(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】電力コンバータの全負荷試験システム及びその試験方法
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20220301BHJP
H02M 3/00 20060101ALI20220301BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
H02M3/00 Z
(21)【出願番号】P 2018246634
(22)【出願日】2018-12-28
【審査請求日】2018-12-28
【審判番号】
【審判請求日】2021-06-01
(32)【優先日】2018-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】513185951
【氏名又は名称】財團法人船舶▲曁▼▲海▼洋▲産▼▲業▼研發中心
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】許 孝友
(72)【発明者】
【氏名】林 鴻熙
(72)【発明者】
【氏名】陳 聖樺
【合議体】
【審判長】田中 秀人
【審判官】篠原 功一
【審判官】山澤 宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0196109(US,A1)
【文献】特開平11-299263(JP,A)
【文献】中国実用新案第203054099(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/00
H02M 3/00-3/44
H02M 7/00-7/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流低圧電源と、
前記交流低圧電源と接続される試験回路と、
試験回路内に設けられ
、全負荷電力が250キロワット(kW)であり、全負荷効率が90%であるとき、双方向変換効率が90%である被試験電力コンバータと、
前記被試験電力コンバータと直列接続される少なくとも1台の双方向電力コンバータと 、
を含み、
前記被試験電力コンバータは、双方向直流/直流電力コンバータ(DC/DC Con verter)であり、前記試験回路が前記交流低圧電源と並列接続され、前記少なくと も1台の双方向電力コンバータが第1双方向電力コンバータと第2双方向電力コンバータ とを含み、
前記試験回路は、
前記交流低圧電源上に設けられた試験始点と、
前記試験始点と電気的に接続される第1フィルタと、
前記第1フィルタと電気的に接続される前記第1双方向電力コンバータと、
前記第1双方向電力コンバータと電気的に接続される前記被試験電力コンバータと、
前記被試験電力コンバータと電気的に接続される前記第2双方向電力コンバータと、
前記第2双方向電力コンバータと電気的に接続される第2フィルタと、
前記交流低圧電源上に設けられ、前記第2フィルタと電気的に接続される試験終点と、
を含
み、所要電力の減少効率が70.14%に達することを特徴とする、電力コンバータの全負荷試験システム。
【請求項2】
前記第1フィルタ及び前記第2フィルタは、LCLフィルタであることを特徴とする、 請求項1に記載の電力コンバータの全負荷試験システム。
【請求項3】
交流低圧電源と、
前記交流低圧電源と接続される試験回路と、
試験回路内に設けられ
、全負荷電力が250キロワット(kW)であり、全負荷効率が90%であるとき、双方向変換効率が90%である被試験電力コンバータと、
前記被試験電力コンバータと直列接続される少なくとも1台の双方向電力コンバータと 、
を含み、
前記被試験電力コンバータは、双方向交流/直流電力コンバータ(AC/DC Converter)であり、前記試験回路が前記交流低圧電源と並列接続され、前記少なくと も1台の双方向電力コンバータが第1双方向電力コンバータを含み、
前記試験回路は、
前記交流低圧電源上に設けられた試験始点と、
前記試験始点と電気的に接続される第1フィルタと、
前記第1フィルタと電気的に接続される前記第1双方向電力コンバータと、
前記第1双方向電力コンバータと電気的に接続される前記被試験電力コンバータと、
