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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-22
(45)【発行日】2022-03-03
(54)【発明の名称】視点確認システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/52 20140101AFI20220224BHJP
   G09B 9/00 20060101ALI20220224BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20220224BHJP
【FI】
A63F13/52
G09B9/00 Z
G06T19/00 300B
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020039369
(22)【出願日】2020-03-06
(65)【公開番号】P2021137425
(43)【公開日】2021-09-16
【審査請求日】2020-03-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.行為1 公開日 令和1年9月12日 公開場所 東京ゲームショウ2019 幕張メッセ 2.行為2 配布日 令和1年9月12日~15日 配布場所 東京ゲームショウ2019 幕張メッセ 3.行為3 ウェブサイトの掲載日 令和1年9月12日 ウェブサイトのURL https://www.konami.com/ginza/ https://www.konami.com/ginza/school/ 4.行為4 公開日 (イ)令和1年9月28日、29日、10月26日、27日、11月12日、14日、19日、21日、26日、28日、12月10日、12日 (ロ)令和1年12月23日、25日、26日、令和2年1月11日、12日、26日、2月8日、11日、12日、16日、22日、23日、24日、29日、3月1日 公開場所 (イ)東京ミッドタウン (ロ)コナミクリエイティブセンター銀座 5.行為5 配布日 令和1年12月13日 配布場所 東京都、神奈川県、千葉県、及び埼玉県の各顧客店舗 6.行為6 公開日 令和2年1月11日、12日 公開場所 TOKYO eスポーツフェスタ 東京ビッグサイト 7.行為7 配布日 令和2年1月11日、12日 配布場所 TOKYO eスポーツフェスタ 東京ビッグサイト 8.行為8 公開日 令和2年1月12日 公開場所 コナミクリエイティブセンター銀座 9.行為9 ウェブサイトの掲載日 (イ)令和2年1月14日 (ロ)令和2年1月18日 (ハ)令和2年1月21日 ウェブサイトのURL (イ)https://www.4gamer.net/games/465/G046503/20200114086/ (ロ)https://hochi.news/articles/20200117-OHT1T50149.html https://hochi.news/articles/20200117-OHT1T50145.html (ハ)https://gamebiz.jp/?p=257993 10.行為10 発行日 令和2年1月17日 刊行物 報知新聞(スポーツ報知)令和2年1月17日付け、第12面 11.行為11 公開日 (イ)令和2年2月12日 (ロ)令和2年2月12日 (ハ)令和2年2月14日 (ニ)令和2年2月15日 (ホ)令和2年2月16日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (ヘ)令和2年2月28日 (ト)令和2年2月29日 公開場所 コナミクリエイティブセンター銀座 12.行為12 ウェブサイトの掲載日 (イ)令和2年2月16日 (ロ)令和2年2月27日 (ハ)令和2年2月28日 (二)令和2年2月28日 (ホ)令和2年2月29日 (ヘ)令和2年3月9日 (ト)令和2年3月9日 ウェブサイトへのURL (イ)https://e-sports-today.com/news/2519/ (ロ)https://www.youtube.com/watch?v=a379Ej4866k (ハ)https://www.famitsu.com/news/202002/28193400.html (二)https://weekly.ascii.jp/elem/000/000/440/440301/ (ホ)https://www.youtube.com/watch?v=PncTPwIw2V0 (ヘ)https://www.youtube.com/watch?v=wrMZhF20J_w (ト)https://www.youtube.com/watch?v=vynPeX_l8io 13.行為13 発行日 令和2年3月5日 刊行物 (イ)週刊ファミ通 2020年3月19日号 P143 (ロ)週刊ファミ通 2020年3月19日号 P168
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】吉田 貴裕
【審査官】松山 紗希
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-208478(JP,A)
【文献】国際公開第2017/191700(WO,A1)
【文献】特開2001-195601(JP,A)
【文献】国際公開第2017/068824(WO,A1)
【文献】特開2017-012397(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
G09B 1/00-9/56、17/00-19/26
G06T 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置から出力されるゲーム映像が表示される第1表示装置と、前記第1表示装置の表示画面に対面する対象者の視点位置を検出する視点検出装置とを備える視点確認システムであって、
前記ゲーム装置から出力されたゲーム映像を、少なくとも前記第1表示装置へ入力させる第1映像と、前記第1映像とは入力先が異なる第2映像とに分配する分配装置と、
前記第2映像に基づく映像情報に、前記視点検出装置により検出された視点位置を示す視点情報を付加した合成映像情報を生成する生成部と、前記合成映像情報に基づく合成ゲーム映像を出力する映像出力部と、前記第2映像に基づく映像情報と前記視点情報とを含む情報、もしくは前記合成映像情報を記憶部に記憶する記憶制御部と、を有する映像処理装置と、
を備える視点確認システム。
【請求項2】
前記第1表示装置は、前記ゲーム装置から出力される前記ゲーム映像から分配された前記第1映像と、前記映像出力部から出力される前記合成ゲーム映像とを切替えて表示可能である、
請求項1に記載の視点確認システム。
【請求項3】
前記分配装置は、前記ゲーム装置から出力されたゲーム映像を、さらに第3映像に分配し、
前記第3映像を表示する第2表示装置を備える、
請求項1または請求項2に記載の視点確認システム。
【請求項4】
前記記憶制御部は、前記生成部で生成した合成映像情報を前記記憶部に記憶し、
前記映像出力部は、前記記憶部に記憶された合成映像情報に基づく前記合成ゲーム映像を出力する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の視点確認システム。
【請求項5】
前記記憶制御部は、前記第2映像に基づく映像情報と前記視点情報とを個別に前記記憶部に記憶し、
前記生成部は、前記記憶部に記憶された映像情報に、前記記憶部に記憶された視点情報を付加した合成映像情報を生成し、
前記映像出力部は、前記生成部で生成された合成映像情報に基づく前記合成ゲーム映像を出力する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の視点確認システム。
【請求項6】
ゲーム装置から出力されるゲーム映像が表示される第1表示装置と、前記第1表示装置の表示画面に対面する対象者の視点位置を検出する視点検出装置とを備える視点確認システムであって、
前記ゲーム装置から出力されたゲーム映像を、少なくとも前記第1表示装置へ入力させる第1映像と、前記第1映像とは入力先が異なる第2映像とに分配する分配装置と、
前記第2映像に基づく映像情報に、前記視点検出装置により検出された視点位置を示す視点情報を付加した合成映像情報を生成する生成部と、前記合成映像情報に基づく合成ゲーム映像を出力する映像出力部と、を有する映像処理装置と、
前記第1表示装置とは異なる第3表示装置と、を備え、
前記第1表示装置は、前記第1映像を表示し、
前記第3表示装置は、前記合成ゲーム映像を表示する、
視点確認システム。
【請求項7】
前記映像処理装置は、前記第2映像に基づく映像情報と前記視点情報とを個別に含む個別情報、または前記合成映像情報を記憶部に記憶する記憶制御部を備え、
前記映像出力部は、前記記憶部に記憶された前記個別情報に基づく合成ゲーム映像、または前記合成映像情報に基づく合成ゲーム映像を出力する、
請求項6に記載の視点確認システム。
【請求項8】
前記視点確認システムは、複数の対象者の視点位置を検出する複数の視点検出装置を用いるものであって、
前記分配装置は、前記複数の対象者のそれぞれに対応したゲーム映像を分配する個別分配装置を含んで構成され、
前記生成部は、前記複数の対象者のそれぞれに対応した複数の前記視点情報と前記ゲーム映像とに基づく複合合成映像情報を生成し、
