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特許7029536ハンドルアセンブリ及びそれを含むステープラー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-22
(45)【発行日】2022-03-03
(54)【発明の名称】ハンドルアセンブリ及びそれを含むステープラー
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/115 20060101AFI20220224BHJP
【FI】
A61B17/115
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020533575
(86)(22)【出願日】2018-12-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-22
(86)【国際出願番号】 CN2018121973
(87)【国際公開番号】W WO2019128792
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2020-06-18
(31)【優先権主張番号】201711435644.3
(32)【優先日】2017-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201721846889.0
(32)【優先日】2017-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515172670
【氏名又は名称】天臣国▲際▼医▲療▼科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Touchstone International Medical Science Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】278 Dongping Street,Suzhou Industrial Park,Suzhou,Jiangsu,215123 China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 望▲東▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 毅
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 志
(72)【発明者】
【氏名】林 江
(72)【発明者】
【氏名】徐 ▲暁▼▲偉▼
【審査官】北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第206261635(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第106388948(CN,A)
【文献】特表2015-503949(JP,A)
【文献】特開2009-189831(JP,A)
【文献】特開昭61-048345(JP,A)
【文献】登録実用新案第3148464(JP,U)
【文献】特開2017-099988(JP,A)
【文献】特開平05-212041(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0051669(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/115
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステープラーを触発するためのハンドルアセンブリであって、
前記ハンドルアセンブリは、
第1ハンドルと、
第2ハンドルと、
前記第2ハンドルに設置されるスライド溝と、
前記スライド溝で移動可能なスライダーと、を含み、
前記スライダーが前記スライド溝の第1区間に位置し、且つ前記第1ハンドルが第1方向に沿って回転する場合、前記第1ハンドルが前記スライダーに当接しなく、前記第2ハンドルが安全位置に位置し、
前記第1ハンドルは、前記スライダーが前記スライド溝の第2区間に位置し、且つ前記第1ハンドルが第1方向に沿って回転する場合、前記スライダーに当接し、前記第2ハンドルを前記安全位置から触発位置に移動させる
ことを特徴とするハンドルアセンブリ。
【請求項2】
前記ハンドルアセンブリは、ニードル及びリンクをさらに含み、
前記ニードルは、前記第2ハンドルが前記安全位置と前記触発位置との間で移動されるように、第1位置領域と第2位置領域との間で移動可能であり、
前記リンクの第1端部は、前記ニードルに連結される
ことを特徴とする請求項1に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項3】
前記リンクの第2端部は、前記スライダーに連結され、
前記ニードルは、前記第1位置領域から第2位置領域に移動する場合、前記リンクによって前記スライダーを前記スライド溝の第1区間から前記スライド溝の第2区間に移動させる
ことを特徴とする請求項2に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項4】
前記ニードルは、プルタブの遠位端に連結され、
前記プルタブの近位端は、スクリューに外嵌され、
前記スクリューの近位端には、ノブが設置され、
前記プルタブは、前記ノブを回転させることによりステープラーの近位端へ移動されることで、前記ニードルを第1位置領域から第2位置領域へ移動させる
