(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-22
(45)【発行日】2022-03-03
(54)【発明の名称】リジェネレイティブバーナ、工業炉及び焼成品の製造方法
(51)【国際特許分類】
F23L 15/02 20060101AFI20220224BHJP
F23D 14/22 20060101ALI20220224BHJP
C04B 35/64 20060101ALI20220224BHJP
【FI】
F23L15/02
F23D14/22 Z
C04B35/64
(21)【出願番号】P 2017214164
(22)【出願日】2017-11-06
【審査請求日】2020-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000004064
【氏名又は名称】日本碍子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】谷口 聡
(72)【発明者】
【氏名】得永 健
【審査官】長尾 裕貴
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-325420(JP,A)
【文献】特開平06-272851(JP,A)
【文献】特開平02-302503(JP,A)
【文献】国際公開第2012/128172(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23L 15/02
F23D 14/22
C04B 35/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼室、熱交換室、及び、燃焼室と熱交換室の間の連通路を備えたリジェネレイティブバーナであって、
燃焼室には、燃料ノズルの先端及び火炎噴射口が設置されており、連通路を通って燃焼室内に導入される燃焼空気を用いて燃料ノズルから燃焼室内に導入される燃料を燃焼室内で燃焼して、火炎噴射口から火炎を噴出させることができるように構成されており、
燃料ノズルは該リジェネレイティブバーナで燃焼する燃料の全量が燃焼室内に導入されるように構成されており、且つ、燃焼室の内壁から突出しないように、内壁に埋め込んだ状態で設置されており、
熱交換室は、空気ポート、及び、連通路と空気ポートの間に介在する蓄熱体を有し、空気ポートから熱交換室内に導入される燃焼空気が蓄熱体が充填されている空間を通過した後に連通路を通って燃焼室へと導入可能であると共に、連通路を通って熱交換室内に導入される排気が蓄熱体が充填されている空間を通過した後に空気ポートから排出可能であるように構成されて
おり、
蓄熱体はセラミック又は金属製のボール、ハニカム又はメッシュの形態である、
リジェネレイティブバーナ。
【請求項2】
火炎噴射口と対向する位置に燃料ノズルの先端が設置されている請求項1に記載のリジェネレイティブバーナ。
【請求項3】
少なくとも一つの別のリジェネレイティブバーナからの排気を燃焼空気の一部又は全部として空気ポートを介して導入可能に構成されている請求項1又は2に記載のリジェネレイティブバーナ。
【請求項4】
空気ポートは、燃焼空気を供給するための燃焼空気ファンに連通しており、該燃焼空気ファンの入口は少なくとも一つの別のリジェネレイティブバーナからの排気を排出するための排気ファンの出口と連通している請求項3に記載のリジェネレイティブバーナ。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載のリジェネレイティブバーナを複数備えた工業炉。
【請求項6】
複数のリジェネレイティブバーナのうち、少なくとも一つは請求項1~4の何れか一項に記載のリジェネレイティブバーナであり、
各リジェネレイティブバーナは、少なくとも一つの別のリジェネレイティブバーナからの排気を燃焼空気の一部又は全部として各自の空気ポートを介して導入可能に構成されている請求項5に記載の工業炉。
【請求項7】
工業炉は、入口、脱バインダー帯、焼成帯、冷却帯及び出口を順に備え、有機バインダーを含有するセラミック成形品を入口から出口に向かって搬送しながら焼成するための連続式工業炉であり、
焼成帯において、請求項1~4の何れか一項に記載の複数のリジェネレイティブバーナが設置されており、
焼成帯における炉内ガスを、脱バインダー帯に供給可能とする返送ラインを有する、
請求項5又は6に記載の工業炉。
【請求項8】
請求項7に記載の工業炉を用いて、脱バインダー帯において有機バインダーを含有するセラミック成形品からバインダーを除去する工程と、焼成帯において有機バインダー除去後のセラミック成形品を焼成する工程と、冷却帯において焼成後のセラミック成形品を冷却する工程と、を含む焼成品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリジェネレイティブバーナに関する。また、本発明はリジェネレイティブバーナを備えた工業炉に関する。また、本発明はリジェネレイティブバーナを用いた焼成品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、加熱炉や燃焼炉等に用いる燃焼装置としてリジェネレイティブバーナが知られている。リジェネレイティブバーナは、燃料を燃焼させる機能に加えて、内部に設置された蓄熱体により燃焼排ガスの熱を回収する機能を有する。リジェネレイティブバーナは、燃焼と排気を交互に繰り返し、バーナ自身で排熱回収が可能であり、高効率な燃焼を行うことができる。このため、リジェネレイティブバーナは燃焼装置の燃料消費量を削減し、省エネルギー化に貢献するとして、各種の工業炉に採用されて普及している。
