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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/30 20120101AFI20220301BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20220301BHJP
【FI】
G06Q50/30
G06Q30/06 312
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2017096748
(22)【出願日】2017-05-15
(65)【公開番号】P2017208090
(43)【公開日】2017-11-24
【審査請求日】2020-03-25
(31)【優先権主張番号】P 2016097347
(32)【優先日】2016-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】516066109
【氏名又は名称】株式会社リアライズコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】今福 洋介
【審査官】岡 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-009572(JP,A)
【文献】特開2004-199567(JP,A)
【文献】特開2006-163749(JP,A)
【文献】特開2001-344444(JP,A)
【文献】特開2011-022739(JP,A)
【文献】特開2001-344463(JP,A)
【文献】特開2003-108856(JP,A)
【文献】特開2004-287617(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0058956(US,A1)
【文献】後藤 祥子,査定時間を短縮、買い取りビジネスのすそ野も広げる - スマホが変えた中古車査定、カーセブンの場合[online],ITmedia,2012年04月17日,pp.1-7,URL<https://www.itmedia.co.jp/promobile/articles/1204/17/news029.html>,[検索日:2022年1月11日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自らが保有する1台以上の貨物運搬用車両を業として使用する第1の者が操作する端末に、当該1台以上の貨物運搬用車両を業としての使用目的で管理するためのアプリケーションソフトウェアがインストールされている場合において、前記第1の者の前記端末の操作に対する操作により前記アプリケーションソフトウェアに入力された貨物運搬用車両についての車両関連情報を取得する車両関連情報取得手段と、
前記車両関連情報を複数取得し、複数の前記車両関連情報を加工することで複数の加工情報を生成し、複数の前記車両関連情報及び加工情報を含む、貨物運搬用車両に関する情報を集積したデータベースを生成するデータベース生成手段と、
前記データベースに記憶された前記車両関連情報と前記加工情報のうち少なくとも一部を、貨物運搬用車両に関する役務の提供であって、前記貨物運搬用車両の使用目的での管理とは異なる役務の提供において使用させる情報として抽出する情報抽出手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記役務は、
前記第1の者が使用する前記貨物運搬用車両の代替の時期又は価格に関する情報を用いた役務を含む、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記役務は、
前記第1の者が使用する前記貨物運搬用車両の資産価値を見積もる役務を含む、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記役務は、
前記第1の者の決算に関する情報と、前記第1の者が使用する前記貨物運搬用車両の資産価値とを含む情報に基づいて、前記第1の者に対する与信額を決定する役務を含む、
請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両販売管理を行うことができる車両販売管理システムは提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-129286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1を含め従来の技術では、貨物運搬用車両を使用する運送会社、貨物運搬用車両販売会社、貨物運搬用車両のオークション取引の仲介者、貨物の荷主、倉庫会社、運送会社の与信審査を行う金融会社、その他物流周辺会社(以下、「運送会社、販売会社、オークション運営会社、荷主、金融会社等」と略記する)の全てをユーザとして、ユーザの利益に資する貨物運搬用車両管理手法を実現することは困難であった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、貨物運搬用車両を対象とする市場における流通を活発化させ、運送会社、貨物運搬用車両販売会社、金融会社等の利益に資する技術を確立することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
第1用途で使用するために入力された貨物運搬用車両に関する車両関連情報を取得する車両関連情報取得手段と、
前記車両関連情報を複数取得し、複数の前記車両関連情報を加工し、その加工情報を含むデータベースを生成するデータベース生成手段と、
前記データベースに記憶された前記車両関連情報と前記加工情報とのうち、第2用途で使用させる情報を抽出する情報抽出手段と、
を備える。
【0007】
また、前記第1用途は、
1台以上の貨物運搬用車両を使用する者が、当該1台以上の貨物運搬用車両を管理する用途を含むことができる。
【0008】
また、前記第1用途は、
1台以上の貨物運搬用車両を譲渡する役務を行う者が、当該1台以上の貨物運搬用車両を管理する用途を含むことができる。
【0009】
また、前記第1用途は、
オークションの運営を行う者が、オークションにおいて、1台以上の貨物運搬用車両の取引を管理する用途を含むことができる。
【0010】
また、前記第2用途は、
1台以上の貨物運搬用車両を使用する者が使用する貨物運搬用車両の代替の時期又は価格に関する情報を取得する用途を含むことができる。
【0011】
また、前記第2用途は、
1台以上の貨物運搬用車両を使用する者が使用する貨物運搬用車両の資産価値を見積もる用途を含むことができる。
【0012】
また、前記第2用途は、
1台以上の貨物運搬用車両を使用する者の決算に関する情報と、前記1台以上の貨物運搬用車両を使用する者が使用する貨物運搬用車両の資産価値とを含む情報に基づいて、前記1台以上の貨物運搬用車両を使用する者に対する与信額を決定する用途を含むことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、貨物運搬用車両を対象とする市場における流通を活発化させ、運送会社、販売会社、オークション運営会社、荷主、金融会社等の利益に資する技術を確立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係るサービス提供サーバを含む情報処理システムの概念図である。
図2図1のサービス提供サーバが提供するサービスの全体的な流れを示す概念図である。
図3】第1用途で使用される車両関連情報、及び第2用途で使用される車両関連情報の具体的内容を示す概念図である。
図4図1のサービス提供サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図5図4のサービス提供サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図6】車両関連情報DBに記憶されている車両関連情報の一例を示す図である。
図7】車両関連情報DBに記憶されている車両関連情報の一例を示す図である。
図8図1のサービス提供サーバが運送会社に提供する情報のうち、運送会社が保有する貨物運搬用車両の代替の時期又は価格に関する情報の内容を示す図である。
図9図1のサービス提供サーバが運送会社又は金融会社に提供する情報のうち、運送会社が保有する貨物運搬用車両の資産価値の見積もりに関する情報の内容を示す図である。
図10図1のサービス提供サーバ1が金融会社に提供する情報のうち、運送会社の与信に関する具体的情報を金融会社端末に表示させるための選択画面を示す図である。
図11】金融会社端末に運送会社サマリー情報を表示させた場合の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係るサービス提供サーバ1を含む情報処理システムSの概念図である。
【0017】
本明細書では、車両自体に関する情報、及び車両に関連する(例えば、車両を運転するドライバー)情報を併せて、「車両関連情報」と呼ぶ。
【0018】
図1に示す情報処理システムSは、サービス提供者Gが操作するサービス提供サーバ1と、運送会社T-1乃至T-n(nは1以上の任意の整数値)の夫々が操作する運送会社端末2-1乃至2-nの夫々と、販売会社L-1乃至L-m(mは1以上の任意の整数値)の夫々が操作する販売会社端末3-1乃至3-mの夫々と、オークション運営会社A-1乃至A-p(pは1以上の任意の整数値)の夫々が操作するオークション運営会社端末4-1乃至4-pの夫々と、荷主Bが操作する荷主端末5と、倉庫会社Wが操作する倉庫会社端末6と、金融会社Fが操作する金融会社端末7と、保険会社Cが操作する保険会社端末8と、整備会社Mが操作する整備会社端末9と、セールスレップ会社Rが操作するセールスレップ会社端末10と、投資家Iが操作する投資家端末11と、ドライバーDが操作するドライバー端末12とが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。
【0019】
ここで、説明の便宜上、荷主Bと、倉庫会社W、金融会社F、保険会社C、整備会社M、セールスレップ会社R、投資家I、及びドライバーDの夫々は1人ずつしか図1には描画されていないが、実際には複数人の場合がある。複数人の場合には、荷主Bが操作する荷主端末5と、倉庫会社Wが操作する倉庫会社端末6と、金融会社Fが操作する金融会社端末7と、保険会社Cが操作する保険会社端末8と、整備会社Mが操作する整備会社端末9と、セールスレップ会社Rが操作するセールスレップ会社端末10と、投資家Iが操作する投資家端末11と、ドライバーDが操作するドライバー端末12との夫々もまた、複数台になり得る。