ことを特徴とする請求項2に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項5】
前記第1ハンドルは、第1ピン軸を介して前記第2ハンドルに回転可能に連結され、
前記第2ハンドルは、第2ピン軸を介して前記ステープラーのハウジングに回転可能に連結される
ことを特徴とする請求項1に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項6】
前記第1ピン軸及び前記第2ピン軸には、それぞれ第1ねじりばね及び第2ねじりばねが外嵌され、
前記第1ねじりばねの両端は、それぞれ前記第1ハンドル及び前記第2ハンドルに当接し
前記第1ハンドルは、前記第1方向に沿って回転した後、前記第1ねじりばねの作用によって初期位置に復帰され
前記第2ねじりばねの両端は、それぞれ前記第2ハンドル及び前記ステープラーのハウジングに当接し、
前記第2ハンドルは、前記第1方向に沿って回転した後、前記第2ねじりばねの作用によって安全位置に復帰される
ことを特徴とする請求項5に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項7】
前記スライダーは、スライダー当接部及びリンク連結部を含み、
前記リンク連結部は、前記リンクの第2端部に連結され、
前記第1ハンドルは、前記スライダーが前記スライド溝の第2区間に位置し、且つ前記第1ハンドルが第1方向に沿って回転する場合、前記スライダー当接部に当接する
ことを特徴とする請求項に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項8】
前記リンク連結部は、リンク位置制限溝及びリンク連結ボスを含み、
前記リンクの第2端部は、前記リンク位置制限溝の内部に挿入され、
前記リンクは、ファスナーを介して前記リンク連結ボスに連結される
ことを特徴とする請求項7に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項9】
前記リンク連結ボスには、ピンホールが設置され、
前記ピンホールには、連結ピン軸が挿入され、
前記リンクは、前記連結ピン軸を介して前記リンク連結ボスに回転可能に連結される
ことを特徴とする請求項8に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項10】
前記第1ハンドルは、ハンドル当接面を含み、
前記スライダー当接部は、スライダー当接面を含み、
前記ハンドル当接面は、前記第1ハンドルが前記スライダーに当接する場合、前記スライダー当接面と平行に密着される
ことを特徴とする請求項7に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項11】
前記ニードルには、ニードルリンク溝が設置され、
前記リンクの第1端部は、前記ニードルリンク溝に位置し、前記ニードルリンク溝で移動可能である
ことを特徴とする請求項3に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項12】
前記リンクの第1端部には、リンクニードル溝が設置され、
前記ニードルの第1端部は、前記リンクニードル溝に位置し、前記リンクニードル溝で移動可能である
ことを特徴とする請求項3に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項13】
前記第1ハンドルは、両側の側壁を有する第1キャビティを含み、
前記第2ハンドルは、両側の側壁を有する第2キャビティを含み、
前記スライダーが前記スライド溝の第1区間に位置し、且つ前記第1ハンドルが第1方向に沿って回転する場合、前記第1ハンドルの少なくとも一部が前記第2キャビティに挿入し、
前記スライダーが前記スライド溝の第2区間に位置し、且つ前記第1ハンドルが第1方向に沿って回転する場合、前記第1ハンドルが前記第2キャビティに挿入し続けることを防止するように、前記第1ハンドルの側壁の端部面が前記スライダーに当接する
ことを特徴とする請求項1に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項14】
前記スライダーには、ねじりばね位置制限溝が設置され、
前記第1ねじりばねの両端は、それぞれ前記ねじりばね位置制限溝の内面及び前記第1ハンドルに当接する
ことを特徴とする請求項6に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項15】
前記ハンドルアセンブリは、スライダー復帰スプリングをさらに含み、
前記スライダーは、前記スライド溝の第2区間に位置する場合、前記スライダー復帰スプリングに作用力を印加することによって前記スライダー復帰スプリングを変形状態にし、
前記スライダー復帰スプリングは、変形状態から初期状態に復帰する場合、前記スライダーを前記スライド溝の第2区間から前記スライド溝の第1区間に移動させる
ことを特徴とする請求項に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項16】
前記スライダー復帰スプリングは、スライダー復帰ねじりばねであり、
前記スライダーには、ねじりばね位置制限溝が設置され、
前記スライダー復帰ねじりばねの両端は、それぞれ前記ねじりばね位置制限溝の内面及び前記第1ハンドルに当接する
ことを特徴とする請求項15に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項17】
前記スライダーは、スライダー当接部及びリンク連結部をさらに含み、
前記ねじりばね位置制限溝は、前記スライダー当接部と前記リンク連結部との間に位置し、
