IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ミネベア株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-実装基板、および面状照明装置 図1
  • 特許-実装基板、および面状照明装置 図2
  • 特許-実装基板、および面状照明装置 図3
  • 特許-実装基板、および面状照明装置 図4
  • 特許-実装基板、および面状照明装置 図5
  • 特許-実装基板、および面状照明装置 図6
  • 特許-実装基板、および面状照明装置 図7
  • 特許-実装基板、および面状照明装置 図8
  • 特許-実装基板、および面状照明装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】実装基板、および面状照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/28 20060101AFI20220301BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220301BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20220301BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220301BHJP
【FI】
H05K3/28 B
F21S2/00 439
F21V19/00 150
H05K3/28 F
F21Y115:10 500
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018205220
(22)【出願日】2018-10-31
(65)【公開番号】P2020072178
(43)【公開日】2020-05-07
【審査請求日】2019-11-22
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】特許業務法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】高田 祥平
(72)【発明者】
【氏名】石井 剛
【審査官】鹿野 博司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/038667(WO,A1)
【文献】特開2008-140596(JP,A)
【文献】特開平08-078826(JP,A)
【文献】特開2012-199347(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 3/28
F21S 2/00
F21V 19/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
点状光源が実装される実装基板であって、
可撓性のベースフィルムと、
前記ベースフィルム上に形成され、前記点状光源の電極が実装される矩形状のランド部を含む配線パターンと、
前記ランド部の前記実装基板の長手方向に沿って前記ランド部の外周辺から内側に離間して前記ランド部内に設けられ、前記ベースフィルムから構成される位置合わせ部と、
前記ランド部上に積層され、前記ランド部の一部を露出させる露出領域を形成する開口部を有するカバーフィルムと、
前記露出領域に設けられ、実装される前記点状光源の電極と前記配線パターンとを電気的に接触させる導通部材と、
を備え、
前記カバーフィルムは、前記開口部における前記実装基板の長手方向に沿った辺が前記位置合わせ部の一部に重なり、
平面視において前記位置合わせ部の位置合わせの基準となる辺より内部に前記点状光源の端が配置され、
前記カバーフィルムは、前記開口部を形成する辺に対して湾曲し、前記開口部の一部を形成する湾曲部
を備える実装基板。
【請求項2】
前記ベースフィルムは、
所定方向に沿って延設され、
前記湾曲部は、
前記所定方向に沿って突出するように湾曲する
請求項1に記載の実装基板。
【請求項3】
前記湾曲部は、
前記実装される点状光源側に向けて突出するように湾曲する
請求項1または2に記載の実装基板。
【請求項4】
前記湾曲部は、
前記実装される点状光源を挟んで向かい合うように形成される
請求項1~3のいずれか一つに記載の実装基板。
【請求項5】
点状光源が実装される実装基板であって、
可撓性のベースフィルムと、
前記ベースフィルム上に形成され、前記点状光源の電極が実装される矩形状のランド部を含む配線パターンと、
前記ランド部の前記実装基板の長手方向に沿って前記ランド部の外周辺から内側に離間して前記ランド部内に設けられ、前記ベースフィルムから構成される位置合わせ部と、
前記ランド部上に積層され、前記ランド部の一部を露出させる露出領域を形成する開口部を有するカバーフィルムと、
前記露出領域に設けられ、実装される前記点状光源の電極と前記配線パターンとを電気的に接触させる導通部材と、
を備え、
前記カバーフィルムは、前記開口部における前記実装基板の長手方向に沿った辺が前記位置合わせ部の一部に重なり、
平面視において前記位置合わせ部の位置合わせの基準となる辺より内部に前記点状光源の端が配置される
