IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

<>
  • -基板収納容器 図1
  • -基板収納容器 図2
  • -基板収納容器 図3
  • -基板収納容器 図4
  • -基板収納容器 図5
  • -基板収納容器 図6
  • -基板収納容器 図7
  • -基板収納容器 図8
  • -基板収納容器 図9
  • -基板収納容器 図10
  • -基板収納容器 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】基板収納容器
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/673 20060101AFI20220301BHJP
【FI】
H01L21/68 T
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020515376
(86)(22)【出願日】2018-04-25
(86)【国際出願番号】 JP2018016821
(87)【国際公開番号】W WO2019207690
(87)【国際公開日】2019-10-31
【審査請求日】2021-03-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000140890
【氏名又は名称】ミライアル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】松鳥 千明
【審査官】中田 剛史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/135952(WO,A1)
【文献】特開2016-119327(JP,A)
【文献】特開2017-050494(JP,A)
【文献】特開2010-135387(JP,A)
【文献】特開2010-270823(JP,A)
【文献】特開2016-015421(JP,A)
【文献】特開2012-114133(JP,A)
【文献】特表2018-505546(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/673
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部に容器本体開口部が形成された開口周縁部を有し、他端部が閉塞された筒状の壁部を備え、前記壁部の内面によって、複数の基板を収納可能であり前記容器本体開口部に連通する基板収納空間が形成された容器本体と、
前記容器本体開口部に対して着脱可能であり、前記容器本体開口部を閉塞可能な蓋体と、
前記基板収納空間と前記容器本体の外部の空間とを連通可能な通気路と、を備え、
前記通気路は、前記容器本体にインサート成形された通気路形成部品に形成され、
前記通気路形成部品は、複数の部品が組合わされて構成され、
前記通気路形成部品は、
前記容器本体にインサート成形され前記通気路形成部品の通気路に気体が流入する部分を形成する第1部品部と、
前記容器本体にインサート成形され前記通気路形成部品の通気路に流入した気体が前記通気路において衝突して気体の流れる方向が変えられる部分を形成する第2部品部と、を備え、
前記第2部品部に形成された貫通孔を貫通して前記通気路形成部品に固定される気体噴出ノズル部を備え、
前記通気路形成部品には、付加部品を着脱可能に装着可能であり、
前記付加部品は、給気用フィルタ部により構成される基板収納容器。
【請求項4】
(削除)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェーハ等からなる基板を収納、保管、搬送、輸送等する際に使用される基板収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェーハからなる基板を収納して、工場内の工程において搬送するための基板収納容器としては、容器本体と蓋体とを備える構成のものが、従来より知られている(例えば、特許文献1~特許文献4参照)。
【0003】
容器本体の一端部は、容器本体開口部が形成された開口周縁部を有する。容器本体の他端部は、閉塞された筒状の壁部を有する。容器本体内には基板収納空間が形成されている。基板収納空間は、壁部により取り囲まれて形成されており、複数の基板を収納可能である。蓋体は、開口周縁部に対して着脱可能であり、容器本体開口部を閉塞可能である。側方基板支持部は、基板収納空間内において対をなすように壁部に設けられている。側方基板支持部は、蓋体によって容器本体開口部が閉塞されていないときに、隣接する基板同士を所定の間隔で離間させて並列させた状態で、複数の基板の縁部を支持可能である。
【0004】
蓋体の部分であって容器本体開口部を閉塞しているときに基板収納空間に対向する部分には、フロントリテーナが設けられている。フロントリテーナは、蓋体によって容器本体開口部が閉塞されているときに、複数の基板の縁部を支持可能である。また、フロントリテーナと対をなすようにして、奥側基板支持部が壁部に設けられている。奥側基板支持部は、複数の基板の縁部を支持可能である。奥側基板支持部は、蓋体によって容器本体開口部が閉塞されているときに、フロントリテーナと協働して複数の基板を支持することにより、隣接する基板同士を所定の間隔で離間させて並列させた状態で、複数の基板を保持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特表2016-538732号公報
