IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ グーグル インコーポレイテッドの特許一覧

特許7032277アイテム選択の曖昧性を解消するためのシステムおよび方法
<>
  • 特許-アイテム選択の曖昧性を解消するためのシステムおよび方法 図1
  • 特許-アイテム選択の曖昧性を解消するためのシステムおよび方法 図2A
  • 特許-アイテム選択の曖昧性を解消するためのシステムおよび方法 図2B
  • 特許-アイテム選択の曖昧性を解消するためのシステムおよび方法 図2C
  • 特許-アイテム選択の曖昧性を解消するためのシステムおよび方法 図3A
  • 特許-アイテム選択の曖昧性を解消するためのシステムおよび方法 図3B
  • 特許-アイテム選択の曖昧性を解消するためのシステムおよび方法 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】アイテム選択の曖昧性を解消するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04842 20220101AFI20220301BHJP
   G01C 21/36 20060101ALI20220301BHJP
   G06F 3/04886 20220101ALI20220301BHJP
【FI】
G06F3/0484 120
G01C21/36
G06F3/0488 160
【請求項の数】 5
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018188221
(22)【出願日】2018-10-03
(62)【分割の表示】P 2016507657の分割
【原出願日】2014-04-10
(65)【公開番号】P2019016393
(43)【公開日】2019-01-31
【審査請求日】2018-10-31
【審判番号】
【審判請求日】2020-09-25
(31)【優先権主張番号】13/860,384
(32)【優先日】2013-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ブルース・ダブリュー・マーフィー
【合議体】
【審判長】▲吉▼田 耕一
【審判官】野崎 大進
【審判官】小田 浩
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0055739(US,A1)
【文献】特開2011-107823(JP,A)
【文献】特開2008-267955(JP,A)
【文献】特開2003-295996(JP,A)
【文献】特開2010-238098(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0484
G01C 21/36
G06F 3/0488
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイスにおいて、ユーザインターフェイスを介してインタラクティブメニューを提供するための方法であって、
前記ユーザインターフェイスを介して、複数の個々に選択可能なアイテムを地理的マップ上に提供するステップと、
前記複数の個々に選択可能なアイテムのいくつかが提供される前記地理的マップ上の領域との接触を検出するステップと、
前記接触が、単一のアイテムの試みられた選択に対応することを決定するステップと、
前記地理的マップ上における前記接触の領域に位置する複数のアイテムからアイテムを選択するためのメニューを提供するステップであって、
前記接触が検出された前記領域の中心を概ね中心とする弧に沿って、前記メニューにおいて前記複数のアイテムをマーカとして配置するステップであって、前記マーカの相対的位置は、前記地理的マップ上での前記選択可能なアイテムの相対位置に依存しない、ステップと、
ユーザが前記領域との接触を維持する間のみ、前記メニューを提供するステップとを含む、前記メニューを提供するステップと、
前記ユーザが前記領域との接触を中止する場合、前記複数のアイテムのうち、どのアイテムが選択されたかを決定するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記マーカがテキストにより注釈を付けるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メニューを提供するステップが、前記マーカを大きな白丸として提供し、ユーザが容易に見て選択することを可能にするステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記個々に選択可能なアイテムが地理マーカであり、前記地理マーカの各々は、前記地理マーカと関連付けられる地理的場所に対応する各地点において、デジタルマップに重ね合わせる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記メニューがアクティブである間、前記デジタルマップとのその他の対話は一時的に保留される、請求項4に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザインターフェイスに関し、より詳細には、画面上で接近して密集するいくつかのアイテムの中からアイテムを選択するためのインターフェイスを提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書において提供される背景技術の説明は、開示のコンテキストを一般的に提示することを目的とする。現在著名な発明者の業績、それがこの背景技術のセクションにおいて説明される範囲まで、およびそれ以外の場合に出願の時点において従来技術として見なし得ることはない説明の態様は、本開示に対する従来技術として明示的にも暗黙的にも認められることはない。
【0003】
