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特許7029335管理サーバ、管理方法、及びそのプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-22
(45)【発行日】2022-03-03
(54)【発明の名称】管理サーバ、管理方法、及びそのプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/02 20220101AFI20220224BHJP
【FI】
H04L67/02
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018066470
(22)【出願日】2018-03-30
(65)【公開番号】P2019179291
(43)【公開日】2019-10-17
【審査請求日】2021-01-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 掲載年月日 平成30年2月27日 掲載アドレス https://platform.stream.co.jp/manager/player/publicationsite_setting_list.aspx 〔刊行物等〕掲載年月日 平成30年2月27日 掲載アドレス https://support.eq.stream.co.jp/hc/ja/articles/360002298014--2018-03-26-%E6%A9%9F%E8%83%BD%E7%B4%B9%E4%BB%8B-%E6%8E%B2%E8%BC%89%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88%E5%88%A5%E7%AE%A1%E7%90%86%E3%81%8C%E8%BF%BD%E5%8A%A0%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F 〔刊行物等〕掲載年月日 平成30年2月27日 掲載アドレス https://support.eq.stream.co.jp/hc/ja/articles/360001292254-%E6%8E%B2%E8%BC%89%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88%E5%88%A5%E7%AE%A1%E7%90%86 〔刊行物等〕掲載年月日 平成30年2月27日 掲載アドレス https://support.eq.stream.co.jp/hc/ja/articles/115006302587 〔刊行物等〕掲載年月日 平成30年3月20日 掲載アドレス https://www.stream.co.jp/service/platform/equipmedia/#point_function
(73)【特許権者】
【識別番号】500016198
【氏名又は名称】株式会社Jストリーム
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】井筒 祐介
(72)【発明者】
【氏名】喜友名 栄理
【審査官】佐々木 洋
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/014880(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0024927(US,A1)
【文献】矢津 宗一 Souichi Yazu,WordPress プラグイン100選 初版 ,第1版,株式会社ギャップ・ジャパン 梁田 義秋,2013年07月22日,p. 88
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを提供するWEBサイトを識別するサイト識別情報と、前記コンテンツを再生する際に生成されるプレイヤの設定情報とを対応付けて記憶するサイト記憶部と、
コンテンツの掲載されたウェブページにアクセスした端末から、当該ウェブページを構成するWEBサイトのサイト識別情報を含む、前記プレイヤの設定情報の要求を受信した際に、前記サイト記憶部において当該サイト識別情報と対応づけられた設定情報を、前記ウェブページの前記コンテンツを当該設定情報に基づいて再生させるために、前記端末に提供する提供部と、
を備え
前記要求は、前記端末が、前記ウェブページのソースコードに記載された、当該ウェブページの前記コンテンツを再生するプレイヤを生成するためのタグを読み込んだ際に、前記端末から送信され、
前記要求は、前記タグが、前記WEBサイトのサイト識別情報と対応づけられた設定情報と同一の項目に対する設定情報を含む場合には、設定情報の提供が不要であることを示す情報を含んでおり、
前記提供部は、前記要求が、設定情報の提供が不要であることを示す前記情報を含む場合には、前記WEBサイトのサイト識別情報と対応づけられた前記設定情報を前記端末に提供しない、
管理サーバ。
【請求項2】
前記コンテンツの識別子と、当該コンテンツの格納場所を示す情報とを対応付けて記憶するコンテンツ記憶部をさらに有し、
前記提供部は、
前記要求に、前記ウェブページの前記コンテンツの識別子が含まれる場合に、当該コンテンツの識別子に対応する格納場所を、前記端末に提供する、
請求項に記載の管理サーバ。
【請求項3】
前記提供部は、
前記サイト記憶部において、前記要求に含まれるサイト識別情報とプレイヤの設定情報との組合せが複数登録されている場合には、所定の優先順位に基づいて、端末30に提供する設定情報を選択する、
請求項1又は2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
コンピュータを、
コンテンツを提供するWEBサイトを識別するサイト識別情報と、前記コンテンツを再生する際に生成されるプレイヤの設定情報とを対応付けて記憶するサイト記憶部、及び
コンテンツの掲載されたウェブページにアクセスした端末から、当該ウェブページを構成するWEBサイトのサイト識別情報を含む、前記プレイヤの設定情報の要求を受信した際に、前記記憶する手段において当該サイト識別情報と対応づけられた設定情報を、前記ウェブページの前記コンテンツを当該設定情報に基づいて再生させるために、前記端末に提供する提供部
