端末装置500はアプリサーバ100を介さず団体保険申込サーバ300から表示部505aに表示させるための情報を取得してもよい。
【0076】
まず、ステップS100において、端末装置500は、ユーザの操作入力を受け付けて、ユーザID(例えば、年金ユーザID)を取得する。端末装置500は、ユーザIDをアプリサーバ100に送信する。その後、端末装置500は、例えば、アプリサーバ100から
図14に示す画面T14を取得して、表示部505aに表示する。
【0077】
次に、ステップS101において、アプリサーバ100は、例えば、端末装置500において画面T14のオブジェクトT141に対してユーザの操作入力を受け付けた場合、年金ユーザIDにアプリユーザIDを紐付ける。そして、アプリサーバ100は、年金サーバ200に対して、ユーザID(例えば、アプリユーザIDおよび年金ユーザID)を送信する。年金サーバ200は、例えば、アプリユーザIDを、年金ユーザIDに対応する企業年金情報(ここでは、少なくとも企業コード及び金融機関コード)に紐づけて、記憶部210に記憶する。これにより、団体保険システム10は、簡易なシステム構築で、アプリサーバ100で使用されるユーザID(例えば、アプリユーザID)に基づいて、ユーザに対応する企業コード及び金融機関コードを取得できる。
【0078】
次に、ステップS102において、アプリサーバ100は、例えば、API連携によって、年金サーバ200からアプリユーザIDに対応するユーザ情報(ここでは、企業コード、及び金融機関コード)を取得する。
【0079】
次に、ステップS103において、アプリサーバ100は、アプリサーバ100(第1判定部130)は、例えば、企業コードに基づいて、ユーザが所属する企業が団体保険の対象である企業か否かを判定する。具体的には、アプリサーバ100は、例えば、企業情報D311において、企業コードに対応する [団体契約採否]の項目を確認する。アプリサーバ100は、例えば、当該項目に「採用」が入力されていると「対象である」と判定し、当該項目に「不採用」が入力されていると「対象でない」と判定する。また、アプリサーバ100(第1判定部122)は、例えば、企業情報D311における、企業コードに対応する金融機関コードの有無によって、企業が団体保険の対象か否かを判定してもよい。
【0080】
ステップS103において「対象である」と判定された場合(YES)、アプリサーバ100は、例えば、
図15に示す画面T15を表示させるための情報(判定情報)を端末装置500に送信する。ここで、「表示させるための情報」は、例えば、各種画面をブラウザで表示させるための、HTML、CSS、画像などを示すコードであってもよい。画面T15は、弊害防止規制に対する事前同意を得る画面に遷移させるための画面である。
図15に示すように、画面T15は、例えば、オブジェクトT141(ここでは、「福利厚生制度」)を含む。オブジェクトT151には、例えば、金融機関コードに紐づくwebアドレスがリンクされている。端末装置500は、例えば、オブジェクトT151に対してユーザの操作入力を受け付けた場合、アプリサーバ100から、
図16に示す画面T16を表示させるための情報を取得する。
【0081】
ステップS103において「対象でない」と判定された場合(NO)、アプリサーバ100は、例えば、団体契約の加入の手続きが進められないことを示す画面(不図示)を表示させるための情報を、端末装置500に送信する(ステップS121)。具体的には、アプリサーバ100は、例えば、画面T15においてオブジェクトT151が表示されていない画面を、端末装置500に送信する。
【0082】
すなわち、ステップS103において、アプリサーバ100は、例えば、「対象である」と判定された場合(ステップS103:YES)にのみ、オブジェクトT151を表示部505aに表示させて、ユーザが団体保険の申し込みの手続きに進めるよう処理する。これにより、団体保険システム10はユーザの利便性を向上できる。
【0083】
次に、ステップS104において、端末装置500は、例えば、
図15に示す画面T15を表示させるための情報(判定情報)を取得する。端末装置500は、例えば、画面T15のオブジェクトT151に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、福利厚生制度に関する画面を表示させるための情報を、アプリサーバ100に要求する。
【0084】
次に、ステップS105において、アプリサーバ100は、例えば、
図16に示す画面T16(ここでは、同意確認画面)を表示させるための情報を端末装置500に送信する。すなわち、団体保険システム10は、オブジェクトT151に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、オブジェクトT151にリンクするwebアドレスに対応する画面T16を端末装置500の表示部505aに表示させる。
【0085】
次に、ステップS106において、アプリサーバ100は、端末装置500において、
図16に示す画面T16を表示部505aに表示させる。画面T16は、弊害防止規制に対する事前同意を得るための画面である。