【0020】
なお、以下、運送会社T-1乃至T-n、運送会社端末2-1乃至2-n、販売会社L-1乃至L-m、販売会社端末3-1乃至3-m、オークション運営会社A-1乃至A-p、オークション運営会社端末4-1乃至4-pの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「運送会社T」、「運送会社端末2」、「販売会社L」、「販売会社端末3」、「オークション運営会社A」、「オークション運営会社端末4」の夫々と呼ぶ。
また、サービス提供者Gのサービスを受ける「運送会社T」、「販売会社L」、「オークション運営会社A」、「荷主B」、「倉庫会社W」、「金融会社F」、「保険会社C」、「整備会社M」、「セールスレップ会社R」、「投資家I」、「ドライバーD」を個々に区別する必要がない場合には、これらをまとめて「ユーザ」と呼ぶ。
さらにまた、「運送会社端末2」、「販売会社端末3」、「オークション運営会社端末4」、「荷主端末5」、「倉庫会社端末6」、「金融会社端末7」、「保険会社端末8」、「整備会社端末9」、「セールスレップ会社端末10」、「投資家端末11」、「ドライバー端末12」を個々に区別する必要がない場合には、これらをまとめて「ユーザ端末」と呼ぶ。
【0021】
ここで、サービス提供者Gとは、サービスの運営主体として、運送会社T、販売会社L、オークション運営会社A、ドライバーDの夫々が第1用途で使用するために、保有する車両関連情報を入力した場合、これら複数の車両関連情報を取得し、取得した複数の車両関連情報を、所定ユーザに対して第2用途で使用させるサービスを提供する者をいう。
ここで、車両関連情報を第2用途で使用するユーザは、特に限定されず、第1用途で使用するために当該車両関連情報を入力した本人であってもよいし、他人であってもよい。
【0022】
運送会社Tは、自らが保有する1台以上の貨物運搬用車両を使用する者であって、第1用途として、当該1台以上の貨物運搬用車両を使用目的で管理する者をいう。つまり、運送会社Tは、当該1台以上の貨物運搬用車両を使用目的で管理するために、運送会社端末2を操作して車両関連情報を入力する。具体的には例えば、運送会社Tには、運送業者、引越業者等が含まれる。
販売会社Lは、1台以上の貨物運搬用車両を販売する役務(サービス)を行う者であって、第1用途として、当該1台以上の貨物運搬用車両を販売目的で管理する者をいう。つまり、販売会社Lは、当該1台以上の貨物運搬用車両を販売目的で管理するために、販売会社端末3を操作して車両関連情報を入力する。具体的には例えば、運送会社Tには、自動車販売業者、自動車販売仲介業者等が含まれる。
オークション運営会社Aは、オークションにおける1台以上の貨物運搬用車両の取引の管理を行う者であって、第1用途として、当該1台以上の貨物運搬用車両の夫々のオークションの運営を管理する者をいう。つまり、オークション運営会社Aは、当該1台以上の貨物運搬用車両の夫々のオークションの運営を管理する目的で、オークション運営会社端末4を操作して車両関連情報を入力する。具体的には例えば、オークション運営会社Aには、インターネットオークションを運営する会社等が含まれる。
ドライバーDは、貨物運搬用車両を運転する者をいう。具体的には、例えば運送会社Tが保有する貨物運搬用車両を運転する者、運送会社Tが保有する貨物運搬用車両を運転する者になることを希望する者等が含まれる。
上述したように、運送会社T、販売会社L、オークション運営会社A、ドライバーDの夫々は、第1用途で車両関連情報を入力するユーザに該当するが、第2用途で車両関連情報を使用するユーザにも該当する。
【0023】
荷主Bは、荷主端末5を操作することにより、サービス提供サーバ1から荷主向けサービス(荷主・倉庫会社向けサービス)としての車両関連情報を取得し、当該車両関連情報を第2用途で使用する者である。具体的には、例えば輸入者、貨物の持ち主として運送会社に貨物の運送を依頼する者等が含まれる。
倉庫会社Wは、倉庫会社端末6を操作することにより、サービス提供サーバ1から倉庫会社向けサービス(荷主・倉庫会社向けサービス)としての車両関連情報を取得し、当該車両関連情報を第2用途で使用する者である。具体的には、例えば顧客から寄託を受けて顧客の物品を倉庫等で保管する受託事業を営む者等が含まれる。
金融会社Fは、金融会社端末7を操作することにより、サービス提供サーバ1から金融会社向けサービスとしての車両関連情報を取得し、当該車両関連情報を第2用途で使用する者である。具体的には、例えば銀行、信販会社等が含まれる。なお、サービス提供サーバ1から金融会社向けサービスとして提供される車両関連情報の具体例については、図9乃至11を参照して後述する。
【0024】
保険会社Cは、保険会社端末8を操作することにより、サービス提供サーバ1から保険会社向けサービス(物流周辺会社向けサービス)としての車両関連情報を取得し、当該車両関連情報を第2用途で使用する者である。具体的には、例えば生命保険会社、損害保険会社等が含まれる。
整備会社Mは、整備会社端末9を操作することにより、サービス提供サーバ1から整備会社向けサービス(物流周辺会社向けサービス)としての車両関連情報を取得し、当該車両関連情報を第2用途で使用する者である。具体的には、例えば自動車整備工場等が含まれる。
セールスレップ会社Rは、セールスレップ会社端末10を操作することにより、サービス提供サーバ1からセールスレップ会社向けサービス(物流周辺会社向けサービス)としての車両関連情報を取得し、当該車両関連情報を第2用途で使用する者である。ここで、セールスレップとは、独立自営の事業主であり、複数のメーカーの商材を取り扱い、販売先(法人、店舗)に対して、提案型の販売を行う者のことをいう。具体的には、例えば販売代行会社等が含まれる。
投資家Iは、投資家端末11を操作することにより、サービス提供サーバ1から投資家向けサービス(物流周辺会社向けサービス)としての車両関連情報を取得し、当該車両関連情報を第2用途で使用する者である。なお、投資家Iは、資産を将来的に増加させることを目的として、現在の資産を投資対象に投じる活動を行う個人又は法人であって、例えば、個人投資家、機関投資家等が含まれる。
なお、第2用途の内容は、図3を参照して後述する。
【0025】
以上説明したように、本実施形態では、荷主B、倉庫会社W、金融会社F、保険会社C、整備会社M、セールスレップ会社R、及び投資家Iの夫々は、車両関連情報を第2用途で使用するユーザであるが、当然ながら、第1用途で使用するために車両関連情報を入力するユーザであってもよい。
【0026】
サービス提供サーバ1は、ユーザ端末の各動作を管理すべく、各種処理を実行する。サービス提供サーバ1は、車両関連情報DB401を管理している。即ち、図1の例では、車両関連情報DB401は、あたかもサービス提供サーバ1に内蔵されているように描画されているが、その存在場所は特に限定されず、任意の場所でよい。
運送会社端末2は、運送会社Tが操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
販売会社端末3は、販売会社Lが操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
オークション運営会社端末4は、オークション運営会社Aが操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
荷主端末5は、荷主Bが操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
倉庫会社端末6は、倉庫会社Wが操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
金融会社端末7は、金融会社Fが操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
保険会社端末8は、保険会社Cが操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
整備会社端末9は、整備会社Mが操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
セールスレップ会社端末10は、セールスレップ会社Rが操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
投資家端末11は、投資家Iが操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
ドライバー端末12は、ドライバーDが操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
【0027】
このような情報処理システムSでは、次のような動作(処理)が実行される。
即ち、本実施形態では、運送会社端末2、販売会社端末3、オークション運営会社端末4、ドライバー端末12の夫々において、第1用途で使用するために各車両関連情報が入力される。
そこで、サービス提供サーバ1は、運送会社端末2、販売会社端末3、オークション運営会社端末4、ドライバー端末12の夫々から、これらの車両関連情報を取得し、当該車両関連情報と、当該車両関連情報を加工した加工情報とを含む情報を、車両関連情報DB401に記憶させる。
そして、サービス提供サーバ1は、車両関連情報DB401に記憶された情報のうち、所定ユーザに対して第2用途で使用させるための情報を抽出し、当該情報を当該所定ユーザに送信する。
【0028】
図2は、図1のサービス提供サーバ1が提供するサービスの全体的な流れを示す概念図である。
図2に示すように、サービス提供サーバ1を中心とする図面下側が第1用途で入力された車両関連情報の取得例(車両関連情報DB401の作成例)を示しており、図面上側が第2用途での情報の使用例(車両関連情報DB401の使用例)を示している。
【0029】
まず、図2の下側を参照して、第1用途で入力された車両関連情報の取得例(車両関連情報DB401の作成例)を説明する。
ステップS21において、運送会社端末2は、運送会社Tが業務上使用するために保有する1台以上の貨物運搬用車両に関する車両関連情報(車両基本情報及び追加情報)を管理している(第1用途)。この第1用途の目的で、車両基本情報及び追加情報は、運送会社端末2に入力され、運送会社端末2のCPU(図示なし)によって運送会社DB501に予め記憶され管理されている。
ステップS22及びS23の夫々において、運送会社端末2は、車両関連情報としての車両基本情報及び追加情報の夫々をサービス提供サーバ1に送信する。
