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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】ガゼット袋体
(51)【国際特許分類】
   B65D 75/58 20060101AFI20220222BHJP
   B65D 30/16 20060101ALI20220222BHJP
【FI】
B65D75/58
B65D30/16 F
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2017086919
(22)【出願日】2017-04-26
(65)【公開番号】P2018027821
(43)【公開日】2018-02-22
【審査請求日】2020-04-21
(31)【優先権主張番号】P 2016157315
(32)【優先日】2016-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000110930
【氏名又は名称】フジモリプラケミカル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124419
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 敬也
(74)【代理人】
【識別番号】100162293
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷 久生
(72)【発明者】
【氏名】芝田 和正
(72)【発明者】
【氏名】長谷川和美
(72)【発明者】
【氏名】小國 盛稔
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-055916(JP,A)
【文献】特開2015-105099(JP,A)
【文献】特開平08-034450(JP,A)
【文献】特開2005-067630(JP,A)
【文献】特開2017-024786(JP,A)
【文献】特開2016-064850(JP,A)
【文献】国際公開第2004/110875(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 75/58
B65D 30/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂製シートによって左右両側にマチを有する袋状に形成されており、合成樹脂製のスパウトを挿入して固着させるための開口部が設けられたガゼット袋体であって、
左右両側のマチが、それぞれ、表裏の胴材の左右に、二つ折りされた折り込み材を挟み込むことによって形成されたものであり、開口部が左右いずれかの上部のコーナーに設けられているとともに、
左右の折り込み材の上端際の高さ位置が、表裏の胴材の上端縁の高さ位置より低くなっており、かつ、左右の折り込み材の上端際の部分が、合成樹脂製で一定幅の帯状部材によって、表裏の胴材の裏面にヒートシールされており、
前記帯状部材と前記左右の折り込み材との各ヒートシール部分の下方に、帯状部材をヒートシールした表裏いずれかの胴材と左右の折り込み材とをヒートシールしてなる一定幅の帯状の補強用ヒートシール部が、左右の折り込み材の各折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点を含む設置態様で中央側から外側にかけて下向きに傾斜するように設けられており、
前記補強用ヒートシール部の傾斜した上端縁が、左右の折り込み材の折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点より上側を通過し、かつ、前記補強用ヒートシール部の傾斜した下端縁が、左右の折り込み材の折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点より下側を通過した状態となっており、かつ、
各補強用ヒートシール部の内側の端縁が、前記帯状部材と重なる位置において、各折り込み材の折り込み線の内側に位置した状態になっていることを特徴とするガゼット袋体。
【請求項2】
合成樹脂製シートによって左右両側にマチを有する袋状に形成されたガゼット袋体であって、
左右両側のマチが、それぞれ、表裏の胴材の左右に、二つ折りされた折り込み材を挟み込むことによって形成されたものであるとともに、
それらの左右の折り込み材の上端際の高さ位置が、表裏の胴材の上端縁の高さ位置より低くなっており、かつ、左右の折り込み材の上端際の部分が、合成樹脂製で一定幅の帯状部材によって、表裏の胴材の裏面にヒートシールされており、なおかつ、
裁断して内容物の抽出口を形成するための抽出口形成部が、上部の左右のコーナーの少なくとも一方において、左右の折り込み材の上端よりも上方に形成されており、
前記帯状部材と前記左右の折り込み材との各ヒートシール部分の下方に、帯状部材をヒートシールした表裏いずれかの胴材と左右の折り込み材とをヒートシールしてなる一定幅の帯状の補強用ヒートシール部が、左右の折り込み材の各折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点を含む設置態様で中央側から外側にかけて下向きに傾斜するように設けられており、
前記補強用ヒートシール部の傾斜した上端縁が、左右の折り込み材の折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点より上側を通過し、かつ、前記補強用ヒートシール部の傾斜した下端縁が、左右の折り込み材の折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点より下側を通過した状態となっており、かつ、
各補強用ヒートシール部の内側の端縁が、前記帯状部材と重なる位置において、各折り込み材の折り込み線の内側に位置した状態になっていることを特徴とするガゼット袋体。
【請求項3】
左右の折り込み材の上端際の部分が、単一の帯状部材によって、表裏いずれかの胴材の裏面に一緒にヒートシールされていることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載のガゼット袋体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂製シートからなるマチ付きの袋体の上部に、合成樹脂製スパウト(抽出部材)が固着されており、食品、薬品、化粧品、洗剤等の各種の液体や粉体等の包装用袋として、そのままで、あるいは、スパウトを固着させて用いられるガゼット袋体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食品、薬品、化粧品、洗剤等の各種の液体や粉体等の包装用袋として、合成樹脂製のフィルム、積層フィルム等のシートで形成した種々のパウチやガゼット袋(左右両サイドに、所謂、マチが設けられたもの)が広く使用されており、それらのパウチやガゼット袋の上端縁に硬質の合成樹脂製のスパウト(注出部材)を固着させたスパウト付きパウチやスパウト付きガゼット袋も利用されている(特許文献1)。
【0003】
