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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-22
(45)【発行日】2022-03-03
(54)【発明の名称】スノーボード用バインディング
(51)【国際特許分類】
   A63C 10/18 20120101AFI20220224BHJP
   A63C 10/20 20120101ALI20220224BHJP
【FI】
A63C10/18
A63C10/20
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018103706
(22)【出願日】2018-05-30
(65)【公開番号】P2019205787
(43)【公開日】2019-12-05
【審査請求日】2021-03-02
(73)【特許権者】
【識別番号】391021226
【氏名又は名称】株式会社カーメイト
(74)【代理人】
【識別番号】100091306
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 友一
(74)【代理人】
【識別番号】100174609
【弁理士】
【氏名又は名称】関 博
(72)【発明者】
【氏名】金井 琢
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0130147(US,A1)
【文献】特開平11-057110(JP,A)
【文献】特開2004-248885(JP,A)
【文献】特開平10-80513(JP,A)
【文献】特開2006-68179(JP,A)
【文献】特開平4-250181(JP,A)
【文献】特開2012-031572(JP,A)
【文献】実公昭46-013747(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63C 10/10-10/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スノーボードに対するバインディングベースの取り付けに、ロータリーディスクを用いるスノーボード用バインディングであって、
前記ロータリーディスクには、取付ねじの軸部がスライド可能な長孔により構成した複数の取付孔が設けられ、
前記取付孔における締付部の厚みよりも長いカラーを有し、
前記ロータリーディスクは、前記カラーを介して前記取付孔のねじ止めが成される構成としたことを特徴とするスノーボード用バインディング。
【請求項2】
前記取付孔には、弾性素材により構成され、前記取付ねじの軸部の直径に対応した貫通孔または隙間を有するブッシュが備えられていることを特徴とする請求項1に記載のスノーボード用バインディング。
【請求項3】
前記ブッシュは、異なる硬度を有するものと交換可能であることを特徴とする請求項2に記載のスノーボード用バインディング。
【請求項4】
複数の前記取付孔は、同心円上に位置する円弧となるように形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスノーボード用バインディング。
【請求項5】
複数の前記取付孔は、1つを丸孔とし、他の取付孔を前記丸孔を中心とした同心円上に位置する円弧となるように形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスノーボード用バインディング。
【請求項6】
円弧となるように形成した前記取付孔は、前記同心円の中心から等距離に形成したことを特徴とする請求項4または5に記載のスノーボード用バインディング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スノーボード用バインディングに係り、特に、スノーボーダーの姿勢制御の向上を図るのに好適なスノーボード用バインディングに関する。
【背景技術】
【0002】
スノーボードのブーツは、バインディングを介してボードに保持されることで、ボードと足(ブーツ)とが離れる事が無くなり、滑走時における様々な操作が可能となる。これに対し、サーフィンやスケートボードといった他のボードスポーツでは、ボードと足とが固定されていないことが一般的であり、他のボードスポーツからスノーボードへ移行する際には、完全に固定状態となる足の配置に違和感を覚えるということがある。
【0003】
このため近年では、スノーボードにおいても、足の配置位置に自由度を持たせる事が望まれてきている。一般的に、スノーボードのバインディングは、スノーボードに直接固定されるロータリーディスクと、このロータリーディスクによって位置決めされるバインディングベースにより、スノーボードに対する位置決め固定が成される。
【0004】
特許文献1に開示されているバインディングは、上面を小径とした傘歯を有するロータリーディスクと、このロータリーディスクによって位置決めされるバインディングベースとを基本とするものである。特許文献1に開示されているロータリーディスクには、中央に、バインディングベースを貫通する位置決めねじが備えられている。そして、バインディングベースには、位置決めねじの頭部を挿通可能な開口部と、軸部のみを挿通可能な開口部とを連通させた異形開口部を備えたフラットプレートが備えられている。そして、フラットプレートを移動させ、口径の異なる孔を選択することで、バインディングベースをロータリーディスクから僅かに浮かせ、設置向きを変化させることと、バインディングベースをロータリーディスクに密接させて、その動きを規制することが可能な構成とされている。