前記リンク連結部は、前記リンクの第2端部に連結され、
前記第1ハンドルは、前記スライダーが前記スライド溝の第2区間に位置し、且つ前記第1ハンドルが第1方向に沿って回転する場合、前記スライダー当接部に当接する
ことを特徴とする請求項16に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項18】
ステープラーであって、
請求項1から請求項17のうちいずれか1項に記載のハンドルアセンブリを含む
ことを特徴とするステープラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療器具技術分野、特に、ステープラー技術分野に関し、具体的に、ハンドルアセンブリ及びそれを含むステープラーに関する。
【背景技術】
【0002】
消化管腫瘍は、発症率の高いヒト疾患の一つである。治療過程において、通常、医師の手動操作の代わりに円形ステープラーを使用して、消化管などの生理学的組織を吻合する。円形ステープラーは、よく見かける外科手術器具であり、軸方向の内向きに綴じるという方式を多く使用している。手術する時に、食道、胃、腸管などの生理学的組織の端対端又は端対側の吻合を行う。そして、吻合する時に、2つの組織セグメントをステープラー内に収容し、触発を完了させた後、組織に円形の吻合口を形成することによって組織通路を再構築する。
【0003】
従来技術において、円形ステープラーは、ステープラー本体と、前記ステープラー本体に移動可能に連結されるハンドルアセンブリと、前記本体と嵌合するステープルアンビル(Anvil)アセンブリと、を含む。前記ステープラー本体は、遠位端に設置され、環状ステープルカートリッジ及びカッターを含むステープルカートリッジアセンブリと、本体の近位端に設置され、本体に対して回転可能なノブ(knob)と、を含む。ここで、遠位端及び近位端は、操作者に対して示すものであり、操作者に近い一端が近位端であり、操作者から離れた一端、即ち手術位置により近い一端が遠位端である。前記ステープルアンビルアセンブリは、ステープルアンビルと、ステープルアンビルの上部に設置されるステープルアンビルキャップと、ステープルアンビルの内部に設置されるナイフアンビルと、ステープラー本体に着脱可能に連結されるステープルアンビル軸と、を含む。手術中、腫瘍組織を取り除いた後、ステープルアンビル軸を組織の一端の巾着に貫通させてステープラー本体の遠位端に配置し、その後ノブを回転させることにより、ステープルアンビルとステープルカートリッジとの間の距離を適切な距離まで徐々に減少させた後、触発可能な状態に到達してこそ、ハンドルを把持して器具を触発できるようにすることで、吻合を完了することができる。医療器具の不断の発展に伴い、円形ステープラーは、痔などの疾患の治療にもますます広く使用されている。
【0004】
同時に、泌尿器科分野における過長包皮及び包茎を治療するための手術において、他の形態の円形ステープラー、即ち包皮ステープラーも登場した。従来技術において、前記本体と嵌合するものが亀頭キャップアセンブリである以外に、上記の消化管用円形ステープラーと類似する構造を有する包皮ステープラーも記載されている。同様に、前記亀頭キャップアセンブリは、ステープルアンビルと、ステープルアンビルに固定して連結される亀頭キャップ及びナイフアンビルと、ステープラー本体に着脱可能に連結される中心ロッドと、を含む。手術中、切除された包皮組織を把持して亀頭キャップに固定し、その後、中心ロッドをステープラー本体の遠位端に配置し、ノブを回すことにより、亀頭キャップとステープルカートリッジとの間の距離を適切な距離まで徐々に減少させた後、触発可能な状態に到達してこそ、ハンドルを把持して器具を触発することで、吻合を完了することができる。
【0005】
技術の発展に伴い、既に円形ステープラーの触発伝動機構を改善し、安全メカニズムを追加した。ステープラーが触発可能な状態に到達していない場合、安全メカニズムの作用によって、医師がハンドルを押してもハンドルを動かすことができないので、器具の触発による手術の失敗を回避することができる。しかしながら、実際の状況において、例えば、医師の使用体験が高くないなどの一部の欠陥が依然として存在し、また、医師がハンドルを強く押す場合、ステープラーのハウジングの破断を招く可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来技術における問題に鑑みて、医師は、ステープラーが触発可能な位置に到達したかどうかに関係なく、第1ハンドルを押すことができるが、ステープラーが触発可能な位置に到達していない場合、第1ハンドルが第2ハンドルに介してステープラーを触発することができないので、ハンドルを強く押すことによるステープラーの損傷を回避することができるハンドルアセンブリ及びそれを含むステープラーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施例は、ステープラーを触発するためのハンドルアセンブリを提供する。前記ハンドルアセンブリは、第1ハンドルと、第2ハンドルと、前記第2ハンドルに設置されるシュート(chute)及び前記シュートで移動可能であるスライダー(slider)と、を含み、前記スライダーが前記シュートの第1区間に位置し、且つ前記第1ハンドルが第1方向に沿って回転する場合、前記第1ハンドルが前記スライダーに当接しなく、前記第2ハンドルが安全位置に位置し、前記第1ハンドルは、前記スライダーが前記シュートの第2区間に位置し、且つ前記第1ハンドルが第1方向に沿って回転する場合、前記スライダーに当接し、且つ、前記第2ハンドルを前記安全位置から触発位置に移動させる。
【0008】
