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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-24
(45)【発行日】2022-03-04
(54)【発明の名称】遊技用システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20220225BHJP
【FI】
A63F7/02 328
A63F7/02 352F
A63F7/02 352L
A63F7/02 354
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2018035529
(22)【出願日】2018-02-28
(65)【公開番号】P2019150112
(43)【公開日】2019-09-12
【審査請求日】2021-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000137203
【氏名又は名称】株式会社マースエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】特許業務法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白井 哲
(72)【発明者】
【氏名】工藤 英敏
【審査官】小泉 早苗
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-048770(JP,A)
【文献】特開2016-172161(JP,A)
【文献】特開2004-105500(JP,A)
【文献】特開2002-273022(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体特定情報が記録され遊技者が所持する遊技用記録媒体、または、貨幣を受付け、該受付けた遊技用記録媒体または貨幣から特定される価値情報に基づいて遊技に使用可能な遊技媒体に変換するための変換処理を実行する、前記遊技媒体を使用して遊技を行うことが可能な複数の遊技機の各々に対応して設けられる複数の遊技用装置と、前記遊技用記録媒体を受付け、前記遊技により獲得した獲得価値情報から特定された獲得価値量の範囲内で、遊技者が所望する景品と交換するための景品交換処理を実行する景品交換装置と、前記複数の遊技機、前記複数の遊技用装置、および前記景品交換装置と通信可能に接続され、少なくとも該複数の遊技機、遊技用装置または景品交換装置から送信される各種情報を収集する情報収集装置と、
からなる遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記遊技用記録媒体が受付けられた場合、該遊技用記録媒体に記録された前記記録媒体特定情報を含む記録媒体受付情報を送信し、
前記貨幣が受付けられた場合、該貨幣が受付けられたことを示す貨幣受付情報を送信し、
前記受付けられた遊技用記録媒体を返却する場合、該遊技用記録媒体の返却を示す返却情報を送信し、
前記受付けられた貨幣による残価値情報がある場合、遊技者からの要求に応じて該残価値情報を特定可能な前記遊技用記録媒体を発行するとともに、該遊技用記録媒体に記録された前記記録媒体特定情報を含むとともに該遊技用記録媒体の発行を示す発行情報を送信する処理と、を実行し、
さらに、前記返却情報の送信に際し、前記遊技により獲得した獲得価値量が所定量以上ある場合は、該獲得価値量を示す獲得価値情報を該返却情報に含めて送信し、
前記発行情報の送信に際し、前記遊技により獲得した獲得価値量が所定量以上ある場合は、該獲得価値量を示す獲得価値情報を該発行情報に含めて送信し、
前記景品交換装置は、
前記景品交換処理の1回の実行において複数の前記遊技用記録媒体を受付け可能であり、1回の景品交換処理に応じて受付けられた前記遊技用記録媒体に記録された前記記録媒体特定情報を送信し、
前記情報収集装置は、
前記貨幣受付情報を受信した場合、前記各種情報を対応付けて収集するための収集用識別情報を新たに登録し、
該収集用識別情報を登録した後に前記各種情報を受信した場合、該収集用識別情報に対応付けて該各種情報を収集し、
前記収集用識別情報を登録した後に前記発行情報を受信した場合、該発行情報から特定される前記記録媒体特定情報を該収集用識別情報と対応付けて記憶し、
前記1回の景品交換処理に対応して複数の記録媒体特定情報がある場合、該複数の記録媒体特定情報のうち一の記録媒体特定情報に対応付けられた一の収集用識別情報と、他の記録媒体特定情報に対応付けられた他の収集用識別情報とを特定し、
前記一の収集用識別情報に対応付けられた各種情報と前記他の収集用識別情報に対応付けられた各種情報とを、該一の収集用識別情報、または他の収集用識別情報から把握可能に対応付ける
ことを特徴とする遊技用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技ホールに設置される遊技機における遊技中のデータを収集する遊技用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、遊技ホールにおいて、例えば管理装置(例えば、ホールコンピュータ)は、遊技者による遊技の結果として獲得された遊技媒体(所謂、獲得玉、獲得メダル)の量を遊技者に所持される非会員用のカードや会員用のカードに紐付けて管理している。
【0003】
さらに管理装置は、例えば、大当たりの回数、遊技中に投入された貨幣の情報(例えば、貨幣の種別や金額を示す情報)など様々な情報を非会員用のカードや会員用のカードと紐付けることができる。管理装置が紐付けるこれらの情報は、遊技情報と呼ばれることがある。
【0004】
また、遊技ホールに設置された景品カウンターにおいて、遊技者が所持する非会員用のカードや会員用のカードを機械に読み取らせることで、これらのカードに紐付けられている前記の獲得された遊技媒体と様々な景品を交換することができる。
【0005】
ところで、遊技ホールにおいて、遊技情報を活用して遊技ホールのサービスの向上を図ったり、経営に役立てたりしたいという要望がある。例えば、会員用カードに記憶されたID、遊技者の氏名や住所、来店回数、貯蓄玉数、大当たり回数、収支情報などの情報をデータベース化して、遊技ホール内の端末やインターネットを介して、遊技の履歴として遊技者が閲覧できるサービスを遊技者に提供可能なシステムが提案されている。
【0006】
また、例えば、非会員用遊技者の遊技情報を遊技機毎に収集して、その遊技ホールにおけるサービスの質や遊技機の稼働率を高めて、遊技ホールの収益を上げる技術も提案されている。この技術では、遊技機の台番号、遊技毎の開始時間および終了時間、遊技毎の打玉数、その遊技機で遊技を行ったトータルの人数の情報などをデータベース化している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2006-334032号公報
【文献】特開2015-029686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
遊技情報を活用して上記のようなサービスの向上や経営に役立てるには、遊技情報と遊技者との紐付けが正確に行われることが重要であるが、この紐付けが正確に行われないことがあった。
【0009】
例えば、一人の遊技者が会員用のカードや非会員用のカードを複数枚所持する場合があり、会員用のカードによる遊技を一度終えた後、同一の遊技者が今度は非会員用のカードを用いて再度遊技を行ったり、カードは用いずに貨幣(紙幣や硬貨)を用いて再度遊技を行ったりする場合がある。
【0010】
この場合、会員用のカードによる遊技情報、非会員用のカードによる遊技情報、貨幣を用いての遊技情報がそれぞれ独立して管理装置に管理され、これらの遊技情報はそれぞれ別人物の遊技情報であるものとして扱われてしまうことがあった。
【0011】
さらに、遊技を終えた一人の遊技者が、獲得した遊技媒体の数量に応じて景品交換を行う場合があるが、上記したように一人の遊技者が会員用のカードや非会員用のカードを複数枚所持している場合には、会員用のカードや非会員用のカード毎に別人物による景品交換であるものとして扱われてしまうことがあった。
【0012】
このようなシステムでは、遊技ホール側では、その遊技者の遊技状況(例えば、遊技媒体の獲得状況やこの獲得した遊技媒体を利用しての景品交換の状況)の実態の把握が難しくなる。したがって、この場合には店舗が把握する個々の遊技者に対する情報の精度が落ちる。
【0013】
本発明は、係る課題を解決するためになされたもので、遊技情報と遊技者との紐付けが正確に行われずに店舗が把握する遊技情報の精度が落ちてしまうことを防止することが可能な遊技用システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
実施形態の遊技用システムは、記録媒体特定情報が記録され遊技者が所持する遊技用記録媒体、または、貨幣を受付け、該受付けた遊技用記録媒体または貨幣から特定される価値情報に基づいて遊技に使用可能な遊技媒体に変換するための変換処理を実行する、前記遊技媒体を使用して遊技を行うことが可能な複数の遊技機の各々に対応して設けられる複数の遊技用装置と、前記遊技用記録媒体を受付け、前記遊技により獲得した獲得価値情報から特定された獲得価値量の範囲内で、遊技者が所望する景品と交換するための景品交換処理を実行する景品交換装置と、前記複数の遊技機、前記複数の遊技用装置、および前記景品交換装置と通信可能に接続され、少なくとも該複数の遊技機、遊技用装置または景品交換装置から送信される各種情報を収集する情報収集装置と、からなる遊技用システムであって、前記遊技用装置は、前記遊技用記録媒体が受付けられた場合、該遊技用記録媒体に記録された前記記録媒体特定情報を含む記録媒体受付情報を送信し、前記貨幣が受付けられた場合、該貨幣が受付けられたことを示す貨幣受付情報を送信し、前記受付けられた遊技用記録媒体を返却する場合、該遊技用記録媒体の返却を示す返却情報を送信し、前記受付けられた貨幣による残価値情報がある場合、遊技者からの要求に応じて該残価値情報を特定可能な前記遊技用記録媒体を発行するとともに、該遊技用記録媒体に記録された前記記録媒体特定情報を含むとともに該遊技用記録媒体の発行を示す発行情報を送信する処理と、を実行し、さらに、前記返却情報の送信に際し、前記遊技により獲得した獲得価値量が所定量以上ある場合は、該獲得価値量を示す獲得価値情報を該返却情報に含めて送信し、前記発行情報の送信に際し、前記遊技により獲得した獲得価値量が所定量以上ある場合は、該獲得価値量を示す獲得価値情報を該発行情報に含めて送信し、前記景品交換装置は、前記景品交換処理の1回の実行において複数の前記遊技用記録媒体を受付け可能であり、1回の景品交換処理に応じて受付けられた前記遊技用記録媒体に記録された前記記録媒体特定情報を送信し、前記情報収集装置は、前記貨幣受付情報を受信した場合、前記各種情報を対応付けて収集するための収集用識別情報を新たに登録し、該収集用識別情報を登録した後に前記各種情報を受信した場合、該収集用識別情報に対応付けて該各種情報を収集し、前記収集用識別情報を登録した後に前記発行情報を受信した場合、該発行情報から特定される前記記録媒体特定情報を該収集用識別情報と対応付けて記憶し、前記1回の景品交換処理に対応して複数の記録媒体特定情報がある場合、該複数の記録媒体特定情報のうち一の記録媒体特定情報に対応付けられた一の収集用識別情報と、他の記録媒体特定情報に対応付けられた他の収集用識別情報とを特定し、前記一の収集用識別情報に対応付けられた各種情報と前記他の収集用識別情報に対応付けられた各種情報とを、該一の収集用識別情報、または他の収集用識別情報から把握可能に対応付ける。
