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特許7030996スケジューリング要求を行う方法および装置
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  • 特許-スケジューリング要求を行う方法および装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-25
(45)【発行日】2022-03-07
(54)【発明の名称】スケジューリング要求を行う方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/12 20090101AFI20220228BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220228BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20220228BHJP
【FI】
H04W72/12 150
H04W72/04 132
H04W72/04 136
H04W74/08
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020535988
(86)(22)【出願日】2018-09-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-25
(86)【国際出願番号】 CN2018104898
(87)【国際公開番号】W WO2019128308
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2020-06-26
(31)【優先権主張番号】201711466570.X
(32)【優先日】2017-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ ▲亞▼利
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-039215(JP,A)
【文献】CATT,SR configuration, mapping and transmission for CA and BWPs cases [online],3GPP TSG RAN WG2 #99bis R2-1710296,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99bis/Docs/R2-1710296.zip>,2017年09月29日
【文献】Huawei, HiSilicon,SR triggering and cancellation [online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2017_06_NR R2-1706986,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2017_06_NR/Docs/R2-1706986.zip>,2017年06月17日
【文献】CATT,Further details on the SR procedure [online],3GPP TSG RAN WG2 #99bis R2-1710295,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99bis/Docs/R2-1710295.zip>,2017年09月29日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末はスケジューリング要求のためのSR報告を実行する過程において帯域幅パート(BWP)の変更が発生したことを確定することと、
前記端末は変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行うことと、
を含み、
前記端末が変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行うことは、
変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない場合、前記端末はランダムアクセスプロセスによりSRを行うか、或いは、
変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある場合、前記端末はランダムアクセスプロセスによりSRを行うか、または専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う、
ことを含み、
変更前のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定があり、変更後のBWPにはSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない場合、前記端末はランダムアクセスプロセスによりSRを行うことは、
端末で少なくとも1つのSR禁止タイマが動作中である場合、前記端末は動作中のSR禁止タイマ中のターゲットSR禁止タイマの期限が切れると、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消すか、或いは、
前記端末はBWP切り替えコマンドを受信すると、現在動作中の総てのSR禁止タイマを直ちに停止させ、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消すか、或いは、
前記端末はBWP切り替えコマンドを受信すると、現在動作中の総てのSR禁止タイマを直ちに停止させ、なお前記SR禁止タイマに関連するSRカウンタをプリセット値に設定し、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消す、
ことを含み、
変更前のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がなく、かつ変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある場合、前記端末はランダムアクセスプロセスによりSRを行うか、または専用スケジューリング要求リソースによりSRを行うことは、
前記端末はBWP変更を実行せず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、ランダムアクセスに成功した後でBWP切り替えを実行するか、またはランダムアクセス最大伝送回数以下のN回目のランダムアクセスに失敗した後でBWP切り替えを行い、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行うか、或いは、
前記端末は変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによるSRを直ちに停止させ、BWP変更を直ちに実行し、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う、
ことを含むことを特徴とするスケジューリング要求を行う方法。
【請求項2】
ターゲットSR禁止タイマは最初にタイムアウトするSR禁止タイマまたは最後にタイムアウトするSR禁止タイマである、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記端末は総ての保留中のSRを取り消した後、
