(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-25
(45)【発行日】2022-03-07
(54)【発明の名称】紙材料ログを製造するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
B65H 18/16 20060101AFI20220228BHJP
【FI】
B65H18/16
(21)【出願番号】P 2019552948
(86)(22)【出願日】2018-03-02
(86)【国際出願番号】 IT2018000031
(87)【国際公開番号】W WO2018179016
(87)【国際公開日】2018-10-04
【審査請求日】2020-09-30
(31)【優先権主張番号】102017000034591
(32)【優先日】2017-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】506180062
【氏名又は名称】フューチュラ エス ピー エー
(74)【代理人】
【識別番号】100147935
【氏名又は名称】石原 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100080230
【氏名又は名称】石原 詔二
(72)【発明者】
【氏名】ペリーニ、ファビオ
【審査官】金丸 治之
(56)【参考文献】
【文献】特開昭54-138959(JP,A)
【文献】米国特許第05632456(US,A)
【文献】実開昭58-110646(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2003/0234315(US,A1)
【文献】米国特許第02276980(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 18/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペーパーウェブ(3)及び順番に追加の管状コア(4)が供給される巻取りステーション(W)を含み、当該巻取りステーション(W)には互いに協働して所定量の前記ペーパーウェブ(3)を各コア(4)上に巻き取る第1、第2及び第3の巻取りローラ(R1,R2,R3)が配置されている紙材料ログを製造するための巻き返し機であって、
当該巻き返し機は、前記巻取りステーション内に第4の巻取りローラ(R4)を含み、該第4の巻取りローラ(R4)は、前記巻取りステーション内のログ(L)の直径が第1の所定値よりも小さい間は第1の非作動位置(A)に、かつ形成されるログ(L)の直径が前記第1の所定値の時に第2の
巻取り作動位置(B)に該第4の巻取りローラ(R4)を配置するように適合されたそれぞれの移動手段に接続されており、
前記移動手段は、ログの直径が第1の所定値より大きい第2の最終値に達するまで、第4の
巻取りローラ(R4)を第2の巻取り作動位置(B)に維持するように制御されており、
その結果、形成されるログの直径が前記第1の所定値に達成するまでの第1の段階において、コア(4)上のウェブ(3)の巻取りが前記第1、第2及び第3の巻取りローラ(R1,R2,R3)によって実行され、そして後続の段階において、ログの直径が前記第2の最終値に達するまで、4つの巻取りローラ(R1,R2,R3,R4)が協働作業し、それによってログが完成
し、
前記ログが完成した時に、前記第4の巻取りローラ(R4)は前記非作動位置(A)に戻され、完成したログは、前記巻取りステーション(W)から、前記第4の巻取りローラ(R4)によって以前に占有されていた側を通って排出されることを特徴とする巻き返し機。
【請求項2】
前記第3のローラ(R3)は、前記第1の巻取りローラ(R1)と前記第2の巻取りローラ(R2)との間に画定されたコア(4)の到達点
に向かって周期的に移動するように適合されたそれぞれの移動手段に接続されていることを特徴とする請求項1記載の巻き返し機。
【請求項3】
前記4つのローラ(R1,R2,R3,R4)の軸が互いに平行であることを特徴とする請求項1記載の巻き返し機。
【請求項4】
前記第3及び第4の巻取りローラ(R3,R4)の角速度が互いに独立して制御されることを特徴とする請求項1記載の巻き返し機。
【請求項5】
前記非作動位置(A)と前記巻取り作動位置(B)との間の第4のローラ(R4)の移動が漸進的であることを特徴とする請求項1記載の巻き返し機。
【請求項6】
前記巻取り作動位置(B)と前記非作動位置(A)との間の第4のローラ(R4)の移動がスナップ移動であることを特徴とする請求項1記載の巻き返し機。
【請求項7】
前記第4のローラ(R4)の前記移動手段は、前記第4のローラ(R4)を支持する2つのアーム(B4,B40)に接続された回転アクチュエータ(A4)を有し、前記アーム(B4,B40)は前記第3のローラ(R3)の軸(X3)の周りを回転するように適合されていることを特徴とする請求項1記載の巻き返し機。
【請求項8】
前記第3のローラ(R3)の移動手段は、前記第4のローラ(R4)を支持する2つのアーム(B4,B40)に接続された回転アクチュエータ(A4)を有し、前記アーム(B4,B40)はその軸が前記第3のローラ(R3)の軸に平行であるピン(P3)の周りを回転するように適合されていることを特徴とする請求項2記載の巻き返し機。
【請求項9】