【0030】
ステップS31において、販売会社端末3は、販売会社Lが業務上使用するために保有する、1台以上の貨物運搬用車両に関する車両関連情報(販売車両情報)を管理している(第1用途)。この第1用途の目的で、販売車両情報は、販売会社端末3に入力され、販売会社端末3のCPU(図示なし)によって販売会社DB601に予め記憶され管理されている。
ステップS32において、販売会社端末3は、車両関連情報としての販売車両情報をサービス提供サーバ1に送信する。
【0031】
ステップS41において、オークション運営会社端末4は、オークション運営会社Aが保有する、オークションで取引される1台以上の貨物運搬用車両に関する車両関連情報(オークション車両情報)を管理している(第1用途)。この第1用途の目的で、オークション車両情報は、オークション運営会社端末4に入力され、オークション運営会社端末4のCPU(図示なし)によってオークション運営会社DB701に予め記憶され管理されている。
ステップS42において、オークション運営会社端末4は、車両関連情報としてのオークション車両情報をサービス提供サーバ1に送信する。
【0032】
ステップS121において、ドライバー端末12は、ドライバーDの安全運行を補助するために保有する車両関連情報(ドライバー情報)を管理している(第1用途)。この第1用途の目的で、ドライバー情報は、ドライバー端末12に入力され、ドライバー端末12のCPU(図示なし)によってドライバー端末12の記憶部(図示なし)に予め記憶され管理されている。
ステップS122において、ドライバー端末12は、車両関連情報としてのドライバー情報をサービス提供サーバ1に送信する。
【0033】
ステップS11において、サービス提供サーバ1は、運送会社端末2、販売会社端末3、オークション運営会社端末4、及びドライバー端末12から送信された車両関連情報(車両基本情報、追加情報、販売車両情報、オークション車両情報、ドライバー情報)を取得し、取得した車両関連情報を加工し、取得した車両関連情報及びその加工情報を含むデータベース(車両関連情報DB401)を生成し、車両関連情報及びその加工情報を集積させる。
【0034】
次に、図2の上側を参照して、第2用途での情報の使用例(車両関連情報DB401の使用例)について説明する。
ステップS12において、サービス提供サーバ1は、運送会社Tに第2用途で使用させるために、車両関連情報DB401に集積された車両関連情報を運送会社端末2に送信する(運送会社向けサービスの提供)。
ステップS13において、サービス提供サーバ1は、販売会社Lに第2用途で使用させるために、車両関連情報DB401に集積された車両関連情報を販売会社端末3に送信する(販売会社向けサービスの提供)。
ステップS14において、サービス提供サーバ1は、荷主Bと倉庫会社Wとの夫々に、第2用途で使用させるために、車両関連情報DB401に集積された車両関連情報を、荷主端末5と倉庫会社端末6との夫々に送信する(荷主・倉庫会社向けサービスの提供)。
【0035】
ステップS15において、サービス提供サーバ1は、金融会社Fに第2用途で使用させるために、車両関連情報DB401に集積された車両関連情報を金融会社端末7に送信する(金融会社向けサービスの提供)。
ステップS16において、サービス提供サーバ1は、保険会社Cと、整備会社Mと、セールスレップ会社Rと、投資家Iとの夫々に、第2用途で使用させるために、車両関連情報DB401に集積された車両関連情報を、保険会社端末8と、整備会社端末9と、セールスレップ会社端末10と、投資家端末11との夫々に送信する(物流周辺会社向けサービスの提供)。
ステップS17において、サービス提供サーバ1は、ドライバーDに第2用途で使用させるために、車両関連情報DB401に集積された車両関連情報をドライバー端末12に送信する(ドライバー向けサービスの提供)。
なお、第2用途で説明したステップS12乃至S17については、特に順番を問わない。即ち、サービス提供サーバ1は、各ユーザ夫々からの要求に対し、必要となる車両関連情報を逐次提供することができる。
なお、サービス提供サーバ1から各ユーザ端末に送信される車両情報には加工情報も含めることができる。
【0036】
以上、図2を参照して、図1のサービス提供サーバが提供するサービスの全体的な流れを説明した。次に、第1用途及び第2用途の具体的内容について、図3を参照して説明する。
図3は、第1用途で使用される車両関連情報、及び第2用途で使用される車両関連情報の具体的内容を示す概念図である。
【0037】
図3のサービス提供サーバ1の下側に示すように、まず運送会社端末2、販売会社端末3、オークション運営会社端末4、及びドライバー端末12の夫々が、夫々の第1用途で使用するために車両関連情報を入力する。
【0038】
具体的には、運送会社Tは、サービス提供者Gから別途提供される、運送会社向けのアプリケーションプログラム(以下、単に「運送会社アプリ」と呼ぶ)を運送会社端末2にインストールし、運送会社アプリを用いて、自らが使用するために保有する貨物運搬用車両を資産として管理し、運用すること(第1用途)が可能となる。つまり、運送会社Tは、運送会社アプリを通じて、この第1用途の目的で、自らが管理する1台以上の貨物運搬用車両の夫々に関する車両関連情報(車両基本情報、追加情報)を運送会社DB501に入力する。
そして、運送会社Tは、運送会社アプリに対して操作することにより(又は運送会社アプリが定期的に自動で)、サービス提供サーバ1に対し、第1用途の目的で運送会社DB501に入力された車両関連情報を送信する。
【0039】
運送会社アプリを用いて運送会社DB501に入力される車両関連情報には、車両基本情報と追加情報が含まれる。
車両基本情報には、運送会社Tが自ら保有する1台以上の貨物運搬用車両を使用目的で管理するための情報であって、貨物運搬用車両を特定するために必要となる情報が含まれる。具体的には、例えば車体番号、車種、型式、車台番号、年式、車名、次回車検日、取得価格、取得日、走行距離、ファイナンス、金利等に関する情報を含めることができる。
また、追加情報には、車両基本情報を補完するために追加される情報が含まれる。具体的には、例えば燃料価格、使用燃料、修理コスト項目、運送会社TのIR情報等の会社情報等を含めることができる。
【0040】
販売会社Lは、サービス提供者Gから別途提供される、販売会社向けのアプリケーションプログラム(以下、単に「販売会社アプリ」と呼ぶ)を販売会社端末3にインストールし、販売管理アプリを用いて、販売しようとする貨物運搬用車両を販売目的で管理すること(第1用途)が可能となる。つまり、販売会社Lは、販売会社アプリを通じて、この第1用途の目的で、自らが販売用として管理する1台以上の貨物運搬用車両の夫々に関する車両関連情報を販売会社DB601に入力する。
販売会社Lは、販売会社アプリに対して操作することにより(又は販売会社アプリが定期的に自動で)、サービス提供サーバ1に対し、第1用途の目的で販売会社DB601に入力された車両関連情報を送信する。
販売会社アプリを用いて販売会社DB601に入力される車両関連情報には、販売車両情報が含まれる。
販売車両情報には、1台以上の貨物運搬用車両を販売目的で管理するための情報であって、貨物運搬用車両を特定するために必要となる情報が含まれる。具体的には、例えば車体番号、車種、型式、車台番号、年式、車名、次回車検日、取得価格、取得日、走行距離、ファイナンス、金利等に関する情報を含めることができる。
【0041】
オークション運営会社Aは、オークションの運営を管理するという第1用途の目的で、図3に示すオークション車両情報をオークション運営会社DB701に入力する。
第1用途の目的でオークション運営会社DB701に入力された車両関連情報は適宜、サービス提供サーバ1に送信される。
オークション運営会社DB701に入力される車両関連情報には、オークション車両情報が含まれる。
オークション車両情報には、オークションで取引された1台以上の貨物運搬用車両に関する情報、オークションで別途定められる所定の約定情報が含まれる。具体的には、例えば過去のオークションにおける落札価格に関する情報等を含めることができる。
【0042】
運送会社Tが保有する貨物運搬用車両を運転するドライバーDは、ドライバーDの安全運行の補助という第1用途の目的で、図3に示すドライバー情報をドライバー端末12の記憶部(図示なし)に入力する。
第1用途の目的でドライバー端末12の記憶部に入力された車両関連情報は適宜、サービス提供サーバ1に送信される。
ドライバー端末12の記憶部に入力される車両関連情報には、ドライバー情報が含まれる。
ドライバー情報には、ドライバーDの勤務エリア等を含むドライバーDの属性情報、ドライバーDの運行に関係する渋滞情報を含む交通情報、交通事故の発生数が多い場所(事故発生ポイント)に関する情報等を含めることができる。
これにより、運送会社端末2とドライバー端末12とは、ネットワークN等を介して、ドライバーDの運行状況、配達状況に関する情報を共有することもできる。
【0043】
このようにして、サービス提供サーバ1は、運送会社DB501、販売会社DB601、オークション運営会社DB701、及びドライバー端末12の記憶部の夫々から車両関連情報を取得する。
そして、サービス提供サーバ1は、これらの車両関連情報について、集計、定義、加工等(これらをまとめて本明細書では「加工」と呼んでいる)を行う。このようにして、第1用途で入力された車両関連情報及び車両関連情報を加工した加工情報が、第2用途で使用させる際に適した情報となる。サービス提供サーバ1は、取得した車両関連情報について、加工前後のものを継続的に車両関連情報DB401に記憶させ管理する。
【0044】
サービス提供サーバ1は、車両関連情報DB401に記憶され集積された車両関連情報のうち任意の情報を、ユーザ端末の夫々に、夫々の第2用途で使用させる情報として送信する(サービスの提供)。これにより、ユーザは、第2用途で使用する情報を容易に取得することができる。
【0045】
具体的には、運送会社Tは、運送会社端末2を操作することにより、サービス提供サーバ1から、第2用途で使用する車両関連情報を取得することができる(運送会社向けサービス)。
ここで、運送会社Tが第2用途で使用する車両関連情報には、例えば、運送会社Tが使用する目的で保有する貨物運搬用車両の代替の時期又は価格に関する情報、運送会社Tが資産として保有する貨物運搬用車両の資産価値の見積もりで使用する情報、運送会社Tが貨物運搬用車両を販売会社Lに売却する際の売却価格の見積もりで使用する情報、ファイナンスが付帯された貨物運搬用車両の購入で使用する情報、貨物と貨物運搬用車両とのセット(特定の貨物を運搬するという具体的な仕事と貨物運搬用車両とのセット)のリース取得で使用する情報、貨物運搬用車両を運転するドライバーDの採用で使用する情報等を含めることができる。
