(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-22
(45)【発行日】2022-03-03
(54)【発明の名称】観光計画を作成及び編集する方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/14 20120101AFI20220224BHJP
【FI】
G06Q50/14
(21)【出願番号】P 2021090529
(22)【出願日】2021-05-28
【審査請求日】2021-05-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521516178
【氏名又は名称】株式会社cocotravel
(74)【代理人】
【識別番号】100159547
【氏名又は名称】鶴谷 裕二
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 尚生
【審査官】原 忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-197150(JP,A)
【文献】特開2019-185612(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが、複数のスポットの情報を含む観光計画を作成及び編集する方法であって、
スポットを特定する符号と該スポットに関連する情報とが所定の位置関係を維持しながらユーザの指示に基づいて画面を移動するように表示されるスポット表示領域と、前記ユーザ
の訪問
が予定
されている状態又は前記ユーザの訪問が保留状態の複数のスポットのスポット表示領域の各々が時系列に従って並んで表示される第1の表示領域と、前記ユーザの訪問が保留状態にされているスポットのうち前記第1の表示領域に表示されていないスポット表示領域が表示される第2の表示領
域と、地図が表示される第3の表示領域であって、複数のスポットの各々の地理的な場所に対応する前記地図における位置に、前記符号を含むマークが置かれる前記地図が表示される第3の表示領域とを含む表示空間が準備されており、
少なくとも前記第1の表示領域に時系列で表示されている複数のスポット表示領域の複数のスポットの各々に対応するマークを、前記地図に表示するステップと、
少なくとも前記第1の表示領域の第1のスポットの第1のスポット表示領域の表示位置の変化又は前記第1のスポット表示領域の中の表示の変化を含む前記第1のスポット表示領域の状態の変化を検知するステップと、
前記第1のスポット表示領域の状態の変化が検知されたことに応答して、前記第1のスポットに対応する前記地図における第1のマークの表示の態様を変更するステップと、
を有し、
前記表示の態様を変更するステップは、
前記第1のスポット表示領域が、前記第1の表示領域から、前記第2の表示領域に移動した場合には、前記第1のスポットへの訪問が保留状態であることを示すように、前記第1のマークを
第1の態様で前記地図に表示
し、前記第1のスポット表示領域が、前記第1の表示領域において、前記ユーザの訪問が予定されている状態から、訪問が保留状態に遷移した場合には、前記第1のスポットへの訪問が保留状態であることを示すように、前記第1のマークを前記第1の態様と異なる第2の態様で前記地図に表示するステップ
を含む、
観光計画を作成及び編集する方法。
【請求項2】
前記表示の態様を変更するステップは、
前記第1のスポット表示領域が、前記第2の表示領域から、前記第1の表示領域に移動した場合には、前記第1の表示領域における前記第1のスポット表示領域の位置に応じた前記時系列の順序に従って、前記第1の表示領域の前記時系列における順序を示すように、前記第1のマークを前記地図に表示するステップ
を含む、
請求項1に記載の観光計画を作成及び編集する方法。
【請求項3】
前記表示の態様を変更するステップは、
前記複数のスポットの各々に対応するマークに、前記時系列の順序に従って、順番を示す前記符号を付記するステップを含む、
請求項1又は2に記載の観光計画を作成及び編集する方法。
【請求項4】
前記表示の態様を変更するステップは、
前記時系列の日毎に、異なる態様でマークを表示するステップ
を含む、
請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の観光計画を作成及び編集する方法。
【請求項5】
前記表示の態様を変更するステップは、
前記第2の表示領域に表示されているスポット表示領域と、該スポット表示領域のスポットに対応する前記地図におけるマークとの対応関係がわかるように、該マークを前記地図上に表示するステップ、
を更に有する請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載の観光計画を作成及び編集する方法。
【請求項6】
前記第1の表示領域又は前記第2の表示領域に表示されている複数のスポット表示領域の複数のスポットと関連する推奨スポットを、複数のスポットを記憶したデータベースから検索するステップと、
検索された、前記推奨スポットのスポット表示領域を、前記第1の表示領域又は前記第2の表示領域に表示するステップと、
を更に有する請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の観光計画を作成及び編集する方法。
【請求項7】
前記スポットに関連する情報は、前記スポットの名称と、前記スポットに到着する時刻と、前記スポットに滞在する時間と、前記スポットのスポット表示領域が時系列的に表示されている順番を示す前記符号と、前記スポットにおける前記ユーザのアクティビティと、前記スポットにおいて予想される金銭的支出と、混雑度合いと、気象情報と、営業時間と、スポットの評価情報とのうち少なくともいずれか1つを含む、
請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載の観光計画を作成及び編集する方法。
【請求項8】
前記第1の表示領域に時系列的に表示される前記複数のスポット表示領域の各々の間に、移動手段と移動時間と移動における余裕の時間とのうち少なくともいずれか1つを表示するステップ、
を更に有する請求項1ないし7のうちいずれか1項に記載の観光計画を作成及び編集する方法。
【請求項9】
前記検索するステップは、
