(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】カテーテルの動的先端閉塞
(51)【国際特許分類】
A61M 1/00 20060101AFI20220222BHJP
A61B 17/24 20060101ALI20220222BHJP
A61M 16/04 20060101ALI20220222BHJP
【FI】
A61M1/00 161
A61B17/24
A61M1/00 131
A61M16/04 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020127911
(22)【出願日】2020-07-29
(62)【分割の表示】P 2018560785の分割
【原出願日】2017-05-16
【審査請求日】2020-07-30
(32)【優先日】2016-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521461487
【氏名又は名称】テレフレックス ライフ サイエンシズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ザハール オロン
(72)【発明者】
【氏名】ラモト ヤイール
(72)【発明者】
【氏名】アマール エイジク
【審査官】安田 昌司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0150782(US,A1)
【文献】特表2014-525285(JP,A)
【文献】特表2014-527412(JP,A)
【文献】米国特許第05360403(US,A)
【文献】米国特許第04734094(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/00
A61B 17/00-17/24
A61M 16/00-16/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引源と共に使用される、洗浄カテーテルを備えた装置であって、前記洗浄カテーテルは、
細長い管状のカテーテル本体と、
前記カテーテル本体に取り付けられた、膨張要素外壁を含む膨張要素と、
内膜と、
を含み、前記カテーテル本体は、(a)最遠位吸引オリフィスと、(b)(i)前記カテーテル本体に沿って少なくとも部分的に前記カテーテル本体内に配置され、(ii)前記吸引源と流体連通結合可能な近位長手方向部分を含む、吸引ルーメンと、(c)前記吸引ルーメン内に通じる側方開口部を規定するように成形された外側壁と、を規定するように成形され、前記側方開口部は、前記吸引ルーメンの前記近位長手方向部分の遠位側に配置され、前記内膜は、
前記膨張要素の内部に少なくとも部分的に位置して、前記側方開口部を取り囲む気密シール外周に沿って前記側方開口部の周囲において前記カテーテル本体に取り付けられることにより、前記側方開口部を覆って前記膨張要素外壁と共に該膨張要素外壁との間に膨張チャンバを規定する圧壊可能な膜部分を規定し、
前記カテーテル本体を完全に取り囲み、
少なくとも前記膨張チャンバが周囲圧力にある時に、前記吸引ルーメンの前記近位長手方向部分が前記最遠位吸引オリフィスと流体連通するように構成され
、
前記膨張チャンバが周囲圧力にある時に、前記圧壊可能な膜部分は突出状態を取るように付勢され、前記突出状態において、前記圧壊可能な膜部分は、前記シール外周から半径方向外向き又は半径方向内向きに測定した、前記シール外周から少なくとも1mmの最大突出距離を有する突出部分を規定するように成形される、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記内膜の円周部分は、前記カテーテル本体の前記外側壁の、前記側方開口部を規定しない円周部分にぴったりと接触する、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記シール外周は、該シール外周上の互いに最も離れた2地点間の直線距離を規定し、
前記内膜は、前記圧壊可能な膜部分が、少なくとも前記膨張チャンバが周囲圧力にある時に前記側方開口部の前記シール外周上の前記最も離れた2地点間の前記圧壊可能な膜部分に沿った最短経路の全長が前記2地点間の前記直線距離の少なくとも120%に等しくなるように前記側方開口部を覆う余剰材料を有するように構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記圧壊可能な膜部分の表面積は、前記膨張チャンバが周囲圧力にある時と、前記膨張チャンバが0.5atmの正ゲージ圧にある時との間で30%未満だけ変化する、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記カテーテル本体は、前記膨張要素の近位に位置して前記吸引ルーメンと流体連通する1又は2以上の側方吸引オリフィスを規定するように成形される、
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
少なくとも前記膨張チャンバが周囲圧力にある時に、前記圧壊可能な膜部分は前記膨張チャンバによって軸方向に取り囲まれる、
請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記内膜は、少なくとも前記膨張チャンバが0.5atmのゲージ圧にある時に、前記圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取り、前記閉塞状態において、前記圧壊可能な膜部分が、前記側方開口部に相対する前記吸引ルーメンの内面に少なくとも部分的に接触することにより、前記吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させて、前記最遠位吸引オリフィスを通じて前記吸引ルーメンに流入する吸引流体流のレベルを調節する、ように構成される、
請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記膨張チャンバが周囲圧力にある時に、前記圧壊可能な膜部分は前記膨張要素外壁の内面に接触する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記膨張要素外壁及び前記内膜は、少なくとも前記膨張チャンバが0.2atmの負ゲージ圧にある時に、前記膨張チャンバが圧壊状態を取るように構成され、前記圧壊状態において、前記圧壊可能な膜部分は、前記膨張要素外壁の内面に部分的にしか接触しない、
請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に医療用吸引カテーテル装置に関し、具体的には、気管気管支分泌物の吸引及び/又は気管換気チューブの洗浄のためのカテーテル装置に関する。
【0002】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2016年5月16日に出願された米国仮特許出願第62/336753号及び2016年8月17日に出願された米国仮特許出願第62/376102号の優先権を主張するものであり、これらの両文献は本出願の譲受人に譲渡され、引用により本明細書に組み入れられる。
【背景技術】
【0003】
吸引カテーテルは、気管内チューブ(ETT)及び気管切開チューブ装置によって換気される患者の気管気管支分泌物を吸引するために一般的に使用されている。吸引カテーテルを使用する上での厄介な側面は、吸引カテーテルが通過するETTルーメン内に細菌性バイオフィルムが存在することである。このため、吸引カテーテルの挿入時には、ETTルーメンからカテーテルの到達先である気管支樹の奥深くまで細菌性バイオフィルムが運ばれることによって肺感染症の危険性が増してしまうリスクが高い。さらに、かなりのバイオフィルム厚が蓄積すると、空気通路のためのETTの有効な自由ルーメンが減少してしまう。従って、吸引操作の合間にETTルーメンをより清潔に保って有意なバイオフィルム厚の蓄積を防ぐ必要がある。
【0004】
本出願の譲受人に譲渡されて引用により本明細書に組み入れられる、Zachar他に付与された米国特許第8999074号には、流体送出ルーメン及び吸引ルーメンを含む洗浄カテーテルが記載されている。流量調整弁が、吸引ポート及び流体ポートを規定する。機械的ユーザ制御要素が、流量調整弁の作動状態を機械的かつ非電気的に設定し、第2の構成を介して第1の構成と第3の構成との間で遷移するように構成される。制御要素が第1の構成にある時には、流量調整弁が、(a)吸引ポートと吸引ルーメンとの間、及び(b)流体ポートと流体送出ルーメンとの間の流体連通を遮断する。制御要素が第2の構成にある時には、流量調整弁が、吸引ポートと吸引ルーメンとの間に流体連通を引き起こし、流体ポートと流体送出ルーメンとの間の流体連通を遮断する。制御要素が第3の構成にある時には、流量調整弁が、(a)吸引ポートと吸引ルーメンとの間、及び(b)流体ポートと流体送出ルーメンとの間に流体連通を引き起こす。
【0005】
Mischeに付与された米国特許第5360403号には、医療処置中にマルチルーメンカテーテルのルーメンを選択的に閉塞させる装置及び方法が記載されている。このカテーテルは、診断的性質及び/又は治療的性質のあらゆる様々な機能を有することができる。閉塞される第1の開いたルーメンが、カテーテルの遠位端及び/又は側壁に、液体の注入、色素の注入、或いはガイドワイヤ又はその他の制御装置の操作のための1又は2以上のオリフィスを有することができる。閉塞されるルーメンに隣接する小バルーンが、第2の閉じたルーメンからの流体で膨張する。小バルーンが完全に膨張した時には、常に第1の開いたルーメンが閉塞される。小バルーンが収縮した時には、常にルーメンが小バルーンの遠位側のオリフィスに開口する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許第8999074号明細書
【文献】米国特許第5360403号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のいくつかの応用例は、気管換気チューブの内面を洗浄するための洗浄カテーテルを提供する。洗浄カテーテルは、細長い柔軟な管状のカテーテル本体と、典型的にはカテーテル本体の遠位端近くに取り付けられるバルーンなどの膨張要素とを含む。膨張要素は、膨張して気管換気チューブの内面に接触することができる。カテーテル本体は、膨張要素の遠位側の、洗浄カテーテルの遠位部の遠位端における最遠位吸引オリフィスと、吸引ルーメンと、1又は2以上の流体送出ルーメンとを規定するように成形され、流体送出ルーメンは、膨張入口と、膨張要素の膨張チャンバと流体連通する少なくとも1つの膨張ポートとの間に流体連通をもたらす。吸引ルーメンは、カテーテル本体に沿って配置され、吸引源と流体連通結合可能な近位長手方向部分を含む。最遠位吸引オリフィスは、吸引ルーメンの遠位部と流体連通して、洗浄システムが気管に対して選択的に吸引力を付与できるようにする。
【0008】
カテーテル本体の外側壁は、吸引ルーメン内に通じる側方開口部を規定するように成形される。洗浄カテーテルは内膜をさらに含み、この内膜は、膨張要素の内部に少なくとも部分的に位置して、側方開口部を取り囲む気密シール外周に沿って側方開口部の周囲においてカテーテル本体に取り付けられることにより、側方開口部を覆う圧壊可能な膜部分を規定する。圧壊可能な膜部分は、膨張要素の外壁と共に、膨張要素外壁と圧壊可能な膜部分との間に膨張チャンバを規定する。シール外周は、シール外周上の互いに最も離れた2地点間の直線距離を規定する。
【0009】
いくつかの応用例では、カテーテル本体が、膨張要素の近位に位置して吸引ルーメンと流体連通する1又は2以上の側方吸引オリフィスをさらに規定するように成形される。各側方吸引オリフィスは、膨張要素の近位側の軸方向位置においてカテーテル本体の外側壁を貫いて吸引ルーメン内に延びる開口部によって規定される。側方吸引オリフィスは、吸引源によって負圧を供給されて気管換気チューブの内面の洗浄を容易にする。
【0010】
いくつかの応用例では、内膜が、
・圧壊可能な膜部分が、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に側方開口部のシール外周上の最も離れた2地点間の圧壊可能な膜部分に沿った最短経路の全長が2地点間の直線距離の少なくとも120%に等しくなるように側方開口部を覆う余剰材料を有し、
