(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】ユーザ支援ロボット制御システム
(51)【国際特許分類】
B25J 15/12 20060101AFI20220301BHJP
【FI】
B25J15/12
(21)【出願番号】P 2019553079
(86)(22)【出願日】2018-03-30
(86)【国際出願番号】 US2018025411
(87)【国際公開番号】W WO2018183852
(87)【国際公開日】2018-10-04
【審査請求日】2021-03-19
(32)【優先日】2017-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517091414
【氏名又は名称】ソフト ロボティクス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ローゼンスタイン, マイケル
(72)【発明者】
【氏名】カーハン, ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】レッシング, ジョシュア アーロン
(72)【発明者】
【氏名】ノップフ, ライアン
(72)【発明者】
【氏名】ハーバーグ, ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】チアペッタ, マーク
【審査官】樋口 幸太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/100235(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/044654(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/154355(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/201418(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0080566(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0297611(US,A1)
【文献】国際公開第2016/160279(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 15/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
ユーザインターフェースを含む遠隔電子プロセッサデバイスと通信するように動作可能であるローカルプロセッサと、
前記ローカルプロセッサと通信している摘取および設置ステーションであって、
ロボットシステムであって、前記ロボットシステムは、基部と、第1の端部において前記基部に結合されるロボットアームと、第2の端部において前記ロボットアームに結合されるソフトロボットグリッパとを備え、前記ロボットシステムは、第1の場所において標的物体を握持し、第2の場所に前記標的物体を移動させるように動作可能である、ロボットシステムと、
前記第1の場所のビューを提供する可視化センサと
を備える、摘取および設置ステーションと
を備え
、
前記ローカルプロセッサは、前記第1の場所の前記ビューを前記遠隔電子プロセッサデバイスに中継することと、前記標的物体の縁が位置する場所を示す命令をユーザから前記ユーザインターフェースを通して受信することと、前記ソフトロボットグリッパを制御することにより、前記ソフトロボットグリッパを前記第1の場所に展開し、前記標的物体の前記縁の周囲で前記ソフトロボットグリッパを閉鎖することとを行うように構成される、システム。
【請求項2】
前記ソフトロボットグリッパは、前記
ソフトロボットグリッパを前記ロボットアームに接続するための前記第1の端部におけるハブと、前記ハブに結合され、前記
ソフトロボットグリッパを形成する1つ以上のソフトロボットアクチュエータとを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ハブは、前記1つ以上のソフトロボットアクチュエータに作動流体を送達する油圧式接続部または空気圧式接続部を備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ハブは、前記センサのための搭載点と、前記センサ
に動力供給し
前記センサと通信するための電気またはデータ接続部のうちの1つ以上とを備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
複数のハブを備え、各ハブは、ソフトロボットアクチュエータと関連付けられ、前記複数のハブはそれぞれ、前記ソフトロボットアクチュエータが相互に対して移動することを可能にする1つ以上のレールに摺動可能に取り付けられる、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記1つ以上のレールは、前記ロボットアームに結合される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数のハブは、前記1つ以上のレールに沿って手動で調節可能である、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数のハブは、前記1つ以上のレールに沿って自動で調節可能である、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
各ハブと関連付けられる前記ソフトロボットアクチュエータは、相互から独立して制御可能、または、単一のユニットとして制御可能のうちの一方である、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記摘取および設置ステーションと通信する複数のローカルプロセッサを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記ローカルプロセッサと通信する複数の摘取および設置ステーションを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
センサをさらに備え、前記センサは、
前記第2の場所のビューを提供する可視化センサ、カメラ、重量センサ、加速度計、距離センサ、力検出センサ、振動センサ、3次元深度カメラ、光電ブレークビーム、分光計、ハイパースペクトル撮像機、握持センサ、またはレーザレンジスキャナのうちの1つ以上を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記基部または前記ロボットアームのうちの少なくとも一方は、前記ソフトロボットグリッパを作動させるための空気圧式接続部、前記ソフトロボットグリッパを作動させるための油圧式接続部、電気接続部、または、データ接続部のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1の場所は、源容器を備え、前記第2の場所は、標的容器を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記ローカルプロセッサは、前記遠隔電子プロセッサデバイスからコマンドを受信し、前記ロボットシステムに制御命令を通信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記ローカルプロセッサは、前記ロボットシステムから情報を受信し、前記遠隔電子プロセッサデバイスに
前記受信された情報を通信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
クラウドバックエンドをさらに備え、前記クラウドバックエンドは、前記遠隔電子プロセッサデバイス、前記ローカルプロセッサ、または前記ロボットシステムのうちの1つ以上から通信される情報を受信し、記憶する、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記クラウドバックエンドは、センサデータ、前記ロボットシステムのコンポーネントの故障率、保守スケジュール、識別された問題、またはソフトウェアクラッシュのうちの1つ以上を含む情報を受信する、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記クラウドバックエンドは、前記受信された情報に関するデータマイニングおよび分析を実施すること、保守または交換スケジュールに対する変更を推奨すること、修復または最適化を提案すること、または、前記ローカルプロセッサまたは前記遠隔電子デバイスのソフトウェア制御システムに対する変更または改良を自動的に行うかまたは推奨すること、のうちの1つ以上を行うように動作可能である、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記クラウドバックエンドは、前記ローカルプロセッサまたは前記遠隔電子デバイスのうちの1つ以上にソフトウェア更新を伝達するように動作可能である、請求項17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2017年3月30日に出願され“User-Assisted Robotic Control Systems”と題された米国仮出願第62/478,775号に対する優先権を主張するものである。上記出願は、その全体が参照により本明細書中に援用される。
【0002】
本開示は、概して、ロボット工学の分野に関し、具体的には、ロボットシステムを制御するための新規の制御システムに関する。例示的実施形態は、倉庫管理、オーダ履行、パッケージ化、再生利用等を含む(但し、限定ではない)種々の用途において採用されてもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(I.ソフトロボットグリッパ概論)
本明細書に説明される実施形態は、ハードロボットグリッパ(例えば、金属、ハードプラスチック等の比較的に硬質または比較的に変形不可能な材質から作製される、グリッパ)に関連して使用されてもよい。しかしながら、多くの場合では、ソフトロボットグリッパは、ハードロボットグリッパに優る改善を提供し得る。下記の説明は、ソフトロボット工学に関する背景情報を提供する。
【0004】
従来のロボットグリッパまたはアクチュエータは、これまで、取り扱われている物体の重量、サイズ、および形状の不確実性および多様性が、自動化された解決策が機能することを妨げていたある環境において、高価であり、かつ動作することが不可能であり得る。本願は、適応性があり、安価、軽量、カスタマイズ可能、かつ使用が単純である、新規のソフトロボットアクチュエータの用途を説明する。
【0005】
ソフトロボットアクチュエータは、ゴム等のエラストマ材料、または圧力下で伸展、伸縮、捻転、および/または屈曲するように構成される、アコーディオン状構造に配列されたプラスチックの薄壁、または他の好適な比較的に軟質な材料から形成されてもよい。それらは、例えば、エラストマ材料の1つ以上の部片を所望の形状に成型することによって作成されてもよい。ソフトロボットアクチュエータは、空気、水、または生理食塩水等の膨張流体で充填され、アクチュエータを加圧、膨張、および/または作動させ得る、中空内部を含んでもよい。作動に応じて、アクチュエータの形状または外形が、変化する。アコーディオン状アクチュエータ(以下により詳細に説明される)の場合、作動は、アクチュエータを所定の標的形状に湾曲または直線化させてもよい。完全非作動形状と完全作動形状との間の1つ以上の中間標的形状が、アクチュエータを部分的に膨張させることによって達成されてもよい。代替として、または加えて、アクチュエータは、真空を使用して作動され、膨張流体をアクチュエータから除去し、それによって、アクチュエータが屈曲、捻転、および/または延在する程度を変化させてもよい。
【0006】
作動はまた、アクチュエータが、握持または押動されている物体等の物体に力を付与することを可能にしてもよい。しかしながら、従来のハードロボットアクチュエータと異なり、ソフトアクチュエータは、ソフトアクチュエータが、部分的または完全に、握持されている物体の形状に共形化し得るように作動されるとき、適応特性を維持する。それらはまた、アクチュエータが握持標的ではない積み重ねた山内の近隣物体または容器の両側に衝突する可能性があるため、特に、物体を積み重ねた山または容器から取り出すときに関連し得る、物体との衝突に応じて、偏向することができる。さらに、印加される力の量は、材料が容易に変形し得るため、制御される様式でより大きい表面積にわたって拡散されることができる。このように、ソフトロボットアクチュエータは、物体を損傷させることなく、それらを把持することができる。
【0007】
そのうえ、ソフトロボットアクチュエータは、従来のハードロボットアクチュエータを用いて達成することが困難であり得る、運動のタイプまたは運動の組み合わせ(屈曲、捻転、延在、および収縮を含む)を可能にする。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
システムであって、
遠隔電子プロセッサデバイスと通信するように動作可能であるローカルプロセッサと、
前記ローカルプロセッサと通信している摘取および設置ステーションであって、
ロボットシステムであって、前記ロボットシステムは、基部と、第1の端部において前記基部に結合されるロボットアームと、第2の端部において前記ロボットアームに結合されるソフトロボットグリッパとを備え、前記ロボットシステムは、第1の場所において標的物体を握持し、第2の場所に前記標的物体を移動させるように動作可能である、ロボットシステムと、
センサと
を備える、摘取および設置ステーションと
を備える、システム。
(項目2)
前記ソフトロボットグリッパは、前記グリッパを前記ロボットアームに接続するための前記第1の端部におけるハブと、前記ハブに結合され、前記グリッパを形成する1つ以上のソフトロボットアクチュエータとを備える、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記ハブは、前記1つ以上のソフトロボットアクチュエータに作動流体を送達する油圧式接続部または空気圧式接続部を備える、項目2に記載のシステム。
(項目4)
前記ハブは、前記センサのための搭載点と、前記センサを動力供給しそれと通信するための電気またはデータ接続部のうちの1つ以上とを備える、項目2に記載のシステム。
(項目5)
複数のハブを備え、各ハブは、ソフトロボットアクチュエータと関連付けられ、前記複数のハブはそれぞれ、前記ソフトロボットアクチュエータが相互に対して移動することを可能にする1つ以上のレールに摺動可能に取り付けられる、項目2に記載のシステム。