選択的に、前記ハンドルアセンブリは、ニードル及びリンクをさらに含み、前記ニードルは、第1位置領域と第2位置領域との間で移動可能であり、前記リンクの第1端部は、前記ニードルに連結される。
【0009】
選択的に、前記リンクの第2端部は、前記スライダーに連結され、前記ニードルが前記第1位置領域から第2位置領域に移動する場合、前記ニードルは、前記リンクによって前記スライダーを前記シュートの第1区間から前記シュートの第2区間に移動させる。
【0010】
選択的に、前記ニードルは、プルタブ(pull tab)の遠位端に連結され、前記プルタブの近位端は、スクリューに外嵌され、前記スクリューの遠位端には、ノブが設置され、前記プルタブは、前記ノブを回転させることによりステープラーの近位端へ移動されることで、前記ニードルを第1位置領域から第2位置領域へ移動させる。
【0011】
選択的に、前記第1ハンドルは、第1ピン軸を介して前記第2ハンドルに回転可能に連結され、前記第2ハンドルは、第2ピン軸を介して前記ステープラーのハウジングに回転可能に連結される。
【0012】
選択的に、前記第1ピン軸及び第2ピン軸には、それぞれ第1ねじりばね及び第2ねじりばねが外嵌され、前記第1ねじりばねの両端は、それぞれ前記第1ハンドル及び前記第2ハンドルに当接し、前記第2ねじりばねの両端は、それぞれ前記第2ハンドル及び前記ステープラーのハウジングに当接する。
【0013】
選択的に、前記スライダーは、スライダー当接部及びリンク連結部を含み、前記リンク連結部は、前記リンクの第2端部に連結され、前記スライダーが前記シュートの第2区間に位置し、且つ前記第1ハンドルが第1方向に沿って回転する場合、前記第1ハンドルは、前記スライダー当接部に当接する。
【0014】
選択的に、前記リンク連結部は、リンク位置制限溝及びリンク連結ボスを含み、前記リンクの第2端部は、前記リンク位置制限溝の内部に挿入され、且つ、前記リンクは、ファスナーにより前記リンク連結ボスに連結される。
【0015】
選択的に、前記リンク連結ボスには、連結ピン軸を挿入するためのピンホールが設置され、前記リンクは、前記連結ピン軸を介して前記リンク連結ボスに回転可能に連結される。
【0016】
選択的に、前記第1ハンドルは、ハンドル当接面を含み、前記スライダー当接部は、スライダー当接面を含み、前記第1ハンドルが前記スライダーに当接する場合、前記ハンドル当接面は、前記スライダー当接面と平行に密着される。
【0017】
選択的に、前記ニードルには、ニードルリンク溝が設置され、前記リンクの第1端部は、前記ニードルリンク溝に位置し、且つ、前記リンクの第1端部は、前記ニードルリンク溝で移動可能である。
【0018】
選択的に、前記リンクの第1端部には、リンクニードル溝が設置され、前記ニードルの第1端部は、前記リンクニードル溝に位置し、且つ、前記ニードルの第1端部は、前記リンクニードル溝で移動可能である。
【0019】
選択的に、前記第1ハンドルは、両側の側壁を有する第1キャビティを含み、前記第2ハンドルは、両側の側壁を有する第2キャビティを含む。
【0020】
前記スライダーが前記シュートの第1区間に位置し、且つ前記第1ハンドルが第1方向に沿って回転する場合、前記第1ハンドルの少なくとも一部は、前記第2キャビティに挿入し;前記スライダーが前記シュートの第2区間に位置し、且つ前記第1ハンドルが第1方向に沿って回転する場合、前記第1ハンドルの側壁の端面は、前記第1ハンドルが前記第2キャビティに挿入し続けることを防止するように、前記スライダーに当接する。
【0021】
選択的に、前記スライダーには、ねじりばね位置制限溝が設置され、前記第1ねじりばねの両端は、それぞれ前記ねじりばね位置制限溝の内面及び前記第1ハンドルに当接する。
【0022】
選択的に、スライダー復帰スプリングをさらに含み、前記スライダーが前記シュートの第2区間に位置する場合、前記スライダーは、前記スライダー復帰スプリングに作用力を印加することによって、前記スライダー復帰スプリングを変形状態になるようにし、前記スライダー復帰スプリングが変形状態から初期状態に復帰する場合、前記スライダーを前記シュートの第2区間から前記シュートの第1区間に移動させる。
【0023】
選択的に、前記スライダー復帰スプリングは、スライダー復帰ねじりばねであり、前記スライダーには、ねじりばね位置制限溝が設置され、前記スライダー復帰ねじりばねの両端は、それぞれ前記ねじりばね位置制限溝の内面及び前記第1ハンドルに当接する。
【0024】
選択的に、前記スライダーは、スライダー当接部及びリンク連結部をさらに含み、前記ねじりばね位置制限溝は、前記スライダー当接部と前記リンク連結部との間に位置し、前記リンク連結部は、前記リンクの第2端部に連結され;前記スライダーが前記シュートの第2区間に位置し、且つ前記第1ハンドルが第1方向に沿って回転する場合、前記第1ハンドルは、前記スライダー当接部に当接する。
【0025】
本発明の実施例は、前記ハンドルアセンブリを含むステープラーをさらに提供する。
【発明の効果】
【0026】
本発明により提供されるハンドルアセンブリ及びそれを含むステープラーは、以下の利点を有する。
【0027】
本発明は、ハンドルアセンブリを第1ハンドルと第2ハンドルとに分割し、第2ハンドルの移動のみで、ステープラーを触発して切断及び縫合動作を実行することができる。使用の過程において、医師は、ステープラーが触発可能な位置に到達したかどうかに関係なく、第1ハンドルを押すことができるが、ステープラーが触発可能な位置に到達していない場合、第1ハンドルが第2ハンドルを駆動することができないので、ステープラーを触発することもできない。医師は、操作体験を通じて触発状態を判断することもできる。ステープラーが触発可能な位置に到達した場合のみに、第2ハンドルが第1ハンドルの移動により移動されるので、ステープラーが触発される。これにより、ハンドルが強く押されることによるステープラーの損傷を回避するとともに、医師の使用体験を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