かかるスパウト付きガゼット袋を製造する方法としては、表裏2枚の合成樹脂製シートの左右両端際に、二つ折りした合成樹脂製シートを挟み込んだ状態で、その合成樹脂製シート積層物の左右両サイドおよび底部をヒートシールして、マチ付きの三方袋を形成し、しかる後に、その三方袋の開口部に、スパウトの基端に設けられた接着部を挿入し、合成樹脂製シート積層物の表裏2枚の合成樹脂製シートを、当該接着部に融着させる方法が採用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-31895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の如きスパウト付きガゼット袋の製造方法においては、マチ付きの三方袋の開口部にスパウトを固着させる際に、マチを構成している合成樹脂製シートと表裏の合成樹脂製シートとが滑り合ってしまうので、スパウトの位置合わせが非常に困難である。そのため、スパウトが適正な位置で融着されないことに起因して、スパウトと表裏の合成樹脂製シートとの融着強度が低くなる事態も生じてしまう。また、上記特許文献1の如き従来のガゼット袋は、内容物を抽出するための筒状のスパウトが、上端縁の中央に鉛直に起立した状態で固着されているため、内容物が十分に充填されている場合でも、大きな角度で傾斜させなければ、内容物を抽出することができない、という不具合がある。
【0006】
本発明の目的は、上記従来のスパウト付きガゼット袋の製造方法が有する問題点を解消し、スパウトの固着部の固着強度(融着強度)が高く、圧力が加わった場合でも内容物が漏れたりしないガゼット袋を、歩留まり良く、容易に、かつ、効率的に生産することを可能とするスパウト付きガゼット袋形成用のガゼット袋体を提供することにある。また、本発明の目的は、上記従来のガゼット袋が有する問題点を解消し、内容物を容易に抽出することができる上、製造が容易で実用的なガゼット袋体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の内、請求項1に記載された発明は、合成樹脂製シートによって左右両側にマチを有する袋状に形成されており、合成樹脂製のスパウトを挿入して固着させるための開口部が設けられたガゼット袋体であって、左右両側のマチが、それぞれ、表裏の胴材の左右に、二つ折りされた折り込み材を挟み込むことによって形成されたものであり、開口部が左右いずれかの上部のコーナーに設けられているとともに、左右の折り込み材の上端際の高さ位置が、表裏の胴材の上端縁の高さ位置より低くなっており、かつ、左右の折り込み材の上端際の部分が、合成樹脂製で一定幅の帯状部材によって、表裏の胴材の裏面にヒートシールされており、前記帯状部材と前記左右の折り込み材との各ヒートシール部分の下方に、帯状部材をヒートシールした表裏いずれかの胴材と左右の折り込み材とをヒートシールしてなる一定幅の帯状の補強用ヒートシール部が、左右の折り込み材の各折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点を含む設置態様で中央側から外側にかけて下向きに傾斜するように設けられており、前記補強用ヒートシール部の傾斜した上端縁が、左右の折り込み材の折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点より上側を通過し、かつ、前記補強用ヒートシール部の傾斜した下端縁が、左右の折り込み材の折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点より下側を通過した状態となっており、かつ、各補強用ヒートシール部の内側の端縁が、前記帯状部材と重なる位置において、各折り込み材の折り込み線の内側に位置した状態になっていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2に記載された発明は、合成樹脂製シートによって左右両側にマチを有する袋状に形成されたガゼット袋体であって、左右両側のマチが、それぞれ、表裏の胴材の左右に、二つ折りされた折り込み材を挟み込むことによって形成されたものであるとともに、それらの左右の折り込み材の上端際の高さ位置が、表裏の胴材の上端縁の高さ位置より低くなっており、かつ、左右の折り込み材の上端際の部分が、合成樹脂製で一定幅の帯状部材によって、表裏の胴材の裏面にヒートシールされており、なおかつ、裁断して内容物の抽出口を形成するための抽出口形成部が、上部の左右のコーナーの少なくとも一方において、左右の折り込み材の上端よりも上方に形成されており、前記帯状部材と前記左右の折り込み材との各ヒートシール部分の下方に、帯状部材をヒートシールした表裏いずれかの胴材と左右の折り込み材とをヒートシールしてなる一定幅の帯状の補強用ヒートシール部が、左右の折り込み材の各折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点を含む設置態様で中央側から外側にかけて下向きに傾斜するように設けられており、前記補強用ヒートシール部の傾斜した上端縁が、左右の折り込み材の折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点より上側を通過し、かつ、前記補強用ヒートシール部の傾斜した下端縁が、左右の折り込み材の折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点より下側を通過した状態となっており、かつ、各補強用ヒートシール部の内側の端縁が、前記帯状部材と重なる位置において、各折り込み材の折り込み線の内側に位置した状態になっていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項3に記載された発明は、請求項1、または請求項2に記載された発明において、左右の折り込み材の上端際の部分が、単一の帯状部材によって、表裏いずれかの胴材の裏面に一緒にヒートシールされていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載のガゼット袋体は、左右の折り込み材の上端際の高さ位置が表裏の胴材の上端縁の高さ位置より低くなっているとともに、それらの左右の折り込み材の上端際の部分が帯状部材によって表裏のいずれかの胴材の裏面にヒートシールされているため、上部の左右いずれかのコーナー(隅部)の開口部にスパウトを固着(融着)させる際に、スパウトが左右の折り込み材と干渉する事態が生じないので、スパウトの固着作業を効率良く容易に行うことができる。また、請求項1に記載のガゼット袋体は、製造工程中に左右の折り込み材の上端際の部分を折り込んだりする必要がないので、安価かつ容易に製造することができる。そして、請求項1に記載のガゼット袋体の左右いずれかの上部のコーナーの開口部にスパウトを固着(融着)させて形成されるスパウト付きガゼット袋は、大きな角度で傾斜させなくても内容物を容易に抽出することができる上、スパウトが左右のいずれかに寄っているので、内容物が残り少なくなった場合でも転倒しにくい。