前記映像出力部は、前記生成部に生成された前記複合合成映像情報に基づく複合合成ゲーム映像を出力する、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の視点確認システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視点確認システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画面を見ている人の視点の位置を検出する視点検出(視線検出)技術(所謂、アイトラッキング)がある。例えば、ゲームのプレイ中にプレイヤの視点検出を行い、検出結果をゲーム映像にリアルタイムに表示させることで、プレイヤがどこを見ながらプレイしているかを確認することができる(例えば、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】[特別企画]“強者たちの視線を大解剖! 『DFF』アイトラッキング”で強さの秘密を探る、[online]、[2019年12月13日検索]、インターネット<URL:https://www.famitsu.com/matome/dff/diary54.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ゲームのプレイ中に、視点検出の対象者(プレイヤ等)の視点検出結果を対象者の見ているゲーム映像にリアルタイムに表示させると、対象者のプレイ中の視点を確認することができる反面、対象者がゲームのプレイ状況を確認しにくくなるため、対象者のアクティビティ(ゲームプレイなど)を妨げてしまうことがある。
【0005】
本発明のいくつかの態様は、対象者のアクティビティを妨げることなく、アクティビティ中の対象者の視点を確認可能なようにすることができる視点確認システムを提供することを目的の一つとする。
【0006】
また、本発明の他の態様は、後述する実施形態に記載した作用効果を奏することを可能にする視点確認システムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、ゲーム装置から出力されるゲーム映像が表示される第1表示装置と、前記第1表示装置の表示画面に対面する対象者の視点位置を検出する視点検出装置とを備える視点確認システムであって、前記出力されたゲーム映像を、少なくとも前記第1表示装置へ入力させる第1映像と、前記第1映像とは入力先が異なる第2映像とに分配する分配装置と、前記第2映像に基づく映像情報に、前記視点検出装置により検出された視点位置を示す視点情報を付加した合成映像情報を生成する生成部と、前記合成映像情報に基づく合成ゲーム映像を出力する映像出力部と、前記第2映像に基づく映像情報と前記視点情報とを含む情報、もしくは前記合成映像情報を記憶部に記憶する記憶制御部と、を有する映像処理装置と、を備える視点確認システムである。
【0008】
また、本発明の一態様は、ゲーム装置から出力されるゲーム映像が表示される第1表示装置と、前記第1表示装置の表示画面に対面する対象者の視点位置を検出する視点検出装置とを備える視点確認システムであって、前記出力されたゲーム映像を、少なくとも前記第1表示装置へ入力させる第1映像と、前記第1映像とは入力先が異なる第2映像とに分配する分配装置と、前記第2映像に基づく映像情報に、前記視点検出装置により検出された視点位置を示す視点情報を付加した合成映像情報を生成する生成部と、前記合成映像情報に基づく合成ゲーム映像を出力する映像出力部と、を有する映像処理装置と、前記第1表示装置とは異なる第3表示装置と、を備え、前記第1表示装置は、前記第1映像を表示し、前記第3表示装置は、前記合成ゲーム映像を表示する、視点確認システムである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態に係る視点確認システムの概要を示す模式図。
図2】第1の実施形態に係る視点確認システムの使用例を示す図。
図3】第1の実施形態に係る視点確認システムの構成の一例を示すブロック図。
図4】第1の実施形態に係る映像処理装置の構成の一例を示すブロック図。
図5】第2の実施形態に係る視点確認システムの概要を示す模式図。
図6】第2の実施形態に係る視点確認システムの使用例を示す図。
図7】第2の実施形態に係る視点確認システムの構成の一例を示すブロック図。
図8】第3の実施形態に係る視点確認システムの概要を示す模式図。
図9】第3の実施形態に係る視点確認システムの使用例を示す図。
図10】第3の実施形態に係る視点確認システムの構成の一例を示すブロック図。
図11】第3の実施形態に係る映像処理装置の構成の一例を示すブロック図。
図12】第4の実施形態に係る視点確認システムの概要を示す模式図。
図13】第4の実施形態に係る視点確認システムの使用例を示す図。
図14】第5の実施形態に係る視点確認システムの概要を示す模式図。
図15】第5の実施形態に係る視点確認システムの使用例を示す図。
図16】第5の実施形態に係る視点確認システムの構成の一例を示すブロック図。
図17】第5の実施形態に係る映像処理装置の構成の一例を示すブロック図。
図18】変形例1に係る視点確認システムの概要を示す模式図。
図19】変形例1に係る視点確認システムの使用例を示す図。
図20】変形例1に係る視点確認システムの構成の一例を示すブロック図。
図21】変形例1に係る映像処理装置の構成の一例を示すブロック図。
図22】変形例2に係る映像処理装置の構成の一例を示すブロック図。
図23】変形例3に係る視点確認システムの概要を示す模式図。
図24】変形例3に係る視点確認システムの使用例を示す図。
図25】変形例3に係る視点確認システムの構成の一例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
近年、ゲームの対戦を競技と見立てて行う所謂eスポーツ(Electronic Sports)が盛んになってきている。それに伴い、eスポーツ界で活躍する人材を育てるために、例えば、ゲームのプレイヤが実技のトレーニングを行うことや必要な技術や能力(スキル)などを学ぶことができる育成の場が必要になってきている。例えば、eスポーツのスクール等で講師が生徒(プレイヤ等)を育成する場面が想定される。プレイヤは、技術や能力の段階によって初心者、中級者、上級者等のように分かれる。プレイ操作をスムーズに行うことが段階を分ける一つの要素となるが、場面ごとのゲーム状況を的確に把握することも重要な要素となる。例えば、ゲーム状況を把握する能力を向上させることによって、初心者が中級者へ、中級者が上級者へと技術や能力を向上させていくことができる。ゲーム状況を把握するにはゲーム状況に応じてゲーム画面に表示されたゲーム映像のどの部分をどのタイミングで確認するかが重要となる。ゲーム映像には多くの情報が含まれている。上級者はゲーム状況に応じて効率よく必要な情報を確認及び把握し、次の展開を予想しながらプレイ操作を行うことで、効率よくゲームをプレイしている。ゲーム画面に対するプレイヤの視点位置を取得することにより、ゲーム状況についてどのタイミングでどの情報を確認しているかを評価し改善することで、プレイヤの技術や能力の向上が期待できる。本実施形態に係る視点確認システムは、ゲーム画面に対するプレイヤの視点位置を確認可能とするシステムである。この視点確認システムによれば、ゲーム画面に対するプレイヤの視点位置を評価し改善していくことが可能となり、プレイヤの技術や能力の向上を図ることができる。以下、本実施形態に係る視点確認システムについて、詳しく説明する。
【0011】
図1は、本実施形態に係る視点確認システム1の概要を示す模式図である。視点確認システム1では、例えば、ゲーム装置GMでゲームをプレイするプレイヤは、表示装置D1の表示画面(ゲーム画面)に表示されるゲーム映像を見てプレイする。ゲーム映像とは、プレイヤがプレイすることに応じて進行するゲーム状況を表す映像である。ゲーム装置GMから出力されるゲーム映像は分配装置DTで2系統に分配される。分配装置DTは、分配されたゲーム映像のうち一方のゲーム映像を表示装置D1に対して出力し、他方のゲーム映像を映像処理装置100に対して出力する。視点検出装置EYは、表示装置D1の表示画面に対面するプレイヤの視点位置を検出し、検出した視点位置を示す視点情報を映像処理装置100に対して出力する。例えば、視点検出装置EYが出力する視点情報は、検出した視点位置の位置情報を含む情報である。映像処理装置100は、ゲーム映像に視点情報を付加した合成ゲーム映像を生成して記憶部に記憶させる。また、映像処理装置100は、記憶させた合成ゲーム映像を表示装置D1に対して出力することが可能である。ゲーム映像に視点情報を付加した合成ゲーム映像とは、例えば、ゲーム映像に視点情報に基づくマークを合成した映像である。このゲーム映像と視点情報とは時間軸で同期している。つまり、合成ゲーム映像は、プレイヤがプレイしているゲーム映像とそのプレイ中のプレイヤの視点位置とが同時に表示される映像である。表示装置D1は、表示画面に表示させる映像の入力を切替えることで、ゲーム装置GMから分配装置DTを介して入力されるゲーム映像と、映像処理装置100で合成された合成ゲーム映像とを切替えて表示することができる。また、詳細は後述するが、視点検出装置EYが視点位置を検出する対象は、ゲームをプレイするプレイヤに代えて、表示装置D1の表示画面(ゲーム画面)に表示されるゲーム映像を見て実況をする実況者でもよい。つまり、ゲームのプレイを実況する実況者の視点の位置や動きを確認及び評価することにも利用できる。
【0012】
図2は、図1に示す視点確認システム1の使用例を示す図である。表示装置D1の使用者(表示装置D1の表示画面に対面する人物)は、例えばプレイヤである。表示装置D1には、ゲーム映像と合成ゲーム映像とが入力される。例えば、視点確認システム1は、ゲームのプレイ中にはゲーム装置GMからのゲーム映像を表示装置D1に表示し、プレイ後(プレイ終了後またはプレイ中断後)にはプレイヤの視点情報に基づくマークが合成された合成ゲーム映像を表示装置D1に表示する。これにより、プレイヤは、プレイ中にはゲーム装置GMからのゲーム映像をリアルタイムに見ながらプレイし、プレイ後に視点情報に基づくマークが合成された合成ゲーム映像で、プレイ中のプレイヤの視点の位置や動きを確認及び評価することができる。なお、視点の確認及び評価は、プレイヤ本人でもよいし、プレイヤに代えて又は加えて講師や他のプレイヤが含まれてもよい。
【0013】
次に、図3及び図4を参照して、視点確認システム1の構成について詳しく説明する。
図3は、本実施形態に係る視点確認システム1の構成の一例を示すブロック図である。視点確認システム1は、ゲーム装置GMと、分配装置DTと、表示装置D1と、視点検出装置EYと、映像処理装置100とを備えている。
【0014】
