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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】簡易床および簡易ベッド用ユニット
(51)【国際特許分類】
   A47C 19/00 20060101AFI20220222BHJP
【FI】
A47C19/00 B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018026921
(22)【出願日】2018-02-19
(65)【公開番号】P2019141228
(43)【公開日】2019-08-29
【審査請求日】2020-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000003001
【氏名又は名称】帝人株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100169085
【弁理士】
【氏名又は名称】為山 太郎
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 邦男
(72)【発明者】
【氏名】石塚 浩司
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/150138(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0128486(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の流入出が可能な複数の籠状ブロックから成る構造物と前記構造物によって水平方向に連結される補強枠と最上段が平面状になるような天板を備えたユニットであって、前記籠状ブロックは、底部と、前記底部の反対側に開放された開口の周縁に形成され、前記底部と反対方向に突出する複数の突起部を備えた枠状のフランジ部と、前記底部から前記フランジ部に向かって外側に傾斜する側壁と、を備え、前記補強枠は、前記フランジ部に対応する形状を有し、前記フランジ部前記突起部を受け入れる窪状部が設けられた少なくとも四個の枠部分を連結して形成され、前記突起部を前記窪状部に挿入して前記籠状ブロックから成る前記構造物と前記補強枠とを接続する場合において、二個の前記補強枠を跨いで前記構造物を前記補強枠に接続することにより複数の前記補強枠が水平方向に連結されることを特徴とする簡易床または簡易ベッド用であるユニット。
【請求項2】
前記籠状ブロックと前記補強枠を組立てた状態で、縦方向と横方向の両方に流体が流れる貫通溝または貫通穴が出来ることを特徴とする請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記籠状ブロックと前記補強枠を構成する部材は、熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のユニット。
【請求項4】
前記状ブロックと前記補強枠を構成する部材は、射出成形にて製造されることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載のユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保管に要するスペースが少なくて済み、かつ、使用に供する際の組み立てや撤去の際の取り外しも容易で、温度調節が可能で、浸水した場合も安心して生活や活動ができ、更に安価に構築することができる簡易床および簡易ベッド用ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