加えて、請求項1に記載のガゼット袋体は、帯状部材と左右の折り込み材との各ヒートシール部分の下方に、帯状部材をヒートシールした表裏いずれかの胴材と左右の折り込み材とをヒートシールしてなる一定幅の帯状の補強用ヒートシール部が、左右の折り込み材の各折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点を含む設置態様で中央側から外側にかけて下向きに傾斜するように設けられており、補強用ヒートシール部の傾斜した上端縁が、左右の折り込み材の折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点より上側を通過し、かつ、補強用ヒートシール部の傾斜した下端縁が、左右の折り込み材の折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点より下側を通過した状態となっており、かつ、各補強用ヒートシール部の内側の端縁が、前記帯状部材と重なる位置において、各折り込み材の折り込み線の内側に位置した状態になっているため、落下時の耐破袋性が高い。
【0011】
請求項2に記載のガゼット袋体は、左右の折り込み材の上端際の高さ位置が表裏の胴材の上端縁の高さ位置より低くなっているとともに、それらの左右の折り込み材の上端際の部分が帯状部材によって表裏の胴材の裏面にヒートシールされており、かつ、抽出口形成部が左右の折り込み材の上端よりも上方に形成されているため、抽出口形成部を裁断して抽出口を形成する場合に、裁断線が左右の折り込み材の上端際の部分と干渉しないので、容易かつ綺麗に抽出口形成部を裁断することができる。また、請求項2に記載のガゼット袋体は、製造工程中に左右の折り込み材の上端際の部分を折り込んだりする必要がないので、安価かつ容易に製造することができる。
【0012】
加えて、請求項2に記載のガゼット袋は、左右いずれかの上部のコーナーに抽出口形成部が設けられているので、大きな角度で傾斜させなくても内容物を容易に抽出することができる。また、上端縁以外の周縁を先にヒートシールすることによって袋状物を形成した後に、内容物を充填して上端縁をヒートシールする、という内容物の充填密封方法を採用することができるため、内容物の充填の前後で上下をひっくり返す必要がなくなるので、製造ライン(内容物充填ライン)を安価かつシンプルに構成することが可能となる。また、スパウトを介して内容物を抽出する必要がないので、残り少なくなった内容物を滞留させることなく最後までスムーズに抽出することができる。さらに、上部にスパウトを固着させる必要がないので、容易かつ安価に製造することができる。
また、請求項2に記載のガゼット袋体は、帯状部材と左右の折り込み材との各ヒートシール部分の下方に、帯状部材をヒートシールした表裏いずれかの胴材と左右の折り込み材とをヒートシールしてなる一定幅の帯状の補強用ヒートシール部が、左右の折り込み材の各折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点を含む設置態様で中央側から外側にかけて下向きに傾斜するように設けられており、補強用ヒートシール部の傾斜した上端縁が、左右の折り込み材の折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点より上側を通過し、かつ、補強用ヒートシール部の傾斜した下端縁が、左右の折り込み材の折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点より下側を通過した状態となっており、かつ、各補強用ヒートシール部の内側の端縁が、前記帯状部材と重なる位置において、各折り込み材の折り込み線の内側に位置した状態になっているため、落下時の耐破袋性が高い。
【0013】
請求項3に記載のガゼット袋体は、左右の折り込み材の上端際の部分が、単一の帯状部材によって、表裏いずれかの胴材の裏面に一緒にヒートシールされたものであるため、製造時に一度のヒートシール工程で、左右の折り込み材を胴材にヒートシールすることができるので、容易かつ安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】ガゼット袋体を示す説明図(正面図)である。
図2】ガゼット袋体を示す説明図である(a~eは、それぞれ、図1におけるA-A線端面図、B-B線端面図、C-C線端面図、D-D線端面図、E-E線端面図である)。
図3】スパウトを示す説明図である(aは正面図であり、bは底面図であり、cは側面図である)。
図4】スパウトを固着させたガゼット袋体(スパウト付きガゼット袋)を示す説明図(正面図)である。
図5】スパウトを固着させたガゼット袋体(スパウト付きガゼット袋)を示す説明図(斜視図)である。
図6】ガゼット袋体を示す説明図(正面図)である。
図7】ガゼット袋体を示す説明図(斜視図)である。
図8】ガゼット袋体の変更例を示す説明図である(aは正面図であり、bはaにおけるG-G線端面図である)。
図9】スパウトを固着させたガゼット袋体(スパウト付きガゼット袋)の変更例を示す説明図(斜視図)である。
図10】スパウトを固着させたガゼット袋体(スパウト付きガゼット袋)の変更例を示す説明図(正面図)である。
図11】抽出口形成部の変更例を示す説明図(正面図)である。
図12】ガゼット袋体の変更例を示す説明図(正面図)である。
図13】ガゼット袋体の変更例を示す説明図(正面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係るガゼット袋体は、合成樹脂製シートによって形成される。ここでいう合成樹脂製シートとは、食品、薬品、化粧品、洗剤等の包装材料として用いられる合成樹脂フィルムを積層した積層フィルム、あるいは合成樹脂フィルムと紙やアルミ箔等とを積層した積層フィルム等のことである。本発明に係るガゼット袋体に用いられる合成樹脂製シートは、少なくとも片面(内面)が熱接着性を有している必要がある。
【0016】
そのような合成樹脂製シートとしては、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のベースフィルムに、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の熱接着性フィルムを積層したラミネートフィルム等を好適に用いることができる。また、そのようなラミネートフィルムの中間にポリエステルフィルムやナイロンフィルム等を挟み込んだ3層以上のラミネートフィルムも好適に用いることができる。
【0017】
なお、ベースフィルムや中間層を形成するフィルムは、未延伸のものを用いることも可能であるし、一軸延伸あるいは二軸延伸したものを用いることも可能である。また、ベースフィルムと熱接着性フィルムとの界面、ベースフィルムと中間層を形成するフィルムとの界面、中間層を形成するフィルムと熱接着性フィルムとの界面には、必要に応じて、金属箔層や金属蒸着層を設けることも可能である。一方、合成樹脂製シートの厚みは、特に限定されないが、内容物に対する保存性能や耐破袋強度等の面から、40~250μmであると好ましく、110~180μmであるとより好ましい。
【0018】
本発明に係るガゼット袋体は、上記した合成樹脂製シートを、二つ折りされた折り込み材を表裏の胴材の左右に挟み込むという態様で積層し、その積層体の下部(底部)および側部をヒートシールして袋状にすることによって製造される。また、そのように製袋する際に、左右の各折り込み材の上端際の高さ位置を表裏の胴材の上端縁の高さ位置より低くするとともに、それらの左右の各折り込み材の上端際の部分を、合成樹脂製で一定幅の帯状部材によって、表裏の胴材の裏面にヒートシールすることが必要である。
