(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-25
(45)【発行日】2022-03-07
(54)【発明の名称】同期信号を受信する方法及びそのための装置
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20220228BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04L27/26 420
(21)【出願番号】P 2019537279
(86)(22)【出願日】2018-04-26
(86)【国際出願番号】 KR2018004861
(87)【国際公開番号】W WO2018203617
(87)【国際公開日】2018-11-08
【審査請求日】2019-07-09
(32)【優先日】2017-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】コ ヒョンソ
(72)【発明者】
【氏名】キム キチュン
(72)【発明者】
【氏名】ユン ソクヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨンソプ
(72)【発明者】
【氏名】キム ウンソン
【審査官】高野 洋
(56)【参考文献】
【文献】Samsung, CATT, Intel, Nokia, Alcatel- Lucent Shanghai Bell, ZTE, ZTE Microelectronics, Ericsson, KRRI, InterDigital,[LGE], Motorola Mobility, Lenovo,WF on SS Burst Set Timing Indication[online],3GPP TSG RAN WG1 #88b R1-1706398,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88b/Docs/R1-1706398.zip>
【文献】LG Electronics,NR PBCH Design[online],3GPP TSG RAN WG1 #88b R1-1704865,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88b/Docs/R1-1704865.zip>
【文献】Samsung,SS block composition, SS burst set composition and SS time index indication[online],3GPP TSG RAN WG1 #88b R1-1705318,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88b/Docs/R1-1705318.zip>,2017年04月07日
【文献】Samsung,NR-PBCH design[online],3GPP TSG RAN WG1 #88b R1-1705321,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88b/Docs/R1-1705321.zip>,2017年04月07日
【文献】Qualcomm Incorporated,SS block, burst-set composition, and time index indication[online],3GPP TSG RAN WG1 #88b R1-1705565,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88b/Docs/R1-1705565.zip>,2017年04月07日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/69- 1/719
7/24- 7/26
H04J 1/00- 1/20
4/00-13/22
99/00
H04L 5/00- 5/12
27/00-27/38
H04W 4/00-99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて
UE(user equipment)が
SSB(synchronization signal block)を受信する
ための方法であって、
SS(synchronization signal)及びPBCH(Physical Broadcasting Channel)
を含むSSBを受信し、
前記PBCHのためのDMRS(Demodulation Reference Signal)を受信する
、ことを含み、
前記DMRSのシーケンス及び前記PBCHのスクランブルシーケンスは、前記SSBのインデックスのための同一のビットに基づいて生成される、方法。
【請求項2】
前記SSBを送信するためのSSB候補の数が
予め定義された値を満たす
とき、
前記PBCHのペイロードは、前記SSBの前記インデックスに基づいて生成される、請求項1に記載
の方法。
【請求項3】
前記SSBの
前記インデックスのための6ビットのうち、3ビットは、前記DMRSに
基づいて取得され、残りの3ビットは、前記PBCHの
前記ペイロードに
基づいて取得される、請求項2に記載
の方法。
【請求項4】
前記SSBの前記インデックスのための前記同一のビットの数は、前記UEが動作する周波数帯域に基づいて決定される、請求項1に記載
の方法。
【請求項5】
前記SSBの
前記インデックスは、1つのDMRSインデックスに
関連している、請求項1に記載
の方法。
【請求項6】
前記DMRSの
前記シーケンスは、セルを識別するためのセル識別
子に基づいて生成される、請求項1に記載
の方法。
【請求項7】
無線通信システムにおいて
SSB(synchronization signal block)を受信する
ためのUE(user equipment)であって、
BS(base station)と信号を送受信する
ように設定されるRF
(radio frequency)モジュールと、
前記RFモジュールに連結され
るプロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、
SS(synchronization signal)及びPBCH(Physical Broadcasting Channel)
を含むSSBを受信し、
前記PBCHのためのDMRS(Demodulation Reference Signal)を受信する
、ように設定され、
前記DMRSのシーケンス及び前記PBCHのスクランブルシーケンスは、前記SSBのインデックスのための同一のビットに基づいて生成される、
UE。
【請求項8】
前記SSBを送信するためのSSB候補の数が
予め定義された値を満たす
とき、
前記PBCHのペイロードは、前記SSBの前記インデックスに基づいて生成される、請求項
7に記載の
UE。
【請求項9】
前記SSBの
前記インデックスのための6ビットのうち、3ビットは、前記DMRSに
基づいて取得され、残りの3ビットは、前記PBCHの
前記ペイロードに
基づいて取得される、請求項
8に記載の
UE。
【請求項10】
前記SSBの前記インデックスのための前記同一のビットの数は、前記UEが動作する周波数帯域に基づいて決定される、請求項
7に記載の
UE。
【請求項11】
前記SSBの
前記インデックスは、
単一のDMRSインデックスに
関連している、請求項
7に記載の
UE。
【請求項12】
前記DMRSの
前記シーケンスは、セルを識別するためのセル識別
子に基づいて生成される、請求項
7に記載の
UE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同期信号を受信する方法及びそのための装置に関し、より詳しくは、端末が受信した同期信号のインデックスを決定する方法、及びそのための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
時代の流れによってより多くの通信装置がより大きな通信トラフィックを要求することになり、既存のLTEシステムに比べて向上した無線広帯域通信である次世代5Gシステムが要求されている。NewRATと呼ばれるこの次世代5Gシステムは、Enhanced Mobile BroadBand(eMBB)/Ultra-Reliability and Low-Latency Communication(URLLC)/Massive Machine-type Communications(mMTC)などに通信シナリオが区分される。
【0003】
ここで、eMBBはHigh Spectrum Efficiency、High User Experienced Data Rate、High Peak Data Rateなどの特性を有する次世代移動通信シナリオであり、URLLCはUltra Reliable、Ultra Low Latency、Ultra High Availabilityなどの特性を有する次世代移動通信シナリオであり(e.g.,V2X、Emergency Service、Remote Control)、mMTCはLow Cost、Low Energy、Short Packet、Massive Connectivityの特性を有する次世代移動通信シナリオである(e.g.,IoT)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、同期信号を受信する方法及びそのための装置を提供する。
【0005】
本発明が遂げようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していない他の技術的課題は、以下の発明の詳細な説明から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者には明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例による無線通信システムにおいて、端末が同期信号ブロックを受信する方法であって、主同期信号(Primary Synchronization Signal;PSS)、副同期信号(Secondary Synchronization Signal;SSS)及びPBCH(Physical Broadcasting Channel)で構成された同期信号ブロックを受信し、該PBCHが受信されるリソース領域を介してDMRS(Demodulation Reference Signal)を受信することを含み、同期信号ブロックのインデックスは、DMRSのシーケンスを考慮して決定される。
【0007】
この時、同期信号ブロックが送信される同期信号ブロック候補の数が特定の値を満たす場合、同期信号ブロックのインデックスは、PBCHのペイロードに含まれた複数のビットをさらに考慮して決定される。
【0008】
また同期信号ブロックのインデックスのための6ビットのうち、3ビットはDMRSにより受信され、残りの3ビットはPBCHのペイロードにより受信される。
【0009】
またDMRSにより受信される同期信号ブロックのインデックスのためのビット数は、同期信号ブロックが送信される同期信号ブロック候補の数によって決定される。
【0010】
また同期信号ブロックのインデックスは、1つのDMRSインデックスに対応する。
【0011】
またDMRSのシーケンスはセルを識別するためのセル識別子及び同期信号ブロックのインデックスに基づいて生成される。
【0012】
またPBCHのスクランブルシーケンスに含まれたビットの一部は、同期信号ブロックのインデックスに対応する。
【0013】
本発明による無線通信システムにおいて、同期信号ブロックを受信する端末であって、基地局と信号を送受信するRFモジュールと、該RFモジュールに連結され、主同期信号(Primary Synchronization Signal;PSS)、副同期信号(Secondary Synchronization Signal;SSS)及びPBCH(Physical Broadcasting Channel)で構成された同期信号ブロックを受信し、PBCHが受信されるリソース領域によりDMRS(Demodulation Reference Signal)を受信するプロセッサと、を含み、同期信号ブロックのインデックスは、DMRSのシーケンスを考慮して決定される。
【0014】
この時、同期信号ブロックが送信される同期信号ブロック候補の数が特定の値を満たす場合、同期信号ブロックのインデックスは、PBCHのペイロードに含まれた複数のビットをさらに考慮して決定される。
【0015】
また同期信号ブロックのインデックスのための6ビットのうち、3ビットはDMRSにより受信され、残りの3ビットはPBCHのペイロードにより受信される。
【0016】
またDMRSにより受信される同期信号ブロックのインデックスのためのビット数は、同期信号ブロックが送信される同期信号ブロック候補の数によって決定される。
【0017】
また同期信号ブロックのインデックスは、1つのDMRSインデックスに対応する。
【0018】
またDMRSのシーケンスはセルを識別するためのセル識別子及び同期信号ブロックのインデックスに基づいて生成される。
【0019】
またPBCHのスクランブルシーケンスに含まれたビットの一部は、同期信号ブロックのインデックスに対応する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、PBCHが受信されたリソース領域に含まれたDMRSを用いて、同期信号ブロックのインデックスを決定することにより、デコーディングの性能を高め、シグナリングオーバーヘッドを減らすことができる。
【0021】
本発明で得られる効果は以上に言及した効果に制限されず、言及しなかった他の効果は下記の記載から本発明が属する当該技術分野における当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】3GPP無線接続網の規格に基づく端末とE-UTRANの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の制御プレーン(Control Plane)及びユーザプレーン(User Plane)構造を示す図である。
【
図2】3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらを用いた一般的な信号送信方法を説明する図である。
【
図3】LTEシステムで使用される無線フレームの構造を例示する図である。
【
図4】LTEシステムで使用される同期信号(synchronization signal,SS)の伝送のための無線フレームの構造を例示する図である。
【
図5】LTEシステムで使用される下りリンク無線フレームの構造を例示する図である。
【
図6】LTEシステムで使用される上りリンクサブフレームの構造を示す図である。
【
図7】TXRUとアンテナ要素の連結方式の一例を示す図である。
【
図8】セルフサブフレームの構造(Self-Contained subframe structure)を示す図である。
【
図9】同期信号シーケンスをリソース要素にマッピングする実施例を説明する図である。
【
図10】主同期信号シーケンスを生成する実施例を説明する図である。
【
図11】本発明の実施例によって同期信号を送信した時の検出性能及びPAPR(Peak to Average Power Ratio)性能を測定した結果を説明する図である。
【
図12】本発明の実施例によって同期信号を送信した時の検出性能及びPAPR(Peak to Average Power Ratio)性能を測定した結果を説明する図である。
【
図13】本発明の実施例によって同期信号を送信した時の検出性能及びPAPR(Peak to Average Power Ratio)性能を測定した結果を説明する図である。
【
図14】同期信号内においてPSS/SSS/PBCHが多重化(multiplexing)される実施例を説明する図である。
【
図15】同期信号内においてPSS/SSS/PBCHが多重化(multiplexing)される実施例を説明する図である。
【
図16】同期信号バースト及び同期信号バースト集合の構成方法を説明する図である。
【
図17】同期信号バースト及び同期信号バースト集合の構成方法を説明する図である。
【
図18】同期信号バースト及び同期信号バースト集合の構成方法を説明する図である。
【
図19】同期信号バースト及び同期信号バースト集合の構成方法を説明する図である。
【
図20】同期信号バースト及び同期信号バースト集合の構成方法を説明する図である。
【
図21】同期信号バースト及び同期信号バースト集合の構成方法を説明する図である。
【
図22】同期信号バースト及び同期信号バースト集合の構成方法を説明する図である。
【
図23】同期信号をインデックスする方法及び同期信号インデックス及びSFN、ハーフフレームを指示する方法に関する図である。
【
図24】同期信号をインデックスする方法及び同期信号インデックス及びSFN、ハーフフレームを指示する方法に関する図である。
【
図25】同期信号をインデックスする方法及び同期信号インデックス及びSFN、ハーフフレームを指示する方法に関する図である。
【
図26】同期信号をインデックスする方法及び同期信号インデックス及びSFN、ハーフフレームを指示する方法に関する図である。
【
図27】同期信号をインデックスする方法及び同期信号インデックス及びSFN、ハーフフレームを指示する方法に関する図である。
【
図28】同期信号をインデックスする方法及び同期信号インデックス及びSFN、ハーフフレームを指示する方法に関する図である。
【
図29】同期信号をインデックスする方法及び同期信号インデックス及びSFN、ハーフフレームを指示する方法に関する図である。
【
図30】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図31】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図32】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図33】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図34】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図35】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図36】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図37】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図38】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図39】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図40】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図41】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図42】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図43】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図44】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図45】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図46】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図47】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図48】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図49】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図50】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図51】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図52】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図53】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図54】本発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図55】発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図56】発明の実施例による性能を測定した結果に関する図である。
【
図57】同期信号及び下りリンク共通チャネルのための帯域幅を設定する実施例を説明する図である。
【
図58】同期信号及び下りリンク共通チャネルのための帯域幅を設定する実施例を説明する図である。
【
図59】同期信号及び下りリンク共通チャネルのための帯域幅を設定する実施例を説明する図である。
【
図60】本発明の一実施例による通信装置のブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付の図面を参照して説明された本発明の実施例から、本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解されるであろう。以下に説明される実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用された例である。
【0024】
本明細書ではLTEシステム及びLTE-Aシステムを用いて本発明の実施例を説明するが、これは例示に過ぎず、本発明の実施例は、上述した定義に該当するいかなる通信システムにも適用可能である。
【0025】
また、本明細書では、基地局をRRH(remote radio head)、eNB、TP(transmission point)、RP(reception point)、中継機(relay)などを含む包括的な名称として使うことができる。
【0026】
図1は3GPP無線接続網の規格に基づく端末とE-UTRANの間の無線インターフェースプロトコルの制御プレーン及びユーザプレーンの構造を示す図である。制御プレーンは端末(User Equipment;UE)とネットワークが信号を管理するために用いる制御メッセージが送信される通路を意味する。ユーザプレーンはアプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが送信される通路を意味する。
【0027】
第1の層である物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は上位にある媒体アクセス制御(Medium Access Control)層とはトランスポートチャネル(Transport Channel)を介して連結される。このトランスポートチャネルを介して媒体アクセス制御層と物理層の間でデータが移動する。送信側と受信側の物理層の間では物理チャネルを介してデータが移動する。物理チャネルは時間と周波数を無線リソースとして活用する。具体的には、物理チャネルは、下りリンクにおいて、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、上りリンクにおいては、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
【0028】
第2の層である媒体アクセス制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を介して上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2の層のRLC層は信頼性のあるデータ送信を支援する。RLC層の機能はMAC内部の機能ブロックにより具現化できる。第2の層のPDCP層は帯域幅が狭い無線インターフェースにおいてIPv4或いはIPv6のようなIPパケットを効率的に送信するために不要な制御情報を減らすヘッダ圧縮(Header Compression)の機能を果たす。
【0029】
第3の層の最下部に位置する無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御プレーンでのみ定義される。RRC層は無線ベアラ(Radio Bearer)の設定(configuration)、再設定(re-configuration)及び解除(release)に関連して論理チャネル、トランスポートチャネル及び物理チャネルの制御を担当する。無線ベアラは端末とネットワークの間のデータ伝達のために第2の層により提供されるサービスを意味する。このために、端末とネットワークのRRC層は互いにRRCメッセージを交換する。端末とネットワークのRRC層の間にRRC接続(RRC Connected)がある場合、端末はRRC接続状態(Connected Mode)であり、そうではない場合はRRC休止状態(Idle Mode)である。RRC層の上位にあるNAS(Non-Access Stratum)層は、セッション管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を果たす。
【0030】
ネットワークから端末にデータを送信する下りトランスポートチャネルとしては、システム情報を送信するBCH(Broadcast Channel)、ページングメッセージを送信するPCH(Paging Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する下りSCH(Shared Channel)などがある。下りマルチキャスト又は放送サービスのトラフィック又は制御メッセージの場合、下りSCHを介して送信され、又は別の下りMCH(Multicast Channel)を介して送信されることができる。なお、端末からネットワークにデータを送信する上りトランスポートチャネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する上りSCH(Shared Channel)がある。トランスポートチャネルの上位にありかつトランスポートチャネルにマッピングされる論理チャネル(Logical Channel)としては、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、MTCH(Multicast Traffic Channel)などがある。
【0031】
図2は3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらを用いた一般的な信号送信方法を説明する図である。
【0032】
端末は、電源がオンになったり新たにセルに進入した場合は、基地局と同期を合わせるなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S201)。このために、端末は基地局から主同期チャネル(Primary Synchronization Channel; P-SCH)及び副同期チャネル(Secondary Synchronization Channel;S-SCH)を受信することによって基地局と同期を合わせ、セルIDなどの情報を得ることができる。その後、端末は基地局から物理放送チャネル(Physical Broadcast Channel)を受信してセル内の放送情報を得ることができる。なお、端末は初期セル探索段階において下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal;DL RS)を受信して下りリンクチャネル状態を確認することができる。
【0033】
初期セル探索を終了した端末は、物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)及び該PDCCHに載せられた情報によって物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDSCH)を受信することによって、より具体的なシステム情報を得ることができる(S202)。
【0034】
一方、基地局に最初に接続した或いは信号伝送のための無線リソースがない場合は、端末は、基地局に対してランダムアクセス過程(Random Access Procedure;RACH)を行うことができる(段階S203~段階S206)。このために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel;PRACH)を介して特定シーケンスをプリアンブルとして伝送し(S203及びS205)、PDCCH及び対応するPDSCHを介してプリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S204及びS206)。競争基盤のRACHの場合、さらに衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行うことができる。
【0035】