実装基板。
【請求項6】
前記位置合わせ部は、実装位置を確認するためのものである
請求項1~5のいずれか一つに記載の実装基板。
【請求項7】
前記位置合わせ部は、複数とされ、それぞれの前記位置合わせ部が区別可能なように形状が異なる
請求項1~6のいずれか一つに記載の実装基板。
【請求項8】
請求項1~のいずれか一つに記載の実装基板を備える面状照明装置。
【請求項9】
前記実装基板に実装される点状光源と、
前記点状光源と向かい合う入射面に入射された光を出射面から出射する導光板と
を備える請求項に記載の面状照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実装基板、および面状照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ベースフィルム上に形成した配線パターンに、矩形状の開口部を有するカバーフィルムを積層し、開口部によって露出した配線パターンにLED(Light Emitting Diode)などの複数の光源をはんだによって電気的に接続する実装基板が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-212998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記実装基板では、実装基板に曲げ応力がかかった場合に、開口部に沿って配線パターンが損傷するおそれがある。
【0005】
本発明は、上記を課題の一例とするものであり、損傷の発生を抑制する実装基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る実装基板は、点状光源が実装される。実装基板は、ベースフィルムと、配線パターンと、位置合わせ部と、カバーフィルムと、導通部材とを備える。ベースフィルムは、可撓性である。配線パターンは、ベースフィルム上に形成され、点状光源の電極が実装される矩形状のランド部を含む。位置合わせ部は、ランド部の実装基板の長手方向に沿ってランド部の外周辺から内側に離間してランド部内に設けられ、ベースフィルムから構成される。カバーフィルムは、ランド部上に積層され、ランド部の一部を露出させる露出領域を形成する開口部を有する。点状光源は、複数の電極を有する。導通部材は、露出領域に設けられ、実装される点状光源の電極と配線パターンとを電気的に接触させる。また、カバーフィルムは、開口部における実装基板の長手方向に沿った辺が前記位置合わせ部の一部に重なる。平面視において位置合わせ部の位置合わせの基準となる辺より内部に点状光源の端が配置される。また、カバーフィルムは、開口部を形成する辺に対して湾曲し、開口部の一部を形成する湾曲部を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、損傷の発生を抑制する実装基板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、面状照明装置の一部を示す断面図である。
図2図2は、実装基板側から見たLEDを示す底面図である。
図3図3は、導光板側から見た、LEDが実装された状態の実装基板の一部を示す平面図である。
図4図4は、図3のIV-IV断面における概略構成図である。
図5図5は、図3においてLED、およびはんだを省略した実装基板単体の平面図である。
図6図6は、LEDの載置例を示す図である。
図7図7は、導光板側から見た、LEDが実装された状態の変形例に係る実装基板の一部を示す平面図である。
図8図8は、図7においてLED、およびはんだを省略した実装基板単体の平面図である。
図9図9は、LEDが実装された状態の変形例に係る実装基板の一部を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態に係る実装基板3について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態により実装基板3の用途が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0010】
実施形態に係る実装基板3は、例えば、面状照明装置1に用いられる。まず、面状照明装置1について、図1を参照し説明する。図1は、面状照明装置1の一部を示す断面図である。なお、実装基板3は、面状照明装置1以外に用いられてもよい。
【0011】
面状照明装置1は、液晶表示装置のバックライトとして用いられる。液晶表示装置は、例えば、スマートフォンや車載用表示装置に用いられる。
【0012】
面状照明装置1は、フレーム2と、実装基板3と、導光板4と、拡散シート5と、プリズムシート6と、反射シート7と、遮光シート8と、LED10とを備える。
【0013】
フレーム2は、金属や、樹脂で構成され、枠状または有底枠状に形成されている。フレーム2は、実装基板3と、導光板4と、拡散シート5と、プリズムシート6と、反射シート7と、LED10とを収容する。
【0014】
導光板4は、透明材料(例えば、ポリカーボネート樹脂)を用いて、例えば、矩形平板状に形成されている。導光板4は、その外表面に、入射面4aと、2つの主面4b、4cとを有する。
