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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】第1通信ノード及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/46 20060101AFI20220222BHJP
   H04L 12/28 20060101ALI20220222BHJP
【FI】
H04L12/46 V
H04L12/28 200Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2017195864
(22)【出願日】2017-10-06
(65)【公開番号】P2018061257
(43)【公開日】2018-04-12
【審査請求日】2020-07-31
(31)【優先権主張番号】10-2016-0130032
(32)【優先日】2016-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0095325
(32)【優先日】2017-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】尹 眞 樺
(72)【発明者】
【氏名】韓 精 ソク
(72)【発明者】
【氏名】徐 鋼 雲
(72)【発明者】
【氏名】金 東 玉
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0065409(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0071115(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0228130(US,A1)
【文献】特開2015-128231(JP,A)
【文献】特開2010-245710(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/28
H04L 12/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イーサネット(登録商標)(ethernet)基盤の車両ネットワークに含まれた複数の通信ノードのうち第1通信ノードの動作方法であって、
前記複数の通信ノードのうち第2通信ノードから車両の第1機能の動作を表わす第1メッセージを受信する段階、
前記複数の通信ノードのうち前記第1機能に相応する第2機能を遂行する第3通信ノードを判断する段階、
前記複数の通信ノードのうち前記第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードを判断する段階、及び
前記少なくとも一つの通信ノードから受信される第2メッセージが前記第3通信ノードにミラーリング(mirroring)されるように前記第1機能に対するポートミラーリングを設定する段階を含むことを特徴とする第1通信ノードの動作方法
【請求項2】
前記第3通信ノードを判断する段階は、
前記車両で遂行される複数の機能のそれぞれに対する機能コード(function code)、前記機能コードのそれぞれに対するターゲット住所(target address)及び前記機能コードのそれぞれに対するVLAN ID(Virtual LAN identifier)が含まれた第1テーブルに基づいて前記第3通信ノードを判断することを特徴とする請求項1に記載の第1通信ノードの動作方法。
【請求項3】
前記第3通信ノードを判断する段階は、
前記第1テーブルで前記第1機能の機能コードに相応するターゲット住所を確認する段階、及び
前記確認されたターゲット住所が指示する通信ノードを前記第1機能に相応する第2機能を遂行する前記第3通信ノードで判断する段階を含むことを特徴とする請求項2に記載の第1通信ノードの動作方法。
【請求項4】
前記少なくとも一つの通信ノードを判断する段階は、
前記第1通信ノードに含まれた複数のポート(port)のポート番号、前記複数のポートを通じて連結された通信ノードのMACアドレス(MAC address)及び前記複数のポートを通じて連結された通信ノードのVLAN IDを含む第2テーブルに基づいて前記少なくとも一つの通信ノードを判断することを特徴とする請求項2に記載の第1通信ノードの動作方法。
【請求項5】
前記少なくとも一つの通信ノードを判断する段階は、
前記第2テーブルで前記第1機能の機能コードに相応するVLAN IDと同じVLAN IDを有する少なくとも一つのポートを確認する段階、及び
前記確認されたポートを通じて連結された通信ノードを前記第2機能と関連したデータを提供する前記少なくとも一つの通信ノードで判断する段階を含むことを特徴とする請求項4に記載の第1通信ノードの動作方法。
【請求項6】
前記ポートミラーリングを設定する段階は、
前記第1通信ノード及び前記第3通信ノード間を連結するポートを前記第1機能のミラーリングのための対象ポート(target port)に設定する段階、及び
前記第1通信ノード及び前記少なくとも一つの通信ノード間を連結するポートを前記第1機能のミラーリングのためのミラーリングポート(mirroring port)に設定する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の第1通信ノードの動作方法。
【請求項7】
前記第1通信ノードの動作方法は、
前記少なくとも一つの通信ノードから前記ミラーリングポートを通じて前記第2メッセージを受信する場合、前記第2メッセージを前記対象ポートを通じて前記第3通信ノードに伝送する段階をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の第1通信ノードの動作方法。
【請求項8】
前記第1通信ノードは、
前記車両ネットワークに含まれたスイッチ(switch)であり、前記第2通信ノード、前記第3通信ノード及び前記少なくとも一つの通信ノードは、前記第1通信ノードに連結されたエンドノード(end node)であることを特徴とする請求項1に記載の第1通信ノードの動作方法。
【請求項9】
イーサネット(登録商標)(ethernet)基盤の車両ネットワークに含まれた複数の通信ノードのうち第1通信ノードの動作方法であって、
前記複数の通信ノードのうち少なくとも一つの通信ノードから車両の機能と関連したデータが含まれたメッセージを受信する段階、
前記機能に対するポートミラーリング(port mirroring)の設定の有無を判断する段階、及び
前記機能に対するポートミラーリングの設定の有無に基づいて前記メッセージを処理する段階を含むことを特徴とする第1通信ノードの動作方法。
【請求項10】
前記ポートミラーリングの設定の有無を判断する段階は、
前記第1通信ノード及び前記少なくとも一つの通信ノード間を連結するポートが前記機能のミラーリングのためのミラーリングポート(mirroring port)の場合、前記機能に対するポートミラーリングが設定されたと判断することを特徴とする請求項9に記載の第1通信ノードの動作方法。
【請求項11】
前記ポートミラーリングの設定の有無を判断する段階は、
前記第1通信ノード及び前記少なくとも一つの通信ノード間を連結するポートが前記機能のミラーリングのためのミラーリングポートではない場合、前記機能に対するポートミラーリングが設定されていないと判断することを特徴とする請求項9に記載の第1通信ノードの動作方法。
【請求項12】
前記メッセージを処理する段階は、
前記機能に対するポートミラーリングが設定された場合、前記機能のミラーリングのための対象ポート(target port)を通じて連結された第3通信ノードに前記メッセージを伝送することを特徴とする請求項9に記載の第1通信ノードの動作方法。
【請求項13】
前記メッセージを処理する段階は、
前記機能に対するポートミラーリングが設定されていない場合、前記メッセージを削除することを特徴とする請求項9に記載の第1通信ノードの動作方法。
【請求項14】
前記第1通信ノードは、
前記車両ネットワークに含まれたスイッチ(switch)であり、前記少なくとも一つの通信ノードは、前記第1通信ノードに連結されたエンドノード(end node)であることを特徴とする請求項10に記載の第1通信ノードの動作方法。
【請求項15】
イーサネット(登録商標)(ethernet)基盤の車両ネットワークに含まれた複数の通信ノードのうちの第1通信ノードであって、
プロセッサ(processor)、及び
前記プロセッサを通じて遂行される少なくとも一つの命令が保存されたメモリ(memory)を含み、
前記少なくとも一つの命令は、
前記複数の通信ノードのうち第2通信ノードから車両の第1機能の動作を表わす第1メッセージを受信し、
前記複数の通信ノードのうち前記第1機能に相応する第2機能を遂行する第3通信ノードを判断し、
前記複数の通信ノードのうち前記第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードを判断し、
