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▶ ソウル バイオシス カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】捕虫器
(51)【国際特許分類】
   A01M 1/08 20060101AFI20220301BHJP
【FI】
A01M1/08
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2018568818
(86)(22)【出願日】2017-07-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-09-12
(86)【国際出願番号】 KR2017007037
(87)【国際公開番号】W WO2018008923
(87)【国際公開日】2018-01-11
【審査請求日】2020-06-16
(31)【優先権主張番号】10-2016-0084446
(32)【優先日】2016-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0079858
(32)【優先日】2017-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0051792
(32)【優先日】2017-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0040640
(32)【優先日】2017-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】オム, フン シク
(72)【発明者】
【氏名】チョ, ヒョン スン
(72)【発明者】
【氏名】チュ, ビョン チョル
(72)【発明者】
【氏名】チャン, サン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】コ, ミ ソ
(72)【発明者】
【氏名】チェ, ウン ミ
【審査官】佐藤 智子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104488840(CN,A)
【文献】特開2015-204782(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0097077(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸入ファンが装着された胴体、
前記胴体の上部に配置され、第1発光モジュールが設置される第1発光モジュール設置部、
記胴体の下部に配置された捕集部、及び
前記胴体の下部において前記捕集部内に配置され、前記吸入ファンから遠くなるほど直径が狭くなるテーパー形状を含む空気集塵部、を含み、
前記空気集塵部は、垂直断面の勾配が異なる2以上の区間を含むと共に、前記吸入ファンによって流入した空気を通過させるための複数の空気集塵部格子、及び前記複数の空気集塵部格子の間に設けられた空気集塵部側面口を含む、捕虫器。
【請求項2】
前記第1発光モジュール設置部上に装着可能な屋根をさらに含み、
前記第1発光モジュール設置部は、前記第1発光モジュールの少なくとも一部に対応するように装着される第1発光モジュールカバーを含み、
前記屋根には、前記第1発光モジュール及び前記第1発光モジュールカバーのうち少なくともいずれか一つを圧着する圧着部が設けられた、請求項1に記載の捕虫器。
【請求項3】
前記空気集塵部格子のそれぞれは、長さ及び幅を有する二つの棒形状部分を、幅の一部が重畳するように重ねた形状を有し、一つの空気集塵部格子の上側に配置された部分は、隣り合う空気集塵部格子の下側に配置された部分の近くに配置された、請求項1又は2に記載の捕虫器。
【請求項4】
吸入ファンが装着された胴体、
前記胴体の上部に配置され、第1発光モジュールが設置される第1発光モジュール設置部、
前記胴体の下部に配置された捕集部、及び
前記胴体の下部において前記捕集部内に配置され、前記吸入ファンから遠くなるほど直径が狭くなるテーパー形状を含む空気集塵部、を含み、
前記第1発光モジュール設置部は、前記第1発光モジュールの少なくとも一部に対応するように装着される第1発光モジュールカバーを含み、
前記第1発光モジュールカバーは、
前面、
前記前面の少なくとも一辺に設けられるカバー枠部、及び
前記カバー枠部から突出した突出部、を含み、
前記前面は、前記カバー枠部より厚さが薄い、捕虫器。
【請求項5】
前記突出部は、
前記カバー枠部から延長され、長さ方向に形成されたカバー突出部、及び
前記カバー枠部から延長され、高さ方向に形成されたカバー段部、を含み、
前記カバー突出部及び前記カバー段部は、前記第1発光モジュールカバーにおいてそれぞれ異なる面に配置された、請求項に記載の捕虫器。
【請求項6】
前記第1発光モジュール設置部は、
第1発光モジュール挿入溝、
カバー挿入溝、
前記カバー挿入溝において前記第1発光モジュール挿入溝が配置された方向に設けられたカバー段部ガイド部、及び
前記カバー挿入溝において前記第1発光モジュール挿入溝から遠くなる方向に設けられたカバー突出部ガイド部、を含む、請求項に記載の捕虫器。
【請求項7】
前記カバー段部ガイド部及び前記カバー突出部ガイド部には、前記カバー挿入溝を挟んで段差が設けられた、請求項に記載の捕虫器。
【請求項8】
前記第1発光モジュール設置部上に装着可能な屋根をさらに含み、
前記屋根には、前記第1発光モジュール及び前記第1発光モジュールカバーのうち少なくともいずれか一つを圧着する圧着部が設けられ、
前記圧着部は、前記第1発光モジュールカバーが装着される方向に突出した圧着部突出部をさらに含み、
前記圧着部突出部は、前記第1発光モジュールカバーを、前記カバー段部が設けられた面から前記カバー突出部が設けられた面の方向に圧着する、請求項に記載の捕虫器。
【請求項9】
吸入ファンが装着された胴体、
前記胴体の上部に配置され、第1発光モジュールが設置される第1発光モジュール設置部、
前記胴体の下部に配置された捕集部、及び
前記胴体の下部において前記捕集部内に配置され、前記吸入ファンから遠くなるほど直径が狭くなるテーパー形状を含む空気集塵部、を含み、
前記第1発光モジュール設置部は、前記第1発光モジュールの少なくとも一部に対応するように装着される第1発光モジュールカバーを含み、
前記第1発光モジュールカバーには、前記第1発光モジュールが挿入可能になるように開口された空間が設けられ、少なくとも一面は透明領域を含み、
前記第1発光モジュール設置部には開口部が設けられ、前記第1発光モジュールカバーの少なくとも一部が前記開口部に引き込まれ、前記第1発光モジュールカバーに設けられた載置部が前記第1発光モジュール設置部の上面に載置される、捕虫器。
【請求項10】
吸入ファンが装着された胴体、
前記吸入ファンの下部に設置され、第2発光モジュールが設置される第2発光モジュール設置部、
前記第2発光モジュール設置部の下部に配置される光触媒フィルター、
前記胴体の上部に配置され、第1発光モジュールが設置される第1発光モジュール設置部、及び
前記胴体の下部に配置された捕集部、を含み、
前記第1発光モジュール設置部は、前記第1発光モジュールの少なくとも一部に対応するように装着される第1発光モジュールカバーを含み、
前記第2発光モジュール設置部には、前記光触媒フィルターの方向に光を照射するように設置される第2発光モジュールが装着される、捕虫器。
【請求項11】
前記第1発光モジュール設置部上に装着可能な屋根をさらに含み、
前記屋根には、前記第1発光モジュール及び前記第1発光モジュールカバーのうち少なくともいずれか一つを圧着する圧着部が設けられる、請求項10に記載の捕虫器。
【請求項12】
前記胴体の下部に配置され、前記吸入ファンから遠くなるほど直径が狭くなるテーパー形状である空気集塵部をさらに含み、
前記第2発光モジュール設置部の下部に配置され、前記空気集塵部から延長された光触媒フィルター設置部を有する、請求項10又は11に記載の捕虫器。
【請求項13】
前記第2発光モジュール設置部の下部に延長され、前記第2発光モジュール設置部において第2発光モジュールが実装される領域を覆う第2突出部を有する、請求項12に記載の捕虫器。
【請求項14】
前記空気集塵部は、空気集塵部入口部、空気集塵部中間部、及び空気集塵部吐出口を含み、垂直断面の勾配のサイズが空気集塵部吐出口>空気集塵部入口部>空気集塵部中間部の順であって、
前記空気集塵部吐出口は、前記捕集部の方向に延長されたシリンダー形状である、請求項13に記載の捕虫器。
【請求項15】
センサー部をさらに含み、
前記センサーは、周辺光の照度を検出する照度センサー、ユーザーの接近情報を検出するモーションセンサー、及び前記第1発光モジュール設置部に設置される第1発光モジュールの光度情報を検出するUVセンサーのうち少なくともいずれか一つを含む、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の捕虫器。
【請求項16】
前記接近情報は接近距離情報を含み、
前記ユーザーの接近距離情報が予め設定された値未満である場合、第1発光モジュールの光度が減少する、請求項15に記載の捕虫器。
【請求項17】
前記第1発光モジュール設置部は、下部に第1発光モジュールが設置される板状部を含み、
前記UVセンサーは、前記板状部の下面に設置され、前記第1発光モジュールから放出される光が直接照射され、前記捕虫器の外部から放出された光が前記第1発光モジュール設置部によって遮られて前記UVセンサーに直接照射されない形態である、請求項15に記載の捕虫器。
【請求項18】
記UVセンサーは、前記第1発光モジュールの第1発光基板に設置され、前記第1発光モジュールから放出される光が直接照射され、前記捕虫器の外部から放出された光が前記第1発光モジュール設置部によって遮られて前記UVセンサーに直接照射されない形態である、請求項15に記載の捕虫器。
【請求項19】
前記照度センサーで検出された周辺光の照度が20lux以下である場合、前記第1発光モジュールから放出される光の光出力が100mW以下になるように前記第1発光モジュールの光出力が制御される、請求項15に記載の捕虫器。
【請求項20】
前記第1発光モジュールから放出される光の光出力が100mW以下である、請求項1乃至19のいずれか1項に記載の捕虫器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、捕虫器に関し、より詳細には、脱臭効果を発生させると同時に、誘引光によって誘引された昆虫を、吸入ファンによって形成された気流で吸入して捕集する捕虫器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化及び環境政策などの気候的影響及び社会的影響によって害虫が増加している。害虫は、農作物及び家畜に被害を与えることはもちろん、マラリア、デング熱、日本脳炎などの病原菌を感染させることによって、人間にも悪影響を及ぼし得る。特に、近年では、ジカウイルス(zika virus、ZIKV)の感染恐怖の拡散により、蚊殺虫関連方法に関する研究がさらに活性化されている実情にある。
【0003】
殺虫方法と関連して、従来は、殺虫剤を用いる化学的防除法、ドジョウなどを用いる生物学的防除法、ブラックライト・トラップ及び二酸化炭素などで害虫を誘引した後、高電圧などを印加することによって害虫を退治する物理的防除法、水たまりを無くしたり、害虫の幼虫が生息できないように周囲環境を改善したりする環境的防除法などが試みられた。しかし、化学的防除法の場合は、2次汚染問題が台頭しており、生物学的防除法又は環境的防除法などの場合は、相対的に多くの費用、処理時間及び努力を要するおそれがあり、殺虫又は捕虫器を用いる物理的防除法などの場合は、装置の構成が複雑でユーザーの便宜性が低下したり、高電圧装置が伴う危険を内包したりするという問題があった。
【0004】
一方、UV光源は、殺菌、消毒などの医療目的、照射されたUV光の変化を用いた分析目的、UV硬化の産業用目的、UVタンニングの美容目的、捕虫、偽札検査などの多様な目的で使用されている。このようなUV光源として使用される伝統的なUV光源ランプとしては、水銀ランプ(mercury lamp)、エキシマランプ(excimer lamp)、重水素ランプ(deuterium lamp)などがあった。しかし、このような従来のランプのいずれにおいても、電力消耗及び発熱が激しく、且つ寿命が短く、内部に充填される有毒ガスによって環境が汚染されるという問題があった。
【0005】
上述した従来のUV光源ランプが有している問題を解決するためにUV LEDが脚光を浴びており、UV LEDは、電力消耗が少なく、環境汚染の問題がないという長所を有する。よって、従来は、誘引光によって誘引された昆虫を吸入ファンによって捕集する捕虫器に関する研究が進められてきた。
【0006】
しかし、従来の常用のUV LEDを用いて吸入ファンで昆虫を捕集する捕虫器においては、吸入ファンに蚊などの昆虫の死骸が付着することによってファンによる騒音が発生し、吸入ファンの速度制御が不適切で蚊が脱出を図ったりして捕虫器内に吸入されず、捕虫器によって発生する気流が力学的に容易に制御されないので、吸入効率が低下したり、過多の電力を使用しなければならなかったりという問題があった。
【0007】
また、従来の捕虫器においては、蚊などの昆虫の死骸が腐敗することによって捕虫器の周辺に悪臭を発生させるという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した従来技術に比べて環境にやさしく、製造工程が簡便でありながらも昆虫の誘引効率及び吸入効率に優れた捕虫器を提供しようとするものである。
【0009】
さらに、本発明は、蚊を吸入する最適な風速を発生させると同時に、騒音を最小化できる捕虫器を提供しようとするものである。
【0010】
また、本発明は、蚊誘引効率が高いと同時に、人体には無害な波長及び強さの光を照射する第1発光モジュールが装着された捕虫器を提供しようとするものである。
【0011】
また、本発明は、脱臭効果を発生させる光触媒フィルターが装着された捕虫器を提供しようとするものである。
【0012】
また、本発明は、蚊誘引要素として光を使用するだけでなく、二酸化炭素などのガスを放出できる捕虫器を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記のような問題を解決するために、本発明の一実施例によると、吸入ファンが装着された胴体、前記胴体の上部に配置された第1発光モジュール設置部、及び前記胴体の下部に配置された捕集部、を含む捕虫器を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一実施例に係る捕虫器は、環境にやさしい昆虫殺虫方法を提供することができる。
【0015】
また、本発明の一実施例に係る捕虫器は、光透過効率が高いと共に、騒音発生が抑制された第1発光モジュールカバーを有することができる。
【0016】
また、本発明の一実施例に係る捕虫器は、一体型第1発光モジュールカバーを適用することによって防水及び防湿効果を有することができる。
【0017】
また、本発明の一実施例に係る捕虫器は、昆虫通過部の下面に第1突出部を含むことによって、捕虫器に衝撃が加えられるとき、モーター及び吸入ファンが胴体から離脱する現象を抑制することができる。
【0018】
また、本発明の一実施例に係る捕虫器は、昆虫通過穴のサイズを制御することによって昆虫を選択的に捕集することができ、特に、蚊より体積が大きい昆虫は捕虫器内に流入させないことによって、吸入ファンの耐久性を向上させ、騒音発生を抑制することができる。
【0019】
また、本発明の一実施例に係る捕虫器は、吸入ファンをモーターの下部に位置させ、吸入ファンの回転速度及び直径を制御することによって騒音発生を抑制することができる。
【0020】
また、本発明の一実施例に係る捕虫器は、第1発光モジュールから照射される光の波長及び強度を制御することによって、人体に無害であると同時に、昆虫を効果的に誘引できる光を発生させることができる。
【0021】
また、本発明の一実施例に係る捕虫器は、吸入ファンの回転速度を制御し、捕虫器の胴体、捕集部、及び支持台の高さを制御することによって、昆虫吸入効率が高い風速を発生させることができる。
【0022】
また、本発明の一実施例に係る捕虫器は、昆虫通過穴、空気集塵部側面口、空気集塵部吐出口、及び捕集部側面口の穴のサイズ又は面積の比率を制御することによって、騒音発生を抑制できると同時に、昆虫吸入効率が高い風速を発生させることができる。
【0023】
また、本発明の一実施例に係る捕虫器は、紫外線で昆虫を誘引するだけでなく、熱を発生させ、二酸化炭素を発生させることによって昆虫誘引効果を極大化することができる。
【0024】
また、本発明の一実施例に係る捕虫器は、脱臭機能を行うことによって、前記捕虫器の周辺に快適な環境を形成することができる。
【0025】