以下の図面を参照しながら非限定的な実施例に対する詳細な説明によって、本発明の他の特徴、目的及び利点がさらに明らかとなる。
図1】本発明の一実施例に係るハンドルアセンブリがステープラーに使用される構造を示す模式図である。
図2】本発明の一実施例に係る円形ステープラー構造を示す模式図である。
図3】本発明の一実施例に係るハンドルアセンブリが包皮ステープラーに使用される構造を示す模式図である。
図4】本発明の一実施例に係るスライダーの構造を示す模式図である。
図5】本発明の一実施例に係るスライダーがシュートにおける異なる位置に位置する模式図である。
図6】本発明の一実施例に係るニードルが第1位置領域に位置し且つ第1ハンドルが回転していない時のハンドルアセンブリの構造を示す模式図である。
図7図6におけるA-A方向に沿う断面図である。
図8】本発明の一実施例に係るニードルが第1位置領域に位置し且つ第1ハンドルが回転している時のハンドルアセンブリの構造を示す模式図である。
図9】本発明の一実施例に係るニードルが第2位置領域に位置し且つ第1ハンドルが回転していない時のハンドルアセンブリの構造を示す模式図である。
図10】本発明の一実施例に係るニードルが第2位置領域に位置し且つ第1ハンドルが回転している時のハンドルアセンブリの構造を示す模式図である。
図11】本発明の他の実施例に係るニードルが第1位置領域に位置し且つ第1ハンドルが回転していない時のハンドルアセンブリの構造を示す模式図である。
図12】本発明の他の実施例に係るニードルが第1位置領域に位置し且つ第1ハンドルが回転している時のハンドルアセンブリの構造を示す模式図である。
図13】本発明の他の実施例に係るニードルが第2位置領域に位置し且つ第1ハンドルが回転していない時のハンドルアセンブリの構造を示す模式図である。
図14】本発明の他の実施例に係るニードルが第2位置領域に位置し且つ第1ハンドルが回転している時のハンドルアセンブリの構造を示す模式図である。
図15】本発明の他の実施例に係る第1ハンドルが第2ハンドルを駆動して触発させた後に、ニードルが復帰した時のハンドルアセンブリの構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付の図面を参照しながら、例示的な実施形態をより完全に説明する。ただし、例示的な実施形態は、複数種類の形態で実施することができるが、ここに記述する実施形態に限定されない。逆に、これらの実施形態を提供して、本発明を全面で完全に、かつ、例示的な実施形態の思想を全面で当業者に伝達する。図面において、同一の符号は同一又は類似の構造を示すので、それらの繰り返しの説明を省略する。
【0030】
図1に示すように、上記の目的を達成するために、本発明の一実施例は、ステープラーを触発するためのハンドルアセンブリを提供する。本発明は、ハンドルアセンブリ(図1において、明確に示すために、ハンドルアセンブリのハウジングを省略する。)を第1ハンドル1及び第2ハンドル2に分割する。そして、ステープラーは、第2ハンドル2が回転する場合のみに触発されることができる。
【0031】
図1図9に示すように、本実施例において、ニードル4には、第1端部41及び第2端部42が設置されている。第2端部42は、ステープラーのハウジングに回転可能に固定され、第1端部41は、第2端部42の回りに回転することができる。ニードル4の第1端部41は、プルタブの遠位端と連動する。プルタブの近位端は、スクリューに外嵌され、スクリューの近位端は、ノブに連結される。プルタブは、ノブを回転させることにより、ニードル4の第1端部41を第1位置領域と第2位置領域との間で移動させることができる。ここで、ステープラー本体において、第1位置領域及び第2位置領域に対応する位置には、使用の過程中にニードル4の第1端部41が所在する位置を観察するための観察窓が設置されている。ニードル4の第1端部41が第1位置領域に位置する場合、安全状態になり、この時、ステープラーが触発されることができない。ニードル4の第1端部41が第2位置領域に位置する場合、ステープラーが触発されることができる。医者に直感的に提示するために、観察窓において、触発可能な第2位置領域Lに対応する領域は、既に従来技術に開示された緑色領域である。そして、リンク5の第1端部51は、ニードル4に連結されている。ニードル4の第1端部41は、第1位置領域と第2位置領域Lとの間で移動する場合、リンク5を移動させることによって当該移動をリンク5の第2端部52に伝達する。
【0032】
第1ハンドル1は、ハンドル当接部16を含み、第2ハンドル2には、シュート26及びスライダー3が設置されている。スライダー3は、シュート26で移動することができる。リンク5の第2端部52は、スライダー3に連結されている。ニードル4は、ニードル4の第1端部41が第1位置領域から第2位置領域Lに移動する時、リンク5によってスライダー3をシュート26の第1区間からシュート26の第2区間に移動させる。
【0033】