【発明の効果】
【0015】
実施形態の遊技用システムによれば、遊技情報と遊技者との紐付けが正確に行われずに店舗が把握する遊技情報の精度が落ちてしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】遊技用システム1全体の構成を示す図である。
図2】台間機3の機能を示すブロック図である。
図3】管理装置20の機能を示すブロック図である。
図4】データベース部250に記憶されるテーブルの一つを示す概念図である。
図5】景品管理機13の機能を示すブロック図である。
図6】台間機3の動作を示すフローチャートである。
図7】遊技を行う際の管理装置20の動作を示すフローチャートである。
図8】景品交換時の景品管理機13の動作を示すフローチャート。
図9】景品交換時の管理装置20の動作を示すフローチャートである。
図10】テーブル統合処理の一例を示す図である。
図11】テーブル統合処理の他の例を示す図である。
図12】テーブル統合処理の他の例を示す図である。
図13図11図12に示したテーブル統合処理後のテーブルを比較するための概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の一つの実施形態に係る遊技用システム1を説明する。まず、図1を参照して、遊技用システム1全体について説明する。図1は、実施形態に係る遊技用システム1全体の構成を示す図である。
【0018】
遊技用システム1では、複数のパチンコ機2(遊技機)、複数の台間機3(遊技用装置)、複数のスロット機5(遊技機)、複数の台間機6(遊技用装置)が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。複数の台間機3は、複数のパチンコ機2にそれぞれに接続されている。複数の台間機6は、スロット機5間にそれぞれ備えられている。
【0019】
以下、複数のパチンコ機2および複数のスロット機5を個別に説明する必要がある場合を除き、これらをまとめて「各遊技機」と称す。
【0020】
遊技用システム1には、上記説明した機器以外にも様々な機器が設けられる。計数機11、精算機12、景品管理機(POS)13(景品交換装置)、再プレー受付機14、発券機15、データ表示機16、データ公開機17などがそれぞれ接続されて備えられる。景品管理機13には、景品払出機18を併設することもできる。
【0021】
さらに、台間機3および6が紙幣識別装置(ビルバリ)を備えていない場合、台間機3および6に対応して、貯留機構付き紙幣識別装置(ビルバリ)10がそれぞれ取り付けられる場合がある。
【0022】
これらの機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置20(ホールコンピュータや島コンピュータなどの報収集装置)に出力され、さらに、プロトコルコンバータ21、モデム22を介してカードセンタ23に送信される。なお、モデム22からカードセンタ23への情報の通信は、一般通信回線を介して行われる。
【0023】
遊技用システム1では、遊技者は、貨幣、会員用カード30(遊技用記録媒体)、非会員用カード31(遊技用記録媒体)などを用いてパチンコやスロットなどの遊技を行うことができる。
【0024】
詳細には、遊技用システム1では、貨幣、会員用カード30、非会員用カード31により特定可能な度数(有価価値)によって遊技ホールと遊技者(会員の遊技者,非会員の遊技者)との間で、パチンコ玉やメダル(コイン)などの遊技媒体の貸借が行われ、遊技者は、貸借されたパチンコ玉やメダルを使用して遊技を行う。
【0025】
「度数」とは、入金された金額を遊技によって消費される数値に変換(度数化)したもので、例えば、1万円を度数化すると100度数となる。
【0026】
「会員の遊技者」とは、会員用カード30を有する遊技者であって、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が、会員の遊技者を個別に識別可能な会員番号と対応付けて管理装置20に登録されている遊技者をいう。
【0027】
「非会員の遊技者」とは、会員の遊技者として情報が登録されていない一般の遊技者をいう。
【0028】
会員用カード30および非会員用カード31は、従来から遊技用システム1で使用されていたICチップおよびアンテナを有する非接触タイプの記録媒体であり、カード形状やコイン形状を有している。
【0029】
非会員用カード31は、例えば、会員用カード30よりもカードの縦および横の長さが短く、さらに、厚さが薄く構成されていて会員用カード30と区別される。
【0030】
会員用カード30には、カードID(記録媒体特定情報)が記憶されており、このカードIDには、会員の遊技者の種々の情報が紐付けられる。
【0031】
この紐付けられる情報は、例えば、複数の各遊技機、各台間機、または景品管理機(POS)13などから送信される各種の情報であり、図4に示すように、例えば、遊技ID(収集用識別情報)、会員番号、度数残高、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技機の上皿への供給玉:遊技者の獲得玉)、利用した金額、などの情報である。
【0032】
この他にも、追加入金、貯玉数、ポイント、図示を省略した勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貸玉数(スロットの場合は、貸メダル数)、遊技台種別などの情報、これらの情報を履歴情報、日毎情報、週毎情報とした情報、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号なども紐付け可能である。また、遊技中は、例えば、遊技者が遊技している各遊技機の番号や対応する台間機3または6の番号を一時的に紐付けることもできる。
【0033】
上記した度数残高や貸玉、貯玉など金銭的に価値のある情報を「価値情報」と呼ぶ。また、遊技を行った時間や発生した大当たり回数などを集計して紐づけてもよい。
【0034】
上記の「アウト(発射玉)」は、スロットでは「イン(投入枚数)」と呼ばれることもある。ここではスロットであってもパチンコと同様に「アウト」と称す。同様に上記の「セーフ」は、スロットでは、「アウト(払い出されたメダルの枚数)」と呼ばれることもある。ここでは、スロットであってもパチンコと同様に「セーフ」と称す。
【0035】
「ポイント」には、来店ポイント(台間機3および6に会員用カード30を差し込むと付与されるポイント)、貸玉ポイント(貸し玉数に応じて付与されるポイント)、勝敗ポイント(アウト数からセーフ数の差に応じて、負けた客に付与されるポイント)、稼動ポイント(アウト数に応じて付与されるポイント)などがある。
【0036】
これらの情報は、管理装置20によって管理される。「管理」とは、これらの情報を更新したり、消去したり、保持したりすることである。管理される情報は、これらに限定されず、遊技ホールが、店舗運営や遊技者へのサービス向上を行うために必要な情報であれば適宜紐付けられる。
【0037】
非会員用カード31にもカードID(記録媒体特定情報)が記憶されており、このカードIDには、非会員の遊技者の種々の情報が紐付けられる。
【0038】
詳細には、遊技ID、度数、貸玉、入金、貸玉数などの情報、これらの情報を所定の期間に限って管理する情報が紐付けられる。ただし、この情報は、これらに限定されず、店舗運営や遊技者へのサービス向上を行うために必要な情報であれば適宜紐付けられる。
これらの紐付けられる情報は、会員用カード30に紐付けられる情報と同様に、管理装置20によって管理される。
【0039】
非会員用カード31には、会員番号、ポイントなどの情報は紐付けられない。ただし、管理装置20は、これらの情報をいつでも紐付け可能なように、保持することができる。
【0040】
上記情報のうち遊技IDは、例えば、台間機3および6に貨幣を投入したときに付与されるIDであり、以後の遊技の情報はこの遊技IDに対応付けられて管理される。例えば、会員用カード30および非会員用カード31を所有しない遊技者が貨幣によって遊技を開始した場合、まず遊技IDが発行され、この遊技IDに遊技情報(図4に示す種々の情報)が紐付けられて管理される。その後、例えば、非会員用カード31が発行された場合、遊技IDに対して非会員用カード31に記憶されているカードIDが追加で紐付けられて管理される。
【0041】
また、会員用カード30を所有している遊技者においては、貨幣を投入せずに会員用カード30を台間機3および6に挿入し遊技を開始する場合があるが、その場合、会員用カード30を受け付けた際に遊技IDを発行してもよい。
【0042】
次に図2を用いて、台間機3および6について詳細に説明する。ただし台間機6は、台間メダル貸し機であるが、台間機3と対応する機能を有しているので、ここでは台間機3について主に説明し、台間機6については詳細な説明は省略する。
【0043】
図2は、台間機3の機能を示すブロック図である。図2に示すように、台間機3は、制御部310、カード受付部320、カード処理部330、貨幣受付部340、ボタン部350、表示部360、ランプ部370、通信部380および遊技媒体計数部390を備える。台間機3はユニットタイプでもよいしサンドタイプでもよい。
【0044】
ユニットタイプの台間機3は、パチンコ機2と情報通信ができるので、パチンコ機2の貸玉ボタンが押されると、パチンコ機2内部からパチンコ機2の上皿へ直接パチンコ玉を供給することができる。
【0045】
一方、サンドタイプの台間機3は、パチンコ機2と情報通信ができないので、パチンコ玉は、台間機3のノズルよりパチンコ機2の上皿へ供給される。
【0046】
なお、台間機6は、スロット機5と情報通信ができないので、メダルは、台間機6のメダル払出口に供給され、遊技者によってスロット機5に移動される。なお、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口にノズルを取り付け、自動的にメダルがスロット機5のメダル払出口に供給されるようにしてもよい。