今日、携帯電話およびハンドヘルド全地球測位システム(GPS)ユニットなどのポータブルデバイスを含む多種多様なコンピューティングデバイスは、インタラクティブデジタルマップを表示するソフトウェアアプリケーションをサポートする。これらのコンピューティングデバイスの多くには、ユーザがデジタルマップと対話することができるタッチスクリーンが装備されている。たとえば、ユーザはビューポートを新しい場所に「ドラッグ」し、1つの場所をダブルタップしてズームインすることなどができる。さらに、ユーザは、地理検索クエリをサブミットすることができ、これに応答して、ソフトウェアアプリケーションは、検索クエリの結果に対応するデジタルマップ上の場所に選択可能なマーカを配置することができる。次いで、ユーザは、マーカをタップして、その場所に関連する追加情報を見ることができる。
【0004】
しかし、画面のスペースは(特にポータブルデバイスにおいては)限られていることもあり、ソフトウェアアプリケーションは、複数のマーカをタッチスクリーン上で非常に密集して表示するので、ユーザが自分の指で望ましいマーカを正確に選択することが難しい場合もある。特に、ユーザの指との接触の領域はいくつかのマーカを含むこともあり、ソフトウェアアプリケーションは、ユーザがいくつかのマーカのうちのいずれを選択しようとしているかを確実には決定することができない。ソフトウェアアプリケーションは、たとえば、接触領域の質量中心を決定して、質量中心に最も近いマーカを選択し得るが、この方法で選択されたマーカは、常にユーザが選択しようとしているマーカであるとは限らない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
ソフトウェアアプリケーションは、複数の個々に選択可能なアイテムを密集してタッチスクリーンまたは別の適切なインターフェイス上に表示するので、ユーザが自分の指を望ましいアイテム上に置こうと試みると、指は複数のアイテムを含む領域を覆ってしまう。ユーザがこの曖昧さを解決できるように、ソフトウェアアプリケーションは、ユーザが望ましいアイテムを選択することができる曖昧性解消メニューを生成する。その結果、ユーザは、曖昧性解消メニューを使用して望ましいアイテムを選択することができる。
【0006】
さらに詳細には、例示の実施態様によれば、方法は、ユーザインターフェイスを介して選択可能なアイテムの選択を曖昧性解消するためのコンピューティングデバイスにおいて実施される。方法は、ユーザインターフェイスを介して複数の個々に選択可能なアイテムを提供するステップを含む。方法は、個々に選択可能なアイテムのうちのいくつかが第1の相対的配置に従って提供されるユーザインターフェイス上の領域との接触を検出するステップと、接触が単一のアイテムの試みられた選択に対応することを決定するステップとをさらに含む。方法はまた、第1の相対的配置とは異なる第2の相対的配置に従って曖昧性解消メニュー内にいくつかの個々に選択可能なアイテムを配置するステップを含む、領域内のいくつかの個々に選択可能なアイテムの中から単一のアイテムを選択するための曖昧性解消メニューを提供するステップも含む。
【0007】
もう1つの例示の実施態様によれば、コンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサ、ユーザインターフェイス、および命令を格納するコンピュータ可読媒体を含む。1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、命令は、コンピューティングデバイスに、(i)いくつかの選択可能なアイテムが表示される接触領域との対話を検出するステップを含む、ユーザインターフェイスを介するアイテムの試みられた選択を検出させ、(ii)複数の選択可能なアイテムのうちの少なくとも1つの位置を、複数の選択可能なアイテムのうちの他のアイテムに対して変更するステップを含む、接触領域よりもタッチインターフェイス上のより広い領域にわたり複数の選択可能なアイテムを自動的に拡散させ、(iii)ユーザインターフェイスを介するいくつかの複数の選択可能なアイテムのうちの1つの選択を受信させる。
【0008】
さらにもう1つの実施態様によれば、地理的領域のデジタルマップに重なり合うマーカの選択を曖昧性解消するための方法は、タッチスクリーンを有するコンピューティングデバイスにおいて実施される。方法は、個々に選択可能な地理マーカを、各地理マーカが地理的領域内のそれぞれの場所に関連付けられるように、デジタルマップ上に表示させるステップであって、各地理マーカは、地理マーカが関連付けられている場所に対応するデジタルマップ上の地点において表示されるステップを含む。方法は、複数の表示される地理マーカを含む接触領域におけるタッチスクリーンとのユーザの接触のインスタンスを検出するステップをさらに含む。さらになお、方法は、ユーザの接触のインスタンスが地理マーカのまさに1つの試みられた選択を指示することを決定するステップと、タッチスクリーンを介して、接触領域に含まれる地理マーカの中から地理マーカを選択するための曖昧性解消メニューを自動的に提供するステップとを含む。特に、曖昧性解消メニューを提供するステップは、それぞれの地理マーカに対応するインジケータを、地理マーカが表示される地点とは異なる地点において、接触領域よりも広い領域内でデジタルマップ上に表示させるステップを含む。方法はまた、曖昧性解消メニューを介する地理マーカの1つの選択を受信するステップを含む。
【0009】
さらにもう1つの実施態様によれば、コンピューティングデバイスは、ユーザインターフェイスを介して複数の個々に選択可能なアイテムを提供するための手段を含む。コンピューティングデバイスはまた、個々に選択可能なアイテムのうちのいくつかが第1の相対的配置に従って提供されるユーザインターフェイス上の領域との接触を検出するための手段と、接触が単一のアイテムの試みられた選択に対応することを決定するための手段とを含む。コンピューティングデバイスは、第1の相対的配置とは異なる第2の相対的配置に従って曖昧性解消メニュー内にいくつかの個々に選択可能なアイテムを配置するステップを含む、領域内のいくつかの個々に選択可能なアイテムの中から単一のアイテムを選択するための曖昧性解消メニューを提供するための手段をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】マーカの選択をインタラクティブに曖昧性解消するための技法が実施される例示のシステムを示すブロック図である。
