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特許7030806培地プロトコルをモニタするためのタイムラインシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-25
(45)【発行日】2022-03-07
(54)【発明の名称】培地プロトコルをモニタするためのタイムラインシステム
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/34 20060101AFI20220228BHJP
   C12Q 1/02 20060101ALI20220228BHJP
   G06T 11/60 20060101ALI20220228BHJP
【FI】
C12M1/34 D
C12Q1/02
G06T11/60
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2019523768
(86)(22)【出願日】2017-11-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-11-28
(86)【国際出願番号】 US2017060928
(87)【国際公開番号】W WO2018089681
(87)【国際公開日】2018-05-17
【審査請求日】2020-10-20
(31)【優先権主張番号】62/420,466
(32)【優先日】2016-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100176418
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 嘉晃
(72)【発明者】
【氏名】ニコルソン ストレット ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】アマン ケリ リン ジョーンズ
(72)【発明者】
【氏名】ザコウスキー マーク
(72)【発明者】
【氏名】フィエニ ポール
(72)【発明者】
【氏名】ラーセン マーク
(72)【発明者】
【氏名】ランソ エイミー アルコット
【審査官】山本 晋也
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-507277(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0159822(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0207209(US,A1)
【文献】国際公開第2006/051813(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M
C12Q
G06T
CAplus/MEDLINE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
培地の培地プロトコルを表すタイムラインを提供するためのシステムであって、
培地画像のタイムラインと、任意の培地画像表示のためのフィールドとを表示するように構成されたユーザインターフェイスと、
プロセッサと、
を含むコンピュータシステムを備え、
前記プロセッサは、
前記培地の前記培地プロトコルを受け取り、
前記培地プロトコルに基づいて前記ユーザインターフェイス上に前記タイムラインを生成し、
前記タイムライン上の時間をモニタし、
前記培地プロトコルに関連する1又は2以上の培地画像を受け取り、
前記1又は2以上の培地画像の各々を、前記培地画像が取り込まれた時刻に相関する前記タイムライン上の位置に関連付け、
前記培地画像が取り込まれた前記時刻に相関する前記タイムライン上の前記位置に配列された、前記タイムラインに関連する各培地画像のための選択可能マーカを生成して表示する、
ように構成される、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記選択可能マーカのうちの1つの選択を受け取り、
前記選択されたマーカに関連する前記培地画像を表示する、
ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
インキュベーションシステムをさらに備え、該インキュベーションシステムは、
複数の微生物を有する少なくとも1つの培地を収容するインキュベータと、
前記少なくとも1つの培地の画像を取り込むように構成された撮像装置と、
を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記培地プロトコルは、培地画像を取り込むための1又は2以上の予定時刻を含み、前記コンピュータシステムは、前記培地画像を取り込むための各予定時刻に培地画像を取り込む命令を前記撮像装置に送信するように構成される、
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記培地プロトコルに関連する複数の培地画像を受け取り、
アニメーションモードを開始する命令を受け取り、
前記複数の培地画像のビデオを生成して、前記複数の培地画像が取り込まれた前記時刻に基づいて日付順に提示する、
ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記培地プロトコルに関連する複数の培地画像を受け取り、
前記複数の培地画像に基づいて前記培地上の1又は2以上の基準点を検出し、
各培地画像を、前記1又は2以上の基準点が各培地画像において同じ位置にくるように配向する、
ようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記タイムラインは、前記培地プロトコルの予想継続時間が前記タイムラインの長さに相関する前記培地プロトコルの相対的時間尺度を提供する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記プロセッサは、予想外の培地プロトコルイベントに応答して前記タイムラインを修正するように構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記培地プロトコルは、培地画像が取り込まれる1又は2以上の予想時刻を含み、前記プロセッサは、培地画像が取り込まれる各予想時刻のマーカを前記タイムライン上に生成するように構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、培地プロトコルイベントの発生に応答してリアルタイム又は近リアルタイムで前記タイムラインを更新するように構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
培地の培地プロトコルを表すタイムラインを提供する方法であって、
前記培地の前記培地プロトコルを受け取るステップと、
前記培地プロトコルに基づいてユーザインターフェイス上に前記タイムラインを生成するステップと、
前記タイムライン上の時間をモニタするステップと、
前記培地プロトコルに関連する1又は2以上の培地画像を受け取るステップと、
前記1又は2以上の培地画像の各々を、前記培地画像が取り込まれた時刻に相関する前記タイムライン上の位置に関連付けるステップと、
前記培地画像が取り込まれた前記時刻に相関する前記タイムライン上の前記位置に配列された、前記タイムラインに関連する各培地画像のための選択可能マーカを生成するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記選択可能マーカのうちの1つの選択を受け取るステップと、
前記選択されたマーカに関連する前記培地画像を表示するステップと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
撮像装置を用いて前記培地の画像を取り込むステップを含むインキュベーションシステムをさらに含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記培地プロトコルは、培地画像を取り込むための1又は2以上の予定時刻を含み、前記方法は、前記培地画像を取り込むための各予定時刻に培地画像を取り込む命令を前記撮像装置に送信するステップをさらに含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記培地プロトコルに関連する複数の培地画像を受け取るステップと、
アニメーションモードを開始する命令を受け取るステップと、
前記複数の培地画像のビデオを生成して、前記複数の培地画像が取り込まれた前記時刻に基づいて日付順に提示するステップと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記培地プロトコルに関連する複数の培地画像を受け取るステップと、
前記複数の培地画像に基づいて前記培地上の1又は2以上の基準点を検出するステップと、
各培地画像を、前記1又は2以上の基準点が各培地画像において同じ位置にくるように配向するステップと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記タイムラインは、前記培地プロトコルの予想継続時間が前記タイムラインの長さに相関する前記培地プロトコルの相対的時間尺度を提供する、
請求項11に記載の方法。
【請求項18】