前記交流低圧電源上に設けられ、前記被試験電力コンバータと電気的に接続される試験終点と、
を含
み、所要電力の減少効率が80.93%に達することを特徴とする、電力コンバータの全負荷試験システム。
【請求項4】
前記第1フィルタは、LCLフィルタであることを特徴とする、請求項3に記載の電力コンバータの全負荷試験システム。
【請求項5】
請求項1、3のいずれか一項に記載の前記被試験電力コンバータに対し全負荷試験を実施すること、
を含むことを特徴とする、電力コンバータの全負荷試験方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力コンバータの全負荷試験方法に関し、特に、全負荷試験の所要電力を大幅に低下できる電力コンバータの全負荷試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気的設備において、直流及び交流間の変換は、すでに長年に渡り一般的な技術である。上記で言及した交流と直流との間の変換機能を持つ電力コンバータの範囲には、交流を直流に変換する整流器や直流を交流に変換するインバータのみならず、電圧を変更する変圧器等も含まれる。
【0003】
時代の進化にともない、電力コンバータの種類及び機能も益々多様になっている。電力コンバータには、直流/交流(DC/AC)、交流/直流(AC/DC)、直流/直流(DC/DC)、交流/交流(AC/AC)、交流/直流(AC/DC)双方向電力コンバータ、とかなりの数の種類があるが、これらはいずれも実現されている。しかしながら、従来技術において、試験の需要により、電力コンバータに対し全負荷試験を実施する時、消費する電力が非常に大きかった。
【0004】
従来技術において、仮に、直流/直流(DC/DC)電力コンバータの全負荷(Full Load)電力が250キロワット(kW)で、全負荷効率が90%である場合、必要な全負荷試験電力は250キロワット(kW)÷90%となる。よって、従来技術では、全負荷試験の需要を満たすためには、電力278kWの電源供給が必要であった。
【0005】
上記実例からも容易に分かるように、従来の電力コンバータに対し全負荷試験を実施する場合、所要電力が高すぎ、エネルギー消費が大きすぎる問題があり、測定作業の時、測定者に非常に大きな不便をもたらしていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術で言及されてきた問題点を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、以下の発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、電力コンバータの全負荷試験方法を提供し、被試験電力コンバータを用意するステップ(a)と、前記被試験電力コンバータを試験回路内に設けるステップ(b)と、前記試験回路内において前記被試験電力コンバータを少なくとも1台の双方向電力コンバータと直列接続するステップ(c)と、前記試験回路を交流低圧電源と接続するステップ(d)と、前記被試験電力コンバータに対し全負荷試験を実施するステップ(e)と、を含む。
【0008】
上記電力コンバータの全負荷試験方法に基づき、本発明は、交流低圧電源と試験回路と被試験電力コンバータと少なくとも1台の双方向電力コンバータと、を含む電力コンバータの全負荷試験システムを更に提供する。前記試験回路は、前記交流低圧電源と接続され、前記被試験電力コンバータが試験回路内に設けられる。前記少なくとも1台の双方向電力コンバータは、前記被試験電力コンバータと並列接続される。
【発明の効果】
【0009】
本発明で提供する電力コンバータの全負荷試験システム及び方法を通じて電力コンバータの全負荷試験時における所要電力を大幅に低下できる。
【0010】
以上の本発明に対する略述は、本発明の数種の態様と技術的特徴に関わる基本的な説明を行うことを目的とする。発明の略述は、本発明に対する詳細な記述ではない。発明の略述の目的は、特に本発明のキーとなる要素や重要な要素を挙げることではない。発明の略述は、本発明の範囲を定義づけるために用いられることはなく、単に、簡明な方式で本発明の数種の概念を開示するためだけのものである。。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施例に係る方法のフローチャートである。