・少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、吸引ルーメンの近位長手方向部分が最遠位吸引オリフィスと流体連通し、
・少なくとも膨張チャンバが0.5atmのゲージ圧にある時に、圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取り、この状態では、圧壊可能な膜部分が、側方開口部に相対する吸引ルーメンの内面に少なくとも部分的に接触することにより、吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させて、最遠位吸引オリフィスを通じて吸引ルーメンに流入する吸引流体流のレベルを調節する、
ように構成される。
【0011】
換言すれば、膨張要素が膨張すると、この膨張によって膨張チャンバの膨張及び伸張と圧壊可能な膜部分の吸引ルーメン内への膨張及び伸張とが引き起こされて、(膨張要素の遠位側の)最遠位吸引オリフィスと(膨張要素の近位側の)1又は2以上の側方吸引オリフィスとの間の通路が少なくとも部分的に閉塞され、これによって吸引ルーメンを介して最遠位吸引オリフィスに供給される吸引レベルが調節されるようになる。このような部分的閉塞は、吸引ルーメンを介した1又は2以上の側方吸引オリフィスと最遠位吸引オリフィス444との間の流体連通も抑制する。
【0012】
いくつかの応用例では、膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が静止突出状態を取るように付勢され、この状態では、圧壊可能な膜部分が、シール外周から半径方向外向き又は半径方向内向きに測定したシール外周から少なくとも1mmの最大突出距離を有する突出部分を規定するように成形される。
【0013】
いくつかの応用例では、圧壊可能な膜部分が、静止状態における最大突出距離及び圧壊可能な膜部分の構造に起因して、吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させるべく吸引ルーメンの内面に接触するためにそれほど又は全く伸びる必要がない。さらに、吸引ルーメンの閉塞は、静止状態における最大突出距離及び圧壊可能な膜部分の構造に起因して、それほど膨張圧力の影響を受けない。例えば、吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させるべく圧壊可能な膜部分を吸引ルーメンの内面に接触させるには、たった0.2atmの膨張ゲージ圧を与えるだけで十分となり得る。対照的に、圧壊可能な膜部分が周囲圧力の時に余剰表面積を有していないいくつかの従来の技術では、吸引ルーメンを十分に閉塞させるために膜が大幅に伸張する必要がある。この大幅な伸張を可能にするには高い膨張圧力(通常は少なくとも1atmのゲージ圧)が必要とされ、或いはさらに低い圧力で伸張するために、膜が非常に高い伸縮性を必要とする。市販の医療グレード材料を用いてこのような高伸縮性を実現するには、膜を非常に厚くするか、又は非常に脆弱にする必要がある。これらの制限により、使用できる材料の範囲が実質的に制限され、及び/又はカテーテル上の内膜及び外部バルーン取り付け具の多層化に起因してカテーテル先端領域の直径が過度に太くなり、及び/又は構造が過度に断裂しやすくなって医療装置の安全要件を満たすことができなくなるといった問題が少なくとも引き起こされる。
【0014】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.2atmの負ゲージ圧にある時に膨張チャンバが圧壊状態を取るように構成され、この状態では、圧壊可能な膜部分が吸引ルーメンから少なくとも部分的に、例えば完全に引き出され、膨張要素外壁の内面に少なくとも部分的に接触する。このように、吸引ルーメンの閉塞は可逆的である。通常、圧壊可能な膜部分は、その余剰表面積に起因してくしゃくしゃに折り重なる。
【0015】
従って、本発明のいくつかの応用例によれば、吸引源と共に使用される、洗浄カテーテルを含む装置が提供され、洗浄カテーテルは、
細長い管状のカテーテル本体と、
カテーテル本体に取り付けられた、膨張要素外壁を含む膨張要素と、
内膜と、
を含み、カテーテル本体は、(a)最遠位吸引オリフィスと、(b)(i)カテーテル本体に沿って少なくとも部分的にカテーテル本体内に配置され、(ii)吸引源と流体連通結合可能な近位長手方向部分を含む、吸引ルーメンと、(c)吸引ルーメン内に通じる側方開口部を規定するように成形された外側壁と、を規定するように成形され、側方開口部が、吸引ルーメンの近位長手方向部分の遠位側に配置され、内膜は、
膨張要素の内部に少なくとも部分的に位置して、側方開口部を取り囲む気密シール外周に沿って側方開口部の周囲においてカテーテル本体に取り付けられることにより、側方開口部を覆って膨張要素外壁と共に該膨張要素外壁との間に膨張チャンバを規定する圧壊可能な膜部分を規定し、
カテーテル本体を完全に取り囲み、
少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、吸引ルーメンの近位長手方向部分が最遠位吸引オリフィスと流体連通するように構成される。
【0016】
いくつかの応用例では、内膜の円周部分が、カテーテル本体の外側壁の、側方開口部を規定しない円周部分にぴったりと接触する。
【0017】
いくつかの応用例では、シール外周が、シール外周上の互いに最も離れた2地点間の直線距離を規定し、内膜は、圧壊可能な膜部分が、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に側方開口部のシール外周上の最も離れた2地点間の圧壊可能な膜部分に沿った最短経路の全長が2地点間の直線距離の少なくとも120%に等しくなるように側方開口部を覆う余剰材料を有するように構成される。
【0018】
いくつかの応用例では、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分に沿った最短経路が2地点間の直線距離の少なくとも150%に等しい。
【0019】
いくつかの応用例では、圧壊可能な膜部分の表面積が、膨張チャンバが周囲圧力にある時と、膨張チャンバが0.5atmの正ゲージ圧にある時との間で30%未満だけ変化する。
【0020】
いくつかの応用例では、カテーテル本体が、膨張要素の近位に位置して吸引ルーメンと流体連通する1又は2以上の側方吸引オリフィスを規定するように成形される。
【0021】
いくつかの応用例では、膨張要素が、0.5atmのゲージ圧で膨張して制約されていない時に6~12mmの最大直径を有する。
【0022】
いくつかの応用例では、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が膨張チャンバによって軸方向に取り囲まれる。
【0023】
いくつかの応用例では、内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.5atmのゲージ圧にある時に圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取り、この状態では、圧壊可能な膜部分が、側方開口部に相対する吸引ルーメンの内面に少なくとも部分的に接触することにより、吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させて、最遠位吸引オリフィスを通じて吸引ルーメンに流入する吸引流体流のレベルを調節する、ように構成される。
【0024】
いくつかの応用例では、膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が突出状態を取るように付勢され、この状態では、圧壊可能な膜部分が、シール外周から半径方向外向き又は半径方向内向きに測定した、シール外周から少なくとも1mmの最大突出距離を有する突出部分を規定するように成形される。いくつかの応用例では、最大突出距離が少なくとも1.5mmである。いくつかの応用例では、突出部分が半径方向外向きに突出して半径方向内向きに突出しない。いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも圧壊可能な膜部分が突出状態を取った時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触するように構成される。いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも圧壊可能な膜部分が突出状態を取った時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触しないように構成される。
【0025】
いくつかの応用例では、膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触する。
【0026】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.2atmの負ゲージ圧にある時に、圧壊可能な膜部分がくしゃくしゃに折り重なるように構成される。いくつかの応用例では、内膜の円周部分が、カテーテル本体の外側壁の、側方開口部を規定しない円周部分にぴったりと接触する。いくつかの応用例では、内膜の円周部分がカテーテル本体の少なくとも180度を取り囲み、圧壊可能な膜部分がカテーテル本体の少なくとも60度を取り囲む。
【0027】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.2atmの負ゲージ圧にある時に膨張チャンバが圧壊状態を取るように構成され、この状態では、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に部分的にしか接触しない。
【0028】
いくつかの応用例では、膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が突出状態を取るように付勢され、この状態では、圧壊可能な膜部分が、シール外周から半径方向外向き又は半径方向内向きに測定した、シール外周から少なくとも1mmの最大突出距離を有する突出部分を規定するように成形される。
【0029】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが突出状態を取った時に圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触しないように構成される。
【0030】
いくつかの応用例では、
内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.5atmのゲージ圧にある時に圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取るように構成され、この状態では、圧壊可能な膜部分が、側方開口部に相対する吸引ルーメンの内面に少なくとも部分的に接触することにより、吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させて、最遠位吸引オリフィスを通じて吸引ルーメンに流入する吸引流体流のレベルを調節し、
内膜は、吸引ルーメンの近位長手方向部分が吸引源と流体連通して吸引源が0.1atmの負ゲージ圧の吸引力を提供した時に、
圧壊可能な膜部分が閉塞状態にある時に、最遠位吸引オリフィスを通じて第1のレベルの吸引流体流が流れ、
圧壊可能な膜部分が圧壊状態にある時に、最遠位吸引オリフィスを通じて第2のレベルの吸引流体流が流れ、
第1のレベルの吸引が第2のレベルの吸引の50%未満である、
ように構成される。
【0031】
いくつかの応用例では、吸引ルーメンの近位長手方向部分が吸引源と流体連通結合する。
【0032】
いくつかの応用例では、洗浄カテーテルが、吸引ルーメンの近位長手方向部分と流体連通するとともに、吸引源に結合するためのテーパ部を有する雄型円錐状嵌合部を規定するように成形された吸引源コネクタを含む。いくつかの応用例では、テーパ部が少なくとも5%のテーパ部である。いくつかの応用例では、テーパ部が6%テーパ部であり、6%テーパ部を有する雄型円錐状嵌合部は、国際標準ISO 594-1:1986に準拠する。
【0033】
本発明の応用例によれば、洗浄カテーテルを含む、吸引源と共に使用される装置がさらに提供され、洗浄カテーテルは、
