(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】フレグランス組成物及びその使用の方法
(51)【国際特許分類】
C11B 9/00 20060101AFI20220222BHJP
C11D 3/50 20060101ALI20220222BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20220222BHJP
A23L 33/10 20160101ALI20220222BHJP
【FI】
C11B9/00 Z
C11D3/50
A23L33/105
A23L33/10
(21)【出願番号】P 2018568389
(86)(22)【出願日】2017-06-29
(86)【国際出願番号】 US2017040070
(87)【国際公開番号】W WO2018005844
(87)【国際公開日】2018-01-04
【審査請求日】2020-06-08
(32)【優先日】2016-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000169466
【氏名又は名称】高砂香料工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カン,ラファエル,ケー.エル.
(72)【発明者】
【氏名】シリア,アルバ,ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ロンバルド,ルイ,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】レイシーン,ブルーノ
【審査官】横山 敏志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2002/049600(WO,A1)
【文献】特開2014-005404(JP,A)
【文献】特表2015-535536(JP,A)
【文献】特開2008-169334(JP,A)
【文献】特開2014-047245(JP,A)
【文献】特表2013-513720(JP,A)
【文献】特表2008-505188(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103387872(CN,A)
【文献】特表2004-526826(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0004498(US,A1)
【文献】国際公開第2009/052643(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0004303(US,A1)
【文献】Natural Product Communications,2009年,Vol.4, No.9,pp.1305-1316
【文献】Research in Pharmaceutical Sciences,2013年11月,Vol.8, No.4,pp.269-275
【文献】Journal of Advanced Pharmaceutical Technology and Research,2011年01月,Vol.2, No.1,pp.3-8
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11B 1/00-15/00
C11D 3/00-3/60
Japio-GPG/FX
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストレス刺激に対する反応を縮減又は抑制する方法に使用するためのフレグランス組成物であり、該フレグランス組成物が、アンブロキシド
、シトロネロール
、2,4-ジ(tert-ブチル)-シクロヘキサン-1-オン、ジヒドロミルセン、酢酸ジヒドロミルセニル
、酢酸ミルセニル、1-(1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2,3,8,8,-テトラメチル-2-ナフチル)エタン-1-オン
、(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-シクロヘキサノール、酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシル、1-シクロオクタ-4-エニルメチルカーボネート、及びその組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのフレグランス化合物を含む、
フレグランス組成物。
【請求項2】
組成物
が0.001wt%か
ら100wt%のフレグランス化合物を含む、請求項1に記載のフレグランス組成物。
【請求項3】
組成物
が0.001wt%か
ら10wt%のフレグランス化合物を含む、請求項1に記載のフレグランス組成物。
【請求項4】
組成物
がシトロネロール
、酢酸ミルセニル、及び1-(1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2,3,8,8,-テトラメチル-2-ナフチル)エタン-1-オンを含む、請求項1に記載のフレグランス組成物。
【請求項5】
組成物がアンブロキシド、シトロネロール
、酢酸ミルセニル、(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-シクロヘキサノール、及び酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシルを含む、請求項1に記載のフレグランス組成物。
【請求項6】
請求項1から
5のいずれか一項に記載の組成物を含む消費者製品。
【請求項7】
請求項1から
5のいずれか一項に記載の組成物を、ストレス刺激に対する応答を縮減又は抑制するために有効な量で対象に投与することを含む、その必要がある対象のストレス応答を縮減又は抑制する方法。
【請求項8】
組成物がストレス刺激に対する暴露の前、間、又は後に投与される、請求項
7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は2016年6月29日出願の米国仮出願第62/356,516号の優先権を請求し、これはその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、ストレスに対する対象の応答を縮減又は抑制するために投与され得るフレグランス組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
ストレスは内部又は外部刺激に対する人体の反応である。ストレスが典型的には個人の精神的及び肉体的健康への負の影響を引き起こすということは良く確立されている。長期の又は慢性のストレスは、不安、抑鬱、心臓病、体重増加、睡眠障害、並びに記憶及び集中障害に関連付けられてきた。これらのストレス応答を処置又は軽減するための数々の医薬療法が存在する。しかしながら、代替的な療法及び解決法の必要が残っている。
【0004】
歴史上、人類は治療目的を包含する多数の目的に匂いを用いてきた。多くの古代文明の民間療法は植物及び動物の香りの使用を要する。現代医療の到来による斯かる治療法の逓減した使用にもかかわらず、自律神経系及び神経内分泌系の機能への匂いの効果を確認している明瞭な科学的証拠がある。これは、それらが鼻中隔のヤコブソン器官によって検出され、気分及び感情に関連付けられている脳の中心、大脳辺縁系に直接的に入力し、それが内臓の機能を無意識的に左右するからである。
【0005】
消費者のストレス応答を軽減するために消費者製品に用いられ得るフレグランスを作り出すことが望ましい。よって、ストレスに対する個体の反応に有効に影響するフレグランス化合物及びフレグランスアコードを同定し、斯かる化合物及びアコードを含むフレグランス組成物を作り出す必要が残っている。本開示は、下でさらに詳細に開示されるようにこの必要に対処する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、ストレスに対する生理的応答を有効に縮減又は抑制する少なくとも1つの化合物を含むフレグランス組成物に関する。具体的には、本開示は、ストレスに対する対象の応答を縮減又は抑制するための、少なくとも1つの化合物を含む組成物と、斯かる組成物を用いる方法とを対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ある種の実施形態において、フレグランス組成物は少なくとも1つのフレグランス化合物を含み、アンブロキシド、酢酸ボルニルL、樟脳、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、3-(4-イソプロピルフェニル)-2-メチルプロパナール、2,4-ジ(tert-ブチル)-シクロヘキサン-1-オン、ジヒドロミルセン、酢酸ジヒドロミルセニル、ユーカリプトール、酢酸ミルセニル、1-(1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2,3,8,8,-テトラメチル-2-ナフチル)エタン-1-オン、2,5,5-トリメチル-1,3,4,4a,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-2-オール、(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-シクロヘキサノール、酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシル、1-シクロオクタ-4-エニルメチルカーボネート、及びその組み合わせからなる群から選択される。
【0008】
ある種の実施形態において、フレグランス組成物は約0.001wt%から約100wt%のフレグランス化合物を含む。ある種の実施形態において、フレグランス組成物は約0.001wt%から約10wt%のフレグランス化合物を含む。
【0009】
ある種の実施形態において、フレグランス組成物はシトラール、シトロネロール、ユーカリプトール、酢酸ミルセニル、及び1-(1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2,3,8,8,-テトラメチル-2-ナフチル)エタン-1-オンを含む。ある種の実施形態において、フレグランス組成物はアンブロキシド、シトロネロール、3-(4-イソプロピルフェニル)-2-メチルプロパナール、酢酸ミルセニル、(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-シクロヘキサノール、及び酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシルを含む。
【0010】
ある種の実施形態において、フレグランス組成物は約1wt%から約80wt%のユーカリプトールを含む。ある種の実施形態において、フレグランス組成物は約2wt%から約82wt%の樟脳を含む。ある種の実施形態において、フレグランス組成物は約1wt%から約31wt%の酢酸ボルニルLを含む。ある種の実施形態において、フレグランス組成物は約1wt%から約40wt%のシトロネロールを含む。ある種の実施形態において、フレグランス組成物は約1wt%から約80wt%のシトロネラールを含む。
