(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-22
(45)【発行日】2022-03-03
(54)【発明の名称】半導体発光装置
(51)【国際特許分類】
H01L 33/52 20100101AFI20220224BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20220224BHJP
H01L 23/28 20060101ALI20220224BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20220224BHJP
【FI】
H01L33/52
H01L23/12 Z
H01L23/28 C
H01L33/62
(21)【出願番号】P 2016138140
(22)【出願日】2016-07-13
【審査請求日】2019-06-21
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【氏名又は名称】臼井 尚
(72)【発明者】
【氏名】小早川 正彦
(72)【発明者】
【氏名】外山 智一郎
【審査官】大和田 有軌
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-130195(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0134471(US,A1)
【文献】特開2012-186450(JP,A)
【文献】特開2015-115432(JP,A)
【文献】特開2011-023461(JP,A)
【文献】特開2011-077164(JP,A)
【文献】特開2007-258324(JP,A)
【文献】特開2007-201171(JP,A)
【文献】特開2007-088155(JP,A)
【文献】特開平11-298049(JP,A)
【文献】特開平09-036432(JP,A)
【文献】特開平08-330637(JP,A)
【文献】特開平08-321634(JP,A)
【文献】実開昭61-094362(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 - 33/64
H01L 21/52 - 21/58
H01L 23/00 - 23/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向において、第1方向前方を向く基材主面および第1方向後方を向く基材裏面を有し、前記第1方向に直角な第2方向において互いに反対側を向く一対の第1基材側面、前記第1方向および前記第2方向に直角な第3方向において互いに反対側を向く一対の第2基材側面を有する基材と、
前記基材主面に搭載された半導体発光素子と、
前記半導体発光素子を覆い、かつ、透光性を有し、前記第1方向視において、前記基材より小である封止樹脂と、
前記基材主面に形成された主面電極を有し、前記半導体発光素子への導通経路である配線パターンと、
前記第1方向視において、前記主面電極と重なるパターン被覆部を有し、絶縁性の材質からなるレジスト層と、
を備えており、
前記封止樹脂は、前記第2方向の端縁が一方の前記第2基材側面から他方の前記第2基材側面まで前記第3方向に繋がり、
前記パターン被覆部は、前記封止樹脂の前記第2方向の前記端縁の全長に対して前記第2方向における外側に接し、かつ、前記第1方向視において、一方の前記第2基材側面から他方の前記第2基材側面まで前記第3方向に繋がるとともに前記第1方向前方の面が平坦である樹脂流出防止部を有しており、
前記主面電極は、互いに離間する第1部分および第2部分を有し、
前記レジスト層は、前記第1方向視において前記第1部分に重なる第1レジスト層、および、前記第1レジスト層から離間し、かつ、前記第1方向視において前記第2部分に重なる第2レジスト層を有し、
前記第1レジスト層および前記第2レジスト層は、前記樹脂流出防止部を含む前記パターン被覆部に対して前記第2方向の内方に繋がり且つ前記基材主面と前記封止樹脂とに接して挟まれた内方基材被覆部と、前記パターン被覆部に対して前記第2方向の外方に繋がり且つ前記基材主面に接する外方基材被覆部と、を有し、
前記パターン被覆部、
前記内方基材被覆部および
前記外方基材被覆部は、前記第2方向視において互いに重なる部分を有
し、
前記第1レジスト層の前記外方基材被覆部は、前記第1方向視において一方の前記第1基材側面に重なり、
前記第2レジスト層の前記外方基材被覆部は、前記第1方向視において他方の前記第1基材側面から離間している、ことを特徴とする半導体発光装置。
【請求項2】
前記第2レジスト層は、前記第2方向に離間する一対の端縁を有しており、
前記第2レジスト層の前記一対の端縁の各々は、前記第1方向視において、前記第3方向に沿った直線部と他方の端縁に向けて凹んだ形状の湾曲部とを有している、
請求項
1に記載の半導体発光装置。
【請求項3】
前記一対の第1基材側面は、前記第2方向に凹み、かつ、前記基材主面から前記基材裏面に貫通する第1スルーホール部および第2スルーホール部をそれぞれ有する、
請求項
2に記載の半導体発光装置。
【請求項4】
前記第1スルーホール部および前記第2スルーホール部は、前記第1方向視において、半円形状をなす、
請求項
3に記載の半導体発光装置。
【請求項5】
前記第2レジスト層の前記一対の端縁のうち前記第2方向において前記第2スルーホール部側に位置する前記端縁の前記湾曲部は、前記第2スルーホール部に沿って湾曲している、
請求項
3または請求項
4に記載の半導体発光装置。
【請求項6】
前記配線パターンは、前記第1スルーホール部の表面に形成され、かつ、前記第1部分に繋がる第1側面電極、および、前記第2スルーホール部の表面に形成され、かつ、前記第2部分に繋がる第2側面電極を有する、
請求項
3ないし請求項
5のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項7】
前記配線パターンは、前記基材裏面に形成され、かつ、前記第1側面電極に繋がる第1裏面電極、および、前記基材裏面に形成され、かつ、前記第2側面電極に繋がる第2裏面電極を有する、
請求項
6に記載の半導体発光装置。
【請求項8】
前記第1裏面電極および前記第2裏面電極は、互いに離間して絶縁されている、
請求項
