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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】自転車制御装置
(51)【国際特許分類】
   B62K 23/02 20060101AFI20220301BHJP
【FI】
B62K23/02
【請求項の数】 21
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017147684
(22)【出願日】2017-07-31
(65)【公開番号】P2018039496
(43)【公開日】2018-03-15
【審査請求日】2020-04-16
(31)【優先権主張番号】102016000081324
(32)【優先日】2016-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】592072182
【氏名又は名称】カンパニョーロ・ソシエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ
【氏名又は名称原語表記】CAMPAGNOLO SOCIETA A RESPONSABILITA LIMITATA
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【弁理士】
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100154771
【弁理士】
【氏名又は名称】中田 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100155963
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100150566
【弁理士】
【氏名又は名称】谷口 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】マショリーニ・マルコ
(72)【発明者】
【氏名】フォッサート・ファビアーノ
(72)【発明者】
【氏名】ネグリン・フランチェスコ
【審査官】結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-313183(JP,A)
【文献】実開平6-88025(JP,U)
【文献】登録実用新案第3101270(JP,U)
【文献】特開2013-43642(JP,A)
【文献】特開2016-74418(JP,A)
【文献】特開2004-51089(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0099277(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 23/02,11/14,
B62J 45/00,
B62M 25/02,
B62L 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車の少なくとも1つの機器に、1つまたはそれ以上の電気的‐電子的および/また は機械的指令を発するための自転車制御装置(10)であって、
‐前記自転車に装着されるように構成されたボディ(11)と、
‐前記ボディ(11)に結合された少なくとも1つの手動作動部材(20)と、
‐クリック機構(400)と、を備えた制御装置(10)において、
前記クリック機構(400)が、前記ボディ(11)に対して固定された第1エレメン ト(42)と、前記第1エレメント(42)に対して移動可能であり、かつ前記手動作動 部材(20)が1つまたはそれ以上の指令を発するとき、少なくとも1つの前記手動作動 部材(20)によって作動可能である第2エレメント(44)と、を有する磁気式クリッ クスイッチ(40)を備え、
a)前記制御装置(10)は、さらに前記手動作動部材(20)の作動を介して切り替 えられ、それに応答して、少なくとも1つの指令である電気的‐電子的指令を発する信号 ( 1 ;S 2 )を発生する制御スイッチ(60,610,620)を備える、
またはb)少なくとも1つの手動作動部材(20)が、前記少なくとも1つの指令であ る機械的指令を発する、ことを特徴とする制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の制御装置(10)において、前記クリック機構(400)は、スナップ装置(50)を備え、前記磁気式クリックスイッチ(40)の前記第2エレメント(44)は、前記スナップ装置(50)に固定結合されている、制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の制御装置(10)において、前記手動作動部材(20)は、駆動アーム(23)および被駆動アーム(24)を備えるレバー(20)であり、前記スナップ装置(50)は、プレート状エレメント(51)を備え、前記レバー(20)の前記被駆動アーム(24)に結合された第1のピン(29)をスライド可能に収容するために開口が形成される、制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の制御装置(10)において、前記制御装置(10)は、さらに、
前記レバー(20)の前記駆動アーム(23)に結合されたレバーカバー(26)を備え、前記レバーカバー(26)は、前記レバー(20)上で前記レバーカバー(26)を調節するための固定ねじ(28)を受け入れるためのスロット(27)を有する、
制御装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置において、前記制御装置(10)は、
さらに、請求項1、a)に記載の制御スイッチ(60,610,620)を備える、制御装置。
【請求項6】
請求項5に記載の制御装置(10)において、前記制御スイッチ(60;610;620)は、前記クリック機構(400)の前記磁気式クリックスイッチ(40)の前記第2エレメント(44)に装入された、または前記第2エレメント(44)から適当な距離にある、磁気センサ(61;611;621)を備える磁気式制御スイッチ(60;610;620)である、制御装置。
【請求項7】
請求項6に記載の制御装置(10)において、前記磁気式制御スイッチ(60;610)の前記磁気センサ(61;611)は、(イ)前記磁気式クリックスイッチ(40)によって生成される磁場の変動、(ロ)前記磁気式クリックスイッチ(40)によって生成される前記磁場の有無、および(ハ)前記磁気式クリックスイッチ(40)の前記第1エレメント(42)または前記第2エレメント(44)の極性、のうちの1つを検知するのに適している、制御装置。
【請求項8】
請求項6に記載の制御装置(10)において、前記磁気式制御スイッチ(620)は、
前記ボディ(11)に対して固定された第3エレメント(621)と、前記第3エレメント(621)に対して移動可能であり、かつ前記手動作動部材(20)が1つまたはそれ以上の指令を発するとき、少なくとも1つの前記手動作動部材(20)によって作動可能である第4エレメント(622)とを備える、制御装置。
【請求項9】
請求項5から8のいずれか一項に記載の制御装置(10)において、前記制御装置(10)は、さらに、前記制御スイッチ(60;610;620)によって生成される1つまたはそれ以上の指令を発するための信号(S1;S2)を受信し、かつ該受信に応答して、前記自転車の少なくとも1つの前記機器を制御するように構成された、電子通信部(62)を備える、制御装置。
【請求項10】
請求項9に記載の制御装置(10)において、前記制御装置(10)は、さらに、前記磁気式クリックスイッチ(40)を収容するための第1座部(32)と、前記第1座部(32)とは別個の、前記電子通信部(62)を収容するための第2座部(34)とを備える、制御装置。
【請求項11】
