IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社エフ・シー・シーの特許一覧

<>
  • 特許-濾過フィルタの製造方法 図1
  • 特許-濾過フィルタの製造方法 図2
  • 特許-濾過フィルタの製造方法 図3
  • 特許-濾過フィルタの製造方法 図4
  • 特許-濾過フィルタの製造方法 図5
  • 特許-濾過フィルタの製造方法 図6
  • 特許-濾過フィルタの製造方法 図7
  • 特許-濾過フィルタの製造方法 図8
  • 特許-濾過フィルタの製造方法 図9
  • 特許-濾過フィルタの製造方法 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】濾過フィルタの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 69/12 20060101AFI20220301BHJP
   B01D 71/34 20060101ALI20220301BHJP
   B01D 71/64 20060101ALI20220301BHJP
   B01D 71/30 20060101ALI20220301BHJP
   B01D 71/68 20060101ALI20220301BHJP
   B01D 69/10 20060101ALI20220301BHJP
   B01D 69/00 20060101ALI20220301BHJP
   B01D 71/16 20060101ALI20220301BHJP
   D06M 15/63 20060101ALI20220301BHJP
   D06M 15/256 20060101ALI20220301BHJP
   D06M 15/248 20060101ALI20220301BHJP
   D06M 15/07 20060101ALI20220301BHJP
   D06M 101/36 20060101ALN20220301BHJP
   D06M 101/32 20060101ALN20220301BHJP
【FI】
B01D69/12
B01D71/34
B01D71/64
B01D71/30
B01D71/68
B01D69/10
B01D69/00
B01D71/16
D06M15/63
D06M15/256
D06M15/248
D06M15/07
D06M101:36
D06M101:32
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020011393
(22)【出願日】2020-01-28
(65)【公開番号】P2021115537
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2021-12-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000128175
【氏名又は名称】株式会社エフ・シー・シー
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】小野 将嗣
(72)【発明者】
【氏名】高木 誠
【審査官】長谷部 智寿
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-82006(JP,A)
【文献】特開2015-16463(JP,A)
【文献】特開2005-81226(JP,A)
【文献】特開2014-36946(JP,A)
【文献】特開2017-213515(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 61/00-71/82
B01D 53/22
C02F 1/44
D06M 15/00-15/715
D06M 101/36
D06M 101/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
不純物を濾過可能な濾過フィルタの製造方法であって、
繊維状の構造体から成る支持体に対し、所定の樹脂を所定の溶媒に溶解して作製された樹脂溶液を含浸させた後、非溶媒液に浸漬して当該非溶媒液と前記樹脂溶液の溶媒とを置換する相分離現象を生じさせることにより、不純物を濾過可能な多孔質樹脂から成る濾過膜が前記支持体の内部に一体的に形成された濾過フィルタを得ることを特徴とする濾過フィルタの製造方法。
【請求項2】
前記濾過膜は、開口率が6~30%の多孔質樹脂膜から成ることを特徴とする請求項記載の濾過フィルタの製造方法。
【請求項3】
前記支持体は、厚さ寸法が0.03~0.5mmの構造体から成ることを特徴とする請求項又は請求項記載の濾過フィルタの製造方法。
【請求項4】
前記濾過膜は、厚さ寸法が10~500μmの多孔質樹脂から成ることを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載の濾過フィルタの製造方法。
【請求項5】
前記支持体は、化学繊維を有する構造体から成ることを特徴とする請求項1~4の何れか1つに記載の濾過フィルタの製造方法。