細長い管状のカテーテル本体と、
カテーテル本体に取り付けられた、膨張要素外壁を含む膨張要素と、
内膜と、
を含み、カテーテル本体は、(a)最遠位吸引オリフィスと、(b)(i)カテーテル本体に沿って少なくとも部分的にカテーテル本体内に配置され、(ii)吸引源と流体連通結合可能な近位長手方向部分を含む、吸引ルーメンと、(c)吸引ルーメン内に通じる側方開口部を規定するように成形された外側壁と、を規定するように成形され、側方開口部は、吸引ルーメンの近位長手方向部分の遠位側に配置され、
内膜は、膨張要素の内部に少なくとも部分的に位置して、側方開口部を取り囲む気密シール外周に沿って側方開口部の周囲においてカテーテル本体に取り付けられることにより、側方開口部を覆って膨張要素外壁と共に該膨張要素外壁との間に膨張チャンバを規定する圧壊可能な膜部分を規定し、シール外周は、シール外周上の互いに最も離れた2地点間に直線距離を規定し、
内膜は、
(a)圧壊可能な膜部分が、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に側方開口部のシール外周上の最も離れた2地点間の圧壊可能な膜部分に沿った最短経路の全長が2地点間の直線距離の少なくとも120%に等しくなるように側方開口部を覆う余剰材料を有し、
(b)少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、吸引ルーメンの近位長手方向部分が最遠位吸引オリフィスと流体連通する、
ように構成される。
【0034】
いくつかの応用例では、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分に沿った最短経路が2地点間の直線距離の少なくとも150%に等しい。
【0035】
いくつかの応用例では、圧壊可能な膜部分の表面積が、膨張チャンバが周囲圧力にある時と、膨張チャンバが0.5atmの正ゲージ圧にある時との間で30%未満だけ変化する。
【0036】
いくつかの応用例では、カテーテル本体が、膨張要素の近位に位置して吸引ルーメンと流体連通する1又は2以上の側方吸引オリフィスを規定するように成形される。
【0037】
いくつかの応用例では、1又は2以上の側方吸引オリフィスのうちの少なくとも1つの側方吸引オリフィスが、吸引ルーメンの中心長手方向軸に沿って測定した、膨張要素の3cm以内に位置する。
【0038】
いくつかの応用例では、膨張要素が、カテーテル本体の遠位端の5cm以内の位置においてカテーテル本体に取り付けられる。
【0039】
いくつかの応用例では、膨張要素が、0.5atmのゲージ圧で膨張して制約されていない時に6~12mmの最大直径を有する。
【0040】
いくつかの応用例では、吸引ルーメンの中心長手方向軸と平行に測定した側方開口部の軸方向長さが、中心長手方向軸に垂直な吸引ルーメンの横断面の最大直径の100~300%に等しい。
【0041】
いくつかの応用例では、カテーテル本体が、正確に1つの吸引ルーメンを規定するように成形される。
【0042】
いくつかの応用例では、装置が、カテーテル本体の少なくとも一部の周囲に、汚染を防ぐための柔軟なスリーブをさらに含む。
【0043】
いくつかの応用例では、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が膨張チャンバによって軸方向に取り囲まれる。
【0044】
いくつかの応用例では、側方開口部に最も近いシール外周の縁部の少なくとも一部が、側方開口部の外周から半径方向以外の1又は2以上の方向に測定した一定距離に配置される。
【0045】
いくつかの応用例では、内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.5atmのゲージ圧にある時に圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取り、この状態では、圧壊可能な膜部分は、側方開口部に相対する吸引ルーメンの内面に少なくとも部分的に接触することにより、吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させて、最遠位吸引オリフィスを通じて吸引ルーメンに流入する吸引流体流のレベルを調節する、ように構成される。
【0046】
いくつかの応用例では、内膜が、少なくともゲージ圧が0.2atmである時に圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取るように構成される。
【0047】
いくつかの応用例では、内膜が、少なくともゲージ圧が0.1atmである時に圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取るように構成される。
【0048】
いくつかの応用例では、内膜がカテーテル本体を完全に取り囲む。
【0049】
いくつかの応用例では、内膜の円周部分が、カテーテル本体の外側壁の、側方開口部を規定しない円周部分にぴったりと接触する。
【0050】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.2atmの負ゲージ圧にある時に、圧壊可能な膜部分がくしゃくしゃに折り重なるように構成される。いくつかの応用例では、内膜の円周部分が、カテーテル本体の外側壁の、側方開口部を規定しない円周部分にぴったりと接触する。いくつかの応用例では、内膜の円周部分がカテーテル本体の少なくとも180度を取り囲み、圧壊可能な膜部分がカテーテル本体の少なくとも60度を取り囲む。
【0051】
いくつかの応用例では、膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が突出状態を取るように付勢され、この状態では、圧壊可能な膜部分が、シール外周から半径方向外向き又は半径方向内向きに測定した、シール外周から少なくとも1mmの最大突出距離を有する突出部分を規定するように成形される。
【0052】
いくつかの応用例では、最大突出距離が少なくとも1.5mmである。
【0053】
いくつかの応用例では、突出部分が半径方向外向きに突出して半径方向内向きに突出しない。
【0054】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも圧壊可能な膜部分が突出状態を取った時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触するように構成される。
【0055】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも圧壊可能な膜部分が突出状態を取った時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触しないように構成される。
【0056】
いくつかの応用例では、膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触する。
【0057】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.2atmの負ゲージ圧にある時に、膨張チャンバが圧壊状態を取るように構成され、この状態では、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に部分的にしか接触しない。
【0058】
いくつかの応用例では、膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が突出状態を取るように付勢され、この状態では、圧壊可能な膜部分が、シール外周から半径方向外向き又は半径方向内向きに測定した、シール外周から少なくとも1mmの最大突出距離を有する突出部分を規定するように成形される。
【0059】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが突出状態を取った時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触しないように構成される。
【0060】
いくつかの応用例では、
内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.5atmのゲージ圧にある時に、圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取るように構成され、この状態では、圧壊可能な膜部分が、側方開口部に相対する吸引ルーメンの内面に少なくとも部分的に接触することにより、吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させて、最遠位吸引オリフィスを通じて吸引ルーメンに流入する吸引流体流のレベルを調節し、
内膜は、吸引ルーメンの近位長手方向部分が吸引源と流体連通して吸引源が0.1atmの負ゲージ圧の吸引力を提供した時に、
圧壊可能な膜部分が閉塞状態にある時に、最遠位吸引オリフィスを通じて第1のレベルの吸引流体流が流れ、
圧壊可能な膜部分が圧壊状態にある時に、最遠位吸引オリフィスを通じて第2のレベルの吸引流体流が流れ、
第1のレベルの吸引は第2のレベルの吸引の50%未満である、
ように構成される。
【0061】
いくつかの応用例では、吸引ルーメンの近位長手方向部分が吸引源と流体連通結合する。
【0062】
いくつかの応用例では、洗浄カテーテルが、吸引ルーメンの近位長手方向部分と流体連通するとともに、吸引源に結合するためのテーパ部を有する雄型円錐状嵌合部を規定するように成形された吸引源コネクタを含む。
【0063】
いくつかの応用例では、テーパ部が少なくとも5%のテーパ部である。
【0064】
いくつかの応用例では、テーパ部が6%テーパ部であり、6%テーパ部を有する雄型円錐状嵌合部は、国際標準ISO 594-1:1986に準拠する。
【0065】
本発明の応用例によれば、吸引源と共に使用される、洗浄カテーテルを備えた装置がさらに提供され、洗浄カテーテルは、
細長い管状のカテーテル本体と、
カテーテル本体に取り付けられた、膨張要素外壁を含む膨張要素と、
内膜と、
を含み、カテーテル本体は、(a)最遠位吸引オリフィスと、(b)(i)カテーテル本体に沿って少なくとも部分的にカテーテル本体内に配置され、(ii)吸引源と流体連通結合可能な近位長手方向部分を含む、吸引ルーメンと、(c)吸引ルーメン内に通じる側方開口部を規定するように成形された外側壁と、を規定するように成形され、側方開口部は、吸引ルーメンの近位長手方向部分の遠位側に配置され、
内膜は、膨張要素の内部に少なくとも部分的に位置して、側方開口部を取り囲む気密シール外周に沿って側方開口部の周囲においてカテーテル本体に取り付けられることにより、側方開口部を覆って膨張要素外壁と共に該膨張要素外壁との間に膨張チャンバを規定する圧壊可能な膜部分を規定するように構成され、
内膜は、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、吸引ルーメンの近位長手方向部分が最遠位吸引オリフィスと流体連通し、
圧壊可能な膜部分は、膨張チャンバが周囲圧力にある時に突出状態を取るように付勢され、この状態では、圧壊可能な膜部分が、シール外周から半径方向外向き又は半径方向内向きに測定した、シール外周から少なくとも1mmの最大突出距離を有する突出部分を規定するように成形される。
【0066】
いくつかの応用例では、最大突出距離が少なくとも1.5mmである。
【0067】
いくつかの応用例では、突出部分が半径方向外向きに突出して半径方向内向きに突出しない。
【0068】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも圧壊可能な膜部分が突出状態を取った時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触するように構成される。
【0069】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも圧壊可能な膜部分が突出状態を取った時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触しないように構成される。
【0070】
