(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-22
(45)【発行日】2022-03-03
(54)【発明の名称】パウチ容器の製造方法及び製造装置
(51)【国際特許分類】
B31B 70/26 20170101AFI20220224BHJP
【FI】
B31B70/26
(21)【出願番号】P 2017191136
(22)【出願日】2017-09-29
【審査請求日】2020-08-27
(73)【特許権者】
【識別番号】313004403
【氏名又は名称】株式会社フジシール
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】仁井 聖
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 将仁
(72)【発明者】
【氏名】大出 秀樹
【審査官】金丸 治之
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-126457(JP,A)
【文献】特開2006-168281(JP,A)
【文献】特開平11-320669(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31B 70/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺帯状のフィルム材に互いに平行な複数の折目線をフィルム長手方向に沿って直線状に凹設し、前記複数の折目線に沿って前記フィルム材を折り畳んで所定位置をヒートシールした後に切断することによって、個々のパウチ容器を製造する方法であって、
前記パウチ容器は底ガセットを有するスタンディングパウチであり、ボトムシール部と周縁シール部を有し、
前記複数の折目線は、フィルム面における凹み深さを異ならせて形成され
、
前記複数の折目線のうち、前記パウチ容器の内容物充填部に接する折目部に対応する第1折目線の凹み深さは、前記内容物充填部に対して、前記ボトムシール部、前記周縁シール部を介して離れて位置する折目部に対応する第2折目線の凹み深さよりも浅く形成される、ことを特徴とする、パウチ容器の製造方法。
【請求項2】
長尺帯状のフィルム材に互いに平行な複数の折目線をフィルム長手方向に沿って直線状に凹設し、前記複数の折目線に沿って前記フィルム材を折り畳んで所定位置をヒートシールした後に切断することによって、個々のパウチ容器を製造する方法であって、
前記パウチ容器はサイドガセットを有するパウチであり、サイドシール部を有し、
前記複数の折目線は、フィルム面における凹み深さを異ならせて形成され
、
前記複数の折目線のうち、前記パウチ容器の内容物充填部に接する折目部に対応する第1折目線の凹み深さは、前記内容物充填部に対して、前記サイドシール部を介して離れて位置する折目部に対応する第2折目線の凹み深さよりも浅く形成される、ことを特徴とする、パウチ容器の製造方法。
【請求項3】
請求項
1または2に記載のパウチ容器の製造方法において、
前記第1および第2折目線は前記フィルム材に複数の折目線形成刃を押し付けた状態で前記フィルム材が搬送されることによって形成され、前記第1折目線を形成する第1折目線形成刃のフィルム材に対する押し付け力が前記第2折目線を形成する第2折目線形成刃の前記フィルム材に対する押し付け力よりも小さく設定されていることを特徴とする、パウチ容器の製造方法。
【請求項4】
長尺帯状のフィルム材に互いに平行な複数の折目線をフィルム長手方向に沿って直線状に凹設する折目線形成ユニットと、
前記折目線に沿ってフィルム材を折り畳む折りユニットと、
前記折りユニットで折り畳まれたフィルム材をヒートシールしてシール部を形成するシール装置と、
前記シール部が形成されたフィルム材を切断して個々のパウチ容器を形成する切断装置と、を備えるパウチ容器の製造装置であって、
前記パウチ容器は底ガセットを有するスタンディングパウチであり、ボトムシール部と周縁シール部を有し、
前記折目線形成ユニットでは、前記複数の折目線がフィルム面における凹み深さを異ならせて形成され
、
前記複数の折目線のうち、前記パウチ容器の内容物充填部に接する折目部に対応する第1折目線の凹み深さは、前記内容物充填部に対して、前記ボトムシール部、前記周縁シール部を介して離れて位置する折目部に対応する第2折目線の凹み深さよりも浅く形成される、ことを特徴とする、パウチ容器の製造装置。
【請求項5】
長尺帯状のフィルム材に互いに平行な複数の折目線をフィルム長手方向に沿って直線状に凹設する折目線形成ユニットと、
前記折目線に沿ってフィルム材を折り畳む折りユニットと、
前記折りユニットで折り畳まれたフィルム材をヒートシールしてシール部を形成するシール装置と、
前記シール部が形成されたフィルム材を切断して個々のパウチ容器を形成する切断装置と、を備えるパウチ容器の製造装置であって、