巻き返し機の巻取りステーション(W)において、ペーパーウェブ(3)及び追加の管状コア(4)を順番に供給する工程を含み、当該巻取りステーション(W)内には、第1、第2、及び第3の巻取りローラ(R1,R2,R3)が互いに協働して、各コア(4)上に所定量の前記ペーパーウェブ(3)を巻取るように配置されている紙材料ログの製造方法であって、
前記巻取りステーション内のログ(L)の直径が第1の所定値よりも小さい間は第1の非作動位置(A)に配置されかつ形成されるログ(L)の直径が前記第1の所定値であると第2の
巻取り作動位置(B)に配置される第4の巻取りローラ(R4)を前記巻取りステーションに提供することを含み、
前記第4の
巻取りローラ(R4)は、ログの直径が第1の所定値より大きい第2の最終値に達するまで、第2の巻取り作動位置(B)に維持され、
その結果、形成されるログの直径が前記第1の所定値に達成するまでの第1の段階において、コア(4)上のウェブ(3)の巻取りが前記第1、第2及び第3の巻取りローラ(R1,R2,R3)によって実行され、そして後続の段階において、ログの直径が前記第2の最終値に達するまで、4つの巻取りローラ(R1,R2,R3,R4)が協働作業し、それによってログが完成
し、
前記ログが完成した時に、前記第4の巻取りローラ(R4)は前記非作動位置(A)に戻され、完成したログは、前記巻取りステーション(W)から、前記第4の巻取りローラ(R4)によって以前に占有されていた側を通って排出されることを特徴とする方法。
【請求項10】
前記第3のローラ(R3)は、前記第1の巻取りローラ(R1)と前記第2の巻取りローラ(R2)との間に画定されたコア(4)の到達点
に向かって周期的に移動することを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記第3及び第4の巻取りローラ(R3,R4)の角速度が互いに独立して制御されることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項12】
前記非作動位置(A)と前記巻取り作動位置(B)との間の第4のローラ(R4)の移動が漸進的であることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項13】
前記巻取り作動位置(B)と前記非作動位置(A)との間の第4のローラ(R4)の移動がスナップ移動であることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項14】
前記第4のローラ(R4)は
、圧力をログ(L)に加えることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項15】
前記第4のローラ(R4)が、前記第1のローラ(R1)に向けられた圧力をログ(L)に加えることを特徴とする請求項
9記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙材料ログを製造するための巻き返し機及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、トイレットペーパーのロールまたはキッチンペーパーのロールが得られる紙材料のログの製造は、1つ以上の重ね合わされたプライヤーによって形成されたペーパーウェブを、ログの形成に進む前に様々な操作が行われる所定の経路上に供給することを含み、該操作としてウェブを分離可能な引き裂きシートに分割する予備切断線を形成するためのウェブの横方向の予備切断を含むことが知られている。
【0003】
ログの形成は通常、「コア」と一般に呼ばれる厚紙チューブの使用を含み、その表面上に所定量の接着剤が分配されて、ペーパーウェブが、一般に「巻き返し機」と呼ばれるログを生成する装置に次第に導入されるコア上に結合されることを可能にする。接着剤は、コアがその凹形状のために「クレードル」として一般に知られている端部セクションを含む対応する経路に沿って通過するとき、コア上に分配される。また、本ログの形成は巻取りローラの使用を意味し、巻取りローラはそれぞれのコアをその縦軸の周りに回転させ、それにより、同じコア上でのウェブの巻取りを決定する。このプロセスは所定数のシートがコア上に巻かれたときに終了し、最終シートのフラップが、このようにして形成されたロールの下にあるものに接着される(いわゆる「フラップ接着」操作)。
【0004】
コアに巻かれたシートが所定数に到達すると、完成されているログの最後のシートは、例えば、対応する予備切断線に向けられた圧縮空気のジェットによって、次のログの最初のシートから分離される。この時点で、ログは巻き返し機から排出される。特許文献1は、上記の動作方式に従って動作する巻き返し機を開示している。次いで、このようにして製造されたログは、1つ以上の切断機に供給する貯蔵ユニットに搬送され、この切断機の手段によって、ログの横断切断が行われ、所望の長さを有するロールが得られる。
【0005】
特許文献2はコアにペーパーを巻き付けるためのユニットが3つのグループで連続して使用される4つのロールを含む巻き返し機を開示しており、最初に、3つのロールの第1のグループがコアに第1の量のペーパーを巻き付けることを提供し、第2のフェーズにおいて、3つのローラの第2のグループが、巻き付けを完了する。
【0006】
