IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ハンオン システムズの特許一覧

<>
  • 特許-スクロール圧縮機 図1
  • 特許-スクロール圧縮機 図2
  • 特許-スクロール圧縮機 図3
  • 特許-スクロール圧縮機 図4
  • 特許-スクロール圧縮機 図5
  • 特許-スクロール圧縮機 図6
  • 特許-スクロール圧縮機 図7
  • 特許-スクロール圧縮機 図8
  • 特許-スクロール圧縮機 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】スクロール圧縮機
(51)【国際特許分類】
   F04C 18/02 20060101AFI20220222BHJP
   F04C 29/12 20060101ALI20220222BHJP
【FI】
F04C18/02 311X
F04C29/12 G
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020522699
(86)(22)【出願日】2018-10-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-07
(86)【国際出願番号】 KR2018012289
(87)【国際公開番号】W WO2019088523
(87)【国際公開日】2019-05-09
【審査請求日】2020-04-21
(31)【優先権主張番号】102017125542.7
(32)【優先日】2017-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102018124301.4
(32)【優先日】2018-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516011246
【氏名又は名称】ハンオン システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コザラ,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】クロッテン,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ゲーム,トルステン
(72)【発明者】
【氏名】アリアズ,ローラ
【審査官】山崎 孔徳
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0195781(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04C 18/02
F04C 29/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクロール圧縮機であって、
前記スクロール圧縮機が吸引流入口(10)とシステム排出口(11)を有するハウジング(9)と、前記ハウジング(9)内に固定配置されており、第1プレート(14)に形成された第1スパイラル(15)を有する第1スクロール部材(13)と、前記ハウジング(9)内に回転可能に配置されており、第2プレート(12)に形成された第2スパイラル(2)を有する第2スクロール部材(1)とを含み、前記第2スパイラル(2)は第2スクロール部材(1)が回転する時、前記第1スパイラル(15)上に吸入チャンバー(SC)、中央チャンバー(MC)、及び排出チャンバー(DC)を形成しながらスクローリングされるように、前記第1スパイラル(15)と所定の角度で回転し、そして半径方向にオフセット配置された方式で結合されており、前記第1プレート(14)内には、それぞれバルブ(16)により遮断可能な2つの偏心配置された予備排出口(3)と前記吸引流入口(10)を通じて供給される冷媒用として中央に配置されたメーン排出口(4)とが形成されており、
前記メーン排出口(4)がデッドボリューム(dead volume)を有する排出キャビティ(17)につながり、前記2つの予備排出口(3)が前記バルブ(16)を介して前記排出キャビティ(17)につながり、前記排出キャビティ(17)は前記メーン排出口(4)と前記システム排出口(11)間に形成されており、前記システム排出口(11)の方向に排出バルブ(18)を備え、前記排出キャビティ(17)につながるメーン排出口(4)の入口には、前記メーン排出口(4)を遮断するためのバルブ(16)が備えられておらず、
前記排出バルブ(18)は前記ハウジング(9)の内壁に固定されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
【請求項2】
前記排出キャビティ(17)がドーム(8)を備えて形成されており、前記ドーム(8)は前記第1プレート(14)の出口側に配置され、前記メーン排出口(4)と前記2つの予備排出口(3)を覆うことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
【請求項3】
スクロール圧縮機であって、