請求項10に記載の制御装置(10)において、収容するための前記第2座部(34)は、前記電子通信部(62)を内蔵するための密閉チャンバ(34)を備える、制御装置。
【請求項12】
請求項11に記載の制御装置(10)において、前記密閉チャンバ(34)は、前記ボディ(11)と、気密に密閉された保護蓋(66)と、によって形成される、制御装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の制御装置(10)において、前記制御装置
(10)は、さらに、補助的な磁気センサ(631)および補助磁石(632)を含む、補助的な磁気式スイッチ(630)を備える、制御装置。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の制御装置(10)において、前記制御装置(10)は、さらに、電力供給手段(70)を備えている、制御装置。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の制御装置(10)において、前記自転車の少なくとも1つの前記機器は、サイクルコンピュータ、ブレーキおよび電子機械式のディレイラからなる群から選択される、制御装置。
【請求項16】
請求項1から8のいずれか一項、請求項13または請求項14に記載の制御装置(10)において、前記自転車の少なくとも一つの前記機器は、機械式のディレイラである、制御装置。
【請求項17】
請求項3に記載の制御装置(10)において、前記スナップ装置(50)は、前記第1のピン(29)に結合された一方端と、前記プレート状エレメント(51)に担持された第2のピン(57)に結合された他方端と、を有するばね(56)を備える、制御装置。
【請求項18】
請求項9に記載の制御装置(10)において、前記電子通信部(62)が無線型である、制御装置
【請求項19】
請求項12に記載の制御装置(10)において、前記保護蓋(66)は封止樹脂を用いて密に密閉されている、制御装置。
【請求項20】
請求項14に記載の制御装置(10)において、前記電力供給手段(70)は、前記制御装置(10)の前記ボディ(11)内に形成された座部(72)に収納された少なくとも1つのバッテリ(70)からなり、前記バッテリ(70)が前記制御装置(10)の前記ボディ(11)内に形成された座部(72)に収納されている、制御装置。
【請求項21】
請求項20に記載の制御装置(10)において、前記座部(72)がキャップ(78)によって閉じられている、制御装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車制御装置に関する。より具体的に述べると、本発明は、自転車の少なくとも1つの機器、例えば、(機械式または電気機械式)ディレイラ、ブレーキ、またはサイクルコンピュータなどに少なくとも1つの指令を与えるための自転車制御装置に関し、前記自転車制御装置にはクリック機構(clicking mechanism)が設けられている。
【背景技術】
【0002】
公知の自転車制御装置は、自転車のハンドルバーのグリップ部に、またはその近傍に固定するのに適し、かつ1つ以上の手動作動部材を担持するのに適した支持体を備える。このような手動作動部材は、回転運動によって作動されるレバー型、または直線運動によって作動されるボタン型であり、ディレイラ、ブレーキ、または、いわゆるサイクルコンピュータといった自転車の各機器に指令を発するために、1本の指または複数本の指で作動可能である。
【0003】
本願明細書および添付の特許請求の範囲において、「少なくとも1つの指令を発するための自転車制御装置」または端的に「制御装置」という記載は、ブレーキ、ディレイラ、またはサイクルコンピュータなどの、自転車の1つ以上の各電気電子機器および/または機械式機器および/または空圧式機器に、1つ以上の電気的‐電子的指令および/または機械的指令を発することが可能な制御装置を意味している。
【0004】
指令が実行されたことを運転者に触感および/または音感で知らせるために、いわゆるクリック機構が設けられた自転車制御装置が、当該分野において知られている。
【0005】
特許文献1には、ベース部材と、第1の手動作動部材と、第2の手動作動部材と、クリック機構とを備える自転車制御装置、が開示されている。このベース部材は自転車に取り付けられるように構成されており、第1および第2の手動作動部材は、それぞれ休止位置および動作位置の間でベース部材上に移動可能に支持されている。クリック機構は、第1の作動部材または第2の作動部材が休止位置から動作位置へと移動する際に、第1の作動部材または第2の作動部材の内部に形成された突起に接触するように構成された第1部分と、第1のピンを介してベース部材上でピボットする第2部分とを含む。第1部分は、第2のピンを介して第2部分上でピボットする。第2部分とベース部材との間に第1のばねが配置されており、第1部分と第2部分との間に第2のばねが配置されている。
【0006】
第1または第2の作動部材の作動時において、クリック機構の第1部分は、第1のピンを中心として回転し、第1または第2の作動部材の突起に接触する。これにより、そうした移動時には、これらの第1および第2部分が第1のピンに対して共に回転するので、クリック機構の第1部分は第2部分に対して静止状態に保たれる。
第1または第2の作動部材が解除されると、クリック機構の第1部分は第2のピンを中心として回転する。これにより、そうした移動時に、第1部分は第2部分に対して第2のピンを中心として移動する。
【0007】
特許文献2には、牽引ケーブルによって機械式ブレーキを制御するブレーキレバーと、ブレーキレバーの後ろに配置され、例えば、より大径の歯車に向かって(アップギアシフト動作)一方向に電気機械式のディレイラを制御するギアシフトレバーと、一対のスイッチとを備え、一方のスイッチが、例えば、より小径の歯車に向かって(ダウンギアシフト動作)第2の方向に電気機械式のディレイラを制御し、他方のスイッチがサイクルコンピュータに指令を入力する、自転車の制御装置が開示されている。
【0008】
ギアシフトレバーおよびボタンは、ドーム形状の変形可能なダイアフラムを各自備えたマイクロスイッチタイプのそれぞれの電気機械式スイッチに作用する。スイッチを切り替えるには、それぞれのレバー、またはそれぞれのボタンによって作動される弾性作動ヘッドが、レバーまたはボタンの休止位置において、変形可能なダイアフラムに面し、当該レバーまたはボタンの作動状態において、この変形可能なダイアフラムを押圧することによって作用する。
【0009】
具体的に述べると、レバーまたはボタンを作動時に、弾性作動ヘッドは圧縮され、ドーム形状の変形可能なダイアフラムに圧力を加え始め、この変形可能なダイアフラムは変形する。このダイアフラムの変形によって触感が生じて、レバーまたはボタン上にある運転者の指へと伝わって感知される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】米国特許出願公開第2014/0208888号明細書
【文献】欧州特許出願公開第1964762号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の根底にある課題は、制御装置のクリック機構によって運転者に与えられる触感および/または音感を増大させることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
したがって、本発明の第1の構成において、本発明は、自転車の少なくとも1つの機器に少なくとも1つの指令を発するための自転車制御装置において、
‐前記自転車に装着されるように構成されたボディと、
‐前記ボディに結合された少なくとも1つの手動作動部材と、
‐クリック機構と、を備える自転車制御装置に関する。
前記制御装置は、前記クリック機構が、前記ボディに対して固定された第1エレメントと、前記第1エレメントに対して移動可能であり、かつ前記手動作動部材が前記指令を発するとき、少なくとも1つの前記手動作動部材によって作動可能である第2エレメントと、を備える磁気式のクリックスイッチを備えることを特徴とする。
