(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】高密度なローラアレイを組み込んだモジュール式コンベヤベルト
(51)【国際特許分類】
B65G 17/08 20060101AFI20220301BHJP
B65G 21/22 20060101ALI20220301BHJP
B65G 17/38 20060101ALI20220301BHJP
【FI】
B65G17/08
B65G21/22 B
B65G17/38 F
(21)【出願番号】P 2019550742
(86)(22)【出願日】2018-04-03
(86)【国際出願番号】 US2018025825
(87)【国際公開番号】W WO2018194828
(87)【国際公開日】2018-10-25
【審査請求日】2021-04-02
(32)【優先日】2017-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508181663
【氏名又は名称】レイトラム,エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】チェン,シジア
【審査官】小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05413211(US,A)
【文献】特開2003-034414(JP,A)
【文献】特表2007-513848(JP,A)
【文献】特開昭59-138513(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 17/08
B65G 21/22
B65G 17/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面運搬面の一部を形成する上面
と、
反対側の底面
と、
屈曲点において下部の凹曲面に移行する直線の上部を有する前面
と、後面
とを有する横方向に延在するスパインを備えるモジュール本体であって、前記横方向に延在するスパインは
ボトムヘビーであ
り、前記スパインの底部は上部よりも長手方向に厚い、モジュール本体と、
第1の隙間離間されかつ前記前面から前方に
長手方向に延在するヒンジ要素の第1のセット
であって、各ヒンジ要素がヒンジ開口部を有する、ヒンジ要素の第1のセットと、
第2の隙間離間されかつ前記後面から後方に
長手方向に延在するヒンジ要素の第2のセットと、を備え
、前記屈曲点が、前記ヒンジ開口部の垂直中心と整列している、コンベヤベルトモジュール。
【請求項2】
前記スパインが
、一貫した厚さを有する上部および外方に広がる底部を有する、請求項1に記載のコンベヤベルトモジュール。
【請求項3】
前記後面が、屈曲点において下部の凹曲面に移行す
る直線の上部を有する、請求項
1に記載のコンベヤベルトモジュール。
【請求項4】
前記屈曲点が、前記上面と前記底面の間の中心に置かれる、請求項
1に記載のコンベヤベルトモジュール。
【請求項5】
第1のヒンジ要素と前記スパインの間の交点にマチブロックをさらに備える、請求項1に記載のコンベヤベルトモジュール。
【請求項6】
前記モジュール本体が、
前記横方向に延在するスパインに隣接するコルゲート部分をさらに備える、請求項1に記載のコンベヤベルトモジュール。
【請求項7】
前記ヒンジ要素の第1のセットが、3つの異なる分離距離を有し、前記ヒンジ要素の第2のセットが、3つの異なる分離距離を有し、前記ヒンジ要素の第1のセットにおける少なくとも1つの分離距離は、前記ヒンジ要素の第2のセットにおける前記分離距離と異なる、請求項1に記載のコンベヤベルトモジュール。
【請求項8】
前記ヒンジ要素の第1のセットが、
前記前面から前方に延在する第1のヒンジ要素と、
前記前面から前方に延在し、かつ横方向に第1の距離を有する第1の空間によって前記第1のヒンジ要素から離間した第2のヒンジ要素と、
前記前面から前方に延在し、かつ横方向に前記第1の距離より小さい第2の距離を有する第2の空間によって前記第2のヒンジ要素から離間した第3のヒンジ要素と、
前記前面から前方に延在し、かつ横方向に前記第2の距離より小さい第3の距離を有する第3の空間によって前記第1のヒンジ要素から離間した第4のヒンジ要素とを含み、
前記第2のヒンジ要素が、前記第1のヒンジ要素と前記第3のヒンジ要素との間にある、請求項1に記載のコンベヤベルトモジュール。