大規模な自然災害が発生し、多くの被災者が避難所での生活を余儀なくされてしまった場合、被災者の苦痛が少しでも軽減されるようにすることが望まれる。このため、例えば、特許文献1では、避難所での生活を考慮して、災害発生時に速やかに対応することができる合成樹脂製の簡易ベッドが提案されている。本文献によれば、合成樹脂製の中空板材を格子状に配置することによって組みたてられた基台の上に、前記中空板材を切り出してなる天板を載置することによって組み立てられる構成としてある。また、特許文献2では、応急仮設住宅用の建材として、断熱性、耐久性、軽量性等に優れた建築用FRPサンドイッチパネルが提案され、住宅等の建物の一部に使用されている。FRPサンドイッチパネルは、断熱材やその他、用途に応じた芯材をガラス繊維強化プラスチックの表層で覆ったパネルである。しかしながら、特許文献1に開示された合成樹脂製の簡易ベッドは、合成樹脂製の中空板材を格子状に配置することによって組みたてられた基台の上に前記中空板材を切り出してなる天板を載置することによって組み立てられる構成としてあるため、格子に乗っていない場所の鉛直方向の天板強度は弱く、また水平方向や剪断方向に力が加わった場合の格子の強度も弱く、簡易ベッドとして利用するには強度は問題ないものの、簡易床として利用するには強度が不足するため両用できない。また、貫通した溝や穴が無いため、集中豪雨による川の氾濫などで避難所が浸水した時に、水の流れが格子側面に当たり簡易ベッドが流されてしまう危険がある。また、避難所は学校の体育館や自治体の公民館などに設置する場合が多く冷暖房設備が十分でない環境であるが、前記簡易ベッドは風通しが悪いため、被災時において特に暑い夏場は熱がこもり被災者が熱中症になるなどの危険がある。さらに矩形状に切り揃えられた中空板材を咬み合せて格子状に組立てる必要があるため、組立てる大きさや高さ・領域・カタチが限定されてしまうため、避難所での柔軟な設置に対応できないという問題がある。
【0003】
特許文献2に開示された建築用FRPサンドイッチパネルは、横断面形状がL形、平形、および溝形のうちのいずれかの形状になっているため、貫通した溝方向では浸水した際の水の抵抗はかからないが、貫通した溝が無い方向に流れる水の抵抗はかかるため、特許文献1と同様に簡易ベッドが流されてしまう危険がある。また、FRPサンドイッチパネル製のため、大量生産に向かず価格が高い。また、通常FRP製品は形状自由度が低いため、接合部を作成するために後加工で穴開けしたり、別に継手部材を用意する必要があり簡単に構築できるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-235819号公報
【文献】特開2015-45125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するとともに、保管に要するスペースが少なくて済み、かつ使用に供する際の組み立てや撤去時の取り外しも容易で安価に構築することができる簡易床および簡易ベッド用ユニットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の簡易床および簡易ベッド用ユニットは、液体の流入出が可能な複数の籠状ブロックから成る構造物と前記構造物によって水平方向に連結される補強枠と最上段が平面状になるような天板を備えたユニットであって、前記籠状ブロックが、底部と、前記底部の反対側に開放された開口の周縁に形成され、前記底部と反対方向に突出する複数の突起部を備えた枠状のフランジ部と、前記底部から前記フランジ部に向かって外側に傾斜する側壁とを備え、前記補強枠が、前記フランジ部に対応する形状を有し、前記フランジ部に前記突起部を受け入れる窪状部が設けられた少なくとも四個の枠部分を連結して形成され、前記突起部を前記窪状部に挿入して前記籠状ブロックから成る前記構造物と前記補強枠とを接続する場合において、二個の前記補強枠を跨いで前記構造物を前記補強枠に接続することにより複数の前記補強枠が水平方向に連結されることを特徴とする。
【0007】
このように、二個の補強枠を跨いで構造物を補強枠に接続することにより、複数のユニットを互いに堅固に連結することができる。また、継手部材を用いないため、ユニットを構成する部品の点数を減らすことができ、低コストで簡易床および簡易ベッドを構築することができる。また、最上段が略平面状になるため、安全に活動したり就寝しやすい。
【0008】
また、本発明の簡易床および簡易ベッド用ユニットは、前記籠状ブロックと前記補強枠を組立てた状態で、縦方向と横方向の両方に流体が流れる貫通溝または貫通穴が出来ることを特徴とする。このように、縦方向と横方向の両方に貫通溝または貫通穴ができる事により、そこに温度調節用の空気を万遍なく流すことができるため、夏場や冬場においても快適に生活や活動ができる。さらに、水等の流体も抵抗が少なく流れるため、川が氾濫して浸水した場所に構築しても水圧によって簡易床および簡易ベッドが押し流されることがなく安心して生活できる。