前記少なくとも一つの通信ノードから受信される第2メッセージが前記第3通信ノードにミラーリング(mirroring)されるように前記第1機能に対するポートミラーリングを設定し、そして
前記少なくとも一つの通信ノードから前記第2メッセージを受信する場合、前記第2メッセージを前記設定されたポートミラーリングに基づいて前記第3通信ノードに伝送するように遂行されることを特徴とする第1通信ノード。
【請求項16】
前記少なくとも一つの命令は、
前記第3通信ノードを判断する過程において、前記車両で遂行される複数の機能のそれぞれに対する機能コード(function code)、前記機能コードのそれぞれに対するターゲット住所(target address)及び前記機能コードのそれぞれに対するVLAN ID(Virtual LAN identifier)が含まれた第1テーブルに基づいて前記第3通信ノードを判断するように遂行されることを特徴とする請求項15に記載の第1通信ノード。
【請求項17】
前記少なくとも一つの命令は、
前記第3通信ノードを判断する過程において、前記第1テーブルで前記第1機能の機能コードに相応するターゲット住所を確認し、そして
前記確認されたターゲット住所が指示する通信ノードを前記第1機能に相応する第2機能を遂行する前記第3通信ノードで判断するように遂行されることを特徴とする請求項16に記載の第1通信ノード。
【請求項18】
前記少なくとも一つの命令は、
前記少なくとも一つの通信ノードを判断する過程において、前記第1通信ノードに含まれた複数のポート(port)のポート番号、前記複数のポートを通じて連結された通信ノードのMACアドレス(MAC address)及び前記複数のポートを通じて連結された通信ノードのVLAN IDを含む第2テーブルに基づいて前記少なくとも一つの通信ノードを判断するように遂行されることを特徴とする請求項16に記載の第1通信ノード。
【請求項19】
前記少なくとも一つの命令は、
前記少なくとも一つの通信ノードを判断する過程において、前記第2テーブルで前記第1機能の機能コードに相応するVLAN IDと同じVLAN IDを有する少なくとも一つのポートを確認し、そして
前記確認されたポートを通じて連結された通信ノードを前記第2機能と関連したデータを提供する前記少なくとも一つの通信ノードで判断するように遂行されることを特徴とする請求項18に記載の第1通信ノード。
【請求項20】
前記少なくとも一つの命令は、
前記ポートミラーリングを設定する過程において、前記第1通信ノード及び前記第3通信ノード間を連結するポートを前記第1機能のミラーリングのための対象ポート(target port)に設定し、そして
前記第1通信ノード及び前記少なくとも一つの通信ノード間を連結するポートを前記第1機能のミラーリングのためのミラーリングポート(mirroring port)に設定するように遂行されることを特徴とする請求項15に記載の第1通信ノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両のネットワークにおけるミラーリング(mirroring)のための通信ノードの動作方法に係り、より詳しくは、イーサネット(登録商標)基盤の車両ネットワークでイーサネット(登録商標)スイッチのミラーリング機能を通じて車両の電装システムを具現するための通信ノードの動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用部品の電子化が急速に進行するにつれて、車両に搭載される電子装置の種類と数が大きく増加している。電子装置は、大きくパワートレイン(power train)制御システム、ボディー(body)制御システム、シャーシ(chassis)制御システム、車両ネットワーク(network)、マルチメディア(multimedia)システムなどで使われる。パワートレイン制御システムは、エンジン制御システム、自動変速制御システムなどを意味する。ボディー制御システムは、ボディー電装品の制御システム、便宜装置の制御システム、ランプ(lamp)制御システムなどを意味する。シャーシ制御システムは、操向装置の制御システム、ブレーキ(brake)制御システム、サスペンション(suspension)制御システムなどを意味する。車両ネットワークは、CAN(controller area network)、フレックスレイ(FlexRay)基盤のネットワーク、MOST(media oriented system transport)基盤のネットワークなどを意味する。マルチメディアシステムは、航法装置システム、テレマティクス(telematics)システム、インフォテインメント(infotainment)システムなどを意味する。
【0003】
このようなシステム及びシステムのそれぞれを構成する電子装置は、車両ネットワークを通じて連結されており、電子装置のそれぞれの機能を支援するための車両ネットワークが要求されている。CANは最大1Mbpsの伝送速度を支援することができ、衝突したフレーム(frame)の自動再伝送、CRC(cyclic redundancy check)基盤のエラー検出などを支援する。フレックスレイ基盤のネットワークは最大10Mbpsの伝送速度を支援することができ、2チャネルを通じたデータの同時伝送、同期方式のデータ伝送などを支援する。MOST基盤のネットワークは高品質のマルチメディアのための通信ネットワークであり、最大150Mbpsの伝送速度を支援することができる。
【0004】
一方、車両のテレマティクスシステム、インフォテインメントシステム、高度化した安全システムなどは高い伝送速度、システム拡張性などが必要であり、従来のCAN、フレックスレイ基盤のネットワークなどはこれに十分対応できない。MOST基盤のネットワークはCAN及びフレックスレイ基盤のネットワークに比べて高い伝送速度に対応することができるが、車両のすべてのネットワークにMOST基盤のネットワークを採用するためには多くの費用が掛かる。このような事情によって、車両ネットワークとしてイーサネット(ethernet)基盤のネットワークが検討されている。イーサネット基盤のネットワークは、一対の巻線を通した両方向の通信に対応することができ、最大10Gbpsの伝送速度を確保することができる(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、イーサネット基盤の車両ネットワークはイーサネット基盤の通信が可能なスイッチ(switch)を通して車両の電装システムを具現することができる。例えば、スイッチは車両ネットワークに配された電子装置を通じて受信したデータを処理し、処理したデータを出力可能な電子装置に伝送する機能を有することによって電装システムを具現することができる。しかし、最近車両ネットワークに組み込まれた電子装置の数が増加するにつれて処理すべきデータが増加し、車両の電装システムを具現し難い問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特願2012-129742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の問題点を解決するためになされた本発明の目的とするところは、イーサネット基盤の車両ネットワークにおいて、イーサネットスイッチのミラーリング機能を通じて車両の電装システムを具現するための通信ノードの動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためなされた本発明の一実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法は、イーサネット(ethernet)基盤の車両ネットワークに含まれた複数の通信ノードのうち第1通信ノードの動作方法であって、複数の通信ノードのうち第2通信ノードから車両の第1機能の動作を表わす第1メッセージを受信する段階、複数の通信ノードのうち第1機能に相応する第2機能を遂行する第3通信ノードを判断する段階、複数の通信ノードのうち第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードを判断する段階、及び少なくとも一つの通信ノードから受信される第2メッセージが第3通信ノードにミラーリング(mirroring)されるように第1機能に対するポートミラーリングを設定する段階を含むことを特徴とする。
【0008】
第3通信ノードを判断する段階は、車両で遂行される複数の機能のそれぞれに対する機能コード(function code)、機能コードのそれぞれに対するターゲット住所(target address)及び機能コードのそれぞれに対するVLAN ID(Virtual LAN identifier)が含まれた第1テーブルに基づいて第3通信ノードを判断することができる。
