(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】カーテンエアバッグの展開ガイド部材
(51)【国際特許分類】
B60R 21/213 20110101AFI20220222BHJP
【FI】
B60R21/213
(21)【出願番号】P 2018031935
(22)【出願日】2018-02-26
【審査請求日】2020-12-18
(31)【優先権主張番号】P 2018005074
(32)【優先日】2018-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000100366
【氏名又は名称】しげる工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】100085556
【氏名又は名称】渡辺 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100115211
【氏名又は名称】原田 三十義
(74)【代理人】
【識別番号】100153800
【氏名又は名称】青野 哲巳
(72)【発明者】
【氏名】小川 辰二郎
【審査官】村山 禎恒
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-039344(JP,A)
【文献】特開2004-098770(JP,A)
【文献】特開平09-024784(JP,A)
【文献】特開2001-138846(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/16-21/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
膨張するカーテンエアバッグを車室に向けて案内する傾斜した天板部と、この天板部の下方に位置し、車体パネルに固定される固定部と、を一体に有する、カーテンエアバッグの展開ガイド部材において、
上記天板部は、車長方向に離間配置されて一対設けられ、これら一対の天板部間の間隙の下方に上記固定部は位置し、
各天板部の下面には、
少なくとも各天板部の車長方向両側に、下方に延びる複数の補強リブが連なり、
上記固定部は、車体パネルに対向し、車体パネルに係止される係止部を支持する支持板部と、この支持板部の車長方向両側から車室に向かって延びる側板部と、を有しており、
上記固定部の各側板部と、その上方に配置された
複数の上記補強リブのうちの上記間隙側の補強リブとの間には、車長方向から見て
車幅方向車外側から車室側に向かって凸となるV字形をなす溝が形成されていることを特徴とする、カーテンエアバッグの展開ガイド部材。
【請求項2】
膨張するカーテンエアバッグを車室に向けて案内する傾斜した天板部と、この天板部の下方に位置し、車体パネルに固定される固定部と、を一体に有する、カーテンエアバッグの展開ガイド部材において、
上記天板部の下面には、下方に延びる複数の補強リブが連なり、
上記固定部は、車体パネルに対向し、車体パネルに係止される係止部を支持する支持板部と、この支持板部の車長方向両側から車室に向かって延びる側板部と、を有しており、
上記固定部の各側板部と、その上方に配置された上記補強リブとの間には、車長方向から見て車幅方向車外側から車室側に向かって切り欠かれた溝が形成され、
上記溝の最深部は上記天板部におけるカーテンエアバッグの載置位置よりも車幅方向車外側に位置していることを特徴とする、カーテンエアバッグの展開ガイド部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーテンエアバッグの車室内への展開を補助するガイド部材に関する。
【背景技術】
【0002】
カーテンエアバッグは、車両のルーフサイドに設けられ、車両の側面衝突の際には車室内にカーテン状に膨張展開し、ドアを覆い、乗員を保護している。カーテンエアバッグを車室内に展開させるために、ピラートリム本体の上方にガイド部材としてジャンプ台が設けられている。ジャンプ台は、膨張して押し当てられたカーテンエアバッグを車室側に案内している。ジャンプ台には、カーテンエアバッグの展開荷重に耐える強度が要求される一方、乗員保護のために、室内からの衝撃荷重に対する脆弱性も要求される。
【0003】
下記特許文献1に開示されたジャンプ台は、膨張するカーテンエアバッグを車室に向けて案内する傾斜板部と、この傾斜板部の上方に位置し、車体パネルに固定される固定板部と、を一体に有する。上記固定板部は、車体パネルに対向しており、車体パネルに係止される係止部材を支持している。
【0004】
傾斜板部の下面には、溝部が形成され車長方向に延びている。傾斜板部の下方には、上面に車長方向に延びる突起部を有する緩衝材が設けられ、車室側のピラートリム本体に接合されている。ピラートリム本体の上端部には、ルーフトリムの下端部が係合されており、ルーフトリムはジャンプ台及びカーテンエアバッグを覆っている。
【0005】
特許文献1のジャンプ台について、カーテンエアバッグが展開しない軽度の車両衝突時であって、車室内の乗員がピラートリム本体、ルーフトリム等の内装部材に打ちつけられた場合の衝撃荷重の緩和について説明する。