また、本発明の一実施例に係る捕虫器は、空気集塵部の形態を制御することによって、捕集された昆虫、特に蚊の脱出頻度を著しく低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、本発明の一実施例に係る捕虫器を示した斜視図である。
図2図2は、本発明の一実施例に係る捕虫器を示した側面図である。
図3図3は、本発明の一実施例に係る捕虫器を示した断面図である。
図4図4は、本発明の一実施例に係る捕虫器を示した分解斜視図である。
図5図5は、本発明の一実施例に係る捕虫器の空気集塵部を示した図である。
図6図6は、本発明の一実施例に係る捕虫器の空気集塵部を示した図である。
図7図7は、本発明の一実施例に係る捕虫器の空気集塵部を示した図である。
図8図8は、本発明の一実施例に係る捕虫器の第1発光モジュールを示した図である。
図9図9は、本発明の一実施例に係る捕虫器の第1発光モジュールを示した図である。
図10図10は、本発明の一実施例に係る捕虫器の第1発光モジュールを示した図である。
図11図11は、本発明の一実施例に係る昆虫通過部の下面を示した図である。
図12図12は、本発明の一実施例に係る第1発光モジュールカバーを示した図である。
図13図13は、本発明の一実施例に係る第1発光モジュールカバーを示した図である。
図14図14は、本発明の一実施例に係る第1発光モジュール設置部に第1発光モジュールカバー及び第1発光モジュールが装着された実施形態を示した図である。
図15図15は、本発明の一実施例に係る第1発光モジュールカバーを示した図である。
図16図16は、本発明の一実施例に係る屋根の下面を示した図である。
図17図17は、本発明の一実施例に係る胴体の下部に第2突出部が配置された実施形態を示した図である。
図18図18は、本発明の一実施例に係る胴体の下部に第2突出部が配置された実施形態を示した図である。
図19図19は、本発明に係る捕虫器の構成ブロック図である。
図20図20は、本発明に係るセンサー部の構成ブロック図である。
図21図21は、本発明に係る照度センサーによる光源制御を示した構成ブロック図である。
図22図22は、本発明に係る光源のPWM制御による駆動電圧の波形を示した図である。
図23図23は、本発明に係る光源のPWM制御による駆動電圧の波形を示した図である。
図24図24は、本発明に係る光源のPWM制御による駆動電圧の波形を示した図である。
図25図25は、本発明に係る光源の回路を概略的に示した図である。
図26図26は、本発明の一実施例に係る捕虫器を示した図である。
図27図27は、本発明の一実施例に係る捕虫器を示した図である。
図28図28は、本発明の一実施例に係る捕虫器を示した図である。
図29図29(a)、(b)は、本発明の一実施例に係る捕虫器の第1発光ダイオードチップの光発散角及び光到達距離を概略的に示した図である。
図30図30(a)は、図29(a)による光発散角を示した図で、図30(b)は、図29(b)による光発散角を示した図である。
図31図31は、本発明の一実施例に係る捕虫器の第1発光モジュールを示した図である。
図32図32は、本発明の一実施例に係る捕虫器の第1発光モジュール及び第1発光モジュールカバーを示した図である。
図33図33は、本発明の更に他の一実施例に係る捕虫器を示した分解斜視図である。
図34図34は、本発明の更に他の一実施例に係る捕虫器を示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、以下で開示する実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現可能である。但し、本実施例は、本発明の開示を完全にし、通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。
【0028】
本明細書において、一要素が他の要素の「上」又は「下」に位置すると言及される場合、これは、前記一要素が他の要素の「上」又は「下」に直接位置したり、又はこれらの要素の間に追加的な要素が介在したりし得るという意味を全て含む。本明細書において、「上部」又は「下部」という用語は、観察者の視点で設定された相対的な概念であって、観察者の視点が変わると、「上部」が「下部」を意味することもでき、「下部」が「上部」を意味することもできる。
【0029】
複数の図面上で、同一の符号は実質的に互いに同一の要素を称する。また、単数の表現は、文脈上、明らかに異なる意味でない限り、複数の表現を含むものと理解しなければならなく、「含む」又は「有する」などの用語は、記述する特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないものと理解しなければならない。
【0030】
また、本明細書で使用された「昆虫」という用語は、例えば、害虫を称することができ、蚊を含むことができる。
【0031】
前記のような問題を解決するために、本発明の一実施例によると、吸入ファンが装着された胴体、前記胴体の上部に配置された第1発光モジュール設置部、及び前記胴体の下部に配置された捕集部を含む捕虫器を提供する。
【0032】
このとき、前記第1発光モジュール設置部は、前記第1発光モジュール設置部に設置される第1発光モジュールの少なくとも一部に対応するように装着可能な第1発光モジュールカバーを含んでもよい。
【0033】
このとき、前記第1発光モジュールカバーは、前面、及び前記前面の少なくとも一辺に設けられるカバー枠部を含み、前記前面は、前記カバー枠部より厚さが薄くてもよい。
【0034】
このとき、前記第1発光モジュールカバーは、前記カバー枠部から突出した突出部を含んでもよい。
【0035】
このとき、前記突出部は、前記カバー枠部から延長され、長さ方向に形成されたカバー突出部、及び前記カバー枠部から延長され、高さ方向に形成されたカバー段部を含み、前記カバー突出部及び前記カバー段部は、前記第1発光モジュールカバーにおいてそれぞれ異なる面に配置されてもよい。
【0036】
このとき、前記第1発光モジュール設置部は、第1発光モジュール挿入溝、カバー挿入溝、前記カバー挿入溝において前記第1発光モジュール挿入溝が配置された方向に設けられたカバー段部ガイド部、及び前記カバー挿入溝において前記第1発光モジュール挿入溝から遠くなる方向に設けられたカバー突出部ガイド部を含んでもよい。
【0037】
このとき、前記カバー段部ガイド部及び前記カバー突出部ガイド部には、前記カバー挿入溝を挟んで段差が設けられてもよい。
【0038】
一方、前記第1発光モジュール設置部上に装着可能な屋根をさらに含み、前記屋根には、前記第1発光モジュール及び前記第1発光モジュールカバーのうち少なくともいずれか一つを圧着する圧着部が設けられてもよい。
【0039】
このとき、前記圧着部は、前記第1発光モジュールカバーが装着される方向に突出した圧着部突出部をさらに含んでもよい。
【0040】
このとき、前記圧着部突出部は、前記第1発光モジュールカバーを、前記カバー段部が設けられた面から前記カバー突出部が設けられた面の方向に圧着してもよい。
【0041】
一方、前記第1発光モジュールカバーには、前記第1発光モジュールが挿入できるように開口された空間が設けられ、前記第1発光モジュールカバーの少なくとも一面は透明領域を含んでもよい。
【0042】
このとき、前記第1発光モジュールカバーは、外部に突出した突出板を含んでもよい。
【0043】
また、前記第1発光モジュールカバーは載置部をさらに含み、前記第1発光モジュールカバーは前記第1発光モジュール設置部に載置されてもよい。
【0044】
このとき、前記第1発光モジュール設置部上に装着可能な屋根をさらに含み、前記第1発光モジュール設置部には開口部が設けられ、前記第1発光モジュールカバーの少なくとも一部が前記開口部に引き込まれ、前記載置部によって前記第1発光モジュール設置部に載置され、前記屋根が前記第1発光モジュール設置部及び前記第1発光モジュールカバー上に装着される形態であってもよい。
【0045】
このとき、前記第1発光モジュール設置部と前記第1発光モジュールカバーとの間にパッキング部材がさらに装着可能であってもよい。
【0046】
また、前記載置部の少なくとも一部は、前記載置部との間に段差が形成された結合部を含んでもよい。
【0047】
また、前記第1発光モジュールカバーは、前記第1発光モジュールの挿入を案内する第1発光モジュール挿入溝を含んでもよい。
【0048】
また、前記第1発光モジュールカバーは、その全部が透明領域を含んでもよい。
【0049】
一方、前記胴体の下部に配置された空気集塵部をさらに含み、前記空気集塵部は、前記吸入ファンから遠くなるほど直径が狭くなるテーパー形状であってもよい。
【0050】
このとき、前記空気集塵部は、垂直断面の勾配が異なる2以上の区間を含んでもよい。
【0051】
一例として、前記空気集塵部は、空気集塵部入口部、空気集塵部中間部、及び空気集塵部吐出口を含み、垂直断面の勾配のサイズは空気集塵部吐出口>空気集塵部入口部>空気集塵部中間部の順であってもよい。
【0052】
このとき、前記空気集塵部吐出口は、前記捕集部の方向に延長されたシリンダー形状であってもよい。
【0053】
一例として、前記空気集塵部は、前記吸入ファンによって流入した空気を通過させるための複数の空気集塵部格子、及び前記複数の空気集塵部格子の間に設けられた空気集塵部側面口を含んでもよい。
【0054】
このとき、前記空気集塵部格子のそれぞれは、長さ及び幅を有する二つの棒形状部分を、幅の一部が重畳するように重ねた形状を有し、一つの空気集塵部格子の上側に配置された部分は、隣り合う空気集塵部格子の下側に配置された部分の近くに配置されてもよい。
【0055】
一方、前記胴体は、前記吸入ファンの下部に設置された第2発光モジュール設置部を含んでもよい。
【0056】
このとき、前記第2発光モジュール設置部の下部に配置される光触媒フィルターをさらに含んでもよい。
【0057】
このとき、前記第2発光モジュール設置部には、前記光触媒フィルターの方向に光を照射するように設置される第2発光モジュールが装着されてもよい。
【0058】
このとき、前記第2発光モジュールは、第2発光ダイオードチップが実装されていない面が前記吸入ファンに対応するように配置されてもよい。
【0059】
また、前記胴体の下部に配置され、前記吸入ファンから遠くなるほど直径が狭くなるテーパー形状である空気集塵部をさらに含み、前記第2発光モジュール設置部の下部に配置され、前記空気集塵部から延長される形態である光触媒フィルター設置部を含んでもよい。
【0060】
また、前記第2発光モジュール設置部の下部に延長されて形成され、前記第2発光モジュール設置部において第2発光モジュールが実装される領域を覆う形態である第2突出部を含んでもよい。
【0061】
一方、前記胴体上に配置される昆虫通過部、及び前記吸入ファンの上部で結合されて動力を伝達するモーターをさらに含み、前記昆虫通過部は、下面に突出し、前記モーターの上部に配置された第1突出部を含んでもよい。
【0062】
また、上述した捕虫器は、前記捕虫器の周辺光の照度を検出する照度センサーをさらに含んでもよい。
【0063】
このとき、前記捕虫器は、前記胴体上に前記第1発光モジュール設置部を離隔させて支持する第1発光モジュール設置部支持台をさらに含み、前記第1発光モジュール設置部支持台は、第1発光モジュールから放出される光を遮らないように前記第1発光モジュールの側面方向に配置され、前記照度センサーは、前記第1発光モジュール設置部支持台に設置されてもよい。
【0064】
また、前記第1発光モジュール設置部支持台は、所定の長さ及び厚さを有し、前記照度センサーは、前記第1発光モジュール設置部支持台において前記第1発光モジュールが設置された方向の反対方向に設置され、前記第1発光モジュールから放出される光が前記照度センサーに照射されない形態であってもよい。
【0065】
また、前記第1発光モジュール設置部は、第1発光モジュールが上部から下部の方向に挿入され、前記第1発光モジュールが前記第1発光モジュール設置部の下面に位置する形態であって、前記照度センサーは、前記第1発光モジュール設置部支持台上に設置され、前記第1発光モジュールから放出される光が前記照度センサーに照射されない形態であってもよい。
【0066】
このとき、前記捕虫器は、前記第1発光モジュール設置部上に装着可能な屋根をさらに含み、前記照度センサーは、前記屋根の上面に設置され、前記第1発光モジュールから放出される光が前記照度センサーに照射されない形態であってもよい。
【0067】
また、前記照度センサーによって検出された周辺光の照度変化に応じて、前記第1発光モジュール設置部に設置される第1発光モジュールに印加される駆動電圧がPWM(Pulse width Modulation)制御されてもよい。
【0068】
このとき、前記第1発光モジュール設置部に印加される駆動電圧は、少なくとも2以上のデューティー比(Duty ratio)を有してもよい。
【0069】
このとき、前記照度センサーによって検出された周辺光の照度が予め設定された照度範囲未満である場合に前記第1発光モジュールに印加される駆動電圧のデューティー比がs%で、前記照度センサーによって検出された周辺光の照度が予め設定された照度範囲を超える場合に前記第1発光モジュールに印加される駆動電圧のデューティー比がb%であるとき、b>sを満足することができる。
【0070】
また、前記照度センサーは、前記予め設定された少なくとも3以上の照度範囲を含み、前記照度範囲の変化に応じて、前記第1発光モジュールに印加される駆動電圧のデューティー比が変化するように制御されてもよい。
【0071】
また、上述した捕虫器は、前記捕虫器へのユーザーの接近情報を検出するモーションセンサーを含んでもよい。
【0072】
このとき、前記接近情報は接近距離情報を含み、前記モーションセンサーによって検出されたユーザーの接近距離情報に応じて第1発光モジュールの光度が制御されてもよい。
【0073】
このとき、前記ユーザーの接近距離情報が予め設定された値未満である場合は、第1発光モジュールの光度が減少し得る。
【0074】
また、上述した捕虫器は、前記第1発光モジュール設置部に設置される第1発光モジュールの光度情報を検出するUVセンサーを含んでもよい。
【0075】
このとき、前記第1発光モジュール設置部は、その下部に第1発光モジュールが設置される板状部を含み、前記UVセンサーは、前記板状部の下面に設置され、前記第1発光モジュールから放出される光が直接照射され、前記捕虫器の外部から放出された光が前記第1発光モジュール設置部によって遮られて前記UVセンサーに直接照射されない形態であってもよい。
【0076】
また、前記第1発光モジュール設置部は、その下部に第1発光モジュールが設置される板状部を含み、前記UVセンサーは、前記第1発光基板に設置され、前記第1発光モジュールから放出される光が直接照射され、前記捕虫器の外部から放出された光が前記第1発光モジュール設置部によって遮られて前記UVセンサーに直接照射されない形態であってもよい。
【0077】
また、前記第1発光モジュールの光度情報が予め設定された値未満である場合にアラームを発生させてもよい。
【0078】
一方、上述した捕虫器は、前記第1発光モジュールから放出される光の光出力が100mW以下であってもよい。
【0079】
また、前記照度センサーで検出された周辺光の照度が20lux以下である場合、前記第1発光モジュールから放出される光の光出力が100mW以下になるように前記第1発光モジュールの光出力が制御されてもよい。
【0080】
本発明に係る捕虫器において、前記第1発光モジュールは、第1発光基板及び第1発光ダイオードチップを含んでもよい。
【0081】
このとき、前記第1発光モジュールは、前記第1発光ダイオードチップを複数含み、前記複数の第1発光ダイオードチップは、光発散角が異なる少なくとも2以上の第1発光ダイオードチップを含んでもよい。
【0082】
このとき、前記第1発光ダイオードチップは、光発散角が100゜~140゜であるものを含んでもよい。
【0083】
このとき、前記第1発光ダイオードチップは、光発散角が40゜~80゜であるものを含んでもよい。
【0084】
また、前記複数の第1発光ダイオードチップは、光出射部の幅が異なる少なくとも2以上の第1発光ダイオードチップを含んでもよい。
【0085】
また、前記複数の第1発光ダイオードチップは、光出射部の高さが異なる少なくとも2以上の第1発光ダイオードチップを含んでもよい。
【0086】
また、前記第1発光基板は、フレキシブル形態、円形状、多面体形状、少なくとも一つの弧(arc)を有する形状、少なくとも一つのコーナーがラウンド処理された多面体形状、及び少なくとも一つのコーナーが面取り処理された多面体形状のうち少なくともいずれか一つを含んでもよい。
【0087】
このとき、前記胴体上に第1発光モジュール設置部を離隔させて支持する第1発光モジュール設置部支持台をさらに含み、前記第1発光モジュール設置部支持台は、前記第1発光モジュール設置部の下面に連結され、前記第1発光基板によって定義される領域の内部に配置されてもよい。
【0088】
このとき、前記第1発光モジュール設置部支持台は、長さ調節部をさらに含んでもよい。
【0089】
