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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/3215 20190101AFI20220301BHJP
   G06F 1/3287 20190101ALI20220301BHJP
   G06F 1/26 20060101ALI20220301BHJP
【FI】
G06F1/3215
G06F1/3287
G06F1/26 306
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020152824
(22)【出願日】2020-09-11
【審査請求日】2020-09-11
(73)【特許権者】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(72)【発明者】
【氏名】田上 裕大
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸 裕一郎
(72)【発明者】
【氏名】堀之内 康大
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-352897(JP,A)
【文献】特開2001-242965(JP,A)
【文献】特開2012-168589(JP,A)
【文献】特開2019-121382(JP,A)
【文献】特開2013-069027(JP,A)
【文献】特開2017-021686(JP,A)
【文献】特開2014-048865(JP,A)
【文献】特開2004-213611(JP,A)
【文献】特開2010-282607(JP,A)
【文献】特開2009-187396(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F1/26;1/32-1/3296
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器に接続するための接続端子へ給電する電源部と、
前記接続端子に接続された外部機器とデータ通信を行う通信制御部と、
少なくとも前記通信制御部が含まれるコントローラが休止状態になったことを示す信号を検出する動作状態検出部と、
前記動作状態検出部により前記コントローラが休止状態になったことを示す信号が検出された場合、前記接続端子への給電を停止させる給電制御部と、
を備え、
前記コントローラは、前記コントローラの動作状態を示す信号を出力し、
前記動作状態検出部は、
前記コントローラから出力された前記信号を取得し、取得した前記信号を用いて前記コントローラが休止状態になったことを示す信号を検出する、
情報処理装置。
【請求項2】
表示部が設けられている第1筐体と、
前記第1筐体に対して相対的に回動可能に接続された第2筐体と、
前記第1筐体と前記第2筐体とが重なり合った閉状態であるか否かを検出する閉状態検出部と、をさらに備え、
前記給電制御部は、
前記閉状態検出部により前記閉状態であることが検出され、且つ前記動作状態検出部により前記コントローラが休止状態になったことを示す信号が検出された場合、前記接続端子への給電を停止させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
充電可能な外部機器が前記接続端子に接続されているか否かを検出する接続検出部、をさらに備え、
前記給電制御部は、
前記接続検出部により前記接続端子に充電可能な外部機器が接続されていることが検出された場合には、前記接続端子への給電を停止させないで継続させる、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記給電制御部は、
前記接続端子への給電を停止させた後、前記動作状態検出部により前記コントローラが休止状態ではなくなったことを示す信号が検出された場合、前記接続端子への給電を再開させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記給電制御部は、
前記接続端子への給電を停止させた後、前記閉状態検出部により前記閉状態ではなくなったこと、又は前記動作状態検出部により前記コントローラが休止状態ではなくなったことを示す信号のいずれか一方又は両方が検出された場合、前記接続端子への給電を再開させる、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記給電制御部は、
前記接続端子への給電を停止させた後、前記接続端子への給電を間欠的に行い、前記接続検出部により前記接続端子に充電可能な外部機器が接続されたことが検出された場合、前記接続端子への給電を再開させる、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記給電制御部は、
前記情報処理装置に対してACアダプタから給電されている場合、前記接続端子への給電を停止させないで継続させる、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記給電制御部は、
前記接続端子への給電を停止させた後、前記情報処理装置に対してACアダプタから給電された場合、前記接続端子への給電を再開させる、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第1筐体と前記第2筐体とが前記閉状態であるか否かに応じた検知信号を出力する検出センサ、をさらに備え、
前記閉状態検出部は、
前記検出センサから出力された前記検知信号を取得し、取得した前記検知信号に基づいて、前記閉状態であるか否かを検出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置における制御方法であって、
電源部が、外部機器に接続するための接続端子へ給電するステップと、
通信制御部が、前記接続端子に接続された外部機器とデータ通信を行うステップと、
動作状態検出部が、少なくとも前記通信制御部が含まれるコントローラから出力された前記コントローラの動作状態を示す信号を取得し、取得した前記信号を用いて前記コントローラが休止状態になったことを示す信号を検出するステップと、
給電制御部が、前記動作状態検出部により前記コントローラが休止状態になったことを示す信号が検出された場合、前記接続端子への給電を停止させるステップと、
を有する制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ノートPC(Personal Computer)などの情報処理装置では、OS(Operating System)やアプリケーションなどのイベントドリブンによって通常の動作状態から低消費電力状態へ遷移する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、Windows(登録商標)10では、このような低消費電力状態としてモダンスタンバイ(Modern Standby)を搭載している。このモダンスタンバイでは、実行可能な処理を大幅に減らすことで低消費電力を実現しつつ、バックグラウンドで一部の処理を実行することも可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2015-507771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、情報処理装置にUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの外部デバイスが接されている場合、上述したモダンスタンバイ等のような低消費電力状態であっても予期せず消費電力が増加することがあった。
【0005】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたもので、低消費電力状態における消費電力の増加を抑制する情報処理装置、及び制御方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1態様に係る情報処理装置は、外部機器に接続するための接続端子へ給電する電源部と、前記接続端子に接続された外部機器とデータ通信を行う通信制御部と、少なくとも前記通信制御部が含まれるコントローラが休止状態になったことを示す信号を検出する動作状態検出部と、前記動作状態検出部により前記コントローラが休止状態になったことを示す信号が検出された場合、前記接続端子への給電を停止させる給電制御部と、を備える。