【0013】
前記作動部材は、前記クリック機構の休止位置(またはアイドル位置)と前記クリック機構の動作位置(または作動位置)との間で、前記第1エレメントに対して前記第2エレメントを移動させるために作動される。
前記休止位置において、前記第2エレメントは前記第1エレメントに接触し、前記動作位置において、前記第2エレメントは前記第1エレメントから離間している。その逆もまた然りである。
【0014】
実際のところ、本願の出願人は、前記クリック機構に磁気式のスイッチを設けることにより、前記クリック機構によって生成される触感および音感を増大させることが可能である点を認めた。さらに、例えば、歯(teeth)、接触および同様の機械式の構成要素に基づく従来の機械式のスイッチの代わりに、磁気式のクリックスイッチを用いることによって、有利なことに、より摩耗耐性が高く、且つメンテナンスをより必要としない(例えば、潤滑を全く用いない)クリック機構を実現することが可能である。
【0015】
本明細書の以降の説明および添付の特許請求の範囲において、上側、上方、下側、下方、前方、前、後方および後ろといった用語を、自転車のハンドルバー上の制御装置の装着状態を空間的に説明するために用いている。
【0016】
好ましくは、前記クリック機構は、スナップ装置(snapping device)を備え、前記磁気式のクリックスイッチの前記第2エレメントは、前記スナップ装置に固定結合されている。
代替的に、前記磁気式のスイッチの前記第2エレメントは、前記手動作動部材に固定結合することも可能である。
【0017】
好ましくは、前記手動作動部材は、駆動アームおよび被駆動アームを備えるレバーであり、前記スナップ装置はプレート状のエレメントを備え、前記レバーの前記被駆動アームに結合された第1のピンをスライド可能に収容するために開口が形成される。
特に、前記スナップ装置は、前記第1のピンに結合された一方端と、前記プレート状のエレメントに結合された第2のピンと結合された他方端とを有するばねを備える。
好ましくは、前記磁気式のクリックスイッチの前記第2エレメントは、前記スナップ装置の前記プレート状のエレメントと一体に形成された支持エレメントに固定されている。
代替的に、前記磁気式のクリックスイッチの前記第2エレメントの前記支持エレメントは、前記スナップ装置の前記プレート状のエレメント上に固定された別体の部品である。
好ましくは、前記レバーおよび前記スナップ装置の前記プレート状のエレメントは、前記ボディに固定されたピンによって前記制御装置の前記ボディ上でピボットする。
【0018】
好ましくは、前記制御装置は、前記駆動アームに結合された(associated with)レバーカバーを備え、前記レバーカバーは、前記レバー上で前記レバーカバーを調節するための固定ねじを受け入れるためのスロットを有する。
【0019】
他の実施形態において、前記少なくとも1つの手動作動部材は、例えば、牽引ケーブル(通常、ボーデンケーブル)によって、機械的指令を発する。
好ましくは、前記制御装置は、前記少なくとも1つの手動作動部材の作動を介して切り替えることが可能であり、かつ前記作動に応答して、前記指令を発する信号を生成するために、適当な制御スイッチを備える。
好ましくは、前記制御スイッチは、前記クリック機構の前記磁気式のクリックスイッチの前記第2エレメントに装入されるか、または前記第2エレメントから適当な距離にある磁気センサを備える磁気式の制御スイッチである。
代替的に、前記制御スイッチは電気式のものであり、好ましくは、メンブレン型のものである。
【0020】
好ましくは、前記磁気式の制御スイッチの前記磁気センサは、前記磁気式のクリックスイッチによって生成される磁場の変動を検知するのに適している。
有利なことに、前記磁気式の制御スイッチの前記磁気センサは、前記磁気式のクリックスイッチによって生成される前記磁場の有無を検知することが可能である。
他の実施形態において、前記磁気式の制御スイッチの前記磁気センサは、前記磁気式のクリックスイッチの前記第1または第2エレメントの一方の極性のみ、好ましくは、前記磁気式のクリックスイッチの前記第2エレメントの極性のみを感受するセンサである。
【0021】
代替的に、前記磁気式の制御スイッチは、前記ボディに対して固定された第3エレメントと、前記第3エレメントに対して移動可能であり、かつ該手動作動部材が該指令を発するとき、少なくとも1つの前記手動作動部材によって作動可能である第4エレメントとを備える。
好ましくは、前記第3エレメントは、前記制御装置の前記ボディ上に装着された磁気センサであり、前記第4エレメントは、前記プレート状のエレメント上に装着された磁石である。その逆もまた然りである。
好ましくは、前記磁気式の制御スイッチの前記磁気センサは、前記制御装置の前記ボディ上に装着され、前記磁気式の制御スイッチの前記磁石は、前記プレート状のエレメント上に装着される。
【0022】
好ましくは、前記制御装置は、前記制御スイッチによって生成される前記指令を発するための前記信号を受信し、かつ前記受信に応答して、前記自転車の前記少なくとも1つの機器を制御するように構成された、好ましくは、無線型の、電子通信部を備える。
好ましくは、前記制御スイッチおよび前記電子通信部は、プリント回路基板(printed circuit board)上に統合されている。
好ましくは、前記磁気式の制御スイッチの前記磁気センサは、前記制御装置の前記電子通信部と連通している。
【0023】
好ましくは、前記制御装置は、さらに、前記磁気式のクリックスイッチを収容するための第1の座部(seat)と、前記第1の座部とは別個の、前記電子通信部を収容するための第2の座部とを備える。
【0024】
好ましくは、前記第2の収容座部は、前記電子通信部を内蔵するための密閉チャンバを備える。
【0025】
好ましくは、前記密閉チャンバは、前記ボディと、特に、封止樹脂を用いて、気密に密閉された保護蓋と、によって形成される。
【0026】
好ましくは、前記制御装置は、補助的な磁気式のスイッチを備え、この補助的な磁気式のスイッチが、補助的な磁気センサおよび補助磁石を好ましくは備える。
好ましくは、前記補助的な磁気式のスイッチの前記補助的な磁気センサは、前記制御装置の前記電子通信部と連通している。
好ましくは、前記補助的な磁気式のスイッチの前記補助磁石は、前記制御装置の前記ボディの外側に装着されており、ボタン式の動作に応じて前記ボディに対して移動可能である。
代替的に、前記補助的な磁気式のスイッチの前記補助磁石は、前記制御装置の外部の部品であり、前記磁石は、該補助的な磁気センサによって検知されるように、圧入(force-fit)または接触によって、前記制御装置と連結可能である。
【0027】
好ましくは、前記制御装置は、特に、前記制御装置の前記ボディ内に形成された座部に収納された少なくとも1つのバッテリからなる電力供給手段を備え、好ましくは、前記座部がキャップによって閉じられている。
好ましくは、前記電力供給手段は、前記電子通信部に電力を供給する。
【0028】
好ましくは、前記制御装置は、さらに、前記手動作動部材および/または前記自転車の機器の動作状態の光信号手段(light signaling means)を備える。
好ましくは、前記光信号手段は、LEDからなる。
代替的に、前記光信号手段は、前記制御装置の前記電子通信部と連通している。
【0029】
好ましくは、前記自転車の前記少なくとも1つの機器は、機械式または電子機械式のディレイラ、サイクルコンピュータおよびブレーキからなる群から選択される。
【0030】