また、前記第1発光モジュール設置部は、第1発光モジュールの少なくとも一部に対応するように装着可能な第1発光モジュールカバーを含んでもよい。
【0090】
このとき、前記第1発光モジュールカバーは、少なくとも一部に光発散角変換部を含み、前記光発散角変換部は光拡散部又は光縮小部を含んでもよい。
【0091】
また、前記第1発光ダイオードチップは光発散角変換部を含み、前記光発散角変換部は光拡散部又は光縮小部を含んでもよい。
【0092】
上述したように、昆虫、例えば、蚊を誘引光によって誘引し、吸入ファンによって捕集する従来の捕虫器においては、環境にやさしく、人体に無害であるという長所にもかかわらず、誘引効率が非常に低いか、過度な電力を使用しなければならないか、又は過度の騒音が発生するという問題があり、昆虫の死骸腐敗などによって従来の捕虫器の周辺で悪臭が発生するという問題があった。よって、本発明の発明者等は、前記のような問題を解決するために、捕虫器の各構成を制御することによって、電力を浪費することなく、昆虫、例えば、蚊の誘引効果を極大化させ、吸入効果を向上させると同時に、騒音発生が抑制された環境にやさしい捕虫器を開発し、捕虫器の周辺に快適な環境を造成するために関連する研究及び製造過程を繰り返した。
【0093】
以下、上述した本発明の好適な実施例を、図面を参照して具体的に説明する。
【0094】
図1は、本発明の一実施例に係る捕虫器1000を示した斜視図であり、図2は、本発明の一実施例に係る捕虫器1000を示した側面図であり、図3は、本発明の一実施例に係る捕虫器1000を示した断面図であり、図4は、本発明の一実施例に係る捕虫器1000を示した分解斜視図である。
【0095】
以下、図1図4を参照して、本発明の一実施例に係る捕虫器1000の各構成を詳細に説明する。
【0096】
本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、胴体110と、胴体110上に配置され、昆虫を通過させる昆虫通過部120と、胴体110の下部に配置された空気集塵部130と、空気集塵部130と昆虫通過部120との間に位置する吸入ファン150と、昆虫通過部120の上部に配置され、第1発光モジュール161が装着可能な第1発光モジュール設置部160と、空気集塵部130の下部に配置され、昆虫を捕集する捕集部190と、吸入ファン150と捕集部190との間に配置され、第2発光モジュール171が装着可能な第2発光モジュール設置部170と、第2発光モジュール設置部170の下部に配置され、光触媒フィルター180が装着可能な光触媒フィルター設置部20とを含み、空気集塵部130は、吸入ファン150から遠くなるほど直径が狭くなるテーパー形状であって、垂直断面の勾配が異なる2以上の区間を含んでもよい。
【0097】
本発明で称する昆虫は、その種類を限定することなく、多様な種類の飛虫を含み、特に蚊を称することができる。
【0098】
また、本発明で指称する発光モジュールとしては、その種類を限定することなく、多様な種類の光源を使用することができ、特に、UV LED光源が実装されてもよい。
【0099】
胴体110
胴体110は、その形状は特に限定されないが、吸入ファン150が内部に実装されるという点で円筒形状であってもよく、例えば、凸状の壷形状を有することによって内部空間を確保すると同時に、円滑な吸入気流を形成し、モーター140又は第2発光モジュール171に電力を供給する電気配線が通過する空間を確保することができる。胴体110は、その材質も特に限定されないが、室内又は室外で長期間使用可能であると同時に、製造単価を大きく上昇させないために常用のプラスチック系材質で製造されてもよい。胴体110は、上下に空気が通過できるように上下に開放された構造を有する。
【0100】
図3を参照すると、胴体110の上部から下部にスイッチ30、昆虫通過部120、モーター140、吸入ファン150、及び第2発光モジュール設置部170が胴体110に実装されてもよい。
【0101】
図4を参照すると、昆虫通過部120は、選択的に昆虫が通過できる複数の昆虫通過穴121を含んでもよい。複数の昆虫通過穴121は、その形態は限定されず、円形部材及び放射状部材によって形成されてもよく、一連の円形部材によって形成されてもよい。また、昆虫通過穴121のサイズは、捕集対象昆虫の平均サイズを考慮して調節されてもよい。一方、図4に示したように、昆虫通過部120が一連の円形部材である昆虫通過穴121によって形成される場合、低い製造単価で昆虫通過穴121のサイズを効果的に制御することができる。
【0102】
従来の常用の吸引ファンを用いて昆虫を捕集する捕虫器の場合、蚊より体積が大きい蝶、トンボ、ハエなどの昆虫が共に捕集され、捕集部190の交換周期が速いか、害虫でない有益な昆虫まで捕集されるので生態系に悪影響を及ぼすという問題があった。また、体積が大きい昆虫が吸入ファン150にくっ付くようになり、モーター140の寿命が短縮されたり、吸入ファン150で騒音が発生したりするという問題があった。よって、本発明の発明者等は、捕虫器1000が昆虫を選択的に吸入できるように昆虫通過穴121のサイズを制御すると同時に、経済的に昆虫通過部120を製造した。
【0103】
複数の昆虫通過穴121は、その直径が0.5cm~2cm、好ましくは0.8cm~1.5cmであってもよいし、又は一つの昆虫通過穴121の面積が100mm2~225mm2になるように制御してもよい。よって、昆虫、特に蚊を選択的に通過させる一方で、蝶、トンボ、ハエなどの胴体のサイズが大きい昆虫は捕虫器1000の内部に捕集されないようにし、その結果、モーター140の耐久性の劣悪を防止したり、吸入ファン150で発生する騒音を減少させたりすることができる。
【0104】
一例として、図11を参照すると、昆虫通過部120は、下面に突出し、モーター140の上部に配置された第1突出部122を有してもよい。第1突出部122は、捕虫器1000に衝撃が加えられるとき、モーター140、吸入ファン150などの離脱を防止することができ、例えば、モーター140から0.5mm~5mmだけ離隔して設置され、捕虫器1000に加えられる衝撃によるモーター140又は吸入ファン150の振動の遊び部分を減少させることができる。
【0105】
また、吸入ファン150は、昆虫が吸入ファン150にくっ付くことなく、吸入ファン150の下部に流入するように制御することが好ましい。従来の常用の吸入ファン150を用いて昆虫を捕集する捕虫器の場合、ファン羽根151に昆虫がくっ付くようになり、吸入ファン150の回転半径が均一でなくなることによって、モーター140の耐久性が劣悪になったり、騒音が発生したりするという問題があった。しかし、ファン羽根151に昆虫がくっ付かないように吸入ファン150の回転速度を減少させる場合、捕虫器に隣接した昆虫の捕集効率が著しく減少するという問題があった。すなわち、昆虫は、風速0.8m/s以上で飛行を停止する傾向があるが、風速が過度に高い場合、昆虫が気流からの脱出を試みるようになるので、本発明の発明者等は、ファン羽根151に昆虫がくっ付かないようにすると同時に、蚊が飛行を停止し、吸入ファン150で発生した吸入気流によって捕集される捕虫器1000を製造した。
【0106】
このためには、ファン羽根151が2個~7個、好ましくは3個又は4個であり、吸入ファン150の回転速度が1800rpm~3100rpm、好ましくは2000rpm~2800rpmであってもよい。ファン羽根151の個数が2個未満であったり、又は吸入ファン150の回転速度が1800rpm未満であったりする場合は、蚊の捕集効果が減少し得る。一方、ファン羽根151の個数が7個を超えたり、又は吸入ファン150の回転速度が3100rpmを超えたりする場合は、蚊の死骸が吸入ファン150に過度に多くくっ付いたり、騒音が38dBA以上に高くなるという問題が発生し得る。
【0107】
また、ファン羽根151は、平らな形状でなく、一定の曲率又は一定でない曲率で曲がった形態であってもよく、曲がった形態のファン羽根151は、最下段と最上段との高低差が5mm~50mmであってもよい。一方、吸入ファン150は、その直径が50mm~120mmであってもよく、好ましくは70mm~100mmであってもよい。そして、吸入ファン150と胴体110の内壁との最短距離を1mm~5mmに制御し、吸入ファン150による騒音を最小化すると同時に、吸入気流を効果的に形成することができる。
【0108】
また、胴体110から第1発光モジュール設置部160が離隔した垂直距離と胴体110との高さの比が1:1~1:4で、捕集部190の高さと捕集部190から第1発光モジュール設置部160が離隔した距離との比が1:0.8~1:2であってもよい。前記比率範囲内で、吸入ファン150による気流が効果的に形成され得ると共に、吸入ファン150に昆虫がくっ付かない状態で捕虫器1000に隣接した昆虫が容易に吸入され得る。
【0109】
したがって、前記数値範囲内で、昆虫通過部120と第1発光モジュール設置部160との間で吸入ファン150によって形成された気流の速度が0.5m/s~3.0m/s、好ましくは0.6m/s~2.8m/s、さらに好ましくは0.7m/s~2.5m/s、例えば、0.7m/s~2.3m/sになるように制御され得る。前記風速範囲で、昆虫が吸入ファン150にくっ付かないと同時に、昆虫が飛行を停止し、高い効率で捕集部190に捕集され得ると共に、吸入ファン150による騒音発生を抑制することができる。一方、前記風速は、捕虫器1000の胴体110の上端と第1発光モジュール設置部160の中間地点で風速測定装置(TSI9515、TSI社)を用いて測定することができる。
【0110】
すなわち、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、昆虫通過部120の入口から第1発光モジュール設置部160の下面が離隔した離隔垂直距離と胴体110の高さとの比が1:1~1:4で、捕集部190の高さと捕集部190から第1発光モジュール設置部160が離隔した距離との比が1:0.8~1:2になるように制御することによって、昆虫が吸入ファン150にくっ付かない状態で捕集部190に捕集される適正な回転速度である1800rpm~3100rpmになるように吸入ファン150の回転速度を制御し、昆虫通過部120と第1発光モジュール設置部160との間で吸入ファン150によって形成された気流の速度が0.5m/s~3.0m/sになるように制御することができる。
【0111】
また、昆虫通過部120の下部にモーター140を実装し、モーター140の下部に吸入ファン150を装着することによって、モーター140及び吸入ファン150によって発生する騒音を著しく減少させることができ、好ましくは騒音が38dB未満になるように制御することができる。一方、前記騒音は、通常、29.8dBAの条件で、捕虫器1000から1.5mだけ水平方向に離隔した距離で騒音測定装置(CENTER 320、TESTO社)を用いて測定することができる。
【0112】
空気集塵部130、230、330
図5図7は、本発明の一実施例に係る空気集塵部130、230、330を示した図である。
【0113】
図3図7を参照すると、空気集塵部130、230、330は、胴体110の下部に装着され、吸入ファン150によって流入した昆虫が捕集部190に吐出されるように空気集塵部格子130a、空気集塵部側面口130b、及び空気集塵部吐出口133を含んでもよく、空気集塵部130、230、330は、吸入ファン150から遠くなるほど直径が狭くなるコーン形状又はテーパー形状であってもよい。また、空気集塵部130、230、330は、断面の勾配が異なる区間を含んでもよい。
【0114】
すなわち、空気集塵部130、230、330は、吸入ファン150によって発生した気流を分散させずに下部の捕集部190に効果的に伝達させるために、吸入ファン150から遠くなるほど直径が狭くなるテーパー形状であることが好ましく、特に、断面の勾配が異なる2以上の区間を含んでもよく、例えば、勾配が異なる三つの区間を含んでもよい。
【0115】
具体的に、図5に示したように、空気集塵部130、230、330の断面の勾配が上部から下部の方向に急な区間、緩い区間、及び垂直な区間(空気集塵部吐出口133)が表れてもよい。さらに具体的に、垂直断面の勾配のサイズが空気集塵部吐出口133>空気集塵部入口部131>空気集塵部中間部132の順になってもよい。
【0116】
空気集塵部130、230、330の垂直断面の勾配のサイズを制御することによって、捕集部190に捕集された蚊が空気集塵部入口部131と捕集部190との間に形成された空間に集まる傾向を示し、その結果、吸入ファン150の停止時に蚊が捕虫器1000から脱出する頻度を著しく低下させることができる。
【0117】
具体的に、空気集塵部入口部131は、垂直断面で地面に対して形成された角度が45゜~80゜であってもよく、好ましくは60゜~85゜であってもよい。空気集塵部入口部131の垂直断面で地面に対して形成された角度が45゜未満である場合は、吸入ファン150の停止時に蚊が捕虫器1000から脱出する頻度が過度に多くなり、空気集塵部入口部131の垂直断面で地面に対して形成された角度が80゜を超える場合は、空気集塵部130、230、330と捕集部190の内壁との間に形成された空間が過度に狭いので、蚊が空気集塵部入口部131と捕集部190との間に形成された空間に集まる傾向を期待しにくくなり得る。
【0118】
また、空気集塵部130、230、330は、捕集部190の方向、すなわち、下部に延長されて突出した空気集塵部吐出口133をさらに含む場合、蚊が空気集塵部吐出口133にくっ付こうとする傾向を示し、その結果、吸入ファン150の停止時に蚊が捕虫器1000から脱出する頻度を著しく低下させることができる。このとき、空気集塵部吐出口133の垂直方向の長さは0.2cm~2cm、好ましくは0.5cm~1.5cmであってもよく、空気集塵部吐出口133の垂直方向の長さが2cmを超える場合は、吸入ファン150によって形成された吸入気流を空気集塵部吐出口133が妨害し得る。一方、空気集塵部吐出口133の垂直方向の長さが0.2cm未満である場合は、吸入ファン150の停止時に蚊が空気集塵部吐出口133にくっ付く面積が過度に小さいので、蚊の脱出抑制効果が不十分になり得る。
【0119】
図5を参照すると、空気集塵部130は、吸入ファン150によって流入した空気を通過させるために設けられた複数の空気集塵部格子130a、及び各空気集塵部格子130aの間の空気集塵部側面口130bを含んでもよい。
【0120】
すなわち、空気集塵部130、230、330は空気集塵部側面口130bを含み、吸入ファン150によって発生した気流が捕虫器1000の外部に効果的に抜け出るようにすることができる。空気集塵部側面口130bの形態は、特に制限されなく、メッシュ形状又はスリット形状であってもよく、メッシュ形状又はスリット形状によって形成された穴の面積は、昆虫、特に蚊が通過できないように制御することができる。
【0121】
空気集塵部側面口130bがスリット形状である場合、空気集塵部格子130aのそれぞれは、長さ及び幅を有する二つの棒形状部分を、幅の一部が重畳するように重ねた形状を有し、一つの空気集塵部格子130aの上側に配置された部分は、隣り合う空気集塵部格子130aの下側に配置された部分の近くに配置されてもよい。すなわち、空気集塵部130、230、330は、空気集塵部側面口130bを挟んで一つの空気集塵部格子130aの上側に配置された部分と、他の空気集塵部格子130aの下側に配置された部分とが対向する形態が連続する構造で形成されてもよい。前記のような構造を採用することによって、吸入ファン150によって気流が効果的に形成されるだけでなく、吸入ファン150の停止時に捕集部190に捕集された蚊が捕虫器1000の外側に脱出する頻度を低下させることができる。このとき、空気集塵部格子130a及び空気集塵部側面口130bは、捕虫器1000の上下方向、すなわち、縦方向に形成される構造を有することによって、横方向に形成される場合に比べて空気抵抗が遥かに減少し、空気集塵部側面口130bに引っ掛かった蚊によって空気の流れが妨害される現象を防止することができる。
【0122】
特に、吸入ファン150によって形成された気流の方向に応じて空気集塵部格子130aの形態を制御することができる。具体的には、吸入ファン150によって形成された気流は、空気集塵部格子130aの上側に配置された部分に先に接し、その後、空気集塵部格子130aの下側に配置された部分に接するように空気集塵部格子130aの形態を制御することによって、吸入ファン150によって形成された気流が空気集塵部側面口130bを介して効果的に抜け出るようにし、吸入気流を流体力学的に制御することができる。よって、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、空気集塵部格子130aの形態を制御することによって、吸入ファン150の回転速度が1800rpm~3100rpmである範囲内でも、吸入ファン150によって形成された気流の速度が0.5m/s~3m/sになるように制御できるようになり、吸入される昆虫が物理的衝撃によって吸入ファン150にくっ付くことなく捕集部190に捕集されるように捕虫器1000を駆動し得る。