【請求項9】
前記ヒンジ要素の第2のセットが、
前記後面から後方に延在する第5のヒンジ要素と、
前記後面から後方に延在し、かつ横方向に前記第1の距離より大きい第4の距離を有する第4の空間によって前記第5のヒンジ要素から離間した第6のヒンジ要素と、
前記後面から後方に延在し、かつ前記第1の距離と等しい横方向の幅を有する第5の空間によって前記第5のヒンジ要素から離間した第7のヒンジ要素と、
前記後面から後方に延在し、かつ横方向に前記第2の距離と第3の距離との間の第5の距離を有する第6の空間によって前記第7のヒンジ要素から離間した第8のヒンジ要素とを含む、請求項8に記載のコンベヤベルトモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明は、一般に、動力駆動コンベヤに関し、より詳細には、モジュール式プラスチック製コンベヤベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
モジュール式プラスチック製コンベヤベルトは、製品を運搬するために様々な産業で広く用いられる。モジュール式プラスチック製コンベヤベルトは、並列しているベルトモジュールの一連の列から構成される。各列の対向する端部に沿うヒンジアイは、連続する列のヒンジアイと交互配置される。交互配置されたヒンジアイに挿入されたヒンジロッドは、ヒンジ継手において列を一体に接続して、無端コンベヤベルトループを形成する。
【0003】
加えて、ロッドを用いてローラまたは他の補助的な構成要素を組み込むコンベヤベルトもある。例えば、INTRALOX(登録商標)のInsert Rollerベルトは、ベルトの上面および底面の上および下に突出しかつヒンジロッドに取り付けられた複数のローラを含む。挿入ローラは、背圧の蓄積を低下させるまたは他の用途に用いられ得る。INTRAROX(登録商標)のシリーズ7050のDual-Stacked Transverse Rollerベルトは、コンベヤベルトモジュールの本体内のローラの第1のセットを含み、それらは、製品と接触かつ方向付ける、より小さい直径のローラの第2のセットを支持する。ローラを追加することにより、コンベヤベルトにかなりの重量および負荷が加わり得、コンベヤベルトは潜在的に弱体化され得る。
【発明の概要】
【0004】
ローラを組み込んだモジュール式プラスチック製コンベヤベルトは、モジュール本体と、高密度なローラアレイが、2つの連続するモジュールを連結するヒンジロッド上に取り付けられることを可能にするように構成された複数のヒンジ要素とを有するコンベヤベルトモジュールを備える。コンベヤベルトモジュールは、モジュール本体の少なくとも一部を形成するボトムヘビーのスパインと、ヒンジ要素とスパインの間の選択された交点に形成されたマチブロックとを有する。ローラアレイは、ヒンジ接続されたコンベヤベルトモジュールの交差させたヒンジ要素間に形成された空間においてヒンジロッド上に取り付けられる。
【0005】
一態様によれば、コンベヤベルトモジュールは、上面、底面、前面、および後面を有するボトムヘビーの横方向に延在するスパインを備えるモジュール本体と、ヒンジ要素とを備える。
【0006】
別の態様によれば、コンベヤベルトモジュールは、上面から底面に厚さ方向にかつ前面から後面に長手方向に延在するモジュール本体と、前面から長手方向前方に延在する第1のヒンジ要素と、後面から長手方向後方に延在する第2のヒンジ要素と、モジュール本体と第1のヒンジ要素の間の交点に形成された第1のマチブロックとを備える。
【0007】
別の態様によれば、コンベヤベルトは、第1のモジュールと、ヒンジロッドを介して第1のモジュールにヒンジ接続された第2のモジュールと、ヒンジ要素の第4のセットとヒンジ要素の第1のセットの間に形成された空間においてヒンジロッド上に取り付けられた複数のローラとを備える。複数のローラは、モジュール本体の第1の側部に隣接する第1のサイドローラと、第1のサイドローラから第1の分離距離離間した等間隔ローラの第1のセットと、等間隔ローラの第1のセットから第1の分離距離離間した等間隔ローラの第2のセットと、等間隔ローラの第2のセットから第1の分離距離離間した等間隔ローラの第3のセットと、モジュール本体の第2の側部に隣接しかつ等間隔ローラの第3のセットから第1の分離距離離間した第2のサイドローラとを備える。
【0008】
