(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-24
(45)【発行日】2022-03-04
(54)【発明の名称】可動式傘立て
(51)【国際特許分類】
A47G 25/12 20060101AFI20220225BHJP
【FI】
A47G25/12 A
A47G25/12 C
A47G25/12 E
(21)【出願番号】P 2020144502
(22)【出願日】2020-08-28
(62)【分割の表示】P 2016184411の分割
【原出願日】2016-09-21
【審査請求日】2020-09-25
(31)【優先権主張番号】P 2015214008
(32)【優先日】2015-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】500198081
【氏名又は名称】株式会社タカマツヤ
(74)【代理人】
【識別番号】100112874
【氏名又は名称】渡邊 薫
(74)【代理人】
【識別番号】100147865
【氏名又は名称】井上 美和子
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼井 健次
(72)【発明者】
【氏名】青▲柳▼ 栄
【審査官】柿沼 善一
(56)【参考文献】
【文献】実公平05-029671(JP,Y2)
【文献】米国特許出願公開第2003/0070997(US,A1)
【文献】実開昭63-057983(JP,U)
【文献】特開2000-135121(JP,A)
【文献】特開2013-244029(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107456040(CN,A)
【文献】実開昭60-070378(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 25/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の傘立てと他方の傘立てが組み合わされ、
前記一方
の傘立てに対して
前記他方
の傘立てがスライドすることで展開状態又は
収納状態になるように構成された可動式傘立てであって、
前記
一方の傘立て及び前記他方の傘立てのそれぞれは、複数の傘挿入開口部が設けられた矩形の傘保持枠と、該傘保持枠
の四隅に設けられた
4本の支持脚と、を備え、
前記展開状態にある前記可動式傘立ての平面視において、前記一方の傘立てが備える4本の前記支持脚のうち前記可動式傘立ての上部中央及び下部中央に位置する2本の前記支持脚と、前記他方の傘立てが備える4本の前記支持脚のうち前記可動式傘立ての上部中央及び下部中央に位置する2本の前記支持脚と、
が接してストッパー機能を発揮するとともに、
前記
収納状態
にある前記可動式傘立ての平面視において、前記一方の傘立ての前記傘挿入開口部と前記他方の傘立ての前記傘挿入開口部とがすべて上下に重なり合い、且つ、前記一方の傘立てが備える4本の前記支持脚と前記他方の傘立てが備える4本の前記支持脚とが接している、可動式傘立て。
【請求項2】
それぞれの前記傘保持枠の下方に、それぞれの前記傘挿入開口部に対向する受け皿が設置されている、請求項1に記載の可動式傘立て。
【請求項3】
前記
収納状態で、それぞれの前記受け皿同士が上下に重なり合う、請求
項2に記載の可動式傘立て。
【請求項4】
前記一方の傘立ての前記傘保持枠及び前記他方の傘立ての前記傘保持枠のそれぞれは、複数のロッドを備えており、
前記一方の傘立ての前記傘挿入開口部及び前記他方の傘立ての前記傘挿入開口部のそれぞれは、前記複数のロッドによって形成されており、
前記収納状態にある前記可動式傘立ての平面視において、前記一方の傘立ての前記複数のロッドと前記他方の傘立ての複数のロッドとがすべて上下に重なり合う、請求項1から3のいずれか一項に記載に記載の可動式傘立て。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可動式傘立てに関する。更に詳細には、本発明は、スライド式傘立て、観音開き式傘立てに関する。
