(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-25
(45)【発行日】2022-03-07
(54)【発明の名称】締結体、法面保護体、締結体の締結方法及び法面保護体の取り付け方法
(51)【国際特許分類】
F16B 5/02 20060101AFI20220228BHJP
F16B 35/06 20060101ALI20220228BHJP
F16B 43/00 20060101ALI20220228BHJP
E02D 17/20 20060101ALI20220228BHJP
【FI】
F16B5/02 E
F16B35/06 Z
F16B43/00 Z
F16B5/02 U
E02D17/20 103Z
(21)【出願番号】P 2020190312
(22)【出願日】2020-11-16
【審査請求日】2021-06-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519197332
【氏名又は名称】デザインパーツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】菅 沼 一 喜
(72)【発明者】
【氏名】勝 又 裕 之
【審査官】鵜飼 博人
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-502677(JP,A)
【文献】特開2003-129485(JP,A)
【文献】実開平04-116008(JP,U)
【文献】特開2004-028324(JP,A)
【文献】特開2012-189144(JP,A)
【文献】特開2008-025146(JP,A)
【文献】特開2019-105117(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 23/00- 43/02
F16B 5/00- 5/12
E02D 17/00- 17/20
E02D 29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り付け部材を取付体に取り付ける締結体であって、
長手方向に長い長手形状部材と、
この長手形状部材の端に設けられた曲面部を有する端部と、
前記長手形状部材の前記端部と反対側の端に設けられた係止部と、
前記曲面部に当接する凹状曲面体とこの凹状曲面体に連通する長手方向に長い長孔とを有し、前記取り付け部材に当接する当接部材とを備え、
前記長手形状部材を前記長孔、前記取り付け部材の開口部を介して、前記長手形状部材の係止部を前記取付体の被係止部に係止させて、前記取り付け部材を前記取付体に取り付けるものであり、
前記取り付け部材の面と前記取付体中の前記長手形状部材とのなす角度をθとすれば、このθは、30°≦θ≦95°の範囲にあ
り、
θは、断面視において、前記取付体中の前記長手形状部材から前記取り付け部材の面に向かう角度が時計回り方向であり、
前記当接部材と前記取付体との間に前記取り付け部材が位置し、前記端部が露出している
ことを特徴する締結体。
【請求項2】
取り付け部材を法面に取り付ける法面保護体であって、
長手方向に長い長手形状部材と、
この長手形状部材の端に設けられた曲面部を有する端部と、
前記長手形状部材の前記端部と反対側の端に設けられた係止部と、
前記曲面部に当接する凹状曲面体とこの凹状曲面体に連通する長手方向に長い長孔とを有し、前記取り付け部材に当接する当接部材とを備え、
前記長手形状部材を前記長孔、前記取り付け部材の開口部を介して、前記長手形状部材を前記法面中の固定部材に固定したものであり、
前記取り付け部材の面と前記法面中の前記長手形状部材とのなす角度をθ’とすれば、このθ’は、30°≦θ’≦95°の範囲にあ
り、
θ’は、断面視において、前記法面中の前記長手形状部材から前記法面に向かう角度が時計回り方向であり、
前記当接部材と前記法面との間に前記取り付け部材が位置し、前記端部が露出している
ことを特徴する法面保護体。
【請求項3】
取り付け部材を取付体に取り付ける締結体の締結方法であって、
長手方向に長い長手形状部材と、
