(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-25
(45)【発行日】2022-03-07
(54)【発明の名称】消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
A47K 10/16 20060101AFI20220228BHJP
B65H 18/20 20060101ALI20220228BHJP
B65H 19/26 20060101ALI20220228BHJP
B65H 19/28 20060101ALI20220228BHJP
【FI】
A47K10/16 D
B65H18/20
B65H19/26
B65H19/28 Z
(21)【出願番号】P 2018065590
(22)【出願日】2018-03-29
【審査請求日】2021-03-11
(73)【特許権者】
【識別番号】391021466
【氏名又は名称】春日製紙工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080090
【氏名又は名称】岩堀 邦男
(72)【発明者】
【氏名】渡井 秋男
(72)【発明者】
【氏名】久保田 雅則
【審査官】鳥井 俊輔
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3210522(JP,U)
【文献】特開2006-149600(JP,A)
【文献】特開2014-226280(JP,A)
【文献】特開平06-009117(JP,A)
【文献】特開2001-327430(JP,A)
【文献】特開昭60-102353(JP,A)
【文献】国際公開第2018/173368(WO,A1)
【文献】特開2010-254325(JP,A)
【文献】特開2015-047295(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/16
B65H 18/00-18/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻軸に所定量のトイレットペーパーを巻き取り後に前記巻軸を抜き取る芯無しのトイレットペーパーロール製造方法において、巻軸付きで巻き取り終了したトイレットペーパーロールを最終位置の両ロール間に移動載置し、巻取り時の巻軸位置に新たな巻軸をセットすると共に、トイレットペーパーロールの巻き取り動作を停止しておき、巻取り時の巻軸位置と最終位置との間のトイレットペーパーの所定位置をカット刃にてカットし、該カット後には、前記巻取り時の巻軸までのトイレットペーパーを折り返し状になびかせ、該折返し状となったトイレットペーパーの巻軸箇所に、消臭香料剤を前記巻軸の長手方向に所定間隔をおいてスポット吹付けを行い、この直後に、前記巻取り時の巻軸を回転させて所定量のトイレットペーパーを巻き取ると共に、巻き初め箇所に水を噴霧させて仮筒芯部を形成することを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の消臭香料剤付きトイレットペーパーロール製造方法において、前記消臭香料剤を前記巻軸の長手方向に所定間隔をおいてスポット吹付けを行うと共に、前記巻き上がったトイレットペーパーロールの端でカットした端箇所に、のり付けしてなることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載の消臭香料剤付きトイレットペーパーロール製造方法において、前記消臭香料剤の濃度乃至量を適宜調整可能としてなることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造方法。
【請求項4】
請求項1,2又は3記載の消臭香料剤付きトイレットペーパーロール製造方法において、前記巻軸の長手方向に、単位トイレットペーパーロール当たりの前記消臭香料剤のスポット吹付け個数を適宜制御可能としてなることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造方法。
【請求項5】
巻軸に所定量のトイレットペーパーを巻き取りしてその後に前記巻軸を抜き取る芯無しのトイレットペーパーロール製造装置において、巻軸付きで巻き取り終了したトイレットペーパーロールの最終位置と、巻取り時の巻軸位置に新たな巻軸がセットされた間のトイレットペーパーの所定位置がカット刃にてカットされた後には、前記巻取り時の巻軸までのトイレットペーパーが折り返し状になったトイレットペーパーの巻軸箇所に、該巻軸の停止状態下で消臭香料剤が該巻軸の長手方向に所定間隔をおいてスポット吹付けが行なわれてなり、その後に、前記巻取り時の巻軸が回転駆動されて所定量のトイレットペーパーが巻き取られると共に、巻き初め箇所に水が噴霧されて仮筒芯部が形成されることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造装置。
【請求項6】
請求項5記載の消臭香料剤付きトイレットペーパーロール製造装置において、前記消臭香料剤が前記巻軸の長手方向に所定間隔をおいてスポット吹付けが行なわれると共に、前記巻き上がったトイレットペーパーロールの端でカットした端箇所に、のり付けされてなることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造装置。