前記ユーザにより入力された前記ユーザの年齢、性別、及び前記ユーザの作成した観光計画、前記ユーザによる観光情報の閲覧履歴のうちいずれか1つを含む前記ユーザの属性を検索キーに特定するステップを含む、
請求項6に記載の観光計画を作成及び編集する方法。
【請求項10】
請求項1ないし9のうちいずれか1項に記載された方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観光計画を作成及び編集する方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが観光計画を立てる場合、訪れたい複数のスポットの選択、訪問スケジュールの作成などを行なう。その際、複数の訪問スケジュールの候補の中からユーザの希望に合致したものを立案することには、複数の観光スポットの候補の取捨選択、全体的なスケジュールの妥当性などを検討することが必要となる。
【0003】
例えば、旅行行程出力手段により、表示装置上に、旅行行程における地点に存在する施設名と当該施設間の移動手段を行程順に表示したチャート表示領域と、当該旅行行程を地図上に表示した地図情報表示領域とを区画して表示し、旅行行程作成手段では、チャート表示領域における操作情報および地図情報表示領域における操作情報の少なくとも何れかをし、入力手段からの入力か又はネットワークを介して取得し、旅行行程を作成又は変更することができる。そしてこの作成又は変更した旅行行程を、チャート表示領域および地図情報表示領域の両方に表示させることができる発明が存在する(特許文献1参照)。
【0004】
また、ユーザが選択した観光スポットを、旅行の目的地として指定する目的地指定手段と、ユーザにより指定された出発地から、ユーザにより指定された目的地に至るまでの工程表を作成する工程表作成手段と、工程表作成手段により作成された工程表を表示する工程表表示手段と、地図データに基づいて、出発地、目的地、観光スポット又は工程表に記載された場所に関連する地図を表示する地図表示手段とを備える技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5425455号公報
【文献】特開2001-195459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
開示の技術は、コンピュータによって観光計画をより容易に作成できる方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示の技術は、コンピュータが、複数のスポットの情報を含む観光計画を作成及び編集する方法であって、スポットを特定する符号と該スポットに関連する情報とが所定の位置関係を維持しながらユーザの指示に基づいて画面を移動するように表示されるスポット表示領域と、前記ユーザが訪問する予定又は前記ユーザの訪問が保留状態の複数のスポットのスポット表示領域の各々が時系列に従って並んで表示される第1の表示領域11と、前記ユーザの訪問が保留状態にされているスポットのうち前記第1の表示領域11に表示されていないスポット表示領域が表示される第2の表示領域12と、地図が表示される第3の表示領域13であって、複数のスポットの各々の地理的な場所に対応する前記地図における位置に、前記符号を含むマークが置かれる地図が表示される第3の表示領域13とを含む表示空間が準備されており、少なくとも前記第1の表示領域11に時系列で表示されている複数のスポット表示領域の複数のスポットの各々に対応するマークを、前記地図に表示するステップと、 少なくとも前記第1の表示領域11の第1のスポットの第1のスポット表示領域の表示位置の変化又は前記第1のスポット表示領域の中の表示の変化を含む前記第1のスポット表示領域の状態の変化を検知するステップと、前記第1のスポット表示領域の状態の変化が検知されたことに応答して、前記第1のスポットに対応する前記地図における第1のマークの表示の態様を変更するステップと、を有し、前記表示の態様を変更するステップは、前記第1のスポット表示領域が、前記第1の表示領域11から、前記第2の表示領域12に移動した場合には、前記第1のスポットへの訪問が保留状態であることを示すように、前記第1のマークを前記地図に表示するステップを含む、観光計画を作成及び編集する方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
開示の技術によれば、コンピュータによって観光計画をより容易に作成できる方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、一実施形態の処理フローを示す図である。
【
図2】
図2は、地図におけるマークの表示の態様などを変更するステップS108の具体例の処理フローを示す図である。
【
図3】
図3の
図3A乃至
図3Cは、地図におけるマークの表示の態様などを変更するその他の処理の詳細の例を示した図である。
【
図4】
図4の
図4A及び
図4Cは、地図におけるマークの表示の態様などを変更するその他の処理の詳細の例を示した図である。
【
図5】
図5は、データベースから関連するスポットを検索するステップS110の具体例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態の各ハードウエア構成を示した図である。
【
図7】
図7は、実施形態におけるコンピュータの画面の表示空間に表示されるユーザインタフェースの一例を示した図である。
【
図8】
図8は、第1の表示領域11においてスポット表示領域の訪問チェック領域のチェックが外されてスポットが保留された状態を示した図である。
【
図9】
図9は、スポット表示領域を第1の表示領域11から第2の表示領域12に移動させる操作における動作を説明した図である。
【
図10】
図10は、第2の表示領域12に表示されたスポット表示領域を第1の表示領域11に移動させる操作における動作を示す図である。
【
図11】
図11は、訪問予定のスポットの順番が変わる場合の例を示す図である。
【
図12】
図12は、ユーザの指示によるスケジュールの設定に起因して、スケジュールに不整合が発生した場合の報知の例を示す図である。
【
図13】
図13は、システムから、推奨するスポットの提示を受ける場合の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、第2の表示領域12のおすすめスポットのスポット表示領域を第1の表示領域11に移動させた例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、開示の実施形態について説明する。