7に記載の半導体発光装置。
【請求項9】
前記第1裏面電極および前記第2裏面電極の間には、絶縁体が配置されている、
請求項
8に記載の半導体発光装置。
【請求項10】
前記半導体発光素子と前記配線パターンとを接続するワイヤを、さらに備える、
請求項
7ないし請求項
9のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項11】
前記第1部分は、前記半導体発光素子がダイボンディングされるダイボンディング部を有し、
前記第2部分は、前記ワイヤを介して前記半導体発光素子と導通するワイヤボンディング部を有する、
請求項
10に記載の半導体発光装置。
【請求項12】
前記半導体発光素子は、前記第1方向前方を向く第1パッド部と、前記第1方向後方を向く第2パッド部と、を有し、
前記第1パッド部は、前記ワイヤがボンディングされ、前記ワイヤボンディング部と導通し、
前記第2パッド部は、導通性接合材により前記ダイボンディング部に接合され、前記ダイボンディング部と導通している、
請求項
11に記載の半導体発光装置。
【請求項13】
前記第1部分は、前記第1方向視において、前記第1スルーホール部に繋がる部分近傍に配置され、前記第1側面電極に繋がる第1端縁部と、前記第1端縁部と前記ダイボンディング部とを繋ぐ第1連結部と、を有する、
請求項
12に記載の半導体発光装置。
【請求項14】
前記第1部分は、前記第1連結部に繋がり、かつ、前記第1方向視において、前記基材主面の前記第3方向の一方の端縁から他方の端縁に向け伸びる第1帯状部を、さらに有する、
請求項
13に記載の半導体発光装置。
【請求項15】
前記樹脂流出防止部は、前記第1方向視において、前記第1帯状部に重なる第1防止部を含む、
請求項
14に記載の半導体発光装置。
【請求項16】
前記第2部分は、前記第1方向視において、前記第2スルーホール部に繋がる部分近傍に配置され、前記第2側面電極に繋がる第2端縁部と、前記第2端縁部と前記ワイヤボンディング部とを繋ぐ第2連結部と、を有する、
請求項
13ないし請求項
15のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項17】
前記第2部分は、前記第2連結部に繋がり、かつ、前記第1方向視において、前記基材主面の前記第3方向の一方の端縁から他方の端縁に向け伸びる第2帯状部を、さらに有する、
請求項
16に記載の半導体発光装置。
【請求項18】
前記樹脂流出防止部は、前記第1方向視において、前記第2帯状部に重なる第2防止部を含む、
請求項
17に記載の半導体発光装置。
【請求項19】
前記配線パターンは、Cuからなる、
請求項1ないし請求項
18のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項20】
前記配線パターンは、前記封止樹脂から露出し、かつ、前記レジスト層からも露出する部分に、Auめっきが施されている、
請求項
19に記載の半導体発光装置。
【請求項21】
前記封止樹脂は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、もしくは、ポリビニル系樹脂の樹脂材料からなる、
請求項1ないし請求項
20のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項22】
前記封止樹脂は、前記第1方向前方に突き出たドーム状のドーム形状部を有する、
請求項
21に記載の半導体発光装置。
【請求項23】
前記レジスト層の一部は、前記封止樹脂と前記基材主面との間に介在しており、かつ、当該一部は、前記封止樹脂および前記基材主面の各々に直接的に接している、
請求項1ないし請求項
22のいずれか一項に記載の半導体発光装置。
【請求項24】
前記レジスト層の前記一部の上面は、前記樹脂流出防止部の上面と面一である、
請求項
23に記載の半導体発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体発光素子を用いた半導体発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、従来の半導体発光装置の一例を開示している。同文献に開示された半導体発光装置は、基材、半導体発光素子、配線パターン、レジスト層、および、封止樹脂を備えている。前記半導体発光装置において、前記配線パターンおよび前記レジスト層は、前記基材上に形成されている。前記レジスト層は、前記配線パターン上に形成された部分(パターン被覆部)と前記基材上に形成された部分(基材被覆部)を有する。また、前記半導体発光素子は、前記基材に搭載されている。前記封止樹脂は、前記基材上に形成され、前記半導体発光素子を覆っている。そして、前記封止樹脂は、一般的に、モールド成形により形成される。モールド成形は前記封止樹脂を形成する方法の一種であり、上記半導体発光装置においては、上下一対の金型で基材を挟み込み、前記基材と前記金型との間に生じるキャビティ内にガラスエポキシ樹脂などの樹脂材料を充填および硬化させて、前記封止樹脂を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の半導体発光装置においては、上記するように、前記基材が露出する部分(前記配線パターンおよび前記レジスト層がともに形成されない部分)、前記基材被覆部、および、前記パターン被覆部などが存在し、これらにより、厚さ方向に段差が生じる。この段差が原因となり、前記金型で前記基材を挟み込んだときに、前記金型と前記基材との間に隙間が発生することがある。その結果、当該隙間を介して、キャビティ内に注入した樹脂材料が意図せぬところに漏れ出してしまうことがある。このような樹脂漏れにより形成された前記封止樹脂が外部回路に接続するための端子部を覆ってしまうと、外部回路との導通経路が確保できなくなる。また、前記樹脂漏れは樹脂バリの原因となり、樹脂バリ除去の工程が必要になってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて創作されたものであり、その目的は、樹脂漏れを抑制することができる半導体発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の側面によって提供される半導体発光装置は、第1方向において、第1方向前方を向く基材主面および第1方向後方を向く基材裏面を有し、前記第1方向に直角な第2方向において互いに反対側を向く一対の第1基材側面、前記第1方向および前記第2方向に直角な第3方向において互いに反対側を向く一対の第2基材側面を有する基材と、前記基材主面に搭載された半導体発光素子と、前記半導体発光素子を覆い、かつ、透光性を有し、前記第1方向視において、前記基材より小である封止樹脂と、前記基材主面に形成された主面電極を有し、前記半導体発光素子への導通経路である配線パターンと、前記第1方向視において、前記主面電極と重なるパターン被覆部を有し、絶縁性の材質からなるレジスト層と、を備えており、前記パターン被覆部は、前記第2方向において、前記封止樹脂の端縁より外側に配置され、かつ、前記第1方向視において、一方の前記第2基材側面から他方の前記第2基材側面まで前記第3方向に繋がる樹脂流出防止部を有することを特徴とする。