【請求項7】
請求項5又は6記載の消臭香料剤付きトイレットペーパーロール製造装置において、前記消臭香料剤の濃度乃至量が適宜調整可能としてなることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造装置。
【請求項8】
請求項5,6又は7記載の消臭香料剤付きトイレットペーパーロール製造装置において、前記巻軸の長手方向に、単位トイレットペーパーロール当たりの前記消臭香料剤のスポット吹付け個数を適宜制御可能としてなることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消臭香料剤の吹付け量や濃度の調整することが簡単にできると共に、消臭香料剤量を少量でも効率的な吹付けができる消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、消臭香料剤付きのトイレットペーパーロールは、数多く存在している。特に、特許文献1では、芯無しトイレットペーパーロール製造時において、その巻軸に対して巻き初め箇所に水を噴霧して紙筒芯を形成しているが、該水の中に消臭香料剤を含ませた水溶液を噴霧して消臭香料剤付きトイレットペーパーロールを成形している。
【0003】
引用文献1による消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造装置では、第1に消臭香料剤の量や濃度を変更させるには、芯箇所を形成させるための水噴霧の水の量が比較的多く存在しており、前記消臭香料剤の香り等の濃度が薄まっている状態であり、これを濃くするには多くの量も必要であるし、ましてや香りの種類を変えるにも水で薄まった状態下であり、かなり多くの段取りと時間が必要であり、無駄が生じていた。つまり、紙筒芯を形成するための水噴霧の中に含ませた前記消臭香料剤であるが故に、該消臭香料剤を効率的に使えず無駄となることが多かった。
【0004】
このため、現在では、トイレットペーパーロールであっても、種々の香りが要望されており、そのニーズに対応するためには、消臭香料剤の吹付け量や濃度の調整することが簡単にできたり、或いは、その消臭香料剤は高価の場合もあり、噴霧水と一緒のように無駄には使えないものであるし、さらには、その消臭香料剤を簡易に変更しても、多くの消臭香料剤を水と共に噴霧しており、今までの香りが残らないように段取りするにも時間と多くの無駄製品ができるため、迅速に香り変更できる消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造装置が望まれている。
【0005】
この明細書において、「消臭香料剤」とは、消臭剤、芳香剤の総称であり、具体的には、消臭剤は、ニオイ分子を分解や包囲して無臭化を行うモノであり、芳香剤は、芳香であって、気分を爽やかにするモノ等と定義されている。その「消臭香料剤」には防臭剤、脱臭剤までも含まれることもあり、一般的な消臭剤や香料剤という用語には限定されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このため、本発明が解決しようとする課題(技術的課題又は目的等)は、消臭香料剤の吹付け量や濃度の調整することが簡単にできると共に、消臭香料剤を効率的に使用することができるし、さらには、消臭香料剤の種類、色、香り等を簡易に変更してもその香りが残らないように迅速にできる消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造法及びその装置を提供することを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、発明者は上記課題を解決すべく鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、巻軸に所定量のトイレットペーパーを巻き取り後に前記巻軸を抜き取る芯無しのトイレットペーパーロール製造方法において、巻軸付きで巻き取り終了したトイレットペーパーロールを最終位置の両ロール間に移動載置し、巻取り時の巻軸位置に新たな巻軸をセットすると共に、トイレットペーパーロールの巻き取り動作を停止しておき、巻取り時の巻軸位置と最終位置との間のトイレットペーパーの所定位置をカット刃にてカットし、該カット後には、前記巻取り時の巻軸までのトイレットペーパーを折り返し状になびかせ、該折返し状となったトイレットペーパーの巻軸箇所に、消臭香料剤を前記巻軸の長手方向に所定間隔をおいてスポット吹付けを行い、この直後に、前記巻取り時の巻軸を回転させて所定量のトイレットペーパーを巻き取ると共に、巻き初め箇所に水を噴霧させて仮筒芯部を形成することを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造方法としたことにより、前記課題を解決した。
【0009】