図16に示すように、画面T16は、例えば、弊害防止規制の内容を示す注意文T161と、弊害防止規制の内容にユーザが事前同意するための同意ボタンT162と、弊害防止規制の内容に事前同意しないための不同意ボタンT163とを含む。端末装置500は、同意ボタンT162に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、同意したことを示す同意情報を、アプリサーバ100に送信する。一方、端末装置500は、不同意ボタンT163に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、同意しないことを示す情報(以下、不同意情報という)を、アプリサーバ100に送信する。これにより、団体保険システム10は、弊害防止規制の内容に対してユーザが同意したか否かを記録できるため、二度目以降の弊害防止規制に対するユーザの確認を省略できることから、ユーザの利便性を向上できる。
【0086】
次に、ステップS107において、アプリサーバ100は、例えば、端末装置500から取得した情報に基づいて、ユーザが同意したか否かを特定する。ユーザが同意していた場合(ステップS107:YES)、アプリサーバ100は、例えば、当該同意情報を、API連携によって、年金サーバ200に送信してもよい。また、アプリサーバ100は、例えば、
図17に示す画面T17を表示部505aに表示させるための情報を、端末装置500に送信する。ユーザが同意していない場合(ステップS107:NO)、アプリサーバ100は、例えば、団体契約の加入の手続きが進められないことを示す画面(不図示)を表示させるための情報を、端末装置500に送信する(ステップS121)。
【0087】
次に、ステップS108において、年金サーバ200は、同意情報又は不同意情報(例えば、フラグ)を記憶部210に記憶する。これにより、団体保険システム10は、次回以降において、同意情報又は不同意情報に基づきユーザが弊害防止規制の内容に事前同意済み判定し、ステップS102からステップS107の処理を省略できるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0088】
また、ステップS109において、年金サーバ200は、同意情報又は不同意情報を金融機関に提供してもよい。これにより、金融機関においてユーザが弊害防止規制の内容に事前同意したこと示す情報を証拠として取得できるため、金融機関の利便性を向上できる。
【0089】
次に、ステップS110において、アプリサーバ100は、端末装置500において、
図17に示す画面T17を表示部505aに表示させる。画面17は、同意した場合のメニューの一覧を示す画面である。
図17に示すように、画面T17は、例えば、企業型確定拠出年金に関する項目を示すオブジェクトを含む。端末装置500は、例えば、団体保険を申し込むためのオブジェクトT171に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、
図18に示す画面T18を表示させるための情報を、アプリサーバ100から取得する。画面T18は、振分処理によって振り分けられたwebアドレスを特定させるときの画面である。
図18に示すように、画面T18は、例えば、団体契約の全体の概要の説明文T181と、団体契約の申し込み手続きを進める画面に遷移するための申込開始ボタンT182とを含む。そして、端末装置500は、例えば、画面T18の申込開始ボタンT182に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、所定のwebアドレスにアクセスさせるための情報を、アプリサーバ100に送信する。
【0090】
ステップS111において、アプリサーバ100(特定部123)は、振分処理によって、例えば予め生成された金融機関コードに対応するwebアドレスを特定する。具体的には、アプリサーバ100は、例えば、金融機関情報D312の[銀行代分ありwebアドレス]の項目のwebアドレスを特定してもよい。これにより、募集制限先規制によって制限される代理店を自動的に排除できるため、事業者およびユーザの利便性を向上できる。
【0091】
次に、ステップS112において、アプリサーバ100は、例えば、
図19に示す画面T19(募集制限先規制確認画面)を表示させるための情報を、端末装置500に送信する。
【0092】
次に、ステップS113において、アプリサーバ100は、端末装置500の表示部505aに画面T19を表示させる。画面T19は、ユーザが募集制限先規制の条件を充足するか否かを確認するための画面である。
図19に示すように、画面T19は、例えば、募集制限先規制に関する確認事項を示す説明文T191と、A銀行を団体契約の代理店として加入手続きに進むための手続きボタンT192と、募集制限先規制に該当することを報告するための報告ボタンT193とを含む。端末装置500は、例えば、手続きボタンT192に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、加入の手続きを要求する情報(以下、加入手続き要求という)を、アプリサーバ100に送信する。一方、端末装置500は、例えば、報告ボタンT193に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、制限該当情報をアプリサーバ100に送信する。
【0093】