【0123】
すなわち、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、空気集塵部130、230、330の垂直断面の勾配が異なるように制御し、空気集塵部吐出口133の形態及び空気集塵部格子130aの形態を制御することによって、吸入ファン150によって形成された吸入気流が効果的に抜け出るようにし、捕集効率を向上させることができ、流入した昆虫が捕集部190に捕集された後、空気集塵部130、230、330を介して捕虫器1000の外部に抜け出ないように駆動し得る。
【0124】
捕集部190
図3は、本発明の一実施例に係る捕虫器1000を示した断面図で、図4は、本発明の一実施例に係る捕虫器1000を示した分解斜視図である。
【0125】
図3及び図4を参照すると、捕集部190は、吸入ファン150によって流入した空気を外部に吐出するための捕集部側面口191を含んでもよい。
【0126】
また、昆虫通過穴121の面積の総和と捕集部側面口191の面積の総和との比が1:0.8~1:3.0、好ましくは1:0.8~1:2.0であってもよい。前記比率範囲内で、昆虫が前記捕集部190の体積の1/2まで捕集されたとしても、捕虫器1000の外部に吐出される空気の流れが阻害されなくなり得る。
【0127】
すなわち、捕集部190は、吸入ファン150によって発生した気流が捕虫器1000の外部に効果的に吐出できるようにし、その結果、捕集部190内に捕集された蚊を乾燥させて殺すことができる。
【0128】
第1発光モジュール設置部160
図1図4を参照すると、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、吸入ファン150と捕集部190との間に配置され、胴体110と第1発光モジュール設置部160との間の空間に昆虫が流入するように胴体110上に第1発光モジュール設置部160を離隔させて支持する第1発光モジュール設置部支持台10をさらに含んでもよい。
【0129】
第1発光モジュール設置部支持台10の形態及び個数は特に限定されないが、第1発光モジュール設置部160を安定的に支持すると同時に、昆虫が流入する空間が第1発光モジュール設置部支持台10によって制限される領域を最小化できるという点で、二つの第1発光モジュール設置部支持台10が向かい合う方向に装着されてもよい。
【0130】
第1発光モジュール設置部160は、胴体110から垂直に1cm~8cm、好ましくは2cm~5cmだけ離隔した距離に位置するように第1発光モジュール設置部支持台10の長さを制御することができ、具体的に、第1発光モジュール設置部支持台10の高さと、第1発光モジュール設置部160が胴体110から垂直に離隔した距離とが同一であってもよい。第1発光モジュール設置部160が胴体110から垂直に離隔した距離が1cmより短い場合は、昆虫が流入する穴が過度に小さいので昆虫捕集効率が低下し得る。一方、第1発光モジュール設置部160が胴体110から垂直に離隔した距離が8cmより長い場合は、吸入ファン150によって形成される気流が十分な強さで形成されないので、昆虫捕集効率が低下するという問題が発生し得る。
【0131】
したがって、誘引光、特に、紫外線で昆虫が誘引されて捕虫器1000に近接すると、吸入ファン150によって形成された吸入気流により、昆虫が胴体110と第1発光モジュール設置部160との間の空間に流入し、昆虫通過部120及び吸入ファン150を通過し、空気集塵部130、230、330の下部に位置した捕集部190に捕集され得る。
【0132】
また、図1又は図4を参照すると、第1発光モジュール設置部160は板形状であってもよく、よって、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、吸入ファン150によって形成された気流が第1発光モジュール設置部160と胴体110との間に形成された空間に流入するように制御することによって、吸入ファン150によって吸入気流を流体力学的に効果的に発生させることができる。その結果、吸入ファン150の回転速度が1800rpm~3100rpmの範囲で駆動したとしても、吸入気流が0.5m/s~3m/sで形成され、蚊が吸入ファン150にくっ付くことなく捕集部190に捕集されるように駆動し得る。
【0133】
図4を参照すると、第1発光モジュール161は、第1発光モジュール設置部160の下面に装着可能であり、図4に示したように、第1発光モジュール設置部160の上端に設置された取り外し可能な形態の屋根165を取り外した後、第1発光モジュール161を第1発光モジュール設置部160の上部から下部に挿入することによって第1発光モジュール161を実装することができる。一例として、図16を参照すると、屋根165は、下面に圧着部265を有してもよく、第1発光モジュール161及び第1発光モジュールカバー164、1164のうち少なくともいずれか一つ以上を垂直に又は水平に圧着し、第1発光モジュール161及び第1発光モジュールカバー164、1164の振動による騒音発生を防止することができる。例えば、圧着部265は、圧着部突出部365をさらに有することによって、第1発光モジュール161及び第1発光モジュールカバー164、1164のうち少なくともいずれか一つ以上をさらに堅固に垂直に又は水平に圧着することができる。一例として、圧着部突出部365は、第1発光モジュールカバー164を、カバー段部464が設けられた面からカバー突出部564が設けられた面の方向に圧着することによって第1発光モジュールカバー164、1164の振動による騒音を防止し、第1発光モジュールカバー164、1164の振動によって害虫の光誘引効率が劣悪になることを防止するだけでなく、カバー突出部564によって第1発光モジュール設置部160に設けられた開口部がさらに圧着されることによって、外部の汚染物質又は害虫の流入による第1発光モジュール161の損傷を防止することができる。また、第1発光モジュール設置部160に装着された第1発光モジュール161は、電源に電気的に連結されてもよい。
【0134】
本発明の一実施例に係る捕虫器1000において、第1発光モジュール161は、地面に対して水平方向に光が照射されるように第1発光モジュール設置部160に装着されてもよい。昆虫、特に蚊は、飛行時に地面から約1.5mの高さで最も長い時間留まるようになるが、捕虫器1000を地面から約1.5mの高さに設置する場合、第1発光モジュール161の地面に対して水平方向に照射される光により、昆虫が強い刺激を受けて捕虫器1000に効果的に誘引され得る。
【0135】
また、図面には示していないが、捕虫器1000を室外で使用する場合、屋根165の上面に屋根フックをさらに設置し、これを約1.5mの高さの木の枝などにぶら下げて便利に使用することもできる。
【0136】
一方、図面には示していないが、第1発光モジュール設置部160は、下面に第1発光モジュール161によって照射されたUVを反射できる材料が接着又はコーティングされてもよい。UVを反射できる材料は特に限定されず、銀又はアルミニウムなどの材質が接着されてもよく、銀又はアルミニウム膜が第1発光モジュール設置部160の下面にコーティングされてもよく、照射された光を散乱させるための多様な形態の屈曲又は凹凸パターンが追加されてもよい。
【0137】
図4を参照すると、第1発光モジュール設置部160は、第1発光モジュール161が装着可能な位置に対応するように形成され、第1発光モジュール設置部160に装着された第1発光モジュール161を保護する透明な第1発光モジュールカバー164が装着され、外部の埃又は昆虫の接近によって第1発光モジュール161が破損する現象を防止することができる。第1発光モジュールカバー164は透明であることが好ましい。
【0138】
第1発光モジュールカバー164は、多様な形状に加工されることによって、第1発光モジュール161から放出される光を拡散させたり所定の方向に収斂させたりするレンズとしての役割をすることができる。第1発光モジュールカバー164は、一例として、ガラス、クオーツ(quartz)などの材質を含んでもよい。また、単量体の比率が約80%以上高いPMMA(poly methyl methacrylate)は、主に炭素及び水素で構成され、電子雲がほとんどなく、UV透過率が高いので、このような材質を使用して第1発光モジュールカバー164を構成することができる。また、第1発光モジュールカバー164として、紫外線と反応しない安定的な物質であるフッ素系ポリマーを使用してもよい。一例として、第1発光モジュールカバー164は、石英やPMMAより紫外線透過率が低い点を勘案して、相対的にフレキシブルな物性を有するように構成しながら厚さを薄くすることが好ましい。すなわち、フッ素系ポリマーを第1発光モジュールカバー164として使用するためには紫外線透過率を考慮しなければならず、フッ素系ポリマーの場合、石英やPMMAよりは紫外線透過率が低いので、厚さが薄いほど紫外線透過率が高くなるが、第1発光モジュールカバー164の厚さを薄くすると、ポリマーの脆性によって小さな衝撃にも容易に崩れるおそれがあるので、材質自体をフレキシブルな軟性材質で構成することによって脆性を減少させることが好ましい。
【0139】
例えば、図12及び図13を参照すると、第1発光モジュールカバー164は、第1発光モジュール161の少なくとも一部に対応するように第1発光モジュール設置部160に設置されてもよく、第1発光モジュールカバー164は、前面264、及び前面264の少なくとも一辺に設けられるカバー枠部364を有し、前面264はカバー枠部364より厚さが薄くてもよい。すなわち、第1発光モジュールカバー164において、第1発光モジュール161から照射される光が透過する前面264は相対的に薄く形成されるので、光透過効率が高く、カバー枠部364は相対的に厚く形成されるので、第1発光モジュールカバー164の耐久性を向上させることができる。
【0140】
また、図12及び図13を参照すると、第1発光モジュールカバー164は、カバー枠部364から長さ方向Aに延長された形態で設けられたカバー突出部564と、カバー枠部364から高さ方向Bに延長された形態で設けられたカバー段部464とを含んでもよく、カバー突出部564及びカバー段部464は、第1発光モジュールカバー164においてそれぞれ異なる面に配置される形態であってもよい。例えば、図13を参照すると、第1発光モジュールカバー164は、前面264に対して垂直方向に突出した少なくとも一つのカバー突出部564を有してもよく、図14を参照すると、第1発光モジュール設置部160は、カバー挿入溝166において第1発光モジュール挿入溝764が配置された方向に設けられたカバー段部ガイド部1464と、カバー挿入溝166において第1発光モジュール挿入溝764から遠くなる方向に設けられたカバー突出部ガイド部1564とが設けられ、カバー段部ガイド部1464及びカバー突出部ガイド部1564には、カバー挿入溝166を挟んで段差167が設けられてもよい。具体的には、図14を参照すると、第1発光モジュールカバー164がカバー挿入溝166に挿入され、第1発光モジュールカバー164のカバー段部464によって第1発光モジュール設置部160に密着・固定されることによって、第1発光モジュールカバー164の振動による騒音発生を防止し、第1発光モジュールカバー164、1164の振動によって害虫の光誘引効率が劣悪になることを防止することができる。また、第1発光モジュールカバー165がカバー突出部564を有することによって、外部の埃又は昆虫の流入によって第1発光モジュール161が破損する現象をさらに確実に防止することができる。
【0141】
また、第1発光モジュールカバー1164は、防水が可能な形態であってもよい。一例として、図15を参照すると、第1発光モジュールカバー1164には、第1発光モジュール161が挿入できるように設けられた第1発光モジュール挿入溝664を含む開口された空間が設けられる。また、第1発光モジュールカバー1164は、少なくとも一面に設けられ、第1発光モジュール161と対向する前面1264を含んでもよく、第1発光モジュールカバー1164は、全部又は少なくとも一部が透明な領域を含んでもよく、例えば、前面1264の少なくとも一部は透明領域を含んでもよい。例えば、第1発光モジュールカバー1164は、第1発光モジュール161が挿入される空間を有するハウジング1268と、ハウジング1268の少なくとも一側に設けられた載置部1266とを含んでもよい。
【0142】
一例として、前面1264は、第1発光モジュールカバー1164の外部、例えば、ハウジング1268の外部に突出した突出板1265を含んでもよい。害虫、特に蚊は、直接照射される光に比べて屈折又は拡散される光による誘引効率が高いが、第1発光モジュール161から照射される光が透過する前面1264の一部に突出板1265が設けられることによって、第1発光モジュール161から照射される光が屈折又は拡散され、害虫の誘引効率が向上し得る。例えば、突出板1265は、ハウジング1268の他面から階段形状に突出する形状であってもよく、長さ、高さ及び厚さを有する板形状であってもよい。例えば、突出板1265は、単数又は複数の階段形状を含んでもよく、前記階段形状は、ハウジング1268の他面から垂直に突出したり、又は勾配を有する形状であったりしてもよく、少なくとも一部に凹凸が設けられ、光を効果的に屈折又は拡散させることによって害虫の光誘引効率を向上させ、害虫の捕集効率を向上させることができる。
【0143】
一例として、第1発光モジュールカバー1164は、ハウジング1268の少なくとも一側に設けられた載置部1266を含み、第1発光モジュールカバー1164が第1発光モジュール設置部160に載置されてもよい。例えば、第1発光モジュール設置部160に設けられた開口部に第1発光モジュールカバー1164の少なくとも一部が引き込まれ、ハウジング1268の末端に板形状に延長されて形成された載置部1266によってハウジング1268の引き込みが停止する形態であってもよい。このとき、捕虫器は、第1発光モジュール設置部160上に装着可能な屋根165をさらに含んでもよいが、第1発光モジュール設置部160に設けられた開口部に第1発光モジュールカバー1164が引き込まれ、載置部1266が第1発光モジュール設置部160上に載置及び固定された後、屋根165が第1発光モジュール設置部160上に結合されることによって、第1発光モジュールカバー1164内に装着された第1発光モジュール161に外部汚染物質又は水分が流入しないように防水又は防湿が可能な形態であってもよい。すなわち、第1発光モジュールカバー1164により、本発明に係る捕虫器は、害虫の誘引光源である第1発光モジュール161が外部の埃などの異物によって損傷されることを防止するだけでなく、防水及び防湿が可能であるので、誘引光源の耐久性及び寿命を向上させることができ、誘引光源による害虫の誘引効率を向上させることができる。
【0144】
一例として、載置部1266の少なくとも一部は、載置部1266との間に段差が形成された結合部1267を含んでもよい。このとき、載置部1266と結合部1267によって形成された結合部段差1269に対応するように突出した段差部(図示せず)が第1発光モジュール設置部160に設けられ、第1発光モジュールカバー1164と第1発光モジュール設置部160とが堅固に結合されることによって、第1発光モジュールカバー1164によって外部の埃などの異物による損傷をさらに防止し、防水及び防湿効果をさらに向上できるようになり、誘引光源の耐久性及び寿命を向上させ、誘引光源による害虫の誘引効率をさらに向上させることができる。
【0145】
一例として、第1発光モジュール設置部160と第1発光モジュールカバー1164との間にパッキング部材がさらに装着されてもよい。すなわち、載置部1266と第1発光モジュール設置部160との間又は結合部1267と第1発光モジュール設置部160との間にパッキング部材、例えば、ゴム材質のパッキング部材が装着され、第1発光モジュールカバー1164と第1発光モジュール設置部160とがさらに堅固に結合されることによって、第1発光モジュールカバー1164によって外部の埃などの異物による損傷をさらに防止し、防水及び防湿効果をさらに向上できるようになり、誘引光源の耐久性及び寿命を向上させ、誘引光源による害虫の誘引効率をさらに向上させることができる。
【0146】
一方、第1発光モジュールカバー164、1164は、第1発光モジュール161から照射される光を屈折又は拡散できるように表面が凹凸処理されたり、別途の拡散板が第1発光モジュールカバー164、1164の前方又は後方に接着又は離隔して配置されたりする形態であってもよい。昆虫は、光が直接照射される場合に比べて光が屈折又は拡散される場合に誘引効率が向上する傾向を示すが、第1発光モジュール161から照射された光が、直ぐに第1発光モジュールカバー1164を透過せずに屈折又は拡散されるようにし、その結果、昆虫の光誘引効率を向上させることができる。
【0147】
第1発光モジュール161、261、361
図8図10は、本発明の一実施例に係る第1発光モジュール161、261、361を示した図である。
