(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】撓み軽減、撓み軽減する端締め付け部品、およびそのための留め付け部品
(51)【国際特許分類】
H02G 3/22 20060101AFI20220301BHJP
F16G 13/16 20060101ALI20220301BHJP
H01R 13/58 20060101ALI20220301BHJP
【FI】
H02G3/22
F16G13/16
H01R13/58
(21)【出願番号】P 2019549545
(86)(22)【出願日】2018-03-14
(86)【国際出願番号】 EP2018056464
(87)【国際公開番号】W WO2018167184
(87)【国際公開日】2018-09-20
【審査請求日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】202017101483.5
(32)【優先日】2017-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507336499
【氏名又は名称】イグス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフトゥング
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ヘルメイ
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ シュテーガー
(72)【発明者】
【氏名】チロアレクサンダー ジャイケル
(72)【発明者】
【氏名】ビラル ユルマズ
【審査官】鈴木 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-205965(JP,A)
【文献】特表2002-504655(JP,A)
【文献】特開2012-100460(JP,A)
【文献】特開平05-321966(JP,A)
【文献】特開平05-340438(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/22
F16G 13/16
H01R 13/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給配線(V)のための撓み軽減器のための留め付け部品(3;300)であって、
該留め付け部品は、弾性プラスチック材料から一体品で製作され、
前記留め付け部品は、留め付け面(31)に対して垂直またはおおよそ垂直の長手方向(l)における前記少なくとも1つの供給配線の撓み軽減のために、各々が少なくとも1つの供給配線(V)をさらなる留め付け面(31;31”)に対して留め付け方向(k)において所定位置で当てて留め付けるための前記留め付け面(31)を含む2つの対向する側面(63)を有し、
少なくとも1つの該側面(63)であって、好ましくは両方の該側面(63)は、各々の場合で、前記供給配線(V)を所定位置で留め付けるように意図される前記留め付け面(31)の領域において少なくとも該留め付け面(31)から離れた側において空洞構造(6)を境界付ける第1の弾性壁(50)を有し、
前記空洞構造は、前記第1の弾性壁(50)に一体品で連結されるいくつかのさらなる弾性壁(52)の格子状配置によって形成され、
前記空洞構造(6)は、前記さらなる弾性壁(52)を介して互いと隣接するいくつかの通路開口(61)を有する留め付け部品(3;300)。
【請求項2】
前記留め付け方向(k)に対して垂直な主平面に関して鏡面対称の構造のものである請求項1に記載の留め付け部品(3;300)。
【請求項3】
主要な寸法にわたって延び、壁(52)の前記格子状配置に一体品で連結される横断補強部(7)を有する請求項
1又は2に記載の留め付け部品(3;300)。
【請求項4】
前記空洞構造(6)は、前記留め付け部品(3)を通じて、前記長手方向(l)において、または、おおよそ前記長手方向(l)において、少なくとも大部分で連続的に、または、完全に連続的に延びる、前記長手方向(l)に延びる複数の通路開口(61)を有し、
前記空洞構造(6)は、ハニカム状構造のものであり、
前記弾性壁(50;52)は、前記長手方向(l)に対して垂直な前記通路開口(61)を境界付けるセル壁を形成する請求項
1から3のいずれか一項に記載の留め付け部品(3;300)。
【請求項5】
前記格子状配置は、対で配置される壁(52)を備え、
各々の対における対向する壁(52)は、各々の場合で、好ましくは、前記弾性壁(50)から離れて点へと先細りになる断面形を有する介在された通路開口(61)を伴う反対の湾曲を有
している請求項
1から4のいずれか一項に記載の留め付け部品(3;300)。
【請求項6】
前記格子状配置は、対で配置される壁(52)を備え、
各々の対における前記壁(52)は、前記留め付け面(31)から離れた端領域において、一体品で前記横断補強部(7)へと結合する請求項3に記載の留め付け部品(3;300)。
【請求項7】
前記側面(63)に対して垂直に位置決めされる前記留め付け部品の2つの対向する細い側面において、各々の場合で、少なくとも1つの突起(323)および/または1つの窪み(324)が、フレームにおけるぴったりと適合する保持のために設けられ、
前記突起および/または前記窪みは、好ましくは、前記留め付け方向(k)において延びる、または、前記長手方向(l)を横断して延びる請求項
1から6のいずれか一項に記載の留め付け部品(3;300)。
【請求項8】
前記空洞構造(6)は、弾性壁(50;52)によって境界付けられる複数の通路開口(61)であって、特には少なくとも18個の複数の通路開口(61)を有し、
該通路開口(61)は、好ましくは、前記長手方向(l)を横断すると共に前記留め付け方向(k)を横断する横断方向(q)において各々の場合で延びる少なくとも2つの列で配置され、
および/または、前記通路開口(61)の平均直径は、前記留め付け方向(k)における前記留め付け部品の寸法の50%未満である請求項
1から7のいずれか一項に記載の留め付け部品(3;300)。
【請求項9】
複数の供給配線を伴う撓み軽減器であって、特にはエナジーチェーンの撓み軽減器における請求項
1から8のいずれか一項に記載の留め付け部品(3;300)の使用。
【請求項10】
プラグイン・コネクタの筐体(400)であって、特には複数のプラグ挿入体(402)を有する矩形プラグイン・コネクタの筐体(400)における請求項
1から8のいずれか一項に記載の留め付け部品(3;300)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にエナジーチェーン(energy chain)の供給配線デバイスの供給配線のための撓み軽減器であって、その撓み軽減器は、少なくとも1つのブロック状の留め付け部品を有する留め付け装置を備え、その留め付け部品は、供給配線を留め付け装置のさらなる留め付け面に対して所定位置で当てて留め付けるための留め付け面として構成される側面を有し、撓み軽減器は、留め付け方向に対して垂直または略垂直の長手方向における供給配線の通過のために設計される、撓み軽減器に関する。本発明は、さらに、撓み軽減器を有する端締め付け部品に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な撓み軽減器は、端点同士の間に位置付けられる領域において張力を軽減するために、例えばエナジーチェーンにおいて案内される配線といったモバイル配線を、端点に固定するように作用する。
【0003】
一般的な撓み軽減器は、出願者のカタログ「igus Kataloge-ketten und-system 2015」の1175ページに開示されており、撓み軽減器が、本出願の
図1において概略的に再現されている。撓み軽減器は、ここでは、供給配線が所定位置において間で留め付けられる複数の留め付け部品を有する。受入通路の形態での受部は留め付け部品の留め付け面に組み込まれ、それらの通路の各々は、1つの非常にはっきりと限定された供給配線に対して労力を伴って適応させられる。供給配線の各々は、そのために提供された受入通路へと個別に次々と配置される必要がある。顧客によって望まれる供給配線に撓み軽減器を適応させることに伴う労力を要する特別の製作作業と、さらには、撓み軽減器において供給配線を合致するように適合させることとは、不都合なものとなる。