(項目6)
前記1つ以上のレールは、前記ロボットアームに結合される、項目5に記載のシステム。
(項目7)
前記複数のハブは、前記1つ以上のレールに沿って手動で調節可能である、項目5に記載のシステム。
(項目8)
前記複数のハブは、前記1つ以上のレールに沿って自動で調節可能である、項目7に記載のシステム。
(項目9)
各ハブと関連付けられる前記ソフトロボットアクチュエータは、相互から独立して制御可能、または、単一のユニットとして制御可能のうちの一方である、項目7に記載のシステム。
(項目10)
前記摘取および設置ステーションと通信する複数のローカルプロセッサを備える、項目1に記載のシステム。
(項目11)
前記ローカルプロセッサと通信する複数の摘取および設置ステーションを備える、項目1に記載のシステム。
(項目12)
前記センサは、カメラ、重量センサ、加速度計、距離センサ、力検出センサ、振動センサ、3次元深度カメラ、光電ブレークビーム、分光計、ハイパースペクトル撮像機、握持センサ、またはレーザレンジスキャナのうちの1つ以上を備える、項目1に記載のシステム。
(項目13)
前記基部または前記ロボットアームのうちの少なくとも一方は、前記ソフトロボットグリッパを作動させるための空気圧式接続部、前記ソフトロボットグリッパを作動させるための油圧式接続部、電気接続部、または、データ接続部のうちの少なくとも1つを備える、項目1に記載のシステム。
(項目14)
前記第1の場所は、源容器を備え、前記第2の場所は、標的容器を備える、項目1に記載のシステム。
(項目15)
前記ローカルプロセッサは、前記遠隔電子プロセッサデバイスからコマンドを受信し、前記ロボットシステムに制御命令を通信する、項目1に記載のシステム。
(項目16)
前記ローカルプロセッサは、前記ロボットシステムから情報を受信し、前記遠隔電子プロセッサデバイスに受信された情報を通信する、項目1に記載のシステム。
(項目17)
クラウドバックエンドをさらに備え、前記クラウドバックエンドは、前記遠隔電子プロセッサデバイス、前記ローカルプロセッサ、または前記ロボットシステムのうちの1つ以上から通信される情報を受信し、記憶する、項目1に記載のシステム。
(項目18)
前記クラウドバックエンドは、センサデータ、前記ロボットシステムのコンポーネントの故障率、保守スケジュール、識別された問題、またはソフトウェアクラッシュのうちの1つ以上を含む情報を受信する、項目17に記載のシステム。
(項目19)
前記クラウドバックエンドは、前記受信された情報に関するデータマイニングおよび分析を実施すること、保守または交換スケジュールに対する変更を推奨すること、修復または最適化を提案すること、または、前記ローカルプロセッサまたは前記遠隔電子デバイスのソフトウェア制御システムに対する変更または改良を自動的に行うかまたは推奨すること、のうちの1つ以上を行うように動作可能である、項目17に記載のシステム。
(項目20)
前記クラウドバックエンドは、前記ローカルプロセッサまたは前記遠隔電子デバイスのうちの1つ以上にソフトウェア更新を伝達するように動作可能である、項目17に記載のシステム。
(項目21)
前記センサは、前記第1の場所または前記第2の場所のうちの一方を見るために搭載される可視化センサを備える、項目1に記載のシステム。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】
図1A-Dは、例示的実施形態に従って使用され得る、例示的ソフトロボットアクチュエータを描写する。
【
図1B】
図1A-Dは、例示的実施形態に従って使用され得る、例示的ソフトロボットアクチュエータを描写する。
【
図1C】
図1A-Dは、例示的実施形態に従って使用され得る、例示的ソフトロボットアクチュエータを描写する。
【
図1D】
図1A-Dは、例示的実施形態に従って使用され得る、例示的ソフトロボットアクチュエータを描写する。
【0009】
【
図2A】
図2A-Gは、例示的実施形態による、例示的ロボットシステムアーキテクチャを描写する。
【
図2B】
図2A-Gは、例示的実施形態による、例示的ロボットシステムアーキテクチャを描写する。
【
図2C】
図2A-Gは、例示的実施形態による、例示的ロボットシステムアーキテクチャを描写する。
【
図2D】
図2A-Gは、例示的実施形態による、例示的ロボットシステムアーキテクチャを描写する。
【
図2E】
図2A-Gは、例示的実施形態による、例示的ロボットシステムアーキテクチャを描写する。
【
図2F】
図2A-Gは、例示的実施形態による、例示的ロボットシステムアーキテクチャを描写する。
【
図2G】
図2A-Gは、例示的実施形態による、例示的ロボットシステムアーキテクチャを描写する。
【0010】
【
図3A】
図3A-Hは、例示的実施形態による、ユーザインターフェースを描写する。
【
図3B】
図3A-Hは、例示的実施形態による、ユーザインターフェースを描写する。
【
図3C】
図3A-Hは、例示的実施形態による、ユーザインターフェースを描写する。
【
図3D】
図3A-Hは、例示的実施形態による、ユーザインターフェースを描写する。
【
図3E】
図3A-Hは、例示的実施形態による、ユーザインターフェースを描写する。
【
図3F】
図3A-Hは、例示的実施形態による、ユーザインターフェースを描写する。
【
図3G】
図3A-Hは、例示的実施形態による、ユーザインターフェースを描写する。
【
図3H】
図3A-Hは、例示的実施形態による、ユーザインターフェースを描写する。
【0011】
【
図4A】
図4A-Dは、例示的実施形態による、例示的システムの較正を描写する。
【
図4B】
図4A-Dは、例示的実施形態による、例示的システムの較正を描写する。
【
図4C】
図4A-Dは、例示的実施形態による、例示的システムの較正を描写する。
【
図4D】
図4A-Dは、例示的実施形態による、例示的システムの較正を描写する。
【0012】
【
図5A】
図5A-Dは、例示的実施形態による、それぞれ、非作動状態および作動状態にある、例示的サーボ空気圧式制御システムの一部を描写する。
【
図5B】
図5A-Dは、例示的実施形態による、それぞれ、非作動状態および作動状態にある、例示的サーボ空気圧式制御システムの一部を描写する。
【
図5C】
図5A-Dは、例示的実施形態による、それぞれ、非作動状態および作動状態にある、例示的サーボ空気圧式制御システムの一部を描写する。
【
図5D】
図5A-Dは、例示的実施形態による、それぞれ、非作動状態および作動状態にある、例示的サーボ空気圧式制御システムの一部を描写する。
【0013】
【
図6A】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6B】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6C】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6D】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6E】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6F】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6G】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6H】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6I】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6J】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6K】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6L】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6M】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6N】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6O】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【
図6P】
図6A-Pは、例示的実施形態による、モジュール式グリッパの構成要素および図面を描写する。
【0014】
【
図7】
図7は、例示的実施形態との併用に好適な例示的コンピューティングデバイスを図示する、ブロック図である。
【0015】
【
図8】
図8は、例示的通信アーキテクチャを描写する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明が、ここで、本発明の好ましい実施形態が示される添付の図面を参照して、さらに説明されるであろう。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全となり、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるであろうように提供される。図面中、同一番号は、全体を通して同一要素を指す。
【0017】
図1A-1Dは、例示的ソフトロボットアクチュエータを描写する。より具体的には、
図1Aは、ソフトロボットアクチュエータの一部の側面図を描写する。
図1Bは、上からの
図1Aの一部を描写する。
図1Cは、ユーザによって操作され得るポンプを含む、ソフトロボットアクチュエータの一部の側面図を描写する。
図1Dは、
図1Cに描写される部分の代替実施形態を描写する。
【0018】
アクチュエータは、
図1Aに描写されるように、ソフトロボットアクチュエータ100であってもよく、空気、水、または生理食塩水等の膨張流体で膨張可能である。膨張流体は、流体接続118を通して、膨張デバイス120を介して提供されてもよい。
【0019】
アクチュエータ100は、限定量の膨張流体が周囲環境と実質的に同一圧力においてアクチュエータ100内に存在する、非膨張状態にあってもよい。アクチュエータ100はまた、所定の量の膨張流体がアクチュエータ100内に存在する、完全膨張状態にあってもよい(所定の量は、アクチュエータ100によって印加される所定の最大力またはアクチュエータ100上の膨張流体によって印加される所定の最大圧力に対応する)。アクチュエータ100はまた、全流体がアクチュエータ100から除去される完全真空状態、または一部の流体がアクチュエータ100内に存在するが、周囲圧力未満の圧力にある、部分的真空状態にあってもよい。さらに、アクチュエータ100は、アクチュエータ100が、完全膨張状態で存在する、所定の量未満の膨張流体であるが、ゼロを上回る(または非常に限定された)膨張流体を含有する、部分的膨張状態にあってもよい。
【0020】
膨張状態では、アクチュエータ100は、
図1Aに示されるように、中心軸の周囲で湾曲する傾向を呈し得る。議論を容易にするために、いくつかの方向が、本明細書に定義される。軸方向は、
図1Bに示されるように、その周囲においてアクチュエータ100が湾曲する、中心軸を通して通過する。半径方向は、軸方向と垂直方向、すなわち、膨張されたアクチュエータ100によって形成される部分的円形の半径方向に延在する。円周方向は、膨張されたアクチュエータ100の円周に沿って延在する。
【0021】
膨張状態では、アクチュエータ100は、アクチュエータ100の内側円周方向縁に沿って半径方向に力を付与し得る。例えば、アクチュエータ100の遠位先端の内側は、中心軸に向かって内向きに力を付与し、これは、アクチュエータ100が、物体を握持することを可能にするために活用され得る(潜在的に、1つ以上の付加的アクチュエータ100と連動して)。ソフトロボットアクチュエータ100は、使用される材料およびアクチュエータ100の一般的構造に起因して、膨張されると、比較的に共形性のままであり得る。
【0022】
アクチュエータ100は、比較的に軟質または共形性構造を可能にする、1つ以上のエラストマ材料から作製されてもよい。用途に応じて、エラストマ材料は、食品安全性、生体適合性、または医療安全性、FDA承認材料の群から選択されてもよい。アクチュエータ100は、適正製造基準(「GMP」)対応設備内で製造されてもよい。
【0023】
アクチュエータ100は、実質的に平坦である基部102を含んでもよい(但し、種々の修正または付属品が、アクチュエータの把持および/または屈曲能力を改善するために、基部102に追加されてもよい)。基部102は、標的物体を握持する、把持表面を形成してもよい。
【0024】
アクチュエータ100は、1つ以上のアコーディオン状延在部104を含んでもよい。アコーディオン状延在部104は、アクチュエータ100が、膨張されると、屈曲または撓曲することを可能にし、膨張状態にあるとき、アクチュエータ100の形状を画定することに役立つ。アコーディオン状延在部104は、一連の山106と、谷108とを含む。アコーディオン状延在部104のサイズおよび山106および谷108の場所は、異なる形状または拡張プロファイルを得るために変動されることができる。
【0025】
図1A-1Dの例示的アクチュエータは、展開されると、「C」または卵形形状に描写されるが、当業者は、本発明がそのように限定されるものではないことを認識するであろう。アクチュエータ100の本体の形状、またはアコーディオン状延在部104のサイズ、位置、または構成を変化させることによって、異なるサイズ、形状、および構成が、達成され得る。そのうえ、アクチュエータ100に提供される膨張流体の量を変動させることは、リトラクタが、非膨張状態と膨張状態との間の1つ以上の中間サイズまたは形状をとることを可能にする。したがって、個々のアクチュエータ100は、膨張量を変動させることによって、サイズおよび形状が拡張可能となることができ、アクチュエータはさらに、1つのアクチュエータ100を、異なるサイズ、形状、または構成を有する別のアクチュエータ100に置換することによって、サイズおよび形状が拡張可能となることができる。
【0026】
アクチュエータ100は、近位端112から遠位端110に延在する。近位端112は、インターフェース114に接続する。インターフェース114は、アクチュエータ100が、ハブまたは他のロボット構成要素に解放可能に結合されることを可能にする。インターフェース114は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(「ABS」)、またはアセタールホモポリマー等の医療安全性材料から作製されてもよい。インターフェース114は、アクチュエータ100および可撓性管類118の一方または両方に解放可能に結合されてもよい。インターフェース114は、アクチュエータ100に接続するためのポートを有してもよい。異なるインターフェース114が、より大きいまたはより小さいアクチュエータ、異なる数のアクチュエータ、または異なる構成におけるアクチュエータを適応するために、異なるサイズ、数、または構成のアクチュエータポートを有してもよい。
