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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-24
(45)【発行日】2022-03-04
(54)【発明の名称】ダクトの連結構造
(51)【国際特許分類】
   F16L 57/00 20060101AFI20220225BHJP
   F16L 3/26 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
F16L57/00 A
F16L3/26
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2017239688
(22)【出願日】2017-12-14
(65)【公開番号】P2019105349
(43)【公開日】2019-06-27
【審査請求日】2020-12-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000119830
【氏名又は名称】因幡電機産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(74)【代理人】
【識別番号】100138416
【弁理士】
【氏名又は名称】北田 明
(72)【発明者】
【氏名】岩松 毅
【審査官】▲高▼藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-264402(JP,A)
【文献】特開2013-108533(JP,A)
【文献】特開2012-246966(JP,A)
【文献】特開2012-246965(JP,A)
【文献】特開2007-147042(JP,A)
【文献】実開平06-016799(JP,U)
【文献】特開平09-289718(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0051346(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 57/00
F16L 3/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付面に沿って配設される配管を保護する配管用ダクトの前記取付面に取り付けられる配管用ベース部材と、配管同士をつなぐ継手を保護する継手用ダクトの前記取付面に取り付けられる継手用ベース部材とを係合機構により連結するためのダクト連結構造であって、
前記係合機構が、前記配管用ダクト及び前記継手用ダクトのうちの一方のダクトのベース部材に設けられ、該一方のダクトの管軸方向に沿って外向きに突出する突出部と、他方のダクトのベース部材に設けられ、前記突出部が板厚方向で係合する被係合部と、を備え
前記突出部と前記被係合部とが板厚方向で係合して該突出部が該被係合部に保持されることで前記一方のダクトのベース部材に対して前記他方のダクトのベース部材が板厚方向で離間する方向へ移動することを防止することを特徴とするダクト連結構造。
【請求項2】
取付面に沿って配設される配管を保護する配管用ダクトの前記取付面に取り付けられる配管用ベース部材と、配管同士をつなぐ継手を保護する継手用ダクトの前記取付面に取り付けられる継手用ベース部材とを係合機構により連結するためのダクト連結構造であって
前記係合機構が、前記配管用ダクト及び前記継手用ダクトのうちの一方のダクトのベース部材に設けられ、該一方のダクトの管軸方向に沿って外向きに突出する突出部と、他方のダクトのベース部材に設けられ、前記突出部が板厚方向で係合する被係合部と、を備え、
前記突出部及び前記被係合部のうちの一方が突起を有し、該突起が、前記突出部及び前記被係合部のうちの他方に板厚方向で当接することで前記一方のダクトのベース部材に対して前記他方のダクトのベース部材が板厚方向で離間する方向へ移動することを防止することを特徴とするダクト連結構造。
【請求項3】
前記被係合部が、前記他方のダクトのベース部材の表面または裏面に向けて開口するよう凹設される凹部であり、前記突出部は、前記凹部内に嵌合するように構成され、前記突出部の外面と前記凹部の内面とが板厚方向で係合することを特徴とする請求項1又は2に記載のダクトの連結構造。
【請求項4】
取付面に沿って配設される配管を保護する配管用ダクトの前記取付面に取り付けられる配管用ベース部材と、配管同士をつなぐ継手を保護する継手用ダクトの前記取付面に取り付けられる継手用ベース部材とを係合機構により連結するためのダクト連結構造であって、