スライダー3がシュート26の第1区間に位置し、第1ハンドル1が把持されて第1方向に沿って回転する場合、ハンドル当接部16は、スライダー3に当接しなく、第2ハンドル2は、安全位置に位置する。スライダー3がシュート26の第2区間に位置し、第1ハンドル1が把持されて第1方向に沿って回転する場合、ハンドル当接部16は、スライダー3に当接するとともに、スライダー3によって第2ハンドル2を安全位置から触発位置に移動させる。これにより、第2ハンドル2がステープルプッシュロッドを押すことで、ステープラーの触発を実現することができる。上記実施例において、第1方向は、図面に示されるハンドルが把持され反時計回りに回転する方向である。
【0034】
なお、本発明における前記シュート26の第1区間及び第2区間は、相対的な概念であり、必ずしもシュート26の2つの端部であるわけではなく、即ち、図面に示される視野角から、シュート26の第1区間は、第2区間の左側に位置する。
【0035】
ニードル4の第1端部41が第1位置領域及び第2位置領域Lに位置する場合、第1ハンドル1の移動により第2ハンドル2に対する影響は異なる。ニードル4の第1端部41が第1位置領域に位置する場合、第1ハンドル1の移動は第2ハンドル2に作用力を印加することができないので、第2ハンドル2が器具を触発しない。ニードル4の第1端部41が第2位置領域Lに位置する場合、第1ハンドル1は、把持されて反時計回りに回転されることによって第2ハンドル2を移動させる。これにより、第2ハンドル2がステープルプッシュロッドを押すことにより、器具の触発を実現することができる。従って、ニードル4の位置を変更することにより、第1ハンドル1と第2ハンドル2との連動関係を制御することができる。また、ニードルー4の位置は、ステープルカートリッジアセンブリとステープルアンビルアセンブリとの位置関係にも対応され、ニードルー4の第1端部41がプルタブにより引かれて第2位置領域Lまで移動した場合、ステープルアンビルアセンブリは、ステープルカートリッジアセンブリに近接して適切な触発距離に到達することができる。
【0036】
つまり、ステープラーの触発が準備されていない場合、ニードル4の第1端部41は、第1位置領域に位置する。この時、医師が第1ハンドル1を把持して第1ハンドル1を容易に回転させることができるが、第2ハンドル2を触発することができない。これは、この時に非触発状態になるので、第1ハンドルを把持する力が非常に小さいからである。医師は、このような操作体験により、現在ステープラーが非触発状態にあり、且つ、ステープラーのハウジングの破断を招くことができないことを把握することもできる。ステープラーの触発が準備された場合、ニードル4は、第2位置領域Lに位置する。この時、医師が第1ハンドル1を把持し、第1ハンドル1を移動させるによって第2ハンドル2を移動させることで、ステープラーの触発を駆動することができる。
【0037】
図2に示すように、本発明の一実施例に係るハンドルアセンブリがステープラーに使用される構造を示す模式図であり、円形ステープラーが示されている。上記ステープラーの一端部は、互いに嵌合するステープルカートリッジアセンブリ62及びステープルアンビルアセンブリ63を含み、他端部は、ノブ61及びハンドルアセンブリを含む。第2ハンドル2の第2端部42は、ステープルプッシュロッド65と嵌合する。第2ハンドル2は、ステープラーが触発条件を満たす場合、ステープルプッシュロッド65を押すことで、ステープルプッシュロッド65がさらにステープラーのステープルプッシュスライス及び環状カッターを押し、これにより、手術する組織に対する縫合及び切断を行う。ここで、図2に示したステープラーの構造は、一例に過ぎず、実際の応用において、他の種類のステープラーは、本発明の実施例に係るハンドルアセンブリを使用して本発明の目的を実現することもできる。例えば、図3に示すように、上記ハンドルアセンブリが適用された包皮ステープラー本体9の構造を示している。包皮ステープラー本体9の遠位端には、ステープルカートリッジアセンブリ91が設置され、また、ステープルカートリッジアセンブリ91と嵌合する亀頭キャップアセンブリ(図示せず)がさらに設置される。包皮ステープラーを使用する時、第2ハンドル2は、包皮ステープラーの一端に移動可能に連結され、第2ハンドル2の第2端部52は、包皮ステープラーのステープルブッシュ部材と嵌合する。触発条件に満たされた場合、第2ハンドル2は、ステープルブッシュ部材を押すことによって包皮ステープラーの触発を実現する。
上記実施例において、第1ハンドル1の第1端部11は、把持端であり、第1ハンドル1の第2端部12は、第1ピン軸14を介して第2ハンドル2の第1端部21に回転可能に連結される。第1ハンドル1と第2ハンドル2との間には、第1ねじりばね15がさらに設置されている。第1ねじりばね15は、第1ピン軸14の外周面に外嵌される。第1ねじりばね15は、第1ハンドル1を回転させた後に自動に復帰させるためのものであることができる。さらに、第2ハンドル2の第2端部22は、第2ピン軸24を介してステープラーのハウジング64に回転可能に連結される。第2ハンドル2とステープラーのハウジング64との間には、第2ハンドル2を回転させた後に自動に復帰させるための第2ねじりばね25がさらに設置される。
【0038】
図4及び図8に示すように、上記実施例におけるスライダー3の構造を示す模式図である。スライダー3は、スライダー当接部31及びリンク連結部を含む。スライダー3がシュート26の第2区間に位置し、且つ第1ハンドル1が把持されて反時計回りに回転する場合、ハンドル当接部16は、スライダー当接部31に当接する。リンク連結部は、リンク位置制限溝35及びリンク連結ボスを含むことができる。リンク連結ボスには、ピンホール33が設置されている。リンク5の第2端部52は、リンク位置制限溝35に設置されるとともに、ピンホール33に挿入される連結ピン軸34を介してリンク連結ボスに回転可能に連結されることができる。ここでは、リンク5及びスライダー3の一つの選択可能な連結方式に過ぎず、実際の応用において、これに限定されない。例えば、ピン軸は、ねじ具又は他のファスナーなどに取り替えられてもよいが、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0039】
