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  • 特許-水性メイク落とし組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】水性メイク落とし組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/39 20060101AFI20220301BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/23 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/20 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/365 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/24 20060101ALI20220301BHJP
   A61Q 1/14 20060101ALI20220301BHJP
【FI】
A61K8/39
A61K8/44
A61K8/23
A61K8/36
A61K8/20
A61K8/365
A61K8/24
A61Q1/14
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2017022113
(22)【出願日】2017-02-09
(65)【公開番号】P2018127419
(43)【公開日】2018-08-16
【審査請求日】2020-01-10
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 電気通信回線を通じて発表した 掲載年月日 2017年1月26日 掲載アドレス http://www.kracie.co.jp/release/10131418_3833.html
(73)【特許権者】
【識別番号】306018365
【氏名又は名称】クラシエホームプロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002826
【氏名又は名称】特許業務法人雄渾
(72)【発明者】
【氏名】粂井 美穂
【審査官】山中 隆幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-126805(JP,A)
【文献】特開2010-070521(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(A)成分と、(B)成分および水を含有し、
L*値を縦軸、横軸に左側に50℃、右側に23℃の2つのデータをその間を1として配置した座標系において、
23℃のL*値が50℃のL*値よりも大きく、
50℃のL*値と23℃のL*値とを結ぶ右上がりの直線の傾き(23℃のL*値-50℃のL*値)が10より大きく89以下であることを特徴とする水性メイク落とし組成物。
(A):酸化エチレンの平均付加モル数が6から8のポリオキシエチレン(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 3.0~5.0質量%
(B):グルタミン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、塩化カルシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸一ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二ナトリウム、酒石酸、クエン酸から選ばれる1種又は2種以上
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メイク汚れを除去するための水性メイク落とし組成物に関し、さらに詳細には、酸化エチレンの平均付加モル数が6から8のポリオキシエチレン(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルを 3.0~5.0質量%と、グルタミン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、塩化カルシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸一ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二ナトリウム、酒石酸、クエン酸から選ばれる1種又は2種以上および水を含み、50℃±2℃のときのL*値と23℃±2℃のL*値から得られる一次関数の傾きが10より大きく89以下であることを特徴とするメイク落ちと保存安定性に優れる水性メイク落とし組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からメイクを落とす洗浄剤組成物は、落ちにくいアイメイクや口紅などを肌より除去するために、油剤に界面活性剤が溶けた界面活性剤油溶液剤型、およびそれに少量の水を含んだ逆ミセル油溶液型などの、いわゆるクレンジングオイルが主流である(例えば、特許文献1)。しかしながらクレンジングオイルは落ちにくいメイク除去効果に優れる反面、洗い流し時に油膜が肌に残り、再度洗顔剤で洗浄しなければ、さっぱりとした感触が得られない問題があった。さらには、クレンジングオイルの油剤が肌の皮脂と馴染むため、洗浄時に必要な皮脂分まで取り去り、使用後の肌の乾燥感が大きく、それにより肌への負担が大きいことが問題であった。
【0003】
一方で近年は、自然な肌感を重視するライトメイクの流行、顔全体はやさしく落としたいという女性意識や子育てや仕事などで忙しい日常を送る女性の生活習慣にフィットしている等の理由から、拭き取りまたは洗い流しで簡便にさっぱりできる水性のメイクを落とすメイク落とし組成物が主流となりつつある。