内装部材に衝撃荷重がかかることにより、その車外側の緩衝材が押し潰されて、その上面が隆起するように変形させられる。また、ジャンプ台の傾斜板部が溝部を起点として、傾斜板部の上面が隆起するように変形させられる。このとき、上面を隆起させた緩衝材の突起部が傾斜板部の溝部に当接して、傾斜板部の変形を促進させている。このように傾斜板部が変形することにより、特許文献1のジャンプ台では、乗員の打ちつけによる衝撃荷重を緩和している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2011-5964号公報(
図6、
図7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のジャンプ台では、車室内からの衝撃荷重の緩和のために緩衝材を併用し、この緩衝材を衝撃荷重の緩和だけでなく、傾斜板部の変形の促進にも用いており、部品点数が多くなるとともに構造が複雑になり、製造コストが嵩んでいた。また、傾斜板部の下面に変形の起点となる溝部を形成しているため、膨張するカーテンエアバッグの展開荷重に耐えうる強度を確保するのが難しかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、膨張するカーテンエアバッグを車室に向けて案内する傾斜した天板部と、この天板部の下方に位置し、車体パネルに固定される固定部と、を一体に有する、カーテンエアバッグの展開ガイド部材において、上記天板部の下面には、下方に延びる複数の補強リブが連なり、上記固定部は、車体パネルに対向し、車体パネルに係止される係止部を支持する支持板部と、この支持板部の車長方向両側から車室に向かって延びる側板部と、を有しており、上記固定部の各側板部と、その上方に配置された上記補強リブとの間には、車長方向から見て溝が形成されていることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、固定部の側板部と、その上方に配置された補強リブとの間に溝が形成されているので、展開ガイド部材の剛性を弱めることができ、車両衝突時に乗員の打ちつけにより展開ガイド部材にかかる衝撃荷重を緩和することができる。したがって、乗員の安全性を高めることができる。
また、天板部の下面に設けられた補強リブは複数であるので、展開ガイド部材はカーテンエアバッグの展開荷重に耐える強度を確保することができる。
さらに、部品点数が少なく構造も簡単であるので、製造コストを低減できる。
【0010】
好ましくは、上記天板部は、車長方向に離間配置されて一対設けられ、これら一対の天板部間の間隙の下方に上記固定部は位置し、少なくとも各天板部の車長方向両側に、上記補強リブは設けられ、これら補強リブのうち上記間隙側の補強リブと上記固定部の側板部との間に上記溝が形成されている。
【0011】
好ましくは、上記溝が、車幅方向車外側から車室側に向かって凸となるV字形をなしている。
上記構成によれば、展開ガイド部材に車室側から車外側に衝撃荷重がかかった際に、V字形の溝を起点に展開ガイド部材が上下に変形又は破損することにより、衝撃荷重を緩和することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、カーテンエアバッグの展開荷重に耐える強度の確保と、乗員保護のための、室内からの衝撃荷重に対する脆弱性の確保とを両立させたカーテンエアバッグの展開ガイド部材を提供することができ、しかも少ない部品点数で簡単な構造により低廉な製造コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態係るジャンプ台(展開ガイド部材)を備えた、左座席側ピラートリムを車室側から見た斜視図である。
【
図2】同ピラートリムを車外側から見た要部拡大斜視図である。
【
図3】同ピラートリムをジャンプ台とピラートリム本体とに分解して、車外側から見た要部拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を、
図1~
図4を参照して説明する。
図1~
図4に示すピラートリム1は左座席側のものであって、
図4に示すように、車両のピラーパネル2(車体パネル)の車室側に設けられている。ピラートリム1の上方のルーフライニング3の上方には、カーテンエアバッグ4が展開可能に設けられている。
【0015】
図1~
図3に示すように、ピラートリム1は、ピラートリム本体10と、このピラートリム本体10の上端部に取り付けられ、膨張するカーテンエアバッグ4を車室に向けて案内するジャンプ台20(展開ガイド部材)とを備えている。
【0016】
ピラートリム本体10は、例えばポリプロピレン等の樹脂を射出成形することによって構成されている。ピラートリム本体10は、ピラーパネル2に沿って上下方向に延びており、横断面が車室側を凸とするコ字形状をなしている。
【0017】
図3に示すように、ピラートリム本体10の裏面(車外側の面)の上端部の両側部には、ジャンプ台20を組み付けるための一対の台組付け部12,12が設けられている。台組付け部12の上端部には、断面L字形の第1嵌合凸部14が形成されている。台組付け部12の中央部には、十字状の第2嵌合凸部16が形成され、その下側には、円柱形の第3嵌合凸部18が形成されている。第3嵌合凸部18には、ねじ螺合穴18aが形成されている。