【0004】
特許文献1は、例えばケーブルタイを用いた、供給配線が固定される撓み軽減要素を伴う撓み軽減器をさらに開示している。
【0005】
特許文献2は複数の供給配線のための撓み軽減器を開示しており、前記配線は、各々の場合で、ケーブル留め付け具およびプレス・ジョーを用いて、撓み軽減器において所定位置で個別に固定される。
【0006】
特にエナジーチェーンのためとされたさらなる撓み軽減器は、留め付け部品として、例えばVulkollanといった柔軟材料、発泡体、または発泡ゴムから成る要素または支持体を両方とも提案する特許文献3および特許文献4から知られている。これらの留め付け部品は、先に述べたカタログにおけるものと同様の一体的な板状の構造のものであり、配線が受け入れられる1つの留め付け面において半円筒形の凹部を任意選択で有してもよく、それら凹部の各々は、配線の断面についての正確な大きさに製作される(
図1参照)。これらの解決策は、限られた範囲に適するだけである、または、直径および/または数の変化する供給配線について特別の労力を伴う。
【0007】
配線の数および異なる直径への適応を向上させるために、特許文献5は、撓み軽減方向に対して垂直な、例えばΩ状の輪郭といった特定の断面輪郭を有する発泡体の弾性的に変形可能な留め付けリップを使用することを提案している。
【0008】
本発明によって対処される1つの問題は、より少ない労力で製作でき、固定される供給配線に関して普遍的に適用可能である一般的な撓み軽減器または一般的な撓み軽減器を伴う端締め付け部品を提供することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】独国実用新案出願公開第20305479号明細書
【文献】独国実用新案出願公開第202009005647号明細書
【文献】独国実用新案出願公開第2006007155号明細書
【文献】独国実用新案出願公開第2014008413号明細書
【文献】独国特許発明第2417353号明細書
【文献】独国実用新案出願公開第202017102147号明細書
【非特許文献】
【0010】
【文献】「igus Kataloge-ketten und-system 2015」、1175ページ
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、関心のある問題は、請求項1の特徴によって、および、それとは独立して、請求項17の特徴によって、解決される。有利なさらなる発展が、従属請求項に記載されている。
【0012】
関心のある問題は、留め付け面が、少なくとも供給配線を所定位置で留め付けるように意図される留め付け部分において、弾性壁によって形成され、留め付け面から遠くの側において、弾性壁が、特には長手方向において、または、おおよそ長手方向において、留め付け部品を通じて延びる空洞構造を境界付けることで、簡単に解決される。
【0013】
留め付け面を有する弾性壁が、留め付け部品を通じて延びる空洞構造を境界付けるため、供給配線が所定位置で留め付けられるとき、弾性壁は空洞へと押し込められ得る。空洞構造と併せて、弾性壁は十分な留め付け作用を生成する。
【0014】
留め付け面を有する弾性壁は、留め付け部品の外壁を形成する。空洞構造は、特にはいくつかの内壁によって形成され得る。空洞構造は、例えば、連続したダクト状の開口を備え得る、および/または、ハニカム構造と同様に形成され得る。
【0015】
供給配線を所定位置で留め付けるために、弾性の外壁は、留め付け方向の逆において空洞構造へと弾性的に伸びるように構成され得る。供給配線が所定位置で留め付けられるとき、供給配線は、弾性的に伸びることができる外壁を、空洞構造の例えばダクト状の開口空間へと押し込む。この方法では、供給配線に作用する定められた復元力が発生させられ、その復元力は、供給配線を撓み軽減器において動かさずに保持するように設計される。空洞構造の外壁および/または内壁の壁厚は、特にはその機能性に関して供給配線を損なうことなく、供給配線を撓み軽減器において動かさずに保持するだけの大きさである復元力が供給配線に一定の圧力を発生させるように、好ましい寸法とされる。
【0016】
所定位置で留め付けることについて、供給配線に一致または適応する、供給配線を受け入れる空間は、各々の場合で、留め付け面を有する弾性壁の変形のおかげで形成され得る。この受け入れる空間は、空洞へと押し込まれる弾性外壁によって留め付け方向の逆において境界付けられる。特には、弾性変形のため、留め付け面を有する弾性壁は、それ自体を供給配線の固定の間に供給配線に適合させる。この方法では、異なる直径の供給配線が、留め付け部品のその後の機械加工を伴うことなく、所定位置で留め付けられ得る。したがって、配線直径に関して、撓み軽減器幅は広い直径の範囲にわたって普遍的に適用可能である。供給配線は、最も近い先行技術にあるように(
図1)、それぞれの供給配線に個別に適応させられた留め付け面の特定の位置において必ずしも挿入される必要がなく、適合を簡便にする。したがって、留め付け部品は、適合図に沿って適応または製作される必要がない。
【0017】
留め付け面および留め付け部品の復元性などの留め付け部品の機械的特性と、留め付け面の支持とは、空洞構造の設計または幾何学的形態によって意図的に設定され得る。したがって、撓み軽減器は、固定される供給配線の適用に依存するグループ化を考慮して固定される供給配線に関して、意図的に多彩に使用されてもよい。
【0018】
弾性変形は、壁が少なくとも一部で供給配線の外側輪郭に平坦に圧し掛かるような方法で、柔軟な壁の伸びおよび/または縮みの形態を好ましくは取る。この方法では、供給配線と壁との間の静摩擦が大きくさせられ、供給配線への弾性復元力の伝達が向上させられる。弾性壁は、この点において、柔軟な壁として説明されてもよく、特には、柔軟に伸びることができる壁、および/または、柔軟に縮むことができる壁として説明されてもよい。
【0019】
留め付け位置において、供給配線は、留め付け装置のさらなる留め付け面に対して当てて長手方向部分にわたった圧力下において所定位置で留め付けられて配置される。さらなる留め付け面は、一致する留め付け面を形成でき、または、概して、留め付け面として構成されるブロック状の留め付け部品の壁もしくは側面への当接部を形成できる。
【0020】
しかしながら、さらなる留め付け面は、特には、本発明による空洞構造と同一の構造のさらなる留め付け部品の外側における弾性壁であり得る。
【0021】
特には、弾性復元力と、延いては留め付け力とは、製作の過程において意図的に設定可能である。これは、例えば、空洞構造の構成を介して、および/または、弾性壁の構成を介して達成され、特には、弾性壁の壁厚および/または柔軟性を介して、達成され得る。この方法では、撓み軽減器は、例えば特定の種類および大きさの供給配線について、真っ直ぐに特別設計されてもよい。他方で、撓み軽減器は、供給配線の複数の異なる直径について普遍的に使用可能となるように、特には空洞構造の設計を介して、構成されてもよい。適切な静摩擦と併せて、所望の柔軟性、特には弾性が、とりわけ適切な材料選択によって達成されてもよい。熱可塑性エラストマが特に好ましいとされる。
【0022】
特には、空洞構造は、留め付け部品全体を通じてダクト状の様態で延びる。ダクト状とは、ここでは、空洞構造が少なくとも1つのダクトを有するが、好ましくは、複数から多数のダクトを有し、それらダクトは、長手方向において、各々の場合で、両端において外部に開口するが、横方向では、つまり、長手方向を横断しては、外部に対して完全に閉じられる。特には、ダクトは、互いと平行に配置され、長手方向に延び得る。長手方向は、ここでは、留め付けられる配線の長手方向に関連する。
【0023】