上述した手順を行った端末は、その後、一般的な上り/下りリンク信号伝送の手順として、PDCCH/PDSCH受信(S207)及び物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)/物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)の送信(S208)を行う。特に、端末は、PDCCHを介して下りリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)を受信する。ここで、DCIは、端末に対するリソース割り当て情報などの制御情報を含み、その使用目的に応じてフォーマットが互いに異なる。
【0036】
一方、端末が上りリンクを通じて基地局に伝送したり、端末が基地局から受信したりする制御情報は、下り/上りリンクACK/NACK信号、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Index)、RI(Rank Indicator)などを含む。3GPP LTEシステムの場合、端末は上述したCQI/PMI/RIなどの制御情報をPUSCH及び/又はPUCCHを介して伝送することができる。
【0037】
図3は、LTEシステムで用いられる無線フレームの構造を例示する図である。
【0038】
図3を参照すると、無線フレーム(radio frame)は10ms(327200×T
s)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレームで構成されている。それぞれのサブフレームは1msの長さを有し、2個のスロットで構成される。それぞれのスロットは0.5ms(15360×T
s)の長さを有する。ここで、T
sはサンプリング時間を表し、T
s=1/(15kHz×2048)=3.2552×10
-8(約33ns)で表示される。スロットは時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。LTEシステムにおいて一つのリソースブロックは12個の副搬送波×7(6)個のOFDMシンボルを含む。データの送信される単位時間であるTTI(Transmission Time Interval)は一つ以上のサブフレーム単位に定めることができる。上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるOFDMシンボルの数は様々に変更されてもよい。
【0039】
図4はLTE/LTE-A基盤の無線通信システムにおいて、同期信号(synchronization signal、SS)の伝送のための無線フレームの構造を例示する図である。特に、
図3は周波数分割デュプレックス(frequency division duplex、FDD)において同期信号及びPBCHの伝送のための無線フレームの構造を例示しており、
図5の(a)は正規CP(normal cyclic prefix)として設定された無線フレームにおいてSS及びPBCHの伝送位置を示し、
図5の(b)は拡張CP(extended CP)として設定された無線フレームにおいてSS及びPBCHの伝送位置を示している。
【0040】
以下、
図4を参照しながらSSについてより具体的に説明する。SSはPSS(Primary Synchronization Signal)とSSS(Secondary Synchronization Signal)に区分される。PSSはOFDMシンボル同期、スロット同期などの時間ドメイン同期及び/又は周波数ドメイン同期を得るために使用され、SSSはフレーム同期、セルグループID及び/又はセルのCP設定(即ち、一般CP又は拡張CPの使用情報)を得るために使用される。
図4を参照すると、PSSとSSSは毎無線フレームの2つのOFDMシンボルで各々伝送される。具体的には、SSはインターRAT(inter radio access technology)の測定を容易にするために、GSM(Global System for Mobile communication)フレームの長さである4.6msを考慮して、サブフレーム0の1番目のスロットとサブフレーム5の1番目のスロットで各々伝送される。特に、PSSはサブフレーム0の1番目のスロットの最後のOFDMシンボルとサブフレーム5の1番目のスロットの最後のOFDMシンボルで各々伝送され、SSSはサブフレーム0の1番目のスロットの最後から2番目のOFDMシンボルとサブフレーム5の1番目のスロットの最後から2番目のOFDMシンボルで各々伝送される。該当無線フレームの境界はSSSを通じて検出される。PSSは該当スロットの最後のOFDMシンボルで伝送され、SSSはPSSの直前のOFDMシンボルで伝送される。SSの伝送ダイバーシチ(diversity)方式は、単一のアンテナポート(Single antenna port)のみを使用し、標準では特に定義していない。
【0041】
PSSは5msごとに伝送されるので、UEはPSSを検出することにより、該当サブフレームがサブフレーム0とサブフレーム5のうちの1つであることは分かるが、該当サブフレームがサブフレーム0とサブフレーム5のうち、正確に何であるかは分かることができない。従って、UEはPSSのみでは無線フレームの境界を認知できない。即ち、PSSのみではフレーム同期を得ることができない。UEは1つの無線フレーム内で2回伝送されるが、互いに異なるシーケンスとして伝送されるSSSを検出して無線フレームの境界を検出する。
【0042】
PSS/SSSを用いたセルの探索過程を行ってDL信号の復調及びUL信号の伝送を正確な時点に行うために必要な時間及び周波数パラメータを決定したUEは、eNBとの通信のために、さらにeNBからUEのシステム設定(system configuration)に必要なシステム情報を得なければならない。
【0043】
システム情報はマスタ情報ブロック(Master Information Block、MIB)及びシステム情報ブロック(System Information Block、SIB)により設定される。各々のシステム情報ブロックは機能的に関連したパラメータの集まりを含み、含むパラメータによってマスタ情報ブロック(Master Information Block、MIB)及びシステム情報ブロックタイプ1(System Information Block Type 1、SIB1)、システム情報ブロックタイプ2(System Information Block Type 2、SIB2)、SIB3~SIB17に区分される。
【0044】
MIBはUEがeNBのネットワークに初期接続(initial access)するために必須である、最も頻繁に伝送されるパラメータを含む。UEはMIBをブロードキャストチャネル(例えば、PBCH)を介して受信する。MIBには、下りリンクシステムの帯域幅(DL-Bandwidth、DL BW)、PHICHの設定、システムフレームの番号(SFN)が含まれる。従って、UEはPBCHを受信することにより明示的に(explicit)DL BW、SFN、PHICHの設定に関する情報を分かることができる。なお、PBCHを受信することによりUEが暗黙的に(implicit)認知できる情報としては、eNBの伝送アンテナポートの数がある。eNBの伝送アンテナの数に関する情報は、PBCHのエラー検出に使用される16ビットCRC(Cyclic Redundancy Check)に伝送アンテナの数に対応するシーケンスをマスキング(例えば、XOR演算)して暗黙的にシグナリングされる。
【0045】
SIB1は他のSIBの時間ドメインスケジューリングに関する情報だけではなく、特定のセルがセル選択に適合するか否かを判断するために必要なパラメータを含む。SIB1はブロードキャストのシグナリング又は専用(dedicated)シグナリングによりUEに受信される。
【0046】
DL搬送波周波数と該当システムの帯域幅はPBCHが運ぶMIBにより得られる。UL搬送波周波数及び該当システムの帯域幅は、DL信号であるシステム情報により得られる。MIBを受信したUEは、該当セルに対して貯蔵された有効システム情報がないと、システム情報ブロックタイプ2(System Information Block Type2、SIB2)が受信されるまで、MIB内のDL BWの値をUL帯域幅(UL BW)に適用する。例えば、UEはシステム情報ブロックタイプ2(System Information Block Type2、SIB2)を得ることにより、SIB2内のUL搬送波周波数及びUL帯域幅情報により自分がUL伝送に使用できる全体ULシステムの帯域を把握することができる。
【0047】
周波数ドメインにおいて、PSS/SSS及びPBCHは実際のシステム帯域幅に関係なく、該当OFDMシンボル内でDC副搬送波を中心として左右3つずつ計6つのRB、即ち、計72個の副搬送波内でのみ伝送される。従って、UEはUEに設定された下りリンク伝送帯域幅に関係なく、SS及びPBCHを検出(detect)又は復号(decode)できるように設定される。
【0048】
初期セル探索を終了したUEは、eNBへの接続を完了するためにランダムアクセス過程(random access procedure)を行う。このために、UEは物理ランダムアクセスチャネル(physical random access channel、PRACH)を介してプリアンブル(preamble)を伝送し、PDCCH及びPDSCHを介してプリアンブルに対する応答メッセージを受信する。競争基盤のランダムアクセス(contention based random access)の場合、さらなるPRACHの伝送、またPDCCH及びPDCCHに対応するPDSCHのような衝突解決手順(contention resolution procedure)を行うことができる。
【0049】
上述したような手順を行ったUEは、今後一般的な上り/下りリンク信号伝送の手順としてPDCCH/PDSCHの受信及びPUSCH/PUCCHの伝送を行うことができる。
【0050】
ランダムアクセス過程は、ランダムアクセスチャネル(random access channel、RACH)過程とも呼ばれる。ランダムアクセス過程は初期接続、上りリンク同期調整、リソース割り当て、ハンドオーバーなどの用途に多様に使用される。ランダムアクセス過程は、競争基盤(contention-based)の過程と専用(dedicated)(即ち、非競争基盤)の過程に分類される。競争基盤のランダムアクセス過程は初期接続を含んで一般的に使用され、専用のランダムアクセス過程はハンドオーバーなどに制限的に使用される。競争基盤のランダムアクセス過程において、UEはRACHプリアンブルのシーケンスをランダムに選択する。従って、複数のUEが同時に同じRACHプリアンブルのシーケンスを伝送することができ、これにより今後競争解消過程が必要である。反面、専用のランダムアクセス過程において、UEはeNBが該当UEに唯一割り当てたRACHプリアンブルのシーケンスを使用する。従って、他のUEとの衝突無しにランダムアクセス過程を行うことができる。
【0051】
競争基盤のランダムアクセス過程は以下の4つの段階を含む。以下、段階1~4により伝送されるメッセージは各々メッセージ1~4(Msg1~Msg4)と呼ばれる。
【0052】
-段階1:RACHプリアンブル(via PRACH)(UE to eNB)
【0053】
-段階2:ランダムアクセス応答(random access response、RAR)(via PDCCH及びPDSCH)(eNB to ue)
【0054】
-段階3:レイヤ2/レイヤ3のメッセージ(via PUSCH)(UE to eNB)
【0055】
-段階4:競争解消(contention resolution)メッセージ(eNB to UE)
【0056】
専用のランダムアクセス過程は以下の3つの段階を含む。以下、段階0~2により伝送されるメッセージは各々メッセージ0~2(Msg0~Msg2)と呼ばれる。ランダムアクセス過程の一部としてRARに対応する上りリンク伝送(即ち、段階3)も行われることができる。専用のランダムアクセス過程は、基地局がRACHプリアンブル伝送を命令するためのPDCCH(以下、PDCCHオーダー(order))を用いてトリガーされることができる。
【0057】
-段階0:専用シグナリングによるRACHプリアンブルの割り当て(eNB to UE)
【0058】
-段階1:RACHプリアンブル(via PRACH)(UE to eNB)
【0059】
-段階2:ランダムアクセス応答(RAR)(via PDCCH及びPDSCH)(eNB to UE)
【0060】
RACHプリアンブルの伝送後、UEは所定の時間ウィンドウ内でランダムアクセス応答(RAR)受信を試みる。具体的には、UEは時間ウィンドウ内でRA-RNTI(Random Access RNTI)を有するPDCCH(以下、RA-RNTI PDCCH)(例えば、PDCCHにおいてCRCがRA-RNTIにマスキングされる)の検出を試みる。RA-RNTI PDCCHの検出時、UEはRA-RNTI PDCCHに対応するPDSCH内に自分のためのRARが存在するか否かを確認する。RARはUL同期化のためのタイミングオフセット情報を示すタイミングアドバンス(Timing Advance、TA)情報、ULリソース割り当て情報(ULグラント情報)、臨時端末識別子(例えば、temporary cell-RNTI、TC-RNTI)などを含む。UEはRAR内のリソース割り当て情報及びTA値によってUL伝送(例えば、Msg3)を行うことができる。RARに対応するUL伝送にはHARQが適用される。従って、UEはMsg3の伝送後、Msg3に対応する受信応答情報(例えば、PHICH)を受信できる。
【0061】
ランダムアクセスプリアンブル、即ち、RACHプリアンブルは、物理層において長さTCPのサイクリックプレフィックス(cyclic prefix)及び長さTSEQのシーケンス部分で構成される。TCPのTSEQはフレーム構造とランダムアクセス設定に依存する。プリアンブルフォーマットは上位層により制御される。PACHプリアンブルはULサブフレームで伝送される。ランダムアクセスプリアンブルの伝送は、特定時間及び周波数リソースに制限される(restrict)。かかるリソースをPRACHリソースとし、PRACHリソースは、インデックス0が無線フレームにおいて低い番号のPRB及びサブフレームに対応するように、無線フレーム内のサブフレーム番号と、周波数ドメインにおいてPRBの増加順に番号を付ける。ランダムアクセスリソースがPRACH設定インデックスにより定義される(3GPP TS 36.211標準文書を参照)。PRACH設定インデックスは(eNBにより伝送される)上位層信号により与えられる。
【0062】
LTE/LTE-Aシステムにおいて、ランダムアクセスプリアンブル、即ち、RACHプリアンブルのための副搬送波間隔(Subcarrier Spacing)は、プリアンブルフォーマット0~3の場合、1.25kHzであり、プリアンブルフォーマット4の場合、7.5kHzであると規定される(3GPP TS 36.211参照)。
【0063】
図5は、下りリンク無線フレームにおいて1つのサブフレームの制御領域に含まれる制御チャネルを例示する図である。
【0064】
図5を参照すると、サブフレームは14個のOFDMシンボルで構成される。サブフレーム設定によって最初の1~3個のOFDMシンボルは制御領域として用いられ、残り13~11個のOFDMシンボルはデータ領域として用いられる。同図で、R1乃至R4は、アンテナ0乃至3に対する基準信号(Reference Signal(RS)又はPilot Signal)を表す。RSは、制御領域及びデータ領域を問わず、サブフレーム内に一定のパターンで固定される。制御チャネルは、制御領域においてRSの割り当てられていないリソースに割り当てられ、トラフィックチャネルもデータ領域においてRSの割り当てられていないリソースに割り当てられる。制御領域に割り当てられる制御チャネルとしては、PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator CHannel)、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)などがある。
【0065】
PCFICHは物理制御フォーマット指示子チャネルであって、サブフレームごとにPDCCHに用いられるOFDMシンボル数を端末に知らせる。PCFICHは、最初のOFDMシンボルに位置し、PHICH及びPDCCHに優先して設定される。PCFICHは4個のREG(Resource Element Group)で構成され、それぞれのREGはセルID(Cell IDentity)に基づいて制御領域内に分散される。一つのREGは4個のRE(Resource Element)で構成される。REは、1つの副搬送波×1つのOFDMシンボルと定義される最小物理リソースを表す。PCFICH値は帯域幅によって1~3又は2~4の値を指示し、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)で変調される。
【0066】
PHICHは、物理HARQ(Hybrid-Automatic Repeat and request)指示子チャネルで、上りリンク送信に対するHARQ ACK/NACKを運ぶために用いられる。即ち、PHICHは、UL HARQのためのDL ACK/NACK情報が送信されるチャネルを表す。PHICHは、1個のREGで構成され、セル固有(cell-specific)にスクランブルされる。ACK/NACKは1ビットで指示され、BPSK(Binary phase shift keying)で変調される。変調されたACK/NACKは拡散因子(Spreading Factor;SF)=2又は4で拡散される。同一のリソースにマップされる複数のPHICHは、PHICHグループを構成する。PHICHグループに多重化されるPHICHの個数は、拡散コードの個数によって決定される。PHICH(グループ)は周波数領域及び/又は時間領域においてダイバーシチ利得を得るために3回繰り返される(repetition)。
【0067】
PDCCHは物理下りリンク制御チャネルであって、サブフレームにおける最初のn個のOFDMシンボルに割り当てられる。ここで、nは1以上の整数であり、PCFICHによって指示される。PDCCHは一つ以上のCCEで構成される。PDCCHは、トランスポートチャネルであるPCH(Paging channel)及びDL-SCH(Downlink-shared channel)のリソース割り当てに関する情報、上りリンクスケジューリンググラント(Uplink Scheduling Grant)、HARQ情報などを各端末又は端末グループに知らせる。PCH(Paging channel)及びDL-SCH(Downlink-shared channel)はPDSCHを介して送信される。従って、基地局と端末は一般に、特定の制御情報又は特定のサービスデータ以外は、PDSCHを介してデータをそれぞれ送信及び受信する。
【0068】
PDSCHのデータがいずれの端末(一つ又は複数の端末)に送信されるものか、これら端末がどのようにPDSCHデータを受信してデコードしなければならないかに関する情報などは、PDCCHに含まれて送信される。例えば、特定PDCCHが「A」というRNTI(Radio Network Temporary Identity)でCRCマスクされており、「B」という無線リソース(例、周波数位置)及び「C」というDCIフォーマット、即ち、伝送形式情報(例、伝送ブロックサイズ、変調方式、コーディング情報など)を用いて送信されるデータに関する情報が、特定サブフレームで送信されると仮定する。この場合、セル内の端末は、自身が持っているRNTI情報を用いて検索領域でPDCCHをモニター、即ち、ブラインドデコードし、「A」のRNTIを持っている一つ以上の端末があると、これらの端末はPDCCHを受信し、受信したPDCCHの情報に基づいて「B」と「C」によって指示されるPDSCHを受信する。
【0069】
図6は、LTEシステムで用いられる上りリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0070】
図6を参照すると、上りリンクサブフレームは、制御情報を運ぶPUCCH(PhysicalUplink Control CHannel)が割り当てられる領域と、ユーザデータを運ぶPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)が割り当てられる領域とに区別される。サブフレームにおいて中間部分がPUSCHに割り当てられ、周波数領域においてデータ領域の両側部分がPUCCHに割り当てられる。PUCCH上で送信される制御情報は、HARQに用いられるACK/NACK、下りリンクチャネル状態を示すCQI(Channel Quality Indicator)、MIMOのためのRI(Rank Indicator)、上りリンクリソース割り当て要求であるSR(Scheduling Request)などがある。一つの端末に対するPUCCHは、サブフレーム内の各スロットで互いに異なる周波数を占める一つのリソースブロックを使用する。即ち、PUCCHに割り当てられる2個のリソースブロックはスロット境界で周波数ホッピング(frequency hopping)する。特に、
図6は、m=0のPUCCH、m=1のPUCCH、m=2のPUCCH、m=3のPUCCHがサブフレームに割り当てられるとしている。
【0071】
以下、チャネル状態情報(channel state information、CSI)報告について説明する。現在、LTE標準では、チャネル状態情報無しに運用される開ループ(open-loop)MIMOとチャネル状態情報に基づいて運用される閉ループ(closed-loop)MIMOの2つの送信方式がある。特に、閉ループMIMOでは、MIMOアンテナの多重化利得を得るために、基地局及び端末が各々チャネル状態情報に基づいてビーム形成を行う。基地局はチャネル状態情報を端末から得るために、端末にPUCCH(Physical Uplink Control CHannel)又はPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)を割り当てて下りリンク信号に対するチャネル状態情報(CSI)をフィードバックするように命令する。
【0072】
CSIは大きく、RI(Rank Indicator)、PMI(Precoding Matrix index)、CQI(Channel Quality Indication)の3つの情報に分類される。まずRIは、上述したように、チャネルのランク情報を示し、端末が同じ周波数-時間リソースにより受信可能なストリーム数を意味する。またRIはチャネルの長期間フェージング(long term fading)により決定されるので、通常PMI、CQI値よりも長い周期で基地局にフィードバックされる。
【0073】
またPMIは、チャネルの区間特性を反映した値であり、SINRなどのメトリック(metric)を基準として端末が選好する基地局のプリコーディング行列インデックスを示す。最後に、CQIはチャネルの強度を示す値であり、通常基地局がPMIを用いた時に得られる受信SINRを意味する。
【0074】
3GPP LTE-Aシステムにおいて、基地局は多数のCSIプロセスをUEに設定し、各CSIプロセスに対するCSIが報告される。ここで、CSIプロセスは、基地局からの信号品質特定のためのCSI-RSリソースと、干渉測定のためのCSI-IM(interference measurement)リソース、即ち、IMR(interference measurement REsource)とで構成される。
【0075】
ミリ波(Millimeter Wave、mmW)では波長が短いので、同一面積に多数のアンテナ要素の設置が可能である。具体的には、30GHz帯域において波長は1cmであるので、4*4cmのパネルに0.5lambda(波長)間隔で2D(2-dimension)配列する場合、計64(8*8)のアンテナ要素を設けることができる。これにより、ミリ波(mmW)では多数のアンテナ要素を使用してビーム形成(beamforming、BF)利得を上げてカバレッジを増加させるか、又はスループット(throughput)を向上させることができる。
【0076】
この場合、アンテナ要素ごとに伝送パワー及び位相の調節ができるようにTXRU(transceiver)を含むと、周波数リソースごとに独立的なビーム形成を行うことができる。しかし、100個余りの全てのアンテナ要素にTXRUを設けることは費用面で実効性が乏しい。従って、1つのTXRUに多数のアンテナ要素をマッピングし、アナログ位相シフター(analog phase shifter)でビーム方向を調節する方式が考えられる。かかるアナログビーム形成方式では全帯域において1つのビーム方向のみが形成されるので、周波数選択的なビーム形成が難しいという短所がある。
【0077】
デジタルビーム形成及びアナログビーム形成の中間形態として、Q個のアンテナ要素より少ない数のB個のTXRUを有するハイブリッドビーム形成(hybrid BF)が考えられる。この場合、B個のTXRUとQ個のアンテナ要素の連結方式によって差はあるが、同時に伝送可能なビームの方向はB個以下に制限される。
【0078】
図7はTXRUとアンテナ要素の連結方式の一例を示す。
【0079】
図7の(a)はTXRUがサブアレイ(sub-array)に連結された方式を示す。この場合、アンテナ要素は1つのTXRUのみに連結される。一方、
図6の(b)はTXRUが全てのアンテナ要素に連結される方式を示す。この場合、アンテナ要素は全てのTXRUに連結される。
図6において、Wはアナログ位相シフター(analog phase shifter)により乗じられる位相ベクトルを示す。即ち、Wによってアナログビーム形成の方向が決定される。ここで、CSI-RSアンテナポートと複数のTXRUとのマッピングは1:1又は1:多である。
【0080】
多数の通信機器がより大きな通信容量を要求することにより、既存のRAT(radio access technology)に比べて向上したモバイルブロードバンド通信の必要性が高まっている。また、多数の機器及び物を連結していつでもどこでも多様なサービスを提供する大規模(massive)MTC(Machine Type Communications)が次世代通信において考えられている。さらに信頼性及び遅延などに敏感なサービス/UEを考慮した通信システムのデザインも考えられている。これらを考慮した次世代RATの導入が論議されており、本発明では便宜上New RAT(以下、NR)という。
【0081】
TDDシステムにおいて、データ送信遅延を最小化するために、第5世代NRでは
図8のようなセルフサブフレームの構造(Self-Contained subframe structure)を考慮している。
図8はセルフサブフレームの構造の一例である。
【0082】
図8において斜線領域は下りリンク制御領域を示し、黒い部分は上りリンク制御領域を示す。表示のない領域は、下りリンクデータ送信又は上りリンクデータ送信のために使用されることができる。かかる構造の特徴は、1つのサブフレーム内で下りリンク送信と上りリンク送信が順に行われて、サブフレーム内で下りリンクデータを送り、上りリンクACK/NACKも受けることができる。結果として、データ送信のエラー発生時にデータの再送信までかかる時間を減らすことができ、これにより最終データの伝達遅延を最小化することができる。
【0083】
かかるセルフサブフレーム構造において、基地局とUEが送信モードから受信モードへの転換過程又は受信モードから送信モードへの転換過程のための時間ギャップ(time gap)が必要である。このために、セルフサブフレーム構造において、下りリンクから上りリンクに転換される時点の一部のOFDMシンボル(OFDMシンボル;OS)がGP(guard period)として設定される。
【0084】
NewRATに基づいて動作するシステムにおいて、構成/設定可能なセルフサブフレームのタイプの一例として、少なくとも以下の4つのサブフレームタイプが考えられる。
【0085】
-下りリンク制御区間+下りリンクデータ区間+GP+上りリンク制御区間
【0086】
-下りリンク制御区間+下りリンクデータ区間
【0087】
-下りリンク制御区間+GP+上りリンクデータ区間+上りリンク制御区間
【0088】
-下りリンク制御区間+GP+上りリンクデータ区間
【0089】
以下、本発明の実施例による同期信号を生成する方法及び同期信号インデックスを指示する方法について説明する。
【0090】
1.パラメータ集合と基本副搬送波間隔
【0091】
SSブロックのためのパラメータ集合は以下のように定義される。
【0092】
-副搬送波間隔(帯域幅)
【0093】
15kHz(up to 5MHz)、30kHz(up to 10MHz)、120kHz(up to 40MHz)、240kHz(up to 80MHz)
【0094】
また、PBCH送信のために24RBが割り当てられることを考慮する時、15kHzの副搬送波のための4.32MHzの送信帯域幅と120kHzの副搬送波のための34.56MHzが求められる。また、6GHzまでの周波数範囲では、NRのための最小限の搬送波帯域幅は5MHzであり、6GHzから52.6GHzまでの周波数範囲では、NRのための最小限の搬送波帯域幅が50MHzに決まっている。
【0095】
従って、上述したように、6GHz以下の周波数範囲では、15kHzの副搬送波間隔を基本ニューマロロジー(default numerologies)とし、6GHz以上の周波数範囲では、120kHzの副搬送波間隔を基本ニューマロロジーとすることができる。より正確には、6GHzから52.6GHzまでの周波数範囲では、120kHzの副搬送波間隔を基本ニューマロロジーとすることができる。しかし、6GHzにおけるPSS/SSS基盤の15kHzの副搬送波の検出性能については、慎重に接近する必要がある。