動作中のSR禁止タイマがある場合、前記端末は総てのSR禁止タイマを停止させ、なお前記SR禁止タイマに対応するSRカウンタにプリセット値を設定する、
ことをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項4】
変更前のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がなく、変更後のBWPにもSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない場合、前記端末はランダムアクセスプロセスによりSRを行うことは、
前記端末はBWP変更を実行せず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、ランダムアクセスに成功した後でBWP変更を実行するか、またはランダムアクセス最大伝送回数以下のN回目のランダムアクセスに失敗した後でBWP変更を行い、なお変更後のBWPにおいて続けてランダムアクセスプロセスによりSRを行うか、或いは、
前記端末は変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによるSRを直ちに停止させ、BWP変更を実行し、なお変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行う、
ことを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項5】
変更前のBWPにおいてSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定があり、かつ変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある場合、前記端末は専用スケジューリング要求リソースによりSRを行うことは、
前記端末は、SRをトリガする論理チャネルに対応するSR禁止タイマがタイムアウトした後、前記論理チャネルにトリガされたSRが保留状態にある場合、変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う、
ことを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記端末はランダムアクセスに失敗した回数がランダムアクセス最大伝送回数と同じとなった場合、上位層にランダムアクセス問題指示を送信しない、
ことをさらに含むことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の方法。
【請求項7】
SR報告を実行する過程においてBWP変更が発生したことを確定するための変更処理モジュールと、
変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行うための報告処理モジュールと、
を含み、
変更前のBWPに前記SRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定があり、かつ変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない場合、
前記報告処理モジュールは、
少なくとも1つのSR禁止タイマが動作中である場合、動作中のSR禁止タイマ中のターゲットSR禁止タイマの期限が切れると、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消すか、或いは、
BWP切り替えコマドンを受信すると、現在動作中の総てのSR禁止タイマを直ちに停止させ、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消すか、或いは、
BWP切り替えコマンドを受信すると、現在動作中の総てのSR禁止タイマを直ちに停止させ、なお前記SR禁止タイマに関連するSRカウンタにプリセット値を設定し、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消す、
ことに用いられ、
変更前のBWPに前記SRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がなく、かつ変更後のBWPにもSRをトリガする論理チャネルがない場合、
前記報告処理モジュールは、
BWP変更を実行せず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによるSRを行い続け、ランダムアクセスに成功した後でBWP変更を実行するか、またはランダムアクセス最大伝送回数以下のN回目のランダムアクセスに失敗した後でBWP変更を行い、なお変更後のBWPにおいて続けてランダムアクセスプロセスによりSRを行うか、或いは
変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによるSRを直ちに停止させ、なおBWP変更を実行し、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行う、
ことに用いられることを特徴とするスケジューリング要求を行う端末。
【請求項8】
ターゲットSR禁止タイマは最初にタイムアウトするSR禁止タイマまたは最後にタイムアウトするSR禁止タイマである、
ことを特徴とする請求項に記載の端末。
【請求項9】
前記報告処理モジュールは、さらに、
動作中のSR禁止タイマがある場合、総てのSR禁止タイマを停止させ、なお前記SR禁止タイマに対応するSRカウンタにプリセット値を設定する、
ことに用いられることを特徴とする請求項に記載の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2017年12月28日に中国特許局に提出し、出願番号が201711466570.Xであり、発明名称が「スケジューリング要求を行う方法および装置」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
【0002】
本発明は、無線通信技術分野に関し、特にスケジューリング要求を行う方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
従来のLTE(Long Term Evolution、ロングタームエボリューション)システムで、ネットワーク側から見たセルの帯域幅は、端末の受信帯域幅20MHz以下であるため、ネットワーク側では常にセルの上り下りの合計帯域幅を端末に割り当て、端末はセルの帯域幅全般で作業可能である。NR(New Radio、新たな無線インターフェース)システムでは、ネットワーク側の帯域幅は400MHzにもなり、端末の受信能力よりもはるかに大きい。したがって、BWP(Band Width Part、帯域幅パート)の概念を導入する。すなわちネットワーク側の大きい帯域幅を複数の帯域幅パートBWPに分割し、端に1つまたは複数のBWPを割り当て、割り当てられた一部のBWPをアクティベーションして端末が上り下り伝送を行うようにする。アクティベーションされた下りBWPはactive DL BWPと称し、アクティベーションされた上りBWPはactive UL BWPと称する。R15バージョンでは、端末にとって、一度に1つのDL BWPおよび1つのUL BWPのみのアクティベーションが可能であり、非アクティブなBWPは上り下りシグナリングおよびデータ伝送が不可能である。