図2A】マッピングモジュールが、タッチスクリーンの中央に密集して位置付けられているマーカを表示するために生成することができる例示のスクリーンショットを示す図である。
図2B】マッピングアプリケーションが、図2Aのマーカのうちの1つを選択するための曖昧性解消メニューを表示するために生成することができる例示のスクリーンショットを示す図である。
図2C】マッピングモジュールが、図2Bの曖昧性解消メニューを介して表示されたマーカのうちの1つの選択を確認するために生成することができる例示のスクリーンショットを示す図である。
図3A】マッピングモジュールが、画面の端に密集して位置付けられているマーカを表示するために生成することができる例示のスクリーンショットを示す図である。
図3B】マッピングモジュールが、図3Aのマーカのうちの1つを選択するための曖昧性解消メニューを表示するために生成することができる例示のスクリーンショットを示す図である。
図4】マッピングモジュールにおいてマーカの選択を曖昧性解消するための例示の方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
一般に、ソフトウェアモジュールは、本開示の技法を使用して、画面上に塊のように密集するいくつかの選択可能アイテムのうちのいずれの1つを、ユーザが、その塊をタップ、長押し、またはポイントすることによって選択したいと望んでいるかを決定することができる。ソフトウェアモジュールは、ユーザが複数の選択可能なアイテムを含む画面の領域を選択したことを示す指示を受信すると、選択された領域内の複数のアイテムの中から1つのアイテムを選択するための曖昧性解消メニューを生成する。後段においてさらに詳細に説明されるように、曖昧性解消メニュー内のアイテムの位置付けは、選択された領域内のアイテムの位置付けと関連している必要はない。言い換えれば、選択可能なアイテムが位置付けられている画面の領域を単に拡大するのではなく、ソフトウェアモジュールは、選択プロセスを効率的かつ直観的にするために、選択可能なアイテムを配置することができる。
【0012】
アイテム選択を曖昧性解消するための例示の技法は、タッチスクリーンデバイスにインタラクティブデジタルマップを提供するマッピングソフトウェアモジュールを参照して後段において説明される。例示のシナリオにおける選択可能なアイテムは、クエリ(たとえば「シカゴ中心街のどこでピザを買えるか?」)に応答してデジタルマップ上に表示される地理マーカであり、ユーザは、特定の検索結果に関連する追加情報(たとえば、電話番号、営業時間)を見るためにマーカのうちの1つを選択しようと試みる。しかし、これらの技法が、任意の適切なインタラクティブマーカ、アイコン、インジケータなどと共にマッピングアプリケーションにおいて使用され得ることに留意されたい。さらに、これらの技法は、選択可能なアイテムがユーザインターフェイスを介して提供されるその他のタイプのソフトウェアアプリケーションにおいて使用されてもよい。さらになお、これらの技法は、タッチスクリーンに適用される指のジェスチャーに限定される必要はなく、スタイラス操作、3次元ジェスチャーなどと共に使用されてもよい。
【0013】
システムの概要
図1を参照すると、システム10は、本開示の曖昧性解消技法の少なくとも一部を実施する例示のコンピューティングデバイス12を含む。コンピューティングデバイス12は、有線および/または無線リンクを含むことができる通信ネットワーク18を介して、マップサーバ14および検索サーバ16に結合される。コンピューティングデバイス12は、たとえば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、携帯情報端末、車両に搭載されたナビゲーションデバイス、またはデスクトップコンピュータであってもよい。
【0014】
図1に示される実施態様において、コンピューティングデバイス12は、中央演算処理装置(CPU)などの1つまたは複数のプロセッサ20、コンピュータ可読メモリ22、およびタッチインターフェイスまたはタッチスクリーン26を含むユーザインターフェイス24を含む。より一般的には、コンピューティングデバイス12は、1つまたは複数のプロセッサ、および必要に応じて、1つまたは複数のグラフィック処理ユニット(GPU)ならびにその他の処理ユニットを含むことができる。メモリ22は、コンピュータ可読の、有形の、非一時的ストレージデバイスであってもよく、永続的(たとえば、ハードディスク、フラッシュドライブ)および非永続的(たとえば、RAM)メモリコンポーネントの両方を含むことができる。メモリ22は、マッピングソフトウェアモジュール28を形成するプロセッサ20で実行可能な命令を格納する。この例示の構成において、メモリ22はまた、マッピングモジュール28が操作するマップデータ30および検索データ32も格納する。
【0015】
さまざまな実施態様によれば、マッピングソフトウェアモジュール28は、別個に実行可能なソフトウェアアプリケーション、プラグイン、またはWebブラウザなどの別のソフトウェアアプリケーションに追加機能を提供する拡張機能である。マッピングモジュール28を形成する命令は、コンパイルされて、プロセッサ20で実行可能であってもよく、またはコンパイルされず、実行時に別のソフトウェアアプリケーションによって解釈されてもよい。
【0016】