【文献】特許第5524093号公報
【文献】特許第6057716号公報
【文献】特許第6271354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の基板収納容器には、基板収納空間と容器本体の外部の空間とを連通可能な通気路が形成されている。通気路を通して、容器本体の外部から基板収納空間へ、窒素等の不活性ガスあるいは水分を除去(1%以下)したドライエア(以下、パージガスという)が流入して、ガスパージが行われる。
【0007】
しかし、市販品のロードポート、即ち、容器本体の位置決めや、容器本体の外面に設けられ通気路に連通する掃気孔にパージガスを送り込む装置においては、掃気孔に接続されパージガスを注入するためのガス注入口の位置が、所定の位置に固定されている。そのため、容器本体の掃気孔は、ガス注入口の鉛直上方において対向する位置関係で設置される必要がある。
【0008】
また、ガス注入口から注入されたガスは、容器本体の掃気孔を経由し、容器内面であってガス注入口の鉛直上方に位置するガス吐出口より吐出される。ガス吐出口が形成されている位置は、基板収納空間に収納されている基板の鉛直下方の位置(上下方向において、基板収納空間に収納されている基板に重なる位置)であることがある。その場合、幾ら蓋体によって基板収納容器の容器本体開口部が閉塞され、基板収納空間が外気から遮断されていても、通常複数枚収納されている基板間の隙間に存在しているガスが置換される効率は非常に悪い。また、基板収納容器の容器本体開口部が蓋体によって閉塞されておらず開放された状態においてもガスパージが行われるが、この場合には、複数枚収納されている基板間の隙間にはパージガスは到達せず、ガスパージによるガス置換はできない。
【0009】
また、容器本体に、複数枚収納されている基板間の隙間へパージガスを流すための部品を、後付けで容器本体の外面又は内面に取り付けようとしても、厳しい寸法制約により、設計幅が狭く、又、Oリング等を有する複雑な構造となり、組み立て時の負担が大きくなる。
【0010】
本発明は、容器本体に、複数枚収納されている基板間の隙間へパージガスを流すための簡単な構成の部品を、容易に後付け可能な基板収納容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、一端部に容器本体開口部が形成された開口周縁部を有し、他端部が閉塞された筒状の壁部を備え、前記壁部の内面によって、複数の基板を収納可能であり前記容器本体開口部に連通する基板収納空間が形成された容器本体と、前記容器本体開口部に対して着脱可能であり、前記容器本体開口部を閉塞可能な蓋体と、前記基板収納空間と前記容器本体の外部の空間とを連通可能な通気路と、を備え、前記通気路は、前記容器本体にインサート成形された通気路形成部品に形成されている基板収納容器に関する。
【0012】
また、前記通気路形成部品には、少なくとも1つの通気路が形成されていることが好ましい。また、前記通気路形成部品は、複数の部品が組合わされて構成されることが好ましい。
【0013】
また、前記通気路形成部品は、前記通気路形成部品の通気路に気体が流入する部分を形成する第1部品部と、前記通気路形成部品の通気路に流入した気体が前記通気路において衝突して気体の流れる方向が変えられる部分を形成する第2部品部と、を備えることが好ましい。また、前記通気路形成部品には、付加部品を着脱可能に装着可能であることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、容器本体に、複数枚収納されている基板間の隙間へパージガスを流すための簡単な構成の部品を、容易に後付け可能な基板収納容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る基板収納容器1に複数の基板Wが収納された様子を示す分解斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る基板収納容器1の容器本体2を示す上方斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る基板収納容器1の容器本体2を示す下方斜視図である。
図4】本発明の一実施形態に係る基板収納容器1の容器本体2を示す側方断面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る基板収納容器1の容器本体2を示す拡大側方断面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る基板収納容器1の容器本体2を示す拡大後方断面図である。
図7】本発明の一実施形態に係る基板収納容器1の容器本体2を示す上方断面図である。
図8】本発明の一実施形態に係る基板収納容器1の容器本体2、通気路形成部品245、及び、給気用フィルタ部90を示す分解斜視図である。
図9】本発明の一実施形態に係る基板収納容器1の容器本体2を示す底面図である。
図10】本発明の一実施形態に係る基板収納容器1の容器本体2、通気路形成部品245、及び、給気用フィルタ部90を示す拡大断面図である。