この長手形状部材の端に設けられた曲面部を有する端部と、
前記長手形状部材の前記端部と反対側の端に設けられた係止部と、
前記曲面部に当接する凹状曲面体とこの凹状曲面体に連通する長手方向に長い長孔とを有し、前記取り付け部材に当接する当接部材とを備え、
前記当接部材と前記取付体との間に前記取り付け部材を位置させ、前記長手形状部材を前記長孔、前記取り付け部材の開口部を介して、前記長手形状部材の係止部を前記取付体の被係止部に係止させて、前記取り付け部材を前記取付体に取り付けるものであり、
前記取り付け部材の面と前記取付体中の前記長手形状部材とのなす角度をθとすれば、このθは、30°≦θ≦95°の範囲にあ
り、
θは、断面視において、前記取付体中の前記長手形状部材から前記取り付け部材の面に向かう角度が時計回り方向である
ことを特徴する締結体の締結方法。
【請求項4】
取り付け部材を法面に取り付ける法面保護体の取り付け方法であって、
長手方向に長い長手形状部材と、
この長手形状部材の端に設けられた曲面部を有する端部と、
前記曲面部に当接する凹状曲面体とこの凹状曲面体に連通する長手方向に長い長孔とを有し、法面に当接する当接部材とを備え、
前記当接部材と前記法面との間に前記取り付け部材を位置させ、前記長手形状部材を前記長孔、前記取り付け部材の開口部を介して、前記長手形状部材を前記法面中の固定部材に固定したものであり、
前記法面の傾斜面と前記法面中の前記長手形状部材とのなす角度をθ’とすれば、このθ’は、30°≦θ’≦95°の範囲にあ
り、
θ’は、断面視において、前記法面中の前記長手形状部材から前記法面の傾斜面に向かう角度が時計回り方向である
ことを特徴する法面保護体の取り付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、締結体、法面保護体、締結体の締結方法及び法面保護体の取り付け方法に係り、特に、取り付けが容易な締結体、法面保護体、締結体の締結方法及び法面保護体の取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被締結部材をベース部材に取り付けるボルト締結体がある(特許文献1 )。
このボルト締結体は、ねじ孔(10a)が形成されたベース部材(10)と、貫通孔(11a)が形成された、ベース部材(10)に締結される被締結部材(11)と、貫通孔(11a)に挿し込まれた上でねじ孔(10a)にねじ込まれるボルト(12)と、ボルト(12)に設けられるナット(13)と、ナット(13)と被締結部材(11)との間に介在するようにボルト(12)と同軸に設けられ、温度上昇時にボルト(12)からベース部材(10)に作用する軸方向の軸力の増大を緩和する、又は、該軸力を低下させる軸力緩和部材14と、を有するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、例えば、ねじ孔(10a)がベース部材(10)に対して60°傾斜して形成されていた場合、上記ボルト締結体では、取り付けられないという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点を考慮してなされた締結体、法面保護体、締結体の締結方法及び法面保護体の取り付け方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の締結体は、取り付け部材を取付体に取り付ける締結体であって、長手方向に長い長手形状部材と、この長手形状部材の端に設けられた曲面部を有する端部と、前記長手形状部材の前記端部と反対側の端に設けられた係止部と、前記曲面部に当接する凹状曲面体とこの凹状曲面体に連通する長手方向に長い長孔とを有し、前記取り付け部材に当接する当接部材とを備え、前記長手形状部材を前記長孔、前記取り付け部材の開口部を介して、前記長手形状部材の係止部を前記取付体の被係止部に係止させて、前記取り付け部材を前記取付体に取り付けるものであり、前記取り付け部材の面と前記取付体中の前記長手形状部材とのなす角度をθとすれば、このθは、30°≦θ≦95°の範囲にあり、θは、断面視において、前記取付体中の前記長手形状部材から前記取り付け部材の面に向かう角度が時計回り方向であり、前記当接部材と前記取付体との間に前記取り付け部材が位置し、前記端部が露出しているものである。