操作中、マッピングモジュール28は、パン、ズーム、およびその他のコントロールを使用してユーザがどのようにビューポートを位置付けるかに従って、マップデータの要求を生成する。マップデータの要求は、たとえば、コンピューティングデバイス12がデジタルマップを表示する地理的領域、ズームレベル、追加情報(たとえば、トラフィック、天気、衛星画像など)の望ましいレイヤを指定することができる。コンピューティングデバイス12は、要求をマップサーバ14に送信する。それに応じて、マップサーバ14は、マップデータベース34からマップデータを取り出し、マップデータを任意の適切なフォーマット(たとえば、ラスタ、ベクトルグラフィック)でネットワーク18を介してコンピューティングデバイス12に提供する。次いで、コンピューティングデバイス12は、受信したマップデータをマップデータ30としてメモリ22に格納する。マッピングソフトウェアモジュール28は、マップデータ30を使用してデジタルマップを生成し、必要に応じて、ユーザインターフェイス24を介して受信されたユーザ入力(たとえば、パン操作、ズーム操作)に応答して新しいマップデータを要求する。
【0017】
デジタルマップと対話する際、ユーザは、マップ上に表示される地理的領域内の特定の所在地を見つけるために検索クエリを入力することができる。たとえば、ユーザは、レストラン、小売店、銀行、ホテル、ガソリンスタンドなどの場所を見つけるために検索クエリをサブミットすることができる。検索クエリは、ユーザがレストランを訪れることに関心がある場合、地理的領域内のあらゆるレストランに対する検索などの、事実上一般的なものであってもよい。検索クエリはまた、特定の銀行または地理的領域内で特定の製品を販売する店舗の検索などの、さらに具体的なものであってもよい。いずれにしても、マッピングモジュール28は、検索クエリをフォーマットし、検索クエリを検索サーバ16に送信して、検索データ32を受信し、対応する場所においてマップ上に検索結果を表すマーカを重ね合わせる。たとえば、マーカは、個々のレストランの場所を表すことができる。
【0018】
簡略にするため、検索サーバ16は、検索データベース36に結合されるものとして図1に示される。しかし、システム10が多数の検索サーバおよびさまざまなタイプのデータを格納する複数のデータベースを含むことができることが理解されよう。
【0019】
検索データ32は、検索クエリの結果を含む。たとえば、ユーザが地理的領域内のレストランの場所を見つけるために検索クエリを入力する場合、検索データは、その地理的領域内の特定数のレストランの名前および場所を含むことができる。検索データは、テキストなどの非グラフィックスのコンテンツ、および写真画像などのグラフィックスのコンテンツを含むことができる。図1に示される実施態様において、検索データ32は、場所フィールド40(たとえば、所在地の緯度および経度を指定する)、名前フィールド42(所在地の名前を指定する)、説明フィールド44(たとえば、所在地のカテゴリを指定する)、およびその他の情報フィールド46(営業時間、宛先住所、電話番号、レストランの写真、レストランのWebサイトへのリンク、顧客レビューなどの情報を指定する)を含むリストの形態をとる。さらに一般的には、検索データ32は、任意の適切な数のフィールドを含むことができる。
【0020】
引き続き図1を参照すると、マップサーバ14は、プロセッサ50、およびプロセッサ50において実行可能な命令で構成されるマップ要求プロセッサ54を格納するメモリ52を含むことができる。検索サーバ16は同様に、プロセッサ56、およびプロセッサ56において実行可能な命令で構成される検索要求プロセッサ60を格納するメモリ58を含むことができる。さまざまな実施態様によれば、マップサーバ14および/または検索サーバ16は、分散または非分散の方法で動作し、単一のビジネスエンティティまたはさまざまなビジネスエンティティなどによって所有される、1つまたは複数のデバイスを含む。この議論を目的として、「マップサーバ」という用語は、個々のマップサーバデバイス、または2つ以上のマップサーバデバイスのグループを指す。同様に、「検索サーバ」という用語は、個々の検索サーバデバイス、または2つ以上の検索サーバデバイスのグループを指す。
【0021】
デジタルマップ上の地理マーカの選択の曖昧性解消
マッピングソフトウェアモジュール28は、検索データ32に従って、マップ上にマーカを置く。さらに詳細には、マッピングソフトウェアモジュール28は、対応する検索結果の地理的場所に対応する位置においてデジタルマップ上にマーカを重ね合わせて、たとえば、「この地域で最もレビュー評価が高いレストランはどこですか?」というクエリに対する応答が、Main StreetとFirst Streetの角にあるレストランを識別する場合、マッピングソフトウェアモジュール28は、デジタルマップがMain StreetとFirst Streetの角を示すマーカを表示するようになっている。そのようなマーカは、任意の適切な形状、色、および詳細レベルを有する。
【0022】
現在のズームレベルに応じて、マッピングソフトウェアモジュール28は、複数のマーカをタッチスクリーン26上で非常に密集して表示し得るので、ユーザが自分の指で望ましいマーカを正確に選択することが難しい場合もある。たとえば、図2Aのスクリーンショットは、タッチスクリーン112の中央付近に位置付けられたマーカ104~110が重ね合わせられている地理的領域102のデジタルマップを示す。この例においてマーカ104~110は、単一の色で塗られた小さい円である。
【0023】
ユーザは、例示のシナリオに従って、マーカ104~110が表示されているタッチスクリーン112の領域を自分の指114で長押しすることによってマーカ104~110の中から1つのマーカを選択しようと試みる。しかし、マーカ104~110は密集して表示されているので、指114とタッチスクリーン112との接触の領域は、これらのマーカのうちの複数個を含む。図2Bにおいて、この接触の領域は、(タッチスクリーン112上に実際には表示されない)架空の境界118内にあるものとして示される。
【0024】
この曖昧さを解決するため、マッピングモジュール28は、図2Bに示されるように、ユーザ114が望ましいマーカを容易かつ効率的に選択できるようにする曖昧性解消メニュー116を生成する。マーカ104~108は境界118内にあり、マーカ109および110は境界118の外側にあるので、曖昧性解消メニュー116は、マーカ104~108を含むが、マーカ109またはマーカ110は含まない。マッピングモジュール28は、マーカ104~108を弧120に沿って拡散させる。したがって、マーカ104~108は、マーカ104~108が対応する実際の場所をもはや反映していない新しい相対的配置に従ってデジタルマップ上に一時的に位置付けられる。