【0027】
アクチュエータ100は、膨張デバイス120から可撓性管類118等の流体接続を通して供給される膨張流体で膨張されてもよい。インターフェース114は、流体がアクチュエータ100に進入することを可能にするが、流体がアクチュエータから退出することを防止する(弁が開放されない限り)ための弁116を含んでもよい、またはそれに取り付けられてもよい。可撓性管類118はまた、または代替として、膨張デバイス120の場所において膨張流体の供給を調整するために、膨張デバイス120におけるインフレータ弁124に取り付けられてもよい。
【0028】
可撓性管類118はまた、一端においてインターフェース114に、および他端において膨張デバイス120に解放可能に接続するために、アクチュエータ接続インターフェース122を含んでもよい。アクチュエータ接続インターフェース122の2つの部品を分離することによって、異なる膨張デバイス120が、異なるインターフェース114および/またはアクチュエータ100に接続され得る。
【0029】
膨張流体は、例えば、空気または生理食塩水であってもよい。空気の場合、膨張デバイス120は、周囲空気を供給するための手動式バルブまたは蛇腹部を含んでもよい。生理食塩水の場合、膨張デバイス120は、注入器または他の適切な流体送達システムを含んでもよい。代替として、または加えて、膨張デバイス120は、膨張流体を供給するためのコンプレッサまたはポンプを含んでもよい。
【0030】
膨張デバイス120は、膨張流体を供給するための流体供給源126を含んでもよい。例えば、流体供給源126は、圧縮空気、液化または圧縮二酸化炭素、液化または圧縮窒素、または生理食塩水を貯蔵するためのリザーバであってもよい、または周囲空気を可撓性管類118に供給するための、通気孔であってもよい。
【0031】
膨張デバイス120はさらに、膨張流体を流体供給源126からアクチュエータ100に、可撓性管類118を通して供給するためのポンプまたはコンプレッサ等の流体送達デバイス128を含む。流体送達デバイス128は、流体をアクチュエータ100に供給する、または流体をアクチュエータ100から引き込むことが可能であってもよい。流体送達デバイス128は、電気によって動力供給されてもよい。電気を供給するために、膨張デバイス120は、バッテリまたは電気コンセントへのインターフェース等の電力供給源130を含んでもよい。
【0032】
電力供給源130はまた、電力を制御デバイス132に供給してもよい。制御デバイス132は、ユーザが、例えば、1つ以上の作動ボタン134(またはスイッチ等の代替デバイス)を通して、アクチュエータの膨張または収縮を制御することを可能にし得る。制御デバイス132は、制御信号を流体送達デバイス128に送信し、流体送達デバイス128に、膨張流体をアクチュエータ100に供給させる、または膨張流体をそこから引き込ませるための、コントローラ136を含んでもよい。
【0033】
II.ユーザ支援ロボット制御システム
例示的実施形態は、ロボット制御システムのいくつかの側面を包含する。特に、いくつかの実施形態は、監視制御の「人間参加型」形態を含む、アーキテクチャ全体に関する。そのようなシステムは、ユーザがローカルまたは遠隔のいずれか一方で1つまたは複数のロボットシステムと相互作用することを可能にするための、ハードウェアおよびソフトウェアを提供してもよく、データ分析およびデータマイニング、および他の改良等のタスクを実施するためのロボット制御および分析システムにおける改良を、別個または組み合わせて含んでもよい。
【0034】
本明細書に説明される他の実施形態と別個に使用され得るかまたは併用され得る、さらなる実施形態は、ロボット制御システムのための、ユーザインターフェース設計に関する。本明細書に説明される例示的ユーザインターフェースは、1つまたは複数のロボットシステムと相互作用するための効率的かつ単純なプロシージャを提供してもよい。
【0035】
本明細書に説明される他の実施形態と別個に使用され得るかまたは併用され得る、さらなる実施形態は、改良された可視化および3次元の位置特定および操縦、およびカメラおよびロボット較正、および他の改良に関する。
【0036】
なおもさらに、いくつかの実施形態(本明細書に説明される他の実施形態と別個に使用され得るかまたは併用され得る)は、異なるタイプまたは構成のグリッパがロボットシステムに関連して迅速に展開されることを可能にする、モジュール式ロボットグリッパに関する。
【0037】
アーキテクチャ全体が、
図2A-2Gを参照して次に説明される。別様に注記されない限り、本明細書に説明される個々の改良は、任意の他の改良と別個またはそれと組み合わせられて使用されてもよい。
【0038】
(A.アーキテクチャ概要)
図2Aは、ロボット制御アーキテクチャ200の概要を描写する、ブロック図である。
図2Aの例示的アーキテクチャは、特定の配列または構成内の特定の要素を含むが、他の要素、配列、および組み合わせもまた、本発明の範囲から逸脱することなく採用されてもよい。
【0039】
例示的実施形態によると、ユーザは、電子処理デバイス202(例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルフォン、タブレット、特殊目的キオスク等)と相互作用してもよい。いくつかの実施形態では、電子デバイス202は、ユーザが接触および/またはジェスチャを介してインターフェースと相互作用することを可能にするための、タッチスクリーンまたは他の形態の触覚入力部を具備してもよい。他の実施形態では、電子デバイス202は、ジェスチャベースの制御のための、キーボード、マウス、ビデオカメラ、または機器付きグローブ、音声制御を実施するための、マイクロホンおよび関連付けられる論理等のいくつかの他の形態の入力部を具備してもよい。電子デバイスとの相互作用が、種々の制御命令の形態にあってもよい。制御命令は、ユーザから電子デバイス202への任意の入力、例えば、限定ではないが、指またはスタイラスを用いた、タッチセンサ式ディスプレイ上の接触、アイコンまたはメニュー項目等のユーザインターフェース要素を選択するための入力デバイスの使用、音声コマンド、モーションキャプチャ化された入力、電子デバイスの運動等であってもよい。
【0040】
電子デバイス202を使用して、ユーザは、ロボットシステムまたは複数の異なるロボットシステムと相互作用することが可能である。好ましくは、電子デバイス202は、ユーザが、制御命令を介して、複数の(例えば、3つ以上の)ロボット摘取および設置ステーションと同時に相互作用することを可能にする。ロボットシステムを制御するための例示的電子デバイスが、下記に
図2Bに描写され、デバイスインターフェースに関連して、次の節でさらに説明される。
【0041】
電子デバイス202は、インターネット等のネットワーク204に接続するための、有線または無線のネットワークインターフェースを含んでもよい。ネットワーク接続を通して、ユーザは、遠隔場所にあるロボットシステムと相互作用することが可能であってもよい。例えば、家またはオフィスにいるユーザが、遠隔の倉庫、オーダ履行センター、またはネットワーク204にアクセス可能である他の場所の任意の場所にあるロボットシステムを制御し得る。
【0042】
いくつかの実施形態によると、人間ユーザは、人工知能を持つ制御論理によって補完され得る、またはそれによって取って代わられ得る。故に、本システムは、技術が進歩するにつれて、容易にアップグレード可能であってもよい。例えば、最初に、ユーザは、標的物品を握持するために、ロボットグリッパが展開するべき場所を指定することを含み、ロボットシステムの握持動作を完全に制御してもよい。
【0043】
可視化および物体認識技術が改良するにつれて、本システムは、異なる標的物体を認識および/または区別し、ユーザが単に標的物体の上をタップまたはクリックし、それを選択することを可能にし得る。グリッパは、次いで、標的を握持するために、自動的に展開してもよい。そのようなシナリオでは、人間ユーザが、依然として、握持する標的、順序、および標的物体を解放する場所を決定してもよい。人工知能を有する制御がさらに改良するにつれて、これらの決定を行うステップにおいて、機械論理が、人間ユーザに完全に取って代わり得る。
【0044】
ネットワーク204は、インターネット、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。ネットワークアーキテクチャの実施例が、
図8に関連してより詳細に説明される。
【0045】
ネットワークを使用して、電子デバイス202は、1つ以上のローカル(例えば、ロボットシステムに対してローカルである)プロセッサ210-1、210-2...210-n(nは、正の整数である)と相互作用してもよい。ローカルプロセッサ210は、デスクトップコンピュータ、サーバ、ミニまたはマイクロコンピュータ、ラップトップ、タブレット、モバイルデバイス、特殊目的ハードウェア等の任意の好適なコンピューティングデバイスの形態にあってもよい。いくつかの実施形態では、各摘取および設置ステーション220が、摘取および設置ステーションに一意である(例えば、摘取および設置ステーション間で共有されない)、1つ以上のローカルプロセッサ210と関連付けられてもよい。他の実施形態では、1つ以上のローカル210プロセッサが、複数の摘取および設置ステーションと関連付けられてもよく、例えば、ローカルプロセッサ210-2が、摘取および設置ステーション220-2および220-mと関連付けられてもよい。
【0046】
ローカルプロセッサ210は、ユーザの電子デバイス202から入って来るコマンドを受信してもよく、適切な制御命令またはコマンドをロボットシステムに中継してもよい。そのうえ、ローカルプロセッサ210は、ロボットシステムから(ロボットシステムに関連して展開される任意のセンサからを含む)、およびカメラ、コンベヤベルト、容器等の摘取および設置ステーションの他の構成要素から情報を受信してもよい。摘取および設置ステーション220からの情報が、ユーザの電子デバイス202に伝達され、ロボットシステムの制御を促進してもよい。
【0047】
さらに、ローカルプロセッサ、ロボットシステム、および/またはユーザデバイスからの情報が、
図2Aにクラウドバックエンド240として描写される、遠隔プロセッサに伝達されてもよい。クラウドバックエンド240は、デスクトップコンピュータ、サーバ、ミニまたはマイクロコンピュータ、ラップトップ、タブレット、モバイルデバイス、特殊目的ハードウェア等の任意の好適な電子デバイスであってもよい。クラウドバックエンド240は、展開されるシステムに関するデータを収集してもよく、いくつかの目的のためにデータを使用してもよい。
【0048】
例えば、クラウドバックエンド240は、摘取および設置ステーション220-1内に展開される、カメラ222からのスナップショットを収集してもよい(例えば、所定の間隔で、または可能性として考えられる故障状態等の所定の事象が生じたとき)。クラウドバックエンド240はさらに、物体の距離および深度センサ、把持品質検出部およびセンサ、空気圧式/油圧式流率および圧力に関する情報等の、摘取ステーション220-1および/またはロボットセンサと併せて展開されるセンサから情報を受信してもよい。クラウドバックエンド240はまた、アクチュエータ、グリッパ、および他のロボットシステムの故障率、保守スケジュール、および識別される問題、ソフトウェアクラッシュ等を含む、さらなる情報を(自動的または手動で)提供されてもよい。
【0049】
クラウドバックエンド240は、収集されたデータに関するデータマイニングおよび分析を実施してもよい。収集されたデータに基づいて、クラウドバックエンド240は、他の可能性の中でもとりわけ、保守または交換スケジュールに対する変更を推奨してもよく、修復または最適化を提案してもよく、および/またはローカルプロセッサ210および/またはユーザの電子デバイス202のソフトウェア制御システムを自動的に変更または改良(またはそうするように推奨)してもよい。
【0050】
例えば、クラウドバックエンド240が、1つ以上の握持検出センサおよび/または距離センサに基づいて、現在のロボット制御ソフトウェアが、ロボットグリッパ234を閉鎖することによって握持しようとする前に、適切な深度まで降下していないことを決定する場合、クラウドバックエンド240は、ロボットアーム232が展開する最初の深度を変化させる、更新、すなわち、パッチを伝達してもよい。同様に、クラウドバックエンド240は、グリッパの配向、運動経路、握持力等に対する変更を伝達してもよい。
【0051】
更新は、局所的(例えば、1つのロボットの挙動を変化させるように)または大域的(例えば、ロボットの群、ロボットの一団、またはクラウドバックエンド240にアクセス可能な全てのロボットの挙動を変化させるように)に適用されてもよい。例えば、10,000台の一団のうちの10台のロボットが種々の成功率で新しい物体を把持しようとした場合、これらの教示に基づいて、10,000台の一団全体が、ロボット全てが物品を正常に握持することを可能にする、更新を受信した。
【0052】
これらおよび他の目的を達成するために、クラウドバックエンド240はさらに、ローカルプロセッサ210に無線の更新を伝達し、ロボットシステムの制御ソフトウェアをアップグレードまたは修復してもよい。クラウドバックエンド240はまた、他の可能性の中でもとりわけ、ソフトウェアアップグレードまたは修復の目的のために、ユーザの電子デバイス202に無線の更新を伝達してもよい。
【0053】
上記に記載されるように、ローカルプロセッサ210は、特定のユーザに割り当てられた、1つ以上の摘取および設置ステーション220と関連付けられてもよい。例えば、倉庫またはオーダ履行センター等の所与の場所は、特定のステーションまたはステーションの群が異なるユーザに割り当てられる、多くの摘取および設置ステーションを含んでもよい。本明細書で使用されるように、「摘取および設置ステーション」または単に「摘取ステーション」は、(限定ではないが)倉庫のための容器摘取、パッケージ生産、機械加工、検査等のロボットアームおよびグリッパが物体を操作する多くの異なる用途を表し得る。以下は、本明細書に説明される技術に関する用途のいくつかの実施例にすぎない。
・金属部品の鋳造物、例えば、半製品状態の真鍮弁を積み重ねた山から摘取し、それを機械加工のために固定具の中に設置する。