【0004】
具体的には非イオン性界面活性剤と未中和のアニオン性界面活性剤を含有することを拭き取りクレンジング料(例えば、特許文献2)、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル3~10質量%および両性界面活性剤0.005~2質量%を含有する水性拭き取りクレンジング化粧料(例えば、特許文献3)、などが提案されている。
【0005】
しかしながら、これらの水性のクレンジング化粧料は、2種以上の界面活性剤を組合せてメイク落ちが良好であるという提案であるが、メイク落ち機能は十分とはいえないレベルであり、さらには保存安定性との両立に対する課題を十分に解決するものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許4757446号公報
【文献】特開2011-37782号公報
【文献】特開2014-201561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、1種の界面活性剤のミセルの大きさをコントロールして効率よく界面活性剤を利用することで、従来の水性洗浄剤組成物と対比して、メイク落ちと保存安定性に優れる水性メイク落とし組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者等は、本発明の目的を達成するために鋭意研究を行った結果、酸化エチレンの平均付加モル数が6から8のポリオキシエチレン(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルを
3.0~5.0質量%と、グルタミン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、塩化カルシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸一ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二ナトリウム、酒石酸、クエン酸から選ばれる1種又は2種以上および水を含み、50℃±2℃のときのL*値と23℃±2℃のL*値から得られる一次関数の傾きが10より大きく89以下であることを特徴とする水性メイク落とし組成物が、メイク落ちと保存安定性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本願発明は、下記成分(A)、成分(B)、および水を含有し、50℃±2℃のときのL*値と23℃±2℃のL*値から得られる一次関数の傾きが10より大きく89以下であることを特徴とする水性メイク落とし組成物である。
成分(A) 酸化エチレンの平均付加モル数が6から8のポリオキシエチレン(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 3.0~5.0質量%
成分(B) グルタミン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、塩化カルシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸一ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二ナトリウム、酒石酸、クエン酸から選ばれる1種又は2種以上
【発明の効果】
【0010】
本発明の水性メイク落とし組成物は、従来の水性洗浄剤組成物と対比して、1種の界面活性剤のメイク落とし効果を最大にして、メイク汚れを除去する効果に優れているという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例1および市販品1~4の50℃±2℃のときの溶液のL*値と23℃±2℃のときのL*値から得られる一次関数を示すグラフである。
【0012】
ここでL*値とは、濁り度合いを表す尺度で、測色色差計(Color meter ZE6000: 日本電色工業株式会社製)を用い、ガラスセルに精製水を入れて光を透過させたときの透明度を100とし、光を完全に遮断して透過光がないときの透明度を0として測定したときの値である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の水性メイク落とし組成物について詳細に説明する。
【0014】
本発明の成分(A)は、酸化エチレンの平均付加モル数が6から8のポリオキシエチレン(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルを 3.0~5.0質量%が用いられる。本発明の水性クレンジング化粧料において、成分(A)が3.0質量%未満の場合、水への溶解性が悪くメイク落ちも良好ではない。また5.0質量%以上では、界面活性剤量が多く肌への負担が大きくなる。
【0015】
本発明の成分(B)は、グルタミン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、塩化カルシウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸一ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二ナトリウム、酒石酸、クエン酸などが挙げられる。これら成分(B)は、1種を単独で用いても、2種以上を適宜組合せて用いても良い。
【0016】
本発明に用いられる成分(B)は、溶液中のミセルの大きさの制御に用いられ、ミセルの大きさを通常使用する温度範囲で安定に保ちかつ、それにより良好なメイク汚れ除去効果が得られる観点から用いられる。
【0017】