ここで、第3通信ノードを判断する段階は、第1テーブルで第1機能の機能コードに相応するターゲット住所を確認する段階及び確認されたターゲット住所が指示する通信ノードを第1機能に相応する第2機能を遂行する第3通信ノードで判断する段階を含むことが好ましい。
【0009】
少なくとも一つの通信ノードを判断する段階は、第1通信ノードに含まれた複数のポート(port)のポート番号、複数のポートを通じて連結された通信ノードのMACアドレス(MAC address)及び複数のポートを通じて連結された通信ノードのVLAN IDを含む第2テーブルに基づいて少なくとも一つの通信ノードを判断することができる。
少なくとも一つの通信ノードを判断する段階は、第2テーブルで第1機能の機能コードに相応するVLAN IDと同じVLAN IDを有する少なくとも一つのポートを確認する段階、及び確認されたポートを通じて連結された通信ノードを第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードで判断する段階を含むことが好ましい。
【0010】
ポートミラーリングを設定する段階は、第1通信ノード及び第3通信ノード間を連結するポートを第1機能のミラーリングのための対象ポート(target port)に設定する段階及び第1通信ノード及び少なくとも一つの通信ノード間を連結するポートを第1機能のミラーリングのためのミラーリングポート(mirroring port)に設定する段階を含むことが好ましい。
第1通信ノードの動作方法は、少なくとも一つの通信ノードからミラーリングポートを通じて第2メッセージを受信する場合、第2メッセージを対象ポートを通じて第3通信ノードに伝送する段階をさらに含むことがよい。
第1通信ノードは、車両ネットワークに含まれたスイッチ(switch)であり、第2通信ノード、第3通信ノード及び少なくとも一つの通信ノードは第1通信ノードに連結されたエンドノード(end node)であることができる。
【0011】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法は、イーサネット(ethernet)基盤の車両ネットワークに含まれた複数の通信ノードのうち第1通信ノードの動作方法であって、複数の通信ノードのうち少なくとも一つの通信ノードから車両の機能と関連したデータが含まれたメッセージを受信する段階、機能に対するポートミラーリング(port mirroring)の設定の有無を判断する段階、及び機能に対するポートミラーリングの設定の有無に基づいてメッセージを処理する段階を含むことを特徴とする。
【0012】
ポートミラーリングの設定の有無を判断する段階は、第1通信ノード及び少なくとも一つの通信ノード間を連結するポートが機能のミラーリングのためのミラーリングポート(mirroring port)の場合、機能に対するポートミラーリングが設定されたと判断することができる。
ポートミラーリングの設定の有無を判断する段階は、第1通信ノード及び少なくとも一つの通信ノード間を連結するポートが機能のミラーリングのためのミラーリングポートではない場合、機能に対するポートミラーリングが設定されていないと判断することが好ましい。
【0013】
メッセージを処理する段階は、機能に対するポートミラーリングが設定された場合、機能のミラーリングのための対象ポート(target port)を通じて連結された第3通信ノードにメッセージを伝送することができる。
メッセージを処理する段階は、機能に対するポートミラーリングが設定されていない場合、メッセージを削除することがよい。
第1通信ノードは、車両ネットワークに含まれたスイッチ(switch)であり、少なくとも一つの通信ノードは第1通信ノードに連結されたエンドノード(end node)であることが好ましい。
【0014】
上記目的を達成するためになされた本発明の車両のネットワークにおけるミラーリングのために動作する通信ノードは、イーサネット(ethernet)基盤の車両ネットワークに含まれた複数の通信ノードのうちの第1通信ノードであって、プロセッサ(processor)、及びプロセッサを通じて遂行される少なくとも一つの命令が保存されたメモリ(memory)を含み、少なくとも一つの命令は複数の通信ノードのうち第2通信ノードから車両の第1機能の動作を表わす第1メッセージを受信し、複数の通信ノードのうち第1機能に相応する第2機能を遂行する第3通信ノードを判断し、複数の通信ノードのうち第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードを判断し、少なくとも一つの通信ノードから受信される第2メッセージが第3通信ノードにミラーリング(mirroring)されるように第1機能に対するポートミラーリングを設定し、そして少なくとも一つの通信ノードから第2メッセージを受信する場合、第2メッセージを設定されたポートミラーリングに基づいて第3通信ノードに伝送するように遂行されることを特徴とする。
【0015】
少なくとも一つの命令は、第3通信ノードを判断する過程において、車両で遂行される複数の機能のそれぞれに対する機能コード(function code)、機能コードのそれぞれに対するターゲット住所(target address)及び機能コードのそれぞれに対するVLAN ID(Virtual LAN identifier)が含まれた第1テーブルに基づいて第3通信ノードを判断するように遂行されることが好ましい。
少なくとも一つの命令は、第3通信ノードを判断する過程において、第1テーブルで第1機能の機能コードに相応するターゲット住所を確認し、そして確認されたターゲット住所が指示する通信ノードを第1機能に相応する第2機能を遂行する第3通信ノードで判断するように遂行されることができる。
少なくとも一つの命令は、少なくとも一つの通信ノードを判断する過程において、第1通信ノードに含まれた複数のポート(port)のポート番号、複数のポートを通じて連結された通信ノードのMACアドレス(MAC address)及び複数のポートを通じて連結された通信ノードのVLAN IDを含む第2テーブルに基づいて少なくとも一つの通信ノードを判断するように遂行されることがよい。
【0016】
少なくとも一つの命令は、少なくとも一つの通信ノードを判断する過程において、第2テーブルで第1機能の機能コードに相応するVLAN IDと同じVLAN IDを有する少なくとも一つのポートを確認し、そして確認されたポートを通じて連結された通信ノードを第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードで判断するように遂行されることができる。
少なくとも一つの命令は、ポートミラーリングを設定する過程において、第1通信ノード及び第3通信ノード間を連結するポートを第1機能のミラーリングのための対象ポート(target port)に設定し、そして第1通信ノード及び少なくとも一つの通信ノード間を連結するポートを第1機能のミラーリングのためのミラーリングポート(mirroring port)に設定するように遂行されることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、車両ネットワークでデータを処理するために要する時間を減少させることができ、これを通じて車両の電装システムを具現するための効率を向上させることができる効果がある。
また、本発明に係る通信ノードの動作方法は、イーサネット基盤の通信方式以外の通信方式を通して受信したデータをそのまま別途のゲートウェイによって処理することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】車両ネットワークのトポロジーに対する一実施例を示すブロック図である。
図2】車両ネットワークを構成する通信ノードの構造に対する一実施例を示すブロック図である。
図3】本発明の車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を説明するためのブロック図である。
図4】本発明の一実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を示すフローチャートである。
図5図4に示した通信ノードの動作方法において第3通信ノードを判断する方法を示すフローチャートである。
図6図4に示した通信ノードの動作方法において少なくとも一つの通信ノードを判断する方法を示すフローチャートである。
図7図4に示した通信ノードの動作方法においてポートミラーリングを設定する方法を示すフローチャートである。
図8】本発明の他の実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を示すフローチャートである。
図9】本発明のさらに他の実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施例をより詳細に説明する。
図1は車両ネットワークのトポロジー(network topology)に対する一実施例を示すブロック図である。