予想外の培地プロトコルイベントに応答して前記タイムラインを修正するステップをさらに含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記培地プロトコルは、培地画像が取り込まれる1又は2以上の予想時刻を含み、前記方法は、培地画像が取り込まれる各予想時刻のマーカを前記タイムライン上に生成するステップをさらに含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項20】
培地プロトコルイベントの発生に応答してリアルタイム又は近リアルタイムで前記タイムラインを更新するステップをさらに含む、
請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔米国関連出願〕
本出願は、2016年11月10日に出願された米国仮特許出願第62/420466号に対する優先権を主張するものであり、この文献はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本発明は、培地分析に関し、具体的には、培地情報の提示及びレビューを行うためのソフトウェアに関する。
【背景技術】
【0003】
培地の画像を取り込んでディスプレイ上に表示する方法及びシステムが知られている。このようなシステム及び方法は、例えばBotma他に付与された国際公開第2013/147610号に記載されており、この文献の開示は引用により本明細書に組み入れられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2013/147610号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様は、ユーザインターフェイス上に提示されたタイムラインを用いて培地の細胞培地プロトコルデータ要素の提示及び操作を行うためのシステム、装置及び方法を含む。
【0006】
1つの実施形態は、培地の培地プロトコルを表すタイムラインを提供するためのシステムである。このシステムは、コンピュータシステムを含む。コンピュータシステムは、タイムラインと任意の培地画像表示のためのフィールドとを表示するように構成されたユーザインターフェイスと、プロセッサとを含む。プロセッサは、培地の培地プロトコルを受け取り、培地プロトコルに基づいてユーザインターフェイス上にタイムラインを生成し、タイムライン上の時間をモニタし、培地プロトコルに関連する1又は2以上の培地画像を受け取り、1又は2以上の培地画像の各々を、培地画像が取り込まれた時刻に相関するタイムライン上の位置に関連付け、培地画像が取り込まれた時刻に相関するタイムライン上の位置に配列された、タイムラインに関連する各培地画像のための選択可能マーカを生成して表示するように構成される。
【0007】
別の実施形態は、培地の培地プロトコルを表すタイムラインを提供する方法である。この方法は、培地の培地プロトコルを受け取るステップと、培地プロトコルに基づいてユーザインターフェイス上にタイムラインを生成するステップと、タイムライン上の時間をモニタするステップと、培地プロトコルに関連する1又は2以上の培地画像を受け取るステップと、1又は2以上の培地画像の各々を、培地画像が取り込まれた時刻に相関するタイムライン上の位置に関連付けるステップと、培地画像が取り込まれた時刻に相関するタイムライン上の位置に配列された、タイムラインに関連する各培地画像のための選択可能マーカを生成するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の例示的な実施形態によるタイムライン制御システムの概略図である。
図2】本発明の例示的な実施形態による、タイムライン制御システムを提供する実施形態のフローチャートである。
図3】本発明の例示的な実施形態による、培地画像を取り込んで処理する実施形態のフローチャートである。
図4】本発明の例示的な実施形態による、どの培地画像をタイムライン上に表示するかを指示する実施形態のフローチャートである。
図5】本発明の例示的な実施形態による、培地のビデオを生成する実施形態のフローチャートである。
図6】本発明の例示的な実施形態によるタイムラインの実施形態を示す図である。
図7】本発明の例示的な実施形態によるタイムラインの別の実施形態を示す図である。
図8】本発明の例示的な実施形態によるタイムライン表示画面上のタイムラインの実施形態を示す図である。
図9】本発明の例示的な実施形態によるタイムライン表示画面上のタイムラインの実施形態を示す図である。
図10】本発明の例示的な実施形態によるタイムライン表示画面上のタイムラインの実施形態を示す図である。
図11】本発明の例示的な実施形態によるタイムライン表示画面上のタイムラインの実施形態を示す図である。
図12】本発明の例示的な実施形態によるタイムライン表示画面上のタイムラインの実施形態を示す図である。
図13】本発明の例示的な実施形態によるタイムライン表示画面上のタイムラインの実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
当業者であれば理解するように、本明細書に開示する本発明の実施形態によるタイムライン制御のための実施例、改善及び構成を実行する方法は非常に多く存在する。図面に示す例示的な実施形態及び以下の説明を参照するが、これらの実施形態は、開示する発明に含まれる様々な別の設計及び実施形態を網羅するように意図されたものではない。当業者であれば、本発明から逸脱することなく様々な修正及び様々な組み合わせを行うこともできると容易に理解するであろう。
【0010】
実施形態は、ユーザインターフェイス上に提示されたタイムラインを用いて培地の細胞培地プロトコルデータ要素の提示及び操作を行うためのシステム及び方法に関する。1つの実施形態では、システムが、特定の培地の培地プロトコルに基づいてユーザインターフェイス上にタイムラインを生成する。培地プロトコルの実行中には、プロトコル全体を通じた時間の経過、及び培地画像の取り込みなどのプロトコル関連イベントの発生を反映するように継続的又は半継続的にタイムラインを更新することができる。システムは、プロトコルの実行中に発生すると予想されるプロトコル関連イベント及び/又はプロトコルの実行中に実際に発生したプロトコルイベントを表すマーカをタイムライン上に生成することができる。ユーザインターフェイスは、ユーザによるマーカの選択を可能にし、マーカの選択に応答してそのマーカに関するさらなるデータを提供する。
【0011】
1つの実施形態では、システムが、培養プロトコル全体を通じて複数の培地画像を取り込む。各培地画像を、培地画像が取り込まれた時刻を表すタイムライン上の位置に関連付ける。培地画像が取り込まれた時刻を表すタイムライン上の位置における各培地画像のためのマーカを生成することができる。ユーザインターフェイスは、これらのマーカのうちの1つの選択を可能にして、関連する培地画像をユーザインターフェイスに表示させる。いくつかの実施形態では、画像処理ソフトウェアが、培地プロトコルに関連する各培地画像を分析して、各画像に関連するマーカが選択された時にその画像が同じ配向で提示されるように培地画像を整列させる。この特徴は、ユーザが培地画像間でナビゲートを行って培地上の増殖をモニタできるようにする。
【0012】
図1は、タイムライン制御システム100の例示的な実施形態の概略図である。タイムライン制御システム100は、培養物読み取りシステム110と、インキュベーションシステム120とを含む。
【0013】
インキュベーションシステム120は、インキュベータ122及び撮像装置124を含む。インキュベータ122は、微生物と、増殖する微生物を培養するための培養基とを含む1又は2以上の培地を収容して培養するように構成することができる。この培地は、ペトリ皿などの培養プレートとすることができる。撮像装置124は、インキュベータ122内に収容された培地の画像を取り込んで記憶するように構成することができる。いくつかの実施形態では、インキュベーションシステム120が、ReadAコンパクトインキュベータである。
【0014】
インキュベーションシステム120は、有線又は無線通信、セル通信、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、LAN、WLAN、RF、IR、或いは当業で周知の他のいずれかの通信方法又はシステムを介して培養物読み取りシステム110と通信するように構成することができる。例えば、インキュベーションシステム120は、インキュベータ122内に収容された培養プレートの画像を培養物読み取りシステム110に送信するように構成することができる。
【0015】
培養物読み取りシステム110は、プロセッサ102と、メモリ104と、入力部106と、ディスプレイ108と、クロック又はタイマ114とを含む。リードオンリメモリ(ROM)及びランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含むことができるメモリ104は、プロセッサ102に命令及びデータを提供するように構成することができる。例えば、メモリ104は、培養物読み取りシステム110の機能を実行するようにプロセッサ102を構成する命令を定めたデータ値を記憶する1又は2以上のモジュールを記憶することができる。図1に示すように、メモリ104は、本明細書で説明するタイムライン制御機能を実行するようにプロセッサ102を構成する命令を含むタイムライン制御モジュール112を含む。メモリ104は、インキュベーションシステム120から受け取った培地画像を記憶するように構成することもできる。
【0016】