【0007】
上記情報処理装置は、表示部が設けられている第1筐体と、前記第1筐体に対して相対的に回動可能に接続された第2筐体と、前記第1筐体と前記第2筐体とが重なり合った閉状態であるか否かを検出する閉状態検出部と、をさらに備え、前記給電制御部は、前記閉状態検出部により前記閉状態であることが検出され、且つ前記動作状態検出部により前記コントローラが休止状態になったことを示す信号が検出された場合、前記接続端子への給電を停止させてもよい。
【0008】
上記情報処理装置は、充電可能な外部機器が前記接続端子に接続されているか否かを検出する接続検出部、をさらに備え、前記給電制御部は、前記接続検出部により前記接続端子に充電可能な外部機器が接続されていることが検出された場合には、前記接続端子への給電を停止させないで継続させてもよい。
【0009】
上記情報処理装置において、前記給電制御部は、前記接続端子への給電を停止させた後、前記動作状態検出部により前記コントローラが休止状態ではなくなったことを示す信号が検出された場合、前記接続端子への給電を再開させてもよい。
【0010】
上記情報処理装置において、前記給電制御部は、前記接続端子への給電を停止させた後、前記閉状態検出部により前記閉状態ではなくなったこと、又は前記動作状態検出部により前記コントローラが休止状態ではなくなったことを示す信号のいずれか一方又は両方が検出された場合、前記接続端子への給電を再開させてもよい。
【0011】
上記情報処理装置において、前記給電制御部は、前記接続端子への給電を停止させた後、前記接続端子への給電を間欠的に行い、前記接続検出部により前記接続端子に充電可能な外部機器が接続されたことが検出された場合、前記接続端子への給電を再開させてもよい。
【0012】
上記情報処理装置において、前記給電制御部は、前記情報処理装置に対してACアダプタから給電されている場合、前記接続端子への給電を停止させないで継続させてもよい。
【0013】
上記情報処理装置において、前記給電制御部は、前記接続端子への給電を停止させた後、前記情報処理装置に対してACアダプタから給電された場合、前記接続端子への給電を再開させてもよい。
【0014】
上記情報処理装置において、前記コントローラは、前記コントローラの動作状態を示す信号を出力し、前記動作状態検出部は、前記コントローラから出力された前記信号を取得し、取得した前記信号を用いて前記コントローラが休止状態になったことを示す信号を検出してもよい。
【0015】
また、本発明の第2態様に係る情報処理装置は、表示部が設けられている第1筐体と、前記第1筐体に対して相対的に回動可能に接続された第2筐体と、前記第1筐体と前記第2筐体とが重なり合った閉状態であるか否かを検出する閉状態検出部と、外部機器に接続するための接続端子へ給電する電源部と、前記接続端子に接続された外部機器とデータ通信を行う通信制御部と、前記閉状態検出部により前記閉状態であることが検出された場合、前記接続端子への給電を停止させる給電制御部と、を備える。
【0016】
上記情報処理装置において、前記第1筐体と前記第2筐体とが前記閉状態であるか否かに応じた検知信号を出力する検出センサ、をさらに備え、前記閉状態検出部は、前記検出センサから出力された前記検知信号を取得し、取得した前記検知信号に基づいて、前記閉状態であるか否かを検出してもよい。
【0017】
また、本発明の第3態様に係る情報処理装置における制御方法は、電源部が、外部機器に接続するための接続端子へ給電するステップと、通信制御部が、前記接続端子に接続された外部機器とデータ通信を行うステップと、動作状態検出部が、少なくとも前記通信制御部が含まれるコントローラが休止状態になったことを示す信号を検出するステップと、給電制御部が、前記動作状態検出部により前記コントローラが休止状態になったことを示す信号が検出された場合、前記接続端子への給電を停止させるステップと、を有する。
【0018】
また、本発明の第4態様に係る、表示部が設けられている第1筐体と前記第1筐体に対して相対的に回動可能に接続された第2筐体とを備える情報処理装置における制御方法は、閉状態検出部が、前記第1筐体と前記第2筐体とが重なり合った閉状態であるか否かを検出するステップと、電源部が、外部機器に接続するための接続端子へ給電するステップと、通信制御部が、前記接続端子に接続された外部機器とデータ通信を行うステップと、給電制御部が、前記閉状態検出部により前記閉状態であることが検出された場合、前記接続端子への給電を停止させるステップと、を有する。
【発明の効果】
【0019】
本発明の上記態様によれば、低消費電力状態における消費電力の増加を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】第1の実施形態に係る情報処理装置の外観を示す斜視図。
図2】第1の実施形態に係るモダンスタンバイ時の消費電力についての説明図。
図3】第1の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
図4】第1の実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図。
図5】第1の実施形態に係るVBUSオフの制御を示すタイミングチャート。
図6】第1の実施形態に係るVBUSオフ制御処理の一例を示すフローチャート。
図7】第1の実施形態に係るVBUSオン(復帰)制御処理の一例を示すフローチャート。
図8】第2の実施形態に係るVBUSオフ制御処理の一例を示すフローチャート。
図9】第2の実施形態に係るVBUSオン(復帰)制御処理の一例を示すフローチャート。
図10】第3の実施形態に係るVBUSオフ制御処理の一例を示すフローチャート。
図11】第3の実施形態に係るVBUSオン(復帰)制御処理の一例を示すフローチャート。
図12】第4の実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図。
図13】第4の実施形態に係るVBUSオフ制御処理の一例を示すフローチャート。
図14】第4の実施形態に係るVBUSオン(復帰)制御処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
<第1の実施形態>
まず、本実施形態に係る情報処理装置の概要について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置の外観を示す斜視図である。図示する情報処理装置10は、クラムシェル型のノートPC(Personal Computer)である。情報処理装置10は、第1筐体11、第2筐体12、及びヒンジ機構13を備えている。第1筐体11及び第2筐体12は、略四角形の板状(例えば、平板状)の筐体である。第1筐体11の側面の一つと第2筐体12の側面の一つとがヒンジ機構13を介して結合(連結)されており、ヒンジ機構13がなす回転軸の周りに第1筐体11と第2筐体12とが相対的に回動可能である。第1筐体11と第2筐体12との回転軸の周りの開き角θが略0°の状態が、第1筐体11と第2筐体12とが重なり合って閉じた状態(「閉状態」と称する)である。閉状態において第1筐体11と第2筐体12との互いに対面する側の面を、それぞれの「内面」と呼び、内面に対して反対側の面を「外面」と称する。開き角θとは、第1筐体11の内面と第2筐体12の内面とがなす角とも言うことができる。閉状態に対して第1筐体11と第2筐体12とが開いた状態のことを「開状態」と称する。開状態とは、開き角θが予め設定された閾値(例えば、10°)より大きくなるまで、第1筐体11と第2筐体12とが相対的に回動された状態である。
【0022】