撓み軽減器の好ましい実施形態では、空洞構造は、留め付け面を有する弾性壁によって境界付けられる、または、留め付け面を有する弾性壁によって少なくとも一部が境界付けられる、長手方向に延びる1つまたは複数の通路開口によって境界付けられ得る。この壁は、ここでは、通路開口を形成するさらなる内壁によって、留め付け方向の逆で支持または意図的に強化されてもよい。
【0024】
供給配線が留め付け方向において留め付け面同士の間で留め付けられるとき、弾性壁は、留め付け方向の逆において空洞構造へと押し込まれ、それによって、とりわけ供給配線自体と、空洞構造とは、弾性変形を受ける。この方法では、例えば、挿入された位置において弾性復元力を供給配線に発揮する、両端において固定された板バネと同様に、外壁による一種のバネ・システムを提供することが可能であり、供給配線に代わって供給配線の所定位置での留め付けが壁を伸ばしている。これに基づいて、および、後でより詳細に示されているように、特定の復元力が、通路開口もしくは内壁の数、配置、および構成か壁の壁厚などの設計手段、ならびに/または、壁の弾性などの材料特定手段を用いてあらかじめ設定でき、そのため、例えば、異なる直径の供給配線、異なる種類の供給配線、および/または異なる断面を伴う供給配線に適した撓み軽減器を作ることができる。
【0025】
通路開口は、好ましくは、それらの全長にわたって一定の断面のものである。特には、留め付け面は、相互に隣接する通路開口の壁によって、または、介在させられた内壁で、形成され得る。さらに、荷重のない状態において、留め付け面は、少なくとも実質的に湾曲していない構成のものであり得る。
【0026】
撓み軽減器のさらなる発展では、通路開口は、好ましくは、弾性壁を介して互いに直接的に相互に隣接して配置されてもよく、つまり、通路開口は、さらなる内壁によって境界付けられる。この方法では、通路開口の弾性変形は、一部では、内側弾性壁によって隣接する通路開口へと一部伝達されてもよく、その内側弾性壁を介して、隣り合う通路開口は互いと隣接し、同様に弾性的に変形させられる。
【0027】
好適には、少なくとも留め付け面の支配的な部分または留め付け面全体が、相互に隣接する通路開口の壁によって形成されてもよく、つまり、連続した外壁が、いくつかの通路開口を配線側において外側で境界付ける。この方法では、留め付け面全体は、その横の延びにわたる、特にはその弾性の伸びに関して、明確にあらかじめ設定されてもよい。
【0028】
少なくとも、留め付け面の留め付け部分を形成する壁の壁厚と、通路開口が互いに隣接するのに介する壁、つまり、内壁の壁厚とが、少なくともおおよそまたは正確に同じ大きさとなることが、製造の意味において簡便である。
【0029】
特には、弾性壁の壁厚は、好ましくは、より小さくなるように設計され、特には、通路開口の平均直径より何倍か小さくなるように設計され得る。
【0030】
撓み軽減器のさらなる発展では、弾性壁の壁厚が、各々の場合で、相互に隣接する通路開口の平均直径の3分の1以下、8分の1以下、または10分の1以下であり得る。
【0031】
平均直径は、1つの特定の通路開口の断面に関係する。平均直径は、長手方向に対して垂直な方向において、異なる方向付けの複数の直径の平均値から決定でき、直径は、各々の場合で、例えば断面の中心を通過する。通路開口の平均直径に対する壁厚の割合がより小さくなると、バネ・システムおよび留め付けブロックの復元性がより大きくなる。
【0032】
留め付け面と関連付けられる通路開口は、一致した構成または少なくとも同様の構成のものであり得る。特には、通路開口は、同一の大きさ、同一の断面、および/または同一の方向付けを有し得る。したがって、通路開口は、変形挙動に付加的に寄与する小さい単位セルを形成できる。特には、通路開口は、長手方向において延びる少なくとも同様に弾性の壁の格子によって形成されてもよい。有利には、通路開口は、長手方向においてダクト状に延び得る。通路開口は、各々の場合で、長さにわたって、または、長手方向と平行に、一定の断面を有してもよい。格子では、内壁は互いと連結されてもよく、留め付け面を有する弾性の外壁に連結されてもよい。特には、弾性壁自体は、互いと連結され、長手方向において少なくともおおよそ延びる連結線において収束してもよい。連結線は、断面において交点となるように現れる格子の交線であり得る。少なくとも1つの留め付け部品の弾性壁の少なくとも支配的な部分は、ここでは、同一の壁厚を有し得る。
【0033】
壁の格子構造はハニカム状であり得る。壁の格子構造は、好ましくは、規則正しい構造ものであり、特には、均一の構造のものである。この方法では、留め付け面を有する弾性壁は、長手方向を横断するその横の広がりにわたって、同一または少なくとも同様の変形挙動を有し得る。これは、供給配線に関して撓み軽減器の普遍的な使用にとって好ましい。変形挙動は、格子構造に基づいてより容易に計算および計画され得る。したがって、例えば、供給配線を伴う撓み軽減器を構成および作成するなど、付加的な製造過程の場合にも、様々なステップが容易に自動化され得る。
【0034】
撓み軽減器のさらなる発展では、特には均一な空洞または格子の構造の場合、通路開口は、各々の場合で、好ましくは同一の辺の多角形の基礎領域を伴う直角柱の形を有し得る。代替で、通路開口は、各々の場合で、特には、連続した円または半円の断面を伴う部分的な円柱として、丸い基礎領域を伴う直円柱の形を有し得る。直円柱は、円形の円柱、楕円の基礎領域を伴う円柱、または、例えば細長い丸い基礎領域を伴う円柱であり得る。通路開口が必ずしもすべて同一の構成のものである必要がないことは言うまでもない。しかしながら、規則正しく、または、通路開口、および/もしくは、可及的な「余白空間」、つまり、通路開口のない場所が、少なくとも同様の断面を有する特定の「パターン」で、通路開口を配置することは、やはりより均一な力の伝達および変形のため、有利であることが判明してもいる。
【0035】
撓み軽減器の一実施形態では、通路開口は、断面において、三角形の基礎領域を伴う直角柱の形を有する。形状に基づいて、三角形の基礎領域を伴う直角柱などは、三角形の基礎領域において、各々の場合で、三角形の頂部を形成する線形の頂点を伴う楔形を有する。この楔形は、特には、力を伝達するのに好ましく、例えば、撓み軽減器における供給配線の非対称の分配の結果として、留め付け部品の望ましくない捩れに反対に作用する。
【0036】
特には、基礎領域の三角形は、通路開口の1つのグループにおいては、1つの頂部が留め付け方向の逆を指す状態で、他のグループにおいては、留め付け方向を指す状態で配置され得る。有利には、1つのグループの通路開口は、横断方向に関して、長手方向および留め付け方向に対して垂直な列で配置され、代替で、他のグルーブの通路開口に対して垂直な列で、横断方向に関して配置され得る。特には、通路開口は、横断方向において互いと並べられてもよい。
【0037】
先に記載されているように、通路開口が他の通路開口と隣接する場合、それらは、変形力が伝達される、例えば三角形といった、機械的に安定した格子単位の均一な弾性の格子を、それら通路開口の弾性壁で形成できる。特には、三角形が等辺である場合、弾性の格子における力の分配および変形の進行を、例えば有限要素法を用いて、少なくとも大まかに見積もることができ、したがって、より容易にあらかじめ決定できる。これは、留め付け面を有する弾性壁にも関連し得る。
【0038】
特には、頂部が留め付け方向の逆を指す状態でのグループの通路開口は、留め付け面または前記留め付け面の対応する部分を有する弾性壁によって境界付けられ得る。
【0039】
これは、両方のグループの通路開口の内壁が、留め付け面を有する弾性壁に触れるという結果となる。線形の頂点が留め付け方向の逆を指す状態での通路開口は、ここでは、各々の場合で、留め付け面を有する弾性壁によって、頂点と反対のそれらの側面において境界付けられる。線形の頂点が留め付け方向を指す状態での通路開口の内壁は、留め付け面を有する弾性壁におけるこの頂点にさらに触れる。この方法では、留め付け面は、これらの点において線形に支持され、それによって強化または補強され得る。
【0040】