・メロンを積み重ねた山から摘取し、それをピーラチャンカ機械の中に設置する。
・リサイクルセンターにおいて、特定のポリマータイプ(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート等)のプラスチックの単一片を、混合されたプラスチックの積み重ねた山から外に摘取し、それをそのプラスチックタイプのみの容器の中に設置する。
・1個の果実を樹木から摘取し、それを箱の中に設置する。
【0054】
摘取ステーションの単純化された実施例が、
図2Cおよび2Dに描写される。
【0055】
例示的実施形態によると、摘取ステーション220-1等の各摘取ステーションは、ロボットシステム、その中の標的物体229が摘取ステーション220-1に送達され、ロボットシステムによって握持される、源容器226、その中に標的物体229がロボットシステムによって送達される、標的容器228、および1つ以上のカメラ222(例えば、源容器および/または標的容器の上方に展開される、1つ以上のカメラ222)と関連付けられてもよい。源容器226および/または標的容器228は、人によって、またはコンベヤベルト224または他の好適なデバイスを用いて摘取ステーションに送達されてもよい。
【0056】
当業者は、摘取ステーションに関する他の構成もまた、可能性として考えられることを理解するであろう。例えば、標的物体は、最初に源容器内で展開されなくてもよく、コンベア上に直接またはコンベヤに依拠しない別の様式で送達されてもよい。一実施例では、標的物体は、棚部全体が摘取ステーションに移動される、可動式の棚システム上に展開されてもよい。同様に、標的物体は、受器または標的容器を含まない他の受領場所に送達されてもよい。カメラは、容器の側面または下方に搭載され得る。多くの他の構成もまた、本発明の範囲内で可能であると考えられる。
【0057】
カメラに加えて、他のセンサもまた、容器内の物体を検出するために、または、物体が容器に進入するかまたはそれから出るときに、それを検出するために存在してもよい。そのようなセンサは、限定ではないが、重量センサ(ロードセルまたは力/トルクセンサ)、加速度計または他の振動センサ、3次元深度カメラ、光電ブレークビーム、分光計、ハイパースペクトル撮像機、およびレーザレンジスキャナを含んでもよい。
【0058】
ロボットシステムは、1つ以上の継手を含むロボットアーム232が取り付けられる、基部230を含んでもよい。基部230および/またはアーム232は、ソフトロボットグリッパ234を作動するための、空気圧式および/または油圧式接続部、および/またはアーム232またはグリッパ234に関連して展開されるセンサおよび他のデバイスを支持するための、電気および/またはデータ接続部を支持してもよい。
【0059】
グリッパ234は、グリッパ234をロボットアーム232に接続するための、ハブを含んでもよい。1つ以上のアクチュエータ(例えば、ソフトロボットアクチュエータ)が、ハブに取り付けられ、グリッパを形成してもよい。ハブは、油圧式または空気圧式接続部等の接続部を含み、別個または群としてのいずれか一方で作動流体をアクチュエータに送達してもよい。
【0060】
ハブはさらに、センサおよび他のデバイスのための搭載点を含んでもよく、本デバイスを動力供給しそれと通信するための電気および/またはデータ接続部を含んでもよい。例えば、ハブは、システムが握持されることになる標的物体への距離を決定することを可能にする場所(例えば、ハブの底部、アクチュエータの間)に展開される、距離センサを含んでもよい。ハブはさらに、その物体の握持の試行に先立って、その間、および後の握持される物体の特性を感知かつ可視化するための、カメラを含んでもよい。ハブはさらに、握持される物体に関連する揺動特性、推進力、または慣性情報を決定する(それによって、本システムが、物体が保持または移動され、保持または搬送特性を改善する様式を調節することを可能にする)ための、加速度計または力検出センサを含んでもよい。さらなる実施形態は、グリッパが標的物体をどれくらい良好に保持するかまたはどれくらいの大きさの力をそれに用いたか決定するための、1つ以上の握持または力センサを含んでもよい。握持または力センサは、ハブおよび/またはアクチュエータ上に搭載されてもよい、または、その中に展開されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、各アクチュエータが、アクチュエータが相互に対して移動することを可能にする1つ以上のレールに摺動可能に取り付けられる、ハブと関連付けられてもよい。レールは、ロボットアームに取り付けられてもよい。ハブは、レールに沿って手動で調節されてもよい、またはモータ、空気圧、油圧等を介して自動で調節されてもよい。故に、アクチュエータ間の間隔および/または相互に対するアクチュエータ構成は、必要に応じて調節されてもよい。例示的実施形態との併用に好適な例示的グリッパが、下記に、モジュール式グリッパに関する節でさらに説明される。
【0062】
いくつかの実施形態では、1つを上回るハブが、複数の物体の同時の握持を支援するように、レールによって相互に接続されてもよい。各ハブと関連付けられるアクチュエータは、独立してまたは単一のユニットとして制御されてもよい。ハブの相対位置は、モータ、空気圧、油圧等を介して手動または自動のいずれか一方でレールに沿って調節されてもよい。
【0063】
標的物体が、源容器内の摘取ステーションに送達されてもよい。源容器は、摘取ステーションに物品を伝達するために好適な、任意の受器であってもよい。いくつかの標的物品を含む源容器の内部ビューの実施例が、
図2E内に描写される。特定の実施例が「容器」に関連して説明されるが、本用語は、箱、ケース等の受器の多くのタイプを包含し得ることに留意されたい。
【0064】
源容器は、例えば、コンベヤシステムによってロボットシステムにアクセス可能な場所に送達されてもよい。ロボットシステムは、源容器内の1つ以上の物品を握持し、また、ロボットアームにアクセス可能な位置に位置する標的容器等の標的場所に物品を送達してもよい。源容器は、空のときおよび/または関連のある物品が源容器から除去されているとき、ロボットシステムから離れるように移動され、源容器が新しい標的物品を伴う新しい源容器によって交換されることを可能にしてもよい。同様に、標的容器が満杯であるまたは十分な関連のある物品を受容すると、標的容器は、離れるように移動され、および/または新しい標的容器と交換されてもよい。
【0065】
1つ以上のカメラまたは他の可視化センサが、源容器および/または標的容器の内容物が視認され得る場所に搭載されてもよい。例えば、カメラが、源容器および/または標的容器の上方のガントリ上に搭載されてもよい。カメラシステムの実施例が、
図2F-2Gに描写される。
【0066】
(B.例示的インターフェース)
カメラおよび/または他のセンサは、カメラ(または他のセンサデータ)のビューをクラウドバックエンド240および/またはユーザの電子デバイス202に中継し得る、ローカルプロセッサ210に接続されてもよい(有線または無線で)。ユーザデバイス202上のインターフェースが、
図3Aに示されるように、カメラビューを表示してもよい。
【0067】
インターフェース300は、ロボットシステムを構成または制御するための、1つ以上のアイコンまたは他の相互作用要素を含んでもよい。他の動作、例えば、限定ではないが、構成動作、較正動作、握持動作、力設定動作、フラッタ動作、再配列動作、アクチュエータシーケンス決定動作、移動動作、物体選択動作、または撹拌動作のための相互作用要素が、提供されてもよい。制御命令を介して相互作用要素を選択するステップが、相互作用要素に対応する制御コマンドを選択される摘取および設置ステーション内のロボットシステムに伝達させてもよい。いくつかの動作に関して、制御コマンドが伝達される前に、さらなる入力が、必要とされてもよく、その場合、入力を得るための、付加的なユーザインターフェース要素および/または相互作用要素が、もたらされてもよい。
【0068】
例えば、描写される実施例は、左下の角に、構成または較正動作に対応し得る、構成/較正アイコン302を含む。構成/較正アイコン302と相互作用するステップは、1つ以上のメニュー選択肢をインターフェース内に表示させてもよい。
【0069】
1つのそのようなメニューアイテムが、源および/または標的容器の標準ビューを提供するために、カメラビューを較正するステップを含み得る、摘取ステーションの較正を実施するための選択肢であってもよい。そのような較正プロシージャが、下記の可視化の節で説明される。いくつかの実施形態では、ユーザはまた、タッチセンサ式ディスプレイ上の場所(物体の中心等)に接触し、触覚接触部をドラッグし、表示を再配向させることによって、カメラビューを較正してもよい。
【0070】
インターフェースの主ディスプレイは、特定の摘取および設置ステーションにおけるカメラのうちの1つ以上のものからのビューを示してもよい。例えば、カメラは、源容器の上方のカメラをデフォルトにしてもよい。上記に記載されるように、複数の摘取ステーションが、所与のユーザデバイスからアクセス可能かつ制御可能であってもよい。摘取ステーション間で切り替えるために、ユーザは、例えば、タッチセンサ式ディスプレイ上でスワイプジェスチャを実行し、カメラおよび/または摘取ステーション間を移動してもよい。別の実施例では、ユーザは、ディスプレイ上で、アイコンまたはボタン要素として視認可能であり得る、またはディスプレイの4つの縁のうちの1つ等のディスプレイ領域として隠され得る、相互作用要素を選択してもよい。なおもさらに、インターフェースは、単一画面上に(例えば、タイル状または階段状に連続されるビューで)複数の摘取ステーションビューを表示してもよい。
【0071】
異なる摘取ステーションのビュー間で切り替えるステップはまた、1つのロボットシステムから別のものに制御を転送させ得る。例えば、インターフェースが最初に第1の摘取ステーションからの画像を表示する場合、電子デバイス202を通して発行されたユーザコマンドが、第1の摘取ステーションにおいてロボットシステムに発行されてもよい。次いで、ユーザがスワイプし、ビューを第2の摘取ステーションに切り替える場合、電子デバイス202を介して発行されたコマンドは、第2の摘取ステーションにおいてロボットシステムに発行されてもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、インターフェースは、源容器のビューに加えて、目的地容器のビューを表示することが可能であってもよい。これは、例えば、ユーザが、握持された物体が送達されるべきである特定の場所を指定することを可能にし得る。別の実施例では、ユーザは、標的物体に関する配向を指定してもよい。代替として、または加えて、インターフェースは、源容器のビューを表示し、ユーザが源容器から握持するための物体を示すことを可能にしてもよい。本システムは、次いで、握持標的を所定の標的場所(標的容器の予期される場所等)に自動的に送達してもよい。
【0073】
いずれの場合でも、所与の摘取ステーションにおいてアクセス可能である、複数の標的場所が、存在してもよい。2つ以上のアイコンまたは相互作用要素が、インターフェース上に提示され、ユーザが異なる標的場所間で選択することを可能にしてもよい。例えば、
図3Aに描写される実施形態は、異なる標的場所を示すために、3つのアイコン304-1、304-2、および304-3(下向きの矢印を伴う受器)を含む。本実施例では、グリッパ標的を選択する後に標的場所アイコンのうちの1つを選択するステップは、選択されるアイコンと関連付けられる目的地場所に握持される物体を送達してもよい。
【0074】
ユーザが特定の標的場所を選択することを可能にされる(例えば、目的地容器または受器のカメラビューを介して)場合、ユーザは、例えば、標的物体が設置されることになる場所でのタップまたはクリックを通して、標的場所を示してもよい。
【0075】
代替として、または加えて、本システムは、ユーザが、ロボットが将来において握持標的を送達するときに採用すべき場所またはパターン、および/または指定された位置に物体を設置するためのシーケンスまたは順序付けを規定することを可能にしてもよい。例えば、標的受器は、物体がグリッド構成内に設置される、鶏卵箱または林檎運搬器であってもよい。ユーザは、インターフェース上の複数の点を選択し、物体が設置されるべきであるグリッド内の場所を指定してもよい。ロボットシステムは、最初に、物体を第1のグリッド場所に送達してもよく、次いで、次の標的物体が、第2のグリッド場所等に送達されてもよい。グリッド場所が全て充填されると、目的地受器と関連付けられるコンベヤが、充填された受器を離れた所に移動させ、それを新しい受器と交換してもよく、プロセスが、繰り返されてもよい。
【0076】
随意に、本システムは、ユーザの選択を最適化または正規化させ得、例えば、ユーザが4×4グリッド内の、各点が平均3インチだけ分離されている点を選択する場合、本システムは、点が均一に離間されるように、それらの間の距離を均等化してもよい。本システムはまた、または代替として、本システムが、ユーザがグリッドまたはパターンに対応する、所定の数を上回る点を入力したことを認識する場合、グリッドまたは他のパターンを自動補完してもよい。
【0077】
ユーザは、カメラビューと相互作用し、所与の物体が握持されるべきである場所および/または方法を示してもよい。ユーザは、インターフェースを通して、グリッパ標的の縁が位置する場所を示してもよい。ロボットシステムは、次いで、グラスパを標的化された場所に展開し、示される縁の周囲でグラスパを閉鎖するように試みてもよい。
【0078】
概して、グリッパ標的縁は、
図3Bに描写されるように、例示的グリッパ表示要素を使用して、インターフェース内に示されてもよい。
【0079】
図3Bの上の図を参照すると、インターフェース要素は、グリッパ内のアクチュエータの端部を表す、グリッパ標的328視覚要素を含んでもよい。グリッパ標的328の場所は、グリッパが、物理的標的物体の握持動作の開始時にアクチュエータを位置付けるであろう場所に対応してもよい。インターフェース要素は、グリッパの軸(例えば、それに沿ってアクチュエータが配列される軸)を表す線330を含んでもよい。
【0080】