いくつかの応用例では、シール外周が、シール外周上の互いに最も離れた2地点間の直線距離を規定し、内膜は、圧壊可能な膜部分が、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に側方開口部のシール外周上の最も離れた2地点間の圧壊可能な膜部分に沿った最短経路の全長が2地点間の直線距離の少なくとも120%に等しくなるように側方開口部を覆う余剰材料を有するように構成される。
【0071】
いくつかの応用例では、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分に沿った最短経路が2地点間の直線距離の少なくとも150%に等しい。
【0072】
いくつかの応用例では、圧壊可能な膜部分の表面積が、膨張チャンバが周囲圧力にある時と、膨張チャンバが0.5atmの正ゲージ圧にある時との間で30%未満だけ変化する。
【0073】
いくつかの応用例では、カテーテル本体が、膨張要素の近位に位置して吸引ルーメンと流体連通する1又は2以上の側方吸引オリフィスを規定するように成形される。
【0074】
いくつかの応用例では、膨張要素が、0.5atmのゲージ圧で膨張して制約されていない時に6~12mmの最大直径を有する。
【0075】
いくつかの応用例では、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が膨張チャンバによって軸方向に取り囲まれる。
【0076】
いくつかの応用例では、内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.5atmのゲージ圧にある時に圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取り、この状態では、圧壊可能な膜部分が、側方開口部に相対する吸引ルーメンの内面に少なくとも部分的に接触することにより、吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させて、最遠位吸引オリフィスを通じて吸引ルーメンに流入する吸引流体流のレベルを調節する、ように構成される。
【0077】
いくつかの応用例では、内膜がカテーテル本体を完全に取り囲む。
【0078】
いくつかの応用例では、内膜の円周部分が、カテーテル本体の外側壁の、側方開口部を規定しない円周部分にぴったりと接触する。
【0079】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.2atmの負ゲージ圧にある時に、圧壊可能な膜部分がくしゃくしゃに折り重なるように構成される。いくつかの応用例では、内膜の円周部分が、カテーテル本体の外側壁の、側方開口部を規定しない円周部分にぴったりと接触する。いくつかの応用例では、内膜の円周部分がカテーテル本体の少なくとも180度を取り囲み、圧壊可能な膜部分がカテーテル本体の少なくとも60度を取り囲む。
【0080】
いくつかの応用例では、膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触する。
【0081】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.2atmの負ゲージ圧にある時に、膨張チャンバが圧壊状態を取るように構成され、この状態では、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に部分的にしか接触しない。
【0082】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが突出状態を取った時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触しないように構成される。
【0083】
いくつかの応用例では、
内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.5atmのゲージ圧にある時に、圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取るように構成され、この状態では、圧壊可能な膜部分が、側方開口部に相対する吸引ルーメンの内面に少なくとも部分的に接触することにより、吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させて、最遠位吸引オリフィスを通じて吸引ルーメンに流入する吸引流体流のレベルを調節し、
内膜は、吸引ルーメンの近位長手方向部分が吸引源と流体連通して吸引源が0.1atmの負ゲージ圧の吸引力を提供した時に、
圧壊可能な膜部分が閉塞状態にある時に、最遠位吸引オリフィスを通じて第1のレベルの吸引流体流が流れ、
圧壊可能な膜部分が圧壊状態にある時に、最遠位吸引オリフィスを通じて第2のレベルの吸引流体流が流れ、
第1のレベルの吸引は第2のレベルの吸引の50%未満である、
ように構成される、
【0084】
いくつかの応用例では、吸引ルーメンの近位長手方向部分が吸引源と流体連通結合する。
【0085】
いくつかの応用例では、洗浄カテーテルが、吸引ルーメンの近位長手方向部分と流体連通するとともに、吸引源に結合するためのテーパ部を有する雄型円錐状嵌合部を規定するように成形された吸引源コネクタを含む。いくつかの応用例では、テーパ部が少なくとも5%のテーパ部である。いくつかの応用例では、テーパ部が6%テーパ部であり、6%テーパ部を有する雄型円錐状嵌合部は、国際標準ISO 594-1:1986に準拠する。
【0086】
本発明の応用例によれば、吸引源と共に使用される方法がさらに提供され、この方法は、
(1)洗浄カテーテルを準備するステップを含み、洗浄カテーテルは、
細長い管状のカテーテル本体と、
カテーテル本体に取り付けられた、膨張要素外壁を含む膨張要素と、
内膜と、
を含み、カテーテル本体は、(a)最遠位吸引オリフィスと、(b)(i)カテーテル本体に沿って少なくとも部分的にカテーテル本体内に配置され、(ii)吸引源と流体連通結合可能な近位長手方向部分を含む、吸引ルーメンと、(c)吸引ルーメン内に通じる側方開口部を規定するように成形された外側壁と、を規定するように成形され、側方開口部は、吸引ルーメンの近位長手方向部分の遠位側に配置され、
内膜は、膨張要素の内部に少なくとも部分的に位置して、側方開口部を取り囲む気密シール外周に沿って側方開口部の周囲においてカテーテル本体に取り付けられることにより、側方開口部を覆って膨張要素外壁と共に該膨張要素外壁との間に膨張チャンバを規定する圧壊可能な膜部分を規定し、
内膜は、カテーテル本体を完全に取り囲むとともに、
(a)少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、吸引ルーメンの近位長手方向部分が最遠位吸引オリフィスと流体連通し、
(b)少なくとも膨張チャンバが0.5atmのゲージ圧にある時に、圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取り、この状態では、圧壊可能な膜部分が、側方開口部に相対する吸引ルーメンの内面に少なくとも部分的に接触することにより、吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させて、最遠位吸引オリフィスを通じて吸引ルーメンに流入する吸引流体流のレベルを調節する、
ように構成され、方法は、
(2)洗浄カテーテルを気管換気チューブに挿入するステップと、
(3)圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取るように膨張チャンバに0.2~2atmの正圧を付与するステップと、
をさらに含む。
【0087】
本発明の応用例によれば、吸引源と共に使用される方法がさらに提供され、この方法は、
(1)洗浄カテーテルを準備するステップを含み、洗浄カテーテルは、
細長い管状のカテーテル本体と、
カテーテル本体に取り付けられた、膨張要素外壁を含む膨張要素と、
内膜と、
を含み、カテーテル本体は、(a)最遠位吸引オリフィスと、(b)(i)カテーテル本体に沿って少なくとも部分的にカテーテル本体内に配置され、(ii)吸引源と流体連通結合可能な近位長手方向部分を含む、吸引ルーメンと、(c)吸引ルーメン内に通じる側方開口部を規定するように成形された外側壁と、を規定するように成形され、側方開口部は、吸引ルーメンの近位長手方向部分の遠位側に配置され、
内膜は、膨張要素の内部に少なくとも部分的に位置して、側方開口部を取り囲む気密シール外周に沿って側方開口部の周囲においてカテーテル本体に取り付けられることにより、側方開口部を覆って膨張要素外壁と共に膨張要素外壁との間に膨張チャンバを規定する圧壊可能な膜部分を規定し、シール外周は、シール外周上の互いに最も離れた2地点間の直線距離を規定し、
内膜は、
(a)圧壊可能な膜部分が、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に側方開口部のシール外周上の最も離れた2地点間の圧壊可能な膜部分に沿った最短経路の全長が2地点間の直線距離の少なくとも120%に等しくなるように側方開口部を覆う余剰材料を有し、
(b)少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、吸引ルーメンの近位長手方向部分が最遠位吸引オリフィスと流体連通し、
(c)少なくとも膨張チャンバが0.5atmのゲージ圧にある時に、圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取り、この状態では、圧壊可能な膜部分は、側方開口部に相対する吸引ルーメンの内面に少なくとも部分的に接触することにより、吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させて、最遠位吸引オリフィスを通じて吸引ルーメンに流入する吸引流体流のレベルを調節する、
ように構成され、方法は、
(2)洗浄カテーテルを気管換気チューブに挿入するステップと、
(3)圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取るように膨張チャンバに0.2~2atmの正圧を付与するステップと、
をさらに含む。
【0088】
いくつかの応用例では、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分に沿った最短経路が2地点間の直線距離の少なくとも150%に等しい。
【0089】
いくつかの応用例では、圧壊可能な膜部分の表面積が、膨張チャンバが周囲圧力にある時と、膨張チャンバが0.5atmの正ゲージ圧にある時との間で30%未満だけ変化する。
【0090】
いくつかの応用例では、カテーテル本体が、膨張要素の近位に位置して吸引ルーメンと流体連通する1又は2以上の側方吸引オリフィスを規定するように成形される。
【0091】
いくつかの応用例では、1又は2以上の側方吸引オリフィスのうちの少なくとも1つの側方吸引オリフィスが、吸引ルーメンの中心長手方向軸に沿って測定した、膨張要素の3cm以内に位置する。
【0092】
いくつかの応用例では、膨張要素が、カテーテル本体の遠位端の5cm以内の位置においてカテーテル本体に取り付けられる。
【0093】
いくつかの応用例では、膨張要素が、0.5atmのゲージ圧で膨張して制約されていない時に6~12mmの最大直径を有する。
【0094】
いくつかの応用例では、吸引ルーメンの中心長手方向軸と平行に測定した側方開口部の軸方向長さが、中心長手方向軸に垂直な吸引ルーメンの横断面の最大直径の100~300%に等しい。
【0095】
いくつかの応用例では、カテーテル本体が、正確に1つの吸引ルーメンを規定するように成形される。
【0096】
いくつかの応用例では、方法が、カテーテル本体の少なくとも一部の周囲に汚染を防ぐための柔軟なスリーブを設けるステップをさらに含む。
【0097】
いくつかの応用例では、少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が膨張チャンバによって軸方向に取り囲まれる。
【0098】
いくつかの応用例では、側方開口部に最も近い前記シール外周の縁部の少なくとも一部が、側方開口部の外周から半径方向以外の1又は2以上の方向に測定した一定距離に配置される。
【0099】
いくつかの応用例では、内膜が、少なくともゲージ圧が0.2atmである時に圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取るように構成される。
【0100】