【0004】
ネットワーク側は端末のために複数のBWPを割り当てた後、物理層シグナリングDCI(Downlink Control Information、下り制御情報)を利用してBWPのアクティベーションの変更が可能であり、上り下りのBWPそれぞれのアクティベーションの変更が可能である。
【0005】
3GPP(3rd Generation Partnership Project、第三世代移動通信標準化団体)無線通信システムは、スケジューリングによるシステムであり、基地局が端末装置のためにデータ伝送に必要な時間-周波数リソースを割り当て、端末は基地局のスケジューリングコマンドに従って下りデータの受信または上りデータの送信を行う。上りデータの伝送は基地局によってスケジューリングされ、基地局スケジューラは上りリソース割り当て状況を確定した後、UL grant(上りスケジューリング許可)を通じて端末に通知する。基地局スケジューラが上りリソースを割り当てる根拠は、端末によって送信される上りデータの量、すなわち端末のバッファ状態である。当該バッファは端末側にあり、基地局がその情報を知り得たい場合、端末が基地局に対してBSR(Buffer state report、バッファ状態報告)を行う必要がある。
【0006】
SR(scheduling request、スケジューリング要求)がトリガされた後、SRを送信する方法は2つある。すなわち、専用スケジューリング要求リソースによりSRを送信する方法(D-SR)およびランダムアクセスプロセスによりSRを行う方法(RA-SR)である。
【0007】
端末はSRを実行する過程において、ネットワーク側の設定に応じて端末がBWPの変更を行った場合、進行中のSR過程をどのように処理するかについては、まだ解決策がない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本出願はスケジューリング要求を行う方法及び装置を提供し、ネットワーク側の設定に応じて端末がBWPの変更を行った場合、進行中のSR過程をどのように処理するかについて現在まだ解決策がないという課題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本出願の実施例に係るスケジューリング要求を行う方法は、
端末はスケジューリング要求のためのSR報告を実行する過程において帯域幅パート(BWP)の変更が発生したことを確定することと、
前記端末は変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行うことと、を含む。
【0010】
本出願の実施例に係るスケジューリング要求を行う端末は、プロセッサ、メモリおよび送受信機を含み、
前記プロセッサはメモリ内のプログラムを読み出して、以下の、
SR報告を実行する過程においてBWP変更が発生したと確定し、変更後のBWPにおけるSR設定によりSRを行う、プロセスを実行する。
【0011】
本出願の実施例に係るスケジューリング要求を行う端末は、
SR報告を実行する過程においてBWP変更が発生したことを確定する変更処理モジュールと、
変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行う報告処理モジュールと、を含む
本出願の実施例に係るコンピュータ記憶媒体は、コンピュータプログラムが格納され、当該プログラムはプロセスによって実行される際、上記のスケジューリング要求を行う方法のステップを実現する。
【発明の効果】
【0012】
本出願の実施例に係る端末はSRを実行する過程においてBWP変更の発生が必要であると確定した場合、変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行う。端末が変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行うことができるため、BWP変更後、進行中のSR過程への端末の処理方式を提供し、それによりシステムの機能をさらに高める。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本出願に係る実施例の技術案をより明確に説明するために、以下に実施例を説明するために必要な図面について簡単に紹介する。勿論、以下の説明における図面は本出願に係る実施例の一部であり、当業者は、創造性作業を行わないことを前提として、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0014】
図1】本出願の実施例に係るスケジューリング要求を行う方法のフローを示す概略図である。
図2】本出願の実施例に係る第1の端末の構造を示す概略図である。
図3】本出願の実施例に係る第2の端末の構造を示す概略図である。
図4】本出願の実施例に係る変更前に専用SR設定があり、変更後には専用SR設定がないスケジューリング要求方法のフローを示す概略図である。
図5】本出願の実施例に係る変更前に専用SR設定がなく、変更後には専用SR設定があるスケジューリング要求方法のフローを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、当業者による理解を容易にするために、本出願の実施例における一部の用語を説明する。
【0016】
(1)本出願の実施例において、「ネットワーク」および「システム」という名詞はよく互換的に使用されるが、当業者はその意味を理解することができる。
【0017】
(2)本出願の実施例において、「複数」という用語は2つ以上を指し、他の数量詞も同様である。
【0018】
(3)「及び/又は」は、関連する対象の関連関係を説明し、3つの関係が存在する可能性があることを示し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在するか、AとBが同時に存在するか、Bが単独で存在するという3つの状況を示す。符号「/」は一般的には前後で関連する対象が「論理和」の関係にあることを示す。
【0019】
本出願に係る実施例の目的、技術案及びメリットをより明確にするため、以下、本出願に係る実施例の図面を参考しながら、本出願に係る実施例の技術案を明確かつ完全に説明する。説明した実施例は本出願の一部の実施例にすぎず、全部の実施例ではないのが明らかである。本出願の実施例に基づき、当業者は、創造性作業を行わない限りに得られた他の実施例は、全部本発明の保護範囲に属する。
【0020】
図1に示すように、本出願の実施例に係るスケジューリング要求を行う方法は、以下のステップを含む。
【0021】
ステップ100において、端末はSR報告を実行する過程においてBWP変更の発生を確定する。
【0022】
ステップ101において、前記端末は変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行う。
【0023】
本出願の実施例に係る端末はSRを実行する過程においてBWP変更の発生が必要であると確定した場合、変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行う。端末が変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行うことができるため、端末のBWP変更後に進行中のSR過程に対した処理方式を提供し、それによりシステムの機能をさらに高めた。
