IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 南本 利正の特許一覧

<>
  • 特許-推進力発生装置 図1
  • 特許-推進力発生装置 図2
  • 特許-推進力発生装置 図3
  • 特許-推進力発生装置 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-24
(45)【発行日】2022-03-04
(54)【発明の名称】推進力発生装置
(51)【国際特許分類】
   F03G 3/00 20060101AFI20220225BHJP
【FI】
F03G3/00 D
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021557573
(86)(22)【出願日】2021-07-27
(86)【国際出願番号】 JP2021027706
【審査請求日】2021-09-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】300077593
【氏名又は名称】南本 利正
(72)【発明者】
【氏名】南本利正
【審査官】池田 匡利
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-134866(JP,A)
【文献】特開2003-003946(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03G 3/00
F03G 7/00
B64G 1/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平軸を回転軸とする回転板Aに回転歯車板Bを取り付け、固定歯車Dに回転歯車
板Bの歯車を噛み合わせて、回転板Aが1回転する間に、回転歯車板Bを半回転させ
る。固定歯車Dの半径をr、回転歯車板Bの半径を2rとすることで、回転板Aが
360°回転すると回転歯車板Bが180°回転する。
さらに回転歯車板Bに直線移動する可動おもりCを取り付け、回転時の遠心力で
可動おもりCを垂直上方に移動させるために、回転歯車板Bの中心が回転板Aの中心
の垂直上方に来るとき、可動おもりCが遠心力の作用で垂直上方に移動する様に
取り付け、可動おもりCの垂直最上方地点移動時における衝突エネルギーで、
回転板Aの回転軸に上昇推進力を発生させる事で装置を上昇させる方法。
【請求項2】
水平軸を回転軸とする回転板Aに回転歯車板Bを取り付け、固定歯車Dに回転歯車
板Bの歯車を噛み合わせて、回転板Aが1回転する間に、回転歯車板Bを半回転させ
る。固定歯車Dの半径をr、回転歯車板Bの半径を2rとすることで、回転板Aが
360°回転すると回転歯車板Bが180°回転する。
さらに回転歯車板Bに直線移動する可動おもりCを取り付け、回転時の遠心力で
可動おもりCを垂直上方に移動させるために、回転歯車板Bの中心が回転板Aの中心
の垂直上方に来るとき、可動おもりCが遠心力の作用で垂直上方に移動する様に
取り付け、可動おもりCの垂直最上方地点移動時における衝突エネルギーで、
回転板Aの回転軸に上昇推進力を発生させる事で装置を上昇させる推進力発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は推進力発生装置に関し、遠心力を利用することによって一定方向に
継続的に推進力を発生することができる推進力発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遠心力の原理については、物理学において知られているところである。
従って遠心力を用いた推進力の発生の原理についても物理学から容易
に想到し得ることであると言える。
従来においても、この種の遠心力を利用した推進力発生の装置が提供
されている。
【0003】
現在、空間に高く浮上する推進力発生方法は燃焼方式や空気抵抗を応用
するものがほとんどであり、燃焼方式や空気抵抗等を応用する方式以外に、
外界に変動を及ぼすことなく、遠心力を応用してあらゆる空間で推進力を
発生する方法は解明されていない。
【0004】
推進力発生装置が種々提案されているが、そのほとんどは理論的に錯誤が
あり推進力は発生しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2012-137082
【文献】特開2008-38617
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
遠心力を利用した推進力の発生装置は、原理的なものが多く、装置としての
具体性が乏しいものが多かった。
従来の推進器は、推進力を得るために推進力の物理的要素である反作用と
なる物質を推進器以外に必要としていた。空間に高く浮上する推進力発生方法は
燃焼方式や空気抵抗を応用するものがほとんどである。水上や水中においても
水の抵抗を応用している。
宇宙空間においても、応用できる推進力発生技術は限定的である。
従来の遠心力を利用した推進力発生装置の欠点を解消し、遠心力を利用
したより具体的で、現実の装置として実社会において実現される、新規の
推進力発生装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
図1の歯車を使った例として固定歯車Dと同じ中心を回転する回転
板Aに回転歯車板Bが1個の場合の装置図に示す様に、水平軸を回転軸とする
回転板Aに回転歯車板Bを取り付け、固定歯車Dに回転歯車板Bの歯車を噛み