前記係合機構が、前記配管用ダクト及び前記継手用ダクトのうちの一方のダクトのベース部材に設けられ、該一方のダクトの管軸方向に沿って外向きに突出する突出部と、他方のダクトのベース部材に設けられ、前記突出部が板厚方向で係合する被係合部と、を備え、
前記被係合部が、前記他方のダクトのベース部材の表面側又は裏面側に開口される凹部であり、前記突出部は、前記凹部内に嵌合するように構成された本体部と、該本体部の幅寸法よりも小さな幅寸法に形成された首部と、を備え、
前記凹部の開口側端部が、前記本体部と前記首部との境界部に形成される角部に係合するように構成されていることを特徴とするダクトの連結構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管を保護するための配管用ダクトの配管用ベース部材と継手用ダクトの継手用ベース部材とを連結するためのダクトの連結構造に関する。
【0002】
上記ダクトは、給水管や給湯管等の配管を保護するために用いられる。このような配管は、設備のレイアウト等に応じてその長さや向きが設定される。ダクトは、配管用ダクトに継手用ダクトを接続することでダクトの長さや向きを、設定された配管の長さや向きに合わせるように施工される。
【0003】
具体的には、配管が配される壁面や天井面等の取付面に、配管用ダクトの配管用ベース部材と、継手用ダクトの継手用ベース部材とを、係合機構を介して連結した状態でビスを用いて固定する。
【0004】
ところで、配管用ダクトと継手用ダクトとを連結するための係合機構は、継手用ベース部材の管軸方向両端部において管軸方向外側に突出し、取付面に対して所定距離離間するように形成された突出部と、この突出部と取付面との間に挿し込み可能な配管用ベース部材の管軸方向端部とから構成されており、取付面に固定された継手用ベース部材の突出部と取付面との間に前記管軸方向端部が挿し込まれた状態で継手用ベース部材と配管用ベース部材とが連結される(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平11-82867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記特許文献1の構成では、先に、継手が配置される取付面の複数の位置に、継手用ベース部材をそれぞれ配置し、隣り合う継手用ベース部材同士の間に、後から配管用ベース部材を配置するような施工手順の場合は、配管用ベース部材を撓ませながら配管用ベース部材の両端部を各々の継手用ベース部材の突出部と取付面との間に挿し込まなければならない。そのため、配管用ベース部材を撓ませることができない短い寸法の場合に、配管用ベース部材を継手用ベース部材間に連結することができない場合があり、早期改善が要望されている。
【0007】
本発明は前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、配管用ベース部材と継手用ベース部材とを確実に連結することができるダクトの連結構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のダクトの連結構造は、前述の課題解決のために、取付面に沿って配設される配管を保護する配管用ダクトの前記取付面に取り付けられる配管用ベース部材と、配管同士をつなぐ継手を保護する継手用ダクトの前記取付面に取り付けられる継手用ベース部材とを係合機構により連結するためのダクト連結構造であって、前記係合機構が、前記配管用ダクト及び前記継手用ダクトのうちの一方のダクトのベース部材に設けられ、該一方のダクトの管軸方向に沿って外向きに突出する突出部と、他方のダクトのベース部材の取付面に対向する裏面に設けられ、前記突出部が前記裏面側から板厚方向で係合する被係合部と、を備えていることを特徴としている。
【0009】
本発明によれば、所定距離離間して取付面に取り付けられた隣り合う一方のベース部材同士の間に他方のベース部材を係合させて連結する場合には、他方のベース部材を隣り合う一方のベース部材同士の間に嵌め込むことによって、一方のベース部材に備えた突出部と他方のベース部材の裏面に備えた被係合部とが前記裏面側で板厚方向で係合する。この係合によって、一方のベース部材に対して他方のベース部材が板厚方向で離間する方向へ移動することを防止することができ、配管用ベース部材と継手用ベース部材とを確実に連結することができる。
【0010】
又、本発明のダクトの連結構造は、前記突出部を、前記継手用ベース部材の管軸方向の両端部に備え、前記被係合部を前記配管用ベース部材に備えていてもよい。
【0011】
上記のように、突出部を、継手用ベース部材の管軸方向の両端部に備えることによって、先に、継手用ベース部材を所定距離離間して複数取付面に取り付け、その後、隣り合う継手用ベース部材同士の間に配管用ベース部材を連結するような施工手順において、ベース部材同士を確実に連結できる。