【
図2】本発明の一実施例に係る試験システム構成図である。
【
図3】本発明の別の実施例に係る試験システム構成図である。
【
図4】本発明の更なる実施例に係る試験システム構成図である。
【
図5】本発明の更なる別の実施例に係る試験システム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の技術的特徴及び実用効果を理解し、明細書の内容に基づいて実施できるため、更に図面に示す好ましい実施例で次の通り詳細に説明する。
【0013】
まず
図1を参照する。
図1は、本発明の実施例に係る方法のフローチャートである。
図1に示すように、本発明の実施例の主要ステップは、被試験電力コンバータを用意するステップ(a)と、前記被試験電力コンバータを試験回路内に設けるステップ(b)と、前記試験回路内において前記被試験電力コンバータを少なくとも1台の双方向電力コンバータと直列接続するステップ(c)と、前記試験回路を交流低圧電源と接続するステップ(d)と、前記被試験電力コンバータに対し全負荷試験を実施するステップ(e)と、を含む。
【0014】
図1内のステップ流れを各種異なる電力コンバータの全負荷試験システム10に応用した時、具体的実施例は、
図2乃至
図5に記載されている内容から知り得ることができる。
【0015】
同時に
図1及び
図2を参照すると、
図2は、本発明の一実施例に係る試験システム構成図である。
図2に示すように、
図2の電力コンバータの全負荷試験システム10構成において、交流低圧電源Mは、電圧が220ボルト~600ボルトの三相交流電源である。被試験電力コンバータ100は、直流/直流電力コンバータ(DC/DC Converter)である。
図2の実施例において、まず被試験電力コンバータ100を用意するステップ(a)を実施する。次に、前記被試験電力コンバータを試験回路T内に設けるステップ(b)を実施する。本実施例において、試験回路Tは、交流低圧電源Mと並列接続される。
【0016】
そして試験回路Tにおいて、前記被試験電力コンバータ100を少なくとも1台の双方向電力コンバータと直列接続するステップ(c)を実施する。本実施例内の少なくとも1台の双方向電力コンバータは、第1双方向電力コンバータ200aと第2双方向電力コンバータ200bとを含む。よって、本実施例の試験回路Tは、試験始点Sと、第1フィルタ300aと、第1双方向電力コンバータ200aと、被試験電力コンバータ100と、第2双方向電力コンバータ200bと、第2フィルタ300bと、試験終点Eとを含む。試験始点Sは、交流低圧電源M上に設けられる。第1フィルタ300aは試験始点Sと電気的に接続される。第1双方向電力コンバータ200aは、第1フィルタ300aと電気的に接続される。被試験電力コンバータ100は、第1双方向電力コンバータ200aと電気的に接続される。
【0017】
第2双方向電力コンバータ200bは、同様に被試験電力コンバータ100と電気的に接続される。次に、第2フィルタ300bが第2双方向電力コンバータ200bと電気的に接続される。試験終点Eは、同様に交流低圧電源M上に設けられる。試験終点Eは、第2フィルタ300bと電気的に接続される。本実施例において、第1フィルタ300a及び第2フィルタ300bは、いずれもLCLフィルタとする。このため、試験回路T全体を安定的に交流低圧電源Mと並列接続させることができる。
【0018】
次に、前記試験回路Tを交流低圧電源Mと接続するステップ(d)を実施する。前述したように、
図2の実施例において、試験回路T全体は、並列接続方式により交流低圧電源Mと接続される。最後に、前記被試験電力コンバータ100に対し全負荷試験を実施するステップ(e)を実施する。
【0019】
図2の実施例において、被試験電力コンバータ100は、交流低圧電源Mとの並列接続機能を備えた双方向直流/直流電力コンバータ(DC/DC Converter)である。このため、同時に矢印A1及び矢印A2の電流方向に沿って、全負荷試験を実施できる。本実施例において、A1の方向に沿う試験は、低圧(LV)直流を高圧(HV)直流に変換する際の全負荷時の所要電力を試験するものである。矢印A2の方向に沿う試験が高圧(HV)直流を低圧(LV)直流に変換する際の全負荷時の所要電力を試験するものである。