図11】本発明の一実施形態に係る基板収納容器1の通気路形成部品245、及び、給気用フィルタ部90を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本実施形態による基板収納容器1について、図面を参照しながら説明する。図2は、基板収納容器1の容器本体2を示す上方斜視図である。図3は、基板収納容器1の容器本体2を示す下方斜視図である。図4は、基板収納容器1の容器本体2を示す側方断面図である。
【0017】
ここで、説明の便宜上、後述の容器本体2から蓋体3へ向かう方向(図1における右上から左下へ向かう方向)を前方向D11と定義し、その反対の方向を後方向D12と定義し、これらをあわせて前後方向D1と定義する。また、後述の下壁24から上壁23へと向かう方向(図1における上方向)を上方向D21と定義し、その反対の方向を下方向D22と定義し、これらをあわせて上下方向D2と定義する。また、後述する第2側壁26から第1側壁25へと向かう方向(図1における右下から左上へ向かう方向)を左方向D31と定義し、その反対の方向を右方向D32と定義し、これらをあわせて左右方向D3と定義する。主要な図面には、これらの方向を示す矢印を図示している。
【0018】
また、基板収納容器1に収納される基板W(図1参照)は、円盤状のシリコンウェーハ、ガラスウェーハ、サファイアウェーハ等であり、産業に用いられる薄いものである。本実施形態における基板Wは、直径300mmのシリコンウェーハである。
【0019】
図1に示すように、基板収納容器1は、上述のようなシリコンウェーハからなる基板Wを収納して、工場内の工程において搬送する工程内容器として用いられたり、陸運手段・空運手段・海運手段等の輸送手段により基板を輸送するための出荷容器として用いられたりするものであり、容器本体2と、蓋体3とから構成される。容器本体2は、側方基板支持部としての基板支持板状部5と、奥側基板支持部6(図2等参照)とを備えており、蓋体3は、蓋体側基板支持部としての図示しないフロントリテーナを備えている。
【0020】
容器本体2は、一端部に容器本体開口部21が形成され、他端部が閉塞された筒状の壁部20を有する。容器本体2内には基板収納空間27が形成されている。基板収納空間27は、壁部20により取り囲まれて形成されている。壁部20の部分であって基板収納空間27を形成している部分には、基板支持板状部5が配置されている。基板収納空間27には、図1に示すように、複数の基板Wを収納可能である。
【0021】
基板支持板状部5は、基板収納空間27内において対をなすように壁部20に設けられている。基板支持板状部5は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されていないときに、複数の基板Wの縁部に当接することにより、隣接する基板W同士を所定の間隔で離間させて並列させた状態で、複数の基板Wの縁部を支持可能である。基板支持板状部5の奥側には、奥側基板支持部6が基板支持板状部5と一体成形されて設けられている。
【0022】
奥側基板支持部6(図2等参照)は、基板収納空間27内において後述する図示しないフロントリテーナと対をなすように壁部20に設けられている。奥側基板支持部6は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、複数の基板Wの縁部に当接することにより、複数の基板Wの縁部の後部を支持可能である。
【0023】
蓋体3は、容器本体開口部21を形成する開口周縁部28(図1等)に対して着脱可能であり、容器本体開口部21を閉塞可能である。図示しないフロントリテーナは、蓋体3の部分であって蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに基板収納空間27に対向する部分に設けられている。図示しないフロントリテーナは、基板収納空間27の内部において奥側基板支持部6と対をなすように配置されている。
【0024】
図示しないフロントリテーナは、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、複数の基板Wの縁部に当接することにより複数の基板Wの縁部の前部を支持可能である。図示しないフロントリテーナは、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、奥側基板支持部6と協働して複数の基板Wを支持することにより、隣接する基板W同士を所定の間隔で離間させて並列させた状態で保持する。
【0025】
基板収納容器1は、プラスチック材等の樹脂で構成されており、特に説明が無い場合には、その材料の樹脂としては、たとえば、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマーといった熱可塑性樹脂やこれらのアロイ等が上げられる。これらの成形材料の樹脂には、導電性を付与する場合には、カーボン繊維、カーボンパウダー、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー等の導電性物質が選択的に添加される。また、剛性を上げるためにガラス繊維や炭素繊維等を添加することも可能である。
【0026】