【0024】
本出願の実施例に係る端末が変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行うことは、変更後のBWPにおいてSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定が存在しない方式1、および変更後のBWPにおいてSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定が存在する方式2に分けられる。以下、それぞれについて説明する。
【0025】
方式1において、変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない。
【0026】
具体的には、変更後のBWPにおいてSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない場合、前記端末はランダムアクセスプロセスによりSRを行う(すなわちRA-SR)。
【0027】
方式1に対し、さらに、以下の2つのケースに分けることができる。
【0028】
ケース1においては、変更前のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定があり、変更後のBWPにはSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない。
【0029】
ケース2においては、変更前のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がなく、変更後のBWPにもSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない。
【0030】
以下、それぞれについて説明する。
【0031】
ケース1においては、変更前のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定があり、変更後のBWPにはSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない。
【0032】
ケース1の場合、端末は以下のいずれかの方法に従ってランダムアクセスプロセスによりSRを行うことができる。
【0033】
1、前記端末において少なくとも1つのSR禁止タイマが動作中である場合、前記端末は動作中のSR禁止タイマ中のターゲットSR禁止タイマ(sr-ProhibitTimer)の期限が切れると、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、総ての保留中のSRを取り消す。
【0034】
当該タイミングで、端末に複数の保留中のSRがあり、各保留中のSRに複数のSR禁止タイマがある可能性がある。本出願に係る実施例では、ターゲットSR禁止タイマの期限が切れると、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行う。
【0035】
好ましくは、ここでのターゲットSR禁止タイマは最初にタイムアウトするSR禁止タイマまたは最後にタイムアウトするSR禁止タイマである。
【0036】
例えば、前記端末は動作中のSR禁止タイマ中の最初にタイムアウトするSR禁止タイマの期限が切れた後、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行ってもよい。
【0037】
さらに例えば、前記端末は動作中のSR禁止タイマ中の最後にタイムアウトするSR禁止タイマの期限が切れた後、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行ってもよい。
【0038】
好ましくは、動作中のSR禁止タイマがある場合、前記端末は総てのSR禁止タイマを停止させ、さらに前記SR禁止タイマに対応するSRカウンタをプリセット値(SR_COUNTER)に設定する。例えばSRカウント値を0に設定する。
【0039】
2、前記端末はBWP切り替えコマンドを受信すると、現在動作中の総てのSR禁止タイマを直ちに停止させ、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、さらに総ての保留中のSRを取り消し、SRカウント値をプリセット値に設定する。例えばSRカウント値を0に設定する。
【0040】
当該タイミングにおいて、端末に複数の保留中のSRがあり、各保留中のSRに複数のSR禁止タイマがある可能性がある。本出願に係る実施例では、BWP切り替えコマンドを受信すると、総ての動作中のSR禁止タイマを停止させ、さらに変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行う。
【0041】
3、端末はBWP切り替えコマンドを受信すると、現在動作中の総てのSR禁止タイマを直ちに停止させ、さらに前記SR禁止タイマに関連するSRカウンタをプリセット値に設定し、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消す。
【0042】
当該タイミングにおいて、端末に複数の保留中のSRがあり、各保留中のSRに複数のSR禁止タイマがある可能性がある。本出願に係る実施例では、BWP切り替えコマンドを受信すると、総ての動作中のSR禁止タイマを停止させ、前記SR禁止タイマに関連するSRカウンタをプリセット値に設定し、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行う。
【0043】
ケース2においては、変更前のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がなく、かつ変更後のBWPにもSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない。
【0044】
ケース2の場合、端末は以下のいずれかの方法に従ってランダムアクセスプロセスによりSRを行ってもよい。
【0045】
1、前記端末はBWP変更を実行せず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、ランダムアクセスに成功した後でBWP変更を実行する。
【0046】
本出願の実施例に係る端末はBWP切り替えコマンドを受信すると、BWP切り替えを行わず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続ける。
【0047】
2、前記端末はBWP変更を実行せず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、N回目のランダムアクセスに失敗した後でBWP変更を行い、さらに変更後のBWPにおいて続けてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、ここでNはランダムアクセス最大伝送回数以下である。
【0048】
本出願の実施例に係る端末はBWP切り替えコマンドを受信すると、BWP切り替えを行わず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、N回目のランダムアクセスに失敗した後でBWP変更を行う。