【0012】
又、本発明のダクトの連結構造は、前記被係合部が、前記他方のダクトのベース部材の裏面から表面側に向けて凹設される凹部であり、前記突出部は、前記凹部内に嵌合するように構成され、前記突出部の外面と前記凹部の内面とが板厚方向で係合する構成であってもよい。
【0013】
上記のように、突出部が凹部に嵌合して、突出部の外面と凹部の内面とが板厚方向で係合することによって、突出部を他方のベース部材で覆うことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、一方のベース部材に備えた突出部と他方のベース部材の裏面に備えた被係合部とが裏面側で板厚方向で係合することよって、配管用ベース部材と継手用ベース部材とを確実に連結することができるダクトの連結構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】2つの継手用ダクト間に配管用ダクトを係合して仮止めした状態を示す正面図である。
図2】一方の継手用ダクトの端部に配管用ダクトを係合させた状態を示す要部の正面図である。
図3図2におけるIII-III線断面図である。
図4図3の状態になる直前の状態を示す断面図である。
図5】継手用ダクトの斜視図である。
図6】継手用ダクトの底面図である。
図7図6におけるVII-VII線断面図である。
図8】配管用ダクトの斜視図である。
図9】配管用ダクトの別の形態を示す断面図である。
図10】(a)係合構造の異なる一方の継手用ダクトの端部に配管用ダクトを係合させた状態を示す要部の正面図、(b)は図10(a)におけるX-X線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1に、上下に併設される2本の直線状の水平方向に延びる流体管1,2の左端に接続用のL字状の継手3,4を介して下方へ向かう2本の直線状の流体管5,6が接続されている。そして、これら2本の流体管1,2又は3,4を覆うことで保護するための配管用ダクト7又は8と、2個の継手3,4及び2個の継手3,4に接続される流体管1,2、5,6の端部を保護するための継手用ダクト9,10と、を備えて、ダクト連結構造を示している。図1の右端の継手用ダクト9の下方部分は左側と同様であり、図及び説明を省略している。2本の流体管1,2は、一方をお湯が流れる給湯管とし、他方を水が流れる給水管としてもよいが、両方とも給湯管であってもよいし、あるいは両方とも給水管であってもよい。なお、継手用ダクト9,10を2個の継手3,4のみを保護するように構成してもよい。
【0018】
2つの継手用ダクト9,10は、同一構成であるため、一方の継手用ダクト10について説明すれば、図5に示すように、継手用ダクト10は、壁面や天井面などの取付面(図1では壁面)Wに固定される継手用ベース部材11と、継手用ベース部材11に係合により取り付けられて継手用ベース部材11との間に2個の継手3,4及び2個の継手3,4に接続される流体管1,2、5,6の一部を収容するための収容空間を形成する継手用カバー部材12と、を有する。継手用ベース部材11及び継手用カバー部材12は、各種の合成樹脂で形成される。
【0019】
継手用ベース部材11は、図5及び図6に示すように、平坦な上面11aを有するL字状で板状の継手用本体11Aと、継手用本体11Aの外周縁のうちの管軸方向両端に、継手用カバー部材12とで2つの接続口X1,X2を形成するための第1立壁11B,11Bが形成されている。各第1立壁11Bは、中央部が同一高さに構成され、中央部の幅方向両側に位置する両端部が端側ほど上方に位置するように湾曲した形状に構成されている。継手用本体11Aの外周縁のうちの外側縁に、L字状に屈曲した第2立壁11Cが形成され、内側縁に、前記第2立壁11Cよりも短い長さのL字状に屈曲した第3立壁(図示せず)が形成されている。なお、第1立壁11B,11Bの外側端面には、配管用ベース部材22の端面との当接時に面接触することにより大きな音が発生することを防止するための複数(図5では2個)の突起部11T,11Tを備えている。
【0020】
また、第2立壁11Cの底面のうち湾曲部の1箇所と湾曲部を挟んで両側に位置する2つの直線部それぞれの長手方向2箇所の合計5か所に上方に凹んだ第1~第5凹溝13,14,15,16,17が形成されている。これら第1~第5凹溝13~17のうちの湾曲部に形成されている第1凹溝13と一方の直線部の端に形成された第3凹溝15との間及び第1凹溝13と他方の直線部の端に形成された第5凹溝17との間に位置する第2凹溝14及び第4凹溝16に後述する第1係合爪20,20がそれぞれ係合する。また、第3立壁の底面の湾曲部に上方に凹んだ第6凹溝18が形成されている。この第6凹溝18に後述する2つの第2係合爪21,21が係合する。なお、図6に、ビスが貫通する複数(図6で4個)の長孔B1…が形成されている。