いくつかの応用例では、内膜が、少なくともゲージ圧が0.1atmである時に圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取るように構成される。
【0101】
いくつかの応用例では、内膜がカテーテル本体を完全に取り囲む。
【0102】
いくつかの応用例では、内膜の円周部分が、カテーテル本体の外側壁の、側方開口部を規定しない円周部分にぴったりと接触する。
【0103】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.2atmの負ゲージ圧にある時に、圧壊可能な膜部分がくしゃくしゃに折り重なるように構成される。いくつかの応用例では、内膜の円周部分が、カテーテル本体の外側壁の、側方開口部を規定しない円周部分にぴったりと接触する。いくつかの応用例では、内膜の円周部分がカテーテル本体の少なくとも180度を取り囲み、圧壊可能な膜部分がカテーテル本体の少なくとも60度を取り囲む。
【0104】
いくつかの応用例では、膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が突出状態を取るように付勢され、この状態では、圧壊可能な膜部分が、シール外周から半径方向外向き又は半径方向内向きに測定した、シール外周から少なくとも1mmの最大突出距離を有する突出部分を規定するように成形される。
【0105】
いくつかの応用例では、最大突出距離が少なくとも1.5mmである。
【0106】
いくつかの応用例では、突出部分が半径方向外向きに突出して半径方向内向きに突出しない。
【0107】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも圧壊可能な膜部分が突出状態を取った時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触するように構成される。
【0108】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも圧壊可能な膜部分が突出状態を取った時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触しないように構成される。
【0109】
いくつかの応用例では、膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触する。
【0110】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが0.2atmの負ゲージ圧にある時に、膨張チャンバが圧壊状態を取るように構成され、この状態では、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に部分的にしか接触しない。
【0111】
いくつかの応用例では、膨張チャンバが周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分が突出状態を取るように付勢され、この状態では、圧壊可能な膜部分が、シール外周から半径方向外向き又は半径方向内向きに測定した、シール外周から少なくとも1mmの最大突出距離を有する突出部分を規定するように成形される。
【0112】
いくつかの応用例では、膨張要素外壁及び内膜が、少なくとも膨張チャンバが突出状態を取った時に、圧壊可能な膜部分が膨張要素外壁の内面に接触しないように構成される。
【0113】
いくつかの応用例では、内膜が、吸引ルーメンの近位長手方向部分が吸引源と流体連通して吸引源が0.1atmの負ゲージ圧の吸引力を提供した時に、
圧壊可能な膜部分が閉塞状態にある時に、最遠位吸引オリフィスを通じて第1のレベルの吸引流体流が流れ、
圧壊可能な膜部分が圧壊状態にある時に、最遠位吸引オリフィスを通じて第2のレベルの吸引流体流が流れ、
第1のレベルの吸引は第2のレベルの吸引の50%未満である、
ように構成される。
【0114】
いくつかの応用例では、吸引ルーメンの近位長手方向部分が吸引源と流体連通結合する。
【0115】
いくつかの応用例では、洗浄カテーテルが、吸引ルーメンの近位長手方向部分と流体連通するとともに、吸引源に結合するためのテーパ部を有する雄型円錐状嵌合部を規定するように成形された吸引源コネクタを含む。
【0116】
いくつかの応用例では、テーパ部が少なくとも5%のテーパ部である。
【0117】
いくつかの応用例では、テーパ部が6%テーパ部であり、6%テーパ部を有する雄型円錐状嵌合部は、国際標準ISO 594-1:1986に準拠する。
【0118】
本発明の応用例によれば、吸引源と共に使用される方法がさらに提供され、この方法は、
(1)洗浄カテーテルを準備するステップを含み、洗浄カテーテルは、
細長い管状のカテーテル本体と、
カテーテル本体に取り付けられた、膨張要素外壁を含む膨張要素と、
内膜と、
を含み、カテーテル本体は、(a)最遠位吸引オリフィスと、(b)(i)カテーテル本体に沿って少なくとも部分的にカテーテル本体内に配置され、(ii)吸引源と流体連通結合可能な近位長手方向部分を含む、吸引ルーメンと、(c)吸引ルーメン内に通じる側方開口部を規定するように成形された外側壁と、を規定するように成形され、側方開口部は、吸引ルーメンの近位長手方向部分の遠位側に配置され、
内膜は、膨張要素の内部に少なくとも部分的に位置して、側方開口部を取り囲む気密シール外周に沿って側方開口部の周囲においてカテーテル本体に取り付けられることにより、側方開口部を覆って膨張要素外壁と共に膨張要素外壁との間に膨張チャンバを規定する圧壊可能な膜部分を規定し、圧壊可能な膜部分は、膨張チャンバが周囲圧力にある時に突出状態を取るように付勢され、この状態では、圧壊可能な膜部分が、シール外周から半径方向外向き又は半径方向内向きに測定した、シール外周から少なくとも1mmの最大突出距離を有する突出部分を規定するように成形され、
内膜は、
(a)少なくとも膨張チャンバが周囲圧力にある時に、吸引ルーメンの近位長手方向部分が最遠位吸引オリフィスと流体連通し、
(b)少なくとも膨張チャンバが0.5atmのゲージ圧にある時に、圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取り、この状態では、圧壊可能な膜部分が、側方開口部に相対する吸引ルーメンの内面に少なくとも部分的に接触することにより、吸引ルーメンを少なくとも部分的に閉塞させて、最遠位吸引オリフィスを通じて吸引ルーメンに流入する吸引流体流のレベルを調節する、
ように構成され、方法は、
(2)洗浄カテーテルを気管換気チューブに挿入するステップと、
(3)圧壊可能な膜部分が閉塞状態を取るように膨張チャンバに0.2~2atmの正圧を付与するステップと、
をさらに含む。
【0119】
いくつかの応用例では、最大突出距離が少なくとも1.5mmである。
【0120】
いくつかの応用例では、突出部分が半径方向外向きに突出して半径方向内向きに突出しない。
【0121】
添付図面と共に行う以下の本発明の実施形態の詳細な説明から、本発明がさらに完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【
図1】本発明の応用例による閉塞式吸引洗浄システムの概略図である。
【
図2】本発明の応用例による、
図1の閉塞式吸引洗浄システムの概略的断面図である。
【
図3A】本発明の応用例による、
図1の洗浄システムの洗浄カテーテルの遠位部の概略図である。
【
図3B】本発明の応用例による、
図1の洗浄システムの洗浄カテーテルの遠位部の概略図である。
【
図3C】本発明の応用例による、
図1の洗浄システムの洗浄カテーテルの遠位部の概略図である。
【
図3D】本発明の応用例による、
図1の洗浄システムの洗浄カテーテルの遠位部の概略図である。
【
図4A】本発明の応用例による、
図1の洗浄システムの洗浄カテーテルの遠位部の概略図である。
【
図4B】本発明の応用例による、
図1の洗浄システムの洗浄カテーテルの遠位部の概略図である。
【
図5】本発明の応用例による、
図4A~
図4Bの洗浄カテーテルの遠位部の概略図である。
【
図6A】本発明の応用例による、
図1の洗浄システムの洗浄カテーテルの遠位部の別の構成の概略図である。
【
図6B】本発明の応用例による、
図1の洗浄システムの洗浄カテーテルの遠位部の別の構成の概略図である。
【
図6C】本発明の応用例による、
図1の洗浄システムの洗浄カテーテルの遠位部の別の構成の概略図である。
【
図7A】本発明の応用例による、
図1の洗浄システムの洗浄カテーテルの遠位部の代替構成の概略図である。
【
図7B】本発明の応用例による、
図1の洗浄システムの洗浄カテーテルの遠位部の代替構成の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0123】
図1は、本発明の応用例による閉塞式吸引洗浄システム100の概略図である。洗浄システム100は、気管換気チューブ160、人工呼吸器170及び吸引源601と共に使用されるように構成される。いくつかの応用例では、洗浄システム100が、気管換気チューブ160、人工呼吸器170及び/又は吸引源601のうちの1つ又は2つ以上をあらゆる組み合わせで含む。
【0124】
特許請求の範囲を含めて本出願において使用する場合、「気管換気チューブ(tracheal ventilation tube)」は、気管内チューブ(ETT)又は気管切開チューブを含む。吸引源601は、(環境大気圧未満の)負圧を供給する。特許請求の範囲を含めて本出願において使用する場合、「流体(fluid)」は、例えば気泡を含む液体などの、大部分が液体である気液混合物などの液体及び/又は気体を含む。液体は、生理食塩水又は消毒液などの水を含むことができる。
【0125】
引き続き
図1を参照しながら、本発明の応用例による洗浄システム100の概略的断面図である
図2をさらに参照する。洗浄システム100は、遠位換気チューブ-コネクタアセンブリ158と、洗浄カテーテル200と、入力モジュール156とを含む。洗浄カテーテル200は、細長い柔軟な管状のカテーテル本体210を含む。
図2に示すように、洗浄カテーテル200は、換気チューブ-コネクタアセンブリ158の遠位に位置する遠位部212と、換気チューブ-コネクタアセンブリ158の近位に位置する近位部214とを含む。遠位部212は、気管換気チューブ160に挿入されるように構成される。近位部214は、入力モジュール156に挿入され又は入力モジュール156内に配置されるように構成された、カテーテル本体210の最近位入力部を含む。いくつかの応用例では、洗浄システム100が、カテーテル本体210の少なくとも一部の周囲に、汚染を妨げてカテーテル本体210の外面を保護するための実質的に不浸透性の及び/又は柔軟なスリーブ610を含む。
【0126】
洗浄カテーテル200は、膨張要素外壁590を含むバルーンなどの膨張要素588をさらに含み、膨張要素588は、典型的にはカテーテル本体210の遠位端付近の、例えば遠位端の5cm以内、3cm以内、1cm以内などにおいて、及び/又は洗浄カテーテル200の遠位部212の遠位半分の、例えば遠位部212の遠位3分の1、遠位5分の1、又は遠位10分の1などにおいて、気密シール584を用いてカテーテル本体210に取り付けられる。これとは別に、又はこれに加えて、膨張要素588は、カテーテル本体210の遠位部の後述する最遠位吸引オリフィス444の、例えば3cm以内、1cm以内などにも取り付けられる。いくつかの応用例では、気密シール584の少なくとも一部582が後述する内膜589の一部に接触し、内膜589自体は、一方の側がカテーテル本体210の外側壁592に取り付けられて他方の側に膨張要素588が重なる。
【0127】
膨張要素588は、膨張して換気チューブ160の内面に接触することができる。いくつかの応用例では、膨張要素588が、換気チューブ160の内面との間に密封接触をもたらすために、0.5atmのゲージ圧で膨張して制約を受けない(すなわち、換気チューブ又はその他よって制約されない)時に、通常は換気チューブの内径よりもわずかに大きな6~12mmの最大直径を有する。いくつかの応用例では、膨張要素588が、0.5atmのゲージ圧で膨張して制約を受けない時に、少なくとも0.2ccの、0.8cc以下の、及び/又は0.2~0.8ccの容積を有する。膨張要素588は、応用例によって弾性を有することもあれば有さないこともある。いくつかの応用例では、膨張要素588が、収縮時にクシャクシャになるような薄い柔軟な材料を含む。