【0049】
ここでのNの値はニーズに応じて設定されてもよい。例えば、1に設定してもよく、その場合、BWP変更の1回目のランダムアクセスに失敗するだけで、BWP切り替えを行い、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0050】
3、前記端末は変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによるSRを直ちに停止させ、BWP変更を実行し、なお変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行う。
【0051】
本出願の実施例に係る端末はBWP切り替えコマンドを受信すると、ランダムアクセスプロセスによるSRを直ちに停止させ、BWP変更を実行し、なお変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行う。
【0052】
方式2においては、変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある。
【0053】
具体的には、変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある場合、前記端末はランダムアクセスプロセスによりSRを行うか、または専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0054】
方式2の場合、さらに以下の2つのケースに分けることができる。
【0055】
ケース1においては、変更前のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定があり、かつ変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある。
【0056】
ケース2においては、変更前のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がなく、かつ変更後のBWPにはSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある。
【0057】
以下、それぞれについて説明する。
ケース1においては、変更前のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定があり、かつ変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある。
【0058】
ケース1の場合、端末は以下の方法に従って専用スケジューリング要求リソースによりSRを行うことができる。
【0059】
前記端末はSRをトリガする論理チャネルに対応するSR禁止タイマがタイムアウトした後、前記論理チャネルによりトリガされたSRが保留状態にある場合、変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0060】
このケースでは、端末はBWP変更後にもSR禁止タイマを動作させ、なおSRをトリガする論理チャネルに対応するSR禁止タイマがタイムアウトした後、前記論理チャネルによりトリガされたSRが保留状態にある場合、変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0061】
ケース2においては、変更前のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がなく、変更後のBWPにはSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある。
【0062】
ケース2の場合、端末は以下のいずれかの方法に従ってランダムアクセスプロセスによりSRを行うか、または専用スケジューリング要求リソースによりSRを行うことができる。
【0063】
1、前記端末はBWP変更を実行せず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、ランダムアクセスに成功した後でBWP切り替えを実行する。
【0064】
本出願の実施例に係る端末はBWP切り替えコマンドを受信すると、BWP切り替えを行わず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続ける。
【0065】
2、前記端末はBWP変更を実行せず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、N回目のランダムアクセスに失敗した後でBWP切り替えを行い、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行い、ここでNはランダムアクセス最大伝送回数以下である。
【0066】
本出願の実施例に係る端末はBWP切り替えコマンドを受信すると、BWP切り替えを行わず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、N回目のランダムアクセスに失敗した後でBWP切り替えを行い、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0067】
ここでのNの値はニーズに応じて設定してもよく、例えば1に設定してもよく、その場合、BWP変更の1回目のランダムアクセスに失敗するだけで、BWP切り替えを行い、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。

【0068】
3、前記端末は変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによるSRを直ちに停止させ、BWP変更を直ちに実行し、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0069】
本出願の実施例に係る端末はBWP切り替えコマンドを受信すると、ランダムアクセスプロセスによるSRを直ちに停止させ、BWP変更を実行し、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0070】
好ましくは、ランダムアクセスに失敗した回数がランダムアクセス最大伝送回数と同じとなった後、前記端末は上位層にランダムアクセス問題指示を送信しない。
【0071】
同じ発明思想に基づいて、本出願に係る実施例はさらに端末を提供し、当該端末による問題解決の原理は本出願の実施例に係るスケジューリング要求を行う方法と似ているため、当該端末の実施は方法の実施を参照すればよく、ここでは重複して説明しない。
【0072】
図2に示すように、本出願の実施例に係る第1の端末は、プロセッサ200、メモリ201および送受信機202を含む。
【0073】
プロセッサ200はバスアーキテクチャおよび通常の処理を管理し、メモリ201はプロセッサ200が動作する際に利用するデータを記憶する。送受信機202はプロセッサ200の制御下でデータを送受信する。
【0074】