【0021】
また、図3図5に示すように、継手用ベース部材11の管軸方向の両端、つまり第1立壁11B,11Bのそれぞれに、管軸方向に沿って外向きに突出する突出部19を一体形成している。突出部19は、継手用ベース部材11の管軸方向の端の幅方向中央部から管軸方向に沿うように延出された直線状の棒状部材からなり、図3に示すように、後述する被係止部である凹部25に入り込んで凹部25内に嵌合するように構成された本体部19Aと、本体部19Aの下端に下方に延びる首部19Cと、を備えている。突出部19と、後述する被係止部である凹部25とで、配管用ダクト7,8と継手用ダクト9,10とを連結する係合機構を構成している。したがって、突出部19の外面と後述する凹部25の内面とが板厚方向で係合する。本体部19Aは、下端から上端側に向かって同一幅に形成された断面形状が矩形状の第1部分19aと、第1部分19aの幅方向両端から円弧状に形成され、かつ、上端の円弧状面の幅方向中央部に管軸方向全域に亘るV字状の長溝19mが形成された第2部分19bと、を備えている。首部19Cは、本体部19Aの幅寸法よりも小さな幅寸法に形成されており、第1部分19aの下端の幅方向両端に角部19s,19sが形成され、それら角部19s,19sが後述する突起25T,25Tに係合することによって、突出部19が凹部25に保持されるようになっている。
【0022】
継手用カバー部材12は、図5図6及び図7に示すように、第1立壁11B,11Bとで前記2つの接続口X1,X2を形成すべく、平面視においてL字状でフラットな板状の天壁12A及び天壁12Aの外周縁から下方に延びるL字状の外側壁12B並びに天壁12Aの内周縁から下方に延びるL字状の内側壁12Cを備えている。外側壁12Bの湾曲部を挟んで両側に位置する2つの直線部それぞれの長さ方向略中央部の内面の下部に、前記第2凹溝14及び第4凹溝16に継手用ベース部材11の厚み方向(上下方向)で係合する第1係合爪20,20が一体形成されている。また、内側壁12Cの湾曲部を挟んで両側に位置する2つの直線部それぞれの長さ方向略中央部の内面の下部に、前記第6凹溝18に継手用ベース部材11の厚み方向(上下方向)で係合する第2係合爪21,21が一体形成されている。
【0023】
各第1係合爪20は、上面がフラット(平坦)な長方形状の板部20Aと、板部18Aを下方から支える複数(図6では6枚)のリブ20Bと、を備えている。リブ20Bは、図7に示すように、下方側ほど先細りになる三角形状に構成されている。各第2係合爪21は、第1係合爪20と同様に、上面がフラット(平坦)な平行四辺形状の板部21Aと、板部21Aを下方から支える複数(図6では4枚)のリブ21Bと、を備えている。各リブ21Bは、内側壁12Cの内面に対して傾斜している。各リブ21Bは、下方側ほど先細りになる三角形状に構成されている。
【0024】
配管用ダクト7は、図8及び図9に示すように、壁面や天井面などの取付面(図1では壁面)Wに固定される配管用ベース部材22と、配管用ベース部材22に係合により着脱自在に取り付けられて配管用ベース部材22との間に2本の流体管1,2を収容するための収容空間を形成する配管用カバー部材23と、を有する。配管用ベース部材22及び配管用カバー部材23は、各種の合成樹脂で形成される。
【0025】
配管用ベース部材22は、平坦な上面22aを有する直線状で板状の配管用本体22Aと、配管用本体22Aの幅方向(管軸方向と直交する方向)両端に、配管用ベース部材22の厚み方向上方へ突出して後述する配管用カバー部材23の第3係合爪35,35と係合する被係合部としての爪受部22B,22Bを一体形成している。また、配管用ベース部材22及び配管用カバー部材23は、長尺であるため、押し出し成形によって成形される。その押し出し成形時に配管用ベース部材22に備える爪受部(被係合部)22B,22B及び配管用カバー部材23に備える第3係合爪(係合部)35,35も同時に成形することができる利点がある。また、配管用本体22Aの幅方向中央部の取付面Wに対向する裏面に凹部25が設けられている。この凹部25は、配管用本体22Aの裏面から表面側に向けて突出形成される凸部24の内側に凹設される被係合部である。
したがって、突出部19が前記裏面側から板厚方向で凹部25に係合することで、継手用ベース部材11と配管用ベース部材22とを連結することができ、継手用ベース部材11に対して配管用ベース部材22が板厚方向で離間する方向へ移動することを防止することができる。この凹部25は、配管用ベース部材22の長さ方向全域に亘って形成されているが、配管用ベース部材22の両端部のみに形成してもよい。