【0005】
このような構成によれば、ロータリーディスクを外す事なくバインディングベースの向きを変えることができる。しかしながら、このような構成では、滑走時における足の配置位置に自由度を持たせることはできないという問題がある。
【0006】
これに対し、特許文献2に開示されているバインディングは、ロータリーディスクにあたる構成要素を積層構造とした上で、ロータリーディスクに、スラスト軸受としての機能を持たせている。このため、このロータリーディスクにバインディングベースを固定することで、バインディングベースは、回転方向への自由度を持つこととなる。なお、特許文献2におけるロータリーディスクには、回転角度を制限するストッパーと、回転後の原点復帰のための復帰手段(ばね)を備えることも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2001-187176号公報
【文献】特開2007-215997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献2に開示されている構成のバインディングであれば、足首を回転させる方向への自由度を向上させることができると考えられる。しかし、特許文献2に開示されているバインディングのロータリーディスクは、少なくとも5つの積層部材と、複数の回転制御部材とによって構成されることとなる。このため、部品点数が多く、複雑な構造になると共に、滑走時の振動や衝撃、操作時の応力に耐え得る強度を持たせるためには、各要素に相当な厚みを持たせる必要があり、高価で厚みのあるものとなってしまう事が予想され、実現性が低いという問題がある。
【0009】
そこで本発明では、従来からの構造を基調とし、簡易かつ効果的に足の配置位置に自由度を持たせることのできるスノーボード用バインディングを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明に係るスノーボード用バインディングは、スノーボードに対するバインディングベースの取り付けに、ロータリーディスクを用いるスノーボード用バインディングであって、前記ロータリーディスクには、取付ねじの軸部がスライド可能な長孔により構成した複数の取付孔が設けられ、前記取付孔における締付部の厚みよりも長いカラーを有し、前記ロータリーディスクは、前記カラーを介して前記取付孔のねじ止めが成される構成としたことを特徴とする。
【0011】
また、上記のような特徴を有するスノーボード用バインディングにおいて前記取付孔には、弾性素材により構成され、前記取付ねじの軸部の直径に対応した貫通孔または隙間を有するブッシュを備えることもできる。このような特徴を有する事によれば、取付ねじをガイドとして長孔に沿ってスライドしたロータリーディスクを原点位置に復帰させることが可能となる。
【0012】
また、上記のような特徴を有するスノーボード用バインディングにおいて前記ブッシュは、異なる硬度を有するものと交換することもできる。このような特徴を有する事によれば、スノーボーダーの体格や体重、筋力等に応じて、変形度合を変化させることが可能となる。
【0013】
また、上記のような特徴を有するスノーボード用バインディングにおける複数の前記取付孔は、同心円上に位置する円弧となるように形成すると良い。このような特徴を有する事によれば、ロータリーディスクにより固定されたバインディングは、回転中心を基点として回転方向へスライドすることが可能となる。
【0014】
また、上記のような特徴を有するスノーボード用バインディングにおける複数の前記取付孔は、1つを丸孔とし、他の取付孔を前記丸孔を中心とした同心円上に位置する円弧となるように形成しても良い。このような特徴を有する事によれば、ロータリーディスクにより固定されたバインディングは、回転中心としての丸孔を基点として、回転方向へスライドすることが可能となる。
【0015】
さらに、上記のような特徴を有するスノーボード用バインディングにおいて円弧となるように形成した前記取付孔は、前記同心円の中心から等距離に形成すると良い。このような特徴を有する事によれば、スノーボードにおける既存の取付孔に対応させることが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
上記のような特徴を有するスノーボード用バインディングによれば、従来からの構造を基調とし、簡易かつ効果的に足の配置位置に自由度を持たせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1実施形態に係るバインディングの構成を示す斜視図である。
図2】ロータリーディスクの構成を示す平面図である。
図3】ロータリーディスクの構成を示す底面図である。
図4図2におけるA-A断面を示す図である。
図5】実施形態に用いるカラーの形態を示す平面図である。
図6図5におけるB-B断面を示す図である。
図7】スノーボードに第1実施形態に係るバインディングを取り付けた状態を示す平面図である。
図8図7におけるC-C断面を示す図である。
図9】スノーボードに取り付けたバインディングの可動状態を説明するための平面図である。
図10】第2実施形態に係るバインディングの構成を示す平面図である。
図11】取付孔の配置形態を異ならせたロータリーディスクの変形例を示す平面図である。