【0020】
矢印A1又は矢印A2の試験方向を問わず、本実施例は、全負荷電力試験を実施する時、被試験電力コンバータ100の全負荷電力を250キロワット(kW)、全負荷効率を90%と仮定する。双方向変換効率が90%の前提下で、交流低圧電源Mの電力源は、下数式1で算出された83キロワット(kW)だけで全負荷試験を完成できる。同じ条件の従来技術に比べると、本来の所要電力278キロワット(kW)から195キロワット(kW)に大幅に低下し、所要電力の減少効率は70.14%に達した。
【0021】
【0022】
同時に
図1、
図3及び
図4を参照すると、
図3は、本発明の別の実施例に係る試験システム構成図であり、
図4が本発明の更なる実施例に係る試験システム構成図である。
図3の実施例と
図4の実施例とは、電力コンバータの全負荷試験システム10の基本的な構成は同じである。
図3及び
図4の実施例は、電流方向の違いにより変換効率が異なるということで、作成した実施例である。
図1、
図3及び
図4の実施例を総合的にみて、まず被試験電力コンバータ100を用意するステップ(a)を実施する。次に、前記被試験電力コンバータを試験回路T内に設けるステップ(b)を実施する。本実施例において、試験回路Tは、同様に交流低圧電源Mと並列接続される。
【0023】
そして、試験回路Tにおいて、前記被試験電力コンバータ100を少なくとも1台の双方向電力コンバータと直列接続するステップ(c)を実施する。本実施例内の少なくとも1台の双方向電力コンバータは、第1双方向電力コンバータ200aを含む。よって、本実施例の試験回路Tは、試験始点Sと、第1フィルタ300aと、第1双方向電力コンバータ200aと、被試験電力コンバータ100と、試験終点Eとを含む。試験始点Sは、交流低圧電源M上に設けられる。第1フィルタ300aは、試験始点Sと電気的に接続される。第1双方向電力コンバータ200aは、第1フィルタ300aと電気的に接続される。被試験電力コンバータ100は、第1双方向電力コンバータ200aと電気的に接続される。試験終点Eは、同様に交流低圧電源M上に設けられる。試験終点Eは、被試験電力コンバータ100と電気的に接続される。本実施例において、第1フィルタ300aは、LCLフィルタとする。
【0024】
次に、前記試験回路Tを交流低圧電源Mと接続するステップ(d)を実施する。前述したように、
図3又は
図4の実施例において、試験回路T全体は、並列接続方式により交流低圧電源Mに接続される。最後に、前記被試験電力コンバータ100に対し全負荷試験を実施するステップ(e)を実施する。
【0025】
図3又は
図4の実施例において、被試験電力コンバータ100は、交流低圧電源Mとの並列接続機能を備えた双方向交流/直流電力コンバータ(AC/DC Converter)である。このため、矢印A3(
図3)及び矢印A4(
図4)の電流方向に沿って、全負荷試験を実施できる。
【0026】
本実施例において、
図3の実施例のように、A3の方向に沿って全負荷試験を実施する時、変換効率は90%とする。
図4の実施例のように、矢印A4の方向に沿って試験を実施する時、変換効率は95%とする。
【0027】
矢印A3又は矢印A4の試験方向を問わず、本実施例は、同じ条件で全負荷電力試験を実施する時、被試験電力コンバータ100の全負荷電力を250キロワット(kW)、全負荷効率を90%と仮定する。
図3の実施例において、被試験電力コンバータ100の変換効率は90%である。このため、交流低圧電源Mの電力源は、下数式2で算出された53キロワット(kW)だけで全負荷試験を完成できる。同じ条件の従来技術に比べると、本来の所要電力278キロワット(kW)から225キロワット(kW)に大幅に低下し、所要電力の減少効率は80.93%に達した。
【0028】
【0029】
図4の実施例において、被試験電力コンバータ100の変換効率は95%である。このため、電力源が下数式3で算出された42キロワット(kW)だけで全負荷試験を完成できる。同じ条件の従来技術に比べると、本来の所要電力278キロワット(kW)から236キロワット(kW)に大幅に低下し、所要電力の減少効率は84.89%に達した。
【0030】
【0031】