前記パウチ容器はサイドガセットを有するパウチであり、サイドシール部を有し、
前記折目線形成ユニットでは、前記複数の折目線がフィルム面における凹み深さを異ならせて形成され
、
前記複数の折目線のうち、前記パウチ容器の内容物充填部に接する折目部に対応する第1折目線の凹み深さは、前記内容物充填部に対して、前記サイドシール部を介して離れて位置する折目部に対応する第2折目線の凹み深さよりも浅く形成される、ことを特徴とする、パウチ容器の製造装置。
【請求項6】
請求項
4または5に記載のパウチ容器の製造装置において、
前記折目線形成ユニットは、
前記フィルム材に押し付けられて回転する折目線形成刃と、該折目線形成刃をフィルム材に押し付ける押し付け装置と、該押し付け装置による折目線形成刃の押し付け力を制御する制御装置とを含むことを特徴とする、パウチ容器の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、柔軟なフィルム材から構成されるパウチ容器を製造する製造方法及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、1以上のフィルム材を、適宜、折り畳み、接合することにより袋状に形成したパウチ容器が広く知られている。こうしたパウチ容器の中には、例えば、胴部前面および胴部後面の下部に内側に二つ折りにした底ガセットを接合した自立型のパウチ容器、いわゆる、スタンディングパウチがある。かかるスタンディングパウチは、容器に収容した商品を、スタンディング状態で陳列できるなどの利便性から、様々な商品において多用されている。
【0003】
このスタンディングパウチは、例えば、特許文献1-3などに開示の技術で製造することができる。この特許文献1-3に記載の技術は、細部において若干異なるものの、基本的には、次のようなものである。まず、1枚または複数枚のフィルム材を折り畳んで、互いに対向する胴部前面および胴部後面の下部に内側に二つ折りにした底ガセットを配置した状態にする。そして、その状態で、胴部前面および胴部後面に、シール部分に対応した形状のヒータや加熱したシールバー等を押し当てて、胴部の両側縁および底ガセットの周縁をヒートシールしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-249514号公報
【文献】特開2004-338362号公報
【文献】特開2001-206384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようにして製造されるスタンディングパウチでは、内容物が充填及び密封された状態で落下試験を行ったときに、内容物が漏れ出ないように破袋強度を十分に確保することが重要である。一方、フィルム材を折り畳むために折目線が形成される。この折目線の形成により、フィルム材の折り曲げが容易となり、当該スタンディングパウチを容易に製造することができる。しかし、この折目線の形成によりフィルム材の強度低下を導き、破袋強度の低下が懸念される。
【0006】
本発明の目的は、パウチ容器の製造の容易さと、製造されるパウチ容器の破袋強度の向上を両立させることができるパウチ容器の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様であるパウチ容器の製造方法は、長尺帯状のフィルム材に互いに平行な複数の折目線をフィルム長手方向に沿って直線状に凹設し、前記複数の折目線に沿って前記フィルム材を折り畳んで所定位置をヒートシールした後に切断することによって、個々のパウチ容器を製造する方法であって、前記パウチ容器は底ガセットを有するスタンディングパウチであり、ボトムシール部と周縁シール部を有し、前記複数の折目線は、フィルム面における凹み深さを異ならせて形成され、前記複数の折目線のうち、前記パウチ容器の内容物充填部に接する折目部に対応する第1折目線の凹み深さは、前記内容物充填部に対して、前記ボトムシール部、前記周縁シール部を介して離れて位置する折目部に対応する第2折目線の凹み深さよりも浅く形成されることを特徴とする。
【0008】
本発明の他のパウチ容器の製造方法は、長尺帯状のフィルム材に互いに平行な複数の折目線をフィルム長手方向に沿って直線状に凹設し、前記複数の折目線に沿って前記フィルム材を折り畳んで所定位置をヒートシールした後に切断することによって、個々のパウチ容器を製造する方法であって、前記パウチ容器はサイドガセットを有するパウチであり、サイドシール部を有し、前記複数の折目線は、フィルム面における凹み深さを異ならせて形成され、前記複数の折目線のうち、前記パウチ容器の内容物充填部に接する折目部に対応する第1折目線の凹み深さは、前記内容物充填部に対して、前記サイドシール部を介して離れて位置する折目部に対応する第2折目線の凹み深さよりも浅く形成されることを特徴とする。
【0009】