【0047】
制御部310は、図示しない演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの各種電子部品を有し、制御回路、LANや専用回線用の接続口に接続されるインターフェース回路、電源回路部、昇圧または降圧回路など台間機3を動作させるのに必要な各種の電気回路を有する。
【0048】
制御部310は、これらの回路を有することによって、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行し、上記した各部(カード受付部320、カード処理部330、貨幣受付部340、ボタン部350、表示部360、ランプ部370、通信部380、および遊技媒体計数部390)を制御したり、管理装置20、島コンピュータ7など外部の装置と情報通信を行ったりすることができる。
【0049】
カード受付部320には、会員用カード30または非会員用カード31が挿入される。
【0050】
カード処理部330は、ここでは図示を省略したカード貯留部、カード発行部、リーダライタ部を備える。リーダライタ部は、カード受付部320が受け付けた会員用カード30または非会員用カード31からカードIDを読み取る。また、会員用カード30または非会員用カード31に度数などの情報が記憶される場合は、カードIDに加えてこれらの情報も読み取る。
【0051】
リーダライタ部は、その読み取った情報を制御部310へ出力したり、制御部310に制御されて更新された度数などの書き込みを行ったりする。
【0052】
カード処理部330は、カード貯留部、カード発行部を備える事により、使用済みの非会員用カード31を回収したり、貯留している非会員用カード31を新たに発行したりする機能を有する。
【0053】
カード貯留部は、度数が「0」となり回収した非会員用カード31を貯留する。
カード発行部は、カード貯留部から非会員用カード31を取り出し、例えば、カードIDや最新の価値情報などを新たに記憶させてカード受付部320から排出(発行)する。「最新の価値情報」は、例えば、遊技中に消費されずに残った度数を示す情報である。この情報は、残価値情報や残額情報と呼ばれることがある。
【0054】
なお、最新の価値情報を管理装置20が管理し非会員用カード31には、この情報を記録させないシステムでもよい。
【0055】
新たな非会員用カード31を発行した場合、カード処理部330は、制御部310に制御されて、非会員用カード31を発行したことを発行情報S5として管理装置20に送信する。この発行情報S5には、非会員用カード31を発行したことを示す情報と、この新たな非会員用カード31に記録されたカードIDが含まれる。この発行情報S5には、非会員用カード31に記憶させた最新の価値情報を含めてもよい。すなわち非会員用カード31発行時点において、度数が残っている場合は該情報も発行情報S5に含めることができる。
【0056】
貨幣受付部340は、紙幣識別装置と接続されており、紙幣識別装置に貨幣が挿入されたことや貨幣の金額を認識することができる。貨幣受付部340が紙幣識別装置の構成および機能を備えることもできる。
【0057】
ボタン部350は、貸玉ボタン351(遊技機に貸玉ボタンを有しているので台間機3にはない場合もある。)、再プレー用貸玉ボタン352、返却ボタン353を備える。
【0058】
貸玉ボタン351は、遊技者がパチンコ玉の貸し出しを要求するときに、押されるボタンである。例えば、貸玉ボタン351が1回押されると500円分のパチンコ玉が貸し出しされる。
【0059】
台間機6では、貸玉ボタン351および再プレー用貸玉ボタン352は、設けられず、その代わりに台間機6には、これらのボタンに対応する貸メダルボタンおよび再プレー用貸メダルボタンが設けられる。
【0060】
貸メダルボタンは、遊技者がメダルの貸し出しを要求するときに押されるボタンである。例えば、貸メダルボタンが1回押されると1000円分のメダルが貸し出しされる。
【0061】
再プレー用貸玉ボタン352(台間機6の場合は、再プレー用貸メダルボタン)は、遊技者が再プレーを要求するときに押されるボタンである。
【0062】
遊技媒体計数部390は、図示を省略しているが、遊技媒体投入口、計数通路、計数センサなどからなり、対応して設置されている遊技機において、遊技者が獲得した遊技媒体を取込み計数する。計数で得られる情報(例えば、遊技媒体数)は、制御部310に出力され記憶される。また例えば表示部360にて該遊技媒体数を表示してもよい。なお、計数した遊技媒体数は貯玉の再プレーと同様に再び台間機から払い出し、遊技に用いることができる。
【0063】
新たな非会員用カード31を発行する際、遊技媒体計数部390において計数した遊技媒体数を制御部310に記憶している場合は、カード処理部330は送信する発行情報S5に該計数遊技媒体数に係る情報を含め管理装置20に送信する。また、例えば管理装置20には送信せずに発行する非会員用カード31に該情報を記録してもよいし、送信と記録の両方を行ってもよい。計数遊技媒体数に係る情報を含む発行情報S5を受信した管理装置20はカードIDと計数遊技媒体数に係る情報を対応付けて記憶する。
【0064】
次に図3および図4を用いて、管理装置20について説明する。図3は、管理装置20の機能を示すブロック図である。図4は、管理装置20が備えるデータベース部250に記憶されるテーブルの一つを示す概念図である。
【0065】
図3に示すように、管理装置20は、制御部210、タイマ部220、情報集計管理部230、計数部240、データベース部250、通信部260、ID管理部270を備える。
【0066】
これら(制御部210、タイマ部220、情報集計管理部230、計数部240、データベース部250、通信部260、ID管理部270)は、例えば、ICチップなどの電子素子、電気回路、外付けタイプの装置(外部装置)やこれらを動作させる種々のプログラムによって実現される
【0067】
管理装置20は、1台のコンピュータで構成してもよいし、複数のコンピュータをケーブルやネットワークで接続して全体で一つの管理装置20として機能するように構成してもよい。
【0068】
管理装置20は、図1に示した各機器と遊技情報など様々な情報を送受信する。この送受信に使用されるプロトコルは特に限定されないが、どのようなものであっても、管理装置20が受信した情報の送信元の機器を、この管理装置20が識別可能なように構成される。例えば、IPアドレス、MACアドレス、固有の識別子を管理装置20へ送信する情報に付加することで管理装置20は各機器を個別に識別することができる(管理装置20以外の各機器も同様である)。
【0069】
管理装置20は、上記したように、例えば、会員用カード30または非会員用カード31に紐付けられる情報を管理する。
【0070】
これらの情報の管理方法には、例えば、以下(1)~(5)がある。
(1)会員用カード30には、会員番号またはカードIDだけが記録され、その他の情報は管理装置20が管理する。
【0071】
(2)会員用カード30には、会員番号以外にも、上記した度数などの情報を全てまたは一部が記録され、さらに、管理装置20もこれらの情報を管理するシステム。
【0072】
(3)非会員用カード31には、カードIDだけが記録され、その他の情報は管理装置20が管理するシステム。
【0073】
(4)非会員用カード31には、カードID以外にも、上記した度数などの情報が全てまたは一部が記録され、さらに、管理装置20もこれらの情報を管理するシステム。
【0074】
(5)会員用カード30または非会員用カード31には、カードIDを含む上記した度数などの情報が全てまたは一部が記録され、管理装置20においては、その記録された情報の全てまたは一部を管理しないシステム。この場合、非会員用カード31に記録された情報は、必要に応じて適宜管理装置20に送信される。
【0075】
管理装置20は、上記の情報の管理の一環として遊技IDを発行したり、データベース部250に登録された複数のテーブル(情報群)を結合(対応付け)したり削除したりする。以下、このテーブルに対する結合や削除の処理を「テーブル統合処理」という。
【0076】
詳細は、図9図13を用いて後述するが、管理装置20は、景品管理機13から景品交換が行われることを示す信号を受信し、必要に応じてテーブル統合処理を行う。
【0077】
テーブル統合処理の対象となるテーブルは、一の遊技者(すなわち、同一の遊技者)に紐付けられるべきテーブルである。例えば、一の遊技者が複数の遊技機において、それぞれ貨幣の投入により遊技を行い、複数の非会員用カード31を所持する場合、データベース部250には、複数の非会員用カード31の枚数分のテーブルが作成されるので、この状態では、それぞれのテーブルは別々の遊技者のものとして扱われる。
【0078】
したがって、テーブル統合処理を行って、これらを一の遊技者のものとして扱うことができるようにする。
【0079】
管理装置20には、管理装置20の情報を参照する機能を含んだパーソナルコンピュータ20a(図1参照)が接続される。管理装置20からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力することができる。この結果として、例えばデータ表示機16において、複数のパチンコ機2のスランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を表示することができる。
【0080】
制御部210は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。
【0081】
制御部210は、タイマ部220、情報集計管理部230、計数部240、データベース部250、通信部260、ID管理部270を制御したり、島コンピュータ7、パチンコ機2、スロット機5、台間機3および6、および景品管理機(POS)13など図1に示した遊技用システム1を構成する各機器とネットワーク8介して情報通信をしたりする。
【0082】
制御部210は、データベース部250の情報を読み取り、データベース部250が保持する種々の情報を検索し抽出する機能を備える。この情報の検索および抽出は、制御部210が直接行うこともできるし、例えば、ID管理部270を制御することで、ID管理部270が行うこともできる。
【0083】
タイマ部220は、日時を管理する機能(カレンダー機能)や所定時間(例えば、数秒~数分の範囲で任意の期間)を計時する機能(タイマー機能)を備える。タイマ部220が管理する日時は、図4に示す「最終更新時間」に用いられる。
【0084】
タイマ部220による時間の計時は制御部210や情報集計管理部230に制御されて計時動作を開始し、所定時間を計時すると、タイムアップしたことを制御部210や情報集計管理部230に通知する。
【0085】