【0003】
従来のリジェネレイティブバーナは、サーマルNOxを低減する為に、高温の予熱燃焼空気と燃料ガスを別々に噴射してバーナータイル外で混合し、緩慢燃焼する方法が採用されていた。このため、従来のリジェネレイティブバーナは本願の
図2に示す様に、燃料ノズル212の先端及び空気孔218の先端がバーナ200の炉内側先端に設置されていることから、燃料の全量がバーナータイル215外で燃焼空気と混合し燃焼させる構造となっていた(例:特開平8-121712号公報)。また、本願の
図3に示す様に、燃料ノズルとしてメインノズル312aとサブノズル312bの二つを設け、一部の燃料をバーナータイル315内で燃焼させる
リジェネレイティブバーナ300もある(例:特開平6-159613号公報、特開2006-308249号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平8-121712号公報
【文献】特開平6-159613号公報
【文献】特開2006-308249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のリジェネレイティブバーナは上記のような構造を採用していることから、火炎の直進性が低く、上下左右に広がりながら燃焼する。この為、火炎による炉内撹拌効果が小さく、炉内の温度分布を均一にすることが難しかった。例えば、火炎近傍のワークに熔け不良が発生したり、炉内の特定部に熱量が集中して、一部のワークが過焼成状態になったりするなどの不具合が生じていた。
【0006】
また、
図2に示すタイプのリジェネレイティブバーナでは、金属製の燃料ノズルが、蓄熱体が充填された空間を貫通する形で設置されている。このため、燃料ノズルは1年近く使用すると酸化して、表面に錆が発生する。錆が剥がれ落ちると燃焼空気に同伴されて炉内に飛散し、焼成後の製品の表面に斑点模様の変色が発生する不良が多発する不具合が有った。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みて創作されたものであり、火炎の直進性が高いリジェネレイティブバーナを提供することを課題の一つとする。また、本発明はそのようなリジェネレイティブバーナを備えた工業炉を提供することを別の課題の一つとする。また、本発明はそのようなリジェネレイティブバーナを用いた焼成品の製造方法を提供することを更に別の課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討したところ、従来のリジェネレイティブバーナの研究開発は、サーマルNOxの低減に過度に意識が向かっていたことに気が付いた。換言すれば、従来のリジェネレイティブバーナの研究開発は、サーマルNOx対策がもたらす負の側面、すなわち製品の歩留まり低下の問題を軽視していたことに気が付いた。そこで、本発明者は発想の転換を図り、歩留まり向上を重視する立場からリジェネレイティブバーナの新たな構造を見直したところ、燃料の全量をバーナータイル内に噴射し、バーナータイル内で燃焼させ、高速の火炎をノズルから噴射することが有効であることを見出した。
【0009】
本発明は上記知見に基づき完成したものであり、一側面において、
燃焼室、熱交換室、及び、燃焼室と熱交換室の間の連通路を備えたリジェネレイティブバーナであって、
燃焼室には、燃料ノズルの先端及び火炎噴射口が設置されており、連通路を通って燃焼室内に導入される燃焼空気を用いて燃料ノズルから燃焼室内に導入される燃料を燃焼室内で燃焼して、火炎噴射口から火炎を噴出させることができるように構成されており、
燃料ノズルは該リジェネレイティブバーナで燃焼する燃料の全量が燃焼室内に導入されるように構成されており、
熱交換室は、空気ポート、及び、連通路と空気ポートの間に介在する蓄熱体を有し、空気ポートから熱交換室内に導入される燃焼空気が蓄熱体が充填されている空間を通過した後に連通路を通って燃焼室へと導入可能であると共に、連通路を通って熱交換室内に導入される排気が蓄熱体が充填されている空間を通過した後に空気ポートから排出可能であるように構成されている、
リジェネレイティブバーナである。
【0010】
本発明に係るリジェネレイティブバーナの別の一実施形態においては、火炎噴射口と対向する位置に燃料ノズルの先端が設置されている。
【0011】
本発明に係るリジェネレイティブバーナの更に別の一実施形態においては、少なくとも一つの別のリジェネレイティブバーナからの排気を燃焼空気の一部又は全部として空気ポートを介して導入可能に構成されている。