【0007】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記樹脂流出防止部は、前記第1方向視において、線状であり、かつ、前記封止樹脂の前記第2方向の端縁と一致している。
【0008】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記第2基材側面は、前記第2方向に凹み、かつ、前記基材主面から前記基材裏面に貫通するスルーホール部を有する。
【0009】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記スルーホール部は、前記第1方向視において、半円形状をなす。
【0010】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記配線パターンは、前記スルーホール部の表面に形成され、かつ、前記主面電極の一部に繋がる一対の側面電極を有する。
【0011】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記配線パターンは、前記基材裏面に形成され、かつ、各前記側面電極の一部に繋がる一対の裏面電極を有する。
【0012】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記一対の裏面電極は互いに離間して絶縁されている。
【0013】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記一対の裏面電極の間には、絶縁体が配置されている。
【0014】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記半導体発光素子と前記配線パターンとを接続するワイヤを、さらに備える。
【0015】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記主面電極は、前記半導体発光素子がダイボンディングされるダイボンディング部と、前記ワイヤを介して前記半導体発光素子と導通するワイヤボンディング部と、を有する。
【0016】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記半導体発光素子は、前記第1方向前方を向く第1パッド部と、前記第1方向後方を向く第2パッド部と、を有し、前記第1パッド部は、前記ワイヤがボンディングされ、前記ワイヤボンディング部と導通し、前記第2パッド部は、導通性接合材により前記ダイボンディング部に接合され、前記ダイボンディング部と導通している。
【0017】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記主面電極は、前記第1方向視において、一方の前記スルーホール部に繋がる部分近傍に配置され、一方の前記側面電極に繋がる第1端縁部と、前記第1端縁部と前記ダイボンディング部とを繋ぐ第1連結部と、を有する。
【0018】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記主面電極は、前記第1連結部に繋がり、かつ、前記第1方向視において、前記基材主面の前記第3方向の一方の端縁から他方の端縁に向け伸びる第1帯状部を、さらに有する。
【0019】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記樹脂流出防止部は、前記第1方向視において、前記第1帯状部に重なる。
【0020】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記主面電極は、前記第1方向視において、他方の前記スルーホール部に繋がる部分近傍に配置され、他方の前記側面電極に繋がる第2端縁部と、前記第2端縁部と前記ワイヤボンディング部とを繋ぐ第2連結部と、を有する。
【0021】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記主面電極は、前記第2連結部に繋がり、かつ、前記第1方向視において、前記基材主面の前記第3方向の一方の端縁から他方の端縁に向け伸びる第2帯状部を、さらに有する。
【0022】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記樹脂流出防止部は、前記第1方向視において、前記第2帯状部に重なる。
【0023】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記配線パターンは、Cuからなる。
【0024】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記配線パターンは、前記封止樹脂から露出し、かつ、前記レジスト層からも露出する部分に、Auめっきが施されている。
【0025】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記封止樹脂は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、もしくは、ポリビニル系樹脂などの樹脂材料からなる。
【0026】
前記半導体発光装置の好ましい実施の形態において、前記封止樹脂は、前記第1方向前方に突き出たドーム状のドーム形状部を有する。
【0027】