次に、ステップS114において、アプリサーバ100(第3判定部126)は、例えば、端末装置500から取得した情報に基づいて、ユーザが募集制限先規制に該当するか否かを判定する。具体的には、アプリサーバ100は、加入手続き要求を取得した場合にはユーザが募集制限先規制に該当しないと判定し、制限該当情報を取得した場合には募集制限先規制に該当すると判定する。
【0094】
ステップS114において募集制限先規制に該当しないと判定された場合(YES)、アプリサーバ100は、例えば、ステップS110で特定されたwebアドレスのwebページである
図20に示す画面T20(加入手続画面)を表示させるための情報を、アプリサーバ100を通じて端末装置500に送信する(ステップS114)。
【0095】
ステップS114において募集制限先規制に該当すると判定された場合(NO)、アプリサーバ100は、例えば、団体保険の加入の手続きが進められないことを示す画面(不図示)を表示させるための情報を端末装置500に送信してもよい(ステップS121)。なお、この場合、アプリサーバ100は、金融機関とは異なる事業者(例えば、機関代理店)が代理店となってユーザを団体契約に加入させる画面(不図示)を表示させるための情報を、端末装置500に送信してもよい。具体的には、アプリサーバ100は、例えば、金融機関情報D312の[銀行代分なしwebアドレス]の項目のwebアドレスのwebページを、端末装置500の表示部505aに表示させてもよい。これにより、金融機関以外を代理店として団体契約への加入手続きを続行できるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0096】
次に、ステップS115において、団体保険申込サーバ300は、端末装置500の表示部505aに画面T20を表示させる。画面T20は、団体契約の加入者情報の入力フォームの画面の一例である。
図20に示すように、画面T20は、例えば加入者情報を入力するための入力領域T201を含む。
【0097】
次に、ステップS116において、端末装置500は、例えば、入力領域T201に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、団体保険の登録を要求する情報とともに加入者情報を、アプリサーバ100を通じて団体保険申込サーバ300に送信する。
【0098】
次に、ステップS117において、団体保険申込サーバ300は、例えば、API連携によって、団体保険登録サーバ400に加入者情報を送信する。なお、団体保険申込サーバ300は、加入者情報を記憶部310に記憶しないことが望ましい。これにより、団体保険システム10は、個人情報である加入者情報を分散して記憶させないため、容易に個人情報の管理ができる。
【0099】
次に、ステップS118において、団体保険登録サーバ400は、例えば、加入者情報を記憶部410に記憶する。また、団体保険登録サーバ400は、例えば、加入者情報を登録したことを示す情報(以下、登録完了情報という)をアプリサーバ100に送信してもよい。アプリサーバ100は、例えば、登録完了情報を受信したことを契機に、端末装置500に登録完了に関する画面(不図示)を送信してもよい(ステップS119)。次に、ステップS120において、団体保険登録サーバ400は、例えば、加入者票を作成する。これにより、団体保険システム10は、人を介在させずに、加入者票情報に基づいて加入者票を作成するため、加入者票の作成時の人的なミスや、加入者票の郵送時の情報漏洩などのリスクを軽減できる。
===団体保険システム10のハードウェア構成===
【0100】
図21、
図22を参照して、団体保険システム10に含まれる各装置のHW構成について説明する。なお、便宜上、アプリサーバ100、年金サーバ200、団体保険申込サーバ300、及び団体保険登録サーバ400をまとめて「サーバ100等」として説明する。
図21は、サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図22は、端末装置500のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0101】
図21に示すように、サーバ100等は、制御部(CPU)101、記憶装置102、通信I/F(インタフェース)103、入力装置104、出力装置105を備える。サーバ100等のHWの各構成要素は、例えば、バスB1を介して相互に接続される。なお、サーバ100等のHWは、サーバ100等のHWの構成として、全ての構成要素を含むことは必須ではない。
【0102】
制御部101は、プログラムP1内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。制御部101は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよい。本開示において、制御部101は、これらに限定されない。
【0103】
記憶装置102は、サーバ100等が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶装置102は、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶装置102は、これらに限定されない。
【0104】