【0011】
本開示はフレグランス組成物を含む消費者製品をもまた提供する。
【発明の効果】
【0012】
本開示の主題は、その必要がある対象のストレス応答を縮減又は抑制する方法をもまた提供し、ストレス刺激に対する応答を縮減又は抑制するために有効な量で、本明細書において開示される組成物を対象に投与することによる。ある種の実施形態において、フレグランス組成物は、ストレス刺激に対する暴露の前、間、又は後に投与される。
【発明を実施するための形態】
【0013】
上で論じられているように、当分野においては、ストレス応答の処置又は防止にとって有効な組成物を提供するために、ストレスに対する対象の反応に有効に影響する新規のフレグランス及びアコードを同定する必要がある。本開示の主題は、ストレスを有効に縮減又は抑制するために対象に投与され得る少なくとも1つの化合物を含むフレグランス組成物によって、この必要に対処する。
【0014】
1.定義
一般的には、本明細書において用いられる用語は、当分野、この開示の文脈、及び各用語が用いられている特定の文脈におけるそれらの通常の意味を有する。ある種の用語は、本開示の組成物及び方法を記載することと、いかにしてそれらを作り用いるかとについて業者に追加の手引きを提供するために、下で又は明細書の他所で論じられる。
【0015】
本明細書において用いられる言葉「a」又は「an」の使用は、請求項及び/又は明細書において用語「含む」と併せて用いられるときには、「1つ」を意味し得るが、それは「1つ以上」、「少なくとも1つ」、及び「1つ又は1つよりも多く」の意味ともまた矛盾しない。尚さらに、用語「有する」、「包含する」、「含有する」、及び「含む」は交換可能であり、当業者はこれらの用語が開放的な用語であるということを認識している。
【0016】
用語「約」又は「およそ」は、当業者によって決定される具体的な値についての許容される誤差範囲内を意味し、これは、部分的には、いかにして値が測定又は決定されるか、即ち測定系の制約に依存するであろう。例えば、「約」は、当分野の慣行によって3標準偏差又は3よりも多く以内を意味し得る。代替的には、「約」は、所与の値の最高で20%、好ましくは最高で10%、より好ましくは最高で5%、より好ましくは尚最高で1%の範囲を意味し得る。代替的には、特に生物学的な系又はプロセスに関して、用語は、ある値の桁以内、好ましくは5倍以内、より好ましくは2倍以内を意味し得る。
【0017】
本明細書において用いられる用語「フレグランス試料」は、1つ以上のアコードを含有し得るいずれかの個々の材料、例えばフレグランス組成物(これは香水成分及び香水材料と同義である)を意味するようにとられる。「フレグランス試料」が、例えば複数のアコード等の個々の材料の混合物、又は完全に調合されたフレグランスであり得るということもまた理解される。
【0018】
本明細書において用いられる用語「アコード(Accord)」は、特定の匂い、臭い、又は香りを作り出す、かつ必要に応じて適切な有効量で用いられるときに特定の生理的効果を引き起こす、1つ以上の異なる化合物を含有する調合物を言う。
【0019】
本明細書において用いられる用語「ストレッサー」及び「ストレス刺激」は交換可能に用いられ、対象のストレス応答を誘導する1つ以上の(one of more)イベント(単数又は複数)を言う。ストレッサーは、対象の体内のストレス反応を引き起こす化学的、生物学的、環境的、又は別の外部刺激であり得る。
【0020】
本明細書において用いられる用語「対象」はヒト又は非ヒト対象を言う。非ヒト対象の限定しない例は、非ヒト霊長類、犬、猫、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ブタ、家禽、馬、牛、ヤギ、羊、鯨類等を包含する。
【0021】
本明細書において用いられる用語「処置する」又は「処置すること」は、対象のストレスレベルを変改する(例えば低下させる)ための介入を言い、例えばフレグランス組成物を投与することによる。
【0022】
本明細書において用いられる用語「縮減する」は、少なくとも約5%だけ負に変改することを言い、約5%だけ、約10%だけ、約25%だけ、約30%だけ、約50%だけ、約75%だけ、又は約100%だけ負に変改することを包含するが、これに限定されない。
【0023】
本明細書において用いられる用語「抑制する」又は「防止する」は、化合物又は組成物、例えばフレグランス組成物が対象のストレスを止める、減少させる、又は縮減する能力を言う。
【0024】
本明細書において用いられる用語「エナンチオマー」は、互いの重ね合わせ可能ではない鏡像である立体異性体の対を言う。エナンチオマーの対の1:1混合物は「ラセミ」混合物である。用語は、適宜ラセミ混合物を指定するために用いられる。
【0025】
本明細書において用いられる用語「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2つの非対称な原子を有するが、互いの鏡像ではない立体異性体同士を言う。絶対立体化学はカーン-インゴールド-プレローグのR-S系に従って規定される。化合物が純粋なエナンチオマーであるときには、各キラル炭素における立体化学はR又はSどちらかによって規定され得る。その絶対立体配置が不明である分割された化合物は、それらがナトリウムD線の波長における平面偏光を回転させる方向(右旋性又は左旋性)に依存して(+)又は(-)と指定され得る。本開示の主題の化合物は1つ以上の不斉中心を含有し、それゆえに、エナンチオマー、ジアステレオマー、及び他の立体異性体形態を生じ得、これは絶対立体化学の点で(R)又は(S)として定義され得る。本開示の主題は全ての斯かる可能な異性体を包含することを意味されており、ラセミ混合物、光学的に純粋な形態、及び中間混合物を包含する。光学活性な(R)及び(S)異性体はキラルシントン若しくはキラル試薬を用いて調製又は従来技術を用いて分割され得る。化合物が二重結合を含有する場合には、置換基はE又はZ立体配置であり得る。化合物が二置換シクロアルキルを含有する場合には、シクロアルキル置換基はシス又はトランス立体配置を有し得る。全ての互変異性形態もまた包含されることを意図されている。
【0026】
本明細書において用いられる用語「異性体」は、同じ分子式を有するが原子の配列及び立体配置が異なる化合物同士を言う。また、本明細書において用いられる用語「立体異性体」は、本開示の主題の所与の化合物について存在し得る種々の立体異性体の立体配置のいずれかを言い、幾何異性体を包含する。置換基が炭素原子のキラル中心に取り付けられ得るということは理解される。よって、本開示の主題は化合物のエナンチオマー、ジアステレオマー、又はラセミ体を包含する。また、本明細書において用いられる用語「構造異性体」は、同じ数及び型の原子を有するが、原子が異なってつながれている異なる化合物同士を言う。
【0027】
2.フレグランス化合物
本開示の主題のフレグランス組成物は1つ以上のフレグランス化合物を含む。構造的には多様であるが、各フレグランス化合物は匂いを与え、種々の化合物は単独で又は組み合わせで用いられ得る。それらの心地よい匂い特性故に、フレグランス化合物は種々の製品用途に組み込まれ得る。驚くべきことに、対象の開示は、ある種の化合物が自律神経系又は視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸に作用してストレス応答を有効に処置、縮減、抑制、又は防止するということが予想外に発見されたということを説明している。
【0028】
フレグランス化合物は、アンブロキシド、酢酸ボルニルL、樟脳、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、3-(4-イソプロピルフェニル)-2-メチルプロパナール、2,4-ジ(tert-ブチル)-シクロヘキサン-1-オン、ジヒドロミルセン、酢酸ジヒドロミルセニル、ユーカリプトール、酢酸ミルセニル、1-(1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2,3,8,8,-テトラメチル-2-ナフチル)エタン-1-オン、2,5,5-トリメチル-1,3,4,4a,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-2-オール、(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-シクロヘキサノール、酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシル、及び1-シクロオクタ-4-エニルメチルカーボネートを包含し得るが、これに限定されない。
【0029】
ある種の実施形態において、本開示は、ユーカリプトール及び3-(4-イソプロピルフェニル)-2-メチルプロパナールを包含し得るフレグランス化合物、並びに本明細書において挙げられる前記化合物の構造異性体、エナンチオマー、立体異性体、及びラセミ混合物を提供する。化合物の限定しない例はさらに例えばwww.thegoodscentscompany.comに記載されている。
【0030】
特定の実施形態においては、1つ以上の化合物が(単独で又は一緒にとられて)フレグランスアコード(Fragrance Accords)を作り上げる。1つの実施形態においては、1つの化合物がアコードを作り上げる。別の実施形態においては、2つの化合物がアコードを作り上げる。別の実施形態においては、3つの化合物がアコードを作り上げる。別の実施形態においては、4つ以上の化合物がアコードを作り上げる。それから、それらのアコードは下でより詳細に論じられるフレグランス組成物に用いられる。
【0031】
3.フレグランス組成物
本開示の主題の化合物及びアコードは異なるフレグランス組成物に調合され得る。上で論じられているように、各アコードは少なくとも1つのフレグランス化合物を含有する。本開示の主題に従うフレグランス組成物は、上に記載されているフレグランス化合物の1つ以上、2つ以上、又は3つ以上を包含し得る。
【0032】
ある種の実施形態において、本開示の1つ以上の化合物は、合計のフレグランス組成物の約0.001重量%から約100重量%、又は約0.01重量%から約90重量%、又は約0.1重量%から約80重量%、又は約1重量%から約70重量%、又は約2重量%から約60重量%、又は約5重量%から約50重量%、又は約5重量%から約40重量%、又は約5重量%から約30重量%、又は約5重量%から約20重量%、又は約5重量%から約10重量%の濃度で組成物に調合される。ある種の実施形態において、本開示のフレグランス組成物は、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、又は少なくとも約25重量%のフレグランスアコードを含有する。
【0033】