好ましくは、前記磁気式のクリックスイッチの前記第1エレメントは、磁石、または磁石によって吸引可能な金属(通常、鉄であるが、例えば、ニッケル、コバルト、クロム、ならびにこれらの金属の合金および化合物である他のタイプの金属でもよい)で作られたエレメントの一方であり、前記磁気式のクリックスイッチの前記第2エレメントは、磁石によって吸引可能な金属(通常、鉄であるが、例えば、ニッケル、コバルト、クロム、ならびにこれらの金属の合金および化合物である他のタイプの金属でもよい)で作られたエレメント、または磁石の他方である。
【0031】
代替的に、前記磁気式のクリックスイッチの前記第1および第2エレメントは、反対側の極が互いに面している2つの磁石である。有利なことに、そうした技術的解決方法は、干渉(interference)に対する抵抗が高いことを特徴とする。
【0032】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照しながら行う、本発明に係る自転車制御装置の幾つかの好適な実施形態(あくまでも例示に過ぎず本発明を限定するものではない)についての以下の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明に係る自転車制御装置の好適な実施形態を示す斜視図である。
図2】自転車のハンドルバーのハンドグリップに装着された図1の制御装置を示す斜視図である。
図3】本発明の制御装置の幾つかの内部部品をより良く示すためにカバーが取り外された、図1の制御装置の斜視図である。
図4a】1つの動作位置における、図1の制御装置のレバーカバーを示す、図1の後方を拡大した部分斜視図である。
図4b図4aとは異なる動作位置における、図1の制御装置のレバーカバーを示す、図1の後方を拡大した部分斜視図である。
図5図1の制御装置の拡大斜視図である。
図6】クリック機構の動作を示す、カバーが取り外された図1の制御装置の平面図である。
図7】クリック機構の動作を示す、カバーが取り外された図1の制御装置の平面図である。
図8】クリック機構の動作を示す、カバーが取り外された図1の制御装置の平面図である。
図9】本発明の制御装置の1つの動作状態における、制御装置の磁気式の制御スイッチの第1の実施形態を詳細に示す、図6から図8のものと類似の平面図である。
図10】本発明の制御装置の図9とは異なる動作状態における、制御装置の磁気式の制御スイッチの第1の実施形態を詳細に示す、図6から図8のものと類似の平面図である。
図11】本発明の制御装置の電子部品のブロック図である。
図12】本発明の制御装置の1つの動作状態における、制御装置の磁気式の制御スイッチの第2の実施形態を詳細に示す、図9および図10のものと類似の平面図である。
図13】本発明の制御装置の図12とは異なる動作状態における、制御装置の磁気式の制御スイッチの第2の実施形態を詳細に示す、図9および図10のものと類似の平面図である。
図14】本発明の制御装置の1つの動作状態における、制御装置の磁気式の制御スイッチの第3の実施形態を詳細に示す、図9および図10のものと類似の平面図である。
図15】本発明の制御装置の図14とは異なる動作状態における、制御装置の磁気式の制御スイッチの第3の実施形態を詳細に示す、図9および図10のものと類似の平面図である。
図16図1の制御装置の一部の詳細を示す部分拡大図である。
図17図1の制御装置のさらなる詳細を示す底部の拡大斜視図である。
【0034】
以降の説明において、図面の説明のために、同一または類似の符号を用いて同一の機能または類似の機能を有する構造要素を示している。
【0035】
図1には、本発明に係る自転車制御装置の1つの実施形態が示されており、本明細書全体を通して符号10で示している。
【0036】
制御装置10は、制御装置10を自転車に固定するためのエレメント12が設けられたボディ11と、何らかの固定手段(図1の実施例においては、ねじ14)を介してボディ11に連結されたカバー13とを備える。当然、取外し不能に固定されたカバーを設けること、または装置にカバーを設けないことも可能である。
【0037】
図2に詳細に示されるように、好ましくは、制御装置10は、何らかの装着手段(図示された実施例においてはストラップ15)を介して自転車のハンドルバーMのハンドグリップIに装着される。制御装置10は、バーエンドタイプのものであってもよい。代替的に、制御装置は、ハンドルバーMの代わりに、例えば、ボトルホルダなどの自転車のフレーム上の他の位置に固定することも可能である。
【0038】
具体的に述べると、ストラップ15は、開ループ部16と、開ループ部16から下方に延び、少なくとも1つの制御装置10が固定される細長部(elongated portion)18とを備える。ストラップ15の装着位置において、各制御装置10は、ハンドルバーMの長手方向軸Xと平行に延びる。
【0039】
具体的に述べると、制御装置10は、ボディ11の固定エレメント12内に形成された(図3に示される)孔12aを通るねじ19によってストラップ15に固定される。
開ループ部16は、ハンドルバーM上へと、または、代替的に、自転車のフレームの異なる部分上へとスライドされ、公知の固定手段(図示された実施例においては、互いに向かい合うループの係止端16a,16bのためのねじ17)を介して固定されるように構成される。
【0040】
運転者が指令を入力できるように、図示された制御装置10は、ボディ11によって支持され、かつ休止位置と動作位置との間で移動可能である少なくとも1つの手動作動部材(本発明においては、レバー20)を備える。代替的に、手動作動部材はボタン型のものであってもよい。
【0041】
それぞれのストラップ15を介して、右側に1つの制御装置10を装着し、かつ左側にもう1つの制御装置10を装着することも可能である。この場合、左側に装着された制御装置10は、実質的に、右側に装着された制御装置10の鏡像であってもよい。
【0042】
図面に示されていない代替的な実施形態において、細長部18の同一の側または反対側において同一のストラップ15に固定された一対の制御装置10を設けることも可能である。この場合、例えば、手動作動部材20に圧力を加えることによって、制御装置10は運転者の1本の指で作動可能であり、一方、例えば、手動作動部材20を牽引することによって、他方の制御装置10は運転者の別の指で作動可能である。
例として挙げると、1つの制御装置10は、自転車のリアディレイラのアップシフト動作を制御することが可能であり、他方の制御装置10はリアディレイラのダウンシフト動作を制御することが可能である。
【0043】
図3および図5に詳細に示されているように、レバー20は、ボディ11に固定されたピボットピン21を介して、制御装置10のボディ11上でピボット回転される。
戻りばね(リターンスプリング)25は、レバー20とボディ11との間に作動的に介在し、ピボットピン21において、レバー20を休止位置に向かって押圧したままに保つ。
【0044】
具体的に述べると、レバー20は、ピン21に対してピボット回転される中心体22と、好ましくは、中心体22の直径方向に反対側の位置において、中心体22から延びる駆動アーム23および被駆動アーム24とを備える。具体的に述べると、駆動アーム23は中心体22からボディ11の外側へと延び、被駆動アーム24は中心体22からボディ11の内部へと延びる。レバー20の中心体22において、ボディ11上にカバー13を固定するためのねじ14を収納するために、孔22aも形成される。
レバー20の駆動アーム23の上には、運転者によるレバー20の作動を容易にするように構成されたレバーカバー26も装着される。
【0045】
図4aおよび図4bに詳細に示されるように、レバーカバー26は、好ましくは、この後面26aにおいて、好ましくは、レバーカバー26をレバー20上に固定するためのねじ28を収納するのに適した水平スロット27を有する。有利なことに、このスロット27によって、レバー20の上のレバーカバー26の装着位置をレバー20の長手方向軸に沿って調節することが可能であり、これにより、レバー20を運転者の手のサイズに適応させることが可能である。具体的に述べると、レバーカバー26の位置は、引き込み位置(つまり、図4aに示される、ボディ11から最小距離にあり、ねじ28がスロット27の一方の端部27aに当接する位置)と、引き出し位置(つまり、図4bに示される、ボディ11から最大距離にあり、ねじ28がスロット27の他方の端部27bに当接する位置)との間で調節可能である。