【0025】
実施態様および/または曖昧性解消メニュー116内のアイテムの数に応じて、弧120は、タッチスクリーン112のスペースのほとんど、またはスペースのほんのわずかな部分を占めることができる。弧120の中央は、架空の境界118内の接触の領域の質量中心に概ね対応することができる。弧120は、コンピューティングデバイス12の方向によって定義されるタッチスクリーン112との接触の領域上に位置付けられ得て、選択プロセスを簡単にすることができる(そのようにしないと、ユーザの指または手が曖昧性解消メニュー116を覆い隠してしまうことがある)。しかし、場合によっては、弧120は、後段において説明されるように、「傾斜して」いてもよい。
【0026】
弧120上に拡散されたマーカ104~108の相対的配置は、デジタルマップ102上のマーカ104~108の本来の相対的配置と同一であるか、または類似している必要はない。たとえば、図2Bのシナリオにおいて、マーカ104~108は、アルファベット順のレストランの名前に従って弧120に沿って左から右に配置される。その他の実施態様において、弧120上のマーカ104~108の順序は、対応する場所の人気、対応する場所の検索クエリへの関連性、ユーザが対応する場所を選択しようと意図する見込み(1つまたは複数の信号を考慮して決定される)、または検索結果の注目度がどの程度高いまたは低いかに従うことを、反映することができる。さらに一般的には、マーカ104~108は、任意の適切な原則に従って弧120上に配置されてもよい。さらに、ユーザの言語設定に応じて、マーカ104~108は、左から右に、または右から左に配置されてもよい。
【0027】
あるいは、重要度の順序に従って弧120に沿ってマーカ104~108を配置するため、またはこの方法でマーカを配置することに加えて、マーカ104~108のうちのより重要なものが強調表示されてもよい。もう1つの代替として、マーカ104~108のうちのより重要なものが弧120に沿って表示されてもよく、一方、あまり重要ではないマーカは、弧120上の「結果を追加表示(More results)」インジケータ(図示せず)を選択することによってアクセス可能にされてもよい。「結果を追加表示」インジケータは、使用される場合、弧120上の同じ位置に常に表示されて、曖昧性解消メニュー116をさらに直観的にすることもできる。
【0028】
この例において、マッピングモジュール28は、大きな白丸として曖昧性解消メニュー116にマーカ104~108を表示して、ユーザ114が容易に見て選択できるようにしている。拡散されたマーカ104~108はまた、ユーザ114に追加情報を提供するためにレストランの名前の注釈が付けられている。したがって、曖昧性解消メニュー116は、マーカ104~108の曖昧性解消に加えて、これらのマーカに対応する場所に関するさらなる情報を提供する。しかし、一般に、マッピングモジュール28は、テキストのみのラベルを使用など、図2Aに示されるマーカ104~108の「オリジナルの」シンボルを使用して、任意の適切な方法で曖昧性解消メニュー116を表示することができる。
【0029】
1つの例示の実施態様において、ユーザは、複数のマーカとの接触領域に長押しジェスチャーを適用し、マッピングモジュール28は、ユーザの指がタッチスクリーン上にある間、曖昧性解消メニュー116を提示する。次いで、ユーザは、図2Cに示されるように、自分の指を弧120上のマーカのうちの1つにスライドさせ、指を離して選択を指示する。ユーザが曖昧性解消メニュー116に望ましい結果を見いだせない場合、ユーザは、タッチスクリーン112から指を外して、マッピングモジュール28に曖昧性解消メニュー116を除去させる(および選択なしを登録する)ことができる。その他の実施態様において、曖昧性解消メニュー116内のマーカ104~108のうちの1つの選択を指定するため、ユーザ114は、選択をタップする、選択をダブルタップするなどを行うことができる。さらに、一部の実施態様および/またはシナリオにおいて、曖昧性解消メニュー116はまた、曖昧性解消機能に加えて、「標準」アクションも含む。これらの場合、マッピングモジュール28が曖昧性解消メニュー116を提示すると、ユーザは、曖昧性解消メニュー116を介してマーカ104~108に関連するさまざまな機能にアクセスすることができる。
【0030】
一部の実施態様において、曖昧性解消メニュー116がアクティブである場合、マップとのその他の対話は一時的に保留され、ユーザは弧120上のマーカの中からマーカを選択することだけが可能となる。曖昧性解消メニュー116の外部のマーカまたはその他のコントロールは、接触には応答しない。
【0031】
図2Cに示されるように、マッピングモジュール28は、選択されたアイテムを大きな黒丸として一時的に表示することによって、曖昧性解消メニュー116を介してマーカの選択を視覚的に確認することができる。加えて、または代替として、曖昧性解消メニュー116を介するマーカの選択は、別のメニューまたはポップアップ情報ウィンドウを提示して、たとえば、マーカに関する追加情報を提供することができる。
【0032】
概して、曖昧性解消メニュー116が、アーチ形である必要はないことに留意されたい。したがって、その他の実施態様において、マーカは、たとえば、一直線上に配置されてもよい。
【0033】
ユーザが自分の指をタッチスクリーン112の端付近の領域に置いてマーカを選択する場合、マッピングモジュール28は曖昧性解消メニューを生成し、弧を傾斜させて、拡散されたマーカが遮られることなく見えるようタッチスクリーン112の空き領域に表示されるようにすることができる。
【0034】