【0015】
入射面4aは、LED10の発光面10aからLED10が発した光が入射される面である。また、主面4bは、入射面4aから入射された光が外方に出射される出射面である。さらに、主面4bとは反対側の面である主面4cには、例えば、複数のドットからなる光路変更パターンが形成されている。
【0016】
光路変更パターンが形成されることにより、導光板4の中を進む光の進行方向が変更されて、主面4bから効率的に光が出射される。すなわち、実施形態に係る面状照明装置1は、いわゆるエッジライト型の照明装置である。
【0017】
拡散シート5は、導光板4の主面4b側に配置され、主面4bから出射される光を拡散する。
【0018】
プリズムシート6は、拡散シート5に対して導光板4とは反対側に配置され、拡散シート5により拡散された光の配光制御を行って、配光制御が行われた光を出射する。
【0019】
反射シート7は、導光板4の主面4b(出射面)とは反対側の主面4cから漏れた光を反射して、再度導光板4に戻す。
【0020】
遮光シート8は、プリズムシート6の一部を覆うように配置され、導光板4の主面4bのうちの一部の領域から出射される光を遮ることにより、面状照明装置1から光が出射されるエリアを規定する。
【0021】
LED10は、実装基板3に実装された状態で、例えば、両面テープ9aによってフレーム2に取り付けられる。図1に示す面状照明装置1では、LED10は、実装基板3に実装される面とは反対側の面に発光面10aを備える、いわゆるトップビュー側のLED10である。なお、LED10は、実装基板3に実装される面が発光面10aに対して直交する位置となるサイドビュー型のLED10であってもよい。
【0022】
LED10は、点状の光源(点状光源)である。LED10は、例えば、青色LEDチップと蛍光体とからなる疑似白色LEDである。LED10は、複数設けられる。LED10は、図2に示すように、複数の電極、具体的には、アノード10bと、カソード10cとを備える。アノード10b、およびカソード10cは、発光面10aとは反対側の面に露出するように形成される。図2は、実装基板3側から見たLED10を示す底面図である。
【0023】
次に、実施形態に係る実装基板3について図3図5を参照し説明する。図3は、導光板4側から見た、LED10が実装された状態の実装基板3の一部を示す平面図である。図4は、図3のIV-IV断面における概略構成図である。図5は、図3においてLED10、およびはんだ50a、50bを省略した実装基板3単体の平面図である。
【0024】
実装基板3は、FPC(Flexible Printed Circuit)であり、LED10が実装される。実装基板3は、例えば、両面テープ9bによってフレーム2に取り付けられる。実装基板3は、ベースフィルム20と、配線パターン30と、カバーフィルム40とを備える。
【0025】
ベースフィルム20は、可撓性であり、例えば、ポリイミド樹脂フィルムから構成される。ベースフィルム20は、所定方向に沿って延びるように形成される。つまり、ベースフィルム20は、帯状に形成される。以下では、所定方向を長手方向とし、所定方向に直交する方向を短手方向と称する。
【0026】
配線パターン30は、例えば、銅箔から構成され、エッチングにより、ベースフィルム20上に形成される。配線パターン30は、LED10の電極に対応した第1ランド部31、および第2ランド部32を含む。
【0027】
第1ランド部31、および第2ランド部32は、本実施形態では、矩形状であり、長手方向に並んで形成される。第1ランド部31と第2ランド部32とは、離間して形成され、第1ランド部31と第2ランド部32との間には、ベースフィルム20の一部である離間部21が形成される。
【0028】
カバーフィルム40は、可撓性であり、例えば、ポリイミド樹脂フィルムから構成される。カバーフィルム40は、ベースフィルム20、または配線パターン30に積層される。カバーフィルム40には、開口部41が形成される。
【0029】
開口部41は、切欠状であり、短手方向におけるカバーフィルム40の一方の端から、他方の端に向けて窪むように形成される。開口部41は、第1ランド部31、および第2ランド部32の一部が露出するように形成される。すなわち、開口部41は、第1ランド部31、および第2ランド部32の一部を覆うように形成される。
【0030】
なお、以下では、第1ランド部31、または第2ランド部32のうち、開口部41によって露出する箇所を「露出領域」とし、カバーフィルム40によって覆われた箇所を「遮蔽領域」と称する。
【0031】
開口部41は、遮蔽領域がL字状になるように形成される。遮蔽領域のうち、長手方向に沿って延びる領域は、開口部41を形成するベースフィルム20の短手方向の辺41b、41cに沿って、第1ランド部31や、第2ランド部32が損傷し、断線した場合であっても、LED10と導通するバイパスパターンとして機能する。
【0032】