さらに別の態様によれば、コンベヤベルトモジュールは、上面から底面に厚さ方向にかつ第1の端部から第2の端部にベルト移動の方向に長手方向に延在するモジュール本体と、第1の端部から前方に延在する第1のヒンジ要素と、第1の端部から前方に延在しかつ第1のヒンジ要素から第1の距離離間した第2のヒンジ要素と、第1の端部から前方に延在しかつ第1のヒンジ要素から第1の距離より小さい第2の距離離間した第3のヒンジ要素と、第1の端部から前方に延在しかつ第1のヒンジ要素から第2の距離より小さい第3の距離分離した第4のヒンジ要素と、第2の端部から後方に延在する第5のヒンジ要素と、第2の端部から後方に延在しかつ第5のヒンジ要素から第1の分離距離より大きい第4の分離距離離間した第6のヒンジ要素と、第2の端部から後方に延在する第7のヒンジ要素であって、第5のヒンジ要素から第1の分離距離離間した第7のヒンジ要素と、モジュール本体から後方に延在しかつ第7のヒンジ要素から第2の分離距離と第3の分離距離の間にある第5の分離距離離間した第8のヒンジ要素とを備える。
【0009】
さらに別の態様によれば、コンベヤベルトモジュールは、上面、底面、前面、および後面を有するモジュール本体と、前面から前方に延在する第1の要素と、第1のヒンジ要素から第1の空間離間しかつ前面から前方に延在する第2のヒンジ要素とを備える。第1の空間は、第1のヒンジ要素と第2のヒンジ要素の中間に延在する線に対して非対称であり、非対称性は、第1のヒンジ要素とモジュール本体の間に延在する特徴によって生じる。
【0010】
発明のこれらの態様および特徴、ならびにその利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、および添付の図面にさらなる詳細が記載される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】発明の実施形態によるローラを組み込んだモジュール式プラスチック製コンベヤベルトの一部の上面図である。
【
図3】
図1のモジュール式プラスチック製コンベヤベルトの一部の側面図である。
【
図4】発明の実施形態によるコンベヤベルトモジュールの等角上面図である。
【
図5】
図4のコンベヤベルトモジュールの等角底面図である。
【
図6】
図4のコンベヤベルトモジュールの上面図である。
【
図7】
図4のコンベヤベルトモジュールの底面図である。
【
図8】スパインの形状を示す、
図6の線6-6を通るコンベヤベルトモジュールの断面図である。
【
図9】
図8のコンベヤベルトモジュールのスパインの詳細図である。
【
図11】
図6の領域92のクローズアップ図である。
【
図12】
図6の領域82のクローズアップ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
モジュール式プラスチック製コンベヤベルトは、コンベヤベルトモジュールにおけるボトムヘビーのスパインおよび-またはヒンジ要素とスパインの間のマチブロックを用いて高密度なローラアレイを組み込み得る。発明は、特定の例示的な実施形態に対して記載されるが、当業者は、発明はこれらの例示的な実施形態に限定されないことを理解するだろう。
【0013】
連結されたモジュールを備えかつ発明の特徴を有するコンベヤベルトの一部を
図1に示す。コンベヤベルト10は、ベルト移動14の方向に長手方向に、第1の側部15から第2の側部16に横方向に、かつ上面運搬面から対向する底面(図示せず)に延在する。コンベヤベルト10は、複数のヒンジ接続されたモジュール20を備え、ローラ90は、連続するモジュール列の間に挿入されている。隣接するモジュールは、モジュールの各端部から延在する交差させたヒンジ要素に形成されたヒンジ通路を通して挿入されたヒンジロッド12を用いて接続される。例示的なコンベヤベルトは、連続するモジュール間の空間においてヒンジロッド12上に取り付けられたローラ90を備える「高密度ローラベルト」である。コンベヤベルト10における各例示的な列は、コンベヤベルトの第1の側部15と第2の側部16の間に挿入された14のローラを備える。
【0014】
ローラの例示的なパターンは、モジュールの第1の側部15に隣接する第1のサイドローラ90eと、ローラが挿入されていない第1の非ローラ部分81と、4つの等間隔ローラ90を備える第1のローラ部分91と、第2の非ローラ部分82と、ベルトの横方向中央に4つの等間隔ローラ90を備える第2のローラ部分92と、第3の非ローラ部分83と、第3のローラ部分93と、モジュールの第2の側部16に隣接する第2のサイドローラ90eに隣接するもう一つの非ローラ部分84とを備える。