第1筐体11の内面には、表示部110が設けられている。また、第2筐体12の内面にはキーボードが入力部311として設けられている。閉状態では、表示部110が視認できない状態、且つキーボードへの操作ができない状態となる。一方、開状態では、表示部110が視認可能な状態、且つキーボードへの操作が可能な状態(即ち、情報処理装置10を使用可能な状態)となる。また、第2筐体12には、USBコネクタ213が設けられている。USBコネクタ213は、USB(Universal Serial Bus)対応の外部デバイスと接続するための接続端子である。
【0023】
例えば、情報処理装置10は、OS(Operating System)としてWindows(登録商標)10を搭載している。イベントドリブンによって通常の動作状態からモダンスタンバイへ遷移させる。例えば、Windows(登録商標)10では、第1筐体11と第2筐体12とが開状態から閉状態になること、無操作の状態が予め設定された時間経過すること、モダンスタンバイへ遷移させる操作(例えば、電源ボタンへの操作)などによって、モダンスタンバイ(Modern Standby)へ遷移する。
【0024】
通常の動作状態とは、ユーザが表示部110の表示画面を見ながらキーボードなどを操作することにより当該操作に応じた処理を情報処理装置10が実行可能な状態である。例えば、通常の動作状態は、特に制限なく処理の実行が可能な動作状態であり、ACPI(Advanced Configuration and Power Interface)で規定されているS0状態に相当する。モダンスタンバイは、少なくとも表示部110の表示がオフとなる状態であり、通常の動作状態よりも消費電力が低い動作状態である。例えば、モダンスタンバイは、実行可能な処理を大幅に減らすことで低消費電力化を実現しつつ、バックグラウンドで一部の処理を実行することも可能な状態である。
【0025】
ユーザが情報処理装置10に対して操作を行わないときは、情報処理装置10をモダンスタンバイに遷移させておくことで、消費電力を低減させてバッテリの持続時間を長くすることができる。また、モダンスタンバイでは、バックグラウンドで一部の処理を継続することにより、通信ネットワークのパケットや、キーボードへの入力、USBとの接続等をモニタし、必要に応じモダンスタンバイを解除して通常の動作状態へ遷移させることができる。
【0026】
ここで、情報処理装置10にUSBで外部デバイス(以下、「USBデバイス」と称する)が接続されている場合に、予期せず消費電力が増加してしまうことがある。USBデバイスの例としては、例えば、USB接続のメモリ、マウス、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等がある。USBデバイスが接続されている場合、モダンスタンバイであっても消費電力が増加することにより、バッテリの持続時間が短くなってしまう。そこで、本実施形態では、モダンスタンバイ時の消費電力の増加を抑制するように制御する。具体的には、情報処理装置10は、USBデバイスへ給電するためのVBUSをオフ(OFF)にすることで、予期せず消費電力が増加してしまうことを防止する。
【0027】
図2は、モダンスタンバイ時の消費電力についての説明図である。この図2では、USBデバイスが接続されていない状態(N/A)と、USBデバイスが接続されている状態のそれぞれについて、モダンスタンバイ時の消費電力の一例を示している。ここでは、USBデバイスが接続されている状態として、4種類のUSBデバイス(Device-A、Device-B、Device-C、Device-D)について例示している。図2(A)は、モダンスタンバイ時にVBUSをオフしない場合の消費電力の例示である。一方、図2(B)は、モダンスタンバイ時にVBUSをオフした場合)の例示である。
【0028】
図2(A)に示すように、モダンスタンバイ時にVBUSをオフしない場合には、Device-Bが接続されている状態の消費電力は、USBデバイスが接続されていない状態(NA)の消費電力に対して約3倍となっている。また、Device-Dが接続されている状態の消費電力は、USBデバイスが接続されていない状態(NA)の消費電力に対して約10倍になっている。一方、図2(B)に示すように、モダンスタンバイ時にVBUSをオフした場合には、いずれのUSBデバイスが接続されている状態でもUSBデバイスが接続されていない状態の消費電力と同じになるため、消費電力の増加が生じないことがわかる。
【0029】
このように、モダンスタンバイ時にVBUSをオフすることにより、モダンスタンバイ時に予期せず消費電力が増加してしまうことを抑制することができる。しかしながら、モダンスタンバイでUSBのデータ転送中にVBUSがオフになると、転送中のデータが失われる可能性がある。また、VBUSがオフの場合、USBに接続されたHIDデバイス(例えば、USBマウス)を使用してモダンスタンバイからウェイクアップさせることができなくなる。そこで、本実施形態では、情報処理装置10は、USBのデータ転送が行われない期間にVBUSをオフにする。また、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態である場合、USBマウス等でモダンスタンバイからウェイクアップさせる必要が無い。そのため、情報処理装置10は、閉状態であることを条件としてVBUSをオフにする。以下、本実施形態に係る情報処理装置10の構成について詳しく説明する。
【0030】
(情報処理装置10の構成)
図3は、本実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、この図において、図1の各部に対応する構成には同一の符号を付している。図示する情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit100と、表示部110と、システムメモリ111と、PCH(Platform Controller Hub)200と、BIOS(Basic Input Output System)メモリ210と、通信部211と、記憶装置212と、USBコネクタ213と、EC(Embedded Controller)300と、入力部311と、開閉検出センサ312と、電源部400と、バッテリ410と、DC入力端子411とを備えている。
【0031】
CPU100は、OSまたはOS上で動作する各種のアプリケーションなどのプログラムを実行することにより、各種の演算及び処理などを行う。また、CPU100は、GPU(Graphic Processing Unit)を含んで構成され、各種の演算及び処理に応じて画像処理を実行して表示データを生成する。CPU100は、表示部110に接続されており、生成した表示データを表示部110へ出力する。
【0032】
表示部110は、液晶ディスプレイや、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等を含んで構成されている。表示部110は、CPU100から出力された表示データに基づく表示画像を表示する。
【0033】
システムメモリ111は、CPU100で実行されるプログラムの読み込み領域として、又は、当該プログラムの処理データを書き込む作業領域として利用される書き込み可能メモリである。例えば、システムメモリ111は、複数個のDRAM(Dynamic Random Access Memory)チップを含んで構成される。プログラムには、OS、周辺機器類を制御するための各種ドライバ、各種サービス/ユーティリティ、アプリケーションプログラム等が含まれる。
【0034】
PCH200は、USB、シリアルATA(AT Attachment)、SPI(Serial Peripheral Interface)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、PCI-Expressバス、及びLPC(Low Pin Count)バス等のコントローラを備えており複数のデバイスが接続される。例えば、PCH200には、CPU100と、BIOSメモリ210と、通信部211と、記憶装置212と、USBコネクタ213と、EC300とが接続されている。
【0035】