【0096】
また、NR-SS送信のためのより大きい副搬送波間隔、例えば30kHz或いは240kHzの副搬送波間隔を導入する可能性も考えられる。
【0097】
2.送信帯域幅及びNR-SSシーケンスREマッピング
【0098】
図9を参照すると、LTEにおいてPSS/SSSシーケンスをREにマッピングする方法のように、NR-SSシーケンスは送信帯域幅の中心部分に位置するREにマッピングされることができ、送信帯域幅の縁部に位置する一部のREはガード副搬送波(Guard Subcarrier)として予約されることができる。例えば、12RBがNR-SS送信のために使用されると、127REがNR-SSシーケンスのために使用され、17REは予約される。この場合、NR-SSシーケンスの64番目の要素はNR-SS送信帯域幅の中央副搬送波にマッピングされる。
【0099】
なお、NR-SSシーケンスをREにマッピングすることを考慮する時、NR-SS送信のために、15kHz副搬送波の場合、2.16MHzの送信帯域幅が使用されることを仮定できる。また副搬送波間隔が整数倍に増加すると、NR-SS帯域幅も同じ整数倍に増加する。
【0100】
即ち、NR-SSのための帯域幅は副搬送波間隔によって以下のように定義できる。
【0101】
-副搬送波間隔が15kHzである場合、NR-SS帯域幅は2.16MHzである。
【0102】
-副搬送波間隔が30kHzである場合、NR-SS帯域幅は4.32MHzである。
【0103】
-副搬送波間隔が120kHzである場合、NR-SS帯域幅は17.28MHzである。
【0104】
-副搬送波間隔が240kHzである場合、NR-SS帯域幅は34.56MHzである。
【0105】
3.NR-PSSシーケンスの設計
【0106】
NRシステムでは、1000個のセルIDを区分するために、NR-PSSシーケンス数は3個に定義され、各NR-PSSに対応するNR-SSSの仮説値(hypothesis)の数は334個に定義される。
【0107】
NR-PSS設計のためにはタイミングの曖昧さ、PAPR及び検出の複雑性などを考慮しなければならない。タイミングの曖昧さを解決するために、周波数ドメインのM-シーケンスを用いてNR-PSSシーケンスを生成する。しかし、M-シーケンスを用いてNR-PSSシーケンスを生成する場合、相対的に高いPAPR特性を有することができる。従って、NR-PSSの設計時に、低いPAPR特性を有する周波数ドメインのM-シーケンスに関する研究が必要である。
【0108】
なお、NR-PSSシーケンスとして修正されたZCシーケンスが考えられる。特に、4つのZCシーケンスを時間ドメイン上で連続して配置して生成する方法の場合、タイミングの曖昧さの問題を解決し、低いPAPR特性を有して検出の複雑性を減少することができる。特に、NRシステムでは端末が多重シーケンス及びLTEに比べて広い送信帯域幅を有するNR-PSSを検出するために検出の複雑性が増加するので、検出の複雑性を減少させることはNR-PSSの設計において非常に重要な問題である。
【0109】
上述したことに基づいて、2種類のNR-PSSシーケンスが考えられる。
【0110】
(1)低いPAPR特性を有する周波数M-シーケンス
【0111】
-多項式:g(x)=x7+x6+x4+x+1(初期ポリフトレジスト値:1000000)
【0112】
-循環シフト(Cyclic Shift):0、31、78
【0113】
(2)時間ドメイン上で連続する4つのZCシーケンス
【0114】
-長さ31のZCシーケンス(ルートインデックス:{1,30}、{7,24}、{4,27})
【0115】
-シーケンス生成のための数式
【0116】
【0117】
図10は時間ドメイン上で連続する4つのZCシーケンスを用いてNR-PSSを生成する方法を簡略に説明する図である。
図10を参照して説明すると、N個のサブシンボルをS1、S2、...、Snとすると、IFFT前にS1、S2、...、Snのシーケンスを連結し、全体シーケンス長さにDFT(Discrete Fourier Transform)スプレッドを行った後、副搬送波によって、N個のサブシンボルの各々に対応する複数のシーケンスをマッピングした後にIFFTを行うと、帯域外発射(out of band emission)の問題無しに長さN
IFFTの時間ドメインシーケンスを得ることができる。
【0118】
4.NR-SSSシーケンスの設計
【0119】
NR-SSSシーケンスは1つの長いシーケンスで生成され、334個の仮説値(hypothesis)を生成するために、異なる多項式を有する2つのM-シーケンスの結合により生成される。例えば、第1M-シーケンスのための循環シフト値が112であり、第2M-シーケンスのための循環シフト値が3であると、計336個の仮説値が得られる。この場合、NR-PSSのためのスクランブルシーケンスも第3M-シーケンスを適用して得ることができる。
【0120】
もし、5ms/10msのように、比較的に短い周期のNR-SSバースト集合(NR-SS burst set)が設定されると、NR-SSバースト集合は2つの10ms無線フレーム(radio frame)内で何回も送信される。
【0121】
従って、何回も送信されるNR-SSバースト集合のための互いに異なるNR-SSSシーケンスが導入されると、即ち、NR-SSバースト集合が送信される度に、互いに異なるNR-SSSシーケンスを使用すると、UEは基本周期内で送信される複数のNR-SSバースト集合を各々区分することができる。
【0122】
例えば、基本周期内でNR-SSバースト集合が4回送信されると、第1のNR-SSバースト集合にはNR-SSSシーケンスのオリジナル集合が適用され、第2、3、4のNR-SSバースト集合について上記オリジナル集合とは異なるNR-SSSシーケンスが使用されると見なすことができる。また異なる2つのNR-SSSシーケンス集合が使用されると、第1、3のNR-SSSバースト集合について1つのNR-SSSシーケンス集合が使用され、第2、4のNR-SSSバースト集合について他の1つのNR-SSSシーケンス集合が使用されることができる。
【0123】
NRシステムで定義するNR-SSSシーケンスは長さ127のM-シーケンスを2つ定義し、各M-シーケンスに含まれた要素の積で最終シーケンスを生成する。
【0124】
即ち、NR-SSSシーケンスはNR-PSSにより与えられたスクランブルシーケンスであることができ、その長さは127であり、以下の[数式2]により決定される。
【0125】
[数式2]
d(n)=s1,m(n)s2,k(n)cz(n) for n=0,..,126 and z=0,1
【0126】
ここで、2つの10ms無線フレームの第1SSバースト集合で送信されるNR-SSSのためにz=0が使用される。また、第2、3、4SSバースト集合で送信されるNR-SSSのためにz=1が使用される。
【0127】
この時、s1,m(n)及びs2,k(n)は以下の[数式3]により決定される。
【0128】
[数式3]
s1,m(n)=S1((n+m)mod127)、
s2,k(n)=S2((n+k)mod127)
【0129】
ここで、m=NID1mod112、K=floor(NID1/112)、k=CS2(K)、0≦NID1≦333、CS2∈{48、67、122}と定義できる。
【0130】
最後に、S1及びS2を求めるために、Sr(i)=1-2x(i)、0≦i≦126、r=1,2と定義でき、この時、x(i)に対する多項式は以下の[数式4]により定義される。
【0131】
[数式4]
x(j+7)=(x(j+3)+x(j)) mod2、r=1
x(j+7)=(x(j+3)+x(j+2)+x(j+1)+x(j)) mod2、r=2
【0132】
ここで、x(i)のための初期条件は、
【0133】
x(0)=x(1)=x(2)=x(3)=x(4)=x(5)=0、x(6)=1であることができ、0≦j≦119の値を有することができる。
【0134】
ここで、SSSのプリアンブル及び中間アンブル(mid-amble)の信号として、C0(n)及びC1(n)の2つのスクランブルシーケンスを各々使用できる。これらの2つのスクランブルシーケンスはPSSに依存し、以下の[数式5]のようにM-シーケンスであるC(n)に2つの異なる循環シフトを適用して定義することができる。
【0135】
[数式5]
cz(n)=C((n+p) mod 127)
where、p=CS1(NID2+3・z)、CS1∈{23,69,103,64,124,24}、NID2∈{0,1,2}
【0136】
ここで、C(i)=1-2x(i)であり、0≦i≦126と定義でき、この時、x(i)に対する多項式は、以下の[数式6]により定義される。
【0137】
[数式6]
x(j+7)=(x(j+5)+x(j+4)+x(j+3)+x(j+2)+x(j+1)+x(j)) mod2
【0138】
ここで、x(i)のための初期条件は、x(0)=x(1)=x(2)=x(3)=x(4)=x(5)=0、x(6)=1であり、0≦j≦119の値を有することができる。
【0139】
以下、上述した実施例による性能測定結果について説明する。NR-PSS性能測定のための実験において、3つのNR-PSS設計方法が考えられる。1)周波数ドメインM-シーケンス(従来のPSSシーケンス)、2)低いPAPRを有するM-シーケンス、3)4つのZCシーケンスを時間領域で連結したシーケンス。
【0140】
また、NR-SSSに対する測定には本発明で提案するNR-SSSシーケンスを使用する。
【0141】
5.上述したNR-PSSシーケンス設計による測定結果
【0142】
PAPR及びCM
【0143】
上述した3つのタイプのNR-PSSシーケンスに対するPAPR及びCMの測定結果は以下の表1の通りである。
【0144】
【0145】
上述したように、4つのZCシーケンスを時間領域で連結したシーケンスに基づくNR-PSSのPAPR/CMは、M-シーケンスに基づくNR-PSSのPAPR/CMより低い。なお、低いPAPRを有するM-シーケンスと周波数領域M-シーケンスとを比較すると、低いPAPRを有するM-シーケンスのPAPR/CMが周波数領域M-シーケンスのPAPR/CMより低い。なお、PAPR/CMは電力増幅器の価格を決定する重要な要素であるので、PAPR/CMが低いNR-PSSの設計を考慮しなければならない。
【0146】
結局、PAPR/CMの観点からして、ZCシーケンスに基づくNR-PSSは、M-シーケンスに基づくNR-PSSより良好な性能測定結果を示し、低いPAPRを有するM-シーケンスに基づくNR-PSSは、周波数領域M-シーケンスのNR-PSSより良好な性能測定結果を示す。
【0147】
誤探知率(Misdetection Rate)
【0148】
図11は上述した各々のNR-PSS誤探知率に対する測定評価を示す図である。
図11から分かるように、各々のNR-PSSの設計性能は同様の水準である。但し、
図12から分かるように、4つのZCシーケンスを連結したシーケンスの検出複雑性が最も低い。
【0149】
具体的には、
図12から分かるように、4つのZCシーケンスを連結したシーケンス及び周波数ドメインシーケンスは検出性能が類似する。この時、4つのZCシーケンスを連結したシーケンスの検出複雑性がより低いという利点がある。また上述したNR-PSSシーケンスが類似する検出複雑性を有すると仮定した時、4つのZCシーケンスを連結したシーケンスがM-シーケンスより優れた性能を提供する。
【0150】
結局、同じ検出複雑性を有しているという仮定下で、ZCシーケンスに基づくNR-PSS設計の検出性能が周波数ドメインM-シーケンスの検出性能より良好な性能を提供する。
【0151】
6.上述したNR-SSSシーケンス設計による測定結果
【0152】
以下、NR-SSSシーケンス数による検出性能を比較する。性能測定のために、従来のSSSシーケンスと本発明により提案されたNR-SSSとを比較する。
【0153】
NR-SSSシーケンスの設計に関する簡略な情報は以下の通りである。
【0154】
1)単一セットのNR-SSS(NR-PSSシーケンス当たり334個の仮説を有する)
【0155】
2)2つのセットのNR-SSS(NR-PSSシーケンス当たり668個の仮説を有する)
【0156】
図13を参照すると、NR-SSSシーケンスの仮説が2倍増加しても、特に性能の低下は観察されない。従って、基本周期内でSSバースト集合の境界を検出するために、NR-SSS追加セットの導入が考えられる。
【0157】
なお、
図11乃至
図13による、測定実験に使用されたパラメータは以下の表2の通りである。
【0158】
【0159】
7.SSブロック構成
【0160】
PBCHのペイロードサイズが最大80ビットである場合、SSブロック伝送のために計4つのOFDMシンボルが使用される。なお、NR-PSS、NR-SSS、NR-PBCHを含むSSブロック内においてNR-PSS/NR-SSS/NR-PBCHの時間位置について論議が必要である。初期接続状態でNR-PBCHは、正確な時間/周波数の追跡のための基準信号として使用される。推定の正確度を向上させるためには、NR-PBCHのための2つのOFDMシンボルはできる限り遠く離れて位置することが効率的である。従って、本発明では、
図14(a)のように、SSブロックの1番目と4番目のOFDMシンボルがNR-PBCH伝送に使用されることを提案する。これにより、NR-PSSには第2のOFDMシンボルが割り当てられ、NR-SSSには第3のOFDMシンボルが使用される。
【0161】
なお、NR-SSがセル測定又はセル発見のために送信される時、NR-PBCH及びSSブロック時間インデックス指示を全て送信する必要はない。この場合、SSブロックは、
図14(b)のように、2つのOFDMシンボルで構成され、1番目のOFDMシンボルはNR-PSSに割り当てられ、2番目のOFDMシンボルはNR-SSSに割り当てられる。
【0162】
DMRSに対するREの数による、PBCHデコーディング性能の測定結果によると、2つのOFDMシンボルが割り当てられる時、DMRSのために192REとデータのために384REが使用される。この場合、PBCHペイロードサイズが64ビットであると仮定すると、LTE PBCHと同じコーディング速度である1/12コーディング速度を得られる。
【0163】
コーディングされたNR-PBCHビットがPBCHシンボルにおいてREを介してマッピングされる方法が考えられる。しかし、この方法は、干渉及びデコーディング性能の面において短所がある。反面、コーディングされたNR-PBCHビットがN個のPBCHシンボルに含まれたREにかけてマッピングされる方法を使用すれば、干渉及びデコーディング性能の面においてより良好な性能を得ることができる。
【0164】
なお、2つのOFDMシンボルについて同じ方法でコーディングされたビットと、2つのOFDMシンボルについて異なる方法でコーディングされたビットに対する性能評価を比較すると、2つのOFDMシンボルにかけて異なる方法でコーディングされたビットの方がもっと多い冗長ビット(redundant bit)を有し、より良好な性能を提供する。従って、2つのOFDMシンボルにかけて異なる方式でコーディングされたビットを使用することが考えられる。
【0165】
また、NRシステムでは様々なニューマロロジーが支援される。従って、SSブロック伝送に対するニューマロロジーは、データ伝送に対するニューマロロジーとは異なる。また、PBCH及びPDSCHのように、異なる類型のチャネルが周波数ドメインで多重化される場合、スペクトル放出によるキャリア間の干渉(ICI)が発生して性能低下を引き起こす。この問題を解決するために、PBCHとPDSCHの間にガード周波数を導入することが考えられる。また、ICIの影響を軽減するために、ネットワークがデータ伝送のためのRBが隣接しないように割り当てることができる。
【0166】
しかし、この方法は数多いREをガード周波数として予約しなければならないので、効率的な方法ではない。従って、より効率的に、PBCH送信帯域幅内、エッジ(edge)に位置した1つ以上の副搬送波を保護周波数として予約することができる。予約されたREの正確な数は、PBCHの副搬送波間隔によって変更される。例えば、PBCH伝送のための15kHzの副搬送波間隔に対して、2つの副搬送波がPBCH伝送帯域幅の各エッジに予約されることができる。反面、PBCH伝送のための30kHzの副搬送波間隔については、1つの副搬送波を予約できる。
【0167】
図15(a)を参照すると、NR-PBCHは288REs内に割り当てられ、これは24つのRBで構成される。また、NR-PSS/NR-SSSのシーケンスは長さが127であるので、NR-PSS/NR-SSS伝送に12つのRBが必要である。即ち、SSブロック構成の場合、SSブロックは24つのRB内に割り当てられる。また、15、30、60KHzなどの異なるニューマロロジー間のRBグリッドの整列のためにも、24RB内にSSブロックが割り当てられることが好ましい。また、NRでは15MHzのサブキャリア間隔として25RBが定義できる、5MHzの最小帯域幅を仮定するので、SSブロック伝送に24RBが使用される。また、NR-PSS/SSSはSSブロックの中間に位置する必要があり、これはNR-PSS/SSSが7番目から18番目のRB内に割り当てられることを意味する。
【0168】
なお、
図15(a)のようにSSブロックを構成する場合、120kHzと240kHzの副搬送波間隔において、端末のAGC(Automatic Gain Control)動作に問題が発生することができる。即ち、120kHz及び240kHzの副搬送波間隔の場合、AGC動作によりNR-PSSの検出が正確に行われないことがある。よって、以下の2つの実施例のようにSSブロック構成を変更することが考えられる。
【0169】
(案1)PBCH-PSS-PBCH-SSS
【0170】
(案2)PBCH-PSS-PBCH-SSS-PBCH
【0171】
即ち、PBCHシンボルをSSブロックの開始部分に位置させ、PBCHシンボルをAGC動作のためのダミー(Dummy)シンボルとして使用することにより、端末のAGC動作がより円滑に行われる。
【0172】
また、NR-PSS/NR-SSS/NR-PBCHは、
図15(b)のように割り当てられることができる。即ち、第0のシンボルにNR-PSSが割り当てられ、NR-SSSは第2のシンボルに割り当てられる。NR-PBCHは第1~第3のシンボルに割り当てられるが、この時、第1のシンボルと第3のシンボルは、NR-PBCHが専用にマッピングされる。即ち、第1のシンボルと第3のシンボルにはNR-PBCHのみがマッピングされ、第2のシンボルにはNR-SSSとNR-PBCHが共にマッピングされる。
【0173】
8.SSバーストの構成
【0174】
本発明においてはスロット内でSSブロック送信可能なOFDMシンボルをどのように決定するかについて説明する。CPタイプはUE-Specificのシグナリングと共に、半-静的に設定されるが、NR-PSS/SSSはノーマルCPを支援することができる。これにより、初期接続でCP発見(detection)の問題を解決できる。
【0175】
しかし、NRシステムでは、毎0.5ms境界で拡張CP(Extend CP)を含む。即ち、SSブロックがスロット内又はスロット間に位置する時、SSブロックの中間が0.5msの境界にあり得る。この場合、SSブロック内で、NR-PSS及び/又はNR-SSSのうち、他の長さのCPが適用されることができる。この時、UEが正常的なCPがNR-PSS及び/又はNR-SSSに適用されると仮定してNR-SS検出を行うと、検出性能が低下することができる。従って、NRでは、SSブロックが0.5ms境界を超えないように設計する必要がある。
【0176】
図16はTDDの場合に関するSSバースト構成の例を示す。NRシステムにおいて、DL制御チャネルはスロット及び/又はミニスロット内の1番目のOFDMシンボルに位置し、UL制御チャネルは最後に送信されたULシンボルに位置する。従って、スロット内に位置するSSブロックとDL/UL制御チャネルの衝突を避けるために、SSブロックはスロットの中間に位置することができる。
【0177】
SSバースト集合内のSSブロックの最大数は周波数範囲により決定される。またSSブロック数の候補値は周波数範囲により決められる。なお、本発明では、
図16のSSバースト構成例に基づいてSSバースト集合内でSSブロック送信に必要な全体時間間隔を提案する。
【0178】
【0179】
表3に示したように、NR-SS送信のために30kHz及び240kHzの副搬送波間隔を導入すると、SSブロックが最大2ms以内に送信されると予想できる。しかし、NR-SS送信のための基本副搬送波間隔は15kHzと120kHzであるので、30kHz及び240kHzの副搬送波間隔を導入するためには、より広い最小システム帯域幅、例えば、30kHz副搬送波間隔については10MHz、240kHz副搬送波間隔については80MHzを導入するか否かを論議する必要がある。NRが6GHz以下で5MHz、6GHzで50MHzの最小システム帯域幅のみを支援すると判断されると、15kHzと120kHz副搬送波間隔によってSSバーストセットを設計する必要がある。またSSブロックの最大数は、6GHz以下の場合には8個、6GHz以上の場合には64個であると仮定すると、SSブロック送信に必要な時間は4msであるので、システムのオーバーヘッドが非常に大きい。また、SSブロック送信のための全体時間間隔が短い方がネットワークのエネルギー節約及びUE測定の観点で好ましいので、SSブロックの送信のための割り当ての候補位置は、Nms時間持続期間(例えば、N=0.5、1、2)内に定義されなければならない。
【0180】
9.SSバースト集合の構成
【0181】
SSバーストセットの構成について、
図17に示したように、SSバースト周期によって2種類のタイプが考えられる。1つは
図17(a)に示した局部タイプであって、全てのSSブロックがSSバーストセット内で連続して送信される反面、他の1つは
図17(b)に示した分散タイプであって、SSバーストはSSバーストセット周期内で周期的に送信される。
【0182】
IDLE UEのためのエネルギー節約及びinter-frequency測定のための効率性の側面で、局部タイプのSSバーストの場合は、分散タイプのSSバーストの場合と比較して利点を提供する。従って、局部タイプのSSバーストを支援した方がより望ましい。
【0183】
一方、
図17(a)に示したように局部タイプでSSバーストセットを構成すると、SSバーストセットがマッピングされるシンボル区間の間に上りリンク信号を送信することができない。特に、SSブロックが配置される副搬送波間隔が大きくなるほどシンボルのサイズはそれに反比例して狭くなり、上りリンク信号を送信できないシンボル区間が多くなるので、SSブロックが配置される副搬送波間隔が一定以上である場合は、一定の間隔でSSバーストの間に上りリンク送信のためのシンボルを空ける必要がある。
【0184】
図18を参照すると、SSブロックを配置する副搬送波間隔が120kHzである時と240kHzである時のSSバーストセットの構成を示している。
図18に示したように、120kHzと240kHzの副搬送波を有する時、4つのSSバースト単位で一定の間隔を空けてSSバーストを構成する。即ち、0.5ms単位で0.125msの上りリンク伝送のためのシンボル区間を空けて、SSブロックを配置する。
【0185】
しかし、6GHz以上の周波数範囲において、60kHzの副搬送波間隔がデータ伝送のために使用されることができる。即ち、
図19に示すように、NRでは、データ伝送のための60kHzの副搬送波間隔と、SSブロック伝送のための120kHz又は240kHzの副搬送波間隔が多重化されることができる。
【0186】
なお、
図19のボックスで表された部分から分かるように、120kHzの副搬送波間隔のSSブロックと60kHzの副搬送波間隔のデータが多重化されながら、120kHzの副搬送波間隔のSSブロックと60kHzの副搬送波間隔のGPと下りリンク制御領域の間に衝突又は重畳が発生する。SSブロックとDL/UL制御領域の衝突はできる限り避けることが好ましいので、SSバースト及びSSバーストセットの構成の修正が要求される。
【0187】
本発明では、これを解決するためのSSバースト構成の修正方向として2つの実施例を提案する。
【0188】
第1の実施例では、
図20に示すように、SSバーストフォーマット1とSSバーストフォーマット2の位置を変更する。即ち、
図20のボックス内におけるSSバーストフォーマット1とフォーマット2を取り換えることにより、SSブロックとDL/ULの制御領域との衝突が発生しないようにする。即ち、SSバーストフォーマット1が60kHz副搬送波間隔のスロットの前部分に位置し、SSバーストフォーマット2が60kHz副搬送波間隔のスロットの後部分に位置する。
【0189】
上述した実施例を整理すると、以下の通りである。
【0190】
1)120KHzの副搬送波間隔
【0191】
-候補SS/PBCHブロックの1番目のOFDMシンボルのインデックスは、{4、8、16、20、32、36、44、48}+70*nを有する。この時、搬送波周波数が6GHzより大きい場合、n=0、2、4、6である。(the first OFDM symbols of the candidate SS/PBCH blocks have indexes {4、8、16、20、32、36、44、48}+70*n。For carrier frequencies larger than 6GHz、n=0、2、4、6)
【0192】
-候補SS/PBCHブロックの1番目のOFDMシンボルのインデックスは、{2、6、18、22、30、34、46、50}+70*nを有する。この時、搬送波周波数が6GHzより大きい場合、n=1、3、5、7である。(the first OFDM symbols of the candidate SS/PBCH blocks have indexes {2、6、18、22、30、34、46、50}+70*n。For carrier frequencies larger than 6GHz、n=1、3、5、7.)
【0193】
2)240KHzの副搬送波間隔
【0194】
-候補SS/PBCHブロックの1番目のOFDMシンボルのインデックスは、{8、12、16、20、32、36、40、44、64、68、72、76、88、92、96、100}+140*nを有する。この時、搬送波周波数が6GHzより大きい場合、n=0、2である。(the first OFDM symbols of the candidate SS/PBCH blocks have indexes {8、12、16、20、32、36、40、44、64、68、72、76、88、92、96、100}+140*n。For carrier frequencies larger than 6GHz、n=0、2)
【0195】
-候補SS/PBCHブロックの1番目のOFDMシンボルのインデックスは、{4、8、12、16、36、40、44、48、60、64、68、72、92、96、100、104}+140*nを有する。この時、搬送波周波数が6GHzより大きい場合、n=1、3である。(the first OFDM symbols of the candidate SS/PBCH blocks have indexes {4、8、12、16、36、40、44、48、60、64、68、72、92、96、100、104}+140*n。For carrier frequencies larger than 6GHz、n=1、3)
【0196】
第2の実施例は、
図21に示すように、SSバーストセットの構成を変更する方法である。即ち、SSバーストセットは、SSバーストセットの開始境界と60kHz副搬送波間隔のスロットの開始境界が整列されるように、即ち一致するように構成される。
【0197】
具体的には、SSバーストは1msの間に局部的に配置されるSSブロックにより構成される。従って、1msの間、120kHzの副搬送波間隔のSSバーストは16つのSSブロックを有し、240kHzの副搬送波間隔のSSバーストは32つのSSブロックを有する。このようにSSバーストを構成すると、SSバーストの間に60kHzの副搬送波間隔基準、1つのスロットがギャップ(gap)として割り当てられる。
【0198】
上述した第2の実施例を整理すると、以下の通りである。
【0199】
1)120KHzの副搬送波間隔
【0200】
-候補SS/PBCHブロックの1番目のOFDMシンボルのインデックスは、{4、8、16、20}+28*nを有する。この時、搬送波周波数が6GHzより大きい場合、n=0、1、2、3、5、6、7、8、10、11、12、13、15、16、17、18である。(the first OFDM symbols of the candidate SS/PBCH blocks have indexes {4、8、16、20}+28*n。For carrier frequencies larger than 6GHz、n=0、1、2、3、5、6、7、8、10、11、12、13、15、16、17、18)
【0201】
2)240KHzの副搬送波間隔
【0202】
-候補SS/PBCHブロックの1番目のOFDMシンボルのインデックスは、{8、12、16、20、32、36、40、44}+56*nを有する。この時、搬送波周波数が6GHzより大きい場合、n=0、1、2、3、5、6、7、8である。(the first OFDM symbols of the candidate SS/PBCH blocks have indexes {8、12、16、20、32、36、40、44}+56*n。For carrier frequencies larger than 6GHz、n=0、1、2、3、5、6、7、8.)