【0012】
本発明に係るリジェネレイティブバーナの更に別の一実施形態においては、空気ポートは、燃焼空気を供給するための燃焼空気ファンに連通しており、該燃焼空気ファンの入口は少なくとも一つの別のリジェネレイティブバーナからの排気を排出するための排気ファンの出口と連通している。
【0013】
本発明は別の一側面において、本発明に係るリジェネレイティブバーナを複数備えた工業炉である。
【0014】
本発明に係る工業炉の一実施形態においては、
複数のリジェネレイティブバーナのうち、少なくとも一つは本発明に係るリジェネレイティブバーナであり、
各リジェネレイティブバーナは、少なくとも一つの別のリジェネレイティブバーナからの排気を燃焼空気の一部又は全部として各自の空気ポートを介して導入可能に構成されている。
【0015】
本発明に係る工業炉の別の一実施形態においては、
工業炉は、入口、脱バインダー帯、焼成帯、冷却帯及び出口を順に備え、有機バインダーを含有するセラミック成形品を入口から出口に向かって搬送しながら焼成するための連続式工業炉であり、
焼成帯において、本発明に係る複数のリジェネレイティブバーナが設置されており、
焼成帯における炉内ガスを、脱バインダー帯に供給可能とする返送ラインを有する。
【0016】
本発明は更に別の一側面において、本発明に係る工業炉を用いて、脱バインダー帯において有機バインダーを含有するセラミック成形品からバインダーを除去する工程と、焼成帯において有機バインダー除去後のセラミック成形品を焼成する工程と、冷却帯において焼成後のセラミック成形品を冷却する工程と、を含む焼成品の製造方法である。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るリジェネレイティブバーナを使用すると直進性の高い火炎が得られる。直進性の高い火炎は炉内に高速で噴出されるので炉内撹拌の効果が高く、炉内の温度分布の均一化に寄与する。これにより、炉内における積載位置によらず製品品質が安定し、製品の歩留まりを向上させるという工業的に極めて有利な効果をもたらすことができる。
【0018】
更に、本発明に係るリジェネレイティブバーナの好ましい実施形態においては、製品の歩留まりを向上させながら、サーマルNOxを抑制するという効果も得ることができる。すなわち、当該実施形態によれば、焼成品の生産効率の向上及び環境負荷低減の両立を低コストで実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係るリジェネレイティブバーナの構造例を示す。
【
図2】従来のリジェネレイティブバーナの構造例を示す。
【
図3】従来のリジェネレイティブバーナの別の構造例を示す。
【
図4】本発明に係るリジェネレイティブバーナを備えた工業炉の構成例である。
【
図5】実施例1に係るトンネルキルン式の工業炉の構造である。
【
図6】比較例1に係るトンネルキルン式の工業炉の構造である。
【
図7】比較例2に係るトンネルキルン式の工業炉の構造である。
【
図8】入口、脱バインダー帯、焼成帯、冷却帯及び出口を順に備え、有機バインダーを含有するセラミック成形品を入口から出口に向かって搬送しながら焼成するための連続式工業炉の構成例である。
【
図9】実施例1の工業炉を運転したときの炉内温度分布である。
【
図10】比較例1の工業炉を運転したときの炉内温度分布である。
【
図11】比較例2の工業炉を運転したときの炉内温度分布である。
【
図12】リジェネレイティブバーナに導入する燃焼空気中の酸素濃度と排ガス中のNOx濃度の関係を示すグラフである。
【
図13】リジェネレイティブバーナからの排ガスを脱バインダー帯に打ち込んだときの排ガス中のNOxの低減効果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<1.リジェネレイティブバーナの構成>
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳述する。
図1には本発明に係るリジェネレイティブバーナの構造例が示されている。リジェネレイティブバーナ100は、燃焼室110、熱交換室120、及び、燃焼室110と熱交換室120の間の連通路130を備える。燃焼室110の内壁はバーナータイル115で構成することができる。
【0021】