通信I/F103は、ネットワークNを介して各種データの送受信を行う。通信I/F103による通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F103は、ネットワークNを介して、端末装置500などの他の装置との通信を実行する機能を有する。通信I/F103は、各種データを制御部101からの指示に従って、他の装置に送信する。また、通信I/F103は、他の装置から送信された各種データを受信し、制御部101に伝達する。
【0105】
入力装置104は、サーバ100等に対する各種操作を入力する装置により実現される。入力装置104は、ユーザからの入力を受け付けて、受け付けた入力に係る情報を制御部101に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入力装置104は、代表的にはキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、本開示において、入力装置104は、これらに限定されない。
【0106】
出力装置105は、例えば、表示部を含む。表示部は、代表的にはモニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD)で実現される。
【0107】
サーバ100等は、プログラムP1と各種データベースとを記憶装置102に記憶する。サーバ100等において、制御部101がこのプログラムP1を実行することで、制御部101に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶装置102に記憶されるプログラム15aは、サーバ100等に、制御部101が実行する各機能を実現させる。
【0108】
図22に示すように、端末装置500は、制御部(CPU:Central Processing Unit(中央処理装置))501、記憶装置502、通信I/F(インタフェース)503、入力装置504、出力装置505を備える。端末装置500のHWの各構成要素は、例えば、バスB2を介して相互に接続される。なお、端末装置500のHW構成として、すべての構成要素を含むことは必須ではない。
【0109】
制御部501は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。制御部501は、例えば、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)を含む。
【0110】
記憶装置502は、端末装置500が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶装置502は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)など各種の記憶媒体を含む。
【0111】
通信I/F503は、ネットワークNを介して各種データの送受信を行う。通信I/F503による通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F503は、ネットワークNを介して、サーバ100等との通信を実行する機能を有する。通信I/F503は、各種データを制御部501からの指示に従って、サーバ100等に送信する。また、通信I/F503は、サーバ100等から送信された各種データを受信し、制御部501に伝達する。また、通信I/F503を単に通信部と表現する場合もある。
【0112】
入力装置504は、端末装置500に対する各種操作を入力する装置を含む。出力装置505は、端末装置500で処理された処理結果を出力する装置を含む。入力装置504と出力装置505とは一体化していてもよい。
【0113】
入力装置504は、ユーザからの入力を受け付けて、受け付けた入力に係る情報を制御部501に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入力装置504は、例えば、操作部、マイク、カメラを含む。操作部は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスを含む。
【0114】
出力装置505は、制御部501で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力装置505は、例えば、表示部505aおよびスピーカ(音声出力)505bを含む。出力装置505は、さらに、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、レンズ(例えば3D(three dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンターなどを含む。
【0115】
表示部505aは、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、画面を表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。表示部505aは、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD(Organic Electroluminescence Display)、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよい)に画面やテキスト情報等を表示可能な装置を含む。なお、これらの表示部505aは、3Dで表示データを表示可能であってもよい。スピーカ505bは、音声データの出力に利用される。