【0019】
各ヒートシール(側方シール部、底シール部の形成、帯状部材のヒートシール等)および裁断は、ガゼット製袋機を用いて、一連の加工として実施することも可能であるし、バッチ(非一連)の加工として実施することも可能である。なお、ヒートシールの温度は、特に限定されないが、ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン)フィルムを熱接着性フィルムとする合成樹脂製シートを用いる場合には、170~210℃の範囲内にするのが好ましい。
【0020】
また、本発明に係るガゼット袋体は、正面視で概ね矩形に形成されるが、その大きさは特に限定されず、高さ、幅ともに概ね50~350mmの範囲内で、必要に応じて調整することができる。また、本発明に係るガゼット袋体は、左右両サイドにマチ(内向きに二つ折りに折り込んだ部分)を設けたものであるが、当該マチの幅(二つ折り部分の幅)も、特に限定されず、概ね10~75mmの範囲内で必要に応じて調整することができる。
【0021】
また、本発明に係るガゼット袋体を用いてスパウト付きのガゼット袋を形成する際には、上記の如く形成されたガゼット袋体の開口部の内部に、合成樹脂によって形成されたスパウトを固着(融着)させる。かかるスパウトは、硬質の合成樹脂によって形成されたもの等を好適に用いることができ、注出口体(注出部の下部に接着部を連設した部材)とキャップとが別々に成形された2ピースタイプのものでも良いし、注出口体とキャップとが薄肉部を介して一体的に成形された1ピースタイプのものでも良い。注出口体の材質は、ガゼット袋体の熱接着性フィルムと熱接着(融着)できることが必要であり、そのような材質としては、ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレン等)、ポリプロピレン、ポリエステル等を挙げることができる。
【0022】
一方、本発明に係るガゼット袋体は、上記したスパウト付きのガゼット袋を形成するための部材(半製品)として用いることができるのみならず、上部の左右のコーナー(隅部)の少なくとも一方に、裁断して内容物の抽出口を形成するための抽出口形成部を設けることによって、収納袋の最終的な製品(内容物の充填前の製品)としても用いることができる。
【0023】
そのように、本発明に係るガゼット袋体を、抽出口形成部(裁断して内容物の抽出口を形成するための抽出口形成部)を設けたものとする場合には、当該抽出口形成部は、上部の左右のコーナー(隅部)の内のいずれかに設けることも可能であるし、左右双方のコーナーに設けることも可能である。また、抽出口形成部は、使用者が手によって裁断できるように、端縁にくびれ、ノッチ、切り欠き、切り込みを設ける方法、コーナーにミシン目(非貫通孔を直線状あるいは曲線状に並べて形成したもの)を設ける方法、レーザーで直線状あるいは曲線状に溝を形成する(刻設する)方法等によって形成することができる。加えて、抽出口を大きくする目的で、裁断される線分と直交するように、平行な折り込み線(外向きに凸なもの)を設けたり、合成樹脂製の円筒体を溶着したりすることも可能である。なお、抽出口形成部は、使用者によって裁断される線分の傾斜角度(水平線に対する傾斜角度)が40°以上70°未満となるように形成すると、形成された抽出口から内容物を抽出しやすくなるので好ましい。
【実施例
【0024】
[実施例1]
<ガゼット袋体の構成>
以下、本発明のガゼット袋体の実施例について図面に基づいて詳細に説明する。図1図2は、実施例1のガゼット袋体を示したものであり、ガゼット袋体1は、左上部のコーナー(隅部)にスパウトを固着させることによってスパウト付きガゼット袋を形成するためのもの(部材)であって、表裏の合成樹脂製の胴材2a,2b、左右の折り込み材3a,3b、裏側の胴材2bに折り込み材3a,3bを融着させるための帯状部材10を、所定の態様で重ね合わせて、所定の箇所をヒートシールすることにより、上部を開口した袋状に形成されている。
【0025】
表裏の胴材2a,2bは、厚さ15μmのナイロンフィルム(ベースフィルム)の上に、アルミ蒸着を施した厚さ12μmのポリエステルフィルム(中間層)を、アルミ蒸着面がナイロンフィルムと接合するように積層し、さらにその上に、厚さ130μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(熱接着性フィルム)を積層してなる合成樹脂製シートによって略矩形に形成されており、縦×横=240mm×130mmの大きさを有している。また、表裏の胴材2a,2bは、スパウトを固着させるための開口部を形成するために、左上部が斜めに裁断されている。
【0026】
そして、それらの胴材2a,2bの左右の両側部には,それぞれ、胴材2a,2bと同じ合成樹脂製シートによって形成された矩形の折り込み材3a,3bが、所定の幅(約40mm幅)の二つ折りになった状態で挟み込まれている。なお、折り込み材3a,3bの縦の長さは170mmであり、表裏の胴材2a,2bの縦の長さより70mm短くなっている。表裏の胴材2a,2bは、それぞれ、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(熱接着性フィルム)層を内側にした状態で配置されており、折り込み材3a,3bは、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム層を表裏の胴材2a,2bの裏面側にした状態で配置されている。
【0027】
表裏の胴材2a,2bおよび左右の折り込み材3a,3bは、下端縁の位置を同じくして積層されており、左右の折り込み材3a,3bの上端際の高さ位置が、表裏の胴材の上端縁の高さ位置より約70mm低くなっている。また、左右の折り込み材3a,3bの上端縁を結んだ直線が、表裏の胴材2a,2bの上端縁と平行になっている。そして、それらの左右の折り込み材3a,3bの上端際の部分が、帯状部材10によって裏側の胴材2bの内面に固着された状態になっている。
【0028】
帯状部材10は、厚さ15μmのナイロンフィルム(ベースフィルム)の上下に、それぞれ、厚さ20μmの直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルムを積層してなる三層構造の合成樹脂製シートによって、縦(上下幅)×横=30mm×130mmの帯状(テープ状)に形成されている(すなわち、帯状部材10は、表裏両面が熱接着性を有している)。当該帯状部材10は、内側から折り込み材3a,3bに押し当てられた状態で、裏側の胴材2bの外側から加熱されることによって、折り込み材3a,3bおよび裏側の胴材2bにヒートシールされた状態になっている。
【0029】
そして、図2の如く、帯状部材10の中央(高さ方向における中央)より下方の左右の部分においては、帯状部材10の外面(後面)と折り込み材3a,3bの裏面(前面)とが融着し合っており(図2(c)参照)、帯状部材10の 中央より下方の左右以外の部分(中央より下方の左右方向における中間の部分、および、中央より上方の部分)においては、帯状部材10の外面(後面)と胴材2bの裏面(内面)とが直接的に融着し合っている(図2(d)、図2(e)参照)。