本発明の第2の側面によって提供される半導体発光装置の製造方法は、前記第1の側面によって提供される半導体発光装置の製造方法であって、前記基材を準備する基材準備工程と、前記基材上に前記配線パターンを形成するパターン形成工程と、前記配線パターンの一部を覆うように、前記基材に前記レジスト層を形成するレジスト形成工程と、前記基材に前記半導体発光素子をダイボンディングするダイボンディング工程と、一対の金型で前記基材を前記第1方向から挟み込み、前記金型の内部のキャビティ内に樹脂材料を注入し、前記封止樹脂を成形する金型成形工程と、を有しており、前記金型成形工程の前の工程において、前記第1方向前方側から前記基材を押さえる前記金型が当接する領域を考慮して、前記樹脂流出防止部が、前記領域内で、一方の前記第2基材側面から他方の前記第2基材側面まで連続的に繋がるように、前記パターン形成工程および前記レジスト形成工程を行う。
【0028】
前記半導体発光装置の製造方法の好ましい実施の形態においては、前記レジスト形成工程において、フィルム状のレジストを圧着させて貼り付けた後、硬化させて前記レジスト層を形成する。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、半導体発光装置において、パターン被覆部は、樹脂流出防止部を有しており、当該樹脂流出防止部は、z方向視において、一方の前記第2基材側面から他方の前記第2基材側面まで前記第3方向に繋がっている。これにより、金型成形工程において、前記金型で前記基材を挟み込んだときに、前記金型と前記樹脂流出防止部とが当接し、隙間がなくなる。したがって、樹脂材料を金型の内部に注入したとき、樹脂流出防止部が障壁となり、樹脂漏れを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の実施形態に係る半導体発光装置の正面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る半導体発光装置の右側側面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る半導体発光装置の左側側面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る半導体発光装置の平面図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る半導体発光装置の底面図ある。
【
図6】
図4の平面図から封止樹脂を透過させて図示した平面図である。
【
図7】
図4のVII-VII線に沿う断面図である。
【
図8】
図4のVIII-VIII線に沿う断面図である。
【
図9】本発明の製造方法において、基材準備工程後の集合基材を示す図である。
【
図10】本発明の製造方法において、パターン形成工程後の集合基材を示す図である。
【
図11】本発明の製造方法において、レジスト形成工程後の集合基材を示す図である。
【
図12】本発明の製造方法において、ダイボンディング工程およびワイヤボンディング工程後の集合基材を示す図である。
【
図15】本発明の製造方法において、金型成形工程後の集合基材を示す図である。
【
図16】第1変形例に係る半導体発光装置を説明するための図である。
【
図17】第2変形例に係る半導体発光装置を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して、以下に説明する。
【0032】
図1~
図8は、本発明の実施形態に係る半導体発光装置Aを示す図である。本実施形態に係る半導体発光装置Aは、基材1、半導体発光素子2、配線パターン3、レジスト層4、ワイヤ5、および、封止樹脂6を備えている。
【0033】
図1は、半導体発光装置Aの正面図である。
図2は、
図1に示した半導体発光装置Aの右側面図(x方向前方側側面)である。
図3は、半導体発光装置Aの左側面図(x方向後方側側面)である。
図4は、
図1に示した半導体発光装置Aの平面図である。
図5は、
図1に示した半導体発光装置Aの底面図である。
図6は、
図4から封止樹脂6を透過させて図示した平面図である。なお、
図6において、レジスト層4にハッチングし、かつ、透過させている。
図7は、
図4のVII-VII線に沿う断面図である。
図8は、
図4のVIII-VIII線に沿う断面図である。
【0034】
図1~
図8において、半導体発光装置Aの厚さ方向をz方向、z方向に直角な方向をx方向、x方向およびz方向に直角な方向をy方向とする。また、各方向において、矢印が向く方向を前方とし、その反対方向を後方としている。z方向が本発明の「第1方向」に相当し、x方向が本発明の「第2方向」、y方向が本発明の「第3方向」に相当する。
【0035】
基材1は、絶縁性の材料よりなる。このような絶縁性の材料としては、例えば、絶縁性の樹脂もしくはセラミックなどが挙げられる。絶縁性の樹脂としては、例えば、ガラスエポキシ樹脂などが挙げられる。セラミックとしては、例えば、Al2O3、SiC,またはAlNなどが挙げられる。なお、基材1は、アルミニウムなどの金属よりなる基板に、絶縁膜が形成されたものであってもよい。基材1は、z方向視において、x方向に長く伸びた矩形状を呈する。本実施形態においては、基材1は、z方向寸法が、400μmである。基材1は、基材主面11、基材裏面12、一対の第1基材側面13,14、および、一対の第2基材側面15,16を有する。
【0036】
基材主面11および基材裏面12は、
図1、
図7および
図8に示すように、z方向において、離間しており、互いに反対側を向く。基材主面11は、z方向前方を向く面である。基材裏面12は、z方向後方を向く面である。基材主面11および基材裏面12はともに、平坦である。
【0037】
一対の第1基材側面13,14は、
図1、
図4、
図5および
図6に示すように、x方向に離間して形成された面である。一対の第1基材側面13,14は、x方向において、互いに反対側を向く。第1基材側面13は、x方向前方側に位置する面であり、第1基材側面14は、x方向後方側に位置する面である。第1基材側面13,14はともに、z方向前方の端部が基材主面11に繋がり、z方向後方の端部が基材裏面12に繋がっている。また、第1基材側面13,14はともに、平坦である。第1基材側面13,14はそれぞれ、スルーホール部131,141を有する。
【0038】
