(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-25
(45)【発行日】2022-03-07
(54)【発明の名称】全血などの流体サンプルの迅速分子定量化のためのカプセル
(51)【国際特許分類】
G01N 35/00 20060101AFI20220228BHJP
G01N 33/50 20060101ALI20220228BHJP
【FI】
G01N35/00 Z
G01N33/50 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020196521
(22)【出願日】2020-11-27
(62)【分割の表示】P 2017520030の分割
【原出願日】2015-06-23
【審査請求日】2020-11-27
(31)【優先権主張番号】PCT/IB2014/062818
(32)【優先日】2014-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IB
(73)【特許権者】
【識別番号】516173876
【氏名又は名称】アビオニック・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】イワン・マルキ
(72)【発明者】
【氏名】ロリアンヌ・カレール
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス・デュラン
【審査官】三好 貴大
(56)【参考文献】
【文献】特表昭63-500330(JP,A)
【文献】特表2007-528005(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0120865(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 33/48-37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体経路を含むハウジング(110)を備える、迅速分子定量化のためのカプセル(100)であって:
測定する流体サンプル(300)を置くことを可能にするアパーチャを有するカバー(160)と、
フィルタ(150)と、
流体接続要素(140)と、
1つまたはそれ以上の、入力横方向アパーチャを備えたナノ流体バイオセンサ(120)とが、流体経路に沿って連続的に配置されており、
ナノ流体バイオセンサ(120)は、入力横方向アパーチャが前記流体接続要素(140)の横側と接触するように位置している、前記カプセル
(100)。
【請求項2】
前記フィルタ(150)は、前記流体接続要素(140)と接触しており、前記フィルタ(150)を横切る流体サンプル(300)の大きい構成成分を保持するように寸法決めされる、請求項1に記載のカプセル
(100)。
【請求項3】
ハウジング(110)は識別モジュール(170)を含む、請求項1または2に記載のカプセル
(100)。
【請求項4】
前記カバー(160)は、ピペットシステム(400)を使用して流体サンプル(300)をカプセ
ル(100)内に置くことを可能にする、複数のアパーチャを備える、請求項1~3のいずれか1項に記載のカプセル
(100)。
【請求項5】
前記カプセル
(100)は、カプセル
(100)を閉止するように適用された折畳み可能な上側部材を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のカプセル
(100)。
【請求項6】
前記カプセ
ル(100)は、バイオセンサ内での光学測定を妨げることなくバイオセンサをカプセ
ル(100)内部で維持するために、光透過性接着フィルムを有する、請求項1~5のいずれか1項に記載のカプセル
(100)。
【請求項7】
前記フィルタ(150)および前記流体接続要素(140)は、繊維凝集
体、シリコン内の微細加工したマイクロポアもしくはナノポア、プラスチック、またはガラス材料を含むがそれらに限定されない、多孔質材料で作られる、請求項1~6のいずれか1項に記載のカプセル
(100)。
【請求項8】
前記ハウジング(110)は、1mmから200mmの長さ、幅、および高さを有する、請求項1~7のいずれか1項に記載のカプセル
(100)。
【請求項9】
前記フィルタ(150)は、前記流体接続要素(140)の上側表面を覆い、複数のナノ流体バイオセンサ(120)の上側表面を部分的に覆う幅を有している、請求項1~8のいずれか1項に記載のカプセル
(100)。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項で定義したカプセル(100)の使用であって:
a)前記アパーチャを通して流体サンプルを導入する工程と、
b)前記流体サンプルを濾過する工程と、
c)前記流体接続要素を通して前記流体サンプルを流し、前記バイオセンサに到達させる工程と、
d)前記バイオセンサの内容物を読み取る工程と
を含む、前記使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体サンプルの直接取扱いおよび測定に特に効果的な、カプセルに関する。
【背景技術】
【0002】