前記スクロール圧縮機が吸引流入口(10)とシステム排出口(11)を有するハウジング(9)と、前記ハウジング(9)内に固定配置されており、第1プレート(14)に形成された第1スパイラル(15)を有する第1スクロール部材(13)と、前記ハウジング(9)内に回転可能に配置されており、第2プレート(12)に形成された第2スパイラル(2)を有する第2のスクロール部材(1)を含み、前記第2スパイラル(2)は第2スクロール部材(1)が回転する時、前記第1スパイラル(15)上に吸入チャンバー(SC)、中央チャンバー(MC)、及び排出チャンバー(DC)を形成しながらスクローリングされるように、前記第1スパイラル(15)と所定の角度で回転し、そして半径方向にオフセット配置された方式で結合されており、前記第1プレート(14)内には、それぞれバルブ(16)により遮断可能な2つの偏心配置された予備排出口(3)と前記吸引流入口(10)を通じて供給される冷媒用として中央に配置されたメーン排出口(4)とが形成されており、
前記メーン排出口(4)がデッドボリューム(dead volume)を有する排出キャビティ(17)につながり、前記排出キャビティ(17)は前記メーン排出口(4)と前記システム排出口(11)間に形成されており、前記システム排出口(11)の方向に排出バルブ(18)を備え、前記排出キャビティ(17)につながるメーン排出口(4)の入口には、前記メーン排出口(4)を遮断するためのバルブ(16)が備えられておらず、
前記排出キャビティ(17)がドーム(8)を備えて形成されており、前記ドーム(8)は前記第1プレート(14)の出口側に配置され、前記メーン排出口(4)または前記メーン排出口(4)と前記2つの予備排出口(3)を覆い、
前記排出キャビティ(17)とシステム排出口(11)間には、前記システム排出口(11)と連通され、前記第1プレート(14)、前記ドーム(8)、及び前記ハウジング(9)によって囲まれた隙間(20)が形成されることを特徴とするスクロール圧縮機。
【請求項4】
660°の総ラップ角(total wrap angle)を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
【請求項5】
前記予備排出口(3)のバルブ(16)が冷却エネルギーを発生させるための空気調和モードにおいて開放及び閉鎖され、前記予備排出口(3)のバルブ(16)が熱を発生させるための熱ポンプモードにおいて閉鎖された状態に維持されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調モード及び熱ポンプモードにおいて効率的に作動するスクロール圧縮機(scroll compressor)に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に空気調和システムの冷却回路用スクロール圧縮機は、空気調和モード、即ち、冷却モードにおいて効率的に作動するように設計されている。目標は、最大流動率で低い電力消費である。このことは特定圧力比と速度で出口温度が低くなるようにする。しかし、熱ポンプ回路においては、客室内部を加熱するために、高い出口温度を達成しなければならない。高い出口温度を達成するためには、効率的なスクロール圧縮機を用いて高い圧力比を達成する必要がある。しかし、相対的により高い圧力比では体積効率が落ちて、圧縮機が非効率的になる。この場合、ベアリング荷重も増加する。
【0003】
440°~900°範囲のラップ角(wrap angle)を有する通常のスクロール圧縮機の場合、効率的な作動のために2つの予備排出口とメーン排出口が必要である。それぞれの排出口は圧縮チャンバー内の圧力が高圧下になると、バルブ(25)により閉鎖される。その結果、高温ガスが再び圧縮チャンバー内に流れ、圧縮機が非効率的になることが防止される。この理由から、従来技術によるA/C(Air Conditioning)圧縮機は、3重排出バルブ、いわゆる3フィンガーバルブを有する。高い排気ガス温度が要求される熱ポンプ回路で作動するスクロール圧縮機においては、高温ガスが再び圧縮チャンバー内に流れるようにすることが好ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、空気調和モードと熱ポンプモードの両方において効率的に作動する冷媒スクロール圧縮機を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は、請求項1に記載の特徴を有するスクロール圧縮機によって解決される。改善例は従属項に記載される。
【0006】
解決策は、すべてのA/C(Air Conditioning)条件で、冷媒がメーン排出開口を通じて流出するまえに高圧に到達するようにスクロール構造を設計することにある。スクロール構造はメーン排出口にバルブが必要ではない。メーン排出口においてバルブが省略されるので、デッドボリューム(dead volume)が提供されるが、メーン排出口におけるバルブ省略は、出力に否定的な影響を及ぼさないことがわかった。熱ポンプ状態では、予備出口バルブが閉鎖された状態に維持され、全体冷媒がメーン排出口を離れるようにできる。なお、高圧側での逆流は、低い圧力比となって、高い出口温度と不十分な圧縮を招く。
【0007】