ゲーム装置GMは、CPU(Central Processing Unit)を含んで構成され、ゲームのプログラムを実行することによりゲームの処理を行なう。例えば、ゲーム装置GMは、不図示のコントローラ(入力装置)に対するプレイヤの操作に応じてゲーム処理を行ない、ゲームの進行に応じたゲーム映像PV0を分配装置DTへ出力する。
【0015】
分配装置DTは、ゲーム装置GMから出力されたゲーム映像を複数のゲーム映像に分配する装置である。分配されたそれぞれのゲーム映像は同様の映像であるが、分配先の装置に合わせて解像度や表示画面の有効表示領域が異ならせてもよい。具体的には、分配装置DTは、ゲーム装置GMから出力されたゲーム映像PV0が入力されると、入力されたゲーム映像PV0を第1映像PV1と第2映像PV2との2系統に分配して出力する。第1映像PV1は表示装置D1へ入力される。第2映像PV2は映像処理装置100へ入力される。例えば、ゲーム映像PV0、第1映像PV1、及び第2映像PV2は、HDMI(登録商標)に対応した映像信号で伝送される。なお、ゲーム映像PV0、第1映像PV1、及び第2映像PV2は、HDMIに対応する映像信号で伝送されることに限定されるものではなく、DVI(Digital Visual Interface)、コンポジット映像、コンポジット映像を輝度信号と色信号の2系統に分離したS映像等、任意の規格に対応した映像信号で伝送されてもよい。
【0016】
視点検出装置EYは、表示装置D1の使用者(例えば、プレイヤ)の視点位置を検出(アイトラッキング)する。例えば、視点検出装置EYは、表示装置D1の表示画面に対面する方向を撮像するカメラを含んで構成されており、撮像した画像に基づいて、表示画面上の視点位置を検出する。視点位置の検出方法は、任意の方法を用いることができる。例えば、可視光カメラで撮像した人物の目頭の位置に対する虹彩の位置に基づいて視点位置を検出してもよいし、赤外光を照射してできる角膜反射の位置を基準位置とし、基準位置に対する瞳孔の位置に基づいて視点位置を検出してもよい。例えば、視点検出装置EYは、プレイ中のプレイヤの視点位置を所定のサンプリング周期で連続的に検出して追跡する。視点検出装置EYは、検出した視点位置を示す視点情報ED1を、映像処理装置100へ出力する。例えば、視点情報は、USB(Universal Serial Bus)を用いて伝送される。
【0017】
映像処理装置100は、ゲーム映像及び視点情報の記憶や、ゲーム映像と視点情報の合成等を行う。例えば、映像処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)等を含んで構成されるコンピュータ装置である。
図4は、本実施形態に係る映像処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。映像処理装置100は、生成部110と、記憶制御部120と、映像出力部130とを備えている。
【0018】
生成部110には、分配装置DTから出力される第2映像PV2と、視点検出装置EYから出力される視点情報ED1とが入力される。生成部110は、入力された第2映像PV2を映像処理が可能な映像情報PV2’にデータ変換し、この第2映像PV2に基づく映像情報PV2’に、視点検出装置EYにより検出された視点位置を示す視点情報ED1を付加した合成映像情報CV1’を生成する。より詳しくは、視点情報ED1を映像情報PV2’に付加する処理が可能なようにデータ変換した視点情報ED1’を、映像情報PV2’に付加した合成映像情報CV1’を生成する。視点情報を映像情報に付加した合成映像情報とは、例えば、視点情報に基づくマークを映像情報に合成した情報である。例えば、合成映像情報CV1’は、第2映像PV2に基づく映像情報PV2’に視点情報ED1’に基づくマークが合成された映像情報であり、この映像情報PV2’と視点情報ED1’とは時間軸で同期している。生成部110は、生成した合成映像情報CV1’を記憶制御部120へ出力する。
【0019】
記憶制御部120は、生成部110で生成された合成映像情報CV1’を記憶部(不図示)に記憶する。記憶部は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュROM(Read-Only Memory)等を含んで構成される。なお、記憶部は、映像処理装置100に内蔵されていてもよいし、USB等で接続される外付け型の記憶装置であってもよい。
【0020】
映像出力部130は、記憶制御部120により記憶部に記憶された合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1を出力する。例えば、映像出力部130は、合成映像情報CV1’をHDMIに対応した合成ゲーム映像CV1に変換して出力する。これにより、合成ゲーム映像CV1は、HDMIに対応した映像信号で映像処理装置100から表示装置D1へ伝送される。なお、合成ゲーム映像CV1は、HDMIに対応する映像信号で伝送されることに限定されるものではなく、DVI(Digital Visual Interface)、コンポジット映像、コンポジット映像を輝度信号と色信号の2系統に分離したS映像等、任意の規格に対応した映像信号で伝送されてもよい。
【0021】
表示装置D1は、画像やテキスト等の情報を表示するディスプレイであり、例えば、液晶ディスプレイパネル、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイパネルなどを含んで構成される。表示装置D1は、2以上の映像入力端子を備え、入力された2以上の映像を切替えて表示可能である。例えば、表示装置D1の映像入力端子には、分配装置DTから出力される第1映像PV1と、映像処理装置100から出力される合成ゲーム映像CV1とが入力される。表示装置D1は、分配装置DTで分配された第1映像PV1と、映像処理装置100から出力される合成ゲーム映像CV1とを切替えて表示可能である。第1映像PV1は、ゲーム装置GMから出力されるゲーム映像P0に相当する映像である。
【0022】
以上説明したように、本実施形態に係る視点確認システム1は、ゲーム装置GMから出力されるゲーム映像PV0(より詳しくは第1映像PV1)が表示される表示装置D1(第1表示装置の一例)と、表示装置D1の表示画面に対面するプレイヤ(対象者の一例)の視点位置を検出する視点検出装置EYとを備える。また、視点確認システム1は、ゲーム装置GMから出力されたゲーム映像PV0を、少なくとも表示装置D1へ入力させる第1映像PV1と、第1映像PV1とは入力先が異なる第2映像PV2とに分配する分配装置DTと、映像処理装置100とを備える。映像処理装置100は、第2映像PV2に基づく映像情報PV2’に、視点検出装置EYにより検出された視点位置を示す視点情報ED1(より詳しくは視点情報ED1’)を付加した合成映像情報CV1’を生成する生成部110と、生成部110により生成された合成映像情報CV1’を記憶部に記憶する記憶制御部120と、合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1を出力する映像出力部130とを有する。
【0023】
これにより、視点確認システム1は、ゲーム装置GMから出力されるゲーム映像を表示する表示装置D1を見ながら行われるゲームのプレイ中において、プレイヤの視点情報を、表示装置D1以外の映像処理装置100で、ゲーム映像と合成した合成ゲーム映像として記録することで、プレイ中は表示装置D1に視点情報に基づくマークを表示させないようにすることができる。したがって、プレイヤによるゲームのプレイを妨げることなく、プレイ中のプレイヤの視点を確認可能なようにすることができる。
【0024】
例えば、表示装置D1(第1表示装置の一例)は、ゲーム装置GMから出力されるゲーム映像PV0から分配された第1映像PV1と、映像出力部130から出力される合成ゲーム映像CV1とを切替えて表示可能である。例えば、表示装置D1は、複数の映像入力(例えば、2ch(チャンネル)の映像入力)を備えている。映像入力の切替えは、手動(例えば、入力切替ボタンに対する操作で切替え)であってもよいし、自動(例えば、映像信号を検出して切替え)であってもよい。
【0025】
これにより、視点確認システム1では、ゲームのプレイヤが表示装置D1を見ながらゲームプレイを行うと共に、プレイ後に同じ表示装置D1を見ながら合成ゲーム映像を確認できるため、表示装置1台の最小限のシステムで、プレイ中のプレイヤの視点を確認することができる。
【0026】
また、記憶制御部120は、生成部110で生成した合成映像情報CV1’を記憶部に記憶する。映像出力部130は、上記記憶部に記憶された合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1を出力する。
【0027】
これにより、視点確認システム1は、プレイヤの視点情報に基づくマークとゲーム映像とを合成した合成映像情報を記憶しておき、後から出力することができるため、プレイ後に、対象者自身がアクティビティ中の対象者の視点を確認することができる。
【0028】
また、eスポーツにおいてはゲームの実況者も重要な役割を有しており、その育成も課題となっている。ゲームのプレイヤと同様に、ゲームの実況者も能力に段階がある。各個人の話法の能力によるところもあるが、各ゲームのゲーム状況に応じた状況確認のポイントがわからないために、上手に実況が行えないことが多々ある。そこで、能力が高いといわれる実況者の実際の実況中の視点位置を、実況を交えて確認し模倣することで、実況能力が向上することが期待できる。そこで、本実施形態に係る視点確認システム1をゲームの実況者の視点の確認に適用する例について説明する。
本例では、前述した図1から図3に示す表示装置D1の使用者を、プレイヤに代えて実況者とする。視点検出装置EYは表示装置D1の表示画面に対面した実況者の視点位置を検出し、検出した視点位置を示す視点情報を映像処理装置100に対して出力する。この場合、ゲーム映像は、プレイヤのプレイ操作無しで、ゲーム装置GMが自動的にプレイ(自動プレイ)することに応じて進行するゲーム状況を表す映像である。つまり、本例での実況者は、自動プレイ時の実況者であり、例えば自動プレイによるゲーム映像を見ながら実況を練習する生徒、または自動プレイによるゲーム映像を見ながら実況をデモンストレーションする講師である。表示装置D1は、表示画面に表示させる映像の入力を切替えることで、ゲーム装置GMから分配装置DTを介して入力されるゲーム映像と、映像処理装置100で合成された合成ゲーム映像とを切替えて表示することができる。