として機能させ、
前記要求は、前記端末が、前記ウェブページのソースコードに記載された、当該ウェブページの前記コンテンツを再生するプレイヤを生成するためのタグを読み込んだ際に、前記端末から送信され、
前記要求は、前記タグが、前記WEBサイトのサイト識別情報と対応づけられた設定情報と同一の項目に対する設定情報を含む場合には、設定情報の提供が不要であることを示す情報を含んでおり、
前記提供部は、前記要求が、設定情報の提供が不要であることを示す前記情報を含む場合には、前記WEBサイトのサイト識別情報と対応づけられた前記設定情報を前記端末に提供しない、
プログラム。
【請求項5】
コンピュータが、
コンテンツを提供するWEBサイトを識別するサイト識別情報と、前記コンテンツを再生する際に生成されるプレイヤの設定情報とを対応付けて記憶することと、
コンテンツの掲載されたウェブページにアクセスした端末から、当該ウェブページを構成するWEBサイトのサイト識別情報を含む、前記プレイヤの設定情報の要求を受信した際に、当該サイト識別情報と対応づけられた設定情報を、前記ウェブページの前記コンテンツを当該設定情報に基づいて再生させるために、前記端末に提供することと、
を実行し、
前記要求は、前記端末が、前記ウェブページのソースコードに記載された、当該ウェブページの前記コンテンツを再生するプレイヤを生成するためのタグを読み込んだ際に、前記端末から送信され、
前記要求は、前記タグが、前記WEBサイトのサイト識別情報と対応づけられた設定情報と同一の項目に対する設定情報を含む場合には、設定情報の提供が不要であることを示す情報を含んでおり、
前記設定情報を前記端末に提供することは、前記要求が、設定情報の提供が不要であることを示す前記情報を含む場合には、前記WEBサイトのサイト識別情報と対応づけられた前記設定情報を前記端末に提供しないことを含む、
管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバ、管理方法、及びそのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータや通信技術の発達により、通信ネットワークを介して様々なコンテンツを配信するサービスが多く提供されるようになってきている。特に、ネットワークの通信速度の高速化に伴い、動画配信サービスの利用が拡大している。動画配信サービスでは、ダウンロード再生の他、ストリーミング再生等の手法がある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-054090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の番組配信サーバのようなコンテンツ配信サーバを用いて通信ネットワークを介して動画を配信する場合、コンテンツ配信サーバにおいて、配信する動画や当該動画を再生するプレイヤの設定をする必要がある。従来、このような設定は、コンテンツ配信サーバが提供するサイトのソースコードに直接記述されていた。この場合、例えばプレイヤの設定を変更するには、ソースコードを直接修正する必要があり、手間がかかっていた。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、コンテンツ配信サーバのプレイヤの設定変更を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態による管理サーバは、コンテンツを提供するWEBサイトを識別するサイト識別情報と、コンテンツを再生する際に生成されるプレイヤの設定情報とを対応付けて記憶するサイト記憶部と、コンテンツの掲載されたウェブページにアクセスした端末から、当該ウェブページを構成するWEBサイトのサイト識別情報を含む、プレイヤの設定情報の要求を受信した際に、サイト記憶部において当該サイト識別情報と対応づけられた設定情報を、ウェブページのコンテンツを当該設定情報に基づいて再生させるために、端末に提供する提供部と、を備える。
【0007】
なお、本明細書等において、「部」とは、単に物理的構成を意味するものではなく、その構成が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの構成が有する機能が2つ以上の物理的構成により実現されても、2つ以上の構成の機能が1つの物理的構成により実現されてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コンテンツ配信サーバのプレイヤの設定変更を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態におけるコンテンツ配信システムの構成の一例を示す構成図である。
図2】本発明の一実施形態における管理サーバの機能ブロックの一例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態におけるサイト情報DBの一例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態における管理画面の一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態における管理画面の一例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態における管理画面の一例を示す図である。
図7】本発明の一実施形態におけるタグの一例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態におけるコンテンツ配信システムの処理フローを示すフローチャートである。
図9】本発明の一実施形態における管理サーバ、WEBサーバ、コンテンツDBサーバ、及び端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態]