【0046】
図3および図5を再び参照すると、レバー20の被駆動アーム24の自由端部において、第1のピン29が嵌合している。その機能は以下の説明から明らかになる。
制御装置10のボディ11内には、磁気式のクリックスイッチ40を備えるクリック機構400も収容されている。
具体的に述べると、磁気式のクリックスイッチ40は、第1エレメント42および第2エレメント44を備える。第1エレメント42は制御装置10のボディ11上に固定されており、第2エレメント44は第1エレメント42に対して移動可能である。具体的に述べると、レバー20が自転車の機器に指令を発するとき、レバー20は第2エレメント44を作動させ、第1エレメント42に対して偏位させる。
代替的に、第1エレメント42は、ボディ11を閉じるためのカバー13に固定することも可能である。
【0047】
具体的に述べると、磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42および第2エレメント44は協働して、運転者が指令を発するためにレバー20を作動させるときに、第2エレメント44がクリック機構400の休止位置(またはアイドル位置)とクリック機構400の動作位置(または作動位置)との間で、第1エレメント42に対して移動するようにする。
具体的に述べると、休止位置において、第2エレメント44は第1エレメント42
に接触し、動作位置において、第2エレメント44は第1エレメント42から離間している。以下でより詳細に説明されるように、その逆も可能である。
【0048】
磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42は、磁石によって吸引可能な金属(通常、鉄であるが、例えば、ニッケル、コバルト、クロム、ならびにこれらの金属の合金および化合物である他のタイプの金属でもよい)で作られたエレメントであり、磁気式のクリックスイッチ40の第2エレメント44は、磁石である。
【0049】
代替的に、磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42は磁石であり、磁気式のクリックスイッチの第2エレメント44は、磁石によって吸引可能な金属(通常、鉄であるが、例えば、ニッケル、コバルト、クロム、ならびにこれらの金属の合金および化合物である他のタイプの金属でもよい)で作られたエレメントである。
さらに別の代替的な構成において、磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42および第2エレメント44は、反対側の極が互いに面している2つの磁石である。
【0050】
クリック機構400は、さらに、レバー20と協働してクリック機構400を作動させるのに適したスナップ装置50を備える。
具体的に述べると、スナップ装置50は、磁気式のクリックスイッチ40の第2エレメント44を支持するためのスナップエレメント51を備える。
【0051】
図面に描かれた実施形態において、磁気式のクリックスイッチ40の第2エレメント44は、スナップエレメント51と一体に形成された支持体52に、例えば、螺合または溶着によって、固定されている。しかしながら、本発明の保護範囲から逸脱することなく、磁気式のクリックスイッチ40の第2エレメント44の支持体52を、スナップ装置50のスナップエレメント51上に、例えば、螺合または溶着によって固定された別体の部品(例えば、磁石保持アーム)とすることも可能である。
【0052】
スナップエレメント51(好ましくは、プレート状)は、レバー20の直下においてレバー20のピボットピン21にヒンジ接続されており、レバー20の第1のピン29をスライド可能に収容するためのスロット55を有する。
好ましくは、スロット55は、スナップエレメント51がピン21に対してピボット
する位置とは反対側のスナップエレメント51のエッジ部分に形成される。
【0053】
スナップ装置50は、さらに、レバー20の第1のピン29に結合された一方の端部と、スナップエレメント51に嵌合された第2のピン57と結合された他方の端部とを有するばね56備える。
好ましくは、第2のピン57は、スロット55が形成されるスナップエレメント51のエッジ部において、スロット55から適当な距離、スナップエレメント51の上面から延在している。
【0054】
図6から図8を参照して、上記の制御装置10のクリック機構400の動作を説明する。図6に示されるレバー20の休止位置において、クリック機構400は非作動位置にある。
そうした位置において、磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42および第2エレメント44は、磁気吸引力によって接触状態に保たれ、スナップ装置50のスナップエレメント51を適所に保持する。さらに、レバー20の第1のピン29は、スロット55の第1端部55a(図7に符号が記載された、上部の端部)に当接する。
【0055】
例えば、自転車のリアディレイラのアップシフト動作を指令するために、運転者によってレバー20が作動されるとき、ピボットピン21を中心としたレバー20の回転が生じ、かつレバー20の被駆動アーム24に嵌合したピン29は、スナップエレメント51のスロット55に沿って、スロット55の第2端部55bに向かう方向にスライドする。クリック機構400のそうした動作状態は、図7に示されている。
【0056】
スロット55内の第1のピン29の初期スライドステップにおいて、スナップエレメント51は、磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42および第2エレメント44の間の磁気吸引力によってその場に保持されて、静止状態にある。これにより、レバー20の第1のピン29とスナップエレメント51の第2のピン57との間に接続されたばね56が伸張し、スロット55内の第1のピン29の移動によって、このばね56に負荷が加えられる。
【0057】
ばね56の弾性負荷力(elastic loading force)が磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42および第2エレメント44の間の磁気吸引力を超える場合、第2エレメント44は第1エレメント42から離れて、スナップエレメント51をリリースする。これにより、スナップエレメント51はピボットピン21を中心として回転自在となる。
したがって、リリースされたスナップエレメント51は、ばね56によって後ろに牽引される。これにより、第1のピン29はスロット55の第1端部55aと突然接触させられ、運転者に対する触感および音感が生じる。クリック機構400のそうした動作状態は、図8に示されている。
なお、クリック機構400の通常の動作状態において、ばね56の弾性特性により、レバー20の第1のピン29がスロット55の第2端部55bに当接する前に、磁気式のスイッチ40の第2エレメント44が第1エレメント42から離れる。
【0058】
しかしながら、クリック機構400は、(典型的に、摩耗によって)ばね56の弾性特性が変化した場合にも作動するように構成される。実際のところ、この場合、レバー20が作動されるにつれて、第1のピン29は、スナップエレメント51を牽引しながらスロット55の第2端部55bに当接する。これにより、磁気式のスイッチ40の第1エレメント42から第2エレメント44が離れる。結果として、クリック機構400は、ばね56の不具合または降伏による影響を受けずに正確に動作する。
【0059】