ハンドル当接部16は、ハンドル当接面を含み、スライダー当接部31は、スライダー当接面を含む。ハンドル当接面がスライダー当接面に当接する場合、ハンドル当接面は、スライダー当接面と密着され、且つ、ハンドル当接面がスライダー当接面と平行であることができる。両者を平行に設置することにより、両者の接触面積を最大化させるので、触発過程中の安定性を維持することができるが、実際の応用においてこれに限定されない。スライダー当接面に対向するスライダー当接部31の他の側面が第2ハンドル2に当接するので、スライダー当接面がハンドル当接面と密着される場合、ハンドル当接部16からの駆動力がスライダー3を介して第2ハンドル2に伝達される。
【0040】
さらに、スライダー3には、ねじりばね位置制限溝32がさらに設置されている。第1ねじりばね15の第1端部は、ねじりばね位置制限溝32に設置され、第1ねじりばね15の第2端部は、前記第1ハンドル1に当接することができる。ねじりばね位置制限溝32は、スライダー当接部31とリンク連結部との間に設置されることができる。即ち、第1ねじりばね15は、第1ハンドル1の復帰ねじりばねであり、スライダー3の復帰ねじりばねであることもできる。第1ねじりばね15が正常状態にある場合、スライダー3は、シュート26の第1区間に位置する。スライダー3は、シュート26の第2区間に移動された場合、第1ねじりばね15を変形させるが、スライダー3が受ける外力が排除されると、第1ねじりばね15の復帰力によって初期位置に自動的に復帰する。
【0041】
第1ねじりばね15を第1ハンドル1及びスライダー3の復帰ねじりばねの両方として使用することにより、部品の使用の数が削減されるので、構造をさらに簡単にすることができる。しかし、第1ハンドル1が復帰する時により大きな復帰力を必要するが、スライダー3が小さな復帰力だけ必要することを考慮すると、第1ねじりばね15をスライダー3の復帰スプリングとして使用することなく、スライダー復帰スプリングを別途に設置することもできる。スライダー3がシュート26の第2区間に位置する場合、スライダー3によりスライダー復帰スプリングに印加された作用力がスライダー復帰スプリングを変形状態にさせる。スライダー復帰スプリングが変形状態から初期状態に復帰する時、スライダー3を押してシュート26の第2区間からシュート26の第1区間へ復帰させる。上記実施例において、上記スライダー復帰スプリングは、スライダー復帰ねじりばねであり、スライダー復帰ねじりばねの第1端部及び第2端部は、それぞれねじりばね位置制限溝32の内面及び第1ハンドル1に当接する。他の実施形態において、スライダー復帰スプリングは、引張ばね、圧縮ばねなどであってもよい。
【0042】
図5に示すように、上記実施例に係るスライダー3がシュート26における異なる位置に位置する模式図である。スライダー3がシュート26の第1区間、即ち図面における左側に偏って位置に位置する場合、器具は、安全状態となり、スライダー3がハンドル当接部16と干渉しない。第1ハンドル1は、操作者からの小さな把持力を受ける時、第1ピン軸14を中心に反時計回りに回転することができるが、この時、第2ハンドル2は回転しない。スライダー3がシュート26の第2区間、即ち図面における右側に偏った位置に位置する場合、スライダー3は、ハンドル当接部16と干渉し、第1ハンドル1の移動によって第2ハンドル2が連動され、第2ハンドル2を第2ピン軸24の回りに反時計方向に沿って回転させる。
【0043】
以下、図6図8を組み合わせてニードル4の第1端部41が第1位置領域に位置する場合におけるハンドルアセンブリの状態を説明する。第1ハンドル1は、図6図7に示すように、操作者からの把持力を受けていないので、回転しない。この時、ニードル4は、リンク5によってスライダー3をシュート26の第1区間、即ち図面における左側に偏った位置に移動させるが、スライダー3は、ハンドル当接部16に当接しない。なお、スライダー3は、初期位置に位置する時、第1ねじりばね15又はスライダー復帰ねじりばねの作用によって、シュート26における第2区間から離れた第1区間の末端に位置する。勿論、ニードル4の第1端部41によりスライダー3の初期位置を制限することもできる。
【0044】
上記実施例において、ニードル4には、ニードル4が回転する時にリンクを退避移動させるためのニードルリンク溝43がさらに設置されている。リンク5の第1端部51は、ニードルリンク溝43に位置し、ニードルリンク溝43で移動することができる。
【0045】
図7及び図8に示すように、上記実施例において、第1ハンドル1は、両側(2つ)の側壁を有する第1キャビティ13を含み、第2ハンドル2は、両側(2つ)の側壁を有する第2キャビティ23を含むことができる。スライダー3がシュート26の第1区間に位置し、且つ第1ハンドル1が把持されて反時計回りに回転する場合、スライダー3がハンドル当接部16に当接しないので、第1ハンドル1の少なくとも一部が第2キャビティ23に挿入し、第1ハンドル1と第2ハンドル2は連動しない。このため、第2ハンドル2は、初期の安全位置に保持されることができる。この過程において、医師がハンドルを押すことができるが、ステープラーを触発することはできない。第1ねじりばね15のねじり力が触発力よりも遥かに小さいので、この時の把持力は、第1ねじりばね15に打ち勝つ力に過ぎない。これにより、医師が触覚のフィードバックを取得することもできるので、現在のニードル4が第2位置領域Lに到達しなく、ステープラーが触発されてないことを把握することができる。