横断方向と並ぶ通路開口または内壁の配置は、頂点が留め付け方向を指す状態での通路開口が、それらのこの頂点と反対の側面において、各々の場合で、横断方向および長手方向において延びる弾性壁を形成できることを意味している。そのため、通路開口は、各々の場合で、それらの頂点が留め付け方向の逆を指す状態でこの壁と触れることができ、それによって前記壁は安定させられて強化され得る。この弾性壁を形成するために、留め付け方向の逆の弾性壁の格子構造は、横断方向と並べられる通路開口の配置にわたって連続されてもよい。格子構造は、好ましくは変わらずに連続される。特には、留め付け部品の格子構造は、均一であり、長手方向に対して垂直な断面において好ましくは均一である。
【0041】
頂点が留め付け方向を指す状態でのグループの通路開口が、各々の場合で、頂点によって弾性壁に線形に連結される場所同士の間で、留め付け面の弾性壁の部分は、受入溝を形成するために留め付け方向と反対の湾曲で構成され得る。受入溝は、撓み軽減器における供給配線の適切または均一に分配された配置のための方向付け支援部として作用する。このために、受入溝は、長手方向を横断して好ましくは均一に分配される。
【0042】
特には、楔形とされた通路開口の基礎領域は、各々の場合で、60°未満の内角、特には、45°以下または30°以下の内角を有し得る。これらの内角を境界付ける側面または内壁は、好ましくは等辺の構成のものであり得る。結果として、通路開口はより細い楔状の形を得ることになり、等辺の側面は、断面において、留め付け方向を指す頂部、または、留め付け方向の逆を指す頂部を形成する頂点へと収束する。この方法では、頂点を形成する壁は、等辺の三角形の場合における基礎領域より、留め付け方向においてさらに延びる。結果として、空洞構造は力の吸収に関してさらに安定させることができ、そのため、横断方向における空洞構造の望ましくない偏りを打ち消す。
【0043】
留め付け方向における主成分で延びる通路開口の内壁が弓形の構成のものとなることは、有利であることが判明している。結果として、変形における通路開口の曲げは、あらかじめ決定され得る。さらに、バネ・システムは、曲げによるさらなる弾性バネ要素によって伸ばされてもよい。力の対称の理由のため、これらの弾性壁が、横断方向に関して対で具現化され、各々の場合で対において反対の湾曲で具現化されることは、有利である。
【0044】
さらなる発展において、通路開口は、少なくとも2つの相互に平行な列でハニカム状の配置であり得る。一方の列または両方の列が留め付け面を定め得る。横断方向に関して、列は、長手方向および留め付け方向に対して垂直なハニカム状の様態で延び得る。ハニカム状は、ここでは、一方の列の通路開口が、横断方向および/または留め付け方向に関して、他方の列の通路開口と少なくとも部分的に重なることを特に意味している。それぞれの列の通路開口は、横断方向および/または留め付け方向に関して互いと並べて配置されてもよい。通路開口の周期的、規則的、または均一な配置を伴うハニカム構造には、例えば六角形の基礎の形が、必ずではないが設けられてもよい。
【0045】
特には、六角形の基礎領域を伴う通路開口のハニカム状の配置の場合、受入溝を伴う留め付け面が、留め付け方向において1つの列が他の列を越えて突出する結果として構成されてもよく、それら溝の各々は、3つの通路開口によって境界付けられ、六角形の半分の断面の形を有する。したがって、菱形の基礎領域を各々が有する通路開口のハニカム状の配置の場合、V字形の受入溝が構成でき、それらの溝の各々は2つの通路開口によって境界付けられる。
【0046】
留め付け面と関連付けられる通路開口は、好ましくは、ブロック状の留め付け部品の体積部分に配置される。体積部分は、留め付け面と、留め付け面から留め付け面に対して垂直に始まる留め付け部品の全高の少なくとも一部分とによって定められ得る。特には、各々の場合で、1つの列の2つの通路開口の間で横方向に通過する、他の列の通路開口の少なくとも一部は、留め付け面に線形で触れることができる。
【0047】
概して、供給配線が留め付け面同士の間の所定位置で留め付けられている状態で、撓み軽減器は、動作中、長手方向において作用する大きくなった張力に曝され得る。供給配線の性質および/または分配に依存して、これらは撓み軽減器において非対称に、追加的に作用し得る。これは、留め付け部品が、長手方向の周りで捩じれ、留め付け方向と平行な曲げ軸の周りで、および/または、横断方向と平行な曲げ軸の周りで曲がる危険性をもたらす。この危険性に対処するために、特には少なくとも1つのさらなる内壁による強化が、留め付け部品の特定の位置および領域において提供され得る。弾性は、このような強化によって意図的に低減され得る。前述されているバネ・システムは、この方法では、復元性に関してより硬くさせられ得る。
【0048】
このために、特定の通路開口が、各々の場合で、例えば、断面を分割する内部補強部を用いて、長手方向においてそれら通路開口を分割する壁で強化され得る。強化は、境界付ける壁を厚くすることで、断面積を小さくすることで、および/または、通路開口を省略することで、達成され得る。
【0049】
留め付け部品の長さにわたって横断方向において延びる横断補強部が、長手方向に関して中心領域に設けられることが、特には提供されてもよい。この横断補強部は、増加した抵抗のモーメントを留め付け方向と平行な曲げ軸の周りで曲がることに提供する板状の形を有してもよい。
【0050】
さらに、留め付け部品の長さにわたって留め付け方向において延びる横断補強部は、横断方向に関して、長手方向および留め付け方向と垂直な中心および/または端の領域において好ましくは提供されてもよい。この横断補強部は、増加した抵抗のモーメントを横断方向と平行な曲げ軸の周りで曲がることに提供する板状の形を同様に有してもよい。この横断補強部は、力曲線に関して留め付け部品を留め付け装置において保持および固定するための留め付け部品の設けられた保持領域への復元システムの移行をさらに穏やかにし、そのため摩耗を減らす。
【0051】
横断補強部の壁厚は、ここでは、特には、留め付け面を有する外壁および/または内壁の壁厚より大きくてもよい。
【0052】
好ましい実施形態では、留め付け部品は、対称な空洞構造によって境界付けられて留め付け面を提供する2つの横の弾性壁による、長手方向および留め付け方向に対して垂直に延びる主平面に関して鏡面対称の構造のものである。先に述べられた横断補強部は、ここでは、ある種の中心補強として、対称の平面に位置し得る、または、対称の平面を形成し得る。
【0053】
撓み軽減器のさらなる発展では、留め付け面は、特には比較的大きい断面を伴う、供給配線を収容するための少なくとも1つまたは複数の受入通路を有し得る。受入通路の断面は、各々の場合で、それぞれの受入通路に隣接する通路開口だけによって好ましくは定められ得る。先に記載されている受入溝と対照的に、受入溝は、各々の場合で、通路開口を境界付けるそれぞれの通路開口の平均直径より何倍かで大きい深さを有する。
【0054】
これらの追加の受入通路は、各々の場合で、隣接する通路開口を切断することなく留め付け面から導入される。有利には、受入通路に置かれる供給配線の可及的な詰まり、延いては、受入通路に隣接する通路開口の復元による引っ張りのため、受入通路は、留め付け方向と逆において楔形とされた先細りの構成のものであり得る。これは、例えば、三角形または菱形の基礎領域を伴う通路開口の場合、可能である。
【0055】
特には、留め付け部品は、留め付け部品上の留め付け部品の1つの留め付け面から遠くでその留め付け面と平行に配置されるさらなる留め付け面を有し得る。適合の利便性のために、2つの留め付け面は同一に構成されてもよい。この点における単純な実施形態は、例えば、留め付け部品の主平面に対して鏡像対称である。
【0056】
好ましくは同一の通路開口のグループが各々の留め付け面と関連付けられ得る。そのために、留め付け面のグループは、通路開口のない領域を介して間接的に、または、さらなる留め付け面と関連付けられる通路開口の後で直接的に、留め付け方向に関して、互いから続いて配置されてもよい。通路開口のない領域は、留め付け部品の捩じれ抵抗または概して強化における増加をもたらす、すでに先に記載されている種類の横断補強部を形成する。この横断補強部は、好ましくは、中心部分に配置される、または、正確に中心に配置される。
【0057】