燃焼室110には、燃料ノズル112の先端及び火炎噴射口114が設置される。燃焼室110は、連通路130を通って燃焼室110内に導入される燃焼空気を用いて、燃料ノズル112から燃焼室110内に導入される燃料を燃焼室110内で燃焼して、火炎噴射口114から火炎を噴出させることができるように構成されている。リジェネレイティブバーナ100に設置される燃料ノズル112の数は一本でも良いし、複数本でもよいが、コスト面から一本とするのが通常である。燃料ノズル112は該リジェネレイティブバーナ100で燃焼させる燃料の全量が燃焼室110内に導入されるように構成されていることで、燃焼室内で発生する燃焼エネルギーを増加させ、火炎噴射口114から噴出される火炎の速度を高めることができ、例えば火炎噴射口114において60m/s以上の火炎速度とすることができ、80m/s以上とすることもでき、例えば60~120m/sとすることができ、典型的には80~100m/sとすることができる。ここで、本発明においては、噴射口での火炎速度m/s=(燃焼空気量Nm3/s+燃料量Nm3/s)×((炉内温度K+273)÷273)÷噴射口面積m2で計算することとする。従来型のリジェネレイティブバーナは噴射口の外で燃焼するため、燃料量が0となり、噴射口における火炎速度は小さくなりやすい。また、本発明者の研究結果によれば、直進性の高い火炎は、バーナ噴射口から離れた場所においても火炎速度が低下しにくい。このため、従来型のリジェネレイティブバーナの燃焼空気量を増やして噴射口における火炎速度を本発明に係るリジェネレイティブバーナと同程度にしたとしても、直進性の高い火炎を発生する本発明に係るリジェネレイティブバーナのほうが炉内撹拌の効果が高く、炉内の温度分布の均一化に寄与する。
【0022】
燃料ノズル112の酸化を防止するという理由から、燃料ノズル112は燃焼室110の内壁から突出しないように、内壁に埋め込んだ状態で設置することが好ましい。また、火炎速度を高めるという理由から、燃料ノズル112の先端は燃焼室110を挟んで火炎噴射口と対向する位置(
図1の実施形態においては、燃焼室110の奥壁116)に設置することが好ましい。連通路130の燃焼室110側におけるポート131は、火炎速度を高めるという理由から、出来る限り燃料ノズル112から近いところに設置することが好ましい。
【0023】
熱交換室120は、空気ポート122、及び、連通路130と空気ポート122の間に介在する蓄熱体123を有する。熱交換室120は、空気ポート122から熱交換室120内に導入される燃焼空気が蓄熱体123が充填された空間を通過した後に、連通路130を通って燃焼室110へと導入可能であるように構成されている。また、熱交換室120は、連通路130を通って熱交換室120内に導入される排気が、蓄熱体123が充填された空間を通過した後に空気ポートから排出可能であるように構成されている。空気ポート122に蓄熱体123が入り込まないようにするために、空気ポート122と蓄熱体123を通気性のあるセパレータ125で分離することが好ましい。セパレータ125としては、例えば、金属(例:SUS)製の格子状構造体やパンチングプレートを使用することができる。蓄熱体123の交換を容易に行えるように、熱交換室120に蓄熱体123の出入口129を設けてもよい。
【0024】
蓄熱体123としては、特に制限はないが、セラミック又は金属製のボール、ハニカム又はメッシュの形態で提供することができる。耐熱性に優れかつ圧損の小さいセラミックハニカムを用いることが好ましく、その材質は耐食性や耐熱性を考慮して、SiC系材料、コージェライト、ムライト、アルミニウムチタネート等から最適なものを選択することができる。
【0025】
リジェネレイティブバーナからの排気中の酸素濃度は、燃焼前の空気中の酸素濃度に比べて低くなる。そこで、酸素濃度の低下した排気を燃焼空気の一部又は全部として利用することで、サーマルNOxを効果的に低減することが可能となる。このため、本発明に係るリジェネレイティブバーナ100は、少なくとも一つの別のリジェネレイティブバーナからの排気を燃焼空気の一部又は全部として空気ポート122を介して導入可能に構成されていることが好ましい。サーマルNOxを効果的に低減するという観点からは、リジェネレイティブバーナに導入される燃焼空気中の酸素濃度は、19体積%以下であることが好ましく、17体積%以下であることがより好ましい。リジェネレイティブバーナに導入される燃焼空気中の酸素濃度は、過度に低くなると不完全燃焼を引き起こして黒煙の発生が多くなるため、14.5体積%以上であることが好ましく、15.5体積%以上であることがより好ましい。
【0026】
一実施形態において、空気ポート122は、燃焼空気を供給するための燃焼空気ファンに連通しており、該燃焼空気ファンの入口は少なくとも一つの別のリジェネレイティブバーナからの排気を排出するための排気ファンの出口と連通させることができる。“別のリジェネレイティブバーナ”は、本発明に係るリジェネレイティブバーナでもよいし、本発明とは異なるリジェネレイティブバーナでもよいが、本発明に係るリジェネレイティブバーナであることが好ましい。このように、別のリジェネレイティブバーナからの排気を燃焼空気の一部又は全部として利用することで、リジェネレイティブバーナに導入される燃焼空気中の酸素濃度を簡便に低下させることができるようになる。
【0027】
<2.工業炉>
本発明の一側面によれば、本発明に係るリジェネレイティブバーナを備えた工業炉が提供される。工業炉の種類に特に制約はない。例えば、トンネルキルン、ローラーハースキルン及びプッシャーキルン等の連続炉とすることができ、ボックスキルン、シャトルキルン、カウベルキルン及びエレベータキルン等の単独炉(バッチ炉)とすることもできる。また、雰囲気条件の観点からは、大気焼成炉及び還元焼成炉の何れとすることもできる。還元焼成炉とは、m値(理論空気量に対する実燃焼空気量の比)を1.0未満の状態で燃焼させる焼成炉のことである。