バスアーキテクチャは任意の数の相互接続するバスおよびブリッジを備える。具体的にはプロセッサ200が代表する1つまたは複数のプロセッサおよびメモリ201が代表するメモリの各種回路により接続される。バスアーキテクチャはさらに、外部設備、電圧レギュレータおよび電力管理回路等の他の各種回路を接続させることもできる。これらは、当該分野の周知技術であるため、本発明において、詳細に説明しない。バスインターフェースはインターフェースを提供する。プロセッサ200はバスアーキテクチャおよび通常の処理を管理し、メモリ201はプロセッサ200が動作する際に利用するデータを記憶する。
【0075】
本出願に係る実施例により開示されるフローは、プロセッサ200に適用するか、または、プロセッサ200により実現することができる。実現の過程において、信号処理フローの各々ステップは、プロセッサ200内のハードウェアの論理集積回路またはソフトウェア形式の指令により完成することができる。プロセッサ200は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、専用集積回路、フィールドプログラマブル・ゲートアレイまたは他のプログラマブルロジック・デバイス、ディスクリート・ゲートまたはトランジスタロジック・デバイス、ディスクリート・ハードウェアコンポネントであることができ、本出願の実施例に係る実施例により開示した各々方法、ステップおよびロジックブロック図を実現・執行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサまたはいずれのノーマルプロセッサーなどであることができる。本出願に係る実施例により開示された方法のステップを参照すれば、ハードウェアプロセッサにより直接に執行して完成するか、または、プロセッサ内のハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組み合わせにより執行されて完成することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムメモリ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ、プログラマブルリードオンリーメモリまたは電気的消去可能プログラマブルメモリ、レジスタなど本分野のよく知られる記憶媒体に格納されることができる。当該記憶媒体はメモリ201に位置し、プロセッサ200はメモリ201内の情報を読み出して、そのハードウェアと協働して信号処理フローのステップを完成する。
【0076】
ここで、プロセッサ200は、メモリ201内のプログラムを読み出して次のプロセスを実行する。すなわち、SR報告を実行する過程においてBWP変更が発生したと確定し、変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行う。
【0077】
好ましくは、前記プロセッサ200は具体的には、変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない場合、ランダムアクセスプロセスによりSRを行うか、もしくは変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある場合、ランダムアクセスプロセスによりSRを行うか、または専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0078】
好ましくは、変更前のBWPに前記SRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定があり、かつ変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない場合、前記プロセッサ200は具体的には、少なくとも1つのSR禁止タイマが動作中である場合、動作中のSR禁止タイマ中のターゲットSR禁止タイマの期限が切れると、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消すか、または、BWP切り替えコマンドを受信すると、現在動作中の総てのSR禁止タイマを直ちに停止させ、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消すか、または、BWP切り替えコマンドを受信すると、現在動作中の総てのSR禁止タイマを直ちに停止させ、前記SR禁止タイマに関連するSRカウンタをプリセット値に設定し、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消す。
【0079】
好ましくは、ターゲットSR禁止タイマは最初にタイムアウトするSR禁止タイマまたは最後にタイムアウトするSR禁止タイマである。
【0080】
好ましくは、前記プロセッサ200はさらに、動作中のSR禁止タイマがある場合、総てのSR禁止タイマを停止させ、なお前記SR禁止タイマに対応するSRカウンタをプリセット値に設定する。
【0081】
好ましくは、変更前のBWPに前記SRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がなく、かつ変更後のBWPにもSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない場合、前記プロセッサ200は具体的には、BWP変更を実行せず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、ランダムアクセスに成功した後でBWP変更を実行するか、またはランダムアクセス最大伝送回数以下のN回目のランダムアクセスに失敗した後でBWP変更を行い、なお変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行か、もしくは、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによるSRを直ちに停止させ、BWP変更を実行し、なお変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行う。
【0082】
好ましくは、変更前のBWPに前記SRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定があり、かつ変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある場合、前記プロセッサ200は具体的には、SRをトリガする論理チャネルに対応するSR禁止タイマがタイムアウトした後、前記論理チャネルによりトリガされたSRが保留状態にある場合、変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0083】
好ましくは、変更前のBWPに前記SRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がなく、かつ変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある場合、前記プロセッサ200は具体的には、BWP変更を実行せず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、ランダムアクセスに成功した後でBWP切り替えを実行するか、またはランダムアクセス最大伝送回数以下のN回目のランダムアクセスに失敗した後でBWP切り替えを行い、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行うか、もしくは、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによるSRを直ちに停止させ、BWP変更を直ちに実行し、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0084】