ある種の実施形態において、本開示の1つ以上の化合物は、フレグランスアコードの約5重量%、約10重量%、約20重量%、約30重量%、約40重量%、約50重量%、約60重量%、約70重量%、約80重量%、又は約90重量%の濃度で組成物に調合される。
【0034】
ある種の実施形態において、本開示の1つ以上の化合物は、フレグランスアコードの約0.01重量%から約20重量%、又は約0.01重量%から約10重量%、又は約0.01重量%から約5重量%、又は約0.01重量%から約1重量%、又は約0.01重量%から約0.5重量%、又は約0.01重量%から約0.2重量%の濃度で組成物に調合される。
【0035】
ある種の実施形態において、本開示のフレグランス組成物は少なくとも約98.5重量%のフレグランスアコードを含有する。1つの実施形態において、フレグランス組成物は100重量%のフレグランスアコードを含有する。
【0036】
フレグランス組成物は、1つ以上のフレグランスアコード及び/又は1つ以上の追加のフレグランス化合物を包含するが、これに限定されない。フレグランス組成物はさらに1つ以上の追加のフレグランスアコード又は化合物を包含し得る。ある種の実施形態において、追加のフレグランスアコード又は化合物は、1つ以上のアルデヒド系化合物、1つ以上のバルサム系化合物、1つ以上のシトラス系化合物、1つ以上のフローラル系化合物、1つ以上のフルーツ系化合物、1つ以上のグルマン系化合物、1つ以上のグリーン系化合物、1つ以上のマリン系化合物、1つ以上のモス系化合物、1つ以上のムスク系化合物、1つ以上の松系化合物、1つ以上のパウダリー系化合物、1つ以上のスパイシー系化合物、1つ以上のウッディー系化合物、1つ以上のハーブ系化合物、及び/又は1つ以上の樟脳系化合物、或いはその組み合わせであり得るが、これに限定されない。
【0037】
本開示のフレグランスアコード又は化合物は、フレグランス組成物中の使用の量又はレベルに依存して、先述の化合物カテゴリー(即ち、アルデヒド系、フローラル系、フルーツ系、ハーブ系、ウッディー系、スパイシー系、樟脳系等)の1つ以上に分類され得る。
【0038】
ハーブ系化合物はp-メンタン-3,8-ジオール及び/又は酢酸テルピニルであり得る。
【0039】
樟脳系化合物はボルネオール、イソ酪酸ボルニル、樟脳、フェンコン、メントール(例えばメントールL)、及び/又はローズマリー油であり得る。
【0040】
アルデヒド系化合物はアルデヒドc-12MNAであり得る。
【0041】
バルサム系化合物はサリチル酸イソプロポキシエチル及び/又はサリチル酸ベンジル(benzy)であり得る。
【0042】
シトラス系化合物はシトラール、シトロネラール、シトロネロール(例えばL-シトロネロール)、デカナール、リモネン、ミルセノール、酢酸ミルセノール、ノートカトン、シネンサール、ベルガモット油、グレープフルーツ油、レモン油、ライム油、及び/又はオレンジ油であり得る。
【0043】
フローラル系化合物は酢酸アニシル、アニスアルデヒド、酢酸ベンジル、3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール、酢酸ブチル、3-(4-イソプロピルフェニル)-2-メチルプロパナール、シクロヘキシルラクトン、δ-ダマスコン、ファルネサール、L-ファルネサール、ファルネソール、フロルヒドラール、フローラルオゾン、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、ピペロナール、ヘディオン、heliobouquet、ヘキシルシンナムアルデヒド、サリチル酸ヘキシル、インドール、α-イオノン、β-イオノン、サリチル酸イソプロポキシエチル、jasmodione、シス-ジャスモン、kovanol、laurinol、リナロール、酢酸リナリル、mayol、メチルジヒドロジャスモネート(methyl dihydrojasomante)、γ-メチルイオノン、メトキシメロナール、ネロール、ネロリオン、酢酸ネリル、2-ペンチルシクロペンタノン、フェノキサノール、イソ酪酸フェノキシエチル、フェニルアセトアルデヒド、フェニルエチルアルコール、ローズオキシド、suzaral、ウンデカベルトール、ゼラニウム油、ラベンダー油、バラ油、及び/又はイラン油であり得る。
【0044】
ある種の実施形態において、1つ以上のフローラル系化合物は、シスジャスモン[CASNo.488-10-8]、シトロネロールL[CASNo.7540-51-4]、酢酸シトロネリルL[CASNo.150-84-5]、3-(4-プロパン-2-イルフェニル)ブタナール[CASNo.103-95-7]、1-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキサ-3-エニル)ブタ-2-エン-1-オン[CASNo.57378-68-4]、デカトン[CASNo.34131-98-1]、酢酸ジメチルベンジルカルビニル[CASNo.151-05-3]、イオノンアルファ[CASNo.127-41-3]、Jasmodione(登録商標)[CASNo.24851-98-7]、l-ジヒドロシトロネロール[CASNo.106-21-8]、l-ジヒドロファルネソール[CASNo.51411-24-6]、リナロール[CASNo.78-70-6]、酢酸リナリル[CASNo.115-95-7]、Lorexan(登録商標)[CASNo.5182-36-5]、メチル(meth)イオノンガンマ[CASNo.127-51-5]、ネロール[CASNo.106-25-2]、酢酸ネリル[CASNo.141-12-8]、ラズベリーケトン[CASNo.5471-51-2]、酢酸1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)エチル[CASNo.25225-10-9]、4-メチル-2-(2-メチルプロパ-1-エニル)オキサン[CASNo.16409-43-1]、SakuraSalicylate(商標)[CASNo.79915-74-5]、Thesaron(登録商標)[CASNo.22471-55-2]、Trepanol(登録商標)[CASNo.13019-22-2]、及びその組み合わせを包含するが、これに限定されない。
【0045】
フルーツ系化合物はアルデヒドC16、カプロン酸アリル、シクロヘキシルプロピオン酸(proprionate)アリル、ヘプタン酸アリル、酢酸アミル、ベンズアルデヒド、酢酸L-シトロネリル、L-シトロネリルニトリル、cyclacet、ダマセノン、β-デカラクトン、γ-デカラクトン、マロン酸ジエチル、ジメチルフェニルエチルカルビノール、ジメチルスルフィド、γ-ドデカラクトン、酢酸エチル、酪酸エチル、カプロン酸エチル、デカジエン酸(decadienotate)エチル、酪酸エチル-2-メチル、アセト酢酸エチル、プロピオン酸エチル、florol、酢酸ヘキシル、イソ酪酸ヘキシル、酢酸イソアミル、ジャスモラクトン、マンザネート、メロナール、メチルヘプチルケトン、γ-ノナラクトン、γ-オクタラクトン、イソ酪酸フェニルエチル、ラズベリーケトン、ringonol、thesaron、トリルアルデヒド、γ-ウンデカラクトン、vanoris、2-(2-(4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル)プロピル)シクロペンタノン、及び/又は酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシルであり得る。
【0046】
グルマン系化合物はカプリル酸、クマリン、ethyl-fraison、エチルバニリン、エチルマルトール(例えばVeltolプラス)、フィルベルトン、フラネオール、グアイアコール、メープルフラノン、2-アセチルピラジン、2,5-ジメチルピラジン、及び/又はバニリンであり得る。
【0047】
グリーン系化合物はdynascone、galbanolene、トランス-2-ヘキセナール、シス-3-ヘキセノール、ヘキセン-1-オール、酢酸シス-3-ヘキセニル、酪酸シス-3-ヘキセニル、サリチル酸(salicyclate)シス-3-ヘキセニル、liffarome、メチルオクチンカーボネート、2,6-ノナジエニル、オキサン、stemone、酢酸スチラリル、トリプラール、ウンデカベルトール、バイオレットメチルカーボネート(例えば、炭酸1-シクロオクタ-4-エニルメチル)、vionil、及び/又はバイオレットリーフ抽出物であり得る。
【0048】
マリン系化合物はマイラックアルデヒド及び/又はCalone1951であり得る。
【0049】
モス系化合物はオークモス#1であり得る。
【0050】
ムスク系化合物は、ambrettolide、ambretone、アンブロキシド、エキサルトリド、ガラクソリド、habanolide、helvetolide、(1’R)-3-メチル-5-(2,2,3-トリメチルシクロペンタン-1-イル)-2-ペンタノン、muscenone、ムスクT、L-ムスコン、及び/又はトナリドであり得る。
【0051】
松系化合物はβ-ピネン、テルピネオール、及び/又はアルファテルピネオールであり得る。
【0052】
パウダリー系化合物はヘリオトロピン及び/又はウイスキーラクトン(メチルオクタラクトン)であり得る。
【0053】
スパイシー系化合物はβ-カリオフィレン(caryophellene)、シンナムアルデヒド、クミンアルデヒド、オイゲノール、イソオイゲノール、ペリルアルデヒド、カルダモン油、クローブ油、生姜抽出物、及び/又は黒胡椒抽出物であり得る。
【0054】
ウッディー系化合物はアンバーコア、アンバーエクストリーム、アンブロキシド、バクダノール、酢酸ボルニル、セドランバー、cedanol、エバノール、hindinol、ヒノキチオール、javanol、norlimbanol-dextro、osyrol、patchone、2,5,5-トリメチル-1,3,4,4a,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-2-オール、α-ピネン、β-ピネン、サンダルマイソールコア、サンダロア、(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-シクロヘキサノール、1-(1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2,3,8,8,-テトラメチル-2-ナフチル)エタン-1-オン、シダーウッド油、パチョリ油、サンダルウッド油、及び/又はベチバー油であり得る。
【0055】
ある種の実施形態において、1つ以上のウッディー系化合物は、シダーウッド油[CASNo.68990-83-0、8000-27-9、及び8023-85-6]、Hindinol(登録商標)[CASNo.28219-60-5]、Levosandol(登録商標)[CASNo.28219-61-6]、ノポールT[CASNo.128-50-7]、Orbitone(登録商標)[CASNo.54464-57-2]、パチョリ油[CASNo.8014-09-3]、サンダルウッド油[CASNo.8006-87-9及び8024-35-9]、Santalex(登録商標)T[CASNo.68877-29-2]、ベチバー(vertivert)油[CASNo.8016-96-4]、(R)-2,3,4,7,8,8a-ヘキサヒドロ-3,6,8,8-テトラメチル-5-アセチル-1H-3a,7-メタノアズレン[CASNo.32388-55-9]、ベチバー抽出物[CASNo.84238-29-9]、及びその組み合わせを包含するが、これに限定されない。