インターフェース要素はまた、グリッパが展開し得る最小または最大範囲322(例えば、アクチュエータの負の膨張によってアクセス可能な間隔を含み得る、アクチュエータにアクセス可能な最小または最大の間隔)を表す、軸線に沿った、1つ以上の線または目盛りを含んでもよい。軸の中心点324が、アクチュエータの最小または最大範囲を示すマークの間にマーキングされてもよい。中心点は、点、目盛り、破線等によって示されてもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、最小/最大範囲は、グリッパを用いてその現在の構成内でアクセス可能な最小/最大範囲であってもよく、例えば、グリッパがレール上に搭載される場合、最小/最大範囲は、グリッパが、レールに沿った所与のそれらの現在の間隔だけ拡張され得る、最小/最大距離を反映し得る。他の実施形態では、最小/最大範囲は、グリッパが再構成される場合、グリッパによってアクセス可能な最小/最大範囲(例えば、アクチュエータが現在、それらの最小/最大間隔に展開されていない場合でも、レールに沿ってアクセス可能な最小/最大範囲)であってもよい。前者の実施形態は、アクチュエータがレールに沿って手動で調整可能であり、ユーザがロボットシステムと相互作用し、アクチュエータを物理的に移動させることを潜在的に要求する状況において有用であり得る。後者の実施形態は、アクチュエータが、例えば、モータ、空気圧式、または油圧式システムを用いてレールに沿って自動で移動され得る用途に非常に好適であり得る。
【0082】
なおもさらなる実施形態では、本システムは、現在アクセス可能である最小/最大範囲と、再構成が可能として考えられるであろう最小/最大範囲との両方を示してもよい。例えば、本システムは、実線および/または第1の色または陰影が付けられた線を用いて、現在アクセス可能な最小/最大範囲をマーキングしてもよく、さらなる破線326および/または第2の色または陰影が付けられた線を用いて、可能性として考えられる最小/最大範囲をマーキングしてもよい。さらなる破線または陰影が付けられた線326は、軸に沿って拡張してもよく、可能性として考えられる最小/最大範囲を示す、2つのさらなるマークで終了してもよい。
【0083】
例示的実施形態によると、ユーザは、1本指または2本指ジェスチャを通して、触覚ディスプレイと相互作用し、ロボットシステムがグリッパのアクチュエータを展開するべき場所を示してもよい。ユーザジェスチャはさらに、特に、2つを上回るアクチュエータを含む実施形態では、アクチュエータの展開を示すために、2つを上回る指を含んでもよい。インターフェースは、アクチュエータが(いくつかの実施形態では、アクチュエータの遠位先端が)展開されるであろう場所に対応する、いくつかのグリッパ標的328を表示してもよい。インターフェースはまた、グリッパ標的の間の間隔のインジケーション330(例えば、定量的インジケーション)を含んでもよい。
【0084】
図3Cは、カメラビュー上に置かれ、ユーザがグリッパ標的を設定すること、例えば、握持動作を可能にする、例示的グリッパ表示要素を描写する。
【0085】
1本指実施形態では、ユーザは、タッチスクリーンと最初の触覚接触を行ってもよい(または、マウスまたは他の入力選択部等を使用して、最初の接触点を別様に示してもよい)。一実施例では、本点は、最初のグリッパ標的としての役割を果たし得る。ユーザは、次いで、第2のグリッパ標的としての役割を果たし得る、第2の場所に最初の入力をドラッグしてもよい。インターフェース上のインジケータは、ユーザが最初の接触部を移動させるにつれて、それ自体を再配向および/または再構成してもよい。代替として、ユーザの最初の接触は、ユーザがグリッパを展開しようとする中心点(例えば、上記に識別される中心マーキングに対応する)を識別し得る。ユーザが最初の接触部をドラッグすると、ドラッグされた距離の量が、グリッパ標的の間の間隔を識別し得る。
【0086】
2本指実施形態では、インターフェースとのユーザの最初の触覚接触が、第1のグリッパ標的の場所を識別し得るのに対し、第2の触覚接触が、第2のグリッパ標的の場所を識別し得る。別の実施形態では、第1の接触は、中心場所を識別し得、第2の接触は、グリッパ標的のうちの1つの場所を識別し得、他のグリッパ標的場所は、中心点と明示的に規定されるグリッパ標的との間の距離に基づいて推測されてもよい。
【0087】
いずれの場合でも、本システムは、随意に、接触がタッチディスプレイを通して規定される場合、触覚接触の場所から離れるような所定の距離によって、表示されたグリッパ標的を変位させてもよい。これは、グリッパ標的がユーザの手または指によって妨害されることなく、ユーザがディスプレイ上でグリッパ標的を視認することを可能にし得る。さらなる実施形態では、本システムは、グリッパ標的のよりきめ細かい選択を提供するために、ユーザがインターフェース上で拡大することを可能にしてもよい。
【0088】
いくつかの実施形態では、インターフェースは、ユーザが示される最大範囲を越えてグリッパ標的を移動させることを可能にされないように、限定を強制してもよい。例えば、いったんユーザがグリッパ標的を示される最大範囲に移動させると、示される最大値を超えたさらなる移動は、グリッパ標的のさらなる移動をもたらし得ない(例えば、グリッパ標的は、下記の
図3Dに示されるように、最大範囲に「留止」してもよい)。
【0089】
他の実施形態では、インターフェースは、ユーザがインターフェース要素上に示される最大範囲を越えて拡張する、グリッパ標的を設定することを可能にしてもよい。ソフトロボットグリッパの変形可能な性質に起因して、ソフトアクチュエータは、グリッパが最大範囲よりサイズが大きい物体を握持することが可能であるように、物体と十分な接触を行う(アクチュエータの握持表面を使用して)ことが可能であってもよい。故に、本システムは、標的物体を、ユーザによって示されるグリッパ標的点に可能な限り近く握持するように試みてもよく、適切に強い把持が所定の数の試行の後に達成され得ない場合、本システムは、試行を中止してもよい。随意に、本システムは、ユーザに標的物体のより握持可能な面を提示しようとして、容器を撹拌するようにおよび/または容器の内容物を別様に再配列するように試みてもよく、そのような技法が、下記により詳細に説明される。
【0090】
ユーザが、最大範囲を越えて拡張するグリッパ標的を設定するように試みると、インターフェースは、ユーザがそのようにしようと試みていることを示してもよく、そして要求されている最大範囲を越えた拡張量を示してもよい。インターフェースは、例えば、最大範囲に関する線を越えてグリッパ標的を設定し、そして例えば、
図3Bの下の図によっておよび
図3Eに示されるように、破線または異なる色の線によって要求される、付加的な拡張量を示してもよい。
【0091】
代替のインターフェース要素が、
図3F-3Gに描写される。これらの実施例において、円334が、ユーザが接触した触覚インターフェース(すなわち、触覚接触部)上の場所を表すのに対し、丸みを帯びたバー332が、ツールの握持能力を示す。ユーザが、ツールの最小握持能力を下回って(
図3F)、またはツールの最大握持能力を上回って(
図3G)把持するように試みているかに応じて、丸みを帯びたバーは、個別の最小/最大場所に移動し、アクチュエータが実際に物体を握持するであろう場所を示してもよい。試行される握持が限界内であるとき(
図3H)、丸みを帯びたバーは、グリッパが要求される場所にアクチュエータを展開するであろうことを示すための触覚接触点の真上に位置してもよい。
【0092】
随意に、グリッパ標的を最初に設定した後、ユーザは、インターフェースと相互作用する(例えば、1つ以上のグリッパ標的を選択し、それらを移動させる、中心点を移動させる等)ことによって、グリッパ標的を調節してもよい。
【0093】
カメラビューは、2次元ビューであってもよく、故に、ユーザは、アクチュエータの2次元(例えば、x/y次元)内への最初の設置を指示することが可能であってもよい。しかしながら、ロボットシステムは、3次元空間内で動作し得る。ロボットシステムは、グリッパが標的物体に近接近するまで、(下記の可視化の節でより詳細に説明されるように)z方向の経路に沿って、指示されるx/y場所までアクチュエータを移動させてもよい。例えば、グリッパは、握持されることになる標的までの距離を検出し得る、距離センサを具備してもよい。センサが、物体がグリッパの近傍にあることを示すと、グリッパは、作動され、物体を把持してもよい。
【0094】
いくつかの実施形態では、グリッパの中心点は、ディスプレイに示される中心点のx/y場所に向かって移動されてもよい。アクチュエータは、最初に、作動解除されてもよい。代替として、インターフェース上に示されるグリッパ拡散が、達成されるために負の作動/膨張を要求するであろう場合、アクチュエータは、完全に負に膨張される、または適切な量だけ部分的に負に膨張されてもよい。
【0095】
他の実施形態では、グリッパは、インターフェース上に示される場所に可能な限り近くに展開されるグリッパを用いて指示されるx/y場所に接近するために、部分的に作動されてもよい。これらの実施形態は、源容器が比較的に乱雑または満杯である状況において有用であり得、グリッパが可能な限り精密に標的物体に接近する一方、隣接する物体を回避することを可能にしてもよい。
【0096】
いくつかの実施形態では、ユーザは、インターフェース上に、アクチュエータに及ぼす「動揺」効果を活性化させるための、相互作用要素を具備してもよい。アクチュエータは、動揺されると、迅速に部分的に作動かつ作動解除しながら、握持標的に接近し、それによって、握持標的に接近するにつれて、近傍の物体が離れた所に移動されることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、本システムは、当然のこととしてまたはある条件下(例えば、乱雑な環境が検出されるとき)のいずれか一方で、アクチュエータを自動的に動揺させてもよい。
【0097】
さらに、ユーザは、アクチュエータが標的物体を握持する間、アクチュエータを動揺させる(例えば、アクチュエータが標的に接触している間、把持表面のうちのさらなるものが暴露されるように、物体をわずかに操作する)ことを可能にされてもよい。本運動は、後に、容器から外に搬送するための、物体を取得するための把持動作が続いてもよい。
【0098】
上記に説明される概念は、他のグリッパタイプに適するように修正されてもよい。例えば、3つまたは4つのアクチュエータグリッパが採用される場合、本システムは、適切な構成にある適切な数のグリッパ標的を表示してもよい。上記に説明されるものとの類似する相互作用が、インターフェース上にグリッパ標的を設定するために使用されてもよい。例えば、ユーザは、最初に、中心場所に触覚接触部を設置し、それらの最初の接触部を移動させるまたは付加的な接触部を設置し、グリッパ標的を中心から外にまたは中心に向かってその中に移動させてもよい。代替として、または加えて、ユーザは、画面上の種々の場所をタップし、グリッパ標的に関して好ましい場所を示してもよい。本システムは、グリッパの物理的制約に対応するだけではなく、好ましい場所に可能な限り近く整合する、アクチュエータに関する展開構成を決定してもよい。
【0099】
いくつかの実施形態では、本インターフェースはまた、ユーザが、握持標的に印加されることになる力を指示することを可能にする、相互作用要素を含んでもよい。例えば、本システムは、グリッパ標的が設定されると、力メニューを出現させてもよい。代替として、または加えて、本システムは、3次元の接触力を触覚ディスプレイ上に登録してもよい、または握持力が規定されることを可能にする、入力フィールドを含んでもよい。別の実施例では、ドロップダウンメニューが、ユーザが、変化されるまで印加されることになる握持力を設定することを可能にしてもよい。
【0100】
握持力は、定量的(例えば、10N)に、および/または定性的(例えば、低、中、高)に規定されてもよい。いくつかの実施形態では、握持力は、可能性として考えられる握持力の所定の設定の中から選択されてもよい。他の実施形態では、握持力は、グリッパが及ぼすことが可能である(またはそのために構成される)、最小握持力と最大握持力との間の所定の範囲内に規定されてもよい。
【0101】
インターフェースはまた、ユーザが異なる握持を待ち行列に入れることを可能にしてもよい。例えば、グリッパ標的を規定する、および/または目的地アイコンを選択し、標的物体に関する目的地を規定する(または握持を別様に完了させる)ことに応じて、ロボットシステムは、握持を実行し始めてもよい。ロボットが標的物体を握持し、それをその目的地に移動させるために、ある時間がかかり得る。ロボットが別様に占有されている時間の間、ユーザは、上記で議論されるものと同一の様式でインターフェースと相互作用し、さらなるグリッパ標的を示してもよい。ロボットシステムが最初の標的物体を目的地容器に送達した後、ロボットシステムは、規定される順序でさらなる握持を実行し続けてもよい。同様に、待ち行列が、他の方法で規定されてもよい。
【0102】
ロボットシステムが握持を実行しているとき、本システムは、ロボットアームがカメラと容器との間に存在し得るという事実に起因して、源または目的地容器のビューを隠蔽し得る。その結果、ユーザは、新しいグリッパ標的を待ち行列に入れるために、カメラビューを参照することが可能ではない場合がある。本問題はまた、ロボットシステムが較正ルーチンを実行しているとき等の他の状況においても生じ得る。本問題に対処するために、本システムは、ロボットアームがカメラのビューから外にある間、源または目的地容器の画像を捕捉する(例えば、所定の間隔でまたはロボットが摘取を実行する直前に)ように構成されてもよい。本画像は、次いで、ロボットアームが障害になっている間、ユーザがグリッパ標的を規定し続けることを可能にするように、インターフェース内で使用され(一時的にカメラビューとしての役割を果たす、またはロボットアームがビューを隠蔽する間、現在のカメラビュー上に部分的に重ねられるゴースト画像としての役割を果たす)てもよい。「ゴースト」画像はまた、ユーザが、例えば、グリッパの以前の摘取動作に起因して移動した物体を識別することを補助し、それは、そのような物体がロボットアームのように部分的に透明になり得るためである。妨害されないままであり、移動しない物体は、通常通りの不透明な物体としてユーザインターフェース内に出現し得る。
【0103】
いくつかの実施形態では、本システムは、ユーザがアクチュエータのシーケンス決定を規定することを可能にし得、これは、グリッパ標的が規定される前、間、または後に行われ得る。例えば、2本指ジェスチャが実行される順序は、グリッパが展開される順序であってもよい。代替として、ユーザは、グリッパ標的を規定し、次いで、グリッパ標的のうちの1つを選択し、対応するアクチュエータが展開されるべき順序を規定してもよい。ロボットシステムが握持標的に接近すると、アクチュエータは、規定される順序で独立して作動されてもよい。
【0104】
さらなる実施形態は、付加的なジェスチャが規定される動作を実施することを可能にし得る。例えば、フリックジェスチャまたはある他のインジケーションが、ロボットシステムに物体を再配列させる、または物体を離れた所にゆっくり動かすように命令し得る。別の実施例では、ユーザは、インターフェース上で円を描くまたは別のジェスチャを実行してもよく、これは、ロボットシステムに容器の内容物を撹拌するように命令し得る。故に、標的物体は、埋没された物体を暴露させる、標的物体を再配向し、より握持可能な表面を暴露させる、および/または標的物体を物体の群、壁、または源容器の角から離れるように移動させるために再配列されることができる。