【請求項6】
前記支持体は、アラミド樹脂又はポリエチレンテレフタレート樹脂から成ることを特徴とする請求項記載の濾過フィルタの製造方法。
【請求項7】
前記濾過膜は、ポリスルホン(PSF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)又はセルロースアセテート(CA)から成ることを特徴とする請求項1~6の何れか1つに記載の濾過フィルタの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不純物を濾過可能な濾過フィルタの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、浄水場の水処理においては、精密濾過膜や限外濾過膜等が用いられるとともに、海水淡水化の水処理においては、逆浸透膜等が用いられている。このうち、精密濾過膜や限外濾過膜を有する濾過フィルタとして、例えばPET製の不織布等から成る支持体の表面にバーコータ等で樹脂溶液を均一に塗布した後、水等の非溶媒液に浸漬して相分離(NIPS法)させて非溶媒液と樹脂溶液の溶媒とを置換することにより、支持体の表面上に多孔質樹脂を形成して成るものが挙げられる。なお、支持体の表面上に多孔質樹脂(緻密多孔質スキン層部分)が形成された限外濾過膜について、例えば特許文献1にて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-299772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術においては、支持体の表面上に多孔質樹脂を形成していたので、多孔質樹脂を支持体上に強固且つ確実に保持させるのが困難となってしまう虞があった。また、従来の濾過フィルタにおいては、多孔質樹脂の開口の孔径を維持しつつ開口の数(開口率)を増加させるのが困難であることから、不純物の阻止率を維持しつつ透過水量を増加させることが難しいという問題もある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、多孔質樹脂を支持体にて強固且つ確実に保持させることができるとともに、不純物の阻止率を維持しつつ透過水量を増加させることできる濾過フィルタの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項記載の発明は、不純物を濾過可能な濾過フィルタの製造方法であって、繊維状の構造体から成る支持体に対し、所定の樹脂を所定の溶媒に溶解して作製された樹脂溶液を含浸させた後、非溶媒液に浸漬して当該非溶媒液と前記樹脂溶液の溶媒とを置換する相分離現象を生じさせることにより、不純物を濾過可能な多孔質樹脂から成る濾過膜が前記支持体の内部に一体的に形成された濾過フィルタを得ることを特徴とする。
【0014】
請求項記載の発明は、請求項記載の濾過フィルタの製造方法において、前記濾過膜は、開口率が6~30%の多孔質樹脂膜から成ることを特徴とする。
【0015】
請求項記載の発明は、請求項又は請求項記載の濾過フィルタの製造方法において、前記支持体は、厚さ寸法が0.03~0.5mmの構造体から成ることを特徴とする。
【0016】
請求項記載の発明は、請求項1~3の何れか1つに記載の濾過フィルタの製造方法において、前記濾過膜は、厚さ寸法が10~500μmの多孔質樹脂から成ることを特徴とする。
【0017】
請求項記載の発明は、請求項1~4の何れか1つに記載の濾過フィルタの製造方法において、前記支持体は、化学繊維を有する構造体から成ることを特徴とする。
【0018】
請求項記載の発明は、請求項記載の濾過フィルタの製造方法において、前記支持体は、アラミド樹脂又はポリエチレンテレフタレート樹脂から成ることを特徴とする。
【0019】
請求項記載の発明は、請求項1~6の何れか1つに記載の濾過フィルタの製造方法において、前記濾過膜は、ポリスルホン(PSF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)又はセルロースアセテート(CA)から成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、多孔質樹脂を支持体にて強固且つ確実に保持させることができるとともに、不純物の阻止率を維持しつつ透過水量を増加させることできる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係る濾過フィルタの製造方法を示すフローチャート
図2】同濾過フィルタの製造工程を示す模式図
図3】同濾過フィルタの製造工程を示す模式図
図4】同濾過フィルタの製造工程を示す模式図
図5】本実施形態の製造方法で製造された実施例に係る濾過フィルタを示す模式図
図6】従来の製造方法で製造された比較例に係る濾過フィルタを示す模式図
図7】実施例及び比較例の透過水量及び阻止率を示す表
図8】本発明の実施形態に係る濾過フィルタの内部構造を示す顕微鏡写真
図9】同濾過フィルタの開口を示す(a)顕微鏡写真及び(b)その顕微鏡写真を2値化した図