【0128】
カテーテル本体210は、少なくとも1つの膨張入口521と、後述する膨張要素588の膨張チャンバ587と流体連通する少なくとも1つの膨張ポート585との間に流体連通をもたらす1又は2以上の流体送出膨張ルーメン520をさらに含む。
【0129】
カテーテル本体210は、吸引ルーメン530(例えば、厳密に1つの吸引ルーメン530)を規定するように成形される。吸引ルーメン530は、少なくとも部分的にカテーテル本体210内にカテーテル本体210に沿って配置され、吸引源601と流体連通結合可能な(例えば、流体連通結合された)近位長手方向部分532を含む。いくつかの応用例では、洗浄カテーテル200が、吸引ルーメン530の近位長手方向部分532と流体連通して、吸引源601に結合するためのテーパ部を有する雄型円錐状嵌合部を規定するように成形された(
図2に示す)吸引源コネクタ830を含む。通常、このテーパ部は、少なくとも5%のテーパ部である。例えば、このテーパ部は6%テーパ部とすることができ、6%テーパ部を有する雄型円錐状嵌合部は、国際標準ISO 594-1:1986に準拠することができる。
【0130】
カテーテル本体210は、典型的には洗浄カテーテル200の遠位部212の遠位端である膨張要素588の遠位に最遠位吸引オリフィス444を規定するようにも成形される。最遠位吸引オリフィス444は、吸引ルーメン530の遠位部と流体連通する。いくつかの応用例では、最遠位吸引オリフィス444が、(図示のような)洗浄カテーテルの遠位端によって規定され、他の応用例では、最遠位吸引オリフィス444が、膨張要素588の遠位側の洗浄カテーテルの側壁によって規定される(構成は図示せず)。最遠位吸引オリフィス444は、洗浄システム100が気管に対して選択的に吸引を行えるようにする。
図1~
図5を参照しながら後述する技術は、洗浄システム100が、膨張要素588の遠位側の最遠位吸引オリフィス444から供給される吸引力を側方吸引オリフィス440に供給される吸引力に対して調節できるようにする。この技術は、膨張要素588が位置する軸方向位置における吸引ルーメン530の閉塞を調節することを含む。側方吸引オリフィス440が設けられた構成では、この軸方向位置が、最遠位吸引オリフィス444の近位側の、最遠位吸引オリフィス444と1又は2以上の側方吸引オリフィス440との長手方向中間に存在する。
【0131】
カテーテル本体210は、外側壁592を規定するように成形され、外側壁592は、吸引ルーメン530内に通じる側方開口部448を規定するように成形される。側方開口部448は、吸引ルーメン530の近位長手方向部分532の遠位側に配置される。いくつかの応用例では、吸引ルーメン530の中心長手方向軸533と平行に測定した側方開口部448の(
図3Dに示す)軸方向長さLが、中心長手方向軸533に垂直な吸引ルーメン530の断面の最大直径の100~300%に等しい。特許請求の範囲を含めて本出願において使用する場合、細長い構造の「長手方向中心軸(longitudinal central axis)」は、構造に沿った構造の横断面部分の全ての重心の集合である。従って、横断面は、構造に沿って延びる中心長手方向軸に対して局所的に垂直である。 吸引ルーメン530の横断面は必ずしも円形ではなく、吸引ルーメン530の横断面が円形でない構成では、吸引ルーメン530の横断面の「最大直径」が、横断面の重心を通る横断面の一方の側から横断面の他方の側への直線の長さである。特許請求の範囲を含めて本出願において使用する場合、「軸方向の(axial)」及び「軸方向に(axially)」は、軸に沿っていることを意味するものであって、軸の周辺又周囲を意味するものではない。
【0132】
洗浄カテーテル200は、膨張要素588内に少なくとも部分的に位置する内膜589をさらに含み、内膜589は、側方開口部448を覆う圧壊可能な膜部分596を規定するように、側方開口部448を取り囲む気密シール外周583に沿って側方開口部448の周囲でカテーテル本体210に取り付けられる(接着又は溶接などによって固定される)。換言すれば、圧壊可能な膜部分596は、シール外周583によって規定された境界内の内膜589の一部であり、(a)カテーテル本体210に固定された内膜589の部分、又は(b)シール外周583の外側に存在し得る内膜589のあらゆる部分を含まない。圧壊可能な膜部分596は、膨張要素外壁590と共に、膨張要素外壁590と圧壊可能な膜部分596との間に膨張チャンバ587を規定する。シール外周583は、シール外周583上の互いに最も離れた2つの地点である598Aと598Bとの間に(
図3Dに示す)直線距離Dを規定する。いくつかの応用例では、(図示のように)シール外周583が側方開口部448の周囲と同一平面に存在し、他の応用例では、側方開口部448に最も近いシール外周583の縁部の少なくとも一部が、側方開口部448の外周から半径方向以外の1又は2以上の方向に測定した一定距離に配置される(構成は図示せず)。
【0133】
通常、内膜589は、膨張要素588の壁部の材料よりも薄い、膨張要素外壁590の材料の厚みの70%未満、50%未満、30%未満などの材料を含む。膨張要素外壁590及び内膜589は、同じタイプの材料又は異なるタイプの材料を含むことができる。
【0134】
いくつかの応用例では、カテーテル本体210が、膨張要素588の近位側に位置して吸引ルーメン530と流体連通する1又は2以上の側方吸引オリフィス440をさらに規定するように成形される。各側方吸引オリフィス440は、膨張要素588の近位側の軸方向位置においてカテーテル本体210の外側壁592を貫いて吸引ルーメン530内に延びる開口部によって規定される。いくつかの応用例では、(1又は2以上の側方吸引オリフィス440の全てなどの)側方吸引オリフィス440の少なくとも1つが、吸引ルーメン530の中心長手方向軸533に沿って測定した膨張要素588の3cm以内、1cm以内、0.5cm以内などの、膨張要素588の近くに存在する。いくつかの応用例では、側方吸引オリフィス440が、全体で少なくとも4mm2、16mm2以下、及び/又は4~16mm2などの、少なくとも2mm2、25mm2以下、及び/又は2~25mm2の総断面積を有する。
【0135】
側方吸引オリフィス440は、吸引源601によって負圧を供給されて換気チューブ160の内面の洗浄を容易にする。いくつかの応用例では、換気チューブ160の内部の物質を側方吸引オリフィス440内に吸引して、換気チューブ160内から換気チューブ-コネクタアセンブリ158の近位側の位置などの近位方向に運ぶことができる。吸引源601と側方吸引オリフィス440との間の流体連通は、カテーテル本体210内の又はカテーテル本体210に沿った1又は2以上の接続ルーメンによってもたらすことができる。特許請求の範囲を含めて本出願において使用する場合、「流体連通(fluid communication)」は、正圧流体連通と負圧流体連通の両方を含み、従って、例えば正の圧力又は吸引力の伝達を含む。
【0136】
次に、本発明の応用例による洗浄カテーテルの遠位部212の概略図である
図3A~
図3Dを参照する。
図3Bは、側方開口部448の軸心11を通る平面10に沿って切り取った、吸引ルーメン530の中心長手方向軸533に垂直な断面図である。
【0137】
いくつかの応用例では、内膜589が以下のように構成される。
・圧壊可能な膜部分596が余剰材料を有し、この余剰材料が、少なくとも膨張チャンバ587が
図3A及び
図3Bなどに示すような周囲圧力(すなわち、ゼロゲージ圧)にある時には、(
図3Dに示す)側方開口部448のシール外周583上の最も離れた2つの地点598Aと598Bとの間の圧壊可能な膜部分に沿った最短経路の全長が2つの最も離れた点598Aと598Bとの間の直線距離Dの少なくとも120%(例えば、少なくとも150%)に等しくなるように側方開口部448を覆い、
・少なくとも膨張チャンバ587が
図3A及び
図3Bなどに示すような周囲圧力にある時には、吸引ルーメン530の近位長手方向部分532が最遠位吸引オリフィス444と流体連通し、
・少なくとも膨張チャンバ587が
図3Cなどに示すような0.5atmのゲージ圧にある時には圧壊可能な膜部分596が閉塞状態を取り、この状態では、圧壊可能な膜部分596が側方開口部448を通じて吸引ルーメン530内に広がって、側方開口部448に相対する吸引ルーメン530の内面600に少なくとも部分的に接触することによって吸引ルーメン530を少なくとも部分的に閉塞させ、最遠位吸引オリフィス444を通じて吸引ルーメン530に流入する吸引流体流のレベルを調節する。換言すれば、膨張ポート585を介して膨張要素588が膨張すると、この膨張によって膨張チャンバ587の膨張及び伸張と圧壊可能な膜部分596の吸引ルーメン内への膨張及び伸張とが引き起こされて、(膨張要素588の遠位側の)最遠位吸引オリフィス444と(膨張要素588の近位側の)1又は2以上の側方吸引オリフィス440との間の通路が少なくとも部分的に閉塞され、これによって吸引ルーメン530を介して最遠位吸引オリフィス444に供給される吸引レベルが調節されるようになる。
【0138】
このような部分的閉塞は、吸引ルーメン530を介した1又は2以上の側方吸引オリフィス440と最遠位吸引オリフィス444との間の流体連通も抑制する。
【0139】
いくつかの応用例では、内膜589が、少なくともゲージ圧が0.2atmである時に圧壊可能な膜部分596が閉塞状態を取るように構成される。いくつかの応用例では、内膜589が、少なくともゲージ圧が0.1atmである時に圧壊可能な膜部分596が閉塞状態を取るように構成される。
【0140】
いくつかの応用例では、吸引ルーメン530が同じ出力の吸引源601に接続されている場合、圧壊可能な膜部分596が閉塞状態にある時に最遠位吸引オリフィス444を通る流体吸引流が、吸引ルーメン530が圧壊可能な膜部分596によって閉塞されていない時よりも少なくとも50%(例えば、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも99%)少ない。
【0141】
図3A及び
図3Bには、圧壊可能な膜部分596の静止状態の構成を示しており、この状態では膨張チャンバ587が周囲圧力にある(すなわち、1又は2以上の流体送出膨張ルーメン520に膨張圧力も収縮吸引力も加わっていない)。
図3A及び
図3Bに示すようないくつかの応用例では、膨張チャンバ587が周囲圧力にある時に、圧壊可能な膜部分596が突出状態を取るように付勢され、この状態では、圧壊可能な膜部分596が、シール外周583から(図示のように)半径方向外向き又は半径方向内向き(構成は図示せず)に測定したシール外周から少なくとも1mm(例えば、少なくとも1.5mm、少なくとも2mmなど)の最大突出距離D
Bを有する突出部分602を規定するように成形される。いくつかの応用例では、突出部分602が(図示のように)半径方向外向きに突出して半径方向内向きに突出せず、他の応用例では、突出部分602が半径方向内向きに突出して半径方向外向きに突出しない(構成は図示せず)。特許請求の範囲を含めて本出願において使用する場合、「半径方向外向き」は、吸引ルーメン530の中心長手方向軸533から離れる方向を意味し、「半径方向内向き」は、吸引ルーメン530の中心長手方向軸533に向かう方向を意味する。
図3A及び
図3Bに示すようないくつかの応用例では、(
図6Cを参照して後述する構成とは対照的に)膨張要素外壁590の静止面の高さが、圧壊可能な膜の突出部分602の全範囲を収容できるほど高い。
【0142】
通常、膨張要素外壁590及び内膜589は、少なくとも膨張チャンバ587が突出状態を取った時に、圧壊可能な膜部分596が膨張要素外壁590の内面604に接触しない(また、吸引ルーメン530の内面600にも接触しない)ように構成される(上述したように、いくつかの応用例では突出部分602が半径方向外向きに突出し、他の応用例では突出部分602が半径方向内向きに突出する(構成は図示せず))。例えば、突出部分602が(図示のように)半径方向外向きに突出する構成では、膨張要素外壁590及び内膜589を、膨張チャンバ587が突出状態を取った時に、最大突出距離DBが、シール外周583から半径方向外向きに測定したシール外周からの最大膨張要素外壁距離DWよりも少なくとも20%小さくなるように構成することができる。
【0143】