合わせて回転板Aが1回転する間に、回転歯車板Bを半回転させる。
固定歯車Dの半径をr、回転歯車板Bの半径を2rとすることで、回転板Aが360°
回転すると回転歯車板Bが180°回転する。
さらに回転歯車板Bに直線移動する可動おもりCを取り付け、回転時の遠心力で
可動おもりCを垂直上方に移動させるために、回転歯車板Bの中心が回転板Aの中
心の垂直上方に来るとき、可動おもりCが遠心力の作用で垂直上方に移動する様に
取り付け、可動おもりCの垂直最上方地点移動時における衝突エネルギーで、
回転板Aの回転軸に上昇推進力を発生させる事で装置を上昇させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、プロペラやジェットエンジンの様に外界に作用力を及ぼすことなく、
VTOLを実現できる。航空機の飛行制御の一助と成るだけで無く、プロペラや
スクリュー、ジェット噴射の無い「空飛ぶ自動車」、「静音ドローン」、
「横風に強いジャイロ搭載ドローン」、「スクリューの無い船」、「スクリューの
無い静音潜水艦」、「静音ステルス」、「真空空間移動宇宙船」を実現する。
回転時の遠心力で垂直上方に移動するエネルギーの角度を変えると前進力、
後退力にもなる。未確認飛行物体のアダムスキー型円盤の下部に見られる球状の
装置の中に、この考案した装置を組み込めば、急に方向を変える事や空中に静止す
る事、また、水中に入っても移動できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】歯車を使った例として固定歯車Dと同じ中心を回転する回転板Aに回転板B(回転歯車B)が1個の場合の実験装置図
図2】可動おもりCの移動運動線図
図3】歯車を使った実験装置例の側面図
図4】回転板Aに4個の回転板B(回転歯車B)と4個の可動おもりCを取り付けた装置例の図
【発明を実施するための形態】
【0010】
水平軸を回転軸とする回転板Aに回転歯車板Bを取り付け、固定歯車Dに回転歯車
板Bの歯車を噛み合わせて、回転板Aが1回転する間に、回転歯車板Bを半回転させ
る。固定歯車Dの半径をr、回転歯車板Bの半径を2rとすることで、回転板Aが
360°回転すると回転歯車板Bが180°回転する。
さらに回転歯車板Bに直線移動する可動おもりCを取り付け、回転時の遠心力で
可動おもりCを垂直上方に移動させるために、回転歯車板Bの中心が回転板Aの中心
の垂直上方に来るとき、可動おもりCが遠心力の作用で垂直上方に移動する様に
取り付け、可動おもりCの垂直最上方地点移動時における衝突エネルギーで、
回転板Aの回転軸に上昇推進力を発生させる事で装置を上昇させる。
図4回転板Aに4個の回転歯車板B及び可動おもりCを、中央固定歯車Dに
噛み合う様に設置する方法や回転板Aの両面に計8個の回転歯車板B及び
可動おもりCを、中央固定歯車Dに噛み合う様に設置する方法も想定する。
【実施例
【0011】
図1に示した実験例の様に回転歯車Bと固定歯車Dを使い、水平軸を回転軸とする
回転板Aに回転歯車板Bを取り付け、固定歯車Dに回転歯車板Bの歯車を噛み合わせて、
回転板Aが1回転する間に、回転歯車板Bを半回転させる。固定歯車Dの半径をr、
回転歯車板Bの半径を2rとすることで、回転板Aが360°回転すると回転歯車板B
が180°回転する。
さらに回転歯車板Bに直線移動する可動おもりCを取り付け、回転時の遠心力で
可動おもりCを垂直上方に移動させるために、回転歯車板Bの中心が回転板Aの中心
の垂直上方に来るとき、可動おもりCが遠心力の作用で垂直上方に移動する様に
取り付け、可動おもりCの垂直最上方地点移動時における衝突エネルギーで、
回転板Aの回転軸に上昇推進力を発生させる事で装置を上昇させる。
【産業上の利用可能性】
【0012】
機体外部に作用力を及ぼすことなく推進力を発生し、全く無公害で環境に適した
推進装置である。産業上の利用可能性として、地上や宇宙空間等、あらゆる環境の
中でプロペラやジェットエンジンの様に外界に作用力を及ぼすことなく、VTOLを実
現できる。
遠心力で垂直上方に移動するエネルギーの角度を変えると上昇力に加え、前進力、
後退力にもなる。プロペラやスクリュー、ジェット噴射の無い「空飛ぶ自動車」、
「静音ドローン」、「横風に強いジャイロ搭載ドローン」、「スクリューの無い船」、
「スクリューの無い静音潜水艦」、「静音ステルス」、「真空空間移動宇宙船」
から玩具に至るまで、多方面で利用が期待でき経済効果を生むものと考える。
【符号の説明】
【0013】
1 回転板A
2 回転板B(又は回転歯車B)
3 可動おもりC
4 固定歯車D
【要約】
【課題】従来の遠心力を利用した推進力の発生装置の欠点を解消し遠心力を
利用した実社会において実現される新規の推進力発生装置の提供を課題とする。
燃焼や空気を応用する以外に外界に変動を及ぼすことなく遠心力を
応用して空間や水中で推進力を発生する方法は解明されていない。
【解決手段】
水平軸を回転軸とする回転板Aに回転歯車板Bを取り付け固定歯車Dに回転歯車
板Bの歯車を噛み合わせて回転板Aが1回転する間に回転歯車板Bを半回転させ
る。固定歯車Dの半径をr回転歯車板Bの半径を2rとすることで回転板Aが
360°回転すると回転歯車板Bが180°回転する。
さらに回転歯車板Bに直線移動する可動おもりCを取り付け回転時の遠心力で
可動おもりCを垂直上方に移動させるために回転歯車板Bの中心が回転板Aの中心
の垂直上方に来るとき可動おもりCが遠心力の作用で垂直上方に移動する様に
取り付け回転板Aの回転軸に上昇推進力を発生させる。
【選択図】 図2
図1
図2
図3
図4