ディスプレイ108は、メモリ104からのデータと、入力部106から受け取ったデータとを表示するように構成することができる。入力部106は、ユーザが培養物読み取りシステム110にデータを入力できるようにする1又は2以上の装置を含むことができる。例えば、入力部106は、キーボード、マウス及び/又はディスプレイ108に関連するタッチ画面を含むことができる。入力部106及びディスプレイ108は、ディスプレイ108上に提示されるユーザインターフェイスを形成するように動作することができる。ユーザインターフェイスは、ユーザに培地データを提供してデータの選択及び操作を可能にする1又は2以上の対話型表示画面を含むことができる。
【0017】
本発明の例示的な実施形態では、培養物読み取りシステム110を、ディスプレイ108上に対話型タイムライン表示画面を表示するように構成することができる。タイムライン表示画面は、タイムライン制御モジュール112に記憶された命令に基づいて、培地に関連する培地プロトコルデータ要素の提示及び操作を容易にすることができる。いくつかの実施形態では、入力部106を介したユーザからのコマンドなどのタイムライン開始イベントに応答してタイムライン表示画面を表示することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、タイムライン制御モジュール112が、培地の所定の培地プロトコルのイベントを表すタイムライン表示画面内のタイムラインを培養物読み取りシステム110に提供させるように構成される。このタイムラインは、培地プロトコルの予想継続時間がタイムラインの長さに相関する培地プロトコルの相対的時間尺度を提供することができ、タイムライン上の各点は培地プロトコル内の特定の時刻を表す。このタイムラインは、培地プロトコルのイベントを表す1又は2以上のマーカを含むことができる。いくつかの実施形態では、培地プロトコル内で発生すると予想されてはいるが未だに発生していないイベントを表すマーカが提供される。このようなマーカは、イベントが発生すると予想される培地プロトコル内の時刻に相関するタイムライン上の位置に配列することができる。このタイムラインは、培地プロトコル中又は培地プロトコルの完了後に、発生した培地プロトコルのイベントを表すマーカを含むように更新することもできる。このようなマーカは、イベントが発生した培地プロトコル内の時刻に相関するタイムライン上の位置に配列することができる。培地プロトコルの代表的なイベントとしては、例えば培地プロトコルの開始、培地プロトコルの終了、培地画像の取り込み、インキュベータ122又はインキュベーションシステム120からの培地の除去、インキュベータ122又はインキュベーションシステム120内への培地の配置、及びデジタル画像分析アルゴリズムによる培地画像の処理などの培地に関するデータ収集又は処理を挙げることができる。いくつかの実施形態では、デジタル画像分析アルゴリズムなどのデータ処理アルゴリズムによって提供される中間結果に相関するタイムライン上の位置にマーカを配列することができる。いくつかの実施形態では、デジタル画像分析アルゴリズムなどのデータ処理アルゴリズムによって提供される最終結果に相関するタイムライン上の位置にマーカを配列することができる。
【0019】
タイムライン表示画面は、培地プロトコルイベントのタイミングに関連する様々な情報を提供することができる。例えば、タイムライン表示画面は、培地プロトコルのイベントの日付及び/又は時刻、培地プロトコルの予想されるイベントの日付及び/又は時刻、培地プロトコルのイベントと現在時刻との間の相対的時間差、培地プロトコルのイベントが実行されなかった旨の指示、培地プロトコルが開始された日付及び/又は時刻、培地プロトコルの開始が予想される日付及び/又は時刻、培地プロトコルが終了した日付及び/又は時刻、培地プロトコルの終了が予想される日付及び/又は時刻、培地プロトコルの開始と現在時刻との間の相対的時間差、並びに現在時刻と培地プロトコルの終了が予想される時刻との間の相対的時間差を示すことができる。
【0020】
本明細書で説明するように、代表的な培地プロトコルイベントは、培地プロトコルが実行される培地の画像の取り込みを含むことができる。タイムライン表示画面は、培地プロトコルの一部として取り込まれた1又は2以上の培地画像を表示するように構成することができる。培地画像は、メモリ104から取り出し、インキュベーションシステム120から受け取り、及び/又は別の外部装置から受け取ることができる。いくつかの実施形態では、タイムライン表示画面を、培地プロトコルの一部として取り込まれた又は培地プロトコルの一部として取り込まれると予想される培地画像に関する追加情報を提供するように構成することもできる。例えば、タイムライン表示画面は、培地プロトコルイベントのタイミング情報に加えて、複数の培地画像が取り込まれた時に現在タイムライン表示画面上にどの培地画像が表示されているかについての指示、培地プロトコル内の現時点で取り込まれている培地画像の数、及び培地プロトコル内の現時点で培地画像が取り込まれていないかどうかを示すことができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、タイムライン表示画面が、タイムライン表示画面上に提示されたデータの入力部106などを介した選択及び/又は操作を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、選択時にマーカが表す培地プロトコルのイベントに関するさらなる情報を提供するリンクにマーカを関連付けることができる。例えば、ある培養プレート画像には、対応する培養プレート画像の取り込みを表すマーカをリンクさせることができる。画像分析アルゴリズムなどのデータ処理アルゴリズムの結果には、対応するアルゴリズムの結果を表すマーカをリンクさせることができる。いくつかの実施形態では、マーカが選択されると、メモリ104から対応する培地の画像を取り出して、ディスプレイ108上のタイムライン表示画面上に対応する画像を表示することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、タイムライン表示画面が、例えば入力部106を介した培地プロトコルの修正を可能にすることができる。タイムライン表示画面は、選択時に培養物読み取りシステムに培地プロトコルを修正させることができる1又は2以上の選択可能オプションを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、タイムライン表示画面が、選択時に追加の培地画像が取り込まれるようにするオプションを含むことができる。いくつかの実施形態では、タイムライン表示画面が、選択時に培地プロトコルを終了させるオプションを含むことができる。いくつかの実施形態では、タイムライン表示画面が、選択時に培地プロトコルを延長させるオプションを含むことができる。いくつかの実施形態では、タイムライン表示画面に培地プロトコルの延長時間を入力することができる。
【0023】
タイムライン表示画面は、培地プロトコルの修正指示を表示するように構成することもできる。例えば、タイムライン表示画面は、培地が物理的に廃棄された旨の指示、培地プロトコルが終了した旨の指示、及び/又は培地プロトコルが延長された旨の指示を提供するように構成することができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、培養物読み取りシステム110によって生成されるタイムラインが、所定の幅に従うことができる。タイムラインは、培地プロトコルのイベント間の相対的時間尺度を提供することができる。換言すれば、タイムライン上のイベントを表すマーカ間の物理的距離は、インジケータによって表されるイベント間の時間の長さに相関する。
【0025】
いくつかの実施形態では、タイムライン制御モジュール112が、培養物読み取りシステム110にタイムラインをリアルタイム又は近リアルタイムで更新させるように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、培養物読み取りシステム110が、培地プロトコルの開始から現在時刻までの経過時間の視覚的指示を提供することができる。この視覚的指示は、培地プロトコルの開始と現在時刻との間の期間に相関するタイムラインの長さにわたるタイムラインの外観の変化とすることができる。タイムラインは、その外観を変化させて培地プロトコルの開始からの時間の経過を示すようにリアルタイム又は近リアルタイムで更新することができる。培養物読み取りシステム110は、例えば培地画像の受け取り、インキュベータ122又はインキュベーションシステム120からの培地の除去、インキュベータ122又はインキュベーションシステム120内への培地の配置、或いは培地に関するデータの収集又は処理などの培地プロトコルのイベントに関連するデータを受け取ったことに応答してタイムラインを更新することもできる。タイムライン制御モジュール112は、培地画像を受け取ったことに応答して、培養物読み取りシステム110に、その培地画像の取り込み時刻を表すタイムライン上の位置に培地画像を関連付けさせるように構成することができる。培養物読み取りシステムは、培地画像に関連するマーカをタイムライン上に生成するように構成することもできる。