本発明に用いられる成分(B)を用いることで、50℃±2℃のときの溶液のL*値と23℃±2℃のときのL*値から得られる一次関数の傾きが10より大きく89以下になる場合がある。一次関数は、Xを50℃±2℃、23℃±2℃、YをL*値としたときに求められる。
【0018】
この一次関数の傾きが10より大きく89以下の範囲にあるとき、本願発明の水性メイク落とし組成物中の界面活性剤のミセルは、メイク落ちおよび保存安定性を良好とする大きさとなっており、一次関数の傾きが10以下である場合、23℃±2℃におけるミセルサイズが相対的に小さく なることから、23℃±2℃におけるメイク落としが悪くなり、一次関数の傾きが89より大きい場合、50℃±2℃におけるミセルサイズが相対的に大きくなることから、50℃±2℃における 安定性が悪くなり分離する場合がある。
【0019】
本発明の洗浄剤組成物は、上述した成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば、生理活性成分、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料、保湿剤、塩類、溶媒、中和剤、昆虫忌避剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。
【0020】
上記生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。上記生理活性成分は、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分や、化合物等が挙げられるが、これらの中でも、特に天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が安全性の点で好ましい。
【0021】
上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分の例としては、例えばアシタバエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アロエエキス、アンズエキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オトギリソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カキョクエキス、キウイエキス、キューカンバーエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クロレラエキス、クワエキス、紅茶エキス、酵母エキス、コラーゲン、サルビアエキス、サボンソウエキス、サンザシエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シャクヤクエキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウニンエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、ブクリョウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マドンナリリー花エキス、マロニエエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズマリーエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0022】
天然系香料としては、アミリスオイル、アンブレットシードオイル、イランイランオイル、イランイランアブソリュート、イリスレジノイド、イリスアブソリュート、イリスオイル、ウィンターグリーンオイル、エストラゴンオイル、エレミオレオレジン、エレミレジノイドアブソリュート、エレミチンキ、オークモスコンクリート、オークモスアブソリュート、オークモスレジン、オークモスレジノイド、オスマンサスアブソリュート、オスマンサスコンクリート、オポパナックスレジノイド、オポパナックスアブソリュート、オポパナックスオイル、オリバナムレジノイド、オリバナムアブソリュート、オリバナムオイル、オールスパイスオイル、オリガナムオイル、オレガノオイル、オレガノオレオレジン、オレンジオイル、オレンジフラワーアブソリュート、オレンジフラワーコンクリート、カナンガオイル、ガージュンバルサム、ガージュンバルサムオイル、カッシーアブソリュート、カッシーフラワーオイル、カッシアオイル、ガーデニアアブソリュート、カーネションアブソリュート、カブリューバオイル、カモミルオイル、カルダモンオイル、ガルバナムオイル、ガルバナムレジン、ガルバナムレジノイド、キャラウェーシードオイル、キャロットシードオイル、キュベバオイル、グァヤックウッドオイル、グァヤックレジン、グァヤックコンクリート、クスノキオイル、クミンオイル、クミンアブソリュート、クミンオレオレジン、クラリセージオイル、グレープフルーツオイル、クローブオイル、コスタスオイル、コパイババルサム、コパイババルサムオイル、コパイババルサムレジン、コリアンダーオイル、サンダルウッドオイル、シソオイル、シダーウッドオイル、シトロネラオイル、ジャスミンオイル、ジャスミンアブソリュート、ジャスミンコンクリート、ジュニパーベリーオイル、ジュネアブソリュート、ジョンキルアブソリュート、ジンジャーオイル、シナモンオイル、シナモンバークオイル、シナモンリーフオイル、スギオイル、スターアニスオイル、スチラックスオイル、スチラックスレジノイド、スパイクラベンダーオイル、スペアミントオイル、セイボリーオイル、セージオイル、セダーオイル、セダーリーフオイル、ゼラニウムオイル、セロリーシードオイル、タイムオイル、タゲットオイル、タンジェリンオイル、チュベローズアブソリュート、ティーツリーオイル、トリーモスアブソリュート、トンカビーンオイル、トルーバルサム、ナツメッグオイル、ナルシサスアブソリュート、ネロリオイル、バイオレットリーフアブソリュート、パインオイル、パインニードルオイル、バジルオイル、パセリリーフオイル、パセリシードオイル、パセリハーブオイル、パチョリオイル、ハッカオイル、バニラアブソリュート、ハネーサックルアブソリュート、パルマローザオイル、バレリアンオイル、ビターオレンジオイル、ヒソップオイル、ヒバオイル、ヒノキオイル、ヒヤシンスアブソリュート、フェンネルオイル、フィグアブソリュート、プチグレンオイル、ブッチュオイル、ベイオイル、ベチバーオイル、ペッパーオイル、ペパーミントアブソリュート、ペパーミントオイル、ベルガモットオイル、ペルーバルサム、ベンゾインチンキ、ベンゾインレジノイド、ホウショウオイル、マージョラムオイル、マンダリンオイル、ミカンオイル、ミモザコンクリート、ミモザアブソリュート、ミモザオイル、ミルレジノイド、ミルアブソリュート、ミルオイル、ムスクアブソリュート、ムスクチンキ、ユーカリオイル、ユズオイル、ライムオイル、ラブダナムオイル、ラブダナムレジノイド、ラベンダーオイル、ラベンダーアブソリュート、ラバンジンオイル、ラバンジンアブソリュート、レモンオイル、レモングラスオイル、ローズオイル、ローズアブソリュート、ローズコンクリート、ローズマリーオイル、ローレルオイル、ローレルリーフオイル等が挙げられる。
【0023】
合成香料としては、アンブレッドリド、アルデヒドC6~C12、アニスアルデヒド、アセタールR、アセトフェノン、アセチルセドレン、アドキサール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒドジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミルサリシレート、アセチルオイゲノール、イソアミルアセテート、イソアミルサリシレート、インドール、イオノン、イソボルニルアセテート、イソシクロシトラール、イソEスーパー、イソオイゲノール、イソノニルアセテート、イソブチルキノリン、γ-ウンデ
カラクトン、エチレンブラシレート、エチレンドデカンジオエート、エチルワニリン、2-エチルヘキサノール、オウランチオール、10-オキサヘキサデカノリド、11-オキサヘキサデカノリド、12-オキサヘキサデカノリド、オキサヘキサデセン-2-オン、オイゲノール、オリボン、オキシフェニロン、ガラクソリド、カリオフィレン、カシュメラン、カルボン、β-カリオフィレン、キャロン、クマリン、p-クレジールメチルエーテル、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、ゲラニルニトリル、コアボン、サンダロア、サンデラ、サンタレックス、シンナミックアルコール、シンナミックアルデヒド、シスジャスモン、シトラール、シトラールジメチルアセタール、シトラサール、シトロネラール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルフォーメート、シトロネリルニトリル、シクラセット、シクラメンアルデヒド、シクラプロップ、ジメチルベンジルカービノール、ジヒドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメトール、ジミルセトール、ジフェニルオキサイド、ジャスマール、ジャスモラクトン、ジャスモフィラン、シンナミルアセテート、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデセノン、シクロペンタデカノリド、シクロヘキサデカノリド、ジメチルベンジルカービニルアセテート、ジャスマサイクレン、スチラリールアセテート、スチラリールプロピオネート、セドロアンバー、セドリルアセテート、セドロール、セレストリッド、α-ダマスコン、β-ダマスコン、δ-ダマスコン、ダマセノン、ターピネオール、ターピニルアセテート、チモール、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロリナリルアセテート、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロゲラニルアセテート、トナリッド、トラセオライド、トリプラール、ネリルアセテート、ネロール、ネオベルガメート、γ-ノナラクトンノピルアルコール、ノピルアセテート、バクダノール、ハイドロトロピックアルコール、α-ピネン、β-ピネン、ヒドロキシシトロネラール、ヒヤシンスジメチルアセタール、ブチルブチレート、p-t-ブチルシクロヘキサノール、p-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、o-t-ブチルシクロヘキサノール、o-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、フルイテート、フェンチルアルコール、フェニルエチルフェニルアセテート、フェニルエチルアセテート、ペンタリッド、ベルドックス、ベンジルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルサリシレート、ベルガミルアセテート、ベンズアルデヒド、ベンジルフォーメート、ヘディオン、ヘリオナール、ヘリオトロピン、cis-3-ヘキセノール、cis-3-ヘキセニールアセテート、cis-3-ヘキセニールサリシレート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリシレート、ボルニルアセテート、ボルネオール、マンザネート、マイヨール、ミルセン、ミラックアルデヒド、ミューゲアルデヒド、ムゴール、ムスクTM-11、ムスク781、ムスクC14、ムスコン、ムスクケトン、ムスクチベチン、メンサニールアセテート、メンソネート、メチルアンスラニレート、メチルオイゲノール、メントール、α-メチルイオノン、β-メチルイオノン、γ-メチルイオノン、メチルイソオイゲノール、メチルラベンダーケトン、メチルサリシレート、14-メチル-ヘキサデセノリド、14-メチル-ヘキサデカノリド、メチルナフチルケトン、メチルフェニルアセテート、ヤラヤラ、δ-C6~C13ラクトン、ライムオキサイド、γ-C6~C13ラクトン、ラズベリーケトン、リモネン、リグストラール、リリアール、リナロール、リナロールオキサイド、リナリルアセテート、リラール、ルバフラン、ローズフェノン、ローズオキサイド、ワニリンなどが挙げられる。