特に、図3Aに示されるように、マッピングモジュール28は、タッチスクリーン112の右側端付近に密集して位置付けられている小さい黒丸としてマーカ204~210を表示する。マーカ204~210は、概して、図2Aのマーカ104~110と類似している。ユーザが、自分の指をマーカ204~210が表示されている領域に置くことによってマーカ204~210の中から1つのマーカを選択しようと試みる場合、マッピングモジュール28は曖昧性解消メニュー216を生成する。図3Bに示されるように、マッピングモジュール28は、拡散されたマーカ204~208が遮られることなく見えるようタッチスクリーン112の空き領域に表示されるように、弧210を左に傾斜させる。ここで、ユーザは、弧220に沿って望ましいマーカに自分の指をスライドさせることによって、または別の適切な方法で、拡散されたマーカ204~208の選択を行うことができる。
【0035】
マーカの選択を曖昧性解消するためのユーザインターフェイスを提供するための技法をさらに説明するため、次に、コンピューティングデバイス上で動作するマッピングソフトウェアモジュールが実施することができる例示の方法が、図4を参照して説明される。例示の実施態様において、図4の方法は、コンピューティングデバイス12上で実行するマッピングソフトウェアモジュールにおいて実施される。しかし、さらに一般的には、方法は、任意の適切なソフトウェアアプリケーションまたはモジュールにおいて実施されてもよく、コンピュータ可読媒体上に格納され、1つまたは複数のプロセッサ上で実行可能な命令のセットとして実施されてもよい。
【0036】
図4の流れ図は、マップ上のマーカの選択を曖昧性解消するためにユーザインターフェイスを提供するための例示の方法400を示す。ブロック402において、指定された地理的領域のデジタルマップがコンピューティングデバイスのタッチスクリーン上に表示される。次に、ブロック404において、個々に選択可能なマーカがマップ上に表示される。一部のシナリオにおいて、マーカは、ユーザによってサブミットされた地理検索クエリの結果を指示する。その他のシナリオにおいて、マーカは、デジタルマップの一部として、またはデジタルマップの上部に表示される情報の「レイヤ」として(たとえば、バス停留所、地下鉄駅などを指示するマーカを備えた、基本マップ上に表示される運行情報レイヤ)、表示されるインタラクティブアイコンである。
【0037】
次に、ブロック406において、タッチスクリーンでの接触領域上のユーザ接触のインスタンスが検出される。接触領域は、表示されたマーカのうちのいくつかを含むマップ上の領域である。ブロック408において、方法400は、ユーザ接触のインスタンスが、複数の表示されたマーカのうちのまさに1つをユーザが選択しようと試みていることを指示するかどうかを決定する。たとえば、一部の実施態様において、ダブルタップジェスチャーは、ズームイン機能にマッピングされ、一方長押しジェスチャーはマーカ選択機能にマッピングされる。ユーザ接触のインスタンスが、ユーザによるマーカを選択する試みに対応する場合、フローはブロック410に進む。それ以外の場合、ユーザ接触のインスタンスが、ユーザによるマーカを選択する試みを表していなければ、フローはブロック406に戻る。
【0038】
ブロック410において、曖昧性解消メニューは、ユーザが、接触領域内のいくつかのマーカの中から1つのマーカを容易に見て明白に選択できるようにするために提供される。曖昧性解消メニューは、接触領域よりも広い領域に、複数のマーカ、またはそれぞれのマーカに対応するインジケータと共に表示される。さらに、曖昧性解消メニュー内のこれらのマーカの相対的位置は、マップ上のこれらのマーカの相対的位置とは異なっている。たとえば、第1のマーカは、第2のマーカが対応する所在地の西にある所在地に対応しているので、第1のマーカは、第2のマーカの左側に表示されてもよい。しかし、曖昧性解消メニューにおいて、第2のマーカがユーザに選択される見込みが大きい場合には、第2のマーカは第1のマーカの左側に表示されてもよい。また、上記で説明されるように、曖昧性解消メニュー内のマーカには、追加情報をユーザに提供するためにテキストの注釈が付けられてもよい。
【0039】
ブロック412において、ユーザは、曖昧性解消メニューを介してマーカの1つを選択する。ユーザは、たとえば、タップを介して、または任意の他の適切な方法で、選択を入力することができる。
【0040】
追加の考慮事項
以下の追加の考慮事項は、上記の議論に適用される。この明細書全体を通じて、複数のインスタンスは、単一のインスタンスとして説明されるコンポーネント、操作、または構造を実施することができる。1つまたは複数の方法の個々の操作は別個の操作として示され説明されているが、個々の操作の1つまたは複数は同時に実行されてもよく、操作が示されている順序で実行されることは必要としない。例示の構成において別個のコンポーネントとして提示される構造および機能は、組み合わされた構造またはコンポーネントとして実施されてもよい。同様に、単一のコンポーネントとして提示される構造および機能は、別個のコンポーネントとして実施されてもよい。これらのならびにその他の変形、変更、追加、および改良は、本開示の主題の範囲内に含まれる。
【0041】
加えて、本明細書において特定の実施形態が、論理、または複数のコンポーネント、モジュール、もしくはメカニズムを含むものとして説明される。モジュールは、ソフトウェアモジュール(たとえば、機械可読媒体に格納されたコード)またはハードウェアモジュールを形成することができる。ハードウェアモジュールは、特定の操作を実行することができる有形のユニットであり、特定の方法で構成または配置されてもよい。例示の実施形態において、1つまたは複数のコンピュータシステム(たとえば、スタンドアロン、クライアントまたはサーバコンピュータシステム)もしくはコンピュータシステムの1つまたは複数のハードウェアモジュール(たとえば、プロセッサ、またはプロセッサのグループ)は、本明細書において説明される特定の操作を実行するように動作するハードウェアモジュールとしてソフトウェア(たとえば、アプリケーション、またはアプリケーション部分)によって構成されてもよい。