また、本発明の簡易床、簡易ベッド用ユニットは、前記籠状ブロックと前記補強枠を構成する部材が、熱可塑性樹脂であることを特徴とする。
また、本発明の簡易床および簡易ベッド用ユニットは、前記箱状ブロックと前記補強枠を構成する部材が、射出成形にて製造されることを特徴とする。このため、射出成形で部材を成型出来きるため製品の形状自由度が高く接合部の形状を任意にデザインできるため、継手部材が必要なく、更に大量生産できるため安価に部材を提供できる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の簡易床および簡易ベッド用ユニットによれば、保管に要するスペースが少なくて済み、かつ使用に供する際の組み立ても撤去時の取り外しも容易であり、また温度調節が可能で、浸水した場合も安心して生活や活動ができ、さらに安価に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態に係るユニットを上方から視た斜視図である。
図2】実施の形態に係るユニットを構成する構造物を下方から視た斜視図である。
図3】実施の形態に係るユニットを構成する構造物を上方から視た斜視図である。
図4】実施の形態に係るユニットを構成する構造物を側方から視た図である。
図5】実施の形態に係るユニットを構成する補強枠を示す平面図である。
図6】実施の形態に係るユニットを構成する補強枠を上方から視た斜視図である。
図7】実施の形態に係るユニットを構成する天板を示す平面図である。
図8】実施の形態に係るユニットを構成する天板を下方から視た斜視図である。
図9A】実施の形態に係るユニットを積み重ねて簡易床を構築する過程を示す概要図である。
図9B】実施の形態に係るユニットを積み重ねて簡易床を構築する過程を示す概要図である。
図10】実施の形態に係るユニットにおいて、二個の補強枠を跨いで構造物を補強枠に接続する場合の例を示す図である。
図11A】実施の形態に係るユニットを積み重ねて簡易ベッドを構築する過程を示す概要図である。
図11B】実施の形態に係るユニットを積み重ねて簡易ベッドを構築する過程を示す概要図である。
図12】実施の形態に係るユニットを積み重ねて構築された簡易床を示す斜視図である。
図13】実施の形態に係るユニットを積み重ねて構築された簡易床を横側面から視た図である。
図14】実施の形態に係るユニットを積み重ねて構築された簡易床を縦側面から視た図である。
図15】実施の形態に係るユニットを積み重ねて構築された簡易ベッドを示す斜視図ある。
図16】実施の形態に係るユニットを積み重ねて構築された簡易ベッドを横側面から視た図である。
図17】実施の形態に係るユニットを積み重ねて構築された簡易ベッドを縦側面から視た図である。
図18A】実施の形態に係る構造物に過不足が生じないように、補強枠の形状に合わせて構造物を配置した状態を示す図である。
図18B】実施の形態に係る構造物に過不足が生じないように、補強枠の形状に合わせて構造物を配置した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、実施の形態に係るユニットについて、簡易床および簡易ベッドを構成するのに用いられるユニットを例に説明する。図1は、実施の形態に係るユニットを上方から視た斜視図である。図1に示すように、ユニット1は、複数の籠状ブロック2から成る構造物4、四個の正方形状の枠部分から成る補強枠6および天板14とによって構成される。
【0012】
図2は、実施の形態に係るユニット1を構成する構造物4を下方から視た斜視図であり、図3は、これを上方から視た斜視図である。また、図4は、これを側方から視た図である。図2~4に示すように、構造物4は、二個の籠状ブロック2を最小単位として構成された部材であり、ポリプロピレンを射出成型して形成されている。構造物4を構成するそれぞれの籠状ブロック2は、下方に開口部8を有し、上方に開口部8よりも面積の小さな天部10を有している。また、籠状ブロック2の周囲は、下方に向かって外側に傾斜した側壁11によって囲まれている。
【0013】