タイマ部220は、タイムアップ通知後、制御部210や情報集計管理部230によってカウント値がリセットされる。ただし、タイムアップ通知後、タイマ部220が自らカウント値をリセットしてもよい。
【0086】
情報集計管理部230は、制御部210に制御されて、島コンピュータ7や台間機3および6、各遊技機などから送信された種々の情報を遊技情報としてデータベース部250へ登録し、管理する。
【0087】
これらの遊技情報の管理は、例えば、パチンコ機2から出力される、大当り信号、スタート信号、入賞信号、確変信号、アウト信号、セーフ信号、排出するパチンコ玉数に関する信号や、台間機3から出力される、貸玉信号、再プレー貸玉信号、入金に関する信号、玉計数に関する信号などに基づいて行われる。
【0088】
また、情報集計管理部230は、これらの遊技情報の管理を例えば、スロット機5から出力される、レギュラーボーナス信号、ビッグボーナス信号、スタート信号、IN信号、OUT信号、排出するメダル数に関する信号や、台間機6から出力される、貸メダル信号、再プレー貸メダル信号、入金に関する信号、メダル計数に関する信号などに基づいて行うこともできる。
【0089】
これらの遊技情報はデータベース部250にテーブルとして記憶され、数値、1や0によるフラグ情報、文字列など種々の情報が対応付けられる。
【0090】
なお、図4では、全ての情報が一つのテーブルで管理されている例を示しているが、テーブルを複数用意し、これらの遊技情報を分散して管理することもできる。分散されたテーブルは、テーブル固有の識別子(例えば、図4中の「データ番号」)や遊技IDをそれぞれ紐付けることよって、関連させて管理することができる。
【0091】
これらの遊技情報は、情報集計管理部230における統計データ(履歴情報、日毎情報、週毎情報)の作成などにも用いられる。
情報集計管理部230は、例えば、大当り種別毎に遊技情報を集計するなど、種々の情報毎に集計データを管理する。情報集計管理部230は、遊技情報に基づいて、遊技機の各入賞口のうちのいずれの入賞口に入賞したかを判定することもできる。
【0092】
計数部240は、数値をカウントするカウンタとして機能し、所定の処理の回数(例えば、景品管理機13において会員用カード30または非会員用カード31が読み込まれた回数)をカウントすることもできる。カウントされた回数は、読み込まれた会員用カード30または非会員用カード31の枚数として扱うことができる。
【0093】
データベース部250は、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)など種々の記憶装置を備えている。すでに説明したようにデータベース部250には、上記した遊技情報がテーブルとして記憶される。テーブルは、図3のテーブル「Tb1~Tbn」に示すように、発行された遊技ID毎に複数記憶される。
【0094】
通信部260は、ネットワーク8を介して図1に示した各機器(例えば、台間機3)と情報(信号)の送受信を行うためのインターフェースである。
【0095】
ID管理部270は、ID検索部271、ID発行部272、ID登録部273、テーブル統合部274を備える。上記した制御部210がID管理部270を制御するとは、具体的には、制御部210がID検索部271、ID発行部272、ID登録部273、テーブル統合部274を制御することを指す。
【0096】
ID検索部271は、制御部210に制御されて、データベース部250に記憶されたテーブルから、所定の遊技IDやデータ番号、カードIDなどの情報を検索する。
【0097】
ID検索部271は、テーブルに含まれる情報(例えば、「データ番号」、「遊技ID」、「カードID」、各遊技情報)などから各テーブルを個別に識別でき、これらの遊技情報をキーとしてデータベース部250から特定のテーブルを検索および抽出することができる。
【0098】
ID検索部271は、検索の結果として、データ番号、遊技ID、カードIDなどが検索された場合(所謂ヒットした場合)には検索されたそれらの情報を制御部210に通知する。これらの遊技情報がヒットしないことを制御部210に通知する場合もある。
【0099】
ID発行部272は、制御部210に制御されて、新たに遊技IDを発行する。遊技IDの発行は、ID発行部272が、所定の桁の英数字を組み合わせてランダムに生成することで行ってもよいし、データベース部250の所定の領域にあらかじめプールされた連番の数字や英数字を適宜読みだして遊技IDとして適用してもよい。
【0100】
ID登録部273は、制御部210に制御されてID発行部272が発行した遊技IDをデータベース部250に記憶させる。
【0101】
また、ID登録部273は、発行情報S5に含まれるカードIDをテーブルに付加する。このようなシチュエーションとしては、例えば、遊技者がまず貨幣を投入して遊技を開始し、この遊技を終了する際に非会員用カード31の発行を受けた場合が考えられる。
【0102】
つまり、貨幣を投入しての遊技中は、貨幣の投入を受けて遊技IDの発行はされているが、非会員用カード31は未発行であり、遊技情報中にカードIDが無いことになる。そこで、ID登録部273は、非会員用カード31が発行されたとき、すなわち発行情報S5を受信したとき、この発行情報S5に含まれるカードIDを貨幣の投入を受けて発行された遊技IDが含まれるテーブルに付加する。
【0103】
もしくは例えば、貨幣の投入を受けて遊技IDが発行された際に、その時点で、その後非会員用カード31が発行された場合に該カードに対応付けられる予定のカードIDを先行して発行し、テーブルに付加してもよい。
【0104】
テーブル統合部274は、制御部210に制御されてテーブル統合処理を行い、データベース部250に記憶された複数のテーブルを統合する。
【0105】
次に図5を用いて景品管理機13について説明する。図5は、景品管理機13の機能を示すブロック図である。
【0106】
景品管理機13は、制御部130、カード処理部131、従業員側表示部132、遊技者側表示部133、操作部134、通信部135を備える。
【0107】
景品管理機13は、例えば、ホールの景品カウンターに設置される。景品管理機13は、遊技者が獲得した遊技媒体(玉、メダル)を所望の景品と交換する際に使用される装置であり、遊技者が所持する会員用カード30や非会員用カード31からカードIDなどを読み取ったり、読み取ったカードIDなどを管理装置20に送信したりする。
【0108】
この実施形態の景品管理機13は、従業員が遊技者と景品カウンターを挟んで対面し、従業員が景品管理機13を操作して景品交換を行うものである。ただし、従業員と遊技者の対面方式による景品交換ではなく、無人(遊技者によるセルフサービス)による景品交換方式を採用してもよい。
【0109】
この場合、従業員が行う景品交換の動作(例えば、会員用カード30などを景品管理機13に読み込ませる動作や景品を選択する操作)は、遊技者が行い、また、景品管理機13は、従業員側表示部132を備えなくともよい。
【0110】
制御部130は、図示しない演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの各種電子部品を有し、制御回路、LANや専用回線用の接続口に接続されるインターフェース回路、電源回路、昇圧または降圧回路など各種の電気回路を有する。
【0111】
制御部130は、これらの回路を有することによって、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行し、上記した各部(カード処理部131、従業員側表示部132、遊技者側表示部133、操作部134、通信部135)を制御したり、管理装置20などの外部装置と情報通信を行ったりすることができる。
【0112】
カード処理部131は、会員用カード30または非会員用カード31の情報を読み取る装置である。ここでは図示を省略したが、カード処理部131は、会員用カード30または非会員用カード31に記録されたカードIDなどの情報を読み取ったり書き換えたりするためのリーダライタ部やこのリーダライタ部を収容する筐体、会員用カード30または非会員用カード31を筐体内のリーダライタ部まで搬送するローラーやモータなどの搬送装置を備える。
【0113】
搬送装置は、会員用カード30または非会員用カード31を筐体外に排出するための排出装置としても機能する。
【0114】
カード処理部131は、近距離無線通信によって会員用カード30または非会員用カード31に記録されたカードIDなどの情報を読み取ったり書き換えたりしてもよい。
【0115】
カード処理部131は、台間機3が備えるカード処理部330のように、カード貯留部、カード発行部を備えることもできる。
【0116】
従業員側表示部132及び遊技者側表示部133は、所謂ディスプレイである。ディスプレイは、タッチ式、非タッチ式など様々なタイプのもので実現される。従業員側表示部132は、従業員側に配置され、遊技者側表示部133は、遊技者側に配置される。
【0117】
従業員側表示部132及び遊技者側表示部133は、例えば、景品交換に伴い、獲得遊技媒体数や景品の種類、景品交換に必要な遊技媒体数など景品交換に係る情報を表示する。従業員側表示部132と遊技者側表示部133で同一の情報を表示してもよいし、一方で表示する情報の一部のみを他方の表示部で表示してもよい。
【0118】
操作部134は、従業員側に配置され、景品交換に伴う従業員の操作を受け付ける。無人(遊技者によるセルフサービス)による景品交換方式の場合は、操作部134は、遊技者側に配置され遊技者によって操作される。
【0119】
操作部134は、例えば、マウスやキーボードまたはこれらの代替となりタッチパネル上に表示されたボタン群などで構成される。
【0120】
操作部134が受け付ける操作には、例えば、景品交換の開始または終了、所望する景品や個数の入力、暗証番号の入力などがある。
【0121】
このような操作を受け付けるために、操作部134のキーボードには、景品交換の開始時に押されるボタン(以下、「景品交換開始ボタン」と称す)、景品を示すボタンや個数を入力するためのボタン(所謂、テンキー)、景品交換の際に会員用カード30または非会員用カード31が複数ある場合に、全てのカードを読み取った際に押されるボタン(以下、「読取終了ボタン」と称す。)、景品交換の終了時に押されるボタン(以下、「景品交換終了ボタン」と称す。)などが配置される。
【0122】
通信部135は、ネットワーク8を介して図1に示した各機器(例えば、管理装置20)と情報(信号)の送受信を行うためのインターフェースである。
【0123】
以上が、主な機器の構成の説明である。次に、動作の説明を行う。まずは、図6を参照して台間機3および6の動作を説明する。
【0124】
ただし、各台間機3および6における基本的な動作は同じであるので、ここでは、一例として台間機3の動作について説明する。図6は、台間機3の動作を示すフローチャートである。