【0007】
また、請求項2記載の法面保護体は、取り付け部材を法面に取り付ける法面保護体であって、長手方向に長い長手形状部材と、この長手形状部材の端に設けられた曲面部を有する端部と、前記長手形状部材の前記端部と反対側の端に設けられた係止部と、前記曲面部に当接する凹状曲面体とこの凹状曲面体に連通する長手方向に長い長孔とを有し、前記取り付け部材に当接する当接部材とを備え、前記長手形状部材を前記長孔、前記取り付け部材の開口部を介して、前記長手形状部材を前記法面中の固定部材に固定したものであり、前記取り付け部材の面と前記法面中の前記長手形状部材とのなす角度をθ’とすれば、このθ’は、30°≦θ’≦95°の範囲にあり、θ’は、断面視において、前記法面中の前記長手形状部材から前記法面に向かう角度が時計回り方向であり、前記当接部材と前記法面との間に前記取り付け部材が位置し、前記端部が露出しているものである。
【0008】
また、請求項3記載の締結体の締結方法は、取り付け部材を取付体に取り付ける締結体の締結方法であって、長手方向に長い長手形状部材と、この長手形状部材の端に設けられた曲面部を有する端部と、前記長手形状部材の前記端部と反対側の端に設けられた係止部と、前記曲面部に当接する凹状曲面体とこの凹状曲面体に連通する長手方向に長い長孔とを有し、前記取り付け部材に当接する当接部材とを備え、前記当接部材と前記取付体との間に前記取り付け部材を位置させ、前記長手形状部材を前記長孔、前記取り付け部材の開口部を介して、前記長手形状部材の係止部を前記取付体の被係止部に係止させて、前記取り付け部材を前記取付体に取り付けるものであり、前記取り付け部材の面と前記取付体中の前記長手形状部材とのなす角度をθとすれば、このθは、30°≦θ≦95°の範囲にあり、θは、断面視において、前記取付体中の前記長手形状部材から前記取り付け部材の面に向かう角度が時計回り方向である。
【0009】
また、請求項4記載の法面保護体の取り付け方法は、取り付け部材を法面に取り付ける法面保護体の取り付け方法であって、長手方向に長い長手形状部材と、この長手形状部材の端に設けられた曲面部を有する端部と、前記曲面部に当接する凹状曲面体とこの凹状曲面体に連通する長手方向に長い長孔とを有し、法面に当接する当接部材とを備え、前記当接部材と前記法面との間に前記取り付け部材を位置させ、前記長手形状部材を前記長孔、前記取り付け部材の開口部を介して、前記長手形状部材を前記法面中の固定部材に固定したものであり、前記法面の傾斜面と前記法面中の前記長手形状部材とのなす角度をθ’とすれば、このθ’は、30°≦θ’≦95°の範囲にあり、θ’は、断面視において、前記法面中の前記長手形状部材から前記法面の傾斜面に向かう角度が時計回り方向である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の締結体によれば、取り付け部材の面と取付体中の長手形状部材とのなす角度をθとすれば、θが30°≦θ≦95°の範囲であれば、曲面部を当接部材の凹状曲面体に当接させて、取り付け部材を当接部材を介して取付体に取り付けることができ、しかも、取り付け部材の面と取付体中の長手形状部材とのなす角度をθとすれば、θが30°≦θ≦95°の範囲にあるため、長手形状部材による力の一部は、取り付け部材の滑り落ちろうとする反対方向へ作用するため、取り付け部材を取付体に強固に取り付けることができる。
【0011】
また、請求項2記載の法面保護体によれば、取り付け部材の面と法面中の長手形状部材とのなす角度をθ’とすれば、θ’が、30°≦θ’≦95°の範囲であれば、曲面部を当接部材の凹状曲面体に当接させて、取り付け部材を当接部材を介して法面に取り付けることができ、しかも、取り付け部材の面と法面中の長手形状部材とのなす角度をθ’とすれば、θ’が、30°≦θ’≦95°の範囲にあるため、長手形状部材による力の一部は、取り付け部材の滑り落ちろうとする反対方向へ作用するため、取り付け部材を法面に強固に取り付けることができる。
【0012】