実際には特許文献2に開示されたシステムは、巻取りの第1及び第2の部分がそれぞれ実現される2つの連続したニップを形成するように配置され制御された4つの巻取りローラの使用を含み、ログの移行工程は第1のニップから第2のニップで形成される。前記ニップの1つは4つのローラのうちの3つによって形成され、一方、第2のニップは第1の3つのローラのうちの2つによって形成されかつ第1の巻き取り段階中に使用されないさらなるローラによって形成される。同じタイプのシステムが特許文献3に開示されている。
【0007】
上記の両方の場合において、初期及び最終巻取り段階において3つの巻取りローラの2つの別々のグループを使用することにより、3つの角度的に等距離のローラ、すなわち、その軸が相互に120°の間隔を置いた平面に含まれる3つの巻取りローラを毎回使用することが可能になる。これにより、特に巻取りの最終段階において、ログを芯に対して対称に配置された3つの巻取りローラによって画定された空間内に収容することができる。
【0008】
いくつかの巻き返し機では、利用可能な空間がないこと、及びペーパーがコアに巻き付けられる巻き付け領域におけるいくつかの副構成要素の形状及び配置のために、特許文献2及び特許文献3に記載された原則に基づく構成的な解決策を実施することは不可能である。
【0009】
しかしながら、特に巻取りの中間段階及び最終段階において、ログを安定化させる必要性が依然として残っている。さらに、特にコア上に、ウェブがコアに接着することを可能にする接着剤と、形成されるログの最後のシートがその下にあるシートに接着することを可能にする接着剤(いわゆる「フラップ接着」)の両方が最初に分配される巻き返し機に関して、使用される接着剤の量をできるだけ少なくする必要性が依然として感じられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】EP1700805
【文献】US4783015
【文献】EP3009382A2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の主な目的は、上述の問題に対する解決策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、この効果は、独立請求項に記載の巻き返し機及び方法を提供することによって達成される。本発明の他の特徴は、従属請求項に記載されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によって提供される利点の中には、例えば、以下の点が挙げられる:
公知のシステムの第1のニップから第2のニップへのログの移行段階が排除されることによって、必要とされる空間及び処理の持続時間に関して顕著な効果を伴って、2つの別個の巻取りニップを必要とすることなく、特に巻取りの中間及び最終段階において、形成されるログを安定化することが可能である;
接着剤の消耗の低減、及び同じ接着剤による巻取り領域の汚染の両方に関連する利点を伴って、接着段階で使用される接着剤の量を低減することが可能である;
接着剤の使用量がより少ないにもかかわらず、接着段階をより効率的に完了することが可能である。
【0014】
本発明の上記した利点及び特徴並びにさらなる利点及び特徴は、実施例として提示される以下の記載及び添付の図面により、当業者によって、よりよく理解されるのであろうが、限定的な意味で考慮されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の巻取り機構を備える巻き返し機を概略的に示す。
【
図2A】複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図2B】複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図2C】複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図2D】複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図2E】複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図2F】複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図2G】複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図2H】複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図3A】
図2A~
図2Hに示したものとは異なるローラ(R3,R4)の複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図3B】
図2A~
図2Hに示したものとは異なるローラ(R3,R4)の複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図3C】
図2A~
図2Hに示したものとは異なるローラ(R3,R4)の複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図3D】
図2A~
図2Hに示したものとは異なるローラ(R3,R4)の複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図3E】
図2A~
図2Hに示したものとは異なるローラ(R3,R4)の複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図3F】
図2A~