以下、本発明の実施の形態の1つについて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、以下に述べる各要素を均等なものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本発明の範囲に含まれる。また、以下においては、理解を容易にするべく、情報処理装置を利用して本発明が実現される実施の形態を例にとって説明するが、上述の如く、本発明はそれに限定されない。
【0011】
<1.システムの概要>
図1は、本実施形態に係るコンテンツ配信システム1の構成の一例を示している。図1に示すように、コンテンツ配信システム1は、ネットワーク(不図示)を介して、管理サーバ10と、WEBサーバ20と、端末30と、コンテンツDBサーバ40とが互いに接続されて構成されている。コンテンツ配信システム1では、WEBサーバ20にアクセスした端末30のユーザは、端末30のブラウザで生成されたプレイヤを介して、コンテンツの閲覧を行う。本実施形態では、コンテンツは、動画として説明するが、コンテンツは動画に限定されず、例えば、静止画、音楽、ドキュメント、プログラム等でもよい。
【0012】
WEBサーバ20は、一例として動画等のコンテンツを提供するコンテンツ提供者によって管理・運営される。WEBサーバ20は、制御手段、入出力手段、記憶手段等を備えた一般的な構成の情報処理装置によって構成することができる。WEBサーバ20は、制御手段においてWEBサーバプログラム(例えば、Apache httpdや、CERN httpdなど)を実行することにより実現できる。
【0013】
管理サーバ10及びコンテンツDBサーバ40は、一例としてコンテンツ配信事業者によって管理・運営される。管理サーバ10は、制御手段、入出力手段、記憶手段等を備えた一般的な構成の情報処理装置によって構成することができる。詳細は後述するが、管理サーバ10は、コンテンツを再生するために生成されるプレイヤに対する設定や、プレイヤの管理、及びWEBサーバ20において配信されるコンテンツの管理を行う。
【0014】
コンテンツDBサーバ40には、コンテンツIDに、動画等のコンテンツが対応付けられて記憶されている。なお、コンテンツDBサーバ40には、後述するメタ情報がさらに対応付けられていてもよい。コンテンツDBサーバ40は、端末30からコンテンツ配信要求を受信した場合に、配信要求に対応するコンテンツを配信する。コンテンツの配信方法は、ストリーミング配信(ビデオ・オン・デマンド,ライブ配信)の他、ダウンロード配信等、任意の配信方法を用いることができる。
【0015】
なお、本発明はこのような管理・運営形態に限定されず、同一の者がWEBサーバ20管理サーバ10、及びコンテンツDBサーバ40を管理・運営する携帯であってもよい。また、図1では、WEBサーバ20を一つのみ示しているが、複数のコンテンツ提供者についてコンテンツ配信管理を行う場合には、各コンテンツ提供者に応じてそれぞれWEBサーバ20を設ける構成としてもよい。さらに、コンテンツDBサーバ40と管理サーバ10とは同一のコンピュータとして構成されてもよい。
【0016】
ネットワークは、無線ネットワークや有線ネットワークにより構成される。通信ネットワークの一例としては、携帯電話網や、PHS(Personal Handy-phone System)網、無線LAN(Local Area Network)、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation )、WiMax(登録商標)、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、有線LAN、電話線、電灯線ネットワーク、IEEE1394等に準拠したネットワークがある。
【0017】
端末30は、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)など、ネットワーク(不図示)を介してWEBサーバ20、管理サーバ10、及びコンテンツDBサーバ40と接続可能なあらゆる情報処理装置を利用することができる。端末30はプロセッサ、キーボードやマウス、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置、液晶ディスプレイなどの表示装置、通信ネットワークNに接続するための通信インタフェース、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶資源を備えている。
【0018】
図1を参照してコンテンツ配信システム1の処理の概要を説明する。WEBサーバ20の管理者は、動画を配信するにあたり、配信する動画を再生するために生成されるプレイヤの設定を行う。このとき管理者は、管理サーバ10の管理画面を介して、サイトに応じてプレイヤの設定を行うことができる(S1)。
【0019】
一例として、プレイヤは、複数の設定項目を有している。詳細は後述するが、複数の設定項目は、例えば、プレイヤのサイズやアスペクト比、プレイヤの操作ボタン(例えば再生ボタンや一時停止ボタン等である)の位置、大きさ等である。以下の説明では、「プレイヤの設定」は、複数の設定項目に値を設定することをいう。また、設定項目に設定された値を設定情報ともいう。設定された設定情報は、サイトのURLやドメイン等と対応付けられて保存される。特に、管理サーバ10においてサイトのURL等と対応付けられて管理されている設定項目を動的設定項目ともいい、動的設定項目の設定値を特に動的設定情報ともいう。また、後述するタグに設定情報が記述される設定項目を静的設定項目ともいい、静的設定項目に情報が設定される値を特に静的設定情報ともいう。
【0020】
WEBサーバ20の管理者は、WEBサーバ20のコンテンツが提供されるページのソースコードに、管理サーバ10で生成されたタグを記述する(S2)
【0021】