【0125】
以下の説明では、会員用カード30または非会員用カード31には、カードIDだけが記録され、その他の情報は管理装置20において一元的に管理されているものとする。
【0126】
台間機3は、カード受付部320に会員用カード30または非会員用カード31が挿入されず(ステップS11のNo)、また紙幣識別装置に貨幣が挿入されない状態(ステップS13のNo)では、これらが挿入されるまで待機している(ステップS10)。
【0127】
カード受付部320に会員用カード30または非会員用カード31が挿入された場合(ステップS11のYes)、カード処理部330は、カード受付部320が受け付けた会員用カード30または非会員用カード31からカードIDを読み取る。
【0128】
カード処理部330は、読み取ったカードIDを制御部310に送信する。
【0129】
制御部310は、カード処理部330からカードIDを受信する。制御部310は、カード受付部320に会員用カード30または非会員用カード31が挿入されたことを示すカード挿入情報と、カード処理部330から受信したカードIDをカード情報S1(記録媒体受付情報)として管理装置20に送信する(ステップS12)。
【0130】
会員用カード30または非会員用カード31に度数などの情報の全てまたは一部が記録されるようなシステムでは、このカード情報S1に、カード挿入情報、カードIDに加えて会員用カード30または非会員用カード31に記憶された度数の情報(残価値情報)を含めてもよい。
【0131】
なお、カード情報S1を受信した管理装置20は、受信したカードIDに紐づけて記憶している残価値情報を検索し、該残価値情報を台間機3に返信する。返信された残価値情報は台間機3により記憶される。
【0132】
カード受付部320に会員用カード30または非会員用カード31が挿入されず(ステップS11のNo)、紙幣識別装置に貨幣が挿入された(ステップS13のYes)場合、貨幣受付部340は、挿入された貨幣の種類および金額を識別し、この識別した貨幣の種類および金額を示す情報を制御部310に送信する。
【0133】
制御部310は、貨幣受付部340から貨幣の種類および金額を示す情報を受信する。制御部310は、貨幣が挿入されたことを示す貨幣挿入情報と、貨幣受付部340から受信した貨幣の種類および金額を示す情報を貨幣受付情報S2として管理装置20に送信する(ステップS14)。
【0134】
ステップS12またはS14が終了すると、制御部310は、遊技者が遊技機で遊技するための種々の処理を行う(ステップS15)。
【0135】
「種々の処理」とは、例えば、挿入された会員用カード30または非会員用カード31や貨幣に基づいて度数に変換したり、パチンコ玉を貸し出したり、遊技中に新たに貨幣が挿入された際の入金処理を行ったり、すでに説明した遊技情報を管理装置20に送信したりすることである。
【0136】
詳述すると、例えば、遊技の途中で貨幣が追加挿入された場合、制御部310は、挿入された貨幣の額に対応する度数を現在残っている度数(残価値)に追加(加算)する処理を行う。そして、制御部310は、ステップS14と同様に、貨幣が挿入されたことを示す貨幣挿入情報と、貨幣の種類および金額を示す情報を貨幣受付情報S2として管理装置20に送信する。
【0137】
また、例えば、制御部310は、遊技中に残価値が0になったことを示す信号(残価値0情報)を管理装置20に送信する。「残価値が0」とは、度数や遊技中に獲得した獲得遊技媒体などの有価価値が全て消費されたことを意味する。
【0138】
制御部310は、カード返却を行うために遊技者により返却ボタン353が押されるまで上記したステップS15の処理を繰り返す(ステップS16のNo)。
【0139】
遊技が終了し返却ボタン353が押され、制御部310がこれを検知した(ステップS16のYes)場合、制御部310は、会員用カード30が挿入されているか否かで異なる制御を行う(ステップS17)。
【0140】
例えば、会員用カード30が挿入されている場合(ステップS17のYes)、制御部310は、カード処理部330を制御して、挿入されている会員用カード30を排出させて遊技者にカードを返却する(ステップS18)。
【0141】
制御部310は、会員用カード30を返却したことを示す返却情報S4を管理装置20に送信する(ステップS19)。
【0142】
なお、返却情報S4には会員用カード30に紐づける残価値情報が含まれる。すなわち、制御部310は、残価値が残っていた場合には、返却情報S4に残価値(例えば、度数、計数遊技媒体数、貯玉数、再プレー用貯玉数など)を示す情報を付加する。
【0143】
台間機3は、例えば、残価値が1以上であれば、返却情報S4に付加するようにしてもよいし、有価価値を小数点以下まで管理できるようなシステムであれば、残価値が0よりも多ければ、その残価値を示す情報を返却情報S4に付加するようにすればよい。もしくは残価値が残っていない場合においても、残価値が0であることを示す情報を付加してもよい。
【0144】
また、閾値を設けて(例えば、パチンコ玉10玉分など)この閾値を超えた分の残価値については、返却情報S4に含め、超えなかった分については返却情報S4に含めずに該残価値に相当する遊技媒体を自動で払い出してもよい。または、会員用カード30には閾値を設けずに非会員用カード31の発行、返却の場合のみ該閾値を設け前記のような自動払出を行ってもよい。
【0145】
制御部310が残価値情報を管理するシステムの場合、このとき制御部310が、会員用カード30に対して最新の残価値情報を記憶させてからこのカードを返却してもよい。
【0146】
ステップS19の処理の後、制御部310は、ステップS10の待機状態に戻る。
【0147】
ステップS17において、会員用カード30ではなく、非会員用カード31が挿入されている場合または非会員用カード31も挿入されておらず、貨幣の投入により内部メモリに残価値情報が記憶された状態にて遊技が行われている場合がある(ステップS17のNoおよびステップS20)。
【0148】
まず非会員用カード31が挿入されている場合(ステップS20のYes)を説明する。制御部310は、残価値が0か否かで異なる制御を行う(ステップS21)。残価値が0の場合(ステップS21のYes)、制御部310は、カード処理部330を制御して、非会員用カード31を使用済みのカードとして回収させる(ステップS22)。あるいは、例えばS16におけるカード返却操作を伴わずとも、遊技中に管理装置20に対して残価値0情報を送信した後、挿入されているカードが非会員用カード31であれば回収処理を行う構成としてもよい。
【0149】
制御部310は、非会員用カード31を回収したことを示す回収情報S6を管理装置20に送信する(ステップS23)。ステップS23の処理の後、制御部310は、ステップS10の待機状態に戻る。
【0150】
残価値が0ではない場合(ステップS21のNo)がある。このシチュエーションとしては、ステップS16において、例えば度数や獲得遊技媒体数がまだ残っている状態で返却ボタン353が押された場合が考えられる。
【0151】
この場合、制御部310は、カード処理部330を制御して、挿入されている非会員用カード31を排出させて遊技者にカードを返却する(ステップS24)。
【0152】
制御部310は、ステップS19で説明したのと同様に非会員用カード31を返却したことを示す返却情報S4を管理装置20に送信する(ステップS25)。なお、返却情報S4には非会員用カード31に紐づける残価値情報が含まれる。また、制御部310が残価値情報を管理するシステムの場合、このとき制御部310が、非会員用カード31に対して最新の残価値情報を記憶させてからこのカードを返却してもよい。ステップS25の処理の後、制御部310は、ステップS10の待機状態に戻る。
【0153】
ステップS20において、非会員用カード31が挿入されておらず、貨幣の挿入により内部メモリに残価値情報が記憶された状態にて遊技が行われている場合の処理を説明する(ステップS20のNo)。
【0154】
制御部310は、残価値が0か否かで異なる制御を行う(ステップS26)。残価値が0の場合(ステップS26のYes)、制御部310は、ステップS10の待機状態に戻る。
【0155】
残価値が0ではない場合(ステップS26のNo)がある。このシチュエーションとしては、ステップS16において、例えば度数や獲得遊技媒体数がまだ残っている状態で返却ボタン353が押された場合が考えられる。
【0156】
制御部310は、カード処理部330を制御して、非会員用カード31を新たに発行する(ステップS27)。すなわち、カード貯留部に貯留されていた非会員用カード31が新たな非会員用カード31として排出される。
【0157】
制御部310が価値情報を管理し、非会員用カード31に記憶させるシステムでは、このとき制御部310は、最新の価値情報を記憶させてから新たな非会員用カード31を発行する。
【0158】
制御部310は、非会員用カード31を発行したことを示す情報と、この新たな非会員用カード31に記録されたカードIDを発行情報S5として管理装置20に送信する(ステップS28)。
【0159】
ステップS19で説明したのと同様に、制御部310は、発行情報S5を管理装置20に送信する。すなわち、この発行情報S5には、非会員用カード31に記憶させた最新の価値情報を含めてもよい。
【0160】
ステップS28の処理の後、制御部310は、ステップS10の待機状態に戻る。
【0161】
以上説明したように、この実施形態の台間機3は、会員用カード30または非会員用カード31や貨幣が投入されたことに対応して、カード情報S1や貨幣受付情報S2を管理装置20に送信する。
【0162】
また、この実施形態の台間機3は、会員用カード30または非会員用カード31の挿入状況や残価値の有無に対応して、遊技終了時に返却情報S4、発行情報S5または回収情報S6を送信したりする。
【0163】
次に、図7を参照して、遊技者が遊技を行う際の管理装置20の動作を説明する。図7は、遊技者が遊技を行う際の管理装置20の動作を示すフローチャートである。
【0164】
以下、説明を分かりやすくするため、台間機3およびパチンコ機2を対象とした動作について説明し、対応する台間機6やスロット機5の動作の説明は省略する。
【0165】
管理装置20は、通信部260を介して台間機3からカード情報S1または貨幣受付情報S2を受信することがある(ステップS101またはS102)。
【0166】
カード情報S1または貨幣受付情報S2のどちらも受信しない場合(ステップS101のNo及びS102のNo)、対応するパチンコ機2においてまだ遊技が開始されていないことを意味し、これらの情報を受信するまでステップS101及びS102の処理を繰り返す。
【0167】