請求項2の発明を、請求項1記載の消臭香料剤付きトイレットペーパーロール製造方法において、前記消臭香料剤を前記巻軸の長手方向に所定間隔をおいてスポット吹付けを行うと共に、前記巻き上がったトイレットペーパーロールの端でカットした端箇所に、のり付けしてなることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造方法としたことにより、前記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1又は2記載の消臭香料剤付きトイレットペーパーロール製造方法において、前記消臭香料剤の濃度乃至量を適宜調整可能としてなることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造方法としたことにより、前記課題を解決した。請求項4の発明を、請求項1,2又は3記載の消臭香料剤付きトイレットペーパーロール製造方法において、前記巻軸の長手方向に、単位トイレットペーパーロール当たりの前記消臭香料剤のスポット吹付け個数を適宜制御可能としてなることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造方法としたことにより、前記課題を解決した。
【0010】
請求項5の発明を、巻軸に所定量のトイレットペーパーを巻き取りしてその後に前記巻軸を抜き取る芯無しのトイレットペーパーロール製造装置において、巻軸付きで巻き取り終了したトイレットペーパーロールの最終位置と、巻取り時の巻軸位置に新たな巻軸がセットされた間のトイレットペーパーの所定位置がカット刃にてカットされた後には、前記巻取り時の巻軸までのトイレットペーパーが折り返し状になったトイレットペーパーの巻軸箇所に、該巻軸の停止状態下で消臭香料剤が該巻軸の長手方向に所定間隔をおいてスポット吹付けが行なわれてなり、その後に、前記巻取り時の巻軸が回転駆動されて所定量のトイレットペーパーが巻き取られると共に、巻き初め箇所に水が噴霧されて仮筒芯部が形成されることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造装置としたことにより、前記課題を解決した。
【0011】
請求項6の発明を、請求項5記載の消臭香料剤付きトイレットペーパーロール製造装置において、前記消臭香料剤が前記巻軸の長手方向に所定間隔をおいてスポット吹付けが行なわれると共に、前記巻き上がったトイレットペーパーロールの端でカットした端箇所に、のり付けされてなることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造装置としたことにより、前記課題を解決した。請求項7の発明を、請求項5又は6記載の消臭香料剤付きトイレットペーパーロール製造装置において、前記消臭香料剤の濃度乃至量が適宜調整可能としてなることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造装置としたことにより、前記課題を解決した。請求項8の発明を、請求項5,6又は7記載の消臭香料剤付きトイレットペーパーロール製造装置において、前記巻軸の長手方向に、単位トイレットペーパーロール当たりの前記消臭香料剤のスポット吹付け個数を適宜制御可能としてなることを特徴とする消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造装置としたことにより、前記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の方法発明においては、消臭香料剤の吹付け量や濃度の調整することが簡単にできると共に、消臭香料剤量を少量でも効率的な吹付けができる利点があるし、さらには、消臭香料剤を簡易に変更してもその香りが残らないように迅速にできる利点がある。請求項2の方法発明では、請求項1の発明と同等の効果を奏する。請求項3の方法発明では、消臭香料剤の濃度乃至量を極めて簡単にできる。請求項4の方法発明では、単位トイレットペーパーロール当たりの吹付け個数も適宜にできる効果を奏する。
【0013】
また、請求項5の装置発明においては、消臭香料剤の吹付け量や濃度の調整することが簡単にできると共に、消臭香料剤量を少量でも効率的な吹付けができる利点があるし、さらには、消臭香料剤を簡易に変更してもその香りが残らないように迅速にできる利点がある。請求項2の方法発明では、請求項1の発明と同等の効果を奏する。請求項3の方法発明では、消臭香料剤の濃度乃至量を極めて簡単にできる。請求項4の方法発明では、単位トイレットペーパーロール当たりの吹付け個数も適宜にできる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造法の初期段階の(A)乃至(C)状態図である。
【
図2】本発明の消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造法の中期段階の(D)乃至(F)状態図である。
【
図3】本発明の消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造法の要部段階の(G)状態図である。
【
図4】(α)は
図3(G)状態の消臭香料剤をトイレットペーパーに吹付け状態の一部拡大状態図、(β)は単位トイレットペーパーロール当たり2箇所に消臭香料剤 を吹付け状態の要部斜視図、(γ)は(β)とは異なる実施形態の要部斜視図。
【
図5】本発明の消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造法の終期段階の(H)乃至(J)状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明すると、第1実施形態は、消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造方法である。特に、本発明の要部は、