【0148】
第1発光モジュール161、261、361は、紫外線、可視光線、及び赤外線のうち少なくとも一つの波長を有する光を提供することができ、好ましくは紫外線を提供することができる。昆虫が誘引される波長と関連して、ハエ及びトビイロウンカは約340nm又は約575nmの波長の光を好み、蛾及び蚊は約366nmの波長の光を好むと報告されている。また、その他の一般的な害虫は、約340nm~380nmの波長の光を相対的に好むと報告されている。
【0149】
好ましくは、第1発光モジュール161、261、361から照射される光の波長は340nm~390nmであってもよく、昆虫、特に蚊は強く誘引される一方で、人体に対する有害性が低いという点で約365nmの波長の光が照射されるように制御することがさらに好ましい。
【0150】
第1発光モジュール161、261、361は、第1発光基板162上に実装される少なくとも一つ以上の第1発光ダイオードチップ163又は少なくとも一つ以上の第1発光ダイオードパッケージを含んでもよく、第1発光基板162の過熱現象を抑制するために、前記発光ダイオードチップ又は前記第1発光ダイオードパッケージはジグザグ形態であってもよい。
【0151】
第1発光基板162は、所定の厚さを有するパネル形状であってもよく、内部に集積回路又は配線を備える印刷回路基板を含んでもよい。一例として、第1発光基板162は、第1発光ダイオードチップ163が実装される領域に回路パターンを備える印刷回路基板であってもよく、第1発光基板162は、金属、半導体、セラミック、ポリマーなどの材質からなってもよい。
【0152】
具体的に、第1発光モジュール161、261、361は、長い平板形状のPCB上に第1発光ダイオードチップ163が実装された形態であってもよい。第1発光ダイオードチップ163は、PCBの長さ方向に沿って複数、例えば、4個~10個が離隔して設置されてもよい。前記PCBの他面には、第1発光ダイオードチップ163で発生する熱を放熱するための放熱フィンが設置されてもよく、第1発光モジュール161、261、361の両端には、電源端子と接続してPCBに電源を供給する端子が設置されてもよい。
【0153】
第1発光モジュール161、261、361は、入力電圧が10V~15Vで、入力電流が75mA~100mAであるとき、光出力が1000mW~1500mWの電力を消耗するように製造することができる。前記数値範囲内で、365nmの波長の光に昆虫を効果的に誘引できると同時に、人体には無害な波長及び強さの紫外線を照射しながらも電力浪費を最小化することができる。
【0154】
第1発光モジュール161、261、361において、第1発光基板162の一面に実装された第1発光ダイオードチップ163又は前記第1発光ダイオードパッケージは、第1発光基板162の他面に実装された第1発光ダイオードチップ163又は前記第1発光ダイオードパッケージと重ならないように第1発光基板162上に配列される形態であってもよく、具体的な形態は特に制限されないが、複数の列で配列される形態又はジグザグ形態であってもよい。よって、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、光の照射範囲を大きく拡張させながら電力消耗を最小化することができ、第1発光ダイオードチップ163で発生する熱を効果的に放出し、第1発光モジュール161、261、361の耐久性を向上させることができる。
【0155】
第1発光ダイオードチップ163又は前記第1発光ダイオードパッケージは、点発光の光を照射することができ、第1発光ダイオードチップ163又は第1発光ダイオードパッケージは複数の点発光の光源を含み、前記点発光の光源は、他の前記点発光の光源から2mm~50mmだけ離隔した形態であってもよい。
【0156】
第1発光モジュール161、261、361に供給される電気的エネルギーが光エネルギー及び熱エネルギーの形態に変換されながら第1発光ダイオードチップ163で熱が発生するが、第1発光ダイオードチップ163から5mm以内で離隔した空間で測定した温度が30℃~60℃であってもよい。昆虫、特に蚊は、体温と類似する約38℃~40℃の温度によって強く誘引されるので、第1発光モジュール161、261、361から照射される紫外線による誘引効果に加えて、第1発光モジュール161、261、361によって発生した熱によって捕虫器1000に昆虫を強く誘引することができる。
【0157】
したがって、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、入力電圧が10V~15Vで、入力電流が75mA~100mAであるとき、光出力が1000mW~1500mWになるように製造された第1発光モジュール161、261、361を使用し、第1発光基板162の一面に実装された第1発光ダイオードチップ163又は前記第1発光ダイオードパッケージは、第1発光基板162の他面に実装された第1発光ダイオードチップ163又は前記第1発光ダイオードパッケージと重ならないように第1発光基板162上に配列されることによって、電力消耗を最小化し、人体に無害である一方で、昆虫誘引効率が高い光を照射すると同時に、捕虫器1000の周辺に昆虫の誘引効果が高い温度を形成できるように熱を発生させることができる。
【0158】
本発明に係る第1発光モジュール1162、1262、1362、1462、1562、1662、第1発光モジュール設置部1160及び第1発光モジュール設置部支持台10、11の更に他の実施例
本発明の更に他の一実施例に係る捕虫器は、光発散角度が十分に広いと共に、光到達距離が遠くなるように制御された第1発光モジュール1162、1262、1362、1462、1562、1662を含むことによって、昆虫、特に蚊の光誘引効率を向上させることができ、以下では、これを図29図34を参照して説明する。
【0159】
図29(a)、(b)は、本発明の一実施例に係る捕虫器の第1発光ダイオードチップの光発散角及び光到達距離を概略的に示した図で、図30(a)は、図29(a)による光発散角を示し、図30(b)は、図29(b)による光発散角を示した図である。
【0160】
図29及び図30を参照すると、第1発光モジュール161、261、361に実装される複数の第1発光ダイオードチップ163、263、363の光発散角は異なってもよい。本明細書で称する第1発光ダイオードチップ163は、光発散角及び光到達距離は特に限定されず、第1発光ダイオードチップ263、363をその例として適用することができ、図面で示した符号163は、本明細書で使用した符号263及び363に置換して適用してもよい。また、本明細書で使用した用語である光発散角は、相対強度(relative rad intensity)が40%以上である領域、一例として、50%以上である領域を称することができる。一方、図29(a)及び図30(a)を参照すると、第1発光ダイオードチップ263の光発散角は100゜~140゜であってもよく、図29(b)及び図30(b)を参照すると、第1発光ダイオードチップ363の光発散角は40゜~80゜であってもよい。このとき、第1発光ダイオードチップ263、363の光到達距離が異なってもよく、例えば、光発散角が広い第1発光ダイオードチップ263に比べて光発散角が狭い第1発光ダイオードチップ363の光到達距離がさらに遠くに形成されてもよい。すなわち、捕虫器は、第1発光モジュール161、261、361に光発散角及び光到達距離が異なる複数の第1発光ダイオードチップ163、263、363を実装し、光到達領域が広いと共に、光到達距離が遠くなるように制御することによって、蚊の光誘引効率を向上させ、捕虫効率を向上させることができる。
【0161】
また、図29を参照すると、第1発光ダイオードチップ263、363は、発光チップ263a、363a、光出射部263b、363b、フランジ263c、363c及び基板263d、363dを含んでもよい。光出射部263b、363bは、発光チップ263a、363aから放出された光が通過する部分であって、樹脂でモールディングされ、発光チップ263a、363aの上面及び側面の少なくとも一部に接触して覆う形態であったり、又は発光チップ263a、363aと光出射部263b、363bとの間の空間である入光部をさらに含む形態であったりしてもよい。また、光出射部263b、363bは、発光チップ263a、363aの上面から照射された光のみが放出される形態であったり、又は上面及び側面の全てから照射された光が放出される形態であったりしてもよい。フランジ263c、363cは、基板263d、363d上で凸状に突出した形態である光出射部263b、363bと区分される形態であって、光出射部263b、363bの外郭で平らな形態に形成されてもよく、光出射部263b、363bと同一の材質を含んでもよい。第1発光ダイオードチップ263、363は、フランジ263c、363cが形成されるようにし、光出射部263b、363bの素材、例えば、シリコンモールディングと基板263d、363dとの接着力を向上させると同時に、発光チップ263a、363aへの透湿を防止することができる。
【0162】
一例として、複数の第1発光ダイオードチップ263、363は、光出射部の幅r、r'が互いに異なる第1発光ダイオードチップ263、363を含んでもよく、例えば、光出射部の幅r、r'が互いに異なる2個の第1発光ダイオードチップ263、363を含んでもよく、具体的な例として、光出射部の幅r、r'が互いに異なる2個の第1発光ダイオードチップ263、363が交差して配置されてもよい。本発明で称する前記光出射部263b、363bの幅は、図29においてy軸方向よりは相対的にx軸方向を示し、光出射部263b、363bの各最低点の間の長さのうち最も長い長さを意味することができ、例えば、光出射部263b、363bの最低点は、フランジ263c、363cと光出射部263b、363bとの境界点であってもよい。このとき、第1発光ダイオードチップ263、363は、同一の発光チップ263a、363aを使用した場合であっても、光出射部の幅r、r'が互いに異なる場合に光発散角が異なり得る。例えば、光出射部の幅rが相対的に長い場合(図29(a))は、相対的に短い場合(図29(b))に比べて光発散角が広くなる効果を発生させることができる。このとき、光発散角が相対的に狭い場合は、相対的に広い場合に比べて光到達距離がさらに長く形成されることは上述した通りである。すなわち、捕虫器は、第1発光モジュール161、261、361に光出射部の幅r、r'が互いに異なる複数の第1発光ダイオードチップ263、363を実装することによって、第1発光ダイオードチップ263、363の光発散角及び光到達距離がそれぞれ異なるようにし、第1発光モジュール161、261、361の光到達領域が広いと共に、光到達距離が遠くなるように制御することによって、蚊の光誘引効率を向上させ、捕虫効率を向上させることができる。
【0163】
一例として、複数の第1発光ダイオードチップ263、363は、光出射部の高さh、h'が互いに異なる第1発光ダイオードチップ263、363を含んでもよく、例えば、光出射部の高さh、h'が互いに異なる2個の第1発光ダイオードチップ263、363を含んでもよく、具体的な例として、光出射部の高さh、h'が互いに異なる2個の第1発光ダイオードチップ263、363が交差して配置されてもよい。本発明で称する前記光出射部の高さh、h'は、図29においてx軸方向よりは相対的にy軸方向を示し、光出射部263b、363bの最高点と発光チップ263a、363aの上面の中心点との間の最短距離を意味することができる。このとき、第1発光ダイオードチップ163、263、363は、同一の発光チップ263a、363aを使用した場合であっても、光出射部の高さh、h'が異なる場合に光発散角が異なり得る。例えば、光出射部の高さh、h'が相対的に高い場合(図29(b))は、相対的に低い場合(図29(a))に比べて光発散角が狭くなる効果を発生させることができる。このとき、光発散角が相対的に狭い場合は、相対的に広い場合に比べて光到達距離がさらに長く形成されることは上述した通りである。すなわち、捕虫器は、第1発光モジュール161、261、361に光出射部の高さh、h'が異なる複数の第1発光ダイオードチップ263、363を実装することによって第1発光ダイオードチップ263、363の光発散角及び光到達距離がそれぞれ異なるようにし、第1発光モジュール161、261、361の光到達領域が広いと共に、光到達距離が遠くなるように制御することによって、蚊の光誘引効率を向上させ、捕虫効率を向上させることができる。
【0164】
図31は、本発明の一実施例に係る捕虫器の第1発光モジュールを示した図である。
【0165】
図31を参照すると、捕虫器は、多様な形態の第1発光モジュール1162、1262、1362、1462、1562を含んでもよい。
【0166】
一例として、図31(a)に示したように、第1発光モジュール1162は、フレキシブル基板262に第1発光ダイオードチップ163、263、363が実装された形態であってもよく、第1発光ダイオードチップ163、263、363は、光発散角及び光到達距離がそれぞれ同一又は異なるものであってもよい。このとき、前記フレキシブル基板262は、全部又は一部が折曲可能な形態であってもよい。すなわち、第1発光モジュール1162は、第1発光モジュール1162が配置される空間の形態に応じて屈曲可能な形態のフレキシブル基板262を適用することによって、第1発光モジュール設置部160、1160の空間活用を向上させると同時に、使用環境に応じてフレキシブル基板262を異なる形態に変更することによって、昆虫、特に蚊の光誘引効率を向上させ、捕虫効率を向上させることができる。
【0167】
一例として、図31(b)に示したように、第1発光モジュール1262は、円形基板、例えば、中間部が穿孔された円形状の第1発光基板362に第1発光ダイオードチップ163、263、363が実装された形態であってもよく、第1発光ダイオードチップ163、263、363は、光発散角及び光到達距離がそれぞれ同一又は異なるものであってもよい。すなわち、第1発光モジュール1262は、全ての方向に光を照射できる形態を有することによって、周辺の昆虫、特に蚊の光誘引効率を向上させ、捕虫効率を向上させることができる。
【0168】
一例として、図31(c)に示したように、第1発光モジュール1362は、多面体形状の第1発光基板462に第1発光ダイオードチップ163、263、363が実装された形態であってもよく、第1発光ダイオードチップ163、263、363は、光発散角及び光到達距離がそれぞれ同一又は異なるものであってもよく、例えば、一面に異なる光発散角及び光到達距離を有する第1発光ダイオードチップ163、263、363が実装されてもよい。すなわち、第1発光モジュール1362は、多面体形状の第1発光基板462を有することによって、全ての方向に光を照射できると同時に、使用環境に応じて一面に実装される第1発光ダイオードチップ163、263、363としては、光発散角及び光到達距離がそれぞれ同一又は異なるものを使用できるようになり、その結果、昆虫、特に蚊の光誘引効率を向上させ、捕虫効率を向上させることができる。
【0169】
一例として、図31(d)に示したように、第1発光モジュール1462は、少なくとも一つの弧を有する形状の第1発光基板562に第1発光ダイオードチップ163、263、363が実装された形態であってもよく、第1発光ダイオードチップ163、263、363は、光発散角及び光到達距離がそれぞれ同一又は異なるものであってもよく、例えば、一つの弧及び一つの面を有する“D”字状又は半月形状の基板を適用してもよい。すなわち、第1発光モジュール1462は、少なくとも一つの弧を有する形状の第1発光基板562を有することによって、使用環境に応じて光の照射領域が広いことが有利な領域には前記弧から光が照射されるようにし、光の照射領域が集中することが有利な領域には前記面から光が照射されるようにし、その結果、昆虫、特に蚊の光誘引効率を向上させ、捕虫効率を向上させることができる。
【0170】
一例として、図31(e)に示したように、第1発光モジュール1562は、少なくとも一つのコーナーがラウンド処理された多面体形状又は少なくとも一つのコーナーが面取り処理された多面体形状の基板1562に第1発光ダイオードチップ163、263、363が実装された形態であってもよく、第1発光ダイオードチップ163、263、363は、光発散角及び光到達距離がそれぞれ同一又は異なるものであってもよい。すなわち、第1発光モジュール1562は、少なくとも一つのコーナーがラウンド処理された多面体形状又は少なくとも一つのコーナーが面取り処理された多面体形状の基板1562を適用することによって、第1発光モジュール1562が第1発光モジュール設置部160、1160に挿入されて実装されるとき、コーナー同士が接触する場合に比べて接触面積が広くなるようにし、その結果、吸入ファン150による振動が発生したとしても応力を容易に分布させることによって、第1発光モジュール1562の耐久性を向上させることができる。
【0171】