実施形態の詳細を説明する前に、実施形態が実施されるコンピュータの表示装置に表示される表示空間を含むユーザインタフェースの例について、
図7を用いて説明する。
<スポット表示領域、第1の表示領域11、第2の表示領域12、第3の表示領域13等の説明>
【0011】
図7は、実施形態におけるコンピュータの画面の表示空間に表示されるユーザインタフェースの一例を示している。このユーザインタフェースは、一例であって、実施形態は、この例に限定されるものではないことに留意すべきである。
【0012】
表示空間は、主に訪問する複数のスポットを訪問順に並べた第1の表示領域11、訪問が保留状態にされているスポットを表示する第2の表示領域12、地図が表示される第3の表示領域13を含む。
【0013】
これらの第1の表示領域11、第2の表示領域12及び第3の表示領域13は、このような表示形態でなければならないわけではなく、ユーザにとって視認しやすい形態で様々な表示様式で表示されてもよいことは言うまでもない。
【0014】
第1の表示領域11には、主としてユーザが訪問するスポット及びそのスポットの情報を表示するスポット表示領域1100が示されている。スポット表示領域1100は、Pホテルに関する諸情報(例えば、スポットにおけるユーザのアクティビティ、スポットにおいて予想される金銭的支出、混雑度合い、気象情報、営業時間、スポットの評価情報など)が表示され得る。
【0015】
スポット表示領域1100を取り上げて、その詳細を説明する。他のスポットに関連する他のスポット表示領域も、同様の表示フォーマットで表示されるようにすれば、ユーザにとって分かりやすいものとなるので好ましい。なお、各スポット表示領域に特有の表示形態が存在していてもよい。
【0016】
スポット表示領域1100は、ユーザが宿泊するスポットであるPホテルの情報を含む。符号1110は、例えば1日目の観光計画の最初のスポットであることを示すように「1」を含む。符号は、数字に限定されるものではなく、例えば、a、b、cなどの数字以外の符号であってもよい。この符号は、スポットの観光の順番を示すように、順序がわかる符号であることが望ましい。符号1110は、1日目のスポットであることを示すように、四角で囲まれてマークの形で表示されている。なお、観光の日程または、保留状態か否か等を示すように、符号には、異なる図形が重ねられてもよい。或いは、マークの代わりに、日ごとに色を分けて示したりしてもよい。本実施形態では、マークは符号に加えて図形又は色などを含むことができる。
【0017】
そして、個々の符号と同じ符号が、地図を表示する第3の表示領域13の、地図上の地理的位置に置かれるようにしてもよい。第3の表示領域13には、番号1を示す四角のマーク1111が、Pホテルの地理的位置の近傍に表示されている。このようにすることによって、1日目の1番目のスポットであるPホテルの地図上での位置をユーザに対して、容易に認識させることができる。
【0018】
時刻1120及び時刻1125は、それぞれスポットにおけるアクティビティの開始時刻と時刻1125とを示す。Pホテルは、宿泊施設であるため、アクティビティの開始時刻は表示されていなくてもよい。アクティビティの開始時刻である時刻1120は、そのスポットへの到着時刻であってもよい。また、アクティビティの終了時刻である時刻1125は、スポットを出発する時刻であってもよい。時間1150は、アクティビティの継続時間を示す。時間1150は、そのスポットへの到着の時刻1120と、そのスポットを出発する時刻1120との差であってもよく、或いは、そのスポットにおける滞在時間であってもよい。
【0019】
カテゴリ表示1133は、そのスポットでのアクティビティ自体又はアクティビティのカテゴリを示す。カテゴリ表示1133は、Pホテルでの宿泊であることが示されている。
【0020】
訪問チェック領域1131は、そのスポットを訪問する場合にチェックが付される。この訪問チェック領域1131にチェックが無い場合には、第1の表示領域11にスポット表示領域が存在していても、ユーザはそのスポットへの訪問を行わない予定であることを示す。ユーザがこの訪問チェック領域1131にチェックを入れるか否かによって、ユーザは、各スポットの訪問を行うか否かを迅速に指定又は変更することができる。
【0021】
マーク1170、マーク1270、及びマーク1370は、スポット間の移動手段をアイコンのような絵で示しており、それぞれ、徒歩、電車、及び自動車(タクシーなど)を示している。
【0022】
矢印1160、矢印1260、及び矢印1360は、スポット間の移動手段を線で示しており、それぞれ、徒歩、電車、及び自動車(タクシーなど)を示している。そして、矢印1160、矢印1260、及び矢印1360は、それぞれ、第3の表示領域13の矢印1161、矢印1261、及び矢印1361に対応している。
また、移動時間1180は、Pホテルから、A美術館への徒歩での移動時間が20分であることを示している。
【0023】
各々のスポット間の移動手段及び移動時間は、予め用意してある地図データベース(不図示)によりスポット間の距離、それぞれのスポットで利用できる移動手段の候補等を検索することで、コンピュータが検索し計算することにより求めることができる。
スポット表示領域1200は、A美術館に関する情報を含んでいる。
スポット表示領域1300は、Bモールに関する情報を含んでいる。
スポット表示領域1400は、Cキャッスルに関する情報を含んでいる。
スポット表示領域1500は、Pホテルに関する情報を含んでいる。
スポット表示領域2600は、Pホテルに関する情報を含んでいる。
スポット表示領域2700は、Dレストランに関する情報を含んでいる。
スポット表示領域2800は、E公園に関する情報を含んでいる。
スポット表示領域2900は、F駅に関する情報を含んでいる。
なお、フリーの時間の表示2890は、スポット間において発生している余裕時間(フリーな時間)の開始時刻とその時間の長さを示している。
【0024】