レバー20がリリースされると、スナップエレメント51と共に図6の休止位置に戻り、これにより、磁気式のスイッチ40の第2エレメント44は第1エレメント42に当接する。有利なことに、これにより、レバー20の第1のピン29がスロット55の第1端部55aに当接することによって生じる音感に加えて、さらに音感が生じる。
【0060】
好ましくは、リターンスプリング25(例えば、図3を参照)があることによって休止位置へのリターンが促進される。代替的に、磁気式のクリックスイッチ40の磁気吸引力によって第2エレメント44を第1エレメント42との接触状態に戻すことができる場合、リターンスプリング25をなくしてもよい。
【0061】
なお、例えば、衝突や振動によってレバー20が小さく揺れても、磁気式のクリックスイッチ40を始動させるには不十分である。
当然、レバー20の休止位置において、磁気式のスイッチの第2エレメント44が磁気式のスイッチの第1エレメント42から離間しており、レバー20が作動されて信号を発する際に、第2エレメント44が第1エレメント42と接触することにより、運転者に対して触感および音感を生じさせる構成とすることも可能である。
【0062】
図9および図10により詳細に示されているように、制御装置10は、さらに、運転者によってレバー20が作動されたことを検知し、かつ制御装置10を用いて制御される自転車部品の制御信号を生成するように構成された制御スイッチ60を備える。
【0063】
図11も参照すると、制御スイッチ60は、磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42に対する第2エレメント44の移動を検知するのに適し、かつ指令または制御信号S1を発するための信号を生成するのに適した磁気センサ61を備える。
【0064】
磁気センサ61は、有線または無線で、電子通信部62と連通しており、この電子通信部は、センサ61によって生成された制御信号S1を受信し、処理して、制御される自転車部品に送信する。好ましくは、この信号は無線で送信され、この場合、電子通信部62には無線送信機(wireless transmitter)63が設けられる。代替的に、磁気センサ61は、電線または無線によって、制御される自転車の機器または部品に直接接続することも可能である。
【0065】
自転車の機器を制御するために、磁気式のスイッチの代わりに、電子式または電子機械式の自転車の機器に有線または無線で接続された、例えば、(好ましくは、メンブレン型の)電気式のスイッチといった目的に適ういかなるスイッチ、あるいは、機械式および/または空圧式の自転車の機器の場合には、牽引ケーブル型の制御機構(例えば、ボーデンケーブル)を設けることも可能である。
【0066】
磁気センサ61および電子通信部62は、好ましくは、プリント回路基板65に組み入れられており、このプリント回路基板は、例えば、ねじ64を介して、制御装置10のボディ11上に装着されている。
プリント回路基板65は、例えば、図3および図5において視認できるように、蓋66によって保護されている。この蓋は、好ましくは、接着または超音波溶着によって、制御装置10のボディ11上に固定されている。好ましくは、蓋66はガラス繊維またはプラスチック材料で作られている。
【0067】
結果として、図5に示されているように、本発明に係る制御装置10において、互いに離間した2つの座部が形成される。これらは、蓋66の上部に配置された第1の座部32、および蓋66の下方に配置された第2の座部34である。
好ましくは、第1の座部32は蓋66およびカバー13によって形成され、第2の
座部34はボディ11および蓋66によって形成される。
【0068】
具体的に述べると、第1の座部32内には、制御装置10の非電子部品(つまり、機械式および磁気式のもの)が収容される。すなわち、磁気式のクリックスイッチ40、スナップ装置50およびレバー20の被駆動アーム24である。第2の座部34内には、制御装置10の電子部品が収容される。すなわち、電子通信部62および制御スイッチ60である。
これにより、有利なことに、制御装置10の電子部品および非電子部品が物理的に分離される。
【0069】
さらに、電子部品および非電子部品をこのように物理的に分離することにより、制御装置10のメンテナンスを簡易化することが可能である。例えば、故障の際には、故障した部品のみに介入することが可能である。
具体的に述べると、第2の座部34は、電子部品を塵や水から保護するように密閉チャンバからなる(IP67またはIP69Kの保護等級のものとすることが好ましい)。
【0070】
図9に示されているように、磁気センサ61は、レバー20が休止位置にあるとき、磁気式のクリックスイッチ40の第2エレメント44に面するように、かつレバー20が完全に作動されて指令を生成するとき、第2の磁気エレメント44から離間しているか覆われていないように、プリント回路基板65上に装着されている。
【0071】
この実施形態において、磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42は細長い形状である。磁気式のクリックスイッチ40の第2エレメント44はC形状であり、これによって、細長い第1エレメント42と共に、図9および10において点線の円で示された好適な磁気回路(preferential magnetic circuit)を形成する。より具体的に述べると、細長い第1エレメント42は強磁性材料で作られており、C形状の第2エレメント44は、磁石である。
【0072】
クリック機構400が作動されていないとき、すなわち、磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42および第2エレメント44が互いに接触しているとき(図9)、前記の好適な磁気回路は閉じられており、磁力線は主にその内部で伝達される。この動作状態において、磁気センサ61によって検知される磁場は、所定の閾値よりも小さい。
クリック機構400の作動時に、第2エレメント44が第1エレメント42から離れるとき、前記の好適な磁気回路は開かれており、磁力線は空気中においても部分的に閉じられる。
【0073】
磁気センサ61は磁場の変化を検知し、制御信号S1を生成する。この信号は、制御される自転車の部品または機器へと、直接または電子通信部62を介して送信される。
代替的に、制御信号S1は、磁気センサ61の検知から所定の時間遅延させて送信することも可能である。有利なことに、これにより、例えば、運転者が意図せずまたは誤ってレバー20を作動させ、直ぐに解除した場合、電子通信部62は指令の生成および送信を中止することが可能である。
代替的に、磁気センサ61は、レバー20が休止位置にあるときに、生成された磁場を検知しないように磁気式のクリックスイッチ40から離間させて、プリント回路基板65上に装着することが可能である。
【0074】
この場合、レバー20が作動され、磁気式のクリックスイッチ40の第2エレメント44が磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42から離れるとき、第2エレメント44は磁気センサ61へと近づく。磁気センサ61は磁場を検知し、制御される自転車部品へと直接または電子通信部62を介して送信される制御信号を、リアルタイムで、または所定の遅延をもって生成する。
【0075】
図12および図13には、運転者によるレバー20の作動を検知し、かつ対応する制御信号を生成するように構成された磁気式の制御スイッチ(全体として、符号610で示される)の第2の実施形態が示されている。
【0076】
図11を再び参照すると、そうした磁気式の制御スイッチ610は、磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42に対する第2エレメント44の移動を検知するのに適し、かつ対応する制御信号S1を生成するのに適した磁気センサ611を備える。