図32は、本発明の一実施例に係る捕虫器の第1発光モジュール及び第1発光モジュールカバーを示した図である。
【0172】
図2及び図32を参照すると、第1発光モジュール設置部160は、第1発光モジュール1662の少なくとも一部に対応するように装着可能な第1発光モジュールカバー3264を含んでもよく、第1発光モジュールカバー164を参照して説明した材質などを適用してもよい。一方、第1発光モジュールカバー3264は、少なくとも一部に光発散角変換部3464を含み、光発散角変換部3464は光拡散部又は光縮小部を含んでもよい。まず、昆虫、特に蚊は、屈折された光による誘引効率がさらに高いことが確認できるが、第1発光モジュールカバー3264は、少なくとも一部に光発散角変換部3464を通過した光を屈折又は拡散させることによって光誘引効率を向上させ、捕集効率を向上させることができる。また、光発散角変換部3464は、図32に示したように、特定の第1発光ダイオードチップ163、263、363の前方に設けられ、単一の印刷回路基板に実装された第1発光ダイオードチップ163、263、363が同一の光発散角及び光到達距離を有したとしても、図29及び図30を参照して説明したように、異なる光発散角及び光到達距離を有する複数の第1発光ダイオードチップ163、263、363を実装した場合と同一の効果、すなわち、昆虫、特に蚊の光誘引効率を向上させ、捕虫効率を向上させることができる。また、光発散角変換部3464は、第1発光モジュールカバー3264に限定されず、第1発光ダイオードチップに含まれる形態も可能である。例えば、第1発光ダイオードチップ163、263、363に発光ダイオード(LED)を適用する場合、入光部の少なくとも一部又は光出射部263b、363bの少なくとも一部に光発散角変換部3464が含まれてもよく、光出射部263b、363bに光発散角変換部(図示せず)がさらに含まれてもよい。すなわち、光発散角変換部3464が第1発光モジュールカバー3264の少なくとも一部に設けられたり、第1発光ダイオードチップ163、263、363に含まれたりするようにし、その結果、図29及び図30を参照して説明したように、異なる光発散角及び光到達距離を有する複数の第1発光ダイオードチップ163、263、363を実装した場合と同一の効果、すなわち、昆虫、特に蚊の光誘引効率を向上させ、捕虫効率を向上させることができる。
【0173】
図33は、本発明の更に他の一実施例に係る捕虫器を示した分解斜視図である。
【0174】
図33を参照すると、第1発光モジュール設置部1160は第1発光モジュール挿入溝1160aを含んでもよい。第1発光モジュール挿入溝1160aの形態は、上述した第1発光基板162、262、362、462、562、662の形態に応じて異なってもよく、例えば、円形状の第1発光モジュール1262を適用する場合、第1発光モジュール挿入溝1160aは円形状であってもよい。すなわち、第1発光モジュール設置部1160は、上述した第1発光モジュール161、261、361、1162、1262、1362、1462、1562、1662が挿入可能な多様な形状の第1発光モジュール挿入溝1160aを含むことによって、使用環境に応じて多様な形状の第1発光モジュール161、261、361、1162、1262、1362、1462、1562、1662を適用できるようになり、その結果、昆虫、特に蚊の光誘引効率を向上させ、捕虫効率を向上させることができる。
【0175】
図34は、本発明の更に他の一実施例に係る捕虫器を示した側面図である。
【0176】
図34を参照すると、上述した捕虫器は、胴体110上に第1発光モジュール設置部160、1160を離隔させて支持する第1発光モジュール設置部支持台10、11を含んでもよく、第1発光モジュール設置部支持台10、11は、第1発光モジュール設置部160、1160の下面に連結されてもよい。このとき、第1発光モジュール設置部支持台10、11は、第1発光モジュール161、261、361、1162、1262、1362、1462、1562、1662から照射される光を遮らないように配置されてもよい。例えば、図1図4に示したように、第1発光モジュール161、261、361が板形状の第1発光基板162を有する場合、第1発光基板162の両側面に第1発光モジュール設置部支持台10、11が配置され、板形状の第1発光基板162に設置された第1発光ダイオードチップ163から照射される光を遮らないように構成することができる。例えば、図31(b)、(c)、(e)及び図33を参照して説明した全ての方向に光を照射できる形状の第1発光基板362、462、662を有する場合、図34に示したように、第1発光モジュール設置部支持台10、11が第1発光基板362、462、662によって定義される領域の内部に配置され、第1発光ダイオードチップ163、263、363から照射される光を遮らないように構成することができる。例えば、図31(d)を参照して説明した“D”字状又は半月形状の基板を有する場合、第1発光モジュール設置部支持台10、11が第1発光基板162の両側面に配置されるように構成してもよく、第1発光基板562によって定義される領域の内部に配置されるように構成してもよい。すなわち、上述した捕虫器は、全ての方向に光を照射できる形態の第1発光モジュール1162、1262、1362、1462、1562を適用すると同時に、第1発光モジュール設置部支持台10、11が第1発光基板362、462、562、662によって定義される領域の内部に配置されるように構成し、その結果、昆虫、特に蚊の光誘引効率を向上させ、捕虫効率を向上させることができる。
【0177】
また、図34を参照すると、第1発光モジュール設置部支持台11は長さ調節部11aをさらに含んでもよい。長さ調節部11aは、第1発光モジュール設置部支持台11において全部又は一部が折曲可能な部分であって、軟性素材を使用して形成したり、折り畳み式又は伸縮式部材を含んだりしてもよく、胴体110から垂直方向のみならず、水平方向にも動くことが可能であり、第1発光モジュール設置部160、1160の設置角度も調節され得る。すなわち、上述した捕虫器は、第1発光モジュール設置部支持台11の長さを調節する長さ調節部11aをさらに含むことによって、ユーザーが設置環境に応じて第1発光モジュール161、261、361、1162、1262、1362、1462、1562、1662の設置高さ又は設置角度を制御できるようになり、昆虫、特に蚊の光誘引効率を向上させ、捕虫効率を向上させることができる。
【0178】
第2発光モジュール設置部170
図3及び図4を参照すると、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、吸入ファン150と捕集部190との間に配置され、第2発光モジュール171が装着可能な第2発光モジュール設置部170を含んでもよい。
【0179】
第2発光モジュール設置部170の形態は特に限定されず、捕集部190、具体的には光触媒フィルター設置部20と吸入ファン150との間に位置してもよい。
【0180】
第2発光モジュール設置部170は、胴体110の下端又は空気集塵部130から延長された単一又は複数の支持台によって支持される形態で設置されてもよく、光触媒フィルター設置部20から延長された単一又は複数の支持台によって支持される形態で設置されてもよい。
【0181】
また、第2発光モジュール設置部170は、前記単一又は複数の支持台から取り外し可能な形態であってもよく、胴体110の一部として胴体110の下端に設置されたり、空気集塵部130の一部又は光触媒フィルター設置部20の一部として光触媒フィルター設置部20の上端に設置されたりしてもよく、好ましくは、第1発光モジュール161及び吸入ファン150と共にスイッチ30による駆動制御が容易になるように胴体110の一部として胴体110の下端に設置されてもよく、胴体110と同一の材質で形成されることが工程の経済的な側面で好ましい。
【0182】
第2発光モジュール設置部170は、胴体110の下端に配置され、胴体110の下端の内壁から延長されて形成された単一又は複数の支持台によって支持されてもよく、前記支持台は、吸入ファン150によって形成された気流を妨害しないように格子形態であってもよく、具体的には円形部材及び放射状部材によって形成されてもよい。さらに具体的には、第2発光モジュール設置部170は、第2発光モジュール設置部170の中央を中心に複数の円形部材及び放射状部材によって中心角が40゜~90゜である扇形の形態であってもよい。
【0183】
このとき、第2発光モジュール設置部170は、胴体110の下端の中央又は吸入ファン150のハブの下部に配置され、吸入ファン150を通過した昆虫が捕集部190に捕集される経路を妨害しないように構成することができる。また、第2発光モジュール設置部170は、吸入ファン150の下部に配置され、第2発光モジュール171で第2発光ダイオードチップ173の熱が発生する面、例えば、第2発光ダイオードチップ173が実装されない面が吸入ファン150に対応するように配置され、吸入ファン150によって形成された気流により第2発光モジュール171で発生する熱を冷却させることによって、第2発光モジュール171の信頼性及び耐久性を向上させることができる。
【0184】
一方、図17図18を参照すると、捕虫器1000は、第2発光モジュール設置部170の下部に延長されて形成される第2突出部174をさらに含んでもよい。第2突出部174は、第2発光モジュール設置部170に実装された第2発光モジュール171を取り囲む形態を有し、光が捕虫器1000の外部に照射されないように構成することによって、第1発光モジュール161による昆虫誘引効果を減少させないように構成することができ、昆虫が光触媒フィルター180に捕集されることを防止することができる。
【0185】
また、第2突出部174の内側面には、光反射物質が塗布又はコーティングされてもよい。すなわち、捕虫器1000は、第2突出部174を有することによって、第2発光モジュール171から放出された光が光触媒フィルター180に集光され、光触媒フィルター180による脱臭機能を向上させると同時に、二酸化炭素の発生効率を向上させることによって害虫の捕集効率をさらに向上させることができる。
【0186】
第2発光モジュール171
図4を参照すると、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、光触媒フィルター180の方向に光が照射されるように第2発光モジュール設置部170の下端に装着された第2発光モジュール171を含んでもよい。
【0187】
第2発光モジュール171は、紫外線、可視光線、及び赤外線のうち少なくとも一つの波長を有する光を提供することができ、好ましくは紫外線を提供することができる。
【0188】
第2発光モジュール171から照射される光の波長は200nm~400nmであってもよく、第2発光モジュール171が殺菌目的で使用される場合、200nm~300nmの波長になるように制御することができ、第2発光モジュール171は、入力電圧が5V~30Vで、入力電流が50mA~100mAであるとき、光出力が500mW~3000mWであってもよい。第2発光モジュール171から照射される光が前記波長範囲であったり前記光出力を示したりするとき、光触媒フィルター180の反応効率が向上し得る。
【0189】
第2発光モジュール171は、第2発光基板172上に実装される少なくとも一つ以上の第2発光ダイオードチップ173又は少なくとも一つ以上の第2発光ダイオードパッケージを含んでもよい。
【0190】
第2発光モジュール171は第2発光基板172を含んでもよく、第2発光基板172は、その形態は特に限定されないが、胴体110の下端の中央に配置され、吸入ファン150によって形成された吸入気流を妨害する効果を抑制できるという点で円形であってもよく、具体的には中央が開口された形態であってもよく、さらに具体的には、開口された中央に電線が連結され、電源端子が第2発光モジュール171に接続されてもよい。
【0191】
第2発光ダイオードチップ173又は前記第2発光ダイオードパッケージは、点発光の光を照射することができ、第2発光ダイオードチップ173又は第2発光ダイオードパッケージは複数の点発光の光源を含み、前記点発光の光源は、他の前記点発光の光源から2mm~50mmだけ離隔した形態であってもよい。
【0192】
第2発光ダイオードチップ173は、第2発光基板172の形態に応じて複数、例えば、2個~6個、好ましくは2個~4個が離隔して設置されてもよい。
【0193】
また、第2発光モジュール171はUVCを照射することができ、捕虫器1000を殺菌したり、捕集部190に捕集された昆虫を殺虫したりすることができる。
【0194】
光触媒フィルター設置部20、21、22
図3及び図4を参照すると、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、第2発光モジュール設置部170の下部に配置され、光触媒フィルター180が装着可能な光触媒フィルター設置部20を含んでもよい。
【0195】
光触媒フィルター設置部20の形態は、光触媒フィルター180が安定的に実装できる構造であれば特に限定されず、胴体110の下端又は空気集塵部130から延長された単一又は複数の支持台によって形成されてもよく、第2発光モジュール設置部170に装着された第2発光モジュール171又は第2発光ダイオードチップ173を容易に交換できるという点で空気集塵部130から延長された支持台によって形成されてもよい。
【0196】
図5図7は、本発明の一実施例に係る捕虫器1000の空気集塵部130、230、330を示した図である。
【0197】
図5図7を参照すると、光触媒フィルター設置部20、21、22は、空気集塵部中間部132から延長された複数の支持台によって形成されてもよく、空気集塵部中間部132と空気集塵部入口部131との境界地点から延長された複数の支持台によって形成されてもよく、空気集塵部入口部131の上端と末端からそれぞれ延長された複数の支持台によって形成されてもよく、その他に、図5図7から類推できる範囲内の多様な形態で実施され得る。
【0198】
光触媒フィルター180
図3及び図4を参照すると、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、光触媒フィルター設置部20に光触媒フィルター180が装着されてもよい。
【0199】
光触媒フィルター180は、光触媒媒質として光触媒反応を提供する物質を含んでもよい。具体的に、前記光触媒媒質は、酸化チタン(TiO2)、酸化シリコン(SiO2)、酸化タングステン(WO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化ニオブ(Nb25)、酸化鉄(Fe23)、酸化亜鉛(ZnO)、及び酸化スズ(SnO2)からなる群より選ばれるいずれか一つ又はこれらの組み合わせから形成された光触媒媒質を含んでもよい。一例として、光触媒フィルター180は、酸化チタン(TiO2)を含む層状構造で形成されてもよい。
【0200】
光触媒フィルター180は、メタルフォーム(metal foam)や多孔性セラミックのように空気の流れが流通できる材質に光触媒フィルター180がコーティングされるように製造されたり、空気の流れが可能な構造を有する物質であったりしてもよい。
【0201】
光触媒フィルター180は、第2発光モジュール171から放出される約200nm~400nmの紫外線と光触媒反応を行うことができる。前記光触媒媒質に紫外線が吸収されると、表面に電子(e-)と正孔(+)が生成されて光触媒の表面に移動するようになるが、このときに生成された電子と正孔は、空気中の汚染物質と酸化還元反応を行うことによって汚染物質を除去することができる。また、前記光触媒の表面に生成された電子は、前記光触媒媒質の表面に存在する酸素と反応することによってスーパーオキシドアニオンラジカル(・O2-)を生成し、正孔は、光触媒表面や空気中に存在する水酸化基(-OH)又は水分と反応することによって水酸化ラジカル(・OH-)を生成することができる。
【0202】
前記反応で生成された水酸化ラジカルは、強い酸化剤として作用することによって殺菌作用を行うことができ、空気中の有機汚染物質を酸化分解することによって、捕虫器1000の内部に流入した空気内の汚染物質及び悪臭物質を分解して水と二酸化炭素に変換させることができる。
【0203】
すなわち、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、第2発光モジュール171によって照射された紫外線によって光触媒フィルター180で光触媒反応が進められながら殺菌及び脱臭作用を行うことができる。
【0204】
また、前記光触媒反応によって形成された二酸化炭素は、蚊誘引効果が高い物質として知られており、前記二酸化炭素の発生効率を増加させるために、乳酸、アミノ酸、塩化ナトリウム、尿酸、アンモニア又はタンパク質分解物質などの誘引物質を光触媒フィルター180にさらに提供することができる。前記誘引物質を提供する方法は特に制限されないが、一例として、光触媒フィルター180内の前記光触媒層に誘引物質を塗布したり、周期的又は非周期的に前記光触媒層に誘引物質を噴射したりする方法を適用することができる。これを通じて増加した二酸化炭素の濃度は、昆虫の誘引効率をさらに増加させることができる。