図2Hに示したものとは異なるローラ(R3,R4)の複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図3G】
図2A~
図2Hに示したものとは異なるローラ(R3,R4)の複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図3H】
図2A~
図2Hに示したものとは異なるローラ(R3,R4)の複数の作動位置にあるローラ(R1,R2,R3,R4)を有する本発明の巻き返し機の巻取りステーションを概略的に示す。
【
図4】ローラ(R3)及び(R4)の位置を制御する制御手段が見える巻取りステーションの透明概略側面図である。
【
図5A】ローラ(R3)及び(R4)によって形成されたグループの概略水平断面図である。
【
図5B】アーム(B30)及び該アームに収容されたギアの図面である。
【
図5C】アーム(B4)及び該アームに収容されたギアの図面である。
【
図6】ローラ(R3)及び(R4)を移動させるためのシステムの可能な実施形態の概略斜視図を示す。
【
図7A】
図5Aと同様であるが、ローラ(R3)及び(R4)を移動させるためのシステムの異なる実施形態を示す。
【
図8A】
図7Aに示される移動システムが使用される場合の、第3のローラ(R3)及び第4のローラ(R4)の移動を概略的に示す。
【
図8B】
図7Aに示される移動システムが使用される場合の、第3のローラ(R3)及び第4のローラ(R4)の移動を概略的に示す。
【
図8C】
図7Aに示される移動システムが使用される場合の、第3のローラ(R3)及び第4のローラ(R4)の移動を概略的に示す。
【
図8D】
図7Aに示される移動システムが使用される場合の、第3のローラ(R3)及び第4のローラ(R4)の移動を概略的に示す。
【
図9】ログが完成したときにフラップの接着に先行する工程を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明のペーパー巻取り機構を備え得る巻き返し機(RW)は、1つ以上のペーパー層からなりかつ管状コア(4)の周りに巻き取られるペーパーウェブ(3)が供給されログ(L)が形成されるニップ(N)を、それぞれの外面で画定するのに適した第1の巻取りローラ(R1)と、第2の巻取りローラ(R2)とを含む。
【0017】
前記ウェブ(3)には、ウェブを連続したシートに分割し、個々のシートの分離を容易にする一連の横断切込部または予備切込部が設けられている。各ログ(4)は、コア(4)上に巻かれた所定数のシートによって形成される。ログの形成中、ログの直径は、ウェブ(3)の所定の長さ、すなわち所定のシート枚数に対応する所定の最大値まで増大する。
【0018】
前述のニップ(N)の上流で、ウエブ(3)が通過する向き(F3)に関して、回転フィーダー(RF)が、コア(4)を連続的に供給するために設けられ、ログ(L)の連続製造を可能にしている。コア(4)は、各コア(4)上に所定量の接着剤を分配するために配置された接着ユニット(6)に沿って供給経路に従う。前述の経路は、並んで配置され、コンベヤ(5)の上方に配置された一連のプレート(40)によって画定される。接着ユニット(6)は、当業者に既知の如く、各コア(4)の2つの別個の領域に接着剤を塗布して、巻取りステーション(W)に形成されるログの最後のシートを同じログの下にあるシートに接着し(「フラップ接着」)、新しいログの最初のシートを対応するコア(4)の表面に接着させる。
【0019】
本明細書の目的のために、巻取りステーション(W)は、巻取りローラが配置され、作用する巻き返し機のポイントである。
【0020】
巻取りステーション(W)には、ウェブ(3)が通過する前記方向(F3)に対して、最初の2つの巻取りローラ(R1,R2)の下流に配設された第3の巻取りローラ(R3)が配設されている。さらに、第2の巻取りローラ(R2)は、機械の基部に対して第1のローラ(R1)よりも低いレベルに配置される。添付図面に示す実施形態では、第1のローラ(R1)及び第2のローラ(R2)の軸の位置は固定されている。
【0021】
第3のローラ(R3)は、第2のローラ(R2)の上方にあり、以下にさらに示すように、アクチュエータ(A3)に接続されたそれぞれの軸の端部(S3,S30)を有し、該アクチュエータ(A3)は前記第3のローラが第2のローラ(R2)の間を移動することを可能にし、すなわち、以下にさらに説明するように、前記第3のローラが前記ニップ(N)の間を移動することを可能にする。添付図面に示す実施形態を参照すると、アクチュエータ(A3)は回転アクチュエータである。
【0022】
巻取りステーション(W)には、第4のローラ(R4)が設けられている。
【0023】
前記ローラ(R1,R2,R3,R4)の軸は、互いに平行である。
【0024】
第3のローラ(R3)の一端(S30)、例えば
図5を参照すると、右側の端部には、対応する歯車(RS30)が中間歯車(RF)でキー止めされ、当該中間歯車(RF)は順番にそれぞれの電気モータ(M)によって駆動される歯付き駆動輪(RM)と係合する。このようにして、第3のローラ(R3)はモータ(M)によって駆動され、したがって、モータ(M)はそれぞれの軸(X3)の周りのその回転を制御する。
【0025】
第3のローラ(R3)の他端(S3)には歯車(RS3)が取り付けられ、この歯車は、中間歯車(RFD)を介して、第4のローラ(R4)の一端(S4)にキー止めされた歯車(RS4)と噛み合う。