以下、各部について、詳細に説明する。
図5は、基板収納容器1の容器本体2を示す拡大側方断面図である。図6は、基板収納容器1の容器本体2を示す拡大後方断面図である。図7は、基板収納容器1の容器本体2を示す上方断面図である。図8は、本発明の一実施形態に係る基板収納容器1の容器本体2、通気路形成部品245、及び、給気用フィルタ部90を示す分解斜視図である。図9は、基板収納容器1の容器本体2を示す底面図である。図10は、基板収納容器1の容器本体2、通気路形成部品245、及び、給気用フィルタ部90を示す拡大断面図である。図11は、基板収納容器1の通気路形成部品245、及び、給気用フィルタ部90を示す分解斜視図である。
【0027】
図1に示すように、容器本体2の壁部20は、奥壁22と上壁23と下壁24と第1側壁25と第2側壁26とを有する。奥壁22、上壁23、下壁24、第1側壁25、及び第2側壁26は、上述した材料により構成されており、一体成形されて構成されている。
【0028】
第1側壁25と第2側壁26とは対向しており、上壁23と下壁24とは対向している。上壁23の後端、下壁24の後端、第1側壁25の後端、及び第2側壁26の後端は、全て奥壁22に接続されている。上壁23の前端、下壁24の前端、第1側壁25の前端、及び第2側壁26の前端は、略長方形状をした容器本体開口部21を形成する開口周縁部28を構成する。
【0029】
開口周縁部28は、容器本体2の一端部に設けられており、奥壁22は、容器本体2の他端部に位置している。壁部20の外面により形成される容器本体2の外形は箱状である。壁部20の内面、即ち、奥壁22の内面、上壁23の内面、下壁24の内面、第1側壁25の内面、及び第2側壁26の内面は、これらによって取り囲まれた基板収納空間27を形成している。開口周縁部28に形成された容器本体開口部21は、壁部20により取り囲まれて容器本体2の内部に形成された基板収納空間27に連通している。基板収納空間27には、最大で25枚の基板Wを収納可能である。
【0030】
図1に示すように、上壁23及び下壁24の部分であって、開口周縁部28の近傍の部分には、基板収納空間27の外方へ向かって窪んだラッチ係合凹部231A、231B、241A、241Bが形成されている。ラッチ係合凹部231A、231B、241A、241Bは、上壁23及び下壁24の左右両端部近傍に1つずつ、計4つ形成されている。
【0031】
図1に示すように、上壁23の外面においては、リブ235が、上壁23と一体成形されて設けられている。リブ235は、容器本体2の剛性を高める。また、上壁23の中央部には、トップフランジ236が固定される。トップフランジ236は、AMHS(自動ウェーハ搬送システム)、PGV(ウェーハ基板搬送台車)等において基板収納容器1を吊り下げる際に、基板収納容器1において掛けられて吊り下げられる部分となる部材である。
【0032】
下壁24には、図3に示すように、ボトムプレート244が固定されている。ボトムプレート244は、下壁24の外面を構成する下面の略全面に対向して配置される略長方形状の板状を有しており、下壁24に固定されている。
【0033】
図3に示すように、下壁24の四隅には、通気路Pを構成する2種類の貫通孔である給気孔242と排気孔243が形成されている。本実施形態においては、下壁24の前部の2箇所の貫通孔は、容器本体2の内部の気体を排出するための排気孔243であり、後部の2箇所の貫通孔は、容器本体2の内部に気体を給気するための給気孔242である。
【0034】
後部の2箇所の貫通孔は、容器本体2にインサート成形された通気路形成部品245に形成されている。具体的には、通気路形成部品245は、図11に示すように、通気路形成部品245の通気路に気体が流入する部分を形成する第1部品部としての容器本体被接続部2451と、通気路形成部品245の通気路に流入した気体が通気路において衝突して気体の流れる方向が変えられる部分を形成する第2部品部としての天板部2461との2つの部材が組合わされて構成されている。天板部2461が容器本体被接続部2451に溶着等されずに当接されたのみの状態で、通気路形成部品245は、容器本体2を成形する金型にセットされて、容器本体2に対してインサート成形され、容器本体2に対して固定されている。
【0035】
容器本体被接続部2451は、接続部筒状部2452と水平方向流路形成部2453とを有している。接続部筒状部2452は、図11に示すように、円筒形状を有している。接続部筒状部2452の下部の外周面には、雄ネジが螺刻されている。接続部筒状部2452の上端面2454は、水平方向流路形成部2453の周縁部よりも下側に位置している。接続部筒状部2452の上端面2454には、複数の貫通孔2455が形成されており、複数の貫通孔2455は通気路を構成する。
【0036】
水平方向流路形成部2453は、平面視で略長円形状を有している。水平方向流路形成部2453の長手方向における一端部2456は、他端部2457よりも径が大きく構成されており、一端部2456には接続部筒状部2452の上端部が一体成形されることにより接続されている。水平方向流路形成部2453の上面には、水平方向流路形成部2453の周縁部よりも下方向に窪んだ水平流路凹部2458が形成されている。水平流路凹部2458は、接続部筒状部2452の周囲から水平方向流路形成部2453の長手方向における他端部2457に至るまで形成されており、接続部筒状部2452に流入したパージガスを水平方向に流通させる通気路を構成する。