これにより視点確認システム1は、ゲーム装置GMから出力されるゲーム映像を表示する表示装置D1を見ながら行われるゲームの実況中において、実況者の視点情報に基づくマークを、表示装置D1以外の映像処理装置100で、ゲーム映像と合成した合成ゲーム映像として記録することで、実況中は表示装置D1に視点情報に基づくマークを表示させないようにすることができる。したがって、実況者によるゲームの実況を妨げることなく、実況中の実況者の視点を確認可能なようにすることができる。
【0029】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
本実施形態では、実況者の視点の位置や動きを確認および評価する第1の実施形態に対して、プレイヤが使用する表示装置を別に設けた構成例について説明する。
図5は、本実施形態に係る視点確認システム1Bの概要を示す模式図である。第1の実施形態で実況者の視点の位置や動きを確認および評価する場合、自動プレイによるゲーム映像を見ながらの実況であった。本実施形態では、自動プレイではなく実際にプレイヤがプレイしているゲーム映像を見ながら実況できるようにしたものである。したがって、視点確認システム1Bは、第1の実施形態に係る視点確認システム1に対して、プレイヤが使用する表示装置D2を追加した構成となる。すなわち、表示装置D1を実況者が使用し、表示装置D2をプレイヤが使用する。
また、分配装置DTは、追加された表示装置D2へゲーム映像を分配する必要があるため、ゲーム装置GMから出力されるゲーム映像を3系統に分配する。すなわち、分配されたゲーム映像は、表示装置D1、表示装置D2および映像処理装置100に対してそれぞれ出力する。
【0030】
プレイヤは、表示装置D2に表示されるゲーム映像を見てゲームをプレイする。実況者は、表示装置D1に表示されるゲーム映像(表示装置D2に表示されるゲーム映像と同様のゲーム映像)を見てゲームの実況を行う。視点検出装置EYは、表示装置D1の使用者の視点位置を検出し、検出した視点位置を示す視点情報を映像処理装置100に対して出力する。映像処理装置100は、ゲーム映像とともに実況者の視点位置を検出し、ゲーム映像に視点情報を付加した合成ゲーム映像を生成して表示装置D1に対して出力することが可能である。
【0031】
図6は、図5に示す視点確認システム1Bの使用例を示す図である。表示装置D1を使用する使用者は実況者である。表示装置D1には、ゲーム映像と合成ゲーム映像とが入力される。一方、表示装置D2を使用する使用者はプレイヤである。表示装置D2には、ゲーム映像が入力される。例えば、視点確認システム1Bは、ゲームのプレイ中(ゲーム実況中)にはゲーム装置GMからのゲーム映像を表示装置D1及び表示装置D2に表示し、プレイ後(プレイ終了後またはプレイ中断後)にはプレイヤの視点情報に基づくマークが合成された合成ゲーム映像を表示装置D1に表示する。これにより、実況者は、プレイヤのプレイ中(ゲーム実況中)にはゲーム装置GMからのゲーム映像をリアルタイムに見ながら実況を行い、プレイ後に視点情報に基づくマークが合成された合成ゲーム映像で、実況中の実況者の視点の位置や動きを確認及び評価することができる。なお、視点の確認及び評価は、実況者本人でもよいし、実況者に代えて又は加えて講師や他のプレイヤが含まれてもよい。また、プレイヤは、プレイ中にはゲーム装置GMからのゲーム映像をリアルタイムに見ながらプレイすることができる。
【0032】
次に、図7を参照して、視点確認システム1Bの構成について詳しく説明する。
図7は、本実施形態に係る視点確認システム1Bの構成の一例を示すブロック図である。この図7において、図3と同様の構成には同一の符号付しており、その説明を省略する。図7に示す視点確認システム1Bの構成は、図3に示す視点確認システム1の構成に対して、表示装置D2が追加されている点が異なる。分配装置DTは、ゲーム装置GMから入力されたゲーム映像PV0を、第1映像PV1と第2映像PV2と第3映像PV3との3系統に分配して出力する。第3映像PV3は、表示装置D2へ入力される。なお、図3に示す構成と同様に、第1映像PV1は表示装置D1へ入力され、第2映像PV2は映像処理装置100へ入力される。
【0033】
上述したように、視点確認システム1Bでは、表示装置D1は実況者用の表示装置であり、表示装置D2がプレイヤ用の表示装置である。実況者用の表示装置D1は、分配装置DTで分配された第1映像PV1と、映像処理装置100から出力される合成ゲーム映像CV1とを切替えて表示可能である。一方、プレイヤ用の表示装置D2は、分配装置DTで分配された第3映像PV3(ゲーム装置GMから出力されるゲーム映像P0に相当する映像)を表示する。
【0034】
また、視点確認システム1Bにおいて、分配装置DTは、ゲーム装置GMから出力されたゲーム映像PV0を、第1映像PV1及び第2映像PV2に加え、さらに第3映像PV3に分配する。そして、表示装置D2(第2表示装置の一例)が第3映像PV3を表示する。
【0035】
これにより、視点確認システム1Bは、表示装置D2でゲーム映像を見ながらプレイヤがゲームをプレイしている利用状況において、そのゲーム映像を表示装置D1で見ながらゲーム実況を行う実況者の視点を、ゲーム実況後に同じ第1表示装置で確認することができる。
【0036】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。
本実施形態では、第1の実施形態に対して、視点確認用の表示装置を別に設けた構成例について説明する。
図8は、本実施形態に係る視点確認システム1Cの概要を示す模式図である。視点確認システム1Cは、プレイヤ用の表示装置D1の他に表示装置D3を備えており、合成ゲーム映像が表示装置D1に代えて表示装置D3に入力される点が、図1に示す視点確認システム1とは異なる。この表示装置D3は、例えば、講師や生徒用の表示装置として使用される。なお、第1の実施形態で説明したように、表示装置D1は、プレイヤ用として以外に、自動プレイ時の実況者用として使用することもできる。
【0037】
図9は、図8に示す視点確認システム1Cの使用例を示す図である。表示装置D1の使用者はプレイヤまたは実況者である。表示装置D1には、ゲーム映像が入力される。一方、表示装置D3の使用者は講師または生徒である。表示装置D3には、合成ゲーム映像が入力される。ここで、表示装置D3に入力される合成ゲーム映像は、ゲーム映像に対してリアルタイムに視点情報を付加した映像であって、表示装置D1に入力されるゲーム映像と同様に、プレイ中にリアルタイムに表示される映像である(詳細には、表示装置D3に入力される合成ゲーム映像は、表示装置D1に入力されるゲーム映像に対して視点情報を付加する処理にかかる時間分は遅延する)。例えば、視点確認システム1Cは、ゲームのプレイ中に、表示装置D1にはゲーム装置GMからのゲーム映像を表示し、表示装置D3にはプレイヤまたは実況者の視点情報に基づくマークが合成された合成ゲーム映像を表示する。これにより、プレイヤまたは実況者は、ゲーム装置GMからのゲーム映像をリアルタイムに見ながらプレイまたは実況し、講師や生徒等の第三者は、そのプレイ中または実況中にプレイヤまたは実況者の視点の位置や動きをリアルタイムに確認及び評価しながら講義を進めることができる。表示装置D1の使用者が実況者である場合、ゲーム映像はプレイヤのプレイ操作無しで、ゲーム装置GMによって自動的にプレイすることに応じて進行するゲーム状況を表す映像である。
【0038】
次に、図10及び図11を参照して、視点確認システム1Cの構成について詳しく説明する。図10は、本実施形態に係る視点確認システム1Cの構成の一例を示すブロック図である。この図10において、図3と同様の構成には同一の符号付しており、その説明を省略する。図10に示す視点確認システム1Cの構成は、図3に示す視点確認システム1の構成に対して、表示装置D3が追加されている点と、合成ゲーム映像CV1の入力先が表示装置D1に代えて表示装置D3である点が異なる。また、映像処理装置100Cは、第2映像PV2にリアルタイムに視点情報ED1を付加する点で、上記実施形態で説明した映像処理装置100と異なる。
【0039】
図11は、本実施形態に係る映像処理装置100Cの構成の一例を示すブロック図である。映像処理装置100Cは、生成部110と、映像出力部130とを備えている。生成部110は、入力された第2映像PV2を映像処理が可能な映像情報PV2’にデータ変換し、この第2映像PV2に基づく映像情報PV2’に、視点検出装置EYにより検出された視点位置を示す視点情報ED1(より詳しくは、視点情報ED1’)を付加した合成映像情報CV1’を、第2映像PV2及び視点情報ED1の入力に応じてリアルタイムに生成し映像出力部130へ出力する。映像出力部130は、生成部110により生成された合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1を出力する。例えば、映像出力部130は、合成映像情報CV1’をHDMIに対応した合成ゲーム映像CV1に変換して出力する。これにより、表示装置D3は、プレイヤのプレイ中に、映像処理装置100Cから出力される合成ゲーム映像CV1を表示可能である。
【0040】
以上説明したように、本実施形態に係る視点確認システム1Cは、ゲーム装置GMから出力されるゲーム映像PV0(より詳しくは第1映像PV1)が表示される表示装置D1(第1表示装置の一例)と、表示装置D1の表示画面に対面するプレイヤまたは実況者を一例とする対象者の視点位置を検出する視点検出装置EYとを備える。また、視点確認システム1Cは、ゲーム装置GMから出力されたゲーム映像PV0を、少なくとも表示装置D1へ入力させる第1映像PV1と、第1映像PV1とは入力先が異なる第2映像PV2とに分配する分配装置DTと、映像処理装置100Cと、表示装置D1とは異なる表示装置D3(第3表示装置の一例)とを備える。映像処理装置100Cは、第2映像PV2に基づく映像情報PV2’に、視点検出装置EYにより検出された視点位置を示す視点情報ED1(より詳しくは視点情報ED1’)を付加した合成映像情報CV1’を生成する生成部110と、生成部110により生成された合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1を出力する映像出力部130とを有する。そして、表示装置D1は、第1映像PV1を表示する。一方、表示装置D3は、合成ゲーム映像CV1を表示する。