【0030】
一方、ガゼット袋体1の左右の側縁際(胴材2a,2bと折り込み材3a,3bとの積層部分を含む)においては、一定幅(約7mm)の帯状の側方シール部5,5・・が設けられており、当該側方シール部5,5・・においては、表側の胴材2aの裏面と折り込み材3a,3bの裏面、および、裏側の胴材2bの裏面と折り込み材3a,3bの裏面が、それぞれ融着し合っている(図2(a)参照)。さらに、側方シール部5,5・・の内の左右の折り込み材3a,3bの上端際の部分においては、胴材2bの裏面と帯状部材10の表面(前面)とが融着し合っている。加えて、側方シール部5,5・・の内の帯状部材10との積層部分より上方の部分においては、胴材2aの裏面と胴材2bの裏面とが直接的に融着し合っている(図2(b)参照)。
【0031】
さらに、ガゼット袋体1の上端縁際においては、胴材2a,2bを全幅に亘ってヒートシールすることによって、一定の高さ(約7mm)の帯状の頭シール部8が形成されており、右側の側方シール部5の上端際の部分と重なり合った状態になっている。そして、当該頭シール部8においては、表側の胴材2aの裏面と裏側の胴材2bの裏面とが融着し合っている。
【0032】
また、ガゼット袋体1の左上部のコーナー(隅部)においては、表裏の胴材2a,2bが斜めに裁断されていることによって、上端縁と左側端とを繋ぐように傾斜端縁4が形成された状態になっている。当該傾斜端縁4は、水平な上端縁に対して、約45°左下がりに傾斜しており、約80mmの長さを有している。そして、当該傾斜端縁4の内の左側縁の側方シール部5と頭シール部8との間が、スパウトを固着(融着)させるための開口部9となっている。
【0033】
一方、ガゼット袋体1の下端縁際には、底シール部7が略一定の高さ(約13mm)の帯状に形成されており、側方シール部5,5・・の下端際の部分と重なり合っている。そして、当該底シール部7の中央の部分においては、表側の胴材2aの裏面と裏側の胴材2bの裏面とが融着し合っており、底シール部7の左右の部分においては、それぞれ、胴材2a,2bの裏面と折り込み材3a,3bの裏面とが融着し合っている。
【0034】
また、ガゼット袋体1の左右の下端縁際には、左右の側方シール部5,5・・から底シール部7に至るように、それぞれ一定幅(約7mm)の帯状の傾斜シール部20,20・・が設けられており、それらの傾斜シール部20,20・・は、水平方向に対して約45°傾斜した状態になっている。また、傾斜シール部20,20・・の外側の端縁は、側方シール部5,5・・と重なり合っており、また、傾斜シール部20,20・・の内側の端縁(下端縁)は、底シール部7と重なり合っている。
【0035】
さらに、底シール部7の左右両端際の部分(マチの部分)には、それぞれ、スポット融着部19,19が設けられている。当該スポット融着部19,19においては、二つ折りした折り込み材3a,3bを貫通するように貫通孔(図示せず)が設けられており、それらの貫通孔を介して、表側の胴材2aの裏面と裏側の胴材2bの裏面とが直接的に融着し合っている。
【0036】
<ガゼット袋体の使用方法>
(1)スパウト付きガゼット袋の形成
上記の如く形成されたガゼット袋体1は、左上部のコーナーの開口部9にスパウトを固着することによって、スパウト付きガゼット袋として使用することができる。図3は、ガゼット袋体1に固着させるスパウトを示したものである。スパウト11は、注出口体12とキャップ13とが別々に形成された、所謂、2ピースタイプのものであり、注出口体12、キャップ13とも、ポリエチレンによって形成されている。注出口体12は、内容物を抽出するための注出部14の下部に、ガゼット袋体と融着させるための水平断面が略菱形で四層構造の接着部15(固着部分)が連設されている。そして、それらの注出口体12および接着部15を上下に貫通するように抽出孔18が設けられている。また、接着部15の左右には、薄板状の融着補助片16,16が突設されている。かかる接着部15は、約10mmの高さを有している。
【0037】
スパウト11をガゼット袋体1に固着(融着)させる際には、スパウト11の接着部15をガゼット袋体1の開口部9(傾斜端縁4の端縁際の部分)において表裏2枚の胴材2a,2bの間に挿入する。そして、その接着部15の外側に位置した胴材2a,2bの上に、所定の温度(約210±5℃)に加熱した凹状の湾曲面を設けた熱板を押し付け、スパウト11の接着部15と胴材2a,2bの裏面とを融着させる(ヒートシールする)。すなわち、ガゼット袋体1の傾斜端縁4の端縁際の部分を一定幅でヒートシールすることによって、一定幅の帯状の斜めシール部6を、左側縁の側方シール部5および頭シール部8と重なるように形成する。
【0038】
上記したスパウト11の固着作業の際に、ガゼット袋体1においては、開口部9の付近において、左右の折り込み材3a,3bが帯状部材10によって胴材2bに固着されており邪魔にならない(干渉しない)ので、非常に容易にスパウト11を固着させることができる。また、スパウト11が、柔軟性の良好な胴材2a,2bのみに融着されるので、融着されるスパウト11の周辺に、後に充填される内容物を漏洩させてしまう隙間を生じさせたりしない。
【0039】
図4図5は、ガゼット袋体1にスパウト11を固着させて形成されるスパウト付きガゼット袋を示したものである。スパウト付きガゼット袋21においては、ガゼット袋体1の左上部のコーナーの傾斜端縁4に一定幅の斜めシール部6が形成されているとともに、スパウト11の接着部15の前面と胴材2aの裏面とが融着し合っており、スパウト11の接着部15の後面と胴材2bの裏面とが融着し合っている。
【0040】
(2)内容物の充填
上記の如く形成されるスパウト付きガゼット袋21は、スパウト11の抽出孔18から内部に内容物(たとえば、シャンプー等)を充填させて用いられる。そして、そのように液体を充填させると、二つ折りになった折り込み材3a,3bの中間部分(上下の端縁際以外の部分)が拡がるとともに、左右前後の傾斜シール部20,20・・の上端際の部分(すなわち、側方シール部5,5・・と傾斜シール部20,20・・とが重なった部分)において、胴材2aおよび胴材2bが、折り込み材3a,3bとともに屈曲して横長な長方形状の底面を形成するため、下側の部分が略直方体状(左右幅×奥行き=約130mm×約80mm)となる(図5参照)。そのため、スパウト付きガゼット袋21は、安定した状態で起立させることができ、商品として陳列等に供することができる。
【0041】
<ガゼット袋体による効果>
ガゼット袋体1は、上記の如く、左右両側のマチが、それぞれ、表裏の胴材2a,2bの左右に、二つ折りされた折り込み材3a,3bを挟み込むことによって形成されたものであり、開口部9が左上部のコーナーに設けられているとともに、左右の折り込み材3a,3bの上端際の高さ位置が、表裏の胴材2a,2bの上端縁の高さ位置より低くなっており、かつ、左右の各折り込み材3a,3bの上端際の部分が、合成樹脂製で一定幅の帯状部材10によって、裏側の胴材2bの裏面にヒートシールされている。それゆえ、ガゼット袋体1は、上端縁にスパウト11を固着(融着)させる際に、固着させるスパウト11が左右の折り込み材3a,3bと干渉する事態が生じないので、スパウト11の固着作業を効率良く容易に行うことができる。