図3及び
図4に示すように、消臭香料剤Sを吹付ける製造方法及びその装置構造である。また、
図5(I)に示すような、仮筒芯部を成形する水噴霧する工程も存在している。該仮筒芯部を形成するには、巻軸2を約2,3回転しつつ水噴霧している。
【0016】
ここでの説明では、製造方法の最初から説明する。ところが、実際の製造工程(
図1~
図5参照)においては、巻軸2に約1分乃至約2分でトイレットペーパーrの所定量の巻き取りが完了してトイレットペーパーロールRとして仕上がるため、該トイレットペーパーロールRが巻軸2に巻取り完了状態から説明する。
【0017】
まず、
図1(A)において、左ロール1a、右ロール1b、押えロール1c間で、巻軸2にトイレットペーパーロールRが所定量が巻取られて1工程としての巻取り作業が完了する。この時に、巻軸2は停止状態となっている。そして、該トイレットペーパーロールRを、ゴロン、ゴロンと移動して、最終位置としての両ロール3a、3b間に移動載置する〔
図1(B)参照〕。
【0018】
そして前述の巻軸2位置(巻取り時位置)に、新たな該巻軸2をセットする〔
図1
(C)参照〕。勿論、該巻軸2は動作停止である。最終位置のトイレットペーパーロールRと前記巻取り時の位置との間のトイレットペーパーrの所定位置にて、カット刃4にて、前記トイレットペーパーrの途中位置をカットする〔
図2(D)参照〕。図中91は、トイレットペーパーロールR又はトイレットペーパーrの載置台座である。
【0019】
前記カット後に直ぐに、前記カット刃4は上昇させ、同時に、前記巻軸2に、該巻軸2位置から前記カット刃位置までのトイレットペーパーrを返し状になびかせる。つまり、該トイレットペーパーrの下側からの風圧器5(風力ブロワ等)にての風圧にて返し状になびかせる〔
図2(E)参照〕。すると、直ぐに、前記トイレットペーパーrが折り返し状となっている前記巻軸2上に押えロール1cを回転可能に載置する。同時に、前記最終位置となった前記両ロール3a、3b間に乗っている前記巻取り完了したトイレットペーパーロールRが少し巻かれる。場合によっては巻かないこともある。
【0020】
そして、折返し状となったトイレットペーパーrの巻軸J箇所に、消臭香料剤Sなる溶液を吹付け具6にて、前記巻軸Jの長手方向に所定間隔をおいて スポット吹付けs,s…を行う〔
図3(G)及び
図4(α)参照〕。この吹付け状態を詳しく説明する。前記吹付け具6は、前記巻軸2の長手方向に摺動しつつ不連続状態で前記消臭香料剤Sの溶液を吹付ける。さらに具体的には、1秒間に、数ナノ秒毎乃至数十ナノ秒毎に、所定量を吹付ける。該吹付けは、前記巻軸が停止状態下にある。
【0021】
前述の吹付け状態を、図面では、
図4(β)及び(γ)に示す通りである。つまり、製造途中のトイレットペーパーロールRは実際には、ユーザ使用する単位トイレットペーパーロール(約11cm)毎の対応位置に、2つのスポット吹付けs,s・・〔
図4(β)参照〕・或いは1つのスポット吹付けs,・・・〔
図4(γ)参照〕を行う。そのスポット状吹付けsの数には限定されない。さらに、前記消臭香料剤Sの吹付け量や、濃度については、適宜選択可能に構成されている。
【0022】
図4(β)及び(γ)では、このような吹付けした瞬間を図示したものであるが、その消臭香料剤Sなる溶液なる材質故に直ぐに滲んで倍以上の大きさに拡大される。また、その吹付け時において、同時に、前記巻き上がったトイレットペーパーロールRの端でカットした端箇所に、グルー照射具7にて、のり付けがされる〔
図3(G)参照〕。ここまでは、巻軸Jは停止状態を保持している。前記消臭香料剤Sの吹付け具6及び前記グルー照射具7は、前記巻軸2の長手方向に可動する移動部材92に取り付けられている。
【0023】
そして、消臭香料剤Sの吹付けも終了し、且つのり付けも完了すると〔
図5(H)参照〕、その直後に、前記トイレットペーパーr端が折返状となった巻軸2を回転させてトイレットペーパーrの巻付け作業を開始する。この開始と略同時に、水噴霧具8にて、トイレットペーパーrの巻き初め箇所(巻軸2箇所)に、水噴霧を適宜な量及び時間として行い、仮筒芯部を形成する〔
図5(I)参照〕。
【0024】
その後には、前記巻軸2を回転してトイレットペーパーrを巻取り作業行う〔
図5(J)参照〕。そして、トイレットペーパーrの所定量を巻取りして1工程として完成し、
図1(A)に戻る。なお、前記巻き上がったトイレットペーパーロールRのカット端が、のり付けされてトイレットペーパーロールRとして完成品として次の工程に移動する〔
図5(I)右側参照〕。
【0025】
その後、図示しないが、前記トイレットペーパーロールRから巻軸2は抜かれ、前記単位トイレットペーパーロールとして仕上げられる。以上が一連の消臭香料剤付きトイレットペーパーロールの製造方法である。特に、前記巻軸2がトイレットペーパーロールRから抜がれたときに、前記巻軸2の外周には抜きやすくするための潤滑剤が塗布されている。該巻軸2は再び新規なトイレットペーパーロールRの製造法に使用されるものである。
【符号の説明】
【0026】
R…トイレットペーパーロール、r…トイレットペーパー、1a…左ロール、
1b…右ロール、1c…押えロール、2…巻軸、3a,3b…ロール、4…カット刃、
5…風圧器、S…消臭香料剤、s…スポット吹付け、6…吹付け具、
7…グルー照射具、91…載置台座、92…移動部材。