図10】従来の濾過フィルタの開口を示す(a)顕微鏡写真及び(b)その顕微鏡写真を2値化した図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る濾過フィルタは、不純物を分離して水から濾過可能なもので、たんぱく質、ウィルス及び細菌等を阻止可能な所謂UF膜(又はMF膜)と称されるものである。かかる濾過フィルタ5は、図5に示すように、内部が繊維状の構造体から成る支持体1と、該支持体1の内部に一体的に形成されるとともに、不純物を濾過可能な多孔質樹脂から成る濾過膜Mとを具備している。
【0023】
具体的には、本実施形態に係る支持体1は、抄紙法(抄造法)にてシート状(ペーパー状)に形成された不織布等から成るもので、内部が繊維状(網目状)の構造体から成るとともに、その繊維状の構造体の内部に多孔質樹脂が含浸されて一体成形されている。また、本実施形態に係る支持体1は、最大孔径が約270μmの開口を有したアラミド樹脂から成り、特に本実施形態においては、開口率が6~30%とされている。
【0024】
アラミド樹脂(芳香族ポリアミド(aromatic polyamid))は、耐熱性に優れ、高い機械強度を持つプラスチックから成り、例えば多孔質樹脂をポリスルホン(PSF)から成るものとした場合、水素結合され、且つ、親疎水度が疎とされて密着性(親和性)が良好とされる。これに対し、支持体1をPET樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂)やパルプ等から成るものとした場合、ポリスルホン(PSF)から成る多孔質樹脂Mとの間において水素結合されない。
【0025】
ここで、本実施形態に係る濾過フィルタ5は、開口率が6~30%、及び/又は厚さ寸法が10~500μmの多孔質樹脂から成る濾過膜Mを有するとともに、厚さ寸法が0.03~0.5mm、及び/又は化学繊維を有する構造体から成る支持体1を有するものが好ましい。また、本実施形態に係る支持体1は、アラミド樹脂又はポリエチレンテレフタレート樹脂から成るとともに、濾過膜Mは、ポリスルホン(PSF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)又はセルロースアセテート(CA)から成るのが好ましい。
【0026】
次に、本実施形態に係る濾過フィルタの製造方法について、図1のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、メチルホルムアミドにポリスルホンを溶解して樹脂溶液2(高分子溶液)を作製し(S1)、図2、3に示すように、アラミド繊維パルプを抄紙法にてペーパー状に成形した支持体1に当該樹脂溶液2を含浸させて樹脂含浸体3を得た。
【0027】
そして、バーコータで表面の余剰溶液を除去した後、図4に示すように、非溶媒4(本実施形態においては水)に浸漬させた(S3)。これにより、非溶媒4(水)と樹脂溶液2の溶媒とが置換する相分離現象を生じさせることができるので、図5、8に示すように、不純物を濾過可能な多孔質樹脂から成る濾過膜Mが支持体1の内部に一体的に形成された濾過フィルタ5を得ることができる。
【0028】
すなわち、上記相分離現象を利用した膜の製造方法は、NIPS法と称されるもので、相分離現象により非溶媒4(水)と樹脂溶液2の溶媒とを置換させ、樹脂が凝固することにより、樹脂部分が濾過膜Mになるとともに、水と置換した溶媒部分が濾過膜Mの孔(開口)となるのである。このように製造された濾過フィルタ5は、支持体1がアラミド繊維とされるとともに、濾過膜Mの材質がポリスルホンとされ、限外濾過膜(UF膜)として使用される。
【0029】
また、上記の如く製造された濾過フィルタ5は、支持体1の厚さ寸法が0.15mm、全体の厚さ寸法が0.30mm、平均孔径が0.026μm、開口率が9.0%とされていた。ここで、開口率とは、単位面積あたりに孔部分が占める割合を指し、大きいほど透過水量が増加するもので、透過水量は、単位面積、単位圧力、単位時間あたりに膜を透過する水の量を指す。
【0030】
そして、このように製造された濾過フィルタ5を実施例とし、比較例と比較した。かかる比較例は、図6に示すように、支持体6がPET(ポリエチレンテレフタレート)繊維から成るとともに、その表面にポリスルホンから成る樹脂膜7が一体的に形成されたもので、支持体6の厚さ寸法が0.1mm、全体の厚さ寸法が0.15mm、平均孔径が0.025μm、開口率が3.4%とされている。
【0031】
すなわち、実施例及び比較例は、平均孔径がほとんど変わらないものの、実施例の開口は、図9に示すように、その数が比較例に比べて多く開口率が高くなっているのに対し、比較例の開口は、図10に示すように、その数が実施例に比べて少なく開口率が低くなっている。しかるに、実施例と比較例について、不純物の阻止率(%)及び透過水量(L/(hour・m・MPa)を比較する実験結果を図7に示す。
【0032】