【0042】
また、ガゼット袋体1は、左右の折り込み材3a,3bの上端際の部分が、単一の帯状部材10によって、裏側の胴材2bの裏面に一緒にヒートシールされているため、製造時に一度のヒートシール工程で、左右の折り込み材3a,3bを胴材2bにヒートシールすることができるので、容易かつ安価に製造することができる。
【0043】
加えて、ガゼット袋体1の頭部の左隅の開口部9にスパウト11を固着(融着)させてなるスパウト付きガゼット袋21は、大きな角度で傾斜させなくても内容物を容易に抽出することができる上、スパウト11が左側に寄っているので、内容物が残り少なくなった場合でも転倒しにくい。
【0044】
[実施例2]
<ガゼット袋体の構成>
図6図7は、実施例2のガゼット袋体を示したものである。実施例2のガゼット袋体31は、左上部のコーナー(隅部)の構造が実施例1のものと異なっており、ガゼット袋体31の左上部のコーナーには、使用者が手によって裁断して抽出口を形成するための抽出口形成部30が形成されている。すなわち、ガゼット袋体31の左上部のコーナーにおいては、側方シール部5の上端際の部分が、左端縁から中側へ大きく突出した状態になっており(突出部分5p)、約50mmの幅を有している。当該突出部分5pの下端縁は、左上がりに約25°傾斜した状態になっており、突出部5pの右端縁際の高さおよび左端縁際の高さが、それぞれ、約30mm、約20mmになっている。
【0045】
さらに、ガゼット袋体31の上端縁の左上部のコーナー際には、幅約10mm×高さ(最下部までの高さ)20mmの帯状の切り欠き22が設けられている。そして、その切り欠き22の底辺が、側方シール部5の突出部分5pの下端縁と平行になるように約25°の左上がりの傾斜状になっており、その底辺の左端が鋭角状になっている。そして、上記の如く切り欠き22が形成されていることによって、幅約20mmの摘まみ24が形成された状態になっている。
【0046】
一方、ガゼット袋体31の左端縁の左上部のコーナー際には、上端縁から約35mm下方の部分に、くびれ23が形成されており、そのくびれ23の最内部が左端縁から約8mm内側に入り込んだ状態になっている。さらに、くびれ23より上方の左端縁が、その他の左端縁(くびれ23を除く)よりも、約5mmだけ内側に位置した状態になっている。そして、それらの切り欠き22およびくびれ23を境界として、ガゼット袋体31の左上部のコーナーに抽出口形成部30が形成された状態になっている。なお、側方シール部5の上端際のくびれ23が形成された部分、および、その上方の部分(突出部分5pを除く)も、一定幅(約7mm)の帯状になっている。上記したように、実施例2のガゼット袋体31は、左上部のコーナーの構造が実施例1のガゼット袋体1と異なっているが、左上部のコーナー以外の構造は、実施例1のガゼット袋体1の構造と同様である。
【0047】
<ガゼット袋の使用方法>
上記の如く構成されたガゼット袋体31は、ヒートシールされていない上端縁の開口部O(突出部分5pから右端縁の側方シール部5までの部分)から内容物を充填させて用いられる。そして、内容物を充填した後に、その上端縁の開口部Oの胴材2a,2bをヒートシールすることによって、一定の高さで(約5mm~10mm)の帯状の頭シール部25を形成するとともに(図7参照)、ガゼット袋体31を密封する。なお、頭シール部25は、突出部分5pおよび右端縁の側方シール部5と重なり合うように形成する。
【0048】
ガゼット袋体31に上記の如く内容物を充填させると、折り込み材3a,3bの中間部分(上下の端縁際以外の部分)が拡がるとともに、左右前後の傾斜シール部20,20・・の上端際の部分(すなわち、側方シール部5,5・・と傾斜シール部20,20・・とが重なった部分)において、胴材2aおよび胴材2bが、折り込み材3a,3bとともに屈曲して横長な長方形状の底面を形成するため、下側の部分が略直方体状(左右幅×奥行き=約130mm×約80mm)となる(図7参照)。そのため、ガゼット袋体31は、安定した状態で起立させることができ、商品として陳列等に供することができる。
【0049】
そして、内容物を抽出する場合には、作業者の手によって、抽出口形成部30の切り欠き22の左端の鋭角状の部分を起点として、斜め下方(図6における破線方向)に向けて裁断して抽出口を形成する。なお、胴材2a,2bは、ベースフィルムおよび中間層がいずれも二軸延伸フィルムであるため、容易に手で裁断することができる。そのように抽出口を形成したガゼット袋体31は、従来の(上端縁の中央にスパウトが固着された)ガゼット袋に比べて、小さな傾斜角度で、内容物を抽出することができる。
【0050】
<ガゼット袋体による効果>
実施例2のガゼット袋体31は、上記の如く、左右両側のマチを形成している左右の折り込み材3a,3bの上端際の高さ位置が、表裏の胴材2a,2bの上端縁の高さ位置より低くなっており、かつ、左右の折り込み材3a,3bの上端際の部分が、合成樹脂製で一定幅の帯状部材10によって、裏側の胴材2bの裏面にヒートシールされており、かつ、裁断して内容物の抽出口を形成するための抽出口形成部30が、左上部のコーナーにおいて、左右の折り込み材3a,3bの上端よりも上方に形成されている。それゆえ、ガゼット袋体31は、抽出口形成部30を裁断して抽出口を形成する場合に、裁断線が左右の折り込み材3a,3bの上端際の部分と干渉しないため、容易かつ綺麗に裁断することができる。また、ガゼット袋体31は、製造工程中に左右の折り込み材3a,3bの上端際の部分を折り込んだりする必要がないので、安価かつ容易に製造することができる。
【0051】
また、実施例2のガゼット袋体31は、左上部のコーナーに抽出口形成部30が設けられているので、大きな角度で傾斜させなくても内容物を容易に抽出することができる。また、上端縁以外の周縁を先にヒートシールすることによって袋状物を形成した後に、内容物を充填して上端縁をヒートシールする、という内容物の充填密封方法を採用することができるため、内容物の充填の前後で上下をひっくり返す必要がなくなるので、製造ライン(内容物充填ライン)を安価かつシンプルに構成することが可能となる。また、スパウト11を介して内容物を抽出する必要がないので、残り少なくなった内容物を滞留させることなく最後までスムーズに抽出することができる。さらに、上部にスパウト11を固着させる必要がないので、容易かつ安価に製造することができる。
【0052】
さらに、実施例2のガゼット袋体31も、実施例1のガゼット袋体1と同様に、左右の折り込み材3a,3bの上端際の部分が、単一の帯状部材10によって、裏側の胴材2bの裏面に一緒にヒートシールされているため、製造時に一度のヒートシール工程で、左右の折り込み材3a,3bを胴材2bにヒートシールすることができるので、容易かつ安価に製造することができる。
【0053】
<ガゼット袋体の変更例>