【背景技術】
【0002】
傘立てが多く設置される場所は、人々が集まるところ、例えば学校、公民館、ホール等が挙げられる。天候が悪い日やイベント等で人が多く集まるときは、傘を多く収納できる傘立てが必要だが、天候が良い日やイベントのない日はその必要がない。
従って、天候や人の集まりに応じてフレキシブルに傘の本数に対応できることが好ましい。
【0003】
このような観点に鑑み、従来、傘立ての不要時はコンパクトな形態にして仕舞うことができ、必要時に通常の使用形態に戻して設置することができる折り畳み式傘立てや、スライド式吊り下げ傘立て(特許文献1)等が開発されていた。
例えば、前記スライド式吊り下げ傘立ては、傘をシャフトに吊り下げるタイプの傘立てであって、傘の収容本数に応じてシャフトをスライドさせ、横方向に伸縮できるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の傘立ては、設置場所の状況に応じて傘立ての大きさを変更できるものの、傘の収容本数に柔軟に対応し、また傘をしっかりと保持できるものではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、傘保持枠を縦及び/又は横方向にスライドする構造、又は傘保持枠を観音開き構造にすることに想到し、本発明を完成するに至った。
ここで、「傘保持枠」とは、例えば複数のロッドを縦と横に組み合わせて形成された空間(以下、「傘挿入開口部」ということがある)に、傘をしっかり収納できるように前記ロッドを固定する枠をいう。
【0007】
本発明は、傘挿入開口部を有する複数の傘保持枠と、該傘保持枠を支持する支持脚とを備え、前記複数の傘保持枠は、収納時に重なり、展開時に面一又は略面一状態となるように構成されていることを特徴とする、傘立てを提供する。
前記傘保持枠は、縦方向及び/又は横方向にスライド可能であることが好ましい。
また、前記傘保持枠は、入れ子状に収納可能であってもよい。
更に、前記傘保持枠は、観音開き状に展開可能であってもよい。前記傘保持枠は、入れ子構造と観音開き構造を組み合わせた構成にしてもよい。
前記傘保持枠は、任意の位置に該傘保持枠を保持するストッパーを備えていることが好ましい。ストッパーは前記支持脚にあってもよい。
更に、前記支持脚の下方に受け皿保持枠及び/又は受け皿が設置されていてもよい。
前記受け皿保持枠及び/又は受け皿は複数でもよく、この場合、格納時に重なり、展開時に面一又は略面一状態となるように構成される。
前記受け皿保持枠及び/又は受け皿は、縦方向及び/又は横方向にスライド可能であることが好ましい。
前記受け皿保持枠及び/又は受け皿は、入れ子状に収納可能であってもよい。
前記受け皿保持枠及び/又は受け皿は、観音開き状に展開可能であってもよい。前記受け皿保持枠及び/又は受け皿は、入れ子構造と観音開き構造を組み合わせた構成にしてもよい。
更に、前記受け皿保持枠及び/又は受け皿は、任意の位置に、該受け皿保持枠及び/又は受け皿を保持するストッパーを備えていることが好ましい。ストッパーは前記支持脚にあってもよい。
更にまた、前記支持脚に移動用部品が備えられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、傘保持枠を可動式にすることにより、傘の本数が多いときは傘保持枠
を展開して収容可能本数を多くし、傘の本数が少ないときは傘保持枠を収納して収容可能本数を少なくすることができる。傘立ての必要性が低いときは、スペースをとらないように傘保持枠等を収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の傘立てを伸長した状態を示す傘立てを上から見た平面図である。
【
図2】本発明の傘立てを伸長した状態を示す図面代用写真である。
【
図3】本発明の傘立てを伸長した状態を示す側面図である。
【
図4】本発明の傘立てのストッパーの構造を示す図面代用写真である。
【
図5】本発明の傘立てのストッパーの構造を示す図面代用写真である。
【