【0105】
いくつかの実施形態では、ユーザは、ロボットアームが標的物体に接近するために通る経路を定義してもよい。例えば、ユーザは、センサが埋め込まれるグローブ、または3次元運動追跡対応のカメラを使用して、ロボットシステムと相互作用してもよい。ユーザは、ロボットアームに関して所望される経路に沿って、自分の腕を移動させてもよい。センサ/カメラは、ユーザの腕の経路を分析し、ロボットアームが握持標的まで通るべき対応する経路を定義する、好適な命令をロボットアームに伝達してもよい。類似する技法が、アクチュエータの展開順序、グリッパ力等を定義するために使用されてもよい。
【0106】
可視化システムおよび/または知能が許容する場合、インターフェースは、ユーザがタップまたは持続的な接触を使用して認識された物体を選択することを可能にし得る。ユーザは、物体を指定される標的(例えば、所望される目的地容器に対応する標的アイコン)までドラッグしてもよい。
【0107】
可視化システムにおけるさらなる改良が、次の節に説明される。
【0108】
(C.視覚システム)
(1.較正)
例示的実施形態が、ロボットシステムおよびカメラを含む可視化システムのいずれか一方または両方を迅速に較正するための技法を提供する。
【0109】
典型的には、源および目的地容器は、その基部が水平方向に(例えば、x-y-z座標系のz平面に沿って)比較的に固定された場所にある面積(例えば、コンベヤベルト上)に送達される。ロボットは、標的物体が容器基部と容器上部との間のある場所にある可能性が高いことを仮定し得るため、これは、握持する仕事を単純化し得る。ロボットアームは、次いで、制御が、さらなる微調整を実施する、グリッパ内の距離計に基づいた論理に切り替えられる前に、ある距離だけ降下されてもよい。そのうえ、源および/または目的地容器は、毎回ほぼ同一の面積に送達されてもよく、故に、ロボットシステムは、x/y平面内において容器が位置し得る場所の一般的な認識(例えば、ある範囲内)を有し得る。
【0110】
しかしながら、ロボットアームは、時として、較正から外れ得る。ロボットアームを再較正するために、較正ツールが、グリッパに搭載されてもよい(例えば、比較的に精密な場所に接触するための尖頭ロッドであり、下記のモジュール式グリッパの実施例を参照されたい)。ロボットシステムは、ロボットアームが動作する、例えば、x/y/z座標系または直交座標系等の、ロボットアームの3次元空間の理解を再設定するために、所定の較正要素と接触するように構成されてもよい。ロボットアームはさらに、所定の定位置に移動し、および/または種々の形態の距離検出部(例えば、較正ツールの端部における触覚接触センサ、距離センサ等)を使用することによって再較正されてもよい。ロボットシステムに関連して展開される、種々のセンサ(例えば、距離センサ)もまた、本プロセスの間に再較正されてもよい。
【0111】
再較正を実施するために、摘取および設置ステーション220に展開される容器は、所定の場所、例えば、
図4Aに示されるような容器404の底部に、較正シート402を具備してもよい。
【0112】
空白である代わりに、較正シート410が、例えば、
図4Bに示されるように、所定のパターンの視覚要素を含んでもよい。ロボットシステムは、ロボットシステムのx、y、および/またはz位置を再較正するために、カメラ画像および/または1つ以上のセンサを使用し、較正ツールを視覚要素と順に接触させるように構成されてもよい。図示される実施例では、ロボットシステムは、較正ツールを点P
1、P
2、P
3、およびP
4に順に移動させてもよい。
【0113】
本システムは、ロボットに関する共通の中間地点/安全高さ位置に位置する標的を使用して、種々の間隔で較正確認を実施してもよい。故に、距離センサが、ロボット位置からの既知の距離において(例えば、毎摘取周期の開始時、または摘取周期の設定された間隔の後、または把持の再試行が実行された試行等の困難な摘取試行の後)標的に対して確認され(単一高さ確認)、距離センサが指示される公差帯域内で読み取っていることを検証し得る。同様に、周期的な単一の高さ距離センサ確認が、例えば、距離センサの正確度を遮断するまたはそれに悪影響を及ぼす破片等の異物が存在しないことを検証するために、使用されてもよい。
【0114】
距離センサの読取値内に異常が観察される場合、ロボットは、外部グリッパ清掃を提供する、ロボットの作用範囲内のステーションにおける、グリッパ清掃位置に移動してもよい。例えば、ステーションは、吹払機能(例えば、空気吐出+真空)および標的・範囲感知を提供し、センサの保護カバーがきれいに清掃されていることを確認してもよい。センサ保護カバーを清掃することによって課題を解決し損ねることは、センサの機能不全または変動のあるタイプを示し得、失敗する試行が物体の摘取で行われる前に、修復または保守技師が課題を捉えることを可能にし得る。清掃位置はまた、または代替として、距離センサ確認が繰り返して実施される摘取周期の前、または後に、ロボットが停止する場所であってもよい。
【0115】
いくつかの実施形態によると、較正パターンはまた、または代替として、カメラまたは可視化システムを較正または標準化するために使用されてもよい。例えば、容器は、必ずしも完全に配向された状態で摘取ステーションに送達されるわけではなく、新しい容器が、ステーションに送達される度に、種々の量だけ歪められ得る。
【0116】
ユーザが、容器のビューが毎回異なるように出現するシステムと相互作用することは困難であり得るため、カメラは、規格化されたまたは標準視点を提供するために、ビュー(例えば、画像の歪みまたは再配向部分または全て)を操作するために、較正パターンおよび/または他のキュー(例えば、縁検出ソフトウェアによって検出されるような容器の縁)を使用してもよい。本システムは、所定の事象の発生に応じて(例えば、新しい容器が摘取および設置ステーションに送達されるとき、またはグリッパによる各物体摘取の後)、および/またはユーザからのコマンドに基づいて、定期的にビューを標準化してもよい。
【0117】
(2.3D位置特定)
ロボットシステムは、3次元空間内で移動し、そのため、握持標的および設置位置に対するその移動を検出するステップは、重要であり得る。いくつかの実施形態は、カメラ視野内の3次元の場所および物体の形状を測定することが可能である、深度カメラを含んでもよい。下記に説明される例示的実施形態等の他の実施形態は、代わりに、依然として許容可能な3次元握持結果を取得しながら、3次元位置特定およびロボット制御をサポートするための改良を伴う、2次元カメラを使用してもよい。
【0118】
2次元カメラが、中央場所からのトップダウンビューを提供すると、カメラは、物体が位置するx/y場所の推定を提供し得るが、物体をz方向に限局化することが可能ではない場合がある。中心に置かれたカメラによって捕捉されるトップダウン画像の実施例が、容器404および物体420のトップダウンビューを示す、
図4Cに示される。
【0119】
物体420の図示されるビューは、
図4Dの側面図に示されるように、カメラに近接して位置する比較的に高い物体、またはカメラからさらに遠く離れて位置する比較的に低い物体の結果であり得る。
【0120】
本実施例では、カメラレンズ422から物体420の上部に描かれるベクトル442が、比較的に近い場所444(z平面内で比較的に大きい高さを有する)および比較的に遠い場所446(z平面内で比較的に小さい高さを有する)の両方を通過する。2次元カメラシステムを用いて、画像のみからでは、物体420が比較的に高く、カメラに近接して位置している(420-1)か、または比較的に低く、カメラから遠くに位置している(420-2)かを決定することが可能ではない場合がある。
【0121】
故に、本システムが標的物体の精密なx/y場所に関して推測するように試み、ロボットアームが推測される場所の真上から物体に接近する場合、ロボットアームが物体に向かって降下するが、グリッパの下方に握持するためのものがないであろうことが可能性として考えられる(
図4Dの標的物体420-1の真上のグリッパ表現434-1および標的物体420-2上方のグリッパ434-2によって実証されるように)。
【0122】
本問題を回避するために、ロボットアームは、代わりに、カメラ422から標的物体までに描かれるベクトル442に沿って物体に接近してもよい(
図4Dの角度付けられるグリッパ表現448によって示されるように)。これは、例えば、インターフェース内で指定されるように、グリッパ標的328および/または中心点324のx/y位置、およびグリッパ標的および/または中心点に対するカメラの既知の場所に基づいて遂行され得る。
【0123】
本アプローチは、グリッパが、標的物体の高さにかかわらず、最終的には標的物体に接近するであろうことを確実にする。ロボットアーム内の距離検出器が、標的物体までの距離を検出し、標的物体が少なくともアクチュエータの先端の範囲内にあることが検出されると、アクチュエータを作動させてもよい。
【0124】
ある場合には、距離センサに基づいて正確な距離を得ることが困難であり得る。例えば、多くの距離センサは、標的物体に向かって電磁波を伝送し、センサで反射され戻された波を受信することによって機能する。しかしながら、いくつかの物体が、電磁波を散乱させ、正確な距離読取を達成することを困難にする。
【0125】
故に、ロボットシステムは、距離センサが、握持標的が届く範囲内にあることを示すまで、グラスパを降下させてもよい。これは、第1の所定の降下/接近距離を表し得る。本システムは、次いで、アクチュエータを作動させることによって、物体を握持するように試みてもよい。1つ以上のセンサ(例えば、アクチュエータ内の接触感知スキン等の接触センサ、力検出センサ、カメラ等)が、物体が十分に握持されていない(例えば、物体がアクチュエータによって保持されていない、または物体が十分な力で保持されていない)ことを検出する場合、ロボットシステムは、第1の所定の降下距離から所定の量だけ降下し、再び試行してもよい。本プロセスは、十分な握持が達成されるまで、または試行が中止される(例えば、所定の数の失敗した試行後)まで繰り返されてもよい。所定の降下距離および所定の下落量は、自動または手動で再構成されてもよい。
【0126】
いくつかの実施形態では、他のパラメータが、さらに、または、代替として、調節され得る。例えば、本システムは、握持品質に基づいて、標的物体に印加される力を適合させてもよい(握持品質が不十分であると検出されると、本システムは、アクチュエータにさらなる膨張流体を供給することによって、増加された力を印加してもよく、逆もまた、同様である)。
【0127】
典型的には、本システムは、インターフェース内でユーザによって規定されるように、物体を握持するように試みるであろう。例えば、本システムは、グリッパ基部を回転させ、アクチュエータを、インターフェース内でグリッパ標的に関して規定されるような角度および/または距離に展開してもよい。しかしながら、本挙動は、ある条件内で無効化されてもよい。
【0128】
例えば、本システムは、握持品質に基づいて、握持場所を適合させてもよい。センサおよび/またはカメラが不十分な把持を検出する場合、グリッパは、標的物体のより長いまたは別様により握持可能な表面を掴もうとして、回転および/または平行移動されてもよい。別の実施例では、本システムは、グリッパおよび/または握持場所の回転を改変し、容器または隣接する物体との衝突を回避してもよい。本システムは、回避されるべき衝突の特定のタイプに応じて、グリッパを異なるように適合させてもよい。例えば、容器の側面に接近しているとき、グリッパは、容器の側面に対して平行または90°の角度のいずれか一方でアクチュエータの軸を展開するように、それ自体を再配向してもよい。本決定は、回収されることになる物体の構成に応じて行われ得る。他方では、容器の角に接近しているとき、本システムは、1つのアクチュエータが角に接近する一方、別のものが容器の内部に向かって配置されるように、グリッパを配向してもよい。他のアプローチおよび/または構成もまた、可能性として考えられる。
【0129】
ある場合には、本システムが、容器の側面との衝突が必然的であると決定する場合、および/またはユーザが、ロボットアームがグリッパを容器の壁の外の場所またはある他の立ち入り禁止場所に展開することを要求する場合、摘取は完全に中止されてもよい。
【0130】
いくつかの実施形態では、ロボットグリッパは、伸縮自在または固定されたロッド上に搭載され、ロッド近傍のロボットアームの直径を低減させてもよい。本システムは、低減された直径部分が経路に沿った所与の点において容器縁の近傍にあるように、グリッパが標的物体に接近する経路を操作してもよい。このように、グリッパは、ロッドの使用がない状態では可能ではあり得ない、比較的に限局された環境で標的物体に接近することが可能となり得る。
【0131】
(3.ビジョンハードウェア)
さらなる実施形態が、ロボットシステムのためのビジョンハードウェアにおける改良を提供する。多くの測距センサが、信号(例えば、電波等の電磁信号または赤外線光のビーム)が伝送され、物体から跳ね返され、次いで、受信される、伝送機/受信機の対を採用する。
【0132】
例えば、距離センサが、
図5A(アクチュエータ502が、左右に存在し、長方形の底部部分が、ハブ504を表し、点線506が、伝送機508aから伝送され、受信器508bで受信される電磁エネルギーを表す)に示されるように、ロボットグリッパのハブ内に搭載されてもよい。
【0133】
実世界の使用に暴露されると、距離センサは、ほこりによって隠蔽される、または環境内の物体によって損傷され得る。故に、距離センサを保護および/または清掃を促進するために、距離センサは、ガラスまたはプラスチック等の透過性材料の層510によって被覆されてもよい。
【0134】
しかしながら、被覆層510が、伝送機によって伝送される電磁エネルギーに対して完全に透過的ではあり得ないという点で問題が生じ得る。故に、伝送機からのエネルギーが、被覆層によって反射して戻り得、受信機において受信され、
図5Bの線507によって示されるように、誤った距離読取をもたらし得る。
【0135】
本問題を緩和させるために、障壁512が、伝送機と受信機との間に設置されてもよい。障壁512は、伝送機からのエネルギーを遮断し、エネルギーが受信機において受信されることを防止するであろう、任意の好適な材料から作製されてもよい。
図5B内のスケールは、例証の目的のために誇張されている。
【0136】