図1に示したとおり、車両ネットワークを構成する通信ノード(communication node)は、ゲートウェイ(gateway)、スイッチ(switch)、又はブリッジ(bridge)、又はエンドノード(end node)などを意味する。ゲートウェイ100は、少なくとも一つのスイッチ110、110-1、110-2、120、130と連結され、互いに異なるネットワークを連結することができる。
【0020】
例えば、ゲートウェイ100は、CAN(controller area network)プロトコル(protocol)を支援するスイッチ、又はフレックスレイ(FlexRay)、MOST(media oriented system transport)、LIN(local interconnect network)などのプロトコル(protocol)を支援するスイッチと、イーサネット(ethernet)プロトコルを支援するスイッチとの間を連結することができる。スイッチ110、110-1、110-2、120、130のそれぞれは少なくとも一つのエンドノード111、112、113、121、122、123、131、132、133と連結される。スイッチ110、110-1、110-2、120、130のそれぞれはエンドノード111、112、113、121、122、123、131、132、133を相互連結され、自身と連結されたエンドノード111、112、113、121、122、123、131、132、133を制御することができる。
【0021】
エンドノード111、112、113、121、122、123、131、132、133は車両に装着された各種装置を制御するECU(electronic control unit)を意味する。すなわち、エンドノード111、112、113、121、122、123、131、132、133は、例えば、ディスプレイ(display)装置、ナビゲーション(navigation)装置、アラウンドビューモニタリング(around view monitoring)装置などのインフォテインメント(infotainment)装置を構成するECUである。
一方、車両ネットワークを構成するゲートウェイ、スイッチ、エンドノードなどの通信ノードは、スター(star)トポロジー、バス(bus)トポロジー、リング(ring)トポロジー、ツリー(tree)トポロジー、メッシュ(mesh)トポロジーなどに連結される。また、車両ネットワークを構成する通信ノードのそれぞれは、CANプロトコル、フレックスレイプロトコル、MOSTプロトコル、LINプロトコル、イーサネットプロトコルなどを支援する。本発明に係る実施例は上記のネットワークトポロジーに適用され、本発明に係る実施例が適用されるネットワークトポロジーはこれに限定されず、多様に構成することができる。
【0022】
図2は車両ネットワークを構成する通信ノードの構造を示すブロック図である。
図2に示したとおり、車両ネットワークを構成する通信ノード200は、PHY階層ユニット(physical layer unit)210及びコントローラ(controller)ユニット220を含む。また、通信ノード200はパワー(power)を供給するレギュレーター(regulator)(図示せず)をさらに含むことができる。この時、コントローラユニット220はMAC(medium access control)階層を含んで具現される。PHY階層ユニット210は他の通信ノードから信号を受信するか、又は、他の通信ノードに信号を伝送することができる。コントローラユニット220はPHY階層ユニット210を制御することができ、例えば、インフォテインメント機能などの多様な機能を遂行することができる。PHY階層ユニット210とコントローラユニット220は一つのSoC(System on Chip)で具現されてもよく、又は、別途のチップで構成されてもよい。
【0023】
PHY階層ユニット210とコントローラユニット220は媒体独立インターフェース(media independent interface:以下、MIIと略す)230を通じて連結される。MII 230はIEEE 802.3に規定されたインターフェースを意味し、PHY階層ユニット210とコントローラユニット220間のデータインターフェース及び管理インターフェースで構成される。MII 230の代わりにRMII(reduced MII)、GMII(gigabit MII)、RGMII(reduced GMII)、SGMII(serial GMII)、XGMII(10 GMII)のうち一つのインターフェースを使うことができる。データインターフェースは、伝送チャネル(channel)及び受信チャネルを含み、チャネルそれぞれは独立的なクロック(clock)、データ及び制御信号を有する。管理インターフェースは2-信号インターフェースで構成され、一つはクロックのための信号であり、他の一つはデータのための信号である。
【0024】
PHY階層ユニット210は、PHY階層インターフェースユニット211、PHY階層プロセッサ(processor)212及びPHY階層メモリ(memory)213などを含む。PHY階層ユニット210の構成はこれに限定されず、PHY階層ユニット210は多様に構成される。PHY階層インターフェースユニット211はコントローラユニット220から受信された信号をPHY階層プロセッサ212に伝送し、PHY階層プロセッサ212から受信した信号をコントローラユニット220に伝送する。PHY階層プロセッサ212はPHY階層インターフェースユニット211及びPHY階層メモリ213のそれぞれの動作を制御する。PHY階層プロセッサ212は伝送する信号の変調又は受信した信号の復調を遂行する。PHY階層プロセッサ212は信号を入力又は出力するようにPHY階層メモリ213を制御する。PHY階層メモリ213は受信された信号を保存し、PHY階層プロセッサ212の要請により保存された信号を出力する。
【0025】
コントローラユニット220はMII 230を通じてPHY階層ユニット210に対するモニタリング及び制御を遂行する。コントローラユニット220はコントローラインターフェースユニット221、コントローラプロセッサ222、メインメモリ223及び補助メモリ224などを含む。コントローラユニット220の構成はこれに限定されず、コントローラユニット220は、多様に構成することができる。コントローラインターフェースユニット221はPHY階層ユニット210、すなわち、PHY階層インターフェースユニット211、又は上位階層(図示せず)から信号を受信し、受信した信号をコントローラプロセッサ222に伝送し、又、コントローラプロセッサ222から受信した信号をPHY階層ユニット210又は上位階層に伝送する。コントローラプロセッサ222は、コントローラインターフェースユニット221、メインメモリ223及び補助メモリ224を制御するための独立したメモリコントロールロジック(control logic)、又は統合メモリコントロールロジックをさらに含むことができる。メモリコントロールロジックはメインメモリ223及び補助メモリ224に含まれるか、又はコントローラプロセッサ222に含まれて具現される。
【0026】
メインメモリ223及び補助メモリ224のそれぞれは、コントローラプロセッサ222によって処理された信号を保存でき、コントローラプロセッサ222の要請によって保存された信号を出力する。メインメモリ223はコントローラプロセッサ222の動作のために必要なデータを一時保存する、例えば、RAM(random access memory)などの揮発性メモリである。補助メモリ224は、例えば、カーネル(kernel)及びデバイスドライバー(device driver)などの運営体制コード(operating system code)と、コントローラプロセッサ222の機能を遂行するためのアプリケーション(application program)コードなどが保存される不揮発性メモリである。不揮発性メモリとして、早い処理速度を有するフラッシュメモリ(flash memory)、又は大容量データの保存のためのハードディスクドライブ(hard disc drive、HDD)、CD-ROM(compact disc-read only memory)などを使うことができる。コントローラプロセッサ222は、通常少なくとも一つのプロセッシングコア(core)を含むロジック回路で構成される。コントローラプロセッサ222として、ARM(Advanced RISC Machines Ltd.)系列のコア、アトム(atom)系列のコアなどが使われる。
【0027】
以下に、車両ネットワークに属する通信ノードと、これに対応する相手(counterpart)通信ノードで遂行される方法を説明する。下記の説明において、第1通信ノードで遂行される、例えば、信号の伝送又は受信の方法を説明する場合にもこれに対応する第2通信ノードは第1通信ノードで遂行される方法と相応する信号の受信又は伝送方法を遂行することができる。すなわち、第1通信ノードの動作が説明された場合に、これに対応する第2通信ノードは第1通信ノードの動作と相応する動作を遂行することができる。反対に、第2通信ノードの動作が説明された場合に、これに対応する第1通信ノードはスイッチの動作と相応する動作を遂行することができる。