図12】回転中心をロータリーディスクの中心からずらす場合の取付孔の配置形態例を示すロータリーディスクの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明のスノーボード用バインディングに係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明に係るスノーボード用バインディングにおける好適な形態の一部であり、その技術的特徴を備える限度において、構成要素の形態に変化を加えたとしても、本発明の一部とみなすことができる。
【0019】
[第1実施形態]
まず、図1から図9を参照して、第1実施形態に係るスノーボード用バインディング(以下、単にバインディング10と称す)について説明する。なお、図面において、図1は、第1実施形態に係るバインディングの構成を示す斜視図であり、図2は、ロータリーディスクの構成を示す平面図である。また、図3は、ロータリーディスクの底面図であり、図4は、図2におけるA-A断面を示す図である。図5は、実施形態に用いるカラーの形態を示す平面図であり、図6は、図5におけるB-B断面を示す図である。図7は、スノーボードに第1実施形態に係るバインディングを取り付けた状態を示す平面図であり、図8は、図7におけるC-C断面を示す図である。さらに、図9は、スノーボードに取り付けたバインディングの可動状態を説明するための平面図である。
【0020】
本実施形態のバインディング10は、ロータリーディスク12と、バインディングベース22を基本として構成されている。
[ロータリーディスク]
ロータリーディスク12は、スノーボード30(例えば図7参照)に固定され、詳細を後述するバインディングベース22の位置決めを担う円盤である。本実施形態に係るロータリーディスク12には、複数(図2に示す例では4つ)の取付孔14と、係合部16が備えられている。取付孔14は、長孔とされている。バインディング10に作用させる自由度をロータリーディスク12の回転方向に持たせる場合、取付孔14としての長孔は、回転中心Oを基点とした円弧に沿って形成する。取付孔14には、その全域に亙って、ザグリ14aが設けられ、詳細を後述する取付ねじ18のねじ頭を収容可能な構成としている。
【0021】
係合部16は、ロータリーディスク12をスノーボード30に固定することに伴って、バインディングベース22の位置決めを成す役割を担う要素である。このため、バインディングベース22との間での段階的な位置決め係合が可能な構成であれば、その具体的な形態は問わない。本実施形態では、係合部16を次のような形態としている。すなわち、ロータリーディスク12の裏面側外縁に沿って、凹凸歯を形成する形態としている。バインディングベース22の係合部16に、当該凹凸歯と噛み合う凹凸歯を設けることで、凹凸歯の数に応じた段階的な位置決めが可能となるからである。なお、本実施形態に係るロータリーディスク12には、裏面側開口部の周囲にも、ザグリ14bを設けている。
【0022】
本実施形態では、取付ねじ18として、いわゆる頭部を平らに形成された低頭ねじを採用している。このような構成の取付ねじ18を採用することで、取付孔14に設けたザグリ14aに、取付ねじ18の頭部の殆どを収容することができるようになる。
【0023】
また、本実施形態のバインディング10では、取付孔14に配置する取付ねじ18に、カラー20を備える構成としている。本実施形態に係るカラー20は、ボス部20aとフランジ部20bから成る。カラー20は、取付孔14に設けられ、その長さlは、少なくとも取付孔14における裏面側開口部からザグリ14aの底面までの厚みdよりも長くなるように構成されている。取付ねじ18による締め付けを行った状態で、取付孔14を取付ねじ18に沿ってスライドさせることを可能とするためである。
【0024】
カラー20におけるボス部は、取付孔14に対してマイナス公差となる直径を有し、フランジ部20bは、裏面のザグリ14bに収まる直径を有する。また、フランジ部20bは、その厚みと、ザグリ14bの深さとを比較した際、フランジ部20bの方がその値が大きくなるように構成されている。このような構成とすることで、取付ねじ18により締め付けられたロータリーディスク12をスノーボード30から僅かに浮かせ、ロータリーディスク12の摺動性の向上を図ることができるからである。
【0025】
[バインディングベース]
バインディングベース22は、ロータリーディスク12を介して、スノーボード30に対する位置決め固定が成される要素であり、スノーボーダーが履くブーツ(不図示)を保持する役割を担うバインディング10の基礎である。バインディングベース22の形態は多岐に亙るが、図1に示す形態のバインディングベース22には、ハイバック24やバックル(不図示)等の付属物が付帯されることで、ブーツの固定が可能となる。
【0026】
バインディングベース22のブーツ当接面には、ロータリーディスク係合部26(図8参照)が形成されている。ロータリーディスク係合部26は、ロータリーディスク12の外形に比べて一回り小さな径を持つ貫通孔である。ロータリーディスク係合部26の外周部には、ロータリーディスク12との対向面に、ロータリーディスク12における係合部16に対応した凹凸歯(不図示)が形成されている。バインディングベース22をこのような構成とした場合、ロータリーディスク係合部26にロータリーディスク12を係合させ、ロータリーディスク12をスノーボード30に固定することで、バインディングベース22の位置決め固定が成される。
【0027】
[全体構成と効果]
本実施形態に係るバインディング10は、スノーボード30上に配置したバインディングベース22を、ロータリーディスク12により位置決め、固定することで構成される。なお、スノーボード30には図8に示すように、取付ねじ18を締結するためのインサートナット32が埋め込まれている。