カバーフィルム40は、開口部41を形成する辺41a~41cのうち、短手方向に沿った辺41b、41cから湾曲する湾曲部42a、42bを備える。湾曲部42aは、短手方向に沿った辺41bの中央部からLED10側に向けて突出するように形成される。湾曲部42bは、短手方向に沿った辺41cの中央部からLED10側に向けて突出するように形成される。湾曲部42a、42bは、開口部41の一部を形成する。湾曲部42a、42bは、LED10を挟んで向かい合うように形成される。すなわち、湾曲部42a、42bは、長手方向において、開口部41の内側に向けて突出するように形成される。
【0033】
実装基板3において、第1ランド部31の露出領域には、導通部材としてはんだ50aが設けられる。実装基板3では、第1ランド部31の露出領域に設けられたはんだ50aを介して第1ランド部31とLED10のアノード10bとが電気的に接続される。
【0034】
また、第2ランド部32の露出領域には、はんだ50bが設けられる。実装基板3では、第2ランド部32の露出領域に設けられたはんだ50bを介して第2ランド部32とLED10のカソード10cとが電気的に接続される。
【0035】
また、実装基板3には、LED10の位置を合わせるための位置合わせ部22が4つ形成される。位置合わせ部22は、ベースフィルム20によって構成される。位置合わせ部22上には、配線パターン30が設けられておらず、はんだ50a、50bは設けられない。位置合わせ部22は、エッチングによって配線パターン30を形成する際に形成される。以下では、4つの位置合わせ部22を、第1位置合わせ部22a~第4位置合わせ部22dとして説明する。
【0036】
第1位置合わせ部22aは、第1ランド部31内に形成される。第1位置合わせ部22aは、平面視において第1ランド部31の外周辺31a~31dから離間するように形成される。
【0037】
第1位置合わせ部22aは、カバーフィルム40の開口部41を形成する辺であり、長手方向に沿った辺41aと重なるように形成される。すなわち、第1位置合わせ部22aの一部は、カバーフィルム40に覆われており、第1位置合わせ部22aは、第1ランド部31の露出領域、および遮蔽領域に形成される。
【0038】
第2位置合わせ部22bは、短手方向において第1位置合わせ部22aと向かい合い、第1位置合わせ部22aに向けて突出するように形成される。すなわち、第2位置合わせ部22bは、内側に向けて突出するように形成される。
【0039】
第3位置合わせ部22cは、第2ランド部32内に形成される。第3位置合わせ部22cは、平面視において第2ランド部32の外周辺32a~32dから離間するように形成される。
【0040】
第3位置合わせ部22cは、第1位置合わせ部22aと同様に、カバーフィルム40の開口部41を形成する辺であり、長手方向に沿った辺41aと重なるように形成される。第3位置合わせ部22cは、第2ランド部32の露出領域、および遮蔽領域に形成される。
【0041】
第4位置合わせ部22dは、短手方向において第3位置合わせ部22cと向かい合い、第3位置合わせ部22cに向けて突出するように形成される。すなわち、第4位置合わせ部22dは、内側に向けて突出するように形成される。
【0042】
LED10を実装基板3に実装する場合には、例えば、図6に示すように、LED10の端と、第1位置合わせ部22a~第4位置合わせ部22dとの距離が予め設定された所定値となるようにLED10が載置される。図6は、LED10の載置例を示す図である。
【0043】
このように、位置合わせ部22を設けることで、LED10を実装基板3上の実装位置に容易に載置することができ、実装後のLED10の位置を精度良く容易に確認することができる。
【0044】
実装基板3は、配線パターン30の一部を露出させる露出領域を形成する開口部41を有するカバーフィルム40を、配線パターン30に積層する。そして、実装基板3は、露出領域に設けたはんだ50a、50bを介してLED10と配線パターン30とを電気的に接続する。実装基板3は、開口部41を形成するカバーフィルム40の辺41b、41cに対して湾曲し、開口部41の一部を形成する湾曲部42a、42bを備える。
【0045】
これにより、実装基板3が屈曲した場合に、実装基板3は、はんだ50a、50bとカバーフィルム40の開口部41を形成する辺41b、41cとの境界に沿って応力が集中することを湾曲部42a、42bによって抑制することができる。そのため、実装基板3は、第1ランド部31、および第2ランド部32が損傷することを抑制することができる。従って、実装基板3は、LED10が不点灯状態となることを抑制することができる。
【0046】
実装基板3は、長手方向に沿って屈曲し易いため、カバーフィルム40の開口部41を形成する辺であり、短手方向に沿った辺41b、41cと、はんだ50a、50bとの境界に沿って応力が集中する。そこで、実装基板3は、長手方向に沿って湾曲部42を突出させる。
【0047】
これにより、実装基板3が長手方向で屈曲した場合であっても、実装基板3は、第1ランド部31、および第2ランド部32が損傷することを抑制することができる。従って、実装基板3は、LED10が不点灯状態となることを抑制することができる。
【0048】
また、実装基板3では、湾曲部42a、42bは、LED10に向けて突出するように形成される。具体的には、湾曲部42a、42bは、LED10を挟んで向かい合うように形成される。
【0049】