【0041】
これにより、視点確認システム1Cは、ゲーム装置GMから出力されるゲーム映像を表示する表示装置D1を見ながら行われるゲームのプレイまたは実況において、対象者の視点情報に基づくマークを、表示装置D1以外の映像処理装置100Cで、ゲーム映像と合成した合成ゲーム映像CV1を表示装置D1に表示させないようにする一方、対象者以外の第三者(例えば、講師や生徒)に対しては、表示装置D3で、対象者のプレイ中または実況中に視点を確認できるようにしたので、対象者によるゲームのプレイまたは実況を妨げることなく、プレイ中または実況中の対象者の視点を確認可能なようにすることができる。
【0042】
なお、本実施形態では、プレイヤのプレイ中に、表示装置D3が合成ゲーム映像CV1をリアルタイムに表示する例を説明したが、第1及び第2の実施形態と同様に、合成映像情報CV1’を記憶しておき、プレイ後に、記憶されている合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1を表示してもよい。この場合、映像処理装置100Cは、図4に示す映像処理装置100と同様の構成としてもよいし、図4に示す映像処理装置100の構成と組み合わせてもよい。
【0043】
また、本実施形態では、合成ゲーム映像CV1の入力先を表示装置D3のみとしたが、表示装置D1と表示装置D3の両方とすることで、表示装置D1と表示装置D3のどちらでも合成ゲーム映像CV1の表示が可能な構成としてもよい。
【0044】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。
図12は、本実施形態に係る視点確認システム1Dの概要を示す模式図である。視点確認システム1Dは、第3の実施形態に係る視点確認システム1Cと基本的なシステム構成は同様であるが、表示装置D1を使用してプレイするプレイヤAとは異なるプレイヤB(例えば、対戦相手)が表示装置D3の使用者である点が異なる。
【0045】
図13は、図12に示す視点確認システム1Dの使用例を示す図である。表示装置D1の使用者はプレイヤAである。一方、表示装置D3の使用者はプレイヤBである。プレイヤAとプレイヤBは、例えば対戦ゲームで対戦するプレイヤである。プレイヤAとプレイヤBのそれぞれは、ゲーム装置GMで同一のゲームを同時にプレイするプレイヤであり、ゲーム装置GMに接続される2つの入力装置(コントローラ等)のそれぞれを使用してプレイする。また、このゲームは、プレイヤAとプレイヤBとで同じゲーム空間でプレイするものであり、プレイヤAがプレイ中に見るゲーム映像とプレイヤBがプレイ中に見るゲーム映像とはゲーム装置GMが生成する同一のゲーム映像を用いることができるものとする。
【0046】
表示装置D1には、ゲーム装置GMからのゲーム映像が入力される。一方、表示装置D3には、プレイヤAの視点位置を示す視点情報がゲーム映像に付加された合成ゲーム映像が入力される。例えば、視点確認システム1Dは、ゲームのプレイ中に、表示装置D1にはゲーム装置GMからのゲーム映像を表示し、表示装置D3にはプレイヤAの視点情報に基づくマークが合成された合成ゲーム映像を表示する。
【0047】
これにより、プレイヤAは、プレイ中にゲーム装置GMから出力されるゲーム映像を表示する表示装置D1を見ながらプレイするが、表示装置D3を見ながらプレイするプレイヤBは、プレイ中にプレイヤAの視点を確認しながらプレイすることができる。例えば、プレイヤBが、講師または上級者である場合、プレイヤAと一緒にゲームをプレイしながらプレイヤAの視点の位置や動きを確認して改善指示等を行うことが可能となる。また、プレイヤAが、講師または上級者で、プレイヤBが生徒である場合、プレイヤBは、プレイヤAの視点の位置や動きからプレイヤAの次の行動等を予測してゲームをプレイすることができる。プレイヤBは、ゲームの場面ごとに気にする点を意識しながらプレイすることで、上達が期待できる。
【0048】
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態を説明する。
本実施形態では、複数のプレイヤの視点位置を検出してゲーム映像と合成する例について説明する。
図14は、本実施形態に係る視点確認システム1Eの概要を示す模式図である。視点確認システム1Eでは、ゲーム装置GMaでゲームをプレイするプレイヤAが表示装置D1aに表示されるゲーム映像を見てプレイし、ゲーム装置GMbでゲームをプレイするプレイヤBが表示装置D1bに表示されるゲーム映像を見てプレイする。ゲーム装置GMaから出力されるゲーム映像は分配装置DTaで2系統に分配され、一方のゲーム映像が表示装置D1aに入力され、他方のゲーム映像が映像処理装置100Eに入力される。同様に、ゲーム装置GMbから出力されるゲーム映像は分配装置DTbで2系統に分配され、一方のゲーム映像が表示装置D1bに入力され、他方のゲーム映像が映像処理装置100Eに入力される。また、視点検出装置EYaは、表示装置D1aの使用者の視点位置を検出し、検出した視点位置を示す視点情報を映像処理装置100Eに対して出力する。同様に、視点検出装置EYbは、表示装置D1bの使用者の視点位置を検出し、検出した視点位置を示す視点情報を映像処理装置100Eに対して出力する。
【0049】
映像処理装置100Eは、複数のプレイヤのそれぞれのプレイ映像にそれぞれの視点情報を付加した複合合成ゲーム映像を表示装置D3に表示させる。複合合成ゲーム映像としては、表示画面G10に示すように、表示画面の中央を境に左右に2分割し、左側にプレイヤAのゲーム映像にプレイヤAの視点情報を付加した合成ゲーム映像、右側にプレイヤBのゲーム映像にプレイヤBの視点情報を付加した合成ゲーム映像となるように複合してもよい。また、表示画面G20に示すように、プレイヤAのゲーム映像またはプレイヤBのゲーム映像のいずれか一つのゲーム映像にプレイヤAの視点情報とプレイヤBの視点情報との両方を付加した複合合成ゲーム映像としてもよい。表示画面G10に示す例では、各プレイヤの視点位置の表示が見やすく、表示画面G20示す例では、各プレイヤのゲーム状況に応じた視点の関係性が明確化される。
【0050】
なお、表示画面の中央を境に左右に2分割して左側と右側に表示するのに代えて、上下に2分割して上側と下側に表示してもよい。また、複数のプレイヤのそれぞれのプレイ映像にそれぞれの視点情報を付加した複合合成ゲーム映像は、一つの画面に並べて表示してもよいし、少なくとも一部を重ねて表示してもよい。例えば、複数のプレイヤのゲーム映像が同一の場合には重ねて表示し、異なる場合には並べて表示してもよい。
【0051】
図15は、図14に示す視点確認システム1Eの使用例を示す図である。表示装置D1aの使用者はプレイヤAであり、表示装置D1bの使用者はプレイヤBである。また、表示装置D3の使用者は講師又は生徒等である。表示装置D1a及び表示装置D1bにはプレイ映像が入力され、表示装置D3には複合合成ゲーム映像が表示される。例えば、視点確認システム1Eは、ゲームのプレイ中に、表示装置D1a及び表示装置D1bにはゲーム映像を表示し、表示装置D3にはプレイヤA及びプレイヤBの視点情報に基づくマークが合成された複合合成ゲーム映像(図14の表示画面G10、G20参照)を表示する。また、視点確認システム1Eは、ゲームのプレイ後に、表示装置D3に複合合成ゲーム映像を表示してもよい。
【0052】
このように、同時に複数のプレイヤの視点位置を検出し比較することも有意義である。ただし、各プレイヤのゲーム映像が異なっている場合は、上述した第1から第4の実施形態の構成及び効果と同様である。本実施形態では、複数のプレイヤで同一のゲーム映像でプレイを行う際の視点情報を比較する場合に、より有効である。例えば、複数のプレイヤが同一のゲーム映像を見ながら戦う対戦ゲーム(例えば、格闘ゲーム)については、攻撃時または防御時や間合いを取っているときなど、それぞれのプレイヤがどの位置を注視しながらプレイしているか複合合成ゲーム映像で確認や比較することができ、攻守における視点位置の差異を明確にすることができる。
【0053】
次に、図16及び図17を参照して、視点確認システム1Eの構成について詳しく説明する。図16は、本実施形態に係る視点確認システム1Eの構成の一例を示すブロック図である。視点確認システム1Eは、ゲーム装置GMaと、分配装置DTaと、表示装置D1aと、視点検出装置EYaと、ゲーム装置GMbと、分配装置DTbと、表示装置D1bと、視点検出装置EYbと、映像処理装置100Eと、表示装置D3とを備えている。
【0054】
ゲーム装置GMaは、ゲームの進行に応じたゲーム映像PV0aを分配装置DTaへ出力する。分配装置DTaは、ゲーム装置GMaから入力されたゲーム映像PV0aを第1映像PV1aと第2映像PV2aとの2系統に分配して出力する。第1映像PV1aは表示装置D1aへ入力され、第2映像PV2aは映像処理装置100Eへ入力される。視点検出装置EYaは、表示装置D1aの使用者(例えば、プレイヤA)の視点位置を検出し、検出した視点位置を示す視点情報ED1aを、映像処理装置100Eへ出力する。
【0055】
また、ゲーム装置GMbは、ゲームの進行に応じたゲーム映像PV0bを分配装置DTbへ出力する。分配装置DTbは、ゲーム装置GMbから入力されたゲーム映像PV0bを第1映像PV1bと第2映像PV2bとの2系統に分配して出力する。第1映像PV1bは表示装置D1bへ入力され、第2映像PV2bは映像処理装置100Eへ入力される。また、視点検出装置EYbは、表示装置D1bの使用者(例えば、プレイヤB)の視点位置を検出し、検出した視点位置を示す視点情報ED1bを、映像処理装置100Eへ出力する。