【0203】
10.5ms区間内において実際に伝送されるSS/PBCHブロックを指示する方法(The indication of actually transmitted SS/PBCH block within 5ms duration)
【0204】
NRシステムにおいて、初期接続過程を行うために、SSバースト集合周期内(例えば、5ms)のSSブロック送信のための候補位置が特定される。また、実際送信されたSSブロックの位置がCONNECTED/IDLEモードのUEに通報されることができる。この場合、ネットワークはネットワーク状態によってリソースを活用できる柔軟性を有するが、実際に使用されたSSブロックを知らせる構成方法によってSSバースト集合を設定する柔軟性が異なる。例えば、実際に送信されたSSブロックの個別位置情報(例えば、SSブロック又はSSバーストに対するビットマップ)をUEに設定できれば、局部タイプ及び分散タイプがいずれもネットワークの状態によって動作することができる。また、かかる個別位置情報は測定関連情報を示す他のSIに含まれることができる。
【0205】
また、ネットワーク設定により、SSバースト集合の周期を変更し、UEに対する測定タイミング/持続時間の情報を提供することができる。しかし、SSバーストセット周期(SS burst set periodicity)が変わる時、SSブロック送信の候補位置を決定する必要があるが、本発明ではSSブロック送信の位置決定方法について以下のように2つの実施例を提案する。
【0206】
(案1)ネットワークは基本周期に対する候補位置の仮定を使用できる。
【0207】
(案2)ネットワークは測定区間内にSSブロックを送信する実際の位置を指示できる。
【0208】
即ち、NRシステムでは基本周期によってSSバースト集合構成を設計することができる。また、SSバースト集合周期及び測定持続時間がネットワークにより指示される時、SSバーストの設定によってSSバースト集合構成が仮定される。例えば、ネットワークからの指示がない場合、測定のためのSSバースト集合周期としてUEが5ms周期を仮定するとすれば、5ms周期についてSSバースト集合を構成できる。またかかるSSバースト集合構成は基本周期(例えば、20ms)及びネットワーク設定された周期(例えば、5、10、20、40、80、160ms)の場合にも使用できる。
【0209】
なお、SSバーストセット構成に関するより効率的なリソース活用のために、ネットワークは測定持続時間内にSSブロックを送信するための実際位置を指示することができる。例えば、基本周期の場合、NR-SS及びNR-PBCHはSSバースト集合周期内で送信されなければならない。なお、基本周期より長い周期の場合、測定の目的でNR-SSのみを送信できる。もし、ネットワークがSSブロック送信のための実際位置を設定できれば、NR-PBCHに割り当てられた未使用リソースがデータ/制御チャネルに割り当てられることができる。また、基本周期より短い周期の場合、ネットワークはSSバースト集合内のSSブロックのうちの一部のSSブロックを選択して、実際に使用されるSSブロックを設定することができる。
【0210】
ネットワーク環境によってSSブロック伝送のための候補の数は制限的である。例えば、SSブロックが配置される副搬送波間隔によって候補の数が異なる。この場合、実際に伝送されるSSブロックの位置をCONNECTED/IDLEモードのUEに知らせることができる。この時、実際に伝送されるSSブロックの位置を知らせるActual transmitted SS/PBCH block indicationは、サービングセルのためにはリソース活用の目的、例えば、レートマッチングの用途に使用され、隣接セルのためには該当リソースに関連する測定の目的で使用される。
【0211】
サービングセルに関連して、UEが伝送されていないSSブロックについて正確に認知できる場合は、UEは伝送されていないSSブロックの候補リソースを通じてページング又はデータのような他の情報を受信できることを認知できる。かかるリソースの柔軟性のために、サービングセルにおいて実際に伝送されるSSブロックは正確に指示される必要がある。
【0212】
即ち、SSブロックが伝送されるリソースでは、ページング又はデータのような他の情報を受信できないので、実際にSSブロックが伝送されていないSSブロックを通じて他のデータ又は他の信号を受信してリソース活用の効率性を高めるために、UEはSSブロックが実際に伝送されていないSSブロック候補について認知する必要がある。
【0213】
従って、サービングセルにおいて実際に伝送されるSSブロックを正確に指示するために、4、8又は64ビットのフルビットマップ情報が要求される。この時、ビットマップに含まれるビットのサイズは、各周波数範囲において最大に伝送可能なSSブロックの数によって決定される。例えば、5ms区間において実際に伝送されるSSブロックを指示するために、3GHzから6GHzの周波数範囲では8ビットが要求され、6GHz以上の周波数範囲では64ビットが要求される。
【0214】
サービングセルにおいて実際に伝送されるSSブロックのためのビットはRMSI又はOSIで定義でき、RMSI/OSIはデータ又はページングのための設定情報を含む。Actual transmitted SS/PBCH block indicationは、下りリンクのリソースのための設定に関連するので、RMSI/OSIが実際に伝送されるSSブロックの情報を含むことに帰する。
【0215】
なお、隣接セル測定の目的で隣接セルのActual transmitted SS/PBCH block indicationが要求されることができる。即ち、隣接セル測定のために隣接セルの時間同期情報を得る必要があるが、NRシステムのTRP間の非同期伝送を許容するように設計する場合、隣接セルの時間同期情報を知らせるとしても、その情報の正確性は状況によって変化する。従って、隣接セルの時間情報を知らせる時には、TRP間の非同期伝送を仮定しながらもUEに有効な情報として、その時間情報の単位が決定される必要がある。
【0216】
但し、リストされたセル(listed cell)が多い場合、フルビットマップタイプの指示子はシグナルのオーバーヘッドを過度に増加させる恐れがある。従って、シグナリングのオーバーヘッドを減少させるために、様々に圧縮された形態の指示子が考えられる。また、隣接セル測定の目的だけではなく、シグナリングのオーバーヘッドを減少させるために、サービングセルが伝送するSSブロックのための指示子として圧縮された形態の指示子が考えられる。即ち、後述するSSブロック指示子は、隣接セル及びサービングセルの実際に伝送されるSSブロックの指示のために使用される。また、上記によれば、SSバーストは各々の副搬送波による1つのスロットに含まれたSSブロックの束を意味するが、後述する実施例に限って、SSバーストはスロットに関係なく一定の数のSSブロックをグルーピングしたSSブロックグループを意味することができる。
【0217】
図22を参照して、そのうち1つの実施例について説明する。SSバーストが8つのSSブロックで構成されると仮定すると、64つのSSブロックが位置できる6GHz以上の帯域に計8つのSSバーストが存在する。
【0218】
ここで、SSブロックをSSバーストとしてグルーピングすることは、64ビットのビットマップの全体を圧縮するためである。64ビットのビットマップ情報の代わりに、実際に伝送されるSSブロックを含むSSバーストを指示する8ビットの情報を使用できる。もし、8ビットのビットマップ情報がSSバースト#0を指示すると、SSバースト#0は実際に伝送されるSSブロックを1つ以上含むことができる。
【0219】
なお、UEにSSバースト当たり伝送されるSSブロックの数をさらに指示するための追加情報が考えられる。この追加情報により指示されるSSブロックの数ほど各SSバーストに局部的にSSブロックが存在することができる。
【0220】
従って、追加情報により指示されるSSバースト当たり実際に伝送されるSSブロックの数及び上記実際に伝送されるSSブロックを含むSSバーストを指示するためのビットマップを組み合わせて、UEは実際に伝送されるSSブロックを推定できる。
【0221】
例えば、以下の表4のように指示されることを仮定できる。
【0222】
【0223】
即ち、表4によれば、8ビットのビットマップからSSバースト#0、#1、#7にSSブロックが含まれていることが分かり、追加情報により各SSバーストに4つのSSブロックが含まれていることが分かるので、結局、SSバースト#0、#1、#7の前の4つの候補位置を通じてSSブロックが伝送されることを推定できる。
【0224】
また、上述した例とは異なり、追加情報もビットマップ形式で伝達することにより、SSブロックが伝送される位置の柔軟性を有することができる。
【0225】
例えば、SSバースト伝送に関連する情報はビットマップで指示し、SSバースト内に伝送されるSSブロックはそれ以外のビットで指示する方法がある。
【0226】
即ち、全体64個のSSブロックを各々8つのSSバースト(即ち、SSブロックグループ)に区分し、8ビットのビットマップ伝送としてどのSSバーストが使用されるかを端末に知らせる。
図22のようにSSバーストを定義すると、副搬送波間隔が60kHzであるスロットと多重化する場合、SSバーストと60kHzの副搬送波を有するスロットの境界が整列される長所がある。従って、ビットマップでSSバーストのon/offを指示すると、6GHz以上の周波数帯域では全ての副搬送波間隔に対してスロット単位でSSブロックの伝送有無を端末が認知することができる。
【0227】
ここで、上述した例示との相異点は、追加情報をビットマップ方式で知らせることである。この場合、各々のSSバーストに含まれた8つのSSブロックに対してビットマップ情報を伝送しなければならないので8ビットが必要であり、該当追加情報は全てのSSバーストに共通的に適用される。例えば、SSバーストに対するビットマップ情報を通じてSSバースト#0とSSバースト#1が使用されることが指示され、SSブロックに対する追加ビットマップ情報を通じてSSバースト内において1番目、5番目のSSブロックが伝送されることが指示される場合、SSバースト#0とSSバースト#1はいずれも1番目、5番目のSSブロックが伝送されて、実際に伝送されるSSブロックの総数が4つになる。
【0228】
なお、いくつの隣接セルはセルリストに含まれていないことができるが、セルリストに含まれていない隣接セルは、実際に伝送されるSSブロックのための基本フォーマット(default format)を使用する。かかる基本フォーマットを使用することにより、UEはリストに含まれていない隣接セルに対する測定を行うことができる。この時、上述した基本フォーマットは予め定義されるか又はネットワークにより設定される。
【0229】
また、サービングセルで実際に伝送されるSSブロックに関する情報と、隣接セルで実際に伝送されるSSブロックに関する情報がかち合う場合、端末は、サービングセルで伝送されたSSブロック情報を優先して、実際に伝送されるSSブロックに関する情報を得る。
【0230】
即ち、実際に伝送されるSSブロックに関する情報が、フルビットマップ形態とグルーピング形態で受信された場合、フルビットマップ形態の情報の正確性が高い可能性が多いので、フルビットマップ形態の情報を優先してSSブロック受信に用いる。
【0231】
11.時間インデックス指示のための信号及びチャネル
【0232】
SSブロックの時間インデックス指示は、NR-PBCHにより伝達される。時間インデックス指示がNR-PBCHコンテンツ、スクランブルシーケンス、CRC、冗長度バージョンなどのNR-PBCHの一部に含まれると、指示がUEに安全に伝達される。しかし、時間インデックス指示がNR-PBCHの一部に含まれると、隣接セルNR-PBCHのデコーディングがさらに複雑になる。また、隣接セルに対するNR-PBCHのデコーディングが可能ではあるが、これはシステムの設計に必須事項ではない。また、どの信号及びチャネルがSSブロックの時間インデックス指示の伝達に適合するかについて、追加の論議が必要である。
【0233】
ターゲットセルにおいて、SSブロックの時間インデックス情報は、システム情報の伝達、PRACHプリアンブルなどのような初期アクセス関連のチャネル/信号に対する時間リソースの割り当ての参照情報として使用されるので、SSブロックの時間インデックス情報は、UEに安全に伝送されなければならない。なお、隣接セル測定の目的で、時間インデックスがSSブロックレベルのRSRP測定に使用される。この場合、SSブロックの時間インデックス情報が必ずしも正確である必要はない。
【0234】
本発明では、NR-PBCH DMRSがSSブロックの時間インデックスを伝達するための信号として使用されることを提案する。また、NR-PBCHの一部に時間インデックス指示を含むことを提案する。ここで、NR-PBCHの一部としては、例えば、NR-PBCHのスクランブルのシーケンス、冗長度バージョンなどがある。
【0235】
本発明によれば、NR-PBCH DMRSからSSブロックの時間インデックスを検出でき、検出されたインデックスはNR-PBCHデコーディングにより確認できる。また、隣接セル測定のために隣接セルに対するNR-PBCH DMRSからインデックスを得ることができる。
【0236】
時間インデックス指示は以下の2つの実施例により構成できる。
【0237】
(案1)SSバースト集合内の全てのSSブロックの各々にインデックスを付与する、単一のインデックス方法。
【0238】
(案2)SSバーストインデックスとSSブロックインデックスの組み合わせでインデックスを付与する、多重インデックス方法。
【0239】
もし、実施例1のような単一のインデックス方法が支援されると、SSバーストの集合周期内の全てのSSブロックの数を表現するために数多いビットが必要である。この場合、NR-PBCHに対するDMRSシーケンス及びスクランブルシーケンスは、SSブロック指示を指示することが好ましい。
【0240】
反面、実施例2のような多重インデックス方法が適用されると、インデックス指示のための設計の柔軟性が提供される。例えば、SSバーストインデックス及びSSブロックインデックスはいずれも単一のチャネルに含まれる。また、各々のインデックスは、互いに異なるチャネル/信号を通じて個別的に伝送されることができる。例えば、SSバーストインデックスはNR-PBCHのコンテンツ又はスクランブルシーケンスに含まれ、SSブロックインデックスはNR-PBCHのDMRSシーケンスを介して伝達されることができる。
【0241】
なお、搬送波周波数範囲によって、設定されたSSバースト内におけるSSブロックの最大数が変更される。即ち、6GHz以下の周波数範囲でSSブロックの最大数は最大8つであり、6GHz~52.6GHzの周波数範囲では64個である。
【0242】
よって、搬送波周波数範囲によって、SSブロック指示のために必要なビットの数又はSSブロック指示のために必要な状態の数が変化する。従って、搬送波周波数範囲によって、上記の実施例1~2のうちの1つを適用することが考えられる。例えば、6GHz以下では単一のインデックス方法が適用され、6GHz以上では多重インデックス方法が使用される。
【0243】
より具体的には、6GHz以下の周波数範囲の場合、SSブロックの時間インデックスはいずれもPBCH DMRSにより決定できる。この場合、PBCH DMRSシーケンスで最大8つの状態を識別しなければならない。即ち、SSブロックの時間インデックスのための3ビットが必要である。また、PBCH DMRSシーケンスにより5ms境界(ハーフフレーム指示子)を示すことができる。この場合、DMRS基盤のSSブロックの時間インデックス指示及び5ms境界指示のために計16個の状態が必要である。即ち、SSブロックの時間インデックスのための3ビット以外に、5ms境界指示のための1ビットがさらに必要である。また、6GHz以下の周波数範囲については、SSブロックの時間インデックス指示のためのビットをPBCHコンテンツ内に定義する必要がある。
【0244】
また、SSブロックの時間インデックス指示のためのビットをNR-PBCH DMRSを介して伝達すると、PBCHコンテンツによる伝達よりもデコーディング性能が良くなる。また、SSブロックの時間インデックス指示のためのさらなる信号を定義すると、さらなる信号のためのシグナリングのオーバーヘッドが発生するが、NR-PBCH DMRSは予めNRシステムで定義したシーケンスであるので、さらなるシグナリングのオーバーヘッドを発生させず、過度なシグナリングのオーバーヘッドを防止する効果がある。
【0245】
反面、6GHz以上の周波数範囲において、SSブロックの時間インデックスの一部はPBCH DMRSにより指示され、その他の部分はPBCHコンテンツにより指示される。例えば、計64個のSSブロックインデックスを指示するために、SSバーストセット内、SSブロックグループが最大8つにグルーピングされ、それぞれSSブロックグループ当たり最大8つのSSブロックが含まれる。この場合、SSブロックグループ指示のための3ビットがPBCHコンテンツに定義され、SSブロックグループ内のSSブロックの時間インデックスはPBCH DMRSシーケンスにより定義される。また、NRシステムの6GHz以上の周波数範囲で同期ネットワークを仮定できると、PBCHコンテンツを通じてSSバーストインデックスを得るためのPBCHのデコーディング過程が不要である。
【0246】
12.システムフレーム番号、ハーフフレーム境界
【0247】
SFN情報の下位のN-bitsはPBCHペイロードで伝達され、上位のM-bitはPBCHスクランブルシーケンスで伝達される。なお、SFN情報の上位のM-bitsのうち、最上位の1-bitはPBCH DMRS、NR-SSS或いはSS blockの時間/周波数位置の変化により伝達される。さらに、ハーフ無線フレーム(5ms)の境界に関する情報は、PBCH DMRS或いはNR-SSS或いはSSブロックの時間/周波数位置の変化により伝達される。
【0248】
実施例1-1
【0249】
特定のSSブロックに含まれたNR-PBCHで伝達するコンテンツが80msごとに変更されるとした時、NB-PBCHコンテンツは80ms内で変更しない情報を含む。例えば、PBCH TTI(80ms)の範囲でPBCHコンテンツに含まれるSFN情報はいずれも同一であり、このために10bit SFN情報のうち、PBCHコンテンツには下位の7bitsの情報が含まれ、フレーム境界(10ms)を区分する上位の3bitの情報はPBCHスクランブルシーケンスなどに含まれることができる。
【0250】
実施例1-2
【0251】
特定のSSブロックに含まれたNR-PBCHで伝達するコンテンツが80msごとに変更されるとした時、NB-PBCHコンテンツは80ms内で変更されない情報を含む。例えば、PBCH TTI(80ms)の範囲でPBCHコンテンツに含まれるSFN情報はいずれも同一であり、このために10bit SFN情報のうち、PBCHコンテンツには下位の7bitsの情報が含まれ、フレーム境界(10ms)を区分する上位の3bitの情報のうち、下位の2bitsの情報はPBCHスクランブルシーケンスに含まれ、最上位の1bitの情報はPBCHコンテンツ、CRC、スクランブルシーケンスなど、PBCHチャネルコーディングとは区別される他の信号又はチャネルを使用して伝送する。例えば、PBCHチャネルコーディングに関連する部分とは区分される他の信号としては、PBCH DMRSを使用でき、DMRSシーケンス、DMRS RE位置、DMRSシーケンス to REマッピング変更、SSブロック内のシンボル位置の変更、SSブロックの周波数位置の変更などを情報として使用できる。
【0252】
具体的には、DMRSシーケンスが使用される場合、DMRS伝送される2つのOFDMシンボルの位相差、例えば、Orthogonal code coverを用いる方法が考えられる。また、DMRSシーケンスが使用される場合、初期値を変更する方法が考えられる。具体的には、ゴールドシーケンスに使用される2つのM-sequenceのうちの1つのM-sequenceの初期値は固定し、他の1つのM-sequenceの初期値をcell-ID及び他の情報を使用して変更した場合、固定された初期値を使用したM-sequenceに伝送しようとする情報を使用して初期値を変更する方法を導入できる。
【0253】
より具体的には、10ms境界情報を示す1bitに従って、既存の固定された初期値(例えば、[100…0])にさらに他の初期値(例えば、[010…0])を導入して20ms範囲で2つの初期値を10ms単位で変更することが考えられる。他の方法としては、1つのM-sequenceは固定された初期値をそのまま使用し、他の1つのM-sequenceの初期値に伝送しようとする情報を追加する方法が考えられる。
【0254】
また、DMRS RE位置を使用する場合、情報によってDMRSの周波数軸の位置を変更するV-shift方法を適用できる。具体的には、20ms範囲において0msと10msの伝送時にRE位置を異なるように配置するが、DMRSが4REごとに配置されるとした時、2RE単位でシフトする案を導入できる。
【0255】
また、PBCH DMRSシーケンスがREにマッピングされる方式を変更する方法を適用できる。具体的には、0msの場合、1番目のREからシーケンスをマッピングし、10msの場合、シーケンスに他のマッピング方法を適用するが、例えば、1番目のREにシーケンスを逆にマッピングしたり、1番目のOFDMシンボルの中間REからマッピングしたり、2番目のOFDMシンボルの1番目のREからマッピングしたりするなどの方法を適用できる。また、SSブロック内において、PSS-PBCH-SSS-PBCHなどの順序配置を他の配置に変更する案も考えられる。例えば、基本的にPBCH-PSS-SSS-PBCHなどに配置するが、0msと10msで互いに異なる配置方法を適用する。また、SSブロック内でPBCHデータがマッピングされるRE位置を変更する方法を適用できる。
【0256】
実施例1-3
【0257】
ハーフフレーム境界を指示する1bitの情報は、PBCHコンテンツ、CRC、スクランブルシーケンスなどのPBCHチャネルコーディングに関連する部分とは区分される他の信号又はチャネルなどを使用して伝送できる。例えば、PBCHチャネルコーディングとは区別される他の信号としては、実施例2のようにPBCH DMRSを使用でき、DMRSシーケンス、DMRS RE位置、DMRSシーケンス to RE マッピング変更、SSブロック内のシンボル位置変更、SSブロックの周波数位置変更などを情報として使用できる。特に、これは10msの範囲において0msと5msの境界に変更される時に適用できる。
【0258】
さらに、ハーフフレームの境界情報及びSFN最上位の1bitの情報を含む20ms範囲で5ms単位の時間変更情報のために、実施例2に提示した方法のように、DMRSシーケンス、DMRS RE位置、DMRSシーケンス to RE マッピング変更、SSブロック内のシンボル位置変更、SSブロックの周波数位置変更などを情報として使用できる。これは、20ms範囲において0、5、10、15msの境界で時間情報が変更される時に適用できる。
【0259】
実施例1-4
【0260】
1つのPBCHが合計N REsで構成される時、PBCHデータ伝送のために、M(<N)REsが割り当てられ、QPSK変調が使用されると、スクランブルシーケンスの長さは2*Mになる。計L種類の互いに異なる長さ2*Mのスクランブルシーケンスを形成する方法は、全長L*2*Mのシーケンスを生成し、2*M単位に区分してL個のシーケンスを生成する。スクランブルシーケンスとしては、PNシーケンスを使用でき、ゴールドシーケンス及びM sequenceなどを使用できる。具体的には、長さ31のゴールドシーケンスを使用できる。PNシーケンスを初期化する値としては、最小限セルIDが使用され、PBCH DMRSから得たSSブロックのインデックスをさらに使用できる。SSブロックのインデックスからスロット数及びOFDMシンボルが類推される場合、スロット数/OFDMシンボル数が使用されることができる。さらにハーフ無線フレームの境界情報を初期化値として使用することもできる。またSFN情報のうち、一部のbitをコンテンツやスクランブルシーケンスなどのチャネルコーディングとは区別される信号又はチャネルで得られる場合は、該当SFN情報はスクランブルシーケンスの初期化値として使用できる。
【0261】
スクランブルシーケンスの長さは、SFN情報のうち、スクランブルシーケンスにより伝達されるビットの長さによって決定される。例えば、SFN情報のうち、3bitの情報がスクランブルシーケンスにより伝達される場合、8種類の状態を表現すべきであるが、このためには、全長8*2*Mのシーケンスが要求される。同様に、2bitの情報が伝達される場合には、全長2*2*Mのシーケンスが要求される。
【0262】