直接隣接する2つのグループの場合では、それらのグループは、好ましくは区別できなくてもよく、つまり、均一または規則正しい開口構造を乱すことなく互いへと結合してもよい。
【0058】
留め付け部品は、好ましくは、一体品の構成のものであり、特には1つの材料から全体で製作される。好ましい材料は、弾性プラスチック材料であり、特には非多孔質の熱可塑性エラストマである。留め付け部品は、例えば、射出成形によって、または、付加方法で製作され得る。射出成形方法による製作が好ましいとされる。
【0059】
留め付け装置は、それを限定するように望むことなく、例えば、留め付け部品が留め付け方向だけにおいて変位可能であるように備え付けられる、または、留め付け方向において押し込み可能に配置されるそれ自体知られている受入フレームを有してもよい。
【0060】
特に検討され得る1つの適切な留め付け装置は、特許文献6による装置である。
【0061】
さらなる発展では、撓み軽減器は少なくとも1つのさらなる留め付け部品を有してもよく、設置位置において、2つの留め付け部品は、それらの留め付け面が対向して互いに押し付け可能である状態で、撓み軽減器に配置される。2つの留め付け部品は、好ましくは同一の構造のものである。いくつかの留め付け部品が典型的には使用され、留め付け部品は、必ずしも必要というわけではないが、好ましくは同一の標準的な部品として具現化され、それによって適合および在庫管理を単純化する。そのため、配線は、各々の場合で、複数の平面において、2つの対向する留め付け部品の間で、所定位置で留め付けられる。
【0062】
先に述べられた先行技術から分かるように、留め付け部品は、各々の場合で、留め付け装置において提供された受入フレームにおいて留め付け部品を保持および案内するために、横断方向に関して両方の端における保持領域と、それら両端の間に、留め付け面を有する留め付け領域とを有してもよい。
【0063】
留め付け部品が受入フレームにおいて安定して着座されることに関して、留め付け部品は、特には差し込み式連結を介して、留め付け方向において互いに連結されてもよい。このために、留め付け部品は、留め付け面を有する側における両方の保持領域で、各々の場合で、設置位置で留め付け方向に延びる差し込み突起を有し、その側から離れた側において、差し込み突起に適切に適応され、留め付け方向において、それぞれに関連された保持領域へと入れられる差し込み開口を備える。差し込み突起と、差し込み突起に適応される差し込み開口とは、好ましくは、留め付け方向において円錐状に先細りとされた構成のものである。
【0064】
本発明によれば、案内路デバイスまたはエナジーチェーンの端締め付け部品には、先に記載した実施形態および後に記載された実施形態のうちの1つによる撓み軽減器が備え付けられ得る。撓み軽減器は、ここでは、横断方向および留め付け方向におけるその延びに関して、端締め付け部品の長手方向の広がりに対して垂直に配置され、したがって、エナジーチェーンの長手方向の広がりに対して垂直に配置されてもよい。
【0065】
いくつかの留め付け部品が、ここでは好ましくはフレームに保持される。留め付け部品は、好ましくは、垂直に適合され、つまり、実質的に垂直に延びる留め付け面での方向で適合される。これは、例えば保守の目的のために、水平方向の積み重ね(
図1参照)においてより、すべての配線がより容易にアクセス可能にされ得るという利点を有する。
【0066】
特には、端締め付け部品は、供給配線への連結のための連結ポートを従来から有することがあり、そのポートは、特には案内路デバイスまたはエナジーチェーンに連結される供給配線デバイスに適応される。限定されるように望むことなく、いくつかの他の構造的な解決策が可能であるため、連結ポートは、例えば、横断方向において互いから離間される2つの側方部品を有してもよい。
【0067】
エナジーチェーン、つまり、側方ストラップを伴う旋回可能なチェーンリンクの供給配線デバイスの場合、端締め付け部品に連結されるチェーンリンクがその側方ストラップによって旋回可能に連結可能である側方ストラップに適応される連結側方ストラップとして側方部品が構成されることが、提供され得る。
【0068】
提案された撓み軽減器は、異なる直径を伴う様々な配線が非常に典型的には案内されるエナジーチェーンにおける使用に特に良く適されている。
【0069】
本発明は、撓み軽減器のための留め付け部品自体にも関する。一般的な留め付け部品は、射出成形方法によって、弾性プラスチック材料から、特には、TPEから、一体品で作られ、撓み軽減のために、少なくとも1つの供給配線をさらなる留め付け面に対して所定位置で当てて留め付けるための留め付け面を各々が備える2つの対向する側面を有する。
【0070】
本発明によれば、弾性壁が、供給配線を所定位置で留め付けるように意図される留め付け面の領域において少なくとも設けられ、その壁は、留め付け面から離れた側において空洞構造を境界付け、この空洞構造は、第1の弾性壁に一体品で連結されるいくつかのさらなる弾性壁の格子状の配置によって形成される。
【0071】
留め付け部品は、好ましくは、留め付け方向に対して垂直な主平面に関して鏡面対称の構造のものであり、そのため、回転方向付けは適合の間には関係ないことである。
【0072】
主平面では、留め付け部品は、主要な寸法にわたって延びる横断補強部を好ましくは有し、壁の格子状配置に一体品で連結される。
【0073】
射出成形方法によって製作するのに簡単である実施形態では、空洞構造は、留め付け部品を通じて、長手方向において、または、おおよそ長手方向において、少なくとも大部分で連続的に、または、完全に連続的に延びる、長手方向に延びる複数の通路開口を有する。大部分で連続的な延びは、ここでは、長手方向における留め付け部品の寸法の少なくとも50%で通じる。空洞構造は、ここでは、ハニカム状構造のものであり、つまり、弾性壁は、長手方向に対して垂直な通路開口を境界付けるセル壁を形成する。
【0074】
力の分配に関して好ましい一実施形態では、格子状配置は、対で配置された壁を有し、各々の対における対向する壁は、各々の場合で、反対の湾曲を有する。壁は、ここでは、内向きに先細りとでき、つまり、留め付け方向と逆に、または、留め付け面を有する弾性壁から離れて、点へと先細りとなる断面を有する介在された通路開口を境界付ける。各々の対における壁は、好ましくは、留め付け面から離れた端領域において、一体品で横断補強部へと結合する。
【0075】
留め付け装置のフレームにおいてぴったりと適合して保持されるように提供する少なくとも1つの突起および/または窪みは、例えば特許文献6によれば、留め付け部品の2つの対向する細い側面の各々に設けられてもよく、それら細い側面は、側面に対して垂直に位置付けられる。突起および/または窪みは、ここでは、留め付け方向において、または、長手方向を横断して、延びてもよい。
【0076】
本発明による留め付け部品は、複数の供給配線を伴う撓み軽減器における使用、特には、エナジーチェーンの撓み軽減器、または、特には複数のプラグ挿入体を有する矩形プラグイン・コネクタであるプラグイン・コネクタの筐体での撓み軽減器における使用に特に適する。
【0077】
本発明のさらなる詳細および利点は、保護の範囲が限定されることなく、添付の図面を参照した好ましいとされる実施形態の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【
図1】互いに積み重ねられる複数の留め付け部品を有する、先行技術から知られている撓み軽減器の側面図である。
【
図2a】複数の留め付け部品を有する、本発明による撓み軽減器の実施形態の側面図である。
【
図2b】各々の場合で、
図2aによる本発明による撓み軽減器を有する端締め付け部品の図である。
【
図2c】各々の場合で、
図2aによる本発明による撓み軽減器を有する端締め付け部品の図である。
【
図3a】留め付け部品のさらなる実施形態の側面図である。
【
図3b】各々の場合で、所定位置で留め付けられる供給配線のそれぞれないおよびある、互いに積み重ねられた
図3aによる2つの留め付け部品の側面図である。
【
図3c】各々の場合で、所定位置で留め付けられる供給配線のそれぞれないおよびある、互いに積み重ねられた
図3aによる2つの留め付け部品の側面図である。