ポイントオブケア医療体外診断(IVD)試験は、医療現場で生体サンプルを用いてその通常の環境外で実行される診断試験と定義される。適用例としては、流体サンプル溶液中における生体分子の存在の定量化が挙げられる。現在のポイントオブケアIVD試験の大部分は、医療用途を目的としている。本発明の範囲では、患者の流体サンプルを取り扱い、処理し、また、溶液中における生体分子の存在を定量化するためにナノ流体バイオセンサに移動させるために、カプセルシステムが使用される。
【0003】
ナノ流体バイオセンサは、ナノメートルサイズのコンファインメント(confinements)および/または横方向アパーチャを備えた流体システムと定義される。
【0004】
特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4などのいくつかの特許出願は、生体分子相互作用を検出するための横方向アパーチャを備えたナノ流体バイオセンサを開示している。それらはまた、光学系を用いたそれらの使用、培養時間を減少させる方法、および記載したバイオセンサの感度を向上する方法を開示している。
【0005】
特定の生体分子を検出する現在の慣行は:(a)標識あり技術、および(b)標識なし技術、という2つのカテゴリに分けることができる。
【0006】
標識あり技術では、蛍光、比色、放射能、リン光、生物発光、および化学発光が広く使用されている。官能化磁気ビーズも、標識付け技術と見なすことができる。標識あり技術の利点は、標識なしの方法と比べた場合の感度、および特定の標識付けによる分子認識である。
【0007】
標識なし技術では、迅速および安価であるという利点を有する、電流測定、容量、電導度、またはインピーダンス測定センサを指す、電気化学バイオセンサが広く使用されている。それらは、生体分子が電極上またはその付近で捕捉もしくは不動化されたときの、電極構造の電気的性質の変化を測定するが、これらすべての概念には、分子特有のコントラスト、感度、および信頼性が含まれていない。
【0008】
酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)は、血清中における可溶性生体分子の存在を検出するために主に使用される重要な生化学技術であり、そのため、医薬および様々な業界における品質管理検査で、診断ツールとして広く使用されている。しかしながら、ELISA分析は高価であり、比較的多量の溶液を要し、時間がかかる。
【0009】
生体分子診断に関する他の重要な技術は、ウェスタンブロットおよびノーザンブロット、タンパク質電気泳動法、ならびにポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である。しかしながら、これらの方法は、高コントラスト化した検体を要し、高スループットのサンプル試験が不可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】スイス国特許出願CH01824/09
【文献】PCT出願IB2010/050867
【文献】PCT出願IB2012/050527
【文献】PCT出願IB2013/060935
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の1つの目的は、迅速定量化診断試験の使用性を改善することである。
【0012】
本発明のさらに別の目的は、測定前に流体から抽出しなければならない大きい構成成分を含有する流体サンプルを直接評価することである。
【0013】
本発明のさらに別の目的は、カプセルの識別を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、フィルタ、流体接続要素、および1つまたはそれ以上のバイオセンサの組み合わせによって、大きい構成成分を含有する全血または流体サンプルを直接使用して、遠心分離などの前処理工程を回避することが可能になるという発見に基づいている。
【0015】
本発明はまた、識別モジュールをカプセル設計に組み入れることによって、カプセルがその内容物に関して読取り機システムに情報を与え、その結果、新たな試験の場合に系統的なソフトウェア更新が回避されるという意味で、堅牢なユーザ操作が可能になるという発見に基づいている。
【0016】
フィルタ(150)および流体接続要素(140)で構成されるサブシステムは、繊維(紙製フィルタ)または多孔質材料で作られてもよい。
【0017】
本明細書において、「ナノ流体バイオセンサ」という用語は、少なくとも1つの寸法が10μm未満である1つまたはそれ以上のチャネルを含む、任意の流体システムとして理解しなければならない。
【0018】
したがって、本発明は、特許請求の範囲で定義されるようなカプセルおよび使用に関する。
【0019】
本発明のいくつかの非限定例を、以下の章で提示する。それらの例のいくつかについて例証する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1a】いくつかのナノ流体バイオセンサ120が挿入されるハウジング110で構成されるカプセルシステムを示す斜視分解組立図である。光透過性接着フィルム130がバイオセンサ120の下に配置される。流体システムが、流体移送システムとして作用する流体接続要素140、フィルタ150、およびカバー160によって閉止されている。識別モジュール170をカプセル構造110に挿入することができる。