本発明に係るガゼット袋体の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、合成樹脂製フィルムの材質、大きさ(高さ、幅、マチの幅等)、底シール部、側方シール部、傾斜シール部の形状等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更できる。たとえば、ガゼット袋体を構成する合成樹脂製シートは、上記実施形態の如く、ナイロンフィルムとポリエステルフィルムとポリエチレンフィルム(直鎖状低密度ポリエチレンフィルム)とを積層させたものに限定されず、他の材質の合成樹脂フィルムを積層させたものでも良い。なお、合成樹脂製シートとして、ナイロンフィルムとポリエステルフィルムとポリエチレンフィルム(直鎖状低密度ポリエチレンフィルム)とを積層させたものを用いた場合には、ガゼット袋体の強度が良好なものとなるとともに、ガゼット袋体の製造が容易なものとなる。
【0054】
また、本発明に係るガゼット袋体は、上記実施形態の如く、下端際に傾斜シール部を設けたものに限定されず、左右前後の下端際に、上方から下方にかけて次第に幅広になるように(正面視が略三角形状になるように)テーパ状のシール部を設けたもの等でも良い。かかる構成を採用した場合でも、ガゼット袋体は、液体の充填時に、二つ折りになった折り込み材の中間部分が拡がるとともに、テーパ状のシール部の上端際の部分において、表裏の胴材が左右の折り込み材とともに屈曲して横長な長方形状の底面を形成するため、下側の部分が略直方体状となるので、安定した状態で起立させることが可能となる。
【0055】
さらに、本発明に係るガゼット袋体は、上記実施形態の如く、胴材の左右のみに折り込み部を形成したもの(すなわち、胴材の左右のみに折り込み材を挟み込んだもの)、胴材の下部にも折り込み部を形成したもの(すなわち、胴材の下部にも折り込み材を挟み込んだもの)とすることも可能である。図8は、胴材の左右および下部に折り込み部を形成したガゼット袋体の一例を示したものであり、ガゼット袋体1’は、左右の折り込み材3a,3bの下端際の部分が、それぞれ、断面(鉛直な断面)M字状になるように中側へ斜めに折り曲げられており、それらの屈曲部分F,Fの内部に、胴材2a,2b,折り込み材3a,3bと同様な合成樹脂製シートによって形成された横長な帯状体を(熱接着性面が外側に位置するように)二つ折りにしてなる下部の折り込み材4の左右の両端際が挟み込まれている。そして、側方シール部5,5・・の下端際の屈曲部分F,Fの外側では、胴材2aの裏面と折り込み材3a,3bの裏面、および、胴材2bの裏面と折り込み材3a,3bの裏面が、それぞれ融着し合っており、屈曲部分F,Fの内側では、折り込み材3a,3bの裏面と下部の折り込み材4の裏面が融着し合っている。さらに、下端縁際の部分(折り込み材4が挟み込まれた部分)を一定の高さの帯状にヒートシールすることによって、底シール部7’,7’が形成されており、胴材2aの裏面と折り込み材4の裏面、および、胴材2bの裏面と折り込み材4の裏面が、それぞれ融着し合っている。
【0056】
図9は、上記の如く構成されたガゼット袋体1’にスパウト11を固着させたスパウト付きガゼット袋21’を示したものであり、かかるスパウト付きガゼット袋21’は、内容物を充填させると、折り込み材3a,3bの二つ折りになった定幅部分が拡がって矩形状の側面を形成するとともに、底部付近において折り込み材4が拡がって矩形状の底面を形成するため、きわめて安定した状態で起立させることができる。
【0057】
また、本発明に係るガゼット袋体は、上記実施形態の如く、左右の折り込み材を単一の帯状部材によって片方(表側あるいは裏側)の胴材にヒートシールしたものに限定されず、2枚の帯状部材を利用して、左右の折り込み材を、それぞれ別々の胴材にヒートシールしたものに変更することも可能である。さらに、そのように、左右の折り込み材を、それぞれ別々の胴材にヒートシールしたものとする場合には、左右の折り込み材を、同じ胴材(表側あるいは裏側の胴材)にヒートシールすることも可能であるし、左右の折り込み材を、別々の胴材(表側あるいは裏側の胴材)にヒートシールすることも可能である。かかる構成を採用した場合でも、ガゼット袋体は、左右いずれかの上部のコーナーへのスパウトの固着(融着)作業を容易に行うことができるものとなる。
【0058】
加えて、帯状部材は、上記実施形態の如く、ナイロンフィルム(ベースフィルム)の上下に、それぞれ、LLDPEフィルムを積層してなる三層構造の合成樹脂製シートからなるものに限定されず、異なる合成樹脂によって形成された合成樹脂製シートからなるものに変更することも可能である。さらに、帯状部材の層構造や厚みも、必要に応じて適宜変更することができる。また、帯状部材は、上記実施形態の如く、横長で単純なテープ状のものに限定されず、所定の部分の上下幅を異ならせたものや、貫通孔を設けたもの等でも良い。
【0059】
一方、本発明に係るガゼット袋体を用いたスパウト付きガゼット袋の製造方法は、上記実施形態(実施例1)の如く、側部、下部(底部)、および頭部をヒートシールしたガゼット袋体の左右いずれかの上部のコーナーの開口部にスパウトを固着(融着)させる製造方法に限定されず、側部および下部(底部)をヒートシールしたガゼット袋体の左右いずれかの上部のコーナーの開口部にスパウトを固着(融着)させた後に、開口した(未ヒートシール状態の)頭部から内容物を充填してから、当該頭部の未ヒートシール部分をヒートシールする方法等でも良い。かかる製造方法によれば、粘度の高い内容物等のスパウトからは充填しにくい内容物を容易に充填させることができる上、スパウトとしてワンピースタイプのものや逆止弁構造を有するものを用いることも可能となる。
【0060】
さらに、上記の如く、側部および下部をヒートシールしたガゼット袋体の左右いずれかの上部のコーナーの開口部にスパウトを固着させた後に、開口した頭部から内容物を充填してから、頭部の未ヒートシール部分をヒートシールする方法によってスパウト付きガゼット袋(内容物を充填したもの)を製造する場合には、ガゼット袋体(内容物を充填する前のもの)は、上記実施形態の如く、傾斜端縁のヒートシール部分の内側の端縁を傾斜状にしたものに限定されず、傾斜端縁のヒートシール部分の内側の端縁を鉛直状にしたものでも良い。図10は、そのように傾斜端縁のヒートシール部分の内側の端縁を鉛直状にしたスパウト付きガゼット袋を示したものであり、スパウト付きガゼット袋41は、傾斜端縁4において表裏の胴材2a,2bの間にスパウト11を挟み込み、その傾斜端縁4を所定の幅(約7mm)の帯状にヒートシールすることによって(斜めシール部6)、スパウト11が胴材2a,2bの間に固着(融着)されている。そして、傾斜端縁4のヒートシール部分(傾斜シール部17)の下端縁(外側の端縁)が、側方シール部5と重なり合った状態になっている。一方、傾斜シール部17の上端際(内側の端縁)は、鉛直状になっており(図10におけるα部分)、傾斜端縁4の設置側と反対側(図10における右側)の側方シール部5の上端際の内側の端縁と略平行になっている。上記の如く構成されたスパウト付きガゼット袋41は、上端の開口部Oから内容物を充填する際に、その内側の端縁部分(図10におけるα部分)が剥離してしまう事態が起こりにくく、内容物を充填した状態で密封のし損ないを生じさせることなく歩留まり良く密封することができる。
【0061】