【
図4a】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図4b】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図4c】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図4d】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図5a】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図5b】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図5c】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図5d】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図6a】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図6b】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図6c】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図6d】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図7a】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図7b】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図7c】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図7d】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図8a】留め付け部品のさらなる実施形態の側面図である。
【
図8b】各々の場合で、所定位置で留め付けられる供給配線のそれぞれないおよびある、互いに積み重ねられた
図8aによる2つの留め付け部品の図である。
【
図8c】各々の場合で、所定位置で留め付けられる供給配線のそれぞれないおよびある、互いに積み重ねられた
図8aによる2つの留め付け部品の図である。
【
図9a】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図9b】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図9c】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図10a】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図10b】各々の場合で、留め付け部品のさらなる実施形態の図である。
【
図11】留め付け部品のさらなる実施形態の側面図である。
【
図12a】各々の場合で、本発明による留め付け部品の特に好ましいとされる実施形態の前面図および斜視図である。
【
図12b】各々の場合で、本発明による留め付け部品の特に好ましいとされる実施形態の前面図および斜視図である。
【
図13】エナジーチェーンのための好ましいとされる撓み軽減器の前面図である。
【
図14】撓み軽減のための本発明による2つの留め付け部品を伴う産業用矩形プラグイン・コネクタにおけるプラグ筐体の長手方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0079】
図1は撓み軽減器1”を示しており、撓み軽減器1”は、出願者のカタログ「igus Kataloge-ketten und-system 2015」の1175ページから知られており、したがって、ここではさらに詳細に示されていない供給配線デバイスの、
図3cにおける例を用いて示されている供給配線Vのための先行技術を形成している。
図2は、本発明による撓み軽減器1の対応する図を示している。先行技術による撓み軽減器1”の構成要素についての符号は、それらの構成要素を本発明による構成要素と区別するために、二重引用符の印を追加で有する。撓み軽減器1;1”は、この場合、互いに積み重ねされた5つのブロック状の留め付け部品3;3”を伴う留め付け装置2;2”を有する。留め付け部品3;3”は、供給配線Vを留め付け装置2;2”のさらなる留め付け面31;31”に対して所定位置で当てて留め付けるための留め付け面31;31”として構成される少なくとも1つの側面を有する。撓み軽減器1;1”は、留め付け方向kに対して垂直な長手方向lにおいて供給配線の通過のためにここでは設計されており、
図1および
図2では、長手方向lは、各々の場合で、図の平面に対して垂直に配置されている。互いに積み重ねられた留め付け部品3;3”は、それらの留め付け面31;31”が留め付け方向kにおいて互いに当てて押し付けられた状態で位置する。留め付け部品3;3”は、受入フレーム4;4”において留め付け方向kで変位可能に案内される。
図1および
図2aによる受入フレーム4;4”における上方の横部材41;41”は、供給配線Vを所定位置で留め付けるために、ここでは示されていない連結部を介して、留め付け方向kにおいて、留め付け部品3;3”に当てて押し付けられ得る。しかしながら、本発明は、留め付け部品3を撓み軽減器1において固定するためのこの構造的な可能性だけに限定されることはない。
【0080】
先行技術では、留め付け部品3”は小さい剛体である。半円形の受入通路32”が留め付け部品3”の留め付け面31”に切り込まれており、それら通路は、設置位置において、各々の場合で1つの供給配線のための円形の受部を形成するために、隣り合う留め付け部品3”の関連する留め付け面31”の対応する受入通路32”によって完全にさせられる。はっきりと明らかなように、このような円形の受部は供給配線の各々のために提供されており、前記受部は、それぞれの関連付けられた供給配線の直径に個別に適応させられている。
【0081】
対照的に、本発明は、留め付け面31が、弾性壁50によって供給配線Vを所定位置で留め付けるように意図された留め付け部分33において少なくとも形成され、留め付け面31から離れた側において、弾性壁50は、留め付け部品3を通じて長手方向lに延びる空洞構造6を境界付ける。これは、
図3aからの拡大した詳細である
図3dからの例を用いて明らかであり、長手方向lが図面の平面に対して垂直に延びている。この方策によって、供給配線Vが所定位置で留め付けられるとき、留め付け面31は空洞構造6へと柔軟に延ばすことができ、それによって、留め付け面31は両端において留め付けられた板バネと同様の手法で作用し、バネ・エネルギーを、所定位置で留め付けられる供給配線Vにおける復元力の形態で作用する延びにおいて保存する。
【0082】
図2~
図11から明らかであるように、ここで示されている撓み軽減器1の本発明による実施形態では、空洞構造6は、長手方向lにおいて延びる複数から多数の通路開口61によって定められており、それら通路開口61の少なくとも一部は、留め付け面31を有する弾性壁50によって境界付けられている。通路開口61は、さらに弾性の内壁52を介して互いに隣接する。内壁52は、長手方向lにおいて延びる少なくとも同様の弾性の壁52の格子を形成している。通路開口61は、各々の場合で、ダクト状の構成のものであり、それらの延び(
図3a~
図3cに関して図面の平面に対して垂直である)の長さにわたって断面における変化を呈さない。それぞれの開口する断面に依存して、通路開口61は、結果として柱状、円柱状、支柱状、または角柱状の形を有する。
【0083】