スルーホール部131,141はそれぞれ、第1基材側面13,14から基材1の内側に向け凹んでいる。スルーホール部131,141はともに、基材主面11から基材裏面12に向けて貫通している。本実施形態においては、スルーホール部131,141は、z方向視において、半円形状をなす。
【0039】
一対の第2基材側面15,16は、
図2~
図6および
図8に示すように、y方向に離間して形成された面である。一対の第2基材側面15,16は、y方向において、互いに反対側を向く。第2基材側面15は、y方向前方側に位置する面であり、第2基材側面16は、y方向後方側に位置する面である。第2基材側面15,16はともに、z方向前方の端部が基材主面11に繋がり、z方向後方の端部が基材裏面12に繋がっている。また、第2基材側面15,16はともに、平坦である。
【0040】
半導体発光素子2は、いわゆるLEDチップであり、半導体発光装置Aの光源となる電子部品である。なお、半導体発光素子2は、LEDチップに限定されず、受光素子あるいはダイオードなどであってもよい。半導体発光素子2は、n型半導体層と活性層とp型半導体層とを有する。n型半導体層は活性層に積層されている。活性層はp型半導体層に積層されている。よって、活性層はn型半導体層とp型半導体層との間に位置する。n型半導体層、活性層、および、p型半導体層は、例えば、GaNよりなる。半導体発光素子2は、z方向前方を向く面に第1パッド部を有し、z方向後方を向く面に第2パッド部を有する。なお、これらの図示は省略する。半導体発光素子2は、基材1に搭載されている。半導体発光素子2の発光色は特に限定されない。
【0041】
配線パターン3は、半導体発光素子2に電力を供給するための電流経路を構成するものである。配線パターン3は、半導体発光素子2に導通している。配線パターン3は、例えば、Cu、Ni、Ti、Auなどの単種類または複数種類の金属からなる。配線パターン3は基材1に形成されている。本実施形態においては、配線パターン3は、厚さ18μmのCu箔上に厚さ15μmのCuめっきを有している。したがって、配線パターン3は、z方向寸法が33μmである。なお、配線パターン3の構成および厚さ方向寸法はこれに限定されない。配線パターン3は、主面電極31、複数の裏面電極32,33、および、複数の側面電極34,35を有する。
【0042】
主面電極31は、基材1の基材主面11の一部を覆う。主面電極31は、ダイボンディング部311、ワイヤボンディング部312、第1端縁部313、第2端縁部314、第1連結部315、第2連結部316、第1帯状部317、および、第2帯状部318を有している。
【0043】
ダイボンディング部311は、半導体発光素子2を支持する部分である。ダイボンディング部311は、導通性を有する接合材(図示略)により、ダイボンディング部311と第2パッド部とが向かい合うように、半導体発光素子2が接合されている。このような接合材としては、例えば、半田やAgペーストなどが挙げられる。本実施形態においては、ダイボンディング部311は、z方向視において、円形状をなす。なお、ダイボンディング部311は円形状に限らず、矩形状や多角形状などであってもよい。
【0044】
ワイヤボンディング部312は、ワイヤ5をボンディングする部分である。本実施形態においては、ワイヤボンディング部312は、z方向視において、略矩形状をなす。なお、ワイヤボンディング部312の形状は、これに限定されない。
【0045】
第1端縁部313は、基材主面11のうち、スルーホール部131と繋がる部分近傍を覆っている。第2端縁部314は、基材主面11のうち、スルーホール部141と繋がる部分近傍を覆っている。本実施形態においては、第1端縁部313および第2端縁部314はともに、z方向視において、半円環状をなす。また、本実施形態においては、第1端縁部313および第2端縁部314は、
図4に示すように、その一部が、レジスト層4および封止樹脂6のいずれからも露出しているため、耐食性を考慮して、Auめっきされている。
【0046】
第1連結部315は、ダイボンディング部311と第1端縁部313とを繋ぐ。第2連結部316は、ワイヤボンディング部312と第2端縁部314とを繋ぐ。本実施形態においては、第1連結部315および第2連結部316はともに、x方向に伸びる帯状をなす。なお、第1連結部315および第2連結部316の形状は、これに限定されない。
【0047】
第1帯状部317および第2帯状部318は、基材主面11のy方向前方の端部からy方向後方の端部まで繋がっている。第1帯状部317は、基材主面11のx方向前方寄りに配置されている。第2帯状部318は、基材主面11のx方向後方寄りに配置されている。本実施形態においては、第1帯状部317は、第1端縁部313および第1連結部315と繋がっている。また、第2帯状部318は、第2端縁部314および第2連結部316と繋がっている。
【0048】
裏面電極32,33は、基材裏面12の一部を覆っている。裏面電極32,33は、半導体発光装置Aを実装基板などに実装する際の接合箇所として用いられる。裏面電極32,33は、互いに、x方向に離間し、絶縁されている。裏面電極32はx方向前方寄り配置されており、裏面電極33は、x方向後方寄りに配置されている。
【0049】
側面電極34,35はそれぞれ、基材1のスルーホール部131,141の表面を覆っている。側面電極34,35は、基材主面11から基材裏面12に達している。側面電極34は、z方向前方の端縁が第1端縁部313に繋がり、z方向後方の端縁が裏面電極32に繋がっている。したがって、半導体発光素子2の第2パッド部は、ダイボンディング部311、第1連結部315、第1端縁部313、および、側面電極34を介して、裏面電極32と電気的に接続されている。側面電極35は、z方向前方の端縁が第2端縁部314に繋がり、z方向後方の端縁が裏面電極33に繋がっている。
【0050】
レジスト層4は、基材1に形成され、絶縁性を有する材質からなる。なお、理解の便宜上、一部の図において、レジスト層4にハッチングして示している。レジスト層4は、基材主面側レジスト41と基材裏面側レジスト42とを含んでいる。
【0051】
基材主面側レジスト41は、基材1の基材主面11に形成されている。基材主面側レジスト41は、フィルム状のレジストを圧着して貼り付け、硬化させることで、基材主面11に形成される。フィルム状のレジストを圧着するときの圧力により、基材主面側レジスト41には、z方向前方の面が平面となる。基材主面側レジスト41は、パターン被覆部411および基材被覆部413を有する。