磁気センサ611は、ケーブルまたは無線で、電子通信部62と連通しており、この電子通信部は、磁気センサ611によって生成された制御信号S1を受信し、処理して、制御される自転車部品に無線送信機63を介して送信する。代替的に、磁気センサ611は、電線または無線によって、制御される自転車部品に直接接続することも可能である。
具体的に述べると、磁気センサ611は、磁気式のクリックスイッチ40の第2エレメント44の2つの極(N極およびS極)のうちの一方の極のみを感知(sensitive)する。
【0077】
図12に詳細に示されているように、磁気センサ611は、結果として、レバー20の休止位置において、磁気式のクリックスイッチ40の第2エレメント44が感受しない方の極(例えば、N極)に面するように、プリント回路基板65上に装着される。
【0078】
磁気式のクリックスイッチ40が作動され、第2エレメント44が第1エレメント42から離れるとき、磁気センサ611は、磁気式のクリックスイッチ40の第2エレメント44が感受する方の極(例えば、S極)に露出され、制御される自転車部品へと直接または電子通信部62を介して送信される制御信号S1を、リアルタイムで、または所定の遅延をもって生成する。
代替的に、磁気式のクリックスイッチ40の第1エレメント42を磁石にすることも可能である。この場合、磁気式のクリックスイッチ40の第2エレメント44が、第1エレメント42の2つの極のうち一方の極(N極またはS極)のみを感受し、レバー20によって移動される。
【0079】
図11図14および図15には、運転者によるレバー20の作動を検知し、かつ対応する制御信号S2を生成するように構成された、磁気式の制御スイッチの第3の実施形態が示されている。
そうした磁気式の制御スイッチ(全体として、符号620で示される)は、レバー20の作動を異なる方法で検知することに関してこれまでに説明した磁気式の制御スイッチ60、610から相違する。
【0080】
具体的に述べると、磁気式の制御スイッチ620は、第3エレメント(好ましくは、クリック機構400のスナップ装置50のスナップエレメント51上に装着された磁石622)と、第4エレメント(好ましくは、スナップエレメント51の近傍でプリント回路基板65上に装着された磁気センサ621)とを備える。その逆もまた然りであり、磁石622をスナップエレメント51の近傍でプリント回路基板65上に装着し、磁気センサ621をスナップエレメント51上に装着することも可能である。
2つの協働エレメントを設けることにより、磁気式の制御スイッチ620は、磁気式のクリックスイッチ40から独立して動作する。
【0081】
特に、図11を再び参照すると、磁気センサ621は、有線または無線で、電子通信部62と連通しており、この電子通信部は、センサ621によって生成された制御信号S2を受信し、処理して、制御される自転車部品に無線送信機63を介して送信する。代替的に、磁気センサ621は、電線または無線によって、制御される自転車部品に直接接続することも可能である。
【0082】
レバー20が休止位置にあるとき、磁気センサ621および磁石622は、磁気センサ621が磁石622によって生成された磁場を検知しないように離間して配置される。
レバー20の作動に追従して、および、特にピン21を中心としたスナップエレメント51の回転に追従して、ばね56によって加えられる弾性力によって、磁石622は、生成された磁場を検知する磁気センサ621に近づく。これにより、磁気センサ621は、指令される自転車部品へと、直接または電子通信部62を介して送信される制御信号S2を、リアルタイムで、または所定の遅延をもって生成する。
【0083】
これまでの説明から、スナップ装置50、より広くは、制御装置10の一部は、レバー20と協働してクリック機構400を作動させるだけでなく、レバー20と協働して、磁気式の制御スイッチ60、610、620を介して自転車の機器に指令を発することに適しているということが理解できる。
【0084】
しかしながら、簡易化された実施形態において、スナップ装置50をなくし、クリック機構400の磁気式のクリックスイッチ40の第2エレメント44および/または磁気式の制御スイッチ60、610、620のエレメントのうちの1つを、レバー20と直接結合させて、レバー20が磁気式の制御スイッチ60、610、620および/またはクリック機構400の磁気式のクリックスイッチ40を直接的に制御するようにしてもよい、ということを理解されたい。クリック機構400の磁気式のクリックスイッチ40のエレメント42,44を互いに離し、再び接触状態にすることにより、触感および/または音感が得られる。
【0085】
図16においてより詳細に示されているように、制御装置10は、レバー20のリンクとは関係しない補助的な磁気式のスイッチ630を備える。具体的に述べると、補助的な磁気式のスイッチ630は、補助的な磁気センサ631および補助磁石632を備える。
補助的な磁気センサ631は、補助磁石632の検知に適し、かつ制御される自転車部品へと、直接的にまたは電子通信部62を介して送信される制御信号S3図11を参照)を生成するのに適している。
【0086】
図16に描かれた実施形態において、補助的な磁気センサ631は、プリント回路基板65上に、好ましくは、制御装置10のボディ11の周縁部に装着される。補助磁石632はカバー13上に装着され、補助的な磁気センサ631がこの磁石を検知しないように補助的な磁気センサ631から十分に離間した、カバー13から引き出される位置と、補助的な磁気センサ631が生成された磁場を検知し、指令される自転車部品へと、直接または電子通信部62を介して送信される制御信号S3を生成する、カバー13に部分的に挿入された位置との間で、ボタン型の動きに応じて、カバー13に対して移動可能である。
【0087】
代替的に、または付加的に、制御装置10によって指令が与えられる自転車の機器または部品に対して、または異なる自転車部品に対して、運転者がさらに指令信号を生成することを所望する場合、制御装置10のボディ11またはカバー13に形成された(図17に示される)適当な座部634内に設置されるか、または単に制御装置10の近傍に移動される外部の補助磁石632を設けてもよい。
【0088】
具体的に述べると、原則として自転車の通常使用時に作動されない構成および/またはそのペア(pairing)(ネットワーク内の無線装置との関連付け)と関連付けられたモードボタンを設けることも可能である。
【0089】
制御装置10において、制御装置10の制御スイッチ60、620または補助的な磁気式のスイッチ630と電気的に連通し、かつ制御装置10の動作状態を示すのに適した光信号手段も設けられる。図11を参照すると、そうした光信号手段は、磁気式の制御スイッチ60、610、620の、または補助的な磁気式のスイッチ630の磁気センサ61、611、621、631と電気的に連通するLED(発光ダイオード)80からなる。
【0090】
好ましくは、このLEDは、制御装置10および/または自転車の機器の状況または動作状態の機能として、スイッチ・オン(switching on)を管理する電子通信部62と電気的に連通している。例えば、制御装置が自転車のリアディレイラのアップシフト動作を行う場合、ギアシフト機構が作動されるとき、すなわち、リアディレイラがより大径の歯車にチェーンを変位させるとき、このLEDはスイッチオンとなる。
【0091】
図11および図17を参照すると、制御装置10は、さらに、電力供給手段を備え、図示された実施形態においては、(好ましくは、ボタン型の)バッテリ70である。当然、目的に適う他のタイプのバッテリを(充電型のものでさえも)用いることも可能である。
【0092】
好ましくは、バッテリ70は、電子通信部62に連通しており、これを介して磁気式の制御スイッチ60、610、620、補助的な磁気式のスイッチ630、および(設けられている場合には)LED80に電力を供給する。代替的に、電子通信部62をなくすことも可能であり、この場合、バッテリ70は、上記の電子部品に電力を直接供給する。
【0093】