【0024】
香料成分を組み合わせた調合香料としては、次のような香調のベース類がある。レモン調、ライム調、オレンジ調、スイートオレンジ調、マンダリン調、ベルガモット調等のシトラスタイプベース、プチグレン調、ネロリ調、レモングラス調、アグルメン調、等のフレッシュタイプベース、アップル調、ピーチ調、ストロベリー調、ココナッツ調、パイナップル調、ラズベリー調、ウォーターメロン調、グレープ調、マンゴー調、フルーツミックス調、トロピカルフルーツ調等のフルーティタイプベース、ローズ調、ジャスミン調、ムゲ調、ライラック調、カーネーション調、ヒアシンス調、チュベローズ調、ガーデニア調、ミモザ調、ナルシス調、バイオレット調、イラン調、フローラルブーケ調等のフローラルタイプベース、シナモンバーク調、シナモンリーフ調、クローブ調、ピメントベリー調
、ナツメグ調、ペッパー調、カルダモン調、コリアンダー調、クミン調等のスパイシータイプベース、シダーウッド調、ベチバー調、サンダルウッド調、グアイアックウッド調、ウッディアンバー調、ウッディイリス調等のウッディタイプベース、スモーキー調、キノリン調等のレザータイプ、バニラ調、トンカ調、ハネー調、ピュアーバルサム調等のスイートタイプベース、その他バターフレーバー、ミルクフレーバー、アルデハイディックタイプベース、アンバータイプベース、アニマルタイプベース、アニスタイプベース、アロマティックハーバルタイプベース、アガータイプベース、アクアタイプベース、カンファーシネオールタイプベース、グリーンタイプベース、シードタイプベース、ハーブタイプベース、パインタイプベース、パチュリタイプベース、バルサミックタイプベース、ミントタイプベース、ムスクタイプベース、モスタイプベース、ラベンダータイプベース、リナロールタイプベース、レジンタイプベース等が挙げられる。
【0025】
また、香料の溶剤又は保留剤としてジエチルフタレート、ジプロピレングリコール、ベンジルベンゾエート、イソプロピルミリステート、ハーコリン、イソペンタン、オレンジテルペン等を使用することができる。
【0026】
また、上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分以外の成分としては、例えばデオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β-グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミン類(A、B2、B6、C、D、E)、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4-アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ-オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤、l-メントール、ハッカ油等の冷感剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤等が挙げられる。
【0027】
各芳香水、植物水、温泉水なども適宜含むことが出来る。
【0028】
また、本発明の水性メイク落とし組成物には、実質的に低級アルコールや水溶性多価アルコールや糖アルコールを含有させないことが好ましい。
【0029】
本発明の水性メイク落とし組成物は、拭き取り後に洗い流さずに使用することができるし、また洗い流しで用いてもよい。好ましい使用方法としては、コットン、ティッシュペーパーや不織布などに水性クレンジング化粧料を含浸させて適用部位に施術する方法、若しくは、水性メイク落とし組成物を適用部位に施術後、コットン、ティッシュペーパーや不織布などで拭き取る方法などを例示することができる。
【実施例
【0030】
次に本発明の水性メイク落とし組成物について、実施例をもって詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、以下の全ての実施例及び比較例における配合量は質量%である。
【0031】
実施例1~15及び比較例1~4において実施した官能試験、保存安定性試験の試験方法を以下に示す。
【0032】
<メイク落ち評価試験>
20名のパネラーが、室温23℃の環境下にて顔に、口紅(資生堂 インテグレート グレイシィリップスティックレッド465)を塗布し30分放置後、実施例及び比較例の水性メイク落とし組成物をコットンに含浸させて拭き取って使用した。その際のメイク落ちを5段階評価し、さらにその平均点から下記基準により判定した。
【0033】
<5段階評価>
5点:非常に良い
4点:良い
3点:普通
2点:やや悪い
1点:悪い
【0034】
<判定基準>
◎:平均点が4.5以上
○:平均点が3.5以上、4.5未満
△:平均点が2.5以上、3.5未満
×:平均点が2.5未満
【0035】
(2)保存安定性試験
45℃の恒温槽に1ヶ月間保存したときの系の状態を目視観察して、以下の評価基準に従って評価した。
【0036】
<評価基準>
○:状態良好。半透明または若干濁っているが分離しておらず、均一な液相状態を呈している。
△:状態やや不良。濁りが認められ一部分離した状態を呈している。
×:状態不良。明らかに分離している。
【0037】
【表1】
【0038】
表1より明らかなように、実施例1~15の水性メイク落とし組成物は比較例1~4の組成物に比べていずれも優れた性能を示した。
図1