【0056】
ある種の実施形態において、1つ以上のアンバー系化合物は、アンブリノール20-T[CASNo.41199-19-3]、1-(2-tert-ブチルシクロヘキシル)オキシブタン-2-オール[CASNo.139504-68-0]、(4aR,5R,7aS,9R)-オクタヒドロ-2,2,5,8,8,9a-ヘキサメチル-4h-4a,9-メタノアズレノ(5,6-d)-1,3-ジオキソール[CASNo.211299-54-6]、5-ブタン-2-イル-2-(2,4-ジメチル-1-シクロヘキサ-3-エニル)-5-メチル-1,3-ジオキサン[CASNo.117933-89-8]、Norlimbanol[CASNo.70788-30-6]、及びその組み合わせを包含するが、これに限定されない。
【0057】
本明細書において開示される化合物の1つ以上を包含するがこれに限定されない追加のフレグランス化合物もまた、この追加がストレス応答を処置、縮減、抑制、又は防止する組成物の能力を変化させない限り、組成物中に包含され得る。
【0058】
ある種の実施形態において、追加のフレグランス化合物は、約0.001重量%から約99重量%、又は約0.01重量%から約90重量%、又は約0.1重量%から約80重量%、又は約1重量%から約70重量%、又は約2重量%から約60重量%、又は約5重量%から約50重量%、又は約10重量%から約40重量%、又は約15重量%から約30重量%、又は約20重量%から約25重量%の濃度で組成物に調合される。
【0059】
ある種の実施形態において、本開示のフレグランス組成物は1つ以上のフレグランスアコードを包含する。ある種の実施形態において、各フレグランスアコードは2つ以上のフレグランス化合物を含み得る。
【0060】
ある種の実施形態において、フレグランス組成物は、1つ以上のフレグランス化合物を、斯かるフレグランス化合物を含有する精油の使用によって含み得る。同様に、フレグランスアコードは精油の化合物であるか又は精油を含み得る。精油は植物からの揮発性芳香族化合物を含有する濃縮された疎水性液体である。多くの精油は、ある種の量の例えばリモネン、テルピネオール、酢酸テルピニル、ユーカリプトール、アンブロキシド、酢酸ボルニルL、樟脳、シトロネラール、シトロネロール、又は本明細書において開示される他のフレグランス化合物を含有し得る。
【0061】
精油はユーカリプトールを含有し得る。例えば、ベイ油は約1.5重量%のユーカリプトールを含み、ユーカリ油は約78.5重量%のユーカリプトールを含む。
【0062】
精油は樟脳を含有し得る。例えば、コリアンダー油は約3重量%の樟脳を含み、プチグレンミカン油は約81.49重量%の樟脳を含む。
【0063】
精油は酢酸ボルニルLを含有し得る。例えば、モミ油(又はファーニードル油)は約5.4重量%又は約30.96重量%の酢酸ボルニルLを含み、パイン油は約26重量%の酢酸ボルニルLを含む。
【0064】
精油はシトロネロール(cintronellol)を含有し得る。例えば、カモミールは約1.9重量%のシトロネロールを含み、ローズエッセンスは約35.2重量%のシトロネロールを含む。
【0065】
精油はシトロネラールを含有し得る。例えば、プチグレン油シトロニエ(citronier)は約1.38重量%のシトロネラールを含み、シトロネラ油は約32.3重量%のシトロネラールを含み、ユーカリシトリオドラ油は約80.1%を含む。
【0066】
ある種の実施形態において、フレグランス組成物は約1wt%から約80wt%のユーカリプトールを含む。
【0067】
ある種の実施形態において、フレグランス組成物は約2wt%から約82wt%の樟脳を含む。
【0068】
ある種の実施形態において、フレグランス組成物は約1wt%から約31wt%の酢酸ボルニルLを含む。
【0069】
ある種の実施形態において、フレグランス組成物は約1wt%から約40wt%のシトロネロールを含む。
【0070】
ある種の実施形態において、フレグランス組成物は約1wt%から約80wt%のシトロネラールを含む。
【0071】
ある種の実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約60重量%のシトラス系化合物(単数または複数)及び約40重量%のウッディー系化合物(単数または複数)を含む。1つの実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約10重量%のシトラール、約20重量%のシトロネロール、約16重量%のユーカリプトール、約14重量%の酢酸ミルセニル、及び約40重量%の1-(1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2,3,8,8,-テトラメチル-2-ナフチル)エタン-1-オンを含む。
【0072】
ある種の実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約4重量%のムスク/ウッディー系化合物(単数または複数)、約30重量%のシトラス系化合物(単数または複数)、約10重量%のフローラル系化合物(単数または複数)、約40重量%のウッディー系化合物(単数または複数)、及び約16重量%のフルーツ系化合物(単数または複数)を含む。1つの実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約4重量%のアンブロキシド、約20重量%のシトロネロール、約10重量%の3-(4-イソプロピルフェニル)-2-メチルプロパナール、約10重量%の酢酸ミルセニル、約40重量%の(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-シクロヘキサノール、及び約16重量%の酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシルを含む。
【0073】
ある種の実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約4重量%のムスク系化合物(単数または複数)、約10重量%のフローラル系化合物(単数または複数)、約10重量%のシトラス系化合物(単数または複数)、約60重量%のウッディー系化合物(単数または複数)、及び約16重量%のフルーツ系化合物(a)を含む。1つの実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約4重量%のアンブロキシド、約10重量%の3-(4-イソプロピルフェニル)-2-メチルプロパナール、約10重量%の酢酸ミルセニル、約20重量%のIsoE-Super、約40重量%の(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-シクロヘキサノール混合物、及び約16重量%の酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシルを含む。
【0074】
ある種の実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約40重量%のウッディー系化合物(単数または複数)、約20重量%の松系化合物(単数または複数)、約10重量%のシトラス系化合物(単数または複数)、及び約30重量%のフルーツ系化合物(a)を含む。1つの実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約10重量%の酢酸ボルニルL、約20重量%アルファテルピネオール、約10重量%の酢酸ミルセニル、約10%の2-(2-(4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル)プロピル)シクロペンタノン、約30%の(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-シクロヘキサノール混合物、及び約20%の酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシルを含む。
【0075】
ある種の実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約4重量%のムスク系化合物(単数または複数)、約10重量%の松系化合物(単数または複数)、約50重量%のウッディー系化合物(単数または複数)、約20重量%のハーブ系化合物(単数または複数)、及び約16重量%のフルーツ系化合物(a)を含む。1つの実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約4重量%のアンブロキシド、約10重量%のアルファテルピネオール、約50重量%の(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-シクロヘキサノール混合物、約20重量%の酢酸テルピニル、及び約16重量%の酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシルを含む。
【0076】
ある種の実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約40重量%のウッディー系化合物(単数または複数)、約20重量%のシトラス系化合物(単数または複数)、及び約40重量%のフルーツ系化合物(単数または複数)を含む。1つの実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約10重量%の酢酸ボルニル、約20重量%の酢酸ミルセニル、約20重量%の2-(2-(4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル)プロピル)シクロペンタノン、約30重量%の(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-シクロヘキサノール混合物、及び約20重量%の酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシルを含む。
【0077】
ある種の実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約8重量%のムスク系化合物(単数または複数)、約50重量%のウッディー系化合物(単数または複数)、約40重量%のフルーツ系化合物(単数または複数)、及び約2重量%のグリーン系化合物(単数または複数)を含む。1つの実施形態において、ストレス抑制フレグランスアコードは約8重量%のアンブロキシド、約50重量%の(1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-シクロヘキサノール混合物、約40重量%の酢酸2-tert-ブチルシクロヘキシル、及び約2重量%の1-シクロオクタ-4-エニルメチルカーボネートを含む。