PBCHコンテンツとCRCを含むビット列は、Polar codeを使用してエンコーディングされ、長さ512の符号化されたビットが生成される。符号化されたビットは、スクランブルシーケンスの長さより短いが、長さ512の符号化されたビットを複数回繰り返してスクランブルシーケンスの長さと同じ長さのビット列に形成する。その後、繰り返された復号化ビットをスクランブルシーケンスと乗じ、QPSK変調を行う。変調されたシンボルは長さM単位に分割してPBCH REにマッピングする。
【0263】
例えば、
図24を参照すると、SFN情報のうち、3bitの情報がスクランブルシーケンスにより伝達される場合、10msごとにスクランブルシーケンスを変更するために、長さM単位の変調されたシンボルシーケンスを10ms単位で伝送する。この時、10ms単位で伝送される各々の変調されたシンボルは互いに異なる。SSバースト集合の周期が5msである場合、10ms範囲に含まれた2回の5ms伝送周期の間には同一の変調されたシンボルシーケンスを伝送する。端末がハーフ無線フレーム(5ms)の境界情報を得られる場合には、10ms範囲で2回伝送されたPBCHの情報を結合でき、80msの範囲で10ms単位で伝送される8種類のスクランブルシーケンスを分かるために、計8回のブラインドデコーディングを行う。この時、端末はPBCHではない他のチャネルのデコーディングを行ってハーフフレーム境界の1bitの情報(例えば、C0)を得る。また端末は、PBCHブラインドデコーディングを行ってSFNの上位のN-bitの情報を取得し(例えば、S0、S1、S2)、PBCHコンテンツからその他の10-Nbitに該当するSFN情報(例えば、S3~S9)を取得して、計10bitのSFN情報を構成できる。
【0264】
さらに他の例として、SFN情報のうち3bitの情報がスクランブルシーケンスにより伝達され、ハーフフレーム境界情報がPBCHコンテンツに含まれる場合、10ms伝送周期では同一のコンテンツが含まれるが、5msオフセットのあるPBCHコンテンツはハーフフレーム境界情報1bitが異なるため、5msごとに異なるコンテンツが伝送される。即ち、ハーフフレーム境界情報1bitによって2つのコンテンツが構成され、基地局は2つのコンテンツを各々エンコーディングし、各々についてビット繰り返し、スクランブル、変調などを行う。
【0265】
端末が5ms境界情報を得られない場合、5msごとに伝送される信号の結合を行うことが容易ではなく、その代わりに10msごとに行った8回のブラインドデコーディングを5msオフセットでも同様に行う。即ち、端末は少なくとも8回のブラインドデコーディングを行って、SFNの上位のN-bits情報を得(例えば、、S0、S1、S2)、PBCHコンテンツからその他の10-N bitsに該当するSFN情報(例えば、、S3~S9)だけではなく、ハーフ無線フレーム境界の1bitの情報(例えば、C0)を得る。即ち、得られたビット情報を構成して5ms単位の時間情報を得ることができる。
【0266】
同様に、SFN情報のうち、2bitの情報がスクランブルシーケンスにより伝達される場合、20msごとにスクランブルシーケンスが変更され、20msの範囲に含まれた4回の5ms伝送周期の間には同一の変調されたシンボルシーケンスを伝送する。端末がハーフフレーム境界情報及びSFNの最上位の1bitの情報が得られる場合、20ms範囲で受信した4回のPBCHを結合することができ、20msごとに4回のブラインドデコーディングを行う。この時、端末の受信複雑度はハーフフレーム境界情報及びSFN最上位のbitの情報を得ることにより増加するが、PBCHブラインドデコーディングの複雑度を下げることができ、PBCH結合を最大16回行うことができるので、検出性能の向上を期待できる。この時、端末はPBCHではない他のチャネルのデコーディングを行ってハーフフレーム境界の1bitの情報(例えば、C0)及びSFNの最上位の1bitの情報(例えば、S0)を得る。
【0267】
端末はPBCHブラインドデコーディングを行って、SFNの最上位の1bit以後の上位の(N-1)-bitの情報を得(例えば、S1、S2)、PBCHコンテンツからその他の10-N bitに該当するSFN情報(例えば、S3~S9)を得る。これにより、ハーフ無線フレームの境界情報(例えば、C0)及び総10bitのSFN情報(S0~S9)を構成でき、このように得た時間情報は5ms単位を提供する。この時、5ms範囲で多数のSSブロックを伝送できるが、5ms範囲におけるSSブロックの位置は、PBCH DMRS及びPBCHコンテンツから得ることができる。
【0268】
13.SSブロックの時間インデックス
【0269】
本発明では、ネットワーク及びUEのエネルギー節約のために、SSバースト集合がより短い持続期間(例えば、2ms)内に構成されることを提案する。この場合、全てのSSブロックは周期(例えば、5、10、20、40、80、160ms)に関係なくSSバースト集合の周期内に位置することができる。
図23は15kHz副搬送波間隔の場合のSSブロックインデックスの例示を提供する。
【0270】
図23を参照しながらSSブロックインデックスについて説明する。SSブロックの最大数をLと定義すると、SSブロックのインデックスは0でL-1である。また、SSブロックインデックスはOFDMシンボルインデックス及びスロットインデックスから導き出される。また、SSバースト集合は隣接する2つのスロットに位置する4つのSSブロックで構成できる。従って、SSブロックのインデックスは0から3までであり、スロットインデックスは0、1と定義する。また、SSブロックは4つのOFDMシンボルで構成され、SSブロック内の2つのOFDMシンボルはPBCH送信のために使用される。この場合、PBCH送信のためのOFDMシンボルのインデックスは0と2であることができる。
図23(a)に示したように、SSブロックのインデックスはOFDMシンボルとスロットのインデックスから導き出される。例えば、スロット#1及びOFDMシンボル#2で送信されたSSブロックはインデックス3にマッピングされる。
【0271】
図23(b)に示したように、NRシステムではネットワークがSSバースト集合の周期を設定できる。また、5、10msのように短い周期を設定することができる。そうすると、より多いSSブロック送信が割り当てられる。SSブロックのインデックスはSSバースト集合の所定の周期内で識別される。
図23(c)から分かるように、5msの周期性を有する場合、設定された周期内で4個のSSブロックを送信でき、基本周期内で計16個のSSブロックを送信できる。この場合、SSブロックのインデックスはデフォルト周期内で繰り返され、16個のSSブロックのうちの4個のSSブロックは同一のインデックスを有することができる。
【0272】
以下、SSブロックの時間インデックスを指示する方法についてより詳しく説明する。
【0273】
SSブロックの時間インデックスのうちの一部は、PBCH DMRSのシーケンスにより伝達され、その他のインデックスはPBCHペイロードで伝達される。この時、PBCH DMRSシーケンスにより伝達されるSSブロックの時間インデックスは、N-bitsの情報であり、PBCHペイロードで伝達されるSSブロックの時間インデックスは、M-bitsの情報である。周波数範囲の最大SSブロックの数をL-bitsとした時、L-bitはM-bitとN-bitsの合計である。5ms範囲で伝達できる全H(=2^L)状態をグループA、PBCH DMRSシーケンスにより伝達されるN-bitsが表すJ(=2^N)状態をグループB、PBCHペイロードで伝達されるM-bitsが表すI(=2^M)状態をグループCとした時、グループAの状態の数HはグループBの状態の数JとグループCの状態の数Cの積で表すことができる。この時、グループBとグループCのうちのいずれか1つのグループに属した状態は、0.5ms範囲内では最大P個(この時、Pは1又は2)を表すことができる。また、本発明に記載されたグループは、説明の便宜のために使用したものであり、様々な形態で表現できる。
【0274】
なお、PBCH DMRSシーケンスにより伝達される状態の数は、3GHz以下の周波数範囲では4つ、3GHz~6GHzの周波数範囲では8つ、6GHz以上の周波数範囲では8つになる。6GHz以下の帯域で15kHz及び30kHzの副搬送波間隔が使用されるが、この時、15kHz副搬送波間隔が使用されると、0.5ms範囲内で最大1つの状態が含まれ、30kHz副搬送波間隔が使用されると、0.5ms範囲内で最大2つの状態が含まれる。6GHz以上の帯域で120kHz及び240kHz副搬送波間隔が使用されるが、この時、120kHz副搬送波間隔が使用されると、0.5ms範囲内で最大1つの状態が含まれ、240kHz副搬送波間隔が使用されると、0.5ms範囲内で最大2つの状態が含まれる。
【0275】
図25の(a)、(b)は各々15kHz/30kHzの副搬送波間隔を使用する場合と120kHz/240kHzの副搬送波間隔を使用する場合、0.5ms範囲に含まれるSSブロックを示す。
図29に示したように、15kHz副搬送波間隔の場合、0.5ms範囲には1つ、30kHz副搬送波間隔の場合は2つ、120kHz副搬送波間隔の場合は8つ、240kHz副搬送波間隔の場合は16つのSSブロックが含まれる。
【0276】
15kHz及び30kHz副搬送波間隔の場合、0.5ms内に含まれるSSブロックのインデックスは、PBCH DMRSシーケンスにより伝送されるインデックスと1:1マッピングされる。PBCHペイロードにはSSブロックインデックスを指示するための指示子ビットが含まれるが、6GHz以下の帯域ではSSブロックインデックスのためのビットとして解釈されず、他の目的の情報として解釈される。例えば、カバレッジ拡張のために使用でき、SSブロックに関連する信号又はリソースの繰り返し回数を伝達するために使用されることもできる。
【0277】
PBCH DMRSシーケンスは、セルIDとSSブロックインデックスで初期化される時、15kHz及び30kHz副搬送波の場合、5ms範囲で伝送されるSSブロックインデックスをシーケンスの初期値として使用できる。ここで、SSブロックインデックスはSSBIDと同じ意味である。
【0278】
実施例2-1
【0279】
副搬送波間隔が120kHzの場合、0.5ms内に含まれるSSブロックのインデックスは8個であるが、0.5ms範囲でPBCH DMRSシーケンスが同一であり、PBCHペイロードはSSブロックインデックスにより変更できる。但し、第1のSSブロックグループが伝送される0.5ms区間におけるPBCH DMRSシーケンスは、第1のSSブロックグループの前に伝送される第2のSSブロックグループの0.5ms区間で使用したシーケンスとは区分される、即ち、異なるシーケンスを使用する。また、異なる0.5ms区間で伝送されるSSブロックを区分するために、SSブロックグループのためのSSブロックインデックスはPBCHペイロードで伝達される。
【0280】
240kHzの場合、0.5ms内に含まれるSSブロックインデックスは16個であるが、0.5ms範囲でPBCH DMRSシーケンスは2個であることができる。即ち、SSブロックのうち、前半部の0.5ms内の8個のSSブロックと後半部の0.5ms内の8個のSSブロックに使用されるPBCH DMRSシーケンスは互いに異なる。前半部及び後半部のSSブロックに含まれるPBCHペイロードでSSブロックインデックスを伝達する。
【0281】
このように一定の時間区間の間にPBCH DMRSシーケンスが一定に維持される案を適用する場合、端末が隣接セルの時間情報を確保するために、隣接セルの信号検出を試みる時、検出複雑度が低く検出性能が良好なPBCH DMRSシーケンス基盤の時間情報伝達方法を適用することにより、0.5ms或いは0.25ms程度の正確性を有する時間情報を得ることができる。これは周波数範囲に関係なく0.25ms或いは0.5ms程度の時間正確性を提供するという長所がある。
【0282】
実施例2-2
【0283】
120kHzの副搬送波間隔の場合、0.5ms内に含まれるSSブロックのインデックスは8個であるが、0.5ms範囲でPBCHペイロードに含まれるSSブロックインデックスは同一であり、PBCH DMRSシーケンスはSSブロックインデックスによって変更される。但し、第1のSSブロックグループが伝送される0.5ms区間におけるPBCHペイロードで伝達されるSSブロックインデックスは、第1のSSブロックグループが伝送される前に伝送される第2のSSブロックグループの0.5ms区間におけるインデックスと区分される、即ち、異なるシーケンスを使用する。
【0284】
240kHzの副搬送波間隔の場合、0.5ms内に含まれるSSブロックのインデックスは16個であるが、0.5ms範囲でPBCHペイロードで伝達されるSSブロックインデックスは2種類になることができる。即ち、SSブロックのうち、前半部の0.5ms区間における8個のSSブロックで伝送されるPBCHペイロードに含まれるSSブロックインデックスは同一であり、後半部の0.5ms区間における8個のSSブロックインデックスは前半部のSSブロックインデックスと区分される、即ち、異なるインデックスである。この時、前半部及び後半部の各々に含まれるPBCH DMRSには、SSブロックインデックスによって区分されるシーケンスが使用される。
【0285】
120kHz及び240kHzの副搬送波間隔の場合、SSブロックインデックスは2つの経路から得たインデックスを組み合わせて表現される。上述した実施例1、2の場合、各々以下の数式7及び数式8のように表すことができる。
【0286】
[数式7]
SS-PBCH block index=SSBID*P+SSBGID
SSBID=Floor(SS-PBCH block index/P)
SSBGID=Mod(SS-PBCH block index、P)
【0287】
[数式8]
SS-PBCH block index=SSBID*P+SSBGID
SSBID=Mod(SS-PBCH block index、P)
SSBGID=Floor(SS-PBCH block index/P)
【0288】
ここで、Pは2^(PBCH DMRSで伝達されるビット数)で表される。
【0289】
以上、説明の便宜のために特定の個数(例えば、4又は8)を使用して説明したが、これは説明の便宜のためのものであり、上述した特定の値に限られない。例えば、PBCH DMRSに伝達される情報bitの数によって説明の値が決定され、PBCH DMRSに2bitの情報が伝達されると、SSブロックグループは4つのSSブロックで構成でき、15kHz/30kHzの副搬送波間隔の場合にも、120kHz/240kHzの副搬送波間隔の場合に説明したSSブロックの時間インデックス伝達方式を適用できる。
【0290】
再度
図24を参照して、“12.システムフレーム番号、ハーフフレーム境界”及び“13.SSブロックの時間インデックス”で説明した時間情報のビット構成と該当情報の伝達経路の例を整理すると、以下の通りである。
【0291】
-SFN 10bitのうちの7bitとSSブロックグループのインデックス3bitは、PBCHコンテンツで伝達
【0292】
-20ms境界情報2bit(S2,S1)は、PBCHスクランブルで伝達
【0293】
-5ms境界情報1bit(C0)と10ms境界情報1bit(S0)は、DMRS RE位置シフト、PBCHが含まれたOFDMシンボルのDMRS間の位相差、DMRSシーケンスをREにマッピングする方法の変更、PBCH DMRSシーケンスの初期値変更などにより伝達
【0294】
-SSブロックのインデックス指示情報3ビット(B2,B1,B0)はDMRSシーケンスで伝達
【0295】
14.NR-PBCHコンテンツ
【0296】
NRシステムでは、RAN2の応答LSに基づいてMIBのペイロードサイズが拡張されると予想される。NRシステムで予想される、MIBペイロードサイズ及びNR-PBCHコンテンツは以下の通りである。
【0297】
1)ペイロード:64ビット(48ビット情報、16ビットCRC)
【0298】
2)NR-PBCHコンテンツ:
【0299】
-SFN/H-SFNの少なくとも一部
【0300】
-共通検索空間に関する設定情報
【0301】
-NR搬送波の中心周波数情報
【0302】
UEはセルID及びシンボルタイミング情報を検出後、SFN、SSブロックインデックス、ハーフフレームのタイミングのようなタイミング情報の一部、時間/周波数位置のような共通制御チャネル関連情報、帯域幅、SSブロック位置のような帯域幅部分(Bandwidth part)情報及びSSバーストセット周期及び実際に伝送されたSSブロックインデックスのようなSSバーストセット情報などを含むPBCHからネットワークアクセスのための情報を得る。
【0303】
576REという制限された時間/周波数リソースのみがPBCHのために占有されるので、PBCHには必須情報が含まれる。また、可能であれば、さらに必須情報又は追加情報を含むために、PBCH DMRSのような補助信号を使用する。
【0304】
(1)SFN(System Frame Number)
【0305】
NRではシステムフレーム番号(SFN)を定義して、10ms間隔を区別できる。また、LTEシステムのように、SFNのために0と1023の間のインデックスを導入することができ、インデックスは明示的にビットを用いて指示するか又は暗示的方式で示すことができる。
【0306】
NRではPBCH TTIが80msであり、最小SSバースト周期が5msである。従って、最大16倍のPBCHが80ms単位で伝送され、夫々の伝送に対する異なるスクランブルシーケンスがPBCHエンコーディングされたビットに適用されることができる。UEはLTE PBCHデコーディング動作のように10ms間隔を検出できる。この場合、SFNの8種類の状態がPBCHスクランブルシーケンスにより暗示的に表示され、SFN表示のための7ビットがPBCH内容に定義される。
【0307】
(2)ラジオフレーム内のタイミング情報
【0308】
SSブロックのインデックスは搬送波周波数範囲によってPBCH DMRSシーケンス及び/又はPBCHコンテンツに含まれるビットにより明示的に指示される。例えば、6GHz以下の周波数帯域には、SSブロックインデックスの3ビットがPBCH DMRSシーケンスのみにより伝達される。また6GHz以上の周波数帯域には、SSブロックインデックスの最下位の3ビットはPBCH DMRSシーケンスで表示され、SSブロックインデックスの最上位の3ビットはPBCHコンテンツにより伝達される。即ち、6GHz~52.6GHzの周波数範囲に限って、SSブロックインデックスのための最大3ビットがPBCHコンテンツに定義される。
【0309】
また、ハーフフレームの境界はPBCH DMRSシーケンスにより伝達できる。特に、3GHz以下の周波数帯域においてハーフフレーム指示子がPBCH DMRSに含まれる場合、PBCHコンテンツにハーフフレーム指示子が含まれることより効果が高い。即ち、3GHz以下の周波数帯域では主にFDD方式が使用されるので、サブフレーム又はスロット間の時間同期が外れる程度が大きい。従って、より正確な時間同期を合わせるためには、PBCHコンテンツよりデコーディング性能の良いPBCH DMRSを通じてハーフフレーム指示子を伝達することが有利である。
【0310】
但し、3GHz帯域を超える場合にはTDD方式が多く使用され、サブフレーム又はスロット間の時間同期が外れる程度が大きくないので、PBCHコンテンツによりハーフフレーム指示子を伝達しても不利益が少ない。
【0311】
また、ハーフフレーム指示子はPBCH DMRSとPBCHコンテンツの全てを介して伝達されることができる。
【0312】
(3)スロットに含まれたOFDMシンボルの数
【0313】
6GHz以下の搬送波周波数範囲におけるスロット内OFDMシンボルの数に関連して、NRは7つのOFDMシンボルスロット及び14OFDMシンボルスロットを考慮する。NRが6GHz以下の搬送波周波数範囲で2つの類型のスロットを全部支援すると決定した場合、CORESETの時間リソース表示のためにスロット類型に対する表示を定義する必要がある。
【0314】
(4)PBCHに対応するRMSIがないことを識別するための情報
【0315】
NRでは、SSブロックはネットワークアクセスのための情報提供だけではなく、動作測定のためにも使用される。特に、広帯域CC動作のためには測定のために多重SSブロックを伝送することができる。
【0316】
しかし、RMSIがSSブロックが伝送される全ての周波数位置を介して伝達される必要はない。即ち、リソース活用の効率性のために、RMSIが特定の周波数位置を介して伝達されることができる。この場合、初期接続手順を行うUEは、検出された周波数位置でRMSIが提供されるか否かを認識できない。この問題を解決するために、検出された周波数領域のPBCHに対応するRMSIがないことを識別するためのビットフィールドを定義する必要がある。なお、ビットフィールド無しにPBCHに対応するRMSIがないことを識別できる方法も考える必要がある。
【0317】
このために、RMSIが存在しないSSブロックは、周波数ラスター(Frequency Raster)で定義されない周波数位置で伝送する。この場合、初期接続手順を行うUEはSSブロックを検出できないので、上述した問題を解決できる。
【0318】
(5)SSバーストセットの周期性と実際に伝送されるSSブロック
【0319】
測定の目的のために、SSバーストセットの周期性及び実際に伝送されたSSブロックに関する情報を指示できる。従って、かかる情報はセル測定及びinter/intraのセル測定のためにシステム情報に含まれることが好ましい。即ち、PBCHコンテンツ内に上述した情報を定義する必要はない。
【0320】
(6)帯域幅に関連する情報
【0321】
UEはセルID検出及びPBCHデコーディングを含む初期同期化手順の間にSSブロックの帯域幅内の信号検出を試みる。その後、UEはPBCHコンテンツを通じてネットワークにより指示された帯域幅を使用してシステム情報を取得し、RACH手順を行う初期接続手順を続ける。帯域幅は初期アクセス手順の目的のために定義される。CORESET、RMSI、OSI、RACHメッセージに対する周波数リソースは、下りリンク共通チャネルに対する帯域幅内で定義される。また、SSブロックは下りリンク共通チャネルに対する帯域幅の一部として位置する。要すると、下りリンク共通チャネルに対する帯域幅はPBCHコンテンツに定義されることができる。また、SSブロックに対する帯域幅と下りリンク共通チャネルに対する帯域幅の間の相対的な周波数位置の表示がPBCHコンテンツに定義される。相対周波数位置の表示を単純化するために、SSブロックに対する多数の帯域幅は下りリンク共通チャネルに対する帯域幅内においてSSブロックを位置させる候補位置として思われる。
【0322】
(7)ニューマロロジー情報
【0323】
SSブロック伝送の場合、15、30、120、240KHzの副搬送波間隔を使用する。また、データ伝送のためには15、30、60及び120KHzの副搬送波間隔が使用される。SSブロック伝送、CORESET及びRMSIについては同じ副搬送波間隔が使用される。RAN1が上述した副搬送波間隔に関する情報を確認すると、PBCHコンテンツにニューマロロジー情報を定義する必要がない。
【0324】
反面、CORESET及びRMSIに対する副搬送波間隔を変更できる可能性が考えられる。RAN4において搬送波最小帯域幅に対する合意によってSSブロック伝送に15つの副搬送波間隔のみが適用される場合、PBCHデコーディング後、次の手順のために30KHzに副搬送波間隔を変更しなければならない。また、240kHzの副搬送波間隔がSSブロック伝送のために使用される時、240kHzの副搬送波間隔がデータ伝送のために定義されないので、副搬送波間隔の変更がデータ伝送のために必要である。RAN1がPBCHコンテンツを通じたデータ伝送のために副搬送波間隔を変更できる場合、このための1ビット指示子を定義できる。搬送波周波数範囲によって、上述した1ビット指示子は{15、30KHz}又は{60、120KHz}と解釈できる。また、指示された副搬送波間隔はRBグリッドに対する基準ニューマロロジーと思われる。
【0325】
(8)ペイロードサイズ
【0326】
PBCHのデコーディング性能を考慮して、表5のように、最大64ビットのペイロードサイズを仮定できる。
【0327】
【0328】
15.NR-PBCHスクランブル
【0329】
NR-PBCHスクランブルのシーケンスタイプとシーケンス初期化について説明する。NRにおいて、PNシーケンスの使用が考えられるが、LTEシステムで定義された長さ31のゴールドシーケンスをNR-PBCHシーケンスとして使用した場合に深刻な問題が発生しないと、NR-PBCHスクランブルのシーケンスとしてゴールドシーケンスを再使用することが好ましい。
【0330】