最後に、同時に
図1及び
図5を参照すると、
図5は本発明の更なる別の実施例の試験システム構成図である。
図5に示すように、
図5の電力コンバータの全負荷試験システム10構成において、交流低圧電源Mは、電圧が600ボルトを下回る三相交流電源である。
図5の実施例において、まず被試験電力コンバータ100を用意するステップ(a)を実施する。次に、前記被試験電力コンバータを試験回路T内に設けるステップ(b)を実施する。本実施例において、試験回路Tは、単一試験始点を通じて交流低圧電源Mと接続される。
【0032】
そして、試験回路Tにおいて、前記被試験電力コンバータ100を少なくとも1台の双方向電力コンバータと直列接続するステップ(c)を実施する。本実施例内の少なくとも1台の双方向電力コンバータは、第1双方向電力コンバータ200aと第2双方向電力コンバータ200bとを含む。よって、本実施例の試験回路Tは、試験始点Sと、第1フィルタ300aと、第1双方向電力コンバータ200aと、ループ回路Cと、被試験電力コンバータ100と、第2双方向電力コンバータ200bと、第2フィルタ300bとを含む。試験始点Sは、交流低圧電源M上に設けられる。第1フィルタ300aは、試験始点Sと電気的に接続される。第1双方向電力コンバータ200aは、第1フィルタ300aと電気的に接続される。ループ回路Cは、第1双方向電力コンバータ200aと電気的に接続される。
【0033】
被試験電力コンバータ100及び第2双方向電力コンバータ200bは、同様にループ回路C上に設けられる。第2双方向電力コンバータ200bは、被試験電力コンバータ100と直列接続される。第2フィルタ300bは、同様にループ回路C上において第2双方向電力コンバータ200bと電気的に接続される。本実施例において、第1フィルタ300a及び第2フィルタ300bは、いずれもLCLフィルタとする。このため、試験回路T全体を安定させることができる。
【0034】
次に、前記試験回路Tを交流低圧電源Mと接続するステップ(d)を実施する。前述したように、
図2の実施例において、試験回路Tは、試験始点Sを通じて交流低圧電源Mと接続される。最後に、前記被試験電力コンバータ100に対し全負荷試験を実施するステップ(e)を実施する。
【0035】
図5の実施例において、被試験電力コンバータ100は、交流低圧電源Mとの並列接続機能を備えず、かつ単方向直流/直流電力コンバータ(DC/DC Converter)である。このため、全負荷試験を実施する時、交流低圧電源Mから供給される電力が矢印A5の方向に沿ってループ回路C内に入り、ループ回路C内において矢印A6の方向に沿って循環することで、全負荷試験を実施する。
【0036】
図5の実施例で全負荷電力試験を実施する時、被試験電力コンバータ100の全負荷電力を300キロワット(kW)、全負荷効率を92%と仮定する。変換効率が95%の前提下で、交流低圧電源Mの電力源は、下数式(4)で算出された43キロワット(kW)だけで全負荷試験を完成できる。同じ条件の従来技術に比べると、本来の所要電力326キロワット(kW)から283キロワット(kW)に大幅に低下し、所要電力の減少効率は86.81%に達した。
【0037】
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の実施例の運用を通じて、各種被試験電力コンバータ100の全負荷試験を実施する時の所要電力を大幅に低下でき、エネルギー消費の課題を解決できる以外に、更に試験効率を向上する効果を奏する。
【0039】
以上に説明するものは、本発明の好ましい実施例であって、本発明の実施範囲は、そのような実施例に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲及び明細書の内容に基づいて均等の範囲内で各種の変更や修飾を加えるものは、本発明にカバーされる範囲内に属する。
【符号の説明】
【0040】
10 電力コンバータの全負荷試験システム
100 被試験電力コンバータ
200a 第1双方向電力コンバータ
200b 第2双方向電力コンバータ
300a 第1フィルタ
300b 第2フィルタ
C ループ回路
M 交流低圧電源
T 試験回路
S 試験始点
E 試験終点
A1~A6 矢印
(a)~(e) ステップ