図6】本発明の傘立てを収納した状態を示す側面図である。
【
図7】本発明の傘立てを途中まで収納したときの図面代用写真である。
【
図8】本発明の傘立てを収納した状態を示す正面図である。
【
図9】本発明の傘立てを収納したときの図面代用写真である。
【
図10】本発明の傘立てに受け皿を備えた状態を示す平面図である。
【
図11】本発明の傘立てを収納したときの図面代用写真である。
【
図12】本発明の傘立てを途中まで伸長したときの図面代用写真である。
【
図13】本発明の傘立てを伸長した状態を示す図面代用写真である。
【
図14】本発明の傘立てを収納した状態を示す図面代用写真である。
【
図15】本発明の傘立てを開いた状態を示す図面代用写真である。
【
図16】本発明の傘立てに備えた受け皿を示す図面代用写真である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
まず、本発明に係る傘立ては、傘挿入開口部を有する傘保持枠と、該傘保持枠を支持する支持脚とを備える。
前記傘挿入開口部は、傘を挿入し、立てておくことができる部分である。傘挿入開口部の形状は、上から見て四角形等の多角形や円形等、様々な形状をとることでき、特に限定されない。
傘挿入開口部が例えば四角である場合、縦ロッド、横ロッドを交差させることで形成でき、若しくは、板を交差させることで形成することができる。傘挿入開口部が例えば円である場合、樹脂板等を、傘を挿入できる大きさに円状に貫通することで形成できる。
【0011】
前記傘保持枠は、傘挿入開口部の形成に用いられているロッドや金属板、樹脂板等を保持する枠である。傘保持枠の形状は特に限定されず、長方形、正方形、三角形の多角形や、円形等、傘立てのデザインに応じて様々な形状をとることができ、特に限定されない。
【0012】
本発明の傘立ては、傘保持枠を複数有し、上下に重ねることができる。
複数の傘保持枠を完全に重ねた場合、傘保持枠1つ分の大きさの傘立てになり、傘挿入開口部の数も1つの傘保持枠にある数になる。
2つの傘保持枠を重ならないようにし、2つの傘保持枠が連なるようにした場合、傘保持枠2つ分の大きさの傘立てになり、傘挿入開口部の数も2倍となる。
あるいは、2つの傘保持枠を半分だけ重なるようにすると、傘保持枠1つ半の大きさの傘立てになる。例えば、上となる傘挿入開口部に対して、下となる傘挿入開口部が半分だけ重なるようにすれば、1つの傘挿入開口部を2つに分けることができ、1つの傘挿入開口部あたりの面積は小さくなるが、傘挿入開口部の数は増やすことができる。
【0013】
前記支持脚は、例えば、前記傘保持枠が四角形であれば、四隅を支持するように設けることが好ましい。支持脚の長さは、特に限定されないが、傘保持枠ごとに変えてもよいし、複数の傘保持枠において全て同一でもよい。
【0014】
支持脚の長さを傘保持枠ごとに変えて、いわゆるネスティングテーブルと呼ばれる、形状が同一で大きさが異なるテーブルを順に収納できるような方式を、本発明の傘立てに適用することができる。
この場合、形状が同一で大きさが異なる複数の傘立てを、そのうちで最も大きい傘立てに、入れ子式にスライドしてすべて収納すれば、1つの傘立てとして使用できる。あるいは、入れ子式に収納された傘立てを、伸長するようにスライドして完全に外し、ばらばらにして、1つ1つを傘立てとして使用することもできる。完全に外さずに、少しの段差がある略面一状態にして使用することもできる。
【0015】
なお、本明細書において、入れ子とは、形状が同一又は類似の複数のものを順に中に収納できるようにしたものをいう。
【0016】
また、一組の支持脚に、3つの傘保持枠を高・中・低のように高さを変えて設置し、各傘保持枠がスライドして机の引き出しのように出し入れできる構成にしてもよい。
傘保持枠をスライドした際に指等を挟まないように数センチの隙間を空けることや、枠の厚みを増すこと等の工夫により、本発明の傘立てによる怪我を防止する構造にすることが好ましい。入れ子式傘立ても観音開き式傘立ても同様である。
【0017】