【0056】
映像処理装置100Eは、入力される第2映像PV2a、視点情報ED1a、第2映像PV2b、及び視点情報ED1bに基づいて複合合成映像情報を生成して複合合成ゲーム映像を出力する。
図17は、本実施形態に係る映像処理装置100Eの構成の一例を示すブロック図である。映像処理装置100Eは、生成部110Eと、記憶制御部120と、映像出力部130とを備えている。
【0057】
生成部110Eには、分配装置DTaから出力される第2映像PV2aと、視点検出装置EYaから出力される視点情報ED1aと、分配装置DTbから出力される第2映像PV2bと、視点検出装置EYbから出力される視点情報ED1bとが入力される。生成部110Eは、入力された第2映像PV2aを映像処理が可能な映像情報PV2a’にデータ変換し、この第2映像PV2に基づく映像情報PV2a’に、視点検出装置EYaにより検出された視点位置(プレイヤAの視点位置)を示す視点情報ED1a(より詳しくは、視点情報ED1aを映像情報PV2a’に付加する処理が可能なようにデータ変換した視点情報ED1a’)を付加した第1合成映像情報を生成する。また、生成部110Eは、入力された第2映像PV2bを映像処理が可能な映像情報PV2b’にデータ変換し、この第2映像PV2bに基づく映像情報PV2b’に、視点検出装置EYbにより検出された視点位置(プレイヤBの視点位置)を示す視点情報ED1b(より詳しくは、視点情報ED1bを映像情報PV2b’に付加する処理が可能なようにデータ変換した視点情報ED1b’)を付加した第2合成映像情報を生成する。そして、生成部110Eは、第1合成映像情報と第2合成映像情報とに基づく複合合成映像情報CV10’を生成する。例えば、生成部110Eは、表示画面の中央を境に左右に2分割した左側に第1合成映像情報に基づく映像(プレイヤAの視点情報が付加されたゲーム映像)、右側に第2合成映像情報に基づく映像(プレイヤBの視点情報が付加されたゲーム映像)が表示されるように複合合成映像情報CV10’を生成する(図14の表示画面G10参照)。生成部110Eは、生成した複合合成映像情報CV10’を記憶制御部120と映像出力部130とへ出力する。
【0058】
なお、生成部110Eは、第2映像PV2に基づく映像情報PV2a’と第2映像PV2bに基づく映像情報PV2b’とのいずれか一方の映像情報に、視点検出装置EYaにより検出された視点位置(プレイヤAの視点位置)を示す視点情報ED1a(より詳しくは、視点情報ED1aを映像情報PV2a’に付加する処理が可能なようにデータ変換した視点情報ED1a’)と、視点検出装置EYbにより検出された視点位置(プレイヤBの視点位置)を示す視点情報ED1b(より詳しくは、視点情報ED1bを映像情報PV2b’に付加する処理が可能なようにデータ変換した視点情報ED1b’)とを付加した複合合成映像情報CV10’を生成してもよい(図14の表示画面G20参照)。
【0059】
映像出力部130は、プレイ中には、生成部110Eにより生成された複合合成映像情報CV10’に基づく複合合成ゲーム映像CV10を出力することが可能である。また、映像出力部130は、プレイ後には、記憶制御部120により記憶部に記憶された複合合成映像情報CV10’に基づく複合合成ゲーム映像CV10を出力することが可能である。
【0060】
本構成により、プレイヤAが使用する表示装置D1a及びプレイヤBが使用する表示装置D1bは、プレイ中には、ゲーム装置GMから出力されるゲーム映像をリアルタイムに表示する。一方、表示装置D3は、プレイ中に、映像処理装置100Eから出力される複合合成ゲーム映像CV10を表示することも、プレイ後に、映像処理装置100Eから出力される複合合成ゲーム映像CV10を表示することも可能である。
【0061】
以上説明したように、本実施形態に係る視点確認システム1Eは、複数のプレイヤ(対象者の一例)の視点位置を検出する複数の視点検出装置EY(EYa、EYb)を用いる。分配装置DTは、複数のプレイヤのそれぞれに対応したゲーム映像を分配する分配装置DTa、DTb(個別分配装置の一例)を含んで構成されている。生成部110Eは、複数のプレイヤのそれぞれに対応した複数の視点情報ED1(ED1a、ED1b)とゲーム映像(第2映像PV2に基づく映像情報PV2a’と第2映像PV2bに基づく映像情報PV2b’とのいずれか一方または両方)とに基づく複合合成映像情報CV10’を生成する。映像出力部130は、生成部110Eにより生成された複合合成映像情報CV10’に基づく複合合成ゲーム映像CV10を出力する。例えば、映像出力部130は、プレイ中には、生成部110Eにより生成された複合合成映像情報CV10’に基づく複合合成ゲーム映像CV10をリアルタイムに出力する。また、映像出力部130は、プレイ後には、記憶制御部120により記憶部に記憶された複合合成映像情報CV10’に基づく複合合成ゲーム映像CV10を出力する。
【0062】
これにより、視点確認システム1Eは、複数のプレイヤ(例えば、プレイヤA、プレイヤB)がそれぞれのゲーム装置GMa、GMbから出力されるゲーム映像を表示する複数の表示装置D1a、D1bのそれぞれを見ながら行われるゲームのプレイ中において、複数のプレイヤ(例えば、プレイヤA、プレイヤB)のそれぞれの視点情報に基づくマークをゲーム映像と合成した複合合成ゲーム映像CV10を、表示装置D1a、D1b以外の表示装置D3で、第三者(例えば、講師や生徒)に対して表示するようにしたので、プレイヤによるゲームのプレイを妨げることなく、プレイ中の複数のプレイヤの視点を、第三者(例えば、講師や生徒)が確認可能なようにすることができる。また、視点確認システム1Eは、プレイ後に、プレイ中の複数のプレイヤの視点を、第三者(例えば、講師や生徒)が確認可能なようにすることもできる。
【0063】
[変形例1]
上述した第3の実施形態に係る視点確認システム1C(図8参照)に表示装置D2を加えた構成例について説明する。
図18は、変形例1に係る視点確認システム1Fの概要を示す模式図である。図示する視点確認システム1Fは、表示装置D1の使用者が実況者に限定される点と、プレイ中にゲーム映像を表示装置D1だけではなく、プレイヤによるゲームのプレイに使用する表示装置D2にも表示する点と、プレイ後に合成ゲーム映像を表示装置D1または表示装置D3の一方または両方に表示する点とが、図8に示す視点確認システム1Cと異なる。例えば、表示装置D1は実況者用、表示装置D2はプレイヤ用、及び表示装置D3は講師や生徒用の表示装置として使用される。視点確認システム1Fにおいて、映像処理装置100Fでプレイ映像と実況者の視点情報に基づくマークを合成した合成ゲーム映像を記憶しておき、その後、表示装置D1または表示装置D3の一方または両方に表示してもよい。
【0064】
図19は、図18に示す視点確認システム1Fの使用例を示す図である。表示装置D1及び表示装置D3の使用例は、図9に示す第3の実施形態に係る視点確認システム1Cの使用例に対して、表示装置D1の使用者が実況者である点、表示装置D1及び表示装置D3がプレイ後に合成ゲーム映像を表示可能な点が異なる。表示装置D2は、使用者がプレイヤであり、プレイ中にゲーム映像を表示する。なお、実況者が使用する表示装置D1及びプレイヤが使用する表示装置D2の使用例は、図6に示す視点確認システム1Bの使用例と同様である。例えば、合成ゲーム映像は、ゲーム映像に対してリアルタイムに実況者の視点情報を付加した映像である。例えば、表示装置D3は、ゲームのプレイ中に、実況者の視点情報に基づくマークが合成された合成ゲーム映像を表示する。これにより、プレイヤが表示装置D2を使用してプレイするゲームの実況中に実況者が見ているゲーム映像を妨げることなく、講師や生徒等の第三者は、実況中の実況者の視点の位置や動きをリアルタイムに確認及び評価しながら講義を進めることができる。また、表示装置D1及び表示装置D3の一方または両方は、プレイ後に、合成ゲーム映像を表示することも可能である。これにより、実況者の視点の位置や動きを、プレイ後(実況後)に実況者自身が確認することや、講師または実況者自身が解説しながら生徒に対して講義を行うこともできる。
【0065】
次に、図20及び図21を参照して、視点確認システム1Fの構成について詳しく説明する。図20は、変形例1に係る視点確認システム1Fの構成の一例を示すブロック図である。この図20において、図7および図10と同様の構成には同一の符号付しており、その説明を省略する。図20に示す視点確認システム1Fの構成は、図10に示す視点確認システム1Cの構成に対して、ゲーム映像PV0を分配装置DTが分配した第3映像PV3が表示装置D2へ入力される点と、映像処理装置100Fが合成ゲーム映像を表示装置D1にも表示可能な点と、映像処理装置100Fが記憶制御部120を備える点とが異なる。
【0066】
図21は、変形例1に係る映像処理装置100Fの構成の一例を示すブロック図である。映像処理装置100Fは、図11に示す映像処理装置100Cが備えている生成部110と、映像出力部130とに加え、記憶制御部120を備えており、生成部110で生成された合成映像情報CV1’が映像出力部130だけでなく、記憶制御部120へも出力される。映像出力部130は、記憶制御部120により記憶部に記憶された合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1を出力することも、プレイ中(実況中)にリアルタイムに生成部110で生成された合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1を出力することも可能である。
【0067】