障壁は、例えば、エミッタ/受信機タイプの距離センサ上での使用のための、1部品または2部品から成る設計であってもよい。いずれの場合でも、設計は、主に、エミッタと、受信機対物レンズまたはセンサ上の開口との間に分離障壁を提供する。いくつかの実施形態では、障壁は、センサ外部表面と保護カバーの内部表面との間の間隙全体にわたってもよく、他の実施形態では、障壁は、間隙の一部にわたってもよい。
【0137】
2部品から成る設計の場合、センサの外周を囲繞する障壁形状が、センサの周囲に取り付けられてもよく、距離センサのエミッタと受信機との間に嵌合するように整合される分割リブまたは壁の追加部と整合する障壁形状が、保護カバーに接着されてもよい。保護カバーが、次いで、2つの保護要素とともに定位置に取り付けられると、距離センサは、事実上、箱に入れられた状態になり、散乱される電磁放射から保護され、エミッタおよび受信機対物レンズを相互から分離かつ隔離するために、定位置に、障壁を有する。
【0138】
例示的実施形態との併用に好適な障壁の実施例が、
図5Cおよび5Dに描写される。
図5Cに示されるように、障壁は、被覆の下方に2つの部品を含み、1つの部品520は、センサの外縁の周囲に嵌合し、センサの伝送機および受信機に対して精密な場所に障壁を提供する、第2の部品522を支持するように提供されてもよい。
図5Cは、隔離された2つの部品を示す一方、
図5Dは、ロボットハブ上に展開され、距離センサ524を囲繞する、1つの部品を示す。他の部品522は、第1の部分520に噛合し、障壁を適切に位置付ける。
【0139】
例示的障壁を使用して、距離検出器は、環境因子から保護されるが、それでもなお、増加される検出正確度を示し得る。
【0140】
(D.グリッパ構成)
さらなる実施形態は、別の好適なモジュール式グリッパと迅速に交換される(完全にまたは具体的な部品のみのいずれか一方)ことが可能である、モジュール式グリッパを含んでもよい。これは、例えば、グリッパが、電子機器および/またはアクチュエータの異なる構成を伴う他のものと交換されることを可能にし得る。
【0141】
図6A-6Dは、組み立てられたモジュール式グリッパ600の異なる斜視図を示す。
図6Aの正面斜視図に示されるように、グリッパ600は、膨張流体をアクチュエータに供給する、および/または、除去するための、およびセンサまたはプロセッサに電気および/またはデータ接続を供給するための、1つ以上のポート602を含んでもよい。いくつかの実施形態では、異なるポートが、アクチュエータが独立して作動可能であるように、異なるアクチュエータを給送してもよい。1つ以上の空気圧式または油圧式ラインが、膨張流体をグリッパに供給するために、ポートに取り付けられてもよい。
【0142】
また、
図6Dの底面図では、モジュール式グリッパ600が、距離センサ等のセンサのための搭載点604を含み得ることに留意されたい。
【0143】
モジュール式グリッパ600は、1つまたは全ての部片が交換、修復、または置換され得るように分解されてもよい。
図6Eは、分解されたときの、
図6Aのモジュール式グリッパ600を示す。
図6Eのロッドは、前述の節で述べられるように、アクチュエータアセンブリ624の代わりにハブ基部部分622に搭載され得る、較正ツール610である。
【0144】
描写される部片は、ねじ等の摩擦および/または締結機構の組み合わせによって固着されてもよい。部片を組み立てるために、ハブ基部622は、
図6Lに描写されるように、搭載部626を介してロボットアームに固着されてもよく、
図6J(側面図)および6K(内部ビュー)もまた、参照されたい。正面支持部628および背面支持部630が、ハブ基部622内の対応するスロットの中に摺動されてもよい。アクチュエータ基部632が、アセンブリの底部、例えば、ハブ基部622、フロント支持部628、または背面支持部630のうちの1つ以上のものに、ねじまたは簡易着脱付属器具を通して取り付けられてもよい。
【0145】
いくつかの実施形態によると、ハブ基部622は、モジュール式グリッパの他の部片が除去、交換、または再構成されると、ロボットアームのリストフランジに取り付けられたままであるように構成されてもよい。したがって、グリッパは、グリッパのロボットアームへの整合に影響を及ぼすことなく、容易に再構成されることができる。
【0146】
同様に、ハブ基部622はまた、グリッパのロボットへの整合に影響を及ぼすことなく、取り付けおよび除去され得る、ロボット較正ロッド620のための取付設備を提供してもよい。これは、グリッパが、搭載構成から除去される一方、較正ロッドが、取り付けられ、次いで、グリッパが、グリッパが正確にかつ繰り返して取り付られることを可能にする、整合および係止特徴(または他の要素)を用いて、特別に構成された溝の中に再度取り付けられるという事実に起因する。
【0147】
グリッパのモジュール式設計は、側面パネルの種々の組み合わせ(異なる制御接続を可能にする)およびさらには全体的なグリッパ設計が同一の搭載構造上に取り付けられることを可能にし、また、異なる感知、内部電子機器、およびさらには異なるアクチュエータ配列を伴うグリッパが、ロボットリストへの同一の整合を維持しながら、取り付けらることを可能にする。
【0148】
構成要素の任意のものまたは全てが、異なる構成を有する構成要素と交換されてもよい。例えば、アクチュエータ基部が、依然として、モジュール式グリッパ構成要素の残りを維持しながら、異なるタイプのセンサを有する、異なるアクチュエータ基部と交換されてもよい。別の実施例では、異なる数および/または配列のアクチュエータを有する、新しいアクチュエータ基部が、交換されてもよく、異なる入口および/または出口ポートを有する、異なる正面支持部もまた、交換され、アクチュエータの独立した作動を提供してもよい。
【0149】
(III.コンピューティングシステムおよびネットワーク実装)
上記に説明される技法は、非一過性コンピュータ可読媒体上の命令として、またはコンピューティングアーキテクチャの一部として具現化されてもよい。
図7は、前述のような種々の実施形態を実装するために好適である、例示的コンピューティングアーキテクチャ700の実施形態を図示する。一実施形態では、コンピューティングアーキテクチャ700は、コンピュータ701等の電子デバイスを備えてもよい、またはその一部として実装されてもよい。実施形態は、本文脈に限定されるものではない。
【0150】
本願で使用されるように、用語「システム」および「コンポーネント」は、ハードウェア、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアのいずれかのコンピュータ関連エンティティを指すものと意図され、その実施例は、例示的コンピューティングアーキテクチャ700によって提供される。例えば、コンポーネントは、限定ではないが、プロセッサ上で起動するプロセス、プロセッサ、ハードディスクドライブ、複数の記憶ドライブ(光学および/または磁気記憶媒体の)、オブジェクト、実行ファイル、実行のスレッド、プログラム、および/またはコンピュータであることができる。例証として、サーバ上で起動するアプリケーションおよびそのサーバは両方とも、コンポーネントであることができる。1つ以上のコンポーネントは、プロセスおよび/または実行のスレッド内に常駐することができ、コンポーネントは、1つのコンピュータ上に局在される、および/または2つ以上のコンピュータ間に分散されることができる。さらに、コンポーネントは、種々のタイプの通信媒体によって相互に通信可能に結合され、動作を協調させてもよい。協調は、情報の一方向または双方向交換を伴ってもよい。例えば、コンポーネントは、通信媒体を経由して通信される信号の形態にある情報を通信してもよい。情報は、種々の信号ラインに配分される信号として実装されることができる。そのような配分では、各メッセージは、信号である。しかしながら、さらなる実施形態は、代替として、データメッセージを採用してもよい。そのようなデータメッセージは、種々の接続を横断して送信されてもよい。例示的接続は、パラレルインターフェース、シリアルインターフェース、およびバスインターフェースを含む。
【0151】
コンピューティングアーキテクチャ700は、1つ以上のプロセッサ、マルチコアプロセッサ、コプロセッサ、メモリユニット、チップセット、コントローラ、周辺機器、インターフェース、発振器、タイミングデバイス、ビデオカード、オーディオカード、マルチメディア入力/出力(I/O)コンポーネント、電力供給源等の種々の共通コンピューティング要素を含む。しかしながら、実施形態は、コンピューティングアーキテクチャ700による実装に限定されるものではない。
【0152】
図7に示されるように、コンピューティングアーキテクチャ700は、処理ユニット702と、システムメモリ704と、システムバス706とを備える。処理ユニット702は、種々の市販のプロセッサの任意のものであることができ、限定ではないが、AMD(R)Athlon(R)、Duron(R)、およびOpteron(R)プロセッサ、ARM(R)アプリケーション、内蔵およびセキュアプロセッサ、IBM(R)およびMotorola(R)DragonBall(R)、およびPowerPC(R)プロセッサ、IBMおよびSony(R)Cellプロセッサ、Intel(R)Celeron(R)、Core(2)Duo(R)、Itanium(R)、Pentium(登録商標)、Xeon(R)、およびXScale(R)プロセッサ、および類似プロセッサを含む。デュアルマイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、および他のマルチプロセッサアーキテクチャもまた、処理ユニット702として採用されてもよい。
【0153】
システムバス706は、限定ではないが、システムメモリ704を含む、システムコンポーネントのためのインターフェースを処理ユニット702に提供する。システムバス706は、種々の市販のバスアーキテクチャの任意のものを使用して、メモリバス(メモリコントローラの有無を問わず)、周辺機器用バス、およびローカルバスにさらに相互接続し得る、いくつかのタイプのバス構造の任意のものであることができる。インターフェースアダプタは、スロットアーキテクチャを介して、システムバス706に接続してもよい。例示的スロットアーキテクチャは、限定ではないが、Accelerated Graphics Port(AGP)、Card Bus、(Extended)Industry Standard Architecture((E)ISA)、Micro Channel Architecture(MCA)、NuBus、Peripheral Component Interconnect(Extended)(PCI(X))、PCI Express、Personal Computer Memory Card International Association(PCMCIA)、および同等物を含んでもよい。
【0154】
コンピューティングアーキテクチャ700は、種々の製造品を備えてもよい、または実装してもよい。製造品は、論理を記憶するためのコンピュータ可読記憶媒体を備えてもよい。コンピュータ可読記憶媒体の実施例は、電子データを記憶可能な任意の有形媒体を含んでもよく、揮発性メモリまたは不揮発性メモリ、リムーバブルまたは非リムーバブルメモリ、消去可能または非消去可能メモリ、書込可能または再書込可能メモリ等を含む。論理の実施例は、ソースコード、コンパイルコード、解釈済コード、実行可能コード、静的コード、動的コード、オブジェクト指向コード、視覚的コード、および同等物等の任意の好適なタイプのコードを使用して実装される、実行可能コンピュータプログラム命令を含んでもよい。実施形態はまた、少なくとも部分的に、非一過性コンピュータ可読媒体内または上に含有される、命令として実装されてもよく、これは、1つ以上のプロセッサによって読み取られ、実行され、本明細書に説明される動作の実施を可能にしてもよい。
【0155】
システムメモリ704は、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、動的RAM(DRAM)、Double-Data-Rate DRAM(DDRAM)、同期DRAM(SDRAM)、静的RAM(SRAM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、強誘電性ポリマーメモリ等のポリマーメモリ、オボニックメモリ、位相変化または強誘電体メモリ、シリコン-酸化物-窒化物-酸化物-シリコン(SONOS)メモリ、磁気または光学カード、Redundant Arrays of Inexpensive Disks(RAID)ドライブ等のデバイスのアレイ、ソリッドステートメモリデバイス(例えば、USBメモリ、ソリッドステートドライブ(SSD)、および情報を記憶するために好適な任意の他のタイプの記憶媒体等、1つ以上のより高速のメモリユニットの形態にある、種々のタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。
図7に示される図示される実施形態では、システムメモリ704は、不揮発性メモリ708および/または揮発性メモリ710を含むことができる。基本入力/出力システム(BIOS)は、不揮発性メモリ708内に記憶されることができる。
【0156】
コンピューティングアーキテクチャ700は、1つ以上のより低速のメモリユニットの形態にある、種々のタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、内部(または外部)ハードディスクドライブ(HDD)712と、リムーバブル磁気ディスク716から読み取る、またはそこに書き込むための、磁気フロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FDD)714と、リムーバブル光ディスク720(例えば、CD-ROMまたはDVD)から読み取る、またはそこに書き込むための、光ディスクドライブ718とを含む。HDD712、FDD714、および光ディスクドライブ720は、それぞれ、HDDインターフェース722、FDDインターフェース724、および光学ドライブインターフェース726によって、システムバス706に接続されることができる。外部ドライブ実装のためのHDDインターフェース722は、ユニバーサルシリアルバス(USB)およびIEEE694インターフェース技術の少なくとも一方または両方を含むことができる。
【0157】
ドライブおよび関連付けられたコンピュータ可読媒体は、データ、データ構造、コンピュータ実行可能命令等の揮発性および/または不揮発性記憶装置を提供する。例えば、いくつかのプログラムモジュールは、オペレーティングシステム728と、1つ以上のアプリケーションプログラム730と、他のプログラムモジュール732と、プログラムデータ734とを含む、ドライブおよびメモリユニット708、712内に記憶されることができる。一実施形態では、1つ以上のアプリケーションプログラム730、他のプログラムモジュール732、およびプログラムデータ734は、例えば、通信システム500の種々のアプリケーションおよび/またはコンポーネントを含むことができる。