【0018】
ジャンプ台20は、この実施形態では、ピラートリム本体10とは別体になっており、例えばポリプロピレン等の樹脂を射出成形することによって構成されている。ジャンプ台20は、上側のエアバッグ支持部20Aと、下側の連結部20Bとを一体に有している。
【0019】
図3に示すようにこの実施形態では、エアバッグ支持部20Aは車長方向に並んで一対設けられており、これら一対のエアバッグ支持部20A,20Aは間隙Gを空けて離間している。
各エアバッグ支持部20Aは、天板部21と、中間支持板部22とを一体に有している。天板部21は、その上端から車幅方向の車室側(
図4において左側)へ向かって下方へ傾斜している。天板部21の下端部に中間支持板部22が連なり、下方に延びている。
【0020】
天板部21の下面(車外側を向く面)には、複数の補強リブ23,24,25が設けられている。補強リブ23,24,25は、それぞれ、上下に延び、天板部21から中間支持板部22に跨っている。この実施形態では、車長方向前側の天板部21には、車長方向の両側縁に補強リブ23,25が設けられるとともに、車長方向の中間部に2つの補強リブ24,24が設けられている。車長方向後側の天板部21には、車長方向の両側縁に補強リブ23,25が設けられるとともに、車長方向の中間部に1つの補強リブ24が設けられている。
【0021】
上記間隙Gに隣接する補強リブ25,25には、天板部21の下端部から車幅方向の車外側に延びて下方に傾斜する傾斜板部25aと、傾斜板部25aの車外側の端部から垂下する垂下板部25bとが設けられている。傾斜板部25a及び垂下板部25bの、車長方向における間隙Gとは反対側の端部には、平面板部25cが設けられている。
【0022】
連結部20Bは、ジャンプ台20をピラートリム本体10及びピラーパネル2に連結するためのものであって、棚板部31と主板部32を有している。棚板部31は上記中間支持板部22の下端部から、車幅方向の車外側に略水平に延びている。主板部32は、棚板部31の車外側の縁から下方に略垂直に延びている。棚板部31の上面には、上記中間支持板22、補強リブ23,24及び平面板部25cの各下端部が一体に連なっている。
【0023】
主板部32の車長方向中央部には、クリップ座40(固定部)が設けられている。クリップ座40は、
図3に示すように、主板部32から車幅方向の車外側に突出するとともに上下に延びている。クリップ座40は、支持板部41と、一対の側板部42,42とを一体に有しており、断面コ字状になっている。
【0024】
一対の側板部42,42は、ジャンプ台20の幅方向(車長方向に沿う方向)に離れて対峙するとともに主板部32から車幅方向の車外側に突出している。各側板部42は、比較的薄肉に形成され、断面が段差状に折り曲げられている。一対の側板部42,42の車外側の端部の間に上記支持板部41が架け渡されている。
【0025】
各側板部42の上端部、車幅方向車室側には、間隙G側の補強リブ25の下端部が連なっている。また、側板部42と垂下板部25bとを連ねる補強板部42aが板面を上下方向に向けて設けられている。
【0026】
ジャンプ台20と、ピラートリム本体10との組み付け構造について説明する。
図3に示すように、ジャンプ台20の棚板部31には、L字形をなす第1嵌合穴31aが形成されており、車長方向前側の棚板部31では補強リブ24,24の間に配置され、後側の棚板部31では補強リブ23,24の間に配置されている。ジャンプ台20の主板部32には、クリップ座40を挟んだ両側部に、四角形をなす第2嵌合穴32b及び円形をなす第3嵌合穴32cが上下に離れて形成されている。
【0027】
図2に示すように、ジャンプ台20の棚板部31及び主板部32は、それぞれ、上記ピラートリム本体10の台組付け部12の上端部及び車外側面に被せられている。この状態で、ピラートリム本体10の第1嵌合凸部14、第2嵌合凸部16及び第3嵌合凸部18は、それぞれ、ジャンプ台20の第1嵌合穴31a、第2嵌合穴32b及び第3嵌合穴32cに嵌め込まれている。第3嵌合凸部18のねじ螺合穴18aには、雌ねじを形成しながらねじ込まれたタッピングスクリュー50が取り付けられ、ジャンプ台20はピラートリム本体10に固定されている。このようにして、ピラートリム1が構成されている。
【0028】
次に、ピラートリム1のピラーパネル2への取り付け構造について説明する。ピラートリム1のピラーパネル2への取り付けは、ジャンプ台20がクリップ60(係止部)によってピラーパネル2に固定されることによりなされる。
【0029】
図3に示すように、ジャンプ台20のクリップ座40の支持板部41には、クリップ装着孔41aが形成され、その上下に係合凸部41b及び荷重受部41cがそれぞれ設けられている。係合凸部41bは、U字状をなして車幅方向の車外側に突出している。荷重受部41cは、支持板部33の下端に配置され、車幅方向の車外側に突出して車長方向に延びている。
【0030】
図2、