なお、映像出力部130は、リアルタイムに生成された合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1と、当該生成された合成映像情報CV1’を一旦記憶してから読み出した合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1とのいずれか一方のみを出力する構成としてもよい。例えば、一旦記憶した合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1のみを映像出力部130が出力する場合には、映像処理装置100Fの構成を図4に示す映像処理装置100の構成としてもよい。また、リアルタイムに生成された合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1のみを映像出力部130が出力する場合には、映像処理装置100Fの構成を図11に示す映像処理装置100Cの構成としてもよい。この場合、合成ゲーム映像CV1を表示装置D1にするための接続経路は無くてもよい。
【0068】
[変形例2]
映像処理装置100の変形例について説明する。例えば、図4に示す映像処理装置100の構成例では、ゲーム映像と視点情報に基づくマークとを合成してから記憶したが、ゲーム映像と視点情報とを合成する前に個別に記憶しておき、合成ゲーム映像を出力する際に、ゲーム映像と視点情報に基づくマークとを合成してもよい。
【0069】
図22は、変形例2に係る映像処理装置100Bの構成の一例を示すブロック図である。映像処理装置100Bは、図4に示す映像処理装置100と同様に生成部110と、記憶制御部120と、映像出力部130とを備えているが、処理の順番が異なる。
【0070】
記憶制御部120には、分配装置DTから出力される第2映像PV2と、視点検出装置EYから出力される視点情報ED1とが入力される。記憶制御部120は、入力された第2映像PV2を映像処理が可能な映像情報PV2’にデータ変換して記憶部に記憶する。前述したように、記憶部は、映像処理装置100に内蔵されていてもよいし、USB等で接続される外付け型の記憶装置であってもよい。また、記憶制御部120は、入力された視点情報ED1(より詳しくは、視点情報ED1’)を記憶部に記憶する。つまり、記憶制御部120は、入力された第2映像PV2に基づく映像情報PV2’と視点情報ED1’とを個別に記憶部に記憶する。なお、映像情報PV2’と視点情報ED1’とは時間軸で同期可能なように対応付けて記憶される。
【0071】
生成部110は、記憶制御部120により記憶部に記憶された映像情報PV2’と視点情報ED1’とを読み出して、映像情報PV2’に視点情報ED1’を付加した合成映像情報CV1’を生成する。例えば、合成映像情報CV1’は、第2映像PV2に基づく映像情報PV2’に視点情報ED1’に基づくマークが合成された映像情報であり、この映像情報PV2’と視点情報ED1’とは時間軸で同期している。生成部110は、生成した合成映像情報CV1’を映像出力部130へ出力する。
【0072】
映像出力部130は、生成部110により生成された合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1を出力する。例えば、映像出力部130は、合成映像情報CV1’をHDMIに対応した合成ゲーム映像CV1に変換して出力する。
【0073】
以上説明したように、変形例2に係る映像処理装置100Bは、記憶制御部120が、第2映像PV2に基づく映像情報PV2’と視点情報ED1(ED1’)とを個別に記憶部に記憶し、生成部110が、当該記憶部に記憶された映像情報PV2’に、記憶部に記憶された視点情報ED1’を付加した合成映像情報を生成し、映像出力部130が、生成部110で生成された合成映像情報CV1’に基づく合成ゲーム映像CV1を出力する。
【0074】
この変形例2に係る映像処理装置100Bは、プレイヤまたは実況者の視点情報とゲーム映像とを個別に記憶しておき、プレイ後や実況後に視点情報に基づくマークとゲーム映像とを合成した合成ゲーム映像を出力することができるため、プレイ後や実況後に、プレイヤまたは実況者自身がプレイ中または実況中の視点を確認することができる。つまり、映像処理装置100Bは、ゲーム映像と視点情報とを個別に記憶することで、図4に示す映像処理装置100と同様に,ゲーム映像に視点情報を付加した合成ゲーム映像をプレイ後や実況後に出力することができる。
【0075】
なお、図17に示す映像処理装置100Eについても、複合合成映像情報CV10’を生成してから記憶するのではなく、複合合成映像情報CV10’を生成する前の第2映像PV2(PV2a、PV2b)に基づく映像情報PV2’(PV2a’、PV2b’)と視点情報ED1’(ED1a、ED1b)とを個別に含む個別情報を記憶しておき、複合合成ゲーム映像CV10を出力する際に、記憶されているゲーム映像と視点情報とに基づいて複合合成映像情報CV10’を生成してもよい。また、図21に示す映像処理装置100Fについても同様に、合成映像情報CV1’を生成してから記憶するのではなく、合成映像情報CV1’を生成する前の第2映像PV2に基づく映像情報PV2’と視点情報ED1’とを個別に含む個別情報を記憶しておき、合成ゲーム映像CV1を出力する際に、記憶されている映像情報と視点情報とに基づいて合成映像情報CV1’を生成してもよい。
【0076】
[変形例3]
第4の実施形態において、プレイヤAがプレイ中に見るゲーム映像とプレイヤBがプレイ中に見るゲーム映像とはゲーム装置GMが生成する同一のゲーム映像を用いる場合で、プレイヤBがプレイ中に見るゲーム映像にプレイヤAの視点情報を付加する視点確認システム1Dの例について説明した。ここでは、プレイヤ毎に個別にゲーム装置GMを使用する構成で、同様にプレイヤBがプレイ中に見るゲーム映像にプレイヤAの視点情報を付加する構成を説明する。
【0077】
図23は、変形例3に係る視点確認システム1Gの概要を示す模式図である。プレイヤAは、ゲーム装置GMa及び表示装置D1を使用してゲームをプレイする。表示装置D1は、ゲーム装置GMaから出力されるゲーム映像を表示する。視点検出装置EYは、表示装置D1の使用者の視点位置を検出し、検出した視点位置を示す視点情報を映像処理装置100Cに対して出力する。一方、プレイヤBは、ゲーム装置GMb及び表示装置D3を使用してゲームをプレイする。ゲーム装置GMbから出力されるゲーム映像が映像処理装置100Cに入力される。映像処理装置100Cは、ゲーム映像に視点情報を付加した合成ゲーム映像を生成し、表示装置D3に対して出力する。プレイヤBが使用する表示装置D3は、ゲーム映像にプレイヤAの視点情報が付加された合成ゲーム映像を表示する。
【0078】
プレイヤAとプレイヤBは、例えば対戦ゲームで対戦するプレイヤである。例えば、プレイヤAが使用するゲーム装置GMaとプレイヤBが使用するゲーム装置GMbとは、通信ネットワークで接続されており、ネットワーク対戦を行う。例えばゲーム装置GMaから出力されるゲーム映像とゲーム装置GMbから出力されるゲーム映像とは同じゲーム空間に基づく同一のゲーム映像である。
【0079】
図24は、図23に示す視点確認システム1Gの使用例を示す図である。表示装置D1の使用者はプレイヤAである。一方、表示装置D3の使用者はプレイヤBである。表示装置D1には、ゲーム装置GMaからのゲーム映像が入力される。一方、表示装置D3には、ゲーム装置GMbからのゲーム映像にプレイヤAの視点情報が付加された合成ゲーム映像が入力される。例えば、視点確認システム1Gは、ゲームのプレイ中に、表示装置D1にはゲーム映像を表示し、表示装置D3にはプレイヤAの視点情報に基づくマークが合成された合成ゲーム映像を表示する。このように、この視点確認システム1Gは、第4の実施形態に係る視点確認システム1Dの使用例(図13参照)と同様に使用することができる。
【0080】
図25は、変形例3に係る視点確認システム1Gの構成の一例を示すブロック図である。視点確認システム1Gは、ゲーム装置GMaと、表示装置D1と、視点検出装置EYと、ゲーム装置GMbと、表示装置D3と、映像処理装置100Cとを備えている。この図25において、図10の各部に対応する構成には同一の符号を付している。
【0081】
ゲーム装置GMaは、不図示のコントローラ(入力装置)に対するプレイヤAの操作に応じてゲーム処理を行ない、ゲームの進行に応じたゲーム映像PV0aを表示装置D1へ出力する。表示装置D1は、ゲーム装置GMaから入力されたゲーム映像PV0aを表示する。つまり、ゲーム映像PV0aは、図10の第1映像PV1に対応する。一方、ゲーム装置GMbは、不図示のコントローラ(入力装置)に対するプレイヤBの操作に応じてゲーム処理を行ない、ゲームの進行に応じたゲーム映像PV0bを映像処理装置100Cへ出力する。つまり、ゲーム映像PV0bは、図10の第2映像PV2に対応する。
【0082】
視点検出装置EYは、表示装置D1の使用者の視点位置を検出し、検出した視点位置を示す視点情報ED1を、映像処理装置100Cへ出力する。映像処理装置100Cは、ゲーム装置GMbから入力されたゲーム映像PV0b(第2映像PV2に対応)と、視点検出装置EYから入力された視点情報ED1とに基づく合成ゲーム映像CV1を表示装置D3へ出力する。これにより、プレイヤBが使用する表示装置D3は、プレイ中に、プレイヤAの視点情報が付加されたゲーム映像(合成ゲーム映像CV1)を表示することができる。
【0083】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の第1~5の実施形態及び変形例1~3において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。
【0084】
なお、ゲーム装置GMは、例えば、eスポーツのスクールに設置されているゲーム装置であってもよいし、当該スクールに通う講師や生徒などが所有するゲーム装置(ゲーム機等)が持ち込まれたものであってもよい。例えば、ゲーム装置GMは、据え置き型のゲーム機であってもよいし、携帯型のゲーム機であってもよい。また、ゲーム装置GMは、ゲーム専用の装置に限定されず、ゲームのアプリケーションプログラムを実行可能なスマートフォンやパーソナルコンピュータなどであってもよい。
【0085】
また、上述の映像処理装置100、100B、100C、100E、100Fの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより映像処理装置100、100B、100C、100E、100Fとしての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0086】