いくつかの実施形態では、培養物読み取りシステムを、インキュベータ122又はインキュベーションシステム120からの培地の除去、インキュベータ122又はインキュベーションシステム120内への培地の配置、及び培地に関するデータの収集又は処理のうちの1つ又は2つ以上に関連するマーカをタイムライン上に生成するように構成することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、培養物読み取りシステム110が、培地プロトコルの2つのイベント間の経過時間、又は培地プロトコルのイベント発生後の経過時間についての視覚的指示を提供することができる。例えば、いくつかの実施形態では、この視覚的指示を、インキュベータ122又はインキュベーションシステム120内への培地の配置と、インキュベータ122又はインキュベーションシステム120からの培地の除去との間の期間に相関するタイムラインの長さにわたるタイムラインの外観の変化とすることができる。いくつかの実施形態では、この視覚的指示を、インキュベータ122又はインキュベーションシステム120からの培地の除去と、インキュベータ122又はインキュベーションシステム120内への培地の配置との間の期間に相関するタイムラインの長さにわたるタイムラインの外観の変化とすることができる。いくつかの実施形態では、この視覚的指示を、インキュベータ122又はインキュベーションシステム120から培地を除去した後の期間に相関するタイムラインの長さにわたるタイムラインの外観の変化とすることができる。いくつかの実施形態では、この視覚的指示を、インキュベータ122又はインキュベーションシステム120内に培地を配置した後の期間に相関するタイムラインの長さにわたるタイムラインの外観の変化とすることができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、タイムライン制御モジュール112を、培地プロトコルに関連する各培地画像において培地が同じ配向で示されるように培養物読み取りシステム110にこれらの画像を整列させるように構成することができる。培養物読み取りシステム110は、例えば培地上のインジケータを検出して分析するために、画像処理ソフトウェアを用いて各画像の配向を決定するように構成することができる。その後、培養物読み取りシステム100は、培地上のインジケータが各画像において同じ位置に示されるように各画像を配向することができる。例えば、分割部を有する培養プレートを含む培地プロトコルでは、培養物読み取りシステム110を、分割部のそれぞれの側の培地が各培地画像の同じ側に示されるように培地画像を配向するよう構成することができる。
【0028】
クロック114は、培地プロトコルのイベントに対する日付及び/又は時刻の関連付けを可能にすることができる。例えば、クロックは、培地画像に日付及び/又は時刻を関連付けるように構成することができる。いくつかの実施形態では、撮像装置124を、画像が取り込まれた日付及び/又は時刻を記録して、この日付及び/又は時刻を培養物読み取りシステム110に提供するように構成することができる。クロック114は、培地プロトコルのイベント間の継続時間、及び/又は培地プロトコル内の現在時刻の決定を可能にすることもできる。
【0029】
タイムライン制御モジュール112は、培養物読み取りシステム110にアニメーションモードを開始させるように構成することもできる。アニメーションモードでは、一連の取り込み画像から、培地プロトコル中に取り込まれたあらゆる培地画像を日付順に表示するビデオ又はアニメーションが生成される。これらのビデオ又はアニメーションは、培地上の細菌増殖の経時的進行を示すことができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、タイムライン表示画面が、それぞれが異なる培地プロトコルを表す複数のタイムラインを表示することができる。タイムライン表示画面は、同じ培地プロトコルに関する複数の培地画像を表示することもできる。
【0031】
図2は、読み取りシステム110などの培養物読み取りシステムを用いてタイムライン制御システムを提供する方法の例示的な実施形態のプロセス200のフローチャートである。プロセス200は、培地の培地プロトコルを受け取るステップ210から開始する。培地プロトコルは、培地プロトコルの予定時間長、プロトコル中に取り込むべき培地画像の予定数、各培地画像の取り込みが予定される日付及び/又は時刻、培地上の1又は2以上の生命体の識別、並びに培養プレート上の1又は2以上の培地タイプの識別を含むことができる。培地プロトコルは、入力部106などの入力部を介して、ユーザからのエントリ又は選択として受け取ることができる。培地プロトコルは、データベース、又はメモリ104などのメモリから受け取ることもできる。培地プロトコルは、カスタムプロトコルとすることも、或いは共通プロトコル又は以前に受け取ったプロトコルのリストから取り出されたプロトコルとすることもできる。
【0032】
プロセス200は、培地プロトコルを受け取った後に、ステップ220に進んでタイムラインを生成する。タイムラインは、プロセッサ102などのプロセッサがソフトウェアアプリケーションを実行することによって生成することができる。タイムラインは、培地プロトコルに関する情報を含むことができる。例えば、タイムラインは、予想開始時刻、予想終了時刻、培地プロトコルに従って1又は2以上の画像が取り込まれると予想される1又は複数の時刻、及び/又は他のいずれかの培地プロトコルイベントが発生すると予想される1又は複数の時刻を含むことができる。いくつかの実施形態では、培地プロトコルイベントが、インキュベータ又はインキュベーションシステムからの培地の除去、インキュベータ又はインキュベーションシステム内への培地の配置、及びデジタル画像分析アルゴリズムによる培地画像の処理などの培地に関するデータの収集又は処理を含むことができる。タイムライン上には、マーカを用いて、培地画像の取り込みなどの1又は2以上のプロトコルイベントの予定日及び/又は予定時刻を示すこともできる。タイムライン上には、タイムライン上のマーカ間の物理的距離がマーカによって表されるイベント間の時間長を表すような相対的時間尺度に従ってマーカを位置付けることができる。
【0033】
プロセス200は、タイムラインの生成後にステップ230に進み、タイムライン上でプレートの培養時間のモニタリングを開始する。クロック114などのクロック又はタイマを用いて、タイムライン上で時間をモニタすることができる。例えば、ソフトウェアアプリケーションを実行するプロセッサ102などのプロセッサがクロックから時間データを受け取り、この時間データを使用してタイムライン上で時間をモニタすることができる。培養物読み取りシステムは、時間をモニタしている最中に、プロトコル開始時からの経過時間を示すように視覚的タイムラインをリアルタイム又は近リアルタイムで更新するように構成することができる。いくつかの実施形態では、プロトコル開始からの経過時間を示す図形的又は数値的指示が提供される。いくつかの実施形態では、プロトコルの予想残り時間を示す図形的又は数値的指示が提供される。いくつかの実施形態では、プロトコルの次のイベントまでの予想残り時間を示す図形的又は数値的指示を提供することができる。いくつかの実施形態では、プロトコルの前のイベントからの時間を示す図形的又は数値的指示を提供することができる。いくつかの実施形態では、培地プロトコルの開始からの経過時間を示すように、タイムラインの外観が変化するように構成される。例えば、培地プロトコルの開始時刻と培地プロトコル内の現在時刻との間の期間を表すタイムラインの部分を、タイムラインの残りの部分とは異なる色及び/又はサイズを用いて示すことができる。いくつかの実施形態では、培地プロトコルのイベント間の経過時間、又は培地プロトコルのイベント発生後の経過時間を示すように、タイムラインの外観が変化するように構成される。
【0034】
プロセス200は、時間のモニタリング開始後に処理ステップ240に進み、培地画像を取り込んで処理する。処理される培地画像は、図3に関して説明するように、タイムラインに追加されるマーカに関連付けることができる。
【0035】
プロセス200は、培地画像が取り込まれて処理された後に判定ステップ250に進み、培地プロトコルに従う培地画像の取り込みが終了したかどうかを判定する。さらなる画像が培地プロトコルの一部として予定されていない時には、ソフトウェアアプリケーションを実行するプロセッサ102などのプロセッサが、培地画像の取り込みが終了したと判定することができる。培地画像は、最初に受け取られるプロトコルにおいてスケジュールすることも、或いは後の時点でユーザ入力などを介して追加することもできる。最初のタイムライン生成後に培地画像を追加する場合には、画像の予想取り込み時間を表すマーカを含むようにタイムラインを修正することができる。画像の取り込みを終了しない場合、プロセス200はステップ240に戻る。
【0036】
画像の取り込みを終了する場合、プロセス200は判定ステップ260に進み、培養物読み取りシステムが時間追跡を終了したかどうかを判定する。培養物読み取りシステムは、培地プロトコルの推定終了時刻に達した時点で時間の追跡を終了することができる。いくつかの実施形態では、1又は2以上のイベントに応答してプロトコルの終了時刻を修正することができる。培地プロトコルは、例えばユーザによる入力又はエラーに応答して早期に終了することもできる。培地プロトコルは、例えばユーザによる入力に応答して延長することもできる。タイムラインは、プロトコルの延長時間を表すさらなるタイムラインの長さを追加するように修正することができる。いくつかの実施形態では、タイムラインの長さを変化させるのではなく、タイムラインの目盛りを、タイムラインが表す調整された総時間長に対応するように調整する。培地プロトコルは、プロセス200全体を通じていつでも延長することができる。培養物読み取りシステムは、プロトコルの終了時刻を修正し、この修正した終了時刻に時間の追跡を停止できるかどうかを判定するように構成することができる。プロセッサ102などのプロセッサは、インキュベーションシステムが時間の追跡を終了したと判定するように構成することができる。培養物読み取りシステムが時間の追跡を終了していないと判定された場合、プロセス200はステップ250に戻る。時間の追跡を終了したと判定された場合、プロセス200は終了ステップにおいて終了する。