ユーザが端末30を操作して、WEBサーバ20において、コンテンツが提供される所定のページにアクセスする。このとき、端末30のブラウザが、WEBサーバ20から送られてくるウェブページのソースコード(HTML)に記載されているタグを読み込む(S3)。タグを読み込んだ端末30は、管理サーバ10に対して、生成されるプレイヤの設定情報を要求するためのリクエストを送信する(S4)。リクエストには、少なくともWEBサーバ20を識別するサイト識別情報が含まれている。サイト識別情報は、例えば、WEBサーバ20の所定のページのURLや、WEBサーバ20のドメイン名等である。なお、リクエストには、タグに動的設定項目に対する設定情報が記述されていたか否かを示す情報(例えば、設定情報の提供が不要であることを示すフラグや、提供が必要であることを示すフラグ等である。)や、タグに記述されている静的設定情報等が含まれてもよい。管理サーバ10は、リクエストに含まれるサイト識別情報に応じて、プレイヤの設定情報を選択し、端末30に提供する(S4)。端末30では、提供された設定情報に基づいてプレイヤを生成することができる。
【0022】
端末30は、リクエストにおいて、さらに、コンテンツに関する情報の取得を要求してもよい。この場合には、リクエストには、コンテンツのIDが含まれる。このとき、管理サーバ10では、リクエストに含まれるコンテンツIDに対応するコンテンツの記憶場所(例えばコンテンツDB40の当該コンテンツの格納場所のURL等)を端末30に提供する。端末30では、提供された記憶場所に基づいて、コンテンツDBサーバ40にコンテンツの配信要求を行う(S5)。コンテンツDBサーバ40からコンテンツが配信されると、端末30で生成されたプレイヤでコンテンツが再生される(S6)。
【0023】
なおリクエストは、上述のサイト識別情報やコンテンツIDの他、さらにコンテンツの視聴制限に関する情報等を含んでもよい。
【0024】
<2.機能構成>
<2-1.管理サーバ10>
図2を参照して管理サーバ10の機能構成を説明する。図2は管理サーバ10の機能ブロック図である。図2に示すように、管理サーバ10は、コンテンツ受付部111と、プレイヤ設定部112と、サイトプロファイル設定部113と、設定情報提供部114と、タグ発行部115と、記憶部130とを備えている。記憶部130には、コンテンツDB131と、プレイヤDB132と、サイト情報DB133とが保存されている。
【0025】
コンテンツDB131には、コンテンツIDに、コンテンツDBサーバ40における格納場所(URL等)が対応付けられて記憶されている。コンテンツDB131には、さらにコンテンツのメタ情報が対応付けられて記憶されてもよい。メタ情報は、動画のタイトルやサムネイル画像、字幕、視聴制限等の情報である。視聴制限は動画へのユーザのアクセスを制限するための情報である。視聴制限として、例えば対応する動画を視聴可能な端末のIPアドレスや、コンテンツを提供するWEBサーバ20のサイト識別情報(ドメイン名やURL等)、有効期間(年月日時間等)、ユーザの国、年齢、性別等を指定することができる。
【0026】
プレイヤDB132には、プレイヤIDとプレイヤの動的設定項目の設定値(設定情報)とが対応付けられて保存されている。動的設定項目の一例は、例えば以下のとおりである。
・動画タイトルの表示非表示
・自動再生のON/OFF
・再生開始時の音声ミュートのON/OFF
・フッター位置
・フッター文言
・コントロールパネルの表示非表示
・プレイヤに表示するボタン(再生、一時停止、もう一度見る、音声コントロール、全画面表示、画質選択、SNS共有等)の位置・デザイン
・関連リンク・プレイリスト(関連動画)の表示非表示
・バイラルタグ(埋め込みタグ)の表示非表示
・インバウンドリンクの表示非表示
・レジュームのON/OFF
・倍速設定のON/OFF
・デフォルト画質(自動、最低画質、標準画質、最高画質)
・エラーメッセージ
なお、動的設定項目は上記の例に限定されず、他にもシークバーの表示非表示、アノテーションの表示非表示等、任意の設定項目を含んでもよい。
【0027】
サイト情報DB133には、レコードのIDと、サイトのURL等のサイト識別情報と当該サイトにおいて生成されるプレイヤのIDと、サイトの名称と、が対応付けられて登録されている(図3参照)。
【0028】
コンテンツ受付部111は、コンテンツの登録を受け付ける。例えば、コンテンツ受付部111は、管理画面を介して動画の登録と、当該動画のメタ情報の登録を受け付けることができる。コンテンツ受付部111は、動画の登録を受け付けると、コンテンツIDと対応付けてコンテンツDBサーバ40に登録する。このとき、コンテンツ受付部111は、コンテンツDBサーバ40におけるコンテンツの格納場所を、コンテンツDB131に記憶する。さらにコンテンツ受付部111は、動画と併せてメタ情報の登録を受け付けた場合には、受け付けたメタ情報を、コンテンツDB131の対応するコンテンツIDのレコードに紐づけて記憶する。なお、コンテンツ受付部111は、メタ情報をコンテンツDBサーバ40に登録する構成でもよい。
【0029】
プレイヤ設定部112は、プレイヤの動的設定項目に対する設定情報を受け付ける。動的設定項目の一例は、上述のとおりである。プレイヤ設定部112は設定情報を受け付けると、プレイヤIDを採番して、受け付けた設定情報とプレイヤIDとを対応付けてプレイヤDB132に登録する。なお、動的設定項目は上述の項目に限定されず、プレイヤ設定部112は、任意の設定情報を動的設定項目の設定値として受け付け、プレイヤDB132に登録しておくことができる。
【0030】
一例として、管理サーバ10は、例えば複数種類のプレイヤのテンプレート(以下「プレイヤ構成ファイル」ともいう)を有している。プレイヤ設定部112は、複数種類のプレイヤ構成ファイルについて、コンテンツ提供者から所望のプレイヤ構成ファイルの選択を受付け、選択されたプレイヤ構成ファイルのプレイヤについて、動的設定項目に対する設定情報を受け付けることで、プレイヤを生成することができる。
【0031】
サイトプロファイル設定部113は、WEBサーバ20が提供するサイトにおいて生成されるプレイヤの選択を受け付ける。例えばサイトプロファイル設定部113は、所定の管理画面(図4参照)を、WEBサーバ20の管理者(例えばコンテンツ提供者)に提供し、プレイヤの選択と、サイトのURL等のサイト識別情報とを受け付けることができる。プレイヤの選択は、例えば、プレイヤDB132に登録されたプレイヤから所望のプレイヤを選択する構成でもよいし、動的設定項目に対して所望の設定情報を入力して、該当する設定情報が設定されているプレイヤをプレイヤDB132から抽出する構成でもよい。サイトプロファイル設定部113は、選択されたプレイヤに対応するプレイヤIDと、サイト識別情報とを対応付けてサイト情報DB133に登録することが好ましい。