【0037】
また、水平方向流路形成部2453の長手方向における他端部2457における水平流路凹部2458を構成する水平方向流路形成部2453の部分は、図10に示すように、上方向に環状に突出する環状突出部2457aを有しており、環状突出部2457aの軸心位置には、上方向に向かって環状突出部2457aの上端と略同じ位置に至るまで突出する軸心位置突出部2457bが設けられている。
【0038】
図11に示すように、天板部2461は、板状に形成されており、天板部2461の外形は、平面視で、水平方向流路形成部2453の外形に一致する略長円形状を有している。天板部2461の長手方向における一端部2466は、他端部2467よりも直径が大きく構成されており、一端部2466には、接続部筒状部2452の上端面2454が対向している。天板部2461の長手方向における他端部2467は、下方向に環状に突出する天板側環状突出部2467aを有している。天板側環状突出部2467aの内部空間は、天板部2461の長手方向における他端部2467に形成された貫通孔2457cを通して基板収納空間27に連通している。天板側環状突出部2467aの軸心は、水平方向流路形成部2453の環状突出部2457aの軸心と一致する位置関係を有しており、天板側環状突出部2467aの下端部は、水平方向流路形成部2453の環状突出部2457aの上端部を取囲むように配置されている。天板側環状突出部2467aの下端部と、水平方向流路形成部2453の環状突出部2457aの上端部との間には、後述の気体噴出ノズル部8の下端部が嵌め込まれることにより、気体噴出ノズル部8が通気路形成部品245に、着脱可能に固定されて装着されている。
【0039】
通気路形成部品245における通気路は、図10において矢印で示すように、接続部筒状部2452の下端から上端に向かって接続部筒状部2452の軸方向に延びて天板部2461に至り、天板部2461の他端部2467の方へ天板部2461の下面に沿って直角に折れ曲がって延び、天板部2461の他端部において、天板側環状突出部2467aの下端部から天板側環状突出部2467aの内部に延びて、天板側環状突出部2467aの軸方向へ直角に折れ曲がり、天板側環状突出部2467aの軸方向へ延びて基板収納空間27へと延びる。このように、通気路形成部品245における通気路は、直角に2回折れ曲がっていることで、図7に示すように、前後方向D1及び左右方向D3に平行な方向において、通気路形成部品245における通気路にパージガスが流入する位置Aと、パージガスが流出する位置Bとが異なる位置とされる。
【0040】
給気孔242としての貫通孔には、付加部品としての給気用フィルタ部90が配置されており、排気孔243としての貫通孔には、排気用フィルタ部91が配置されている。即ち、通気路形成部品245、給気用フィルタ部90及び排気用フィルタ部91の内部の気体の流路は、基板収納空間27と容器本体2の外部の空間とを連通可能な通気路の一部を構成する。また、給気用フィルタ部90と排気用フィルタ部91とは、壁部20に配置されており、給気用フィルタ部90と排気用フィルタ部91とにおいては、容器本体2の外部の空間と基板収納空間27との間で気体が通過可能である。
【0041】
図10図11に示すように、給気用フィルタ部90は、内側筒状部材100と、外側ハウジング部200と、パッド300と、逆止弁機構である作動部材500と、を備えている。外側ハウジング部200は、略円筒形状を有しており、下端面には、貫通孔2001が形成されている。上端部は、上方向に向けて開口している。外側ハウジング部200の側面の内周面には、雌ネジが螺刻されており、雌ネジは、図10に示すように、通気路形成部品245の接続部筒状部2452の下部の外周面に形成された雄ネジに螺合して、通気路形成部品245の接続部筒状部2452の下部を下側から覆うようにして、接続部筒状部2452の下部に固定されている。
【0042】
図10に示すように、外側ハウジング部200の下端面には、環状の凹部2002が形成されており、凹部には、パッド300が嵌め込まれている。外側ハウジング部200の内部空間には、内側筒状部材100が配置されている。内側筒状部材100は、略円筒形状を有しており、上端面の中央部には、貫通孔1001が形成されている。
【0043】
内側筒状部材100の上端面の周縁部には、周縁部に沿ってOリング1002が設けられており、Oリング1002を介して内側筒状部材100は、通気路形成部品245の接続部筒状部2452の上端面を構成する壁部の下面2454a(内面)に当接している。下面2454aと内側筒状部材100との間には、フィルタ体150が、下面2454a及びOリング1002と内側筒状部材100とによって挟まれるようにして、保持されている。また、内側筒状部材100の下端面の周縁部には、周縁部に沿ってOリング1003が設けられており、Oリング1003を介して内側筒状部材100は、外側ハウジング部200の下端面を構成する壁部の上面2003(内面)に当接している。上下方向における内側筒状部材100の中間部には、内側筒状部材100の径方向外側へ突出するフランジ部1004が形成されている。フランジ部1004の下面は、通気路形成部品245の接続部筒状部2452の内周面の下端部に設けられた内側凸部2452aの上端面に当接する。