【0026】
凹部25の底面側(取付面Wに対向する裏面側)端で幅方向両端それぞれには、内側に突出する突起25Tが配管用ベース部材22の長さ方向全域に亘って形成されている。これら突起25T,25Tの上端面に突出部19を構成する本体部19Aの角部19s,19sが係合することによって、突出部19が凹部25から外部へ移動することを防止するようにしている。つまり、継手用ベース部材11に対して配管用ベース部材22が板厚方向で離間する方向へ移動することを防止している。
【0027】
各爪受部22Bは、配管用本体22Aの幅方向端から上方に延びる縦板部26と、縦板部26の上端から水平方向内側に突出する第1水平板部27と、第1水平板部27の内側端から幅方向外側に向かって斜め上方に延びる傾斜板部28と、傾斜板部28の上端から水平方向外側に突出する第2水平板部29と、を備えている。図9では、後述する第3係合爪35の先端が、傾斜板部28と第2水平板部29との境界部に係合して、配管用ベース部材22に対して配管用カバー部材23を固定している。配管用本体22Aと縦板部26及び第1水平板部27とで後述する流体管1,2を支持する支持部材36,36それぞれの左右一対の脚部37,37のうちの一方の(外側に位置する)脚部37を係止して支持するための第1係止用凹部30を構成している。
【0028】
また、門型の凸部24の上端の幅方向両端から幅方向外側に突出する一対の水平板部31,31が一体形成されている。配管用本体22Aと水平板部31,31と凸部24の両側壁部24A,24Aとで後述する流体管1,2を支持する支持部材36,36それぞれの左右一対の脚部37,37のうちの他方の脚部37を係止して支持するための第2係止用凹部32,32を構成している。
【0029】
また、門型の凸部24の上面に上方に突出する板状の挟持部33,33が一体形成されている。この挟持部33,33に、図9に示すように、配管用ダクト7の収容空間を幅方向で2つの空間に分割するための仕切板34を挟み込んでいる。仕切板34は、上方に向かう板状の縦板部34Aと、縦板部34Aの上端から2つの空間の一方の(図9では左側の)空間側へ折れ曲がった水平板部34Bと、を備えている。この水平板部34Bを設けることで、配管用カバー部材23の天壁部23Aに衝撃力を受けた場合に、水平板部34Bで受け止めて衝撃力の一部を吸収することによって、配管用カバー部材23の破損を防止できる。また、仕切板34の縦板部34Aを設けることにより2つの空間に仕切ることで一方の狭くなった空間内に収容される給湯管の給湯温度の低下を抑制できる。
【0030】
配管用カバー部材23は、平坦な天面を有する板状の天壁部23Aと、天壁部23Aの幅方向両端から外側に膨れるように湾曲してから垂下する一対の板状の側壁部23B,23Bと、を備えている。
【0031】
各側壁部23Bの内面下部に、前記爪受部22Bと係合する係合部である第3係合爪35が一体形成されている。各第3係合爪35は、配管用カバー部材23の長手方向全域に亘って形成されるとともに、内側に向かって斜め上方へ延びる直線状の板状部から構成されている。この第3係合爪35が、前述したように傾斜板部28と第2水平板部29との境界部に係合して、配管用ベース部材22に対して配管用カバー部材23を係合により固定している。
【0032】
図9に示すように、配管用ベース部材22には、流体管1,2を配管用ベース部材22の上面から所定距離離した状態で支持するための一対の支持部材36,36が係脱可能に取り付けられている。各支持部材36は、前述したように、配管用ベース部材22に形成される第1係止用凹部30及び第2係止用凹部32に係合して固定される一対の脚部37,37と、該脚部37,37の内側端から上方に延びる縦部38,38と、該配管用カバー部材23の上端から外側に膨れるように湾曲する一対の湾曲部39,39と、該湾曲部39,39同士を連結するとともに流体管1又は2の外面に当接する円弧状の連結部40と、連結部40の幅方向両端から連なって下方へ外側に膨れるように円弧状に形成され流体管1又は2の幅方向両側を挟んで保持する保持部41,41と、を備えている。
【0033】