したがって、通路開口61は弾性壁50、52によって横方向で境界付けられている。少なくとも一部が、留め付け面31を有する弾性壁50によって空洞構造6の一部として同時に境界付けられ、弾性壁50、52、つまり、留め付け面31を有する弾性壁50と、通路開口61を境界付けているさらなる壁52とは、個別の弾性壁50、52が特定の点で一体に連結される弾性的な格子を形成している。壁50、52のこの弾性の格子は、供給配線Vが所定位置で留め付けられるときに意図的に変形させられるバネ・システムを形成しており、供給配線Vを留め付け装置2の2つの留め付け面31の間で固定するために、それぞれの供給配線Vにおいて復元力を発生させる。したがって、供給配線Vは、撓み軽減器1において摩擦で固定され、静摩擦によって保持される。
【0084】
図3a~
図3dは、この手順を、各々の場合で六角形の断面を伴う通路開口61を有する空洞構造6を伴う留め付け部品3における例を用いて示しており、そのため、通路開口61を境界付ける壁50、52は、六角形の基礎領域を伴う中空直角柱の形を形成している。通路開口61の壁50、52は、各々の場合で、弾性の格子造りを形成するために、六角形の角において互いと隣接する。
【0085】
図3aは、留め付け部品3の実施形態の個別の図である。
図3bでは、2つの留め付け部品3が、供給配線が留め付け面31の間において所定位置で留め付けられることなく、相互に関連付けられた留め付け面31において互いに対向して配置されている。隣接する通路開口31は、ここでは連続した六角形の構造を形成することがはっきりと見て取れる。
図3cでは、異なる断面を伴う2つの供給配線Vが留め付け面31同士の間において摩擦で固定されており、留め付け面31は、弾性的に伸ばされており、通路開口31同士の間の弾性壁50、52は変形されている。留め付け面31を定める壁50の変形がその最大にあることと、内壁52の変形が留め付け方向kの逆で明確に減少することとが、はっきりと見て取れる。したがって、格子の通路開口61は、変形挙動に累積的に寄与する小さい単位セルとして見なすことができる。板の形とされた弾性壁50、52は、断面において交点となるように現れる格子の交線54において、一体に連結される。
【0086】
壁50、52の弾性の格子の造りが、全体として変形に応じ、一種の凝集性の変形連続体を形成することが、さらに明らかである。弾性の格子の特定の変形挙動は、とりわけ成形によって意図的にあらかじめ設定され得る。これは、単位面積当たりの通路開口31の構成および密度、弾性壁50、52の壁厚、壁50、52の材料特定の弾性、および、任意選択で、留め付け部品を補強または強化するための通路開口のない領域の提供を用いて進められ得る。特には、特定の復元する柔らかいまたは硬い挙動が設定され得る。この挙動は、撓み軽減器1が多彩に使用され得るような手法であらかじめ設定されてもよく、撓み軽減器1は、供給配線の断面および/または種類の特定の帯域幅に適するように設計されてもよい。挙動は、撓み軽減器1が特定の顧客からの要件に特定されるように設定されてもよい。
【0087】
図10bに示されている留め付け部品3の実施形態を除いて、留め付け面31を定める壁50の壁厚と、通路開口61が互いと隣接する壁52の壁厚とは、同一の大きさのものである。弾性壁50または弾性の壁52の壁厚は、ここでは、例えば、隣接する通路開口61の先にさらに定められているような平均直径の6分の1以下である。
【0088】
また、通路開口61は、
図4および
図7~
図10による撓み軽減器11の空洞構造6の通路開口61のように、ハニカムで配置される。ハニカムは、ここでは、通路開口61が横断方向qおよび高さ方向hにおいて部分的に重なることを特に意味している。高さ方向hは、ここでは、留め付け方向kと平行である。通路開口61は、横断方向qと平行な列で延びている。
【0089】
横断方向qでの重なりの結果として、横断方向qにおいて均一に離間された受入溝36が壁50によって留め付け面31に形成され、それらの溝は、留め付け装置2での長手方向lにおける供給配線Vの配置の間、方向付け支援部またはグリッドとして提供することができる。受入溝36の開口する断面の大きさは、通路開口61の六角形の開口する断面の大きさによって決定され、ここでは六角形の半分の断面の形を有する。留め付け面31と関連付けられた通路開口61は、ここでは一致している、または、同一の大きさ、同一の断面、および同一の方向付けを有する。
【0090】
概して、留め付け部品3は、留め付け装置2の
図2に示されている受入フレーム4において非回転可能および長手方向で変位可能な構成のために、横断方向qに関して両端で保持領域34を有し、保持領域34同士の間に配置されるのが、留め付け面31と空洞構造6とを有する留め付け領域35である。
【0091】
留め付け領域35全体にわたって横断方向qにおいて延びる連続横部材71の形態における横断補強部7が、
図3a~
図3cにおいてはっきりと明らかになっている。前記横部材は、留め付け部品3の長手方向全体の広がりにわたって、横断方向qにおいて板として延びている。この方法では、先にさらに記載されているように、供給配線Vによって撓み軽減器1の方向で導入された張力は、機械的に好ましい手法でより良く伝達され得る。横断補強部7の壁厚は、ここでは壁50、52のおおよそ同一の厚さである。
【0092】
横断補強部7は、壁50、52のように、弾性の変形挙動を過剰に損なわないように弾性の構成のものであり得る。しかしながら、横断補強部7が高さ方向hにおいて中心に配置され、ここでは例えば半分といった中央の通路開口61を分割するため、横断補強部7は空洞構造6の強化を同時に提供し、それによって、壁50、52の弾性的な格子の変形は、この点において対応するように小さくなる。横断補強部7は、各々の場合で、
図5a~
図5d、
図6a~
図6c、
図8a~
図8c、
図9a~
図9c、
図10a~
図10b、および
図11による撓み軽減器の実施形態において、横部材71によって(
図5a~
図5d、
図6a~
図6c、
図8a~
図8c)、または、代替で通路開口61のない中央の領域によって(
図10aおよび
図11)、提供されてもいる。変形挙動において、特には捩じれ剛性において、および、対応するように、このような強化によるこの弾性の格子のバネ挙動において、意図的に作用することも可能である。
【0093】
図4dおよび
図10による撓み軽減器1の実施形態では、変更された変形挙動が、他の通路開口
61より大きい断面を有する通路開口
61の中央の列が設けられることによって達成され、どちらの通路開口
61も、
図4dにおける同様のハニカム状の形と同様のものである。
図4dでは、顕著に厚くされた部分72が、横断方向qに関する強化のために、これらの中央の通路開口
61同士の間にさらに設けられている。
【0094】
図5a~
図5dおよび
図6a~
図6dは、通路開口61の配置および形のための他の選択肢を示している。通路開口61は、ここでは、三角形の基礎領域を伴う直角柱の形を有し、弾性の格子を境界付けている。
図5aからの拡大した詳細Vdである
図5dから特に明らかであるように、三角形の基礎領域を伴うこのような直角柱は、線形の頂点62を伴う楔形を有する。このような形は、機械的な意味において特に好ましい。
【0095】
通路開口61は、留め付け方向kに関して異なる方向で配置され、通路開口61の1つのグループでは、頂点62は留め付け方向kの逆を指して配置され、他のグループ61における頂点62は留め付け方向kを指して配置されている。2つのグループの通路開口61が、横断方向に関して、交互に互いと並べて配置されている。
【0096】
頂点62が留め付け方向kと逆を指している状態のグループの通路開口61は、留め付け面31の弾性壁50によってさらに境界付けられている。別の言い方をすれば、頂点62の反対側にある側面63は、この弾性壁50によって境界付けられている。他のグループの通路開口61の頂点62は、留め付け面31の弾性壁50に触れている。したがって、留め付け面31は、これらの点において線形で支持され、したがって強化される。他のグループの通路開口61は、留め付け面31を有する弾性壁50に触れている。
【0097】
壁52の格子構造は、両方のグループの通路開口61が、横部材41を形成するために1つの留め付け面31を有する弾性壁50と平行な中央の弾性壁52ともこの場合には触れるような手法で、留め付け部品3のさらなる留め付け面31まで留め付け方向kと逆に続けられていく。格子構造は、中央の留め付け面31とさらなる壁52との間でさらに繰り返していく。