また、F駅のスポット表示領域2900の時刻2920は、マルで囲まれている。このように丸で囲まれている時刻表示2920は、H駅行きの電車の発車時刻など、スケジュールの変更ができない固定された時刻を意味する。このような固定された時刻は、例えば16:00に間に合うように、F駅に到着しなければ、電車に乗ることができないことを示している場合などに用いられる。例えば、ユーザが予め、時刻2920を入力し、別途のユーザインタフェース(不図示)を介して、固定された時刻であることをユーザが指定することができるようにしてもよい。
なお、以上の表示は、必ず全てが表示されていなければならないわけではなく、必要最低限の情報が表示されていれば良い。
【0025】
そして、表示領域11のスポット表示領域2600の符号2610は、ユーザが1日目のスケジュールと区別しやすいように2日目のスケジュールであることを明確に示すように、六角形で囲まれている。第3の表示領域13にもマーク2611に六角形の表示の中に符号6が表示されている。このようにすることによって、第3の表示領域13の地図においても、1日目と2日目との観光経路をユーザに対して容易に区別させることができる。なお、四角形と六角形の表示ではなく、日ごとに異なる色分けをして、第1の表示領域11の符号と第3の表示領域13の符号との関係を分かりやすく表示させるようにしてもよい。
【0026】
図7では、1日目と2日目のスポット表示領域の符号を連続的に増加させているが、1日目と2日目との間で、符号の連続性が崩れてもよい。例えば、1日目は、符号を「101」からインクリメントする整数値にして、2日目の符号は「201」からインクリメントする整数値にするようにしてもよい。あるいは、1日目及び2日目のいずれも、符号が同じ値(例えば「1」)からインクリメントする整数値であってもよい。
【0027】
いずれにしても、1日目と2日目において、増加する符号を用いるようにすることによって、第1の表示領域11及び第3の表示領域13において表示される符号に対応するスポットの観光の順番がユーザにとって容易に認識できるようになる。なお、「1日目」及び「2日目」の表示は、このような形態に限られず、「5月3日」及び「5月4日」等の、日を区別できる表示であってもよい。
【0028】
図9及び
図10を用いて、第2の表示領域12を説明する。
図9は、
図7における第1の表示領域11のCキャッスルのスポット表示領域1400を、
図9における第2の表示領域12に移動させてCキャッスルのスポット表示領域1401が表示されている。第2の表示領域12には、訪問が保留状態となったスポットのスポット表示領域1401が表示される。
図7において第1の表示領域11に表示されていたスポット表示領域1400は、
図9においては、消失するようにすることが望ましい。第2の表示領域12に置かれたスポット表示領域1401では、訪問が保留状態であることを示すように、矢印910で示されるようにユーザのドラッグアンドドロップの操作において、訪問チェック領域1431のチェックは自動的に外されることが望ましい。
【0029】
また、Cキャッスルのスポット表示領域1401が第2の表示領域12にある時には、符号1421を囲む図形は、三角形などの他の形又は色などで示されて、第1の表示領域11に表示されたスポット表示領域と区別できるようにされることが望ましい。また、三角形の中の符号の数字は、第2の表示領域12に存在するスポット表示領域の位置関係に基づいて上から順番に符号が付されることが望ましい。
図9においては、「1」の符号が三角形のマークの中に表示されている。このようにすることで、ユーザは、第2の表示領域12における複数のスポット表示領域を容易に特定することができる。
【0030】
また、スポット表示領域1400が消失したことを反映して、影響を受ける第1の表示領域11の複数のスポット表示領域の各々の符号の番号が振り直されることが望ましい。
【0031】
以上の状態の変化に伴い、この状態を反映するように、第3の表示領域13の地図上のマークの中の符号が、第1の表示領域11の符号の振り直しに対応するように振り直されることが望ましい。なお、訪問が保留状態となったCキャッスルのスポットは、第3の表示領域13の地図上でも、三角形のマークに「1」の符号が付され、孤立して表示されることが望ましい。この孤立した三角形のマークを経由しないように、「3」が付された四角形のマークから「4」が付された四角形のマークに、地図上での移動経路が描画し直されることが望ましい。この移動経路は、移動手段に対応する態様で描画されることが望ましい。
【0032】
また、
図7において、車の移動時間1380は、20分であったが、
図9における車の移動時間1381は、その経路が変更となったため、10分の増加を加味した30分などの表示に書き換えられることが望ましい。
【0033】
このように、スポット表示領域は、マウスのドラッグアンドドロップ又はタブレット上での指の移動の指示などに基づいて、第1の表示領域11から第2の表示領域12に移動できる。
【0034】
図10においては、スポット表示領域は、マウスのドラッグアンドドロップ又はタブレット上での指の移動の指示などに基づいて、第2の表示領域12から第1の表示領域11に移動できる。この動作については、後述する
図10の説明を参照されたい。
【0035】
以上の様に、スポット表示領域が、第1の表示領域11と第2の表示領域12との間で、ユーザの指示に基づき移動することで、ユーザの訪問スケジュールの編集が容易に行える。加えて、この編集によって、第1の表示領域11のスケジュールが再計算されて、スケジュールの表示が更新される。また、この第1の表示領域11のスケジュールの変更に応じて、第3の表示領域13の地図におけるマークの表示、移動経路、移動手段等の表示も整合性を保つように変更される。
以上の様な動作によって、ユーザは、特定のスポットの訪問を行うか否かを容易に変更することができると共に、その変更が地図に表示されるため、複数のスポットの間の移動の態様の変更なども容易に把握することができる。
【0036】
<処理フローの説明>
以上の、表示に関するユーザインタフェースに関して、フローチャートを用いて以下に説明する。
図1は、一実施形態の処理フローを示す図である。処理フローの各ステップについて説明する。