これにより、運送会社Tは、運送会社端末2を操作することにより、運送会社端末2によってサービス提供サーバ1に送信された車両関連情報(車両基本情報、追加情報)の加工情報を出力することができる。具体的には、例えば運送会社Tが保有する貨物運搬用車両の運用コストを出力することができる。この場合、燃費、年間の修理コスト、減価償却残、リース借換の試算結果等を出力することができる。
【0046】
また、運送会社Tは、保有する貨物運搬用車両について、運送会社端末2を操作して、売り時のアラート、車両簿価の管理、車検の金額試算、車両売却にあたっての買取価格の見積依頼等のサービスを利用することにより、資産として管理することができる。
さらにまた、運送会社Tは、販売会社端末3からサービス提供サーバ1に送信された車両関連情報(販売車両情報)と、オークション運営会社Aからサービス提供サーバ1に送信された車両関連情報(オークション車両情報)とを閲覧することもできる。これにより、運送会社Tは、貨物運搬用車両を販売会社Lに売却する場合、貨物運搬用車両の業界販売価格を確認することにより、販売会社と対等(又は優位)に売買交渉を進めることができる。また、オークション運営会社Aが運営するインターネットオークション等を利用するにより、貨物運搬用車両を高値で売却することもできる。
【0047】
即ち、貨物運搬用車両を対象とする流通市場では、従来より貨物運搬用車両を販売する会社の経験や勘に基づく販売等が行われていたため、貨物運搬用車両の本来の価値に基づいた流通は行われていなかった。しかし、本発明が適用されるサービス提供サーバ1を含む情報処理システムSによれば、貨物運搬用車両についての情報を各ユーザが共有することができるため、貨物運搬用車両の本来の価値に基づいた流通を実現させることが可能となる。
これにより、運送会社Tは、貨物運搬用車両を購入するための資金調達時の事前与信審査においても、金融会社Fの中で競争原理が働き、低金利等の好条件で貨物運搬用車両を購入するための資金を調達することも可能となる。また、金融会社Fは、金融会社端末7を操作することにより、サービス提供サーバ1から車両関連情報を取得し、この車両関連情報(例えば車両情報や決算に関する情報)に基づいて運送会社Tの与信審査や、融資後の担保管理を行うことができる。即ち、従来より金融会社Fは、融資先である運送会社Tが使用する担保物件としての貨物運搬用車両の状況を殆ど把握できていないのが実情であった。しかし、金融会社Fは、サービス提供サーバ1から提供される車両関連情報を参照することにより、担保物件としての貨物運搬用車両の状況(例えば走行距離や修理履歴等の情報)を把握することができるため、適切な担保管理が実現可能となる。
なお、上述した運送会社Tが第2用途で使用する車両関連情報を取得する一連のサービスは、運送会社アプリを起動させることによっても利用することができる。
【0048】
また、ドライバーDは、ドライバー端末12を操作することにより、サービス提供サーバ1から、第2用途で使用する車両関連情報を取得することができる(ドライバー向けサービス)。例えば、ドライバーD向けの情報を一括して取得可能なドライバーポータルサイトを構築し、ドライバーDが利用できるようにしてもよい。
ここで、ドライバーDが第2用途で使用する車両関連情報には、例えば、渋滞情報、天気に関する情報、事故発生ポイント等、ドライバーDが業務上使用する情報や、運送会社TがドライバーDを採用するための情報等を含めることができる。
これにより、ドライバーDは、運転時に有用な情報を容易に取得することができるようになる。また、運送会社Tは、ドライバーDの採用広告の出稿を素早く行うことができるようになるため、運送会社TでドライバーDとして働きたい者は、運送会社Tの会社情報を加工した、エントリー情報等を出力することもできる。
【0049】
販売会社Lは、販売会社端末3を操作することにより、サービス提供サーバ1から第2用途で使用する車両関連情報を取得することができる(販売会社向けサービス)。
なお、販売会社Lが第2用途で使用する車両関連情報には、例えば販売会社端末3が販売の対象とする貨物運搬用車両の仕入調達で使用する情報や、販売会社端末3が販売の対象とする貨物運搬用車両の販売価格の決定で使用する情報を含めることができる。
これにより、販売会社Lは、販売車両の仕入値、販売車両の売値を決める際の参考とすることができる。
なお、上述した販売会社Lが第2用途で使用する車両関連情報を取得する一連のサービスは、販売会社アプリを起動させることによっても利用することができる。
【0050】
荷主Bは、荷主端末5を操作することにより、サービス提供サーバ1から第2用途で使用する車両関連情報を取得することができる(荷主・倉庫会社向けサービス)。
なお、荷主Bが第2用途で使用する車両関連情報には、例えば、運送会社Tの評価で使用する、運送会社を所定の基準に基づいて評価した運送会社評価表や、運送会社Tとのマッチング(求車マッチング)で使用する情報を含めることができる。運送会社評価表は、具体的には、例えば運送会社Tについての、保有車両、ファイナンス、ドライバーの質等の項目を評価項目として含めることができる。
【0051】
倉庫会社Wは、倉庫会社端末6を操作することにより、サービス提供サーバ1から第2用途で使用する車両関連情報を取得することができる(荷主・倉庫会社向けサービス)。
なお、倉庫会社Wが第2用途で使用する車両関連情報には、荷主Bと同様に、例えば、運送会社Tの評価で使用する、運送会社を所定の基準に基づいて評価した運送会社評価表や、運送会社Tとのマッチング(求車マッチング)で使用する情報を含めることができる。
【0052】
金融会社Fは、金融会社端末7を操作することにより、サービス提供サーバ1から第2用途で使用する車両関連情報を取得することができる(金融会社向けサービス)。
なお、金融会社Fが第2用途で使用する車両関連情報には、例えば貨物運搬用車両の正確な時価(買取価格)の把握や、貨物運搬用車両の正確な簿価(時価)の評価のために使用する情報(例えば車両基本情報、追加情報等)、運送会社TのIR情報等の会社情報等を含めることができる。
即ち、金融会社Fは、金融会社端末7を操作することにより、運送会社Tが保有する貨物運搬用車両の資産価格や、運送会社Tの会社情報等を閲覧することができる。
これにより、金融会社Fは、運送会社Tの与信審査におけるスコアリングや、運送会社Tの資産の残価審査において、これらの情報を使用することができる。このため、新規顧客の開拓、簿価と乖離した資産としての車両価格の把握、顧客倒産時のリスクバランス(車両残価と残債とのバランス)の把握等が可能となる。また、金融会社Fは、融資先である運送会社Tが使用する担保物件としての貨物運搬用車両の状況(例えば走行距離や修理履歴等の情報)を、適切に把握することが可能となる。
なお、金融会社Fが、運送会社Tの与信審査等を行う際や、運送会社Tに対する融資後に利用する車両関連情報の具体例については、図9乃至11を参照して後述する。
【0053】
保険会社Cは、保険会社端末8を操作することにより、サービス提供サーバ1から第2用途で使用する車両関連情報を取得することができる(物流周辺会社向けサービス)。
なお、保険会社Cが第2用途で使用する車両関連情報には、例えば、金融会社Fと同様に、貨物運搬用車両の正確な時価(買取価格)の把握や、貨物運搬用車両の正確な簿価(時価)の評価のために使用する情報(例えば車両基本情報、追加情報等)、運送会社TのIR情報等の会社情報等を含めることができる。
これにより、保険会社Cは、適正な評価に基づく契約内容の保険契約を、運送会社Tとの間で結ぶことが可能となる。
【0054】
整備会社Mは、整備会社端末9を操作することにより、サービス提供サーバ1から第2用途で使用する車両関連情報を取得することができる(物流周辺会社向けサービス)。
なお、整備会社Mが第2用途で使用する車両関連情報には、例えば貨物運搬用車両の故障情報、部品の共同購入に関する情報を含めることができる。
これにより、整備会社Mは、故障情報に基づく迅速な修理が可能となり、また、共同購入により部品を安価で調達することも可能となる。
【0055】
セールスレップ会社Rは、セールスレップ会社端末10を操作することにより、サービス提供サーバ1から第2用途で使用する車両関連情報を取得することができる(物流周辺会社向けサービス)。
なお、セールスレップ会社Rが第2用途で使用する車両関連情報には、例えば情報処理システムSを利用する者(運送会社T、販売会社L、オークション運営会社A、倉庫会社W、金融会社F、保険会社C、整備会社M等)が情報処理システムSを広告媒体にする場合に、セールスレップ会社Rが広告枠を確保するときに使用する情報を含めることができる。
【0056】
投資家Iは、投資家端末11を操作することにより、サービス提供サーバ1から第2用途で使用する車両関連情報を取得することができる(物流周辺会社向けサービス)。
なお、投資家Iが第2用途で使用する車両関連情報には、例えば投資家Iが行う投資の際に使用する正確な利回りに関する情報を含めることができる。
【0057】
なお、サービス提供サーバ1が実行するこれらの処理の詳細については、図5の機能ブロック図を参照して後述する。
【0058】
図4は、図1のサービス提供サーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0059】
サービス提供サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、バス104と、入出力インターフェース105と、出力部106と、入力部107と、記憶部108と、通信部109と、ドライブ110と、を備えている。
【0060】
CPU101は、ROM102に記録されているプログラム、又は、記憶部108からRAM103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM103には、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0061】
CPU101、ROM102及びRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104にはまた、入出力インターフェース105も接続されている。入出力インターフェース105には、出力部106、入力部107、記憶部108、通信部109及びドライブ110が接続されている。
【0062】