【0052】
パターン被覆部411は、基材主面側レジスト41のうち、配線パターン3上に形成された部分である。パターン被覆部411は、z方向前方の面が平坦である。本実施形態においては、パターン被覆部411は、第1帯状部317および第2帯状部318のすべてを覆っている。本実施形態においては、パターン被覆部411は、z方向寸法が、15μmである。パターン被覆部411は、樹脂流出防止部412を有する。
【0053】
樹脂流出防止部412は、後述する封止樹脂6の金型成形工程を用いられる金型71に当接する領域である。樹脂流出防止部412は、z方向視において、封止樹脂6よりx方向外側に位置する。また、樹脂流出防止部412は、z方向視において、第1基材側面13から第1基材側面14までy方向に繋がっている。本実施形態においては、樹脂流出防止部412は、z方向視において、矩形状としている。樹脂流出防止部412のz方向前方の面は、レジスト層4のうち最もz方向前方に位置し、かつ、平坦である。なお、理解の便宜上、一部の図において、樹脂流出防止部412を太い点線で示している。
【0054】
基材被覆部413は、基材主面側レジスト41のうち、基材1上に形成された部分である。本実施形態においては、基材被覆部413のz方向寸法は、配線パターン3のz方向寸法とパターン被覆部411のz方向寸法との和より小さい。例えば、基材被覆部413のz方向寸法は40μmである。
【0055】
基材裏面側レジスト42は、基材1の基材裏面12に形成されている。基材裏面側レジスト42は、基材裏面12のx方向中央付近に形成され、基材裏面12のy方向の両端縁に繋がっている。また、基材裏面側レジスト42は、z方向後方の面が平坦である。本実施形態においては、基材裏面側レジスト42は、z方向寸法が20μmである。また、本実施形態においては、基材裏面側レジスト42は、z方向視において、x方向前方の端縁がx方向前方に突き出た凸字形の形状をなす。このような形状にすることで、半導体発光装置Aの接続方向を判断する目印として機能する。基材裏面側レジスト42は、液体レジストを塗布し、熱硬化させることで、基材裏面12に形成される。なお、基材主面側レジスト41と同様に、フィルム状のレジストを用いて形成してもよい。当該基材裏面側レジスト42が、特許請求の範囲に記載の「絶縁体」に相当する。
【0056】
ワイヤ5は、半導体発光素子2と配線パターン3とを導通させるためのものである。ワイヤ5は、例えば、Auなどの金属からなり、ワイヤボンディングによりボンディングされている。ワイヤ5は、一端が半導体発光素子2の第1パッド部にボンディングされ、他端がワイヤボンディング部312にボンディングされている。したがって、半導体発光素子2の第1パッド部は、ワイヤ5、ワイヤボンディング部312、第2連結部316、第2端縁部314、および、側面電極35を介して、裏面電極33と電気的に接続されている。
【0057】
封止樹脂6は、半導体発光素子2、配線パターン3の一部、レジスト層4の一部、および、ワイヤ5を覆っている。封止樹脂6は、光を透過させる樹脂材料からなる。このような樹脂材料として、透明あるいは半透明の、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、もしくは、ポリビニル系樹脂などが挙げられる。また、半導体発光素子2からの光によって励起されることにより異なる波長の光を発する蛍光材料を含むものであってもよい。
【0058】
封止樹脂6は、後述する金型成形工程においてモールド成形により形成される。封止樹脂6は、x方向において、基材1よりも小である。また、封止樹脂6は、z方向前方にドーム形状部61を有する。
【0059】
ドーム形状部61は、封止樹脂6のうち、z方向前方に突出し、半球体形状をなす部分である。当該ドーム形状部61により、半導体発光素子2から発せられた光を所定の方向に照射することができる。すなわち、ドーム形状部61により、封止樹脂6は凸面レンズとして機能する。なお、封止樹脂6の形状は特に限定されない。例えば、半導体発光素子2から発する光を拡散させる場合には、z方向前方の面を凹面にしてもよい。
【0060】
次に、本実施形態に係る半導体発光装置Aの製造方法について、
図9~
図15を参照し、説明する。本実施形態においては、複数の半導体発光装置Aを製造する場合を例に説明する。本発明に係る半導体発光装置Aの製造方法は、基材準備工程、パターン形成工程、レジスト形成工程、ダイボンディング工程、ワイヤボンディング工程、および、金型成形工程を有する。
【0061】
基材準備工程では、複数の貫通孔101がマトリクス状に形成された、矩形状の集合基材100a(
図9参照)を用意する。当該集合基材100aは、
図1~
図8に示す基材1を複数個形成可能なサイズとされる。
図9においては、6個の基材1を形成可能なサイズとし、集合基材100aには、半円形状の貫通孔101が6つ、および、円形状の貫通孔101が3つ形成されている。複数の貫通孔101は、例えば、パンチング処理により形成される。集合基材100aは、上記基材1の材質と同じ、ガラスエポキシ樹脂からなる。
【0062】
パターン形成工程では、上記集合基材100aに配線パターン3を形成する。配線パターン3は、Cu箔にCuめっきを施すことにより、形成される。当該パターン形成工程により、集合基材100aに配線パターン3が形成された集合基材100b(
図10参照)が形成される。
【0063】
レジスト形成工程では、上記配線パターン3を形成した集合基材100bにレジスト層4を形成する。本実施形態においては、集合基材100bのz方向前方の面にフィルム状のレジストを圧着し貼り付ける。そして、露光などにより、硬化させることで、基材主面側レジスト41が形成される。また、集合基材100bのz方向後方の面に液体状のレジストを塗布し、その後、硬化させることで、基材裏面側レジスト42が形成される。当該レジスト形成工程において、基材主面側レジスト41は、フィルム状のレジストを圧着させたときの圧力により、z方向前方側の面は平坦になる。また、形成された基材主面側レジスト41には、配線パターン3上に形成されたパターン被覆部411、および、集合基材100b上(配線パターン3が形成されていない部分)に形成された基材被覆部413が形成されている。本実施形態においては、後述する金型成形工程において、金型71で押さえる領域(