本発明によるスクロール圧縮機は、吸引流入口とシステム排出口を有するハウジングを備える。ハウジング内には、第1プレート(1)に形成された第1スパイラル(spiral)を有する第1スクロール部材が配置されている。また、ハウジングは、回転可能に配置されており、第2プレートに形成された第2スパイラルを有する第2スクロール部材を含む。第2スパイラルは、第2スクロール部材が回転する時、第1スパイラル上に吸入チャンバー、中央チャンバー及び排出チャンバーを形成しながらスクローリングできるように、第1スパイラルと所定の角度で回転し、そして半径方向にオフセット配置された方式で結合されている。この場合、第1プレート(1)内には、それぞれバルブにより遮断可能な2つの偏心配置された予備排出口と上記吸引流入口を通じて供給される冷媒用として中央に配置されたメーン排出口が形成されている。メーン排出口はデッドボリュームを有する排出キャビティにつながり、排出キャビティはメーン排出口とシステム排出口間に形成されており、システム排出口の方向に排出バルブを備える。この場合、排出キャビティにつながるメーン排出口の入口には、メーン排出口を遮断するためのバルブが備えられていない。排出バルブと排出キャビティはホルダーによりハウジング内に固定できる。(請求項1)。
【0008】
本発明によるスクロール圧縮機の一実施例によると、スクロール圧縮機の出口側にリアヘッド(rear head)と称するハウジング部の全体空洞が排出キャビティを形成することができ、この場合、排出キャビティの体積が、デッドボリュームに相応する。この場合、メーン排出口と2つの予備排出口が排出キャビティにつながる。(請求項2)
また、排出キャビティは第1プレート(1)の出口側に配置されて、メーン排出口と2つの予備排出口を覆うドーム(dome)に形成される。(請求項3)
【0009】
メーン排出口だけが排出キャビティにつながる本発明によるスクロール圧縮機の追加の実施例によると、排出キャビティがドームを備えて形成されており、このようなドームは第1プレート(1)の出口側に配置されており、それと同時にメーン排出口を覆い、この場合、2つの予備排出口は排出キャビティとシステム排出口間に形成された隙間につながる。合目的には排出キャビティとシステム排出口間に隙間が提供される。この場合、隙間は2つの予備排出口と排出キャビティの出口が隙間につながるように形成される。(請求項4)
【0010】
好ましくは、本発明によるスクロール圧縮機は660°の総ラップ角を有することができる。その結果、スクロール部材のスパイラル間にそれぞれ吸入チャンバー、中央チャンバー及び排出チャンバーが形成される。この場合、メーン排出口がバルブによって遮断されることなく、中央チャンバー内ですべてのテストポイントにおいて、常に必要な高圧が達成される。ただ予備排出口だけが開閉される。(請求項5)
【0011】
本発明はまた、空気調和モードまたは熱ポンプモードにおいて前述したスクロール圧縮機の用途を含み、この場合、予備排出口のバルブは冷却エネルギーを発生させるための空気調和モードでは開放及び閉鎖され、熱を発生させるための熱ポンプモードでは閉鎖された状態に維持される。(請求項6)
【発明の効果】
【0012】
本発明の長所は、スクロール圧縮機(単にコンプレッサと称することもある)が、熱ポンプモードにおいて相対的により低い圧力とより低い速度で作動できる。それはより良いNVH(Noise、Vibration、Harshness)、より低いエネルギー消費及びベアリング荷重を誘導する。好ましくは、ベアリングの長寿命が達成できるか、ベアリングの大きさが減少できる。また、本発明によるスクロール圧縮機はシャットダウン時に改善されたNVH挙動を有するという重要な長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】スクロール圧縮機のスクロール部材の概略図である。
図2】3フィンガーバルブである。
図3】本発明によるスクロール圧縮機の断面図である。(実施例1)
図4】本発明によるスクロール圧縮機の断面図である。(実施例2)
図5】本発明によるスクロール圧縮機の断面図である。(実施例3)
図6】空気調和モードを説明するための概略図である。
図7】空気調和モードを説明するための概略図である。
図8】空気調和モードを説明するためのスクロール圧縮機の等方性圧縮に関するダイヤグラムである。
図9】熱ポンプモードを説明するためのスクロール圧縮機の等方性圧縮に関するダイヤグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、スクロール圧縮機を詳しく説明する。繰り返される特徴は、図面において同一の番号で表示されている。
【0015】
図1は、スクロール圧縮機の第1スクロール部材1の概略図である。この場合、図1(A)に示すように、第1スクロール部材1は第1スパイラル15、2つの予備排出口3及びメーン排出口4を有する。図1(B)は、2つの予備排出口3及びメーン排出口4を有する第1スクロール部材1の出口側形状を示す。
【0016】
図2は、3フィンガーバルブ5を示す図である。3フィンガーバルブ5のフィンガーまたはブレード6を用いて2つの予備排出口3を遮断する。3フィンガーバルブ5のメーンブレードまたは中央ブレード7を用いて、メーン排出口4を遮断する。3フィンガーバルブ5は、予備排出口3とメーン排出口4の同時開閉を可能にする。
【0017】
本発明によるスクロール圧縮機のコンセプトによると、メーン排出口4にはバルブが提供されないため、メーン排出口4は常に開いており、この場合、メーン排出口4は排出キャビティにつながる。