【0028】
図4には、複数のリジェネレイティブバーナ100a、100bを備えた工業炉400の構成例が例示されている。複数のリジェネレイティブバーナ100a、100bのうち、少なくとも一つは上述した本発明に係るリジェネレイティブバーナであり、すべてが本発明に係るリジェネレイティブバーナであることが好ましい。工業炉400においては、各リジェネレイティブバーナ100a、100bが、少なくとも一つの別のリジェネレイティブバーナ(典型的には一つの別のリジェネレイティブバーナ)からの排気を、燃焼空気の一部又は全部として各自の空気ポート122を介して導入可能に構成されている。
【0029】
図4に記載の工業炉400においては、一方のリジェネレイティブバーナ100aが燃焼中である。リジェネレイティブバーナ100aに接続されている燃料配管168aの途中に設置されたバルブ124aが開いており、燃料は、燃料配管168aを通ってリジェネレイティブバーナ100aへ供給される。また、他方のリジェネレイティブバーナ100bは蓄熱中である。リジェネレイティブバーナ100bに接続されている燃料配管168bの途中に設置されたバルブ124bが閉じていることで、燃料供給が遮断されている。
【0030】
炉体410の内部に滞留する燃焼後の排気は、排気ファン144の吸引力によって、蓄熱中のリジェネレイティブバーナ100bの火炎噴射口114に吸い込まれる。その後、排気は熱交換室120を通過して蓄熱体123に熱を与えた後、空気ポート122から排出される。排出された排気は排気管142を通って排気ファン144の出口から排出される。排気ファン144の出口から排出された排気の一部はループ配管150を通って、燃焼空気ファン154に流れ込むように構成されている。図示の実施態様においては、燃焼空気ファン154の上流側にある空気配管152にループ配管150が連結されていることで、排気ファン144の出口から排出された排気は空気配管152を流れる空気と合流し、燃焼空気ファン154に流れ込むことが可能になっている。
【0031】
燃焼空気ファン154の出口からは、排気、又は排気と空気の混合ガスが排出される。排気中の酸素濃度は空気よりも低いことから、燃焼空気ファン154の出口から排出されるガスの酸素濃度は、一般的な空気中の酸素濃度である約21体積%よりも低くなる。ループ配管150の途中に設置されたバルブ126の開度を調節することで、空気と混合する排気の割合を制御することが可能である。混合割合は適宜設定すればよいが、混合ガスの酸素濃度が先述した条件を満たすように選択することが望ましい。燃焼空気ファン154の出口から排出されたガスは、空気配管158を通り、空気ポート122を介して、燃焼中のリジェネレイティブバーナ100aに燃焼空気として供給される。
【0032】
一定時間の経過毎に、燃焼中のリジェネレイティブバーナと、蓄熱中のリジェネレイティブバーナの切り替えが行われる。切り替えによって、先ほど燃焼中であったリジェネレイティブバーナ100aが蓄熱中になり、先ほど蓄熱中であったリジェネレイティブバーナ100bは燃焼中になる。この切り替えは燃料バルブ124a、124b、排気用開閉弁128a、128b及び燃焼空気用開閉弁127a、127bの開閉状態を逆転させることで行うことができる。排気用開閉弁128a、128b及び燃焼空気用開閉弁127a、127bは三方弁を使用して排気及び燃焼空気の経路の切り替えを行ってもよい。バルブ(弁)としては電磁弁等の電気的駆動弁を用いることができる。このサイクルを繰り返すことで、交番燃焼が行われる。通常は、リジェネレイティブバーナ二台を一対として数十秒サイクルで交番燃焼が行われる。
【0033】
<3.ワークの加熱方法>
本発明の一側面によれば、本発明に係る工業炉を用いたワークの加熱方法が提供される。ワークは加熱処理を受ける物品であり、特に限定されるべきものではないが、フェライト及びセラミックコンデンサー等の電子部品、半導体製品、セラミック製品、陶磁器、酸化物系耐火物、ガラス製品、金属製品、アルミナ・グラファイト質及びマグネシア・グラファイト質等のカーボン系耐火物が例示される。また、ワークには窯道具も含まれる。1000℃以上、典型的には1200℃以上、より典型的には1400℃以上、例えば1000~2000℃に加熱する場合に本発明に係る工業炉を使用することができる。なお、「加熱」の概念には「焼成」が含まれる。本発明を焼成炉のような温度の高い炉に適用することにより、リジェネレイティブバーナによる省エネ効果が向上する。
【0034】