図3Cには、圧壊可能な膜部分596の閉塞状態を示しており、この状態では1又は2以上の流体送出膨張ルーメン520を通じて(環境大気圧よりも高い)正ゲージ圧が付与される。例えば、正ゲージ圧は、0.5atm、0.2atm、0.1atmなどのゲージ圧とすることができる。上述したような、膨張チャンバ587が周囲圧力にある時に圧壊可能な膜部分596が突出部分602を規定するように付勢されるいくつかの応用例では、圧壊可能な膜部分596が、閉塞状態の時に
図3Cに示すように反転する。いくつかの応用例では、膨張要素588が膨張時にわずかしか拡張せず、すなわち気管チューブ直径と同様の静止直径を有する。さらに一般的に言えば、他のいくつかの応用例では、膨張要素588の静止直径が、気管換気チューブ160の直径よりも小さくカテーテル本体210の直径よりも大きい。
【0144】
いくつかの応用例では、膨張チャンバ587が周囲圧力にある(すなわち、圧壊可能な膜部分596が
図3A~
図3Bに示すような静止状態にある)時にも、膨張チャンバ587が正ゲージ圧にある(すなわち、
図3Cに示すような閉塞状態にある)時にも、圧壊可能な膜部分596が膨張チャンバ587によって軸方向に取り囲まれ、すなわち膨張チャンバ587が圧壊可能な膜部分596を越えて遠位方向及び近位方向に広がる。また、いくつかの応用例では、側方開口部448が膨張チャンバ587によって軸方向に取り囲まれる。
【0145】
いくつかの応用例では、圧壊可能な膜部分596が、静止状態における最大突出距離DB及び圧壊可能な膜部分596の構造に起因して、吸引ルーメン530を少なくとも部分的に閉塞させるべく吸引ルーメン530の内面600に接触するためにそれほど又は全く伸びる必要がない。さらに、吸引ルーメン530の閉塞は、静止状態における最大突出距離DB及び圧壊可能な膜部分596の構造に起因して、それほど膨張圧力の影響を受けない。例えば、吸引ルーメン530を少なくとも部分的に閉塞させるべく圧壊可能な膜部分596を吸引ルーメン530の内面600に接触させるには、たった0.2atmの膨張ゲージ圧を与えるだけで十分となり得る。通常、圧壊可能な膜部分596は、吸引ルーメン530の閉塞を最大化するために、側方開口部448に並行する少なくとも1つの軸方向位置において吸引ルーメン530の内面600の全周に接触するように長手方向軸533を横切って吸引ルーメン530内に十分に深く入り込む。
【0146】
図3B及び
図3Cに示すように、内膜589の突出領域は、圧壊可能な膜部分596が静止状態にある時に内膜589がカテーテル本体210に接触しない領域を特徴とする。突出領域部分599は、側方開口部448の軸心11から半径方向線20に沿って半径方向外向きに測定した高さhを有する位置を含む。突出領域部分599は、カテーテルの周囲を進み、内膜589がカテーテル本体210に接触する地点で終端する。従って、内膜589が、軸心11から半径方向線21に沿って半径方向外向きに測定した、高さhの半分に等しい第2の高さh2を有する、すなわちh2=h/2となる中間点が存在する。線20と線21との間の角度αは、突出部分602の角度ウィンドウ(angular window)である。通常、角度αは60度未満である。例えば、
図5に示すように、角度αは45度未満又は30度未満とすることができる。
【0147】
図3Dには、圧壊状態にある膨張チャンバ587を示す。
図3Dに示すようないくつかの応用例では、膨張要素外壁590及び内膜589が、少なくとも膨張チャンバ587が0.2atmの負ゲージ圧にある時に膨張チャンバ587が圧壊状態を取るように構成され、この状態では、圧壊可能な膜部分596が(例えば、圧壊可能な膜部分596が吸引ルーメン530の中心長手方向軸533に交わらないように)吸引ルーメン530から少なくとも部分的に、例えば完全に引き出され、膨張要素外壁590の内面604に部分的に(例えば、内面604の90%未満、80%未満、70%未満などに)しか接触しない。このように、吸引ルーメン530の閉塞は可逆的である。通常、圧壊可能な膜部分596は、その余剰表面積に起因してくしゃくしゃに折り重なる。
【0148】
通常、圧壊可能な膜部分596の表面積は、
図3A及び
図3Bに示すような膨張チャンバ587が周囲圧力にある時と、
図3Cに示すような膨張チャンバ587が0.5atmの正ゲージ圧にある時との間で30%未満(例えば、20%未満、10%未満又は5%未満など)だけ変化する。
【0149】
いくつかの応用例では、内膜589が、吸引ルーメン530の近位長手方向部分532が吸引源601と流体連通して吸引源601が負の0.1atmのゲージ圧で吸引力をもたらす際に、
・圧壊可能な膜部分596が閉塞状態にある時には最遠位の吸引オリフィス444に第1のレベルの吸引流体流が流れ、
・圧壊可能な膜部分596が圧壊状態にある時には最遠位の吸引オリフィス444に第2のレベルの吸引流体流が流れ、
・第1のレベルの吸引は第2のレベルの吸引の50%未満、少なくとも75%未満、少なくとも90%未満などである、
ように構成される。
【0150】
次に、本発明の応用例による洗浄カテーテル200の遠位部212の概略図である
図4A~
図4B及び
図5を参照する。この構成では、内膜589が、(a)円筒対称性を有していない及び/又は異方性形状を有する中心部分と、(b)圧壊可能な膜部分596を近位方向及び遠位方向に越える、円筒対称性を有する近位部分及び遠位部分とを有するチューブ606を含む。通常、内膜589の円周部分591は、カテーテル本体210の外側壁592の(例えば、側方開口部448を規定しない)円周部分にぴったりと接触し、突出部分602は、カテーテル本体210から半径方向外向きに突出する。内膜589は、圧壊可能な膜部分596が側方開口部448を覆うように配置され配向される。
【0151】
図2、
図3A~
図3D,
図4A~
図4B及び
図5を参照する。いくつかの応用例では、内膜589がカテーテル本体210を完全に取り囲み、例えば、内膜589は、
図4A~
図4B及び
図5を参照して上述したように、(a)円筒対称性を有していない中心部分と、(b)圧壊可能な膜部分596を近位方向及び遠位方向に越える、円筒対称性を有する近位部分及び遠位部分と、を有するチューブ606を含むことができる。チューブ606から内膜589を形成すると、非管状の材料片から圧壊可能な膜部分596を製造してシール外周583に取り付ける(例えば、接着する)ことに比べて洗浄カテーテル200の製造を実質的に単純化することができる。例えば、最初にチューブ606を完全な円筒形にし、その後にチューブ606の近位部分及び遠位部分を円筒形に保ちながらチューブ606の中心部分を変形させて圧壊可能な膜部分596(例えば、突出部分602)を規定することができる。その後、チューブ606をカテーテル本体210に取り付けて、チューブの円筒形の近位部分及び遠位部分をカテーテル本体210の側方開口部448の軸方向両側(近位側及び遠位側)に取り付けることができる。
【0152】
内膜589の円周部分591は、カテーテル本体210の外側壁592の(例えば、側方開口部448を規定しない)円周部分にぴったりと接触する(例えば、円筒状にきつく巻き回されて折り目を規定しない)。通常、円周部分591は、吸引ルーメン530の中心長手方向軸533上の軸心11に最も近い地点446からよりも側方開口部448の軸心11からの方が遠い内膜589の部分である。通常、円周部分591は、カテーテル本体210の少なくとも180度及び/又はカテーテル本体210の270度未満を取り囲む(この角度は、吸引ルーメン530の中心長手方向軸533から発せられる光線によって測定される)。いくつかの応用例では、圧壊可能な膜部分596が、カテーテル本体210の少なくとも60度及び/又はカテーテル本体210の180度未満を取り囲む(この角度は、吸引ルーメン530の中心長手方向軸533から発せられる光線によって測定される)。
【0153】
対照的に、突出部分602の膜領域の典型的には少なくとも30%、少なくとも50%などは、外向きに突出するように自己付勢される(self-biased)。具体的に言えば、突出部分602は、側方開口部448の(吸引ルーメン530の中心長手方向軸533に対して)半径方向上方に存在する内膜589の突出領域部分599を含むことができる。側面開口部448の軸心11から半径方向外向きに測定した突出部分602の高さhは、吸引ルーメン530の直径の少なくとも100%などの吸引ルーメン530の直径の少なくとも50%である。
【0154】
次に、本発明の応用例による洗浄カテーテル200の遠位部212の別の概略図である
図6A~
図6Cを参照する。
図6Aには、圧壊可能な膜部分596の閉塞状態を示しており、この状態では1又は2以上の流体送出膨張ルーメン520を通じて(大気圧よりも高い)正ゲージ圧が付与される。
図6Bには、(少なくとも膨張チャンバ587が0.2atmの負ゲージ圧にある時に取られる)圧壊状態における膨張チャンバ587を示す。この構成では、側方開口部448が、膨張要素588の膨張チャンバ587と軸方向に部分的にしか重ならない。この結果、膨張チャンバ587が周囲圧力にある(すなわち、圧壊可能な膜部分596が静止状態にある)時にも、膨張チャンバ587が正ゲージ圧にある(すなわち、
図6Aに示すような閉塞状態にある)時にも、圧壊可能な膜部分596は、膨張チャンバ587と軸方向に部分的にしか重ならない。膨張チャンバ587が
図6Bに示すような圧壊状態にある時には、膨張要素588の膨張要素外壁590が、圧壊可能な膜部分596が半径方向外向きに突出するのを防ぐ。
【0155】
図6Cには、圧壊可能な膜部分596の静止状態を示しており、この状態では膨張チャンバ587が周囲圧力にある(すなわち、1又は2以上の流体送出膨張ルーメン520に膨張圧力も収縮吸引力も加わっていない)。この構成では、膨張要素外壁590の高さが、圧壊可能な膜突出部分602の全範囲を収容するほど高くない。この結果、膨張要素外壁590及び内膜589は、少なくとも圧壊可能な膜部分596が突出状態を取った時に圧壊可能な膜部分596が膨張要素外壁590の内面に接触するように構成される。
【0156】
図3A~
図3Bを再び参照するとともに、本発明の応用例による洗浄カテーテル200の遠位部212の代替構成の概略図である
図7A~
図7Bも参照する。
図7A~
図7Bに示す構成では、側方開口部448が、その軸方向位置における吸引ルーメンの側壁が相対的に高く実質的に完全になるように(上方からの穿孔などによって)吸引ルーメン530内への「頂部」穴として形成される。対照的に、
図3A~
図3Bに示す構成では、側方開口部448が、軸方向位置における吸引ルーメンの側壁が相対的に低くなるように、吸引ルーメン530のカテーテル領域内への横向きの「噛み切り部(bite)」として形成される。いくつかの応用例では、内膜589による吸引ルーメンの閉塞を可能にするために、「噛み切り部」が吸引ルーメンの最も広いレベルまで、また任意にそれ未満まで広がる。
図3A~
図3Bに示すような、吸引ルーメンが円形であるいくつかの応用例では、側方開口部の「噛み切り部」が、吸引ルーメンの半分の高さにおける少なくとも全直径レベルまで(すなわち、吸引ルーメン530の中心長手方向軸533のレベルまで)広がる。
【0157】
再び
図1を参照する。通常、膨張要素588は、膨張時に(i)膨張要素588の対向する長手方向側部の位置間における流体流を著しく妨げる流れ妨害機能、及び/又は(ii)換気チューブ160の内面の洗浄に役立つ拭き取り機能(wiping functionality)という2種類の機能を提供する。通常、洗浄システム100はクローズドシステム環境で動作する。
【0158】
洗浄システム100は、1つの動作状態中に、換気チューブ-コネクタアセンブリ158が(i)人工呼吸器170及び/又は人工呼吸器ポート664の内部と(ii)換気チューブ160の内部及び/又は換気チューブポートの内部との間の実質的な気密シールを仲介している時に換気チューブ160の内面を洗浄する。
【0159】
この換気機械-換気チューブのシールを維持すると同時に、例えばカテーテル本体210の遠位端を換気チューブ160の遠位端に向けて遠位方向に動かすことによって膨張要素588を換気チューブ160内に(例えば、換気チューブ160の遠位部に)位置付けることができる。例えば、膨張要素588が非接触状態の(すなわち、換気チューブ160の内面に接触していない)時に、膨張要素588を遠位に前進させることができる。膨張要素588は、このように位置付けられた後に膨張して、膨張要素外壁590と換気チューブ160の内面との間の接触を引き起こし、及び/又は換気チューブ160内の近位部と遠位部との間の長手方向の流れを遮断する(すなわち、実質的に妨げる)。