【0032】
なお、サイトプロファイル設定部113は、すでにサイト情報DB133に登録されているサイト識別情報と同一のサイト識別情報について、プレイヤが設定された場合には、新たにIDを採番して、サイト情報DB133にレコードを追加してもよいし、すでに登録されているサイト識別情報のレコードを更新する構成でもよい。また、サイトプロファイル設定部113は、すでに登録されているレコードと今回追加するレコードとの間で優先順位を設定し、当該優先順位を対応付けて登録する構成でもよい。
【0033】
タグ発行部115は、WEBサーバ20が提供するコンテンツを再生するプレイヤを生成するためのタグを発行する。タグ発行部115は、例えば所定の管理画面(図6参照)を介してタグをWEBサーバ20に発行することができる。タグ発行部115は、タグを発行する際に、プレイヤの静的設定項目に対する設定を受け付けることが好ましい。静的設定項目は、発行したタグにおいて設定されるプレイヤの設定項目である。静的設定項目は、例えば、以下のとおりである。
・プレイヤサイズ
・レスポンシブ設定のON/OFF
・動画再生位置
【0034】
なお、静的設定項目は、上述の項目に限定されず、任意の設定項目を含んでよく、例えば上述の動的設定項目と同一の設定項目を含んでもよい。この場合、端末30は、プレイヤを生成する際に、静的設定項目として設定された値を、動的設定項目として設定された値よりも優先することが好ましい。
【0035】
タグは、静的設定項目の設定値の他、コンテンツのIDや、コンテンツのメタ情報等を含んでもよい。
【0036】
設定情報提供部114は、端末30からリクエストを受信した際に、端末30においてプレイヤを生成するのに必要な情報を提供する。リクエストは、少なくともコンテンツが提供されるサイトのURL、又はWEBサーバ20のドメイン名等のサイト識別情報を含む。さらにリクエストは、タグに動的設定項目に対する設定情報が記述されていたか否かを示す情報(例えば、設定情報の提供が不要であることを示すフラグ等である)や、タグに記述されている設定情報等を含んでもよい。
【0037】
設定情報提供部114は、リクエストを受信すると、リクエストに含まれるサイト識別情報に対応する動的設定情報を端末30へと返却する。具体的には、設定情報提供部114は、サイト情報DB133を参照し、リクエストに含まれるサイト識別情報に対応するプレイヤIDを特定する。このとき、サイト情報DB133にリクエストに含まれるサイト識別情報に対応するレコードが複数含まれている場合には、設定情報提供部114は所定の優先順位に基づいて提供するレコードを選択する。所定の優先順位は、例えば、登録順や、更新日時順や、設定された優先順位等である。一例として、本実施形態では、設定情報提供部114は、IDの大きいレコード(すなわちより新しく登録されたレコード)を選択し、選択したレコードに対応するプレイヤIDが特定されることが好ましい。
そして、設定情報提供部114は、プレイヤDB132を参照して特定したプレイヤIDに対応する動的設定情報を抽出し、端末30に返却する。
【0038】
なお、リクエストに、タグに動的設定項目に対する設定情報が記述されていた旨の情報(設定情報の提供が不要であることを示すフラグ)が含まれる場合には、設定情報提供部114は、設定情報を端末30に返却しなくてもよい。あるいは、リクエストに、タグに動的設定項目に対する設定情報が記述されていない旨の情報(設定情報の提供が必要であることを示すフラグ)が含まれない場合には、設定情報提供部114は、設定情報を端末30に返却しなくてもよい。また例えば、リクエストに、タグに記述されている設定情報が含まれる場合には、設定情報提供部114は、抽出した動的設定情報のうち、タグに記述されていない動的設定情報を返却することができる。
【0039】
さらに、リクエストがコンテンツIDを含む場合には、設定情報提供部114は、コンテンツDB131を参照して、コンテンツIDに対応するコンテンツの格納場所を端末30に通知する。
【0040】
また、リクエストに、コンテンツの視聴制限が含まれる場合には、設定情報提供部114は、端末30(または端末30のユーザ)がコンテンツを視聴可能か否かを判定する。具体的には、設定情報提供部114は、コンテンツDB131を参照し、リクエストに含まれるコンテンツIDに対応するメタ情報に指定される視聴制限を確認する。例えば、視聴制限において、端末のIPアドレスが指定されている場合には、設定情報提供部141は、リクエストを送信した端末30のIPアドレスに基づいて、視聴の可否を判定することができる。なお、視聴の可否の判定方法はこれに限定されない。例えば、WEBサーバ20が、ユーザ登録したユーザに対してコンテンツを提供するサービスを行う構成である場合、管理サーバ10では、登録されたユーザのIDと、ユーザの年齢や住所、所属(会社・部署・組織・グループ等)や職種、階級、役職、担当職務等の属性情報、サービスの利用契約情報等を管理することができる。この場合、設定情報提供部141は、例えば端末30からユーザIDを取得し、当該ユーザIDに紐づけられた年齢等の属性情報に基づいて視聴の可否を判定してもよい。さらに設定情報提供部141は、端末30のIPアドレスが特定の国のものであるか否かや、コンテンツを提供するWEBサーバ20のサイト識別情報(ドメイン名やURL等)が特定のものであるか否か、リクエストが送信された日時が有効期間内であるか否か等に基づいて視聴の可否を判定してもよい。
【0041】
設定情報提供部141は、判定の結果、視聴可能な場合には設定情報やコンテンツの格納場所を返却し、視聴できない場合には、NGを返却する。このとき、プレイヤの動的設定情報にエラーメッセージが登録されている場合には、NGの代わりに登録されているエラーメッセージを返却することが好ましい。
【0042】
<3.画面例>
図4乃至図7を参照して、本実施形態に係る管理サーバ10が提供する管理画面の一例について説明する。
【0043】