【
図1b】カプセルシステムを示す斜視図である。ハウジング110は、外部支持体上に挿入することができる支持部材111と、カプセルを閉止するために折り畳むことができる閉止部材112とで構成される。カバー160は、サンプルをフィルタ150上に直接置くことができる主要アパーチャを含む。識別サブシステム170をカプセルに、例えば閉止部材112に挿入することができる。
【
図2】ナノ流体バイオセンサ120、流体接続要素140、およびフィルタ150で構成された内部サブシステムを示す図である。隠れた構成要素を示すために図面の一部を破線で図示される。
【
図3】ピペットシステム400を用いて流体サンプル300を充填しているカプセルシステム100を示す図である。流体サンプル300は、カバー160によって画成されたアパーチャ内でフィルタ150に直接置かれている。
【
図4a】閉止された、すなわち閉止部材112が支持部材111上に折り畳まれているカプセルシステムの上面図である。2つのサブシステム113および114を使用してカプセルを外部支持体に対して固定することができる。サブシステム113および114が異なる形状で設計されているとき、誤った位置決めが防止される。
【
図4b】閉止された、すなわち閉止部材112が支持部材111上に折り畳まれているカプセルシステムの下面図である。2つのサブシステム113および114を使用してカプセルを外部支持体に対して固定することができる。測定レーザー光が光透過性接着フィルム130を通して各バイオセンサにアクセスできるようにするために、ナノ流体バイオセンサ120が下面から見える。流体接続要素140も下面図から見える。
【
図5a】ナノ流体バイオセンサ121および122と、流体接続要素140と、フィルタ150とで構成され、それらがすべて、光透過性接着フィルム130と、サンプル流体300をフィルタ150上に置くためのアパーチャを含むカバー160との間に挟まれているカプセルシステムの内部部材の横方向面図である。バイオセンサ121が流体接続要素の左側に位置するものに相当し、バイオセンサ122が流体接続要素の右側に位置するものに相当する。すべてのバイオセンサを、それらの入力横方向アパーチャが流体接続要素140と接触するようにして配向しなければならない。
【
図5b】ナノ流体バイオセンサ121および122と、流体接続要素140と、フィルタ150とで構成され、それらがすべて、光透過性接着フィルム130とカバー160との間に挟まれているカプセルシステムの内部部材の横方向面図である。サンプル流体300が既にフィルタ150上に置かれ、吸収され、流体接続要素140に分散され、流体サンプルからの大きい構成成分がフィルタ150によって濾過される。
【
図5c】ナノ流体バイオセンサ121および122と、流体接続要素140と、フィルタ150とで構成され、それらがすべて、光透過性接着フィルム130とカバー160との間に挟まれているカプセルシステムの内部部材の横方向面図である。既にフィルタ150上に置かれたサンプル流体300が、吸収され、濾過され、流体接続要素140に分散されており、流体接続要素140によって流体サンプルがナノ流体バイオセンサの横方向アパーチャへと方向付けられている(矢印は典型的な流体流を表している)。
【
図6】外部支持体200上に挿入されたカプセルシステム100の斜視図である。ナノ流体バイオセンサに下側からアクセスするために、レーザー光510を使用する光学測定ユニット500を使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書で使用するとき、「流体サンプル」という用語は、例えば(ただし非限定的に)、抗体またはサイトカイン、ペプチド、核酸、脂質分子、多糖類、およびウィルスなど、タンパク質を含有する液体を含む、一般的用語であるものとする。
【0022】
本明細書で使用するとき、「ナノ流体バイオセンサ」という用語は、少なくとも1つの寸法が10μm未満である少なくとも1つの明確な内部チャネルを含む、微細加工されたセンサを意味する、一般的用語であるものとする。
【0023】
本明細書で使用するとき、「カプセル」という用語は、例えば(ただし非限定的に)、ナノ流体バイオセンサおよび他のすべての構成要素を結合させて維持する構造を含む、一般的用語であるものとする。カプセルは、カプセルを閉止するために折り畳まれてもよい上側部材を有してもよい。
【0024】
本明細書で使用するとき、「カバー」という用語は、例えば(ただし非限定的に)、流体サンプルが置かれるアパーチャを画成するカプセルシステムの部材を含む、一般的用語であるものとする。
【0025】
本明細書で使用するとき、「流体接続要素」という用語は、例えば(ただし非限定的に)、液体およびサンプル流体を吸収する材料であって、材料と接触することができるナノ流体バイオセンサに液体およびサンプル流体を分散する材料を含む、一般的用語であるものとする。
【0026】
本明細書で使用するとき、「フィルタ」という用語は、例えば(ただし非限定的に)、大型分子を抽出し、小型分子を含有する液体を流体接続要素に分散するために、液体およびサンプル流体を機械的に濾過する材料を含む、一般的用語であるものとする。
【0027】