【0028】
図3は本発明の車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を説明するためのブロック図である。
図3に示したとおり、車両ネットワークはスイッチ1 310、エンドノード1 311、エンドノード2 312、エンドノード3 313及びエンドノード4 314などを含む。スイッチ1 310は図1に示したスイッチと同一又は類似の機能を有し、エンドノード311、312、313、314は図1に示したエンドノードと同一又は類似の機能を遂行する。スイッチ1 310及びエンドノード311、312、313、314のそれぞれは図2に示した通信ノードと同一又は類似に構成される。
スイッチ1 310は複数のポート310-1、310-2、310-3、310-4を含む。スイッチ1 310のポート1 310-1はエンドノード1 311のポート1 311-1と連結され、スイッチ1 310のポート1 310-1及びエンドノード1 311のポート1 311-1間にリンクが形成される。スイッチ1 310のポート2 310-2はエンドノード2 312のポート1 312-1と連結され、スイッチ1 310のポート2 310-2及びエンドノード2 312のポート1 312-1間にリンクが形成される。スイッチ1 310のポート3 310-3はエンドノード3 313のポート1 313-1と連結され、スイッチ1 310のポート3 310-3及びエンドノード3 313のポート1 313-1間にリンクが形成される。スイッチ1 310のポート4 310-4はエンドノード4 314のポート1 314-1と連結され、スイッチ1 310のポート4 310-4及びエンドノード4 314のポート1 314-1間にリンクが形成される。
【0029】
以下に、図3に基づいて説明した車両ネットワークで遂行される本発明のミラーリングのための通信ノードの動作方法について、図4図7を基にして説明する。
図4は本発明の一実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を示すフローチャートである。
図4に示したとおり、本発明の一実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法は、第1通信ノードで遂行される。第1通信ノードは図1及び図3を基にして説明したスイッチを意味し、図2を基にして説明した通信ノードの構造と類似又は同じ構造を有する。本発明の一実施例に係る車両ネットワークは複数の通信ノードを含むことができる。ここで、車両ネットワークに含まれた複数の通信ノードは、図3を基にして説明したスイッチ1 310及びスイッチ1 310に連結されたエンドノード311、312、313、314を含む。
【0030】
車両ネットワークに含まれた複数の通信ノードのうち第2通信ノードは第1通信ノードに連結されたエンドノード1 311を意味する。例えば、第2通信ノードは車両で遂行されるギア、速度及び方向の制御などの複数の機能のうち一つである第1機能を遂行するECUである。
第2通信ノードは車両の第1機能の動作を遂行する場合、第1機能の動作を表わす指示子が含まれた第1メッセージを生成する。次いで、第2通信ノードは車両の第1機能の動作を表わす指示子が含まれた第1メッセージを第1通信ノードに伝送する。第1通信ノードは複数の通信ノードのうち第2通信ノードから車両の第1機能の動作を表わす第1メッセージを受信する(S410)。次に、第1通信ノードは第1メッセージに含まれた第1機能の動作を表わす指示子を確認し、確認した指示子を通して車両で第1機能が動作したことを認知する。
【0031】
次いで、第1通信ノードは複数の通信ノードのうち第1機能に相応する第2機能を遂行する第3通信ノードを判断する(S420)。ここで、第1機能に相応する第2機能は車両で遂行される複数の機能のうち第1機能と関連した機能を有する。例えば、第2通信ノードが車両のギア(gear)であり、第1機能が車両の後進を意味する「R(reverse)」で動作する機能である場合、第2機能は車両の後方で撮影された映像を出力する機能を有する。すなわち、第3通信ノードは、車両の後方で撮影された映像を出力可能なディスプレイ装置を意味する。第2通信ノードが車両の方向を制御する、例えば、ハンドル(handle)のような操向装置であり、第1機能が車両の方向を左側又は右側に制御する機能である場合、第2機能は車両の左側又は右側で撮影された映像を出力する機能を意味する。すなわち、第3通信ノードは車両の後方で撮影された映像を出力可能なディスプレイ装置を意味する。
第1通信ノードは車両で遂行される複数の機能のそれぞれに対する機能コード(function code)、機能コードのそれぞれに対するターゲット住所(target address)及び機能コードのそれぞれに対するVLAN ID(Virtual LAN identifier)が含まれた第1テーブルに基づいて第3通信ノードを判断することができる。第1通信ノードで第3通信ノードを判断する具体的な方法は図5に基づいて下記に説明する。
【0032】
図5は、図4に示した通信ノードの動作方法において第3通信ノードを判断する方法を示すフローチャートである。
図5に示したとおり、本発明の一実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を遂行する第1通信ノードは、第1テーブルに含まれた情報に基づいて第1機能に相応する第2機能を遂行する第3通信ノードを判断する。第1通信ノードで第3通信ノードを判断するために参照する第1テーブルは、下記の表1のように表わすことができる。
【0033】
【表1】
【0034】
表1は、第1通信ノードで第1機能に相応する第2機能を遂行する第3通信ノードを判断するために利用される第1テーブルの一実施例を示したものである。第1テーブルは車両で遂行される複数の機能に対する機能コード、機能コードに対する説明(description)、機能コードに対するターゲット住所及びVLAN IDなどを含む。第1通信ノードは第1テーブルに基づいて第1機能の機能コードを確認することができる。例えば、第1通信ノードは第1機能が車両のギアが前進を意味する「D(drive)」又は後進を意味する「R(reverse)」で動作する機能である場合、車両の前方又は後方を撮影する機能であるサラウンドビュー(surround view)と関連した機能が要求されることを判断する。これに伴い、第1通信ノードは第1テーブルを参照して第1機能の機能コードをサラウンドビューに相応する機能コードである「2」と判断する。
次に、第1通信ノードは第1テーブルで第1機能の機能コードに相応するターゲット住所を確認する(S421)。例えば、第1通信ノードは第1機能の機能コードである「2」に相応するターゲット住所である「01-10-AO-CO-00-02」を確認する。次いで、第1通信ノードは確認されたターゲット住所が指示する通信ノードを第1機能に相応する第2機能を遂行する第3通信ノードと判断する(S422)。すなわち、第1通信ノードは「2」に相応するターゲット住所である「01-10-A0-C0-00-02」が指示する通信ノードを第1機能に相応する第2機能を遂行する第3通信ノードと判断する。
【0035】
再び、図4に基づけば、第1通信ノードは、複数の通信ノードのうち第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードを判断する(S430)。例えば、第1機能が車両のギアが前進を意味する「D(drive)」又は後進を意味する「R(reverse)」で動作する機能であり、第2機能が車両の後方で撮影された映像を出力する機能である場合、第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードは車両の後方を撮影可能なカメラ(camera)を意味する。第1機能が車両の方向を左側又は右側に制御する機能であり、第2機能は車両の左側又は右側で撮影された映像を出力する機能である場合、第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードは車両の左側又は右側を撮影可能なカメラである。
具体的には、第1通信ノードは第1通信ノードに含まれた複数のポートのポート番号、複数のポートを通じて連結された通信ノードのMACアドレス(MAC address)及び複数のポートを通じて連結された通信ノードのVLAN IDを含む第2テーブルに基づいて少なくとも一つの通信ノードを判断する。第1通信ノードで少なくとも一つの通信ノードを判断する具体的な方法を図6に基づいて以下に説明する。
【0036】
図6図4に示した通信ノードの動作方法において少なくとも一つの通信ノードを判断する方法を示すフローチャートである。