図4は、サイトプロファイルを設定するための管理画面の一例である。図4の管理画面は設定エリアA11乃至A13と、ボタンB11,B12を有している。
【0044】
設定エリアA11は、掲載サイト名を設定するためのエリアである。コンテンツ提供者は、設定エリアA11に任意のサイト名を登録することができる。
【0045】
設定エリアA12は、サイトのURLを設定するためのエリアである。コンテンツ提供者は、設定エリアA12に任意のURLを任意の数登録することができる。なお、設定エリアA12において設定可能なURL数には上限を設ける構成でもよい。また、設定エリアA12はURLを設定する代わりに、WEBサーバ20のドメイン名等、URL以外のサイト識別情報を設定するエリアでもよい。
【0046】
設定エリアA13は、プレイヤの動的設定情報を設定するためのエリアである。図4の例では、設定エリアA13はプルダウンによって、プレイヤDB132に登録されているプレイヤから、所定のサイトで提供するコンテンツを再生するために使用するプレイヤを選択する例を示している。ここで選択されたプレイヤに対応する動的設定情報が、プレイヤが生成される際に管理サーバ10から提供される。もっとも、サイトのプレイヤの動的設定情報を設定する方法は、図4の例に限定されず、プイレイヤをチェックボックスで選択する方法や、プレイヤIDを入力する方法、所望の動的設定情報を入力する方法等、任意の方法で設定することができる。
【0047】
ボタンB11は「保存して終了」ボタンである。ボタンB11が押下されると、設定エリアA11乃至A13において設定した情報がサイト情報DB133に保存される。他方、ボタンB12は「キャンセル」ボタンである。ボタンB12が押下されると図4の管理画面が終了する。
【0048】
図5は、設定されたサイトプロファイルを確認するための管理画面の一例である。図5の管理画面には設定したサイトプロファイルが一覧表示されるエリアA21を有している。また、エリアA21に表示されるサイトプロファイルには、それぞれボタンB21、B22が対応付けられて表示されている。ボタンB21は編集ボタンである。ボタンB21が押下されると、図4の管理画面が表示され、サイトプロファイルの編集を行うことができる。他方、ボタンB22は削除ボタンである。ボタンB22が押下されると、サイトプロファイルが削除される。このとき削除操作されたサイトプロファイルは、エリアA21の一覧表示から削除される他、サイト情報DB133からも削除されることが好ましい。
【0049】
図6は、タグを発行するための管理画面の一例である。図6の管理画面は、設定エリアA31乃至A32と、表示エリアA33、A34と、選択エリアA35と、ボタンB31、B32を有している。
【0050】
設定エリアA31は、発行するタグで生成されるプレイヤについて、プレイヤを直接指定するか、サイトプロファイルで設定したプレイヤを指定するかを選択するためのエリアである。図6の例ではサイト別の設定が選択されている。
【0051】
設定エリアA32は、プレイヤの設定項目のうち、タグに設定情報を直接記述することで設定情報を指定する項目(すなわち静的設定情報)に対して、設定情報を設定するためのエリアである。なお、設定エリアA32で設定可能な項目は、図6の例に限定されず、任意の設定項目を設定可能である。
【0052】
表示エリアA33には、発行したタグに基づいて生成されるプレイヤのプレビューが表示されている。プレビューには、例えば、発行したタグで閲覧可能なコンテンツが表示されている。なお、表示エリアA33に表示されるプレイヤのプレビューには、設定エリアA32で設定される項目は反映されていなくてもよい。
【0053】
表示エリアA34には、発行されるタグが表示されている。コンテンツ提供者は、表示エリアA34において、タグを直接編集することも可能である。図6の例では、設定エリアA31においてサイトプロファイルで設定したプレイヤを指定することが選択されているため、表示エリアA34に表示されたタグには、動的設定情報は表示されない。なお、設定エリアA31においてプレイヤを直接指定することが選択されている場合には、表示エリアA34に表示されたタグに、動的設定情報が表示されてもよい。
【0054】
選択エリアA35には、表示エリアA34に表示されるタグの形式を切り替えるためのタブが表示されている。図6の例では、scriptタブが選択されているため、表示エリアA34にはscript形式のタグが表示されている。選択エリアA35は、scriptタブの他、lightboxタブやiframeタブ、QRタブを選択することができる。表示エリアA34には、選択されたタブの形式でタグが表示される。なお、選択できるタグの形式は図6の例に限定されない。
【0055】
ボタンB31は「タグをコピー」ボタンである。ボタンB31を押下することで、コンテンツ提供者は、表示エリアA34に表示されるタグをコピーし、WEBサーバ20のサイトのソースコードに転記することができる。他方、ボタンB32は「キャンセル」ボタンである。ボタンB32が押下されると、図6の管理画面が終了する。
【0056】
図7は、図6の表示エリア34に表示されていたscript形式のタグを示している。図7に示すタグの埋め込まれたウェブページが端末30のブラウザで読み込まれると、プレイヤを生成するためのスクリプト(破線で示す領域A41に記載された「http:// ssl-aaaa.bbb.ccc.ne.jp/www50/*********/player/t3/if.js)が管理サーバ10から読み出されて実行される。このスクリプトには、端末30が現在閲覧中のWEBサーバ20のウェブページのURLを取得して、リクエストとして、管理サーバ10に送信するための命令が記載されている。なお、リクエストとして送信するサイト識別情報は現在閲覧中のウェブページのURLに限定されず、WEBサーバ20のドメイン名でもよい。
【0057】
さらにスクリプトには、破線で示す領域A42に記載されたパラメータをリクエストに含めて管理サーバ10に送信されることが記載されていてもよい。領域A42に示すパラメータのうち、「c」はWEBサーバ20の管理者(例えばコンテンツ提供者等)のIDを示しており、「m」はコンテンツIDを示している。また、スクリプトは、破線で示す領域A43に記載された静的設定情報(図7の例では、動画のサイズが記載されている)をリクエストに含めて管理サーバ10に送信することが記載されていてもよい。