【0044】
作動部材500は、弁体502と弁体502を一定方向に付勢するためのバネ501とにより構成されている。弁体502は、内側筒状部材100の内部の通気空間1006において、バネ501よりも基板収納空間27の外方(図10における下側)に配置されている。バネ501は圧縮バネにより構成されており、弁体502を、外側ハウジング部200の下端面を構成する壁部の上面2003(内面)に当接するように付勢する。
【0045】
弁体502が上面2003に当接することにより、閉弁して、通気路を構成する内側筒状部材100の内部の通気空間1006が遮断され、基板収納空間27と容器本体2の外部の空間との連通が遮断されるように構成されている。逆に、バネ501の付勢力に抗して、図示しないガスパージ装置のパージポートのパージポート先端部から供給されるパージガスにより、弁体502が基板収納空間27の内方(図10の上方向)へ向かって押上げられて、弁体502が上面2003から離間することにより、外側ハウジング部200の下端面の貫通孔2001が開放され、内側筒状部材100の内部の通気空間1006の遮断が解消されて連通し、これにより、基板収納空間27と容器本体2の外部の空間とが連通するように構成されている。
【0046】
なお、排気孔243における排気用フィルタ部91の構成は、給気孔242における給気用フィルタ部90の構成と略同一であるが、バネ501と弁体502の位置関係のみが異なる。排気孔243においては、基板収納空間27の内方側(例えば図10の上側)に弁体502が、給気孔242における弁体502に対して上下逆さまに配置され、弁体502に対して基板収納空間27の外方側(例えば図10の下側)にバネ501が設けられている。バネ501は、弁体502を、内側筒状部材100の上端面の下面1007に当接するように付勢する。
【0047】
この構成により、弁体502が下面1007に当接することにより閉弁して、通気路を構成する内側筒状部材100の内部の通気空間1006が遮断され、基板収納空間27と容器本体2の外部の空間との連通が遮断されるように構成されている。逆に、バネ501の付勢力に抗して、基板収納空間27からのガスにより、弁体502が基板収納空間27の外方(図10の下方向)へ向かって押下げられて、弁体502が下面1007から離間することにより、通気空間1006の貫通孔が開放され、内側筒状部材100の内部の通気空間1006の遮断が解消されて連通し、これにより、基板収納空間27と容器本体2の外部の空間とが連通するように構成されている。
【0048】
気体噴出ノズル部8は、図4図6等に示すように、上端部が閉塞され、下端部が開口している略円筒形状の部分を有するノズル部本体81と、ノズル部本体81にパージガスを流通させるガス流通部82と、ガス流通部82と通気路形成部品245とを接続する接続部83とを有している。
【0049】
気体噴出ノズル部8は、水平方向流路形成部2453の他端部2457に固定されているため、基板収納空間27に収納されている基板Wの周縁部よりも、基板Wの径方向外方の位置に配置されている。ノズル部本体81には、気体噴出ノズル部8の内部と外部とを連通する貫通孔により構成される開口部812が形成されている。開口部812は、気体噴出ノズル部8の上端部近傍の位置から下端部近傍の位置に至るまで、上下方向D2においては、基板収納容器1に収納可能な基板Wの数と同数である25個形成されている。
【0050】
また、気体噴出ノズル部8は、洗浄液流入阻害部を有している。洗浄液流入阻害部は、開口部812の近傍、より具体的には、開口部812の上側及び下側において、前後方向D1及び左右方向D3に平行な方向においてそれぞれノズル部本体81から離間する方向へ進むにつれて下方向D22に傾斜する傾斜庇813により構成されている。傾斜庇813は、ノズル部本体81の周方向における4分の3周程度にわたって形成されており、これと同様に、開口部812もノズル部本体81の周方向における4分の3周程度にわたって形成されている。傾斜庇813は、容器本体2を洗浄する際に、開口部812の近傍において開口部812から通気路側への洗浄液の流入を阻む。また、傾斜庇813は、開口部812から気体を下方向D22へ向けて流出させる下方流出部を構成する。
【0051】
図2に示すように、一対設けられた気体噴出ノズル部8のノズル部本体81は、左右方向において互いに対向する側とは反対の側において、パージガスを一時的に貯留可能なガス流通部82に接続されている。そして、ガス流通部82の下端部は接続部83に接続されており、接続部83の下端部は、天板側環状突出部2467aの下端部と、水平方向流路形成部2453の環状突出部2457aの上端部との間に嵌め込まれており、これにより、気体噴出ノズル部8は、通気路形成部品245に、着脱可能に固定されて装着されている。
【0052】
基板支持板状部5は、図2等に示すように、第1側壁25及び第2側壁26にそれぞれ設けられており、左右方向D3において対をなすようにして基板収納空間27内において容器本体2に設けられている。具体的には、図4等に示すように、基板支持板状部5は、板部51を有している。
【0053】