[ステップS102]スポット表示領域に対応するマークを地図に表示する。このスポット表示領域は、第1の表示領域11又は第2の表示領域12に表示され得る。マークが表示される地図は、第3の表示領域13に表示される。なお、ユーザは、あらかじめ定められたサンプルの観光計画を選択することで、複数のスポット表示領域が含まれる一連の観光計画を、第1の表示領域11又は第2の表示領域12に表示させることができる。サンプルの観光計画(不図示)は、ウェブページなどに地域別、目的別などのカテゴリに分けて表示されたものから、ユーザが選択できるようにしてもよい。或いは、サンプルの観光計画又は他のユーザが既に作成した観光計画を蓄積したデータベース(不図示)からユーザが検索して用いることができるようにすることができるようにしてもよい。
【0037】
あるいは、スポットの名前、そのスポットの地理的情報などを含む関連情報がユーザによって入力されて、スポット表示領域が、第1の表示領域11又は第2の表示領域12に表示されてもよい。
【0038】
第1の表示領域11又は第2の表示領域12に表示されたスポット表示領域に含まれる符号を含むマークが、第3の表示領域13の地図上の対応する地理的位置に表示される。なお、同一のスポットに関するスポット表示領域が、第1の表示領域11又は第2の表示領域12に表示されている場合には、第3の表示領域13における対応するスポットの地理的な位置に複数のマークが重なって表示されて、一部のマークが他のマークによって隠れて表示されてしまうのを避けるように、同一のスポットに対応する複数のマークの表示が隠れないように、そのスポットの近傍に隣接させて、複数のマークが重ならないように表示されるようにしてもよい。この例としては、例えば、
図7では、第3の表示領域13の地図に表示されたPホテルのスポットに対応するマーク1111と、マーク2511と、マーク2611とが、地図上で重ならないように、Pホテルの地理的位置の近傍に並べて表示されている。もちろん、これらの3つのマークが重なった状態で表示されるようにしてもよいことは言うまでもない。
【0039】
[ステップS104]スポット表示領域の状態の変化を検知する。第1の表示領域11又は第2の表示領域12に表示されたスポット表示領域の状態(例えば、到着時刻、符号の変化など)が変更されたかが検知される。
【0040】
[ステップS106]スポット表示領域の状態の変化が検知されたか否かのチェックに応じて、処理を分岐させる。このチェックが肯定的(Yes)であれば、処理はステップS108に移る。このチェックが否定的(No)であれば、処理はステップS110に移る。
【0041】
[ステップS108]地図におけるマークの表示の態様などを変更する。例えば、そのスポットへの訪問が保留の状態に変更された場合には、地図上に表示されている対応するマークへの移動経路を取り外す。逆に、そのスポットへの訪問が保留の状態から訪問する状態に変更された場合には、地図上に表示されている対応するマークへの移動経路を接続する。表示領域1又は2における移動手段、移動時間、他のスポットの符号を昇順に振り直すなどの変更を加える。これらの処理の詳細は、例示を示して後述する。
【0042】
[ステップS110]データベースから関連するスポットを検索する。ユーザが、新たなスポットを加えたい場合或いは、データベースに保存されている既存の観光計画に含まれる複数のスポットに関連するスポット表示領域を第1の表示領域11又は第2の表示領域12に加えたいと欲する場合には、ユーザの指示に応答して、データベースから関連するスポットが検索される。
【0043】
[ステップS112]推奨するスポットのスポット表示領域を表示する。表示されるスポット表示領域は、予めデータベースに蓄積されていることが望ましい。なお、ユーザがスポット名及びそのスポット名に関連する情報を入力することで、スポット表示領域が作成されてもよい。
また、表示されたスポット表示領域の開始時刻、終了時刻、滞在時間などは、デフォルト値が設定されていてもよく、或いはユーザの入力に応答して、変更されてもよい。
【0044】
例えば、第1の表示領域11に、既に複数のスポット表示領域が表示されているときに、新たに、スポット表示領域が追加される場合には、既に存在する複数のスポット表示領域の複数のスポットの地理的な位置関係、移動のしやすさなどに基づいて、適切と推定される位置に、新たなスポット表示領域が配置されるようにすることが望ましい。或いは、ユーザの指示した位置に新たなスポット表示領域を配置させてもよい。
【0045】
[ステップS114]移動手段、移動時間、移動における余裕の時間等を表示する。第1の表示領域11又は第2の表示領域12に、新たなスポット表示領域が表示されたり、表示が削除されたり、スポット表示領域のデータが編集されたりして表示が変化した場合には、この変化に応じて、移動手段、移動時間、移動における余裕の時間、到着時刻が間に合わない状況となった場合の報知情報などが表されるようにしてもよい。具体的な例は、後述する。
【0046】
以上のようにして、第1の表示領域11又は第2の表示領域12におけるスポット表示領域が、ユーザにより編集されることに応答して、第3の表示領域13に表示された地図上のマークが変更される。また、このユーザの編集に応答して、第1の表示領域11又は第2の表示領域12におけるスポット表示領域自体の状態及び移動に関する情報などが、観光計画が整合するように変更されることが望ましい。例えば、各スポット表示領域の符号の振り直し、移動手段の変更、移動時間の変更、滞在時間の変更、フリーの時間の表示又は削除、固定された時刻と整合しない状況が発生した場合の報知の情報の表示などが行われてもよい。なお、ユーザは、必要に応じて、固定したい項目を選択することで、その項目が固定される状態に変化するか、自動的にシステムにより変更されることを許容する状態に変化するようにしてもよい。
【0047】
図2は、地図におけるマークの表示の態様などを変更するステップS108の具体例の処理フローを示している。
[ステップS202]スポット表示領域が、第1の表示領域11から、第2の表示領域12に移動したかが、チェックされる。このチェックが肯定的(Yes)であれば、処理はステップS204に移る。このチェックが否定的(No)であれば、処理はステップS206に移る。
【0048】
[ステップS204]スポットへの訪問が保留状態であることを示すように、マークを地図に表示する。なお、スポット表示領域が、第1の表示領域11から、第2の表示領域12に移動しない場合であっても、既に述べたように、スポット表示領域の訪問チェック領域のチェックが外された場合には、そのスポットに訪問することが保留された状態となるようにしてもよい。