例えば、PCH200は、PCH200自身の動作状態を示す信号として「PCH_INACTIVE_IND#」を出力する。「PCH_INACTIVE_IND#」は、PCH200が休止状態(以下、「スリープ状態」と称する)であることを示す信号である。「PCH_INACTIVE_IND#」は、PCH200が通常の動作状態のときには3.3V(High)となり、PCH200がスリープ状態のときには0V(Low)となる。スリープ状態は、一部の機能を残して機能を停止している状態であり、PCH200は通常の動作状態に対して低消費電力で動作する。PCH200は、USBコネクタ213に接続された外部機器とデータ通信を行う機能を有するが、スリープ状態では、このデータ通信を行う機能も停止する。
【0036】
例えば、システムがモダンスタンバイに遷移し、USBコネクタ213を介したデータ通信が終了していると、PCH200は、スリープ状態に遷移し「PCH_INACTIVE_IND#」を0V(Low)にする。また、モダンスタンバイ中であっても、PCH200による処理が必要な時には、PCH200は、一時的に通常の動作状態に復帰し、「PCH_INACTIVE_IND#」を3.3V(High)にする。「PCH_INACTIVE_IND#」が3.3V(High)のときは、USBコネクタ213を介したデータ通信が可能な状態である(実際にはデータ通信が行われる場合もあれば行われない場合もある)。
【0037】
BIOSメモリ210は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュROM(Read Only Memory)等の電気的に書き換え可能な不揮発性メモリを含んで構成される。BIOSメモリ210は、BIOS、及びEC300等を制御するためのシステムファームウェア等を記憶する。システムファームウェアは、CPU100により実行されるファームウェアである。
【0038】
通信部211は、例えば、有線LANまたは無線LANに対応した通信デバイスなどを含んで構成される。通信部211は、通信接続される外部機器とデータの送受信を行う。
【0039】
記憶装置212は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、などを含んで構成される。記憶装置212は、OS、各種ドライバ、各種サービス/ユーティリティ、アプリケーションプログラム、及び各種データを記憶する。
【0040】
USBコネクタ213は、USBに対応する周辺機器類を接続するためのコネクタである。例えば、USBコネクタ213は、TYPE-A規格に準拠したコネクタである。なお、USBコネクタ213は、複数設けられてもよく、TYPE-C規格に準拠したコネクタが含まれてもよい。USBコネクタ213には、給電用としてのVBUS端子、データ通信用のD+端子及びD-端子、及びGND端子が設けられている。
【0041】
入力部311は、キーボード、タッチパッドなどの入力デバイスである。なお、入力部311は、表示部110の表示画面上へのタッチ操作を検出するタッチパネルであってもよい。入力部311は、ユーザの操作に応じて操作信号を出力する。
【0042】
開閉検出センサ312は、ホールセンサと磁石とを含んで構成されている。例えば、第1筐体11側に磁石と第2筐体12側にホールセンサとがそれぞれ対応する位置に設けられ、第1筐体11と第2筐体12とが開状態のときと閉状態のときとに応じて変化する磁界に基づく検知信号を出力する。例えば、開閉検出センサ312は、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かを示す信号「LID_CLOSE#」を検知信号として出力する。例えば、開閉検出センサ312は、閉状態である場合には「LID_CLOSE#」を0V(Low)とし、閉状態ではない場合(開状態の場合)には「LID_CLOSE#」を3.3V(High)とする。
【0043】
EC300は、OSのシステム状態に関わらず、各種デバイス(周辺装置やセンサ等)を監視及び制御するワンチップマイコン(One-Chip Microcomputer)である。また、EC300は、電源部400を制御する電源管理機能を有している。なお、EC300は、不図示のCPU、ROM、RAMなどを含んで構成されるとともに、複数チャネルのA/D入力端子、D/A出力端子、タイマ、及びデジタル入出力端子を備えている。EC300には、それらの入出力端子を介して、PCH200、入力部311(キーボードなど)、開閉検出センサ312、及び電源部400などが接続されており、EC300は、接続されている各部と各種信号の受信または送信を行う。
【0044】
例えば、EC300は、入力部311(キーボードなど)から操作信号を取得し、取得した操作信号に基づく制御信号をPCH200またはCPU100へ送信する。また、EC300は、開閉検出センサ312から出力される「LID_CLOSE#」を取得する。また、EC300は、PCH200から出力される「PCH_INACTIVE_IND#」を取得する。なお、EC300は、PCH200から出力される「PCH_INACTIVE_IND#」を、他のデバイス(例えば、EC300とは別に設けられたマイコン等)を介して取得してもよい。
【0045】
また、EC300は、取得した「LID_CLOSE#」または「PCH_INACTIVE_IND#」などに基づいて、電源部400を制御することにより、USBコネクタ213に接続される外部機器(周辺機器)に対して給電するためのVBUSのオン/オフを制御する。ここで、VBUSをオンに制御するとは、外部機器(周辺機器)に対して給電可能な状態として出力電圧を例えば3.0Vに設定することに相当する。一方、VBUSをオフに制御するとは、外部機器(周辺機器)に対して給電しない状態として出力電圧をGND電位(例えば、0V)に設定することに相当する。
【0046】
また、EC300は、OSのシステム状態に応じて、電源部400を制御する。OSのシステム状態とは、最もアクティブな状態で通常の動作状態、通常の動作状態より省電力が低いモダンスタンバイ、電源をオフしたシャットダウン状態(電源断状態)などである。
【0047】
電源部400は、例えば、DC/DCコンバータ、バッテリ410を充電または放電するための充放電回路などを含んで構成される。電源部400は、バッテリ410から供給される直流電力またはDC入力端子411に接続されたACアダプタから供給される直流電力を、情報処理装置10を動作させるために必要な複数の電圧に変換する。ACアダプタは、商用電源に接続され、商用電源から入力された交流電力を情報処理装置10へ入力する直流電力に変換して出力する。また、電源部400は、EC300による制御に基づいて、情報処理装置10の各部に電力を供給する。例えば、電源部400は、EC300による制御に基づいてVBUSのオン/オフを制御する。
【0048】
次に図4を参照して、本実施形態に係るVBUSのオン/オフ制御に関する情報処理装置10の機能構成について説明する。
図4は、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置10は、プログラムを実行することにより実現される機能構成として、処理部500を備えている。処理部500は、システム処理部101、USB通信制御部201(通信制御部の一例)、動作状態検出部301、閉状態検出部302、及び給電制御部305を備えている。例えば、システム処理部101は、CPU100がプログラムを実行することにより実現される機能構成である。USB通信制御部201は、PCH200がプログラムを実行することにより実現される機能構成である。動作状態検出部301、閉状態検出部302、及び給電制御部305は、EC300がプログラムを実行することにより実現される機能構成である。
【0049】
システム処理部101は、OSまたはOS上で動作する各種のアプリケーションなどのプログラムを実行することにより、システム処理(各種の演算及び処理)などを行う。また、システム処理部101は、イベントドリブンによって、システムの動作状態を、通常の動作状態やモダンスタンバイに遷移させる。
【0050】