これにより、実装基板3は、LED10を実装する際に、溶融したはんだ50a、50bの表面張力をLED10に対し、図6において矢印で示すように、四方に向けて(2軸方向に対してそれぞれ対称に)働かせることができ、表面張力によるセルフアライメントによってLED10の実装位置を修正することができる。そのため、実装基板3は、LED10の載置位置が実装位置からずれた場合であっても、LED10の実装位置を安定して修正することができ、LED10の実装位置精度を向上させることができる。
【0050】
次に変形例に係る実装基板3について図7、および図8を参照し説明する。図7は、導光板4側から見た、LED10が実装された状態の変形例に係る実装基板3の一部を示す平面図である。図8は、図7においてLED10、およびはんだ50a、50bを省略した実装基板3単体の平面図である。
【0051】
変形例に係る実装基板3のカバーフィルム40には、開口部45が孔として形成される。これにより、第1ランド部31、および第2ランド部32には、U字状の遮蔽領域が形成される。これにより、遮蔽領域には、短手方向において露出領域を挟むように2つのバイパスパターンが形成される。
【0052】
第2位置合わせ部22eは、第1位置合わせ部22aと同様に、第1ランド部31内に形成され、平面視において第1ランド部31の外周辺31a~31dから離間するように形成される。第1位置合わせ部22a、および第2位置合わせ部22eは、例えば、短手方向の中央を通り、長手方向に沿った中心線に対し、線対称となるように形成される。
【0053】
第4位置合わせ部22fは、第3位置合わせ部22cと同様に、第2ランド部32内に形成され、平面視において第2ランド部32の外周辺32a~32dから離間するように形成される。第3位置合わせ部22c、および第4位置合わせ部22fは、例えば、短手方向の中央を通り、長手方向に沿った中心線に対し、線対称となるように形成される。
【0054】
変形例に係る実装基板3は、各ランド部31、32において、短手方向に並んだ2つのバイパスパターンを有する。
【0055】
これにより、変形例に係る実装基板3は、開口部45を形成する辺であり、短手方向に沿った辺45a、45bと、はんだ50a、50bとの境界に沿って、第1ランド部31、または第2ランド部32が損傷することを抑制することができる。そのため、変形例に係る実装基板3は、LED10が不灯状態となることを抑制することができる。
【0056】
また、変形例に係る実装基板3は、図9に示すように、カバーフィルム40の湾曲部46a、46bを、短手方向に沿った辺41b、41cからLED10とは反対側に向けて窪むように形成してもよい。すなわち、湾曲部46a、46bは、開口部41の外側に向けて突出するように形成される。図9は、LEDが実装された状態の変形例に係る実装基板3の一部を示す平面図である。
【0057】
これにより、変形例に係る実装基板3は、開口部45を形成する辺であり、短手方向に沿った辺45a、45bと、はんだ50a、50bとの境界に沿って、第1ランド部31、または第2ランド部32が損傷することを抑制することができる。そのため、変形例に係る実装基板3は、LED10が不点灯状態となることを抑制することができる。また、変形例に係る実装基板3は、LED10の載置位置が実装位置からずれた場合であっても、溶融したはんだ50a、50bの表面張力が、湾曲部46a、46cに向けて働くため、セルフアライメントによって、LED10の実装位置を修正することができる。なお、上記実施形態に係る実装基板3では、2軸方向(四方)に向けて表面張力が確実に働くのに対して、変形例に係る実装基板3では、主に1軸方向(長手方向)に向けて表面張力が働く。このため、変形例に係る実装基板3よりも実施形態に係る実装基板3の方が、セルフアライメントによってLED10の実装位置を安定して修正することができ、LED10の実装位置精度が優れる。
【0058】
なお、上記実施形態に係る実装基板3では、カバーフィルム40の短手方向の辺41b、41cから突出する湾曲部42a、42bを設けた一例を示したが、これに限られることはない。湾曲部42a、42bは、例えば、カバーフィルム40の長手方向の辺41aから、突出するように形成されてもよい。また、変形例に係る実装基板3においても同様であり、湾曲部46a、46bは、例えば、カバーフィルム40の長手方向の辺41aから窪むように形成されてもよい。また、実装基板3は、例えば、正方形であってもよい。
【0059】
また、例えば、湾曲部42a、42bは、一方のみが形成されてもよい。すなわち、例えば、カバーフィルム40の短手方向の辺41b、41cの一方のみに、湾曲部42a、または湾曲部42bが形成されてもよい。
【0060】
また、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0061】
1 面状照明装置、3 実装基板、10 LED、20 ベースフィルム、30 配線パターン、40 カバーフィルム、41 開口部、42a 湾曲部、42b 湾曲部、45 開口部、46a 湾曲部、46b 湾曲部、50a はんだ、50b はんだ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9