バッテリ70は、プリント回路基板65の一部が覆われずに残るようにボディ11の底面11aに形成された(好ましくは、円形の)座部72内に収容され、この座部内にバッテリ70のためのコンタクト部74が存在する。
収容座部72において、密閉エレメント76(例えば、Oリング)を収容するために、溝も形成される。
座部72は、さらに、タブ71が設けられたキャップ78によって閉じられており、このタブは、制御装置10のボディ11内に形成された整合エレメント(matching element)(図示せず)と協働してキャップ78を係止位置で座部72上に保持する。
【0094】
これまでの説明から、本発明の主題である制御装置の特徴が明らかになり、また、関連する利点も明らかになった。
本発明の保護範囲を逸脱することなく、これまでに説明した実施形態にさらに変更を加えることも可能である。
本発明の各種実施形態について説明してきたが、これらの実施形態には、本発明の保護範囲を逸脱することなく様々な変更を施すことが可能である。各構成要素の形状および/または寸法および/または位置および/または向きが変更されてもよい。1つの構成要素の機能が、2つ以上の構成要素によって実行されてもよいし、その逆も然りである。図面において、直接接続されているもの又は直接接触しているものとして描かれている構成要素については、それらの間に介在する構造体が設けられてもよい。1つの図に描かれた詳細および/または1つの図もしくは1つの実施形態について説明された詳細は、それ以外の図または実施形態にも適用可能である。1つの図において描かれた詳細または同じ文脈で説明された詳細は、同じ実施形態内に、その詳細の全てが必ずしも存在していなくてもよい。また、従来技術からみて単独で又は他の構成との組合せで革新的である構成または態様は、革新的であることが明示されているか否かにかかわらず、本質的に明示されてい
るものとして解釈すべきである。
以下、本発明に含まれる態様を記す。
〔態様1〕自転車の少なくとも1つの機器に少なくとも1つの指令を発するための自転車制御装置(10)であって、
‐前記自転車に装着されるように構成されたボディ(11)と、
‐前記ボディ(11)に結合された少なくとも1つの手動作動部材(20)と、
‐クリック機構(400)と、を備えた制御装置(10)において、
前記クリック機構(400)が、前記ボディ(11)に対して固定された第1エレメント(42)と、前記第1エレメント(42)に対して移動可能であり、かつ前記手動作動部材(20)が指令を発するとき、少なくとも1つの前記手動作動部材(20)によって作動可能である第2エレメント(44)と、を有する磁気式クリックスイッチ(40)を備えることを特徴とする制御装置。
〔態様2〕態様1に記載の制御装置(10)において、前記クリック機構(400)は、スナップ装置(50)を備え、前記磁気式クリックスイッチ(40)の前記第2エレメント(44)は、前記スナップ装置(50)に固定結合されている、制御装置。
〔態様3〕態様2に記載の制御装置(10)において、前記手動作動部材(20)は、駆動アーム(23)および被駆動アーム(24)を備えるレバー(20)であり、前記スナップ装置(50)は、プレート状エレメント(51)を備え、前記レバー(20)の前記被駆動アーム(24)に結合された第1のピン(29)をスライド可能に収容するために開口が形成され、前記スナップ装置(50)は、特に、前記第1のピン(29)に結合された一方端と、前記プレート状エレメント(51)に担持された第2のピン(57)に結合された他方端と、を有するばね(56)を備える、制御装置。
〔態様4〕態様3に記載の制御装置(10)において、前記制御装置(10)は、さらに、前記レバー(20)の前記駆動アーム(23)に結合されたレバーカバー(26)を備え、前記レバーカバー(26)は、前記レバー(20)上で前記レバーカバー(26)を調節するための固定ねじ(28)を受け入れるためのスロット(27)を有する、制御装置。
〔態様5〕態様1から4のいずれか一態様に記載の制御装置(10)において、前記制御装置(10)は、さらに、前記手動作動部材(20)の作動を介して切り替えられ、かつ前記作動に応答して指令を発する信号(S 1 ;S 2 )を生成するための制御スイッチ(60;610;620)を備える、制御装置。
〔態様6〕態様5に記載の制御装置(10)において、前記制御スイッチ(60;610;620)は、前記クリック機構(400)の前記磁気式クリックスイッチ(40)の前記第2エレメント(44)に装入された、または前記第2エレメント(44)から適当な距離にある、磁気センサ(61;611;621)を備える磁気式制御スイッチ(60;610;620)である、制御装置。
〔態様7〕態様6に記載の制御装置(10)において、前記磁気式制御スイッチ(60;610)の前記磁気センサ(61;611)は、(イ)前記磁気式クリックスイッチ(40)によって生成される磁場の変動、(ロ)前記磁気式クリックスイッチ(40)によって生成される前記磁場の有無、および(ハ)前記磁気式クリックスイッチ(40)の前記第1エレメント(42)または前記第2エレメント(44)の極性、のうちの1つを検知するのに適している、制御装置。
〔態様8〕態様6に記載の制御装置(10)において、前記磁気式制御スイッチ(620)は、前記ボディ(11)に対して固定された第3エレメント(621)と、前記第3エレメント(621)に対して移動可能であり、かつ前記手動作動部材(20)が指令を発するとき、少なくとも1つの前記手動作動部材(20)によって作動可能である第4エレメント(622)とを備える、制御装置。
〔態様9〕態様5から8のいずれか一態様に記載の制御装置(10)において、前記制御装置(10)は、さらに、前記制御スイッチ(60;610;620)によって生成される指令を発するための信号(S 1 ;S 2 )を受信し、かつ該受信に応答して、前記自転車の少なくとも1つの前記機器を制御するように構成された、好ましくは無線型の、電子通信部(62)を備える、制御装置。
〔態様10〕態様9に記載の制御装置(10)において、前記制御装置(10)は、さらに、前記磁気式クリックスイッチ(40)を収容するための第1座部(32)と、前記第1座部(32)とは別個の、前記電子通信部(62)を収容するための第2座部(34)とを備える、制御装置。
〔態様11〕態様10に記載の制御装置(10)において、収容するための前記第2座部(34)は、前記電子通信部(62)を内蔵するための密閉チャンバ(34)を備える、制御装置。
〔態様12〕態様11に記載の制御装置(10)において、前記密閉チャンバ(34)は、前記ボディ(11)と、特に、封止樹脂を用いて、気密に密閉された保護蓋(66)と、によって形成される、制御装置。
〔態様13〕態様1から12のいずれか一態様に記載の制御装置(10)において、前記制御装置(10)は、さらに、補助的な磁気センサ(631)および補助磁石(632)を含む、補助的な磁気式スイッチ(630)を備える、制御装置。
〔態様14〕態様1から13のいずれか一態様に記載の制御装置(10)において、前記制御装置(10)は、さらに、特に、前記制御装置(10)の前記ボディ(11)内に形成された座部(72)に収納された少なくとも1つのバッテリ(70)からなる電力供給手段(70)を備え、好ましくは、前記座部(72)がキャップ(78)によって閉じられている、制御装置。
〔態様15〕態様1から14のいずれか一態様に記載の制御装置(10)において、前記自転車の少なくとも1つの前記機器は、機械式または電子機械式のディレイラ、サイクルコンピュータおよびブレーキからなる群から選択される、制御装置。
図1
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図3
図4a
図4b
図5
図6
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図8
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