開口部8を囲んだ側壁11の下端には、二つの矩形状の枠を連結したフランジ部12が形成されている。フランジ部12の下面には、天部10と反対方向に突出する複数の突起部12aが所定の間隔でそれぞれの開口部8を囲んで形成されている。
複数の籠状ブロック2の間には、縦方向または横方向に貫通する溝11eが形成されている。
【0014】
天部10は、籠状ブロック2の天面を液体の流入が可能な状態で塞ぐ部位であり、液体の流入が可能な複数の通孔10aを有している。また、天面の周囲には、天面の上方に向かって突出する複数の突起部10gが所定の間隔でそれぞれの天面を囲んで形成されている。
【0015】
側壁11は、液体の流入が可能な複数の通孔11aを有する壁である。側壁11は、フランジ部12を構成する四辺の上方にそれぞれ位置し、天部10からフランジ部12に向かって外側に傾斜している。なお、側壁11は、それぞれ複数の柱部11bと胴縁部11dによって構成されている。
【0016】
図5は、実施の形態に係るユニット1を構成する補強枠の平面図であり、図6は、これを上方から視た斜視図である。図5、6に示すように、補強枠6は、四個の正方形状の枠部分6aを連結した構造を有し、ポリプロピレンを射出成型して形成されている。ここで、各々の枠部分6aは、フランジ部12に対応する形状を有している。また、四個の枠部分6aは、それぞれ枠部分6aを構成する四辺のうちの二辺が他の枠部分6aの二辺と接続されており、中央に十字状のリブが形成されるようにして正方形枠状に構成されている。
また、補強枠6の表面及び裏面には、それぞれの枠部分6aを囲むようにして、突起部12a(図2、4参照)を受け入れるための窪状部6bが所定の間隔で設けられている。
【0017】
図7は、実施の形態に係るユニット1を構成する天板の平面図であり、図8は、これを下方から視た斜視図である。天板14は、二つの開口部14aを有する平面視略矩形状の部材であり、開口部14aは、それぞれ、籠状ブロック2の天部10と同程度の大きさを有している。また、開口部14aを囲むようにして、突起部10g(図2、4参照)を受け入れるための窪状部14bが所定の間隔で設けられている。
【0018】
次に、実施の形態に係るユニット1を用いて簡易床および簡易ベッドを構築する手順を説明する。なお、以下の説明では、説明内容を簡易床および簡易ベッドの構築のみに絞るため、天面の保護シート・マット・畳等の敷設などの付随的な部品の配置手順については省略する。
【0019】
まず、作業員は、図9(a)に示すように、地面や体育館などの床に補強枠6を載置する。
次に、作業員は、図9(b)に示すように、補強枠6の上に開口部8が下側になるようにして籠状ブロック2を被せる。
ここで、籠状ブロック2のフランジ部12に形成された突起部12a(図2、4参照)の位置を補強枠6に形成された窪状部6b(図5、6参照)の位置に合わせ、補強枠6の上に籠状ブロック2を載置する。これにより、突起部12aが窪状部6bに嵌め込まれ、籠状ブロック2が補強枠6上に固定される。
ここで、籠状ブロック2を被せる場合、作業員は、たとえば図10に示すように、二個の補強枠6を跨いで構造物4を被せることにより複数の補強枠6を水平方向に連結させる。
【0020】
次に、作業員は、図9(c)に示すように、天板14を、開口部に天部10が嵌るようにして簡易床を構成する構造物4に取り付ける。ここで、天板14に形成された窪状部14b(図7、8)の位置を籠状ブロック2の天部10に形成された突起部10g(図2、4参照)の位置に合わせ、籠状ブロック2の上に天板14を載置する。これにより、突起部10gが窪状部14bに嵌め込まれ、天板14が籠状ブロック2上に固定されることにより、図9(d)に示すように、簡易床の上面を平面状にすることができる。
【0021】
図11(a)、図11(b)、図11(c)、図11(d)は簡易ベッドを構築する手順を説明した図であるが、簡易床と同じ手順で構築できるため、説明は省略する。
【0022】
この実施の形態に関わる発明によれば、図12図17に示すように、籠状ブロック2と補強枠6を組立てた状態で、縦方向と横方向の両方に貫通溝11eまたは貫通穴11aが出来ることにより、縦方向と横方向の両方に流体が流れることができる。
【0023】