【0042】
一部の実施形態において、ハードウェアモジュールは、特定の操作を実行するために、永続的に構成される専用の回路または論理(たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特殊用途向け集積回路(ASIC)などの、特殊用途プロセッサとして)を備えることができる。ハードウェアモジュールはまた、特定の操作を実行するためにソフトウェアによって一時的に構成されるプログラマブル論理または回路(たとえば、汎用プロセッサまたはその他のプログラマブルプロセッサ内に含まれる)を備えることができる。専用の永続的に構成された回路において、または一時的に構成された回路(たとえば、ソフトウェアによって構成された)において、ハードウェアモジュールをメカニカルに実施するという決定は、コストと時間の考慮によって推進されてもよいことが理解されよう。
【0043】
したがって、ハードウェアという用語は、有形のエンティティを含むものと理解されるべきであり、エンティティは特定の方法で動作するか、もしくは本明細書において説明される特定の操作を実行するように、物理的に構築されるか、永続的に構成されるか(たとえば、配線)、または一時的に構成される(たとえば、プログラムされる)エンティティであると理解されたい。ハードウェアモジュールが一時的に構成される(たとえば、プログラムされる)実施形態を考慮すると、ハードウェアモジュールの各々が、任意の1つの時点において構成またはインスタンス化される必要はない。たとえば、ハードウェアモジュールがソフトウェアを使用して構成された汎用プロセッサを備える場合、汎用プロセッサは、それぞれの異なるハードウェアモジュールとして異なる時間に構成されてもよい。したがって、ソフトウェアは、たとえば、1つの時点において特定のハードウェアモジュールを形成するように、および異なる時点において異なるハードウェアモジュールを形成するように、プロセッサを構成することができる。
【0044】
ハードウェアおよびソフトウェアモジュールは、その他のハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールに、情報を提供することができ、それらのモジュールから情報を受信することができる。したがって、説明されるハードウェアモジュールは、通信可能に結合されているものと見なされてもよい。複数のそのようなハードウェアまたはソフトウェアモジュールが同時に存在する場合、通信は、ハードウェアまたはソフトウェアモジュールを接続する信号送信(たとえば、適切な回路およびバスを介する)を通じて達成されてもよい。複数のハードウェアモジュールまたはソフトウェアが異なる時点において構成またはインスタンス化される実施形態において、そのようなハードウェアまたはソフトウェアモジュールの間の通信は、たとえば、複数のハードウェアまたはソフトウェアモジュールがアクセスできるメモリ構造内の情報の格納および取出しを通じて、達成されてもよい。たとえば、1つのハードウェアまたはソフトウェアモジュールは、操作を実行して、その操作の出力を、通信可能に結合されているメモリデバイスに格納することができる。次いで、さらなるハードウェアまたはソフトウェアモジュールは、後の時点において、格納されている出力を取り出して処理するためにメモリデバイスにアクセスすることができる。ハードウェアおよびソフトウェアモジュールはまた、入力または出力デバイスとの通信を開始することができ、リソース(たとえば、情報の集合)に操作を行うことができる。
【0045】
本明細書において説明される例示の方法のさまざまな操作は、少なくとも部分的に、(たとえば、ソフトウェアによって)一時的に構成されるか、または関連する操作を実行するように永続的に構成される1つまたは複数のプロセッサによって実行されてもよい。一時的または永続的のいずれに構成されても、そのようなプロセッサは、1つまたは複数の操作または機能を実行するように動作するプロセッサ実施のモジュールを形成することができる。本明細書において参照されるモジュールは、一部の例示の実施形態において、プロセッサ実施のモジュールを備える。
【0046】
同様に、本明細書において説明される方法およびルーチンは、少なくとも部分的にプロセッサ実施であってもよい。たとえば、方法の操作の少なくとも一部は、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサ実施のハードウェアモジュールによって実行されてもよい。特定の操作のパフォーマンスは、1つまたは複数のプロセッサ間で分散されて、単一のマシン内に存在するだけではなく、複数のマシンにわたり配備されてもよい。一部の例示の実施形態において、プロセッサまたは複数のプロセッサは、単一の場所(たとえば、家庭環境、オフィス環境内、またはサーバファームとして)に配置されてもよく、その他の実施形態において、プロセッサは複数の場所にわたり分散されてもよい。
【0047】
1つまたは複数のプロセッサはまた、「クラウドコンピューティング」環境においてまたはSaaSとして関連する操作のパフォーマンスをサポートするように動作することができる。たとえば、操作の少なくとも一部は、(プロセッサを含むマシンの例として)コンピュータのグループによって実行されてもよく、それらの操作はネットワーク(たとえば、インターネット)を介して、および1つまたは複数の適切なインターフェイス(たとえば、アプリケーションプログラムインターフェイス(API))を介してアクセス可能である。
【0048】
特定の操作のパフォーマンスは、1つまたは複数のプロセッサ間で分散されて、単一のマシン内に存在するだけではなく、複数のマシンにわたり配備されてもよい。一部の例示の実施形態において、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサ実施のモジュールは、単一の地理的場所(たとえば、家庭環境、オフィス環境内、またはサーバファームとして)に配置されてもよい。その他の例示の実施形態において、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサ実施のモジュールは、複数の地理的場所にわたり分散されてもよい。