【0037】
図3は、培地画像を取り込んで処理するプロセス240の例示的な実施形態のフローチャートである。このプロセスは、培地画像を取り込むステップ310から開始する。培地画像は、撮像装置124などの撮像装置によって取り込むことができる。いくつかの実施形態では、培養物読み取りシステムが、プロセス200のステップ210で受け取った培地プロトコルによって示される培地画像の推定取り込み時刻に培地画像の取り込みが行われるように構成される。ソフトウェアアプリケーションを実行するプロセッサ102などのプロセッサは、培養物読み取りシステムに、推定時刻に画像を取り込む命令を撮像装置に与えさせることができる。培養物読み取りシステムは、取り込んだ画像をさらなる処理のために培養物読み取りシステムに送信する命令を撮像装置に与えることもできる。いくつかの実施形態では、撮像装置が、画像の推定取り込み時刻とは無関係に、ソフトウェアプログラムを実行するプロセッサからの命令に応答して画像を取り込むことができる。いくつかの実施形態では、ユーザが予定画像取り込み時刻を修正することもできる。いくつかの実施形態では、ユーザが、培地プロトコル中のあらゆる時点で培地画像を取り込む命令を与えることができる。いくつかの実施形態では、ユーザが撮像装置を使用して手動で画像を取り込むことができる。
【0038】
プロセス240は、培地画像が取り込まれた後にステップ320に進み、培地画像が取り込まれた時刻を表すタイムライン上の位置に培地画像を関連付ける。いくつかの実施形態では、撮像装置が、培地画像を取り込んだ日付及び時刻を記録して、この日付及び時刻を培養物読み取りシステムに送信するように構成される。いくつかの実施形態では、クロック114などのクロック又はタイマと連動してソフトウェアアプリケーションを実行するプロセッサ102などのプロセッサが、画像が取り込まれた日付及び時刻を、この時刻を表すタイムライン上の位置に相関させることができる。いくつかの実施形態では、タイムライン上の各点に、培地プロトコルの開始時刻及び培地プロトコルの予想継続時間に従ってタイムラインが生成された日付及び/又は時刻を割り当てることができる。タイムライン上の点に割り当てられた対応する日付及び/又は時刻には、特定の日付及び/時刻に撮影された画像を相関付けることができる。或いは、培養物読み取りシステムを、培地プロトコルの開始時刻と培地画像が取り込まれた時刻との間の時間差を求めるように構成することもできる。その後、培養物読み取りシステムは、培地プロトコルの開始時刻と培地画像が取り込まれた時刻との間の時間差に対応する、タイムラインの最初に開始するタイムラインの物理的長さを決定し、決定されたタイムラインの物理的長さの終点を画像に関連付けることができる。
【0039】
プロセス240は、タイムライン上の位置に画像を関連付けた後にステップ330に進み、この画像に関連するマーカをタイムライン上に生成する。ソフトウェアアプリケーションを実行するプロセッサ102などのプロセッサは、培養物読み取りシステムにマーカを生成させることができる。このマーカは、取り込み画像に関連するタイムライン上の位置に配列することができる。いくつかの実施形態では、マーカが、取り込み画像へのリンクを提供することができる。例えば、タイムライン表示画面上におけるマーカの選択に応答して、関連する画像を表示することができる。
【0040】
プロセス240は、タイムライン上のインジケータに画像を関連付けた後にステップ340に進み、この画像を以前に取り込まれた培地画像に整列させる。培地画像は、プロセッサ102などのプロセッサが画像処理ソフトウェアを実行することによって整列させることができる。培養物読み取りシステムは、例えば培養プレート上の基準点を検出して分析するために、画像処理ソフトウェアを用いて各画像の配向を決定するように構成することができる。その後、培養物読み取りシステムは、例えば以前に取り込まれた培地画像の配列に従って培地画像を回転させることによって、培養プレート上のあらゆる基準点が各画像の同じ位置に提示されるように各画像を配向することができる。プロセス240は、培養プレート画像が整列した後に終了する。
【0041】
図4は、タイムライン表示画面上に培地画像を表示する方法の例示的な実施形態のプロセス400のフローチャートである。プロセス400は、培地画像に関連するタイムライン上のマーカの選択を受け取るステップ410から開始する。この選択は、例えばユーザが操作した入力部106などの入力部から受け取ることができる。
【0042】
プロセス400は、マーカ選択を受け取った後にステップ420に進み、ディスプレイ108などのディスプレイのタイムライン表示画面上にマーカに関連する画像を表示する。いくつかの実施形態では、関連する画像をユーザインターフェイスの別個の画面上に表示することもできる。
【0043】
プロセスは、培地画像が表示された後にステップ430に進み、どの画像が表示されているかについての指示をタイムライン上に提供することができる。例えば、画像に関連するマーカの外観を、他の培地画像に関連するマーカと区別するように修正することができる。プロセスは、どの画像が表示されているかについての指示が提供された後に終了する。
【0044】
図5は、培養物読み取りシステム110などの培養物読み取りシステムを用いてタイムラインに関連する培地プロトコルのビデオを提供する方法の例示的な実施形態のプロセス500のフローチャートである。プロセス500は、アニメーションモードを開始するステップ510から開始する。アニメーションモードは、培養物読み取りシステムのユーザインターフェイス上のタイムライン表示画面の一部とすることも、又は別個の表示画面に表示することもできる。アニメーションモードは、例えばタイムライン表示画面上の選択を受け取ったことに応答して開始することができる。いくつかの実施形態では、入力部106などの入力部を用いて選択を行うことができる。
【0045】
プロセス500は、アニメーションモードが開始された後にステップ520に進み、培地プロトコルに関連するタイムラインに関連する培地画像を取り出す。培地画像は、メモリ104などのメモリ、又は撮像装置124などの撮像装置から取り出すことができる。
【0046】
プロセス500は、タイムラインに関連する画像を取り出した後にステップ530に進み、各画像の時間データを取り出す。時間データは、メモリ104などのメモリ、又は撮像装置から取り出すことができる。
【0047】
プロセス500は、各画像の時間データを取り出した後にステップ540に進み、ビデオ又はアニメーションを生成する。ビデオは、タイムラインに関連する各画像を含むことができる。いくつかの実施形態では、各画像に関連する時間データに基づいてビデオに画像を含めることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ビデオが各画像を日付順に含むことができる。このビデオは、培地上の細菌増殖の経時的進行を示すことができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、培養物読み取りシステムからデータを受け取り、ビデオ又はアニメーションを生成し、生成したビデオ又はアニメーションを培養物読み取りシステムに送信できる外部画像プロセッササービスによってビデオ又はアニメーションを生成することができる。いくつかの実施形態では、外部ビデオプロセッササービスが、ユーザコマンドに応答して、図5に関して説明したものと同様のプロセスを用いてビデオを生成することができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、画像が取り込まれる度に、タイムラインに関連する各画像を新たなビデオに含め、或いは以前に生成されたビデオに最新の画像を追加することによってビデオ又はアニメーションを生成することができる。画像が取り込まれる度に生成されるビデオ又はアニメーションは、培養物読み取りシステムに記憶することも、或いは外部ビデオプロセッササービスがアニメーション又はビデオを生成する実施形態では外部ビデオプロセッササービスに記憶することもできる。ビデオ又はアニメーションは、培養物読み取りシステム上でアクセスすることも、或いはユーザからのコマンドに応答して外部ビデオプロセッササービスから培養物読み取りシステムに送信することもできる。
【0050】