この実施の形態に係る発明によれば、二個の補強枠6を跨いで籠状ブロック2を被せてユニット1を水平に接続することにより、複数のユニット1を互いに堅固に連結することができる。また、従来のように継手部材によらず、補強枠6を用いて複数の構造物4を接続することにより、簡易な構造でユニット1同士を接続できる。このため、ユニット1の水平方向の耐力を強化することができる。また、継手部材を用いないため、簡易床および簡易ベッドを構成する部品の点数を減らすことができ、低コストで簡易床および簡易ベッドを構築することができる。
【0024】
また、補強枠6が四個の正方形状の枠部分6aを連結した構造を有し、構造物4が二個の籠状ブロック2から成るため、二個の補強枠6を跨いで構造物4を被せることにより補強枠6同士を連結しても構造物4に過不足が生じることがない。たとえば、図18(a)、(b)に示すように、簡易床の両端部に配置する構造物4の方向をそれ以外の構造物4の方向と直交するように配置することにより、補強枠6の形状に合わせて構造物4を配置することができる。
【0025】
また、縦方向および横方向に複数の補強枠を配置する場合、籠状ブロック2が一個となるように半分に分割した構造物4aを簡易床および簡易ベッドの隅に配置することにより、それぞれの補強枠を縦方向または横方向に必ず構造物4が跨ぐように配置することができる。
【0026】
また、上述の実施の形態において、構造物4および補強枠6は、ポリプロピレンに限らず他の熱可塑性樹脂で形成されていてもよい。また、構造物4や補強枠6は、射出成型で生成されるのが好適であるが、射出成型以外の方法で生成されてもよい。
【0027】
また、上述の実施の形態において、構造物4は、必ずしも二個の籠状ブロック2から構成されていなくてもよい。たとえば、3個の籠状ブロック2から成るL字型の固形状を有していてもよい。また、4個の籠状ブロック2から構成され、各籠状ブロック2が補強枠6を構成する各枠部分6aと対応するようにしてもよい。
【0028】
また、上述の実施の形態においては、継手部材を用いなくても簡易床を構築することができることを説明しているが、継手部材を用いて簡易床および簡易ベッドを構築することも可能である。補強枠6に加えてさらに継手部材を用いることにより、より強固な簡易床および簡易ベッドを構築することができる。
【0029】
また、上述の実施の形態において、補強枠6は、薄肉の部材を組み合わせた形状を有していてもよい。すなわち、補強枠6に、薄肉の側壁と薄肉の底面によって囲まれた複数の凹状部分が形成され、凹状部分内には適宜補強枠6の耐力を補強するリブが形成されていてもよい。
【0030】
これにより、補強枠6を軽量で高強度の部材とすることができ、特に水平方向の耐力を強化することができる。なおこの場合、窪状部6bは、補強枠6にフランジ部12を重ね合わせた場合において、突起部12aの位置に対応する位置に位置する凹状部分を利用したものであってもよい。
【0031】
同様に、フランジ部12が、薄肉の部材を組み合わせた形状を有していてもよい。すなわち、フランジ部12に、薄肉の側壁と薄肉の底面によって囲まれた複数の凹状部分が形成され、凹状部分内には適宜フランジ部12の耐力を補強するリブが形成されていてもよい。
【0032】
また、上述の実施の形態においては、補強枠6に形成された窪状部6bの断面形状が円形である場合を例に説明しているが、窪状部6bの断面形状は矩形であってもよい。
【0033】
また、上述の実施の形態においては、天部10に形成された突起部10gと天板14に形成された窪状部14bが嵌め込まれた場合を例に説明しているが、天部10に形成された突起部10gが窪状であり、天板に形成された窪状部が突起物の組み合わせであっても良い。
【0034】
また、上述の実施の形態においては、天板14は、二つの開口部14aを有する平面視略矩形状の部材である場合を例に説明しているが、二つの開口部がなく平面視略十字形状の部材であっても良い。
【符号の説明】
【0035】
1 ユニット
2 籠状ブロック
4 構造物
4a 構造物
6 補強枠
6a 枠部分
6b 窪状部
8 開口部
10 天部
10a 通孔
10g 突起部
11 側壁
11a 通孔
11b 柱部
11d 胴縁部
11e 通溝
12 フランジ部
12a 突起部
14 天板
14a 開口部
14b 窪状部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B