【0058】
<4.処理フロー>
図8を参照して、本実施形態に係るコンテンツ配信システム1の処理フローの一例について説明する。一例として、図8においては、S211乃至S216はWEBサーバ20にアクセスしてタグを読み込んだ端末30で実行される処理を示し、S251乃至S257は管理サーバ10で実行される処理を示している。
【0059】
まず、ユーザは端末30を操作してWEBサーバ20が提供する所定のサイトにアクセスする。このとき、WEBサーバ20のコンテンツを提供するページのソースコードに記載されたタグが端末30のブラウザで読み込まれ、プレイヤの生成処理が行われる(S211)。
【0060】
端末30が読み込んだタグにプレイヤの動的設定情報が記述されており、かつ、選択されたコンテンツのメタ情報に視聴制限が設定されていない場合(S212:NO)、端末30は管理サーバ10に設定情報の提供をリクエストすることなく、タグの記述に基づいて、プレイヤを生成する(S216)。この場合、端末30はコンテンツIDを含むリクエストを管理サーバ10に送信し、コンテンツの記憶場所を問い合わせる。このリクエストには、例えばタグに動的設定項目に対する設定情報が記述されていた旨の情報(設定情報の提供が不要であることを示すフラグ等)が含まれることが好ましい。端末30は管理サーバ10から返却されたコンテンツの記憶場所に基づいて、コンテンツDBサーバ40にコンテンツ配信要求を行い、生成したプレイヤでコンテンツを再生する。
【0061】
他方、端末30が読み込んだタグにプレイヤの動的設定情報が記述されていない、又は、選択されたコンテンツのメタ情報に視聴制限が設定されている場合(S212:YES)、端末30は管理サーバ10に設定情報の提供をリクエストする(S214)。このとき端末30はリクエストに、ユーザがアクセスしているサイトの識別情報(URLやドメイン名)の他、視聴制限、タグに動的設定情報が記述されていたか否かを示す情報(設定情報の提供が不要であることを示すフラグ等)等を含めることが好ましい。なお、タグに動的設定情報が記述されていたか否かを示す情報は、タグに動的設定情報の記述があった場合かなかった場合かのいずれか一方の場合に、リクエストに含まれる構成でもよい。例えば、リクエストに、タグに動的設定項目に対する設定情報が記述されている場合に設定情報の提供が不要であることを示す情報が含まれる構成の場合、タグに動的設定情報の記述がない場合には、リクエストには、設定情報が必要なことを示す情報は含まれなくてもよい。
【0062】
管理サーバ10から設定情報が返却される(S214:YES)と、返却された設定情報に基づいて、プレイヤが生成される(S215)。
【0063】
他方、管理サーバ10では、端末30からリクエストを受信する(S251:YES)と、リクエストに視聴制限が含まれるか否かを確認する(S252)。視聴制限がある場合(S252:YES)には、端末30のIPアドレス等に基づいて、端末30においてコンテンツを視聴可能か否かを判定する(S253)。端末30が、視聴が制限されている端末である場合には、管理サーバ10は、端末30にNGを返却する(S256)。このとき管理サーバ10はプレイヤDB132を参照してエラーメッセージが登録されている場合には、NGの代わりにエラーメッセージを返却する。
【0064】
他方、S253の判定において、端末30で視聴可能と判定した場合(S253:YES)、又は、リクエストに視聴制限が含まれていない場合(S252:NO)には、管理サーバ10はリクエストを参照し、タグに動的設定情報が記述されていたか否かを確認する(S254)。例えば、管理サーバ10は、リクエストに含まれるタグに動的設定項目に対する設定情報が記述されていた旨の情報(設定情報の提供が不要であることを示すフラグ等)を参照して、この確認を行うことができる。
【0065】
タグに動的設定情報が記述されている場合(S254:YES)には、管理サーバ10は視聴OKを返却する(S255)。このとき管理サーバ10は併せてコンテンツの記憶場所を端末30に返却する。この場合には、端末30は、S256の処理を実行し、タグの記述に基づいてプレイヤを生成し、返却されたコンテンツの記憶場所に基づいて、コンテンツDBサーバ40にコンテンツ配信要求を行い、生成したプレイヤでコンテンツを再生する。
【0066】
S254において、管理サーバ10タグに動的設定情報の記述がないと判定した場合(S254:NO)、管理サーバ10はサイト情報DB133を参照して、リクエストに含まれるサイト識別情報に対応する動的設定情報を取得する。そして、管理サーバ10は取得した動的設定情報をWEBサーバ20に返却する。このとき管理サーバ10は併せてコンテンツの記憶場所を端末30に返却する。この場合には、端末30は、S215の処理を実行し、返却された設定情報に基づいてプレイヤを生成し、返却されたコンテンツの記憶場所に基づいて、コンテンツDBサーバ40にコンテンツ配信要求を行い、生成したプレイヤでコンテンツを再生する。
【0067】
このように、本実施形態に係る管理サーバ10によると、WEBサーバ20のドサイト識別情報に基づいて、生成されるプレイヤの設定情報を選択することができる。さらにWEBサーバ20のサイトに記載されたタグに動的設定情報に関する記述がある場合には、タグの記述が優先されプレイヤが生成される。このように、本実施形態に係る管理サーバ10によると、プレイヤの設定情報をWEBサーバ20のソースコード外において登録しておくことができる。これによって、プレイヤの設定を変更するときには、コンテンツ提供者は、管理サーバ10を用いて変更できるため、ソースコードを改変する必要がなくなる。この結果、より容易にプレイヤの設定を変更することが可能になる。
【0068】
<5.ハードウェア構成>
以下、図9を参照しながら、上述してきた管理サーバ10、WEBサーバ20、コンテンツDBサーバ40及び端末30をコンピュータ800により実現する場合のハードウェア構成の一例を説明する。なお、それぞれの装置の機能は、複数台の装置に分けて実現することもできる。