図11の点線で囲われた領域)において、パターン被覆部411の一部が、集合基材100cのy方向前方の端縁からy方向後方の端縁まで繋がるように、レジスト層4の貼り付け位置を考慮する。当該レジスト形成工程により、集合基材100bにレジスト層4が形成された集合基材100c(
図11参照)が形成される。なお、レジスト形成工程後に、レジスト層4から露出し、かつ、封止樹脂6からも露出させる予定の部分には、Auめっきを施す。
【0064】
ダイボンディング工程では、半導体発光素子2を、集合基材100cの片面(z方向前方の面)に、周知のダイボンディングの手法によって、搭載する。そして、ワイヤボンディング工程では、ワイヤ5を、周知のワイヤボンディングの手法により、半導体発光素子2の第1パッド部とワイヤボンディング部312とにワイヤボンディングする。これにより、半導体発光素子2と配線パターン3との導通が確保される。これらダイボンディング工程およびワイヤボンディング工程により、集合基材100cに半導体発光素子2およびワイヤ5がボンディングされた集合基材100d(
図12参照)が形成される。
【0065】
金型成形工程では、上記集合基材100dに封止樹脂6をモールド形成する。
図13および
図14は、金型成形工程を説明するための図である。
図13は、金型成形工程における、
図12のXIII-XIII線に沿う断面図を示しており、
図14は、
図13の一点鎖線で示した部分の部分拡大図である。金型成形工程においては、
図13に示すように、一対の金型71,72を集合基材100dのz方向から挟み込む。金型71には複数の凹部711が形成されている。当該凹部711の寸法および形状は、封止樹脂6と略同一である。また、金型71は、当接面712を有する。当接面712は、z方向後方を向き、かつ、最もz方向後方側に位置する面である。当接面712は、平坦である。金型71は、当該当接面712により、集合基材100dのz方向前方側の面を押さえている。
図12において、当接面712で押さえる領域を細い点線で囲っている。金型72は、z方向前方側の面が一様に平坦であり、集合基材100dのz方向後方側の面を押さえている。
【0066】
金型成形工程において、金型71の凹部711内に半導体発光素子2を収容するように、一対の金型71,72で集合基材100dを挟み込む。これにより、凹部711と集合基材100dのうち凹部711に対向する部分とにより、空隙(キャビティ)73が形成される。また、
図14に示すように、樹脂流出防止部412が、金型71のz方向後方の面(当接面)712に当接し、かつ、
図12に示すように、樹脂流出防止部412が集合基材100dのy方向の一方の端縁から他方の端縁まで連続的に当接している。そして、金型71で集合基材100dを挟み込んだ状態で、金型71に形成された樹脂注入路74から透光性の樹脂材料をキャビティ73内に充填する。そして、これを硬化させることで、封止樹脂6が形成される。なお、樹脂注入路74の位置は限定されない。当該金型成形工程により、集合基材100dに封止樹脂6が形成された集合基材100e(
図15参照)が形成される。
【0067】
金型成形工程によって、封止樹脂6を形成した後は、
図15に示す複数の切断線CLに沿って、集合基材100eを切断する。この切断により、
図1~
図8に示す半導体発光装置Aを複数個製造することができる。なお、上記半導体発光装置Aの製造方法において、複数の半導体発光装置Aを製造する場合を例に説明したが、1つずつ製造してもよい。
【0068】
次に、上記実施形態に係る半導体発光装置Aおよび当該半導体発光装置Aの製造方法における作用について説明する。
【0069】
本実施形態によれば、樹脂流出防止部412が、z方向視において、封止樹脂6よりx方向外側に位置し、かつ、z方向視において、第2基材側面15から第2基材側面16までy方向に繋がっている。これにより、封止樹脂6をモールド成形するときに、当該樹脂流出防止部412が金型71(当接面712)に当接するため、レジスト層4(樹脂流出防止部412)と金型71とが密接し、隙間が存在しない。したがって、金型成形工程において、キャビティ73内に樹脂材料を注入したときに、樹脂流出防止部412が障壁となり、上記隙間を介した樹脂漏れを抑制することができる。そして、樹脂漏れが抑制されることで、外部回路との導通経路の確保が可能となり、また、樹脂バリを抑制することができる。
【0070】
本実施形態によれば、封止樹脂6のx方向両端縁が全てレジスト層4と当接している。封止樹脂6は、配線パターン3よりレジスト層4との接合性が高い。したがって、封止樹脂6の前記x方向両端縁の接合性を高くすることができ、封止樹脂6のはがれを低減させることができる。
【0071】
本実施形態によれば、金型成形工程において、樹脂流出防止部412と金型71(当接面712)とを、z方向視において、第2基材側面15から第2基材側面16までy方向に繋がって当接させることで、樹脂漏れを抑制している。従来の半導体発光装置の金型成形工程において、一対の金型で挟み込むときの型締力を高くすることで、上記隙間を防ぎ、樹脂漏れを抑制することも可能であるが、当該型締力を高くすると、その型締力に基材が耐えられず、基材割れなどの要因となってしまう。特に、薄型の半導体発光装置の場合、当該課題は顕著に表れる。したがって、半導体発光装置Aは、金型成形工程において、一対の金型71,72の型締力を、従来のように高くすることなく、樹脂漏れを抑制することが可能となる。これにより、基材割れなどを低減することができる。さらに、高い型締力でプレス可能な金型成形機が不要となり、製造コストの抑制にも寄与することができる。
【0072】
本実施形態によれば、レジスト形成工程において、基材主面側レジスト41としてフィルム状のレジストを用いた。フィルム状のレジストは液体状のレジストと比べ、パターニング精度がよい。このパターニング精度により、スルーホール部131,141が形成されている場合、液体状のレジストにおいては、スルーホール部131,141から0.125mm以上離れた位置でなければ塗布できなかった。一方、フィルム状のレジストにおいては、スルーホール部131,141からの距離を0.05mm程度まで近づけることができるため、樹脂流出防止部412の形成が容易になる。また、フィルム状のレジストを圧着により貼り付けるため、液体状のレジストを塗布する場合に比べて、平面を形成しやすい。したがって、樹脂流出防止部412のz方向前方の面が平坦にしやすいため、金型71との密着性を高めることができる。なお、液体状のレジストであっても、フィルム状のレジストと同等のパターニングが可能であれば、液体のソルダーレジストにより基材主面側レジスト41を形成してもよい。