カード情報S1を受信した場合(ステップS101のYes)、制御部210は、ID管理部270を制御して、カード情報S1に含まれたカードIDに紐付けられた遊技IDを含むテーブルをデータベース部250から検索させる(ステップS103)。
【0168】
該当するテーブルが検出されると、制御部210は、以後、情報集計管理部230を制御して、このテーブルに対してパチンコ機2の遊技情報やこのパチンコ機2に接続された台間機3からの情報を管理していく(ステップS104)。
【0169】
この管理の一環として制御部210は、情報集計管理部230を制御して、ステップS101で受信したカード情報S1に含まれたカードIDに紐付けられた残価値情報を検出されたテーブルから抽出させ、すでに説明したように、該残価値情報を該当する台間機3に返信する。返信された残価値情報は台間機3により記憶される。
【0170】
制御部210は、台間機3から送信された返却情報S4、発行情報S5または回収情報S6(図中の「情報S4~S6」)のいずれかの情報を受信することがある。
【0171】
制御部210は、これらの情報を受信することにより、対応するパチンコ機2における遊技が終了したことを識別できる。
【0172】
制御部210は、これらの情報を受信した場合(ステップS105のYes)、返却情報S4、発行情報S5または回収情報S6に含まれた残価値を示す情報などの情報に基づいてテーブルを更新する遊技終了処理を行う(ステップS106)。
【0173】
遊技終了処理は、例えば、制御部210が情報集計管理部230を制御して、図4に示した情報のうちの「度数残高」の数値に残価値の数値を加算することである。
【0174】
また、ステップS101で受信したカード情報S1が非会員カード31を示すものであった場合でかつ回収情報S6を受信した場合には、制御部210が情報集計管理部230を制御して、回収情報S6に含まれたカードIDをテーブルから削除したり回収した旨を示すフラグを立てたりすることである。
【0175】
また、制御部210が情報集計管理部230を制御して、図4に示した情報のうち「遊技機の状態」を「遊技状態」から遊技終了を示す「空き」などに変更させたり、「最終更新時間」を更新させたりすることである。
【0176】
ステップS101において、台間機3からカード情報S1ではなく(ステップS101のNo)、貨幣受付情報S2を受信した場合(ステップS102のYes)、制御部210は、ID管理部270を制御して、新たな遊技IDを発行させる。
【0177】
ID管理部270は、発行した新たな遊技IDを含むテーブルをデータベース部250に登録する(ステップS107)。この新たに登録されたテーブルには、カードID、暗証番号など、遊技を開始する前の情報はまだ登録されておらず、ブランクを示すデータ(例えば、数字の「0」)で埋められている。
【0178】
新たに生成された遊技IDを含むテーブルが登録されると、制御部210は、以後、情報集計管理部230を制御して、遊技が終了するまでこの登録されたテーブルに対してパチンコ機2やこのパチンコ機2に接続された台間機3からの遊技情報を管理していく(ステップS104~S106)。
【0179】
ステップS102において貨幣受付情報S2を受信した場合でかつ、発行情報S5を受信した場合には、遊技終了処理の一環として、制御部210はID管理部270を制御して発行情報S5に含まれたカードIDを該当するテーブルに登録させる。
【0180】
なお、ここで説明したステップS102のYes、S107、S104~S106)における動作において、制御部210は、返却情報S4、発行情報S5または回収情報S6を受信せず、台間機3から残価値0情報を受信する場合がある。
【0181】
すなわち、パチンコ機2において、貨幣の挿入により内部メモリに残価値情報が記憶された状態にて遊技が行われており、残価値が0になった場合である。詳述すると、台間機3が、図6に示したステップS13のYes、ステップS14、そして、S15において残価値0情報を管理装置20に送信し、ステップS16のYes、S17のNo、S20のNo、S26のYesの流れで動作した場合である。
【0182】
この場合、制御部210は、残価値0情報を受信したことによって、対応するパチンコ機2における遊技が終了したことを識別することができる。
【0183】
次に図8を参照して、景品交換時の景品管理機13の動作を説明する。図8は、景品交換時の景品管理機13の動作を示すフローチャートである。
【0184】
以下の説明では、会員用カード30または非会員用カード31には、カードIDだけが記録され、その他の情報は管理装置20において一元的に管理されているものとする。
【0185】
景品管理機13は、景品交換開始ボタンが押されるまで待機している(ステップS201のNo)。景品交換開始ボタンが押された場合(ステップ201のYes)、制御部130は、この操作を認識し景品交換が行われることを示す信号(以下、「景品交換開始信号S7」と称す)を通信部135を介して管理装置20に送信する(ステップS202)。
【0186】
景品管理機13と管理装置20との情報の送受信は、ネットワーク8を介して直接的に行ってもよいし、例えば、図1に示した各機器や図1には図示していない中継装置などを介して間接的に行ってもよい。
【0187】
次に制御部130は、会員用カード30または非会員用カード31の読み取り操作を受け付ける(ステップS203)。
【0188】
具体的には、従業員が、カード処理部131に会員用カード30または非会員用カード31を挿入する(近距離無線通信タイプでは、これらのカードを近接させる)ことで、カード処理部131が会員用カード30または非会員用カード31中のカードIDを読み取り、この読み取ったカードIDを制御部130に通知する。
【0189】
または、例えばカード処理部131にカードを挿入するのは従業員ではなく、遊技者自身で行ってもよい。また、S201における景品交換開始ボタンを景品管理機13に備える代わりに、カード処理部131へのカードの受け付けをもって景品交換の処理の開始と判断してもよい。
【0190】
次に制御部130は、カード処理部131から通知されたカードIDを管理装置20に送信する(ステップS204)。
【0191】
ステップS203の後、1の遊技者が所持する会員用カード30または非会員用カード31を全て読み取り、さらに読み取るべき会員用カード30または非会員用カード31が無い場合には、従業員は、操作部134の読取終了ボタンを押す。すると、制御部130は、この操作を認識する(ステップ205のYes)。
【0192】
従業員は、所定のタイミングでカード処理部131において読み取った会員用カード30または非会員用カード31を遊技者に返却する。
【0193】
ステップS203の後、1の遊技者が複数の会員用カード30または非会員用カード31を所持しており、まだ読み取るべき会員用カード30または非会員用カード31が残っている場合には、従業員は、操作部134の読取終了ボタンを押さずにカード処理部131に、さらに読み取るべき会員用カード30または非会員用カード31を読み込ませる。
【0194】
この結果、読取終了ボタンが押されるまでステップS203~S205の処理が繰り返される(ステップS205のNo)。
【0195】
読取終了ボタンが押されると、制御部130は、会員用カード30または非会員用カード31の読み取りが完了したことを示す信号(以下、「読取終了信号S8」と称す)を通信部135を介して管理装置20に送信する(ステップS206)。
【0196】
ステップS206以降では、景品交換処理が行われる(ステップS207)。すなわち、読み取った会員用カード30および非会員用カード31に紐づけられた獲得遊技媒体数に基づいて、遊技者が望む景品の選択や個数の入力などが行われたり、遊技者に景品を渡したり、景品交換の終了の際には、従業員が景品交換終了ボタンを押したりする。その都度必要に応じて、管理装置20に各種の信号が送信される。
【0197】
なお、S203~S205において複数の会員用カード30または非会員用カード31を読み取った場合、該複数のカードに夫々対応付けられている度数、獲得遊技媒体数、貯玉などの残価値の一部、または全てを合算し、合算した残価値の範囲内の価値の景品と景品交換が行うことができる。
【0198】
以上説明したように、この実施形態の景品管理機13によれば、一度の景品交換処理で複数の会員用カード30または非会員用カード31を読み取ることができる。
【0199】
なお、ステップS204のカードID送信の処理をステップS205のYesの後に行ってもよい。すなわち、まず、読み取るべき会員用カード30または非会員用カード31を全てカード処理部131に読み取らせ、全てのカードを読み取った時点でカードIDをまとめて管理装置20に送信するようにしてもよい。
【0200】
次に図9を参照して、景品交換時の管理装置20の動作を説明する。図9は、景品交換時の管理装置20の動作を示すフローチャートである。
【0201】
管理装置20の制御部210は、景品管理機13から送信された景品交換開始信号S7を受信した場合(ステップS301のYes)、景品交換のための処理を開始し、この信号を受信しない場合(ステップS301のNo)には、景品交換のための処理を開始しない。
【0202】
制御部210は、景品管理機13から送信されたカードIDを受信する(ステップS302)。制御部210は、受信したカードIDが対応付けられたテーブルに対して景品交換処理(例えば、選択された景品の価値に対応させてテーブルの度数や獲得遊技媒体数、貯玉数を減算する処理)を行うために、まずID管理部270を制御して、このカードIDが紐付けられたテーブルを検索させる。
【0203】
ID管理部270のID検索部271は、テーブルを検索し、その結果抽出されたテーブルの遊技IDを一時的に記憶する(ステップS303)。
【0204】
景品管理機13において読み取られる会員用カード30または非会員用カード31が複数ある場合には、景品管理機13からさらにカードIDが送信されるので、制御部210はこれを受信し、その都度テーブルの検索が行われる(ステップS304のNo、S302、S303)。
【0205】
読み取るべき会員用カード30または非会員用カード31がなくなると、景品管理機13から読取終了信号S8が送信されるので、制御部210はこれを受信する(ステップS304Yes)。
【0206】
制御部210は、読取終了信号S8の受信後、または、複数の会員用カード30または非会員用カード31の夫々のテーブルの検索が行われる都度、複数の会員用カード30または非会員用カード31のテーブルに記憶されている残価値情報(度数、獲得遊技媒体数、貯玉など)を景品管理機13へ送信する。
【0207】
なお、読取終了信号S8の受信後に残価値情報を送信する場合は制御部210にて検索された全ての残価値情報を合算して景品管理機13に送信してもよいし、カード毎の残価値情報を都度送信してもよい。
【0208】