【0098】
留め付け面31が通路開口61の頂点32を介して他のグループに触れる点同士の間で、留め付け面31は、留め付け方向kと反対の湾曲で構成され、各々の場合で、供給配線の適切な配置のための方向付け支援部として受入溝36を形成している。
【0099】
図6a~
図6dによる1つの特に好ましいとされるさらなる発展では、留め付け方向kにおける主成分で延びる通路開口61の内壁52は、弓形の構成のものである。
図6a~
図6dから明らかであるように、これは、これらの壁52の機械的に好ましい半円筒天井のような構成または尖った天井のような構成をもたらす。力の対称のおかげで、これらの壁52は横断方向qに関して対で配置され、各々の場合で、反対の湾曲を伴う壁52が各々の対に提供される。
【0100】
図5a~
図6aによれば、板状の横断補強部7が横断方向qにおいて両端に設けられ、その補強部は、留め付け方向kと平行な高さhにわたって、かつ、留め付け部品3の長さlにわたって延びている。この横断補強部7は、増加した抵抗のモーメントを横断方向qと平行な曲げ軸の周りで曲がることに提供する。
【0101】
菱形の断面を伴うハニカム状の相互に隣接する通路開口61が、
図7a~
図7dおよび
図8a~
図8cにおいて空洞構造6として提供されている。
図7aおよび
図7bにおける開口の断面の大きさに関して、相当の違いがあり、より大きい菱形の通路開口61を伴う空洞構造6は、より小さい菱形の通路開口61を伴う空洞構造6より、バネ機構の観点において柔らかい。通路開口61のハニカム状の配置の結果として、各々の場合で2つの通路開口61によって境界付けられたV字形とされた受入溝36が、ここでは留め付け面31において構成されている。
【0102】
図9a~
図9cおよび
図10a~
図10bは、通路開口61の開口の断面の形に関して、さらなる変化を示している。これらは、この場合、半円または完全な円から作られており、通路開口61は、開口の断面によって定められた直円柱形を有している。ここでもまた、通路開口61はハニカム状の配置である。通路開口61の断面の形によって決定されるため、受入溝36がここでも提供され、受入溝36を境界付ける通路開口61は、横方向外向きに凸状に湾曲する(
図9a~
図9c)、または、横方向に凹状に湾曲する(
図10a~
図10c)。
【0103】
図11では、通路開口61は、正方形の開口の断面を有し、横断方向に関してハニカム状ではなく、代わりに並置されている。
【0104】
例えば、供給配線Vの配線断面における非常に大きな違いが固定のために考慮される必要がある場合、留め付け面31において留め付け方向kと逆にV字形とされた切り込みをこの場合に追加的に作ることが、
図8a~
図8cにおいて示されているように可能である。撓み軽減器1のそれぞれの実施形態の通路開口61の断面積の大きさとの比較で、前記切り込みは、先に記載されているような受入溝36より何倍も大きいため、ここでは受入通路32で指示されている。これらの切り込みは、通路開口61のうち横に開口するものではなく、境界付ける通路開口61の柔軟な壁52に沿って作られる。
【0105】
設置位置における留め付け装置2での留め付け部品3の適切な保持を強化するために、保持領域34において提供される機械的な連結が、
図6a~
図6cによる撓み軽減器1の実施形態における例を用いて示されているように、互いに積み重ねられた留め付け部品3同士の間に設けられている。機械的な連結は、ここでは、相互に適応させられた差し込み突起81と差し込み開口82との差し込み連結8としてここでは構成されている。設置位置では、1つの留め付け部品3の差し込み突起81は、留め付け方向kにおいて延び、留め付け方向kにおいて留め付け部品3と隣り合う留め付け部品3の関連付けられた差し込み開口82へと、留め付け方向kにおいてぴったりと適合して係合する。
【0106】
撓み軽減器1は、
図2aおよび
図2bに示された端締め付け部品9の一部である。供給配線デバイスへの連結のために、端締め付け部品9は、示された実施形態にあるように、側方ストラップを伴うチェーンリンクのそれ自体知られている供給配線デバイスのために設計されている連結ポート91を有する。そのため、側方ストラップに適応させられ、外側を定める2つの連結側方ストラップ92が提供される。これらの連結側方ストラップ92が適応させられ、
図2bに示されているもの以外の形も有するため、
図2cで見られる連結側方ストラップ92は、内部輪郭を省略した外側輪郭として示されているだけである。
【0107】
図12a~
図12bは、空洞構造6の形状と、
図6a~
図6dにおけるものと同様の波形の輪郭を伴う外側弾性壁50とを有する留め付け部品300の特に好ましいとされた実施形態を示している。ここでもまた、内壁52は、特にはh、k平面において弓形または湾曲の様態で延びている。しかしながら、
図12a~
図12bによれば、内壁52の2つの対の間の留め付け部品300の通路開口61は、留め付け面31を有し、内壁が結合する中央の横断補強部7に向けて先細りとされる外壁50の窪みまたは受入溝36に向けて拡げられている。横断補強部7は、留め付け部品300の主平面において中央で延び、両側における鏡面対称の壁50、52または空洞構造6の対称の平面を形成している。ここでもまた、外壁50は、長手方向lにおける撓み軽減のために、供給配線を所定位置で留め付けるための留め付け面31を各々形成している。
【0108】
ここでもまた、第1の弾性壁50と一体に、または、一体品で形成されるいくつかの内側弾性壁52が、特には完全に連続した通路開口61で、両方の前側に開口するハニカム状の空洞構造6を、セル壁と同様の手法で形成している。
【0109】
図12bから明らかであるように、留め付け部品300は、外壁50に対しておおよそ垂直に、または、上部および下部において位置決めされる2つの対向する細い側面を有し、各々の場合で、留め付け装置302(
図13)または横部材41のフレーム部品におけるぴったりと適合する保持のための、留め付け方向kにおいて延び、つまり、長手方向lを横断して延びる2つの突起323または窪み324が、設けられている。
【0110】
図13は、エナジーチェーンにおける複数の供給配線のための撓み軽減器における複数の鉛直に配置された留め付け部品300の使用を示している。
図13からの撓み軽減器は、複数のフレーム部品とクイック・リリース留め具とを伴う留め付け装置302を備えており、留め付け装置302の構造に関して、ここでは、簡潔さのために、特許文献6の教示が明示的に参照される。留め付け部品300は、留め付け装置302の輪郭状の横部材41において、突起323または窪み324で、長手方向lにおいてぴったりと適合して保持される。配線は、各々の場合で、2つの留め付け部品300の間に上方から容易に取り外しおよび挿入され得る。
【0111】
図14は、様々な配線(ここでは図示されていない)が連結される複数のプラグ挿入体を有する矩形プラグイン・コネクタの多部品筐体400を示している。撓み軽減が、プラグ挿入体から離れた筐体400の内部で、対向して2つ配置された、例えば
図12a~
図12bまたは
図6a~
図6dによる留め付け部品3;300によって提供され、それら留め付け部品3;300は、筐体400に置いて水平に配置され、概略的に指示されているだけである。
【符号の説明】
【0112】
1;1” 撓み軽減器
2;2” 留め付け装置
3;3”;300 留め付け部品
31;31” 留め付け面
32;32” 受入通路
33 留め付け部分
34 保持領域
35 留め付け領域
36 受入溝
4;4” 受入フレーム
41;41” 横部材
50 外壁(留め付け面を伴う)
52 内壁
54 交線
6 空洞構造
61 通路開口
62 頂点
63 側面
7 横断補強部
71 横部材
72 厚くされた部分
8 差し込み連結
81 差し込み突起
82 差し込み開口
9 端締め付け部品
91 連結ポート
92 連結側方ストラップ
302 留め付け装置
323;324 保持体
400 プラグ筐体
401 プラグ挿入体
h 高さ方向
k 留め付け方向
l 長手方向
q 横断方向
V 供給配線