この場合、前記第1および第2折目線は前記フィルム材に複数の折目線形成刃を押し付けた状態で前記フィルム材が搬送されることによって形成され、前記第1折目線を形成する第1折目線形成刃のフィルム材に対する押し付け力が前記第2折目線を形成する第2折目線形成刃の前記フィルム材に対する押し付け力よりも小さく設定されてもよい。
【0012】
本発明の別態様であるパウチ容器の製造装置は、長尺帯状のフィルム材に互いに平行な複数の折目線をフィルム長手方向に沿って直線状に凹設する折目線形成ユニットと、前記折目線に沿ってフィルム材を折り畳む折りユニットと、前記折りユニットで折り畳まれたフィルム材をヒートシールしてシール部を形成するシール装置と、前記シール部が形成されたフィルム材を切断して個々のパウチ容器を形成する切断装置と、を備えるパウチ容器の製造装置であって、前記パウチ容器は底ガセットを有するスタンディングパウチであり、ボトムシール部と周縁シール部を有し、前記折目線形成ユニットでは、前記複数の折目線がフィルム面における凹み深さを異ならせて形成され、前記複数の折目線のうち、前記パウチ容器の内容物充填部に接する折目部に対応する第1折目線の凹み深さは、前記内容物充填部に対して、前記ボトムシール部、前記周縁シール部を介して離れて位置する折目部に対応する第2折目線の凹み深さよりも浅く形成されることを特徴とする。
本発明の他のパウチ容器の製造装置は、長尺帯状のフィルム材に互いに平行な複数の折目線をフィルム長手方向に沿って直線状に凹設する折目線形成ユニットと、前記折目線に沿ってフィルム材を折り畳む折りユニットと、前記折りユニットで折り畳まれたフィルム材をヒートシールしてシール部を形成するシール装置と、前記シール部が形成されたフィルム材を切断して個々のパウチ容器を形成する切断装置と、を備えるパウチ容器の製造装置であって、前記パウチ容器はサイドガセットを有するパウチであり、サイドシール部を有し、前記折目線形成ユニットでは、前記複数の折目線がフィルム面における凹み深さを異ならせて形成され、前記複数の折目線のうち、前記パウチ容器の内容物充填部に接する折目部に対応する第1折目線の凹み深さは、前記内容物充填部に対して、前記サイドシール部を介して離れて位置する折目部に対応する第2折目線の凹み深さよりも浅く形成されることを特徴とする。
【0013】
本発明に係るパウチ容器の製造装置において、前記折目線形成ユニットは、前記フィルム材に押し付けられて回転する折目線形成刃と、該折目線形成刃をフィルム材に押し付ける押し付け装置と、該押し付け装置による折目線形成刃の押し付け力を制御する制御装置とを含んでもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るパウチ容器の製造方法及び製造装置によれば、複数の折目線は、フィルム面における凹み深さを異ならせて形成され、複数の折目線のうち、パウチ容器の内容物充填部に接する折目部に対応する第1折目線の凹み深さが、内容物充填部に対して、底ガセットを有するスタンディングパウチの場合はボトムシール部と周縁シール部、サイドガセットを有するパウチの場合はサイドシール部を介して離れて位置する折目部に対応する第2折目線の凹み深さよりも浅く形成されたものにできる。このようにすることで、内容物が充填されたパウチ容器が落下試験等によって内部圧力が急増した場合でも、フィルム材が折目線位置で破断することを抑制でき、その結果、パウチ容器の破袋強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】内容物を充填した後のパウチ容器の斜視図である。
【
図2】
図1に示したパウチ容器のA-A線断面図である。
【
図3】
図2のB部拡大図であって、(a)は内容物を収容していない状態を、(b)は加熱時の初期の状態を、(c)は加熱が更に進んだ状態を、それぞれ示す図である。
【
図4】複数の折目線が形成されたフィルム材の平面図である。
【
図5】フィルム材に折目線を形成する折目線形成ユニットの側面図である。
【
図6】(a),(b)はフィルム材に押し付けられた折目線形成刃の刃先を拡大して示す図である。
【
図7】折り畳まれたフィルム材を示す断面図である。
【
図8】折り畳まれたフィルム材が搬送される様子を示す図である。
【
図9】折り畳まれたフィルム材に、ボトムシール部およびサイドシール部となるヒートシール部が形成された状態を示す図である。
【
図10】
図9に続いて、パウチ容器の背貼り部に、周縁シール部、突出シール部および貫通孔が形成された状態を示す図である。
【
図11】パウチ容器の背貼り部に、周縁シール部および突出シール部が形成される様子を示す図である。
【
図12】個々のパウチ容器に切断形成される様子を示す図である。
【
図13】スパウト付きパウチ容器を示す(a)表面図、(b)裏面図、および、(c)側面図である。
【