そして、保留状態となったスポット表示領域は、グレーアウトした表示になるようにするなどして、保留状態となったことが容易にわかるように表示されてもよい。
【0049】
[ステップS206]スポット表示領域が、第2の表示領域12から、第1の表示領域11に移動したかが、チェックされる。このチェックが肯定的(Yes)であれば、処理はステップS208に移る。このチェックが否定的(No)であれば、処理は戻る。
【0050】
[ステップS208]第1の表示領域11におけるスポット表示領域の位置に応じた時系列の順序に従って、第1の表示領域11の時系列における順序を示すように、マークを地図に表示する。
なお、第2の表示領域12におけるスポット表示領域の状態の変化も、第3の表示領域13における表示に反映されることが望ましい。
このようにすることによって、第1の表示領域11及び第2の表示領域12の表示と、第3の表示領域13の表示との整合性が担保される。
以上の処理によって、ユーザは、観光計画の表示の変化を見ることによって、観光計画の編集の結果を的確に把握することができる。
【0051】
図3の
図3A乃至
図3Cは、地図におけるマークの表示の態様などを変更するその他の処理の詳細の例を示した図である。
図3Aについて、以下に説明する。
[ステップS310]時系列の順序に従って順番を示す符号をマークに付記する。第1の表示領域11に表示されたスポット表示領域は、訪問の順番を示すように時系列的に表示されている。したがって、この表示順序が、第3の表示領域13の地図においてもわかるように、第1の表示領域11の各スポット表示領域に付された符号と、第3の表示領域13の地図上に付されたマークの符号が対応するように、同じ符号を持つ同じ態様のマークで表示されるようにすることが望ましい。なお、第2の表示領域12に表示された訪問を保留されたスポット表示領域にも符号が付されていることが望ましい。そして、その符号は、第3の表示領域13における地図上にも、同じように表示されることが望ましい。なお、既に述べたように第1の表示領域11において、訪問が保留状態とされたスポット表示領域についても、その符号が、地図上に表示されていることが望ましい。
【0052】
図3Bについて、以下に説明する。
[ステップS320]時系列の日毎に、異なる態様でマークを表示する。観光が、複数の日に亘場合には、日ごとに異なる態様で、地図上のマークが表示されることが望ましい。このようにすることによって、地図上にマークが付された訪問スポットの訪問する日を、ユーザに対して分かりやすいように表示させることができる。
【0053】
図3Cについて、以下に説明する。
[ステップS330]第3の表示領域13の地図上のマークとマークの間の移動の表示の態様を変更する。地図上におけるマークは、スポットの位置(又はその近傍)に置かれる。したがって、あるスポットから次のスポットにどのような移動手段(徒歩、鉄道、車など)が用いられるのかを、わかりやすく表示するようにすることが望ましい。例えば、マークとマークとを結ぶ経路の線の態様を、移動手段に応じて異ならせることが望ましい。また、この点は、第1の表示領域11におけるスポット表示領域の間においても同様に表示させるようにしてもよい。また、表示手段を示すマーク(徒歩の場合「人のマーク」、電車の場合「電車のマーク」、車の場合「車のマーク」を第1の表示領域11、又は、第2の表示領域12に表示させるようにしてもよい。
【0054】
図4の
図4A及び
図4Bは、地図におけるマークの表示の態様などを変更するその他の処理の詳細の例を示した図である。
図4Aについて、以下に説明する。
[ステップS410]スポット表示領域と対応するマークとの対応関係がわかるようにマークを地図上に表示する。第1の表示領域11のスポット表示領域の時系列が変更される例としては、あるスポットが、訪問しないスポットから訪問するスポットに変更された場合、その逆の場合、第1の表示領域11に、新たなスポット表示領域が挿入された場合、又はスポット表示領域が削除された場合、或いはこれらに応じて、各スポットの符号が降り直された場合などが挙げられる。或いは、第1の表示領域11に表示されているスポット表示領域の順番が、訪問する順番が最適と推定される順番になるように、システムに対してユーザからの指示があって、システムによってこの順番が変更された場合などが挙げられる。
【0055】
これらの場合には、第1の表示領域11の各々のスポット表示領域のマークと、第3の表示領域13の地図上のマークとが、整合するように、表示が変更されるようにすることが望ましい。このようにすることによって、ユーザは、ユーザの訪問予定のスポットの順序、移動手段、出発時刻、到着時刻、滞在時間、アクティビティの内容、位置などを的確に認識できるようになる。
【0056】
図4Bについて、以下に説明する。
[ステップS422]第1の表示領域11のスポット表示領域の保留状態が変更されたかがチェックされる。このチェックが肯定的(Yes)であれば、処理はステップS424に移る。このチェックが否定的(No)であれば、処理は戻る。
【0057】
[ステップS424]保留状態の変更に応じて地図のマークの表示を変更する。既に述べたように、第1の表示領域11においても、訪問チェック領域を操作することで、訪問するかしないかを変更することができるようにすることが望ましい。この変更に応じて、地図のマークの表示の態様(識別子、マークの形状、マークの色など)の変更を行うと共に、そのマークに対する移動手段の態様がわかるように変更が行われる。すなわち、訪問が保留状態になった場合には、移動手段を示す線が取り除かれ、孤立したマークとなることが望ましい。訪問が保留状態から訪問する状態に変化した場合には、孤立していたマークに、移動手段の線が接続されて、移動経路の中での訪問順序がわかるように表示すると共に、移動手段がわかるように接続された線の態様を適切に表示させるようにすることが望ましい。この点は、第1の表示領域11におけるスポット表示領域自体の表示態様、移動手段の表示、符号の振り直しなどが行われてもよい。なお、第1の表示領域11において、スポットの訪問が保留されたり、訪問の保留が解除されたりした場合には、符号の振り直しを行わないようにしておくこととしてもよい。このようにすることによって、符号が変更されないため、どの順番にあったスポットが保留状態になった(又は保留状態が解除された)のかを、ユーザは混乱せずに容易に地図上で確認することができる。
【0058】