図5には、複数のリジェネレイティブバーナを備えたトンネルキルン式の工業炉500の構造が例示されている。工業炉500においては、多数の被加熱製品512を積載した棚板514を乗せた台車520が、紙面の表裏方向に、炉体510内を移動するように構成されている。被加熱製品512は台車520が炉体510内を移動する間に加熱処理を受ける。炉体510の左右の内側壁には複数台で構成されたリジェネレイティブバーナ501、502、503、504のセットが設置されている。リジェネレイティブバーナの数には特に制限はなく、炉体510の大きさや長さに応じて適宜設定すれば良いが、二台を一対として交番燃焼するのが一般的であることから、偶数であることが好ましい。また、本発明に係るリジェネレイティブバーナ以外のリジェネレイティブバーナを一部に使用することも可能である。図示していないが、紙面の表裏方向には同様のリジェネレイティブバーナのセットが所要数設置される。
【0035】
被加熱製品512は、棚板514の最上面を構成する天板516、及び棚板514の最下面を構成する底板518の間に積載されている。天板516の上方及び底板518の下方にはそれぞれリジェネレイティブバーナ501、502、503、504からの高速火炎に曝される空間が設けられている。左右一対のリジェネレイティブバーナは交互に燃焼と排気を繰り返す。
図5においては、一対のリジェネレイティブバーナ501、504が燃焼中であり、もう一対のリジェネレイティブバーナ502、503が蓄熱中である。本発明に係るリジェネレイティブバーナを使用すると、火炎の直進性が高いため火炎が四方に広がりにくい。また、火炎が高速に噴出されるため炉内ガスの攪拌効果が高く、炉内の温度分布が均一化されやすい。この結果、炉内の特定部(とりわけ炉幅方向中心部)に熱量が集中して火炎近傍のワークに熔け不良が発生したり、一部のワークが過焼成状態になるなどの不具合が生じたりするのを防止することが可能となる。
【0036】
一実施形態において、工業炉は、入口、脱バインダー帯、焼成帯、冷却帯及び出口を順に備え、有機バインダーを含有するセラミック成形品を入口から出口に向かって搬送しながら焼成するための連続式工業炉とすることができる。焼成帯において、本発明に係る複数のリジェネレイティブバーナを設置し、セラミック成形品の焼成に利用することができる。
【0037】
図8にはそのような連続式工業炉800の構成例が示されている。有機バインダーを含有するセラミック成形品は、例えば台車810上の棚板に積載されて、入口801から炉内に入り、
図8の紙面の右方向に進行する。脱バインダー帯802においては、有機バインダーを含有するセラミック成形品から有機バインダーを除去する工程を実施することができる。その後、セラミック成形品は焼成帯804まで進行し、ここで複数のリジェネレイティブバーナ100を用いて焼成工程が実施される。焼成後のセラミック成形品は冷却帯806まで進行し、ここで常温付近まで冷却されて出口809から取り出される。脱バインダー帯802及び焼成帯804における加熱温度はセラミック成形品の材質や目的とする品質に応じて適宜設定される。例えば、セラミック成形品がコージライト質のセラミックハニカム構造体であり、有機バインダーとしてメチルセルロース及び/又はポリビニルアルコールを含む場合、約200℃で脱バインダーが行われ、1400~1500℃で焼成が行われる。
【0038】
連続式工業炉800においては、焼成帯804における炉内ガスを、脱バインダー帯の炉内に供給可能とする返送ライン812、814を有することが好ましい。これにより、連続式工業炉800から排出される排ガス全体としてNOx濃度が低下するという効果が得られる。すなわち、返送ライン812、814を設けることで、連続式工業炉800からの各種排ガスを集約して排気する煙突820から排出される排ガス中のNOx濃度が有意に低下する。
【0039】
脱バインダー帯802において発生した有機バインダーガスはセラミック成形品の表面において燃焼するため、セラミック成形品の外周部は高温になるが、セラミック成形品は断熱性に優れているために内部の温度は比較的低温のままとなる。その後、徐々に内部の温度が上昇するとセラミック成形品の内部において有機バインダーガスの燃焼が進行して高温となるが、セラミック成形品は断熱性に優れているために外周部の温度は上がりにくい。このような原因で脱バインダー工程において内部と外周部との間に温度差が生じ、熱応力によりクラックを発生させることがある。
【0040】
そこで、焼成帯804における炉内ガスを、脱バインダー帯802の炉内に供給すると、脱バインダー工程においてセラミック成形品にクラックが生じるのを予防できるという効果も得られる。一方で、焼成帯804における炉内ガスの酸素濃度は、条件により異なるが、10体積%以下とすることができ、例えば3~7体積%程度である。このため、当該炉内ガスを脱バインダー帯802の炉内に供給することで脱バインダー帯802の酸素濃度が低下すると、有機バインダーの燃焼が抑制されるので、セラミック成形品の内部と外周部の間の温度差が減少し、クラックの発生が抑制される。
【0041】
従って、連続式工業炉800は、リジェネレイティブバーナ100の空気ポートから排出された焼成帯804における炉内ガスを、脱バインダー帯802の炉内へ打ち込むための返送ライン814を有することができる。脱バインダー帯802の炉内へ打ち込まれた当該ガスは、脱バインダー帯802のバーナ829の燃焼空気として使用してもよいし、バーナ829の燃焼空気に使用せずに、炉内に直接打ち込んでもよい。返送ライン814の途中には、焼成帯804に近い側のリジェネ排気ファン821、及び脱バインダー帯802に近い側の脱バインダー帯二次燃焼空気ファン822が設置されており、これらにより脱バインダー帯802へ供給するガス量を制御可能である。また、連続式工業炉800は、リジェネ排気ファン821を出た焼成帯804からの炉内ガスを分岐して、煙突820へと送る排気ライン813を有することができる。