図14】サイドガセット付きパウチ容器を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
【0017】
本願明細書(特許請求の範囲でも同様)においては、パウチ容器が自立した状態で、前後壁面が対向する方向を「前後方向」、前後方向と直交する水平方向を「幅方向」、前後方向および幅方向にそれぞれ直交する鉛直方向を「上下方向」とする。
【0018】
以下、本発明の一実施形態であるパウチ容器の一例である電子レンジ用パウチ容器10について図面を参酌して説明する。
図1は、内容物である被調理品を充填した状態のパウチ容器10の斜視図であり、
図2は
図1に示したパウチ容器のA-A線断面図である。ここで、パウチ容器10に収容される被調理品の例として、中華料理の具、カレー等の食品が挙げられる。
【0019】
パウチ容器10は、いわゆるスタンディングパウチであり、互いに対向する前壁面11と後壁面12、及び前後両壁面11,12間において上方に山折り状態で折り込まれてパウチ容器10の底面を構成する底ガセット13とを有している。本実施形態のパウチ容器10は、正面視略矩形等に形成されている。
【0020】
後述するように、前壁面11、後壁面12、及び底ガセット13は、長尺帯状の一枚のフィルム材を折り畳んで形成される。ただし、これに限定されるものではなく、前壁面11、後壁面12、及び底ガセット13が別々のフィルム材から構成され、これらの合計三枚のフィルム材が互いにヒートシールにより接着されることにより密封袋状に形成されてもよい。
【0021】
前壁面11及び後壁面12の各下縁部と、底ガセット13の周縁部とは、ボトムシール部21によって接合されている。また、前壁面11及び後壁面12の幅方向両側の縁部は、サイドシール部22によって接合されている。これにより、前壁面11、後壁面12及び底ガセット13によって、被調理品を収容できる袋状の充填部14が形成される。前壁面11及び後壁面12の各上縁部は、これらの間に形成される開口部から充填部14に被調理品が充填された後、ヒートシールされて接合される。これにより、パウチ容器10の上縁部に、トップシール部20が形成される。なお、
図1において、ヒートシールにより形成された各シール部分は梨地ハッチングにて示されている。
【0022】
前後両壁面11,12のうちの一方に背貼り部15が設けられている。本実施形態では、説明のため、背貼り部15が設けられている側を前壁面11とする。前壁面11は、背貼り部15を境として、下側前壁面11aと上側前壁面11bとに分かれている。
【0023】
背貼り部15は、前壁面11の上部において、幅方向に沿って形成されている。背貼り部15は、前壁面11を構成するフィルム材の上下方向の上方中途部において、その内面同士が上下に所定長さ重ね合わせられヒートシールにより接合されて形成されている。これにより、背貼り部15は、前壁面11の全幅に亘って形成されて前方に向けて突出している。ただし、下側前壁面11aと上側前壁面11bとを二枚のフィルム材から構成し、両フィルム材の端部同士を重ね合わせて合掌貼り状に背貼り部15を形成してもよい。
【0024】
背貼り部15は、フィルム材の内面同士がヒートシールにより接合された周縁シール部16と、接合されていない非接合部17とを有している。周縁シール部16は、非接合部17を三方から囲むように、背貼り部15の左右両端部と先端部とに設けられて全体として略コの字状に形成されている。従って、非接合部17は、充填部14と連通している。
【0025】
また、周縁シール部16は、背貼り部15の幅方向略中央において、先端部から基端部に向けて突出して形成された突出シール部18を有している。突出シール部18には、背貼り部15の二重のフィルム材を貫通する貫通孔19が圧力排出部として形成されている。
【0026】
加熱前の通常時においては、
図3(a)に示すように、背貼り部15は偏平状態にあるが、電子レンジによる加熱時には、被調理品から発生する蒸気によって充填部14の圧力が上昇し、それによって先ず
図3(b)のように背貼り部15における非接合部17においてフィルム材の内面が互いに離間する。
【0027】
背貼り部15の非接合部17においてフィルム材が上下に引っ張られるように膨出することにより周縁シール部16には剥離作用が生じ、その剥離の力は突出シール部18に集中する。なおも加熱されて次第に圧力が上昇していくと、ついには突出シール部18が剥離し、収容空間部4は背貼り部15の非接合部17と貫通孔19とを介して外部と連通する。これにより、蒸気が貫通孔19から外部に抜け出て過度の圧力上昇が防止され、破裂なく加熱処理が終了することができる。なお、突出シール部18が剥離しやすいように、突出シール部18の接合力を、他のシール部よりも弱くしたものが好ましい。
【0028】