【0205】
すなわち、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、第2発光モジュール171及び光触媒フィルター180が設置されることによって殺菌及び脱臭効果を期待できるだけでなく、光触媒反応中に生成された二酸化炭素による昆虫、特に蚊誘引効果をさらに期待することができる。
【0206】
スイッチ30
図3及び図4を参照すると、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、第1発光モジュール161、吸入ファン150、及び第2発光モジュール171の電力供給システムを制御するスイッチ30をさらに含んでもよい。
【0207】
スイッチ30は、電力供給システムの制御形態に応じて単一又は複数であってもよく、スイッチ30の設置位置は、ユーザーが容易に接触できる位置であれば特に限定されず、第1発光モジュール設置部160の上端又は下端、胴体110の上端又は側面などに設置されてもよい。好ましくは、スイッチ30は、第1発光モジュール161、吸入ファン150、及び第2発光モジュール171と電気的に連結される距離が短く、ユーザーがスイッチ30に圧力を加えるとき、捕虫器1000が安定的に抵抗できる摩擦力が大きく形成されるように胴体110の上端に設置されてもよい。
【0208】
本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、スイッチ30によって第1発光モジュール161、吸入ファン150、及び第2発光モジュール171がそれぞれ個別的に制御できるようにし、ユーザーの嗜好又は必要に応じて電力供給システムを制御することができる。
【0209】
また、本発明の一実施例に係る捕虫器1000は、スイッチ30によって第1発光モジュール161、吸入ファン150、及び第2発光モジュール171からなる群より選ばれるいずれか二つ以上及び残りの一つの電力供給システムを制御することができる。
【0210】
具体的には、スイッチ30は、第2発光モジュール171が駆動し、選択的に第1発光モジュール161及び吸入ファン150が駆動する電力供給システムを制御することができる。すなわち、スイッチ30の動作によって電力が供給される場合、第2発光モジュール171は、いずれの場合にも駆動し、捕虫器1000の脱臭機能を行うことができ、選択的に第1発光モジュール161及び吸入ファン150が駆動し、捕虫器1000の脱臭機能を行うと同時に、蚊の誘引機能を行うことができる。
【0211】
また、スイッチ30は、第1発光モジュール161及び吸入ファン150が駆動し、選択的に第2発光モジュール171が駆動する電力供給システムを制御することができる。すなわち、スイッチ30の動作によって電力が供給される場合、第1発光モジュール161及び吸入ファン150は、いずれの場合にも駆動し、捕虫器1000の蚊誘引機能を行うことができ、選択的に第2発光モジュール171が駆動し、捕虫器1000の蚊誘引機能を行うと同時に、脱臭機能を行えるようにし、捕虫器1000の活用度を向上させることができる。また、捕虫器1000は、電線が接続されることによって外部電源から電力が供給されたり、又は携帯用エネルギー貯蔵装置が搭載されたりすることによって使用環境に影響されなくなり得る。本発明の更に他の一実施例に係る捕虫器1000は、胴体110と、胴体110上に配置され、昆虫を通過させる昆虫通過部120と、胴体110の下部に配置された空気集塵部130、230、330と、空気集塵部130、230、330と昆虫通過部120との間に位置する吸入ファン150と、昆虫通過部120の上部に配置され、第1発光モジュール161が装着された第1発光モジュール設置部160と、空気集塵部130、230、330の下部に配置され、昆虫を捕集する捕集部190と、吸入ファン150と捕集部190との間に配置され、第2発光モジュール171が装着された第2発光モジュール設置部170と、第2発光モジュール設置部170の下部に配置された光触媒フィルター180とを含んでもよい。
【0212】
第1発光モジュール161は、第1発光モジュール設置部160から取り外し可能な形態であってもよく、光触媒フィルター180は、光触媒フィルター設置部20から取り外し可能な形態であってもよい。
【0213】
以下、図19図28を参照して説明する捕虫器2000は、上述した捕虫器1000で電力を効率的に消費すると同時に、昆虫の光誘引効率を向上させ、ユーザーの眩しさを防止し、使用の便宜性を増大させ、昆虫の誘引光の交換時期を予め確認し、昆虫の光誘引効果を最適な状態に維持するための構成をさらに提供する。従来の捕虫器は、昼間又は捕虫器の周辺光の照度が高い場合、誘引光による昆虫誘引効率が非常に低かった。また、ユーザーが捕虫器に近接して活動するとき、誘引光によって眩しさを感じたり、人体に有害であったりした。また、誘引光の交換時期を予め確認できないので、誘引光による昆虫誘引効率が非常に劣悪になるという問題があった。そこで、本発明の発明者等は、前記のような問題を解決するために、照度センサー、モーションセンサー及びUVセンサーを適用し、各構成の位置及び駆動方法と関連した実験を繰り返した結果、以下で説明する構成を完成するに至った。
【0214】
図19は、本発明に係る捕虫器の構成ブロック図である。
【0215】
図19を参照すると、捕虫器2000は、制御部2100、センサー部2200、光源部2300、入力部2400、及び電源部2500を含んでもよい。
【0216】
制御部2100は、入力された情報に基づいて捕虫器2000の作動を制御することができ、例えば、光源部2300の作動を制御することができる。制御部2100は、センサー部2200から獲得された情報のうち少なくとも一部を処理し、これを多様な方法でユーザーに提供したり、光源部2300の駆動を制御したりすることができる。
【0217】
電源部2500は、捕虫器2000に電源を供給するものであって、一般的な交流電源を使用して充電することができ、バッテリーを用いる形態であってもよく、フィルター部、整流部、スイッチング変換部及び出力部を含んで構成されてもよい。前記フィルター部は、入力ラインの雑音による電源部2500内部の部品損傷発生を防止し、オーディオ帯域以上の高周波ノイズを除去し、安定的な電流供給を受けるように構成することができる。前記整流部は、整流回路、平滑回路及び定電圧回路で構成されてもよい。前記整流回路は、1秒当たり50Hz~60Hzで振動する交流から+極性のみをろ過し、前記平滑回路は、一定の電圧に維持させる整流コンデンサーを用いて脈流を一定の電圧に変換し、定電圧回路は、安定的且つ一定の直流を生成する定電圧ダイオード及びトランジスタからなってもよい。前記スイッチング変換部は、前記整流部を通じて一定の直流に変換された電源を、光セラピー装置で必要とする直流電源に減圧させることができる。前記出力部は光源部2300に電源を供給することができる。
【0218】
光源部2300は、制御部2100から作動信号を受信して駆動してもよく、例えば、センサー部2200によって検出された情報に基づいて、制御部2100は、光源部2300への電力供給を制御したり、第1発光モジュール161及び第2発光モジュール171の駆動方法を制御したりすることができる。
【0219】
一例として、周辺光の照度を検出する照度センサー2220によって検出された照度が予め設定された範囲に該当するかどうかに応じて、光源の電流制御、電圧制御、PWM(Pulse width Modulation)制御、位相制御(phase cut)などによって光源の作動を制御することができる。例えば、制御部2100は、照度センサー2220によって検出された周辺光の照度情報が予め設定された範囲を超える場合は、PWM信号のデューティー比を70%に設定することによって光出力を高めることができ、照度センサー2220によって検出された周辺光の照度情報が予め設定された範囲未満である場合は、PWM信号のデューティー比を50%に設定することによって光出力を低下させることによって、電力を効率的に使用し、昆虫の捕集効率を向上させると同時に、ユーザーへの眩しさ発生などの不便を防止することができる。このとき、前記デューティー比は、一つの周期に対してパルスがオン状態である時間の比率を意味し、数値が高いほど一定時間の間の光出力が増加することを称する。
【0220】
一例として、制御部2100は、温度センサー(図示せず)によって検出された第1発光モジュール161又は第2発光モジュール171周辺の温度が予め設定された温度範囲を超える場合は、第1発光モジュール161又は第2発光モジュール171に供給される電力を遮断する信号を光源部2300に送信することによって、第1発光モジュール161又は第2発光モジュール171のショートを防止し、捕虫器2000の耐久性を向上させると同時に、使用上の安全性を向上させることができる。
【0221】
一例として、第1発光モジュール161又は第2発光モジュール171の光度を検出するUVセンサー2210によって検出された光度が予め設定された範囲に該当するかどうかに応じて、これを表示部(図示せず)に表示することができる。すなわち、捕虫器2000は、前記光源、例えば、第1発光モジュール161の交換時期を予め確認できるようにし、その結果、誘引光による昆虫の光誘引効率を最適な状態に維持し、昆虫の捕集効率を向上させることができる。
【0222】
一例として、捕虫器2000へのユーザーの接近情報を検出するモーションセンサー2230によって検出されたユーザーの接近距離情報に応じて第1発光モジュール161の光度が制御され得る。モーションセンサー2230は、捕虫器2000周辺のユーザーの動作を感知したり、又は捕虫器2000への接近距離情報を検出したりできるものであって、超音波センサー、能動型赤外線センサー、光センサー、温度変化で動作を感知する熱線感知方式などを適用してもよい。例えば、前記ユーザーの接近距離情報が予め設定された値未満である場合、第1発光モジュール161の光度が減少するように制御され得る。すなわち、捕虫器2000は、ユーザーが捕虫器2000の周辺に接近する場合、第1発光モジュール161の光度が低下するように設定され、ユーザーが捕虫器2000に近接して活動するとき、誘引光によって眩しさを感じたり、人体に有害である現象を防止したりすることができる。
【0223】
入力部2400は、文字ボタン、記号ボタン、特殊ボタンなどの多様なキーボードを配列させ、ユーザーから入力を受ける機能を行うことができ、単純なスイッチ形態で構成されてもよい。図面には示していないが、捕虫器2000が表示部(図示せず)をさらに含む場合、表示部は、例えば、タッチスクリーンパネルに具現されてもよく、このとき、入力部2400に含まれるキーボードがグラフィック形態でタッチスクリーン画面にオーバーラップされて表示されてもよい。キーボード入力窓の位置及び透明度は、ユーザーによって調節可能であり、前記タッチスクリーンパネルは、画面表示手段であるだけでなく、タッチペンや指などのタッチ手段によってタッチを感知する入力手段を含んでもよい。
【0224】
図面には示していないが、捕虫器2000は表示部(図示せず)をさらに含んでもよい。前記表示部は、制御部2100によって駆動が制御される捕虫器の各構成、例えば、第1発光モジュール161又は第2発光モジュール171の駆動情報、又はセンサー部2200によって検出された情報を表示する表示窓であって、例えば、駆動情報を表示するためのグラフィックユーザーインターフェース(GUI;Graphic User Interface)を表示することができ、例えば、胴体110の前面に設置されてもよい。前記表示部は、LCD、LEDなどのディスプレイ窓として具現したり、又は入力と表示を同時に行えるタッチスクリーンパネルとして具現したりしてもよい。
【0225】
図面には示していないが、捕虫器2000はアラーム発生部(図示せず)をさらに含んでもよい。前記アラーム発生部は、センサー部2200によって検出されたデータ値が予め設定されたデータ値を超えたり、センサー部2200によって検出されたデータ値が予め設定されたデータ値未満であったりする場合、制御部2100から前記アラーム発生部にアラームを発生する信号を送信することができる。このとき、前記アラームは、光又は音で表示されてもよく、通信モジュールを介してユーザーの電子装置、例えば、携帯用端末機に表示されてもよい。例えば、前記アラーム発生部は、UVセンサー2210によって検出された第1発光モジュール161又は第2発光モジュール171の光度が予め設定された範囲未満である場合にアラームを発生させることができ、このときのアラームは、光源交換信号を表示することができる。例えば、前記アラーム発生部は、温度センサー(図示せず)によって検出された第1発光モジュール161又は第2発光モジュール171周辺の温度が予め設定された範囲を超える場合にアラームを発生させることができ、このときのアラームは、第1発光モジュール161又は第2発光モジュール171の危険警告信号を表示することができる。
【0226】
センサー部2200は、図20に示したように、各センサーを含んでもよく、UVセンサー2210、照度センサー2220、及びモーションセンサー2230を含んでもよく、各センサーが行う機能は上述した通りである。
【0227】
図21は、本発明に係る照度センサーによる光源制御を示した構成ブロック図である。
【0228】
捕虫器2000は、照度センサー2220によって周辺光の照度を検出し、それによって光源2224の作動を制御できるものであって、図21を参照すると、照度センサー2220、増幅器2221、ADコンバータ2222、MCU2223、及び光源2224を含んで駆動してもよい。このとき、光源2224は、例えば、第1発光モジュール161を称することができる。
【0229】
一例として、照度センサー2220によって周辺光の照度が検出されると、検出信号に対するADC(Analog-Digital converter)を行う前にアナログ信号がノイズなどによって変化しないように構成し、アナログ信号を元の信号に近くなるように処理したり、ADC遂行のための容易な条件にするために増幅器(Amplifiers、Amp)2221を用いて信号処理を行ったりすることができる。このとき、増幅器2221によるアナログ信号処理(Analog signal processing)は、増幅、雑音除去のためのフィルタリングなどが主な機能になり得る。また、アナログ信号処理のために、増幅器2221が含まれたアナログ信号であるアナログ信号チェーン(Analog Signal Chain)が含まれてもよい。
【0230】
一例として、MCU(Micro Controller Unit)2223は、CPUコア、メモリ及びプログラム可能な入/出力を含んでもよく、定められた機能を行うようにプログラミングコーディングを行い、この機械語コードが入力できるものであって、照度センサー2220によって検出された周辺の照度によって光源2224の作動を制御することができ、上述した制御部2100がこれに取り替えられたり、制御部2100の下位構成要素としてMCU2223が含まれたりしてもよい。例えば、MCU2223は、光源2224の駆動電流制御、駆動電圧制御、PWM(Pulse width Modulation)制御、位相制御(phase cut)などによって光源2224の作動を制御することができる。例えば、照度センサー2220によって検出された周辺の照度が予め設定された範囲を超える場合、MCU2223は、光源2224の駆動電流を高めたり、駆動電圧を高めたり、PWMデューティー比を高める作動信号を発生し、光源2224の動作、例えば、光出力を制御することができる。
【0231】
一例として、MCU2223は、PWM(Pulse width Modulation)制御方式で光源2224の作動を制御することができる。図22図24は、本発明に係る光源2224のPWM制御による駆動電圧の波形を示した図であって、図22図24を参照すると、MCU2223によって生成されたPWM信号に応じて、光源2224に印加される駆動電圧VpをPWM制御するように構成されてもよい。前記PWM制御は、直流を供給する代わりに、パルス波形で駆動する制御方式であって、低い駆動電流でも同一の光出力を発生させることができ、連続駆動より多くの電流が流入可能になり、光到達距離を向上させることができる。すなわち、捕虫器2000は、光源2224をPWM制御させることによって、電力を経済的に使用すると同時に、昆虫の光誘引効率を向上させ、昆虫の捕集効率を向上させることができる。
【0232】
例えば、昼間又は周辺照度が高い環境の場合、ユーザーは、入力部2400を介して光源2224の光出力を高める信号を入力することができる。このとき、制御部2100は、PWM駆動のデューティー比を高める信号を光源2224に伝送することができ、図22に示したように、高いデューティー比でPWMが制御され、光源2224の光出力が向上することによって、昆虫の光誘引効率を向上させ、昆虫の捕集効率を向上させることができる。