USB通信制御部201は、システム処理部101によるシステム処理に基づいて、USBコネクタ213に接続された外部機器とデータ通信を行う。
【0051】
動作状態検出部301は、PCH200の動作状態を示す信号(「PCH_INACTIVE_IND#」)をPCH200から取得する。そして、動作状態検出部301は、この「PCH_INACTIVE_IND#」を用いてPCH200がスリープ状態になったことを示す信号を検出する。例えば、動作状態検出部301は、PCH200から取得した「PCH_INACTIVE_IND#」が0V(Low)である場合、PCH200がスリープ状態になったことを検出する。一方、動作状態検出部301は、PCH200から取得した「PCH_INACTIVE_IND#」が3.3V(High)である場合、PCH200がスリープ状態になっていない(通常の動作状態)であることを検出する。なお、この検出により、動作状態検出部301は、USB通信制御部201がデータ通信を行うことが可能な状態であるか否かを検出することができる。
【0052】
閉状態検出部302は、開閉検出センサ312から出力される検知信号(「LID_CLOSE#」)に基づいて、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かを検出する。例えば、閉状態検出部302は、開閉検出センサ312から取得した「LID_CLOSE#」が0V(Low)である場合、閉状態であると検出する。一方、閉状態検出部302は、開閉検出センサ312から取得した「LID_CLOSE#」が3.3V(High)である場合、閉状態ではないこと(開状態であること)を検出する。
【0053】
給電制御部305は、電源部400を制御することにより、VBUSのオン/オフを制御する。例えば、給電制御部305は、閉状態検出部302により閉状態であることが検出され(「LID_CLOSE#」が0V(Low))、且つPCH200がスリープ状態になったことが検出された場合(「PCH_INACTIVE_IND#」が0V(Low))、VBUSをオフしてUSBコネクタ213への給電を停止させる。
また、給電制御部305は、VBUSをオフした後、閉状態検出部302により閉状態ではなくなったこと(「LID_CLOSE#」が3.3V(High))が検出された場合、VBUSをONにしてUSBコネクタ213への給電を再開させる。または、給電制御部305は、動作状態検出部301によりPCH200がスリープ状態から通常の動作状態になったことが検出された場合(「PCH_INACTIVE_IND#」が3.3V(High))、VBUSをONにしてUSBコネクタ213への給電を再開させてもよい。或いは、給電制御部305は、VBUSをオフした後、閉状態検出部302により閉状態ではなくなったこと、且つPCH200がスリープ状態から通常の動作状態になったことが検出された場合、VBUSをONにしてUSBコネクタ213への給電を再開させてもよい。
【0054】
図5は、本実施形態に係るVBUSオフの制御を示すタイミングチャートである。この図では、横軸を時間tとし、「LID_CLOSE#」、「PCH_INACTIVE_IND#」、及び「VBUS」のタイミングを示している。例えば、時刻t1で「LID_CLOSE#」が3.3V(High)から0V(Low)に変化し、その後時刻t2で「PCH_INACTIVE_IND#」が3.3V(High)から0V(Low)に変化したとする。処理部500は、「LID_CLOSE#」及び「PCH_INACTIVE_IND#」の両方が0V(Low)に変化したことを条件として、時刻t3にVBUSをオン(例えば、5.0V)からオフ(例えば、0V)に制御する。なお、時刻t2と時刻t3との間にタイムラグを設けてもよいし、設けなくてもよい。また、「LID_CLOSE#」が0V(Low)に変化するタイミングと「PCH_INACTIVE_IND#」が0V(Low)に変化するタイミングとは何れが先であってもよい。
【0055】
(VBUSオフ制御処理の動作)
次に図6を参照して、処理部500がVBUSをオフする制御処理の動作を説明する。
図6は、本実施形態に係るVBUSオフ制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図に示す処理の開始時点では、VBUSがオンの状態である。
【0056】
(ステップS101)処理部500は、開閉検出センサ312から出力される検知信号(「LID_CLOSE#」)に基づいて、第1筐体11と第2筐体12との開閉状態を検出する。そして、ステップS103の処理へ進む。
【0057】
(ステップS103)処理部500は、ステップS101の検出結果に基づいて、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かを判定する。処理部500は、閉状態ではない(「LID_CLOSE#」が3.3V(High))と判定した場合(NO)、ステップS101の処理に戻る。一方、処理部500は、閉状態である(「LID_CLOSE#」が0V(Low))と判定した場合(YES)、ステップS105の処理に進む。
【0058】
(ステップS105)処理部500は、PCH200の動作状態を示す信号(「PCH_INACTIVE_IND#」)に基づいて、PCH200の動作状態を検出する。例えば、処理部500は、「PCH_INACTIVE_IND#」が0V(Low)である場合、PCH200がスリープ状態になったことを検出する。一方、処理部500は、「PCH_INACTIVE_IND#」が3.3V(High)である場合、PCH200がスリープ状態になっていないこと(通常の動作状態であること)を検出する。そして、ステップS107の処理に進む。
【0059】
(ステップS107)処理部500は、ステップS105の検出結果に基づいて、PCH200がスリープ状態になったか否かを判定する。処理部500は、PCH200がスリープ状態になっていない(「PCH_INACTIVE_IND#」が3.3V(High))と判定した場合(NO)、ステップS101の処理に戻る。一方、処理部500は、PCH200がスリープ状態になった(「PCH_INACTIVE_IND#」が0V(Low))と判定した場合(YES)、ステップS109の処理に進む。
【0060】
(ステップS109)処理部500は、VBUSをオフしてUSBコネクタ213への給電を停止させる。
【0061】
なお、処理部500は、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かを検出・判定する処理(ステップS101及びS103)の前に、PCH200がスリープ状態になったか否かを検出・判定する処理(ステップS105及びS107)を行なってもよい。
【0062】
(VBUSオン(復帰)制御処理の動作)
次に図7を参照して、処理部500がVBUSをオフした後に、再びオンにする復帰制御処理の動作を説明する。
図7は、本実施形態に係るVBUSオン(復帰)制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図に示す処理の開始時点では、図6に示す処理にて、VBUSがオフされている状態である。
【0063】
(ステップS151)処理部500は、開閉検出センサ312から出力される検知信号に基づいて、第1筐体11と第2筐体12との開閉状態を検出する。そして、ステップS153の処理へ進む。
【0064】
(ステップS153)処理部500は、ステップS151の検出結果に基づいて、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かを判定する。処理部500は、閉状態ではない(「LID_CLOSE#」が3.3V(High))と判定した場合(NO)、ステップS159の処理に進む。一方、処理部500は、閉状態である(「LID_CLOSE#」が0V(Low))と判定した場合(YES)、ステップS155の処理に進む。
【0065】