図6に、培地プロトコル及び関連データを表すタイムライン600の実施形態を示す。タイムライン600は、タイムライン表示画面上に表示することができる。タイムライン600は、ライン604を含む。ライン604は、ライン上の点間の距離が、これらの点によって表される時刻間の時間長に比例するように、培地プロトコルの開始から培地プロトコルの終了までの予想時間長がライン604の物理的長さに正比例する相対的時間尺度を提供する。タイムライン600は、培地プロトコルを開始した日付及び時刻を表示するフィールド603を含む。タイムライン600は、培地画像が培地プロトコルに従って取り込まれると予想される時刻を表す、マーカ605を含む1又は2以上のマーカも示す。マーカ605によって示すように、培地画像が取り込まれると予想される時刻を表すマーカは、ライン604上に位置する円形又はその他の形状とすることができる。培地画像が取り込まれると予想される時刻を表すマーカは、画像が撮影されると予想されるプロトコル開始からの時間長の数値的指示を含むことができる。図6に示すように、画像が取り込まれると予想される時刻は、24時間、48時間及び72時間を含む。タイムライン600は、培地画像が取り込まれた時刻を示す、マーカ606及び607を含む1又は2以上のマーカも含む。培地画像が取り込まれた時刻を表す各マーカは、培地画像が取り込まれた時刻を表すタイムライン上の位置と整列してタイムラインの下方に位置することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、培地画像が取り込まれた時刻を表すマーカ606及び607などのマーカを、関連する培地画像へのリンクを提供するように構成することができる。例えば、培地画像が取り込まれた時刻を表すマーカが入力部106などの入力部を介して選択されたことに応答して、関連する培地画像を表示することができる。タイムライン600は、例えば表示中の培地画像に関連するマーカの外観を修正することによって、現在どの培地画像が表示されているかについての視覚的指示をタイムライン上に提供することもできる。図6には、関連する培地画像は示していないが、マーカ607に関連する培地画像が表示されていることを示す構成のタイムライン600を示している。図6に示すように、マーカ607は、培地画像が取り込まれた時刻を表す他のマーカとは異なる外観を有する。例えば、マーカ607は、他のマーカと色が異なる。マーカ607の周囲には、マーカ607に関連する培地画像が表示されていることを示す円形の境界も示される。
【0052】
タイムライン600は、表示画像が取り込まれた日付及び時刻を表示するフィールド601も含む。タイムライン600は、表示画像が撮影された時刻と現在時刻との間の相対的時間を表示するフィールド602も含む。いくつかの実施形態では、例えば現在画像が表示されていない時には、フィールド602が、最新の画像が取り込まれた時刻と現在時刻との間の相対的時間を提供することができる。
【0053】
図7に、培地プロトコルと関連データとを表すタイムライン700の実施形態を示す。タイムライン700は、タイムライン表示画面上に表示することができる。タイムライン700は、ライン704を含む。ライン704は、ライン上の点間の距離が、これらの点によって表される時刻間の時間長に比例するように、培地プロトコルの開始から培地プロトコルの終了までの予想時間長がライン704の物理的長さに正比例する相対的時間尺度を提供する。タイムライン700は、培地画像が培地プロトコルに従って取り込まれると予想される時刻を表す、マーカ705を含む1又は2以上のマーカも示す。マーカ705によって示すように、培地画像が取り込まれると予想される時刻を表すマーカは、ライン704上に位置する円形又はその他の形状とすることができる。タイムライン700は、最新の画像が取り込まれた時刻と現在時刻との間の相対的時間を表示するフィールド702も含む。いくつかの実施形態では、フィールド702が、表示画像が取り込まれた時刻と現在時刻との間の相対的時間を提供することができる。タイムライン700は、プロトコルの開始から経過した時間についての視覚的指示708をライン704上に含む。従って、視覚的指示708は、培地プロトコル内の現在時刻も示す。図7に示すように、視覚的指示708は、ライン704の開始から現在時刻に関連するタイムライン上の位置までのライン704の色及び/又は幅の変化とすることができる。いくつかの実施形態では、視覚的指示708が、ライン704のサイズ及び/又は形状の変化を含むことができる。タイムライン700は、培地の廃棄及び/又は培地プロトコルの終了を示す視覚的インジケータ709を含むこともできる。図7に示すように、インジケータ709は、ごみ箱の形状又はその他の図形表示である。図7では、インジケータ709がタイムラインの終了時点を越えて示されている。しかし、いくつかの実施形態では、培地の廃棄時刻又はプロトコルの終了時刻を表すタイムライン上の位置にインジケータ709を位置付けることもできる。
【0054】
タイムライン700は、画像装置によって実際に取り込まれた培地画像の数を示す視覚的インジケータ712をさらに含む。いくつかの実施形態では、インジケータ712を、関連する培地画像を表示するために、或いはインジケータ712によって示される培地画像間のナビゲーション及び/又はそのうちの1つの選択を可能にする異なる表示画面をユーザインターフェイス上に表示するために選択可能とすることができる。いくつかの実施形態では、タイムライン700を表示する表示画面が、別の情報又はさらに詳細な情報を含む図6のタイムライン600などのタイムラインを有する第2の表示画面へのナビゲーションを可能にすることができる。
【0055】
図8図10に、タイムライン表示画面の実施形態例をそれぞれ示す。図8図10に示すタイムライン表示画面は、それぞれ培地プロトコルの異なる段階におけるものである。
【0056】
図8には、培地プロトコルを表すタイムライン800と、未だ画像が取り込まれていない培地プロトコルの段階における関連データとを有するタイムライン表示画面の実施形態を示す。タイムライン800は、ライン804を含む。ライン804は、ライン上の点間の距離が、これらの点によって表される時刻間の時間長に比例するように、培地プロトコルの開始から培地プロトコルの終了までの予想時間長がライン804の物理的長さに正比例する相対的時間尺度を提供する。タイムライン800は、培地画像が培地プロトコルに従って取り込まれると予想される時刻を表す、マーカ805を含む1又は2以上のマーカも示す。マーカ805によって示すように、培地画像が取り込まれると予想される時刻を表すマーカは、ライン804上に位置する円形又はその他の形状とすることができる。タイムライン表示画面は、培地画像フィールド814も含む。培地画像フィールド814は、培地プロトコル中に取り込まれた培地画像を表示するように構成することができる。いくつかの実施形態では、培地画像フィールド814を、プロトコル中に取り込まれた最新の培地画像を表示するように構成することができる。図8のタイムラインでは、培地画像フィールド814に、培地画像を利用できない旨を示す図形インジケータ816が表示されている。インジケータ816は、対角線上に延びる斜線付きの記号を含む。タイムライン800は、最新画像が取り込まれた時刻と現在時刻との間の相対的時間を表示するフィールド802も含む。図8の例では画像が撮影されていないので、インジケータ802は、画像を利用できない旨のテキスト表示を示す。
【0057】
タイムライン800は、ライン804上にプロトコルの開始から経過した時間についての視覚的指示808も含む。従って、視覚的指示808は、培地プロトコル内の現在時刻も示す。図8に示すように、視覚的指示808は、ライン804の開始から現在時刻に関連するタイムライン上の位置までのライン804の色及び/又は幅の変化とすることができる。タイムライン800は、画像装置によって実際に取り込まれた培地画像の数を示す視覚的インジケータ812をさらに含む。図8の例では画像が取り込まれていないので、インジケータ812は、取り込まれた画像が0であることを示す。
【0058】
タイムライン800は、画像取り込みボタン818と、培地移送ボタン819と、終了ボタン820とを表す図形表示を含む。画像取り込みボタン818を選択すると、培養物読み取りシステムが、現在時刻における画像を取り込むように撮像装置に命令することができる。いくつかの実施形態では、実験室環境内の様々な位置に培地を動かす自動追跡システムなどの自動設備を設けることができる。培地移送ボタン819は、培地プロトコルに関連する培地のインキュベータ計器からの除去、及びインキュベータ計器の特定の位置又は関連する作業台における目的地への送出を引き起こすように構成することができる。終了ボタン820を選択すると、培養物読み取りシステムにプロトコルを終了させることができる。プロトコルが終了すると、培養物読み取りシステムは、撮像装置に画像の取り込みを停止するように命令することができる。いくつかの実施形態では、プロトコルが終了すると、培養物読み取りシステムが時間追跡を停止することができる。
【0059】
図9には、培地プロトコルを表すタイムライン900と、培地プロトコルが完了して3つの画像が取り込まれたプロトコルの段階における関連データとを有するタイムライン表示画面の実施形態を示す。タイムライン900は、ライン904を含む。ライン904は、ライン上の点間の距離が、これらの点によって表される時刻間の時間長に比例するように、培地プロトコルの開始から培地プロトコルの終了までの予想時間長がライン904の物理的長さに正比例する相対的時間尺度を提供する。タイムライン900は、培地画像が培地プロトコルに従って取り込まれると予想される時刻を表す、マーカ905を含む1又は2以上のマーカも示す。マーカ905によって示すように、培地画像が取り込まれると予想される時刻を表すマーカは、ライン904上に位置する円形又はその他の形状とすることができる。タイムライン表示画面は、培地画像フィールド914も含む。培地画像フィールド914は、培地プロトコル中に取り込まれた培地画像を表示するように構成することができる。いくつかの実施形態では、培地画像フィールド914を、プロトコル中に取り込まれた最新の培地画像を表示するように構成することができる。図9のタイムラインでは、培地画像フィールド914に培地画像922が表示されている。タイムライン900は、最新画像が取り込まれた時刻と現在時刻との間の相対的時間を表示するフィールド902も含む。フィールド902は、最新画像が4時間32分前に取り込まれたことを示す。