図6に示したとおり、本発明の一実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を遂行する第1通信ノードは、第2テーブルに含まれた情報に基づいて第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードを判断する。第1通信ノードで少なくとも一つの通信ノードを判断するために参照する第2テーブルは、下記の表2のように表わすことができる。
【0037】
【表2】
【0038】
表2は、第1通信ノードで第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードを判断するために参照される第2テーブルの一実施例を示した表である。例えば、第2テーブルは第1通信ノードに含まれた複数のポートのポート番号、複数のポートを通じて連結された通信ノードのMACアドレス及び複数のポートを通じて連結された通信ノードのVLAN IDなどを含む。第1通信ノードは、第2テーブルで第1機能の機能コードに相応するVLAN IDと同じVLAN IDを有する少なくとも一つのポートを確認する(S431)。具体的には、第1通信ノードは、第1テーブルを通じて機能コード「2」に相応するVLAN IDが「2」であることを確認する。次いで、第1通信ノードは第2テーブルで2、3及び4のポート番号を有するポートがVLAIN IDであるVLAN ID 「2」を有するポートであることを確認する。
次に、第1通信ノードは、確認されたポートを通じて連結された通信ノードを第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードと判断する(S432)。具体的には、第1通信ノードは、2、3、及び4のポート番号を有するポートを通じて連結された通信ノードのMACアドレスを確認することができる。次いで、第1通信ノードは、2、3、及び4のポート番号を有するポートのMACアドレスのうちでターゲット住所に相応するMACアドレスを除いた残りのMACアドレスを有する通信ノードを確認する。次いで、第1通信ノードは、残りのMACアドレスを有する通信ノードを第2機能に関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードと判断する。
【0039】
例えば、第1通信ノードは、2、3及び4のポート番号を有する各ポートのMACアドレスである「01-10-AO-CO-00-02」、「01-10-AO-CO-00-03」及び「01-10-AO-CO-00-04」で2のポート番号を有するポートのMACアドレスである「01-10-AO-CO-00-02」はターゲット住所に相応するMACアドレスであることを確認する。
次に、第1通信ノードは、「01-10-AO-CO-00-02」、「01-10-AO-CO-00-03」及び「01-10-AO-CO-00-04」でターゲット住所に相応するMACアドレスである「01-10-AO-CO-00-02」を除いた「01-10-AO-CO-00-03」及び「01-10-AO-CO-00-04」の住所を有する通信ノードを第2機能と関連したデータを提供する少なくとも一つの通信ノードと判断する。
再び、図4に基づけば、第1通信ノードは、少なくとも一つの通信ノードから受信される第2メッセージを第3通信ノードにミラーリング(mirroring)されるように第1機能に対するポートミラーリング(port mirroring)を設定する(S440)。第1通信ノードで第1機能に対するポートミラーリングを設定する具体的な方法について図7に基づいて以下に説明する。
【0040】
図7は、図4に示した通信ノードの動作方法においてポートミラーリングを設定する方法を示すフローチャートである。
図7に示したとおり、本発明の一実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を遂行する第1通信ノードは、第1通信ノード及び第3通信ノード間を連結するポートを第1機能のミラーリングのための対象ポート(target port)に設定する(S441)。具体的には、第1通信ノードは、第1テーブルに基づいて判断された第3通信ノードのMACアドレスを第2テーブルで確認し、確認された第3通信ノードのMACアドレスに相応するポートを確認する。次に、第1通信ノードは、確認されたポートを第1通信ノードに含まれた複数のポートのうち第1通信ノード及び第3通信ノード間を連結するポートと確認し、確認されたポートを第1機能のミラーリングのための対象ポートに設定する。
【0041】
例えば、第1通信ノードを図3に示したスイッチ1 310とすると、第3通信ノードは、スイッチ1 310に連結されたエンドノード2 312とすることができる。このような場合、スイッチ1 310は、第1テーブルで第1機能に相応する機能コードを確認し、確認した機能コードに相応するターゲット住所を確認する。次いで、スイッチ1 310は、確認されたターゲット住所が指示する通信ノードを確認し、確認した通信ノードであるエンドノード2 312を第1機能に相応する第2機能を遂行する通信ノードと判断する。次に、スイッチ1 310は、第1テーブルに基づいて判断したエンドノード2 312のMACアドレスを第2テーブルで確認することができ、確認したエンドノード2 312のMACアドレスに相応するポートがポート2 310-2であることを確認する。そして、スイッチ1 310は、確認されたポート2 310-2を第1機能のミラーリングのための対象ポートに設定することができる。
次いで、第1通信ノードは、第1通信ノード及び少なくとも一つの通信ノード間を連結するポートを第1機能のミラーリングのためのミラーリングポートに設定する(S442)。具体的には、第1通信ノードは、第2テーブルに基づいて第1通信ノードに含まれた複数のポートのうち少なくとも一つの通信ノードのポートを確認する。そして、第1通信ノードは、確認された少なくとも一つの通信ノードのポートを第1機能のミラーリングのためのミラーリングポートに設定する。
【0042】
例えば、第1通信ノードを図3に示したスイッチ1 310とすると、少なくとも一つの通信ノードは、スイッチ1 310に連結されたエンドノード3 313及びエンドノード4 314とすることができる。このような場合、スイッチ1 310は、第1テーブルで第1機能に相応する機能コードを確認し、確認された機能コードに相応するVLAN IDを確認する。次に、スイッチ1 310は、第2テーブルで確認されたVLAN IDと同じVLAN IDを有する通信ノードを確認する。すなわち、スイッチ1 310は、第2テーブルで第1機能のコードに相応するVLAN IDと同じVLAN IDを有するエンドノード2 312、エンドノード3 313及びエンドノード4 314を確認する。この時、スイッチ1 310は、エンドノード2 312、エンドノード3 313及びエンドノード4 314のうちMACアドレスがターゲット住所であるエンドノード2 312を除いた残りのエンドノード3 313及びエンドノード4 314に対するポートを第1機能のミラーリングのためのミラーリングポートに設定することができる。すなわち、スイッチ1 310は、スイッチ1 310に含まれたポート310-1、310-2、310-3、310-4のうちエンドノード3 313及びエンドノード4 314と連結されたポート3 310-3及びポート4 310-4を第1機能のミラーリングのためのミラーリングポートに設定することができる。
【0043】
再び、図4に基づくと、第1通信ノードは、少なくとも一つの通信ノードからミラーリングポートを通じて第2メッセージが受信する場合、第2メッセージを対象ポートを通じて第3通信ノードに伝送する(S450)。ここで、第2メッセージは第2機能と関連したデータを含む。例えば、第2機能が車両の後方で撮影された映像を出力する機能である場合、第2メッセージは第2機能と関連したデータである車両の後方で撮影された映像に対するデータを含む。
また、第1通信ノードを図3に示したスイッチ1 310とすると、少なくとも一つの通信ノードは、スイッチ1 310に連結されたエンドノード3 313及びエンドノード4 314とすることができる。このような場合、エンドノード3 313及びエンドノード4 314は、第2機能と関連したデータが含まれた第2メッセージを生成する。次いで、エンドノード3 313及びエンドノード4 314は、生成された第2メッセージをスイッチ1 310に伝送する。
【0044】
具体的には、エンドノード3 313は、第2機能と関連したデータが含まれた第2メッセージを生成するとき、生成された第2メッセージをポート1 313-1を通じてスイッチ1 310に伝送する。そして、スイッチ1 310は、エンドノード3 313のポート1 313-1と連結されたポート3 310-3を通じてエンドノード3 313から第2メッセージを受信する。また、エンドノード4 314は、第2機能と関連したデータが含まれた第2メッセージを生成することができ、生成された第2メッセージをポート1 314-1を通じてスイッチ1 310に伝送する。そして、スイッチ1 310は、エンドノード3 313のポート1 313-1と連結されたポート4 310-4を通じてエンドノード4 314から第2メッセージを受信する。