また、上述の映像処理装置100、100B、100C、100E、100Fの一部または全部の機能を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0087】
なお、上述の合成ゲーム映像は、視点情報に基づくマークに限定されず、視点情報に基づくヒートマップ、ゲイズプロット、フォーカスマップまたはビースワーム等をゲーム映像に付加した映像であってもよい。また、上述の合成映像情報は、視点情報に基づくマークに限定されず、視点情報に基づくヒートマップ、ゲイズプロット、フォーカスマップまたはビースワーム等を映像情報に付加した情報であってもよい。
【0088】
[付記]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0089】
(付記1)本発明の一態様に係る視点確認システム(1、1B、1E、1F)は、ゲーム装置(GM)から出力されるゲーム映像が表示される第1表示装置(D1)と、前記第1表示装置の表示画面に対面する対象者(例えば、プレイヤ、実況者等)の視点位置を検出する視点検出装置(EY)とを備える視点確認システムであって、前記出力されたゲーム映像(PV0)を、少なくとも前記第1表示装置へ入力させる第1映像(PV1)と、前記第1映像とは入力先が異なる第2映像(PV2)とに分配する分配装置(DT)と、前記第2映像に基づく映像情報(PV2’)に、前記視点検出装置により検出された視点位置を示す視点情報(ED1(ED1’))を付加した合成映像情報(CV1’)を生成する生成部(110)と、前記合成映像情報に基づく合成ゲーム映像(CV1)を出力する映像出力部(130)と、前記第2映像に基づく映像情報と前記視点情報とを含む情報、もしくは前記合成映像情報を記憶部に記憶する記憶制御部(120)と、を有する映像処理装置(100、100B、100E、100F)と、を備える。
【0090】
付記1の構成によれば、ゲーム装置GMから出力されるゲーム映像を表示する第1表示装置を見ながら行われるアクティビティ(例えば、ゲームプレイやゲーム実況)中において、アクティビティを行う対象者(例えば、プレイヤや実況者)の視点情報に基づくマーク等を、第1表示装置以外の映像処理装置で、ゲーム映像と合成した合成ゲーム映像又はゲーム映像とともに記録することで、アクティビティ中は第1表示装置に視点情報に基づくマーク等を表示させないようにすることができる。したがって、対象者のアクティビティ(例えば、ゲームプレイやゲーム実況)を妨げることなく、アクティビティ中の対象者の視点を確認可能なようにすることができる。
【0091】
(付記2)また、本発明の一態様は、付記1に記載の視点確認システム(1、1B、1F)であって、前記第1表示装置は、前記ゲーム装置から出力される前記ゲーム映像から分配された前記第1映像と、前記映像出力部から出力される前記合成ゲーム映像とを切替えて表示可能である。
【0092】
付記2の構成によれば、対象者(例えば、プレイヤや実況者)が第1表示装置を見ながらアクティビティ(例えば、ゲームプレイやゲーム実況)を行うと共に、アクティビティの後に同じ第1表示装置を見ながら合成ゲーム映像を確認できるため、表示装置1台の最小限のシステムで、アクティビティ中の対象者自身の視点を確認することができる。
【0093】
(付記3)また、本発明の一態様は、付記1または付記2に記載の視点確認システム(1B、1F)であって、前記分配装置は、前記出力されたゲーム映像を、さらに第3映像(PV3)に分配し、前記第3映像を表示する第2表示装置(D2)を備える。
【0094】
付記3の構成によれば、第2表示装置でゲーム映像を見ながらプレイヤがゲームをプレイしている利用状況において、そのゲーム映像を第1表示装置で見ながらアクティビティ(ゲーム実況)を行う対象者(実況者)の視点を、アクティビティ後(ゲーム実況後)に同じ第1表示装置で確認することができる。
【0095】
(付記4)また、本発明の一態様は、付記1から付記3のいずれか一に記載の視点確認システム(1、1B、1E、1F)であって、前記記憶制御部は、前記生成部で生成した合成映像情報を前記記憶部に記憶し、前記映像出力部は、前記記憶部に記憶された合成映像情報に基づく前記合成ゲーム映像を出力する。
【0096】
付記4の構成によれば、アクティビティを行う対象者(例えば、プレイヤや実況者)の視点情報に基づくマーク等とゲーム映像とを合成した合成映像情報を記憶しておき、後から出力することができるため、アクティビティ後に、対象者自身がアクティビティ中の対象者の視点を確認することができる。
【0097】
(付記5)また、本発明の一態様は、付記1から付記3のいずれか一に記載の視点確認システム(1、1B、1E、1F)であって、前記記憶制御部は、前記第2映像に基づく映像情報と前記視点情報とを個別に前記記憶部に記憶し、前記生成部は、前記記憶部に記憶された映像情報に、前記記憶部に記憶された視点情報を付加した合成映像情報を生成し、前記映像出力部は、前記生成部で生成された合成映像情報に基づく前記合成ゲーム映像を出力する。
【0098】
付記5の構成によれば、アクティビティを行う対象者(例えば、プレイヤや実況者)の視点情報とゲーム映像とを個別に記憶しておき、アクティビティ後(例えば、プレイ後や実況後)に視点情報に基づくマーク等とゲーム映像とを合成した合成ゲーム映像を出力することができるため、アクティビティ後に、対象者自身がアクティビティ中の対象者の視点を確認することができる。
【0099】
(付記6)また、本発明の一態様に係る視点確認システム(1C、1D、1E、1F)は、ゲーム装置(GM)から出力されるゲーム映像が表示される第1表示装置(D1)と、前記第1表示装置の表示画面に対面する対象者(例えば、プレイヤ、実況者等)の視点位置を検出する視点検出装置(EY)とを備える視点確認システムであって、前記出力されたゲーム映像(PV0)を、少なくとも前記第1表示装置へ入力させる第1映像(PV1)と、前記第1映像とは入力先が異なる第2映像(PV2)とに分配する分配装置(DT)と、前記第2映像に基づく映像情報(PV2’)に、前記視点検出装置により検出された視点位置を示す視点情報(ED1(ED1’))を付加した合成映像情報(CV1’)を生成する生成部(110)と、前記合成映像情報に基づく合成ゲーム映像(CV1)を出力する映像出力部(130)と、を有する映像処理装置(100C、100E、100F)と、前記第1表示装置とは異なる第3表示装置(D3)と、を備え、前記第1表示装置は、前記第1映像を表示し、前記第3表示装置は、前記合成ゲーム映像を表示する。
【0100】
付記6の構成によれば、ゲーム装置から出力されるゲーム映像を表示する第1表示装置を見ながら行われるアクティビティ(ゲームプレイやゲーム実況)中において、アクティビティを行う対象者(例えば、プレイヤや実況者)の視点情報に基づくマーク等をゲーム映像と合成した合成ゲーム映像を第1表示装置に表示させないようにする一方、対象者以外の第三者(例えば、講師や生徒)に対しては、第3表示装置で、対象者のアクティビティ中に視点情報を確認できるようにしたので、対象者のアクティビティ(例えば、ゲームプレイやゲーム実況)を妨げることなく、アクティビティ中の対象者の視点を確認可能なようにすることができる。
【0101】
(付記7)また、本発明の一態様は、付記6に記載の視点確認システム(1E、1F)であって、前記映像処理装置は、前記第2映像に基づく映像情報と前記視点情報とを個別に含む個別情報、または前記合成映像情報を記憶部に記憶する記憶制御部(120)を備え、前記映像出力部は、前記記憶部に記憶された前記個別情報に基づく合成ゲーム映像、または前記合成映像情報に基づく合成ゲーム映像を出力する。
【0102】
付記7の構成によれば、アクティビティを行う対象者(例えば、プレイヤや実況者)の視点情報とゲーム映像とを個別に記憶、または視点情報に基づくマーク等とゲーム映像とを合成した合成映像情報を記憶しておき、アクティビティ後(例えば、プレイ後や実況後)に合成ゲーム映像を出力することができるため、アクティビティ後に、対象者自身がアクティビティ中の対象者の視点を確認することができる。
【0103】
(付記8)また、本発明の一態様は、付記1から付記7のいずれか一に記載の視点確認システム(1B、1F)であって、前記視点確認システムは、複数の対象者(例えば、プレイヤA、プレイヤB)の視点位置を検出する複数の視点検出装置(EYa、EYb)を用いるものであって、前記分配装置は、前記複数の対象者のそれぞれに対応したゲーム映像(PV0a、PV0b)を分配する個別分配装置(DTa、DTb)を含んで構成され、前記生成部は、前記複数の対象者のそれぞれに対応した複数の前記視点情報(ED1a、ED1b)と前記ゲーム映像とに基づく複合合成映像情報(CV10’)を生成し、前記映像出力部は、前記生成部に生成された前記複合合成映像情報に基づく複合合成ゲーム映像(CV10)を出力する。
【0104】
付記8の構成によれば、複数の対象者(例えば、プレイヤA、プレイヤB)がそれぞれのゲーム装置から出力されるゲーム映像を表示する複数の第1表示装置のそれぞれを見ながら行われるゲームのプレイ中において、複数の対象者(例えば、プレイヤA、プレイヤB)のそれぞれの視点情報に基づくマーク等をゲーム映像と合成した複合合成ゲーム映像を、第1表示装置以外の第3表示装置で、第三者(例えば、講師や生徒)に対して表示するようにしたので、対象者のアクティビティ(例えば、ゲームプレイ)を妨げることなく、アクティビティ中の複数の対象者の視点を、第三者(例えば、講師や生徒)が確認可能なようにすることができる。
【符号の説明】
【0105】
1、1B、1C、1D、1E、1F、1G 視点確認システム、GM ゲーム装置、DT 分配装置、D1、D2、D3 表示装置、EY 視点検出装置、100、100B、100C、100E、100F 映像処理装置、110 生成部、120 記憶制御部、130 映像出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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