図2は、
図1のコンベヤベルトの一部2の詳細図である。非ローラ部分81、82、83、および84は、ローラ部分90a、91、92、93、および90eの各々の間に等しい分離距離を生成するように同一幅を有する。ローラ部分91、92、93内で、ローラ90は、等間隔である。
【0015】
図3に示すように、各挿入されたローラ90は、モジュールの上面21の上にならびにモジュール20の底面22の下に延在し得る。
【0016】
図4~7を参照すると、コンベヤベルト10を高密度な挿入されたローラ90のアレイを用いて形成するのに適したコンベヤベルトモジュール20は、オフセットヒンジ要素の2つのセット40、50が対向するようにかつ長手方向14に互いからオフセットするようにそこから延在する、第1の側部31から第2の側部32へ横方向軸に沿って延在する中心モジュール本体30を備える。各ヒンジ要素は、ヒンジ開口部41、51を含み、それらは、セットの他のヒンジ開口部と整列されて、ヒンジ通路を形成する。
【0017】
図6に示すように、モジュール20のローラ部分91、92、または93において、中心モジュール本体30は、ヒンジ要素40、50がそこから両長手方向に延在する、横方向に延在するスパイン130を備える。ローラは、連続するモジュールにおいて隣接するヒンジ要素40、50間に形成された空間に挿入され得る。ヒンジ要素は、連続するモジュールのヒンジ要素が交差するときローラの挿入を可能とするように離間される。非ローラ部分81、82、83、または84では、モジュール本体は、ヒンジ要素40、50がそこから両方向に延在するコルゲート部分36を備える。これらの部分では、ヒンジ要素間にローラは挿入されない。
【0018】
一実施形態では、スパイン130は、
ボトムヘビーである。例えば、
図8および9に示すように、例示的なスパイン130は、上面運搬面131から対向する底面132に厚さ方向に延在する。スパインは、前面133から後面134に長手方向に延在する。
図8および9に示すように、例示的なスパインは
ボトムヘビーであり、すなわち、スパインの底部135は、上部136よりも厚い。スパインは、任意の適切な構成を有し得る。例えば、例示的なスパイン130は、上面運搬面131が、長手方向において、底面132より短くなるように、底面132に向かって外方に広がりかつ上面運搬面131に向かって先細になる。しかしながら、発明はこの実施形態に限定されない。
【0019】
一実施形態では、スパイン130は、上部136が実質的に一貫した厚さを有し底部135が外方に広がるベルボトム状であると考えられ得る。
図8および9に示す実施形態では、スパイン130の前面および後面の上部133u、134uは、実質的に直線かつ垂直である。屈曲点138、139において、前面および後面133、134は、屈曲して、外方に広がり、下部133b、134bにおいてわずかな凹局面を形成する。例示的な屈曲点138、139は、モジュールの垂直中心Cと一致する。例示的な実施形態では、屈曲点138、139は、ヒンジ開口部の中心47、57と整列し、それらもモジュール30の垂直中心にある。
【0020】
モジュール20のローラ部分における成形されたスパイン130に加えて、モジュール20は、さらに、モジュール本体30に対する支持構造を含む。
図10に示すように、モジュール20は、ヒンジ要素40、50とスパイン部分130として示されるモジュール本体の間の交点にマチブロック70を含み得る。各マチブロック70は、モジュール本体30の横軸に平行な外方面71を含む。外方面71は、ヒンジ要素50または40の側面と直角に交差する。各マチブロック70は、さらに、マチブロックが対向するヒンジ要素のほぼ延長線に 出現するように、対向するヒンジ要素の側壁部401または501と整列する側面72を含む。他方のヒンジ要素の側壁部402、502は、互いからわずかにオフセットする。例示的な面71および72は、実質的に垂直であり、直角に交差して、ブロック構造を形成する。マチブロック70の例示的な外面71は、スパイン130の前面および後面133、134の最外部より長手方向外方にある。すなわち、面71は、面133および134の外方に広がった部分に比べてスパイン130の中心からより遠くに離れている。