前壁面11、後壁面12、及び、底ガセット13を形成するフィルム材は、通常、樹脂フィルムから構成される。この樹脂フィルムには、耐衝撃性、耐磨耗性、及び耐熱性など、包装体としての基本的な性能を備えることが要求される。また、シール部は、通常、ヒートシールにより形成されるので、フィルム材には、ヒートシール性も要求される。フィルム材としては、ベースフィルム層と、ヒートシール性を付与するシーラント層とを有する複層フィルム材が好適であり、高いガスバリア性が要求される場合には、ベースフィルム層とシーラント層との間にガスバリア層を設けることが好適である。フィルム材の厚みは、例えば10μm~300μmであり、好ましくは20μm~200μmである。
【0029】
ここで、ベースフィルム層、シーラント層、及びガスバリア層の構成材料を例示する。なお、これら各層の積層は、慣用のラミネート法、例えば、接着剤によるドライラミネーション、熱接着性層を挟んで熱により接着させる熱ラミネーションなどにより行うことができる。
【0030】
ベースフィルム層を構成するフィルムとしては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ-ト(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)など)、ポリオレフィン(ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)など)、ポリアミド(ナイロン-6、ナイロン-66など)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、及びポリエーテルスルフォン(PES)等から構成される一層又は二層以上の延伸又は未延伸フィルムが例示できる。ベースフィルム層の厚みは、例えば10μm~200μmであり、好ましくは10μm~100μmである。
【0031】
シーラント層を構成するフィルムとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン-プロピレン共重合体(EP)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、二軸延伸ナイロン(ON)、エチレン-オレフィン共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)及びエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)等から構成される一層又は二層以上の延伸又未延伸フィルムが例示できる。シーラント層の厚みは、例えば20μm~200μmであり、好ましくは30μm~180μmである。
【0032】
ガスバリア層としては、アルミニウム等の金属薄膜、又は塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)などの樹脂フィルム、或いは任意の合成樹脂フィルム(例えば、ベースフィルム層であってもよい)に、アルミニウム、酸化アルミニウムやシリカ等の無機酸化物などを蒸着(又はスパッタリング)したフィルムが例示できる。ガスバリア層の厚みは、例えば0.1μm~20μmであり、好ましくは0.2μm~10μmである。
【0033】
フィルム材には、内容物の商品名、原材料、使用上の注意事項等の商品説明、その他各種デザインなどを表示するための印刷層(図示せず)を設けることができる。例えば、印刷層は、グラビア印刷等の公知の方法により、ベースフィルム層の内側の面に形成できる。
【0034】
次に、上記のように構成されるパウチ容器10の製造方法及び製造装置について説明する。パウチ容器10は、フィルム供給装置(図示せず)から繰り出される長尺帯状のフィルム材を、折り畳んでヒートシールを施した後、個々に切断することによって製造される。
【0035】
図4は、複数の折目線L1~L6が形成されたフィルム材Mの平面図であり、
図5は、フィルム材Mに折目線を形成する折目線形成ユニット60の側面図である。
図4及び
図5(
図8~10,12でも同様)には、フィルム材Mの搬送方向が矢印Xで示されている。
【0036】
フィルム供給装置から繰り出されたフィルム材Mには、折目線形成ユニット60によって6本の折目線L1~L6がフィルム材Mに長手方向に沿って平行に形成される。これらの折目線L1~L6は、後工程の折りユニットにおいて各折目線L1~L6でフィルム材Mが折られることで、前壁面11、後壁面12、底ガセット13、及び、背貼り部15となるフィルム部分を区画するものである。なお、
図4において、フィルム材Mの表側フィルム面S1に凹み形成された折目線L2,L4,L6が実線で示され、フィルム材Mの裏側フィルム面S2に凹み形成された折目線L1,L3,L5が破線で示されている。
【0037】