なお、不純物の阻止率は、濾過膜(樹脂膜)に分子量(10万、30万、50万)のPEG(標準物質)を含んだ水を流し、(原水の炭素量-透過水の炭素量)/原水の炭素量なる演算式にて算出されるものである。本実験において、標準物質の濃度(PEG濃度)は、2000ppm、圧力(MPa)は0.2及び循環時間(min)は10とされている。
【0033】
かかる実験結果によれば、不純物の阻止率は、10万、30万及び50万の何れの分子量のPEGを含む水に対してもあまり変化がないものの、透過水量は、実施例が比較例の約2倍以上と極めて高いことが分かる。これは、実施例の開口率(9.0%)が比較例の開口率(3.4%)に比べて高いことに起因すると考えられる。開口率は、濾過フィルタの表面のSEM画像を例えば倍率5000~20000倍で取得し、画像処理ソフトで解析することにより測定することができ、例えば図9(b)及び図10(b)の如く、開口部分とその他の部分を2値化して開口の比率を測定してもよい。
【0034】
すなわち、濾過膜(樹脂膜)の開口率は、樹脂部分の割合を要因として樹脂濃度を変更することにより任意に調整されるとともに、開口の孔径は、相分離速度や溶媒と非溶媒の置換速度を要因として樹脂の粘度、非溶媒の種類又は純度を変更することにより任意に調整されるので、これら要因及び条件を任意に設定することにより、実施例の如く開口の孔径を維持しつつ(大きくすることなく)開口率が高い濾過膜を得ることができる。
【0035】
したがって、本実施形態によれば、多孔質樹脂を支持体1にて強固且つ確実に保持させることができるとともに、不純物の阻止率を維持しつつ透過水量を増加させることできる。さらに、実施例においては、アラミド樹脂など繊維状の構造体(多孔質構造体)を支持体として樹脂溶液を含浸し、非溶媒液に浸漬して相置換させているので、繊維状の構造体の面粗度が高く、その表面張力により樹脂溶液の溶媒と非溶媒液との接触面積を向上させることができる。したがって、非溶媒と溶媒との置換速度を向上させることができる。
【0036】
またさらに、実施例においては、アラミド樹脂などの構造体(多孔質構造体)を支持体としてポリスルホン(PSF)を材質とした濾過膜としているので、PET繊維やパルプ等を支持体としたものに比べ、濾過膜との密着性を良好としてクラック等の発生を抑制することができる。なお、クラック等の発生を抑制することができれば、PET繊維やパルプを支持体として用いてもよい。
【0037】
加えて、比較例においては、濾過膜を形成する前において支持体にしわが生じていると、しわの凸部分に形成された濾過膜が薄く、且つ、凹部分に形成された濾過膜が厚くなり、膜圧にばらつきが生じてしまうとともに、しわが大きいと支持体がむき出となり不純物の濾過効果が低下してしまう。そのため、比較例においては、しわの生じ易い両端部分を切り除く必要があるのに対し、実施例によれば、支持体にしわが生じていても、その内部に濾過膜を良好に形成することができるとともに、構造も自由に変更することができる。
【0038】
次に、実施例及び比較例の剥離性についての実験結果について説明する。
先ず、日東電工CSシステム株式会社製のテープ(No.3800K)を実施例及び比較例の表面(膜面)に貼り付け、それぞれを指で3回こすった後、テープの端を把持して180°に折り返してゆっくりと引っ張った。そして、テープの後方25mmを有効面積として濾過膜(樹脂膜)の剥離を観察したところ、比較例が100%剥離したのに対し、実施例は100%未満(約50%)であった。
【0039】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば支持体や濾過膜を他の材質から成るものとしてもよく、これらの厚さ寸法や全体の厚さ寸法は任意に設定することができる。また、本実施形態に係る濾過フィルタにおいては、支持体の内部全体に濾過膜を含浸させて一体形成しているが、支持体の一部のみに濾過膜を含浸させて一体形成するようにしてもよい。
【0040】
さらに、本実施形態においては、限外濾過膜(UF膜)に適用しているが、例えばMF膜等、他の濾過膜に適用するようにしてもよい。またさらに、本実施形態に係る濾過フィルタの製造方法は、樹脂溶液の溶媒と非溶媒とを置換するNIPS法にて濾過膜を形成しているが、他の方法により濾過膜を形成するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
繊維状の構造体から成る支持体に対し、所定の樹脂を所定の溶媒に溶解して作製された樹脂溶液を含浸させた後、非溶媒液に浸漬して当該非溶媒液と樹脂溶液の溶媒とを置換する相分離現象を生じさせることにより、不純物を濾過可能な多孔質樹脂から成る濾過膜が支持体の内部に一体的に形成された濾過フィルタを得る濾過フィルタの製造方法であれば、他の構成及び製造方法で得られたものにも適用することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 支持体
2 樹脂溶液
3 樹脂含浸体
4 非溶媒
5 濾過フィルタ
6 支持体
7 樹脂膜
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10