【0158】
ユーザは、1つ以上の有線/無線入力デバイス、例えば、キーボード736およびマウス738等のポインティングデバイスを通して、コマンドおよび情報をコンピュータ701の中に打ち込むことができる。他の入力デバイスは、マイクロホン、赤外線(IR)遠隔制御、無線周波数(RF)遠隔制御、ゲームパッド、スタイラスペン、カードリーダ、ドングル、指紋読取機、グローブ、グラフィックタブレット、ジョイスティック、キーボード、網膜読取機、タッチスクリーン(例えば、容量性、抵抗性等)、トラックボール、トラックパッド、センサ、スタイラス、および同等物を含んでもよい。これらおよび他の入力デバイスは、多くの場合、システムバス706に結合される、入力デバイスインターフェース740を通して、処理ユニット702に接続されるが、パラレルポート、IEEE694シリアルポート、ゲームポート、USBポート、IRインターフェース等の他のインターフェースによっても接続されることができる。
【0159】
モニタ742または他のタイプのディスプレイデバイスもまた、ビデオアダプタ744等のインターフェースを介して、システムバス706に接続される。モニタ742は、コンピュータ701の内部または外部にあってもよい。モニタ742に加え、コンピュータは、典型的には、スピーカ、プリンタ等の他の周辺出力デバイスを含む。
【0160】
コンピュータ701は、遠隔コンピュータ744等の1つ以上の遠隔コンピュータへの有線および/または無線通信を介した論理接続を使用して、ネットワーク化された環境内で動作してもよい。遠隔コンピュータ744は、ワークステーション、サーバコンピュータ、ルータ、パーソナルコンピュータ、ポータブルコンピュータ、マイクロプロセッサベースのエンターテインメント装置、ピアデバイス、または他の共通ネットワークノードであることができ、典型的には、コンピュータ701に関して説明される要素の多くまたは全てを含むが、簡潔化の目的のために、メモリ/記憶デバイス746のみが、図示される。描写される論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)748および/またはより大きいネットワーク、例えば、広域ネットワーク(WAN)750への有線/無線コネクティビティを含む。そのようなLANおよびWANネットワーキング環境は、オフィスおよび企業において一般的であって、イントラネット等の企業全体のコンピュータネットワークを促進し、その全ては、グローバル通信ネットワーク、例えば、インターネットに接続してもよい。
【0161】
LANネットワーキング環境内で使用されるとき、コンピュータ701は、有線および/または無線通信ネットワークインターフェースまたはアダプタ752を通して、LAN748に接続される。アダプタ752は、LAN748への有線および/または無線通信を促進することができ、これはまた、アダプタ752の無線機能性と通信するためにその上に配置される無線アクセスポイントを含んでもよい。
【0162】
WANネットワーキング環境内で使用されるとき、コンピュータ701は、モデム754を含むことができる、またはWAN750上の通信サーバに接続される、またはインターネットを経由して等、WAN750を経由して通信を確立するための他の手段を有する。内部または外部にあって、有線および/または無線デバイスであり得る、モデム754は、入力デバイスインターフェース740を介して、システムバス706に接続する。ネットワーク化された環境では、コンピュータ701またはその一部に関して描写されるプログラムモジュールが、遠隔メモリ/記憶デバイス746内に記憶されることができる。示されるネットワーク接続は、例示的であって、通信リンクをコンピュータ間に確立する他の手段もまた、使用され得ることを理解されたい。
【0163】
コンピュータ701は、無線通信内に動作可能に配置される無線デバイス等のIEEE802規格群(例えば、IEEE802.13無線変調技法)を使用して、有線および無線デバイスまたはエンティティと通信するように動作可能である。これは、とりわけ、少なくともWi-Fi(またはWireless Fidelity)、WiMax、およびBluetooth(登録商標)無線技術を含む。したがって、通信は、従来のネットワークと同様の所定の構造、または単に、少なくとも2つのデバイス間のアドホック通信であることができる。Wi-Fiネットワークは、IEEE802.13x(a、b、g、n等)と呼ばれる無線技術を使用し、セキュアで信頼性のある高速無線コネクティビティを提供する。Wi-Fiネットワークは、コンピュータを相互に、インターネットに、および有線ネットワーク(IEEE802.3関連媒体および機能を使用する)に接続するために使用されることができる。
【0164】
図8は、前述のような種々の実施形態を実装するために好適な例示的通信アーキテクチャ800を描写するブロック図である。通信アーキテクチャ800は、送信機、受信機、送受信機、無線、ネットワークインターフェース、ベースバンドプロセッサ、アンテナ、増幅器、フィルタ、電力供給源等の種々の一般的通信要素を含む。しかしながら、実施形態は、通信アーキテクチャ800による実装に限定されるものではない。
【0165】
図8に示されるように、通信アーキテクチャ800は、1つ以上のクライアント802と、サーバ804とを含む。クライアント802は、クライアントデバイス510を実装してもよい。サーバ804は、サーバデバイス526を実装してもよい。クライアント802およびサーバ804は、クッキーおよび/または関連付けられたコンテキスト情報等の情報を個別のクライアント802およびサーバ804にローカルに記憶するために採用され得る、1つ以上の個別のクライアントデータ記憶装置806と、サーバデータ記憶装置808とに動作可能に接続される。
【0166】
クライアント802およびサーバ804は、通信フレームワーク810を使用して、相互間で情報を通信してもよい。通信フレームワーク810は、任意の周知の通信技法およびプロトコルを実装してもよい。通信フレームワーク810は、パケット交換ネットワーク(例えば、インターネット等のパブリックネットワーク、企業イントラネット等のプライベートネットワーク等)、回路交換ネットワーク(例えば、公衆交換電話網)、またはパケット交換ネットワークおよび回路交換ネットワークの組み合わせ(好適なゲートウェイおよびトランスレータを伴う)として実装されてもよい。
【0167】
通信フレームワーク810は、通信ネットワークを承認、通信、および接続するために配列される、種々のネットワークインターフェースを実装してもよい。ネットワークインターフェースは、入力出力インターフェースの特殊形態と見なされ得る。ネットワークインターフェースは、限定ではないが、直接接続、Ethernet(登録商標)(例えば、シック、シン、ツイストペア10/100/1000ベースT、および同等物)、トークンリング、無線ネットワークインターフェース、セルラーネットワークインターフェース、IEEE802.8a-xネットワークインターフェース、IEEE802.16ネットワークインターフェース、IEEE802.20ネットワークインターフェース、および同等物を含む、接続プロトコルを採用してもよい。さらに、複数のネットワークインターフェースが、種々の通信ネットワークタイプと連動するように使用されてもよい。例えば、複数のネットワークインターフェースは、ブロードキャスト、マルチキャスト、およびユニキャストネットワークを経由した通信を可能にするために採用されてもよい。処理要件が、より大きな量の速度および容量を必要とする場合、分散型ネットワークコントローラアーキテクチャも、同様に、採用され、クライアント802およびサーバ804によって要求される通信帯域幅をプール、負荷分散、そして別様に増加させてもよい。通信ネットワークは、有線および/または無線ネットワークの任意の1つおよび組み合わせであってもよく、限定ではないが、直接相互接続、セキュリティ保護されたカスタム接続、プライベートネットワーク(例えば、企業イントラネット)、パブリックネットワーク(例えば、インターネット)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、都市規模ネットワーク(MAN)、Operating Missions as Node on the Internet(OMNI)、広域ネットワーク(WAN)、無線ネットワーク、セルラーネットワーク、および他の通信ネットワークを含む。
【0168】
(IV.専門用語に関する一般的注記)
いくつかの実施形態は、その派生語とともに、表現「一実施形態」または「ある実施形態」を使用して説明され得る。これらの用語は、実施形態と関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。明細書内の種々の場所における語句「一実施形態では」の表出は、必ずしも、全て同一実施形態を指しているわけではない。さらに、別様に注記されない限り、上記に説明される特徴は、任意の組み合わせにおいてともに使用可能であると認識される。したがって、別個に議論される任意の特徴は、特徴が相互に非互換性であることが述べられない限り、相互に組み合わせて採用されてもよい。
【0169】
本明細書で使用される表記および専門用語を全般的に参照して、本明細書における発明を実施するための形態は、コンピュータまたはコンピュータのネットワーク上で実行されるプログラムプロシージャの観点から提示され得る。これらのプロシージャ記述および表現は、その研究の内容を他の当業者に最も効果的に伝達するために当業者によって使用される。
【0170】
プロシージャは、ここでは、概して、所望の結果につながる動作の首尾一貫したシーケンスであると考えられる。これらの動作は、物理的数量の物理的操作を要求するものである。通常、必ずしもではないが、これらの数量は、貯蔵、転送、組み合わせ、比較、および別様に操作されることが可能な電気、磁気、または光学信号の形態をとる。時として、主に、一般的使用の理由から、これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数字、または同等物と称することが、便宜的であることが証明されている。しかしながら、これらおよび類似用語の全てが、適切な物理的数量と関連付けられるべきであり、それらの数量に適用される便宜的標識にすぎないことに留意されたい。
【0171】
さらに、実施される操作は、多くの場合、一般に人間オペレータによって実施される知的活動と関連付けられる、追加または比較等の用語で称される。人間オペレータのそのような能力は、必要ではなく、または大部分の場合、1つ以上の実施形態の一部を形成する、本明細書に説明される動作のいずれかでは、望ましくない。むしろ、動作は、機械動作である。種々の実施形態の動作を行うための有用な機械は、汎用デジタルコンピュータまたは類似デバイスを含む。
【0172】
いくつかの実施形態は、その派生語とともに、表現「結合される」および「接続される」を使用して説明され得る。これらの用語は、必ずしも、相互に同意語として意図されない。例えば、いくつかの実施形態は、2つ以上の要素が相互に直接物理的または電気的に接触することを示すために、用語「接続される」および/または「結合される」を使用して説明され得る。しかしながら、用語「結合される」はまた、2つ以上の要素が相互に直接接触しないが、依然として相互に協働またはと相互作用することを意味し得る。
【0173】
種々の実施形態はまた、これらの動作を実施するための装置またはシステムに関する。本装置は、要求される目的のために特別に構築されてもよい、またはコンピュータ内に記憶されるコンピュータプログラムによって選択的にアクティブ化または再構成されるような汎用コンピュータを備えてもよい。本明細書に提示されるプロシージャは、本質的に、特定のコンピュータまたは他の装置に関連しない。種々の汎用機械が、本明細書の教示に従って書き込まれるプログラムと併用されてもよい、または要求される方法ステップを実施するために、より特殊な装置を構築することが便宜的であることが証明され得る。種々のこれらの機械のために要求される構造は、所与の説明から明白となるであろう。
【0174】
要約は、読者が技術的開示の本質を迅速に確認することを可能にするために提供されることが強調されている。請求項の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないであろうという理解を伴って思量されたい。加えて、前述の発明を実施するための形態では、種々の特徴は、本開示を簡潔にする目的のために、単一実施形態においてともに群化されることが理解され得る。本開示の方法は、請求される実施形態が各請求項に明示的に列挙されるより多くの特徴を要求するという意図を反映すると解釈されるべきではない。むしろ、以下の請求項が反映するように、本発明の主題は、単一の開示される実施形態の特徴の全てより少ないことにある。したがって、以下の請求項は、本明細書では発明を実施するための形態の中に組み込まれ、各請求項は、それ自体が別個の実施形態を表す。添付の請求項では、用語「~を含む」および「in which」は、それぞれ、個別の用語「~を備える」および「wherein」の平易な英語均等物として使用される。さらに、用語「第1」、「第2」、「第3」等は、標識として使用されているにすぎず、それらの物体に数値要件を課すことを意図するものではない。
【0175】
上記に説明されたものは、開示されるアーキテクチャの実施例を含む。当然ながら、コンポーネントおよび/または方法論の全ての想定可能な組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者は、多くのさらなる組み合わせおよび順列が可能性として考えられることを認識し得る。故に、新規アーキテクチャは、添付の請求項の精神および範囲内にある、全てのそのような改変、修正、および変形例を包含することが意図される。
【0176】
V.結論
上記に説明される技法のいずれかまたは全ては、非一過性コンピュータ可読媒体上に記憶される好適な論理によって実装されてもよい。1つ以上のプロセッサによって実行されると、論理は、プロセッサに、上記に識別された技法を実施させてもよい。論理は、完全または部分的に、ハードウェア内に実装されてもよい。論理は、ソフトロボットアクチュエータおよび/またはグリッパ配列において1つ以上のアクチュエータを採用するソフトロボットシステムの作動、作動解除、移動、位置等を制御するためのコントローラの一部として含まれてもよい。