また、請求項3記載の締結体の締結方法によれば、取り付け部材の面と取付体中の長手形状部材とのなす角度をθとすれば、θが30°≦θ≦95°の範囲であれば、曲面部を当接部材の凹状曲面体に当接させて、取り付け部材を当接部材を介して取付体に取り付けることができ、しかも、取り付け部材の面と取付体中の長手形状部材とのなす角度をθとすれば、θが30°≦θ≦95°の範囲にあるため、長手形状部材による力の一部は、取り付け部材の滑り落ちろうとする反対方向へ作用するため、取り付け部材を取付体に強固に取り付けることができる。
【0013】
また、請求項4記載の法面保護体の取り付け方法によれば、取り付け部材の面と法面中の長手形状部材とのなす角度をθ’とすれば、θ’が、30°≦θ’≦95°の範囲であれば、長手形状部材の曲面体を当接部材の凹状曲面体に当接させて、取り付け部材を当接部材を介して法面に取り付けることができ、しかも、取り付け部材の面と法面中の長手形状部材とのなす角度をθ’とすれば、θ’が、30°≦θ’≦95°の範囲にあるため、長手形状部材による力の一部は、取り付け部材の滑り落ちろうとする反対方向へ作用するため、取り付け部材を法面に強固に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1(a)は、本発明の一実施例の締結体の概略的断面図であり、
図1(b)は、
図1(a)と異なる他の実施例の締結体の概略的断面図である。
【
図2】
図2(a)(b)は、
図1の長手形状部材の当接部材の凹状曲面体における可動範囲を示すもので、
図1の長手形状部材は、
図2(a)から
図2(b)の範囲で可動することができる。
【
図3】
図3(a)は、
図1の長手形状部材の概略的正面図であり、
図3(b)は、
図3(a)の概略的平面図である。
【
図4】
図4(a)は、
図1の当接部材の概略的平面図であり、
図4(b)は、
図4(a)の4a-4a線による概略的断面図である。
【
図5】
図5は、
図1(a)(b)と異なる他の実施例の法面保護体の概略的断面図である。
【
図6】
図6は、
図2(a)の実施例を3D画像で示したものである。
【
図7】
図7は、
図6と異なる他の実施例を3D画像で示したものである。
【
図8】
図8は、
図7と異なる他の実施例を3D画像で示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施例の締結体、法面保護体、締結体の締結方法及び法面保護体の取り付け方法を
図1乃至
図5を参照して説明する。
【0016】
(
図1~
図4)
図1に示すTは締結体で、締結体Tは、取り付け部材1を取付体(例えば、治具)2に取り付けるものである。
【0017】
図3に示す3は、長手方向に長い長手形状部材で、長手形状部材3の端に設けられた曲面部31Aを有する端部31が、端部31と反対側の端に係止部32(例えば、雄螺子)が、それぞれ設けられている。
図3に示す33は、図示しない六角棒スパナの先端に係止する被係止部(例えば、正六角形の穴)である。
【0018】
また、
図4に示す4は、取り付け部材1に当接する当接部材で、当接部材4は、曲面部31Aに当接する凹状曲面体41とこの凹状曲面体41に連通する長手方向に長い長孔42とを有する。
そして、長手形状部材3を長孔42、取り付け部材1の開口部11を介して、長手形状部材3の係止部32を取付体2の被係止部(例えば、
図1(a)に示すように、治具2内に設けられた長孔の内壁の雌螺子21、又は、
図1(b)に示すように、治具2内に長孔22が設けられ、この長孔22の下部のナット23の雌螺子)に係止させて、取り付け部材1を取付体2に取り付けるものである。
なお、
図2(a)(b)に示すように、
図1の長手形状部材3の当接部材4の凹状曲面体41における可動範囲は、取り付け部材1の面と取付体2中の長手形状部材3とのなす角度をθ(
図1参照)とすれば、θは、30°≦θ≦95°(望ましくは、30°≦θ≦90°)の範囲にある。
【0019】