【0060】
タイムライン900は、ライン904上にプロトコルの開始から経過した時間についての視覚的指示908も含む。従って、視覚的指示908は、培地プロトコル内の現在時刻も示す。図9に示すように、視覚的指示908は、ライン904の開始から現在時刻に関連するタイムライン上の位置までのライン904の色及び/又は幅の変化とすることができる。図9に示すように、プロトコル全体が完了済みである。タイムライン900は、画像装置によって実際に取り込まれた培地画像の数を示す視覚的インジケータ912をさらに含む。図9に示すように、インジケータ912は、3つの画像が取り込まれたことを示す。
【0061】
タイムライン900は、画像取り込みボタン918と、培地移送ボタン919と、終了ボタン920とを含む。画像取り込みボタン918を選択すると、培養物読み取りシステムが、現在時刻における画像を取り込むように撮像装置に命令することができる。自動追跡システムを有する実施形態では、培地移送ボタン919を、培地プロトコルに関連する培地のインキュベータ計器からの除去、及びインキュベータ計器の特定の位置又は関連する作業台における目的地への送出を引き起こすように構成することができる。終了ボタン920を選択すると、培養物読み取りシステムにプロトコルを終了させることができる。プロトコルが終了すると、培養物読み取りシステムは、撮像装置に画像の取り込みを停止するように命令することができる。いくつかの実施形態では、プロトコルが終了すると、培養物読み取りシステムが時間追跡を停止することができる。
【0062】
図10は、培地プロトコルを表すタイムライン1000と、3つの培地画像が取り込まれた後であって培地プロトコルの予想終了時刻前の培地プロトコルの段階における関連データとを有するタイムライン表示画面の実施形態を示す。図10に示すように、タイムライン1000によって表される培地プロトコルは終了している。プロトコルの終了は、インジケータ1009によって示される。タイムライン1000は、ライン1004を含む。ライン1004は、ライン上の点間の距離が、これらの点によって表される時刻間の時間長に比例するように、培地プロトコルの開始から培地プロトコルの終了までの予想時間長がライン1004の物理的長さに正比例する相対的時間尺度を提供する。タイムライン1000は、培地画像が培地プロトコルに従って取り込まれると予想される時刻を表す、マーカ1005を含む1又は2以上のマーカも示す。マーカ1005によって示すように、培地画像が取り込まれると予想される時刻を表すマーカは、ライン1004上に位置する円形又はその他の形状とすることができる。タイムラインは、培地画像フィールド1014を含む。培地画像フィールド1014は、培地プロトコル中に取り込まれた培地画像を表示するように構成することができる。いくつかの実施形態では、培地画像フィールド1014を、プロトコル中に取り込まれた最新の培地画像を表示するように構成することができる。
【0063】
図10のタイムラインでは、培地画像フィールド1014に培地画像1022が表示されている。タイムライン1000は、最新画像が取り込まれた時刻と現在時刻との間の相対的時間を表示するフィールド1002を含む。フィールド1002は、最新画像が4時間36分前に取り込まれたことを示す。
【0064】
タイムライン1000は、ライン1004上にプロトコルの開始から経過した時間についての視覚的指示1008も含む。従って、視覚的指示1008は、培地プロトコル内の現在時刻も示す。図10に示すように、視覚的指示1008は、ライン1004の開始から現在時刻に関連するタイムライン上の位置までのライン1004の色及び/又は幅の変化とすることができる。タイムライン1000は、画像装置によって実際に取り込まれた培地画像の数を示す視覚的インジケータ1012をさらに含む。図10に示すように、インジケータ1012は、3つの画像が取り込まれたことを示す。
【0065】
タイムライン1000は、画像取り込みボタン1018と、培地移送ボタン1019と、終了ボタン1020とを含む。画像取り込みボタン10108を選択すると、培養物読み取りシステムが、現在時刻における画像を取り込むように撮像装置に命令することができる。自動追跡システムを有する実施形態では、培地移送ボタン1019を、培地プロトコルに関連する培地のインキュベータ計器からの除去、及びインキュベータ計器の特定の位置又は関連する作業台における目的地への送出を引き起こすように構成することができる。終了ボタン1020を選択すると、培養物読み取りシステムにプロトコルを終了させることができる。プロトコルが終了すると、培養物読み取りシステムは、撮像装置に画像の取り込みを停止するように命令することができる。いくつかの実施形態では、プロトコルが終了すると、培養物読み取りシステムが時間の追跡を停止するとともに、画像取り込みボタン1018及び終了ボタン1020をビューから削除し、これらの機能を無効化することによってボタンの選択能力を修正し、又はこれらの外観を変化させて利用不可であることを示すことによって、これらのボタンが選択不能になる。
【0066】
図11図13に、タイムライン1100と画像フィールド1114とを表示するタイムライン表示画面の例を示す。タイムライン1100は、ライン1104を含む。ライン1104は、ライン上の点間の距離が、これらの点によって表される時刻間の時間長に比例するように、培地プロトコルの開始から培地プロトコルの終了までの予想時間長がライン1104の物理的長さに正比例する相対的時間尺度を提供する。タイムライン1100は、培地プロトコルを開始した日付及び時刻を表示するフィールド1103を含む。タイムライン1100は、培地画像が培地プロトコルに従って取り込まれると予想される時刻を表す、マーカ1132、1134及び1136を含む1又は2以上のマーカも含む。マーカ1132、1134及び1136は、ライン1104上に位置する円形又はその他の形状とすることができる。マーカ1132、1134及び1136は、画像が撮影されると予想されるプロトコル開始からの時間長の数値的指示を含むこともできる。図11図13に示すように、画像が取り込まれると予想される時刻は、24時間、48時間及び72時間を含む。タイムライン1100は、培地画像が取り込まれた時刻を示す、マーカ1138、1140及び1142を含む1又は2以上のマーカも含む。培地画像が取り込まれた時刻を表す各マーカは、培地画像が取り込まれた時刻を表すタイムライン上の位置と整列してタイムラインの下方に位置することができる。図11図13に示すように、マーカ1138、1140及び1142に対応する画像は、マーカ1132、1134及び1136によって表される予想時刻に取り込まれたものである。
【0067】
図11図13に示すように、画像フィールド1114に関連する培地画像を表示するために、タイムライン1100上のマーカ1138、1140及び1142のうちの1つを選択することができる。タイムライン1100は、例えば培地画像に関連するマーカ1138、1140又は1142の外観を修正することによって、現在どの培地画像が表示されているかについての視覚的指示をタイムライン上に提供することもできる。図11には、マーカ1138に関連する画像1144を表示するためにマーカ1138が選択された時のタイムライン表示画面を示す。培地画像は、ユーザによって操作された入力部を介して選択することができる。いくつかの実施形態では、表示画面上のカーソル1150を操作して、培地画像に関連するマーカを選択することができる。図11に示すように、マーカ1138は、マーカ1140及び1142とは異なる外観を有する。マーカは、現在タイムライン表示画面に表示されている画像を示すために、選択に応答して外観を変化させることができる。例えば、マーカ1138の色は、マーカ1140及び1142の色とは異なる。マーカ1138の周囲には、マーカ1138に関連する培地画像が表示されていることを示す円形境界が示される。図12には、マーカ1140に関連する画像1146を表示するためにマーカ1140が選択された時のタイムライン表示画面を示す。図13には、マーカ1142に関連する画像1148を表示するためにマーカ1142が選択された時のタイムライン表示画面を示す。
【0068】
タイムライン1100は、表示画像が取り込まれた日付及び時刻を表示ができるフィールド1101も含む。タイムライン1100は、表示画像が取り込まれた時刻と現在時刻との間の相対的時間を示すフィールド1102も含む。
【0069】