次に施工手順を説明する。前記構成の複数(図1では2個)の継手用ベース部材11,11を図1に示すように、配管用ベース部材22の長さ分だけ距離を置いて壁面Wに固定する。続いて、2個の継手用ベース部材11,11間に、後から配管用ベース部材22を係合により配置するような施工手順では、一方(図1の左側)の継手用ベース部材11に備えた突出部19及び他方(図1の右側)の継手用ベース部材11に備えた突出部19に配管用ベース部材22の両端部に形成の被係合部である凹部25を裏面側で板厚方向で係合させる、つまり配管用ベース部材22の壁面Wに対向する裏面に開口する凹部25を配管用ベース部材22の裏面側で左右の継手用ベース部材11,11の突出部19,19に係合することによって、配管用ベース部材22と左右の継手用ベース部材11,11とを確実に連結することができる。このとき、図4に示すように、配管用ベース部材22の凹部25の突起25T,25Tが突出部19に当接することによって、凹部25の開口を押し広げながら配管用ベース部材22を移動させる。そして、突起25T,25Tが角部19s,19sを通過することで凹部25内に突出部19の本体部19A内に嵌合して、図3に示すように突出部19の外面と凹部25の内面とが板厚方向で係合する。係合した後は、2つの継手用ベース部材11,11に対して配管用ベース部材22が板厚方向で離間する方向へ移動することを防止することができ、配管用ベース部材22の仮止めが完了する。
【0034】
配管用ベース部材22の仮止めが完了した後は、ビス等の固定具により配管用ベース部材22を壁面Wに固定したのち、継手3,4及び流体管1,2、5,6を配管用ベース部材22や継手用ベース部材11に収容してから、配管用カバー部材23及び継手用カバー部材12を、配管用ベース部材22及び継手用ベース部材11に係合により固定して作業を終了する。
【0035】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0036】
前記実施形態では、L字状の継手用ダクト9,10を用いたが、T字状の継手用ダクトを用いてもよいし、ダクトの長さを延長する場合に用いる直線状の継手用ダクトであってもよい。
【0037】
また、前記実施形態では、継手用ベース部材11に突出部19を備え、配管用ベース部材22に被係合部25を備えたが、図10(a),(b)に示すように、配管用ベース部材22に突出部22Tを備え、継手用ベース部材11に被係合部である凹部11Hを備えてもよい。凹部11Hは、継手用ベース部材11の幅方向中央部から管軸方向に沿って外向きに突出する突出部11Dに壁面Wとは反対側の表面側に開口される凹部である。また、突出部22Tは、断面形状三角形状(矩形状や円形状など、どのような形状でもよい)の本体部42と、本体部42よりも幅が狭い首部43と、を備えている。配管用ベース部材22の幅方向両側には、継手用ベース部材11と配管用ベース部材22との連結時に継手用ベース部材11の突出部11Dの幅方向両側を覆う覆い部22H,22Hを備えている。
【0038】
また、前記実施形態では、継手用ベース部材11に1つの突出部19を備えたが、複数の突出部を継手用ベース部材11又は配管用ベース部材22に備え、複数の突出部に係合する同数の被係合部を配管用ベース部材22又は継手用ベース部材11に備えてもよい。
【0039】
また、前記実施形態では、配管用ベース部材22と配管用カバー部材23とを係合により固定したが、ビス等の固定具により配管用ベース部材22と配管用カバー部材23とを固定してもよい。なお、継手用ベース部材11及び継手用カバー部材12も同様に、ビス等の固定具で固定してもよい。
【符号の説明】
【0040】
1,2…流体管、3,4…継手、5,6…流体管、7,8…配管用ダクト、9,10…継手用ダクト、11…継手用ベース部材、11A…継手用本体、11B…第1立壁、11C…第2立壁、11H…凹部、11T…突起部、11a…上面、12…継手用カバー部材、12A…天壁、12B…外側壁、12C…内側壁、13,14,15,16,17,18…第1~第6凹溝、18A…板部、19…突出部、19A…本体部、19C…首部、19a…第1部分、19b…第2部分、19m…長溝、19s…角部、20…第1係合爪、20A…板部、20B…リブ、21…第2係合爪、21A…板部、21B…リブ、22…配管用ベース部材、22A…配管用本体、22B…爪受部、22H…覆い部、22T…突出部、22a…上面、23…配管用カバー部材、23A…天壁部、23B…側壁部、24…凸部、24A…側壁部、25…凹部(被係合部)、25T…突起、26…縦板部、27…水平板部、28…傾斜板部、29…第2水平板部、30…第1係止用凹部、31…水平板部、32…第2係止用凹部、33…挟持部、34…仕切板、34A…縦板部、34B…水平板部、35…第3係合爪、36…支持部材、37…脚部、38…縦部、39…湾曲部、40…連結部、41…保持部、42…本体部、43…首部、B1…長孔、W…壁面、X1,X2…接続口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10