また、スクランブルのシーケンスは少なくともCell-IDにより初期化され、PBCH-DMRSにより指示されたSSブロックインデックスの3ビットがスクランブルのシーケンスの初期化に使用されることができる。また、ハーフフレーム指示子がPBCH-DMRS又は他の信号により表示されると、ハーフフレーム指示子もスクランブルのシーケンスの初期化のためのシード値として使用できる。
【0331】
16.PBCHコーディングチェーン構成及びPBCH DMRS伝送方式
【0332】
以下、
図26を参照しながら、PBCHコーディングチェーン構成とPBCH DMRS伝送方式の実施例について説明する。
【0333】
まず、SSブロックごとにCORESET情報、SSブロックグループのインデックスによってMIB構成が変わる。従って、SSブロックごとにMIBに対するエンコーディングを行い、この時、エンコーディングされたビットのサイズは3456ビットである。ポーラーコード出力ビット(Polar code output bit)が512ビットであるので、ポーラーコード出力ビットは6.75回繰り返される(512*6+384)。
【0334】
繰り替えされたビットに長さ3456のスクランブルシーケンスを乗ずるが、スクランブルシーケンスはセルIDとDMRSで伝達されるSSブロックインデックスにより初期化される。また、3456ビットのスクランブルシーケンスを864ビットずつ4等分し、各々に対してQPSK変調を行って、長さ432の変調されたシンボル4つの集合を構成する。
【0335】
20msごとに新しく変調されたシンボル集合(Modulated symbol set)が伝送され、20ms内で同一の変調されたシンボル集合が最大4回繰り返して伝送される。この時、同一に変調されたシンボル集合が繰り返して伝送される区間において、PBCH DMRSの周波数軸の位置はセルIDによって変更される。即ち、0/5/10/15msごとにDMRSの位置が以下の数式9によりシフトされる。
【0336】
[数式9]
vshift=(vshift_cell+vshift_frame)mod4、vshift_cell=Cell-ID mod3、vshift_frame= 0,1,2,3
【0337】
PBCH DMRSシーケンスは、長さ31のゴールドシーケンスが使用され、1番目のM-sequenceの初期値は1つの値に固定し、2番目のM-sequenceの初期値は、以下の数式10のようにSSブロックインデックスとセルIDに基づいて決定される。
【0338】
[数式10]
cinit=210*(SSBID+1)*(2*CellID+1)+CellID
【0339】
もし、SSブロックのコンテンツが同一であると、チャネルコーディングとビットの繰り返しは1つのSSブロックに対してのみ行われる。また、スクランブルシーケンスはSSブロックごとに異なる値が適用されると仮定すると、スクランブルシーケンスを生成して乗ずる過程からビットを分割(segmentation)して変調する過程をSSブロックごとに行う。
【0340】
以下、ハーフ無線フレーム情報とSFN最上位の1bitが伝達される方式による、基地局の動作及び端末の動作について説明する。以下、説明するC0、S0は各々
図24のハーフフレーム境界及びフレーム境界の指示ビットに対応する。
【0341】
(1)C0、S0をCRCで伝達:
【0342】
この情報は、0,5,10,15msごとに変更される情報であり、計4つのCRCが形成されて4回のエンコーディングを行った後、各エンコーディングされたビットを20msごとに計4回伝送するという仮定下で繰り返し配列し、スクランブルシーケンスを乗ずる。
【0343】
また、端末の受信時、0,5,10,15msごとの情報を結合するために、さらにブラインドデコーディングを行う。20msごとに受信されるPBCHのみをブラインドデコーディングする方式では、さらなる複雑性(additional complexity)はないが、5msごとに伝送される信号を結合できないので、最大の性能を保証できないという短所がある。
【0344】
(2)C0、S0をPBCHスクランブルで伝達:
【0345】
1つの情報ビット+CRCを使用してエンコーディングを行った後、エンコーディングされたビットを5msごとに伝送、即ち、計16回伝送するという仮定下で繰り返し配列し、スクランブルシーケンスを乗ずる。この方式を使用すると、ブラインドデコーディングの回数が16回に増加するという問題がある。
【0346】
(3)C0、S0をDMRSシーケンスで伝達:
【0347】
長さ144のシーケンスにより5bitを伝達する方式である。1つの情報+CRCを使用してエンコーディングを行うが、これをスクランブルする方式としては以下の2つがある。
【0348】
1)エンコーディングされたビットを5msごとに伝送、即ち、計16回伝送するという仮定下で繰り返し配列し、スクランブルシーケンスを乗ずる。この場合、5msごとにスクランブルシーケンスが変わるので、PBCHのICIランダム化が発生する。また、端末はDMRSシーケンスからC0、S0情報を得るため、0,5,10,15msごとに変更されるスクランブルシーケンス情報を得ることができる。また、PBCHデコーディング時にブラインドデコーディングの回数が増加しない。またこの方法は、5msごとに伝送される信号を結合するため、最大の性能を期待できる。
【0349】
2)エンコーディングされたビットを20msごとに伝送、即ち、計4回伝送するという仮定下で繰り返し配列し、スクランブルシーケンスを乗ずる。このようにすると、ICIランダム化が減少する。また、端末のブラインドデコーディングの回数は増加せず、性能向上を期待でき、獲得時間(acquisition time)が向上される。
【0350】
但し、C0、S0をDMRSシーケンスで伝達する場合、DMRSシーケンスに多数のビットを含める必要があるので、検出性能が減少し、ブラインド検出回数が増加する問題がある。これを克服するために、何回も結合しなければならない。
【0351】
(4)C0、S0をDMRS位置に伝達:
【0352】
C0、S0をDMRSシーケンスにより伝達することと基本的な内容は同一である。但し、DMRS位置を通じてC0、S0を伝達するためには、セルIDに基づいて位置を決定し、0,5,10,15msによって周波数位置を移動する。隣接セルも同じ方式でシフトすることができる。特に、DMRSに電力ブーストを行うと、性能がさらに向上する。
【0353】
17.送信方法及びアンテナポート
【0354】
NRシステムにおいて、NR-PBCH送信は単一アンテナポートに基づいて行われる。また、単一のアンテナポートに基づく送信の場合、NR-PBCH送信のための方式として、以下の案が考えられる。
【0355】
(案1)TD-PVS(time domain precoding vector switching)方式
【0356】
(案2)循環遅延ダイバーシチ(Cyclic Delay diversity、CDD)方式
【0357】
(案3)周波数領域プリコーディングベクトルスイッチング(FD-PVS)方式
【0358】
これらの送信方式によれば、NR-PBCHは、送信ダイバーシチ利得及び/又はチャネル推定性能の利得が得られる。またTD-PVS及びCDDは、NR-PBCH送信のために考えられる反面、FD-PVSはチャネル推定の損失によって全般的な性能損失が発生するので好ましくない。
【0359】
また、NR-SSとNR-PBCHに対するアンテナポートの仮定について説明すると、初期接続状態でNRシステムはNR-SS及びNR-PBCH送信のためのネットワーク柔軟性を提供するために、NR-SS及びNR-PBCHを互いに異なるアンテナポートで送信することを考慮できる。但し、ネットワーク設定によって、UEはNR-SS及びNR-PBCHのアンテナポートが同一であるか又は異なると仮定することもできる。
【0360】
18.NR-PBCH DM-RSの設計
【0361】
NRシステムでは、DMRSがNR-PBCHの位相参照のために導入される。また、全てのSSブロックにNR-PSS/NR-SSS/NR-PBCHが存在し、NR-PSS/NR-SSS/NR-PBCHが位置するOFDMシンボルは単一のSSブロック内で連続している。しかし、NR-SSSとNR-PBCHの間で伝送方式が異なると仮定すると、NR-PBCH復調のための参照信号としてNR-SSSを使用すると仮定できない。従って、NRシステムではNR-PBCH復調のための参照信号としてNR-SSSが使用されないという仮定下でNR-PBCHを設計しなければならない。
【0362】
DMRS設計のためには、DMRSオーバーヘッド、時間/周波数位置及びスクランブルシーケンスを考慮する必要がある。
【0363】
全般的なPBCHの復号化性能は、チャネル推定性能及びNR-PBCH符号化率により決定される。DMRS伝送のためのREの数は、チャネル推定性能とPBCHコーディング率の間にトレードオフ(trade-off)を有するので、DMRSに適切な数のREを見つけなければならない。例えば、DMRSに対してRB当たり4つのREが割り当てられる時、より良好な性能が提供される。2つのOFDMシンボルがNR-PBCH伝送のために割り当てられる時、DMRSのために192個のREが使用され、MIB伝送のための384個のREが使用される。この場合、ペイロードサイズが64ビットであると仮定すると、LTE PBCHと同一のコーディング速度である1/12コーディング速度が得られる。
【0364】
また、NR-PBCH伝送のために多数のOFDMシンボルが割り当てられる時、どのOFDMシンボルがDMRSを含むかが問題であるが、残留周波数のオフセットによる性能低下を防止するために、NR-PBCHが位置する全てのOFDMシンボルにDMRSを配置することが好ましい。従って、NR-PBCH伝送のための全てのOFDMシンボルにDMRSが含まれる。
【0365】
なお、NR-PBCHが伝送されるOFDMシンボル位置に対して、PBCH DMRSが時間/周波数の追跡RSとして使用され、DMRSを含む2つのOFDMシンボルの間が遠いほど正確な周波数追跡にもっと有利であるので、1番目のOFDMシンボル及び4番目のOFDMシンボルがNR-PBCH伝送のために割り当てられる。
【0366】
また、これによるDMRSの周波数位置は、セルIDによってシフト可能な、周波数ドメインにおけるインターリービングによるマッピングを仮定できる。均等に分散されたDMRSパターンは、1-Dチャネル推定の場合に最適の性能を提供するDFT基盤のチャネル推定を使用できるという利点がある。また、チャネル推定性能を高めるために、広帯域RBバンドリングが使用されることができる。
【0367】
DMRSシーケンスの場合、ゴールドシーケンスの類型により定義されたpseudo randomシーケンスを使用できる。DMRSシーケンスの長さは、SSブロック当たりDMRSに対するREの数で定義され、またDMRSシーケンスはSSバースト集合のデフォルト周期である20ms内でCell-ID及びスロット番号/OFDMシンボルのインデックスにより生成される。また、SSブロックのインデックスは、スロット及びOFDMシンボルのインデックスに基づいて決定される。
【0368】
なお、NR-PBCH DMRSは、1008つのセルID及び3ビットのSSブロックのインデックスによりスクランブルされなければならない。これは、DMRSシーケンスの仮説の数によって検出性能を比較した時、3ビットの検出性能がDMRSシーケンスの仮説の数に最も適合することが確認されたためである。しかし、4~5ビットの検出性能も性能損失が殆どないので、4~5ビットの仮説の数を使用しても問題ない。
【0369】
また、DMRSシーケンスを通じてSSブロックの時間インデックスと5ms境界を表現しなければならないので、計16個の仮説を有するように設計される。
【0370】
即ち、DMRSシーケンスは、少なくともセルID、SSバーストセット内のSSブロックのインデックス及びハーフフレーム境界(ハーフフレーム指示子)を表現でき、セルID、SSバーストセット内のSSブロックインデックス及びハーフフレーム境界(ハーフフレーム指示子)により初期化されることができる。具体的な初期化の式は、以下の数式11(数2)の通りである。
【0371】
【0372】
ここで、
はSSブロックグループ内のSSブロックインデックスであり、
セルIDであると、HFは{0、1}の値を有するハーフフレーム指示子のインデックスである。
【0373】
NR-PBCH DMRSシーケンスは、LTE DMRSシーケンスのように、長さ31のゴールドシーケンスを使用するか、或いは長さ7又は8のゴールドシーケンスに基づいて生成される。
【0374】
また、長さ31のゴールドシーケンスと長さ7又は8のゴールドシーケンスを使用する場合の検出性能が類似するので、本発明ではLTE DMRSのように長さ31のゴールドシーケンスを使用することを提案しており、6GHz以上の周波数範囲では31より長いゴールドシーケンスが考えられる。
【0375】
QPSKを用いて変調されたDMRSシーケンス
は、以下の数式12(数3)により定義できる。
【0376】
【0377】
また、DMRSシーケンス生成のための変調タイプとしてBPSKとQPSKが考えられる。BPSKとQPSKの検出性能は類似するが、QPSKのコーリレイション(correlation)性能がBPSKより優れるので、QPSKがDMRSシーケンス生成の変調タイプとしてより適合する。
【0378】
以下、PBCH DMRSシーケンスを構成する方法についてより詳しく説明する。PBCH DMRSシーケンスとしてはゴールドシーケンスが使用され、2つのM-sequenceは同じ長さを構成する多項式で構成されるが、シーケンスの長さが短い場合、1つのM-sequenceは短い長さの多項式に振り替えることができる。
【0379】
実施例3-1
【0380】
ゴールドシーケンスを構成する2つのM-sequenceは同じ長さに構成する。そのうち、1つのM-sequenceの初期値は固定値であり、他の1つのM-sequenceの初期値はセルID及び時間指示子により初期化される。
【0381】
例えば、ゴールドシーケンスとしては、LTEで使用した長さ31のゴールドシーケンスを使用できる。既存のLTEのCRSは長さ31のゴールドシーケンスを使用し、504種類のセルIDと7つのOFDMシンボル及び20つのスロットに基づく140種類の時間指示子に基づいて初期化して互いに異なるシーケンスを生成する。
【0382】
6GHz以下の帯域では、15kHz及び30kHzの副搬送波間隔が使用され、5ms範囲に含まれるSSブロックの数が最大8つであり、20ms範囲では最大32個のSSブロックが含まれる。即ち、20ms範囲で5ms境界に関する情報をPBCH DMRSシーケンスにより得る場合、32つのSSブロックを探すことと同様の動作を行う。NRのセルIDが1008で、LTEに比べて2倍増加したが、区分すべきSSブロックの数が70(=140/2)より少ないので、上述したシーケンスを使用できる。
【0383】
なお、6GHz以上の帯域において5ms範囲でSSブロックの最大数は64個であるが、PBCH DMRSで伝達するSSブロックインデックスは最大8であり、これは6GHz以下の帯域の最大SSブロックインデックスの数と同一であるので、6GHz以上の帯域でも長さ31のゴールドシーケンスを使用してセルID及び時間指示子によってシーケンスを生成することができる。
【0384】
さらに他の方法としては、周波数範囲によって長さが異なるゴールドシーケンスを適用できる。6GHz以上の帯域では120kHzの副搬送波間隔及び240kHzの副搬送波間隔が使用されるが、これにより、10msに含まれるスロットの数が15kHz副搬送波間隔に比べて、各々8倍(即ち、80個)及び16倍(即ち、160個)増加する。特に、データDMRSのシーケンスを16bitのC-RNTIとスロットインデックスを使用して初期化すると、既存の31より長い多項式が要求されることができる。かかる要求事項により、Length-N(>31)ゴールドシーケンスが導入された場合、このシーケンスはPBCH DMRS及びPBCHスクランブルに使用できる。この場合、周波数範囲によって長さが異なるゴールドシーケンスを適用できる。6GHz以下の帯域ではLength-31のゴールドシーケンスを使用し、6GHz以上の帯域ではLength-N(>31)のゴールドシーケンスを使用できる。この時、初期値は上述した方式と同様に適用できる。
【0385】
実施例3-2
【0386】
ゴールドシーケンスを構成する2つのM-sequenceは同じ長さに構成される。そのうちの1つのM-sequenceの時間指示子を用いて初期化し、他の1つのM-sequenceの初期値は、セルID又はセルID及び他の時間指示子を用いて初期化される。例えば、ゴールドシーケンスとしては、LTEで使用したlength-31のゴールドシーケンスが使用される。既存の固定された初期値が適用されたM-sequenceには、時間指示子を用いて初期化を行う。また他のM-sequenceはセルIDで初期化する。
【0387】
他の方法としては、時間指示子のうち、SSブロックインデックスと共にハーフ無線フレーム境界(5ms)、SFN最上位の1bit(10ms境界)などがPBCH DMRSに伝送される場合、ハーフ無線フレーム境界(5ms)及びSFN最上位の1bit(10ms境界)などは、1番目のM-sequenceで指示され、SSブロックインデックスは2番目のM-sequenceで指示される。
【0388】
上述した実施例1のように、周波数範囲によって長さが異なるゴールドシーケンスが導入される場合にも、上述したシーケンスの初期化方法を適用できる。
【0389】
実施例3-3
【0390】
互いに異なる長さの多項式を有するM-sequenceでゴールドシーケンスを構成する。多くの指示が要求される情報には長い多項式を有するM-sequenceを使用し、少ない指示が要求される情報には相対的に短い多項式を有するM-sequenceを使用する。
【0391】
PBCH DMRSのシーケンスは、セルIDとSSブロック指示のような時間情報により生成される。1008個のセルIDとP個の時間情報(例えば、SSブロック指示子3bit)を表現するために、2つの互いに異なる長さの多項式を使用できる。例えば、セルIDを区分するために、長さ31の多項式が使用され、時間情報を区分するために、長さ7の多項式が使用される。この時、2つのM-sequenceは各々セルIDと時間情報により初期化できる。なお、上述した例において、長さ31の多項式はLTEで使用されたゴールドシーケンスを構成するM-sequenceのうちの一部であり、長さ7の多項式はNR-PSS或いはNR-SSSシーケンスを構成するために定義された2種類のM-sequenceのうちの1つである。
【0392】
実施例3-4
【0393】
短い多項式を有するM-sequenceからシーケンスを生成し、長い多項式を有するM-sequenceで構成されたゴールドシーケンスからシーケンスを生成して、2つのシーケンスを要素ごとに(element wise)乗ずる。
【0394】
以下、PBCH DMRSシーケンスとして使用されるシーケンスの初期値の設定方法について説明する。PBCH DMRSシーケンスは、セルID、時間指示子により初期化される。また初期化に使用されるビット列を、c(i)*2^i、i=0,…,30と表した時、c(0)~c(9)はセルIDにより決定され、c(10)~c(30)はセルIDと時間指示子によって決定される。特に、c(10)~c(30)に該当するbitには、時間指示子の情報のうちの一部が伝達されるが、その情報の属性によって初期化方法が変化する。
【0395】
実施例4-1
【0396】
セルIDとSSブロックインデックスで初期化する時、説明によってc(0)~c(9)はセルIDにより決定され、c(10)~c(30)はセルIDとSSブロックインデックスにより決定される。以下の数式13において、NIDはセルIDを示し、SSBIDはSSブロックインデックスを示す。
【0397】
[数式13]
2^10*(SSBID*(2*NID+1))+NID+1
2^10*((SSBID+1)*(2*NID+1))+NID+1
2^10*((SSBID+1)*(2*NID+1))+NID
【0398】
実施例4-2
【0399】
実施例2-1に説明した初期化方式に時間指示子を追加する場合、SSブロックが増加する形態で初期化値を設定する。5ms範囲でPBCH DMRSシーケンスにより伝達されるSSブロックインデックスの数をPとした時、ハーフ無線フレームの境界をDMRSシーケンスで探そうとすると、SSブロックインデックスの数が2倍増加したことと同様の効果で表現できる。またハーフフレームの境界だけではなく、10ms境界を探そうとすると、これはSSブロックインデックスの数を4倍増加させたことと同様の効果で表現できる。この実施例2-2に対する式は以下の数式14の通りである。
【0400】
[数式14]
2^10*((SSBID+P*(i))*(2*NID+1))+NID+1
2^10*((SSBID+1+P*(i))*(2*NID+1))+NID+1
2^10*((SSBID+1+P*(i))*(2*NID+1))+NID
【0401】
ここで、0,5,10,15ms境界を表現する場合、i=0,1,2,3であり、ハーフフレームの境界のみを表現する場合、i=0,1である。
【0402】
実施例4-3
【0403】
実施例2-1に説明した初期化方式に時間指示を追加する場合、SSブロックインデックスと区分して表示できる。例えば、c(0)~c(9)はセルIDにより決定され、c(10)~c(13)はSSブロックインデックスにより、またc(14)~c(30)はハーフフレームの境界、SFN情報などのような追加した時間指示子により決定される。この実施例2-3に対する式は以下の数式15の通りである。
【0404】
[数式15]
2^13*(i)+2^10*((SSBID+1))+NID
2^13*(i+1)+2^10*((SSBID+1))+NID
2^13*(i)+2^10*((SSBID+1))+NID+1
2^13*(i+1)+2^10*((SSBID+1))+NID+1
【0405】
実施例4-4
【0406】
周波数範囲により最大SSブロックの数Lが決定されるが、PBCH DMRSシーケンスにより伝達されるSSブロックインデックスの数をPとした時、LがPより小さいか又は等しい場合、SSブロックインデックスはいずれもDMRSシーケンスにより伝達され、SSブロックインデックスはDMRSシーケンスで得たインデックスと同一である。なお、LがPより大きい場合は、SSブロックインデックスはDMRSシーケンスにより伝達されるインデックスとPBCHコンテンツで伝達されるインデックスの組み合わせで構成される。
【0407】
DMRSシーケンスで使用するインデックスをSSBIDとし、PBCHコンテンツに含まれるインデックスをSSBGIDとした時、以下の3つのケースが考えられる。
【0408】
(1)Case 0:L<=P
【0409】
SS-PBCH block index=SSBID
【0410】
(2)Case 1:L>P
【0411】
SS-PBCH block index=SSBID*P+SSBGID
【0412】
SSBID=Floor(SS-PBCH block index/P)
【0413】
SSBGID=Mod(SS-PBCH block index、P)
【0414】
(3)Case 2:L>P
【0415】
SS-PBCH block index=SSBID*P+SSBGID
【0416】
SSBID=Mod(SS-PBCH block index、P)
【0417】
SSBGID=Floor(SS-PBCH block index/P)
【0418】
また、NR-PBCH DMRSシーケンスを生成するためのPesudo-rand
omシーケンスは、長さ31のゴールドシーケンスで定義され、長さ
のシーケンス
は以下の数式16(数4)により定義される。
【0419】
【0420】
ここで、
であり、
であり、1番目のM-sequenceは
の初期値を有し、2番目のM-sequenceの初期値は
により定義され、この時、
である。
【0421】
19.NR-PBCH DMRSのパターン設計
【0422】
DMRSの周波数位置に関連して、2つのDMRS REマッピング方法が考えられる。固定されたREマッピング方法は、周波数ドメイン上においてRSマッピング領域を固定することであり、可変的REマッピング方法は、Vshift方法を用いてセルIDによってRS位置をシフトすることである。可変的REマッピング方法では干渉をランダム化してさらに性能利得を得ることができるので、可変的REマッピング方法の方がより好ましい。
【0423】
可変的REマッピングについてより詳しく説明すると、ハーフフレーム内に含まれた複素変調シンボル
は数式17(数5)により決められる。
【0424】
【0425】
ここで、k、lはSSブロック内に位置する副搬送波とOFDMシンボルのインデックスを示し、
はDMRSシーケンスを示す。なお、