【0042】
冷却帯806には、冷却空気ファン832により、冷却空気ライン831を通って冷却用空気が打ち込まれる。冷却空気は外気とすることができる。冷却帯806からの炉内ガスを部分的に使用することもできる。連続式工業炉800は、冷却帯806における炉内ガスを抽出し、脱バインダー帯802の炉内へ打ち込むための、返送ライン812を有することができる。返送ライン812の途中には、冷却帯排気ファン823及び脱バインダー帯燃焼空気ファン824が設置されており、脱バインダー帯802へ供給するガス量を制御可能である。冷却帯806における炉内ガスは、省エネの理由により、脱バインダー帯802に設置されるバーナ829の燃焼空気として使用することも可能である。また、連続式工業炉800は、冷却帯排気ファン823を出た冷却帯806からの炉内ガスを分岐して、煙突820へと送る排気ライン815を有することができる。脱バインダー帯802からの排ガスは脱バインダー排気ファン826により吸引し、排気管828を通って煙突820へ送ることができる。
【0043】
連続式工業炉800において、焼成帯804に設置されたリジェネレイティブバーナ100に使用する燃焼空気は、燃焼空気ファン825の送風力を利用し、空気配管819を通って供給される。燃焼空気としては、外気、リジェネ排気ファン821を出た焼成帯804からの炉内ガス、及び、冷却帯排気ファン823を出た冷却帯806からの炉内ガスの何れか又はこれらの二種以上の混合ガスを使用することができる。従って、連続式工業炉800は、リジェネ排気ファン821を出た焼成帯804からの炉内ガスを空気配管819に送るためのループ配管817を有することができる。また、連続式工業炉800は、冷却帯排気ファン823を出た冷却帯806からの炉内ガスを燃焼空気ファン825に送るための配管811を有することができる。冷却帯から排出される高温空気を燃焼空気として利用することにより、省エネ効果が得られる。
【0044】
焼成帯804及び/又は冷却帯806における炉内ガス温度が脱バインダー帯802に供給するには高すぎる場合には、除熱設備816を返送ライン812、814に必要に応じて設けてもよい。除熱設備816としては、例えば熱交換器を用いることができる。
【実施例】
【0045】
以下、本発明及びその利点をよりよく理解するための実施例を比較例と共に例示するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0046】
<実施例1>
図5に示す構造及びリジェネレイティブバーナの配置を有するトンネルキルン式の焼成炉を使用して、
図5に示すような配置でコージェライト製のハニカム成形品を棚板に積載し、焼成試験を行った。この際、ループ配管817を利用してリジェネレイティブバーナからの排気を燃焼空気に混合する操作(EGR:Exhaust Gas Recirculation)は行ったが、リジェネレイティブバーナ100の空気ポートから排出された焼成帯804における炉内ガスを、返送ライン814を経由して脱バインダー帯802の炉内へ打ち込むことは行わなかった。使用したリジェネレイティブバーナのすべてにおいて、燃料ノズルは燃焼室内にのみ燃料が導入されるように構成され、直進性の高速火炎を噴出する
図1に示す構造のリジェネレイティブバーナとし、左右交互に交番燃焼を行った。通常量産時の焼成条件にて
図5の点線で囲まれた棚板の下から一段目に温度測定チップ(リファサーモ)を積載し温度分布測定を実施した。結果を
図9に示す(単位は℃)。最高温度と最低温度の差が2℃しかなく、炉幅方向及び炉高方向に均一性の高い温度分布が得られていることが分かる。これは火炎の直進性が高いことに起因すると考えられる。
【0047】
<比較例1>
図6に示す構造及びリジェネレイティブバーナの配置を有するトンネルキルン式の焼成炉を使用して、
図6に示すような配置でコージェライト製のセラミック成形品を棚板に積載し、焼成試験を行った。
図6に示す参照符号は
図5の参照符号と同じ構成要素を意味する。但し、比較例1の焼成炉では、リジェネレイティブバーナとして、
図2に示す緩慢燃焼型のリジェネレイティブバーナを使用した。その他の構成は、実施例1と同様である。比較例1の焼成炉に対して、実施例1と同じ運転条件で加熱試験を行い、実施例1と同様に焼成帯の炉内温度分布を解析した。結果を
図10に示す。バーナータイル外で緩慢燃焼をさせている為に、火炎が四方に広がると共に炉幅方向の中央部に高温領域が集中する傾向が見られた。最高温度と最低温度の差は5℃に広がった。比較例1においては棚板の隙間から吹き上がった火炎による製品の熔け不良も見つかった。
【0048】
<比較例2>