図5を参照すると、歯車(RS4)は、第4のローラ(R4)の左端(S4)にキー止めされている。その結果、モータ(M)はまた、それぞれの軸(X4)の周りの第4のローラ(R4)の回転を制御する。換言すれば、モータ(M)はトランスミッション(RM,RF,RS30)の手段によって、自身の軸(X3)の周りの第3のローラ(R3)の回転を決定し、そしてローラ(R3)は、順にトランスミッション(RS3,RFD,RS4)を介して、自身の軸(X4)の周りの第4のローラ(R4)の回転を決定する。実際には、第3のローラ(R3)がモータ(M)からの運動を第4のローラ(R4)に伝達するための要素を構成する。
【0026】
第3のローラ(R3)は、右アーム(B30)と左アーム(B3)とによって支持されている。特に、右アーム(B30)は箱形であり、伝達ギア(RM,RF,RS30)を含む。さらに、右アーム(B30)は、対応する関節レバー(M30)及び(T30)の手段によってロータリアクチュエータ(A3)に接続される。
【0027】
右アーム(B3)はフック形状のアームであり、巻き返し機(RW)の固定壁面(FW)に結合された固定ピン(P3)にヒンジ結合されている。ピン(P3)の軸は水平であり、ローラ(R3,R4)の軸(X3,X4)に平行である。また、
図5A及び
図6に示すように、ピン(P3)の軸は、ピン(P3)が挿入される巻き返し機とは逆側の側面(FW)に挿入されたブッシュ(300)を通るモータ(M)の出力シャフトの軸と一致している。右アーム(B3)は2つの関節レバー(M3,T3)によってアクチュエータ(A3)に接続され、そのレバーの1つ(M3)はアクチュエータ(A3)によって作動されるバー(C3)に適用される。
【0028】
このようにして、ローラ(R3)は以下にさらに説明するように、形成されるログの瞬間直径に対してコア(4)から多少離れた位置に配置することができる。言い換えれば、アクチュエータ(A3)はピン(P3)の軸の周りの第3のローラ(R3)の回転を制御し、そして第3のローラ及び第4のローラの両方は、モータ(M)の制御下で、それぞれの軸(X3,X4)の周りを回転することができる。
【0029】
本発明によれば、第4のローラ(R4)を最初の3つのローラ(R1,R2,R3)に関連付けることによってログが完成され、その結果、コア上に巻き取られるペーパーの最終段階は4つのローラ(R1,R2,R3,R4)すべての使用を含み、この段階では、ログを取り囲み、そして同じログの形成が完了する可変容積を有する空間を画定する。
【0030】
すなわち、本発明によれば、前記ステーション(W)に形成されるログの直径が所定値(例えば90mm)よりも小さい状態までは、第4のローラ(R4)は作動不能位置にあり、前記所定値に達すると、他の3つのローラ(R1,R2,R3)と一緒に、最終ログ径(例えば140mm)に達するまで、コア(4)上のウェブ(3)の巻取りに寄与する。第4のローラ(R4)は非作動位置では形成中のログから離間しており、一方、当該第4ローラは巻取り作動位置ではログ(L)と接触している。
【0031】
第4のローラ(R4)は対応する位置決めアクチュエータ(A4)に接続されており、この位置決めアクチュエータは、以下に更に説明するように、当該第4のローラ(R4)が上昇位置即ち非作動位置(A)及び巻取り作動位置(B)にそれぞれ位置することを可能にする。第4のローラ(R4)の下降位置(B)は、ログの終了段階の第4のローラの位置である。
【0032】
添付図面に示された実施形態に関連して、第4のローラ(R4)は、右端(S40)及び左端(S4)をそれぞれ支持する右アーム(B40)及び左アーム(B4)によって、それぞれの位置決めアクチュエータ(A4)に接続される。前記アームの各々には、アクチュエータ(A4)によって作動される水平バー(C4)に連結する関節レバー(M40,T40;M4,T4)を備えた伝達手段が取り付けられている。前記アーム(B40,B4)は、第3のローラの軸(X3)にヒンジ結合されている。したがって、アクチュエータ(A4)は、第3のローラ(R3)の軸(X3)を中心とする第4のローラ(R4)の回転を制御する。左アーム(B4)は箱状の構造を有し、伝達ギア(RS3,RFD,RS4)を含む。
【0033】
したがって、上述の機構は以下の動作を可能にする:
a)軸(X3)周りの第3のローラ(R3)の回転;
b)軸(X4)周りの第4のローラ(R4)の回転;
c)ピン(P3)の軸周りの第3のローラ(R3)の回転;
d)第3のローラ(R3)の軸(X3)周りの第4のローラ(R4)の回転。
特に、第4のローラ(R4)に関する回転d)と同様に、回転c)はニップ(N)に対して接離自在に運動する第3のローラ(R3)の運動に対応する。
【0034】
前記ステーション(W)でのログの巻取りが完了すると、第4のローラ(R4)は以下でさらに説明するように、仕上げられたログ(L1)を解放するために、最初の上昇位置(A)に戻される。
【0035】
4つの巻取りローラ(R1,R2,R3,R4)は、コア(4)上のウェブ(3)の巻取りが完了した段階でのみ協働する。巻取りの初期段階において、即ち、形成されるログの直径が所定値よりも小さい状態であるまでは、最初の3つのローラ(R1,R2,R3)のみが使用され、これらのローラは、それ自体知られている方式に従って巻取りの初期段階を実現する。
【0036】
ログの完成段階における第4のローラ(R4)の介入は、多数の利点を決定する。実際には、第4のローラ(R4)は最終巻取り段階においてログの最後のシートを下にあるシート上に押圧するプレスローラとして作用し、したがって、例え、それによって加えられる圧力のためにより少量の接着剤が使用されたとしても、フラップの接着に寄与する。