本明細書で使用するとき、「識別モジュール」という用語は、例えば(ただし非限定的に)、測定ユニットがカプセルまたはナノ流体バイオセンサの内容物を識別することを可能にするシステムを含む、一般的用語であるものとする。例えば、RFIDタグ、またはカプセルハウジング110に印刷された単純なバーコードであることができる。
【0028】
本発明は、特定の分子相互作用を定量化するために、流体サンプルを収集し、準備し、それをナノ流体バイオセンサ内に分散するプロセスを単純化することを目的とする。
図1aおよび
図1bに示されるように、本発明において説明するカプセルシステムは、複数のナノ流体バイオセンサ120のうち1つがその上に配置される、ハウジング110で構成される。光学測定ユニットが分子相互作用の検出に使用される場合、光透過性接着フィルム130がハウジング110の底部に配置されてもよい。流体接続要素140は、各バイオセンサ120の入口または入力アパーチャが流体接続要素140と接触するようにして配置される。フィルタ150は、フィルタ150を通り抜ける流体サンプルからの小型分子が、流体接続要素140によって吸収され分散されるようにするために、流体接続要素140上に直接配置される。バイオセンサ120、流体接続要素140、およびフィルタ150を定位置で保持するために、1つまたはそれ以上のアパーチャを含むカバー160がカプセルシステムに追加されてもよい。最後に、識別モジュール170をカプセルシステムに追加して、識別および構成情報を読取り機に通信できるようにすることができる。
図1bで強調されているように、カプセルハウジングは、外部支持体上に固定することができる支持部材111と、カプセルを閉止するために折り畳むことができる閉止部材112とで構成してもよい。
【0029】
図2は、1つまたはそれ以上のバイオセンサ120で構成され、それらの入口またはそれらの入力アパーチャが流体接続要素140と接触するようにして位置する、カプセルシステムの内部部材の斜視図を示している。前記流体接続要素140は、フィルタ150が流体接続要素140と接触するようにして位置する。破線の要素は、読者が隠れている要素を見ることができるように、透明であることを意味している。
【0030】
図3は、ピペット400が流体サンプル300を、直接カバー160のアパーチャ内でフィルタ150上に置くことができるように、アパーチャを有するカバー160を備える、カプセルシステム100の使用原理を示している。カプセルシステム100は、
図4aおよび
図4bに示されるように、閉止部材を折り畳むことによって閉止してもよい。
【0031】
図4aは、閉止されたカプセルシステムの斜視上面図である。
図3で強調されているように、カプセルハウジングは、閉止部材112を支持部材111上に折り畳むことによって閉止してもよい。1つまたはそれ以上のサブシステム113および114は、カプセルシステムを外部支持体上で固定するか、または位置決めするために使用してもよい。サブシステム113および114が異なる形状で設計されているとき、誤った位置決めを防止することができる。
【0032】
図4bは、カプセルシステムを外部支持体上で固定するか、または位置決めするために使用してもよい、1つまたはそれ以上のサブシステム113および114をやはり含む、同じ閉止されたカプセルシステムを反対側から見た斜視図(下面図)である。測定レーザー光が各バイオセンサにアクセスできるようにするために、ナノ流体バイオセンサ120は光透過性接着フィルム130を通して見える。バイオセンサに次いで、流体接続要素140も光透過性接着フィルム130を通して見える。
【0033】
図5a、5b、および5cは、内部カプセルシステムの横方向面を示している。
図2で説明したように、カプセルは、入口または入力アパーチャが流体接続要素140と接触し、それがフィルタ150と接触し、すべての要素が光透過性接着フィルム130とカバー160との間に挟まれるようにして位置する、バイオセンサ121および122で構成されている。カバー160は、流体サンプル300をフィルタ150上に直接置くことができる、アパーチャで構成されている。
図5aは、流体サンプル300をカプセルシステム内に置く直前の状況を表している。
図5bは、流体サンプル300を置いた直後の、フィルタ150が構成成分のサイズによって流体サンプルを機械的に濾過している状況を示している。大きい構成成分は表面に残り、より小さい構成成分はフィルタ150を通して移動させられる。
図5cは、フィルタ150に保持された大きい構成成分を除く流体サンプル300が、流体接続要素140を通して各バイオセンサの入口または入力アパーチャへと送られている状況を示している。
【0034】
図6は、ディスクであってもよく、または別の形状を有してもよい外部支持体200上に、クリップ留めされるかまたは配置された、カプセルシステム100の斜視図を示している。ナノ流体バイオセンサに下側からアクセスするために、レーザー光510を使用する光学測定ユニット500を使用してもよい。ナノ流体バイオセンサが電気的検出技術に基づいている場合、電気測定システムも使用してもよい。
【0035】
本発明によれば、カプセルシステムは、他の不動化された生体分子と相互作用する、または相互作用しない生体分子の検出、計数、識別、および特性決定を改善する、使用性および全血濾過における大幅な改善を提供する。本発明の用途は、生物医学、生体、または食品分析、ならびに分析および生体分析における基礎的研究を包含することができる。