【0045】
次に、スイッチ1 310は、エンドノード3 313及びエンドノード4 314から第2メッセージが第1機能のミラーリングのためのミラーリングポートであるポート3 310-3及びポート4 310-4を通じて受信したことを確認する。そして、スイッチ1 310は、第2メッセージを第1機能のミラーリングのための対象ポートであるポート2 310-2を通じてエンドノード2 312に伝送する。次に、エンドノード2 312は、スイッチ1 310のポート2 310-2と連結されたポート1 312-1を通じてスイッチ1 310から第2メッセージを受信する。次いで、エンドノード2 312は、受信された第2メッセージを処理する。例えば、エンドノード2 312が映像を出力可能なディスプレイ装置であり、第2メッセージに映像データが含まれた場合、エンドノード2 312は、第2メッセージに含まれた映像データを出力する。
図3図7を基にして上記説明のとおり、本発明の一実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を遂行する第1通信ノードは、第1機能に対するポートミラーリングを設定する。このように設定されるポートミラーリングに基づいて第1通信ノードでメッセージを処理する方法を図8に基づいて以下に説明する。
【0046】
図8は本発明の他の実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を示すフローチャートである。
図8に示したとおり、本発明の一実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法は、第1通信ノードで遂行される。第1通信ノードは、図1及び図3を基に説明したスイッチを含み、図2を基に説明した通信ノードの構造と類似又は同じ構造を有する。本発明の一実施例に係る車両ネットワークは複数の通信ノードを有する。ここで、車両ネットワークに含まれた複数の通信ノードは、図3を基にして説明したスイッチ1 310及びスイッチ1 310に連結されたエンドノード311、312、313、314を有する。
車両ネットワークに含まれた複数の通信ノードのうち少なくとも一つの通信ノードは、車両の機能と関連したデータが含まれたメッセージを生成する。そして、少なくとも一つの通信ノードは、生成されたメッセージを第1通信ノードに伝送する。次に、第1通信ノードは、少なくとも一つの通信ノードから車両の機能と関連したデータが含まれたメッセージを受信する(S810)。ここで、少なくとも一つの通信ノードは、第1通信ノードに連結されたエンドノードであり、車両で遂行される複数の機能のうち少なくとも一つの機能を遂行する。
【0047】
次に、第1通信ノードは、受信されたメッセージに含まれた車両の機能と関連したデータを確認し、確認された機能に対するポートミラーリングの設定の有無を判断する。具体的には、第1通信ノードは、第1通信ノードに含まれた複数のポートのうち少なくとも一つの通信ノードに対するポートがミラーリングポートであるかを確認する(S820)。すなわち、第1通信ノードは、第1通信ノードに含まれた複数のポートのうち少なくとも一つの通信ノードと連結されたポートがミラーリングポートに設定されたポートであるかを確認する。
次いで、第1通信ノードは、第1通信ノード及び少なくとも一つの通信ノード間を連結するポートが確認された機能のミラーリングのためのミラーリングポートである場合、確認された機能に対するポートミラーリングが設定されたと判断する。 反対に、第1通信ノードは、第1通信ノード及び少なくとも一つの通信ノード間を連結するポートが確認された機能のミラーリングのためのミラーリングポートではない場合、確認された機能に対するポートミラーリングが設定されていないと判断する。
【0048】
そして、第1通信ノードは、確認された機能に対するポートミラーリングの設定の有無に基づいてメッセージを処理する。具体的には、第1通信ノードは、確認された機能に対するポートミラーリングが設定された場合、確認された機能に対する対象ポートを通じて車両の機能と関連したデータが含まれたメッセージを第3通信ノードに伝送する(S830)。ここで、第3通信ノードは、第1通信ノードに含まれた複数のポートのうちポートミラーリングのための対象ポートを通じて連結された通信ノードを意味する。
一方、第1通信ノードは、確認された機能に対するポートミラーリングが設定されていない場合、車両の機能と関連したデータが含まれたメッセージを削除する(S840)。
上記の方法を通して、本発明の一実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を遂行する第1通信ノードは、車両で遂行される複数の機能のうちポートミラーリングが設定された機能が存在する場合、設定されたポートミラーリングに基づいて該当機能と関連したメッセージを処理することができる。具体的には、第1通信ノードでポートミラーリングに基づいて該当機能と関連したメッセージを処理する方法について以下に説明する。
【0049】
例えば、図2を基に説明した通り、第1通信ノードは、PHY階層ユニット及びコントローラユニットを含む。第1通信ノードは、PHY階層ユニットを通じて少なくとも一つの通信ノードから車両の機能と関連したデータが含まれたメッセージを受信する。次いで、第1通信ノードのPHY階層ユニットを通じて受信したメッセージは、コントローラユニットに伝送されず、ポートミラーリングのための対象ポートを通じて連結された第3通信ノードのPHY階層ユニットに伝送される。すなわち、第1通信ノードは、ポートミラーリングが設定された車両の機能と関連したデータが含まれたメッセージをPHY階層ユニットを通じて受信する場合、該当メッセージをコントローラユニットに伝送せずに対象ポートを通じて連結された第3通信ノードのPHY階層ユニットに伝送する。
【0050】
図9は本発明のさらに他の実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を説明するためのブロック図である。
図9に示したとおり、車両ネットワークはスイッチ1 910、スイッチ2 920、スイッチ3 930、エンドノード1 911、エンドノード2 912、エンドノード3 921、エンドノード4 922、エンドノード5 931及びエンドノード6 932などを含む。スイッチ910、920、930は、図1に示したスイッチと同一又は類似の機能を有し、エンドノード911、912、921、922、931、932は、図1に示したエンドノードと同一又は類似の機能を遂行することができる。スイッチ910、920、930及びエンドノード911、912、921、922、931、932のそれぞれは図2に示した通信ノードと同一又は類似に構成される。
【0051】
スイッチ1 910は、複数のポート910-1、910-2、910-3、910-4を含むことができる。スイッチ1 910のポート1 910-1はエンドノード1 911のポート1 911-1と連結され、スイッチ1 910のポート1 910-1及びエンドノード1 911のポート1 911-1間にリンクが形成される。スイッチ1 910のポート2 910-2はエンドノード2 912のポート1 912-1と連結され、スイッチ1 910のポート2 910-2及びエンドノード2 912のポート1 912-1間にリンクが形成される。スイッチ1 910のポート3 910-3はスイッチ2 920のポート1 920-1と連結され、スイッチ1 910のポート3 910-3及びスイッチ2 920のポート1 920-1間にリンクが形成される。スイッチ1 910のポート4 910-4はスイッチ3 930のポート1 930-1と連結され、スイッチ1 910のポート4 910-4及びスイッチ3 930のポート1 930-1間にリンクが形成される。
【0052】
スイッチ2 920は複数のポート920-1、920-2、920-3を含む。スイッチ2 920のポート1 920-1はスイッチ1 910のポート2 910-2と連結され、スイッチ2 920のポート1 920-1及びスイッチ1 910のポート2 910-2間にリンクが形成される。スイッチ2 920のポート2 920-2はエンドノード3 921のポート1 921-1と連結され、スイッチ2 920のポート2 920-2及びエンドノード3 921のポート1 921-1間にリンクが形成される。スイッチ2 920のポート3 920-3はエンドノード4 922のポート1 922-1と連結され、スイッチ2 920のポート3 920-3及びエンドノード4 922のポート1 922-1間にリンクが形成される。
【0053】