【0078】
4.消費者製品への組成物の使用
ある種の実施形態において、本開示の組成物は消費者製品の一部として調合される。
【0079】
本開示の主題の組成物はフレグランス調合物及び/又は風味調合物に関し、それには組成物が沈静性又は鎮静性効果を提供するフレグランス及び/又は風味改良剤としてブレンドされ、フレグランス及び/又は風味調合物は、例えば香水、コロン、シャンプー、リンス、スキンケア、ボディーシャンプー、ボディーリンス、ボディーパウダー、エアフレッシュナー、デオドラント、入浴用品、食品、スナック、飲み物、及び同類に、必要な場合には補助的な材料との組み合わせで用いられ得る。
【0080】
ある種の実施形態において、本開示の消費者製品は、空気ケア製品(例えばろうそく、エアロゾル、エアフレッシュナー、液体電気エアフレッシュナー、フレグランスディフューザー、ジェルエアフレッシュナー、プラグインエアフレッシュナー等);ホームケア製品(例えば洗濯洗剤、柔軟剤、クリーナー、ドライヤーシート等);パーソナルケア製品(例えばローション、クリーム、ボディーウォッシュ、ハンドソープ、シャンプー、コンディショナー、石鹸等);サニタリー製品(例えばタオル、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウェットティッシュ、ハンカチ、ウェットタオル等);ペットケア製品;ファインフレグランス(例えばパルファム、オードパルファム、コロン、オードトワレ等);オートケア製品(例えばクリーナー、エアフレッシュナー、ワイプ、石鹸等);化粧品(例えばスキンクリーム、クレンジングクリーム、ナイトクリーム、ハンドクリーム、ローション、アフターシェーブローション、ボディーローション、ファンデーション、リップスティック、リップクリーム、マニキュア、マニキュア除去液、タルカムパウダー、しわ取り及び/又はアンチエージング化粧品、日焼け止め製品、マッサージオイル等);頭髪化粧品(例えばシャンプー、リンス、コンディショナー、リンスインシャンプー;ヘアスタイリング剤、例えばポマード、ヘアトニック、ヘアジェル、ヘアクリーム及びヘアムース;育毛剤;ヘアカラーリング剤;等);入浴剤(例えば粉末入浴剤、固体発泡入浴剤、バスオイル、バブルバスアロマ発生製品、バスソルト等);筆記用製品(例えばペン、クレヨン、絵の具、鉛筆、紙、折り紙、印鑑等);遊戯用の製品(例えばボール、お手玉、トランプ、こま、人形、積み木等);風味付き製品(例えば糖菓、飲み物、スナック、調理済み食品、OTC薬、ガム等);医薬品(例えば絆創膏、軟膏、座薬、錠剤、液体薬、カプセル、顆粒等);食品及び飲料又は飲み物(例えば、ガム、キャンディー、スナック、例えばポテトチップ、焼き菓子、例えばクッキー及びビスケットからなる菓子;清涼飲料、例えばフレーバードティー、ハーブティー、ジュース、ソーダ及び粉末飲料、嗜好飲料、例えばお茶及びコーヒー、並びに乳飲料を包含する飲料;冷凍デザート、例えばアイスクリーム、シャーベット、ムース、及びフローズンヨーグルト;デザート、例えばカスタードプリン、ゼリー、ババロア、ヨーグルト、及びクリーム;調理済み食品、例えばスープ、カレー、及びシチュー;調味料、例えば麺用の濃縮つゆ、ドレッシング、及びマヨネーズ;ベーカリー製品、例えばパン及びドーナツ;乳(daily)製品、例えばバタークリーム及びマーガリン;フィッシュペースト製品;等);並びに口腔健康製品(例えば練り歯磨き、洗口液等)であり得るが、これに限定されない。
【0081】
ある種の実施形態において、開示される主題は、本明細書に記載される消費者製品への本明細書に記載される組成物の使用を提供する。
【0082】
ある種の実施形態において、組成物はストレスを縮減するための製品の一部として調合される。
【0083】
ある種の実施形態において、組成物はリラックス性又は鎮静性である製品の一部として調合される。
【0084】
ある種の実施形態において、対象の開示は、ストレス縮減又はストレス抑制効果を消費者製品に組み込む方法に関する。ある種の実施形態において、方法は、(a)少なくとも1つの消費者製品を提供することと、(b)消費者製品を、少なくとも1つ、2つ、3つ、又は4つのフレグランス化合物を含む組成物と組み合わせることとを包含する。ある種の実施形態において、斯かる組成物はストレス刺激に対する暴露の前、間、又は後に投与される。例えば、1つの限定しない実施形態において、消費者製品はユーカリプトール及び/又は3-(4-イソプロピルフェニル)-2-メチルプロパナールを含有する組成物と組み合わせられ得る。
【0085】
1つの実施形態においては、少なくとも、1つ、2つ、3つ、又は4つの化合物を含む組成物が空気ケア製品等の消費者製品に追加されて、対象組成物を含まない消費者製品を用いている対象のストレスのレベルと比較して、製品を用いる対象のストレスのレベルを縮減し得る。例えば、2つの化合物を含む組成物がエアフレッシュナー等の消費者製品に追加され得、これがストレッサーに対する暴露前の対象によって利用され、対象のストレスを有効に縮減する。
【0086】
消費者のストレスを縮減又は抑制するために消費者製品に混合される組成物の濃度は、いくつもの変数、例えば特定の消費者製品、消費者製品の物理的形態(例えば液体、気体、又は固体)、並びにいかなるフレグランス化合物が消費者製品中に既に存在するか、及びその濃度に基づいて変化し得る。
【0087】
消費者のストレスのレベルを縮減又は抑制するためには、組成物の広範囲の濃度が採用され得る。本開示のある種の実施形態において、組成物は消費者製品に混合され、組成物は、消費者製品中において、約1から約9000ppm、又は約5から約7500ppm、又は約10から約5000ppm、又は約50から約2500ppm、又は約100から1000ppm、又は約250から500ppmの量、及びその間のいずれかの値で存在する。
【0088】
本開示のある種の実施形態において、組成物は消費者製品に混合され、組成物は、約0.0001重量%から約90重量%、又は約0.001重量%から約75重量%、又は約1重量%から約50重量%、又は約5重量%から約25重量%、又は約10重量%から約15重量%の量、及びその間のいずれかの値で存在する。
【0089】
ある種の実施形態において、消費者製品に混合される組成物は、ユーカリプトール若しくは3-(4-イソプロピルフェニル)-2-メチルプロパナール、又は少なくとも1つの、若しくは少なくとも2つの、若しくは少なくとも3つの化合物のその組み合わせを含む。
【0090】
ある種の実施形態において、フレグランス組成物は、加えて、1つ以上のベース、溶媒、及びその組み合わせを包含する。
【0091】
ある種の実施形態において、ベースは、精油、ラクトン、アルデヒド、アルコール、ケトン、ニトリル、エステル、アミド、オキシム、及び他の芳香化合物、並びに香料共成分を包含し得るが、これに限定されない。
【0092】
ある種の実施形態において、溶媒は、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ジエチル(dieth)フタレート(DEP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)、パルミチン酸イソプロピル(IPP/DeltylPrime)、ステアリン酸ブチル、アジピン酸ジオクチル、クエン酸トリエチル、水添ロジン酸メチル(CASNo.8050-15-5)、テルペン(例えばGlidsol100)、パラフィン系ナフテン系溶媒(例えばLPA-170溶媒)、イソアルカン(例えばSoltrol170イソパラフィン)、イソパラフィン、イソオクタデカノール(例えばTegoアルカノール66)、フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(カルビトールlow-gravity)、グリコールエーテル(メチルカルビトール)、ジプロピレングリコールメチルエーテル(例えばダワノールDPM)、酢酸ジプロピレングリコールメチルエーテル(例えばダワノールDPMA)、プロピレングリコールメチルエーテル(例えばダワノールPMグリコールエーテル)、トリプロピレングリコールメチルエーテル、フタル酸ジイソヘプチル(例えば、Exxonから利用可能なJayflex(登録商標)77)、脱イオン又は蒸留水、特殊変性エチルアルコール(例えばSDA40B)、アジピン酸ジメチル/グルタル酸ジメチル(例えば、FLEXISOLV(登録商標)から利用可能なDBE(登録商標)-LVPエステル)、ラセミ混合物(+/-)-2,2-ジメチル-4-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン(例えばAugoCleanMulti溶媒)、アルコール40B無水200プルーフ、アルコールSDA40B190プルーフ、トリアセチン、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール(Solfit)、ラウリン酸ベンジル、トリプロピレングリコールメチルエーテル(例えばダワノールTPM)、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル(例えばダワノールDPNB)、ジメチルシロキサン,トリメチルシロキシ末端(例えばダワノールコーニング200液)、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド(例えばNeobeeM-5)、プロピレングリコール及びオレイン酸グリセリル(例えばArlacel186)、Uniceth-IC20L(例えばArlasolve200L)、プロパンジオール,1,3、ブチルセロソルブ、ヘキシレングリコール、グリセリン、ステアリン酸Nメチル、イソプロピルアルコール、2-メチル-1,3-プロパンジオール(例えばMPジオールグリコール)、クエン酸ジエチル、アセチルクエン酸トリエチル、イソペンチルジアセテート(IPD-AC)、2-メチルペンタン二酸ジメチル(例えばローディアソルブIris)、中鎖トリグリセリド(MTC)、テルペン炭化水素(例えばジペンテン5100)、DL-リモネン(例えばジペンテン122)、酢酸3,5,5-トリメチルヘキシル、マロン酸ジエチル、リモネン(例えばUniteneD)、酢酸シクロヘキシル、パラ-ターシャリーブチル(例えばVertenex)、酢酸エチル、及びコハク酸ジエチルを包含し得るが、これに限定されない。
【0093】
ある種の実施形態において、本開示の主題は次を包含する。
a) 消費者製品であって、十分な量の少なくとも1つのフレグランス化合物を含んで、空気の立方フィートあたり少なくとも7ナノグラム、好ましくは空気の立方フィートあたり7.4ナノグラムから空気の立方フィートあたり28ナノグラム、又はより好ましくは空気の立方フィートあたり7.4ナノグラムから空気の立方フィートあたり約27.7ナノグラムという前記少なくとも1つの化合物の濃度を提供する。前記消費者製品はファブリック及びホームケア製品、ベビーケア製品、美容ケア製品、家族ケア製品、並びに/又はフェミニンケア製品であり得る。