ステップS304のYes以降、制御部210は、景品交換処理を行うが、景品管理機13から複数のカードIDを受信した場合(すなわち、ステップS302~S304を繰り返した場合)と、そうではない場合とで異なる処理を行う。
【0209】
景品管理機13から複数のカードIDを受信した場合(ステップS305のYes)、制御部210は、ID管理部270を制御して、ステップS303で検索され、一時的に記憶された遊技IDに基づき、テーブル統合処理を行わせる(ステップS306)。
【0210】
複数のカードIDを受信したか否かの判定は、例えば、ステップS302においてカードIDを受信する毎に計数部240のカウント機能によって、この受信回数をカウントすることで行うことができる。
【0211】
また、カウント機能を景品管理機13に備えさせて、会員用カード30または非会員用カード31の読み取り回数をカウントさせ、図8に示したいずれかのステップにおいて、景品管理機13から管理装置20にこの読み取り回数を示す数値を送信するようにしてもよい。
【0212】
制御部210が景品管理機13から複数のカードIDを受信していなかった場合(ステップS305のNo)、この場合は、カードIDを1つしか受信していないことになり、テーブル統合処理を行う必要がないので統合処理はスキップされる。
【0213】
この後、制御部210は、景品交換処理を行う(ステップS307)。すなわち、制御部210は、遊技者が所望する景品を示す情報や個数などの情報を景品管理機13と送受信したり、この景品の価値に応じて図4に示した獲得遊技媒体数、貯玉数や度数残高を減算したりする。なお、減算は景品管理機13にて行い、減算結果を景品管理機13から受信してもよい。
【0214】
この減算は、ステップS306においてテーブル統合が行われていれば、統合されたテーブルに対して行われ、テーブル統合が行われていなければステップS302で受信したカードIDが紐付けられたテーブルに対して行われる。
【0215】
以上が、景品交換の際の管理装置20の動作の説明である。管理装置20によれば、景品管理機13における一回の景品交換において、会員用カード30または非会員用カード31が複数枚読み取られた場合、テーブル統合処理を行うことで、受信した複数のカードIDに対応し、データベース部250においてそれぞれ独立して管理されていた複数のテーブルが一の遊技者のものとして統合される。
【0216】
次に図10図12を用いて、図9のステップS306で行われるテーブル統合処理の具体例を説明する。図10は、テーブル統合処理の一例を示す図である。図11は、テーブル統合処理の他の例を示す図である。図12は、テーブル統合処理の他の例を示す図である。
【0217】
ここでは、説明をわかりやすくするために、データベース部250には、テーブルTb1およびテーブルTb2の二つのテーブルが記憶されているものとする。また、ここでは図示を省略したが、各テーブルには、図4に示した各情報の少なくとも一部がそれぞれ対応付けられる。
【0218】
テーブル統合処理は、制御部210に制御されたテーブル統合部274が行う。テーブル統合部274は、図9のステップS303で検索された遊技IDが含まれる各テーブル(ここでは、一例としてテーブルTb1とテーブルTb2)を個別に識別でき、これらのテーブルの情報を含む新たなテーブルTbnを作成することができる。
【0219】
テーブルTbnには、新たなデータ番号が付される(ここでは、「n」)。テーブルTbnに含まれる遊技IDは、ここではテーブルTb1の物が継承されているが、テーブルTb2の遊技IDを継承してもよい。
【0220】
どちらの遊技IDを継承するかは、例えば、テーブルの最終更新時間に基づいて、時間が新しい方を採用するようにしてもよいし、例えば、テーブルTb1が会員用カード30に対応付けられたテーブルであり、テーブルTb2が非会員用カード31やカードIDを含まないテーブルだった場合には、会員用カード30に対応付けられている方のテーブルの遊技IDを採用するようにしてもよい。また、ID発行部272がテーブルTbn用に新たに遊技IDを発行してもよい。
【0221】
テーブルTb1とテーブルTb2にそれぞれ紐付けられた各種の数値(例えば、貯玉数)は、合算されてテーブルTbnに含まれる。ただし、合算せずに、テーブルTb1とテーブルTb2における数値がそのまま個別にテーブルTbnに含まれるようにしてもよい。
【0222】
テーブルTbnには、テーブルTb1とテーブルTb2のそれぞれのカードIDが含まれる。
【0223】
テーブルTbn作成後には、テーブルTb1とテーブルTb2は、データベース部250から削除してもよいし、そのまま残してもよい。残す場合には、テーブルTb1とテーブルTb2が誤って検索や参照がされないような処理(例えば、検索対象からはずすフラグ立てを行うなど)を施すことが望ましい。
【0224】
テーブルTbnが作成されると、テーブルTbnに含まれたカードIDを有する会員用カード30または非会員用カード31を用いた遊技の遊技情報は、以後、テーブルTbnに紐付けられて管理される。
【0225】
以上が、図10に示したテーブル統合処理の一例であるが、テーブル統合部274は、テーブルTbnのような新たなテーブルを作成せずに、図11に示すように、統合対象のテーブルが、それぞれのテーブルに含まれた遊技IDを全て含むようにテーブル統合処理を行ってもよい(図11中の仮想的な斜線参照)。
【0226】
詳述すると、図11に示すように、データベース部250には、テーブルTb1~Tbnが記憶されており、テーブルTb1~Tbnに対して統合処理を行うものとする。
【0227】
このとき、テーブル統合処理後のテーブルTb1には、仮想的な斜線が示すようにテーブルTb2~Tbnそれぞれの遊技IDが含まれている。同様に、テーブル統合処理後のテーブルTb2には、テーブルTb1、テーブルTb3~Tbnの遊技IDが含まれており、テーブル統合処理後のテーブルTbnには、テーブルTb1~Tbn-1の遊技IDが含まれている。「テーブルTbn-1」は、テーブルTbnよりも一つ前のデータ番号を付されたテーブルである。
【0228】
このように各遊技IDからテーブルTb1~Tbnは一の遊技者のテーブルとして扱うことができる。
【0229】
テーブル統合部274は、図12に示すように、テーブルTb1とテーブルTb2の遊技IDを同一のものに書き換えることによってテーブルを統合することもできる。
【0230】
ここでは、一例としてテーブルTb2の遊技IDをテーブルTb1と同一のものに書き換えている。なお、テーブルTb2の斜線は図を見やすくするための仮想線である。
【0231】
図12におけるテーブル統合処理を行った場合、会員用カード30または非会員用カード31を用いて行われた遊技の遊技情報は、以後、それぞれのカードIDが含まれる各テーブルに紐付けられつつ、全体としては一の遊技者の遊技情報として管理される。
【0232】
図12に示したように、遊技IDを同一のものに書き換えた場合、図10図11に示したテーブル統合処理に比べて、データベース部250の記憶領域へアクセスする箇所が少なくて済み、テーブル統合処理をより速く完了することができる。
【0233】
さらに、図12におけるテーブル統合処理を行った場合は、所望のテーブルの抽出が速くなる。
【0234】
所望のテーブルを抽出するシチュエーションとしては、例えば、遊技ホールが顧客の遊技情報の統計を取りたい場合が考えられる。このとき、本願発明では、テーブルが統合されていることで一人の遊技者の遊技情報を高精度で抽出できる。
【0235】
このことを図13を用いて説明する。図13は、図11図12に示したテーブル統合処理後のテーブルを比較するための概念図である。
【0236】
以下、一例として図11に示したテーブル統合処理後のテーブルTb1~Tbnと図12に示したテーブル統合処理後のテーブルTb1~Tbnを比較して、所望のテーブルの抽出が速くなることを説明する。
【0237】
図13では、説明を分かりやすくするために、図11に示したテーブル統合処理後のテーブルTb1~TbnをテーブルTb1a~Tbnaとしている。同様に図12に示したテーブル統合処理後のテーブルTb1~TbnをテーブルTb1b~Tbnbとしている。
【0238】
テーブルの抽出のための検索キー(キーワード)として図4に示した種々の遊技情報を用いることができるが、ここでは、カードID「xxxxxx1」を検索キーに用いる場合を説明する。すなわち、カードID「xxxxxx1」の会員用カード30または非会員用カード31を所有する遊技者の遊技情報を抽出するシチュエーションである。
【0239】
まず、テーブルTb1a~Tbnaを用いた場合を説明する。
【0240】
管理装置20の制御部210は、ID管理部270のID検索部271を制御してテーブルの所定の項目(テーブル中のカードIDの格納場所)に「xxxxxx1」が含まれるテーブルを検索させる。
【0241】
検索の結果、テーブルTb1aが抽出されると、制御部210は、さらにID検索部271を制御してテーブルTb1aに含まれる遊技IDを全て抽出させる。このとき、テーブルTb1aの左側に示された遊技ID「abcd122」は、テーブルTb1a自身の遊技IDなので、抽出時間の時間短縮のため、この抽出工程からは除外することが望ましい。
【0242】
除外方法は特に限定されず、例えば、プログラム上で遊技ID「abcd122」の項目を「メイン情報」に区分しておき、それ以外の遊技IDの項目を「サブ情報」として区分しておき、このサブ情報だけを検索するようにすればよい。
【0243】
制御部210は、さらにID検索部271を制御して、抽出した遊技ID(例えば、Tb2aの「abcd123」)を検索キーとして、さらに他のテーブルを検索させる。結果として、ここでは「abcd123」を検索キーとしたのでTb2aが抽出される。
【0244】
制御部210は、テーブルTb1aから抽出した全ての遊技IDについて、この他のテーブルの抽出工程を繰り返す。最終的に制御部210は、情報集計管理部230を制御して、抽出されたテーブルに含まれる各遊技情報を集計させる。
【0245】
「集計」とは、例えば、情報集計管理部230が抽出された各テーブルの所定の項目の数値の合計値を算出したり、平均値を算出したり、算出結果に基づいてグラフを作成したり、算出結果や作成結果を出力したりすることである。
【0246】
「出力」とは、図示を省略したディスプレイへの表示や、算出結果や作成結果をファイル化(例えば、テキスト形式のファイルや画像ファイル)してインターネットを介して外部に送信することである。
【0247】
次に、テーブルTb1b~Tbnbを用いた場合を説明する。管理装置20の制御部210は、ID検索部271を制御してテーブルの所定の項目に「xxxxxx1」を含むテーブルを検索させる。この工程は、テーブルTb1a~Tbnaを用いた場合と変わらない。
【0248】