【0037】
同時に、第4のローラ(R4)は、巻取りステーション(W)におけるログ(L)の正確な保持に寄与する。実際、コア(4)に対して最初の3つのローラ(R1,R2,R3)が実質的に非対称に配置されているにもかかわらず、下降位置(巻取り作動位置「B」)における第4のローラ(R4)の位置決めは、形成されるログ(L)が完全に収容される空間を画定するのに寄与し、その結果、同じログの振動、即ち、巻取りの実行速度及びログの構造に通常起因する振動による負の影響が実質的に除去される。
【0038】
さらに、ログ形成が完了し、第4のローラ(R4)が初期上昇位置(A)に戻ると、完成したログは巻取りステーション(W)から、同じ第4のローラ(R4)によって以前に占有されていた側を通って排出され、新しいサイクルの開始を可能にすることができる。
【0039】
本発明のさらなる態様によれば、巻取りステーション(W)の下流にログの減速システムを備えた巻き返し機を使用する場合、第4のローラ(R4)は、減速システムへのログの進入に有利である。例えば、
図2A~
図2H及び
図3A~
図3Hを参照すると、前記減速システムは、それ自体既知の複数の減速ローラ(D1,D2,D3)を備えている。実際には、減速ローラ(D1,D2,D3)が巻取りステーション(W)の下流に配置されたログ(ER)の排出面と平行な方向に配置される。
【0040】
減速ローラ(D1,D2,D3)は、それぞれの軸周りに所定の角速度で回転する。したがって、排出面(ER)に沿って存在するローラ(D1,D2,D3)とログ(L1)との間の接触によって、排出面(ER)に沿ったログ速度はローラ(D1,D2,D3)によって制御され、ログ(L1)が制御されずに巻き返し機から排出するのを防止する。このようなログの減速装置を備えた巻き返し機では、第4のローラ(R4)が上昇位置(A)での移動運動において、完成したログ(L1)を排出方向に向かって付随させることができ、その結果、第4のローラも減速システムの構成要素であり、巻取り装置の構成要素ではない。
【0041】
以下の説明は、本発明による巻取りシステムの操作上の使用の2つの可能な例に関するものである。
【0042】
【0043】
図2Aに示す段階、即ち、ログ(L)が完成段階にあり、コア(4)がローラ(R1)と(R2)の間で既に上流に配置されている状態から開始して、4つのローラ(R1,R2,R3,R4)はすべてログ(L)と接触している。この段階では、ローラ(R3)及びローラ(R4)は巻取り位置にある。特に、第4のローラ(R4)は、巻取り作動位置(B)に降下している。
図2Bでは、ログが完成し、ローラ(R3)及び(R4)は前に想定された位置にあり、回転し続けるローラ(R4)は完成したログ(L1)にフラップの接着剤による接着を助けかつ促進するために圧力を加える。
【0044】
図2Cに示す後続の段階では、ローラ(R4)が上昇している間、ローラ(R3)は前の段階の位置にとどまりかつ加速し、それによって完成したログ(L1)が第1のローラ(R1)から離れて第4のローラ(R4)に向かって押し出される。その間、次のログが形成されるコア(4)は、ローラ(R1)とローラ(R2)との間を前進する。
図2Cに示す段階では、完成したログ(L1)がローラ(R2)及びローラ(R3)と一時的に接触している。次の工程(
図2D)では、第4のローラ(R4)がさらに上昇する間に、第3のローラ(R3)が降下し、そして完成したログ(L1)が巻取りステーションからさらに離れるように移動する。
【0045】
図2Eに示す次の段階では第3のローラ(R3)はさらに降下し、第4のローラ(R4)は最大上昇位置(A)に達するまで上昇し続け、一方、完成したログ(L1)は巻取りステーションから離れて移動し続ける。次に(
図2F)、第3のローラ(R3)が新しいコア(4)の到達点に向かって降下すると、第4のローラ(R4)が降下し、完成したログ(L1)を第1の減速ローラ(D1)に向けて押圧する。この段階では、第4のローラ(R4)が完成したログ(L1)の巻取りステーションからの排出を助ける。次の段階(
図2G)では第3のローラ(R3)がさらに降下することにより、第3のローラ(R3)が前に完成したものと置き換わる新しいログ(L)と接触することが決定されるが、第4のローラ(R4)がさらに降下することにより、減速ローラ(D1,D2,D3)への完成したログ(L1)の最終分配が決定される。
【0046】
図2Hに示す段階では、ログ(L)は所定の直径(例えば、90mm)に達し、第4のローラ(R4)は巻取り作動位置(B)で再び降下する。この段階では、4つのローラ(R1,R2,R3,R4)はすべて、形成が完了するまで形成が続くログ(L)と接触している。
【0047】
【0048】
図3Aに示す段階から出発し、そこではログ(L)が完成されつつあり、ローラ(R1)とローラ(R2)の間の上流にコア(4)がすでに配置されており、4つのローラ(R1,R2,R3,R4)はすべてログ(L)に接触している。この段階では、ローラ(R3)及びローラ(R4)は巻取り位置にある。特に、ローラ(R4)は、巻取り作動位置(B)で降下する。
【0049】
図3Bにおいては、ログが完成しており、ローラ(R3)及びローラ(R4)は前に想定された位置にあり、ローラ(R4)は回転し続けており、完成したログ(L1)に、フラップの接着剤による接着を補助しかつ促進するために圧力を加える。ログの所定の最大直径(