フィルム材Mの幅方向一方縁部M2から折目線L1までの領域が後壁面12となるフィルム部分であり、折目線L1から折目線L3までの領域が底ガセット13となるフィルム部分である。また、折目線L3から折目線L4まで領域が下側前壁面11aとなるフィルム部分であり、折目線L4から折目線L6までの領域が背貼り部15となるフィルム部分である。そして、折目線L6から幅方向他方縁部M1までの領域が、上側前壁面11bとなるフィルム部分である。
【0038】
図5に示すように、折目線形成ユニット60は、折目線形成刃64a,64bを備える。折目線形成刃64a,64bは、例えば、薄い金属製円盤状の丸刃によって好適に構成される。
図6(a),(b)はフィルム材Mに押し付けられた折目線形成刃64a,64bの刃先を拡大して示す図である。
図6に示すように、折目線形成刃64a,64bの外周縁は、先端に細幅の平坦部66を含む略V字状の断面形状を有する。
【0039】
図5に示すように、折目線形成刃64a,64bは、押し付け装置70から延びる支持アーム68の先端部に回転可能に支持されている。押し付け装置70は、例えば、エアシリンダによって好適に構成される。折目線形成刃64a,64bは、押し付け装置70によってフィルム材Mに押し付けられ、フィルム材Mが矢印X方向に搬送されるに伴って回転する。これにより、
図6(a),(b)に示すように、フィルム材Mには、折目線L1~L6が凹み形成される。
【0040】
また、折目線形成ユニット60は、制御装置72及び折目線計測センサ74a,74bをさらに備えるのが好適である。制御装置72は、押し付け装置70に制御可能に接続されている。これにより、フィルム材Mに対する折目線形成刃64a,64bの押し付け力を調整することができ、その結果、折目線L1~L6の凹み深さを制御できるように構成されてもよい。
【0041】
折目線計測センサ74a,74bは、例えば、カメラによって構成される。後述するように、フィルム材Mの表側フィルム面S1に形成される折目線L2,L4,L6に対向して折目線計測センサ74aがそれぞれ対向して配置され、フィルム材Mの裏側フィルム面S2に形成される折目線L1,L3,L5にそれぞれ対向して折目線計測センサ74bが配置されている。
【0042】
折目線計測センサ74a,74bによる検出結果は、制御装置72に入力される。制御装置72は、折目線計測センサ74aによる検出結果に基づいて、
図6(a)に示すように、折目線L2,L4,L6について幅w1から表側フィルム面S1での凹み深さd1を導出できる。また、制御装置72は、折目線計測センサ74bによる検出結果に基づいて、
図6(b)に示すように、折目線L1,L3,L5について幅W2から裏側フィルム面S2での凹み深さd2を導出できる。このように各センサ74a,74bによって折目線L1-L6の凹み深さd1,d2を監視しながら、制御装置72によって押し付け装置70を制御する構成とすれば、折目線L1-L6を安定した凹み深さで形成することができる。なお、折目線計測センサ74a,74bには、各折目線L1~L6の凹み深さを直接的に検出可能なセンサが用いられてもよい。
【0043】
再び
図5を参照すると、本実施形態では、折目線L2,L4,L6が、折目線形成刃64aによってフィルム材Mの表側フィルム面S1に凹み形成され、折目線L1,L3,L5が、折目線形成刃64bによってフィルム材Mの裏側フィルム面S2に凹み形成される。ここで、「表側フィルム面S1」は、パウチ容器10の内側(すなわち充填部14に接する側)となるフィルム面であり、「裏側フィルム面S2」はパウチ容器10の外側(すなわち充填部14に接しない側)となるフィルム面である。
【0044】
図6(a),(b)に示すように、複数の折目線L1~L6は、フィルム面S1,S2における凹み深さを異ならせて形成されている。具体的には、折目線L1~L6のうち、パウチ容器10の充填部14(
図1参照)に接する折目部に対応する折目線L2,L4,L6(第1折目線)の凹み深さd1は、充填部14に対してヒートシール部を介して離れて位置する折目部に対応する折目線L1,L3,L5(第2折目線)の凹み深さd2よりも浅く形成されている。ここで、折目線L2,L4,L6のうち折目線L2は、底ガセット13を折り畳むための折目線であり、折目線L4,L6は前壁面11に背貼り部15を区画形成すための折目線である。なお、底ガセットを有し且つ背貼り部を有しない通常のスタンディングパウチの場合には、折目線L4,L6が省略される。
【0045】
このような凹み深さd1,d2の違いは、折目線L2,L4,L6を形成する折目線形成刃(第1折目線形成刃)64aのフィルム材Mに対する押し付け力F1を、折目線L1,L3,L5を形成する折目線形成刃(第2折目線形成刃)64bのフィルム材Mに対する押し付け力F2よりも小さく設定することによって実現される。このような押し付け力F1,F2は、制御装置72からの信号に応じて押し付け装置70によって設定される。
【0046】
折目線L1~L6が形成されたフィルム材Mは、折目線形成ユニット60の下流側に設置される折りユニット(図示せず)によって折り畳まれる。