【0073】
本実施形態によれば、金型成形工程において、樹脂流出防止部412(レジスト層4)が、金型71(当接面712)に当接しており、配線パターン3に当接しない。したがって、配線パターン3に上記型締力が加わらないため、配線パターン3の断線を抑制することができる。
【0074】
上記実施形態において、配線パターン3およびレジスト層4の配置位置は上記したものに限定されず、金型成形工程において、当接面712に当接する樹脂流出防止部412が、第2基材側面15から第2基材側面16までy方向に繋がっていればどのような配置であってもよい。このような、配線パターン3およびレジスト層4の片方あるいは両方が、上記半導体発光装置Aと異なる変形例について、説明する。なお、上記半導体発光装置Aと同一あるいは類似の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0075】
図16は、第1変形例に係る各種半導体発光装置A1を示している。
図16は、上記
図6に対応する平面図であり、封止樹脂6の記載を省略し、金型71の当接面712を点線で示している。換言すれば、金型成形工程において、樹脂材料(封止樹脂6)をキャビティ73内に充填する前の状態を示している。なお、
図16においては、x方向前方部分のみを図示している。
【0076】
図16(a)は、パターン被覆部411が、第1帯状部317のすべてを覆っていない場合の変形例を示している。
図16(b)は、図示している基材主面側レジスト41のx方向後方の端縁が、曲線である場合の変形例を示している。
図16(c)は、配線パターン3(第1帯状部317)の形状が異なる場合の変形例を示している。
【0077】
図16(a)~(c)においても、太い点線で示した樹脂流出防止部412が、z方向視において、第2基材側面15から第2基材側面16までy方向に繋がっている。したがって、これらのような第1変形例においても上記実施形態と同様に、金型成形工程において、樹脂流出防止部412が障壁となり、上記隙間を介した樹脂漏れを抑制することができる。また、金型成形工程より封止樹脂6が形成された半導体発光装置A1において、樹脂流出防止部412が封止樹脂6よりx方向外側に位置する。
【0078】
図17は、第2変形例に係る各種半導体発光装置A2を示している。
図17は、
図16に対応する平面図である。上記実施形態に係る半導体発光装置Aおよび第1変形例に係る半導体発光装置A1は、樹脂流出防止部412がz方向視において平面状であったが、第2変形例に係る半導体発光装置A2は、樹脂流出防止部412がz方向視において線状になっている。
【0079】
図17(a)は、第1帯状部317のx方向前方の端縁と基材主面側レジスト41(パターン被覆部411)のx方向後方の端縁とがz方向視において一致している場合を示している。
図17(b)は、第1帯状部317のx方向前方の端縁と、基材主面側レジスト41(パターン被覆部411)のx方向前方の端縁と、金型71の当接面712のx方向後方の端縁とがz方向視において一致している場合を示している。
【0080】
図17(a),(b)において、樹脂流出防止部412が、線状に、z方向視において、第2基材側面15から第2基材側面16までy方向に繋がっている。したがって、これらのような第2変形例においても上記実施形態と同様に、金型成形工程において、樹脂流出防止部412が障壁となり、上記隙間を介した樹脂漏れを抑制することができる。なお、
図17(a),(b)で示す半導体発光装置A2において、金型成形工程より封止樹脂6が形成されたとき、封止樹脂6の外側の端縁と樹脂流出防止部412とは、z方向視において一致している。
【0081】
上記半導体発光装置A,A1,A2においては、基材被覆部413のz方向寸法が、配線パターン3のz方向寸法とパターン被覆部411のz方向寸法との和より小さい場合を例に説明したが、これに限定されない。例えば、基材被覆部413のz方向寸法が、配線パターン3のz方向寸法とパターン被覆部411のz方向寸法との和と同じであってもよい。すなわち、基材被覆部413のz方向寸法を、48μm(33μm(配線パターン3のz方向寸法)+15μm(パターン被覆部411のz方向寸法))としてもよい。この場合、金型成形工程における樹脂材料の注入時に、樹脂流出防止部412だけでなく、基材被覆部413も障壁となるため、樹脂漏れをさらに抑制することができる。また、樹脂流出防止部412が、z方向視において、第2基材側面15から第2基材側面16までy方向に繋がっていなくても、基材被覆部413と樹脂流出防止部412とで、z方向視において、第2基材側面15から第2基材側面16までy方向に繋がっていれば、同様に、樹脂漏れを抑制することができる。
【0082】
本発明に係る半導体発光装置および当該半導体発光装置の製造方法は、上記した実施形態に限定されるものではない。本発明の半導体発光装置の各部の具体的な構成および当該半導体発光装置の製造方法の各工程の具体的な手順や方法は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0083】
A,A1,A2:半導体発光装置
1 :基材
11 :基材主面
12 :基材裏面
13,14 :第1基材側面
131,141:スルーホール部
15,16 :第2基材側面
2 :半導体素子
3 :配線パターン
31 :主面電極
311 :ダイボンディング部
312 :ワイヤボンディング部
313 :第1端縁部
314 :第2端縁部
315 :第1連結部
316 :第2連結部
317 :第1帯状部
318 :第2帯状部
32,33 :裏面電極
34,35 :側面電極
4 :レジスト層
41 :基材主面側レジスト
411 :パターン被覆部
412 :樹脂流出防止部
413 :基材被覆部
42 :基材裏面側レジスト
5 :ワイヤ
6 :封止樹脂
61 :ドーム形状部
100a,100b,100c,100d,100e:集合基材
101 :貫通孔
71,72 :金型
711 :凹部
712 :当接面
73 :キャビティ
74 :樹脂注入路