図3C)に達すると、第4のローラ(R4)は速やかに上昇位置(A)まで上昇し、そして最終的に第1のローラ(R1)から完成したログ(L1)が取り外され、その結果、ローラ(R3)とローラ(R2)との間に位置する。次の段階(
図3D)では、完成したログ(L1)が排出方向に向かって(図の右に)移動し、そして第4のローラ(R4)と接触する。
【0050】
図3Eに示す次の段階では、第3のローラ(R3)が新しいログが形成される地点に向かって降下し、そして第4のローラ(R4)は完成したログ(L1)を減速ローラ(D1,D2,D3)に向かって押圧する。この段階では、完成したログ(L1)は第4のローラ(R4)及び第2のローラ(R2)とのみ一時的に接触している。
【0051】
図3Fは排出面(ER)と第1減速ローラ(D1)との間に完成したログ(L1)が位置する次の段階を示し、一方、第3のローラ(R3)は、完成したログが以前は占領していた新たなログ(L)の形成地点に向かってさらに降下する。
図3Gに示される次の段階では、第3のローラ(R3)が形成されるべき新しいログ(L)と接触し、そして完成したログ(L1)は排出面(ER)上でさらに進められる。
【0052】
最後に、
図3Hに示す段階では、ログ(L)は所定の直径(例えば90mm)に達し、そして第4のローラ(R4)は巻取り作動位置(B)に再び降下する。この段階では、4つのローラ(R1,R2,R3,R4)はすべて、ログ(L)が完成するまで、形成され続けるログ(L)と接触している。
【0053】
上記した両方の場合において、ログの最終直径に到達したとき、ウェブ(3)は、当業者に公知の方法に従って中断され、この中断に続いて、新しいログの形成が開始され得る。
【0054】
実際には
図2A~
図2Hを参照して説明したプロセスにおいて、第4のローラ(R4)の位置(B)と位置(A)との間の移動は漸進的であるが、
図3A~
図3Hを参照して説明したプロセスにおいてはこのような移動は漸進的ではない。すなわち、
図3A~
図3Hを参照して説明した工程では、第4のローラ(R4)の位置(B)と位置(A)の間の移動が、例えば、アクチュエータ(A4)によって作動されるバー(C4)上の空気ばね(K4)を接続することによって得られる速い移動であり:空気ばね(K4)はアクチュエータ(A4)によって制御される第4のローラ(R4)の降下とは対照的であるが、第4のローラ(R4)を上昇段階(位置Bから位置Aへの移動)においてより速い移動を補助する。
【0055】
前述の記載から、本発明によるペーパーウェブからログを製造する巻き返し機は、紙材料のウェブ(3)及び順番にいくつかの管状コア(4)が供給される巻取りステーション(W)を含み;前記巻取りステーション(W)において、第1、第2及び第3の巻取りローラ(R1,R2,R3)は互いに協働して、各コア(4)上に所定量の前記ウェブ(3)を巻取るように配置され;形成されるログ(L)の直径が第1の所定値よりも小さくなるまで第4の巻取りローラ(R4)を第1の非作動位置(A)に配置し、かつ形成されるログ(L)の直径が前記第1の所定値に等しくなる場合に第2の作動位置(B)に配置するように適合されたそれぞれの移動手段に接続される第4の巻取りローラ(R4)が存在し;ログの直径が第1の所定値より大きい第2の最終値に達するまで、第4のローラ(R4)が第2の巻取り作動位置(B)に位置するように前記移動手段は制御されており、その結果、形成されているログの直径の前記第1の所定値の達成で終わる第1の段階において、コア(4)上のウェブ(3)の巻取りが前記第1、第2及び第3の巻取りローラ(R1,R2,R3)によって実行され、そして後続の工程において、ログの直径が前記第2の最終値に達するまで、4つの巻取りローラ(R1,R2,R3,R4)が協働作業し、それによってログが完成する。
【0056】
本発明のさらなる態様によれば、第3のローラ(R3)は、第1の巻取りローラ(R1)と第2の巻取りローラ(R2)との間に画定されたコア(4)の到達点に向かって周期的に離間しつつ移動するように適合されたそれぞれの移動手段に接続されている。
【0057】
本発明の別の態様によれば、前記4つのローラ(R1,R2,R3,R4)の軸は互いに平行である。
【0058】
本発明のさらなる別の態様によれば、非作動位置(A)と巻取り作動位置(B)との間の第4のローラ(R4)の移動は漸進的である。あるいは、非作動位置(A)と巻取り作動位置(B)との間の第4のローラ(R4)の移動が漸進的ではなく、スナップ移動である。
【0059】
さらに、本発明による紙材料のログを製造する方法は、巻き返し機の巻取りステーション(W)において、紙材料のウェブ(3)及びいくつかの管状コア(4)を順番に供給することを含み;巻取りステーション(W)内には、第1、第2、及び第3の巻取りローラ(R1,R2,R3)が互いに協働して、各コア(4)上に所定量の前記ウェブ(3)を巻取るように配置されており;本発明方法は、形成されるログ(L)の直径が第1の所定値よりも小さい状態では第1の非作動位置(A)に配置されかつ形成されるログ(L)の直径が前記第1の所定値に等しくなると第2の作動位置(B)に配置される第4の巻取りローラ(R4)を提供することを含み;ログの直径が第1の所定値より大きい第2の最終値に達するまで、第4のローラ(R4)が第2の巻取り作動位置(B)に維持され、その結果、形成されているログの直径の前記第1の所定値の達成で終わる第1の段階において、コア(4)上のウェブ(3)の巻取りが前記第1、第2及び第3の巻取りローラ(R1,R2,R3)によって実行され、そして後続の工程において、ログの直径が前記第2の最終値に達するまで、4つの巻取りローラ(R1,R2,R3,R4)が協働作業し、それによってログが完成する。