図7は、折り畳まれたフィルム材Mを示す断面図である。本実施形態におけるパウチ容器10では、フィルム材Mを折り畳んだときに、凸状に山折りされることになるフィルム面に折目線を形成するのが好ましい。具体的には、
図7に示すように、折目線L2,L6は凸状に山折りされる側の表側フィルム面S1に形成される。
図7では折目線L4に沿って折り畳まれていないが、後述する
図11に示すように背貼り部15に周縁シール部16等を形成する際に前壁面11は折目線L4に沿って表側フィルム面S1側に凸状に山折りされることになる。また、折目線L1,L3,L5は、凸状に山折りされる側の裏側フィルム面S2に形成されている。このように山折りされる側のフィルム面に折目線L1~L6を形成すれば、フィルム材Mの折り曲げ位置を正確に規定し易くなる。したがって、フィルム材Mの折り位置ずれが生じにくくなり、その結果、パウチ容器10の不良品発生率を低減することができる。
【0047】
また、本実施形態におけるパウチ容器10では、充填部14に接する折目部に対応する折目線L2,L4,L6の凹み深さd1を、充填部14に対してヒートシール部を介して離れて位置する折目部に対応する折目線L1,L3,L5の凹み深さd2よりも浅く形成している。このように折目線L2,L4,L6を浅く形成することで、内容物が充填されたパウチ容器10が落下試験等によって内部圧力が急増した場合でも、フィルム材Mが折目線L2,L4,L6の位置で破断することを抑制でき、その結果、パウチ容器10の破袋強度を向上させることができる。
【0048】
これに対し、折目線L1,L3による折目部は、パウチ容器10に製造されたとき充填部14に対してボトムシール部21を介して離れて位置し、折目線L5による折目部はパウチ容器10の充填部14に対して背貼り部15の周縁シール部16を介して離れて位置することになる。そのため、パウチ容器10の破袋強度は各シール部21,16によって確保されるので、折目線L1,L3,L5の凹み深さによる影響は生じ難い。したがって、折目線L1,L3,L5は、折りユニットにおいてフィルム材Mが正確な位置で折り畳まれることを優先させるべく、凹み深さを深く形成するのが好適である。
【0049】
図8は、折り畳まれたフィルム材Mが搬送される様子を示す図である。折りユニットによって折り畳まれたフィルム材Mは、
図8に示すように矢印X方向に搬送されて、折りユニットの下流側に設置される第1シール装置(図示せず)に移送される。なお、
図8(
図9及び
図10も同様)には、切断予定線CLが一点鎖線で示されている。
【0050】
図9は、折り畳まれたフィルム材Mに、ボトムシール部21およびサイドシール部22となるヒートシール部21A,22Aが形成された状態を示す図である。折り畳まれたフィルム材Mは、第1シール装置において、前後方向の両側から加熱部材が押し当てられて、ボトムシール部21となるシール部分21A、及び、サイドシール部22となるシール部分22Aが形成される。切断予定線CLは、サイドシール部22となるシール部分22Aの幅方向中心に位置している。
【0051】
図10は、
図9に続いて、パウチ容器の背貼り部15に、周縁シール部16、突出シール部18および貫通孔19が形成された状態を示す図である。
図11は、パウチ容器の背貼り部15に、周縁シール部16および突出シール部18が形成される様子を示す図である。
【0052】
第1シール装置を通過したフィルム材Mは、更に下流側に設置された第2シール装置(図示せず)に搬送される。そこで、折り畳まれたフィルム材Mにおいて背貼り部15となる折り重ね部分が
図11に示すように水平方向に沿った向きに展開され、第2シール装置に設けられた一対の加熱部材80,82によって上下方向に挟まれる。これにより、背貼り部15となるフィルム部分には、
図10に示すように、周縁シール部16となるシール部分16Aおよび突出シール部18が形成される。また、第2シール装置の加熱部材80,82にはパンチ及びパンチ受け孔が設けられており、突出シール部18の形成と同時に貫通孔19が形成される。なお、貫通孔19の形成は、突出シール部18の形成と同時に行われなくてもよく、別にパンチ装置を設けてもよい。また、1台のシール装置で、ボトムシール部21、サイドシール部22、及び、背貼り部15の周縁シール部16が同時に形成されてもよい。
【0053】
図12は、個々のパウチ容器10に切断形成される様子を示す図である。上記のように第1及び第2シール装置においてヒートシールが施されたフィルム材Mは、更に下流側に設置された切断装置(図示せず)に移送され、切断予定線CLにおいて切断される。これにより、個々のパウチ容器10が製造される。
【0054】
このとき、パウチ容器10の前壁面11および後壁面12の各上縁部間は接合されておらず、開口可能である。したがって、この開口を介して内容物を充填部14(