出力部106は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
入力部107は、キーボードやマウス等で構成され、各種情報を入力する。
【0063】
記憶部108は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部109は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(図1の例では運送会社端末2-1乃至2-n、販売会社端末3-1乃至3-m、オークション運営会社端末4-1乃至4-p、荷主端末5、倉庫会社端末6、金融会社端末7、保険会社端末8、整備会社端末9、セールスレップ会社端末10、投資家端末11、ドライバー端末12)との間で通信を行う。
【0064】
ドライブ110には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア120が適宜装着される。ドライブ110によってリムーバブルメディア120から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部108にインストールされる。
また、リムーバブルメディア120は、記憶部108に記憶されている各種データも、記憶部108と同様に記憶することができる。
【0065】
なお、図示はしないが、図1の情報処理システムのうち、本発明の一実施形態としての運送会社端末2-1乃至2-n、販売会社端末3-1乃至3-m、オークション運営会社端末4-1乃至4-p、荷主端末5、倉庫会社端末6、金融会社端末7、保険会社端末8、整備会社端末9、セールスレップ会社端末10、投資家端末11、ドライバー端末12も、図4に示すハードウェア構成を有している。
【0066】
次に、サービス提供サーバ1が実行するこれらの処理の詳細について説明する。
図5は、図4のサービス提供サーバ1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0067】
サービス提供サーバ1のCPU101(図4)においては、図5に示すように、車両基本情報取得部201と、追加情報取得部202と、販売車両情報取得部203と、オークション車両情報取得部204と、ドライバー情報取得部210と、取得情報加工部205と、データベース生成更新部206と、車両関連情報抽出部207と、車両関連情報処理部208とが機能する。
記憶部108(図4)の一領域には、車両関連情報DB401が設けられている。
【0068】
車両基本情報取得部201は、運送会社端末2に第1用途の目的で入力され運送会社DB501に記憶された車両基本情報(車体番号、車種等)を取得する。具体的には、例えば図5に例示するように、車両基本情報取得部201は、ネットワークNと通信部109とを介して車両基本情報を取得することもできる。
【0069】
追加情報取得部202は、車両基本情報取得部201と同様に、運送会社端末2に第1用途の目的で入力され、運送会社DB501に記憶された追加情報(運送会社Tの会社情報、燃料価格等)を取得する。具体的には、例えば図5に例示するように、追加情報取得部202は、ネットワークNと通信部109とを介して追加情報を取得することもできる。
【0070】
販売車両情報取得部203は、販売会社端末3に第1用途で入力され販売会社DB601に記憶された販売車両情報(業界販売価格、走行距離等)を取得する。具体的には、例えば図5に例示するように、販売車両情報取得部203は、ネットワークNと通信部109とを介して販売車両情報を取得することもできる。
【0071】
オークション車両情報取得部204は、オークション運営会社端末4に第1用途で入力されオークション運営会社DB701に記憶されたオークション車両情報(オークション約定情報、過去のオークションの落札価格等)を取得する。具体的には、例えば図5に例示するように、オークション車両情報取得部204は、ネットワークNと通信部109とを介してオークション車両情報を取得することもできる。
【0072】
ドライバー情報取得部210は、ドライバー端末12に第1用途で入力されドライバー端末12の記憶部に記憶されたドライバー情報を取得する。具体的には、例えば図5に例示するように、ドライバー情報取得部210は、ネットワークNと通信部109とを介してドライバー情報を取得することもできる。
【0073】
このようにして、サービス提供サーバ1は、車両関連情報(車両基本情報、追加情報、販売車両情報、オークション車両情報、ドライバー情報)取得する。
【0074】
取得情報加工部205は、車両基本情報取得部201と、追加情報取得部202と、販売車両情報取得部203と、オークション車両情報取得部204と、ドライバー情報取得部210との夫々によって取得された各車両関連情報を適宜加工することにより加工情報を生成する。なお、加工情報の具体例については、図7を参照して後述する。
データベース生成更新部206は、車両基本情報取得部201と、追加情報取得部202と、販売車両情報取得部203と、オークション車両情報取得部204と、ドライバー情報取得部210とによって取得された車両関連情報と、取得情報加工部205によって生成された加工情報とを含む車両関連情報DB401を生成又は更新する。
このようにして、サービス提供サーバ1は、車両関連情報(車両基本情報、追加情報、販売車両情報、オークション車両情報、ドライバー情報)についての加工前後の情報を車両関連情報DB401に継続的に記憶させることにより、第2用途で使用する情報の源となるビッグデータ(車両関連情報の集積)を生成することができる。
【0075】
車両関連情報抽出部207は、車両関連情報DB401に記憶された車両関連情報と加工情報とのうち、所定ユーザに、第2用途で使用させる情報を抽出する。
車両関連情報処理部208は、車両関連情報抽出部207によって抽出された情報を、第2用途で使用する処理を実行する。
送信制御部209は、車両関連情報処理部208の処理結果をユーザ端末に送信する制御を実行する。
なお、車両関連情報処理部208は、ユーザ端末で機能するようにしてもよい。この場合、送信制御部209は、車両関連情報抽出部207によって抽出された情報をユーザ端末に送信する制御を実行する。そして、ユーザ端末側の車両関連情報処理部208は、サービス提供サーバ1から送信されてきた情報を、第2用途で使用する処理を実行する。
つまり、ユーザは、第2用途で情報を使用する所定のサービスを利用するにあたり、ユーザ端末にインストールされた専用アプリケーションプログラムを起動させてサービスを利用することもできるし、一般的なブラウザを起動させてサービスを利用することもできる。
このようにして、サービス提供サーバ1によって取得された車両関連情報(車両基本情報、追加情報、販売車両情報、オークション車両情報、ドライバー情報)及び加工情報のうち、第2用途で使用するための情報は、サービス提供サーバ1によって、ユーザ端末に送信されることにより、ユーザは第2用途で情報を使用することが可能となる。
【0076】
次に、サービス提供サーバ1の車両関連情報DB401に記憶されている車両関連情報の詳細について説明する。
図6及び7は、車両関連情報DB401に記憶されている車両関連情報の一例を示す図である。
【0077】
図6(A)は、運送会社DB501に記憶されていた、加工前の車両関連情報(車両基本情報、追加情報)を示している。上述したように、運送会社DB501に記憶されていた加工前の車両関連情報も車両関連情報DB401に記憶されている。
図6(A)に示すように、運送会社DB501に記憶されていた、加工前の車両関連情報には、1台以上の貨物運搬用車両毎に、複数の車両関連情報が紐付けられている。具体的には、例えば貨物運搬用車両の保有者としての運送会社TのID(サービス提供サーバ1が自動的に付番)、運送会社名、車両ID(サービス提供サーバ1が自動的に付番)、取得(購入)日、購入価格、初年度登録月、走行距離、型式、原動機の型式、排気量又は定格出力、写真、動画、馬力、ミッション、グレード、種別、用途、自家用又は事業等の別、形状等を車両関連情報として紐付けることができる。
【0078】
図6(B)は、販売会社DB601に記憶されていた、加工前の車両関連情報(販売車両情報)を示している。上述したように、販売会社DB601に記憶されていた加工前の車両関連情報についても車両関連情報DB401に記憶されている。
図6(B)に示すように、販売会社DB601に記憶されていた、加工前の車両関連情報には、1台以上の貨物運搬用車両毎に、複数の車両関連情報が紐付けられている。具体的には、例えば貨物運搬用車両の販売者としての販売会社LのID(サービス提供サーバ1が自動的に付番)、販売会社名、車両ID(サービス提供サーバ1が自動的に付番)、希望販売価格、初年度登録月、走行距離、型式、原動機の型式、排気量又は定格出力、写真、動画、馬力、ミッション、グレード、種別、用途、自家用又は事業等の別、形状等を車両関連情報として紐付けることができる。
【0079】
図6(C)は、オークション運営会社DB701に記憶されていた、加工前の車両関連情報(オークション車両情報)を示している。上述したように、オークション運営会社DB701に記憶されていた加工前の車両関連情報についても車両関連情報DB401に記憶されている。
図6(C)に示すように、オークション運営会社DB701に記憶されていた、加工前の車両関連情報には、1台以上の貨物運搬用車両毎に、複数の車両関連情報が紐付けられている。具体的には、例えばオークション取引の管理者としてのオークションID(サービス提供サーバ1が自動的に付番)、オークション名、車両ID(サービス提供サーバ1が自動的に付番)、約定日、約定価格、初年度登録月、走行距離、型式、原動機の型式、排気量又は定格出力、写真、動画、馬力、ミッション、グレード、種別、用途、自家用又は事業等の別、形状等を車両関連情報として紐付けることができる。
【0080】
図7は、車両関連情報DB401に記憶されている車両関連情報のうち、約定済みの貨物運搬用車両に関する情報(以下「約定車両DB」と呼ぶ)を示している。
図7に示すように、約定車両DBには、約定済みの1台以上の貨物運搬用車両毎に、複数の車両関連情報が紐付けられている。具体的には、車両ID(サービス提供サーバ1が自動的に付番)、価格決定日、販売価格、買取価格、オークション価格、参考販売価格、参考買取価格、初年度登録月、走行距離、型式、原動機の型式、排気量又は定格出力、写真、動画、馬力、ミッション、グレード、種別、用途等を車両関連情報として紐付けることができる。
なお、参考販売価格及び参考買取価格の項目における「独自算出」とは、サービス提供サーバ1の取得情報加工部205によって独自に算出される金額(加工情報)を示している。具体的には、例えば過去のオークション落札価格や時価に基づいて算出することもできる。