(ステップS155)処理部500は、PCH200の動作状態を示す信号(「PCH_INACTIVE_IND#」)に基づいて、PCH200の動作状態を検出する。例えば、処理部500は、「PCH_INACTIVE_IND#」が0V(Low)である場合、PCH200がスリープ状態になったことを検出する。一方、処理部500は、「PCH_INACTIVE_IND#」が3.3V(High)である場合、PCH200がスリープ状態になっていないこと(通常の動作状態であること)を検出する。そして、ステップS157の処理に進む。
【0066】
(ステップS157)処理部500は、ステップS155の検出結果に基づいて、PCH200がスリープ状態になったか否かを判定する。処理部500は、PCH200がスリープ状態になっていない(「PCH_INACTIVE_IND#」が3.3V(High))と判定した場合(NO)、ステップS159の処理に進む。一方、処理部500は、PCH200がスリープ状態になった(「PCH_INACTIVE_IND#」が0V(Low))と判定した場合(YES)、ステップS151の処理に戻る。
【0067】
(ステップS159)処理部500は、VBUSをオンしてUSBコネクタ213への給電を再開させる。
【0068】
なお、処理部500は、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かを検出・判定する処理(ステップS151及びS153)の前に、PCH200がスリープ状態になったか否かを検出・判定する処理(ステップS155及びS157)を行なってもよい。
【0069】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置10は、外部機器に接続するためのUSBコネクタ213(接続端子)へ給電する電源部400と、USBコネクタ213に接続された外部機器とデータ通信を行うUSB通信制御部201とを備えている。情報処理装置10は、少なくともUSB通信制御部201が含まれるPCH200(コントローラの一例)がスリープ状態になったことを示す信号を検出するとともに、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かを検出する。そして、情報処理装置10は、上記閉状態であることが検出され、且つPCH200がスリープ状態になったことを示す信号が検出された場合、VBUSをオフして、USBコネクタ213への給電を停止させる。
【0070】
これにより、情報処理装置10は、モダンスタンバイ(低消費電力状態)における消費電力の増加を抑制することができる。このとき、情報処理装置10は、PCH200がスリープ状態になったこと(即ち、USB通信制御部201がデータ通信を行うことが不可能な状態であること)を確認してからVBUSをオフするため、USBで転送中のデータが失われてしまわないようにすることができる。また、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態である場合にVBUSをオフするため、USBマウス等でモダンスタンバイからウェイクアップさせることができなくても、その必要性がないため問題ない。
【0071】
また、情報処理装置10は、USBコネクタ213への給電を停止させた後、閉状態ではなくなったこと、又はPCH200がスリープ状態ではなくなったことを示す信号のいずれか一方又は両方が検出された場合、USBコネクタ213への給電を再開させる。
【0072】
これにより、情報処理装置10は、VBUSをオフした後にUSBを使用する可能性が生じた場合には、VBUSをオンしてUSBの使用を可能にすることができる。
【0073】
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、情報処理装置10は、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であることが検出され、且つPCH200がスリープ状態になったことを示す信号が検出された場合、VBUSをオフ(USBコネクタ213への給電を停止)する例を説明したが、閉状態であるか否かに関わらず、VBUSをオフ(USBコネクタ213への給電を停止)してもよい。本実施形態では、PCH200がスリープ状態になったことを示す信号が検出された場合、VBUSをオフ(USBコネクタ213への給電を停止)する例について説明する。
【0074】
図8は、本実施形態に係るVBUSオフ制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図に示す処理の開始時点では、VBUSがオンの状態である。
【0075】
(ステップS201)処理部500は、PCH200の動作状態を示す信号(「PCH_INACTIVE_IND#」)に基づいて、PCH200の動作状態を検出する。例えば、処理部500は、「PCH_INACTIVE_IND#」が0V(Low)である場合、PCH200がスリープ状態になったことを検出する。一方、処理部500は、「PCH_INACTIVE_IND#」が3.3V(High)である場合、PCH200がスリープ状態になっていないこと(通常の動作状態であること)を検出する。そして、ステップS203の処理に進む。
【0076】
(ステップS203)処理部500は、ステップS201の検出結果に基づいて、PCH200がスリープ状態になったか否かを判定する。処理部500は、PCH200がスリープ状態になっていない(「PCH_INACTIVE_IND#」が3.3V(High))と判定した場合(NO)、ステップS201の処理に戻る。一方、処理部500は、PCH200がスリープ状態になった(「PCH_INACTIVE_IND#」が0V(Low))と判定した場合(YES)、ステップS205の処理に進む。
【0077】
(ステップS205)処理部500は、VBUSをオフしてUSBコネクタ213への給電を停止させる。
【0078】
図9は、本実施形態に係るVBUSオン(復帰)制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図に示す処理の開始時点では、図8に示す処理にて、VBUSがオフされている状態である。
【0079】
(ステップS251)処理部500は、PCH200の動作状態を示す信号(「PCH_INACTIVE_IND#」)に基づいて、PCH200の動作状態を検出する。例えば、処理部500は、「PCH_INACTIVE_IND#」が0V(Low)である場合、PCH200がスリープ状態になったことを検出する。一方、処理部500は、「PCH_INACTIVE_IND#」が3.3V(High)である場合、PCH200がスリープ状態になっていないこと(通常の動作状態であること)を検出する。そして、ステップS253の処理に進む。
【0080】
(ステップS253)処理部500は、ステップS251の検出結果に基づいて、PCH200がスリープ状態になったか否かを判定する。処理部500は、PCH200がスリープ状態になっていない(「PCH_INACTIVE_IND#」が3.3V(High))と判定した場合(NO)、ステップS255の処理に進む。一方、処理部500は、PCH200がスリープ状態になった(「PCH_INACTIVE_IND#」が0V(Low))と判定した場合(YES)、ステップS251の処理に戻る。
【0081】
(ステップS255)処理部500は、VBUSをオンしてUSBコネクタ213への給電を再開させる。
【0082】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置10は、PCH200がスリープ状態になったことを示す信号を検出し、PCH200がスリープ状態になったことを示す信号が検出された場合、VBUSをオフして、USBコネクタ213への給電を停止させる。
【0083】