により決定されることもできる。
【0426】
また、性能向上のために、RS電力ブースティングが考えられるが、RS電力ブースティングとVshiftが共に使用されると、干渉TRP(Total Radiated Power)からの干渉が減少できる。また、RS電力ブースティングの検出性能の利得を考える時、PDSCH EPRE対参照信号EPREの比は-1.25dBが好ましい。
【0427】
なお、DMRS設計のためには、DMRSオーバーヘッド、時間/周波数位置及びスクランブルのシーケンスを確定する必要がある。全般的なPBCH復号化性能は、チャネル推定性能及びNR-PBCH符号化率により決定される。DMRS伝送のためのREの数は、チャネル推定性能とPBCHコーディング率の間にトレードオフを有するので、DMRSに適切なREの数を決定しなければならない。
【0428】
また実験結果、DMRSにRB当たり4つのRE(1/3密度)が割り当てられる時、より良好な性能が提供されることが分かる。2つのOFDMシンボルがNR-PBCH伝送のために割り当てられる時、DMRSのための192つのREとMIB伝送のための384つのREが使用される。この場合、ペイロードサイズが64ビットであると仮定すると、LTE PBCHと同じコーディング速度である1/12コーディング速度が得られる。
【0429】
また、NR-PBCHの位相基準のためにDMRSが使用されるが、この時、DMRSをマッピングするための2つの方法が考えられる。その1つは等間隔マッピング方式であって、各々のPBCHシンボルを使用し、DMRSシーケンスは同一の間隔によって副搬送波にマッピングされる。
【0430】
また、非等間隔マッピング方式の場合、各PBCHシンボルを使用するが、DMRSシーケンスはNR-SSS伝送帯域幅内にマッピングされない。その代わりに、非等間隔マッピング方式の場合、PBCH復調のためにNR-SSSを使用する。従って、非等間隔マッピング方式では、等間隔マッピング方式よりチャネル推定にもっと多いリソースを必要とし、データ伝送のためにもっと多いREを使用する。また、初期接続過程で残余CFOが存在することができるので、SSSシンボルを用いたチャネル推定が正確ではないことがある。即ち、等間隔マッピング方式は、CFO推定及び正確な時間の追跡に長所がある。
【0431】
また、SSブロックの時間指示がPBCH DMRSにより伝達されると、等間隔マッピング方式はさらに利点を有する。実際に、REマッピング方式によるPBCH復号化の性能評価結果からも、等間隔マッピング方式の性能が非等間隔マッピング方式の性能より優れることが確認できる。従って、初期接続過程の場合、等間隔マッピング方式がもっと適合する。また、DMRSの周波数位置に関連して、セルIDによってシフトできる周波数ドメインにおけるインターリービングされたDMRSマッピングを仮定できる。また、等間隔でマッピングされたDMRSパターンは、1-Dチャネル推定の場合に最適の性能を提供するDFT基盤のチャネル推定を用いることがもっと好ましい。
【0432】
以下、PBCH DMRSシーケンスのREマッピング方法に関する実施例について説明する。
【0433】
実施例5-1
【0434】
DMRSのためのシーケンスの長さは、PBCH DMRSとして使用されるREの数と変調次数により決定される。
【0435】
PBCH DMRSにM個のREが使用され、シーケンスをBPSK変調する場合、長さMのシーケンスを生成する。シーケンスの順でBPSK変調を行い、変調されたシンボルはDMRS REにマッピングされる。例えば、2つのOFDMシンボルにPBCH DMRS REが計144個ある場合、1つの初期値を使用して長さ144のシーケンスを生成し、BPSK変調した後にREマッピングを行う。
【0436】
なお、PBCH DMRSにM個のREが使用され、QPSK変調する場合、長さ2*Mのシーケンスを生成する。シーケンス列をs(0),…,s(2*M-1)とした時、偶数インデックスのシーケンスと奇数インデックスのシーケンスを組み合わせてQPSK変調する。例えば、2つのOFDMシンボルにPBCH DMRS REが計144個ある場合、1つの初期値を使用して長さ288のシーケンスを生成し、QPSK変調した後に生成された長さ144の変調されたシーケンスをDMRS REにマッピングする。
【0437】
また、1つのOFDMシンボルでPBCH DMRSにN個のREが使用され、シーケンスをBPSK変調する場合、長さNのシーケンスを生成する。シーケンスの順でBPSK変調を行い、変調されたシンボルはDMRS REにマッピングする。例えば、1つのOFDMシンボルにPBCH DMRS REが計72個ある場合、1つの初期値を使用して長さ72のシーケンスを生成し、BPSK変調した後、REマッピングを行う。1つ以上のOFDMシンボルがPBCH伝送に使用される場合、各OFDMシンボルごとに初期化を行って他のシーケンスを生成することができ、以前のシンボルで生成したシーケンスを同一にマッピングすることもできる。
【0438】
また、1つのOFDMシンボルでPBCH DMRSにN個のREが使用され、シーケンスをQPSK変調する場合、長さ2*Nのシーケンスを生成する。シーケンス列をs(0),…,s(2*M-1)とした時、偶数インデックスのシーケンスと奇数インデックスのシーケンスを組み合わせてQPSK変調する。変調されたシンボルはDMRS REにマッピングする。例えば、1つのOFDMシンボルにPBCH DMRS REが計72個ある場合、1つの初期値を使用して長さ144のシーケンスを生成し、QPSK変調した後、REマッピングを行う。1つ以上のOFDMシンボルがPBCH伝送に使用される場合、OFDMシンボルごとに初期化を行って他のシーケンスを生成でき、以前のシンボルで生成したシーケンスを同様にマッピングすることもできる。
【0439】
実施例5-2
【0440】
同一のシーケンスを他のシンボルにマッピングする場合、循環シフト(cyclic shift)を適用できる。例えば、2つのOFDMシンボルが使用される場合、1番目のOFDMシンボルの変調されたシーケンス列を順にREにマッピングすると、2番目のOFDMシンボルには変調されたシーケンス列を変調されたシーケンス列Nの1/2に該当するオフセットだけ循環シフトしてREマッピングを行う。NR-PBCHは24RBを使用し、NR-SSSは12RBを使用する時、NR-SSSがNR-PBCHと中央の周波数REを一致させる場合、7番目のRBから18番目のRB位置にNR-SSSが配置される。NR-SSSからチャネルを推定できるが、NR-PBCH DMRSからSSブロックインデックスを検出する時は、推定されたチャネルを使用してcoherent detectionを試みることができる。このような検出を容易にするために上述した循環シフト方法を適用すると、NR-SSSが伝送される中央の12RB領域において2つのOFDMシンボルにかけてPBCH DMRSのシーケンス列が伝送されるようにすることと同様の効果が得られる。
【0441】
実施例5-3
【0442】
SSブロック指示以外に他の時間指示子が伝送される時、時間指示子によって循環シフト(cyclic shift)の値が決定される。
【0443】
OFDMシンボルに同一のシーケンスがマッピングされる場合、各OFDMシンボルに同一の循環シフトが適用され、OFDMシンボルごとに異なる循環シフトが適用されることができる。もし、PBCHとして使用されるOFDMシンボルに含まれたDMRS REの全体数に対応してシーケンスが生成される場合、全体シーケンスに循環シフトを適用した後、DMRS REにマッピングする。循環シフトの他の例として、Reverse mappingが考えられる。例えば、変調されたシーケンス列をs(0)、…、s(M-1)とした時、reverse mappingではs(M-1)、…、s(0)になる。
【0444】
以下、PBCH DMRS REの周波数位置について説明する。
【0445】
PBCH DMRSのために使用されるREの周波数位置は特定のパラメータにより変更できる。
【0446】
実施例6-1
【0447】
N個(例えば、N=4)のREごとにDMRSが配置される場合、周波数軸のRE位置のシフトされる最大範囲はNと設定できる。例えば、N*m+v_shift(where、m=0,…,12xNRB_PBCH-1、v_shift=0,…,N-1)のように表現できる。
【0448】
実施例6-2
【0449】
周波数軸シフトのオフセットは少なくともセルIDにより決定される。PSSとSSSから得たセルIDを使用してシフトのオフセットが決定される。NRシステムのセルIDはPSSから得たCell_ID(1)とSSSから得たCell_ID(2)の組み合わせで構成できるが、セルIDはCell_ID(2)*3+Cell_ID(1)のように表示できる。このようにして得たセルID情報又はそのうちの一部の情報を使用してシフトのオフセットを決定できる。このオフセットを算出する例示は以下の数式18の通りである。
【0450】
[数式18]
v_shift=Cell-ID mod N(ここで、NはDMRSの周波数間隔であり、例えば、Nを4に設定)
v_shift=Cell-ID mod 3(隣接する3つのセル間の干渉randomization効果、DMRS周波数間隔は3より大きいことができる。例えば、Nは4)
v_shift=Cell_ID(1)(PSSから得たCell_ID(1)をシフトのオフセット値として使用)
【0451】
実施例6-3
【0452】
周波数軸シフトのオフセットは時間情報のうちの一部の値により決定される。例えば、ハーフ無線フレーム境界(5ms)やSFNの最上位の1-bitの情報(10ms境界)などによりシフトのオフセット値が決定される。このオフセットを算出する例示は以下の数式19の通りである。
【0453】
[数式19]
v_shift=0、1、2、3(0/5/10/15msごとにDMRSの位置はシフトされる。DMRSの周波数間隔が4である場合、4回のシフト機会がある)
v_shift=0、1 (0/5ms境界又は0/10ms境界によってシフトされる)
v_shift=0、2 (0/5ms境界又は0/10ms境界によってシフトされる、DMRSの周波数間隔が4である場合、最大間隔である2だけシフトする)
【0454】
実施例6-4
【0455】
周波数軸シフトのオフセットは、セルID及び時間情報のうち一部の値により決定される。例えば、実施例2-3及び実施例2-3の組み合わせで構成されることができる。セルIDによるシフトであるvshift_cellと時間情報によるシフトであるvshift_frameの組み合わせで構成されるが、この間隔はDMRS RE間隔Nのmodulorで表示される。このオフセットを求める実施例は以下の数式20の通りである。
【0456】
[数式20]
vshift=(vshift_cell+vshift_frame) mod N
【0457】
図27はSSブロック内でDMRSがマッピングされる例示を示す図である。
【0458】
以下、PBCH DMRS REとData REの間の電力比について説明する。PBCH DMRS伝送のために使用されるREは、PBCH DMRSが含まれたOFDMシンボルにあるData伝送のためのREの電力に比べて高い電力で伝送される。
【0459】
実施例7-1
【0460】
Data RE当たりエネルギーとDMRS RE当たりエネルギーの比率は、周波数帯域ごとに固定された値を使用する。この時、全ての周波数帯域で固定された値を使用でき、特定の周波数帯域で特定の電力比を適用することもできる。即ち、周波数帯域ごとに異なる電力比を適用できる。例えば、ICIが支配的に作用する6GHz以下の帯域では高い電力を使用し、雑音が制限された環境である6GHz以上の帯域では同一の電力を使用する。
【0461】
本発明では説明の便宜上、電力比率をData RE当たりエネルギーとDMRS RE当たりエネルギーの比率’と表現したが、他にも様々な方式で表現できる。例えば、以下の通りである。
【0462】
-DMRS RE当たりパワーとData RE当たりパワーの比率
【0463】
-DMRS RE当たりエネルギーとData RE当たりエネルギーの比率
【0464】
-Data RE当たりパワーとDMRS RE当たりパワーの比率
【0465】
-Data RE当たりエネルギーとDMRS RE当たりエネルギーの比率
【0466】
実施例7-2
【0467】
DMRSとして使用されるREの電力はDataとして使用されるREの電力に対して3dBより低い値に設定される。例えば、12REのうち3REをDMRSとして使用し、9REをDataとして使用する場合と4RE/8RE(DMRS/Data)を使用する場合にPBCHデコーディング性能が類似するとすれば、3REのDMRSから4REを使用した場合と同様の効果を得るためには、3RE DMRSの電力をREごとに約1.3334倍向上させ、隣接Data REの電力を0.8889倍に調整して、OFDMシンボルの全体電力を維持しながらDMRSの電力を増加させることができる。この時、パワーブーストのレベルは約1.76dB(=10*log(1.3334/0.8889))になる。
【0468】
他の例として、3RE/9RE(DMRS/Data)を使用する時、4.8RE DMRSの検出性能と類似する性能を提供する場合、パワーブーストのレベルは約3dBになる(4.15RE DMRSは約2dB)。
【0469】
実施例7-3
【0470】
NRシステムがLTEシステムに連携してNon Stand Alone(NSA)動作する場合、DataRE当たりエネルギーとDMRS RE当たりエネルギーの比を指示することができる。
【0471】
20.NR-PBCH TTI boundary Indication
【0472】
NR-PBCH TTIは80msであり、SSバースト集合のデフォルト周期は20msである。これはNR-PBCHがNR-PBCH TTI内で4回送信されることを意味する。NR-PBCH TTI内でNR-PBCHが繰り返される時、TTI境界を指示する必要がある。例えば、LTE PBCHのように、NR-PBCH TTI境界はNR-PBCHのスクランブルシーケンスにより指示されることができる。
【0473】
また
図28を参照すると、NR-PBCHのスクランブルシーケンスはCell-ID及びTTI境界指示により決定される。SSバースト集合周期が複数値を有するので、TTI境界指示に対するインデックス数はSSバースト集合周期によって変化することができる。例えば、デフォルト周期性(即ち、20ms)のためには4つのインデックスが必要であり、より短い周期(即ち、5ms)のためには16個のインデックスが必要である。
【0474】
なお、NRシステムは単一ビーム及び多重ビームの送信を全て支援する。多数のSSブロックがSSバースト集合周期内で送信される時、多数のSSブロックの各々に対するSSブロックインデックスが割り当てられる。inter-cellのためのSSブロック間のランダム化(randomization)のためには、SSブロックに関連するインデックスによりスクランブルシーケンスを決定する必要がある。例えば、SSブロックのインデックスがスロット及びOFDMシンボルのインデックスから導き出されば、NR-PBCHのスクランブルシーケンスはスロット及びOFDMシンボルのインデックスにより決定されることができる。
【0475】
またネットワークが5ms、10msのように、SSバースト集合に短い周期を設定すると、SSバースト集合は同じ時間の間により多く送信される。この場合、UEはデフォルト周期内で送信されるNR-PBCHのTTI境界に関して曖昧になる。デフォルト周期より短い周期のためのNR-PBCH TTI境界指示のために、デフォルト周期より短い周期のためのNR-PBCHの他のスクランブルシーケンスが考えられる。例えば、5msのSSバーストセットの周期が仮定されると、NR-PBCHに対する16個のスクランブルシーケンスが適用される。これはNR-PBCH TTI内でNR-PBCH送信の正確な境界を示すことができるという利点がある。反面、NR-PBCHデコーディングに対するブラインド検出の複雑度が増加する。従って、NR-PBCHのブラインドデコーディングの複雑度を減らすために、デフォルト周期を有するNR-SSSとデフォルト周期内でさらに送信されるNR-SSSを区別するために、互いに異なるNR-SSSシーケンスを適用することが考えられる。
【0476】
21.時間インデックスの指示方法
【0477】
図29を参照すると、時間情報はSFN(System Frame Number)、ハーフフレーム間隔、SSブロック時間のインデックスを含む。各々の時間情報はSFNのための10ビット、ハーフフレームのための1ビット、SSブロック時間のインデックスのための6ビットで表現されることができる。この時、SFNのための10ビットのうち、一部はPBCHコンテンツに含まれる。また、NR-PBCH DMRSはSSブロックのインデックスのための6ビットのうち、3ビットを含む。
【0478】
図29に示された時間インデックスの指示方法の実施例は以下の通りである。
【0479】
-案1: S2 S1(PBCHスクランブル)+S0 C0(PBCHコンテンツ)
【0480】
-案2: S2 S1 S0(PBCHスクランブル)+C0(PBCHコンテンツ)
【0481】
-案3: S2 S1(PBCHスクランブル)+S0 C0(PBCH DMRS)
【0482】
-案4: S2 S1 S0(PBCHスクランブル)+C0(PBCH DMRS)
【0483】
もし、NR-PBCH DMRSを介してハーフフレーム指示子が伝達されると、5msごとにPBCHデータを結合することによりさらなる性能向上が可能である。これにより、案3、4のように、ハーフフレーム指示子のための1ビットがNR-PBCH DMRSを介して伝達されることができる。
【0484】
案3と4を比較すると、案3はブラインドデコーディングの回数を減らすことができるが、PBCH DMRS性能の損失があり得る。もし、PBCH DMRSがS0、C0、B0、B1、B2を含む5ビットを優れた性能で伝達できれば、案3が時間指示方法として適切である。しかし、上述した5ビットをPBCH DMRSが優れた性能で伝達できなければ、実施例4が時間指示方法として適切である。
【0485】
以上からして、SFNの最上位の7ビットはPBCHコンテンツに含ませ、最下位の2ビット又は3ビットをPBCHスクランブルを介して伝達できる。また、PBCH DMRSにSSブロックのインデックスの最下位の3ビットを含ませ、PBCHコンテンツにSSブロックのインデックスの最上位の3ビットを含ませることができる。
【0486】
さらに、隣接セルのSSブロックの時間インデックスを得る方法について考えられるが、DMRSシーケンスを通じたデコーディングがPBCHコンテンツを通じたデコーディングよりもっと良好な性能を発揮するので、各5ms期間内でDMRSシーケンスを変更することにより、SSブロックのインデックスの3ビットを伝送できる。
【0487】
なお、6GHz以下の周波数範囲では、SSブロックの時間インデックスは、ただ隣接セルのNR-PBCH DMRSのみを用いて伝送できるが、6GHz以上の周波数範囲では64個のSSブロックのインデックスをPBCH-DMRS及びPBCHコンテンツで区分して指示されるので、UEは隣接セルのPBCHをデコーディングする必要がある。
【0488】
しかし、PBCH-DMRS及びPBCHコンテンツを一緒にデコーディングすると、NR-PBCHデコーディングがさらに複雑になり、PBCH-DMRSのみを使用する場合よりもPBCHのデコーディング性能が減少する。従って、隣接セルのSSブロックを受信するためにPBCHをデコーディングすることが容易ではない。
【0489】
従って、隣接セルのPBCHをデコーディングする代わりに、隣接セルのSSブロックのインデックスに関連する設定をサービングセルが提供することが考えられる。例えば、サービングセルはターゲット隣接セルのSSブロックのインデックスの最上位3ビットに対する設定を提供し、UEはPBCH-DMRSを通じて最下位の3ビットを検出する。また、上述した最上位3ビットと最下位3ビットを組み合わせて、ターゲット隣接セルのSSブロックのインデックスを得ることができる。
【0490】
22.Soft Combining
【0491】
NRシステムは効率的なリソース活用及びPBCHカバレッジのために、少なくともSSバースト集合に対するwise soft combiningを支援する必要がある。NR-PBCHが80msごとにアップデートされ、SSバースト集合が20msのデフォルト周期ごとに送信されるので、NR-PBCHデコーディングに対して少なくとも4倍のソフト結合が可能である。またSSバースト集合がデフォルト周期より短い周期が指示される時、より多いOFDMシンボルがPBCHのためのソフト結合に使用されることができる。
【0492】
23.隣接セルの測定のためのPBCHデコーディング
【0493】
隣接セル測定のためにUEが隣接セルのNR-PBCHをデコーディングする必要があるか否かにつき、隣接セルのデコーディングはUEの複雑性を増加させるが、不要な複雑性を増加させることは好ましくない。従って、NR-PBCH設計の場合、UEは隣接セルの測定のために、隣接セルのNR-PBCHをデコーディングする必要がないと仮定する。
【0494】
反面、SSブロックインデックスが特定タイプの信号により伝達されると、UEは信号検出を行って隣接セルのSSブロックインデックスを得ることができ、これはUEの複雑性を減少させる。一方、特定タイプの信号としてはNR-PBCH DMRSを使用できる。
【0495】
24.測定結果評価
【0496】
以下、ペイロードサイズ、伝送方式及びDMRSによる性能測定結果について説明する。この時、NR-PBCH伝送のために24個のRBを有する2つのOFDMシンボルが使用されると仮定する。また、SSバースト集合(即ち、10、20、40、80ms)は複数の周期を有し、エンコーディングされたビットが80ms内に伝送されると仮定する。
【0497】
(1)ペイロードサイズ及びNR-PBCHリソース
【0498】
図30はMIBペイロードサイズ(例えば、64、80bits)による評価結果を示す。ここで、384個のREとDMRSのための192個のREが2個のOFDMシンボルと24個のRB内で使用されると仮定する。また、単一アンテナポート基盤の送信方式、即ち、TD-PVSが使用されると仮定する。
【0499】
図30から分かるように、20ms周期のNR-PBCHは-6dB SNRで1%のエラー率を示す。また64ビットのペイロードの場合、80ビットのペイロードケースの場合より0.8dBの利得を有する。従って、64ビットと80ビットの間のペイロードサイズが仮定されると、NRR-PBCH(即ち、-6dB SNRで1%のBLER)の性能要件は24RB及び2つのOFDMシンボルを使用して満たすことができる。
【0500】
(2)送信方式
【0501】
図31はTD-PVS及びFD-PVSのように、NR-PBCH送信方式による評価結果を示す。プリコーダーはTD-PVSに対するPBCH送信サブフレームごとに(例えば、20ms)、またFD-PVSに対する全てのN個のRB(例えば、Nは6)で循環される。また、
図31において、SSバースト集合の複数の周期(即ち、10、20、40、80ms)及び80ms内でSSバースト集合にかけたNR-PBCHのソフト結合を仮定する。
【0502】
図31から分かるように、TD-PVS(Time-Domain Precoding Vector Switching)方式はチャネル推定性能に優れ、周波数ドメインプリコーディングベクトルスイッチング(FD-PVS)より優れた性能を示す。ここで、非常に低いSNR領域では、送信ダイバーシチ利得よりチャネル推定性能が重要である。
【0503】
(3)DMRS密度(DMRS Density)
【0504】
低いSNR領域において、チャネル推定性能の向上は復調性能の向上のために重要な要素である。しかし、NR-PBCHのRS密度が増加すると、チャネル推定性能は改善するが、コーディング速度が減少する。従って、チャネル推定性能とチャネルコーディングの利得の間の折衝のために、DMRS密度によってデコーディング性能を比較する。
図32はDMRS密度に関する例示である。
【0505】
図32(a)ではシンボル当たり2REをDMRSのために使用し、
図32(b)ではシンボル当たり4REを使用し、
図32(c)ではシンボル当たり6REをDMRSのために使用している。また、この評価は、単一のポート基盤の伝送方式(即ち、TD-PVS)が使用されると仮定している。
【0506】
図32は単一のアンテナポート基盤の伝送に関するDMRSパターンの実施例である。
図32を参照すると、周波数領域におけるDMRS位置は参照信号間の同一の距離を維持するものの、RS密度は変化する。また、
図33及び
図34はDMRSの参照信号密度による性能結果を示す。
【0507】
図33及び
図34に示したように、