b) パラグラフa)の消費者製品であって、前記少なくとも1つの化合物に加えて1つ以上のフレグランス原材料を含む。
【0094】
c) パラグラフa)又はb)に従う消費者製品であって、前記少なくとも1つの化合物は少なくとも部分的にフレグランス送達系によって提供され、好ましくは、前記フレグランス送達系は、ポリマー支援型の送達(PAD)系、分子支援型の送達(MAD)系、シクロデキストリン(CD)系、澱粉被覆アコード(SEA)系、ゼオライト&無機担体(ZIC)系からなる群から選択される。より好ましくは、フレグランス送達系はポリマー支援型の送達リザーバー系を含むポリマー支援型の送達(PAD)系であり、ここで、前記ポリマー支援型の送達リザーバー系は、シェル材料とコア材料とを含むフレグランス送達粒子を含む。シェル材料はコア材料を被覆し、前記コア材料は前記少なくとも1つの化合物を含み、前記シェルは、ポリメタクリレート;ポリエチレン;ポリアミド;ポリスチレン;ポリイソプレン;ポリカーボネート;ポリエステル;ポリアクリレート;アミノプラスト(好ましくは、前記アミノプラストはポリウレア、ポリウレタン、及び/又はポリウレアウレタンを含み、好ましくは、前記ポリウレアはポリオキシメチレン尿素及び/又はメラミンホルムアルデヒドを含み、より好ましくは、前記ポリウレアはメラミンホルムアルデヒド及び/又は架橋メラミンホルムアルデヒドを含む);ポリオレフィン;多糖、アルギン酸、及び/又はキトサン;ゼラチン;シェラック;エポキシ樹脂;ビニルポリマー;水不溶性無機物;シリコーン;並びにその混合物からなる群から選択される材料を含み、好ましくは、前記シェルは水可溶性のカチオン性ポリマーによってコーティングされ、多糖、カチオン化澱粉及びカチオン化グアー、ポリシロキサン、ポリハロゲン化ジメチルジアリルアンモニウム、ジメチルジアリルアンモニウムポリクロリド並びにビニルピロリドン、アクリルアミド、イミダゾール、ハロゲン化イミダゾリニウム、及びハロゲン化イミダゾリウムのコポリマー、並びにポリビニルアミン及びN-ビニルホルムアミドとのそのコポリマーからなる群から選択される。
【0095】
d) パラグラフa)からc)のいずれかに従う消費者製品であって、前記消費者製品は、合計の消費者製品重量に基づいて:
1. 0.1%から99%、好ましくは1%から80%、より好ましくは5%から55%、最も好ましくは10%から50%の溶媒と(好ましくは、前記溶媒はシクロペンタシロキサン、エタノール、水、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、及びその混合物から選択される);
2. 0%から30%、好ましくは0%から20%、より好ましくは0.1%から4%、最も好ましくは0.1%から4%の、構造化成分、白浮きマスキング剤、抗微生物薬、及びその混合物からなる群から選択される材料と、
を含む。
e) パラグラフa)からd)のいずれかに従う消費者製品であって、前記消費者製品は1%から25%の制汗活性物質を含み、収斂性の金属塩、好ましくはアルミニウム、ジルコニウム、及び亜鉛の無機及び有機塩、並びにその混合物、より好ましくは、ハロゲン化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドレート、ヒドロキシハロゲン化アルミニウム、オキシハロゲン化ジルコニル、ヒドロキシハロゲン化ジルコニル、並びにその混合物からなる群から選択される。
【0096】
f) パラグラフa)又はb)のいずれかに従う消費者製品であって、前記消費者製品はデバイスであり、好ましくは、前記デバイスは電動式エアフレッシュナー及び非電動式エアフレッシュナーからなる群から選択され、より好ましくは、前記デバイスは:
1. 芯式エアフレッシュナー;
2. リザーバーエアフレッシュナー;
3. 多孔質膜エアフレッシュナー;
4. パワーアシスト型送達エアフレッシュナー、好ましくは、熱式のドロップ・オン・デマンド型エアフレッシュナー、ピエゾエアフレッシュナー、ヒーターエアフレッシュナー、ファンエアフレッシュナー、又はマイクロ流体デバイスエアフレッシュナーからなる群から選択されるパワーアシスト型送達エアフレッシュナー;及び
5. スプレーデバイス、
からなる群から選択される。
【0097】
g) パラグラフa)又はb)のいずれかに従う消費者製品であって、ビルダー、キレート剤、染料移り抑制剤、分散剤、酵素、及び酵素安定化剤、触媒材料、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素の供給源、予め形成された過酸、ポリマー系分散剤、粘土汚れ除去/再汚染防止剤、ブライトナー、消泡剤、染料、色調調整染料、フレグランス、フレグランス送達系、構造弾性化剤、担体、構造化成分、ハイドロトロープ、加工助剤、前記可溶化剤に加えて溶媒、シリコーンポリマー、多糖、粘土、脂肪酸エステル、分散性ポリオレフィン、ポリマーラテックス及びその混合物からなる群から選択されるファブリック柔軟剤活性物質、顔料、並びにその混合物からなる群から選択される成分を含む。
【0098】
h) パラグラフa)からc)のいずれかに従う消費者製品であって、前記消費者製品は、合計の消費者製品重量に基づいて:
1. 0.1%から99%、好ましくは1%から80%、より好ましくは5%から70%、最も好ましくは10%から50%の溶媒と(好ましくは、前記溶媒は水、グリセリン、及びその混合物から選択される);
2. 0%から50%、好ましくは0%から40%、より好ましくは0.1%から30%、最も好ましくは0.1%から15%の、構造化成分、湿潤剤、界面活性剤、抗微生物薬、及びその混合物からなる群から選択される材料と、
を含む。
【0099】
i) パラグラフh)に従う消費者製品であって、前記消費者製品は、消費者製品重量に基づいて3%から30%の界面活性剤、並びに任意にミセル(miscellar)相及び/又はラメラ相を含む。
j) パラグラフh)に従う消費者製品であって、前記消費者製品は、消費者製品重量に基づいて0.1%から50%の、構造化成分、湿潤剤、脂肪酸、無機塩、抗微生物剤、抗微生物活性物質、及びその混合物から選択される材料を含む。
k) パラグラフh)からj)のいずれかに従う消費者製品であって、前記消費者製品は、粘土ミネラルパウダー、パール顔料、有機パウダー、乳化剤、分配剤、医薬活性物質、外用活性物質、保存料、界面活性剤、及びその混合物からなる群から選択される成分を含む。
l) その必要がある対象のストレス応答を縮減又は抑制する方法であって:パラグラフa)からk)のいずれか1つの消費者製品を、ストレス刺激に対する応答を縮減又は抑制するために有効な量で用いることを含む。
m) パラグラフl)の方法であって、組成物はストレス刺激に対する暴露前に用いられる。
【0100】
5.ストレスの縮減又は抑制
ある種の実施形態において、本開示の主題の組成物は、対象のストレスを縮減又は抑制するために有効な量で投与される。
【0101】
5.1 組成物投与の方法
本開示のある種の実施形態において、1つ以上の化合物を含む組成物は、ストレッサーに対する暴露に先立って対象に投与されて、対象のストレスレベルを縮減又は抑制する。
【0102】
1つの限定しない実施形態において、組成物は気体又は揮発性形態によって対象に投与される。それらの実施形態においては、組成物は鼻腔内に又は吸入によって投与される。ある種の実施形態において、対象は組成物を直接的又は間接的に吸入する。
【0103】
さらなる実施形態において、組成物は消費者製品によって投与される。1つの限定しない例において、組成物は消費者製品に混合される。それから、対象は組成物を含む消費者製品を用いる。消費者製品の使用に依存して、対象はフレグランス組成物に暴露される。
【0104】
特定の実施形態において、組成物は対象の周囲のエリアに放出され、それから対象は組成物を吸入する。1つの限定しない例において、組成物はエアフレッシュナー等の消費者製品によって空気中に放出される。
【0105】
本開示のある種の実施形態において、消費者製品から放出される組成物の量は、消費者製品に混合される組成物の合計濃度よりも少ない。ある種の実施形態において、消費者製品によって放出される、よって対象への投与に利用可能な組成物の量は、消費者製品に混合される組成物の量の約1%及び100%の間である。さらなる実施形態において、放出される組成物の量は、消費者製品に混合される組成物の量の約5%及び90%の間、約10%及び80%の間、約20%及び70%の間、約30%及び60%の間、並びに約40%及び50%の間である。
【0106】
5.2 ストレス緩和を測定する方法
ある種の実施形態において、本開示の主題の組成物は、対象の特定のホルモンのレベルを測定することによって決定される対象のストレスを、縮減又は抑制するために有効な量で投与される。ある種の実施形態においては、上で論じられているように、組成物は消費者製品に組み込まれ、これがストレッサーに対する暴露の前、間、又は後に対象によって利用される。
【0107】
5.2.1 バイオマーカー
ある種の実施形態においては、本開示の主題の組成物が対象に投与され、ストレッサーが適用され、特定のバイオマーカーが測定されて、ストレス縮減又は抑制のレベルを決定する。
【0108】
特定の実施形態において、本開示の主題の組成物は、コルチゾール若しくは唾液中のアルファアミラーゼ又は両方の変化が検出される場合には、ストレスを縮減又は抑制することに有効である。本明細書において用いられる有効な「変化」は、試験材料(化合物又は混合物)に対する暴露前及び後に測定されるときの唾液中レベルの減少を言う。有効な「変化」は、試験材料(化合物又は混合物)に対する暴露前及び後の最小限の増大をもまた包含し、増大は、コントロール溶媒と比較した変化よりも小さい。本開示の主題によって提供される化合物又は混合物は、有効な変化が唾液中のコルチゾール又は唾液中のアルファアミラーゼどちらかに見出されるときに有効である。各試験パラメータは単独でストレス縮減の指標であると見なされる。
【0109】
5.2.1.1 コルチゾール
コルチゾールはストレスに対するより長期の応答の一部として体から放出され、視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸の活性化からもたらされる。よって、コルチゾールレベルの変化はストレッサーに対する対象の反応又はその欠如を表す。
【0110】
従って、対象の開示のある種の実施形態において、唾液中のコルチゾールレベルは、ストレッサーに対する対象の反応又はその欠如を決定するためのバイオマーカーとして測定される。バイオマーカーのレベルの縮減又は維持は、組成物が対象のストレスを縮減又は抑制したということを指示する。ある種の実施形態においては、唾液中のコルチゾールの対象のレベルがストレッサーの適用前又は後に測定される(measure)。ある種の実施形態においては、唾液中のコルチゾールレベルが測定され、組成物が投与され、ストレッサーが適用され、それから唾液中のコルチゾールレベルが再び測定される。それから、唾液中のコルチゾールレベルのパーセント変化が計算され得る。
【0111】