【0028】
このようにして構成されたバインディング10は、ロータリーディスク12の回転に伴い、バインディング10自体を回動させる事が可能となる。具体的には、図9(A)に示すように、長孔として形成された取付孔14における左側端部に取付ねじ18(カラー20)が当接している状態から、図9(B)に示すように、取付孔14における右側端部に取付ねじ18(カラー20)が当接する状態となるまで、ロータリーディスク12の回転中心Oを基点として、バインディング10を回動させることが可能となる。よって、足の配置位置に自由度を持たせることが可能となる。
【0029】
このように、本実施形態に係るバインディング10は、ロータリーディスク12とバインディングベース22といった従来からの基本構造を基調とし、簡易かつ効果的に足の配置位置に自由度を持たせることが可能となる。
【0030】
[第2実施形態]
次に、図10を参照して、第2実施形態に係るバインディング10Aについて説明する。本実施形態に係るバインディング10Aは、その殆どの構成を第1実施形態に係るバインディング10と同一としている。このため、その構成を同一とする箇所には、図面に同一符号を附して、詳細な説明を省略することとする。
【0031】
本実施形態に係るバインディング10Aは、ロータリーディスク12の取付孔14にブッシュ28を備えたことを特徴とする。ブッシュ28は、取付ねじ18をガイドとして回転したロータリーディスク12に対して、原点復帰のための力を作用させる役割を担う要素である。本実施形態に係るブッシュ28は、弾性素材により構成されている。ブッシュ28の具体的な形態は問うものでは無いが、その機能を奏する部位が、取付孔14に嵌る容積を有し、取付ねじ18の原点位置となる位置に、取付ねじ18における軸部の直径に対応した貫通孔、あるいは隙間を有するものとすると良い。
【0032】
このような構成とすることにより、弾性素材により構成されたブッシュ28は、ロータリーディスク12に回転方向の負荷がかけられることで、ロータリーディスク12の回転と共に圧縮変形する。そして、回転方向の負荷が解除されることで、圧縮変形していたブッシュ28が定常時の形態に戻る。これにより、ロータリーディスク12と取付ねじ18との位置関係が原点位置に戻ることとなる。
【0033】
このような特徴を有するバインディング10Aにおいてブッシュ28は、変形に要する力(負荷)に応じて、その素材や硬度が異なるものを選択、交換することができるようにしても良い。このような構成とすることで、スノーボーダーの体格や体重、筋力等に応じて、変形度合を変化させることが可能となる。
【0034】
[応用形態]
上記実施形態では、ロータリーディスク12に形成する取付孔14は、いずれもロータリーディスク12の中心(回転中心)から等距離に配置されているように記載した。これは、既存のスノーボード30におけるインサートナット32の配置形態をそのまま利用することを前提としたためである。しかしながら、ロータリーディスク12に形成する取付孔14は、図11に示すように、回転中心Oを基点として、同心となる円周上に配置されていれば、回転中心Oからの距離を異ならせた場合であっても、同様な効果を奏することができる。
【0035】
また、上記実施形態では、ロータリーディスク12に形成する取付孔14は、いずれも長孔とするように記載した。しかしながら、ロータリーディスク12に設ける取付孔14は、図12に示すように、回転中心となる丸孔状の取付孔14Aと、取付ねじ18をガイドとしてスライドする複数の長孔状の取付孔14Bにより構成しても良い。このような構成とする場合、長孔状に形成される取付孔14Bは、丸孔状に形成された取付孔14Aを中心とした同心円上に位置するように円弧を形成する。
【0036】
このように、ロータリーディスク12の中心から偏った位置に回転中心Oを持たせることで、バインディングベース22の位置決めをした際、バインディング10(10A)の踵側、あるいは爪先側をスライドさせるように足の配置位置を変化させることが可能となる。よって、足の大きさに合わせた回転基点の調整を行うことも可能となる。
【0037】
なお、図11図12に示す例では、説明上、取付孔14(14B)の一部をロータリーディスク12の外縁側に配置するように示しているが、これは、回転中心Oからの半径により定まるものである。よって、取付孔14(14B)をロータリーディスク12の中心側に位置させる場合には、回転中心Oからの距離を短くすれば良い。また、上記実施形態ではいずれも、足の配置位置に自由度を持たせる事について、足首を回転させる方向への自由度を持たせることを前提している。このため、長孔状に形成する取付孔14は、いずれも、円弧状に形成する旨記載した。しかしながら、足の配置の自由度について、幅方向、あるいは前後方向に、スタンスを変化させるというものである場合、長孔状の取付孔14は、直線状に形成することとなる。
【符号の説明】
【0038】
10,10A………バインディング、12………ロータリーディスク、14,14A,14B………取付孔、14a………ザグリ、14b………ザグリ、16………係合部、18………取付ねじ、20………カラー、20a………ボス部、20b………フランジ部、22………バインディングベース、24………ハイバック、26………ロータリーディスク係合部、28………ブッシュ、30………スノーボード、32………インサートナット。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12