【0069】
図9に示すように、コンピュータ800は、プロセッサ801、メモリ803、記憶装置805、入力I/F部807、データI/F部809、通信I/F部811、及び表示装置813を含む。
【0070】
プロセッサ801は、メモリ803に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ800における様々な処理を制御する。例えば、管理サーバ10のコンテンツ受付部111、やプレイヤ設定部112、サイトプロファイル設定部113、設定情報提供部114、タグ発行部115などは、メモリ803に一時記憶された上で、主にプロセッサ801上で動作するプログラムとして実現可能である。
【0071】
メモリ803は、例えばRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体である。メモリ803は、プロセッサ801によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0072】
記憶装置805は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体である。記憶装置805は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。この他、記憶装置805は、コンテンツDB131や、プレイヤDB132、設定情報DB133等を記憶することも可能である。このようなプログラムやデータは、必要に応じてメモリ803にロードされることにより、プロセッサ801から参照される。
【0073】
入力I/F部807は、管理者からの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部807の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイス等が挙げられる。入力I/F部807は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のインタフェースを介してコンピュータ800に接続されても良い。
【0074】
データI/F部809は、コンピュータ800の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部809の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置等がある。データI/F部809は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部809は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ800へと接続される。
【0075】
通信I/F部811は、コンピュータ800の外部の装置と有線又は無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部811は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部811は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ800に接続される。
【0076】
表示装置813は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置813の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイ等が挙げられる。表示装置813は、コンピュータ800の外部に設けられても良い。その場合、表示装置813は、例えばディスプレイケーブル等を介してコンピュータ800に接続される。
【0077】
[その他の実施形態]
以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。また、各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもなく、これらも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0078】
例えば、既述の実施形態では、管理サーバ10はリクエストに含まれるコンテンツIDに対応するコンテンツの格納場所を端末30に提供する構成を説明したが、これに限定されない。例えば、管理サーバ10がコンテンツDBサーバ40から、リクエストに含まれるコンテンツIDに対応するコンテンツを取得して、端末30に提供する構成でもよい。また、例えば、管理サーバ10が、コンテンツDB131において、コンテンツ本体を管理する構成でもよい。
【0079】
また、既述の実施形態において、サイト情報DB133には、サイト識別情報とプレイヤIDとが対応付けられて登録される構成を説明したが、これに限定されず、サイト識別情報とプレイヤの設定情報群とが直接対応付けられて登録される構成でもよい。この場合、サイトプロファイル設定部113は、WEBサーバ20の管理者(例えばコンテンツ提供者)から、プレイヤの選択ではなく、サイトで利用するプレイヤの設定情報群の登録を受付けてもよい。
【0080】
また、既述の実施形態では、コンテンツは単一の動画ファイルとして説明したがこれに限定されず、コンテンツは任意の数の動画ファイルのパッケージ又はプレイリスト等を含んでもよい。この場合、タグに記述されるコンテンツIDは、プレイリストID(複数の動画ファイル群を示す識別子)でもよい。さらに、コンテンツは、オンデマンド型のコンテンツだけでなく、リアルタイムに提供されるライブ型のコンテンツも含む。
【符号の説明】
【0081】
1 コンテンツ配信システム
10 管理サーバ
20 WEBサーバ
30 端末
40 コンテンツDBサーバ
111 コンテンツ受付部
112 プレイヤ設定部
113 サイトプロファイル設定部
114 設定情報提供部
115 タグ発行部
130 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9