ある種の実施形態において、組成物は、ストレッサーに対する暴露前の対象の唾液中のコルチゾールのレベルと比較して、対象がストレッサーに暴露されるときに対象の唾液中のコルチゾールのレベルを縮減又は維持するために有効な量で対象に投与される。ある種の実施形態において、唾液中のコルチゾールのレベルの縮減は、約1%及び約100%の間、又は約2%及び約75%の間、又は約5%及び約50%の間、又は約10%及び約45%の間、又は約15%及び約40%の間、又は約20%及び約35%の間、又は約25%及び約30%の間である。ある種の実施形態において、唾液中のコルチゾールのレベルの縮減は、約1%及び約50%の間、又は約1%及び約40%の間、又は約1%及び約30%の間、又は約1%及び約20%の間、又は約1%及び約10%の間、又は約1%及び約5%の間である。
【0112】
5.2.1.2 アルファアミラーゼ
唾液中のアルファアミラーゼは唾液腺によって産生及び放出される消化酵素である。唾液中のアルファアミラーゼのレベルは、自律神経系との相互作用によって心理学的及び肉体的ストレスに応答して増大する。従って、対象の開示のある種の実施形態において、唾液中のアルファアミラーゼレベルはストレッサーに対する対象の反応又はその欠如を決定するために測定される。唾液中のアルファアミラーゼのレベルの縮減又は維持は、組成物が対象のストレスを縮減又は抑制したということを表す。ある種の実施形態においては、唾液中のアルファアミラーゼの対象のレベルはストレッサーの適用前又は後に測定される。ある種の実施形態においては、唾液中のアルファアミラーゼレベルが測定され、組成物が投与され、ストレッサーが適用され、それから唾液中のアルファアミラーゼレベルが再び測定される。それから、唾液中のアルファアミラーゼレベルのパーセント変化が計算され得る。
【0113】
ある種の実施形態において、組成物は、ストレッサーに対する暴露の前、間、又は後の対象の唾液中のアルファアミラーゼのレベルと比較して、対象がストレッサーに暴露されるときに対象の唾液中のアルファアミラーゼのレベルを縮減するために有効な量で対象に投与される。
【0114】
ある種の実施形態において、唾液中のアルファアミラーゼのレベルの縮減は、約15%及び約200%の間、又は約20%及び約180%の間、又は約25%及び約160%の間、又は約30%及び約140%の間、又は約35%及び約120%の間、又は約40%及び約115%の間、又は約45%及び約110%の間、又は約50%及び約105%の間、又は約50%及び約100%の間、又は約55%及び約95%の間、又は約60%及び約90%の間、又は約65%及び約85%の間、又は約70%及び約80%の間である。
【0115】
ある種の実施形態において、唾液中のアルファアミラーゼのレベルの縮減は少なくとも約2%、約5%、約7.5%、約10%、約15%、又は約20%である。
【0116】
ある種の実施形態において、唾液中のアルファアミラーゼのレベルの縮減は約2%及び約100%の間、又は約2%及び約75%の間、又は約2%及び約50%の間、又は約2%及び約40%の間、又は約2%及び約30%の間、又は約2%及び約20%の間、又は約5%及び約20%の間である。
【0117】
6. フレグランス送達系
本明細書において開示されるフレグランス化合物の恩恵は、斯かるフレグランス化合物を適用するための送達系を採用することによってさらに向上し得る。斯かる送達系は次を包含するが、これに限定されない:ポリマー支援型の送達(PAD);マトリックス系;リザーバー系(例えばコア-シェルテクノロジー);分子支援型の送達(MAD);シクロデキストリン(CD);澱粉被覆アコード(SEA);並びにゼオライト及び無機担体(ZIC)。斯かる送達系を採用するための好適なプロセスは当分野において周知である。
【0118】
1つの態様において、フレグランス送達系は、ポリマー支援型の送達(PAD)系、分子支援型の送達(MAD)系、シクロデキストリン(CD)系、澱粉被覆アコード(SEA)系、ゼオライト&無機担体(ZIC)系からなる群から選択され、前記フレグランス送達系は本開示において開示されるフレグランス化合物を含み得る。
【0119】
7. 消費者製品を作り用いるプロセス
本開示(disclsoure)の消費者製品の実施形態は、いずれかの好適な形態に調合され、調合者によって選ばれるいずれかのプロセスによって調製され得る。
【0120】
7.1 ファブリック/ホームケア:クリーニング及び/又は処置組成物
本開示の消費者製品の1つの態様において、前記消費者製品はクリーニング及び/又は処置組成物であり、典型的には、ビルダー、キレート剤、染料移り抑制剤、分散剤、酵素、酵素安定化剤、触媒材料、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素の供給源、予め形成された過酸、ポリマー系分散剤、粘土汚れ除去/再汚染防止剤、ブライトナー、消泡剤、染料、色調調整染料、フレグランス、フレグランス送達系、構造弾性化剤、担体、構造化成分、ハイドロトロープ、加工助剤、前記可溶化剤に加えて溶媒、第四級アンモニウム化合物、シリコーンポリマー、多糖、粘土、アミン、脂肪酸エステル、分散性ポリオレフィン、ポリマーラテックス及びその混合物からなる群から選択されるファブリック柔軟剤活性物質、顔料、並びにその混合物からなる群から選択される成分を含む。好ましくは、前記組成物は、有機酸、好ましくはクエン酸及び/又は乳酸、水添ヒマシ油、エトキシ化ポリエチレンイミン(polyethleneimine)、好ましくはPEI600EO20及び/又はPEI600、酵素、好ましくはコールドウォーターアミラーゼ、コールドウォータープロテアーゼ、及び/又はキシログルカナーゼ(xylogluconase)を含む。
【0121】
7.2 制汗組成物
制汗組成物は多くの形態で調合され得る。例えば、制汗組成物は、限定なしに、ロールオン製品、ボディースプレー、ソフトソリッドスティック及びインビジブルソリッドを包含するスティック、又はエアロゾルであり得る。下に記載されている制汗組成物のそれぞれは、本明細書に記載されるフレグランス材料を包含し得、任意にさらに追加のフレグランス材料を包含して、例えば、より心地よい匂いを付与し、及び/又は例えば抗微生物若しくは匂い中和効果によって悪臭を縮減、消去、若しくはマスキングし得る。
【0122】
制汗剤の1つの好適な実施形態はロールオン制汗組成物であり、これは例えば水、軟化剤、可溶化剤、デオドラント活性物質、抗酸化剤、保存料、又はその組み合わせを含み得る。透明ジェル制汗組成物は、例えば水、軟化剤、可溶化剤、デオドラント活性物質、抗酸化剤、保存料、エタノール、又はその組み合わせを含み得る。ロールオン及び透明ジェル制汗にとって好適なデオドラント活性物質は、発汗に関連する悪臭を防止又は消去することについて公知又は別様に有効であるいずれかの外用材料を包含し得る。好適なデオドラント活性物質は、抗微生物剤(例えば殺細菌剤、殺菌剤)、悪臭吸収材料、及びその組み合わせからなる群から選択され得る。
【0123】
制汗剤の別の好適な実施形態はボディースプレーであり、これは、例えば担体、フレグランス、デオドラント活性物質、匂いトラップ剤、プロペラント(例えば圧縮空気、窒素、不活性気体、二酸化炭素等)、又はその組み合わせを含有し得る。ボディースプレー組成物は液体として適用され得る。
【0124】
制汗剤のまだ別の好適な実施形態はインビジブルソリッド制汗組成物であり、これは、主要な構造化成分(制汗剤に所望の粘度、レオロジー、触感、及び/若しくは製品硬さを提供することを助けるため、又はいずれかの分散固体若しくは液体を組成物中に懸濁することを別様に助けるため。或いは、これは、別様に最終製品形態に構造を提供する)、制汗活性物質、フレグランス、並びに追加のシャシー成分(例えば、追加の構造化成分、溶媒、不揮発性有機流体、粘土ミネラルパウダー、乳化剤、分配剤、保存料等)を含有し得る。制汗組成物はさらに他の任意の成分(単数又は複数)を含み得る。
【0125】
制汗剤の尚別の好適な実施形態はソフトソリッド制汗剤であり、これは揮発性シリコーン、制汗活性物質、ゲル化剤、白浮きマスキング材料、又はその組み合わせを含み得る。一般的に、ソフトソリッドは吐出後にインビジブルソリッドよりも小さい硬さ値を有する。ソフトソリッドは、約20から約60個の炭素原子を有する脂肪族アルコール又はその組み合わせを含むゲル化剤材料を、組成物の約0.1重量%から約8重量%の範囲に渡る濃度で包含し得る。ゲル化剤材料は、揮発性シリコーン溶媒と組み合わせられるときに、組成物に物理的に安定な構造を提供し、その中に微粒子状の制汗材料が分散され、引き延ばされた期間に渡ってそのままで維持される。ソフトソリッド組成物はさらに1つ以上の他の材料を含み得、これが、組成物の物理的特徴を改変するか又は皮膚に付着したときに追加の「活性」構成成分として働く。多くの斯かる材料が制汗剤分野において公知であり、本明細書の制汗組成物に用いられ得る。ただし、斯かる任意の材料は本明細書に記載される本質的材料と適合性であるか、又は製品性能を別様に過度に損なわない。材料の限定しない例は、活性構成成分、例えば静細菌剤及び静菌剤、並びに「非活性」構成成分、例えば着色剤、フレグランス、化粧パウダー、乳化剤、キレート剤、分配剤、保存料、及びウォッシュオフ助剤を包含し得る。
【0126】
エアロゾル組成物は、制汗活性物質、濃縮物(例えばアルコール、油、若しくは2つ以上の油の混合物等)、白浮きマスキング剤、プロペラント、又はその組み合わせを含み得る。
【0127】
7.3 パーソナルケア組成物
パーソナルケア組成物は、構造化成分(例えば生澱粉、例えばとうもろこし、米、馬鈴薯、小麦及び同類、カラギーナン、キサンタンガム等)、湿潤剤(例えばポリヒドリックアルコール、グリセリン等)、脂肪酸、無機塩(例えば硝酸マグネシウム、リン酸三マグネシウム、塩化カルシウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、リン酸二ナトリウム、ポリメタリン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウムマグネシウム、トリポリリン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドレート、アルミニウム-ジルコニウムトリクロロハイドレート、アルミニウム-ジルコニウムトリクロロハイドレートグリシン錯体、硫酸亜鉛、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、酢酸カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸第二鉄、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、及びピロリン酸四ナトリウム等)、並びに抗微生物剤(例えばカルバニリド、トリクロカルバン、トリクロサン、ハロゲン化ジフェニルエーテル、ヘキサクロロフェン、3,4,5-トリブロモサリチルアニリド、及び2-ピリジンチオール-1-オキシドの塩、サリチル酸等)、又は他の活性物質(例えば、限定しない例としてフケ防止活性物質)を包含し得るが、これに限定されない。パーソナルケア組成物は数々の形態をとり得る。好適なパーソナルケア組成物はリンスオフ及びソリッド形態型を両方包含する。