スイッチ3 930は複数のポート930-1、930-2、930-3を含む。スイッチ3 930のポート1 930-1はスイッチ1 910のポート4 910-4と連結され、スイッチ3 930のポート1 930-1及びスイッチ1 910のポート4 910-4間にリンクが形成される。スイッチ3 930のポート2 930-2はエンドノード5 931のポート1 931-1と連結され、スイッチ3 930のポート2 930-2及びエンドノード5 931のポート1 931-1間にリンクが形成さる。スイッチ3 930のポート3 930-3はエンドトヌ6932のポート1 932-1と連結され、スイッチ3 930のポート3 930-3及びエンドノード6 932のポート1 932-1間にリンクが形成される。
上記の連結構造を有する車両ネットワークにおいて、スイッチ1 910は、図4図7を基にして説明した本発明の一実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法及び図8を基にして説明した本発明の他の実施例に係る車両のネットワークにおけるミラーリングのための通信ノードの動作方法を遂行する。すなわち、スイッチ1 910は図4図8を基にして説明した通信ノードの動作方法に含まれた各段階を遂行する。ただし、図9に示したとおり、車両ネットワークに複数のスイッチが含まれる場合、スイッチ1 910で遂行される通信ノードの動作方法に差が発生することがあり、それについて以下に具体的に説明する。
【0054】
スイッチ1 910は、エンドノード1 911からポート1 910-1を通じて車両で遂行される複数の機能のうち一つである第1機能の動作を表わす第1メッセージを受信する。次いで、スイッチ1 910は第1メッセージが表わす第1機能を確認し、例えば、図5を基づき説明した第1テーブルで確認された第1機能に相応する機能コードを確認する。次いで、スイッチ1 910は第1テーブルで第1機能の機能コードに相応するターゲット住所を確認する。そして、スイッチ1 910は、ターゲット住所が指示する通信ノードであるエンドノード2 912を第1機能に相応する第2機能を遂行する通信ノードと判断する。
続いて、スイッチ1 910は第1テーブルで第1機能の機能コードに相応するVLAN IDを確認し、第2テーブルで第1機能の機能コードに相応するVLAN IDと同じIDを有する通信ノードであるエンドノード3 921、エンドノード4 922、エンドノード5 931及びエンドノード6 932を確認する。次に、スイッチ1 910は確認されたエンドノード3 921、エンドノード4 922、エンドノード5 931及びエンドノード6 932を第2機能と関連したデータを提供する通信ノードと判断する。
【0055】
この時、スイッチ1 910は第2テーブルでエンドノード3 921及びエンドノード4 922のMACアドレスを確認し、確認されたMACアドレスに基づいてエンドノード3 921及びエンドノード4 922がスイッチ2 920に連結されていることを確認する。次いで、スイッチ1 910はスイッチ1 910に含まれた複数のポート910-1、910-2、910-3、910-4のうちポート3 910-3がスイッチ2 920に連結されたことを確認する。そして、スイッチ1 910は、第1機能に対するミラーリングの遂行を指示する指示子が含まれたメッセージを生成し、生成したメッセージをポート3 910-3を通じてスイッチ2 920に伝送する。
一方、スイッチ2 920は、ポート1 920-1を通じてスイッチ1 910から第1機能に対するミラーリングの遂行を指示する指示子が含まれたメッセージを受信する。そして、スイッチ2 920は受信したメッセージで第1機能を確認し、確認した第1機能に対するポートミラーリングを設定する。スイッチ2 920で第1機能に対するポートミラーリングを設定する具体的な方法は、図4図7を基にして説明した内容と同一である。例えば、スイッチ2 920に含まれた複数のポート920-1、920-2、920-3のうちスイッチ1 910と連結されたポート1 920-1は第1機能のミラーリングのための対象ポートに設定され、エンドノード3 921と連結されたポート2 921-2及びエンドノード4 922と連結されたポート3 920-3は第1機能のミラーリングのためのミラーリングポートに設定される。これに伴い、スイッチ2 920はエンドノード3 921及びエンドノード4 922から第1機能に相応する第2機能と関連したデータが含まれたメッセージを受信する場合、受信したメッセージを対象ポートに設定されたポート1 920-1を通じてスイッチ1 910に伝送することができる。
【0056】
これと同じ方法により、スイッチ1 910はスイッチ3 930を通じて連結されたエンドノード5 931及びエンドノード6 932に第1機能に対するミラーリングの遂行を指示することができ、スイッチ3 930はエンドノード5 931及びエンドノード6 932から第1機能に相応する第2機能と関連したデータが含まれたメッセージが受信される場合、受信したメッセージをスイッチ1 910に伝送する。
【0057】
一方、スイッチ1 910は第2テーブルでエンドノード2 912のMACアドレスに相応するポートを確認することができ、確認されたポートを第1機能のミラーリングのための対象ポートに設定する。すなわち、スイッチ1 910は第2テーブルに基づいてスイッチ1 910に含まれた複数のポート910-1、910-2、910-3、910-4のうちスイッチ1 910及びエンドノード2 912間を連結するポートがポート2 910-2であることを確認し、確認されたポート2 910-2を第1機能のミラーリングのための対象ポートに設定する。
次いで、スイッチ1 910はスイッチ1 910に含まれた複数のポート910-1、910-2、910-3、910-4のうちスイッチ2 920と連結されたポート3 910-3及びスイッチ3 930と連結されたポート4 910-4を第1機能のミラーリングのためのミラーリングポートに設定する。そして、スイッチ1 910はスイッチ2 920及びスイッチ3 930から第1機能に相応する第2機能と関連したデータが含まれたメッセージを受信する場合、受信されたメッセージを第1機能のミラーリングのための対象ポートに設定されたポート2 910-2を通じてエンドノード2 912に伝送する。
【0058】
本発明に係る方法は多様なコンピュータ手段を通じて遂行されるプログラム命令形態で具現されてコンピュータ可読媒体に記録される。コンピュータ可読媒体はプログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組み合わせて使用することができる。コンピュータ可読媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであるか、又は、コンピュータソフトウェアの当業者に公示の使用可能なものであってよい。
コンピュータ可読媒体の例には、ロム(rom)、ラム(ram)、フラッシュメモリ(flash memory)などのように、プログラム命令を保存して遂行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例には、コンパイラ(compiler)により作られるような機械語コードだけでなく、インタープリタ(interpreter)などを使ってコンピュータによって遂行される高級言語コードを含む。上記したハードウェア装置は本発明の動作を遂行するために少なくとも一つのソフトウェアモジュールで作動するように構成されてもよく、又その逆であってもよい。
【0059】
以上、本願の好ましい実施例について説明したが、本発明はこの実施例に限定されず、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更できることは自明である。
【符号の説明】
【0060】
100:ゲートウェイ
110、110-1,110-2、120、130:スイッチ
111、112、113、121、122、123、131、132、133:エンドノード
200:通信ノード
210:PHY階層ユニット
211:PHY階層インターフェースユニット
212:PHY階層プロセッサ
213:PHY階層メモリ
220:コントローラユニット
221:コントローラインターフェースユニット
222:コントローラプロセッサ
223:メインメモリ
224:補助メモリ
230:媒体独立インターフェース、MII
310、910:スイッチ1
310-1、311-1、312-1、313-1、314-1、910-1、911-1、920-1、921-1、922-1、930-1、931-1、932-1:ポート1
310-2、910-2、920-2、921-2、930-2:ポート2
310-3、910-3、920-3:ポート3
310-4、910-4:ポート4
311、911:エンドノード1
312、912:エンドノード2
313、921:エンドノード3
314、922:エンドノード4
920:スイッチ2
930:スイッチ3
931:エンドノード5
932:エンドノード6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9