検索の結果、テーブルTb1bが抽出されると、制御部210は、ID検索部271を制御してテーブルTb1bに含まれる遊技IDを抽出させる。テーブルTb1b~Tbnbでは、全て一つの遊技IDで統一されているので、テーブルの対応する1項目を検索するだけで遊技IDを抽出することができる。
【0249】
したがって、テーブルTb1b~Tbnbを用いる場合、テーブルTb1a~Tbnaを用いる場合よりもテーブルへのアクセス回数が少なくて済み、遊技IDを速やかに抽出することができる。
【0250】
制御部210は、ID検索部271を制御して、抽出した遊技ID(ここでは「
abcd122」)を検索キーとして、さらに他のテーブルを検索させる。
【0251】
そして、制御部210は、情報集計管理部230を制御して、抽出された各テーブルに含まれる各遊技情報を集計させる。
【0252】
以上がテーブル統合処理の具体例の説明である。
【0253】
(効果について)
この実施形態の遊技用システム1によれば、管理装置20は、異なる遊技者による遊技として扱われた遊技情報を景品交換の際にまとめることができるので、一の遊技者に紐付けられるべき遊技情報の紐付けが上手く行われずに情報の精度が落ちてしまうことを防止することができる。
【0254】
すなわち、遊技用システム1によれば、1の遊技者の遊技情報の全てがその遊技者の遊技情報として正確に収集されずに遊技情報の精度が落ちてしまうことを防止することができる。
【0255】
例えば、会員用カード30による遊技を一度終えた後、同一の遊技者が今度は非会員用カード31を用いて遊技を行う場合がある。この場合、会員用カード30による遊技と非会員用カード31による遊技は別人物の遊技として扱われてしまい、遊技ホール側では、その遊技者の遊技状況の実態の把握が難しくなる。したがってこの場合、店舗が把握する遊技者に対する情報の精度が落ちてしまうことになる。
【0256】
この遊技用システム1によれば、このような場合に遊技者に対する情報の精度が落ちてしまうことを防止することができる。
【0257】
以下に、本願の一実施形態に係る発明の要旨を記載する。「( )」中の文言、例えば「玉」や「メダル」は、具体例である。
【0258】
遊技媒体(玉、メダル)を使用して遊技を行う複数の遊技機(パチンコ、スロット)の各々に対応して設けられ、記録媒体特定情報(カードID)が記録され、遊技者が所持する遊技用記録媒体(ビジターカード、会員カード、記録媒体の種類:コイン等)、または、貨幣(紙幣、硬貨)を受付け、該受付けた遊技用記録媒体または貨幣から特定される価値情報(カード等:残額、貯玉(メダル))に基づいて遊技に使用可能な遊技媒体に変換するための変換処理(玉(メダル)貸処理、)を実行する複数の遊技用装置(カードユニット、台間玉(メダル)貸機)と、
前記遊技により獲得した獲得価値情報(獲得玉数、獲得メダル数)から特定された獲得価値量の範囲内で、遊技者が所望する景品と交換するための景品交換処理を実行する景品交換装置(景品POS)と、前記複数の遊技機および前記複数の遊技用装置と通信可能に接続され、少なくとも該複数の遊技機、遊技用装置または景品交換装置から送信される各種情報(スタート、特賞等)を収集する情報収集装置(ローカルコンピュータ、ホールコン)と、
からなる遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記遊技用記録媒体が受付けられた場合、該遊技用記録媒体に記録された前記記録媒体特定情報を含む記録媒体受付情報(カード挿入情報+カードID(+残額情報))を送信し、
前記貨幣の受付けが受付けられた場合、該貨幣が受付けられたことを示す貨幣受付情報(貨幣挿入情報+金額情報)を送信し、
前記受付けられた遊技用記録媒体を返却する場合、該遊技用記録媒体の返却を示す返却情報(カード返却情報(+残額情報))を送信し、
前記受付けられた貨幣による残価値情報がある場合、遊技者からの要求に応じて該残価値情報を特定可能な前記遊技用記録媒体を発行するとともに、該遊技用記録媒体に記録された前記記録媒体特定情報を含むとともに該遊技用記録媒体の発行を示す発行情報(カード発行情報+カードID+残額情報)を送信する処理と、を実行し、
さらに、前記返却情報の送信に際し、前記遊技により獲得した獲得価値量が所定量以上ある場合は、該獲得価値量を示す獲得価値情報を該返却情報に含めて送信し、
前記発行情報の送信に際し、前記遊技により獲得した獲得価値量が所定量以上ある場合は、該獲得価値量を示す獲得価値情報を該発行情報に含めて送信し、
前記景品交換装置は、
前記景品交換処理の1回の実行において複数の前記遊技用記録媒体を受付け可能であり、1回の景品交換処理に応じて受付けられた前記遊技用記録媒体に記録された前記記録媒体特定情報を送信し、
前記情報収集装置は、
前記貨幣受付情報を受信した場合、前記各種情報を対応付けて収集するための収集用識別情報(遊技ID)を新たに登録し、
該収集用識別情報を登録した後に前記各種情報を受信した場合、該収集用識別情報に対応付けて該各種情報を収集し、
前記収集用識別情報を登録した後に前記発行情報を受信した場合(貨幣挿入→遊技ID発行→残額有→カード発行)、該発行情報から特定される前記記録媒体特定情報を該収集用識別情報と対応付けて記憶し、
前記1回の景品交換処理に対応して複数の記録媒体特定情報がある場合、該複数の記録媒体特定情報のうち一の記録媒体特定情報に対応付けられた一の収集用識別情報と、他の記録媒体特定情報に対応付けられた他の収集用識別情報とを特定し、
前記一の収集用識別情報に対応付けられた各種情報と前記他の収集用識別情報に対応付けられた各種情報とを、該一の収集用識別情報、または他の収集用識別情報から把握可能に対応付ける、
ことを特徴とする遊技用システム。
【0259】
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素をさらに変形して具現化できる。また、上記実施形態などに開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。
【0260】
例えば、景品交換処理およびテーブル統合処理は、実行されるタイミングを変更してもよい。具体的には、図8のステップS207に示した景品管理機13の景品交換処理を同図のステップS204の次に行うようにしてもよい。
【0261】
すなわち、会員用カード30または非会員用カード31を一枚読み取るごとに景品交換処理を行ってもよい。この場合、図9のステップS307に示した管理装置20の景品交換処理は、同図のステップS303の次に行われることになる。そして、各会員用カード30または非会員用カード31について景品交換処理が終了した後にステップS306のテーブル統合処理が行われる。
【0262】
また、図8のステップS201において説明した「景品交換開始ボタン」を備えず、景品管理機13において会員用カード30または非会員用カード31が読み取られたことをトリガーとして景品交換のための処理を行うようにしてもよい。すなわち、図8におけるステップS201の処理を行わないようにしてもよい。
【0263】
この場合、図8のステップS202における景品交換開始信号S7は、ステップS203の後に管理装置20に送信するようにするとよい。景品交換開始信号S7をステップS204においてカードIDとともに管理装置20送信するようにしてもよい。
【0264】
ステップS205において説明した「読取終了ボタン」を備えず、制御部130に時間を計時する機能を備えさせ、所定時間(数秒~数分程度)を計時した際にステップS206において説明した読取終了信号S8を送信するようにしてもよい。
【0265】
この場合、例えば、ステップS201において景品開始ボタンが押されたことに対応して、所定時間の計時を開始してもよいし、景品開始ボタンを備えない場合には、景品管理機13において会員用カード30または非会員用カード31が読み取られたことをトリガーとして所定時間の計時を開始してもよい。
【0266】
ステップS203において、会員用カード30または非会員用カード31が読み取られるたびに計時をリセットするようにしてもよい。この場合、最後に読み取った会員用カード30または非会員用カード31から所定時間が経過することで自動的に読み取り終了信号S8が送信されるようになる。
【0267】
また、例えば、台間機3や管理装置20の機能の少なくとも一部を島コンピュータ7や発券機15など図1に示した各装置が有していてもよく、この場合、例えば発券機15から管理装置20に対してカード情報S1、貨幣受付情報S2などの情報を送信することができる。
【0268】
例えば、台間機3の構成および機能の少なくとも一部を管理装置20が備えたり、管理装置20の構成および機能の少なくとも一部を台間機3が備えたりしてもよい。例えば、タイマ部220やこのタイマ部220を制御する機能を台間機3が備えてもよい。この様な場合には、台間機3と管理装置20との間で、タイムアップ通知など計時に係る種々の情報が送受信される。
【0269】
本発明の実施形態において記録媒体として会員用カード30及び非会員用カード31を例示したが、これに限定されず、固有の識別情報が予め記憶されている、もしくは固有の識別情報を記憶可能な携帯電話などの携帯端末、またはバーコードの記録されたレシートなどを含んでもよい。
【0270】
その場合、S203において読み取られた携帯端末のID、及びレシートのIDに対応付けられたテーブルもS306において統合される。記録媒体に携帯端末やレシートを含める場合、景品管理機13や台間機3などは携帯端末のID、レシートのIDを読み取り可能な手段を備える。
【0271】
また、この実施形態のテーブル統合処理は、封入式パチンコ(所謂エコパチ、エコパチンコ)と言われる少数のパチンコ玉をパチンコ機2内で循環させるシステムに用いることができる。
【符号の説明】
【0272】
1…遊技用システム、2…パチンコ機、3…台間機、5…スロット機、6…台間機、7…島コンピュータ、8…ネットワーク、11…計数機、12…精算機、13…景品管理機、14…再プレー受付機、15…発券機、16…データ表示機、17…データ公開機、18…景品払出機、20…管理装置、20a…パーソナルコンピュータ、21…プロトコルコンバータ、22…モデム、23…カードセンタ、30…会員用カード、31…非会員用カード、210…制御部、220…タイマ部、230…情報集計管理部、240…計数部、250…データベース部、260…通信部、270…ID管理部、271…ID検索部、272…ID発行部、273…ID登録部、274…テーブル統合部、310…制御部、320…カード受付部、330…カード処理部、340…貨幣受付部、350…ボタン部、351…貸玉ボタン、352…再プレー用貸玉ボタン、353…返却ボタン、360…表示部、370…ランプ部、380…通信部。
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図13