【0233】
例えば、夜間又は周辺照度が低い環境の場合、ユーザーは、入力部2400を介して光源2224の光出力を低下させる信号を入力することができる。このとき、制御部2100は、PWM駆動のデューティー比を低下させる信号を光源2224に伝送することができ、図23に示したように、低いデューティー比でPWMが制御され、光源2224の光出力が低下することによって、昆虫の光誘引効率を維持し、且つ昆虫の捕集効率も維持すると共に、不要な電力浪費を防止し、ユーザーの眩しさを防止することによって使用の便宜性を向上させることができる。
【0234】
例えば、周辺照度が変化する場合、ユーザーが入力部2400を介して光源2224の光出力を制御する別途の信号を入力しなかったとしても、上述した照度センサー2220によって検出された周辺照度に応じて光源2224の光出力が自動的に制御され得る。例えば、図24を参照すると、周辺照度が低い場合、相対的に低いデューティー比、例えば、PWM信号が50%のデューティー比を有するようにMCU2223からPWM信号を光源2224に伝送することができ、周辺照度が漸次高くなって予め設定された範囲に該当する場合、相対的に高いデューティー比、例えば、PWM信号が70%のデューティー比を有するようにMCU2223からPWM信号を光源に伝送することができる。すなわち、捕虫器2000は、電圧又は電流を直接変化させなくても、PWM信号のデューティー比を制御することによって、周辺照度に応じて光源2224の光出力が自動的に制御できるようにし、その結果、不要な電力浪費を防止し、ユーザーの眩しさを防止し、使用の便宜性を向上させると同時に、昆虫の光誘引効率を向上させ、昆虫の捕集効率を向上させることができる。
【0235】
例えば、前記周辺照度に対して予め設定された範囲は多くの段階に設定され得る。例えば、周辺照度がA区間、B区間、C区間、…、n区間に該当する場合、PWM信号のデューティー比がA'%、B'%、C'%、…、n'%になるようにMCU2223からPWM信号を光源に伝送することができる。すなわち、捕虫器は、周辺照度の変化に応じて段階的に光出力が変化するように制御されることによって、不要な電力浪費を防止し、ユーザーの眩しさを防止し、使用の便宜性を向上させると同時に、昆虫の光誘引効率を向上させ、昆虫の捕集効率を向上させることができる。
【0236】
図25は、本発明の一実施例に係る光源の回路を概略的に示した図である。
【0237】
図25を参照すると、光源2224は、複数のLED1、2、3、4、5、6、nを含んでもよく、前記複数のLED1、2、3、4、5、6、nがそれぞれ個別的に駆動してもよく、制御部2100で発生した制御信号に応じて順次駆動してもよく、交互に駆動してもよい。例えば、上述した照度センサー2220によって検出された周辺照度が予め設定された範囲未満である場合は、第1LED1、第3LED3、第5LED5、…、第nLEDnにのみ電力が供給され得る。一方、上述した照度センサー2220によって検出された周辺照度が予め設定された範囲を超える場合は、全てのLED1、2、3、4、5、6、nに電力が供給され得る。また、予め設定された周辺照度の範囲が段階別に設定された場合、各段階に応じて電力が供給される前記複数のLED1、2、3、4、5、6、nの個数が順次増加するように駆動してもよい。
【0238】
このとき、LED入力スイッチ2400aは、第1LED1、第2LED2、第3LED3、第4LED4、第5LED5、第6LED6、…、第nLEDnのうち少なくともいずれか一つ以上の光源を選択するためのスイッチであって、1-S/W、2-S/W、3-S/W、4-S/W、5-S/W、6-S/W、…、n-S/Wに区分されてもよく、前記スイッチ全体又はそれぞれに個別的に電気的信号を送るボタンが入力部2400に設けられてもよい。また、第1~第nLED1、2、3、4、5、6、nは、それぞれ同一の種類同士が連結されて光源駆動回路2300aと連結され、光源駆動回路2300aは、制御部2100と連結されてオン/オフになり得る。
【0239】
図26図28は、それぞれ本発明の一実施例に係る捕虫器を示した図であって、上述したUVセンサー2210、3210、照度センサー2220、3220、モーションセンサー2230のそれぞれの設置位置を例に挙げて説明する。本発明に係る各センサーは、検出の効率性を向上させ、相互干渉が発生しない構造を取ることによって、電力を効率的に消費すると同時に昆虫の光誘引効率を向上させ、ユーザーの眩しさを防止し、使用の便宜性を増大させ、誘引光の交換時期を予め確認することによって昆虫の光誘引効果を最適な状態に維持するために、後述する構成を適用した。
【0240】
図26図28を参照すると、モーションセンサー2230は、第1発光ダイオードチップ163から放出される光の進行方向と同一の方向に向かうように設置され、捕虫器2000周辺のユーザーの接近距離情報を検出することができ、駆動及び第1発光モジュール161の制御方法は上述した通りである。例えば、モーションセンサー2230は、第1発光モジュール161の上部又は下部に設置されてもよく、胴体110に設置されてもよい。すなわち、モーションセンサー2230は、第1発光ダイオードチップ163から放出される光の進行方向と同一の方向に向かうように設置され、周辺のユーザーが単純に捕虫器2000周辺に接近する場合でなく、第1発光モジュール161に接近する場合に、第1発光モジュール161から放出される光の光度を減少させ、モーションセンサー2230によるユーザーの便宜性増大効果を極大化させることができる。
【0241】
また、UVセンサー2210、3210は、第1発光モジュール設置部160に設置され、第1発光モジュール161から放出される光の光度情報を検出することができ、駆動及び表示方法は上述した通りである。例えば、図26に示したように、UVセンサー2210は、第1発光基板162に設置され、第1発光モジュール161から放出される光の光度を効率的に検出すると同時に、回路の構成を簡単に制御することができる。このとき、捕虫器2000は、板形状の第1発光モジュール設置部160を含み、第1発光モジュール161が第1発光モジュール設置部160の下部に設置されてもよい。例えば、図27に示したように、UVセンサー3210は、板形状の第1発光モジュール設置部160の下面に設置されてもよい。すなわち、UVセンサー2210、3210は、第1発光モジュール161から放出される光が直接照射され、捕虫器2000の外部から放出された光が第1発光モジュール設置部160によって遮られてUVセンサー2210、3210に直接照射されない形態が適用され、UVセンサー2210、3210による第1発光モジュール161から放出される光の光度検出効率を向上させることができる。
【0242】
また、照度センサー2220、3220は、捕虫器2000の周辺光の照度を検出するものであって、駆動及び表示方法は上述した通りである。例えば、図26図27に示したように、第1発光モジュール設置部支持台10は、胴体110上に第1発光モジュール設置部160を離隔させて支持し、第1発光モジュール161から放出される光を遮らないように第1発光モジュール161の側面方向に配置される形態である。このとき、照度センサー2220は、第1発光モジュール設置部支持台10に設置されてもよく、例えば、所定の長さh及び厚さdを有する第1発光モジュール設置部支持台10において第1発光モジュール161が設置された方向の反対方向に設置され、第1発光モジュール161から放出される光が照度センサー2220に照射されない形態であってもよい。例えば、図28に示したように、第1発光モジュール設置部160は、第1発光モジュール161が上部から下部の方向に挿入され、第1発光モジュール161が第1発光モジュール設置部160の下面に位置する形態である。このとき、照度センサー3220は、第1発光モジュール設置部支持台10上に設置されてもよく、例えば、屋根165上に設置され、第1発光モジュール161から放出される光が照度センサー3220に照射されない形態であってもよい。すなわち、照度センサー2220、3220は、捕虫器2000の外部から放出される光が直接照射され、第1発光モジュール161から放出される光が照射されない構造が適用され、照度センサー2220による照度検出効率を向上させることができる。
【0243】
一方、従来の捕虫器においては、暗条件でも明条件と同一の光出力の光を放出し、ユーザーの眩しさ問題及びエネルギー過多消費問題があった。そこで、本発明の発明者等は、暗条件で光出力を特定数値以下に低く制御しながらも捕集効率を維持できる捕虫器を開発するために関連する実験を繰り返した。
【0244】
本明細書で称する前記暗条件は、照度センサーによって検出された外部光の照度が0~20luxであったり、又はUVセンサーによって検出された光度が0~10mWであったりする場合を含む。
【0245】
本発明の一実施例に係る捕虫器2000は、暗条件で100mW以下の光出力の光を放出するように手動で制御されたり、照度センサー2220、3220によって検出された外部光の照度が暗条件情報として制御部2100に入力されると、制御部2100は、第1発光モジュール161の光出力が100mW以下になるように第1発光モジュール161の光出力を自動的に制御されたりすることができる。
【0246】
したがって、捕虫器2000は、暗条件で蚊の捕集効率を維持しながらも、ユーザーの眩しさ発生問題及びエネルギー過多消費問題を解決することができる。
【0247】
以下、実施例、比較例及び実験例を記述することによって本発明をより詳細に説明する。但し、下記の実施例、比較例及び実験例は本発明の一例示に過ぎず、本発明の内容がこれに限定されるものと解釈してはならない。
【0248】
実験例1-空気集塵部の垂直断面における地面に対して形成された角度の制御
空気集塵部の垂直断面における地面に対して形成された角度に応じて、捕集部に捕集された蚊が空気集塵部吐出口を通過して捕虫器の外側に脱出する頻度を測定するために下記のように実験を進めた。
【0249】
具体的に、蚊が容易に脱出できるように空気集塵部吐出口が直径50mmの円形で、空気集塵部の垂直断面における地面に対して形成された角度が80゜、70゜、45゜、30゜になるように各空気集塵部を製造し、これを含む本発明の一実施例に係る前記捕虫器を製造した。
【0250】
そして、蚊が20個体ずつ捕集部に捕集された捕虫器の電力供給を遮断し、15時間放置した後、前記捕虫器から流出された蚊の個体数を測定した。
【0251】
【表1】
【0252】
前記表1に示したように、空気集塵部の垂直断面の地面に対する勾配が大きいほど、蚊が捕虫器から流出される比率が低いことを、実験を通じて確認し、実際に蚊が空気集塵部の内壁又は外壁にくっ付く現象を肉眼で観察することができた。
【0253】
実験例2-空気集塵部吐出口の垂直方向長さの制御
空気集塵部吐出口の垂直方向長さに応じて、捕集部に捕集された蚊が空気集塵部吐出口を通過して捕虫器の外側に脱出する頻度を測定するために下記のように実験を進めた。
【0254】
具体的に、蚊が容易に脱出できるように空気集塵部吐出口が直径50mmの円形で、垂直方向長さが0mm、2mm、5mm、10mmになるように空気集塵部吐出口をそれぞれ製造し、これを含む本発明の一実施例に係る前記捕虫器を製造した。
【0255】
そして、蚊が20個体ずつ捕集部に捕集された捕虫器の電力供給を遮断し、15時間放置した後、前記捕虫器から流出された蚊の個体数を測定した。
【0256】
【表2】
【0257】
前記表2に示したように、垂直形状である空気集塵部吐出口の長さが長いほど、蚊が捕虫器から流出される比率が低いことを、実験を通じて確認し、実際に蚊が垂直形状である空気集塵部吐出口の内壁又は外壁にくっ付く現象を肉眼で観察することができた。
【0258】
実験例3-空気集塵部格子の形態制御
空気集塵部格子の形態に応じて、捕集部に捕集された蚊が空気集塵部吐出口を通過して捕虫器の外側に脱出する頻度を測定するために下記のように実験を進めた。
【0259】
具体的に、空気集塵部格子が長さ及び幅を有する一つの棒形状である場合(四角形)と、長さ及び幅を有する二つの棒形状部分を、幅の一部が重畳するように重ねた形状である場合(階段型)との二つの形態の空気集塵部を製造し、これを含む本発明の一実施例に係る前記捕虫器を製造した。
【0260】
そして、蚊が20個体ずつ捕集部に捕集された捕虫器の電力供給を遮断し、15時間放置した後、前記捕虫器から流出された蚊の個体数を測定した。
【0261】
【表3】
【0262】
前記表3に示したように、空気集塵部格子が長さ及び幅を有する一つの棒形状である場合(四角形)に比べて、長さ及び幅を有する二つの棒形状部分を、幅の一部が重畳するように重ねた形状である場合(階段型)に蚊が捕虫器から流出される比率が低いことを、実験を通じて確認した。
【0263】
実験例4-暗条件での光出力制御
暗条件での光出力が蚊の捕集効率に及ぼす影響を確認するために下記のように実験を進めた。
【0264】
暗条件:照度センサーによって検出された外部光の照度が0~20lux、又はUVセンサーによって検出された光度が0~10mW
【0265】
試験場所:24m2の閉鎖された空間
【0266】
光照射時間:第1発光モジュールが点灯してから15時間
【0267】
対象蚊:アカイエカの雌25個体
【0268】
【表4】
【0269】
前記表4に示したように、暗条件では、第1発光モジュール、すなわち、誘引光の光出力の強さが蚊の捕集率にほぼ影響を及ぼさないことが確認され、特に、100mWの光出力条件及び1,000mWの光出力条件での蚊捕集率にほぼ差が表れないことが確認された。すなわち、本発明の一実施例に係る捕虫器は、暗条件で低い光出力を使用して高い捕集効率を維持できるようにし、その結果、従来の捕虫器から放出される誘引光によるユーザーの眩しさ発生問題及びエネルギー過多消費問題を解決することができた。
【0270】
したがって、暗条件でユーザーが第1発光モジュールの光出力を100mW以下になるように手動で制御したり、又は照度センサーによって検出された外部光の照度が20lux以下である場合、上述した制御部で第1発光モジュールの光出力を自動的に制御したりすることによって、蚊の捕集効率を維持しながらもユーザーの眩しさ発生問題及びエネルギー過多消費問題を解決することができ、第1発光ダイオードチップの寿命が延長され、交換周期が増加するにつれて高い光誘引効率が維持され、ユーザーの便宜性が向上したことを、実験を通じて確認した。
【0271】
以上のように、本発明は、添付の図面を参照した実施例によって具体的に説明した。しかし、上述した実施例は、本発明の好ましい例を挙げて説明したものに過ぎないので、本発明が前記実施例にのみ限定されるものと理解してはならず、本発明の権利範囲は、後述する特許請求の範囲及びその等価概念で理解すべきであろう。
【符号の説明】
【0272】
1000、2000 捕虫器
110 胴体
120 昆虫通過部
121 昆虫通過穴
122 第1突出部
130、230、330 空気集塵部
130a 空気集塵部格子
130b 空気集塵部側面口
131 空気集塵部入口部
132 空気集塵部中間部
133 空気集塵部吐出口
140 モーター
150 吸入ファン
151 ファン羽根
160、1160 第1発光モジュール設置部
161、261、361、1162、1262、1362、1462、1562、1662 第1発光モジュール
162、262、362、462、562、662 第1発光基板
163、263、363 第1発光ダイオードチップ
1164、164、3264、3364 第1発光モジュールカバー
3464 光発散角変換部
1264、264 前面
1265 突出板
1266 載置部
1267 結合部
1268 ハウジング
1269 結合部段差
364 カバー枠部
464 カバー段部
1464 カバー段部ガイド部
564 カバー突出部
1564 カバー突出部ガイド部
664、764 第1発光モジュール挿入溝
165 屋根
265 圧着部
365 圧着部突出部
465 圧着プレート
166 カバー挿入溝
167 段差
170 第2発光モジュール設置部
171 第2発光モジュール
172 第2発光基板
173 第2発光ダイオードチップ
174 第2突出部
180 光触媒フィルター
190 捕集部
191 捕集部側面口
10、11 第1発光モジュール設置部支持台
11a 長さ調節部
20、21、22 光触媒フィルター設置部
30 スイッチ
2100 制御部
2200 センサー部
2300 光源部
2400 入力部
2500 電源部
2210、3210 UVセンサー
2220、3220 照度センサー
2230 モーションセンサー
2221 増幅器
2222 ADコンバータ
2223 MCU
2224 光源
2300a 光源駆動回路
2400a LED入力スイッチ
1160a 第1発光モジュール挿入溝
263a、363a 発光チップ
263b、363b 光出射部
263c、363c フランジ
263d、363d 基板
h、h' 光出射部の高さ
r、r' 光出射部の幅
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