【0060】
本発明方法は、さらに、第3のローラ(R3)が、第1の巻取りローラ(R1)と第2の巻取りローラ(R2)との間に画定されたコア(4)の到達点に向かって周期的に離間しつつ移動することによって特徴付けられる。
【0061】
本巻き返し機に関連して前述したのと同様に、本発明方法は、非作動位置(A)と巻取り作動位置(B)との間の第4のローラ(R4)の移動は、漸進的な移動であるか、またはスナップ運動であることによってさらに特徴付けられる。
【0062】
図7A~
図7Cに示す例によれば、ローラ(R3)及び(R4)の回転は、2つの独立したモータ(301,401)によって制御される。より詳細には、第3のローラ(R3)の一端(S30)が、
図5A~5Cに示す例に関して既に説明したように、モータ(301)によって駆動される伝達手段(RM,RF,RS30)を収容する箱形アーム(B30)に挿入される。
【0063】
第3のローラ(R3)の他端(S3)は、ピン(P3)によって巻き返し機の対応する側面(FW)に接続されたアーム(B3)に挿入される。上述した例と同様に、ピン(P3)は、巻き返し機のそれぞれの側面に挿入されたブッシュ(300)を貫通するモータシャフト(301)と同軸である。同様に、第4のローラ(R4)の端部(S4)は、
図5A~
図5Cに示す例に関して既に説明したように、モータ(401)によって駆動される伝達手段(RS4,RFD,RM4)を収容する箱形アーム(B4)に挿入される。
【0064】
第4のローラ(R4)の他端(S40)は、前記側面(FW)に挿入されたそれぞれのブッシュ(400)を貫通するモータシャフト(401)と同軸のピン(P4)によって巻き返し機の対応する側面(FW)に接続されたアーム(B40)に挿入される。このようにして、ローラ(R3)及び(R4)は、モータ(301)及び(401)によって独立して駆動される。
【0065】
前述の例と同様に、第3のローラ(R3)を支持するアーム(B3,B30)は、回転アクチュエータ(A3)に接続され、第3のローラがピン(P3)の軸を中心とする回転運動でニップ(N)に対して接離自在に運動することを可能にする。先の例についてすでに説明したように、前記アーム(B3,B30)は、関節式レバー(T3,M3)によってアクチュエータ(A3)に接続される。同様に、第4のローラ(R4)を支持するアーム(B4、B40)は、回転アクチュエータ(A4)に接続され、第4のローラがピン(P4)の軸を中心とする回転運動でニップ(N)に対して接離自在に運動することを可能にする。
【0066】
図8A~
図8Dは、
図7Aに示される移動システムが使用される場合の、第3のローラ(R3)及び第4のローラ(R4)の移動を概略的に示す。
図8Aでは、第3のローラ(R3)はログ(L)上の巻取り位置にあり、一方、第4のローラ(R4)は非作動位置に持ち上げられている。
図8Bでは、ログ(L)の直径が第1の所定値に達しているので、第4のローラ(R4)は降下しそしてログ(L)と接触する位置にある。
図8Cでは、4つのローラ(R1,R2,R3,R4)すべてがコア上の用紙の巻き取りを完了し、ログの作成を完了している。
図8Dでは、第4のローラ(R4)が再び上昇する間に、第3のローラ(R3)のその軸の周りの回転速度が増加し、完成したログ(L1)が巻取りステーションから排出される。
【0067】
上述の全ての例において、第4のローラ(R4)は形成されるログの直径が第1の所定値よりも小さい状態であるまで、非作動位置、即ち、形成されるログと接触しない位置に保持され、その後、形成されるログの直径が第1の所定値よりも大きい第2の所定の最終値をとるまで、作動位置、即ち、形成されるログの直径と接触する位置に配置され、その結果、形成されるログの直径の前記第1の所定値の達成で終了する第1の工程において、コア(4)上のウェブ(3)の巻取りは前記第1、第2、及び第3の巻取りローラ(R1,R2,R3)から行われ、次の工程において、ログの直径の前記第2の最終値に達するまで、4つのローラ(R1,R2,R3,R4)の協働によってログが完成する。
【0068】
前述したように、ログの最終完成段階における第4のローラ(R4)の介入は、ログの下側にあるペーパー上へのウェブ(3)の最後のシートの接着剤塗布を容易にする。
図9において、最後の用紙の最後の縁部が符号「LS」で示されている場合、特に、第4のローラ(R4)は、第1のローラ(R1)に直接圧力を加えたログ(L)を押圧することに注意する必要がある。巻取りステーション(W)に直接加えられるこの押圧は、接着剤(G)の使用量が少ない場合でも、より効果的な結合を確実にする。
【0069】
コア(4)の供給システム並びにウェブ(3)の供給システム、コア(4)上に接着剤を塗布する方法、及びより一般的には、コア(4)上にウェブ(3)を巻き付ける前の段階の実行は、添付の図面に示される例を参照して上述されたものとは異なり得ることが理解される。
【0070】
実際には、実施の細部が採用された解決策の範囲から逸脱することなく、したがって、本特許請求の範囲によって規定される本特許によって与えられる保護の範囲内において、記載され、図示された個々の要素及びそれらの相互配置に関していずれの場合でも均等の態様で変更することが可能である。