また、図7に示すように、車両関連情報としての写真、動画については、取得情報加工部205によって、所定の評価基準に基づく数値化(写真変数、動画変数)がなされる。
【0081】
ここで、運送会社向けサービスの一例として、運送会社Tが保有する貨物運搬用車両の代替の時期又は価格に関する情報の提供について説明する。
サービス提供サーバ1の車両関連情報処理部208は、車両関連情報抽出部207によって抽出された車両関連情報に基づいて、走行距離あたりの価格が割安な貨物運搬用車両に関する情報を作成する処理を実行する。送信制御部209は、作成された情報を通信部109を介して運送会社端末2に送信する制御を実行する。これにより、運送会社Tは、貨物運搬用車両の代替の時期又は価格に関する有益な情報を取得することができる。
【0082】
具体的には、例えば、車両関連情報抽出部207は、約定車両DB及び販売会社DB601から、車両関連情報のうち「型式」をキーとして貨物運搬用車両の「販売価格」及び「走行距離」を抽出する。車両関連情報処理部208は、車両関連情報抽出部207によって抽出された貨物運搬用車両の「販売価格」及び「走行距離」から、走行距離あたりの価格を算出し、算出された金額を比較することにより割安な貨物運搬用車両に関する情報を作成する処理を実行することができる。
また、他の例として、例えば、図7の約定車両DBの「価格決定日」を参照して、直近半年に取引価格が決定した貨物運搬用車両の情報を母集団とし、「販売価格」の平均値又は「参考販売価格」の平均値である車両価格αと、図6(B)に示す販売会社DB601の、「希望小売価格」と、「グレード」に基づく所定の変数と、写真変数と、動画変数との積である車両価格βとを算出し、車両価格αとβを比較することにより、車両価格αがβを下回っている場合(即ち、販売会社による販売希望価格が割安であると判断した場合)には、運送会社端末2にアラートを出す、とすることもできる。
【0083】
次に、上述した運送会社向けサービス(運送会社Tが保有する貨物運搬用車両の代替の時期又は価格に関する情報の提供)において、運送会社Tに提供される情報の具体的内容について説明する。
【0084】
図8は、図1のサービス提供サーバ1が運送会社Tに提供する情報のうち、運送会社Tが保有する貨物運搬用車両の代替の時期又は価格に関する情報の内容を示す図である。
【0085】
図8(A)は、サービス提供サーバ1によって約定車両DBから抽出された車両関連情報を示している。
即ち、図8(A)に示す約定車両DBには、車両関連情報のうち型式(CK324)をキーとして抽出された、約定済の貨物運搬用車両の夫々についての車両関連情報(車両ID、走行距離、販売価格、価格決定日)のうち、価格決定日が直近半年以内のものが示されている(情報提供日は2016年4月1日とする)。
具体的には、車両IDを貨物運搬用車両d11とし、走行距離を100,500kmとし、販売価格を8,000,000円とし、価格決定日を2015年11月11日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両d12とし、走行距離を15,000kmとし、販売価格を7,000,000円とし、価格決定日を2015年12月12日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両d13とし、走行距離を700,500kmとし、販売価格を2,353,767円とし、価格決定日を2016年1月11日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両d14とし、走行距離を900,000kmとし、販売価格を6,412,354円とし、価格決定日を2016年2月12日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両d15とし、走行距離を300,000kmとし、販売価格を8,193,432円とし、価格決定日を2016年3月13日とする貨物運搬用車両とが抽出されている。
ここで、サービス提供サーバ1は、抽出された貨物運搬用車両の夫々について、走行距離あたりの価格を算出する処理を実行する。
【0086】
また、サービス提供サーバ1は、約定車両DBの抽出条件と同様に、販売会社DB601の車両関連情報のうち、型式(CK324)をキーとする貨物運搬用車両を抽出する。
図8(B)は、サービス提供サーバ1によって抽出された販売会社DB601の車両関連情報を示している。
即ち、図8(B)に示す販売会社DB601には、車両関連情報のうち型式(CK324)をキーとして抽出された、貨物運搬用車両の夫々についての車両関連情報(車両ID、走行距離、販売希望価格、価格決定日)が示されている。
具体的には、車両IDを貨物運搬用車両b31とし、走行距離を117,675kmとし、販売価格を6,000,000円とし、車検日を2015年6月16日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両b32とし、走行距離を12,167kmとし、販売価格を8,000,000円とし、車検日を2015年7月17日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両b33とし、走行距離を675,464kmとし、販売価格を4,353,767円とし、車検日を2015年8月18日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両b34とし、走行距離を895,200kmとし、販売価格を3,412,354円とし、車検日を2015年9月18日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両b35とし、走行距離を342,372kmとし、販売価格を5,193,432円とし、車検日を2015年10月12日とする貨物運搬用車両とが抽出されている。
なお、図8(B)における販売会社DB601に記憶された車両関連情報に関する項目は、説明上必要となる項目のみを便宜的に例示したものである。
【0087】
ここで、サービス提供サーバ1は、販売会社DB601から抽出された貨物運搬用車両の夫々について、走行距離あたりの価格を算出する。
また、サービス提供サーバ1は、約定車両DBから抽出された貨物運搬用車両の夫々についての走行距離あたりの価格と、販売会社DB601から抽出された貨物運搬用車両の夫々についての走行距離あたりの価格とを比較する。
このようにして、サービス提供サーバ1は、販売会社DB601から抽出された貨物運搬用車両の中から、運送会社Tが保有する貨物運搬用車両を代替するにあたって割安となる貨物運搬用車両(図8(B)において網掛けで表示された貨物運搬用車両)に関する情報を抽出し、当該情報を運送会社端末2に送信する。
【0088】
次に、運送会社向けサービス、又は金融会社向けサービスの一例として、運送会社Tが保有する貨物運搬用車両の資産価値の見積もりについて説明する。
サービス提供サーバ1の車両関連情報処理部208は、車両関連情報抽出部207によって抽出された車両関連情報に基づいて、運送会社Tが保有する貨物運搬用車両の資産価値の見積金額を算出する処理を実行する。送信制御部209は、作成された資産価値の見積金額を通信部109を介して運送会社端末2又は金融会社端末7に送信する制御を実行する。これにより、運送会社T又は金融会社Fは、運送会社Tが保有する貨物運搬用車両の資産価値の見積金額を取得することができるため、金融会社Fは、例えば後述する図10及び11に示すような情報を、運送会社Tの与信審査や、運送会社Tに対する融資後の担保管理に利用することもできる。
【0089】
具体的には、車両関連情報抽出部207は、「型式」をキーとして、約定車両DBから貨物運搬用車両の「走行距離」、「オークション価格」、「買取価格」を抽出し、運送会社DB501から貨物運搬用車両の「走行距離」を抽出する。車両関連情報処理部208は、車両関連情報抽出部207によって抽出されたこれらの車両関連情報に基づき、運送会社Tが保有する貨物運搬用車両の資産価値の見積金額を算出する処理を実行する。
このとき、車両関連情報抽出部207は、図7の約定車両DBの「価格決定日」を参照して、直近3ケ月に取引価格(オークション価格又は買取価格)が決定した貨物運搬用車両の情報を母集団とし、図6(A)の運送会社DB501の「走行距離」に近似する貨物運搬用車両を母集団から抽出する。車両関連情報処理部208は、車両関連情報抽出部207によって抽出された貨物運搬用車両の「オークション価格」又は「買取価格」に基づいて運送会社DB501の貨物運搬用車両の時価評価を行う。オークション価格に基づく時価評価のロジックの例として、例えばオークション価格の80%の額を時価とすることもできる。
即ち、約定車両DBにおける車両時価の算出ロジックは、車両関連情報を構成する年式及び走行距離の水準と、オークション価格、買取価格、販売価格等に基づき算出される。なお、約定車両DBを含む車両関連情報DB401に記憶された情報の正確性は、運送会社端末2、販売会社端末3、及びオークション運営会社端末4に入力された車両関連情報、サービス提供者Gが提供するサービスにおける所定の約定情報、人間の目による査定等によって担保することができる。
【0090】
次に、上述した運送会社向けサービス、又は金融会社向けサービス(運送会社Tが保有する貨物運搬用車両の資産価値の見積もり)において、運送会社T又は金融会社Fに提供される情報の具体的内容について説明する。
【0091】
図9は、図1のサービス提供サーバ1が運送会社T又は金融会社Fに提供する情報のうち、運送会社Tが保有する貨物運搬用車両の資産価値の見積もりに関する情報の内容を示す図である。
【0092】
図9(A)は、サービス提供サーバ1によって約定車両DBから抽出された車両関連情報を示している。
即ち、図9(A)に示す約定車両DBには、車両関連情報のうち型式(CK324)をキーとして抽出された、約定済の貨物運搬用車両の夫々についての車両関連情報(車両ID、走行距離、オークション価格、買取価格、価格決定日)のうち、価格決定日が直近3ケ月のものが示されている(情報提供日が2016年4月1日の場合)。