好ましくは、前記プロセッサ200はさらに、ランダムアクセスに失敗した回数がランダムアクセス最大伝送回数と同じとなった場合、ランダムアクセス問題指示を上位層に送信しない。
【0085】
図3に示すように、本出願の実施例に係る第2の端末は、SR報告を実行する過程においてBWP変更が発生したことを確定するための変更処理モジュール300と、変更後のBWPにおけるSR設定に従ってSRを行うための報告処理モジュール301と、を含む。
【0086】
好ましくは、前記報告処理モジュール301は具体的には、変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない場合、ランダムアクセスプロセスによりSRを行うか、もしくは、変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある場合、ランダムアクセスプロセスによりSRを行うか、または専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0087】
好ましくは、変更前のBWPに前記SRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定があり、かつ変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない場合、前記報告処理モジュール301は具体的には、少なくとも1つのSR禁止タイマが動作中である場合、動作中のSR禁止タイマ中のターゲットSR禁止タイマの期限が切れると、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消すか、または、BWP切り替えコマンドを受信すると、現在動作中の総てのSR禁止タイマを直ちに停止させ、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消すか、もしくは、BWP切り替えコマンドを受信すると、現在動作中の総てのSR禁止タイマを直ちに停止させ、前記SR禁止タイマに関連するSRカウンタをプリセット値に設定し、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消す。
【0088】
好ましくは、ターゲットSR禁止タイマは最初にタイムアウトするSR禁止タイマまたは最後にタイムアウトするSR禁止タイマである。
【0089】
好ましくは、前記報告処理モジュール301はさらに、動作中のSR禁止タイマがある場合、総てのSR禁止タイマを停止させ、なお前記SR禁止タイマに対応するSRカウンタをプリセット値に設定する。
【0090】
好ましくは、変更前のBWPに前記SRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がなく、かつ変更後のBWPにもSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がない場合、前記報告処理モジュール301は具体的には、BWP変更を実行せず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、ランダムアクセスに成功した後でBWP変更を実行するか、またはランダムアクセス最大伝送回数以下のN回目のランダムアクセスに失敗した後でBWP変更を行い、なお変更後のBWPにおいて続けてランダムアクセスプロセスによりSRを行うか、もしくは、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによるSRを直ちに停止させ、BWP変更を実行し、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行う。
【0091】
好ましくは、変更前のBWPに前記SRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定があり、かつ変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある場合、前記報告処理モジュール301は具体的には、SRをトリガする論理チャネルに対応するSR禁止タイマがタイムアウトした後、前記論理チャネルによりトリガされたSRが保留状態にある場合、変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0092】
好ましくは、変更前のBWPに前記SRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がなく、かつ変更後のBWPにSRをトリガする論理チャネルに対応する専用SR設定がある場合、前記報告処理モジュール301は具体的には、BWP変更を実行せず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、ランダムアクセスに成功した後でBWP切り替えを実行するか、またはランダムアクセス最大伝送回数以下のN回目のランダムアクセスに失敗した後でBWP切り替えを行い、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行うか、もしくは、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによるSRを直ちに停止させ、BWP変更を直ちに実行し、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行う。
【0093】
好ましくは、前記報告処理モジュール301はさらに、ランダムアクセスに失敗した回数がランダムアクセス最大伝送回数と同じとなった場合、ランダムアクセス問題指示を上位層に送信しない。
【0094】
本出願に係る実施例は読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記読み取り可能な記憶媒体は不揮発性読み取り可能な記憶媒体であり、プログラムコードを含み、前記プログラムコードがコンピュータにおいて実行される際、前記プログラムコードは前記コンピュータ装置に上記端末によるスケジューリング要求のための動作を実行させることに用いられる。
【0095】
以下、いくつかの例を採って本出願の技術案について説明する。
【0096】
端末はBWP1およびBWP2をサポートし、端末の論理チャネル1はSRをトリガする論理チャネルであり、BWP1に論理チャネル1に対応する専用SR設定があり、BWP2に論理チャネル1に対応する専用SR設定がないとする。
【0097】
実施例1において、図4に示すように、本出願の実施例に係る変更前は専用SR設定があり、変更後は専用SR設定がないスケジューリング要求方法は以下のステップを含む。
【0098】
ステップ400において、当該タイミングで端末のアクティベーションされたBWPはBWP1であり、この際、regular(周期)BSRがトリガされた場合、SRトリガ条件に基づき、regular BSRがSRをトリガすることと判定する。