これにより、情報処理装置10は、モダンスタンバイ(低消費電力状態)における消費電力の増加を抑制することができる。このとき、情報処理装置10は、PCH200がスリープ状態になったこと(即ち、USB通信制御部201がデータ通信を行うことが不可能な状態であること)を確認してからVBUSをオフするため、USBで転送中のデータが失われてしまわないようにすることができる。また、本実施形態では、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かに関わらず、VBUSのオン/オフを制御するため、タブレット型のPCなどにも適用することができる。なお、本実施形態では、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かに関わらず、VBUSのオン/オフを制御するため、USBマウス等でモダンスタンバイからウェイクアップさせることができないが、キーボードへの操作などUSBを用いない他の操作手段ではモダンスタンバイからウェイクアップさせることができる。
【0084】
また、情報処理装置10は、USBコネクタ213への給電を停止させた後、PCH200がスリープ状態ではなくなったことを示す信号が検出された場合、USBコネクタ213への給電を再開させる。
【0085】
これにより、情報処理装置10は、VBUSをオフした後にUSBを使用する可能性が生じた場合には、VBUSをオンしてUSBの使用を可能にすることができる。
【0086】
<第3の実施形態>
第1の実施形態では、PCH200がスリープ状態であるか否かに関わらず、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であることが検出された場合、VBUSをオフ(USBコネクタ213への給電を停止)する例について説明する。
【0087】
図10は、本実施形態に係るVBUSオフ制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図に示す処理の開始時点では、VBUSがオンの状態である。
【0088】
(ステップS301)処理部500は、開閉検出センサ312から出力される検知信号に基づいて、第1筐体11と第2筐体12との開閉状態を検出する。そして、ステップS303の処理へ進む。
【0089】
(ステップS303)処理部500は、ステップS301の検出結果に基づいて、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かを判定する。処理部500は、閉状態ではない(「LID_CLOSE#」が3.3V(High))と判定した場合(NO)、ステップS301の処理に戻る。一方、処理部500は、閉状態である(「LID_CLOSE#」が0V(Low))と判定した場合(YES)、ステップS305の処理に進む。
【0090】
(ステップS305)処理部500は、VBUSをオフしてUSBコネクタ213への給電を停止させる。
【0091】
図11は、本実施形態に係るVBUSオン(復帰)制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図に示す処理の開始時点では、図10に示す処理にて、VBUSがオフされている状態である。
【0092】
(ステップS351)処理部500は、開閉検出センサ312から出力される検知信号に基づいて、第1筐体11と第2筐体12との開閉状態を検出する。そして、ステップS353の処理へ進む。
【0093】
(ステップS353)処理部500は、ステップS351の検出結果に基づいて、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かを判定する。処理部500は、閉状態ではない(「LID_CLOSE#」が3.3V(High))と判定した場合(NO)、ステップS355の処理に進む。一方、処理部500は、閉状態である(「LID_CLOSE#」が0V(Low))と判定した場合(YES)、ステップS351の処理に戻る。
【0094】
(ステップS355)処理部500は、VBUSをオンしてUSBコネクタ213への給電を再開させる。
【0095】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置10は、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かを検出し、上記閉状態であることが検出された場合、VBUSをオフして、USBコネクタ213への給電を停止させる。
【0096】
これにより、情報処理装置10は、モダンスタンバイ(低消費電力状態)における消費電力の増加を抑制することができる。このとき、情報処理装置10は、PCH200がスリープ状態になったこと(即ち、USB通信制御部201がデータ通信を行うことが不可能な状態であること)を検出せずにVBUSをオフするが、そもそもUSBコネクタ213に外部機器が接続されていない場合やデータ通信が行われていないときには、転送中のデータの喪失は生じない。
【0097】
また、情報処理装置10は、USBコネクタ213への給電を停止させた後、閉状態ではなくなったことが検出された場合、USBコネクタ213への給電を再開させる。
【0098】
これにより、情報処理装置10は、VBUSをオフした後にUSBを使用する可能性が生じた場合には、VBUSをオンしてUSBの使用を可能にすることができる。
【0099】
<第4の実施形態>
本実施形態では、USBコネクタ213に充電デバイスが接続されている場合のVBUSの制御について説明する。充電デバイスとは、情報処理装置10にUSBで接続されることにより、情報処理装置10からの給電により充電可能な外部機器のことである。USBコネクタ213に充電デバイスが接続されている場合、VBUSをオフしてしまうと充電ができなくなってしまうため、この場合、情報処理装置10は、VBUSをオフせず、給電可能な状態を継続する。この給電は、モダンスタンバイ中であっても必要な給電であり、予期せぬ消費電力の増加には該当しない。
【0100】
図12は、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置10は、プログラムを実行することにより実現される機能構成として、処理部500Aを備えている。処理部500Aは、システム処理部101、USB通信制御部201(通信制御部の一例)、USB接続検出部202A(接続検出部の一例)、動作状態検出部301、閉状態検出部302、及び給電制御部305を備えている。なお、この図において、図4の各部に対応する構成には同一の符号を付しており、その説明を省略する。処理部500Aは、図4に示す処理部500の構成に対して、さらにUSB接続検出部202Aを備えている。例えば、USB接続検出部202Aは、PCH200がプログラムを実行することにより実現される機能構成である。
【0101】
USB接続検出部202Aは、USBコネクタ213に外部機器が接続されているか否かを検出する。例えば、USB接続検出部202Aは、USBコネクタ213に外部機器が接続された場合、BIOSの処理により接続された外部機器のID等を取得する。また、USB接続検出部202Aは、USBコネクタ213に接続された外部機器が充電デバイスであるか否かを判定する。
【0102】
給電制御部305は、USB接続検出部202AによりUSBコネクタ213に充電デバイスが接続されていることが検出された場合には、USBコネクタ213への給電を停止させないで継続させる(VBUSをオフしないでオンのままを継続する)。
【0103】
図13は、本実施形態に係るVBUSオフ制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図に示す処理の開始時点では、VBUSがオンの状態である。
【0104】
(ステップS401)処理部500Aは、USBコネクタ213への外部機器の接続を検出する。処理部500Aは、USBコネクタ213への外部機器の接続を検出した場合、ステップS403の処理に進む。
【0105】
(ステップS403)処理部500Aは、USBコネクタ213に接続された外部機器のID等を取得し、当該外部機器の種類を検出する。そして、ステップS405の処理に進む。なお、ステップS401及びステップS403の処理は、例えば、システムの起動時にBIOSの処理により実行される。また、システムの起動後に、USBコネクタ213に外部機器が接続された場合、その接続されたタイミングに応じてステップS401及びステップS403の処理がBIOSの処理により実行される。
【0106】