具体的には、車両IDを貨物運搬用車両d16とし、走行距離を100,000kmとし、オークション価格(落札価格)を8,000,000円とし、価格決定日を2016年1月12日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両d17とし、走行距離を16,000kmとし、オークション価格を7,000,000円とし、価格決定日を2016年1月23日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両d18とし、走行距離を710,000kmとし、買取価格を4,200,000円とし、価格決定日を2016年1月30日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両d19とし、走行距離を900,000kmとし、オークション価格を5,412,354円とし、価格決定日を2016年2月4日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両d20とし、走行距離を300,000kmとし、買取価格を5,800,000円とし、価格決定日を2016年2月16日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両d21とし、走行距離を17,000kmとし、買取価格を6,200,000円とし、価格決定日を2016年3月11日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両d22とし、走行距離を720,000kmとし、オークション価格を5,353,767円とし、価格決定日を2016年3月15日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両d23とし、走行距離を870,000kmとし、買取価格を3,700,000円とし、価格決定日を2016年3月22日とする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両d24とし、走行距離を270,000kmとし、オークション価格を8,193,432円とし、価格決定日を2016年3月31日とする貨物運搬用車両とが抽出されている。
【0093】
図9(B)は、サービス提供サーバ1によって運送会社DB501から抽出された車両関連情報と、運送会社向けサービス、又は金融会社向けサービスとして見積もられた資産価格を示している。
即ち、図9(B)に示す運送会社DB501には、車両関連情報のうち型式(CK324)をキーとして抽出された、貨物運搬用車両の夫々についての車両関連情報(車両ID、型式、走行距離)と、サービス提供サーバ1によって見積もられた資産価格が示されている。
具体的には、車両IDを貨物運搬用車両a11とし、走行距離を105,000kmとする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両a12とし、走行距離を15,000kmとする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両a13とし、走行距離を700,500kmとする貨物運搬用車両と、車両IDを貨物運搬用車両a14とし、走行距離を901,230kmとする貨物運搬用車両とが抽出されている。
ここで、サービス提供サーバ1は、図9(B)に示す、運送会社DB501から抽出された貨物運搬用車両の夫々と走行距離が近似する貨物運搬用車両の夫々を、図9(A)に示す約定車両DBからさらに抽出する。サービス提供サーバ1は、図9(A)に示す約定車両DBからさらに抽出された貨物運搬用車両の、オークション価格又は買取価格に基づいて、図9(B)の資産価格に示す、運送会社DB501から抽出された貨物運搬用車両の夫々の時価評価を行う。
具体的には、車両IDを貨物運搬用車両a11とする貨物運搬用車両の資産価格6,940,000円は、走行距離が近似するとして約定車両DBからさらに抽出された貨物運搬用車両d16のオークション価格に基づいて見積もられた金額である。
車両IDを貨物運搬用車両a12とする貨物運搬用車両の資産価格6,500,000円は、走行距離が近似するとして約定車両DBからさらに抽出された貨物運搬用車両d17のオークション価格及び貨物運搬用車両d21の買取価格に基づいて見積もられている。
車両IDを貨物運搬用車両a13とする貨物運搬用車両の資産価格4,340,000円は、走行距離が近似するとして約定車両DBからさらに抽出された貨物運搬用車両d18の買取価格及び貨物運搬用車両d22のオークション価格に基づいて見積もられている。
車両IDを貨物運搬用車両a14とする貨物運搬用車両の資産価格3,540,000円は、走行距離が近似するとして約定車両DBからさらに抽出された貨物運搬用車両d23の買取価格に基づいて見積もられている。
このようにして見積もられた資産価格は、サービス提供サーバ1によって、運送会社端末2又は金融会社端末7に送信される。
【0094】
次に、金融会社端末7に提供される情報のうち、運送会社Tの与信に関する情報の具体的内容について説明する。
【0095】
図10は、図1のサービス提供サーバ1が金融会社Fに提供する情報のうち、運送会社Tの与信に関する具体的情報を金融会社端末7に表示させるための選択画面を示す図である。
【0096】
図10には、後述する図11で例示する運送会社Tの与信に関する具体的な情報(以下「運送会社サマリー情報」と呼ぶ)を、運送会社T毎に表示させるための選択画面が示されている。
即ち、図10に示す選択画面には、車両関連情報のうち運送会社名をキーとして抽出された、運送会社T毎の与信に関する情報の概要が示されている。
具体的には、会社名を○○運送とし、住所を○○県○○市・・・とし、参考与信額を13,000,000円とし、与信日を○○年○月○日とし、与信日からの経過日数を○日とする運送会社T1と、会社名を××運輸とし、住所を××県××市・・・とし、参考与信額を11,000,000円とし、与信日を××年×月×日とし、与信日からの経過日数を×日とする運送会社T2と、会社名を■■運送とし、住所を■■県■■市・・・とし、参考与信額を4,000,000円とし、与信日を■■年■月■日とし、与信日からの経過日数を■日とする運送会社T3と、会社名を●●運送とし、住所を●●県●●市・・・とし、参考与信額を8,000,000円とし、与信日を●●年●月●日とし、与信日からの経過日数を●日とする運送会社T4と、会社名を△△運輸とし、住所を△△県△△市・・・とし、参考与信額を3,000,000円とし、与信日を△△年△月△日とし、与信日からの経過日数を△日とする運送会社T5と、会社名を□□輸送とし、住所を□□県□□市・・・とし、参考与信額を2,000,000円とし、与信日を□□年□月□日とし、与信日からの経過日数を□日とする運送会社T6と、会社名を▽▽輸送とし、住所を▽▽県▽▽市・・・とし、参考与信額を10,000,000円とし、与信日を▽▽年▽月▽日とし、与信日からの経過日数を▽日とする運送会社T7とが抽出され、金融会社Fが運送会社T1乃至T7のうちいずれかを選択できるように金融会社端末7に表示されている。
【0097】
ここで、図10に示す選択画面に表示された複数の運送会社Tの名称のうち、いずれかが金融会社Fの操作によって選択(例えばマウスを用いて運送会社名をクリックする操作)されると、選択された運送会社Tに関する運送会社サマリー情報が金融会社端末7に表示される。以下、図11を参照して、運送会社サマリー情報の具体例について説明する。
【0098】
図11は、金融会社端末7に表示された運送会社Tの運送会社サマリー情報の一例として、運送会社T1の運送会社サマリー情報を示している。
【0099】
図11の例において、金融会社端末7に表示される運送会社T1の運送会社サマリー情報は、表示領域H1乃至3で構成された画面に表示される。
表示領域H1には、運送会社T1に関する、与信に関する情報と、決算に関する情報と、会社自体に関する情報とが表示されている。具体的には、与信に関する情報として、参考与信額(13,000,000円)と、与信日(○○年○月○日)とが表示されている。ここで、表示領域H1の与信状況に表示される参考与信額を算出するための根拠情報には、運送会社DB501から生情報として取得された車両基本情報及び追加情報と、取得情報加工部205によって加工された情報(加工情報)とを用いることができる。具体的には、車両基本情報として、車検証に記載された情報(車体番号、車種、型式等の情報)や走行距離等の情報を用いることができる。また、追加情報として、運送会社T1の会社情報(売上、コスト等の情報)等の情報を用いることができる。また、加工情報として、貨物運搬用車両の時価等を用いることができる。なお、与信状況は、「編集」ボタンを押下することにより、内容がより正確なものとなるように編集することができる。
また、決算に関する情報として、決算月(3月)と、運送会社T1の決算書についての開示請求の有無についての情報とが表示されている。
また、会社自体に関する情報として、運送会社T1の会社の概要が表示されている。
【0100】
表示領域H2には、運送会社T1が保有する貨物運搬用車両に関するサマリー情報として、運送会社T1が保有する貨物運搬用車両全体の時価等の情報が表示されている。具体的には、運送会社T1が保有する貨物運搬用車両についての、車両保有台数(120台)と、車両評価額(610,343,211円)と、車両簿価(210,214,123円)と、先月の参考売上額(132,000,000円)と、先月の参考コスト(93,000,000円)とが表示されている。また、表示領域H2には、メモを残すための個別メモ欄が表示されている。
【0101】
表示領域H3には、運送会社T1が保有する貨物運搬用車両に関する情報として、運送会社T1が保有する貨物運搬用車両毎の時価等の情報が「保有車両一覧」として一覧表示されている。この情報は、表示領域H2の「保有車両一覧」ボタンが押下されることにより画面表示されるようにしてもよい。
「保有車両一覧」には、運送会社T1が保有する貨物運搬用車両毎の、名称(項目名は「貨物運搬用車両名」)と、所属する支店(項目名は「所属支店」)、時価評価額(項目名は「車両評価額」)、評価日(項目名は「車両評価日」)、車検証が発行された年月(項目名は「車検証」)等の項目を表示させることができる。また、図11に示すように、車検証をスキャンした画像をダウンロードできるようにするための「ダウンロード」ボタンを設けてもよい。
なお、図11に示す運送会社T1の例では、貨物運搬用車両名を貨物運搬用車両e01とし、所属支店を○○支店とし、車両評価額を5,403,204円とし、車両評価日を○○年○月○日とし、車検証の発行年月を2017年4月とする貨物運搬用車両と、貨物運搬用車両名を貨物運搬用車両e02とし、所属支店を××支店とし、車両評価額を4,112,316円とし、車両評価日を××年×月×日とし、車検証の発行年月を2016年2月とする貨物運搬用車両とが抽出されて表示されている。