【0049】
この明細書の一部分は、アルゴリズム、すなわちマシンメモリ(たとえば、コンピュータメモリ)内にビットまたは2進デジタル信号として格納されたデータへの操作の記号表記に関して提示される。これらのアルゴリズムまたは記号表記は、データ処理技術分野の当業者が、その作業の要旨を他の当業者に伝達するために使用する技法の例である。本明細書において使用される、「アルゴリズム」、または「ルーチン」は、望ましい結果を導く操作または類似する処理の首尾一貫したシーケンスである。このコンテキストにおいて、アルゴリズム、ルーチン、および操作は、物理量の物理的操作を伴う。通常、ただし必須ではないが、そのような量は、マシンによる格納、アクセス、転送、結合、比較、または操作が可能な電気、磁気、または光信号の形態をとることができる。場合によっては、主として共通使用の理由で、そのような信号を、「データ」、「コンテンツ」、「ビット」、「値」、「要素」、「記号」、「特徴」、「条件」、「番号」、「数値」などと称することで利便性が高まる。しかし、これらの用語は、便利なラベルにすぎず、適切な物理量に関連付けられるべきである。
【0050】
特に具体的な記述がない限り、本明細書において「処理(processing)」、「演算(computing)」、「計算(calculating)」、「決定(determining)」、「提示(presenting)」、「表示(displaying)」などの用語を使用する議論は、1つまたは複数のメモリ(たとえば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、またはその組合せ)、レジスタ、もしくは情報を受信、格納、送信、または表示するその他のマシンコンポーネント内の物理的(たとえば、電子、磁気、または光)量として表されるデータを操作または変換するマシン(たとえば、コンピュータ)のアクションまたはプロセスを示すことができる。
【0051】
本明細書において「1つの実施形態(one embodiment)」、「実施形態(an embodiment)」の任意の参照は、実施形態に関連して説明される特定の要素、特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。明細書のさまざまな箇所における「1つの実施形態において」という句の出現は、必ずしもすべてが同一の実施形態に言及するものではない。
【0052】
一部の実施形態は、「結合された(coupled)」および「接続された(connected)」という表現をそれらの派生語と共に使用して説明されてもよい。たとえば、一部の実施形態は、2つ以上の要素が直接に物理的または電気的に接触していることを指示するために、「結合された」という用語を使用して説明されてもよい。しかし、「結合された」という用語はまた、2つ以上の要素が、相互に直接に接触してはいないが、それでも相互に協働または対話することを意味することができる。実施形態は、このコンテキストにおいて限定されることはない。
【0053】
本明細書に使用されるように、「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有する(has)」、「有している(having)」、またはその任意の他の変形は、非排他的な包含を対象とすることが意図されている。たとえば、要素のリストを備えるプロセス、方法、項目、または装置は、必ずしもそれらの要素のみに限定されることはなく、明示的にリストされていないか、またはそのようなプロセス、方法、項目、もしくは装置に固有のその他の要素を含むことができる。さらに、相容れない明示的な記載がない限り、「または(or)」は、排他論理和ではなく、包含論理和を示す。たとえば、条件AまたはBは、Aは真である(または存在する)かつBは偽である(または存在しない)、Aは偽である(または存在しない)かつBは真である(または存在する)、およびAとBが共に真である(または存在する)のうちのいずれか1つによって満足される。
【0054】
加えて、「a」または「an」の使用は、本明細書において実施形態の要素およびコンポーネントを説明するために採用される。これは、単に利便性のため、および説明の一般的な意味をもたらすために行われているにすぎない。この説明は、1つまたは少なくとも1つを含むものと解釈されるべきであり、単数形はまた、それ以外を意味することが顕著でない限り、複数形を含む。
【0055】
この開示を読むことで、当業者は引き続き、本明細書において開示される原理を通じてデジタルマップ上のマーカのユーザ選択を曖昧性解消するためのインターフェイスを提供するための追加の代替的構造および機能設計を理解するであろう。したがって、特定の実施形態および適用が示され、説明されてきたが、開示される実施形態は、本明細書において開示される厳密な構築およびコンポーネントに限定されないことを理解されたい。当業者には明らかとなるさまざまな変形、変更、および変種は、添付の特許請求の範囲において定義される精神および範囲を逸脱することなく、本明細書において開示される方法および装置の配置、操作、および詳細において行われてもよい。
【符号の説明】
【0056】
12 コンピューティングデバイス
14 マップサーバ
16 検索サーバ
18 ネットワーク
20 プロセッサ
22 メモリ
24 ユーザインターフェイス
26 タッチインターフェイス
28 マッピングモジュール
30 マップデータ
32 検索データ
34 マップデータベース
36 検索データベース
40 場所フィールド
42 名前フィールド
44 説明フィールド
46 その他の情報フィールド
50 プロセッサ
52 メモリ
54 マップ要求プロセッサ
56 プロセッサ
58 メモリ
60 検索要求プロセッサ
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4