【0160】
膨張要素588が換気チューブ160内に位置する時に膨張すると、膨張した膨張要素が、(a)カテーテル本体210の外側であって換気チューブ160の内部に存在する間質領域(interstitial region)のさらに近位部分と、(b)膨張要素588によって形成され描出される換気チューブ160内の摺動可能な境界の遠位側の位置との間への流体流を遮断する(すなわち、実質的に妨げる)摺動境界(sliding boundary)を形成する。この近位部分と遠位部分の間の摺動可能な境界は、例えばカテーテル本体210の外側であって換気チューブ160の内部に存在する間質領域に導入された負圧及び/又は流体(例えば、加圧流体)の位置を実質的に限定して、主に換気チューブ160の近位部分に吸引力が導入されるようにすることなどの、(拭き取りによる)換気チューブ160の内面の洗浄を容易にするのに役立つことができる。
【0161】
いくつかの応用例では、
図1~
図5を参照して説明したように構成された洗浄カテーテル200を用いて、吸引ルーメン530によって(a)最遠位吸引オリフィス444及び(b)1又は2以上の側方吸引オリフィス440にもたらされる相対的吸引レベルを、以下を含む少なくとも2つのレベル間で調節する。
・最遠位オリフィス444にもたらされる吸引レベルが、1又は2以上の側方吸引オリフィス440のうちの最大断面積を有する側方吸引オリフィス440にもたらされる吸引レベルの25%未満である、相対的に低い最遠位吸引レベル。
・最遠位オリフィス444にもたらされる吸引レベルが、1又は2以上の側方吸引オリフィス440のうちの最大断面積を有する側方吸引オリフィス440にもたらされる吸引レベルの25%よりも高い、相対的に高い最遠位吸引レベル。
【0162】
いくつかの応用例では、相対的に低い最遠位レベルにおいて、最遠位吸引オリフィス444にもたらされる吸引レベルが、1又は2以上の側方吸引オリフィス440のうちの最大断面積を有する側方吸引オリフィス440にもたらされる吸引レベルの10%未満であり、相対的に高い最遠位レベルにおいて、最遠位吸引オリフィス444にもたらされる吸引レベルが、1又は2以上の側方吸引オリフィス440のうちの最大断面積を有する側方吸引オリフィス440にもたらされる吸引レベルの10%よりも高い。いくつかの応用例では、相対的に低い最遠位レベルにおいて、最遠位吸引オリフィス444に実質的に吸引力がもたらされない。
【0163】
カテーテル本体210がいずれかの側方吸引オリフィス440を規定するように成形されていない構成では、膨張要素588が収縮状態にある時に高レベルの吸引流が生じ、膨張要素588が膨張状態にある時に低レベルの吸引流が生じる。
【0164】
いくつかの応用例では、
図3A~
図3Dに示すように、膨張要素588及び膨張チャンバ587が1又は2以上の流体送出膨張ルーメン520を介して膨張する。
【0165】
いくつかの応用例では、内膜589と膨張要素588とがカテーテル本体210に沿って異なる軸方向位置に存在する代替構成が提供される。この構成では、内膜589が、膨張要素588によってではなく、1又は2以上の流体送出膨張ルーメン520のうちの1つの内面によって膨張チャンバ587を規定する。通常、膨張チャンバ587及び膨張要素588は、同じルーメンを介して膨張する。或いは、膨張チャンバ587及び膨張要素588は、カテーテル本体210に沿って及び/又は(
図2に示す)流量調整弁700内で流体連通することも又はしないこともできる異なるルーメンを介して膨張する。
【0166】
いくつかの応用例では、
図1~
図5を参照して上述した洗浄カテーテル200の構成を任意に使用する方法が、
・(a)最遠位の吸引オリフィス444及び1又は2以上の側方吸引オリフィス440を規定するように成形されたカテーテル本体210と、(b)カテーテル本体210の(i)最遠位吸引オリフィス444と、任意に(ii)1又は2以上の側方吸引オリフィス440との軸方向中間に取り付けられた膨張要素588と、を含む洗浄カテーテル200を準備するステップと、
・吸引源601によって(a)最遠位吸引オリフィス444及び(b)1又は2以上の側方吸引オリフィス440にもたらされる相対的吸引レベルを調節するステップと、
を含む。
【0167】
いくつかの応用例では、調節するステップが、以下を含む少なくとも2つのレベル間で相対的吸引レベルを調節するステップを含む。
・最遠位オリフィス444にもたらされる吸引レベルが、1又は2以上の側方吸引オリフィス440のうちの最大断面積を有する側方吸引オリフィス440にもたらされる吸引レベルの25%未満である、相対的に低い最遠位吸引レベル。
・最遠位オリフィス444にもたらされる吸引レベルが、1又は2以上の側方吸引オリフィス440のうちの最大断面積を有する側方吸引オリフィス440にもたらされる吸引レベルの25%よりも高い、相対的に高い最遠位吸引レベル。
【0168】
いくつかの応用例では、調節するステップが、以下を含む少なくとも2つのレベル間で相対的吸引レベルを調節するステップを含む。
・最遠位オリフィス444にもたらされる吸引レベルが、1又は2以上の側方吸引オリフィス440のうちの最大断面積を有する側方吸引オリフィス440にもたらされる吸引レベルの10%未満である、相対的に低い最遠位吸引レベル。
・最遠位オリフィス444にもたらされる吸引レベルが、1又は2以上の側方吸引オリフィス440のうちの最大断面積を有する側方吸引オリフィス440にもたらされる吸引レベルの10%よりも高い、相対的に高い最遠位吸引レベル。
【0169】
いくつかの応用例では、相対的吸引レベルを調節するステップが、(x)最遠位吸引オリフィス444と(y)1又は2以上の側方吸引オリフィス440との軸方向中間の吸引ルーメン530の部分において1又は2以上の吸引ルーメン530のうちの少なくとも1つの吸引ルーメン530の閉塞レベルを可逆的に調節するステップを含む。いくつかの応用例では、相対的吸引レベルを調節するステップが、(a)最遠位吸引オリフィス444と、任意に(b)1又は2以上の側方吸引オリフィス440との軸方向中間の吸引ルーメン530の部分において吸引ルーメン530の閉塞レベルを可逆的に調節するステップとを含む。
【0170】
いくつかの応用例では、方法が、相対的吸引レベルを調節する前に、患者の気管に挿入された気管換気チューブ160に洗浄カテーテル200の遠位部212を挿入するステップをさらに含む。
【0171】
洗浄動作は、気管換気チューブ160を洗浄するために、典型的には以下の順序で実行される以下のステップを一般に含む。
・膨張要素588が本質的に収縮している間に、洗浄カテーテル200を気管換気チューブ160に近位側から遠位側への方向に挿入するステップ。
・気管換気チューブ160の遠位端に近い位置で(典型的には遠位端の2cm以内で)膨張要素588を膨張させるステップ。
・膨張チャンバ587が膨張して吸引力が付与されている間に、洗浄カテーテル200を気管換気チューブ160に沿って遠位側から近位側の方向に引き出すステップ。膨張チャンバ587が膨張しているので、圧壊可能な膜部分596は閉塞状態を取り、付与された吸引力のほとんど又は全てが1又は2以上の側方吸引オリフィス440に付与される。
・膨張要素588が気管換気チューブ160の近位端の近くに存在する時、又は気管換気チューブ160の近位端の完全に外側に存在する時に、膨張チャンバ587を収縮させるステップ。
【0172】
洗浄システム100は、膨張チャンバ587が膨張していない時に気管換気チューブ160の外側の遠位に存在する気管を吸引するために使用することもできる。従って、圧壊可能な膜部分596が吸引ルーメン530を実質的に閉塞しないことにより、付与された吸引力は、ほとんど又は完全に最遠位吸引オリフィス444に付与されるようになる。
【0173】
本出願の説明及び特許請求の範囲における「備える、含む及び有する(comprise、include、have)」という各動詞及びこれらの活用形の使用は、これらの動詞の1又は複数の目的語が必ずしもその動詞の1又は複数の主語である部材、構成部品、要素又は部品の完全なリストではないことを示す。本明細書における「a」及び「an」という冠詞の使用は、その冠詞の文法的対象のうちの1つ又は複数(すなわち、少なくとも1つ)を示す。一例として、「ある要素(an element)」は、1つの要素又は複数の要素を意味する。本明細書における「含む(including)」という用語の使用は、「含むけれどもそれに限定されない(including but not limited to)」という表現を意味し、このような表現と同義である。本明細書における「又は(or)」という用語の使用は、文脈上別途明確に示していない限り「及び/又は(and/or)」という用語を意味し、このような用語と同義である。本明細書における「~などの(such as)」という用語の使用は、「~などであるがそれに限定されない(such as but not limited to)」という表現を意味し、このような表現と同義である。
【0174】
本明細書で言及した全ての刊行物、特許出願、特許及びその他の参考文献は、その全体が引用により組み入れられる。矛盾する場合には、定義を含めて本特許明細書が優先する。また、材料、方法及び実施例は例示的なものに過ぎず、限定を意図するものではない。
【0175】
簡潔にするために、様々な特徴の明示的な組み合わせについては明示的に図示及び/又は説明していないものもある。ここで、本明細書に開示した方法又は装置の特徴のあらゆる組み合わせは、特徴のあらゆる組み合わせを含めてあらゆる形で組み合わせることができ、特徴のあらゆる組み合わせは、あらゆる実施形態に含めることも、及び/又はあらゆる実施形態から除外することもできることを開示する。
【0176】
本発明の範囲は、本出願の譲受人に譲渡され引用により本明細書に組み入れられる以下の出願に記載される実施形態を含む。ある実施形態では、以下の出願のうちの1つ又は2つ以上に記載される技術及び装置が、本明細書で説明した技術及び装置と組み合わせられる。
・国際公開第2012/131626号、Einav他に付与
・英国特許出願第2482618(A)号、Einav他に付与
・英国特許出願第1119794.4号、2011年11月16日出願
・米国仮特許出願第61/468990号、2011年3月29日出願
・米国仮特許出願第61/473790号、2011年4月10日出願
・米国仮特許出願第61/483699号、2011年5月8日出願
・米国仮特許出願第61/496019号、2011年6月12日出願
・米国仮特許出願第61/527658号、2011年8月26日出願
・米国仮特許出願第61/539998号、2011年9月28日出願
・米国仮特許出願第61/560385号、2011年11月16日出願
・米国仮特許出願第61/603340号、2012年2月26日出願
・米国仮特許出願第61/603344号、2012年2月26日出願
・米国仮特許出願第61/609763号、2011年3月12日出願
・米国仮特許出願第61/613408号、2012年3月20日出願
・米国仮特許出願第61/635360号、2012年4月19日出願
・米国仮特許出願第61/655801号、2012年6月5日出願
・米国仮特許出願第61/660832号、2012年6月18日出願
・米国仮特許出願第61/673744号、2012年7月20日出願
・国際公開第2013/030821号、Zachar他に付与
・米国特許第8999074号、Zachar他に付与
・英国特許出願第1600233.9号、2016年1月6日出願
・米国仮特許出願第62/287223号、2016年1月26日出願
・米国仮特許出願第62/319640号、2016年4月7日出願
・米国仮特許出願第62/336753号、2016年5月16日出願
・米国仮特許出願第62/336894号、2016年5月16日出願
【0177】
当業者であれば、本発明は上記で具体的に図示し説明した内容に限定されるものではないと理解するであろう。むしろ、本発明の範囲は、本明細書で上述した様々な特徴の組み合わせ及び部分的な組み合わせ、並びに上述した説明を読んだ時点で当業者に浮かぶであろう、先行技術には存在しないこれらの変形例及び修正例の両方を含む。