図6図13には、培地画像が培地プロトコルに従って取り込まれると予想される時刻を表すマーカと、培地画像が取り込まれた時刻を示すマーカとを含むタイムラインの様々な実施形態を示している。図1に関して説明したように、培地プロトコルに関連する、発生すると予想される又は発生した他のイベントにも同様のマーカを使用できることが企図される。代表的なイベントの例としては、インキュベータ又はインキュベーションシステムからの培地の除去、インキュベータ又はインキュベーションシステム内への培地の配置、及びデジタル画像分析アルゴリズムによる培地画像の処理などの培地に関するデータの収集又は処理が挙げられる。いくつかの実施形態では、タイムライン上のある位置に、デジタル画像分析アルゴリズムなどのデータ処理アルゴリズムによって提供される中間結果に相関するマーカを配列することができる。いくつかの実施形態では、タイムライン上のある位置に、デジタル画像分析アルゴリズムなどのデータ処理アルゴリズムによって提供される最終結果に相関するマーカを配列することができる。各マーカは、マーカが表す培地プロトコルイベントに関するデータに関連することができる。いくつかの実施形態では、表示フィールドを、培地プロトコルの最新のイベントに関連するデータ、又はタイムライン上の選択されたマーカに関連するデータを表示するように構成することができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、タイムラインが、例えば培地プロトコルの開始、培地プロトコルの終了、培地画像の取り込み、インキュベータ又はインキュベーションシステムからの培地の除去、インキュベータ又はインキュベーションシステム内への培地の配置、及びデジタル画像分析アルゴリズムによる培地画像の処理などの培地に関するデータの収集又は処理などの、複数の異なるタイプの培地プロトコルイベントに関連するマーカを含むことができる。いくつかの実施形態では、本明細書で説明したタイムラインを、培地がデジタル的に撮像されていない培地プロトコルに使用することもできる。例えば、本明細書で説明した実施形態によるタイムラインは、常にデジタル撮像が行われるとは限らない血液培養瓶プロトコル又は肉汁培養プロトコルに使用することもできる。本明細書で説明したように、タイムラインは、培地プロトコルの1又は2以上の撮像イベントに関連する1又は2以上のマーカを含むこともできる。
【0071】
本明細書に開示した実装は、タイムライン制御のためのシステム、方法及び装置を提供する。当業者であれば、これらの実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらのいずれかの組み合わせで実装することができると認識するであろう。
【0072】
本明細書で説明した機能は、1又は2以上の命令としてプロセッサ可読媒体又はコンピュータ可読媒体に記憶することができる。「コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータ又はプロセッサがアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を意味する。限定ではなく一例として、このような媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD-ROM又はその他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気記憶装置、或いは所望のプログラムコードを命令又はデータ構造の形で記憶するために使用できるとともにコンピュータがアクセスできる他のあらゆる媒体を含むことができる。本明細書で使用するディスク(disk及びdisc)は、コンパクトディスク(「CD」)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(「DVD」)、フロッピーディスク及びブルーレイディスクを含み、この場合、diskは、通常データを磁気的に再生し、discは、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。なお、コンピュータ可読媒体は、有形の非一時的なものとすることもできる。「コンピュータプログラム製品」という用語は、コンピュータ装置又はプロセッサと、これらが実行、処理又は計算できるコード又は命令(例えば「プログラム」)とを組み合わせたものを意味する。本明細書で使用する「コード」という用語は、コンピュータ装置又はプロセッサが実行できるソフトウェア、命令、コード又はデータを意味する。
【0073】
ソフトウェア又は命令は、伝送媒体を介して送信することもできる。例えば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(「DSL」)、又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を用いてウェブサイト、サーバ又はその他の遠隔ソースからソフトウェアを送信する場合、これらの同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術も伝送媒体の定義に含まれる。
【0074】
本明細書に開示した方法は、説明した方法を達成するための1又は2以上のステップ又は動作を含む。方法のステップ及び/又は動作は、特許請求の範囲から逸脱することなく互いに入れ替えることができる。換言すれば、説明している方法の適正な動作に特定のステップ順又は動作順が必要でない限り、特定のステップ及び/又は動作の順序及び/又は使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正することができる。
【0075】
なお、本明細書で使用する「結合する(couple、coupling、coupled)」という用語及びこの単語の他の活用形は、間接的な接続又は直接的な接続のどちらを示すこともできる。例えば、第1のコンポーネントが第2のコンポーネントに「結合される」場合、第1のコンポーネントは、第2のコンポーネントに間接的に接続することも、又は直接的に接続することもできる。本明細書で使用する「複数(plurality)」という用語は、2又は3以上を示す。例えば、複数のコンポーネントは、2又は3以上のコンポーネントを示す。
【0076】
「決定する(determining)」という用語は様々な動作を含み、従って計算すること(calculating、computing)、処理すること(processing)、導出すること(deriving)、調査すること(investigating)、参照すること(looking up)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造を参照すること)及び確認すること(ascertaining)などを含むことができる。また、「determining」は、受け取ること(receivind)(例えば、情報を受け取ること)及びアクセスすること(accessing)(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含むこともできる。さらに、「determining」は、解決すること(resolving)、選択すること(selecting、choosing)及び確立すること(establishing)などを含むこともできる。
【0077】
「~に基づく(based on)」という表現は、別途明示していない限り「~のみに基づく(based only on)」ことを意味するものではない。換言すれば、「~に基づく」という表現は、「~のみに基づく」ことと、「少なくとも~に基づく」ことの両方を表す。
【0078】
上記の説明では、実施例を完全に理解できるように特定の詳細を示した。しかしながら、当業者であれば、これらの特定の詳細を伴わずに実施例を実施することもできると理解するであろう。例えば、これらの実施例を不必要な詳細で曖昧にしないように、電気的なコンポーネント/装置についてはブロック図で示していることもある。その他の場合には、実施例をさらに説明するためにこのようなコンポーネント、他の構造及び手法を詳細に示していることもある。
【0079】
本明細書には、参照用に、及び様々な節の位置を特定するのに役立つように見出しを含めている。これらの見出しは、関連して説明した概念の範囲を限定するものではない。このような概念は、本明細書全体を通じて適用することができる。
【0080】
また、実施例は、フローチャート、フロー図、有限状態図、構造図又はブロック図として示すプロセスとして説明することもできる。フローチャートには、動作を逐次プロセスとして説明していることもあるが、動作の多くは、並行して又は同時に実行することもでき、プロセスを繰り返すこともできる。また、動作の順序は並べ替えることもできる。プロセスは、その動作の完了時に終了する。プロセスは、方法、関数、手順、サブルーチン又はサブプログラムなどに対応することができる。プロセスがソフトウェア関数に対応する場合、そのプロセスの終了は、関数が呼び出し関数又はメイン関数に戻ることに対応する。
【0081】
開示した実装についての上記説明は、本発明をあらゆる当業者が実施又は利用できるように行ったものである。当業者には、これらの実装の様々な修正が容易に明らかになると思われ、また本明細書で定めた一般的原理は、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく他の実装にも適用することができる。従って、本発明は、本明細書に示した実装に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示した原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を許容すべきものである。
【符号の説明】
【0082】
900 タイムライン
902 フィールド
904 ライン
905 マーカ
908 視覚的指示
912 視覚的インジケータ
914 培地画像フィールド
918 画像取り込みボタン
919 培地移送ボタン
920 終了ボタン
922 培地画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13