傘保持枠をスライドしたとき、任意の位置に止まるように、傘保持枠にストッパーを設けてもよい。ストッパーの種類は、特に限定されない。例えば、上となる傘保持枠に孔をあけておき、下となる傘保持枠に上下にわずかに動く球状のストッパーを備えておく。傘保持枠をスライドして孔に球状のストッパーが入ると、いったんスライドしなくなるが、球状のストッパーを下に押すと、孔から球状のストッパーが外れ、さらにスライドできるようになる。
また、別のストッパーとしては、傘保持枠にくぼみをつけてノッチにしたものや、傘保持枠を入れ子状からスライドしたときに傘保持枠同士が外れない様に、傘保持枠の隅や支持脚に、傘保持枠同士がひっかかるものでもよい。
【0018】
あるいは、重なっている傘保持枠を、同じ高さになるように完全に伸長して重なりを外し、面一状態にして傘保持枠同士を同じ高さのまま維持できるように、傘保持枠維持装置を付与してもよい。
【0019】
更に、支持脚も上下にスライドして前述のようなストッパーを設け、傘立ての高さを変えられるようにしてもよい。子供用傘や折り畳み傘の収納に適した傘立てにすることができる。
【0020】
なお、支持脚は、傘保持枠を水平に保持し、傘保持枠を入れ子状に収納するのに妨げにならず、前述のようにスライドして伸縮することができれば、形状は特に限定されず、柱状、板状等をとりうる。
【0021】
また、支持脚に、キャスターやローラー等の移動用部品を付けて、傘立てを容易に移動できるようにしてもよい。該移動部品は、全ての支持脚に付けなくてもよい。例えば、2つの傘保持枠が左右に並ぶように傘立てを伸長したとき、左側の傘保持枠の支持脚にのみ移動用部品を付けておき、右側の傘保持枠の支持脚には移動用部品を付けないようにすれば、傘立て全体を少し左側に傾けて、左側に付いている移動用部品を利用して傘立てを移動することができる。
【0022】
支持脚の下方には、傘の先端を受けることができる受け皿を設置してもよい。該受け皿を設置できるように、支持脚に受け皿保持部を設けることが好ましい。
受け皿保持部は、前述の傘保持枠と同様に、受け皿保持枠ごとに高さが異なるように支持脚に設置することにより、受け皿保持部及び受け皿を重ねて入れ子状に収納することができる。また、観音開き式に展開できる構造にしてもよい。更に、受け皿保持部及び/又は受け皿を任意の位置に保持できるようストッパーを設けてもよい。
【0023】
なお、傘保持枠及び/又は受け皿保持部のスライドがスムーズにできるよう、上の傘保持枠と下の傘保持枠の間及び/又は上の受け皿保持部と下の受け皿保持部との間に、例えばローラーやキャスター等を備えていてもよい。
【0024】
別の形態として、
図14~
図16に示すような傘立ても作製できる。
すなわち、傘挿入開口部を有する傘保持枠の上に、観音開き式に開閉可能な右傘保持枠と左傘保持枠とが取り付けられた傘立てである。
【0025】
具体的には、第一の傘保持枠の上に、第一の傘保持枠よりも小さい第二の傘保持枠及び第三の傘保持枠が重なり、第一の傘保持枠と第二の傘保持枠が重なっている一辺と、第一の傘保持枠と第三の傘保持枠が重なっている一辺とを、例えば蝶番等で連結し、第二及び第三の傘保持枠を、観音開きのように開いて、第一の傘保持枠と第二及び第三の傘保持枠とが同じ高さになるように維持する構造が考えられる。
【0026】
観音開きにする前は、第一の傘保持枠に、第二及び第三の傘保持枠が重なっているので、傘挿入開口部の数は、第一の傘保持枠が有する傘挿入開口部の数と同一であるが(
図14)、観音開きにした後は、第一の傘保持枠が有する傘挿入開口部の数に、第二及び第三の傘保持枠が有する傘挿入開口部の数が加わり、多くの傘を収容できる(
図15)。
【0027】
観音開きにした第二及び第三の傘保持枠は、その高さを維持できるように、支持脚と第二及び第三の傘保持枠とを連結して支える支持棒などを備えてもよい。支持棒は、傘保持枠及び/又は支持脚からずれたり外れたりしないよう、ロック機能を付してもよい。
【0028】
更に、当該傘立てに、受け皿、受け皿保持部を備えてもよい。一例としては、受け皿保持部に、第一の傘保持枠に対応する受け皿を設置し、該受け皿の上に、第二の傘保持枠に対応する受け皿、第三の傘保持枠に対応する受け皿をそれぞれ設置する(