図4に示すクリップ60は、樹脂などの弾性材料からなり、装着部61と係止部62とを有している。装着部61は、クリップ装着孔41aに保持されている。このとき、
図4に示すように、係止部62はクリップ座40から車幅方向の車外側に突出している。
【0031】
係止部62がピラーパネル2のクリップ係止孔2aに係止され、係合凸部41bが、クリップ係止孔2aの真上に形成された係合穴2bに挿入されることにより、ジャンプ台20はピラーパネル2に取り付けられ、ひいてはピラートリム1がピラーパネル2に取り付けられている。
【0032】
次に、カーテンエアバッグ4の展開について説明する。
図4に示すように、カーテンエアバッグ4は、ジャンプ台20の天板部21に載るようにして支持されている。車両衝突時にカーテンエアバッグ4内に膨張ガスが導入されると、カーテンエアバッグ4が、天板部21に押し当たり車室側に案内され、ルーフライニング3を押し開けて、車室内にカーテン状に展開する。
【0033】
カーテンエアバッグ4の展開時に、天板部21には、カーテンエアバッグ4の展開荷重F1が掛かる。展開荷重F1は主として、天板部21からクリップ座40に向かう最短の荷重伝達経路上にある補強リブ25,25を経て、クリップ座40のクリップ60に伝達され、ピラーパネル2で受け止められる。
【0034】
天板部21の下面には、複数の補強リブ23,24,25が設けられているので、天板部21は、カーテンエアバッグ4の展開荷重F1に耐え得る強度を確保することができ、ひいてはジャンプ台20はカーテンエアバッグ4の展開荷重F1に耐え得る強度を確保できる。
【0035】
この展開時に、クリップ60の上下にある係合凸部41b及び荷重受部41cは、それぞれ、ピラーパネル2の係合穴2b及びピラーパネル2に当接して、カーテンエアバッグ4からの荷重をピラーパネル2に受け渡している。
【0036】
ジャンプ台20には、カーテンエアバッグ4の展開荷重F1に耐える強度が要求されるとともに、カーテンエアバッグ4が展開しない軽度の車両衝突の際、乗員を保護するために、室内からの衝撃荷重F2に対する脆弱性も要求される。そのため、ジャンプ台20には、脆弱性を確保するために、車幅方向車外側に溝70が形成されている。
【0037】
溝70は、クリップ座40の側板部42と、その上方に連なる間隙G側の補強リブ25との間に配置されている。溝70は、車幅方向車外側から車室側に向かって凸となるV字形に切り欠かれている。溝70は、補強板部42aの上方に位置しており、溝70の最深部71は、垂下板部25bの車外側の面の近くまで達している。
図4に示すように、最深部71は、天板部21におけるカーテンエアバッグ4の載置位置よりも車幅方向車外側に位置している。
【0038】
カーテンエアバッグ4が展開しない軽度の車両衝突時に、乗員がピラートリム本体10やルーフトリム3に打ちつけられた場合について説明する。
車室内からの衝撃荷重F2が、ピラートリム本体10やルーフトリム3を介してジャンプ台20にかかると、ジャンプ台20は、V字形の溝70をきっかけに、
図4の矢印Aで示すように溝70が開くように上下に変形又は破損する。これにより、車室内からの荷重を緩和することができる。
【0039】
溝70は、天板部21上のカーテンエアバッグ4より車幅方向車外側に形成されているため、ジャンプ台20に要求されるカーテンエアバッグ4の展開荷重F1に耐え得る強度にはあまり影響を与えない。
したがって、この実施形態のジャンプ台20では、カーテンエアバッグ4の展開荷重F1に耐える強度の確保と、乗員保護のための、室内からの衝撃荷重F2に対する脆弱性の確保とを両立させることができる。また、部品点数の多い従来の技術とは異なり、少ない部品点数で簡単な構造により低廉な製造コストでジャンプ台20を提供することができる。
【0040】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において各種の変形例を採用することができる。
上記実施形態では、ジャンプ台20のエアバッグ支持部20Aを一対設けたが、1つでもよく、3つ以上でもよい。その場合、例えば、クリップ座40の各側板部42とその上方に配置された補強リブとの間に溝を形成すればよい。
溝70はV字形状に限られずその他の形状であってもよい。
上記実施形態では、溝70を間隙G側の補強リブ25の下部に形成したが、その他の補強リブに形成してもよい。
クリップ座40とクリップ60を一体に設けてもよい。
上記実施形態では、係止部としてクリップ60を用いてジャンプ台20をピラーパネル2に係止させているが、係止部としてボルトとナット、係止爪等を用いてもよい。
ジャンプ台20とピラートリム本体10とを一体に設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、カーテンエアバッグの車室内への展開を補助するガイド部材に適用することができる。
【符号の説明】
【0042】
2 ピラーパネル(車体パネル)
4 カーテンエアバッグ
20 ジャンプ台(カーテンエアバッグの展開ガイド部材)
21 天板部
23,24,25 補強リブ
40 クリップ座(固定部)
41 支持板部
42 側板部
60 クリップ(係止部)
70 溝
G 間隙