図32(b)のNR-PBCHデコーディング性能はチャネル推定性能が優れるので、
図32(a)の性能より優れる。反面、
図32(c)はコーディング速度損失の効果がチャネル推定性能向上の利得より大きいので、
図32(b)より性能が良くない。以上からして、シンボル当たり4REのRS密度で設計することも最も適切である。
【0508】
(4)DMRS time position and CFO estimation
【0509】
NRシステムがSelf-Contained DMRSを支援すると、NR-PBCHに対してSelf-Contained DMRSを使用して微細周波数オフセット追跡を行うことができる。周波数オフセット推定の正確度はOFDMシンボル距離によるので、
図35のように、3つのタイプのNR-PBCHシンボル間隔を仮定できる。
【0510】
図35に示した各NR-PBCHシンボル間隔によるCFO推定は-6dBのSNRで行われ、サブフレーム内で10%CFO(1.5kHz)のサンプルが適用される。また、シンボル当たり4つのREは独立したRSとして使用され、PBCHが送信されるシンボルに含まれている。
【0511】
図36及び
図37は異なるNR-PBCHシンボル間隔による推定されたCFOのCDFを示す。
図36及び
図37から分かるように、1.5kHzのCFOは両方とも±200Hzの誤差範囲内でUEの90%まで推定でき、NR-PBCHシンボル間隔で最小2シンボルを導入すると、95%のUEが±200Hzであり、UEの90%は両方とも±100Hz以内のエラーを示す。
【0512】
CFOによる位相オフセットは間隔が大きくなるにつれて大きくなり、PBCHシンボルの間の間隔が大きい時にCFO推定性能がもっと良好であるので、noise suppressionのように、位相オフセットを容易に測定することができる。また平均ウィンドウが大きいと、CFO推定の正確性を高めることができる。
【0513】
以下、DMRSシーケンス仮説の数、変調タイプ、シーケンス生成及びDMRS REマッピングによるSSブロックのインデックスの検出性能について説明する。この測定結果では、24RBに2つのOFDMシンボルがNR-PBCH伝送のために使用されたと仮定する。また、SSバーストセットの多重周期を考慮でき、かかる周期は10ms、20ms又は40msである。
【0514】
(5)DMRSシーケンス仮説の数
【0515】
図38はSSブロックのインデックスによる測定結果を示す。ここで、24RB及び2つのOFDMシンボル内でDMRSのために144REが使用され、情報のために432REが使用される。また、DMRSシーケンスとして長いシーケンス(例えば、長さ31のゴールドシーケンス)及びQPSKが使用されたと仮定する。
【0516】
図38に示したように、3~5ビットの検出性能を2回蓄積して測定した時、-6dBでのエラー率が1%である。従って、3~5ビットの情報は検出性能の観点でDMRSシーケンスに対する仮説の数として使用できる。
【0517】
(6)変調タイプ
【0518】
図39及び
図40はBPSKとQPSKを比較した性能測定結果である。この実験において、DMRS仮説は3ビットであり、DMRSシーケンスは長いシーケンスに基づいて行われ、干渉TRPの電力レベルはサービングTRPの電力レベルと同一である。
【0519】
図39及び
図40に示したように、BPSKとQPSKの性能は類似する。従って、DMRSシーケンスのための変調タイプとしてどの変調タイプを使用しても、性能測定の観点では特に差がない。しかし、
図41及び
図42を参照すると、BPSKとQPSKを使用した場合の各々のコーリレイションの特性が異なることが分かる。
【0520】
図41及び
図42に示したように、BPSKはQPSKよりコーリレイション振幅が0.1以上の領域により多く分布している。従って、多重セル環境を考慮した時、DMRSの変調タイプとしてQPSKを使用することが好ましい。即ち、コーリレイション特性の側面において、DMRSシーケンスとしてQPSKがもっと適切な変調タイプである。
【0521】
(7)PBCH DMRSのシーケンス生成
【0522】
図43及び
図44はDMRSシーケンスの生成による測定結果を示す。DMRSシーケンスは多項式次数30以上の長いシーケンス又は多項式次数8以下の短いシーケンスに基づいて生成できる。また、DMRSに対する仮説は3ビットであり、干渉TRPの電力レベルはサービングTRPと同一であると仮定する。
【0523】
図43及び
図44に示したように、短いシーケンスに基づく生成の検出性能と長いシーケンスに基づく生成の検出性能が類似する。
【0524】
具体的には、1番目のM-sequenceに長さ7の多項式を導入してシーケンスのコーリレイション性能を上げようとしたが、既存の1番目のM-sequenceである長さ31の多項式を使用する方式と差がない。また、1番目のM-sequenceの初期値をSSBIDとしてシーケンスを生成したが、既存の1番目のM-sequenceの初期値を固定し、2番目のM-sequenceにSSBID-CellIDを使用する方式と差がない。
【0525】
従って、LTEのようにLength-31のゴールドシーケンスを使用し、初期化は既存のように1番目のM-sequenceの初期値を固定し、2番目のM-sequenceにSSBID-CellIDを使用する。
【0526】
(8)DMRS REマッピング
【0527】
図45、
図46及び
図47は等間隔REマッピング方法及び非等間隔REマッピング方法による性能測定結果を示す。ここで、DMRSに対する仮説は3ビットであり、DMRSシーケンスは長いシーケンスに基づき、干渉TRP電力のレベルはサービングTRPと同一である。また、ただ1つの干渉源のみが存在する。
【0528】
また、NR-SSSは144RE(即ち、12RB)にマッピングされ、NR-PBCHは288RE(即ち、24RB)にマッピングされる。なお、非等間隔マッピング方式の場合、PBCH復調のためにNR-SSSを使用し、PBCH DMRSがNR-SSS伝送帯域幅内でマッピングされないと仮定する。また、残余CFOが存在すると仮定する。
【0529】
即ち、上述した内容を整理すると、以下の通りである。
【0530】
(等間隔DMRSマッピング)PBCHシンボル当たり96RE、計192REが使用される。
【0531】
(非等間隔DMRSマッピング)DMRSシーケンスはNR-SSS伝送帯域幅以外の副搬送波にマッピングされ、この場合、NR-SSSがPBCH復調に使用される。また、PBCHシンボル当たり48RE及びNR-SSSシンボルに対する128RE、計224REが使用される。
【0532】
図46に示したように、CFOがない非等間隔マッピング方式は、チャネル推定のためにより多いREを含む等間隔マッピング方式より性能が優れている。しかし、残余CFOが10%存在する場合、非等間隔マッピング技法の性能は低下するが、等間隔マッピング技法ではCFOに関係なく同様の性能を発揮する。たとえ非等間隔マッピング方式がチャネル推定のためにもっと多いREリソースを有するが、NR-SSSシンボルのチャネル推定の正確度が残留CFOにより低下する。従って、残余CFOがある場合、等間隔マッピング技法が非等間隔マッピング技法のチャネル推定性能より優れる。
【0533】
図47に示したように、可変REマッピングを使用すると、干渉がランダムに分散される効果がある。従って、可変REマッピングの検出性能が固定REマッピング性能より優れる。
【0534】
図48はRS電力ブーストを使用した場合の測定結果を示す。ここで、DMRSに対するRE送信電力はPBCHデータに対するRE送信電力より約1.76dB(=10*log(1.334/0.889))高いと仮定する。可変REマッピングとDMRS電力ブーストを共に使用すると、他のセルの干渉が減少する。
図48に示したように、RS電力ブーストを適用した性能はRSパワーブーストがない場合より2~3dBの利得を有する。
【0535】
反面、RS電力ブーストはPBCHデータに対するRE送信電力を減少させる。従って、RS電力ブーストはPBCH性能に影響を及ぼす。
図49及び
図50は、RS電力ブーストがある場合とRS電力ブーストがない場合のPBCH性能を測定した結果である。ここで、SSバーストセットの周期は40msと仮定され、エンコーディングされたビットは80ms以内に伝送されると仮定する。
【0536】
PBCHデータに対するREの伝送電力が減少すると、性能損失が発生する。しかし、RS電力増加によりチャネル推定性能が向上するので、復調性能を向上させることができる。従って、
図49及び
図50に示したように、2つの場合の性能はほぼ同一である。よって、PBCHデータに対するREの伝送電力損失の影響はチャネル推定性能の利得により補完できる。
【0537】
なお、RS電力ブーストにVShiftを適用した実験観察結果について、
図51及び
図52を参照しながら説明する。DMRS REの周波数軸の位置をセルIDによって変更するVShiftを導入すると、多重セル環境で伝送されるPDCH DMRSを2回の周期の間に受信し、2つのPBCHを結合すると、ICIランダム化によって検出性能を改善する効果があり、VShiftを適用した場合、検出性能が大きく向上する。
【0538】
以下の表6は、上述した性能測定のために使用されたパラメータの仮定値である。
【0539】
【0540】
(9)SSブロックインデックスの指示
【0541】
SSブロックの時間インデックス指示の性能を比較するための評価結果について、
図53乃至
図56を参照しながら説明する。この評価のために、SSブロックの時間インデックス指示のためにPBCH DMRSシーケンスにより指示される方法、及びPBCHコンテンツにより指示する方法が考えられる。SSブロックの時間インデックス及び5msスロットの境界に対する指示は計16個の状態、即ち、4ビットであると仮定する。この評価において、SSバーストセット内の単一のSSブロックが伝送され、PBCH TTI内において、時間ドメインのプリコーダサイクリングが適用されると仮定する。また、PBCH DMRSには192つのREが使用され、CRCを含んで64ビットのMIBビットサイズが適用されると仮定する。
【0542】
この評価に対する仮説の数は16である。これはPBCH DMRSにおいてSSブロックのインデックスのための8つの状態と5ms境界のための状態を表現するために4ビットが必要であるためである。
図53及び
図54から分かるように、PBCH DMRSを用いたSSブロックの時間インデックスの検出性能は、累積2回行った時、SNR-6dBで0.2%を達成する。この評価から確認できるように、SSブロックのインデックス指示及び5msの境界指示にはPBCH DMRSを使用した方がより好ましい。
【0543】
反面、
図55及び
図56から分かるように、2回累積してデコーディングを行ってもPBCH FERはSNR-6dBで1%を達成できない。従って、SSブロックの時間インデックスがPBCHコンテンツのみで定義されると、SSブロックの時間インデックスの検出性能が十分ではない。
【0544】
以下の表7は、上述したSSブロックのインデックス指示のための評価を行うために仮定されたパラメータ値である。
【0545】
【0546】
25.下りリンク共通チャネル伝送のためのBWP(Bandwidth part)
【0547】
LTEの初期接続手順は、MIB(Master Information Block)により構成されたシステム帯域幅内で動作する。また、PSS/SSS/PBCHはシステム帯域幅の中心を基準として整列されている。共通検索空間はシステム帯域幅内で定義され、このシステム帯域幅内で割り当てられた共通検索空間のPDSCHによりシステム情報が伝達され、Msg1/2/3/4に対するRACH手順が動作する。
【0548】
なお、NRシステムは広帯域CC(Component Carrier)内における動作を支援するが、UEは全ての広帯域CC内で必要な動作を行うためのCapabilityを有するように具現化することは、費用面において非常に難しい問題である。従って、システム帯域幅内で初期接続手順を円滑に動作するように具現化することが難しい。
【0549】
この問題を解決するために、
図57に示したように、NRは初期接続動作のためのBWPを定義することができる。NRシステムでは、各UEに対応するBWP内において、SSブロック伝送、システム情報伝達、ページング及びRACH手順のための初期接続手順を行うことができる。また、少なくとも1つの下りリンクBWPは少なくとも1つの主コンポーネント搬送波で共通検索空間を有する1つのCORESETを含むことができる。
【0550】
従って、少なくともRMSI、OSI、ページング、RACHメッセージ2/4関連の下りリンク制御情報は、共通検索空間を有するCORESETで伝送され、下りリンク制御情報に関連する下りリンクのデータチャネルは下りリンクBWP内に割り当てられる。また、UEは該UEに対応するBWP内でSSブロックが伝送されると予想できる。
【0551】
即ち、NRにおいては、少なくとも1つの下りリンクBWPが下りリンク共通チャネル伝送のために使用される。ここで、下りリンク共通チャネルに含まれる信号としては、SSブロック、共通検索空間を有するCORSET及びRMSI、OSI、ページング、RACH Msg2/4などのためのPDSCHなどがある。
【0552】
(1)ニューマロロジー
【0553】
NRにおいては15、30、60及び120KHzの副搬送波間隔がデータ伝送に用いられる。従って、下りリンク共通チャネルに対するBWP内のPDCCH及びPDSCHに対するニューマロロジーは、データ伝送のために定義されたニューマロロジーから選択される。例えば、6GHz以下の周波数範囲については15kHz、30kHz及び60kHzの副搬送波間隔のうち1つ以上が選択され、6GHz~52.6GHzの周波数範囲については60kHz及び120kHzの副搬送波間隔のうち1つ以上が選択される。
【0554】
しかし、6GHz以下の周波数範囲では、URLLCサービスのために60kHzの副搬送波間隔が予め定義されているので、60kHzの副搬送波間隔は6GHz以下の周波数範囲におけるPBCH伝送に適合しない。従って、6GHz以下の周波数範囲で下りリンク共通チャネル伝送のために15kHz及び30kHzの副搬送波間隔が使用され、6GHz以上の周波数範囲では60kHz及び120kHzの副搬送波間隔が使用される。
【0555】
一方、NRではSSブロック伝送のために15、30、120及び240KHzの副搬送波間隔を支援する。SSブロックと共通検索空間を有するCORESET及びRMSI、ページング、RARに対するPDSCHのような下りリンクチャネルに対して、同一の副搬送波間隔が適用されると仮定できる。従って、かかる仮定を適用すると、PBCHコンテンツにニューマロロジー情報を定義する必要がない。
【0556】
逆に、下りリンク制御チャネルに対する副搬送波間隔が変更される必要がある場合がある。例えば、240kHzの副搬送波間隔が6GHz以上の周波数帯域でSSブロック伝送に適用される場合、データ伝送には240kHzの副搬送波間隔が定義されていないため、副搬送波間隔の変更が必要である。従って、データ伝送のためにSCSを変更でき、PBCHコンテンツに1ビット指示子によりこれを指示できる。搬送波周波数範囲によって、1ビットの指示子は{15KHz、30KHz}又は{60KHz、120KHz}と解釈できる。また表示された副搬送波間隔は、RBグリッドの参照ニューマロロジーと思われることができる。
【0557】
(2)下りリンク共通チャネル伝送のためのBWPの帯域幅
【0558】
NRシステムにおいて、下りリンク共通チャネルに対するBWPの帯域幅がネットワークが動作するシステム帯域幅と同一である必要はない。即ち、BWPの帯域幅がシステム帯域幅より狭いこともできる。即ち、帯域幅は搬送波の最小帯域幅より広い必要があるが、UEの最小帯域幅より広くてはならない。
【0559】
従って、下りリンク共通チャネル伝送のためのBWPは、BWPの帯域幅がSSブロックの帯域幅より広く、各周波数範囲で動作可能な全てのUEの特定の下りリンク帯域幅と同じか又はより小さいように定義できる。例えば、6GHz以下の周波数範囲で搬送波の最小帯域幅は5MHzと定義され、UEの最小帯域幅は20MHzと仮定できる。この場合、下りリンク共通チャネルの帯域幅は5MHz~20MHzの範囲で定義される。
【0560】
(3)帯域幅の設定
【0561】
【0562】
UEはセルIDの検出及びPBCHデコーディングを含む初期同期化手順の間に、SSブロックの帯域幅内で信号検出を試みる。その後、UEはPBCHコンテンツを通じてネットワークが指示する下りリンク共通チャネルに対する帯域幅内で次の初期接続手順を続けて行うことができる。即ち、UEはシステム情報を取得し、RACH手順を行うことができる。
【0563】
一方、SSブロックに対する帯域幅と下りリンク共通チャネルに対する帯域幅の間の相対的な周波数位置のための指示子がPBCHコンテンツに定義されることができる。また相対的な周波数位置の指示を単純化するために、複数のSSブロックに対する帯域幅は下りリンク共通チャネルに対する帯域幅内においてSSブロックを位置させる候補位置であることができる。
【0564】
例えば、SSブロックの帯域幅が5MHzであり、下りリンク共通チャネルの帯域幅が20MHzであると仮定すると、下りリンク共通チャネルのための帯域幅内でSSブロックを探すための4つの候補位置を定義できる。
【0565】
また、NRシステムにおいて、下りリンク共通チャネルの帯域幅がネットワークが動作するシステム帯域幅と同一である必要はない。また、帯域幅はシステム帯域幅より狭いことができる。即ち、下りリンク共通チャネルの帯域幅は搬送波の最小帯域幅より広い必要はあるが、UEの最小帯域幅より広くてはならない。例えば、6GHz以下の周波数範囲において、搬送波の最小帯域幅は5MHzと定義され、UEの最小帯域幅が20MHzと仮定される場合、下りリンク共通チャネルの帯域幅は5MHz~20MHzの範囲で定義できる。
【0566】
26.CORESETの設定
【0567】
(1)CORESET情報とRMSIスケジューリング情報
【0568】
RMSIに対するスケジューリング情報を直接指示することより、ネットワークがRMSIスケジューリング情報を含むCORESET情報をUEに伝送した方がより効率的である。即ち、PBCHコンテンツにおいて、CORESET及び周波数位置に対する帯域幅のような周波数リソース関連情報を指示できる。また、開始OFDMシンボル、持続時間及びOFDMシンボルの数のような時間リソース関連情報は、ネットワークリソースを柔らかく用いるためにさらに設定できる。
【0569】
また、共通探索空間のモニタリング周期、持続時間及びオフセットに対する情報も、UE検出の複雑性を減少するためにネットワークからUEに伝送できる。
【0570】
なお、伝送タイプ及びREGバンドリングサイズは、共通検索空間のCORESETによって固定できる。ここで、伝送タイプは伝送される信号がインターリービングされているか否かによって区分できる。
【0571】
(2)スロットに含まれたOFDMシンボルの数
【0572】
スロット内のOFDMシンボルの数又は6GHz以下の搬送波周波数範囲に関連して、7OFDMシンボルのスロット及び14OFDMシンボルのスロットのような2つの候補が考えられる。もし、NRシステムにおいて、6GHz以下の搬送波周波数範囲のために2つの類型のスロットを全部支援すると決定した場合、共通検索空間を有するCORESETの時間リソース表示のためにスロット類型に対する指示方法を定義する必要がある。
【0573】
(3)PBCHコンテンツのビットサイズ
【0574】
PBCHコンテンツにおいてニューマロロジー、帯域幅及びCORESET情報を表示するために、表8のように約14ビットを指定できる。
【0575】
【0576】
(4)測定結果
【0577】
図59に参照して、ペイロードサイズ(即ち、48、56、64及び72ビット)による性能結果を説明する。ここで、DMRSのために、384REs及び192REsが使用されると仮定する。また、SSバースト集合の周期は20msであり、符号化されたビットは80ms以内に伝送されると仮定する。MIBペイロードサイズによるPBCHのデコーディング性能は
図59に示されている。
【0578】
この図から分かるように、ペイロードサイズが最大72ビットであると、データに384つのRE及びDMRSに192つのREを使用してNR-PBCH(即ち、-6dBSNRにおいて1%のBLER)の性能要求事項を満たすことができる。
【0579】
図60を参照すると、通信装置6000は、プロセッサ6010、メモリ6020、RFモジュール6030、ディスプレイモジュール6040及びユーザインターフェースモジュール6050を備える。
【0580】
通信装置6000は説明の便宜のために示されたもので、一部のモジュールは省略可能である。また通信装置6000は必要なモジュールをさらに備えてもよい。また、通信装置6000において一部のモジュールはより細分化したモジュールに区分されてもよい。プロセッサ6010は、図面を参照して例示した本発明の実施例に係る動作を実行するように構成される。具体的には、プロセッサ4510の詳細な動作は、
図1乃至
図59に記載された内容を参照すればよい。
【0581】
メモリ6020は、プロセッサ6010に接続し、オペレーティングシステム、アプリケーション、プログラムコード、データなどを格納する。RFモジュール6030は、プロセッサ6010に接続し、基底帯域信号を無線信号に変換したり、無線信号を基底帯域信号に変換する機能を果たす。そのために、RFモジュール6030は、アナログ変換、増幅、フィルタリング及び周波数アップ変換又はこれらの逆過程を行う。ディスプレイモジュール6040は、プロセッサ6010に接続し、様々な情報をディスプレイする。ディスプレイモジュール6040は、特に制限されるものではなく、LCD(Liquid Crystal Display)、LED(Light Emitting Diode)、OLED(Organic Light Emitting Diode)などの周知の要素を用いることができる。ユーザインターフェースモジュール6050は、プロセッサ6010に接続され、キーパッド、タッチスクリーンなどの周知のユーザインターフェースの組合せで構成可能である。
【0582】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に置き換えられてもよい。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりできるということは明らかである。
【0583】
本文書で基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。即ち、基地局を有する複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局または基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは明らかである。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語にしてもよい。
【0584】
本発明に係る実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェアまたはそれらの結合などによって具現化することができる。ハードウェアによる具現化では、本発明の一実施例は、一つまたはそれ以上のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現化することができる。
【0585】
ファームウェアやソフトウェアによる具現化では、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を実行するモジュール、手順、関数などの形態で具現化されてもよい。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサによって駆動可能である。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、公知の様々な手段によってプロセッサとデータを交換することができる。
【0586】
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で別の特定の形態に具体化できるということが当業者にとっては自明である。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈によって決定すべきであり、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0587】
以上、同期信号を受信する方法及びそのための装置について、第5世代NewRATシステムに適用される例を中心として説明したが、第5世代NewRATシステム以外にも様々な無線通信システムに適用することができる。