板部51は、板状の略弧形状を有している。板部51は、第1側壁25、第2側壁26それぞれに、上下方向D2に25枚ずつ計50枚設けられている。隣接する板部51は、上下方向D2において10mm~12mm間隔で互いに離間して平行な位置関係で配置されている。
【0054】
また、第1側壁25に設けられた25枚の板部51と、第2側壁26に設けられた25枚の板部51とは、互いに左右方向D3において対向する位置関係を有している。板部51の上面には、凸部511、512が設けられている。板部51に支持された基板Wは、凸部511、512の突出端にのみ接触し、面で板部51に接触しない。
【0055】
このような構成の基板支持板状部5は、複数の基板Wのうちの隣接する基板W同士を、所定の間隔で離間した状態で且つ互いに平行な位置関係とした状態で、複数の基板Wの縁部を支持可能である。
【0056】
図4に示すように、奥側基板支持部6は、奥側端縁支持部60を有している。奥側端縁支持部60は、基板支持板状部5の板部51の後端部に、容器本体2と一体成形されて構成されている。
【0057】
奥側端縁支持部60は、基板収納空間27に収納可能な基板Wの一枚毎に対応した個数、具体的には、25個設けられている。第1側壁25及び第2側壁26に配置された奥側端縁支持部60は、前後方向D1において、後述する図示しないフロントリテーナと対をなすような位置関係を有している。基板収納空間27内に基板Wが収納され、蓋体3が閉じられることにより、奥側端縁支持部60は、基板Wの縁部の端縁を挟持して支持する。
【0058】
蓋体3は、図1等に示すように、容器本体2の開口周縁部28の形状と略一致する略長方形状を有している。蓋体3は容器本体2の開口周縁部28に対して着脱可能であり、開口周縁部28に蓋体3が装着されることにより、蓋体3は、容器本体開口部21を閉塞可能である。蓋体3の内面(図1に示す蓋体3の裏側の面)であって、蓋体3が容器本体開口部21を閉塞しているときの開口周縁部28のすぐ後方向D12の位置に形成された段差の部分の面(シール面281)に対向する面には、環状のシール部材4が取り付けられている。シール部材4は、弾性変形可能なポリエステル系、ポリオレフィン系など各種熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム製、シリコンゴム製等により構成されている。シール部材4は、蓋体3の外周縁部を一周するように配置されている。
【0059】
蓋体3が開口周縁部28に装着されたときに、シール部材4は、シール面281と蓋体3の内面とにより挟まれて弾性変形し、蓋体3は、容器本体開口部21を密閉した状態で閉塞する。開口周縁部28から蓋体3が取り外されることにより、容器本体2内の基板収納空間27に対して、基板Wを出し入れ可能となる。
【0060】
蓋体3においては、ラッチ機構が設けられている。ラッチ機構は、蓋体3の左右両端部近傍に設けられており、図1に示すように、蓋体3の上辺から上方向D21へ突出可能な2つの上側ラッチ部32Aと、蓋体3の下辺から下方向D22へ突出可能な2つの下側ラッチ部32Bと、を備えている。2つの上側ラッチ部32Aは、蓋体3の上辺の左右両端近傍に配置されており、2つの下側ラッチ部32Bは、蓋体3の下辺の左右両端近傍に配置されている。
【0061】
蓋体3の外面においては操作部33が設けられている。操作部33を蓋体3の前側から操作することにより、上側ラッチ部32A、下側ラッチ部32Bを蓋体3の上辺、下辺から突出させることができ、また、上辺、下辺から突出させない状態とすることができる。上側ラッチ部32Aが蓋体3の上辺から上方向D21へ突出して、容器本体2のラッチ係合凹部231A、231Bに係合し、且つ、図示しない下側ラッチ部が蓋体3の下辺から下方向D22へ突出して、容器本体2のラッチ係合凹部241A、241Bに係合することにより、蓋体3は、容器本体2の開口周縁部28に固定される。
【0062】
蓋体3の内側においては、基板収納空間27の外方へ窪んだ凹部(図示せず)が形成されている。凹部(図示せず)及び凹部の外側の蓋体3の部分には、フロントリテーナ(図示せず)が固定されて設けられている。
【0063】
フロントリテーナ(図示せず)は、フロントリテーナ基板受け部(図示せず)を有している。フロントリテーナ基板受け部(図示せず)は、左右方向D3に所定の間隔で離間して対をなすようにして2つずつ配置されている。このように対をなすようにして2つずつ配置されたフロントリテーナ基板受け部は、上下方向D2に25対並列した状態で設けられている。基板収納空間27内に基板Wが収納され、蓋体3が閉じられることにより、フロントリテーナ基板受け部は、基板Wの縁部の端縁を挟持して支持する。
【0064】
上記構成の本実施形態に係る基板収納容器1によれば、以下のような効果を得ることができる。
前述のように、基板収納容器1は、一端部に容器本体開口部21が形成された開口周縁部28を有し、他端部が閉塞された筒状の壁部20を備え、壁部20の内面によって、複数の基板Wを収納可能であり容器本体開口部21に連通する基板収納空間27が形成された容器本体2と、容器本体開口部21に対して着脱可能であり、容器本体開口部21を閉塞可能な蓋体3と、基板収納空間27と容器本体2の外部の空間とを連通可能な通気路Pと、を備えている。通気路Pは、容器本体2にインサート成形された通気路形成部品245に形成されている。