従って、上述した締結体T(締結体の締結方法)によれば、取り付け部材1の面と取付体2中の長手形状部材3とのなす角度をθとすれば、θが30°≦θ≦95°(望ましくは、30°≦θ≦90°)の範囲であれば、長手形状部材3の曲面部31Aを当接部材4の凹状曲面体41に当接させて、取り付け部材1を当接部材4を介して取付体2に取り付けることができ、しかも、取り付け部材1の面と取付体2中の長手形状部材3とのなす角度をθとすれば、θが30°≦θ≦95°(望ましくは、30°≦θ≦90°)の範囲にあるため、長手形状部材3による力の一部は、取り付け部材1の滑り落ちろうとする反対方向へ作用するため、取り付け部材1を取付体2に強固に取り付けることができる。
【0020】
上述した
図1~
図4記載の取付体2は、例えば、治具であったが、本願発明にあっては、
図5記載の法面(切土や盛土により作られる人工的な斜面)5でも良い。なお、
図5記載の実施例は、
図1~
図4記載の実施例と取付体2が法面5であること、長手形状部材3の法面5への固定が、モルタル、セメント等による固定手段である点で相違する。
【0021】
即ち、法面保護体N(法面保護体の取り付け方法)は、取り付け部材1を法面5に取り付ける法面保護体N(法面保護体の取り付け方法)であって、法面保護体Nは、長手方向に長い長手形状部材3と、この長手形状部材3の端に設けられた曲面部31Aを有する端部31と、長手形状部材3の端部31と反対側の端に設けられた係止部32と、曲面部31Aに当接する凹状曲面体41とこの凹状曲面体41に連通する長手方向に長い長孔42とを有し、取り付け部材1に当接する当接部材4とを備えている。
そして、長手形状部材3を長孔42、取り付け部材1の開口部11を介して、長手形状部材3を法面5中の固定部材(例えば、モルタル、セメント等)6に固定したものであり、取り付け部材1の面と法面5中の長手形状部材3とのなす角度をθ’とすれば、θ’は、30°≦θ’≦95°(望ましくは、30°≦θ’≦90°)の範囲にある。
【0022】
従って、上述した法面保護体(法面保護体の取り付け方法)によれば、取り付け部材1の面と法面5中の長手形状部材3とのなす角度をθ’とすれば、θ’が、30°≦θ’≦95°(望ましくは、30°≦θ’≦90°)の範囲であれば、長手形状部材3の曲面部31Aを当接部材4の凹状曲面体41に当接させて、取り付け部材1を当接部材4を介して法面5に取り付けることができ、しかも、取り付け部材1の面と法面5中の長手形状部材3とのなす角度をθ’とすれば、θ’が、30°≦θ’≦95°(望ましくは、30°≦θ’≦90°)の範囲にあるため、長手形状部材3による力の一部は、取り付け部材1の滑り落ちろうとする反対方向へ作用するため、取り付け部材1を法面5に強固に取り付けることができる。
【0023】
なお、上述した長手形状部材3の端に設けられた曲面部31Aを有する端部31は、
図1乃至
図6記載の球体に限らず、長手形状部材3の端に設けられた曲面部31Aを有する端部31であれば、
図7記載の半球体でも、
図8記載の直方体形状で、該直方体形状の下部に曲面部31Aを有するものでも良い。
【符号の説明】
【0024】
T 締結体
1 取り付け部材
2 取付体
3 長手形状部材 4 当接部材
11 取り付け部材の開口部
21 被係止部
31 曲面体
32 係止部
41 凹状曲面体
42 長孔
θ 取り付け部材の面と取付体中の長手形状部材とのなす角度
N 法面保護体
θ’ 取り付け部材の面と法面中の長手形状部材とのなす角度
【要約】
【課題】
本発明の目的は、取り付けが容易な締結体を提供するものである。
【解決手段】
締結体Tは、取り付け部材1を取付体2に取り付ける締結体Tであって、 長手方向に長い長手形状部材3と、この長手形状部材3の端に設けられた曲面部を有する端部31と、前記長手形状部材の前記端部31と反対側の端に設けられた係止部32と、曲面部31Aに当接する凹状曲面体41とこの凹状曲面体41に連通する長手方向に長い長孔42とを有し、取り付け部材に当接する当接部材4とを備え、長手形状部材3を長孔42、取り付け部材1の開口部11を介して、長手形状部材3の係止部32を取付体2の被係止部21に係止させて、取り付け部材1を取付体2に取り付けるものであり、取り付け部材1の面と取付体2中の長手形状部材3とのなす角度をθとすれば、このθは、30°≦θ≦95°の範囲にある。
【選択図】
図1