図7に示す構造及びリジェネレイティブバーナの配置を有するトンネルキルン式の焼成炉を使用して、
図7に示すような配置でセラミック成形品を棚板に積載し、焼成試験を行った。
図7に示す参照符号は
図5の参照符号と同じ構成要素を意味する。但し、比較例2の焼成炉では、リジェネレイティブバーナとして、
図2に示す緩慢燃焼型のリジェネレイティブバーナを使用した。また、比較例2の焼成炉では、火炎の吹き上がりによる熔け不良を防止し、且つ、炉幅方向の中央部の温度分布不良に伴う焼成品の品質バラツキを防止する為に、下から1段目の棚板の下方に“捨て板”と称する火炎遮蔽板531を施工し、且つ、熱量の集中する捨て板中央部上に断熱材532を敷いた。その他の構成は、比較例1と同様である。比較例2の焼成炉に対して、実施例1と同じ運転条件で加熱試験を行い、実施例1と同様に焼成帯の炉内温度分布を解析した。結果を
図11に示す。局所的に高温部分が見られるが、捨て板と断熱材施工により量産に適用可能な温度分布に改善した。しかしながら、比較例2では捨て板や断熱材と言った窯道具(消耗品)を使用する必要があるため、実施例1のほうが実用性が高い。
【0049】
<燃焼空気中の酸素濃度と排ガス中のNOx濃度の関係>
実施例1で使用した焼成炉において、EGRによるNOx低減効果の確認試験を行った。リジェネレイティブバーナは二台を一対として、
図4に示す構造のループ配管構造とした。この際、ループ配管を通過する排気ガス量を制御することで、燃焼空気中の酸素濃度を変化させ、リジェネレイティブバーナを交番燃焼させたときの排気中のNOxの濃度変化を見た。運転を開始し、炉内温度が安定状態になった後に、煙突から排出される排ガス中のNOx濃度を測定した。結果を
図12に示す。燃焼空気中の酸素濃度が21体積%の場合は500~550体積ppmであったNOx濃度が、燃焼空気中の酸素濃度の低下と共に低下し、燃焼空気中の酸素濃度が16体積%では、220体積ppm程度まで低下することが確認された。
図12中、NOx濃度は燃焼空気中の酸素濃度を15体積%に換算したときの値である。
【0050】
<脱バインダー帯への排気の打ち込みによるNOx低減効果>
実施例1で使用した焼成炉において、ループ配管を利用してリジェネレイティブバーナからの排気の一部を燃焼空気に混合して燃焼空気中の酸素濃度を約16体積%に制御するように返送割合(排気の約28体積%)を自動制御することに加えて、返送ライン814を利用してリジェネレイティブバーナからの排気の50~70体積%程度を脱バインダー帯に打ち込んだ。煙突から排出される排気中のNOx濃度を脱バインダー帯への打ち込みの有無で比較した。各運転条件について、運転を開始し、炉内温度が安定状態になった後に、NOx濃度を測定した。結果を
図13に示す。リジェネレイティブバーナからの排気の一部を脱バインダー帯に打ち込むことで、NOx濃度が10%以上低下したことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明に係るリジェネレイティブバーナは、例えば、1000℃を超える高温の工業炉を用いる産業分野、例えば、窯業、電子部品製造業、セラミック製造業、ガラス製造業、耐火物製造業、鉄鋼業等で有効に利用される。
【符号の説明】
【0052】
100(100a、100b) リジェネレイティブバーナ
110 燃焼室
112 燃料ノズル
114 火炎噴射口
115 バーナータイル
116 奥壁
120 熱交換室
122 空気ポート
123 蓄熱体
124a、124b バルブ
125 セパレータ
126 バルブ
127a、127b 燃焼空気用開閉弁
128a、128b 排気用開閉弁
129 出入口
130 連通路
131 燃焼室側のポート
132 熱交換室側のポート
142 排気管
144 排気ファン
150 ループ配管
152 空気配管
154 燃焼空気ファン
158 空気配管
168a、168b 燃料配管
200 リジェネレイティブバーナ
212 燃料ノズル
214 蓄熱体
215 バーナータイル
218 空気孔
220 熱交換室
222 空気ポート
324 蓄熱体
300 リジェネレイティブバーナ
310 燃焼室
312a、312b 燃料ノズル
314 火炎噴射口
315 バーナータイル
320 熱交換室
322 空気ポート
324 蓄熱体
400 工業炉
410 炉体
500 工業炉
512 被加熱製品
514 棚板
516 天板
518 底板
501、502、503、504 リジェネレイティブバーナ
531 火炎遮蔽板
532 断熱材
800 工業炉
801 入口
802 脱バインダー帯
804 焼成帯
806 冷却帯
809 出口
810 台車
811 配管
812、814 返送ライン
815 排気ライン
816 除熱設備
817 ループ配管
819 空気配管
820 煙突
821 リジェネ排気ファン
822 脱バインダー帯二次燃焼空気ファン
823 冷却帯排気ファン
824 脱バインダー帯燃焼空気ファン
825 燃焼空気ファン
826 脱バインダー排気ファン
828 排気管
829 バーナ
831 冷却空気ライン
832 冷却空気ファン