【0065】
上記構成により、市販品のロードポート、即ち、容器本体2の位置決めや、容器本体2の外面に設けられ通気路に連通する給気孔242へパージガスを送り込むガスパージ装置のパージポートが、所定の位置に固定されている構成であっても、当該パージポートの位置に拘束されない容器本体2内部の位置に、基板収納空間27へパージガスが流入する開口部を形成することが可能となる。この結果、基板収納空間27に収納されている基板Wの鉛直下方の位置(上下方向において、基板収納空間27に収納されている基板に重なる位置)とならないように、基板収納空間27へパージガスが流入する開口部(天板部2461の長手方向における他端部2467に形成された貫通孔2457c)を形成することが可能となる。このため、基板収納容器1の容器本体開口部21が蓋体3によって閉塞されていてもされていなくても、複数枚収納されている基板W間の隙間に、パージガスを容易に流入させて、この隙間におけるガスの置換の効率を高める構成とすることができる。
【0066】
また、予め容器本体2に通気路形成部品245がインサート成形されているため、通気路形成部品245を有する容器本体2の寸法精度を高めることが可能となり、パージガスによる置換効率を高めることが可能となる。また、通気路形成部品245と容器本体2との間にOリング等を必要としない簡単な構成とすることが可能である。
【0067】
また、通気路形成部品245には、1つの通気路Pが形成されている。この構成により、通気路形成部品245において、パージガスを基板収納空間27の外部から基板収納空間27の内部へ流通させることが可能である。
【0068】
また、通気路形成部品245は、複数の部品(容器本体被接続部2451、天板部2461)が組合わされて構成される。この構成により、通気路形成部品245において、容易に通気路Pを2回直角に折れ曲がった形状とすることが可能となる。
【0069】
また、通気路形成部品245は、通気路形成部品245の通気路Pに気体が流入する部分を形成する第1部品部としての容器本体被接続部2451と、通気路形成部品245の通気路Pに流入した気体が通気路において衝突して気体の流れる方向が変えられる部分を形成する第2部品部としての天板部2461と、を備える。この構成により、容器本体被接続部2451において通気路形成部品245に流入したパージガスを天板部2461に衝突させることにより、直角にパージガスの流れの方向を変えることができる。
【0070】
また、通気路形成部品245には、付加部品としてのノズル部本体81を着脱可能に装着可能である。この構成により、必要に応じてノズル部本体81等の付加部品を容易に通気路形成部品245に取り付けることが可能である。
【0071】
本発明は、上述した実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された技術的範囲において変形が可能である。
【0072】
例えば、通気路形成部品245には、1つの通気路が形成されていたが、これに限定されない。通気路形成部品には、少なくとも1つの通気路が形成されていればよい。従って、通気路形成部品には、複数の通気路が形成されていてもよく、例えば、分岐して複数の通気路が形成されていてもよい。また、通気路形成部品245は、容器本体被接続部2451と天板部2461との2つの部品が組合されて構成されたが、これに限定されない。通気路形成部品は、複数の部品が組合わされて構成されればよく、例えば、3つの部品により構成されていてもよい。また、通気路形成部品245に着脱可能な付加部品は、ノズル部本体81や給気用フィルタ部90であったが、これらに限定されない。
【0073】
また、容器本体及び蓋体の形状、容器本体に収納可能な基板の枚数や寸法は、本実施形態における容器本体2及び蓋体3の形状、容器本体2に収納可能な基板Wの枚数や寸法に限定されない。また、本実施形態における基板Wは、直径300mmのシリコンウェーハであったが、この値に限定されない。
【0074】
また、本実施形態では、下壁24の前部の2箇所の貫通孔は、容器本体2の内部の気体を排出するための排気孔243であり、後部の2箇所の貫通孔は、容器本体2の内部に気体を給気するための給気孔242であったが、この構成に限定されない。例えば、下壁の前部の2箇所の貫通孔の少なくとも1つについても、容器本体の内部に気体を給気するための給気孔としてもよい。このようにすることで、容器本体の前端部における最も低い位置からパージガスを供給することが可能となる。
【0075】
また、奥側基板支持部は、本実施形態では奥側基板支持部6により構成されたが、この構成に限定されない。例えば、容器本体に一体成形されて構成されたリアリテーナによって、奥側基板支持部が構成されてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 基板収納容器
2 容器本体
3 蓋体
8 気体噴出ノズル部
20 壁部
21 容器本体開口部
22 奥壁
90 給気用フィルタ部
245 通気路形成部品
2451 容器本体被接続部(部品、第1部品部)
2461 天板部(部品、第2部品部)
A 通気路
W 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11