【0046】
以下、図9図10を組み合わせてニードル4が第2位置領域に位置する場合におけるハンドルアセンブリの動作状態を説明する。図9図10に示すように、ノブの回転に伴って、プルタブは、ニードル4の第1端部41を引いて第2位置領域Lを指すようにする。この時、スライダー3は、シュート26の第2区間に位置し、第1ハンドル1は把持されない。
【0047】
図10に示すように、スライダー3がシュート26の第2区間に位置するので、スライダー3は、ハンドル当接部16と干渉する。第1ハンドル1が把持されて回転されることに伴って、ハンドル当接部16は、スライダー3に当接されることにより、第1ハンドル1と第2ハンドル2との間の連動を実現することができる。即ち、第2ハンドル2もそれに伴って反時計回りに回転するとともに、ステープルプッシュロッド65を押すことにより、ステープラーの触発を実現することができる。触発の過程において、第1ハンドル1の第2端部12は、回転の過程中にプルタブに突き当て、プルタブを突き上げることにより、ニードル4から離脱させ、これによって、ニードル4は、ニードル復帰機構の作用によって復帰することができる。第1ハンドル1を離した後、第1ハンドル1は、第1ねじりばね15の作用によって時計回りに沿って初期状態まで復帰し、第2ハンドル2も第2ねじりばね25の作用によって時計回りに沿って初期の安全位置まで復帰する。
【0048】
以下、図11図12を組み合わせて本発明の他の実施例に係るハンドルアセンブリの動作状態を説明する。本実施例と前述の実施例との相違点は、ニードル4にニードルリンク溝が設置されることでなく、リンクニードル溝53がリンク5設置され、ニードル4の第1端部41がリンクニードル溝53に位置し、且つ当該リンクニードル溝53で移動することができることである。
【0049】
図11に示すように、ニードル4の第1端部41が第1位置領域に位置し、且つ、第1ハンドル1が把持されていない。スライダー3は、シュート26の第1区間に位置し、スライダー3は、ハンドル当接部16と干渉しなく、そして、第1ハンドル1は把持されていない。図12に示すように、第1ハンドル1の回転に伴って、ハンドル当接部16は、スライダー3に当接しないので、ハンドル当接部16が第2キャビティ23に入ることができ、第1ハンドル1と第2ハンドル2が連動しない。このため、第2ハンドル2は、初期の安全位置に保持されることができる。この過程において、医師がハンドルを押すことができるが、ステープラーを触発させることができない。
【0050】
図13に示すように、ニードル4の第1端部41は、プルタブの作用により第2位置領域Lに位置し、且つ、第1ハンドル1は把持されていない。スライダー3は、ニードル4及びリンク5の作用によりシュート26の第2区間に位置し、ハンドル当接部16と干渉する。図14に示すように、第1ハンドル1が把持されて回転されることに伴って、ハンドル当接部16は、スライダー3に当接されることにより、第1ハンドル1と第2ハンドル2との間の連動を実現することができる。即ち、第2ハンドル2もそれに伴って反時計回りに回転するとともに、ステープルプッシュロッド65を押すことにより、ステープラーの触発を実現することができる。図15には、触発を完了した後、ニードル4が既に復帰し、第1ハンドル1が復帰していない状態を示す。ニードル4、第1ハンドル1及び第2ハンドル2の復帰過程は、上記の第1実施例と同一であり、ここでは、その説明は繰り返さない。
【0051】
本発明の実施例は、ハンドルアセンブリを含むステープラーをさらに提供する。ステープラーが触発可能な位置に到達していない場合、第1ハンドルが第2ハンドルを駆動させることができないので、ステープラーも触発されることがない。医師は、操作体験を通じて触発状態を判断することもできる。ステープラーが触発可能な位置に到達した場合のみに、第2ハンドルが第1ハンドルの移動により移動されることによって、ステープラーが触発される。これにより、ステープラーが誤触発されることを回避する上で、ステープラーのハウジングの破断を回避することができる。
【0052】
本発明により提供されるハンドルアセンブリ及びそれを含むステープラーは、以下の利点を有する。
【0053】
本発明は、ハンドルアセンブリを第1ハンドルと第2ハンドルとに分割し、第2ハンドルの移動のみで、ステープラーを触発して切断及び縫合動作を実行することができる。使用の過程において、医師は、ステープラーが触発可能な位置に到達したかどうかに関係なく、第1ハンドルを押すことができるが、ステープラーが触発可能な位置に到達していない場合、第1ハンドルが第2ハンドルを駆動することができないので、ステープラーを触発させることもできない。医師は、操作体験を通じて触発状態を判断することもできる。ステープラーが触発可能な位置に到達した場合のみに、第2ハンドル第1ハンドルの移動により移動されるので、ステープラーを触発させることができる。これにより、ハンドルが強く押されることによるステープラーの損傷を回避するとともに、医師の使用体験を向上させることができる。
【0054】
以上、具体的な好ましい実施形態を組み合わせて本発明をさらに詳細的に説明し、本発明の具体的な実施はこれらの説明のみに限定されると認定することができない。当業者にとって、本発明の構想から逸脱しない範囲において種々の単純な推論又は置換を行うこともでき、それらのすべては、本発明の保護範囲内のものに該当すると、見なされるべきである。
図1
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