図14)。
【0029】
傘立てを観音開きした後、第二の傘保持枠の下に第二の傘保持枠に対応する受け皿を置き、第三の傘保持枠の下に第三の傘保持枠に対応する受け皿を置くことができる(
図16)。
【0030】
(実施形態1)
以下、本発明の傘立ての例を、図面を参照しながら説明する。
【0031】
図1は、2つの傘保持枠を有し、これら傘保持枠を伸長方向にスライドした状態を上からみた様子を示す。複数の縦ロッド24と横ロッド25が直角に交差し、正方形の傘挿入開口部22を形成する。縦ロッド24と横ロッド25は、傘保持枠21に連結し支持される。各傘保持枠の四隅には、それぞれ柱状の支持脚31が設置される。
図2に、当該傘立ての試作品を伸長したときの写真を示す。
【0032】
図3は、
図1の傘立てを正面からみた様子を示す。2つの傘保持枠21は、右と左で高さが違い、スライドして入れ子状になるように構成される。受け皿保持枠41も同様に構成される。
図3の中央の2本の支持脚は、右が左側の傘保持枠21を支える支持脚であり、左が右側の傘保持枠21を支える支持脚である。入れ子状の傘保持枠を伸長したときに、傘保持枠が互いに外れないよう、これらの支持脚がストッパーの役目を果たしている。
支持脚がストッパーの役目を果たす場合の構造の例を
図4(上からみたところ)及び
図5(下からみたところ)に示す。
【0033】
図6は、
図1の傘立ての傘保持枠を入れ子状にしたときの側面の様子を示す。各2つの傘保持枠21、受け皿保持枠41、受け皿部42が重なるように構成される。
図7に、傘立ての試作品を途中まで入れ子状にしたときの様子を示す。
【0034】
図8は、
図1の傘立ての傘保持枠を入れ子に短縮したときの正面の様子を示す。各2つの傘保持枠21、受け皿保持枠41、受け皿部42が重なるように構成され、伸長したときに右側の傘保持枠の支持脚31であったものと左側の傘保持枠の支持脚31であったものが、入れ子状にすると並ぶように構成される。
図9に、傘立ての試作品を入れ子に収納したときの写真を示す。
【0035】
図10は、
図1の傘立ての傘保持枠を入れ子状にし、受け皿部を設置した状態を上からみた様子を示す。伸長したときに右側にあった傘保持枠と左側にあった傘保持枠の縦ロッド24と横ロッド25が重なり、傘挿入開口部22の数が減り、傘の収容可能本数を少なくしている。受け皿部42は、トレー状になっており、傘立ての大きさに適応するよう、設置するトレーの数を増減できるようになっている。
【0036】
(実施形態2)
傘立ての基本構造は実施形態1と同様であるが、入れ子式に収納した傘立ての伸長を途中で止めて、上の傘挿入開口部と下の傘挿入開口部が半分重なるようにした例を示す。
【0037】
当該傘立てを入れ子に収納したときの様子を
図11に示す。このとき、傘挿入開口部は6つである。
傘保持枠をスライドして、傘保持枠の一部を重ねた状態にすると、例えば
図12に示すように、傘保持枠が重なっている部分は、傘挿入開口部あたりの面積は狭くなるが、傘挿入開口部の数は多くなる。
当該傘立てを完全に伸長した場合を
図13に示す。
【0038】
(実施態様3)
観音開きの傘立ての例を示す。
図14は、第一の傘保持枠の左半分の上に第二の傘保持枠が重なり、第一の傘保持枠の右半分の上に第三の傘保持枠が重なった状態を示す。このとき、傘挿入開口部は16個である。
【0039】
図15に、観音開きにして、第二、第一、第三の傘保持枠を水平にした状態を示す。傘立ての傘挿入開口部は、合計で32個となる。
当該傘立ては、例えば
図16に示すように受け皿を配置してよく、傘立てを収納しているときは、
図14に示すように受け皿を重ねて収納することができ、傘立てを開いたときは、重ねた受け皿を外して、
図15及び
図16に示すように、第二及び第三の傘保持枠の下に配置することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 傘立て
21 傘保持枠
22 傘挿入開口部
24 縦ロッド
25 横ロッド
31 支持脚
41 受け皿保持枠
42 受け皿