【0116】
端末装置500は、プログラムP2とデータベースとを記憶装置502に記憶する。端末装置500において、制御部501がこのプログラムP2を実行することで、制御部501に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶装置502に記憶されるプログラムP2は、端末装置500に、制御部501が実行する各機能を実現させる。
【0117】
本開示の各実施形態は、端末装置500および/またはサーバ100等のCPUがプログラムを実行することにより、実現されるものとして説明する。
【0118】
また、本開示の各実施形態のプログラム(例えば、ソフトウェアプログラム、コンピュータプログラム、またはプログラムモジュール)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、各実施形態のプログラムを記憶可能である。また、各実施形態のプログラムは、本開示の各実施形態の機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、本開示の各実施形態の機能を記憶媒体にすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0119】
サーバ100等および/または端末装置500は、記憶媒体に記憶されたプログラムを読み出し、読み出したプログラムを実行することによって、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現することができる。
【0120】
また、本開示のプログラムは、プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ100等および/または端末装置500に提供されてもよい。サーバ100等および/または端末装置500は、例えば、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムPを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
【0121】
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。サーバ100等および/または端末装置500における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータ(例えば、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティング)により実現されていてもよい。
===まとめ===
【0122】
本実施形態における団体保険システム10は、端末装置500に対するユーザの操作入力に基づいてユーザを識別する情報を示すユーザID(ユーザ識別情報)を取得する、アプリサーバ100(第1処理装置)の取得部121(第1取得部)と、ユーザID(例えば、アプリユーザID)(ユーザ識別情報)と、ユーザID(例えば、アプリユーザID)(ユーザ識別情報)に対応付けられる企業に関する情報を示す企業情報と、を記憶する、企業に所属する社員の企業型確定拠出年金に関する情報を管理する年金サーバ200(第2処理装置)の記憶部210から、取得部121で取得されたユーザID(例えば、アプリユーザID)(ユーザ識別情報)に対応する企業情報を取得する取得部121又は取得部320(第2取得部)と、ユーザの操作入力に基づいて、取得部121又は取得部320(第2取得部)で取得された企業情報に基づきユーザが団体保険に加入するための処理を実行させる実行部120と、を備える。本実施形態によると、団体保険を契約するユーザが当該団体保険に対応する団体に属することを自動的に確認し、保険の加入手続きを実行できるため、代理店や保険会社における団体保険の契約事務を改善できる。
【0123】
また、本実施形態における団体保険システム10において、実行部120は、取得部121又は取得部320(第2取得部)で取得された企業情報に基づいて、企業が団体保険を採用しているか否かが判定された結果を示す判定情報を取得し、判定情報に応じた画面を、端末装置500の表示部505aに表示させる。本実施形態によると、ユーザが簡易な操作によって団体保険に加入する権利を有しているか否かを知ることができるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0124】
また、本実施形態における団体保険システム10において、実行部120は、当該判定情報に基づいて、ユーザが団体保険に加入する手続きを進めるためのオブジェクトに関する情報を取得する。本実施形態によると、端末装置500に表示されたオブジェクトによって、ユーザは団体保険に加入する権利を有しているか否かを知ることができるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0125】