【0018】
図3は、本発明によるスクロール圧縮機の断面図(実施例1)を示す。本発明によるスクロール圧縮機は、吸引流入口10とシステム排出口11を有するハウジングを備える。ハウジング9内には、第1プレート1に形成された第1スパイラル15を有する第1スクロール部材1が固定配置されている。また、ハウジング9は第2プレート1に形成された第2スパイラルを有し回転可能に配置された第2スクロール部材1を含み、第2スパイラルは、第2スクロール部材1が回転する時、第1スパイラル15上に吸入チャンバーSC、中央チャンバーMC及び排出チャンバーDC(図6及び7を参照)を形成しながらスクローリングされるように、第1スパイラル15と所定の角度で回転し、そして半径方向にオフセット配置された方式で結合されており、第1プレート1内には、それぞれバルブ16により遮断可能な2つの偏心配置された予備排出口3と吸引流入口10を通じて供給される冷媒用に中央に配置されたメーン排出口4が形成されている。
【0019】
メーン排出口4は、デッドボリュームを有する排出キャビティ17につながり、排出キャビティ17は、メーン排出口4とシステム排出口11間に形成されており、システム排出口11の方向に排出バルブ18を備える。この場合、排出キャビティ17につながるメーン排出口4の入口には、メーン排出口4を遮断するためのバルブ16が提供されていない。排出バルブ18と排出キャビティ17はホルダー19によりハウジング9内に固定されている。本実施例において、予備排出口3とメーン排出口4は排出キャビティにつながる。
【0020】
図4は、本発明によるスクロール圧縮機の断面図(実施例2)を示す。この場合、実施例1との相違点は、排出キャビティ17がドーム8を備えて形成されており、ドーム8は、メーン排出口4だけを覆う。予備排出口3がドーム8とシステム排出口11間に形成された隙間20につながる。
【0021】
図5は、本発明によるスクロール圧縮機の断面図(実施例3)を示す。この場合、実施例2との相違点は、ドーム8が予備排出口3とメーン排出口4を覆うことにある。予備排出口3とメーン排出口4がドーム8を介して排出キャビティ17につながる。
【0022】
図6及び図7は、空気調和モードを詳細説明するための概略図である。第1スパイラル15と第2スパイラルの相違する回転角がそれぞれ図示されており、この場合、第1スパイラル15と第2スパイラルの間にはそれぞれ吸入チャンバーSC、中央チャンバーMC及び排出チャンバーDCが形成されている。図6(a)は、0°または360°の回転角を示し、この場合、吸入チャンバーSCは35barの圧力を、中央チャンバーMCは、130barの圧力を、そして排出チャンバーDCは130barの圧力を有する。図6(b)は、回転角が90°であり、この場合、中央チャンバーMCは45barの圧力を有する。
【0023】
図7(a)は、180°の回転角を示し、この場合、中央チャンバーMCは57barの圧力を有する。図7(b)のように、回転角が270°の時、中間チャンバーMCは79barの圧力を有する。
【0024】
図8は、空気調和モードを説明するためのスクロール圧縮機の等方性圧縮に関するダイヤグラムである。領域21と領域22でスクロール圧縮機の等方性圧縮に関するダイヤグラムを図示しており、このダイヤグラムにおいて、予備排出口3のバルブは領域21で開閉される。例えばメーン排出口4にメーン排出バルブが存在しなくても、結合された内部圧縮チャンバー内で高い圧力の流動が発生せず、この場合、圧縮チャンバーは排出チャンバーDCと排出キャビティ17で形成されている。排出チャンバーDCと排出キャビティ17のレベルは同一である。圧縮機は低い出口温度を有する。総ラップ角は660°に至り、その結果、3つの圧縮チャンバー、吸入チャンバーSC、中央チャンバーMC及び排出チャンバーDCが常に形成される。特定冷媒CO2の特性により、中間チャンバーMC内のすべての温度調節テストポイントで要求される高い圧力が達成(360°の回転角)される。従って、メーン排出バルブ4が必要ではない。予備排出口3だけが閉鎖及び開放される。
【0025】
図9は、熱ポンプモードを説明するためのスクロール圧縮機の等方性圧縮に関するダイヤグラムである。領域21と領域22でスクロール圧縮機の等方性圧縮に関するダイヤグラムを図示している。熱ポンプモードにおいて、予備排出口3のバルブ16は閉鎖された状態に維持される。メーン排出口4が常に開放されているので、高い圧力の流動が可能である。圧縮チャンバー内の圧力レベルは排出キャビティ17内の圧力レベルより低い。スクロール圧縮機は熱ポンプの効率的な作動のために要求される高い出口温度を有する。
【符号の説明】
【0026】
1 第スクロール部材
2 第スパイラル
3 予備排出口
4 メーン排出口
5 3フィンガーバルブ
6 フィンガーまたはブレード
7 メーンブレードまたは中央ブレード
8 ドーム
9 ハウジング
10 吸引流入口
11 システム排出口
12 第プレート
13 第スクロール部材
14 第プレート
15 第スパイラル
16 バルブ
17 排出キャビティ
18 排出バルブ
19 ホルダー
21 領域
22 領域
DC 排出チャンバー
SC 吸入チャンバー
MC 中央チャンバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9