図5は、データベースから関連するスポットを検索するステップS110の具体例を示す図である。
図5について、以下に説明する。
[ステップS510]ユーザからの検索指示に応答して、ユーザの属性、ユーザの入力情報などを検索キーに特定して、データベースから、関連するスポットを検索する。ユーザから入力される検索情報には、ユーザが直接入力する情報に加えて、ユーザが過去に検索した情報、ユーザが過去に作成した観光計画の情報など、ユーザの嗜好に関する情報などが用いられてもよい。また、ユーザの属性には、性別、年齢、趣味、居住地域、ユーザが過去に削除した観光スポットに関連する情報、ユーザが過去に採用したスポットに関連する情報、ユーザが過去にインターネットで検索した検索キーの情報、ユーが過去に閲覧したウェブページの情報などが含まれ得る。
【0059】
これらの情報によって、蓄積されたデータベース(不図示)を用いて、ユーザに対して適合する可能性のあるスポットが検索される。検索されたスポットのスポット表示領域は、第1の表示領域11又は第2の表示領域12に表示されるようにしてもよい。検索されたスポット表示領域に対応するマークが、第3の表示領域13の地図上に表示されるようにすることが望ましい。
【0060】
図6は、実施形態の各ハードウエア構成を示した図である。ハードウエア構成は、CPU601、本実施形態のプログラム、データベース及びデータが格納され得るROM602、RAM603、ネットワークインターフェース605、入力インタフェース606、表示インタフェース607、外部メモリインタフェース608を有する。これらのハードウエアは、バス604によって相互に接続されている。
【0061】
ネットワークインターフェース605は、ネットワーク615に接続されている。ネットワーク615には、有線LAN、無線LAN、インターネット、電話網などがある。入力インタフェース606には、入力部616が接続されている。表示インタフェース607には、表示部617が接続される。外部メモリインタフェース608には、記憶媒体618が接続される。記憶媒体618は、RAM、ROM、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、メモリーカード、USBメモリ等であってもよい。
上述の実施形態を実現するプログラム及び方法は、
図6に示されるハードウエア構成を備えるコンピュータにより実行され得る。
【0062】
図7は、実施形態におけるコンピュータの画面の表示空間に表示されるユーザインタフェースの一例を示している。
図7については、既にその内容を説明したので、ここでは説明を省略する。
【0063】
図8は、第1の表示領域11においてスポット表示領域のチェック領域のチェックが外されてスポットが保留された状態を示した図である。
スポット表示領域1402における訪問チェック領域1432のチェックが外されたために、スポットである「Cキャッスル」が、訪問を保留する状態となっている。この場合には、スポット表示領域1402は、グレーアウトされるようにして、訪問が保留状態になったことが容易にわかるようにすることが望ましい。なお、マーク1423において、その形状と符号の順番については、そのままの状態を保つようにすることが望ましい。このようにすることによって、スポットが保留状態になったが、依然として、スポット表示領域は、第1の表示領域11の所定の位置に存在していることがユーザに容易にわかるようにすることができる。
【0064】
スポット表示領域1402が、訪問保留の状態になったため、移動を示す線1363が、スポット表示領域1402を通過して、その次のスポット表示領域1501まで伸びている。そして、移動時間1382が20分から30分に変更されている。
【0065】
また、第3の表示領域13の地図上のマーク1424の符号は、変更されないが、グレーアウトされることで、訪問が保留状態であることがユーザに容易にわかるようになる。また、移動経路を示す線1364が、マーク1424を経由しないように変更されることが望ましい。以上のようにすることによって、符号「4」が付されたCキャッスルが訪問保留状態になっているが、スポット表示領域1402は依然として、第1の表示領域11に存在していることが、地図を見てもユーザに認識されるようになる。また、整合性を担保するために、スポット表示領域1501の到着時刻などの表示の変更がなされている。
【0066】
以上のような処理を行うことで、ユーザは、スポット表示領域を第1の表示領域11と第2の表示領域12との間でドラッグアンドドロップなどの操作によって移動させる操作をすることなく、容易に各々のスポットの訪問を保留にしたり、保留されたスポットを訪問する状態に切り替えたりすることが容易にできる。
【0067】
図9は、スポット表示領域を第1の表示領域11から第2の表示領域12に移動させる操作における動作を説明した図である。
図9については、既に説明したので、ここでは説明を省略する。
【0068】
図10は、第2の表示領域12に表示されたスポット表示領域を第1の表示領域11に移動させる操作における動作を示す図である。
図9において、第2の表示領域12におかれていたスポット表示領域1401が、
図10においては、ユーザの操作により、2日目の旅行計画においてスポット表示領域1403として挿入されている。
この操作によって、符号1425は、二日目を表す六角形の中に「8」を示す符号1425が表示されている。これに伴い、第3の表示領域13の地図の六角形のマーク1426には、同様に「8」の符号が表示されており、二日目の訪問順序の中にくみこまれている。また、マーク1426に適切な移動経路及び移動手段を示す線が連結されている。
また、例えば、F駅に16時に到着するように、Cキャッスルの滞在時間が1時間10分から40分に変更されている。
【0069】
以上のようにして、F駅への到着時刻である16時が固定されているために、他のスケジュール、経路、移動手段、訪問時間などが整合性を保つように自動的に変更される。
【0070】
図11は、訪問予定のスポットの順番が変わる場合の例を示す図である。
図11では、1日目のスケジュールから2日目のスケジュールに、訪問するスポット(Cキャッスル)を変更する場合を示している。なお、
図11の例は、訪問日の異同に関わらず、訪問の順番を入れ換える場合、あるいは、移動経路又はユーザの希望を加味してシステムが訪問のスケジュールを自動的に組み替える場合にも当てはまる。
【0071】