【0099】
ステップ401において、BWP1にSRをトリガする論理チャネル1に対応する専用SR設定があるため、端末はBWP1において専用SRリソースによりSRを行い、なお専用SRに基づきsr-ProhibitTimerおよびSR_COUNTERを維持する。
【0100】
ステップ402において、端末がSRを実行する過程において、ネットワーク側は端末にBWP変更を行うように通知する。
【0101】
ステップ403において、端末はアクティブBWPをBWP1からBWP2に変更する。
【0102】
ステップ404において、BWP2にSRをトリガする論理チャネル2に対応する専用SR設定がないため、端末はRA-SRを行う必要がある。
【0103】
好ましくは、端末の具体的な動作は以下の通りである。
【0104】
1、前記端末で少なくとも1つのSR禁止タイマが動作中である場合、前記端末は動作のSR禁止タイマ中のターゲットSR禁止タイマの期限が切れると、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なおすべての保留中のSRを取り消す。
【0105】
2、前記端末はBWP切り替えコマンドを受信すると、現在動作中の総てのSR禁止タイマを直ちに停止させ、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消す。
【0106】
3、前記端末はBWP切り替えコマンドを受信すると、現在動作中の総てのSR禁止タイマを直ちに停止させ、前記SR禁止タイマに関連するSRカウンタをプリセット値に設定し、変更後のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い、なお総ての保留中のSRを取り消す。
【0107】
実施例2において、図5に示すように、本出願の実施例に係る変更前は専用SR設定がなく、変更後は専用SR設定があるスケジューリング要求方法は以下のステップを含む。
【0108】
ステップ500において、当該タイミングの端末のアクティベーションされたBWPがBWP2であり、この際、regular BSRがトリガされた場合、SRトリガ条件に基づき、regular BSRがSRをトリガすることと判定する。
【0109】
ステップ501において、BWP2にSRをトリガする論理チャネル1に対応する専用SR設定がないため、端末はBWP2においてRA-SRを用いてSRを行う。
【0110】
ステップ502において、端末がSRを実行する過程において、ネットワーク側は端末にBWP変更を行うように通知する。
【0111】
ステップ503において、端末はアクティブBWPをBWP2からBWP1に変更する。
【0112】
ステップ504において、BWP2にSRをトリガする論理チャネル2に対応する専用SR設定がないため、端末はRA-SRを行うか、または専用スケジューリング要求リソースによりSR(すなわちD-SR)を行ってもよい。
【0113】
好ましくは、端末の具体的な動作は以下のいずれであってもよい。
【0114】
1、前記端末はBWP変更を実行せず、変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによりSRを行い続け、ランダムアクセスに成功した後でBWP切り替えを実行するか、またはN回目のランダムアクセスに失敗した後でBWP変更を行い、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリング要求リソースによりSRを行い、ここでNはランダムアクセス最大伝送回数以下である。
【0115】
2、前記端末は変更前のBWPにおいてランダムアクセスプロセスによるSRを直ちに停止させ、BWP変更を直ちに実行し、なお変更後のBWPにおいて専用スケジューリングリソースによりSRを行う。
【0116】
本分野の技術者として、本出願の実施形態が、方法、システム或いはコンピュータプログラム製品を提供できるため、本出願は完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態、またはソフトウェアとハードウェアの両方を結合した実施形態を採用できることがかわるはずである。さらに、本出願は、一つ或いは複数のコンピュータプログラム製品の形式を採用できる。当該製品はコンピュータ使用可能なプログラムコードを含むコンピュータ使用可能な記憶媒体(ディスク記憶装置、CD-ROM、光学記憶装置等を含むがそれとは限らない)において実施する。
【0117】
本出願に係る実施形態の方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフロー及び/又はブロック図により本出願を記述した。理解すべきことは、コンピュータプログラムの指令により、フロー及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック図、ならびにフロー及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの結合を実現できる。これらのコンピュータプログラム指令を汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み式処理装置または他のプログラミング可能なデータ処理装置のプロセッサに提供することで、マシンを構成し、したがってコンピュータまたは他のプログラミング可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行される指令により、フロー図における1つあるいは複数のフロー及び/又はブロック図における1つあるいは複数のブロックに指定される機能を実現させる装置を生成する。
【0118】
これらのコンピュータプログラム指令は又、コンピュータ又は他のプログラミング可能なデータ処理装置を特定手法で動作させるコンピュータ読取記憶装置に記憶できる。これにより、指令を含む装置は当該コンピュータ読取記憶装置内の指令を実行でき、又、フロー図における1つまたは複数のフローと/又はブロック図における1つ又は複数のブロックにおいて指定される機能を実現できる。
【0119】
これらのコンピュータプログラム指令は又、コンピュータ又は他のプログラミング可能なデータ処理装置に実装できる。コンピュータ又は他のプログラミング可能な装置は、一連な操作ステップを実行することにより、関連の処理を実現し、コンピュータ又は他のプログラミング可能な装置において実行される指令により、フロー図における一つ又は複数のフローと/又はブロック図における一つ又は複数のブロックに指定される機能を実現する。
【0120】
本出願の好ましい実施形態について記述したが、当業者は、基本的な技術思想を把握した上、これらの実施形態に対して更なる変更と修正を行える。したがって、好ましい実施形態ならびに本出願の範囲内に属する総ての変更と修正を含むように意図される。
【0121】
無論、当業者であれば、本出願の実施形態の精神や範囲を逸脱することなく、本出願の実施形態に様々な修正や変形が可能である。したがって、本出願の実施形態の修正や変形が添付の特許請求の範囲とその均等技術の範囲に属する限り、本出願もこれらの修正や変形を含むように意図される。
【符号の説明】
【0122】
200 プロセッサ
201 メモリ
202 送受信機
300 変更処理モジュール
301 報告処理モジュール
図1
図2
図3
図4
図5