このとき、「保有車両一覧」に表示された貨物運搬用車両名を選択(例えばマウスを用いて貨物運搬用車両名をクリックする操作)することにより、貨物運搬用車両の詳細情報を表示させるようにしてもよい。
なお、「保有車両一覧」には、上記2台の貨物運搬用車両以外の貨物運搬用車両も表示させることができるが、図面への記載は省略している。
【0102】
このように、図10に示した選択画面のうち、いずれかの運送会社Tが選択されると、その運送会社Tの与信に関する情報が、運送会社サマリー情報として金融会社端末7に表示される(図11)。金融会社Fは、この運送会社T毎に表示される運送会社サマリー情報の内容に基づいて、正確な与信を行ったり、融資後の担保管理を適切に行ったりすることができる。
具体的には、金融会社Fは、金融会社端末7を操作することにより、運送会社T1乃至T7の夫々について、運送会社サマリーを閲覧、及び与信限度額の入力を行うことができる。このとき、運送会社Tの決算に関する情報(最新の決算書等)は、追加情報として金融会社端末7で閲覧できるようにしてもよいし、システム外で別途受け渡しを行ってもよい。
金融会社Fによるこのような操作等を継続させ、運送会社T1乃至T7の運送会社サマリー情報の洗い替えを定期的(月毎、年毎など)に行うことにより、運送会社サマリー情報を最新の状態で維持させることができる。
【0103】
金融会社Fが金融会社端末7を操作することにより、上述したような、運送会社T毎の与信に関する情報等についての閲覧及び編集が行うことが可能になれば、以下のような効果を奏することができる。
即ち、金融会社Fにしてみれば、運送会社Tの中から融資先となる新規顧客を開拓することが容易となる。また、運送会社Tに対する、より正確な与信評価が可能となるため、デフォルト(決済不能)のリスクを低減化させることが可能となる。また、運送会社Tが業務上使用するリース車両についての正確な時価評価も行うことが可能となる。さらに、運送会社Tに対する融資後においても、担保物件としての貨物運搬用車両の状況(走行距離や修理状況等)を適切に把握することが可能となる。
また、運送会社Tにしてみれば、事前与信が可能となるため、貨物運搬用車両の購入を円滑に行うことができるようになる。さらに、複数の金融会社Fの夫々が提供する商品を並べて比較することが可能となるため、複数存在する金融会社Fの夫々の与信枠を見ながら資金調達を行うことができる。また、金融会社F間の競争原理も働くこととなるため、金利の低下を見込むこともできる。
【0104】
以上のような効果を奏することにより、運送会社Tが属する運送業界において、サービス提供者Gが提供するサービスを通じて貨物運搬用車両を調達しようとする流れに必然性が生まれて来ることが期待できる。
さらに、サービス提供者Gは、サービスに関連するコンサルタント業務を行うこともできるため、例えば運送会社Tの与信状況に応じた適切なコンサルタント業務を行うことも可能となる。
【0105】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0106】
例えば、図4に示すハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0107】
また、図5に示す機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理装置に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは、特に図5の例に限定されない。
【0108】
また、機能ブロックの存在場所も、図5に限定されず、任意でよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0109】
各機能ブロックの処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0110】
このようなプログラムを含む記録媒体は、各ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される、リムーバブルメディアにより構成されるだけではなく、装置本体に予め組み込まれた状態で各ユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0111】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に添って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
【0112】
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものである。
【0113】
また、運送会社端末2、販売会社端末3、オークション運営会社端末4、ドライバー端末12の夫々に、車両関連情報を入力する主体は特に限定されない。例えば運送会社T、販売会社L、オークション運営会社A、ドライバーDの夫々であってもよいし、他者が入力してもよい。
【0114】
また、サービス提供サーバ1が車両関連情報を取得する方法は特に限定されない。上述の実施形態では、インターネットを含むネットワークNを介して取得しているが、例えばUSBフラッシュメモリ等の外部記憶媒体を使用した取得等であってもよい。
【0115】
また、上述の実施形態では、ユーザが第2用途で使用する情報を取得する際に、取得する情報の範囲について特に限定をしていないが、企業秘密等の理由に応じて一定の閲覧制限等を設けてもよい。
【0116】
また、上述の実施形態における、運送会社DB501、販売会社DB601、オークション運営会社DB701、約定車両DBにおいて車両関連情報とされる項目は例示であり、図6乃至9において示される項目に限られない。例えば、「車検日」等、車両関連情報として採用できるあらゆる情報を項目として採用することができる。
【0117】
以上まとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置は、
第1用途で使用するために入力された貨物運搬用車両に関する車両関連情報を取得する車両関連情報取得手段(例えば図5の車両基本情報取得部201、追加情報取得部202、販売車両情報取得部203、オークション車両情報取得部204、ドライバー情報取得部210)と、
前記車両関連情報を複数取得し、複数の前記車両関連情報を加工し、その加工情報を含むデータベースを生成するデータベース生成手段(例えば図5の取得情報加工部205、データベース生成更新部206)と、
前記データベースに記憶された前記車両関連情報と前記加工情報とのうち、第2用途で使用させる情報を抽出する情報抽出手段(例えば図5の車両関連情報抽出部207)と、
を備える。
これにより、貨物運搬用車両を対象とする市場における流通を活発化させ、運送会社、貨物運搬用車両販売会社、金融会社等の利益に資することができる。
【0118】
また、前記第1用途は、
1台以上の貨物運搬用車両を使用する者(例えば、図1の運送会社T)が、当該1台以上の貨物運搬用車両を管理する用途を含むことができる。
これにより、貨物運搬用車両を使用する者は、有益な情報に基づき、1台以上の貨物運搬用車両を容易に管理することができる。
【0119】
また、前記第1用途は、
1台以上の貨物運搬用車両を譲渡する役務を行う者(例えば図1の販売会社L)が、当該1台以上の貨物運搬用車両を管理する用途を含むことができる。
これにより、貨物運搬用車両を譲渡する役務を行う者は、有益な情報に基づき、1台以上の貨物運搬用車両を容易に管理することができる。
【0120】
また、前記第1用途は、
オークションの運営を行う者(例えば図1のオークション運営会社A)が、オークションにおいて、1台以上の貨物運搬用車両の取引を管理する用途を含むことができる。
これにより、過去のオークションにおける落札価格に基づく時価の算定を容易に行うことができる。
【0121】
また、前記第2用途は、
1台以上の貨物運搬用車両を使用する者が使用する貨物運搬用車両の代替の時期又は価格に関する情報を取得する用途を含むことができる。
これにより、1台以上の貨物運搬用車両を使用する者は、貨物運搬用車両を割安で代替することが可能となる。
【0122】
また、前記第2用途は、
1台以上の貨物運搬用車両を使用する者が使用する貨物運搬用車両の資産価値を見積もる用途を含むことができる。
これにより、1台以上の貨物運搬用車両を使用する者又は金融会社は、当該1台以上の貨物運搬用車両を使用する者が使用する貨物運搬用車両の資産価値を容易に見積もることができる。
【0123】
また、前記第2用途は、
1台以上の貨物運搬用車両を使用する者の決算に関する情報と、前記1台以上の貨物運搬用車両を使用する者が使用する貨物運搬用車両の資産価値とを含む情報に基づいて、前記1台以上の貨物運搬用車両を使用する者に対する与信額を決定する用途を含むことができる。
これにより、金融会社は、1台以上の貨物運搬用車両を使用する者に対する正確な与信や、担保物件としての貨物運搬用車両の状況の適切な把握を行うことが可能になる。
【符号の説明】
【0124】
1・・・ サービス提供サーバ
2、2-1、2-n・・・ 運送会社端末
3、3-1、3-m・・・ 販売会社端末
4、4-1、4-p・・・ オークション運営会社端末
12・・・ ドライバー端末
101・・・ CPU
102・・・ ROM
103・・・ RAM
104・・・ バス
105・・・ 入出力インターフェース
106・・・ 出力部
107・・・ 入力部
108・・・ 記憶部
109・・・ 通信部
110・・・ ドライブ
120・・・ リムーバブルメディア
201・・・ 車両基本情報取得部
202・・・ 追加情報取得部
203・・・ 販売車両情報取得部
204・・・ オークション車両情報取得部
205・・・ 取得情報加工部
206・・・ データベース生成更新部
207・・・ 車両関連情報抽出部
208・・・ 車両関連情報処理部
209・・・ 送信制御部
210・・・ ドライバー情報取得部
401・・・ 車両関連情報DB
501・・・ 運送会社DB
601・・・ 販売会社DB
701・・・ オークション運営会社DB
A・・・ オークション運営会社
B・・・ 荷主
C・・・ 保険会社
D・・・ ドライバー
F・・・ 金融会社
G・・・ サービス提供者
I・・・ 投資家
L・・・ 販売会社
M・・・ 整備会社
N・・・ ネットワーク
R・・・ セールスレップ会社
S・・・ 情報処理システム
T・・・ 運送会社
W・・・ 倉庫会社
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11