また、本実施形態における団体保険システム10において、記憶部210は、ユーザID(例えば、アプリユーザID)(ユーザ識別情報)と、企業情報を関連付けて記憶し、実行部120は、企業情報が示す企業に対応する、ユーザが団体保険を申し込むためのwebアドレス又はwebページ(web情報)を取得する。本実施形態によると、企業は、ユーザが属する企業に対応する団体保険を申し込むためのwebページを、アプリユーザIDを起点として簡易な操作によりユーザに提供できるため、企業の利便性を向上できる。
【0126】
また、本実施形態における団体保険システム10において、記憶部210は、ユーザID(例えば、アプリユーザID)(ユーザ識別情報)と、企業情報と、前記企業に対応する金融機関に関する情報を示す金融機関情報と、を関連付けて記憶し、取得部121又は取得部320(第2取得部)は、記憶部210から、企業に対応する金融機関情報を取得し、実行部120は、取得部121又は取得部320(第2取得部)で取得された金融機関情報が示す金融機関に対応する、ユーザが団体保険を申し込むためのwebアドレス又はwebページ(web情報)を取得する。本実施形態によると、企業及び金融機関は、ユーザが属する企業に紐づく金融機関に対応する団体保険を申し込むためのwebページを、アプリユーザIDを起点として簡易な操作によりユーザに提供できるため、企業及び金融機関の利便性を向上できる。
【0127】
また、本実施形態における団体保険システム10において、ユーザが団体保険を申し込むためのwebアドレス又はwebページ(web情報)は、ユーザID(例えば、アプリユーザID)(ユーザ識別情報)に関連付けられる企業情報から特定される、ユーザに対応する企業の従業員数を示す従業員数情報に基づいて、企業が、企業に対応する金融機関を団体保険の代理店とできるか否かが判定された結果に応じて特定される情報である。本実施形態によると、企業における従業員数に基づき金融機関を代理店として団体保険に加入できるか否かが自動的に判定されるため、ユーザ、企業、及び金融機関の利便性を向上できる。
【0128】
また、本実施形態における団体保険システム10において、ユーザが団体保険を申し込むためのwebアドレス又はwebページ(web情報)は、従業員数情報と、取得部121又は取得部320(第2取得部)で取得された金融機関情報に基づいて特定される、金融機関が特例地域金融機関の適用を受けているか否かを示す地域特例情報と、に基づいて、企業が、企業に対応する金融機関を団体保険の代理店とできるか否かが判定された結果に応じて特定される情報である。本実施形態によると、企業における従業員数と、金融機関が特例地域金融機関であるか否かの情報とに基づいて、金融機関を代理店として団体保険に加入できるか否かが自動的に判定されるため、ユーザ、企業、及び金融機関の利便性を向上できる。
【0129】
また、本実施形態における団体保険システム10において、ユーザが団体保険を申し込むためのwebアドレス又はwebページ(web情報)は、ユーザの操作入力に基づいて、金融機関情報が示す金融機関とユーザとの関係において、当該金融機関が募集制限先規制の対象であるか否かが判定された結果に応じて特定される情報である。本実施形態によると、募集制限先規制に基づき金融機関を代理店として団体保険に加入できるか否かが自動的に判定されるため、ユーザ及び金融機関の利便性を向上できる。
【0130】
また、本実施形態における団体保険システム10において、取得部121(第1取得部、第2取得部)及び実行部120を備えるアプリサーバ100(第1処理装置)と、記憶部210を備える年金サーバ200(第2処理装置)と、ユーザが団体保険を申し込むためのwebページに対するユーザの操作入力によって生成される、団体保険の加入に関する情報を示す加入者情報(ユーザ加入情報)に、証券番号を付して、当該団体契約に関する加入者票情報を生成する団体保険登録サーバ400(第3処理装置)と、を備える。本実施形態によると、加入者情報に基づいて加入者票を自動的に生成することができるため、加入者票の作成時の人的なミスや、加入者票の郵送時の情報漏洩などのリスクを軽減できる。
【0131】
また、本実施形態における団体保険システム10において、年金サーバ200(第2処理装置)は、企業に所属する従業員の企業型確定拠出年金に関する情報を管理する。本実施形態によると、企業型確定拠出年金に関する情報に基づいて、ユーザが団体保険に加入するための手続きを実行できるため、ユーザ、企業、及び金融機関の利便性を向上できる。
【符号の説明】
【0132】
10…団体保険システム、100…アプリサーバ、200…年金サーバ、300…団体保険申込サーバ、400…団体保険登録サーバ、500…端末装置。
【要約】 (修正有)
【課題】団体保険を契約するユーザが当該団体保険に対応する団体に属することを自動的に確認できる団体保険システムを提供する。
【解決手段】団体保険システムにおいて、アプリサーバ100は、端末装置500に対するユーザの操作入力に基づいてユーザを識別する情報を示すユーザIDを取得し、年金サーバ200へ送信する。その後、年金サーバ200より、取得したユーザ識別情報に対応する企業情報を取得すると、対象企業化の判定を行い、そのURLを特定、URLへのアクセスを行うことにより、団体保険申込サーバにより、申込画面表示が行われる。そして、ユーザの操作入力に基づき、加入者情報が取得されると、団体保険登録サーバに、取得された企業情報対する、加入者情報の登録と証券番号の紐づけを実行させる。
【選択図】
図2