図11においては、
図7における1日目のスポット表示領域1400が、ユーザの指示に基づいて、2日目のスポット表示領域1404に移動した例を示している。
図11における最終的な状態は、
図10と同じである。
【0072】
このように、第1の表示領域11内において、スケジュールをユーザの希望に応じて編集することができる。或いは、各スポットの位置、各スポットのアクティビティの内容(例えば昼食を目的とするアクティビティは、正午前後にスケジュールすることが望ましい)などに応じて、システムが最適と予想されるスケジュールに変更する場合にも、
図11に示す処理が行われるとよい。
【0073】
図12は、ユーザの指示によるスケジュールの設定などに起因して、スケジュールに不整合が発生した場合の報知の例を示す図である。
図12は、
図11と近似した状況を示しているが、
図12では、スポット表示領域1405の滞在時間1451が、ユーザの指示により1時間30分に固定されている点で、
図11の状況と異なる。この場合、F駅に到着する予想時刻は、16:30となり、F駅への希望到着時刻16:00を超えてしまうこととなる。この場合には、スケジュールが不整合を起こしていることになるため、例えばF駅への到着時刻2921をハイライトしたり点滅させたりして、ユーザに対してスケジュールの不整合が発生していることを報知することが望ましい。
【0074】
この場合、ユーザにより、Cキャッスルの滞在時間の固定を解除したり、乗車する列車の予約を変更してF駅への到着時刻を調整したりして、2日目のスケジュールの整合性を担保する指示をユーザから受け取るようにすればよい。
【0075】
図13は、システムから、推奨するスポットHCafeの提示を受ける場合の一例を示す図である。第2の表示領域12の十字のマーク3500をユーザが操作することで、検索処理(不図示)が実行される。そして、その結果、推奨されるスポットであるお勧めスポット3000が表示されている。おすすめスポットの符号は1であり、三角のマークで囲まれている。同様にマーク3021と符号は、第3の表示領域13の地図にも表示されている。なお、このおすすめスポットは、第2の表示領域12に表示されているため、スケジュールには組み込まれておらず、地図においても、孤立して表示されている。
【0076】
なお、おすすめスポットは、第1の表示領域11に存在する十字マーク3501をユーザが操作することにより、第1の表示領域11に表示させることもできる。この場合、システムが、最も適切と推定したスケジュールの位置に、おすすめスポットを挿入するようにするとよい。なお、挿入されたおすすめスポットは、保留状態としてスケジュールに挿入されてもよいし、保留状態を解除した状態で挿入されてもよい。
【0077】
図14は、第2の表示領域12のおすすめスポットのスポット表示領域を第1の表示領域11に移動させた例を示している。
お勧めのスポット表示領域3001が、第2の表示領域12から第1の表示領域11の2日目のスケジュールに挿入されている。この場合、既に述べたように、全体のスケジュールが整合するように第1の表示領域11のそれぞれの表示及び第3の表示領域13の移動ルートの表示が適切に修正されるように、本実施形態のシステムが、スケジュールの計算を行って、表示に反映させることができる。なお、スケジュールの自動的計算及び最適と推定されるスケジュールの探索は、固定されたスケジュールを加味して、四則演算、比較処理などを繰り返し行うことで達成できるため、当業者に自明である。
【0078】
以上の実施形態では、第3の表示領域13の地図に置かれたマークに移動経路を線で示したが、移動経路が示されないようにしてもよい。また移動経路ではなく、直線などでマークが結ばれてもよい。或いは、例えば、複数のマークを日ごとに閉じた線で囲んだり、日ごとのマークを含む領域に日ごとに色を変えたりするなどの表示を加えるようにしてもよい。
【0079】
以上に説明した各実施形態は、それぞれが排他的なものではなく、ある実施形態の一部を他の実施形態に組み込んだり、ある実施形態の一部を他の実施形態の一部で代替したりすることができる。
【0080】
加えて、例示したフローチャートの各フローは、矛盾のない限り順番を入れ替えることができる。また、矛盾のない限り、例示された1つのフローを、異なるタイミングで、複数回実行することができる。複数のステップが同時に実行されてもよい。各ステップは、メモリ(non-transitory)に記憶されたプログラムを実行することにより実現されてもよい。
【0081】
また、開示された実施形態の一部のプログラムは、オペレーティングシステムなどの汎用のプログラム、またはハードウエアで実現することができる。加えて、開示されたプログラムは、複数のハードウエアで分散して実行されてもよい。
【0082】
上述の実施形態を実現するプログラムは、
図6に示されるハードウエア構成を備えるコンピュータにより実行され得る。また,実施形態のプログラムは,コンピュータに実行させる方法として,インプリメントされてもよい。
【0083】
以上の実施形態は,請求項に記載された発明を限定するものではなく,例示として取り扱われることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0084】
604 バス
605 ネットワークインターフェース
606 入力インタフェース
607 表示インタフェース
608 外部メモリインタフェース
615 ネットワーク
616 入力部
617 表示部
618 記憶媒体
【要約】 (修正有)
【課題】コンピュータによって観光計画をより容易に作成及び編集する方法並びにプログラムを提供する。
【解決手段】方法は、スポットを特定する符号とスポットに関連する情報とが所定の位置関係を維持しながらユーザの指示に基づいて画面を移動するように表示されるスポット表示領域と、ユーザが訪問する予定又はユーザの訪問が保留状態の複数のスポットのスポット表示領域の各々が時系列に従って並んで表示される表示領域11と、ユーザの訪問が保留状態にされているスポットのうち表示領域11に表示されていないスポット表示領域が表示される表示領域12と、複数のスポットの各々の地理的な場所に対応する地図における位置に、符号を含むマークが置かれる地図が表示される表示領域13とを含む表示空間において、状態により表示を変化させることにより、複数のスポットの情報を含む観光計画を作成及び編集する。
【選択図】
図1