図1参照)に充填することができる。内容物が充填された後、前壁面11および後壁面12の各上縁部がヒートシールされる。これにより、トップシール部20が形成され、パウチ容器10が密封される。
【0055】
なお、上記においては、フィルム材Mを個々のパウチ容器10に切断してから、内容物を充填する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
図10に示すように、ボトムシール部21となるシール部分21A、及び、サイドシール部22となるシール部分22が形成された後、フィルム材Mを充填装置(図示せず)に移送し、前壁面11および後壁面12の各上縁部間の開口から内容物を各充填部14に連続的に充填し、その後、上記上縁部をヒートシールしてトップシール部20となるシール部分を形成し、最後に、内容部が充填された個々のパウチ容器10に切断形成してもよい。
【0056】
上述したように、本実施形態のパウチ容器の製造方法によれば、充填部14に接する折目部に対応する折目線L2,L4,L6の凹み深さd1を浅く形成していることで、パウチ容器10の破袋強度を向上させることができる。これに対し、充填部14に対してボトムシール部21、周縁シール部16を介して離れて位置することとなる折目線L1,L3,L5は折目線L2,L4,L6よりも凹み深さをより深く形成することで、フィルム材Mの折り畳みを容易かつ正確に行うことができ、パウチ容器10の折り位置誤差による不良品の発生を低減できる。
【0057】
なお、本発明に係るパウチ容器の製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更や改良が可能である。
【0058】
上記では電子レンジで加熱するためのパウチ容器を例に説明したが、これに限定されるものではなく、種々のパウチ容器の製造に適用されてもよい。例えば、
図13に示すように、前壁面11及び後壁面12の各上縁部間にスパウト40が装着されたパウチ容器10Aの製造に適用されてもよい。このスパウト付きパウチ容器10Aは、例えば、液状またはゼリー状の飲料、食品等を収容する容器に用いられる。スパウト40は、筒状の口栓部41と、口栓部41を封止するスクリューキャップ42と、口栓部41の下部に一体に成形された中空舟形状の取付部43とを備え、取付部43の周囲が前壁面11及び後壁面12の各上縁部間にヒートシールされて装着されている。この場合、背貼り部15の貫通孔19は、商品陳列時の吊下げ孔として利用できる。また、本発明は、
図13において背貼り部15が省略されたスタンディングタイプのスパウト付きパウチ容器、あるいは、
図13において背貼り部15及びスパウト40が省略されたスタンディングタイプのパウチ容器に適用されてもよい。この場合、上述したように前壁面への折目線L4,L6の形成が不要になる。
【0059】
また、本発明に係るパウチ容器の製造方法は、
図14に示すようなサイドガセットSGを有するパウチ容器10Bの製造に適用されてもよい。この場合、サイドガセットSGに形成された折目線L7の凹み深さを、サイドシール部22の外側縁部に形成される折目線よりも浅く設定するのが好適である。
【0060】
また、上記においては各折目線L1~L6の凹み深さがフィルム材Mの長手方向において一定である場合について説明したが、これに限定されるものではない。各折目線L1~L6のうち少なくともいずれかは、その凹み深さがフィルム材Mの長手方向に関して浅い部分と深い部分とを含むように形成されてもよい。この場合、浅い部分は、折目線形成刃の押し付け力を一時的に低下させることによって形成できる。また、各折目線L1~L6は、外周に凹凸があるミシン刃を折目線形成刃64a,64bに用いてミシン目状に形成されてもよい。この場合、ミシン目の一番深いところを凹み深さとして、折目線L1~L6の凹み深さを異ならせてもよい。
【0061】
さらに、上記においては各折目線L1~L6が折目線形成刃を押し付けて形成する例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、フィルム材の表面にレーザ照射する等によって折目線が形成されてもよい。
【符号の説明】
【0062】
10,10A,10B パウチ容器、11 前壁面、11a 下側前壁面、11b 上側前壁面、12 後壁面、13 底ガセット、14 充填部、15 背貼り部、16 周縁シール部、17 非接合部、18 突出シール部、19 貫通孔、20 トップシール部、20A,21A,22A シール部分、21 ボトムシール部、22 サイドシール部、40 スパウト、41 口栓部、42 スクリューキャップ、43 取付部、60 折目線形成ユニット、64a,64b 折目線形成刃、66 平坦部、68 支持アーム、70 押し付け装置、72 制御装置、74a,74b 折目線計測センサ、CL 切断予定線、L1~L7 折目線、M フィルム材、SG サイドガセット。