【0128】
例示的な液体リンスオフパーソナルケア組成物は水等の水系担体を包含し得、これは約5%から約95%又は約60%から約85%のレベルで存在し得る。非水系担体材料もまた採用され得る。斯かるリンスオフパーソナルケア組成物は1つ以上の洗浄用界面活性剤を包含し得る。界面活性剤の代表的な限定しないリストは、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリン酸モノグリセリドナトリウムサルフェート、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、3-ドデシル-アミノプロピオン酸ナトリウム(be sodium)、3-ドデシルアミノプロパンスルホン酸ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ酢酸(cocoamphoactetate)ナトリウム、ラウロアンホ酢酸二ナトリウム、ココアンホ二酢酸(cocodiamphoacetate)二ナトリウム、及びコカミドプロピルベタインを包含する。
【0129】
リンスオフパーソナルケア組成物は有益な薬剤をもまた包含し得る。好適な有益な薬剤の限定しない例は、ペトロラタム、モノオレイン酸グリセリル、ヒマシ油、ベニバナ油、とうもろこし油、クルミ油、ピーナッツ油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油、ゴマ油、野菜油、ヒマワリ種子油、大豆油、野菜油誘導体、ココナッツ油及び誘導体化ココナッツ油、綿実油及び誘導体化綿実油、ホホバ油、ココアバター、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、リシノール酸(riconoleate)セチル、リシノール酸(riconoleate)ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソヘキシル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソヘキシル、アジピン酸ジヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、イソノナン酸アシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、二ステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸(monomyriate)デカグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、並びにその混合物を包含し得る。
【0130】
固体の(即ち、非流動性の)パーソナルケア組成物は、パウダー、ペレット、バー等のような多くの形態をとり得、従来の(convention)石鹸、合成界面活性剤、又は石鹸及び合成界面活性剤のミックスを含み得る。
【0131】
7.4 空気ケア組成物
本明細書において開示されるフレグランス化合物、アコード、及び組成物は、空気ケアデバイスへの使用のための空気ケア組成物への使用にとって好適である。用語「空気ケアデバイス」は、揮発性材料の少なくともいくらかの蒸発を可能にするいずれかの好適な表面を包含し、いずれかの好適なサイズ、形状、形態、又は構成が用いられ得る。空気ケアデバイスは、揮発性材料の蒸発を提供するいずれかの好適な材料から作られ得、限定なしに:天然材料、人工材料、繊維系材料、非繊維系材料、多孔質材料、非多孔質材料、及びその組み合わせを包含する。1つの限定しない例はろうそくである。空気ケアデバイスの他の例は、エアロゾル、エアフレッシュナー、液体電気エアフレッシュナー、フレグランスディフューザー、ジェルエアフレッシュナー、プラグインエアフレッシュナー、プラグインオイル、及びワックスメルトを包含する。
【0132】
揮発性液体、例えばフレグランス、デオドラント、消毒剤、又は殺虫剤活性剤を雰囲気に吐出するための空気ケアデバイス(例えば吸液芯型デバイス)が公知である。典型的な空気ケアデバイスは芯と発散部との組み合わせを利用して、液体流体リザーバーから揮発性液体を吐出する。空気ケアデバイスはU.S.特許No.1,994,932;2,597,195;2,802,695;2,804,291;2,847,976に記載されている。理想的には、空気ケアデバイスはメンテナンスをわずかにしか又は全く要求しないべきであり、デバイスの寿命に渡ってその発散インテグリティーを維持しながら、揮発性材料が一定のコントロールされた速度で指定されたエリアに吐出されることを許す様式で機能するべきである。
【0133】
ある種の実施形態において、空気ケア組成物はエアフレッシュナーに組み込まれ得る。エアフレッシュナーは1つ以上のスプレー、プラグイン製品、ジェル型エアフレッシュナー、膜型エアフレッシュナー、ネブライザー、ディフューザー、及びポプリであり得る。
【0134】
1つの好適な実施形態において、本明細書に記載される空気ケア組成物は電気式液体エアフレッシュナーデバイスへの使用のためである。用語「電気式液体エアフレッシュナーデバイス」又は「液体電気式エアフレッシュナー」は、電気式又は電池式のエネルギー源を包含するデバイス又は系を言い、これは加熱式の液体芯送達系、圧電式スプレー系、エレクトロスプレーデバイス、又はベンチュリデバイスを包含する。電気式液体エアフレッシュナーデバイスの商業例は、SCジョンソン&サンズによって販売されているGladeプラグイン(登録商標)香り付きオイル;レキットベンキーザーによって販売されているエアーウィック香り付きオイル、及びエアーウィックエクスプレス(登録商標)香り付きオイル;プロクター&ギャンブル社によって販売されているファブリーズNoticeable、ヤンキーキャンドル社によって販売されている電気式ホームエアフレッシュナー;並びにヘンケルAGによって販売されているRenuzit香り付きオイルを包含するが、これに限定されない。
【0135】
ある種の実施形態において、ろうそくは、1つ以上のパラフィンワックスキャンドル、蜜蝋ろうそく、大豆系のろうそく、獣脂ろうそく、及びジェルキャンドルであり得る。ろうそくは、ろうそくの本体の中心に位置するろうそく芯を有し得る。ろうそくは空気ケア組成物を発散し得、フレグランス化合物、アコード、又は組成物の連続的送達を達成し得る。
【0136】
別の好適な実施形態において、空気ケア組成物は部屋又は他の閉じたエリアの空気にスプレーするためのエアロゾルである。斯かるエアロゾル組成物は、フレグランス組成物、プロペラント、界面活性剤、乳化剤、及び保存料のアルコール系又は水系調製物を含有し得る。
【実施例】
【0137】
本開示の主題は次の実施例の参照によってより良く理解されるであろう。これらは限定としてではなく開示の例示として提供されている。
【0138】
例1:ストレッサーに対して有効な活性化合物
例1は、試験パネリストの唾液中のアルファアミラーゼレベル、唾液中のコルチゾールレベル、又は両方の変化を実証した17個の化合物の結果を提供している。ジプロピレングリコール(DPG)を溶媒及びコントロールとして用いた。
【0139】
ストレスを、時間制限式の算数・ワードテストを用いて各パネリストに誘導した。これは小集団対抗設定でパネリストに実施されて、パネリストのそれぞれにストレスを誘導した。試験の間には、固定された時間間隔で、各パネリストを単一のフレグランス化合物又はDPGコントロールどちらかに暴露した。
【0140】
唾液をストレス試験の前及び直後に各パネリストから回収した。唾液試料は、市販のアッセイキット(例えばSalimetrics(登録商標))を用いて唾液中のアルファアミラーゼ活性及び唾液中のコルチゾールレベルについてアッセイした。
【0141】
表1は、ストレス試験の間に本開示のフレグランス化合物に暴露されたパネリストの唾液中のアルファアミラーゼレベルのパーセント変化(即ち、ストレス前対ストレス後)をまとめている。加えて、表は、コントロール(即ち、ストレス前及びストレス後のフレグランス化合物なしの単にDPG)の変化を表すDPGと比較して、フレグランス化合物のそれぞれのアルファアミラーゼレベルの変化の統計的有意性(即ち、p値又は確率値P)を例証している。
【0142】
【0143】
表2は、ストレス試験の間に本開示のフレグランス化合物に暴露されたパネリストの唾液中のコルチゾールレベルのパーセント変化(即ち、ストレス前対ストレス後)をまとめている。加えて、表は、コントロール(即ち、ストレス前及びストレス後のフレグランス化合物なしの単にDPG)の変化を表すDPGと比較して、フレグランス化合物のそれぞれの唾液中のコルチゾールレベルの変化の統計的有意性(即ち、p値又は確率値P)を例証している。
【0144】
【0145】
表1及び表2に示されているように、この研究の結果は、フレグランス化合物に対する暴露がDPGコントロールと比較して唾液中のアルファアミラーゼ及び/又は唾液中のコルチゾールレベルの減少をもたらすということを実証した。具体的には、試験したフレグランス化合物のそれぞれは、暴露されたパネリストではコントロールと比較して唾液中のアルファアミラーゼレベルの増大を限定した。3つを除いて全ての試験したフレグランス化合物の存在下においては、唾液中のコルチゾールのレベルは、暴露されたパネリストではコントロールと比較して限定されていた。
【0146】
例2:ストレス抑制組成物
この例はストレス抑制アコード組成物の例を提供している。表3から9は、例1の活性化合物に基づく特定のストレス混合物、それぞれストレスミックスAからストレスミックスGの、重量パーセントによる組成を提供している。
【0147】
【0148】
【0149】
【0150】
【0151】
【0152】
【0153】
【0154】
本開示の主題及びその利点が詳細に記載されてきたが、本明細書への種々の変化、置換、及び変改が、添付の請求項によって定義される開示されている主題の趣旨及び範囲から外れることなしに成され得るということは理解されるはずである。その上、本開示の範囲は、明細書に記載されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、及びステップの具体的な実施形態に限定されることを意図されてはいない。当業者が本開示の主題の開示から直ちに了解するであろう通り、本明細書に記載される対応する実施形態と実質的に同じ機能を遂行又は実質的に同じ結果を達成する目下存在しているか又は後で開発されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、又はステップは、本開示の主題に従って利用され得る。従って、添付の請求項は、それらの範囲内に斯かるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、又はステップを包含することが意図されている。
【0155】
特許、特許出願、刊行物、製品説明書、及びプロトコールが本願において引用されており、それらの開示は全ての目的についてそれらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。