また、本発明に係るガゼット袋体を、抽出口形成部(裁断して内容物の抽出口を形成するための抽出口形成部)を設けたものとする場合には、当該抽出口形成部は、上記実施形態(実施例2)の如く、比較的に大きな切り込みを設けたものに限定されず、図11(a)の如く、端縁にノッチあるいは切り込みを設けたもの、図11(b)の如く、コーナーにミシン目(非貫通孔を直線状あるいは曲線状に並べて形成したもの)を設けたもの等に変更することも可能である。また、抽出口形成部は、上記実施形態の如く、2枚の平坦な胴材が重なり合った状態のものに限定されず、図11(c)の如く、抽出口を大きくする目的で、裁断される線分と直交するように、平行な折り込み線(外向きに凸なもの)40,40を設けたものや、図11(d)の如く、合成樹脂製の円筒体41を溶着したもの等に変更することも可能である。さらに、抽出口形成部は、上記実施形態の如く、反対側のコーナー(抽出口形成部を設けていないコーナー)よりも面積が小さくなるように形成されたものに限定されず、図11(e)の如く、反対側のコーナーよりも面積が大きくなるように形成されたものに変更することも可能である。
【0062】
また、本発明に係るガゼット袋体は、落下時の耐破袋性を向上させる目的で、帯状部材と左右の折り込み材との各ヒートシール部分の下方に、帯状部材をヒートシールした表裏いずれかの胴材と左右の折り込み材とをヒートシールしてなる補強用ヒートシール部を設けたものとすることも可能である。さらに、そのように、ガゼット袋体に補強用ヒートシール部を設ける場合には、当該補強用ヒートシール部を、左右の折り込み材の各折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点を含んだ状態、あるいは、それらの補強用ヒートシール部の下端縁が、左右の折り込み材の各折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点を通過した状態となるように設けるのが好ましい。
【0063】
図12は、上記の如く、補強用ヒートシール部を設けたガゼット袋体の一例を示したものである。ガゼット袋体51は、上端際の部分において、帯状部材10によって折り込み材3a,3bが裏側の胴材2bの内面に固着された状態になっている。そして、帯状部材10と左右の折り込み材3a,3bとの各ヒートシール部分の下方には、それぞれ、裏側の胴材2bと左右の折り込み材3a,3bとの熱接着度合いを高めるための補強用ヒートシール部27a,27bが設けられている。それらの補強用ヒートシール部27a,27bは、裏側の胴材2bの上に左右の折り込み材3a,3bを載置し、それらの折り込み材3a,3bの上端際に帯状部材10を載置してヒートシールした後に、裏側の胴材2bの上に載置された左右の折り込み材3a,3bの外側から(各補強用ヒートシール部27a,27bの内側の端縁際については帯状部材10の外側から)、所定の温度(約210±5℃)に加熱した熱板(金属板)を押し当てることによって形成されたものである。そして、各補強用ヒートシール部27a,27bは、一定幅(約7.0mm)の帯状になっており、中央側から外側にかけて約45°の角度で下向きに傾斜した状態になっている。
【0064】
さらに、各補強用ヒートシール部27a,27bは、内側の端縁が各折り込み材3a,3bの折り込み線(稜線)の内側に位置した状態になっているとともに、外側の端縁際の部分が左右の側方シール部5,5と重なり合った状態になっている。加えて、各補強用ヒートシール部27a,27bは、表裏の胴材2a,2bの面に対して直交する方向から見た場合に、傾斜した下端縁が左右の折り込み材3a,3bの各折り込み線と帯状部材10のヒートシール部分の下端縁との交点26a,26bを通過した状態になっている。そして、それらの補強用ヒートシール部27a,27bにおいては、裏側の胴材2bの裏面と折り込み材3a,3bの裏面が、それぞれ融着し合っている。
【0065】
上記の如く構成されたガゼット袋体51は、補強用ヒートシール部27a,27bによって帯状部材10と左右の折り込み材3a,3bとの各ヒートシール部分のヒートシール強度が高められており、落下時に生じる内容物の圧力が帯状部材10と左右の折り込み材3a,3bとのヒートシール部に集中しにくく、密封強度が良好であるため、誤って落下させてしまった場合でも、破袋して内容物を漏洩させる事態が生じない。また、ガゼット袋体51は、補強用ヒートシール部27a,27bが中央側から外側にかけて下向きに傾斜した下端縁を有しているので、内容物を取り出す(注出する)際に内容物が折り込み部の間に残りにくい。
【0066】
加えて、ガゼット袋体を、上記実施例の如く、一定幅の帯状の補強用ヒートシール部を帯状部材と左右の折り込み材との各ヒートシール部分の下方に設けたものとする場合でも、補強用ヒートシール部の設置態様は、図12の如く、(表裏の胴材の面に対して直交する方向から見た場合に)補強用ヒートシール部の傾斜した下端縁が左右の折り込み材の各折り込み線と帯状部材のヒートシール部分の下端縁との交点を通過した状態となる設置態様に限定されず、図13のガゼット袋体61の如く、補強用ヒートシール部27a’,27b’が左右の折り込み材3a,3bの各折り込み線と帯状部材10のヒートシール部分の下端縁との交点26a,26bを含む設置態様(すなわち、補強用ヒートシール部27a’,27b’の傾斜した上端縁が左右の折り込み材3a,3bの各折り込み線と帯状部材10のヒートシール部分の下端縁との交点より上側を通過し、かつ、補強用ヒートシール部27a’,27b’の傾斜した下端縁が左右の折り込み材3a,3bの各折り込み線と帯状部材10のヒートシール部分の下端縁との交点より下側を通過した状態となる設置態様)等に変更することも可能である。
【0067】
上記の如く構成されたガゼット袋体61も、図12のガゼット袋体51と同様に、補強用ヒートシール部27a’,27b’によって帯状部材10と左右の折り込み材3a,3bとの各ヒートシール部分のヒートシール強度が高められており、落下時に生じる内容物の圧力が帯状部材10と左右の折り込み材3a,3bとのヒートシール部に集中しにくく、密封強度が良好であるため、誤って落下させてしまった場合でも、破袋して内容物を漏洩させる事態が生じない。また、ガゼット袋体61は、図12のガゼット袋体51と同様に、補強用ヒートシール部27a’,27b’が中央側から外側にかけて下向きに傾斜した下端縁を有しているので、内容物を取り出す(注出する)際に内容物が折り込み部の間に残りにくい。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明のガゼット袋体は、上記の如く優れた効果を奏するものであるから、スパウトを固着させてスパウト付きのガゼット袋を形成するための部材あるいは材料として、あるいは、(そのまま)食品、薬品、化粧品、洗剤等の各種の液体や粉体等の包装用袋として、好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0069】
1,1’,31,51,61・・ガゼット袋体
2a,2b・・胴材
3a,3b・・折り込み材
9・・開口部
10・・帯状部材
11・・スパウト
21,21’,41・・スパウト付きガゼット袋
30・・抽出口形成部
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