【0021】
モジュールのローラ部分の領域92のクローズアップ図を示す
図11を参照すると、マチブロック70は、モジュールのローラ部分においてヒンジ要素のいくつかの間に非対称な空間を生成する。例えば、第2のセット50の第1のヒンジ要素52と第2のヒンジ要素53の間の第1の空間61は、ヒンジ要素53とスパイン130の間にマチブロック70を含む。第1のヒンジ要素52と第2のヒンジ要素53は、D1の距離分離される。従来、ヒンジ要素間の空間は、空間を両断する中心長手軸Cに対して対称である。しかしながら、ヒンジ要素53とスパイン130の間の交点を支えるマチブロック70は、中心長手軸Cに対して非対称である空間61を生成する。
【0022】
コンベヤベルトモジュール20は、モジュールにおいて隣接するヒンジ要素を分離する5つの異なる分離距離を有する。
【0023】
第2のヒンジ要素53と第3のヒンジ要素54も、距離D1分離されており、マチブロック70が、第3のヒンジ要素54とスパイン130の間に延在し、中心長手軸に対して非対称である第2の空間62を生成する。
【0024】
第4のヒンジ要素55は、第3のヒンジ要素54から、D1より小さい距離D2分離される。ヒンジ要素55と54の間の第3の空間63は、マチブロックを含まず、中心長手軸に対して対称である。
【0025】
第5のヒンジ要素56と第4のヒンジ要素55もまた、距離D1分離され、マチブロック70が、第4のヒンジ要素53とスパイン130の間に延在し、中心長手軸に対して非対称である第4の空間64を生成する。
【0026】
スパイン130の他方の長手方向端部に、ヒンジ要素40のいくつかもまたマチブロック70を含む。ローラ部分92内の第1のヒンジ要素42は、モジュールの非ローラ部分における隣接するヒンジ要素48から、距離D1分離される。ヒンジ要素42と48の間の空間65内に延在するマチブロックは存在しない。
【0027】
ヒンジ要素42と43もまた距離D1分離され、マチブロック70が、ヒンジ要素42とスパイン130の交点に存在し、結果としてもたらされる空間66内に非対称性を生成する。
【0028】
ヒンジ要素43と44は、より大きい距離D3分離される。マチブロックが両端でヒンジ要素43と44の間の空間67内に延在するので、空間67は、中心長手方向軸に対して対称である。
【0029】
したがって、モジュールのローラ部分において、隣接するヒンジ要素の間に3つの異なる分離距離が存在する。D2は、D1よりも、おおよそマチ壁部71の横方向幅分小さい。D3は、D1よりも、おおよそマチ壁部71の横方向幅またはヒンジ要素の幅分大きい。
【0030】
一実施形態では、ローラ部分内の各ヒンジ要素は、ヒンジ要素とスパインの間の交点において少なくとも1つの側部にマチブロックを有する。
【0031】
非ローラ部分において、先に記述したように、モジュール本体30は、コルゲート部分36を備える。
図12は、発明の実施形態のモジュールの非ローラ部分82を示す。第1の端部上で、ヒンジ要素の第1のセットのヒンジ要素45および46は、コルゲート部分36から長手方向に延在する。ヒンジ要素45および46は、モジュールのローラ部分におけるD1、D2、およびD3より小さい分離距離D4分離される。モジュールの非ローラ部分82にはマチブロックがなく、したがって、隣接するヒンジ要素45と46の間の空間85は、中心長手軸に対して対称である。コルゲート部分36の第2の端部上で、ヒンジ要素56、58、および59は、長手方向に延在し、隣接するモジュールのヒンジ要素45および46と交差する。ヒンジ要素56および59はまた、モジュールの非ローラ部分とローラ部分の間に境界を形成する。中心のヒンジ要素58は、側部のヒンジ要素56および59より厚く、空間85に対向する。ヒンジ要素56、58、および59は、等間隔に離間し、D1、D2、D3、およびD4より小さい分離距離D5分離される。したがって、ヒンジ要素の第1のセット40は、3つの異なる分離距離(D1、D3、およびD4)を有し、ヒンジ要素の第2のセット50は、3つの異なる分離距離(D1、D2、およびD5)を有し、それらのうちの2つは、ヒンジ要素の第1のセット40における分離距離と異なる。
【0032】
発明は、例示的な版に関して詳細を記載してきたが、他の版が実現可能である。よって、これらの数例が示唆するように、特許請求の範囲は、詳細に記載された例示的な実施形態に限定されることを意図しない。