(ステップS405)処理部500Aは、ステップS403で検出した外部機器の種類に基づいて、USBコネクタ213に接続された外部機器が充電デバイスであるか否かを判定する。処理部500Aは、充電デバイスであると判定した場合(YES)、ステップS407の処理は実行しないで、VBUSオフ制御処理を終了する。一方、処理部500Aは、充電デバイスではないと判定した場合(NO)、ステップS407の処理へ進む。
【0107】
(ステップS407)処理部500Aは、図6図8、及び図10に示すいずれかのVBUSオフ制御処理を実行する。
【0108】
図14は、本実施形態に係るVBUSオン(復帰)制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図に示す処理の開始時点では、図13に示す処理にて、USBコネクタ213に充電デバイスが接続されていないことによって、VBUSがオフされている状態である。
【0109】
(ステップS451)処理部500Aは、VBUSをオンにして、USBコネクタ213に接続された外部機器に対して給電する。この給電は、USBコネクタ213への外部機器の接続を検出するための給電である。処理部500Aは、簡潔的に(例えば、所定の周期で)一定時間一時的に、USBコネクタ213に接続された外部機器に対して給電する。
【0110】
(ステップS453)処理部500Aは、USBコネクタ213への外部機器の接続を検出する。
【0111】
(ステップS455)処理部500Aは、ステップS453の検出により、USBコネクタ213への外部機器の接続が検出されたか否かを判定する。処理部500Aは、USBコネクタ213への外部機器の接続を検出しなかった場合(NO)、ステップS463の処理へ進み、VBUをオフに戻してUSBコネクタ213への給電を停止させる。一方、処理部500Aは、USBコネクタ213への外部機器の接続を検出した場合(YES)、ステップS457の処理へ進む。
【0112】
(ステップS457)処理部500Aは、USBコネクタ213に接続された外部機器のID等を取得し、当該外部機器の種類を検出する。そして、ステップS459の処理へ進む。
【0113】
(ステップS459)処理部500Aは、ステップS457で検出した外部機器の種類に基づいて、USBコネクタ213に接続された外部機器が充電デバイスであるか否かを判定する。処理部500Aは、充電デバイスであると判定した場合(YES)、ステップS461の処理へ進む。一方、処理部500Aは、充電デバイスではないと判定した場合(NO)、ステップS463の処理へ進む。
【0114】
(ステップS461)処理部500Aは、VBUSをオンのままとしてUSBコネクタ213への給電を継続(再開)させる。
【0115】
(ステップS463)処理部500Aは、VBUをオフに戻してUSBコネクタ213への給電を停止させる。
【0116】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置10は、充電デバイス(充電可能な外部機器)がUSBコネクタ213に接続されているか否かを検出し、USB接続検出部202AによりUSBコネクタ213に充電デバイスが接続されていることが検出された場合には、VBUSをオフにせず、USBコネクタ213への給電を停止させないで継続させる。
【0117】
これにより、情報処理装置10は、USBコネクタ213に充電デバイスが接続されている場合には充電を可能としつつ、充電デバイスが接続されていないときには、モダンスタンバイ(低消費電力状態)における消費電力の増加を抑制することができる。
【0118】
また、情報処理装置10は、USBコネクタ213への給電を停止させた後、USBコネクタ213への給電を間欠的に行い、USBコネクタ213に充電デバイスが接続されたことが検出された場合USBコネクタ213への給電を再開させる。
【0119】
これにより、情報処理装置10は、モダンスタンバイ(低消費電力状態)中にUSBコネクタ213への給電を停止させていても、USBコネクタ213に充電デバイスが接続された場合には、充電デバイスへの充電が可能になる。
【0120】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。例えば、上記の各実施形態で説明した構成は、任意に組み合わせてもよい。
【0121】
なお、上記実施形態に係るVBUSオフ制御処理は、情報処理装置10に対してバッテリ410から給電されている場合に、バッテリ410の持続時間を長くすることを目的として実行される処理である。情報処理装置10に対してACアダプタから給電されている場合には、バッテリ410の持続時間とは関係がないため、情報処理装置10(給電制御部305)は、VBUSをオフする制御は行わない(即ち、USBコネクタ213への給電を停止させないで継続させる)。また、情報処理装置10(給電制御部305)は、情報処理装置10に対してバッテリ410から給電されている状態でVBUSをオフしてUSBコネクタ213への給電を停止させた後、情報処理装置10に対してACアダプタから給電された場合、情報処理装置10への給電を再開させる。
【0122】
また、上記実施形態では、システムの低消費電力状態としてWindows(登録商標)10におけるモダンスタンバイを例に説明したが、これに限られるものではない。OS及びそのOSの低消費電力状態は任意のOS及び任意の低消費電力状態に適用することができる。
【0123】
また、上述した情報処理装置10は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した情報処理装置10のそれぞれが備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した情報処理装置10のそれぞれが備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0124】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に情報処理装置10が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0125】
また、上述した実施形態における情報処理装置10が備える各機能の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0126】
また、上述した実施形態では、情報処理装置10がノートPCやタブレット型のPCである例を説明したが、PCに限られるものではなく、スマートフォンやゲーム機などであってもよい。
【0127】
また、上記実施形態では、第1筐体11と第2筐体12とが閉状態であるか否かを、ホールセンサを用いて検出する例を説明したが、検出方法は、これに限られるものではない。例えば、加速度センサや、赤外線センサ、メカニカルスイッチなどを用いて閉状態であるか否かを検出してもよい。
【符号の説明】
【0128】
10 情報処理装置、11 第1筐体、12 第2筐体、13 ヒンジ機構、100 CPU、110 表示部、101 システム処理部、111 システムメモリ、200 PCH、201 USB通信制御部、202A USB接続検出部、210 BIOSメモリ、211 通信部、212 記憶装置、213 USBコネクタ、300 EC、301 動作状態検出部、302 閉状態検出部、305 給電制御部、311 入力部、312 開閉検出センサ、400 電源部、410 バッテリ、411 DC入力端子、500,500A 処理部
【要約】
【課題】低消費電力状態における消費電力の増加を抑制すること。
【解決手段】情報処理装置は、外部機器に接続するための接続端子へ給電する電源部と、接続端子に接続された外部機器とデータ通信を行う通信制御部と、少なくとも通信制御部が含まれるコントローラが休止状態になったことを示す信号を検出する動作状態検出部と、動作状態検出部によりコントローラが休止状態になったことを示す信号が検出された場合、接続端子への給電を停止させる給電制御部と、を備える。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14